キョン妹「みくるちゃん遊ぼー」みくる「……ジュルリ」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 00:26:32.11 ID:QIIYlyV80 キョン宅 古泉「ああ…負けてしまいましたね」 キョン妹「古泉くん負けたから、次みくるちゃんの番だよー」 みくる「あ、はあ〜い」 ハルヒ「妹ちゃん、次勝てば5連勝ね。こうなったら突き進んじゃいなさい!」 キョン「なあ、別に団活を俺の家でやるのは構わんのだが」 キョン「もはやただのゲーム大会じゃないか、これ?」 ハルヒ「楽しけりゃ何だっていいのよ!」 キョン妹「そうだよキョンくん〜あたしもみんなと遊ぶのとっても楽しいよ〜」 キョン妹「ね〜みくるちゃん!」ニパッ みくる(ああああああ〜〜かわいいな〜〜〜〜) 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 00:30:34.79 ID:QIIYlyV80 みくる「ああ、負けちゃったぁ」 長門「交代」 キョン妹「残念だったね〜みくるちゃん。さぁ有希ちゃん、勝負だ〜」 みくる「ふう」 みくる(妹ちゃん………可愛すぎ!!!!) みくる(ああ……妹ちゃん、あなたはどうしてそんなに可愛いの?) みくる(その小さな身体、舌ったらずな口調、まぶしい笑顔) みくる(……食べちゃいたい) 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 00:34:09.57 ID:QIIYlyV80 みくる(妹ちゃんと初めて会ったのは、あの野球大会の時……) みくる(体中に衝撃が走ったわ……) みくる(それまでも小さい女の子は大好きだったけど……) みくる(妹ちゃんと出会った時から、他の女の子なんて消し飛んじゃいました!!) みくる(そして孤島合宿……一気に距離は縮まったわ……) みくる(『みくるちゃ〜ん』と呼んでくれる妹ちゃん…じゃれついてくる妹ちゃん……) みくる「えへへ……うぇへへへへへへ……」ボタボタボタ ハルヒ「ちょ!みくるちゃん、鼻血鼻血!!」 キョン(気のせいか、朝比奈さんから駄目人間のオーラを感じる…) 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 00:38:38.87 ID:QIIYlyV80 みくる(つい興奮しすぎちゃいました……みんなもいるんだから落ち着かないと) キョン妹「やったーー10連勝〜〜」 キョン妹「ねー、ゲーム飽きたから、他のことして遊ぼー」 ハルヒ「そうね。じゃあトランプでババ抜きでもしましょうか」 古泉「結局罰ゲームは我々3人に集中しちゃいましたね」 キョン「他の3人が強すぎるんだよ。ねぇ朝比奈さん」 キョン妹「みくるちゃん遊ぼー」 みくる「……ジュルリ」 キョン「……朝比奈さん?」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 00:43:17.73 ID:QIIYlyV80 みくる「あたし、ちょっとトイレに行ってきますぅ」パタン みくる「えっと、こっちは洗面所ですね」トテトテ みくる「あれ? あ、あれは! 妹ちゃんの歯ブラシ!!」 みくる「………」ゴクリ みくる「ハッ!! だめよ、落ち着いて!!」 みくる「普通に遊んだりじゃれついたりするのはまだいいです」 みくる「でも……そこから一線を踏み越えたら……手を出したらお終いですぅ」 みくる「あくまでも妄想で留めておかないと……あたしは世の中の変態どもとは違いますぅ!!」 みくる「……早く戻ろう」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 00:48:09.75 ID:QIIYlyV80 古泉「それでは、失礼します」 長門「お邪魔しました」 ハルヒ「妹ちゃん、また来るわねー!!」 キョン妹「みんなバイバ〜イ、また遊びに来てね〜」 みくる(はぁ、またしばらくお別れですねぅ。SOS団以外だとなかなか会う口実が作れないし) キョン妹「みくるちゃんも、また遊ぼうね〜」 みくる(……うん! あの笑顔でまた一週間頑張れる!!) みくる「いひひ……うふふふふふふ……」 キョン「……朝比奈さん?」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 00:53:11.28 ID:QIIYlyV80 みくる宅 みくる「はうぅ、やっぱり妹ちゃんは天使ですねぇ」 みくる「やっぱり歯ブラシ持って帰ればよかったかなぁ?」 みくる「ううん! 駄目です! そんなことをするのは最低です!!」 みくる「自分の欲望を満たすために妹ちゃんを悲しませるなんて……絶対に駄目ですぅ!!」 みくる「……でも妄想の中なら何をしようと自由ですもんね〜」 みくる「さぁ妹ちゃん、一緒に寝ましょうね〜♪」 みくる「うふふ、あたしが妹ちゃんをイカせたのが462回……あたしが妹ちゃんにイカされたのが389回……」 みくる「今日も楽しみましょうね〜〜♪」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 00:58:10.32 ID:QIIYlyV80 翌日の放課後 部室 ハルヒ「今度の連休に合宿に行くわよ!」 キョン「また唐突だな。場所はどこなんだ?」 ハルヒ「とある山奥に誰にもほとんど知られていない、穴場のペンションがあるらしいのよ!」 古泉「僕の知り合いの知り合いが経営しているペンションでして。電車で四時間といったところですね」 キョン(また機関提供か……余計なことを) キョン「おい古泉、何でこんな長期休暇でもない時期にそんな手配を?」ヒソヒソ 古泉「この間、涼宮さんがネットでアフリカのジャングルについて調べてましたので」 古泉「厄介なことになる前に、先手を打たせていただきました」 キョン「……よくやってくれた、感謝する」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 01:03:17.97 ID:QIIYlyV80 ハルヒ「いい所らしいわよ〜〜自然もいっぱいで空気もおいしいらしいし」 ハルヒ「穴場だから、ほぼ貸し切りってのもいいわよね!!」 ハルヒ「何といっても! 近くに自然を利用した広大なアスレチックコースがあるらしいのよ!」 ハルヒ「もちろん皆で競争するからね〜楽しみにしてなさい!!」 キョン「やれやれ、浮かれてるなぁ……まぁイライラしているよりはいいか」 古泉「部屋数の都合で六人分の予約をとったのですが、我々の他にどなたか誘ってみては?」 ハルヒ「そうなの? そうね〜〜じゃあ鶴屋さ」 みくる「ハイハイハイ!!! 妹ちゃん! キョンくんの妹ちゃんがいいですぅ!!!」 キョン「おわ!!!」 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 01:08:16.88 ID:QIIYlyV80 ハルヒ「びっくりした! 何みくるちゃん、何で妹ちゃんがいいの?」 みくる「孤島の合宿の時も妹ちゃん来たじゃないですか! 妹ちゃんにしましょうよぅ!!」 ハルヒ「う〜ん、でも鶴屋さんは名誉顧問だし、妹ちゃんは」 みくる「妹ちゃん妹ちゃん妹ちゃん妹ちゃん妹ちゃん……」ズモモモモ・・・ ハルヒ「ひいぃぃ!! わ、分かったわよ! キョンもそれでいい?」 キョン「あ、ああ、俺は構わんが。妹も喜ぶと思うし」 みくる「やった〜〜ありがとうございますぅ〜〜」ピョンピョン ハルヒ「……怖かった」 長門「…」 キョン「何なんだ? まぁいっか」 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 01:13:10.77 ID:QIIYlyV80 連休初日 駅前 ハルヒ「あれ? あたしが最後? キョンが先に来てるなんて珍しいわね」 キョン「こいつに朝の四時に叩き起こされたんだよ、たく」 キョン妹「だ〜って楽しみで仕方なかったんだも〜ん」 古泉「まあまあ、いいじゃないですか、おかげで遅刻することなく早く来れたのですから」 長門「…」 ハルヒ「それじゃあ皆! 出発しましょっか!!」ズンズン キョン「最下位になったものが電車代を出す……何てことは俺以外の時は適用されないんだな」 キョン「ま、いっか、俺達も……って、朝比奈さん、何でずっと妹の後ろに張り付いてるんですか?」 みくる「はえっ!! あ、いいいえ何でもないですぅぅ!!」タタタッ キョン「何だ?」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 01:18:11.27 ID:QIIYlyV80 みくる(ふえぇ〜無意識のうちに妹ちゃんに近づいてましたぁ〜) みくる(さっきはいきなり声をかけられて驚いて離れちゃったけど、かえって不自然だったかな…?) みくる(もうちょっと考えて行動しないと。せっかく妹ちゃんと一緒に過ごせるんだから) みくる「うん! あたし頑張ります!!」 キョン妹「ほぇ〜何だか知らないけど、みくるちゃんがんばれ〜」 みくる「ひゃわ! あ、と……妹ちゃん、一緒に座ろ?」 キョン妹「うん! いっぱいお話しよ〜」 みくる「……にへへへへへへぇ〜」 長門「不穏なオーラ」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 01:23:10.32 ID:QIIYlyV80 ハルヒ「到!着!」 キョン「さすがに4時間は長かったな。で、ペンションまではどうやって行くんだ?」 古泉「車で行きます。ほら、迎えがきてますよ」 男性「ようこそ皆さん。ペンションまで案内させていただきます、小山と申します」 小山「それではどうぞ、車のほうへ」 ハルヒ「小山さん、よろしくお願いしまーす!!」 みくる「楽しみだねぇ」ニコッ キョン妹「ねー」ニパッ 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 01:28:10.34 ID:QIIYlyV80 キョン「おい古泉、あの人も機関のメンバーなのか?」 古泉「ええ、新川さんです」 キョン「え! 嘘!!」 古泉「さすがに孤島の時と同じ人が出迎える訳にいきませんからね。変装してもらってます」 キョン「声まで違ってたぞ、すげーな」 古泉「ですが、今回は何も特別な仕掛けはありません。ペンションを提供しただけです」 キョン「あくまで山を楽しめばいいわけか。それなら安心だな」 みくる「ええ、安心して妹ちゃんとチョメチョメ……じゃない、遊ぶことができますぅ」 長門「……危険」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 01:33:10.71 ID:QIIYlyV80 ハルヒ「ペンションとうちゃーく!!」 キョン「へぇ、なかなかいいところじゃないか」 キョン妹「すごいねすごいね〜〜」 ハルヒ「荷物置いたら早速ハイキングに出発するわよ!!」 キョン「早!! もう少しゆっくり……」 ハルヒ「つべこべ言わない! 各自準備できたら入り口に集合ね!」 キョン「やれやれ……あれ? 朝比奈さん、妹をどこに連れていくつもりです?」 みくる「ひゃおっ!! な、何でもありませぇん〜〜」ダダダッ キョン「変な朝比奈さんだな、ま、いっか」 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 01:38:11.51 ID:QIIYlyV80 みくる(危なかったですぅ! つい無意識のうちに妹ちゃんを茂みに連れ込もうとしてましたぁ!) みくる(妹ちゃんと長く一緒にいるせいで興奮してるのかな? もっと自重しないと) 長門「朝比奈みくる」 みくる「ぴゃああ!! え? なな、長門さん!?」 長門「あなたの思い通りにはさせない」 みくる「え? え? お、思い通りにさせないって……?」 長門「彼の妹は私のモノ」 みくる「!!!」 みくる「ええ!? ま、まさか、長門さん……」 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/13(土) 01:43:56.24 ID:QIIYlyV80 長門「勘違いしないで。私は純粋に彼の妹を愛しいと感じている」 長門「彼に対する感情とはまた別の感情……守らなければという初めて感じるもの」 長門「あなたのような変態とは違う」 みくる「……そこまで知られているのなら仕方ないですね」 みくる「そうです、あたしは妹ちゃんが大好きです。好きで好きでたまらない……」 みくる「あたしだって妹ちゃんに対する気持ちは純粋ですぅ! 変態だなんて失礼ですよぅ!」 長門「違う。あなたの彼の妹に向ける視線は捕食者のそれだった。非常に危険」 長門「彼の妹は私が守る」 みくる「あたしだって一歩も引くつもりはありませんよ」 みくる「この合宿中に、どっちが妹ちゃんの心を掴むか勝負ですぅ!!」 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:21:31.95 ID:PEj06xMI0 みくる「あれ? ちょっと待ってください……」 みくる「よく考えたら万能宇宙人である長門さんに、あたしなんかが勝てるわけないじゃないですかぁ!」 長門「その点は心配しないで」 みくる「ほぇ?」 長門「私は情報操作は使用しない。彼に止められている」 みくる「彼ってキョンくんですか? なんで?」 長門「私に負担をかけさせないため、そして人間の気持ちというものをより理解するため」 長門「よほどの緊急時以外は情報操作を使用しないほうがいいと言われた」 みくる「なるほど、そういうことですかぁ」 みくる「分かりました、これで条件は同じですぅ! 改めて勝負ですぅ!」 135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:24:36.98 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「全員揃ったわね! それじゃしゅっぱーーつ!!」 キョン妹「いえ〜い、とつげき〜〜」 キョン「こらこら、あんまり早く進んで迷子になるなよ」 みくる「い、妹ちゃん、手、繋いで行こっか?」 キョン妹「うん、繋ぐ〜」ギュッ みくる(はわぁ〜〜手〜〜妹ちゃんの小っちゃくて柔らかい手〜〜) みくる(妄想ではこの手に何回も……うふぇふぇふぇふぇ) キョン「朝比奈さん……尋常じゃない量のヨダレが出てますが……」 みくる「ほわ!! 何でもない! 何でもないんですぅ!!」ワタワタ キョン「ならいいんですが」 長門「…」スッ キョン「ん? どうした長門?」 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:28:33.36 ID:PEj06xMI0 キョン妹「なに〜? 有希ちゃんも手繋ぐの〜?」 長門「…」コクリ キョン妹「いいよ、繋ご〜」ギュッ 長門「……至福」 みくる(む、長門さんも仕掛けてきましたね) キョン妹「わ〜い、捕らえられた宇宙人〜」プラプラ キョン「こら、あんまり2人に負担をかけるなよ」 ハルヒ「何かあの3人、仲いいわね」 古泉「そうですね。微笑ましいじゃないですか」 ハルヒ「そう? 何かドス黒いものを感じるような気がするんだけど、気のせいかしら?」 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:31:32.02 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「ここからは二手に分かれるわ! クジも用意してきたわよ!」 キョン「相変わらず準備がいいこった」 ハルヒ「3人づつ2グループね、さぁ引きなさい!」 みくる「長門さん、インチキはなしですよ」ヒソヒソ 長門「分かっている」ボソッ キョン妹「じゃああたしこれ〜」 キョン妹「んっと〜赤い印がついてるよ〜」 みくる(妹ちゃんは印あり……お願いお願いお願いお願い〜〜〜) 長門(彼の妹は私が守る、守る守る守る……) 長門「…」ズーン キョン「な、長門、何でプラトーンなポーズで落ち込んでるんだ?」 みくる(やったやった! やりましたぁ〜〜!!!) 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:34:30.49 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「あたしと有希とキョン、みくるちゃんと古泉くんと妹ちゃんのグループね」 ハルヒ「それじゃ6時にペンション前に集合ね、出発!!」 キョン妹「みくるちゃ〜ん、古泉く〜ん、行こ〜〜」 長門「待って」 キョン妹「ふぇ? どうしたの有希ちゃん?」 長門「朝比奈みくるには気をつけて」 キョン妹「みくるちゃん? どうして〜?」 長門「あの女はあなたを食べげふぅ!!」ズザザー みくる「妹ちゃん、何でもないのよ〜〜行きましょ行きましょ」 キョン「目の錯覚か? 今、朝比奈さんが長門にエルボーをブチかましたような……?」 古泉「これは……」 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:37:37.98 ID:PEj06xMI0 長門「むぅ……」 キョン「なあ長門、さっきから何を考え込んでるんだ?」 長門「やはり心配、情報操作の使用許可を」 キョン「え! な、なんだ! 何か緊急事態か!?」 長門「あなたの妹の身に危険が。今の朝比奈みくるははいろんな意味で危ない」 キョン「朝比奈さんが? まさかぁ」 長門「本当、信じて」 キョン「ないないない、それはない」 長門「……だめだこりゃ」 ハルヒ「ねぇねぇ、何の話ぃ?」 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:40:48.22 ID:PEj06xMI0 キョン妹「みくるちゃん、みくるちゃ〜ん」 みくる「うふふふふ」 キョン妹「こっちだよ〜みくるちゃ〜ん」 みくる「待って〜うへへへへ」 古泉「何なのでしょう。本来なら微笑ましい光景のはずなのですが」 古泉「まるでアナコンダがウサギを追っているような……気のせいですかね」 みくる「つかまえたぁ〜」ガシッ キョン妹「えへへ、つかまっちゃったぁ〜」 みくる「さあぁ妹ちゃん、2人で一緒にイキましょうねぇ〜」 古泉「待ってください。置いていかないでくださいよ」 みくる「あ、ごめんね古泉くん」(邪魔が入っちゃった……) 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:43:39.57 ID:PEj06xMI0 古泉(やはりおかしい、何かがおかしい) キョン妹「みくるちゃん、おんぶ〜〜」 みくる「はいはい、うふふふふひひひひひ……」 キョン妹「むふふ〜みくるちゃん、あったか〜い」 みくる(あああ! 妹ちゃんの全体重が! 体温が! 吐息が!) みくる(くけけけけ、モウドウナッテモイイ……) 古泉「朝比奈さん、もしもし、朝比奈さ〜ん」 みくる(は!! 危うく旅立つところでした……) キョン妹「みくるちゃん、どうしたの〜?」 みくる「ううん、大丈夫、何でもないのよ。くけけ」 古泉「くけけ?」 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:46:56.72 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「あ、みくるちゃん達、やっと帰ってきたわ」 古泉「どうもすみません、遅れました」 キョン妹「ただいまハルにゃん〜」 キョン「お前、朝比奈さんに迷惑かけなかったろうな?」 キョン妹「そんなことないよ〜〜ね〜みくるちゃん」 みくる「ね〜」 長門「……どうやらまだ、かろうじて毒牙にはかかっていないよう」 みくる「うふふ、まずはあたしが一歩リードですね」 長門「ちぃ」 ハルヒ「2人とも何話してんの? 早く中に入るわよ」 みくる「あ、は〜い」 長門「…」 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:49:37.77 ID:PEj06xMI0 夜 ハルヒ「わぁ! すっごい豪華な夕食ね!」 キョン妹「あたしここの席で食べるぅ」 みくる(チャンス! さりげなく妹ちゃんの隣の席に) ハルヒ「ねぇみくるちゃん! これ全部この山で獲れた食材なのかしら!?」 みくる「え? あ、はい、そうですね」 長門「…」スッ キョン妹「あれ? 有希ちゃん、この席座る?」 長門「…」コクリ キョン妹「じゃあ一緒に食べよ〜」 長門「食べる」 みくる(ああああ! しまったあぁぁぁぁ!!) 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:52:44.12 ID:PEj06xMI0 キョン妹「有希ちゃん、あ〜ん」 長門「あ〜ん」 パクッ キョン妹「おいし〜い?」 長門「とてもおいしい。至福」 みくる(いいなあ、いーーなーー……) ハルヒ「ねぇみくるちゃん、聞いてる?」 みくる(おのれ長門さん! やりますねぇ) ハルヒ「みくるちゃんってばー」 みくる(ですが相手にとって不足はありません! 負けませんよぉ!) ハルヒ「このロールキャベツ、おいしいわね」ガツガツ 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:55:51.68 ID:PEj06xMI0 古泉「朝比奈さんといい長門さんといい、これはやはり……」 キョン「どうかしたのか、古泉?」 古泉「あなたは何も感じなかったのですか? あの2人の違和感を」 キョン「え? 何が?」 古泉「今朝から、いえ、あるいはもっと前からかもしれません。あの2人の様子はおかしかった」 古泉「どうやらそれは、あなたの妹さんとも関係があるようです。見てください」 キョン妹「えへへ〜〜有希ちゃ〜ん」 長門「幸せ」 みくる(長門さん、くっつきすぎです! 離れてください!!)ズゴゴゴゴ・・・ キョン「何がだ? 微笑ましい光景じゃないか」 古泉「あなたの目はどこまで節穴なんですか……」 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 03:58:40.75 ID:PEj06xMI0 小山「………と、いうわけでして、申し訳ございません」 ハルヒ「そうなんですか。分かりました」 キョン「ん? どうしたんだハルヒ?」 ハルヒ「何か手違いで部屋が個室が5つしか取れなかったらしいわ」 ハルヒ「1人1部屋で寝る予定だったんだけど。どこかで2人で寝てもらうことになるわね」 み・長「!!!」 ハルヒ「そうねぇ。妹ちゃんに誰かの部屋で寝てもらいましょうか」 みくる「それならあたボブァ!!」ズシャァ 長門「私の部屋で寝るといい。1人は危ない」 みくる「ちょっと長門さん! 妹ちゃんはあたしと一緒に寝るんですぅ!」 長門「あなたはすっこんでて。野獣と一緒の檻に入れるわけにはいかない」 キョン妹「ねー、2人ともどうしたのー?」 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:01:37.70 ID:PEj06xMI0 みくる「あたしですぅ!」 長門「私」 古泉「ま、まあまあ2人とも。少し落ち着いて……」 み・長「邪魔!!!」ゴスッ!!! 古泉「えぼっ!!!」ドサリ みくる「あ!た!し!」 長門「WATASHI」 キョン「何やってんだ古泉、あの2人に同時に蹴り喰らうなんて」 キョン「お前なにか悪いことでもしたのか?」 古泉「あ、あなたって人は……」ガクリ 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:04:38.75 ID:PEj06xMI0 ギャーギャーワーワー キョン妹「んーむ〜〜」ショボショボ ハルヒ「妹ちゃん、眠そうね。今日はたっぷり遊んだからね」 ハルヒ「何だかあの2人の話は長引きそうだし、あたしと一緒に寝よっか?」 キョン妹「ん〜〜寝る〜〜」 ハルヒ「じゃあ行こ」 キョン「ふあ〜あ、俺も寝るとするか。おやすみ」 ワーワーギャーギャー 古泉「」 157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:07:41.64 ID:PEj06xMI0 みくるの部屋 みくる「ううう、気づいたら夜中の3時になってましたぁ……」 みくる「結局妹ちゃんは涼宮さんの部屋で寝てるし、あたし何やってるんだろう」 みくる「でもでも! ハイキングではあんなに触れ合えたんだし、落ち込むことないですよね!」 みくる「まだあと2日ありますし。よ〜し、明日から頑張りますぅ!」 みくる「と、いうことで、昼間の妹ちゃんの感触を思い出しつつ、れっつ妄想ですぅ!」 みくる「妹ちゃんのあったかい手……あ、その手でそんなところ……」 みくる「ひん…胸も…ああ……ふぅん……ひっひっひ」 隣室 長門「うるさい」 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:10:43.49 ID:PEj06xMI0 翌日 ハルヒ「みんなおっはよう! 今日も元気に遊ぶわよ!」 キョン妹「おー」 キョン「朝っぱらから元気だな。ん? 長門、どうした? 何かまだ眠そうだな」 長門(あのビーストのせいで、ほとんど眠れなかった) みくる「うふふ、今日もいっぱい思い出作ろうね〜妹ちゃん」 長門(……おのれ) キョン「まぁそんな日もあるか。ん? 古泉、お前はなんで床に寝転がってんだ?」 古泉「ふふふ、放置プレイというものを初めて体験しましたよ。そりゃもー感謝してます」ブツブツ キョン「何だそりゃ? まぁいいからさっさと起きろよ」 古泉「なら上からどいてください」 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:13:43.57 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「今日の午前中は鬼ごっこと隠れんぼをするわよ」 キョン「何でわざわざここまできてそんなことを」 ハルヒ「こんな雄大な自然の中でするから面白いんじゃない! つべこべ言わず鬼決めるわよ!」 キョン「フィールドが広すぎて面倒なだけだと思うんだがな、やれやれ」 全員「じゃんけんぽん!」 キョン妹「あ、あたしが鬼だ〜」 ハルヒ「それじゃ100数えてから追っかけてきてね、みんなスタート!」 キョン「ま、たまにはこんなのもいいか」 古泉「何事もなければいいのですが」 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:16:35.70 ID:PEj06xMI0 キョン妹「99〜〜100〜〜っと、さぁいくぞ〜」クルッ キョン妹「んみ? あれ? 何でみくるちゃんまだいるの?」 みくる「うふふふふ」 キョン妹「逃げないの〜?」 みくる「さぁ、捕まえて……」 キョン妹「つかまえちゃうよ〜?」 みくる「あたしの胸に飛び込んできて……けきゃきゃきゃ」ジュルリ メキョッ!!! 長門「失礼した。もう1度数えて捕まえにきて」ズルズル キョン妹「みくるちゃん大丈夫〜? 赤い泡吹いてるよ〜?」 163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:19:41.77 ID:PEj06xMI0 キョン妹「キョンくんつかまえた〜」 キョン「ちぃ、予想以上にすばしっこい奴だ」 ハルヒ「キョンと違って運動神経いいのね。有望株だわ!」 古泉「これであとは長門さんと朝比奈さんだけですね」 キョン妹「よ〜し、いってきまーす!」タタタッ 古泉「ふむ、大丈夫でしょうか」 キョン「何がだ?」 古泉「妹さんの身に何も起きなければいいのですが」 キョン「またそれか。あの2人に限ってそれは絶対ないって」 古泉「もう今回のあなたには何も期待しません」 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:22:44.40 ID:PEj06xMI0 みくる「はっ!!」 長門「気がついた?」 みくる「あ! な、長門さん!  いったいどういうつもりですか!?」 長門「私は彼の妹を、あなたの毒牙がら守っただけ」 みくる「言ってくれるじゃないですか。でもでも! 最後に勝つのはあたしですからね!」 長門「させない。私が最後まで守り抜く」 みくる「絶対絶対、妹ちゃんをモノにして、ぐひょひょひょひょ」 長門「落ち着いて」 キョン妹「あたしがなーにー?」 みくる「だあ!!!」 長門「見つかった」 キョン妹「2人ともつっかまえた〜! これで全員だよ〜」 166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:25:39.44 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「じゃあ次は隠れんぼね。また鬼決めるわよ」 ジャーンケーン みくる「あ、あたしが鬼ですぅ」 ハルヒ「みくるちゃんね。100数えてから捜しにくること! みんな散るのよ!」ダッ キョン「朝比奈さんか、大丈夫かな?」 古泉「僕はむしろ別の意味で心配ですけどね」 長門(大丈夫、私がさせない) キョン妹「それ〜隠れろ〜」タタッ 長門(さりげなく後をつけて、近くに隠れる) みくる「いーち、にーぃ、いーぃ、もーぉ、おーぉ、とーぉ、ちゃーぁ、んーん」 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:28:55.60 ID:PEj06xMI0 みくる「さて、捜しにいきますぅ」 みくる「妹ちゃんの匂いは……こっちですぅ!」タタタッ みくる「妹ちゃんの汗の匂い、手の匂い、足の匂い、お尻の匂い、けけけけ……」 みくる「あれ? この匂いは……長門さん!」 みくる「どうやら近くで妹ちゃんを監視してるようですね。厄介です」 みくる「……しょうがないです、あれを使います」 みくる「本当は妹ちゃんに使う予定だったんだけど」 みくる「邪魔者は駆除しないと……ね」 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:31:34.71 ID:PEj06xMI0 長門「彼の妹は草むらの中に隠れている」 長門「今のところ朝比奈みくるが来る気配はない」 長門「しかし、朝比奈みくるがこのチャンスを逃すはずがない。必ず来る」グッ みくる「長門さん、見〜つけた」 長門「!」ビクッ 長門「いつの間に背後に」 みくる「駄目ですよ。前ばかり気にしてちゃあ……えい」プシュウゥ 長門「!!!」 長門「な……なに……?」ドサッ みくる「うふふ、未来の世界の秘密道具、超強力睡眠スプレーですぅ」 みくる「この日のために、禁則事項をいろいろすっ飛ばして入手しておいてよかったです」 173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:34:41.82 ID:PEj06xMI0 みくる「さすがの長門さんも情報操作を使用してない状態での不意打ちは防げなかったみたいですね」 みくる「これで邪魔者は消えました。あとは妹ちゃんと……」 みくる「安心してください長門さん。事がすんだらちゃんと目覚ましスプレーをかけてあげますから」 みくる「さて、妹ちゃん見〜つけた」 キョン妹「ひゃわ! あ〜あ、みつかっちゃった〜」 みくる「うふふふひひひひぐひゃひゃひゃ!!」ガシッ キョン妹「ほえ? みくるちゃん、何で肩を掴むの〜?」 みくる「サァタップリタノシミマショウネェ〜」ニイィ 古泉「そこまでです、朝比奈さん」 みくる「!」 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:37:33.37 ID:PEj06xMI0 古泉「やっぱり予感が当たってしまいましたか。やれやれです」 みくる(また邪魔が! けど、眠らせてしまえば) 古泉「ああ、余計なことはしないほうがいいですよ。彼と涼宮さんももうじきここに来ますから」 古泉「なかなか捜しにこないあなたに痺れを切らせてね」 みくる「う〜〜む〜〜」 古泉「朝比奈さん、こんなことはもうやめましょう。長門さんも元に戻してください」 古泉「別に人の趣味や性癖についてとやかく言うつもりはありませんが、限度ってものがありますからね」 みくる「分かりました。諦めますぅ」 古泉「ありがとうございます。別に2度と会うなと言ってるわけではありません」 古泉「普通に姉と妹のような感じで楽しんでくださればいいんですよ」 みくる(……諦めるわけがないでしょう) 176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:40:36.02 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「あーー! みくるちゃん、何してたのよ! いつまでたっても捜しに来ないで!」 みくる「ご、ごめんなさい涼宮さん、道に迷っちゃって」 キョン「おいおいハルヒ、そもそもこんな広すぎる所で隠れんぼをすること自体、無理があったんだ」 古泉「いいじゃないですか。こうして無事に全員合流できたことですし」 ハルヒ「む〜〜ま、いいわ! そろそろ戻ってお昼ごはんにしましょう!」 キョン妹「お昼お昼〜」 キョン「ん? おい長門、何か今朝以上に眠そうじゃないか」 長門「ねむい」フラフラ 古泉「一眠りしてはいかがですか? 脅威はもう去ったことですし」 長門「だめ、油断をしてはいけない。あのモンスターは獲物をそう簡単に諦めたりはしない」 みくる(うひひ、午後こそモノにしますよ〜) 177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:43:39.45 ID:PEj06xMI0 午後 ハルヒ「午後はここの名物でもあるアスレチックコースで遊ぶわよ!」 キョン「こりゃまた本格的だな」 キョン妹「わ〜い、おっきい公園〜」 ハルヒ「さあみんなで周っていくわよ! 遅れたら死刑だからね!」 キョン「まずは飛び石か。この丸太の上をジャンプしながら渡っていくのか」 ハルヒ「てぇい!」タンッ タンッ タンッ キョン「あいつは相変わらず運動神経いいな」 長門「…」パッ パッ パッ キョン「長門もさすがに軽々渡っていくなぁ」 みくる「妹ちゃん、待って〜」シュパパパパパ キョン「朝比奈さんも忍者のように軽やかに………あれ?」 178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 04:46:48.47 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「一通り周ったわね! 楽しかったわ!」 キョン「お、俺はもう身体中が痛いんだけど」 ハルヒ「じゃあ2週目! 今度は2人づつ競争するわよ!」 キョン「殺す気か!」 ハルヒ「つべこべ言わない! さぁみんな、クジひいて」 キョン「うう、ちくしょう」 古泉「まあまあ、平和でいいじゃないですか」 キョン「どこがだ!」 ハルヒ「みんなひいたわね! 対戦カードは……」 ハルヒvsキョン妹 キョンvs古泉 みくるvs長門 古泉「何となく嫌な予感が……」 243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 21:27:45.72 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「まずはあたしと妹ちゃんね! ハンデとしてあたしはこのでかいリュックを背負っていくわ!」 キョン妹「負けないぞ〜〜よーいドン!」 ズダダダダダ・・・・ キョン「やれやれ、あいつらの体力はどうなってんだ?」 古泉「結構なことじゃないですか。元気が一番ですよ」 キョン「元気すぎるのも考え物だっての。ねぇ朝比奈さん……ってあれ? いない」 古泉「長門さんもいつの間にやらいませんね。トイレでしょうか?」 古泉(まさか、朝比奈さんはまだ……しかし、とりあえず長門さんもいますし、大丈夫でしょう) 245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 21:30:21.21 ID:PEj06xMI0 長門「なに? 話とは」 みくる「長門さん、ここで決着をつけませんか?」 長門「決着?」 みくる「そうです。このアスレチックレース、勝ったほうが最終日まで妹ちゃんを自由にできる」 みくる「どうです? このままギクシャクし続けるのも嫌でしょう?」 長門「その必要はない。あなたが諦めればすむ話」 みくる「それはできません。あたしの妹ちゃんへの思いはその程度で揺らいだりはしません」 みくる「それとも怖いんですか? あたしに負けるのが」 長門「怖くはない。そもそも怖いという感情が私には分からない」 みくる「この勝負に負ければ、妹ちゃんのことはスッパリ諦めます」 みくる「最終日まで妹ちゃんに目を光らせるよりは、ここであたしに勝った方が手っ取り早いと思いますけど」 長門「………分かった、その勝負を受ける」 246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 21:33:21.85 ID:PEj06xMI0 みくる(あああ、勢いであんなこと言っちゃったけど、あたしなんかが長門さんに勝てるのかな?) みくる(普段のあたしだったら、勝てるわけないとすぐに諦めちゃいます。けど……) キョン妹「ハルにゃん、待て待て〜〜」 みくる(あの笑顔! あの笑顔のためなら、あたしはいくらでも頑張れますぅ!) みくる(それに長門さんは今情報操作が使えないし、睡眠スプレーの効果も若干残っているはずです) みくる(大丈夫! 行けます! 絶対に諦めません!) ハルヒ「ゴーール!」 キョン妹「あ〜ん、あとちょっとで追いつけたのに〜」 みくる(待っててね妹ちゃん。スグムカエニイクカラネ……) 247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 21:36:18.74 ID:PEj06xMI0 古泉「ゴールです。大丈夫ですか?」 キョン「す、すまん……」 ハルヒ「途中で力尽きて、古泉君に抱えられてゴールなんて、あんた情けないにも程があるわよ」 キョン「うう、言い返す力も残っていない……」 ハルヒ「最後は有希とみくるちゃんね! 2人とも用意はいい?」 長門「…」コクッ みくる「バッチリですぅ!」 ハルヒ「それじゃ、スタート!」 ズドドドドドド・・・・ キョン「長門〜少しは手加減しろよ〜〜……って、あれ? 互角!?」 古泉「さて、どうなることやら」 249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 21:39:24.28 ID:PEj06xMI0 長門(このクリーチャーを止めるためには何としても勝たなくてはいけない) みくる(妹ちゃん妹ちゃん妹ちゃん妹ちゃん妹ちゃんイモウトチャンーー!!) み・長(絶対に負けられない!!) ドドドドドドドドドド・・・・・・・・・・ キョン「あれ本当に朝比奈さんか? 長門と互角とは……」 古泉「いやはや、妄想パワーとは恐ろしいものです」 みくる(妹ちゃんの手! 妹ちゃんのおへそ! 妹ちゃんのアソコ! キキキキキキ!) 長門「くぅ!!」 ハルヒ「やるわねみくるちゃん! 遂に秘めたる力が解放されたのかしら!」 古泉「できればずっと秘められたままでいてほしかったです」 251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 21:42:28.32 ID:PEj06xMI0 長門(まずい、このままでは……) みくる(いける! このままならいけます!) 長門(情報操作を使えば逆転は容易。しかし、それでは彼との約束を破ってしまうことになる) 長門(それに何より……私自身が自分だけの力で勝ちたいと望んでいる) キョン「朝比奈さんがリードしてるな。これは夢か?」 キョン妹「有希ちゃ〜ん、がんばれ〜〜!」 長門「!」 長門(彼の妹が応援してくれている。負けない、絶対に負けない)グンッ!! みくる「ひゃっ!!」 キョン「おお! 長門が一気に抜き去った! これは決まったかな?」 252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 21:45:22.50 ID:PEj06xMI0 みくる(そ、そんな……あと少し、あと少しだったのに……) みくる(無理……今からこの距離をひっくり返すことはできない、さようなら妹ちゃん……) キョン妹「みくるちゃんもがんばれ〜!」 みくる「!」 キョン妹「最後までがんばれ〜!」 みくる「むっはーーー!!!」ギュオオオオン!!! 長門「!!!」 ヒュゴオオオ ハルヒ「ご、ゴール……みくるちゃんの勝ち」 キョン「何だ今の? 人が出しちゃいけないスピードが出てたぞ……」 みくる「やったやったやったぁ!! やりましたぁ!!!」 長門「負けた……」 255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 21:48:19.02 ID:PEj06xMI0 みくる「うふふ、長門さん、約束通り妹ちゃんはいただきますね」 長門「……仕方ない、約束は約束。けど彼に申し訳が……あああああ」 キョン「な、なんだどうした? 何をそんなに混乱してるんだ?」 みくる「何でもないんです。気にしないで」 ハルヒ「何か今回はいろいろ珍しいものが見れるわね……」 キョン妹「みくるちゃんおめでとー、すごかったね〜〜」 みくる「ありがとう。あなたのために頑張りました。げっげっげ」 キョン妹「あたしのため〜?」 古泉(どうやらまだ懲りてなかったようですね。困ったものです) 258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 21:51:22.07 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「暗くなってきたわね。そろそろ戻りましょうか」 みくる「妹ちゃ〜ん、一緒に帰ろっか〜〜」グワシッ 古泉「待ってください朝比奈さん、ちょっと話が……」 みくる「ちぇい!!」ズガン!!! 古泉「ぷるん!!!」ドサリ キョン「ん? 古泉、何でこんなところで寝てるんだ? しょうがない奴だな」 ハルヒ(今みくるちゃんがガゼルパンチを喰らわしたような? 目の錯覚かしら?) みくる(念のため睡眠スプレーを直接鼻から注入しておきますぅ)シュウウゥゥ 古泉「ごぼぼぼぼ………―――      」 キョン「失礼します朝比奈さん、このまま放っておくわけにもいかないんで」ズルズルズル みくる(これで邪魔者は全て消えました。遂に今夜……うほほ) 262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:00:26.42 ID:PEj06xMI0 夜 ハルヒ「ふああ〜〜そろそろ寝ましょっか」 ハルヒ「結局古泉君、目を覚まさなかったわね。そんなに疲れてたのかしら?」 長門「あああああああああああああ」ブンブン ハルヒ「有希は有希で、ずっと頭抱えてうめき続けてるし」 キョン「理由を聞いても話してくれないんだよな。まぁ長門でも誰にも言えない悩みがあるってことか」 キョン妹「有希ちゃん、大丈夫〜?」 キョン「ま、しばらくそっとしておこう。もう寝るぞ」 みくる「いいい妹ちゃん、今日はあたしと一緒に寝よう?」 キョン妹「みくるちゃんと〜? いいよ〜〜」 みくる(だっしゃらあ!!!) 264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:03:19.93 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「いよいよ明日が最終日ね! それじゃみんな、おやすみ!」 キョン「ほら長門、しっかりしろって。それじゃあ朝比奈さん、おやすみなさい」 みくる「あたし達も寝よっか?」 キョン妹「うん! みくるちゃん、抱っこ〜〜」 みくる「はいはい、うふふふ」グッ みくる(遂に……遂にこの日が……あああ夢じゃない) みくる(お父さん、お母さん、あたしは今日大人になります!) みくる(ずっと憧れていた桃源郷へと、いざ行かん!!!) キョン「気のせいか? 何か誰かと今生の別れになりそうな予感が……」 266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:06:16.94 ID:PEj06xMI0 みくるの部屋 キョン妹「おやすみ、みくるちゃん〜」 みくる「ええ、オヤスミナサイイモウトチャン……」 キョン妹「すー……すー…」 みくる「寝ちゃいましたね。では、目を覚まさないように睡眠スプレーをっと」プシュウゥ みくる「さぁこれで準備は万端です! ああ、夢にまでみたこの瞬間……」 キョン妹「う〜ん、ムニャ……」 みくる「妹ちゃんのぬくもり、妹ちゃんの身体、これを全部自由にできる……あへへ」 みくる「それでは、いただきま〜す♪」 キョン妹「う…ん……みくる……ちゃん…」 みくる「!」 268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:09:20.55 ID:PEj06xMI0 みくる(え? え? 目を覚ました!? まさかそんなはずは) キョン妹「みくるちゃ〜ん……ムニャムニャ」 みくる(な、何だ寝言かぁ、びっくりしちゃった) みくる(それではあらためて、いただきま) キョン妹「………大好き」 みくる「え?」 キョン妹「ムニャ……みくるちゃん……大好きだよ……す〜」 みくる「あ……」 みくる「…………」 みくる「…………」 269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:12:24.23 ID:PEj06xMI0 みくる「あたし……何してたんだろう」 みくる「妹ちゃんはこんなに純粋にあたしのことを慕ってくれているのに……」 みくる「それにつけこんで、あたしったら何てことを」 みくる「妹ちゃんの気持ちも考えず、ただ自分の欲望を満たすために……」 みくる「最低だ……最低だあたし……」 キョン妹「むにゃあ……みくるちゃん……お姉ちゃん……」 みくる「ごめんね、ごめんね妹ちゃん……」 みくる「もう、寝よう。そして明日からは普通に妹ちゃんと仲良くしよう」 みくる「……」 みくる「抱きしめるくらいなら……いいよね……?」ギュ・・・ みくる「うふふ、あったかい」 キョン妹「すー…すー……」 272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:15:22.08 ID:PEj06xMI0 翌日 ハルヒ「いよいよ今日が最終日! 今日は山全体を使った宝探しゲームよ!」 ハルヒ「2人1組になってもらって、地図と暗号文を頼りに探してもらうわ!」 キョン「宝なんていつの間に隠したんだよ?」 ハルヒ「小山さんに頼んだのよ、だからあたしも場所は知らないわ!」 みくる(もうあんな馬鹿なことを考えるのはやめよう) キョン妹「一緒のペアになったね、みくるちゃんがんばろ〜」 みくる(この笑顔を見られなくなるところだったんだ……妹ちゃんの気持ちをちゃんと考えないと) ハルヒ「それじゃ、それぞれ違うルートからスタートね! 出発ぅ!」ズンズン キョン「いきなり置いてくなコラ!」 みくる「妹ちゃん、ちょっと待っててね。長門さん、古泉君、お話があります」 274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:18:17.86 ID:PEj06xMI0 古泉「そうですか、ようやく分かっていただけましたか」 長門「……嘘はついていない模様。これは朝比奈みくるの本音」 みくる「古泉君、長門さん、あんなひどいことをして本当にごめんなさい!」 みくる「あたし、本当に我を失っていました。何であんなひどいことができたのか……」 古泉「まぁ通常の状態じゃないことは明らかでしたからね。気づいてない人も約2名いましたが」 長門「分かってくれればそれでいい。私たちは気にしていない」 古泉「そうですね、こんなことで今のSOS団の関係を壊したくありませんしね」 みくる「あ……ありがとう。ほんとにほんとにごめんなさい!!」 長門「いい、あなたは十分に反省している。私の方こそひどいことをした、ごめんなさい」 みくる「長門さん、そんな」 古泉「もういいでしょう、あんまり妹さんを待たせるのもいけませんから、出発しましょう」 278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:21:22.06 ID:PEj06xMI0 キョン妹「ねぇみくるちゃん、何の話だったの〜?」 みくる「うん、あたしちょっとあの2人にひどいことしちゃったから、謝ってたの」 キョン妹「ひどいこと? どんなー?」 みくる「とってもひどいこと。だから必死で謝ったの。そしたら2人とも許してくれたわ」 キョン妹「そうだよね〜悪いことをしたらちゃんと謝らないとね〜」 キョン妹「そして相手が謝ったら、ちゃんと許してあげなきゃね!」 みくる「う、うん、そうだね」 キョン妹「あ、みくるちゃん、あっちの方みたいだよ、行こ!」タタタッ みくる「あ、待ってー」 279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:24:21.42 ID:PEj06xMI0 みくる「地図によるとこの辺のはずなんだけど」 キョン妹「みくるちゃん、疲れた〜」 みくる「そうね、この辺で少し休憩しましょうか」 キョン妹「ねぇみくるちゃん、喉渇いたー」 みくる「あ、リュックの中に水筒あるよ。出して飲んでいいよ」 キョン妹「ホント? わ〜い」ガサガサ みくる「妹ちゃん、あった?」 キョン妹「まだ〜、ふぇ? みくるちゃん、このスプレーなぁに?」 みくる「あ! そ、それに触っちゃだめー!!」 プシュウウウウ キョン妹「はれ?」クラクラ ドサリ キョン妹「すぅ……すぅ……」 みくる「ああ、遅かった……」 280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:27:22.38 ID:PEj06xMI0 みくる「間違ってリュックに入れてきちゃったのかなぁ? 幸い目覚ましスプレーも入ってたけど」 みくる「ごめんね妹ちゃん、今起こしてあげるか……ら……!!」 キョン妹「ムニャ…ううん……んふ……」 みくる(あ……上着がめくれておへそが……) キョン妹「フニャフヤ…あふ……んん…」ゴロリ みくる(ああああ妹ちゃん! そんなに足を広げないで! 理性が、理性があああ!!) みくる(なにこれ! 妹ちゃん誘ってる? 誘ってるの!!!) キョン妹「あ……ふぅん…んんん……」 みくる(だめよあたし! 約束したじゃない! もう変なことはしないって!) みくる(落ち着いて、大丈夫、大丈夫だから……) 281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:30:18.70 ID:PEj06xMI0 キョン妹「う〜ん…はにゃあ……ムニャニャ」 みくる「はぁ〜〜やっぱり妹ちゃんは綺麗だなぁ〜可愛いなぁ〜〜げへへへ」 みくる「は!!!」 みくる「な、何!! 何であたし妹ちゃんの服全部脱がしちゃってるんですかぁ!!」 みくる「全然記憶にないですぅ……また暴走しちゃったのかな……?」 キョン妹「ふにゅう〜〜……さむ…ムニャ」 みくる「ああ、ごめんね妹ちゃん、今服を……!!!」 みくる(こ、これは……柔らかそうな唇、ペッタンコのおっぱい、まだ毛が生えてないアソコ……) みくる(ふへへへ、たまんねぇな〜〜ゲゲゲゲゲゲゲゲ) みくる「は! だから駄目です! 気をしっかりもって、あたし!!」パンパン!! キョン妹「うう……んん…ん…」ガバアァ みくる「うああ……丸見え……」 285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:50:33.07 ID:PEj06xMI0 みくる「くくくく、けけけけ、きゃっきゃっきゃっきゃ!!!」 みくる「たまりません。いただきます」ペコリ キョン妹「ううん……みくる…ちゃん……」 みくる「……はああ!!」 ガン! ゴン! メキ! ゴス! ゴバキィ! みくる「はぁ、はぁ、さ、さすがに木へのヘッドバットは効きますぅ」ジンジン みくる「でも、おかげで正気に戻りました。早く服を……」 ハルヒ「何チンタラしてんのよ! さっさと来なさい!」 キョン「お前が早すぎるんだよ、少しはペースを落とせ!」 みくる「!!!」 みくる「あ、あれは、キョンくんと涼宮さん! こっちに向かってきてる!」 287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:53:25.50 ID:PEj06xMI0 みくる「どうしようどうしよう! まだ向こうは気づいてないみたいだけど」 みくる「と、とにかく、妹ちゃんを何とかしなきゃ! 裸の妹ちゃんを見られたらおしまいですぅ!」 みくる(どこかに隠さないと! ええ〜と)キョロキョロ みくる(あれ? あれは……焼却炉? 随分ボロボロだけど、使われなくなって長いのかな?) みくる(そんなことはいいです! 早くこの中に妹ちゃんを……) みくる(よい、しょっと! 痛! 腕を何かに引っ掛けた!) みくる(そんなことを気にしてる場合じゃないですぅ! この焼却炉を落ち葉で隠して……) みくる(これでよし、と。あああ、妹ちゃんの服! ええい、このリュックの中に)グイグイ ハルヒ「あれ? みくるちゃんじゃない、やっほー!」 みくる「あ……す、涼宮さん」(間に合いましたぁ) 292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:56:21.35 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「先にここまで来てるとはやるじゃない!」 みくる「え、あ、は、はあ……」 キョン「あれ? 朝比奈さん、妹はどうしました?」 みくる(うう……) みくる「そ、それがその……はぐれちゃって」 ハルヒ「なにそれ! 大変じゃないの!」 キョン「まったくあいつは。どうせ朝比奈さんの言うことを聞かず、1人でさっさと行っちゃったんでしょう?」 みくる「うう、その、はい、そうですぅ」 ハルヒ「まぁ妹ちゃんのことだから大丈夫だと思うけど」 キョン「そうだな、どうせすぐ戻ってくるだろ。先に行ってましょう、朝比奈さん」 みくる「あ、は、はい」 みくる(妹ちゃんごめんね。隙を見て迎えにいくからね) 294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 22:59:21.67 ID:PEj06xMI0 古泉「え? 妹さんがまだ戻ってこない?」 ハルヒ「うん、何でも途中ではぐれちゃったらしくて」 キョン「大丈夫だって、そのうちひょっこり戻ってくるさ」 古泉「ふむ」 長門「…」ジー みくる「ううう……」 古泉「朝比奈さん、ちょっと話が……」 古泉「朝比奈さん、あなたまさか」 みくる「ちち違いますぅ! 本当にはぐれたんです!」 みくる「妹ちゃんがいなくなって1番心配なのはあたしです! 信じてくださぁい!!」 古泉「ふむ、そこまで言うのなら……」 みくる(ひいん、あんなに約束したのに、また襲ったなんてとてもじゃないけど言えないですぅ!) 295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:02:18.50 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「あれから2時間たつけど、妹ちゃん戻ってこないわね」 みくる(ううう、早く迎えに行きたいけどタイミングが……) キョン「こりゃさすがに心配だな」 古泉「ええ、ひょっとしたら怪我をして動けなくなってるのかもしれません」 ハルヒ「これは捜しにいったほうがいいわね。みんな、行くわよ!」 みくる(チャンスです! このままさりげなく捜すフリをして、妹ちゃんを迎えに……) ハルヒ「あたしとキョンと有希はこっち側を捜すわ! みくるちゃんと古泉君はそっち側をお願い!」 古泉「分かりました、行きましょう朝比奈さん」 みくる(涼宮さん! 逆! 逆にしてくださぁい!!) 297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:05:19.35 ID:PEj06xMI0 古泉「そろそろ暗くなってきましたね。本当ならとっくに帰宅していたはずなのですが」 みくる(どうしよう、これじゃあ妹ちゃんのところまで行けない) 古泉「本当に迷子になっているのか、何らかの事件に巻き込まれているのか……」 みくる(なんで、なんでこんなことになっちゃったんだろう……) 古泉「朝比奈さん? 大丈夫ですか?」 みくる(なんでって分かりきってるじゃないですか。全部あたしが悪いんですぅ) 古泉「朝比奈さん、朝比奈さん!!」 みくる「ひゃあ!! あ、こ、古泉君……」 古泉「大丈夫ですか? 随分思いつめた顔をしていましたが」 みくる「あ、だ、大丈夫です! 早く妹ちゃんを見つけないと!」ズンズン 古泉「あ、ちょ、ちょっと、朝比奈さん!」 298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:08:21.61 ID:PEj06xMI0 夜 ハルヒ「遂に夜になっちゃったわね。妹ちゃん、どうしちゃったのかしら……?」 キョン「くそ、あいつ何やってんだ、ちきしょう……」 古泉「落ち着いてください。妹さんは必ず見つかりますよ」 キョン「しかし! あんなに捜しても、こんな時間になってもまだ見つからないんだぞ!」 みくる(あの焼却炉、かなり目立たない場所にあったから……カモフラージュもしちゃったし……) みくる(ごめんなさいキョンくん、でも絶対に妹さんは無事にかえすから) ハルヒ「でも、確かに変よね。これはやっぱり……」 キョン「やっぱり? なんだ?」 ハルヒ「何らかの犯罪にあっているかもしれないってことよ」 キョン「!!!」 みくる「!!!」 301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:11:21.24 ID:PEj06xMI0 キョン「おいハルヒ! 変なことを言わないでくれ!」 みくる(そうですそうですぅ! そんな大事じゃないんです、すぐに連れてきますからぁ) 古泉「しかし、これだけ捜してもいないとなると……」 キョン「やっぱり……やっぱりそうなのか! ちくしょう!!!」 みくる(あああ〜〜ちょっと! ちょっとぉーー!!) ハルヒ「警察に連絡しましょう。あたし達だけじゃあ手に負えないわ」 みくる(ひゃあああああああ!!!) 古泉「安心してください、新川さんに頼んで機関のメンバーにも来てもらいますから」ボソッ みくる(いやあああああああ!!!) キョン「くそ!! 誘拐か! 変質者か! 見つけたらただじゃおかねぇ! ぶっ殺してやる!!」 みくる(助けてええええええ!!!) 306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:14:18.72 ID:PEj06xMI0 みくる(ああああ、話がどんどん大きくなってきてる、どおしよお〜〜) みくる(やっぱり正直に……でもそれだと確実にあたしはいろんな意味で終わる) みくる(どうしよう……どうしたら……) 長門「…」ジーー みくる「あ……な、長門さん?」 みくる(そういえば、長門さんはなぜ何もアクションを起こさないんだろう?) みくる(情報操作を使えばすぐに見つかるはずなのに、今のところ何も……) みくる(キョンくんに情報操作を禁止されてるから? でも今がまさに緊急事態だし……) ハルヒ「有希! みくるちゃん! もう一度捜しに行くわよ! 着いてきて!」 みくる「あ、は、はいいい!!」 長門「…」 308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:17:21.56 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「妹ちゃーん! どこーー!!」 キョン「返事しろーー!! でてこーーい!!!」 みくる(このへん、妹ちゃんがいる焼却炉の近く……) みくる(よく考えたら、あたしがやったって証拠はないんだし、このままどこかの変質者の仕業ってことにすれば……) ハルヒ「本当に真っ暗ね。みくるちゃん、今何時か分かる?」 みくる「あ、はい、えっと……あれ?」 みくる(腕時計がない、どこに……って、あああ!!!) みくる(ひょっとして、妹ちゃんを焼却炉に入れる時にはずみで一緒に……) みくる(だとしたら、今妹ちゃんが見つかったら、確実にあたしが犯人だってバレちゃう!!) みくる(ひゃあああ!! どうしよどうしよどうしよーーー!!!) 309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:20:26.02 ID:PEj06xMI0 ハルヒ「ん? 何か聞こえない?」 みくる「え?」 キョン「何がだ、ハルヒ?」 ハルヒ「かすかにだけど……こっちよ!」ダダッ キョン「あ! 待てってハルヒ!」 みくる(あああああ! そっちには焼却炉がああああ!!) みくる(ひょっとして睡眠スプレーの効果が切れちゃったのかな? はああああ!!) ハルヒ「ここよ! 間違いないわ!!」 キョン「こんなところに焼却炉が……よし! 開けるぞ!!」 みくる(いやあああああ!! 待ってええええええ!!!) キ・ハ「よい、しょっと!!!」ガゴン!! みくる(あ、終わった……さよなら、みんな……) 312 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:23:18.06 ID:PEj06xMI0 キョン妹「あ……キョンくん……ハルにゃん」 ハルヒ「いたぁ! よかったー!!」 キョン「お前なんでこんなところにいるんだよ! 心配したんだぞ!!」 キョン妹「う……ひっく……お兄ちゃ〜〜ん!!!」ガバァ キョン「あー怖かったな、よしよし。もう大丈夫だぞ」 キョン妹「ぐす…ひっく……ふぇぇぇぇん」 みくる(本当にごめんなさい妹ちゃん………あ、あれ?) みくる(妹ちゃん、服着てる! どういうこと!? 服はこのリュックの中に……)ゴソゴソ みくる(ない! というかあれ? あたしの腕時計がこんなところに!!) みくる(なんで!! どういうこと!!!) 長門「間に合った」 みくる「え? な、長門さん……?」 313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:26:26.98 ID:PEj06xMI0 長門「彼の妹が目を覚ます直前に、情報操作で服を着せ、腕時計を移動させた」 長門「さらに記憶も若干書き換えておいた。自分から焼却炉の中に隠れて出られなくなった、と」 みくる「長門さん、どうして……?」 長門「勘違いをしないでほしい。彼の妹に、誰かに裸にされていたという余計なトラウマを与えたくなかっただけ」 長門「私はずっと待っていた。あなたが正直に名乗り出ることを」 長門「私はずっと信じていた。初めてできた『仲間』というものを信じたかった」 長門「でもあなたは、我が身可愛さに名乗り出なかった。人として最低」 みくる「あ……」 みくる(そうだ……妹ちゃんのことを考えたら一刻も早く出してあげるべきだったのに……) みくる(あたしったらずっと自分のことばかり考えて……最低、あたしって本当に最低) 319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:40:16.95 ID:PEj06xMI0 長門「せめてもの情けで、腕時計も回収しておいた」 長門「今からでもいい、彼に正直に話して謝って」 みくる「……はい」 古泉(やれやれ、一応無事に終わりましたか。しかし、長門さんも随分変わりましたね) 古泉(これも彼の、そして彼の妹さんの影響でしょうか?) ハルヒ「無事でよかったよかった! さ、ペンションに戻りましょう!」 ハルヒ「もう遅いからもう一泊したいけど、大丈夫かしら?」 古泉「ああ、それなら大丈夫です、あらかじめ小山さんと話をつけておきましたから」 ハルヒ「そうなの? じゃあ今日はもうゆっくり休みましょ!!」 キョン「そうだな、いろいろありすぎて疲れたぜ」 みくる「あ、あの、キョンくん、お話があります!!」 322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:43:21.55 ID:PEj06xMI0 キョン「俺に? 今ですか?」 みくる「ええ、できれば2人で……」 キョン「はぁ、分かりました。ハルヒ、妹を頼む」 ハルヒ「分かったわ。2人とも早く戻ってきなさいよ」 キョン「それで、話ってのは?」 みくる(話そう、全てを……その結果どうなったとしても仕方ないです) みくる「………と、いうわけです」 キョン「…………それ、本当なんですか?」 みくる「うん、本当にごめんなさい」 キョン「さっきからずっと落ち込んでたのはこういうことだったんですね」 キョン「……」 キョン「……」 キョン「……分かりました」 325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:47:21.29 ID:PEj06xMI0 みくる「はう、その、キョンくん……」 キョン「確かに朝比奈さんのやったことはひどいことです。かなり腹が立ちます」 キョン「妹を閉じ込めたことも、妹をそういう対象で見ていたことも」 キョン「しかし、朝比奈さんは正直に話してくれました、そして心の底から反省している」 キョン「朝比奈さんはSOS団の大切な仲間です。そう簡単に仲間を見捨てたくない」 キョン「すみません朝比奈さん、今から男として最低のことをします」 みくる「は、はい……」 キョン「…」バチィン!!! みくる「!!!」 キョン「これでよしとします。いつも通りのSOS団に戻りましょう」 みくる「ごめんなさい……ありがとう……」ポロポロ キョン「妹にもあとで謝っておいてください、あとそれと条件が1つ」 キョン「それを最後に、2度と妹に近づかないでください」 326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:52:19.27 ID:PEj06xMI0 翌日 駅前 ハルヒ「ぷはーー!! やっと帰ってきたわね!!」 ハルヒ「最後はちょっとアレだったけど、まぁ楽しかったわ!」 キョン妹「あたしも楽しかったよーハルにゃん! また誘ってねーー」 キョン「お前はもう回復してんのか、昨日は一晩中泣いてたくせに図太い奴だ」 古泉「それでは失礼します」 長門「…」 ハルヒ「それじゃみんな、また学校で!!」 キョン「俺達も帰るぞ」 キョン妹「みんなバイバ〜イ、また遊ぼうね〜〜!」 みくる「…」 キョン妹「みくるちゃんもバイバ〜イ!!」 みくる「うふふ、バイバイ……」 みくる(お別れ、か……) 327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:55:22.18 ID:PEj06xMI0 数日後 部室 みくる(はぁ、自業自得とはいえ……寂しいなぁ) ハルヒ「みくるちゃん、最近ずっと元気ないわね。どうかしたの?」 みくる「あ、い、いえ、何でもないですぅ……」 古泉「ふむ」 長門「…」パタン ハルヒ「あら、今日はもうおしまいね。それじゃみんな解散!!」 みくる「はあ……」 キョン「朝比奈さん、ちょっといいですか?」 みくる「え?」 キョン「今から俺んちに来て欲しいんですが、いいですか?」 みくる「え? え? え?」 330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/14(日) 23:58:23.14 ID:PEj06xMI0 キョン宅 みくる「あ、あの、キョンくん、どうして……?」 キョン「あれから妹がしきりに『みくるちゃんに会いたい!』と言って聞かなくて」 みくる「え! い、妹ちゃんがですか?」 キョン「妹は事情を知りませんからね。こっちとしてはできれば会わせたくなかったんですが」 みくる「…」 キョン「ただいま、帰ったぞー」 キョン妹「あー!! みくるちゃんだ! みくるちゃ〜ん!!」ガバッ みくる「ひゃ!! い、妹ちゃん!?」 キョン妹「みくるちゃん、何でみんなが来る時も1人だけ来てくれなかったの〜?」 キョン妹「キョンくんに聞いても何も答えてくれないし、寂しかったよ〜」 みくる「あの、あの、その……」 キョン「とまあ、こんな調子でして」 332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/15(月) 00:01:18.45 ID:c85bAy6E0 キョン妹「ホントにどうしてみくるちゃん、来てくれなかったの〜?」 キョン妹「キョンくんこの話すると難しい顔するし、2人は喧嘩してるの〜?」 みくる「あ、その、それは……」 キョン妹「駄目だよ、喧嘩をしたらちゃんと謝らなきゃ」 キョン「…」 キョン妹「そして、謝ったらちゃんと許して仲直りしなきゃ!」 みくる「その……うう……」 キョン「……こういうことです」 みくる「え?」 キョン「朝比奈さんは謝ってくれました。だから全部許します。これでいいだろ?」 キョン妹「うん! よくできました〜」 みくる「へ? え?」 334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/15(月) 00:04:19.46 ID:c85bAy6E0 キョン「ここのところの朝比奈さんは、見てられないくらい落ち込んでましたからね」 キョン「そして、妹も結構落ち込んでたんですよ」 みくる「!!!」 キョン妹「あの時みくるちゃん、何か必死に泣きながら謝ってきて……話はよく分からなかったけど」 キョン妹「あたしは全然気にしてないのに、全部許してあげるのに」 キョン妹「なのに、キョンくんがずっと会わせてくれなくてさー、ぶー」 キョン「俺ももう妹に飛び蹴り喰らうのは嫌なので……これからも妹と仲良くしてやってくれませんか?」 キョン「ただし、ああいうことはもう本当に勘弁してくださいよ」 みくる「あ……あ……ありがとう……本当にありがとう……」ポロポロ キョン妹「みくるちゃん泣いてるー、大丈夫〜?」 キョン(これでいいよな。女の子の落ち込んだ顔なんて、もうたくさんだ) 337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/15(月) 00:07:25.54 ID:c85bAy6E0 キョン妹「じゃあねーみくるちゃーん、バイバ〜イ!」 みくる「またね、妹ちゃん」 みくる「うふふ、今度3人でピクニックに行く約束しちゃった」 みくる「頑張ってお弁当作らないと」 みくる「何作ろっかな〜〜妹ちゃんは何が好きなのかな〜〜?」 みくる「…………」 みくる「ありがとう……キョンくん、妹ちゃん……」 みくる「…………」 みくる「頑張らなくっちゃ!!」 おしまい 338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/15(月) 00:10:19.12 ID:c85bAy6E0 何とか終わらせることができました 途中でグダグダと間をあけてしまい、本当に申し訳ありませんでした 今後はもっと余裕を持って投下していきたいと思います 支援してくださった方 保守してくださった方 そして、最後まで読んでくださった方 本当に本当にありがとうございました!