森園生「普通の女の子に戻りたい・・・」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 21:51:10.47 ID:hBmWHJIGO 森「来る日も来る日も、涼宮ハルヒのご機嫌取りと尻拭い・・・」 森「世界を守るためとはいえ・・・」 森「私ぐらいの歳ならもっとこう普通に、恋愛とか」 森「・・・結婚とか・・・」 「森さん!パターン青、神人です!」 森「またですか・・・」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 21:53:30.57 ID:hBmWHJIGO 森「現場にはB班を向かわせて」 男「はい!」 森「古泉に連絡しないと・・・」 古泉『はい、もしもし』 森「神人」 古泉『ああ、やっぱり』 森「やっぱり?」 古泉『まぁ、それは後ほど』 森「2分以内」 古泉『善処します・・・ガチャ』 森「・・・はぁ」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 21:55:09.24 ID:hBmWHJIGO 古泉「どうも」 森「いいから乗れ」 バタン 古泉「閉鎖空間の規模は?」 森「レベルDってとこね・・・で?」 古泉「で?、とは?」 森「原因」 古泉「ああ、それがですね」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 21:57:11.61 ID:hBmWHJIGO 部室にて ハルヒ「有希ってさ、好きな人とかいるの?」 長門「・・・いる」 ハルヒ「本当!?だ、誰?」 長門「・・・」 ハルヒ「私も知ってる人?」 長門「・・・」コク ハルヒ「こ、古泉君?」 長門「有り得ない、断じて有り得ない」 古泉「おやおや」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:00:00.24 ID:hBmWHJIGO ハルヒ「た、谷口?」 長門「・・・誰?」 ハルヒ「ま、まさか・・・キョン?・・・な訳ないわよね!」 長門「・・・」 ハルヒ「え?ゆ、有希?」 長門「・・・」 ガチャ キョン「悪い、遅れた」 ハルヒ「・・・」 キョン「ん?どうした?」 長門「・・・」 キョン「・・・なんだこの空気」 古泉「という事がありまして」 森「あの宇宙人・・・いらん事を・・・」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:01:25.95 ID:hBmWHJIGO 古泉「確かに長門さんには少し自重して欲しい所ですね」 森(NASAに売りつけたら幾らになるかしら・・・) 古泉「最近ではプライベートでも彼と接触しているみたいですし」 森(プライベート、か・・・最近は無いに等しいな・・・) 古泉(僕だってプライベートでもキョンくんと遊びたいのに・・・!) 森(部下もホモだし・・・) 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:05:27.88 ID:hBmWHJIGO 森「着いたわよ」 古泉「では行って参ります・・・V-MAX!!」バヒュン 古泉「ふんもっふ!もっふ!ふんもっふ!」 森「ホモ強ぇー」 森「・・・出る幕ないな」 森「あ、ホモやられた」 森「・・・」 森「まいっか、ホモだし」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:07:42.88 ID:hBmWHJIGO 古泉「少し・・・油断・・・しました・・・が・・・なんとか・・・倒しました」 森「相変わらずしぶといわね」 古泉「不死身のコーラサワーと呼んで下さい」 森「じゃあ帰りましょうか」 古泉「あれ?病院とか寄ってくれないんですか?」 森「いや、不死身らしいし」 古泉「・・・」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:12:31.94 ID:hBmWHJIGO 森「古泉、報告書出しといて」 古泉「え?いや僕は治療が・・・」 森「じゃ、頼んだわよ」 古泉「ちょ・・・」 森(ふぅ・・・今日ので今月何体目だっけ・・・) 森(・・・下手したら死ぬかも知れない) 森(私の歳なら普通恋人とかいるよね) 森(・・・一人寂しく怪物殺されるのかな) 森(・・・やだなぁ) 森(なんで私なんだろ) 森(超能力なんかに目覚めなきゃ、普通に友達と遊んだり、恋人とデートしたりできたのかな・・・) 森(・・・駄目だ、なんかネガティブになってる) 森「・・・よし!世界の為に頑張るぞー」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:14:01.65 ID:hBmWHJIGO 古泉「日に日に僕の扱いが酷くなってる気がします」 古泉「・・・」 古泉「負けるなイッちゃん、頑張れイッちゃん」 古泉「報告書も完成しました」 prrrrr prrrrr 古泉「おや、電話ですね・・・キョンくんから!?」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:18:00.67 ID:hBmWHJIGO 古泉「ど、どうしましょう!?」 新川「・・・出れば?」 古泉「そ、そうですね、んっ・・・ごほん、ごほん、あ〜あ〜・・・いざ」 古泉「・・・もしもし?」 キョン『古泉か?』 古泉「おや、あなたから電話とは珍しいですね、何かご用ですか?」 キョン『いや、今日部室の雰囲気がおかしかったんでな、お前のバイトもあったみたいだし、何かあったのかと思って』 古泉「いえ、大した事じゃありません、小規模な閉鎖空間が発生した程度です」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:19:39.12 ID:hBmWHJIGO キョン『ならいいんだが・・・お前も大変だな、その、大丈夫なのか?怪我とか』 古泉「おや、心配してくれるんですか?」 キョン『・・・悪いか?』 古泉「いえ、ありがとうございます、お陰様で僕は平気です」 キョン『ならいいんだが・・・じゃあな、何かできる事があったら言ってくれ』 古泉「はい、いざという時はお願いしますよ、では」 古泉「・・・」 古泉「心配されてしまいました」 古泉「うふふふふふふ」 新川(うわぁ・・・) 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:21:38.36 ID:hBmWHJIGO 古泉「大丈夫でした?大丈夫でした?声とか変じゃありませんでした?」 新川「あ、ああ、問題なかったと思う・・・(うぜぇ・・・)」 古泉「『大丈夫なのか?』ですって!ですって!」 新川(やべぇ、マジで死んで欲しい) 古泉「あぁ、キョンくん・・・」 森「なんであんなホモが、重要なポストに」 森「・・・私だってもう少し若かったら学校に生徒として・・・」 森「・・・まぁ、考えても仕方ないよね」 古泉「うふふふふ、うふふふふ」 新川(発砲許可でも申請するか) 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:25:00.70 ID:hBmWHJIGO 古泉「うふふ、森さん、お疲れ様です」 森「お疲れ様(ハイハイ、キモイキモイ)」 古泉「では僕はこれで、うふふふ」 森「・・・私も帰るかな」 森(もうこんな時間かぁ・・・) 男「チョー愛してるぜwwwまゆみwww」 女(まゆみ)「私もwww」 森(公衆の面前でイチャイチャと・・・恥じらいというものはないのだろうか) 森(そりゃ私だって、恋人ぐらい欲しいけど・・・) 森(でも周りの男なんてホモとかオッサンとかしかいないし・・・) 森(気になる人は・・・いるけど) 森(どう考えても無理だよね) 森(・・・キョン君) 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:27:42.40 ID:hBmWHJIGO 森(・・・無理だ) 森(歳の差が・・・) 森(いや、キョン君が年上オッケーな人なら・・・) 森(あの乳牛未来人だって一応は年上な訳だし) 森(いや、未来人だから年下になるなのかな?) 森(それとも問題はあの胸か・・・胸はあんま自信ないかな・・・) 森(いや、あの宇宙洗濯板よりはマシなはず) 長門「!」 朝倉「長門さん?」 長門「どこかで貧乳が馬鹿にされた」 朝倉「え?」 長門「ツルペタで何が悪い、何が悪いんだ」 朝倉「え?いや、え?」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:30:25.46 ID:hBmWHJIGO 森(宇宙人、未来人はまだなんとかなるけど・・・) 森(神、だもんなぁ) 森(無理でしょ) 森(・・・はぁ) 古泉「大丈夫なのか?怪我はないか、古泉」 古泉「なーんて!うふふふふ、うふふふふ」 通行人(うわぁ・・・) 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:34:13.38 ID:hBmWHJIGO 森(考えるのやめよう) 森「ただいまー」 森「・・・何言ってんだろ、誰もいないのに」 森(今日はシャワー浴びて寝ちゃおう) 古泉「大丈夫なのか!俺の古泉!怪我は!?怪我はないのか!?」 古泉「うふふふふふふふふふふふふふふふふ」 男(な、なんだあれ・・・) 女(まゆみ)「シッ、目を合わせちゃ駄目!」 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:39:14.06 ID:hBmWHJIGO 古泉「やぁ、みなさんごきげんよう!今日も1日頑張って行きましょう!」 新川(なんかこいつが機嫌いいだけで腹立つ) 古泉「あれ?森さんは?」 新川「なんか上から呼び出されたらしい」 古泉「何かあったんですかね?」 新川「さぁな」 森「任務、ですか」 「ああ、内容はこれに記してある」 森「・・・これは」 「どうした?」 森「いえ、問題ありません」 「期待しているぞ」 森(・・・何この任務) 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:45:08.94 ID:hBmWHJIGO 森「・・・」 古泉「おや、森さん、何かあったんですか?」 森「大した事じゃないわ」 古泉「んふ、そうなんですか、うふふふ」 森(ウザイ・・・) 古泉「♪〜」 森「古泉」 古泉「はい?」 森「キョン君の事好きでしょ?」 古泉「なっ!?・・・なっ、な、なんのこと・・・です、か・・・?」 森(え?隠してるつもりだったの?) 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:49:12.38 ID:hBmWHJIGO 古泉「た、確かに彼には、こ、好意は、抱いてますが・・・それは友人としての・・・」 森「で、どこが好きなの?」 古泉「ええ、まずですね目です、あの眠そうな目で見つめられると胸がときめきますね・・・ あとはセクシーな唇、あの唇から囁かれる甘い杉田ボイスには痺れます あとは普段はそっけないのにふとした瞬間に見せる優しさとか、冷めてるように見えて意外と熱い所がある所とか」 森(うわぁ・・・) 新川(何故、発砲許可がおりんのだ・・・!) 古泉「後は・・・はっ!?はめられた!?」 森「本気で好きなんだ・・・(どうしてこんなになるまで放っておいたんだ)」 新川(今からでも遅くはない、早急な始末を) 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:52:29.78 ID:hBmWHJIGO 古泉「まぁいいです、所で何故急にそんな事を?」 新川「立ち直り早ぇな」 森「鍵である彼とより親密になっておくのも一つの手じゃないかしら」 古泉「なるほど、尤もな意見ですが」 森「という訳で、彼をあなたの家に招待しなさい」 古泉「・・・え?」 森「そこで今以上に仲良くなるの」 古泉「無理無理無理無理!いきなり告白とか無理ですって!嫌われちゃいますよ!絶対無理!」 森「誰が告白しろって言ったよ・・・」 新川(何だこの感情・・・そうか、殺意だ) 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:54:00.75 ID:hBmWHJIGO 古泉「・・・と言いますと?」 森「・・・これは正式な任務よ」 古泉「任務、ですか?」 森「機関としては「鍵」はなるべく近くに置いておきたいんでしょう」 古泉「任務で彼と・・・正直気が進みませんね・・・」 森(私だってできれば任務とか関係ない所で・・・って違う違う) 森「任務は「彼をあなたの家に招待する」という所までよ」 古泉「という事はつまり・・・」 森「その条件さえ満たせば、後は自由」 古泉「そ、それは・・・手を繋いだりしても!?」 森「・・・OKよ(ガチホモの癖にピュア・・・)」 新川(・・・始末に負えん) 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:57:29.02 ID:hBmWHJIGO 古泉「でも、いきなり部屋に二人きりなんて・・・!」 森「誰が二人きりにするって言った?」 古泉「え?」 森「私も同伴する事になってるから」 古泉「・・・そう、ですか」 森「とりあえず誘っといてね」 古泉「・・・はい」 森「じゃあ私は自室に戻ってるから」 森「・・・これが仕事じゃなかったらなぁ」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 22:59:57.27 ID:hBmWHJIGO 森「・・・キョン君・・・やっぱ朝比奈みくるみたいなのがタイプなのかしら・・・」 森「・・・」 森「ふぇぇぇ・・・なんなんですかぁ・・・ここどこですかぁ・・・」 森「私の事は園生ちゃんとお呼び下さい」 森「な、なーんて・・・」 古泉「森さん、少しよろしいですか?」 森「古泉!?・・・み、見た?」 古泉「・・・?何をですか?」 森「い、いや、見てないならいいんだけど・・・」 古泉「・・・園生ちゃん」 森「・・・!」ビクッ 古泉「おや?どうしました、園生ちゃん」 森「・・・ろせ」 古泉「え?」 森「いっそ殺せぇぇぇぇぇ!」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:02:05.42 ID:hBmWHJIGO 森「はぁはぁ・・・」 古泉「落ち着きましたか、園生ちゃん」 森「・・・忘れろ」 古泉「イメチェンでもお考えなんですか?園生ちゃん」 森「・・・」 古泉「園生ちゃ・・・」 森「・・・死ニタイラシイナ・・・」 古泉「用事を思い出しました、それでは」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:04:28.54 ID:hBmWHJIGO 森「なんたる不覚・・・!よりにもよってホモに・・・!」 森「・・・」 森「・・・でも実際、キョン君はどんな女の子が好きなんだろ・・・」 森「噂では変な女が好きだって・・・」 森「・・・」 森「キョン君の周り、変な女しかいないじゃない・・・」 森「・・・宇宙人とか」 森「・・・この世界の神たる涼宮ハルヒによって生み出された対神人用戦闘型超能力者・・・それが私」 森「・・・私の想い人・・・それがあなた」 ガチャ 新川「森さん、この書類なんですが・・・」 森「うわぁぁぁ!?///」 新川「げふぅ!?」 森「はぁはぁ・・・」 新川「ナイス・・・ナイスパンチ・・・ぐふっ」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:06:57.08 ID:hBmWHJIGO 森「・・・私なにやってるんだろ」 森「COOLよ、COOLになるのよ森園生」 森「・・・」 森「帰ろ」 森「・・・プリン食べたいな」 森「コンビニにでも寄るか」 ティロティロティロ 「しゃっせぇ〜〜!」 森(プリン、プリン♪) 森「牛乳プリンがない・・・だと・・・?」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:08:39.24 ID:hBmWHJIGO 森「・・・はぁ、なんか最近ついてないなぁ」 キョン「あれ?森さん?」 森「!?」 キョン「やっぱり森さんだ」 森(え、な、なんで?) キョン「どうしたんですか?こんな所で」 森「な、何って、か、買い物ですが・・・?」 キョン「ああ、まぁそりゃそうですよね」 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:12:23.71 ID:hBmWHJIGO 森「キョンく・・・あ、いや、キョンさんはどうしたんですか?」 キョン「俺も買い物ですよ」 森「あ、あはは、そうですよね・・・(私の馬鹿・・・何当たり前の事聞いてるのよ・・・)」 森「って、それ・・・」 キョン「え?これ?」 森「牛乳プリン!」 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:17:21.45 ID:hBmWHJIGO キョン「も、森さん?」 森(って何やってるの私は!) キョン「これ妹に頼まれた奴なんですが・・・」 森(いい大人が、プリンって・・・もう駄目だ・・・) キョン「もしかして欲しい、とか?」 森「え?いや、そんなまさか・・・(少しでも大人の体裁は保たないと・・・)」 キョン「・・・あげましょうか?」 森「ホント!?・・・って、あ・・・」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:22:54.47 ID:hBmWHJIGO キョン「・・・クッ」 森(馬鹿馬鹿馬鹿!私の馬鹿ぁ!) キョン「・・・っははは」 森(あぁ・・・笑われちゃってる・・・) キョン「あ、いや、すいません」 森(うぅ・・・駄目だ・・・もう完全に変な女だ・・・) 森(あ、キョン君が変な女が好きならいいのかな・・・?いや・・・やっぱ駄目だ・・・) キョン「えっと・・・じゃあ、はいコレ」 森「え?でもコレ妹さんの・・・」 キョン「いいんですよ、たまには我慢も覚えないと」 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:26:24.66 ID:hBmWHJIGO 森「いや、でも・・・」 キョン「それに森さんには普段からお世話になってますし」 森「ではせめてお代を・・・」 キョン「ああ、そんなのいいですよ、これは俺からのお礼ということで」 森「ですが・・・(年下の男の子にプリンおごってもらうなんて大人として・・・)」 キョン「まぁ、プリン1個でお礼なんておこがましいとは思いますけど・・・」 森「そ、そんな!ありがとうございます」 キョン「じゃあ、俺はこれで・・・」 森「あ、あの・・・!」 キョン「はい?」 森「す、少しお話しませんか?」 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:30:00.27 ID:hBmWHJIGO キョン「最近、暑くなって来ましたね」 森「そうですね(・・・私は一体何してるんだろう)」 森(男子高校生と夜の公園で2人きり・・・) 森(勢いとはいえ、とんでもないことをしてるのではないだろうか) キョン「・・・」 森「・・・(ヤバい・・・私緊張してる・・・)」 森(落ち着くのよ園生、大人の余裕大人の余裕) 森「さ、最近涼宮さんの様子はどうですか?(まず無難な話題から・・・)」 キョン「ハルヒですか?最近は大人しくしてますよ」 キョン「まぁそれも嵐の前の静けさかと思えば恐ろしいですがね」 森「あはは、ですね・・・(考えてみれば神が恋敵、だもんなぁ・・・)」 キョン「古泉や森さんにはハルヒの事で苦労かけっぱなしで・・・」 森「いえ、そんな・・・」 キョン「これでも感謝してるんですよ、あ、これ古泉には内緒で」 森(・・・あのガチホモには死んでも言わん) 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:37:14.55 ID:hBmWHJIGO キョン「俺に出来る事があれば何でも言って下さい、微力ながら協力させて貰いますから」 森「はい、ありがとうございます」 キョン「まぁ、俺に出来ることなんてたかが知れていますが」 森「そんなことありませんよ」 森(・・・これはチャンスなのよ?・・・聞くなら今しかないじゃない) 森(こんな風にキョン君と接触出来る機会なんてそうそうないんだから) 森(大人の女としてサラリと聞いてしまうのよ、園生) 森「あ、あの・・・キョンさんは・・・ど、どんな女の子が、た、タイプ・・・」 長門「呼ばれて飛び出て」 森「!?」 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:45:14.41 ID:hBmWHJIGO キョン「長門?どうしたんだこんな所で」 長門「急にフラグが来たので」 キョン「?」 長門「・・・偶然通りかかった、そう、あくまで偶然」 森(この宇宙人・・・!) 長門(モブキャラに彼は渡さない) 森(も、モブじゃないもん!) 長門(悔しかったらキャラソンの一つでも出してみろ) 森(くぅ・・・) 長門(これぞユキりんの108ある秘密技の一つ「神出鬼没」) 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:46:37.95 ID:hBmWHJIGO 長門「それよりあなたは何をしているの」 キョン「ん?俺か?偶然森さん会ってな」 長門「そろそろ未成年がが出歩くには適さない時間」 キョン「あぁ、そういやそうだな・・・ってお前もそうだろうが」 長門「私はもう帰る、あなたも帰宅するべき」 キョン「わかったよ、家まで送っていこうか?」 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:51:22.79 ID:hBmWHJIGO 長門「!是非に・・・」 森「長門さんは私が送りますよ」 長門「ばっ・・・!」 キョン「そうですか?」 森「ええ、おまかせ下さい」 キョン(確かに俺がついてっても、悟空とベジータにヤムチャがついてくようなものだよな) キョン「・・・じゃあ、俺はこれで、長門をよろしくお願いします」 森「はい、さようなら」 長門「・・・さよなら」 キョン「・・・ウッ!ハッ!狼牙風風拳!」 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:53:38.58 ID:hBmWHJIGO 長門「なんのつもり」 森「何がですか?」 長門「・・・帰る」 森「送りますよ」 長門「いらない」 森「駄目です、彼と約束しましたから」 長門「・・・ちっ」 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/17(金) 23:57:30.64 ID:hBmWHJIGO 長門「彼との一時を奪った罪は重い」 森「お互い様です」 長門「・・・」 森「・・・」 長門「おあいこ」 森「・・・」 長門「ドロー」 森「・・・もうそれでいいです」 森「このマンションでしたよね」 長門「そう」 朝倉「あ、長門さん!」 長門「よう、眉毛」 朝倉「急に出て行くからビックリしたじゃない」 長門「私は芽は早めに摘み取るタイプ」 朝倉「はい?」 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:01:21.43 ID:ml8RQXSNO 朝倉「もう、出かけるなら一言言ってからにしてよ・・・」 長門「めんご」 朝倉「あら?そちらの方は?」 長門「送ってもらった」 森「どうも」 朝倉「これはこれは長門さんがお世話になりまして・・・」 森「いえいえ、では、私はこれで」 朝倉「ありがとうございました」 長門「・・・ありがと」 森「・・・いえ」 森「不覚にもちょっと可愛いと思ってしまった・・・」 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:05:03.74 ID:ml8RQXSNO 森「よく考えたらキョン君の周り可愛い子ばっかりだしなぁ・・・」 森「やっぱ私じゃ無理かな」 森「ははは・・・」 森「・・・はぁ」 森「・・・」 森「明日も頑張ろう」 朝倉「で、長門さん」 長門「なに」 朝倉「さっか私の事『眉毛』とか言ってたよね?」 長門「言ってない」 朝倉「言った」 長門「・・・言ってない」 朝倉「へぇ?」 長門「マジごめん」 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:13:16.78 ID:ml8RQXSNO 森「例えば・・・私とキョン君が付き合ったとする・・・」 森「・・・/////」 森「そうしたら世界はどうなるんだろう・・・」 森「やっぱ崩壊しちゃうのかな・・・」 長門「マジ勘弁」 朝倉「もう少し・・・できた!・・・ぷっw」 長門「・・・屈辱」 朝倉「あはははははwwwははははははははwwwwww」 長門「・・・」 朝倉「長門さんwwwはい鏡wwwwww」 長門「なにこの珍獣ハンターイモト・・・」 朝倉「に、似合ってるわよwww」 長門「調子乗んな眉毛コラ」 朝倉「やんのか?あ?やんのか?」 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:18:55.66 ID:ml8RQXSNO キョン「ん?こんな時間にメール?」 キョン「朝倉からか・・・なんだってんだ」 キョン「添付ファイル?」 キョン「・・・ぶっwww」 朝倉「キョン君に写メ送ってやったわ」 長門「くっ・・・なんてことを・・・」 朝倉「今頃キョン君は抱腹絶倒、明日長門さんの顔を見たときに思わず思い出し笑いするわ」 長門「なんて卑劣な・・・」 キョン「腹痛いw腹痛いッwww」 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:23:28.96 ID:ml8RQXSNO 森(昨日はあんまり眠れなかったな・・・) 森「さて、今日も仕事頑張るか・・・」 古泉「あぁ!も、森さん!大変なんです!」 森「どうしたの!?」 古泉「きょ、キョン君が僕の家に来てくれる事になりました!」 森「・・・で?」 古泉「ど、どうしましょう!?キョン君が僕の家に!?」 森「落ち着け、いつよ?」 古泉「今度の土曜日です!どうしましょう園生ちゃん!まさかOKしてくれるとは!」 森「・・・よし、わかった、死ね」 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:26:53.55 ID:ml8RQXSNO 古泉「マジずびばぜんでじだ、ばぶぅ」 森「わかればよろしい」 古泉「とりあえずキョン君をおもてなしする準備をしなくては・・・」 森「変に気合い入れ過ぎないようにね」 古泉「とりあえず、一流ホテルのシェフを呼んで・・・食材は最高級のものを用意、あ、部屋のインテリアも全て買い換えて、そりゃあもう、あくまで執事なおもてなしを・・・」 森「・・・」 古泉「ばびずびばべんでびだ(マジすいませんでした)」 森「わかればよろしい」 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:33:09.01 ID:ml8RQXSNO 古泉「今から緊張しちゃいますよ・・・」 森「はぁ・・・友達を家に呼ぶだけでしょうが」 古泉「だってキョンくんですよ!?あのキョンくんですよ!?どんなおめかししましょう・・・」 新川(どのキョンくんなのかわからないんですけどもね) 森「ああもういつも通りでいいでしょう?いつも通りで」 古泉「そりゃドキドキもしますよ」 新川(・・・ホモ絶好調だな) 森(新しい服買いに行こうかな・・・) 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:37:40.46 ID:ml8RQXSNO 森(・・・なんか私までドキドキして来た・・・) 森(・・・駄目よ園生、これも仕事の内なのよ?世界の為なの?) 森(・・・どんな格好して行こうかな・・・) 森(って違う!仕事仕事・・・) 森(・・・キョン君はどんなのが好きなんだろ・・・) 森(って、あぁもう!) キョン「よぉ、長門・・・っwww」 長門「・・・」 キョン「すまんwwwなんでもないんだwwwwwww」 長門(眉毛ェェェェェっ!!!!) 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:42:33.50 ID:ml8RQXSNO キョン「悪かったな、急に笑ったりして」 長門「・・・いい」 キョン「本当になんでもないんだ、気にしないでくれ」 長門「・・・」 キョン「・・・」 長門「・・・」 キョン「・・・っwww」 長門(ユキりんは怒ったぞ!眉毛ーーー!!) 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:43:44.91 ID:ml8RQXSNO 土曜日 古泉「そろそろキョン君が来る時間です」ソワソワ 森「落ち着けよ、鬱陶しい・・・」 ピンポーン 古泉「!?来た!ど、どうしましょう!?」 森「出ろよ」 古泉「変じゃない?この服変じゃない?寝癖ついてない?大丈夫かな?大丈夫かな?」 森「早く行け!」 古泉「は、はい!」 森「ったく・・・」 森「この服、変じゃないかな・・・?」 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:45:56.03 ID:ml8RQXSNO キョン「よぉ、古泉」 古泉「これはこれは、わざわざご足労いただいて恐縮ですよ」 キョン「そういやお前の家来るの初めてだな・・・」 古泉「いずれ招待したいとは思っていたんですが、なかなか機会がなかったもので・・・」 キョン「まぁ、いいさ」 森「キョンさん、こんにちは」 キョン「あれ、森さん?」 森「ええ、今日は私がおもてなしさせていただきます」 キョン「すみません、わざわざ」 森「いえ、これが私の仕事でもありますし」 森(そう今日は仕事、仕事なのよ) 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:49:20.89 ID:ml8RQXSNO キョン「で、だ・・・今日はどういった用件なんだ?」 古泉「と、言いますと?」 キョン「何か用があるから呼んだんだろ?」 古泉「純粋にあなたと親睦を深めたいと思っただけですが」 キョン「マジでか?」 古泉「マジです」 キョン「俺はてっきりまた何か起きたのかと・・・」 森「今の所、特に問題は起きていません」 森(やっぱりキョン君も苦労してるんですね・・・) 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:50:36.20 ID:ml8RQXSNO キョン「まぁ、何もないならそれにした事はないが・・・」 古泉「と言う訳で親睦を深めましょう」 キョン「顔が近い」 古泉「さぁ、何をして遊びましょうか?それとも何か語り明かしましょうか?」 キョン「息を吹きかけるな、気持ち悪い」 森「お茶が入りましたよ」 キョン「ああ、どうも」 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:52:00.94 ID:ml8RQXSNO キョン「うん、美味しいです」 森「ありがとうございます」 古泉「随分と余裕がありますね」イヤー、キスミー、ラビュン、マイスイートハニー キョン「5連鎖か・・・なかなかやるがその程度では俺は倒せないぞ」オチャ、ホウジチャ、ハトムギチャ、プーアールチャ、シルベスタギムネマチャ、ウメコブチャ、ギョクロ 古泉「なっ・・・!」 キョン「どうした?もう終わりか?」ギョクロ、ギョクロ、ギョクロ、ギョクロ、ギョクロ 古泉「なかなかやりますね」オーマイガーッ 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:55:38.25 ID:ml8RQXSNO キョン「まぁ、こんな所だろう」ニホンノココロガワカランヤツヨノゥ 森(なんでゲーム?) 古泉「・・・これでちょうど10戦10敗ですね」オーマイガーッ キョン「まぁ、お前も弱くはないと思うがな、年季が違う」 森「お強いんですね」 キョン「ええ、まぁ一時期やり込みましたから、森さんもどうですか?」 森「え?私ですか?」 キョン「ええ、たまにこういうので遊ぶのも悪くないですよ」 森「でも、こういったもの経験ないですし・・・」 キョン「まぁまぁ、何事も挑戦です」 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 00:58:38.63 ID:ml8RQXSNO 森「こうですか?」エイッ、ファイヤー キョン「ええ、次は階段積みをやってみましょうか」 森「えっと・・・」 キョン「色をよく見てですね・・・」 森「こう、ですか?」エイッ、ファイヤー、アイストーム、ダイアキュート キョン「うまいうまい、いい感じですよ」 森「そ、そうですか?(楽しい・・・かも)」 古泉「・・・あれ?」 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:01:35.82 ID:ml8RQXSNO 森(そう言えば、こんな風に遊んだの久しぶりだなぁ・・・) 森(うん、やっぱりいいな・・・好きな人同じ時間を過ごすのって・・・) キョン「森さん?」 森「え?・・・あ」バタンキュー キョン「どうしたんですか?急にぼーっとして」ニホンノココロガワカランヤツヨノゥ 森「あ、いえ、何でも、何でもないです・・・」 キョン「?」 古泉「・・・ウノ!」 古泉「・・・ドローフォーですか」 古泉「・・・一人UNOも飽きましたね」 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:05:55.02 ID:ml8RQXSNO キョン「そういえばこの間もそうでしたが、メイド服じゃないんですね」 森「さすがにいつも着てる訳じゃないですよ」 キョン「それもそうですよね、いや、知り合いにいつもメイド服な人がいたものですから、つい」 森「もしかしてメイド服の方がお好みでしたか?」 キョン「え?い、いや、けっしてそのようなことは・・・」 森「冗談です」 キョン「はは・・・そういう服も似合ってますよ、森さん」 森「あ、ありがとう、ございます・・・(これはお世辞よ、うん、わかってる、わかってるけど・・・)」 森(・・・えへへ) 古泉「リバース!」 古泉「なんの!リバース!」 古泉「しかし!リバースリバース!」 古泉「・・・今どっち回りでしょう」 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:09:04.40 ID:ml8RQXSNO 森(こんな心穏やかな時を過ごしたのは久しぶり・・・) 森「・・・ずっとこのままならいいのに」 キョン「え?」 森「あっ、いえ、なんでもないです」 キョン「森さん?」 森「キョン君・・・」 キョン「・・・?」 森「キョン君は、考えた事ありませんか?なんで・・・なんで自分なんだろうって・・・」 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:12:37.90 ID:ml8RQXSNO 森「キョン君は普通の人なのに涼宮さんに選ばれたせいで、いろんな事に巻き込まれて・・・」 キョン「・・・」 森「危ない目にもあったんでしょう?」 キョン「ええ、まぁ・・・眉毛恐怖性になりかけた覚えはあります」 森「そんな時考えた事ありません?なんで自分なんだ、って」 古泉「ドロー2!」 古泉「なんの!ドロー2!」 古泉「まだまだ!ドロートゥーー!」 古泉「甘いですよ!ドローフォー!」 古泉「・・・」 古泉「・・・今何枚?」 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:13:56.80 ID:ml8RQXSNO キョン「・・・まぁ、正直なんで俺がこんな目にってのは何度もありましたよ」 キョン「でも、それでもやっぱ楽しいんですよ、SOS団で過ごす日々が」 森「楽しい?」 キョン「気づいたら宇宙人、未来人、超能力者と過ごす毎日が当たり前になってて」 キョン「それがいつの間にか俺にとって凄い大切になってたんです」 キョン「この非常識な非日常が」 森「キョン君・・・」 キョン「今更それがなくなる事なんか考えられませんよ」 森「・・・」 キョン「あ、これはここだけの話って事でお願いします」 古泉「・・・ウノ!」 古泉「・・・ふむ、参りましたね」 古泉「・・・」 古泉「・・・ウノ!」 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:15:32.41 ID:ml8RQXSNO 森(・・・私はどうだろ、キョン君みたいに言えるかな) 森(胸張って言えるかな・・・自分が普通じゃない事を『大切だ』って) 森(私は・・・) キョン「さて、そろそろ俺は帰りますよ」 森「えっ?」 キョン「時間も時間ですし、あまり長居するのも・・・」 古泉「これであがりです」 古泉「・・・あ、ウノと言うのを忘れてました」 古泉「・・・仕切り直しですね」 古泉「・・・あれ?キョンくんは?」 124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:18:49.73 ID:ml8RQXSNO キョン「森さん、わざわざ送っていただかなくとも・・・」 森「ご迷惑でしたか?」 キョン「いえ、そんな・・・」 森「ならご一緒させて下さい」 キョン「はぁ」 森「・・・さっきの話ですが」 キョン「え?」 森「私は駄目かも知れません・・・つい考えてしまうんです」 森「私が超能力者じゃなかったらって・・・」 キョン「森さん・・・」 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:20:19.58 ID:ml8RQXSNO 森「超能力者じゃなかったら、命懸けで戦う事もなく普通に生きられたのかなって・・・私が超能力じゃなかったら・・・」 森(あなたが涼宮ハルヒに選ばれなかったら・・・) 森「違った未来があったんじゃないかなって・・・」 森「わかってるんです、考えても仕方のない事だって」 森「それでも考えずにはいられないんです」 森「超能力者じゃなかったら・・・普通に遊んだり、恋したり、いろいろ・・・」 森「それでも考えてしまうんです」 森「何故私なの?って」 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:22:43.42 ID:ml8RQXSNO 森「キョン君・・・」ギュッ キョン「も、森さん・・・?」 森「ごめんなさい・・・しばらくこうしてていいですか・・・?」 森「そしたらまた、いつもの私に戻りますから・・・」 キョン「森さん・・・」 その時の森さんは普段の凛とした姿からは想像できないくらい弱々しく 少しでも離したら消えてしまうんじゃないかという不安にかられた そんな森さんを思わず抱き締めてしまった俺を誰が責められよう いや 一人いた ハルヒ「キョン・・・?」 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:25:42.48 ID:ml8RQXSNO 森「!」ビクッ キョン「ハルヒ・・・?」 ハルヒ「何してるのよ・・・」 キョン「は?」 ハルヒ「何してるのって聞いてるのよ!!」 キョン「いやちょっと待て、落ち着け」 森「・・・」ギュッ ハルヒ「っ!・・・もういい・・・キョンなんか大嫌い!」ダッ キョン「ちょ・・・待てよ!」 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:27:35.96 ID:ml8RQXSNO 私はなんて愚かなのだろう 世界を守るなどと言いながら、自分の手で世界を危機に晒しているではないか 普通でもない癖に「普通」の幸せなんかを求めるからこうなるんだ 世界と自分一人の幸せ 天秤にかけるまでもないというのに 後悔しても遅い 世界は 灰色に染まった 142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:30:04.09 ID:ml8RQXSNO キョン「・・・閉鎖空間?なんで・・・」 森「なんて規模なの・・・」 キョン「どうするんですか・・・!?」 森「このままでは・・・」 キョン「も、森さん、アレは!?」 神人「ォオオオオオオオ」 森「神人・・・!やはり現れましたか・・・」 森(自分のミスは自分で落とし前をつけないと・・・) 森「・・・!」 キョン「森さん・・・?」 森「能力が・・・使えない・・・?」 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:32:01.46 ID:ml8RQXSNO キョン「え・・・!?」 森「そんな・・・!」 キョン「ここは閉鎖空間じゃないのか・・・?」 森「いえ、ここは間違いなく閉鎖空間です・・・」 キョン「そんな・・・じゃあなんで?」 森「わかりません・・・能力を封じられ・・・いや、失ったとしか言えません」 神人「ォオオオオヲヲヲン」 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:33:36.12 ID:ml8RQXSNO 森(・・・どうするの?能力が使えなくては神人には太刀打ちできない) 森(しかし、このまま放置しておけば世界は・・・) 神人「ォオオオ・・・」 キョン「あいつこっちへ来る・・・!?」 森(どうする、どうする!どうすれば・・・!?) キョン「森さん、逃げましょう!」 森「えっ・・・わっ!?」 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:35:07.39 ID:ml8RQXSNO 逃げるしかなかった 私はもう超能力者じゃない 普通になってしまったのだから あれほどに焦がれた「普通」 私は今その「普通」の女の子になれたのだ 私は普通だ、あんな怪物と戦う事なんて出来るはずもない 好きな人を守る事も出来ない ただ手を引かれて逃げ回るだけ 本当に私はこんなのが欲しかったのか? キョン「くそっ!行き止まりだ!」 森「・・・ごめんなさい」 キョン「森さんが謝る事じゃないですよ・・・!」 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:38:37.52 ID:ml8RQXSNO 森「私が普通がいいなんて思ったから・・・」 森「・・・超能力のない私なんて、なんの役にも立たないのに・・・」 キョン「森さん・・・」 森「私のせいです・・・」 キョン「・・・森さん」 森「・・・」 キョン「超能力者でも、そうでなくても森さんは森さんです、一緒にゲームして、話して、牛乳プリンを受け取ってくれた森さんです」 キョン「また一緒にゲームしましょう、いろいろ話しましょう、プリンぐらいいくらでもおごってあげます」 森「キョン・・・君?」 キョン「普通とか、超能力者とか、関係ないじゃないですか」 キョン「俺にとっては宇宙人でも長門は長門だし、未来人でも朝比奈さんは朝比奈さん、トンデモパワーを持っててもハルヒはハルヒです」 キョン「もちろん超能力者だって森さんは森さんですよ、『普通』の森さんです」 古泉「くっ・・・閉鎖空間に侵入できない!?」 古泉「しかもまたなんかナチュラルにハブられた気がします・・・」 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:42:48.59 ID:ml8RQXSNO 長門「くっ・・・空間に干渉できない・・・」 朝倉「ここまでの閉鎖空間だなんて・・・!」 長門「・・・!」 朝倉「長門さん、なんとかならないの!?」 長門「・・・こうなってはもう私達に出来る事はない・・・」 朝倉「そんな!?いやよ、キョン君!キョンくん!」 長門「落ち着いて・・・」 朝倉「だってキョン君が!キョン君がぁ!」 長門「・・・彼を信じて」 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:46:42.12 ID:ml8RQXSNO キョン「だから今は生きて帰る事を考えましょう」 森「キョン君・・・」 森(超能力者だって私は私・・・) 森(・・・そっか) 森(確かにこの能力は普通じゃないけど・・・だから世界を守れるんだ) 森(普通じゃないから、好きな人を守れるんだ) 森(・・・守りたい) 森(いや、守れるんだ) 森「私は超能力者なんだから」 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:50:47.16 ID:ml8RQXSNO 森(この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら私の所に来なさい・・・か) 森「・・・今、行きます」 キョン「森さん・・・?能力が・・・!?」 森「はい、私は超能力者の・・・森園生ですから」 森(力が溢れるような感覚・・・) 森「やれる・・・!」 森「神様だからって・・・!」 森「神様なんかに邪魔されてたまるか!」 森「超能力者だって人を好きになるぐらい・・・!」 森「この気持ちだけは神様にだって・・・!」 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:53:36.16 ID:ml8RQXSNO 俺が見たのは縦横無尽に飛び回る赤い光と 切り刻まれていく巨人だった 森さんが戦っている その時、俺は北欧の戦乙女の伝承を思い出していた 灰色の世界 巨人 赤い光 不謹慎かも知れないがそれらが何故かとても美しく思えた しばらくして俺は古泉の言う所の「ちょっとしたスペクタクル」というヤツを見る事となった 176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 01:56:35.56 ID:ml8RQXSNO キョン「おはよ、ハルヒ」 ハルヒ「・・・」 キョン「ハルヒ?」 ハルヒ「・・・昨日は・・・悪かったわよ・・・」 キョン「は?」 ハルヒ「・・・ごめんなさいって言ってるの!」 キョン「ああ、うん?」 ハルヒ「にしてもあんたがねぇ、意外にやるじゃないの」 キョン「え?あ、ああ」 どうやら昨日の一件の事らしいが、どういう事なのだろうか 話が「驚愕」の発売日以上に見えて来ないんだが・・・ 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 02:01:33.19 ID:ml8RQXSNO 長門「・・・また会えて嬉しい」 キョン「長門・・・ああ、俺もだ」 朝倉「どうなる事かと思ったわよ・・・」 キョン「ああ、今回もなんとかなったらしい」 長門「昨日は眉毛がピーピー泣いてウザかった」 朝倉「なっ!?ピーピーなんていってないわよ!」 長門「泣いた事は否定しないらしい」 朝倉「・・・うっ・・・!」 キョン「心配かけちまったらしいな・・・」 長門「・・・私は信じてた」 朝倉「そ、そりゃ私だって・・・信じてた・・・けど・・・」 キョン「お、おい!?な、なんで泣くんだよ・・・?」 朝倉「知らないわよ馬鹿・・・!」 185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 02:05:52.14 ID:ml8RQXSNO 古泉「昨夜は大変でしたね、さすがの僕も肝を冷やしましたよ」 キョン「ああ、悪かったな」 古泉「いえ、無事に帰って来てくれたならそれでいいです」 キョン「そういえばさっきハルヒに訳のわからない事を言われたのだが・・・」 古泉「ああ、昨日の事ですが痴漢に襲われた森さんをあなたが助けたという事にしておきましたので」 キョン「・・・なんでまた?」 古泉「おや、本気で言ってるんですか?・・・まぁ、僕としては好都合・・・いえ、なんでもありません」 キョン「結局、昨日はどうなったんだ?」 古泉「ええ、閉鎖空間の規模は大きかったんですが森さんのおかげで事なきを得ました」 キョン「・・・森さんには感謝しないとな」 俺は、帰りに牛乳プリンが売ってるコンビニにでも寄ってみるか、なんてことを考えていた 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/18(土) 02:07:15.68 ID:ml8RQXSNO 私は超能力者だ 確かに私は普通じゃないかも知れない でも私が普通じゃないから彼に出会えた 彼が神様に選ばれたから私は出会えた 私は彼が好きだ 普通じゃない恋、か それもいいかも知れない 彼の言う、非常識で非日常 その一部になってみるのも悪くないな なんて思ったりしていた 森「さて、今日も世界の為に頑張りますか」 完