長門「あなたと一緒に図書館に行きたい…」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:50:56.76 ID:rMrrTpkr0 キョン「えっ?俺と?」 長門「コクリ」 ハルヒ「!!」 キョン「俺は別に構わんけど…いつ行きたいんだ?」 長門「明日、日曜日…」 キョン「そうか。確か明日は不思議探しもなかったしな…いいぞ」 長門「……うれしい」 古泉「ほう、これはこれは」 みくる「うふふ」 ハルヒ「ちょっとバカキョン!なに勝手に話進めてるのよ!」 キョン「なにって明日は探索しないんだろ?お前そう言ってたじゃないか」 ハルヒ「気が変わったのよ!やっぱり明日はみんなで不思議探しするわよ!」 長門「……」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:55:29.70 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「なによ有希?あんたもしかして文句でもあるの?」 長門「……ない」 ハルヒ「なら決定ね!明日は図書館でバカな時間を過ごすより有意義なことするわよ!」 長門「………」 キョン「おいおい、待てハルヒ。それじゃああまりにも勝手すぎやせんか?」 キョン「俺はすでに長門と図書館に行くって約束したんだが」 ハルヒ「はぁ?だからなによ?あんたSOS団と個人の我がまま、どっちを優先するつもり?」 キョン「我がままってお前…長門は団活がないから俺を誘ったんだろう?それのどこが我がままだ?」 ハルヒ「うっさい!それともなに?あんたたち団長の命令に逆らうつもり?」 キョン「おいっ!待てよハルヒ!話をすりかえるよ!」 ハルヒ「はぁ〜?私がいつ話をすりかえったっていうのよ!」 キョン「今、現に話をすりかえてるじゃないか!」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:01:39.27 ID:rMrrTpkr0 長門「やめて…もういい」 キョン「でも長門!お前は理不尽だとは思わないのか?」 キョン「ハルヒは明日は不思議探しはやらないって言ってたんだぞ?」 キョン「だからお前だって図書館に行きたいって言ったんだろ…それなのに」 長門「お願い……もうやめて」 キョン「しかしだな――!」 長門「もう…いい…」 ハルヒ「ほら見なさい!有希だって個人の都合より団活を優先するって言ってるのよ!」 ハルヒ「それなのにぐぢぐぢとしつこいわよ!バカキョン!」 キョン「長門……」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:09:57.67 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「それに休日に図書館とか行ってなにするつもりだったのよ?」 ハルヒ「たまの休みに図書館に行くとかどうかしてるんじゃないの?」 キョン「おいっ!ハルヒ!その言い方はないだろ!」 ハルヒ「あっ!さてはあんたたち変なことしようと考えてたんじゃないの!?」 キョン「いい加減にしろ!ハルヒ!おまえ長門に謝れよ!」 ハルヒ「はぁ?なんで私が有希に謝らないといけないのよ?」 ハルヒ「むしろ謝るべきは有希の方でしょ?」 長門「私…!?」 ハルヒ「そうじゃない。団長にたて突くなんていい度胸じゃない!」 長門「………」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:21:18.40 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「なによ、その目?もしかして私のこと怒ってるとか?」 長門「……違う」 ハルヒ「ふん、どうだが。有希って普段から何考えてるか分からないからね…」 ハルヒ「あんたもしかして裏で私の悪口とか言ってるんじゃないの?」 長門「………」 ハルヒ「うわぁ〜有希って最悪だわ。そういうのって性格悪いわよ、ねっみくるちゃん!」 みくる「ふぇっ!?あのう…え〜と…その…」 長門「…私はあなたの悪口を一度も言ったことはない」 長門「撤回してほしい…」 ハルヒ「お断りよ。だいたい、証拠もないのになんで撤回しなきゃいけないのよ!」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:30:08.94 ID:rMrrTpkr0 キョン「おい、ハルヒ…いい加減にしろよ…」 ハルヒ「バカキョンのくせになに人に指図してるの?下っ端のくせにあんた何様よ!」 長門「……もうやめて」 キョン「長門…?」 長門「これ以上、彼の悪口を言わないで…お願い」 長門「彼はこの件に関して何も悪くない…悪いのは私」 長門「だから彼の悪口を言うのはやめてほしい」 みくる「長門さん…」 ハルヒ「ダメよ!不純異性交遊しようとしたキョンも同罪よ!」 ハルヒ「キョン!あんたは罰として明日、私たちに奢ること!いいわね!」 長門「……もういい、帰る」 長門「涼宮ハルヒ…私はあなたを軽蔑する」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:37:58.65 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「あっそう。だからなに?」 長門「……あなたにはもう何も言わない。帰らせてもらう」ガチャッ ハルヒ「ちょっと待ちなさい!有希!」 長門「……なに?」 ハルヒ「明日は図書館じゃなくて市内で不思議探しよ!遅れたら死刑にするからね!」 ―バタン!!― みくる「ふぇ〜長門が怒るなんて初めてです…」 古泉「涼宮さん…これは少し言いすぎなのではないでしょうか?」 キョン「そうだ!ハルヒ!おまえ何だって長門を傷つけるようなこと言ったんだ!」 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:48:12.12 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「なによ、キョン!あんた私じゃなくて有希の味方をするつもり!?」 キョン「そりゃ当然だろ…そもそも理不尽なことを言ったのはお前の方じゃないか」 キョン「いったい長門のどこに非があるのか教えてもらいたいもんだな」 ハルヒ「なによ!有希有希って!そんな有希の肩をもつなら有希と付き合ったら!」 キョン「なんでそう話が飛躍するよ…俺はな、ハルヒ、長門に謝ってほしいだけなんだよ」 ハルヒ「はぁ〜?私が有希に謝る?冗談じゃないわ!私は悪くないのよ!そうよね、みくるちゃん!」 みくる「ふぇっ!?えっと……えっと…ヒック……ううっ」 ハルヒ「古泉くん!」 古泉「………」 ハルヒ「なっなによ…みんなも私が悪いって思ってるわけ?」 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:59:35.39 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「もういい!あたしも帰るわ!」 ハルヒ「いいこと!明日、遅刻するんじゃないわよ!絶対よ!」 ―バタン― 古泉「さてと…では僕も失礼させていただきます」 キョン「すまんな、古泉…俺のせいで」 古泉「いえ、今回に関してはあなたは悪くありませんよ」 キョン「朝比奈さんもすみません。迷惑をかけてしまいましたね…」 みくる「そんな…気にしないでください、キョンくん」 みくる「それに古泉くんの言うとおりキョンくんの責任ではありません」 キョン「でも…」 古泉「ええ、さっきの涼宮さんの振る舞いはあまりにも横暴すぎます」 古泉「誰も責任でもありませんよ…悪いのはその…」 古泉「……涼宮さんですから」 キョン「ああ、そうだな」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:12:26.91 ID:rMrrTpkr0 長門「ただいま…」 朝倉「あらっおかえりなさい、長門さん」 長門「………」 朝倉「長門さん?どうしましたか?」 長門「べつに…なんでもない」 朝倉「…でもなんだか顔が沈んでますよ?」 長門「大丈夫、何も問題ない」 朝倉「うそ」 長門「ほんと」 朝倉「はぁ〜長門さん、私はあなたのバックアップなんですよ?」 朝倉「長門さんの様子がいつもと違うのはすぐに分かりますよ」 長門「……」 朝倉「私でよければ話してくださいませんか?長門さんの力になれるかは分かりませんけど…」 長門「……ありがとう」 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:24:57.44 ID:rMrrTpkr0 朝倉「えー!なんですかそれ!長門さん、全然悪くないじゃないですか!」 朝倉「涼宮さん身勝手すぎますよ!」 長門「でも私が彼に迷惑をかけたのは事実…」 朝倉「そんなの涼宮さんに責任があるんですから、キョンくんだって迷惑と思ってませんよ」 長門「でも…私は彼に嫌な女と思われたかもしれない」 朝倉「どうしてです…?」 長門「涼宮ハルヒの暴言にムッとして思わず帰ってしまった…」 朝倉「それはキョンくんの悪口を言われたからですよね?」 長門「コクリ」 朝倉「なら大丈夫です。むしろキョンくんは長門さんに感謝してると思いますよ」 長門「なぜ?」 朝倉「だって長門さんはキョンくんがバカにされないよう、一生懸命守ったじゃないですか」 朝倉「だからキョンくんは長門さんに感謝してますよ、絶対」 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:35:20.94 ID:rMrrTpkr0 朝倉「だからもう少し自信を持ってください、長門さん」 長門「………でも」 ヴゥヴゥー 長門「彼からメール?」 今日はハルヒが理不尽な態度を取ってごめんな、長門。 一応、あいつの代わりに俺が謝っておくよ。すまん。 ハルヒの奴も悪気があって言ったわけじゃないと思うんだ。 もし、またあいつがお前に酷いこといったら俺が止めるから、 だからあんまり落ち込んだりするなよ。 あと明日なんだが、気まずいようなら参加しなくてもいいぞ。 皆には俺の方から説明しておくから、だから無理すんなよ。 朝倉「ほらっキョンくんは全然気にしてないでしょ?」 長門「うん……」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:52:55.34 ID:rMrrTpkr0 朝倉「長門さん、キョンくんに明日参加するかどうか返信したらどうですか?」 長門「分かった……」 朝倉「行くことにしたんですね」 長門「コクリ……送信」 朝倉「ふふっ、きっとキョンくんも喜んでくれますよ」 ―数分後― 長門「彼からまたメール…」 そっか、明日参加してくれるか。サンキューな長門。 待ち合わせはいつもの場所で十時に集合な。俺みたいに 遅刻するなよ。ってしないか。図書館には行けなかったけどさ、 明日は楽しくやろうぜ。んじゃ、また明日な。 余談だが、これ何の絵文字か分かるか?→  :8] 答えはゴリラなんだと(笑)似てないよな。 長門「ユニーク…」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 18:08:08.85 ID:rMrrTpkr0 ―次の日― キョン「おっす」 古泉「これはこれは…あなたが時間通りに来るなんて珍しいですね」 キョン「ははっ、長門の奴に遅刻するなよってメールしちまったからな」 みくる「それじゃあ長門さん、参加してくれるんですね」 キョン「はい、なのでこのままハルヒとも仲直りしてくれるといいんですけどね」 みくる「そうですよね、みんな仲良しさんが良いですよね」 ハルヒ「みんなおはよう!今日も気合入れて不思議を探すわよ!」 キョン「今日も元気だな、ハルヒ」 ハルヒ「んっ?なによキョン、アホみたいにニヤニヤしちゃって」 キョン「んっまあな…(後は長門が来れば全員か)」 ハルヒ「……変な奴」 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 18:21:37.26 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「まあいいわ。時間だしメンバーを決めるわよ!」 キョン「ちょっと待ってくれ、ハルヒ。まだ長門が来てないんだ」 ハルヒ「はっ?有希も来るの?ってか来るつもりなんだ」 キョン「おまっ――!いや、なんでもない」グッ キョン「フゥー……ああ、長門もちゃんと呼んである」 ハルヒ「ふ〜ん、まさか昨日の今日で来るとはね。有希って案外図太いのね」 ハルヒ「あれっ?来いって言ったの私だっけ?まっいっか」 キョン「…………」 古泉「落ちついて下さいよ…」 キョン「ああ、分かってる。ここで切れたら長門に迷惑がかかる…」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 18:28:35.20 ID:rMrrTpkr0 キョン「とにかく、長門が来るまでもう少し待っててもらえないか?ハルヒ」 ハルヒ「はぁ〜?なんで私が遅刻した団員を待たなきゃいけないのよ!」 キョン「頼むよ、ハルヒ!もう少しだけ、待ってやってくれ。頼む!」 みくる「涼宮さん、私からもお願いします…」 古泉「きっと昨日の今日で照れくさいのでしょう。もう少し待ってあげては?」 ハルヒ「分かったわ…ただし10分だけよ!10分過ぎたら始めるからね!」 キョン「ああっそれでいい。ありがとうな、ハルヒ」 ハルヒ「なんでバカキョンに感謝されなきゃいけないのよ。冗談じゃないわ」 みくる「…でもそれにしても長門さん遅いですね」 みくる「どうしたんでしょうか?」 キョン「ええ…(どうした?長門、俺たちはお前が来るのを待ってるんだぞ)」 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 18:37:16.30 ID:rMrrTpkr0 ―10分後― ハルヒ「はいっアウト!締め切り!もう締め切り!ダメだからね!」 キョン「どうしたんだよ、長門…」 古泉「メールはしたんですよね?」 キョン「ああ、待ってる間何回もあいつに送ってみたさ…でも全然返事がないんだ」 ハルヒ「ふん!どうせ怖気づいて来るのが嫌になったんでしょ」 ハルヒ「ほらっグズグズすんな!さっさとメンバーを決めるわよ!」 キョン「頼むハルヒ!あと少しだけ待ってもらえないか?」 ハルヒ「だめ、もうダメよ!約束過ぎても来ないんだからア・ウ・ト。分かった?」 キョン「頼むよ!ハルヒ!長門もSOS団の同じ仲間じゃないか!」 ハルヒ「仲間?あんたなにか勘違いしてるんじゃないの?」 キョン「勘違いってどういうことだよ…」 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 19:11:13.18 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「あんたたちには言ってなかったけど、有希はウチの正式な部員じゃないわ」 キョン「はっ…?なに言ってるんだよ…俺は届出にちゃんと長門の名前を書いたぞ…」 ハルヒ「借りたのはあくまで名前と部室だけよ」 キョン「なっ!」 みくる「ひどい…」 古泉「涼宮さん…」 ハルヒ「あっ大丈夫、安心して。あんたたちはちゃんとしたSOS団団員だから」 キョン「そういうことじゃないだろ…こっちはそんなことを聞いてるんじゃない!」 ハルヒ「じゃあなんだっていうのよ!いちいち団長に反論すんじゃないわよ!」 キョン「なんで長門だけ仲間はずれなんだよ!それを聞いてんだよ!」 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 19:18:45.53 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「なにもクソもないわよ。有希って暗いじゃない?それが理由よ」 キョン「おまえ…そんなことで」 ハルヒ「だってあの子、クラスでもいつも一人で読書してるのよ?」 ハルヒ「そんな根暗な人をSOS団に置いてたら、私たちまで疑われるわよ」 キョン「ハルヒ…じゃあお前は思わなかったのか?俺たちがあいつの友達になってあげようって」 キョン「長門が…クラスで独りぼっちなら、俺たちが率先して仲良くするべきだろ」 ハルヒ「へぇ〜キョンって意外と熱血なんだ。あんた教師にでも向いてるんじゃないの?」 キョン「茶化すな!」 ハルヒ「なっなによ…!怒鳴れば言う事を聞くとでも思ってるの!」 キョン「すまん、今のはあやまる…」 キョン「だがハルヒ…長門が俺たちの仲間じゃないってのは取り消せ。いや、取り消してくれ」 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 19:27:16.42 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「いやよ、有希はお情けで入れてるだけの存在、それ以上でも以下でもないわ」 キョン「おまえっ――!!」 ハルヒ「きゃっ!」 キョン「……なんだよ、古泉!手を離せよ!」 古泉「腕を振り上げて何をなさろうとしたのですか?」 キョン「決まってんだろ!このバカを殴るんだ!」 古泉「そうですか…残念です!!」ボグッ キョン「―っ痛!!―」 キョン「古泉!おまえなにしやがるんだ!!」 古泉「あなたこそ何をしようと思ったんですか?女性に手を挙げることですか?」 古泉「それとも…女性に手を出すのは最低な行為と教わりませんでしたか」 キョン「くっ…」 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 19:34:09.31 ID:rMrrTpkr0 キョン「うるさい、こいつは長門を侮辱したんだ…」 キョン「俺たちの仲間を侮辱したんだよ!古泉!」 古泉「だから涼宮さんを殴る権利があると?」 キョン「ああっそうだよ!あるよ!あるさ!」 古泉「まだお分かり頂けないようですね」ボグッ キョン「ううっ!!」 古泉「涼宮さんを殴ってあなたは満足するかもしれない…」 古泉「けど長門さんはそれを望んだのですか?涼宮さんが殴られることを」 キョン「それは…」 古泉「どうなんです?答えてください」 キョン「…あいつはこんなこと望んでないな」 古泉「ええ、それを聞いて安心しました」 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 19:45:18.67 ID:rMrrTpkr0 古泉「でも女性に手を挙げようとしたことは到底許せません」 キョン「ああ、俺もそう思うよ…最低だ」 古泉「ましてやあなたは団長たる涼宮さんを殴ろうとしたのですよ。ねぇ涼宮さん?」 ハルヒ「そうよ!カッとなって暴力を振るうなんて最低よ!このバカクズキョン!」 キョン「………」 古泉「正直、あなたの顔をこれ以上見るのは不愉快です。帰ってください」 キョン「おいっ!古泉!悪いって言ってるじゃないか!」 ハルヒ「そっそうよ、キョンも反省してるみたいだし」 古泉「ダメです。涼宮さん、こんな最低な人は放っておいて僕たちだけ行きましょう」 キョン「古泉!」 古泉「おやっ?まだいたのですか?」 古泉「帰るなり、“誰かのところに行くなり”好きにすればいいじゃないですか」 キョン「古泉…?」 古泉「とにかく、僕たちの前から消えてください。お願いします」 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 19:52:32.69 ID:rMrrTpkr0 キョン「ああっ分かったよ!帰るよ!帰ればいいんだろ!(すまん、古泉)」 ハルヒ「ちょっと!待ちなさい!キョン!」 古泉「まぁまぁ涼宮さん、彼なんて放っておいて僕たちだけ探索を行いましょう」 古泉「たまには僕一人で涼宮さんたちをエスコートさせてくださいよ」 ハルヒ「しょっしょうがないわね…その代わり退屈させたら死刑よ!」 古泉「ええ、承知してます」ニカッ 朝倉「もう待ち合わせの時間が過ぎてしまいましたね…」 長門「………」 朝倉「本当に行かなくて良かったんですか?長門さん」 朝倉「昨日はあんなにキョンくんに会えることを楽しみにしていたのに…」 朝倉「きっとキョンくんも残念がってますよ」 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 20:00:00.25 ID:rMrrTpkr0 長門「……その話はもういい」 朝倉「でも!」 長門「正直、涼宮ハルヒに会うのが恐い…」 朝倉「また酷いことを言われるからですか?」 長門「それもある……けど」 朝倉「けど…?」 長門「それによって彼に迷惑を及ぼすことが私には苦痛――」 朝倉「ダメですよ!そんなことを思っちゃ」 朝倉「忘れたんですか?キョンくんのメールに書いてあったじゃないですか」 朝倉「涼宮さんに酷いこと言わせないって。長門さんを守るって」 長門「………」 朝倉「キョンくんのこと、信じられませんか?」 長門「フルフル……そんなことない」 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 20:09:03.97 ID:rMrrTpkr0 長門「彼はいつも私に優しくしてくれた…」 長門「いつも…私を気づかってくれた」 朝倉「ならキョンくんのこと信じましょうよ、長門さん」 朝倉「きっとキョンくんは長門さんのこと一生懸命涼宮さんから守ってくれるわ」 長門「………」 ―ピンポーン― 朝倉「あらっ?誰かしら?」 朝倉「はぁーい……キョンくん」 キョン「すまん、長門いるか?」 朝倉「ええ、いるわよ」 キョン「んっ?なんで笑ってるんだよ、朝倉」 朝倉「ううん、私の予感が当たったからちょっとね」 キョン「??」 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 20:16:47.21 ID:rMrrTpkr0 朝倉「長門さん、キョンくんよ!キョンくんが来てくれたわよ」 長門「彼が…?」 キョン「よぉ、長門…」 長門「なぜここに?あなたは涼宮ハルヒと不思議探しをしているはず…」 キョン「それなんだが…ははっ、抜け出してきた」 長門「!!」 キョン「長門、お前が放っておけなくてな、抜け出してきたんだよ」 長門「どうして…私のために…」 キョン「そりゃあ、お前が俺たちの大切な仲間だからだよ」 キョン「違うか?長門?」 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 20:22:42.13 ID:rMrrTpkr0 長門「そんな…私のために……あっ」 キョン「んっ?どうした、長門」 長門「あなたの頬、赤く腫れている…」 キョン「ああっこれか?うん、これな、ちょっと古泉に殴られてな…」 長門「私のせい?」 キョン「違う!断じて違うぞ!長門、お前はまったく関係ない、単にあいつとケンカしただけだ」 長門「……」スッ キョン「おっおい!?長門?(なぜ俺のほっぺに手をあてる?)」 長門「……こんなに赤い。早く良くなって…」 キョン「長門…」 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 20:30:59.53 ID:rMrrTpkr0 長門「私には…あなたの頬に手をあてることしかできない」 キョン「長門…」 ―ああっ有希は正式な部員じゃないわよ― ―お情けで入れてるだけよ、それ以上でも以下でもないわ― キョン「長門、お前のことは俺が守るからな」 キョン「おまえは俺の大切な仲間だ。そうさ、大事な仲間だ」ギュッ 長門「……うれしい」 朝倉「(長門さん、良かったですね)」 キョン「よしっ!それじゃあ行くか、長門」 長門「どこへ?」 キョン「どこってもちろん図書館に決まってるじゃないか」 長門「!!」 キョン「約束しただろ、図書館に行くって」 178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 20:41:04.57 ID:rMrrTpkr0 長門「………」 キョン「どうした?長門?それとも迷惑だったか?」 長門「迷惑じゃない。むしろあなたに会えてうれしい」ギュー キョン「おっおい!長門」 朝倉「キョンくん、しばらくそのままにしといてあげて、お願い」 キョン「ったく――困った宇宙人だよ、まったく」ナデナデ 長門「〜〜♪」 失礼、モチベーション上げるために風呂。 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 21:08:08.97 ID:rMrrTpkr0 ―図書館― キョン「さてと、ご要望どおり図書館に来たぜ」 長門「……うれしい」 キョン「そうかい、そいつは連れてきた甲斐があるってもんだ」 長門「見てきても…?」ウズウズ キョン「勿論だとも。俺のことは気にしなくていいから、ゆっくり選んで来いよ」 長門「コクリ」 キョン「(心なしか喜んでいるように思えるのは偶然だろうか…?)」 キョン「さてと…俺は寝るかな」 …… … ・ 長門「起きて…」 キョン「んっ?もう本を選んだのか?」 長門「コクリ」 キョン「そっか、じゃあ昼飯でも食いに行くか」 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 21:13:46.93 ID:rMrrTpkr0 キョン「…とは言ったもののどこで食べたものか…」 長門「私はあなたと一緒ならどこでも構わない」 キョン「そっそうか。なんか照るな…ははっ」ポリポリ 長門「なぜ?」 キョン「それを聞くかい!?長門さんよ!」 長門「??」 みくる「あれ〜!あそこにいるのってキョンくんじゃないですか〜?」 ハルヒ「えっ!キョン!?」 古泉「(朝比奈さん…自重してくださいよ)」 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 21:22:04.63 ID:rMrrTpkr0 キョン「げっ!ハルヒ!」 長門「!!」 ハルヒ「…有希!?なんで有希がキョンと!?」 キョン「あっあのな、ハルヒ、これはだな…」 ハルヒ「……」ツカツカ 長門「……」ビクッ キョン「ハルヒ?」 ―パチン!― 長門「痛い……」 ハルヒ「ずいぶんといい身分じゃないの?あん?」 ハルヒ「活動に参加しないと思ったらキョンと隠れてデート?」 ハルヒ「有希!あんた何様のつもりよ!」 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 21:31:50.82 ID:rMrrTpkr0 長門「ごめんなさい…」 キョン「おいっ!やめろハルヒ!長門は悪くない!」 ハルヒ「うっさい!バカキョン!あんたは黙ってなさい!」 長門「お願い…彼に酷いことしないで…」 ハルヒ「あ〜?誰のせいだと思ってるのよ!誰の!」バシッ 長門「ごめんなさい…ごめんなさい」 キョン「やめろ!ハルヒ!長門を殴るな!」 ハルヒ「あんたなんか!あんたなんか私たちの仲間じゃないんだから!」 長門「…私がSOS団の団員じゃない?」 ハルヒ「なに?もしかしてキョン、あんた有希に話してなかったの?」 長門「どういうこと…?」 キョン「………」 ハルヒ「はっ!だから勘違いしてるのね、有希は!」 ハルヒ「いいこと、有希、あんたはSOS団の正式な仲間じゃないの。単なるオマケよ」 長門「!!」 226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 21:41:03.09 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「部室と人数が足りなかったからあんたを入れただけ、それだけなのよ!あんたの存在は!」 キョン「やめろ!おいっ!やめろったら!」 ハルヒ「それともなに?自分が必要とされてるとでも思っちゃったわけ?」 キョン「ハルヒ!やめろ!!」 ハルヒ「残念だけど、有希は必要じゃないの。これっぽっちもよ」 長門「そんな……」 ハルヒ「えっなによ、有希、もしかして泣いちゃったの?ちょっと!場所を弁えなさいよね!」 長門「ううっ……」 キョン「古泉!もう俺は我慢ならん!悪いが俺はこのバカを殴らせてもらう!」 古泉「待ってください!」 キョン「止めるな!このバカは殴らないと分からないんだ!」 古泉「ダメです!よしてください!」 キョン「うるさい!女だろうが男だろうが関係ない!俺はハルヒを殴る!」   ―バシッ!― 235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 21:52:06.79 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「……痛い…」 キョン「えっ…?」 古泉「朝比奈さん…?」 みくる「…いい加減にしてください、涼宮さん」 みくる「みなさん涼宮さんの我がままにはもううんざりしています」 ハルヒ「みくる…ちゃん?」 みくる「ううん、我がままならまだましです。涼宮さん、あなたのしていることは虐めなんですよ」 ハルヒ「なによ…私が悪いっていいたいわけ」 みくる「まだ自覚がないんですか?そうです、涼宮さんが悪いです」 ハルヒ「なっ!みくるちゃんのくせに!」 みくる「言っておきますけど私、涼宮さんより先輩ですよ、お姉さんなんですよ」 ハルヒ「だからなによ!みくるちゃんが私に怒ってもいい権利なんてないわよ!」 256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 22:00:05.50 ID:rMrrTpkr0 みくる「そうですね、結局は他人ですから涼宮さんがどうなっても構いませんしね」 ハルヒ「なっ!?」 みくる「でも涼宮さん、ここにいる人たちはそんな事を誰一人として考えてないんですよ」 みくる「皆、涼宮さんのことを大切な仲間だと思っているから注意してくれるんです」 ハルヒ「……」 みくる「私もそうです。涼宮さんが大好きです。大切な、大切なお友達です」 みくる「そのお友達がいけないことをしたら叱ってあげるのが本当の友達なんじゃありませんか?」 キョン「そうだ、ハルヒ。朝比奈さんの言うとおりだ」 キョン「俺たちは誰もお前のことを嫌いで言ってるわけじゃないんだ」 キョン「もっと仲間を労わってほしくて、お前に直してもらいたくて言ってるんだ」 ハルヒ「………」 273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 22:08:58.78 ID:rMrrTpkr0 キョン「それにお前が長門のことを嫌いで仲間と思えんかもしれんがな…」 キョン「こいつはハルヒのことを大切な友達だって思ってんだぞ」 長門「コクリ……私は涼宮ハルヒのことが好き」 長門「だからお願い…私を嫌いにならないで…」 ハルヒ「どっどうしてよ!どうしてそんなこと言えるのよ!」 ハルヒ「私は有希のことが嫌いなのよ!人の好きな人にちょっかい出すあんたが嫌いなのよ!」 ハルヒ「それなのに…それなのにどうして…」 長門「泣かないで…」ニギッ ハルヒ「有希…」 長門「あなたの手はとても温かい…それはあなたが優しい証拠」 長門「でも私のせいであなたが不愉快になるのなら、私はSOS団をやめても構わない」 長門「だからもう泣かないで…」 291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 22:20:04.89 ID:rMrrTpkr0 ハルヒ「なに勝手なこと言ってるのよ…SOS団をやめる?」 ハルヒ「そんなの…許可するわけないでしょ…」 キョン「おいっ!ハルヒ!それじゃあ!」 ハルヒ「命令よ!有希…あんたはずっとSOS団の団員…私の大切な友達よ」 長門「涼宮ハルヒ…」 ハルヒ「今までごめんね…有希」 みくる「涼宮さん…」 古泉「ふう…ハッピーエンドですかね」 ハルヒ「有希、本当にごめんなさい。許してもらえないかもしれないけど…」 ハルヒ「私、一生かかっても有希に許してもらうまで謝り続けるわ」 長門「大丈夫、私は気にしていない。…友達ならケンカは良くあること」 ちゅるやさん「……というお話はどうだい?」 キョン「ダーメッ」 ちゅるやさん「にょろーん」                      〜完〜