長門「私はあなたが好き・・・」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:12:32.24 ID:ztiALw9a0 い、いきなりなんだ? 長門が俺を好き? ちょっと考えさせてくれ…… 確かに今好きっていったよな… 「迷惑……?」 「いや、そうじゃない。と、突然どうしたんだ?」 思わず聞いてしまった… だってそうだろ なんの前触れもなく好きって… 「私は…あなたの事が好き…」 「な、長門…好きってどういう事なんだ?」 「あなたといると鼓動が高鳴る…今までにない情報…一緒にいれると嬉しい」 好きって言われてうれしくない奴はいない 居たら目の前に連れて来てほしいくらいだ 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 02:13:35.76 ID:ztiALw9a0 「急にどうしたんだ?昼、食べたのか?」 「まだ食べていない」 「一緒に食うか?」 「…コク」 ………しかし、何だったんだ…… 確かに容姿はいいが、宇宙人だしな……嫌いじゃないが好きにはなれなそうだ… 「長門、なんか悩みでもあるのか?」 「……」 黙られるとまがもたない、こういう間は苦手だ。 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 02:14:49.31 ID:ztiALw9a0 「キスってどんな感じ…?」 「ぇ?……」 一瞬たじろぐ、長門からキスって言葉を聞いただけで意外過ぎる 「い、いや、俺もよくわからないな……」 「あなたが涼宮ハルヒとしたように、私にもしてほしい」 な、なんですとーー!? 「私はあなたとキスすることを望んでいる」 「望んでいるって言われても………」 あの時は勢いもあったし、今の状況とは違う。 俺にどうしろっていうんだ…… 「悩ませているなら申し訳ない。」 「答えは今すぐでなくていい」 「あ、あぁ…」 こういうときなんて返事したらいいのだろう…… 直ぐにするべきか、まさかな…… 同じ団員だぜ…… な、ないだろう…… 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:15:31.69 ID:ztiALw9a0 ふぅ、なんとか昼休みも終わるか…… 部室で飯食うの喰ずらくなりそうだな。 「長門、教室戻ろうか」 ガタツ 「これ、読んで…」 ん?なんだ?こんな分厚い本読んでいたら心地好い睡眠が出来そうだ 「これは?」 「いいから読んで。今日中に」 一日で!?それは無理だろう。 1ケ月かかっても読む自信ないぜ。 「あぁ…ありがとな」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:16:15.76 ID:ztiALw9a0 「……いい」 「必ず、読んで」 「じゃぁな、また放課後」 「…」 しかし、さっきは焦った…長門から告白されるとは夢にも思わなかったな 「やれやれ…」 バシッ 「どうしたのよキョン」 「なんだ、ハルヒか」 「なによ!あたしじゃ不満な訳!?」 「そういう意味じゃないさ、ちょっと考え事がな」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 02:16:57.92 ID:ztiALw9a0 「そう、あんたでも考える事あるんだ」 なんて失礼な!今まで散々悩んできたんだぞ。 特におまえの事でだ… 「まぁいいわ、そんな事より明後日の土曜日いつもの駅前に集合よ!」 いつもの不思議探しか… 「いつものとはちょっと違うわよ!」 「なにがどうちがうんだ?」 「有希さ、いつも制服じゃない?だから最初に有希の服買いに行こうとおもってさ」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 02:17:55.77 ID:ztiALw9a0 そういやあいつの制服姿以外ほとんど見たことないな…見てみたいのは確かだ 「でしょ!不思議探しはそのあとにすればいいわ!」 「9時集合!遅れたら死刑だから!」 はいはい、死刑は嫌だからな、遅れないように行く事にしよう 午後の授業も長門のあの話しのせいで頭に入るはずがない、 いつもなら睡眠学習に励んでいられたが今日ばかりは無理だな 長門が好きだってどういう事なんだろうか、宇宙人に感情が生まれたのだろうか… ハルヒの奴は相変わらず後で気持ち良さそうに寝息をたてている…羨ましいかぎりだな 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 02:18:44.05 ID:ztiALw9a0 部室へと足を運んでいると後に気配を感じる 「長門……どうした?」 「一緒に行く」 「あぁ、いいぜ」 いつから居たんだ、良かったオナラしないで… ホッと胸を撫で下ろしていると 液体ヘリウムのように輝く瞳はこちらをじっと見つめていた 「か、顔になにか着いてるか?」 「…見ていただけ」 「そんなまじまじ見られると照れるぞ」 「そう」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:20:59.02 ID:ztiALw9a0 いかん、緊張しているのか…昼間の件もあるしな… 真っすぐ長門の目が見れない… 「そ、そんなに見るなよ…」 「……」 「おやおや、2人仲良く登場ですか。羨ましいかぎりでりす」 古泉・・・なんだその言い方は、なんでもない、来る途中に行き会っただけだ。 「そうですか?仲良く手まで繋いでいるように見えるのは気のせいでしょうか」 !!いつのまに繋いだんだ!? 「………。」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:22:19.86 ID:ztiALw9a0 無言で見つめるのはやめろ… ますます勘違いされる。 「涼宮さんに見つからないでくださいよ。急にバイトが入るのは嫌ですから」 「古泉、だからなんでもないんだっ…」 「お2人が何でもなくても涼宮さんがみたらどう思うでしょう」 ……言い返せない 「そういうことですよ」 コンコン 「はぁ〜〜い。どうぞぉ」 部室に入る前は必ずノックする習慣は嫌でも身についたな。 このかわいらしい少女はドアに鍵をかける事をしらない。 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:25:08.36 ID:ztiALw9a0 「あ、今お茶煎れますねぇ」 いつもご苦労様です。 「私にも煎れ方をおしえて」 えっ?全員が振り返った。 なにしろ対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースいわゆる宇宙人が お茶の煎れ方を聞くんだ、そりゃぁびっくりもするさ。 「どうしたんだ?」 「………」 「私もあなたにお茶を煎れたい…喜んで欲しいと思った」 「いやはや、これは……」 おい、古泉。俺はなにもしてないからな。 朝比奈さんまでそんな目で見ないで下さい。 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:26:31.85 ID:ztiALw9a0 ガチャ バターン 「みんな集まってるー?」 「居るようね!って2人共何してるの?」 「長門さんが…その、お茶の煎れ方を教えて欲しいと……」 「あら、有希。お茶煎れられなかったの?」 「お茶は煎れられる。ただ美味しく飲んで欲しいだけ」 「何よ、誰に飲ませるつもりなの?」 「………チラ」 こっちを見るな…… 「ふぅん、まぁいいわ。じゃぁ今日は有希が煎れて」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:27:43.90 ID:ztiALw9a0 無言で頷き、朝比奈さんから教えて貰っている。 しかし今日の長門は明らかにおかしいぞ…… 統合思念体になにかされたのか、無表情さはかわらないがな 「お茶、はいりましたよぉ」 「私が運ぶ」 ………… 「あら有希、美味しいじゃない」 「香り共に十分楽しめますね」 みんな称賛のようだ。長門、良かったな。 「あなたは?…」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:30:44.37 ID:ztiALw9a0 「あぁ、もちろん旨いさ」 朝比奈さんが入れてくれたお茶とは違う旨さだな・・・ ん?長門の頬が紅くなった気がしたが…… 見間違いだろう…次の瞬間には読書にふけっているしな。 「あ!そうそう!明後日の土曜日、いつも通り不思議探索に行くわよ! 時間は9時集合!遅刻、欠席は厳禁よ! 心して集合しなさい!」 みんなこういうのも大分馴れたのか、眉一つ動かさない。 「ってことで今日は解散!ま、本当は明日言えば良かったんだけどね!」 そう言うとハルヒは勢いよくいつものように帰って行った。 俺達もそろそろ帰るか。 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:31:43.96 ID:ztiALw9a0 帰路につくものの、足どりは重い。 今日一日だけだがいろいろあったしな。 まさか長門に告白されるとは思って無かったし、焦ったな。 ふぅ、やれやれだ… 風呂に入ってベットに横になり、今日長門に借りた本を見てみた。 ピノキオ…?絵本も小説にするとこんなにも分厚くなるのか…… 眺めているだけで眠気が襲う……… …………… (こうなることは……私の夢だった…キョン君……) ………………… 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 02:33:18.88 ID:ztiALw9a0 煩い目覚ましと朝の日差しで俺は目を覚ました。 何だったんだろう…あの夢…… いい夢だったはずなんだが思い出せない… 「キョン君!朝だよっ…あれぇ、もう起きてる…ちぇ…」 「お母さんが降りてきなさいって〜ご飯だよ」 「あぁ、直ぐに行くよ」 もう一度同じ夢をみようと眠りにつきたいだろ? 俺は今まさにそういう気分だったさ。 朝、例の坂道をハイキング気分で登っていると 「おはよう」 「長門……」 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:34:04.25 ID:ztiALw9a0 予想外な奴から声がかかった。 いままで長門の登校姿なんて見たこと無かったしな まさか声がかかるなんて思ってもみなかったが、 予想外な事はまだまだ続いた。 「今日、暑いね」 「そうだな……」 反射的に返事をしてしまったが、なんなおかしいぞ…… いや、おかしくないのか……? おかしいはずだ、長門はこんなふうに話さなかったよな…… 「長門、大丈夫か?」 「え?大丈夫だよ?変?」 いやいや、これは変だろ、会話が成り立ってる。 しかもどことなく表情があるようだ… 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 02:35:26.81 ID:ztiALw9a0 「長門、なにかあったのか?」 「な、何も。なにもないよ…?」 ……おかしいのは俺か そんな事を考えるているうちに学校に着いた。 「また、後でね…」 ………もう考えないことにしよう。 長門にはまたなと言い残し、教室に向かった。 授業はいつものように進み谷口は涎を垂らしながら寝ているし、 国木田は真面目に授業をうけている。 ハルヒ?もちろん夢の中さ。 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:40:15.96 ID:ztiALw9a0 昼休みになるとハルヒは何処かに行ってしまった。 いつもと変わらない光景だが今日は違った。 谷口達と弁当にしようと席を立った時、廊下から谷口があらわれ、 俺はお前になりたいよ、などと意味不明な発言をしながら廊下を指差した。 !?長門……廊下に立っていたのは長門だった。 少し照れたような表情をしている。 「どうしたんだ?」 「あ、よかったら…ご飯一緒に…」 長門からご飯を一緒に? どうなってるんだ…いったいどうなってるんだ! 「だ、ダメかな…」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:40:58.30 ID:ztiALw9a0 仕草はモジモジしてる…おまけに俺を見つめる か、かわいいなーーって! 「ご飯、一緒に食べよう?」 「あぁ…」 素直になるのがきっと一番さ、俺達は教室で食べるのもなんだから二人で部室えと向かった。 長門の弁当はカレーだった…… 弁当にカレーとはまたすごい組み合わせだが 香辛料の香りが鼻をつく いい匂いだ 旨そうだな……いつか食べてみたい 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 02:41:46.74 ID:ztiALw9a0 「昨日の本、読んだ?」 「あぁ、全部は読めなかったが、ピノキオの話しだろう?」 無言で頷く。こういう仕草は長門らしいがあとはどれも斬新だ。 「私はあのはなしが好き…」 消え入りそうな声だったが聞き取れた。 「そうなのか?」 「うん」 「子供っぽいところもあるんだな」 「……」 俯いてしまった…まずいこと言ったかな… 沈黙が続くがチャイムが救ってくれた。 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:45:18.41 ID:ztiALw9a0 時間だ、教室に戻ろう。 そう言う俺に名残惜しそうな顔を見せた長門は、 なんとも悲しげな顔だった 午後の授業はいつも通り、机に突っ伏し外を眺めたりしながら授業をこなしていった。 普段と違ってたと言えば 部室に行ったときに長門がいなかった事だな。 みんな心配していたがハルヒの携帯に長門からメールがきたそうだ。 どうしても外せない用事らしい。 人のプライバシーまで知りたいとは思わないが、長門が外せない用事ってのも気になる。 古泉に聞いてみたいがどうせ知らないだろう。 活動終了の合図はハルヒが出した。 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 02:49:49.69 ID:ztiALw9a0 俺は風呂に入り、明日の為にいつもより早い時間に就寝する。 …………… (……キョン……君……) ………… ん……またあの夢か…… 起きたのと同時に目覚ましが鳴る。 やれやれ、遅刻にならないよう早めにいくとするか いつものようにみんなは揃ってる。10分前だぞ…… 最後だから当然ジュース奢りだそうだ…やれやれ。 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:51:10.56 ID:ztiALw9a0 すぐにいつもの喫茶店に行くとおもいきや 「有希!今日は初めに有希の洋服を買いに行くわよ!」 朝比奈さんと古泉はあまり反応が無い、知っていたのか… 予想外の反応を見せたのは長門だった。 全員一瞬時が止まった様だった。 「わ、私の?そんな……これでいいよ……」 長門……お前本当に長門か……… ハルヒが切り出してくれ、みなそれに着いていった。 「ねぇ、有希?こんなのどうかしら?」 「あっ、凄くかわいいですぅ」 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:51:53.55 ID:ztiALw9a0 ハルヒと朝比奈さんが洋服を選んでいる。 俺と古泉は照れ臭そうにチラチラ見ているくらいが精一杯だろう。 「長門さん、こんなのどうですかぁ?」 朝比奈さんが選んだのはワンピースだった。 「いいじゃない!有希、試着してみなさい!」 長門が照れ臭そうに試着室へと姿を消す…… ん?照れ臭そう…?あいつ、あんな顔したっけ… 普段見慣れない表情に戸惑っていると、目の前に長門があらわれた 「ど、どうかな……?」 …か、かわいい……… 薄水色のワンピースに身を包む長門…… はっきりいってドストライクです……。 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 02:53:03.05 ID:ztiALw9a0 「似合うんじゃないか?」 「うふっ……」 一瞬笑ったように見えた。 「じゃぁこれで決まりね!」 ハルヒも嬉しそうだ。制服は紙袋に詰め、真新しいワンピースで今日は過ごすらしい。 洋服屋を出るといつもの喫茶店でクジを引き、2組に分かれた。 最初は…長門とか 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 03:19:36.11 ID:ztiALw9a0 「キョン!デートじゃないんだからね!  かわいくなったってしっかり不思議探ししなさいよ!」 ハルヒに釘を刺された… プンスカしながら朝比奈さんと古泉を従えて駅の反対方向に消えていった。 「長門、図書館いくか?」 「ううん、一緒に………」 ん?最後が聞き取れないぞ 「一緒にあるきたぃ……」 か、かわいいな……って、それどころか歩きたい? どうなってるんだ?? 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 03:20:26.14 ID:ztiALw9a0 「長門……どういう事なんだ?」 「……なんでも……ないの、気にしないで…欲しい」 「いやいや、ここ数日のお前は明かに変わったぞ?なにかあったのか?」 「なんでもないもん…いつもと同じだもん…」 ……ふくれた……明かに様子が違うがこういう長門のほうが好きだ。 もう考えないようにしよう。 「ごめんな…なんか、いつもよりも、いいからさ。今のお前の方が俺は好きだぞ。」 「ほんとうに?」 「あぁ」 「……」 俯いてるがニヤニヤしてるのまる見えだぞ……かわいいからいいけど 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 03:21:19.67 ID:ztiALw9a0 そんな会話をしながらプラプラ歩いたり、ベンチでやすんだり、たわいも無い話をして過ごした 回りからみれば休日のカップルに見えただろう。 悪くない。俺はこういう雰囲気が割と好きだ プルルルル… ハルヒから電話だ。 午後からまた続けるか、明日の日曜日にまた集まるかの提案だった。 みんなの意見だと今日は解散でまた明日同じ時間に集合らしい、今日はこのまま解散だとさ。 「そう…」 なんか残念そうだな… 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 03:25:52.69 ID:ztiALw9a0 「ね、ねぇ?まだ時間あるかな?も、もう少し一緒に居たい…な…」 長門、そういう表情でそういうこと言わないでくれ……正直たまりません…… 「あぁ、何処か行きたい所でもあるのか?」 「あそこ……」 長門が指差した先はなんてことのない河原だった 歩き出した俺の手を長門が握った。 「手…繋ぐ…」 下を向いていたが赤面しているのは明らかだ。なにしろ耳まで真っ赤だ。 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 03:27:36.40 ID:ztiALw9a0 ギュッと握り返し一緒に歩き出した。 歩きながらチラっと顔色をうかがう… ニヤニヤしているように見えるのは気のせいだろうか… 以前のような無表情さはかけらもない… なにかが長門を変えたんだろうがこれはきっといいことだろう。 河原に着き、俺が座った膝の間に腰を下ろす。 ドキッとしたが長門の匂いが心を落ち着かせてくれる。 「今日はありがとう…」 「一緒に居られて凄く楽しかった」 ……長門からは聞き慣れない言葉だ… 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 03:28:24.17 ID:ztiALw9a0 「私は………」 「どうした?」 「ねぇ?愛ってなんだとおもう?」 ……え? 「私も答えが見つからない…この前あなたに…言った好きって気持ち…」 「あれが愛なのかなって……」 「それは恋だろう…」 「そうなの?」 キョトンとした顔で見られても…俺だってドラマとかでしか愛の表現なんでしらないぜ 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 03:32:42.18 ID:ztiALw9a0 「あぁ、多分な。愛はお互い好きで愛し合う…ってなにいってんだ俺……」 「ふぅぅん……」 「二人でお互いに好きかぁ……」 気にしないでくれ、自分で言っていて恥ずかしい 「うん。私は… 私はあなたが好き…」 「………」 正直好きになりかけている……嫌、嘘だな…もう好きかも知れない 「……私、帰るね…」 「また、明日……」 そういうとすくっと立ち上がり追い掛ける間もなく帰って行ってしまった この時、明日起こる事がわかっていたら長門の事を素直に帰さなかっただろう… 明日はそんな一日になった………………… 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 03:51:13.56 ID:ztiALw9a0 昨日の夜も夢を見た、いい夢だったんだが思い出せない。 夢のことについてはド素人だが連日いい夢をみるんだ、 きっといいことが起こるのかもしれないな。 そんなことをぼーっと考えてたら妹がいつものように入ってきた 「キョ、あれぇ、今日も起きてる。もぉーせっかく起こしに来てあげてるのにぃー」 そういうとドタドタ階段を駆け下りていった。 自分で起きてもいいと思うんだが、妹はそれが気に食わないらしい 「キョン君!」 今降りていったと思ったらまた顔を出す 「今度はなんだ?」 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 03:59:42.92 ID:ztiALw9a0 「お客さん!有希ちゃん!」 「長門?」 まだ時間は7時だ、集合時間には2時間もある。まだゆっくりしていたかったな・・・ などと考えてる暇はない、待たせたら悪い、大急ぎでしたくし、玄関先に向かった。 「待たせて悪かったな」 「ううん、突然きちゃったしね。ごめんね」 ・・・・・・もう普通の人間の表情、仕草だ・・・・・ 「あぁ、いや、いいんだ。それよりもどうした?集合時間にはまだだいぶ時間があるぞ?」 「うん。会いたかったから・・・」 ・・・・もう突っ込まないぞ、だが突っ込みたい・・・我慢しよう 「そ、そうか。少し歩くか?」 「うん!」 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:27:33.86 ID:ztiALw9a0 満面の笑みだった。もし俺が美術部だったら、 間違いなくデッサンしたくなるようなそんな笑顔だった 「手、つなご?」 「あぁ・・・」 長門と手をつないで歩くのにもだいぶ慣れてきたな 「長門、お前最近ほんと変わったな」 「もう、またその話?」 「いや、悪い意味で言ってるんじゃないさ、いい意味でだ」 「ほんとに?それならよかったかも」 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:28:35.36 ID:ztiALw9a0 実際ここ数日で俺の心境にもだいぶ変化がでてきた はじめてあったときのような無表情もないし、なにしろ会話が続く 本当に不思議だ 駅まで遠回りしながらたわいも無い話で笑ったりして時間をすごした。 駅に着いたが案の定まだ誰も来てはいなかった。なにしろ30分も前に着いたしな。 「今日も・・・あなたと一緒に居られたらいいな・・・」 思わず噴き出したくなるくらい恥ずかしい言葉だ 俺の顔は相当にやけてるだろう・・・恥ずかしい・・・ 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:30:17.25 ID:ztiALw9a0 「そ、そうだな。」 「あっ。思ってないくせにーー、もぅ」 「お、思ってるさ、俺も長門と不思議探ししたいさ。」 「うふっ。嘘でも嬉しいよ」 ははは・・・まいったね。 「やぁ。お早いですね」 「おはようございますぅ〜」 俺たちの次に来たのは古泉と朝比奈さんだった。 ということは自然にハルヒがビリだな。 今日は絶対おごらせてやるぞ 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:31:10.89 ID:ztiALw9a0 「あれ?みんなはやいわね・・・もしかしてあたしがビリ?」 その通りだ。今日はお前がおごれ。 「はぁ、、、しょうがないわね、今日は割り勘!さ、いきましょ」 なんだと・・・なんてわがままなんだ・・・ 「さ、クジよクジ!昨日早く帰った分、今日は間違いなく不思議が潜んでるはずだわ!」 「必ず超能力者くらいはみつけてくること!いいわね!」 おまえの隣にもういるよ・・・ 「さ、早く引いて頂戴!」 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:35:14.37 ID:ztiALw9a0 あ、午前は古泉・・・・か・・・ やれやれ・・・こいつとなんの話しでもすることやら 「さ!しっかりさがしてくるのよ!」 「なぁ古泉、最近変わったこと無いか?」 「変わった・・・ことですか・・・」 「実はですね、涼宮さんのことですが・・・」 ん?長門じゃなくて、ハルヒのこと?あいつはいつも通りだろう なにも変化は無いように思えるが・・・ 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 10:36:40.25 ID:ztiALw9a0 「まだ確定したことではないんですが涼宮さんの力が弱まってきていると機関は考えているようです」 「そうなのか?ハルヒのとんでも力がなくなってきている?」 「いえ、だからまだ憶測です。まだ確証はつかめていないんですが、  閉鎖空間の発生の激減、僕自身の力が多少ですが落ちてきているのは事実です。」 そのせいで長門に変化が・・・?どういうことだ・・・ 「まぁ、涼宮さんの力がなくなれば無くなったに越したことはありませんがね、  世界が突然改変されたり等はなくなると思いますので。」 それもそうだな、そんな力は無いほうがいいだろう。いつぞやの閉鎖空間での出来事など、もうこりごりだ。 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:43:15.00 ID:ztiALw9a0 プルルルルルルルル 「キョン!どう?超能力者みつかった?」 「見つかるわけが無いだろう、そう簡単に見つかるならもうとっくに見つけているぞ」 「アハハハハ、それもそうね!ねぇ、お腹空かない?そろそろお昼にしましょ」 「あぁ、わかった。駅前にもどるよ」 もうそんな時間か、古泉、戻ろうか 駅への帰り道も、機関、ハルヒ、神人などいろいろはなしてくれたよ もし力がなくなるならそういうこととも関係なくなるからな、少し寂しいのか・・・ 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:44:36.97 ID:ztiALw9a0 駅に着くと3人はすでに到着していた。 「みくるちゃんがね、まだオープンしたてのパスタ屋さんを発見したのよ!」 「しかも割引チケットまでもらってきちゃったわ!さすが我が団のマスコットキャラよ〜〜」 「超能力者さがしてたんじゃないのか?」 「どうでもいいのよそんなこと!それより、食べるの?食べないの?どっち?」 「食べます」 「じゃいくわよ!」 ま、俺たちも超能力者探しなんてしてないけどな。 暇つぶしにはもってこいだし、おいしいパスタの店も見つけてきてくれるし、 とりあえず腹ごしらえだな 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:45:31.97 ID:ztiALw9a0 さすがオープンしたての店だけはある、店内がピカピカだ。 接客の人もどことなくはりきっていて対応もいい 朝比奈さん、いいお店見つけてくださって感謝します、 「さ、お昼も済んだ事だし、午後のクジ、するわよ!」 「さ、引いて引いて」 お、今度は・・・長門とだな。 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:46:41.07 ID:ztiALw9a0 「キョン!分かってると思うけど・・・」 「あぁ、デートじゃないんだろ?分かってるさ」 「ふん!しっかりみつけてくるのよ!」 またプンスカしだして歩き出したやれやれだ・・・ さて、どこに行こうか?行きたいところ、あるか? 「う〜ん、何処がいいかな」 「とりあえず、その辺プラプラするか」 俺から長門の手をとった。少し驚いていたようだがしっかり握り返してくれる。 俺は今幸せなのかもしれない・・・ このままのずっとこの時間が続けばと思ったくらいだった 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:47:47.68 ID:ztiALw9a0 次の瞬間、長門が俺にもたれ掛かってきた。 「長門?どうし・・・あれ?」 目がおかしいのか?長門の姿が霞んで見える・・・ん??? 「長門!大丈夫か!?」 「う、うん。ごめん。ちょっと目眩が・・・」 「もう大丈夫。立てるから」 いや、大丈夫じゃないだろう。お前の姿が霞んで・・・・あれ?戻ってる・・・ 俺の目がおかしいのか・・・ 「大丈夫か?なんなら家にかえるか?」 「イヤ、大丈夫だから。一緒にいたい」 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:48:28.97 ID:ztiALw9a0 午前中は平気そうだったよな。いや、むしろ元気なほうだったはずだ。 「ほら、もう大丈夫。心配してくれて、ありがとう」 「もう大丈夫だから、ほら、行こう。」 あぁ、わかった。でも、外じゃなく、室内に入ろう。でなければ心配だ。 「大げさなんだから。うん、じゃぁ・・・図書館に・・・」 俺たちは図書館に向かった、しかし今のはなんだったんだ・・・ 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:49:29.88 ID:ztiALw9a0 図書館に着くと、本、探してくるね。と本棚の間に消えて行ってしまった。 普段ならいすに座って居眠りでもできたが、さっきの事もあるからな。 俺は館内をふらふらと探し回った。 こうしてみると結構広いもんだな。辞典のように分厚い本でもみているのか・・・居ない SF物の小説でも探しているのだろうか・・・居ない おかしいな、何処に行っちゃったんだ あ、居た。「長門 」 声をかけると振り返った 「どうした・・・・の・・・」 返事が返ってくると長門はその場に倒れこんだ 「長門!」 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 10:50:15.86 ID:ztiALw9a0 おい!しっかりしろっ!わっ。すごい熱だ、やっぱり具合が悪かったんじゃないか 俺の声が聞こえるか!?長門!いくら読んでも返事はない。 息も荒く辛そうだ・・・しかもすごい熱だぞ、病院、連れて行かないと。 ん?病院で大丈夫なのか・・・どうだかわからんがしかたない。 長門を背負い、そのまま病院を目指す。この辺りに病院あったっかな 長門を背負いながらありていると、耳元で声がかかった。 「ごめんね、もう いいの」 「なにがだ???」 「もう 時間だから・・・  」 「時間?なんの時間だ?」 「ここに いられる時間」 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 10:51:02.62 ID:ztiALw9a0 ちくしょう!なにがどうなってる。ここにいられる時間?どういうことなんだ! 「涼宮ハルヒの 力が消えかけているの 」 「統合情報思念体は・・・手を引くことになった 」 「私はもう 回収される 」 そ、そんな・・・ 「でも私はここに居たいと願った。人間として限りある命であなたとこの世界でで生きてみたいと願った。  無理なことは分かっていたけど、統合思念体に話し合ってみた。」 「一つだけ私にチャンス をくれることになった 」 「それは、『一人の男性と結ばれること』猶予は4日」 「人間らしく 行動できるようにしてくれた」 「・・・私は始めてあなたに会ったときから気になっていた。  次第に好意を抱くようになった。」 「一緒に過ごして行くうちに私は・・・・」 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/05(金) 10:51:43.88 ID:ztiALw9a0 お、おい!!!な、長門!!!! そ、そんな・・・身体が透けてきてる。なんとか、なんとかならないのか 「ごめんな  さい  」 「もう いちど  あなたと・・・・・」 シュゥ・・・・・・・・・・・ 長門ぉーーーーーーー!!!!チクショウ! 消えちまった!!! 俺はそのばから立ち上がり、辺りを見渡す。 皆なにがあったのかこちらをみているようだ。 そんなことはどうでもいい。とにかく、長門がどこにきえたのか探さなくては。 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 10:52:41.40 ID:ztiALw9a0 あいつの行きそうな場所、自室か、文芸部室か、どこだ・・・・ 焦る気持ちと、早く見つけなければという不安、 もういないんじゃないかと思う気持ちが入り混じり、 走る俺の目からは自然と涙があふれていた。 俺はまだお前と話したいことは沢山ある。きっと長門だってそうだろ? ここにいたいと思ったくらいだ、まだまだ話しても足りないくらい、時間がいくらあっても足りないくらい・・・ 俺はお前を失いたくない!かならず救い出してやるからな。 続く・・・・・・ 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:11:57.39 ID:7qpjbWDRO 長門の住んでいるマンションに行ってみたが、 管理人に聞いても長門有希なんて人は住んで居ないと… あの部屋は元々空き部屋だったと言われた。 どうなっちまったんだ… 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:12:58.46 ID:7qpjbWDRO 次は…学校か… 文芸部室にあるパソコン、何かメッセージがないか… 希望的観念でしかないが不安を取り除いてくれる 閉鎖空間からでも長門と連絡がとれたからな 今でもきっと…… 結果から言えは何も起こらなかった。 唯一の手段だと思ったがそれも駄目だった。 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:14:30.03 ID:7qpjbWDRO もう会えないのか…… プルルルルル ハルヒからだった。 「ちょっとキョン!何時だと思ってるのよ!」 「連絡しても繋がらないし、みんな心配してるんだからね!」 「そうか……すまない……」 「ど、どうしたのよ?…」 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:22:58.31 ID:7qpjbWDRO 「長門が……長門がいなくなっちまった…」 「ど、どういう事よ!!」 ハルヒの言葉に力が入る。 全部ありのまま説明したいがそうもいかないだろう。 図書館からいなくなってしまった事、 長門のマンションを探した事、部屋は随分前から空き部屋だった事、 俺は部室に今いるがここにも長門は居ない事。 順序はでたらめだったかもしれないが 居なくなった説明としては十分だろう。 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:38:05.00 ID:7qpjbWDRO 「そんなわけないじゃない!  あのマンションに住んでいたのはあたし達だってしっているんだし」 俺だってそう思いたいさ、長門がいなくなったなんて信じたくもない 「意味が解らないわ!ここでこうしていてもしかたないわ!  4人で手分けして探すわよ!」 ハルヒにそう言って貰えるとなんとも心強い。 今すぐ見つけてくれるかもなどと思ってしまいそうだ。 156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:52:31.25 ID:7qpjbWDRO 電話をきって直ぐにまたかかってきた。 古泉だ 「大体の話しは伺いました。他に伝える事は?」 俺は情報思念体がハルヒの観測を辞める事、長門が回収されてしまう事を伝えた。 さすがの古泉も驚いてるようだった。 長門が人間になりたがっていた事等は伝えなかったが十分だろう。 「 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 00:17:48.52 ID:V+NeV2CLO 「やはり涼宮さんの力が…それで回収されてしまったんですか…」 俺達にとって長門は無くてはならない存在だ。 相手が情報思念体だったとしてもだ、必ず助けるさ。 この事には古泉も同意してくれた。 「僕も機関に連絡して情報収集してみます。 機関の上の方とは情報思念体とも繋がりがありますからね」 そういうと古泉は電話を切った。 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 00:48:54.69 ID:V+NeV2CLO 俺はどうしたらいい…… 何をしたら良いんだ…… このままここにいてもしかたがない、もう一度図書館に戻ってみるか…… 椅子から立ち上がろうとした時、パソコンの画面が点灯した。 「な、なんだ………」 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 01:01:35.57 ID:V+NeV2CLO 見慣れない画面がそこに映し出された。 真っ暗な画面だか、奥行があるのがわかる。 表現が上手く出来ないな、しかし何だろう…… 真っ暗な画面から見たこともない様な文字?が映し出される。 奥から飛び出すように流れるその文字とも模様とも 解らないようなものが画面にいっぱいになった時、強い耳鳴りとともに俺は意識を失った。 ……………… 大丈夫?キョン君。 起きられる? ………………… ん、聞き覚えのある声だ…… 166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 01:26:37.04 ID:V+NeV2CLO 目を開けるとそこには真っ白な空間と意外な人物が映っていた。 「あ、朝倉。どうしてお前がいるんだ?たしか……」 「そう、あの時私は長門さんに消されちゃったけど、  精神は消されずに統合情報思念体へと吸収されたの」 「こ、ここは何処なんだ…?」 「ここは統合情報思念体の一部ってところかしら」 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 01:27:41.02 ID:V+NeV2CLO 「な、長門もいるのか!?」 「いるわよ」 「何処にいるんだ?俺は長門を連れて帰る」 朝倉は黙ったまま俺を見ている。 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 01:29:25.20 ID:V+NeV2CLO 「長門さんの事、好きなの?」 「長門さんは人間になりたがっていたわね。あなたに出会ったせいね。」 「俺は…もう一度長門に会いたい。頼む、会わせてくれ」 「助け出せるかしら、長門さんは、何故あなたを  好きになったのか調べられているところよ」 「見えるかしら?」 朝倉の手の平に長門が映し出される。よかった、まだ消されたわけじゃなかった。 「おそらく情報解析が終われば処分されてしまうわ」 169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 01:31:00.73 ID:V+NeV2CLO なに…何故だ…? 「エラーがでたままでは情報思念体としても都合が悪いのよ」 どこにいるんだ?朝倉、教えてくれ! 「教えてあげてもいいけど、あなただけじゃ無理だと思うわ」 いいから教えてくれ。ダメならダメでいい。 あいつの側に居てやりたいんだ。 170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 01:43:31.83 ID:V+NeV2CLO 「しかたないわね。ここからなら見つからずに行けると思うわ」 朝倉が手を翳し呪文の様な言葉を放つとと空間にぽっかり穴が空いた たすかったよ。すまないな、朝倉。 俺はその空間の穴に入った 白の世界に慣れてきたせいか、中は真っ暗の様だった。 「ほら、いくわよ」 お前も来てくれるのか? 「助けるつもりがなかったらあなたをここに呼んだりしないわよ」 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 01:48:22.67 ID:V+NeV2CLO なんかIDネルフっぽくない??? 173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:03:00.42 ID:V+NeV2CLO 「それに…見てみたいじゃない。  ただのインターフェースが人間になれるところをね」 「私達急進派はね、今の長門さんの変化こそが  自律進化の可能性と言っているくらいなの」 そうか、俺を殺そうとしたり助けたり、忙しい奴だな。 「あの時は仕方なかったのよ」 あぁ。とにかく今は長門を助けに行こう。 174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:06:53.61 ID:V+NeV2CLO 薄暗い道を進んで行く 道は無数に枝分かれしているが 朝倉は躊躇することなく先へ進んで行った。 「キョン君、私が合図したら出来るかぎり早く長門さんを連れてここを出て」 「出るってどうやって出るんだ?」 「長門さんを抱き抱えたら私の手に触れて、さっきの文芸部室に戻れるはずよ」 「あぁ。わかった。恩に着るよ、朝倉。」 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:09:20.48 ID:V+NeV2CLO 「うん。長門さんをよろしくね」 朝倉が壁に手を翳し、呪文の様な言葉を放った 「今よ!急いで!」 壁が透け、長門の姿が見えた。球状の液体のような物に包まれ その中に長門が浮いていた。 全速力で長門に駆け寄り球状の液体の中に腕を突っ込み長門を抱き抱えた。 「は、早く!」 177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:15:44.32 ID:V+NeV2CLO 抱き抱えたまま朝倉に近寄り  さっき壁に翳した手とは反対の手に触れた。 「しっかりと離さないようにね!」 途端目の前が真っ暗になり意識を失いかけたが  ここでしっかり意識を保たなければまた長門を失ってしまいそうだ。 重力が全く感じられず自分がどういう状態なのかもわからない。 だが俺の腕はしっかりと長門の細い身体を抱き抱えていた。 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:33:50.04 ID:V+NeV2CLO ドサッ………… うぅ………こ、ここは…… 部室だ………よかったうまく戻れたらしい。 長門は……俺の腕の中で眠っている…… 安らかな寝顔だ……って!! 裸じゃないか!!これじゃさすがに…… 服服……!辺りをみわたすが朝比奈さんのコスプレ衣装しかない… …裸よりはいいだろう… 181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:34:50.96 ID:V+NeV2CLO メイドが良さそうだな。 このまま起きられるのもあれだし、着替えさせるか… ……………… ………… …… ふぅ……なんとか着替えは大丈夫だ。 ガチャッ 182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:36:20.08 ID:V+NeV2CLO 「よう。古泉。連れ戻して来たぞ」 古泉は些かびっくりしているようだ。 「凄いですね、さすがです。もしやと思いましてね、  学校に来てみたら電気がついていたもので…  涼宮さんや朝比奈さんには連絡されましたか?  お二人共まだ街中を探し回っているはずですよ」 「いや、まだだ。実は今さっき戻ってきたばかりだ」 183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:41:02.67 ID:V+NeV2CLO 「そうですか、では僕からお二人には連絡しておきましょう  ところで何故メイド服着ているんです?」 しかたがなかったんだ… 「そうですか。まぁなんにせよ似合うからいいでしょう」 そういうと古泉は部室を出て電話をかけはじめた。 なんだ?あいつはメイド萌えなのか…… やれやれだ……… 一息入れ長門の顔を眺めているとまたパソコンの画面が点いた 今度はなんなんだ…… 184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:44:38.86 ID:V+NeV2CLO 朝倉から? 「どうやらうまくいったみたいね」 カチャカチャ 「ああ」 「長門さん、まだ目を覚まさないでしょ?」 カチャカチャ 「まだ眠ったままだ」 「そのままではずっと眠ったままよ」 カチャカチャ 「どうすりゃいい???」 185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 02:45:32.79 ID:V+NeV2CLO 「あなたはどうするべきか知っているはず  いつか涼宮さんと戻った時のようにね」 「急いで、長門さんの意識はまだこっちにあるの。 早く目覚めさせないと………」 パチ………… 消えた………… こう見ていると普通に眠っている様だ 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 03:06:41.72 ID:V+NeV2CLO 長門、この前の返事まだ言っていなかったな悪かったよ。 俺もお前が好きだ。 そう言って唇を重ねた 「ん……」 長門!?目が覚めたのか!? 「う、うん……」 嬉しさのあまり長門を強く抱きしめた 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 03:10:46.93 ID:V+NeV2CLO 「く、くるしいよ……」 あぁ、ごめんな、ハハハ。 よかった、本当によかった…… 「私もまたあなたに会えてよかった」 照れて俯いてしまった またその仕草がなんともかわいらしい… 俺はあまりの嬉しさでこの時完全に  古泉の事を忘れていた 「…困ったものです…」 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 03:50:11.27 ID:V+NeV2CLO 「長門、帰ろう」 「私、行くところがない…」 「いいさ、家に来ればいい」 「本当…?」 「あぁ、もちろんだ」 長門はフフッと笑うと俯いた。仕草もいなくなる前の長門だ。 194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 03:52:49.97 ID:V+NeV2CLO 俺達は一緒に家へと向かった。 随分嫌な雲だな…今にも泣き出しそうな空だった。 「急ごう。」 長門の手をとり家まで走った。 家に着き、両親に事情を説明し、 今晩だけ泊める事ができた。 長門を先にシャワーに行かせ、交代で俺も入る。 197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:03:24.28 ID:V+NeV2CLO 自室に戻り部屋に長門がいるのが少し照れ臭かった。 「ねぇ?どうやって私の事連れて来られたの?」 俺は長門が消失した時から順を追って説明した。 長門は熱心に聞いているように思える。 「それで…どうやって起こしたの?」 ん…ニヤニヤしながら聞いてきている。 「知っているだろ…」 「し、知らない知らない」 知っている顔だ…腹が立つな……。 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:17:18.82 ID:V+NeV2CLO 「こうして起こしたんだよ」 長門の肩を引き寄せ不意にキスした。 「んっ…んん…プは…」 耳まで紅くなってる…かわいいな… 「ず、ずるいよ…いきなりするなんて…」 ずるいのはどっちだ? …ん?どうしたんだ?それ… 201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:27:38.95 ID:V+NeV2CLO 「あ、これ…さっきシャワー浴びてる時に気がついたんだけど いつから付けてるか解らない。」 綺麗だな…宝石なんだろうか…? 見たこともない輝きだな 「欲しい?あげよっか?」 202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:34:15.80 ID:V+NeV2CLO クスクス笑いながらネックレスにてをかざす いや、俺には似合わないだろう。 お前が付けていた方がいいよ。 きっと輝きも違うはずだ 「そう?似合うかな」 ああ、似合うよ。凄く綺麗だ ザァァーーーーーーーー 204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:36:09.86 ID:V+NeV2CLO 突然の雨音に二人とも窓に振り向く。 雨、振ってたのか… 気がつかなかったな…… 「うん。ちょっとびっくりだね」 そろそろ、寝ようか……… 「……うん…一緒に…」 ああ、ベット狭いぞ? 「……いい…」 205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:41:07.08 ID:V+NeV2CLO あれから何分経っただろうか いつもならぐっすり寝ているはずの時間だが今日は眠れない… 長門は寝てしまったんだろうか。雨音だけが部屋中に聞こえる。 ピカッ!ゴロゴロゴロ…… 「きゃっ…」 まだ起きていたのか 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:48:20.67 ID:V+NeV2CLO 「大丈夫か?」 「ダメ……」 「ほら、手握ってやる」 「……」 無言で振り向く、部屋は薄暗いが顔はよくみえる。 吸い込まれそうな瞳だ… 209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:50:35.07 ID:V+NeV2CLO 「な、長門………」 「……いいよ」 その言葉でなにかが外れた 身体を引き寄せ、唇を重ねた 「んはっ…」 長門の吐息が漏れる 「もう何処にも行くなよ。約束だ」 「う、うんっ…」 210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:52:21.59 ID:V+NeV2CLO 「俺はお前が好きだ…」 「んっ、んはっ。わ、私もあなたが好き…んっ」 もう俺は絶対に離さない。ずっと傍に居ようと心に誓った。 俺は長門の身体を求めた… 長門もそれに答えてくれる… どのくらい時間が経っただろうか…時計は午前2時を回っていた。 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 04:54:18.33 ID:V+NeV2CLO 相変わらず雨は止みそうもない。 ふと窓に目をやる…… ??なんだ……… 窓にはもやもやしたような液体のような物が浮いている… ん!?か、身体が動かない…… 声すら出せない! どうなっているんだ… な、長門!ダメだ…気がついていないのか そのもやもやした物体はあの呪文の様な物を放った 214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 05:04:41.22 ID:V+NeV2CLO …………………… 長門の身体が… ゆっくりと… 宙に浮く…… 長門は気がついていた… その顔を俺の方に向ける… 216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 05:07:32.21 ID:V+NeV2CLO 表情は笑っていたが… 大粒の涙が頬を伝っている… もやもやの物体に近付いて行ったとき… 微かに長門の声が聞こえた… 「…ごめんね…約束…守れなかった…」 217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 05:14:49.60 ID:V+NeV2CLO 次の瞬間…… 長門の小さな身体が粉々に砕け散った…… …………… ………… ……なんて事だ…… 俺は何も出来なかった… 219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 05:16:55.20 ID:V+NeV2CLO ちくしょう!!!!!!!!!! ベットから崩れ落ち、床に倒れ込んだ… 長門…長門…長門…長門… くそっ!!!!!!! 涙で視界がハッキリしない。 涙で霞みながらも目線の先にはキラキラと輝く物が見えた 222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 05:19:47.08 ID:V+NeV2CLO さっき付けていたネックレスの宝石だ… 手にとり握りしめた… さっきまで長門が身につけていたものだ 掌に握られたその宝石から感じられるのは…… 長門がいなくなったという実感だけだった… 224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 05:24:32.83 ID:V+NeV2CLO 次の日俺は学校を休んだ 休んだ理由?そんなもの行く気が無いからだ ハルヒや古泉、朝比奈さんからの電話やメールは全部とってない。 妹も部屋には入れてない 心配になった親でさえもだ もうどうでもよかったんだ…… 227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 05:36:58.32 ID:V+NeV2CLO 長門の事が頭から離れない…… 俺は本当に長門を好きだった 思い出すと涙が止まらない 目をつぶるとあいつの笑顔を思い出す 手には身体に触れた感触まで蘇る ……でも…… ……もういない…… その事実をこの宝石が語っている様だった… 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 06:08:15.24 ID:V+NeV2CLO 「長門……」 独り言のようにあいつの名前を呟く… 姿は見えないが一瞬近くに居る様な感じがするからだ… 「長門…愛してる…俺の傍ににずっといてくれ…」 ハハ…また独り言だ…… キィィィイイ 231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 06:09:17.04 ID:V+NeV2CLO !? あの宝石が光りだした 俺の手から離れ目の前で砕け散った… ……声が聞こえる…… 「そう言って貰えるのが私の夢だった」 「私もあなたを愛してる…」 「キョン君………」 消え入りそうな声だったが長門の声だった… 232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 06:10:13.00 ID:V+NeV2CLO 「別れを言いにきたのか」 「長門、俺はお前と出会えて良かったよ。 またきっといつか…必ず何処かで 出会えると信じて居る」 「それまでの間、さよならだ…」 砕け散った宝石に向かって手を差し延べる 握り返してくれているようだ… 234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 06:12:51.95 ID:V+NeV2CLO ……ギュッ…… え??? 涙で溢れた目を擦り顔をあげた… 「な、な、長門!!!」 「キョン君!ただいま!」 光の帯に包まれながらそこには確かに長門がいた 「ど、ど、どうして!?」 情けないほどに動揺してしまっている 235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 06:14:04.95 ID:V+NeV2CLO 「あの宝石!あれのおかげだったみたい」 「あの宝石か…な、なんで知っているんだ?」 「あれ、朝倉さんが保険として付けてくれたみたい」 「朝倉………一言言ってくれよ…」 「言おうとしたけど通信が切れちゃったって」 「そうか…あの時か…」 と、とりあえず服着てくれ… 「えっ……」 そこに立っていた長門は裸だったさ。 237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 06:19:19.11 ID:V+NeV2CLO 長門には俺のTシャツとズボンを着せた。裸でいるよりましだろ? 俺はゆっくりと長門を抱き寄せた。 「今度こそ、もう何処にもいくなよ…」 「うんっ!グスッ 絶対離れない…」 「あぁ…『約束だ』」 〜Fin〜 239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/06(土) 06:21:23.54 ID:V+NeV2CLO 終わりです〜 読んでくれた方、保守、支援して下さった方、有難うございました!