古泉「…ふう、疲れましたね」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 20:15:47.24 ID:bqdKHG+jO 「ふう、疲れましたね」 僕は部活から帰り道にそう呟いた。 「嫌なら少しぐらい休んでもいいのよ。貴方は超能力者であること以外は普通の高校生なんだから。」 優しい言葉が聞こえる。 「いえ、大丈夫ですよ。ほんの少し疲れただけですから。それに、彼女のせいでなった訳ではありませんし。」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 20:20:23.83 ID:bqdKHG+jO 「そう?ならいいんだけど。」 森さんは優しい。 こんな下っぱも下っぱである、僕にも気を使ってくれるなんて。 「ええ。大丈夫です。あ、着きましたのでまた明日」 「明日になることを祈るわね」 「ふふ、そうですね。」 僕も森さんと同じく今夜中に神人が現れない事を祈りながら別れた。 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 20:26:57.74 ID:bqdKHG+jO 「じゃあね、古泉」 「はい。また」 一人になり僕はドアを開ける。 「ただいま……って、誰も居ないか」 分かってはいたが、声に出すとよりいっそう寂しくなった。 「………やはり寂しいのはなれませんね」 僕はいつものようにコンビニ弁当を食べながらTVをつけた。 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 20:32:44.81 ID:bqdKHG+jO 「お、くさなぎ君復帰したんですね。僕、結構ファンでしたので嬉しいですね」 一人暮らしをすると、独り言が増えるというのは本当なのだな、僕は改めてそう、感じた。 「…………さてパソコンでもしますか」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 20:39:38.03 ID:bqdKHG+jO 僕は毎日、こうしてインターネットで情報集めをするのが日課だ。 涼宮さんが望む"謎の転校生"というのは、あらゆる事を知っていて、蘊蓄を語り、少々面倒な喋り方をする少年、である。 「ふむふむ……これは面白いですね。早速明日使ってみますか」 「ふふ、きっと涼宮さん喜ぶだろうな」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 20:46:13.33 ID:bqdKHG+jO 僕は彼女の事が好きだ。正直この気持ちを抑えていたくはない。だがしかし涼宮さんが求めているのは"彼"であり、"僕"では無いのだ。 「ふふっ」 喜びとは違う笑いがでる。 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 20:55:02.75 ID:bqdKHG+jO 「どうしてでしょうかね……毎日楽しいはずなのに……どうして涙が出るんでしょうか」 僕は涙を流しながら独りごちた。辛い。いつか恋愛小説などをみたときに『こんなのありえないでしょう』などと思っていた事を思い出した。 「……あれはこういう事だったのですか……本当に泣けてしまうとは困ったものですね」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 21:00:15.51 ID:bqdKHG+jO どうしようもない事を言いながら、どうしようもない気持ちでいるのはなんだか嫌なものだ。 「さて、沈んだまま気持ち悪いですからね……面白いものでもみますか」 僕は"お気に入り"の上から三番目にあるサイト名をクリックした。 "ニュース速報VIP" 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 21:07:28.72 ID:bqdKHG+jO ここはいつも楽しく、活気溢れている。昔からよく見ているサイトだ。 気付けばもう、5年近く見ている。もう古参といっても良い頃であろう。 「ふむ……『女の落とし形教えてやる(426)』ですか。ちょうどいいですね」 僕はほんの少しの期待を持ってクリックした。 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 21:15:46.89 ID:bqdKHG+jO 1:05/30(木) 2:56 daldqP520 俺が女の全てを教えてやる!! 分かったか童貞共!! いいか?まずはだな………… 「ほうこれは……」 恋愛経験があまり豊富では無い僕には、まさしく、目から鱗であった。 「ふむふむ、なるほど」 だが僕は読み進めて行くうちに、普段の"僕"のキャラが崩れてしまうという事に気がついた。 「……まあ、いつか使える日が来るやも知れませんし、メモでもしておきましょうか」 そうしてメモを取りパソコンを消し、僕は眠りについた。 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 21:25:57.15 ID:bqdKHG+jO 『お兄ちゃん、おはよー。今日も一日がんばってね。大好きだよ』 「ん……朝ですか」 僕は今日も目覚ましボイスで起きる。 ちなみにこの台詞は僕が昔神人退治で大怪我をしたときに『なんでもいいから頼ってちょうだい』と森さんが言ったので『ではお願いします』と頼んだものであった。 彼女にはすぐに消せと言われたのだが、意外と目覚めが良いので今も使っている。 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 21:29:33.39 ID:bqdKHG+jO 少しでもレスがあると嬉しいな 「やはり目覚めが良いですね」 僕はくすりと笑いながら朝の準備する。 「では、今日もいきますか」 僕は学校へ出かけた。 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 21:36:30.34 ID:bqdKHG+jO 「あ、古泉君おはよー」 学校に着くと引っ切り無しに女生徒が挨拶をしてくる。やはり文化祭で演劇をしたせいであろうか。 「おはようございます」 今日も笑顔で答えた。 よく、『なぜいつも笑っているんだ。気持ち悪い』などと言われるが仕方ない、笑顔は癖のようなものだから。 「ふふっ」 午前中の授業が終わり昼休み。僕はふと思い立ち、部室へ向かった。 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 21:47:05.91 ID:bqdKHG+jO トントン。 ドアをノックする。 返事が返ってくるはずもないのに叩いてしまう。これも染み付いてしまった。 毎日しているからかな。 SOS団に入ってからというもの、毎日が楽しくて仕方がない。SOS団での思い出はどれも輝いている。今も。 「誰もいませ……すみません、長門さん。気付きませんでした」 「別にいい」 部室には長門さんが居た。長門さんは昼休み、いつもここにいるのだろうか? 問うてみようか、いや、答えてはくれないだろうからやめよう。 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 21:56:26.38 ID:bqdKHG+jO 「約78%の確率でここにいる」 おや、少しだまってみていたら心を読まれたようだ。 「そうですか。ご回答ありがとうございます」 「いい」 再び沈黙が始まり、僕はサンドイッチをほうばった。 「長門さんは好きな人とかいるのですか?」 「……わからない。ただ、私個人として気になる有機生命体は存在している」 「長門さん、それが"好き"という気持ちなのですよ」 「……す、き」 「そうです、好き、です」 「そう」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 22:04:48.74 ID:bqdKHG+jO 三度沈黙が始まり僕はデザートの蒟蒻畑を口にした。 「長門さんも食べませんか?」 「それは貴方の」 「いや、遠慮なさらないで。沢山あるんですから」 ちなみにまだ家に10袋くらいある。 「そう。ありがとう」 「いえいえ」 そんなやり取りをしてる間に予鈴を告げるチャイムがなった。 「では、また放課後」 「分かった」 そういって、長門さんと別れた。 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 22:17:15.43 ID:bqdKHG+jO 午後の授業は化学と数学、どちらも得意教科である。 といっても苦手教科などないのだけどね。 「ここはバルキスの定理で解けば楽勝ですね」 僕が黒板に解答を書きおえると、僕以外の生徒と教師は感嘆の声をあげる。 ふふ、少し気持ちいい。 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 22:27:00.80 ID:bqdKHG+jO そして放課後。 最近は団活を楽しみに学校に行ってるようなものだ。 まあもちろん涼宮さんに……って事もありますが。 トントン。 ドアをノックする。 「どうぞー」 中から聞こえた声は大きく凛々しくまさに天真爛漫そのものであった。 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 22:44:01.75 ID:bqdKHG+jO 「失礼します」 やっぱり涼宮さんだ。 「あら、古泉君」 「どうも。おや、他の方はまだ来てらっしゃらないのですか?」 「そうなのよ!!二年は三者面談があるからみくるちゃんは遅れるらしいわ!!有希は今日は用事があって来れないんだって!!」 「そうですか。彼はどうしたんですか?」 「キョンは委員会の手伝いがなんとかって言ってたわ。全く!!あいつは団員としての自覚があるのかしら?」 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 23:03:11.12 ID:bqdKHG+jO 「まあまあ彼だって頼まれ事な訳ですから」 「全く!!!」 また、彼の事だ。彼女は彼の事で一喜一憂する。 僕の事なんて考えてくれてないのかもしれない。わがままかも知れないけど、そんなの、嫌だ。 だったら一か八かだ。 昨日のスレで見た事をやってみよう。 「涼宮さん……いやハルヒ、これから名前で呼んでもいいですか?」 一ツ、名前でよぶべし。 「変な古泉君。別にいいわよ」 よかった…… 怒ってないみたいだ。 「では、ハルヒ、好きな人とかいますか?」 一ツ、探るべし。 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 23:10:29.43 ID:bqdKHG+jO 「……いるわよ」 どうぜ彼だろうがもう攻めるしか無い。 「ほう、その方は羨ましいですね。身長は高い方ですか?」 「んー……高いと思うわ!!」 「そうですか。性格はどんな感じですか?」 「そうね……おっとりしてるわね」 「おっとりですか。なんか可愛いですね」 「でしょ!!なんか可愛いのよ!!……でも、」 「でも?」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 23:17:28.23 ID:bqdKHG+jO 涼宮さんは少し言葉につまっている。可愛い。 「……周りに狙ってる娘も多いし、その、私なんかより可愛いし……」 !?!? こんなしおらしい涼宮さんをみたのは初めてだ!!少し緊張してしまう。 「そ、そんな、僕はハルヒが一番可愛いとおもいますよ。」 「!!!ちょっと古泉君!!お世話はやめなさい!!」 「ふふっ、本心です」 あれ?なんか… 「じゃ、じゃあ古泉は好きな人いるの?」 「ええ、勿論」 「どんな性格よ」 「そうですね……ハッキリした天真爛漫な性格です」 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 23:31:04.15 ID:bqdKHG+jO 「……それってもしかして、鶴屋さん?」 「あ、惜しいですね」 「じゃあどんな特徴よ?」 これは…… 「そう、ですね。例えば、美しい流れを描いた、まるで緩やかで澄み切った川を彷彿とさせる綺麗な髪。」 「キリッととしていて力強くこれもまた澄み切った目。スラッと綺麗に筋の通った凛々しい鼻。」 「とても可愛い形をした耳。キュッと結んだ口元には神秘的なものを感じますし……ってまだ聞きますか?」 「もう充分よ!!しかしそれ程好きなのね!!誰よ?言っちゃえ!!」 腹を括るか。 「僕は、」 大きな静けさが空間を包み込む。 「僕は、ハルヒの事が好きだ」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 23:47:51.35 ID:bqdKHG+jO 言ってしまった。 だってこの空気は言うしかないじゃないか!! しかも、あんな可愛い態度とられたら惚れてまうやろーー!! まあとっくに惚れてたんですがね。 「古泉君……」 はい、分かってますよ。 『ごめん』ですよね。 「はい」 「私も…古泉君が好き!!」 「はい?」 あれ?彼は 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 00:06:22.81 ID:nojBCX1MO 「え?だって涼宮さんは彼の事が……」 だってそうでしょう。 いつもいつも彼とばっかり…… 「は?キョン?あれはいないわよ」 「ホワイ?」 「だって口五月蝿いもん。ダサいし。いわば財布ね!!」 「だっていつも絡んでますよね?」 「うん。ストレス発散にwwwwキモいしww」 「そうですねww」 「ふふwwww」 「はははははwwwwww」 「ははwwwwははははははははwwwwwwwwww」 「…ふう、疲れましたね。」 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 00:19:26.72 ID:nojBCX1MO ごめんww疲れて途中から投げちゃったwwテヘww 次回作の予定 仮面レイパー キョン これで逝きたいと思いますww 次は構想を練ってきます 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/05(金) 00:40:08.97 ID:nojBCX1MO 第一話:仮面レイパー誕生 それはある晴れた日の事であった。 俺はどっかの悪徳傲慢女のせいでむしゃくしゃしていた。 「ハルヒのやろう……財布とかキモいとかいいやがって」 全て部室の前で聞かせて貰ったぜ。 「あー……むしゃくしゃするな」 俺は家に帰る途中考えた。 これからの事をだ。 「たまには盗んだバイアグラで走り出してみるか」 「まあ通販で買ったんだがな」 とにかく何かヤろう。 俺は何気なく棚のAVコーナーをみた。 「強姦、レイプもの……なにか凄く運命的なものを感じるぞ」 だがしかし、 この辺では顔割れしてるし、だからといって遠くでするのも面倒だ。 「これは使えるな」ニヤッ てにとったそれは、 親父のフルフェイスであった。