キョン「hell yeah!!」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:05:22.70 ID:Yx+hYiRO0 ハルヒ「テキサス東中出身、ストーンコールドハルヒ」 ここまでは普通だった。 ハルヒ「ただの人間には興味はない。もしこの中に派手に暴れたいやつがいるなら、ヘル・ヤーと叫べ!」 これってギャグなの?結果から言うと、それはギャグでも笑いどころでもなかった。 常にハルヒは大マジなのだ。そしてハルヒは一流のエンターテイナーだった。 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:11:43.18 ID:Yx+hYiRO0 キョン「しょっぱなの自己紹介のアレ、どのへんまで本気だった?」 ハルヒ「おまえ派手に暴れたいのか?」 キョン「…ちがうけどさ」 ハルヒ「だったら話しかけるな。自分のケツが大事ならな」 こいつなんか怖いな。 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:15:40.61 ID:Yx+hYiRO0 谷口「おまえ、ストンコに話しかけてたな。」 キョン「ああ」 谷口「あいつに気があるんなら悪いことは言わん。やめとけ」 それならすでに身をもって理解したさ。 谷口「中学の時から缶ビール片手にわけのわからんことを散々やり倒していたからな。」 国木田「例えば?」 谷口「気に入らないやつはすぐにスタナーの餌食にされてたな。 あとは朝礼中にビール配送車に乗って校長にビールをぶっかけたりしたな」 なんだそのスタナーってやつは。 谷口「とにかく忠告しといてやる。やめとけ」 やめとくも何もそんな気はないんだがな。 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:19:30.25 ID:Yx+hYiRO0 谷口「俺だったらそうだな、このクラスでイチオシはあいつだな、朝倉ロック。あれはきっと性格までいいぜ」 まぁ話半分で聞くにしてもたしかにロック様もハルヒとは違う意味で目立っていた。ロック様には確かに人を惹きつけるカリスマみたいなものがある。 一方ハルヒの奇矯な振る舞いはこの頃から片鱗を見せていた。 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:21:19.16 ID:Yx+hYiRO0 片鱗その1 ビールが毎日変わる。発泡酒は好まないらしい。 片鱗その2 体育の授業での着替えは男女別なのだが、ハルヒは男どもがいようとお構いなく着替える。 そのおかげで、俺たちはチャイムと同時にダッシュで教室から撤退することをロック様に義務付けられてしまった。 それにしてもやけに、ムキムキだったな。 片鱗その3 ハルヒはあらゆる部活に仮入部して、最後は部長にスタナーをお見舞いして帰って行くらしい。 何がしたいんだろうな、こいつはよ。 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:28:03.89 ID:Yx+hYiRO0 支援ありがとうございます。 続けますね。 キョン「毎日ビールを変えるのはなんでだ?」 ハルヒ「…」ギロッ こわいです。 ハルヒ「いつ気付いた?」 キョン「ちょっと前…」 ハルヒ「そうか。日本のビールはアルコール濃度が高いから困ったもんだ」 キョン「俺はアメリカのビールは味気ないような気がするな」 ハルヒ「…俺がいつお前に意見を求めた?」 キョン「…」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:30:25.41 ID:Yx+hYiRO0 ハルヒ「まぁいい。お前も飲め」 キョン「いや、学校だし…」 ハルヒ「…」ギロッ キョン「いただきます」 ハルヒ「立てよ。乾杯だ」 ガンッ!乱暴に乾杯してきたので、ビールが飛び散る。 キョン「(一気に飲み干すか)」 そう思った瞬間ハルヒは俺に前蹴りをかまし、後ろを向き俺の頭を抱え込んで そのまま体重をかけて落下した。 あぁ…これがスタナーか。俺はビールを吹きながら意識を失った。 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:32:31.76 ID:Yx+hYiRO0 谷口「おい!キョン!いったいどんな魔法を使ったんだ?」 意識が戻った俺に谷口の顔が映る。 谷口「俺、ストンコのスタナーをあんな綺麗に受ける奴はじめて見たぞ」 はて、普通に受けたつもりだが。 谷口「驚天動地だ」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:35:36.59 ID:Yx+hYiRO0 次の日。俺はストンコにある質問を出された。 ハルヒ「聞きたいことはひとつだけだ」 そのマイクはどこから持ってきた? ハルヒ「この業界で長生きしたいか?」 キョン「(業界って何だよ!)」 ハルヒ「死にたいなら話は別だ。お前はどうだ?」 キョン「長生きしたいです」 ハルヒ「なら、決まりだ」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:38:40.10 ID:Yx+hYiRO0 結論から言おう。ハルヒは俺に新クラブを作る協力をさせるつもりらしい。そしてすでに部室も確保しているとのこと。 キョン「ここって文芸部じゃないのか?人も1人いるみたいだし」 ハルヒ「昼休みに部室を貸してくれって言ったら、どうぞだとよ。手間が省けたぜ」 何の手間かは聞かない。 長門「長門(なかと)アングル。カートって呼んで」 ふと見ると明らかに金メダルをアピールしている。ハルヒに劣らないガタイだ。 ハルヒ「あと2人は欲しいな」 結局俺も入るわけか。 ハルヒ「まぁ、すぐに見つけてやるさ」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:41:47.90 ID:Yx+hYiRO0 次の日の放課後、ハルヒはすぐに教室を出て行った。 そして俺は部室でカートと一緒に野菜スティックを食っている。 長門「なんでこの部活に?」ポリポリ キョン「無理矢理な」ポリポリ 長門「やっていけるの?」カリカリ キョン「自信はない」ポリ 長門「ユニークw」 こいつはこいつでうざいな。バカートめ。 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:44:15.10 ID:Yx+hYiRO0 バタン! ハルヒが乱暴にドアを開ける。 ハルヒ「連れてきたぜ。天山みくるだ」 みくる「ホンマわけわからんわ。急にこんなことになって」 ハルヒ「だまれ」ギロッ みくる「なんやコラ!やるんかタコ!」 本物の誘拐犯だな。 キョン「なんでこの人なんだ?」 ハルヒ「感情移入できる選手は必要だからな」ニヤッ よくわからんが、逆らうことはできん。 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:46:36.61 ID:Yx+hYiRO0 キョン「ところでいったい何をする部活にするつもりなんだ?」 ハルヒ「キョン…お前は少し黙ってろ」 大事なところだと思うんだが。 ハルヒ「とりあえずパソコンが必要だな」 ハルヒの一言でパソコンの調達にコンピ研にやってきた。 コンピ研部長「わ、悪いが、暴力には屈しない。パソコンは渡せないよ」 命知らずな人だな。考えられないぜ。 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:50:38.82 ID:Yx+hYiRO0 ハルヒ「本気か?」ギロッ 部長「あ、ああ!」ぶるぶる かわいそうに…ふるえてるじゃないか。 ハルヒ「そうか、悪かったな」 え? ハルヒ「パソコンは諦める」 部長「本当に?…やったぁ!やったぞ!」 大喜びで飛び跳ねる部長。まさか度胸があるから気に入った的な展開か? たしかにすごい度胸だったが…あれ?ハルヒさんなんで両手の中指立ててるの? 振り返った部長にハルヒはスタナーをお見舞いした。南無南無。 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:54:56.45 ID:Yx+hYiRO0 それから数日後…ハルヒは転校生を連れてきた。 ハルヒ「待たせたな。即戦力の転校生だ」 古泉「古泉リーガルです」 また変な奴が来た。まぁいい。これで5人そろったわけだ。 そろそろ活動内容ってやつを教えてもらいたい。 ハルヒ「言っただろ?暴れるんだよ」 また物騒だな。 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 17:58:44.86 ID:Yx+hYiRO0 ハルヒ「退屈な毎日をエンターテイメント溢れる日々に変えるんだ」 つまり皆で楽しくわいわい騒ぐってことか? ハルヒ「ちょっとちがうな」 楽しそうなハルヒの笑顔が怖いわけだが・ 結局その日はそのまま解散したわけだが、俺はカートに呼び出され 家にお邪魔することになった。 キョン「何の用なんだ?」 長門「ストーンコールドハルヒについてのこと」 キョン「ストンコがどうした?」 長門「彼女と私は普通の人間じゃない」 キョン「まぁ、お前らのガタイは普通じゃないわな」 わかったから、さりげなく金メダルを見せるな。ヤフオクに出品するぞ。 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:02:30.35 ID:Yx+hYiRO0 長門「肉体的な意味ではない。エンターテイナーとしての実力」 キョン「エンターテイナー?」 長門「スポーツエンターテイメント。娯楽スポーツの象徴。」 つまり…やらs 言い終わる前に宙に浮いていた。後から聞いた話によるとアングルスラムという技らしい。 長門「そして、その中にイレギュラー因子が現れた。それがあなた」 泡を吹いていたのではっきり覚えていないが、多分そう言っていたはず。 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:08:03.69 ID:Yx+hYiRO0 今日は学校が休みの日なのに朝9時から合同練習らしい。 ハルヒ「トレーニングは各々の自己責任で任せたいとこだが、素人が1人混じっているからな」 そりゃ俺は素人だが好きでやるわけじゃないんだぞ。 とりあえずひたすら受身の練習をして、休憩時間になった。 みくる「キョンくん。ちょっとええか?」 キョン「なんですか?」 みくる「こっち来いや。話したいことがあるんや」 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:13:14.75 ID:Yx+hYiRO0 おとなしくついて行くことにした。 そして天山さんは俺は話ヘタやからと前置きして話し始めた。 みくる「実は…俺は人間じゃない。燃える不屈の猛牛なんや」 ここにもエンターテイナーがいたか。 みくる「信じてもらえへんかもしれんけど」 これがエンターテイメントだもんな。 キョン「信じますよ天山さん」 みくる「ありがとう。キョン君ヘルプして」 ところで天山さん。やっぱりこれってブッk… みくる「禁則事項やタコ!」 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:17:10.85 ID:Yx+hYiRO0 全身に筋肉痛を残したまま学校の日を迎えた。 キョン「ところで、おまえもストンコ絡みで話があるんじゃないか?」 古泉「どこまでご存知なんですか?」 キョン「ストンコが娯楽スポーツの象徴ってとこまでだ」 古泉「なら話は早い。お察しのとおり悪の英国紳士です」 そこまでは察してないがな。 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:20:32.31 ID:Yx+hYiRO0 キョン「つまりどういう意味だ?」 古泉「勝つためにはどんなこともしますよ。もちろん紳士ですが」 よく分からんな。 古泉「なんなら、あなたが相手でもかまわないんですが」 顔が近い。というかなんでそんな睨んでるんだよ。 古泉「煽り映像はこういうものですよ?」 キョン「煽り映像?」 古泉「本当にこの業界のことを何も知らないんですね」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:23:29.56 ID:Yx+hYiRO0 ある日のことだ。俺の下駄箱に手紙が入っていた。 『放課後、1−5の教室へ来い』 シンプルでわかりやすいじゃないか。 合同練習が終わってすぐに教室へ向かった。 朝倉「遅かったな」 キョン「あんたか」 朝倉「聞きたいことがある」 キョン「なんだ?」 朝倉「やらなくて後悔するよりも、やって後悔するほうがいいと思わないか?」 キョン「何の話だ?」 朝倉「アティテュード路線には賛成だが、お前らには無理だ」 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:26:34.58 ID:Yx+hYiRO0 キョン「?」 朝倉「お前はこの業界に必要なものはなんだと思う?」 キョン「いy…」 朝倉「貴様の考えなど関係なし!!」 キョン「どうしろっていうんだよ」 朝倉「証明してみろ」 言うや否やロック様のこぶしが飛んだ。 キョン「なにをするんだ!」 朝倉「まさかお前はジャブローニか?」 なんだよジャブローニって。 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:30:55.13 ID:Yx+hYiRO0 朝倉「ならさっさと終わらせてもらうさ」 なにをするつもりだ? 朝倉「業界一シビれる技だよ」 ピープルズ・エルボーかよ。返せないよな…。おわった… そのときだった。 朝倉「グハッ」 長門「フィニッシュに行くまでの行程が甘い。これで決まっては盛り上がらない」 カートの綺麗なフロントスープレックスが決まったようだ。 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:33:08.01 ID:Yx+hYiRO0 朝倉「たしかに乱入は盛り上がるな」 長門「これで終わり」 カートはアングルスラムを狙う。 朝倉「お前こそ甘いんじゃないか?」 ロック様はうまく切り返しバックに回って、振り返ったカートにロック・ボトム!! すかさずシャープシューター!! 朝倉「お前には人民肘よりこっちのほうがきついだろ?」 かつての特番を思い出すぜ。 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:37:01.76 ID:Yx+hYiRO0 長門「う…ぅ」 朝倉「ロック様の妙技をたっぷりと味わうがいい!」 なんて憎たらしいまゆげなんだ! 気が付くと俺は椅子をロック様に振り上げていた。DQなんか知ったことか! キョン「おらぁ!」ベコ!我ながらすばらしいスイングだ。 すかさずカートがアンクルを取る。さすがのロック様もタップするしかない。 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:42:43.11 ID:Yx+hYiRO0 朝倉「負けか…」 長門「あなたは優秀なエンターテイナーだった。外的要素がなかったら タップしていたのはおそらくこっちだった」 朝倉「ここまでか。あとはまかせた」 こうしてロック様は俳優の道へと旅立って行った。 キョン「手を貸そうか?」 長門「髪の毛の再構成を忘れた」 キョン「…それはさすがにあったほうがいいと思うぞ」 長門「そう」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:45:33.47 ID:Yx+hYiRO0 次の日、ハルヒは突然俳優に転向するために引退したという ロックを不審に思い、家に行ってみるというのだ。 ハルヒ「お前も来い」 キョン「へいへい」 言われなくても、こんなビッグカードを見逃すわけにはいかないさ。 こうして俺たちはロック様のところへやってきた。 ハルヒ「どういうつもりだ」 朝倉「なにがだ?」 ハルヒ「なぜ…やめるんだ?」 朝倉「レスラーとしてはすべてを達成したからだ」 ハルヒ「すべて?」 朝倉「この業界で俺は成功した自負がある。もう満足だ」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:48:12.76 ID:Yx+hYiRO0 ハルヒ「たしかにお前は成功した。だが達成していないことがまだ1つある」 朝倉「…」 ハルヒ「お前は俺に勝ったことがない!ただの一度もだ!」 そりゃ初耳だ。 ハルヒ「過去2回とも俺の勝利で終わっている!そこでだ…」 ゴクリ。 ハルヒ「こいつの3度目の敗北が見たいならヘル・ヤーと叫べ!!」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 18:56:45.90 ID:Yx+hYiRO0 朝倉「いいことを教えてやる。ハリウッドでは第一幕と第二幕は序章に過ぎない。 人々の心に残るのは第三幕だ!」 これは大変なことになった。まさにレッスルマニアじゃないか。 業界最大の仇敵同士が最後の幕引きをおこなうわけだ。 ハルヒ「それはちょっとちがう」 ん?なんか言ったか?よく聞こえなかった。なんて言ってる場合じゃない。 ハルヒがひたすらロックにパンチを見舞ってる。と思ったらすぐにロックもやり返す。 そして、モノマネと模倣の境界線をハルヒとロックはこの一戦で消し去った。 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:01:56.56 ID:Yx+hYiRO0 なんとハルヒはロックに向かってロックボトムをお見舞いした。 するとロックはハルヒにスタナーをやり返した。お互いに相手の必殺技を繰り出す。 しかしロックはハルヒを倒すと自らの必殺技ピープルズ・エルボーを狙った。 それは見事ハルヒに命中した。あぁ終わった。これは返せないな。おそらく3カウントが入るだろう。 しかしハルヒは2カウントで返した。テキサスのガラガラ蛇はまだ死んでなかった。 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:06:11.36 ID:Yx+hYiRO0 フラフラになりながらもハルヒは立ち上がる。しかし振り向いた瞬間に ロック「終わりだ」 ロックボトムが炸裂した。今度こそ終わり…いや、終わらなかった。ハルヒは再び2で返す。 しかしすぐさまロックボトムの体勢に入る。ハルヒは肘打ちで解くことに成功。。 そしてスタナーを狙った!だが、カウンターでまたもやロックボトム。俺は見てられなくなり、目を閉じた。 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:08:19.27 ID:Yx+hYiRO0 信じられない。恐る恐る目を開けると試合は続いていた。 ロックボトム2連発を返したのだ。ロックも呆然としている。 ロック「どこにそんな力が…」 しかしロックはすぐに立ち上がりハルヒが立つのを待つ。 やめろハルヒ…立つな。もういいから…やめてくれ。 最後の力をふりしぼるかのように立つハルヒ。すかさずロックボトムの体勢へ。 もうハルヒに抵抗する力は残ってなかったようだ。 それは今まで見たロックボトムの中で一番高くあがっていた。 そして3カウントが入る。 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:12:19.98 ID:Yx+hYiRO0 キョン「ストンコ!」 駆け寄ろうとした俺をロックが突き飛ばした。何をするんだ!と言いかけたが、なんとか抑えた。 なぜならロックもストンコも笑っているからだ。 2人にしたほうがいい。そう悟って俺は家の前で待つことにした。 しばらくしてハルヒはやっと出てきた。 キョン「終わったのか?」 ハルヒ「ああ」 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:15:10.01 ID:Yx+hYiRO0 キョン「試合が終わった瞬間、ロックに何を言われたんだ?」 ハルヒ「あんたのこと嫌いじゃなかったぜ。ありがとう。大切な思い出だとさ」 キョン「そうか」 ハルヒ「…エンターテイメントって機械だと思うんだ」 キョン「機械?」 ハルヒ「そして、俺たちは歯車。俺は使い古された歯車だ。新しい歯車と交換される」 ハルヒ「俺のポジションが空いた。おまえたちにとってはチャンスだ」 キョン「なにを言ってる。お前はこの業界の象徴じゃないか!」 ハルヒ「悔しいがもう無理だ。もちろんこの世界を愛してるし、引退なんてしたくない。いい思い出もたくさんある。」 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:17:26.85 ID:Yx+hYiRO0 キョン「お前らしくもない。お前はテキサスのガラガラ蛇じゃなかったのか?」 ハルヒ「去り難い世界だ。でもそれが現実。もう限界ギリギリの身体だ」 キョン「…」 ハルヒ「俺はストーンコールドだ。弱みは見せたくなかった。 でも心は闘いを求めても身体はずっと悲鳴をあげていた。現実に向き合うときが来たんだ」 キョン「…そうか」 こんなことしか言えない。きっとハルヒは俺たちが想像もできないほど身体を張ってこの業界を支えてきたんだろう。 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:20:00.09 ID:Yx+hYiRO0 ハルヒ「そろそろ帰るぜ」 そう言ってハルヒは歩き出した。なんとなくついていけば殴られそうな気がしたので 俺は止まっていた。だんだんとハルヒが遠くなる。 キョン「ハルヒ!!!」 ハルヒ「な、なんだ?」 キョン「その…。」 ハルヒ「さっさと言え」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:22:29.51 ID:Yx+hYiRO0 キョン「お前はさっきエンターテイメントは機械で俺たちは歯車だって言ったよな」 ハルヒ「ああ」 キョン「たしかにその通りかもしれない。俺たちは消耗品みたいなもんだと思う」 ハルヒ「素人がよく言うぜ」 キョン「はは。でも俺思うんだ」 ハルヒ「?」 キョン「あんた以上の歯車はいないよ。これからもずっと」 ハルヒ「…はぁ?」 キョン「いや、だからあんたはずっと業界の象徴だよ」 ハルヒ「へへ、ありがとよ//」 そこには初めて見た満面の笑みのストーンコールドハルヒがいた。 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:24:59.32 ID:Yx+hYiRO0 その後のことを少しだけ語ろう。 古泉「あなたのことは決して許さない」 キョン「なんでだよ」 古泉「あなたがストンコの引退を止めなかったせいでGM職を彼に取られてしまった」 お前は十分まだ選手でいけるだろうが。 古泉「この決着はいずれ特番でつけてやります」 はいはい。そのときは俺が勝つけどな。 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:27:18.34 ID:Yx+hYiRO0 長門「ロックはあなたに感謝していた」 キョン「なんで?」 長門「あなたがストンコと来たおかげで決着をつけることができた。これで俳優に専念できると言っていた」 キョン「もうこの業界には帰ってこないのか?」 長門「わからない」 キョン「スターが2人も去ってこの業界がなくなるなんてことはないよな?」 長門「大丈夫…私がさせない」 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:29:46.23 ID:Yx+hYiRO0 みくる「ストンコもおらんなってホンマこれから大変やな」 キョン「不屈の猛牛の天山さんがいれば大丈夫ですよ」 みくる「はっはっは。まぁこれからもヘルプ頼むわ」 ハルヒ「なに騒いでんだ?」 みくる「GMさんには関係ないこっちゃ」 ハルヒ「なんだと?」 みくる「首つっこんでくんなタコ!!」 やれやれ。 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:33:49.70 ID:Yx+hYiRO0 さて、今日は土曜日。 記念すべき初の特番を一ヵ月後に控えた我々はストーリーや試合を考えるために集まるのだが、選手は4人。 メダリストに不屈の猛牛、悪の英国紳士と素人ときたもんだ。はたして無事に終わるのだろうか。 まぁきっと大丈夫だろう。 なぜなら俺たちにはこの業界の象徴がついているのだから。 おしまい 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/09(火) 19:36:31.34 ID:Yx+hYiRO0 お付き合いどうもありがとうございました 途中で皆がいってくれたように、もっと色々選手を 出したかったんだけど、俺の力じゃ絶対gdgdになるから出せませんでした