キョン「正直に言おう。全然笑えない」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 02:44:22.86 ID:JGNGfE180 キョン「………」 ハルヒ「………」 キョン「なぁハルヒ」 ハルヒ「なによ」 キョン「正直、退屈なんだが」 ハルヒ「…奇遇ね。アタシもよ」 キョン・ハルヒ「はぁ…」 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 02:46:33.11 ID:JGNGfE180 キョン「そう言えば最近、不思議探しとかしてないな」 ハルヒ「…そうね」 キョン「………」 ハルヒ「なによ?めんどくさいから行かないわよ」 キョン「…」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 02:48:52.15 ID:JGNGfE180 ハルヒ「なぁ〜んか楽しいことが、勝手に降ってこないかしらね」 キョン「…そうだな」 ハルヒ「………ヒマね」 キョン「だな…」 ハルヒ「もうそろそろ帰ろうかしら」 キョン「…ああ」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 02:50:51.89 ID:JGNGfE180 ハルヒ「じゃっ、また明日ね!」 ガチャ キョン「………退屈だ」 長門「………」 キョン「お前はまだ帰らないのか?」 長門「……そろそろ」 キョン「…そうか」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 02:55:47.11 ID:JGNGfE180 長門「…帰る」 キョン「ん?ああ」 長門「……涼宮ハルヒにあんなこと言ってはだめ」 キョン「ん?俺、何か言ったか?」 長門「………涼宮ハルヒに非日常を誘発させるようなこと」 ー正直、退屈なんだがー キョン「ああ、アレか。スマン」 長門「わかってくれればいい」 キョン「………」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:00:29.42 ID:JGNGfE180 次の日 ガチャ キョン「ち〜す」 みくる「キョンくん、おはようございますぅ。すぐにお茶を入れますね!」 ハルヒ「遅かったじゃない!」 キョン「別にいつもどうりだが?」 ハルヒ「……それもそうね」 キョン「なんだよ、張り合いがないな」 ハルヒ「そんなことよりヒマで死にそうだわ」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:02:55.66 ID:JGNGfE180 キョン「明日から休みじゃないか。外で不思議でも探してくればいい」 ハルヒ「じゃあアンタも来るの?」 キョン「それは断る」 ハルヒ「……週末ねぇ」 ミクル「………」ガタガタガタ 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:05:06.02 ID:JGNGfE180 キョン「退屈だな…」 ハルヒ「退屈ね…」 みくる「………」ガタガタガタ キョン「おや、朝比奈さん?どうしました?顔色が…」 みくる「ひっ!な、なんでもないですぅ」 キョン「そうですか」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:07:43.26 ID:JGNGfE180 みくる「あ…あの…キョンくん…」ヒソッ キョン「ん?なんですか?」 みくる「あ、あの…あんまり涼宮さんに非日常を連想させるようなことは…」ヒソヒソ キョン「…ああ。すいません」 みくる「………」ガタガタガタ 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:10:08.74 ID:JGNGfE180 どうしたのだろう? 今日の朝比奈さん、いつも以上にビクビクしているな…。 キョン「朝比奈さん、具合がわるいんですか?」 みくる「ひっ…」ガタガタガタ 長門「………」 キョン「………」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:12:30.92 ID:JGNGfE180 ハルヒ「…明日から休みなんだし、なにか面白いことはないのかしら」 キョン「………」 ハルヒ「………」 長門「………」 みくる「………」ガタガタガタ 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:14:46.51 ID:JGNGfE180 キョン「………どうしたハルヒ。そんなにまじまじとカレンダーなんか見て」 ハルヒ「………」 キョン「今日は何の変哲もない金曜日だぞ?」 みくる「ひっ…」ガタガタガタ キョン「………!!!!」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:16:35.64 ID:JGNGfE180 ハルヒ「……ねぇキョン。今日って13日金曜じゃない」 キョン「!!!!」 みくる「ひいっ!」 長門「………」 しまった… 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:20:36.87 ID:JGNGfE180 ハルヒ「13日の金曜日と言ったらあの殺人鬼よね?」 ハルヒ「そうよ!ジェイソンよ!」 ハルヒ「どこからともなく現れて、無差別に殺人を繰り返すのよ!」 キョン「お、おい!」 ハルヒ「う〜んとね、舞台はこの学校ね!」 ハルヒ「みんな不思議な力で学校に閉じ込められちゃうの!」 ハルヒ「ああいう映画って意外とたよりになりそうな人から消えちゃうのよね!」 ハルヒ「そして最後は…」 キョン「ハルヒ!やめろ!」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:22:32.94 ID:JGNGfE180 ハルヒ「なによ?」 キョン「………いや」 ハルヒ「なぁ〜んてことがあれば面白いわよねっ!」 キョン「正直言って…全然笑えない」 みくる「………」ガタガタガタ 長門「………」 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:26:40.84 ID:JGNGfE180 バンッ その時、ものすごい勢いで部室のドアが開かれた みくる「きゅぅ…」バタッ 長門「………」 ハルヒ「………」 キョン「………」 朝比奈さんが倒れてしまうのも無理ないだろう。 そこにはアイスホッケーのマスクをかぶって、手にはナタを持つ男が立っていた。 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:29:29.38 ID:JGNGfE180 男「………」 ハルヒ「………!!!」 ハルヒはようやく事態が把握できたのだろう。 驚愕の表情を浮かべている。 キョン「だ、誰だ!」 長門「……」 その男はゆっくりと部室を見回した。 そして扉付近にいた俺にナタをふりおろした。 ハルヒ「きょ、キョン!!!!」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:34:22.54 ID:JGNGfE180 男「な〜んて、お芝居はここまでです」 キョン「………」 俺はおそらく回避できなかったであろうナタの一撃に恐れてつむっていた目をおそるおそる開いた。 ハルヒ「………」 男「僕ですよ、ぼ・く」 そういうと男はおもむろにマスクをはずした。 ハルヒ「なんだ…古泉くん」ふぅ… キョン「おい古泉。笑えないぞ」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:37:36.09 ID:JGNGfE180 古泉「んっふ。楽しんでいただけましたでしょうか?」 ハルヒ「まぁまぁね!でも心臓によくないわ」 キョン「古泉…いいかげんにしろ。寿命が縮まったぞ」 古泉「おやおや、これは失礼しました」 長門「………」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:41:12.39 ID:JGNGfE180 古泉「今日は例の日です。僕が事前に準備していないとでも?」ヒソヒソ 古泉「涼宮さんが変な妄想をする前に僕が事前に手を打った。というわけです」ヒソヒソ キョン「……すまん古泉」 キョン「………もう手遅れだ」 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:44:24.70 ID:JGNGfE180 古泉「え?」 キョン「……早く学校から出るぞ!」 ハルヒ「え!?きょ、キョン!?」 長門「もう遅い…」 キョン「なに!?」 長門「この事態は予想外」 長門「不覚」 シュン キョン「長門!!」 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:49:28.56 ID:JGNGfE180 ハルヒ「有希!?」 キョン「長門!?」 さっきまで椅子に座って分厚いハードカバーを読んでいた長門は、まるで初めからいなかったかのよに消滅してしまっていた。 キョン「長門…」 ハルヒ「有希?どこ行ったの?」 ハルヒ「ねぇキョン?有希が今消えたように見えたわ!」 キョン「………」 ーああいう映画って意外とたよりになりそうな人から消えちゃうのよね!ー キョン「まずいぞ…」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:52:50.14 ID:JGNGfE180 それにしても、文字通り消えることはないだろう長門…。 キョン「これで長門は頼れない…か」 古泉「やれやれ、事態は深刻のようですね。」 キョン「………」 ハルヒ「なになに!?なんなの!?」 ハルヒ「ねぇキョン!?有希は!?」 キョン「そんなことよりハルヒ…。今すぐ朝比奈さんを起こしてやってくれ」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 03:57:46.61 ID:JGNGfE180 ハルヒ「ちょっとみくるちゃん!いつまで寝てるのよ!」 ハルヒ「なんかみんなでどこかへ行くみたいよ!」 ハルヒ「おきなさ〜い!」 みくる「う…うう〜ん」 ハルヒ「こら〜!おきろー!」 古泉「さて、これからどうしましょう」 キョン「とりあえず学校から出るぞ」 古泉「?」 キョン「舞台はこの学校…だそうだ」 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:04:39.87 ID:JGNGfE180 みくる「う…う〜ん。」 みくる「あ…涼宮さん…」 みくる「はっ!あの男の人は!?」 ハルヒ「大丈夫よみくるちゃん。あれは古泉くんだったの!」 みくる「そ、そうだったんですかぁ?ふぇ〜」 ハルヒ「まったく!みくるちゃんは怖がりなんだから!」 みくる「それは驚きますよ〜。だって涼宮さんが…」 ハルヒ「アタシが何よ?」 みくる「あ…いえ、なんでもないですぅ」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:07:12.67 ID:JGNGfE180 みくる「…あれ?長門さんは…?」 ハルヒ「それがね、突然いなくなっちゃったのよ」 ハルヒ「シュンって感じでね。消えたように見えたわ」 みくる「………」ガタガタガタ キョン「そういうことです朝比奈さん」 キョン「事態は解決していない」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:10:38.57 ID:JGNGfE180 古泉「それより早く学校を出ましょう!」 キョン「ああ、そうだな」 みくる「………」ガタガタ ハルヒ「で、どこへ行くのよ?」 キョン「いいからお前はだまって俺について来い!」 ハルヒ「………」 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:15:34.87 ID:JGNGfE180 ーお前はだまって俺について来い!ー ハルヒ「………」かぁぁぁぁぁ/// キョン「下らんこと考えてないでさっさと来い!」 ハルヒ「べ、別になにも考えてないわよっ!バカキョン!」 古泉「………あの、お二人とも、そういうのは後にしてもらっていいでしょうか」 キョン「なんのことだ」 古泉「いえ…」 古泉「では急ぎまs」 ドン 古泉「………」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:19:53.08 ID:JGNGfE180 キョン「どうした?こいz」 視線をおろすと、古泉のわき腹あたりから鈍い銀色に輝いたものが突き出していた。 古泉「が…ぁ…。」 キョン「おい古泉!」 古泉「グ…や…れや…れ…」 ハルヒ「え!?古泉くん!?」 みくる「ーーーー」 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:25:52.39 ID:JGNGfE180 古泉「……みなさんは早く…逃げたほ…うが…いいよう…でs」 ヒュン ガン 古泉のわき腹から覗いていたソレは、引き抜かれると同時に古泉の肩から上を一閃した。 みくる「………」バタン ハルヒ「え!?……い、いやぁぁぁぁ!!!」 キョン「う…うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 驚くのも当然だろう。 今まで古泉の首から上にあったものは、宙を舞い、嫌な音をたて床に転がっている。 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:30:29.16 ID:JGNGfE180 俺は気絶した朝比奈さんを背負うと、ハルヒの手を引っ張り古泉の背後の男をかわし部室を出た。 まちがいないだろう。 あれじゃあさすがの古泉も生きてはいまい。 ハルヒ「なにあれ!?あれも古泉くんのいたずら!?」 ハルヒ「だとしたらやりすぎよ!」 ハルヒ「妙にリアルだったもの」 ハルヒ「ねぇキョン」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:32:40.80 ID:JGNGfE180 ハルヒ「ねぇキョンってば!」 キョン「………」 ハルヒ「どこ行くの?」 ハルヒ「古泉君は?」 ハルヒ「有希は?」 ハルヒ「ねぇ」 キョン「………」 ハルヒ「ねぇってば!」 キョン「すまんが少し黙っていてくれ」 ハルヒ「………」 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:36:23.36 ID:JGNGfE180 キョン「………」 少し思い出してみよう。 たしかハルヒが言っていたのは… ーどこからともなく現れて、無差別に殺人を繰り返すのよ!ー ーう〜んとね、舞台はこの学校ね!ー ーみんな不思議な力で学校に閉じ込められちゃうの!ー ー意外とたよりになりそうな人から消えちゃうのよね!ー キョン「もしかしたらすでに学校からは出れないかもな…」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:40:09.58 ID:JGNGfE180 校門まで走ってきた俺達だったが、案の定学校からは出れなかった。 いつぞやの閉鎖空間のように何かが学校をぐるっと覆っているようだ。 キョン「…クソッ」 ハルヒ「……ねぇキョン、どうなってるの」 キョン「……大丈夫だ。おまえは俺についてくればいい」 ハルヒ「うん…」 ハルヒも少し状況が飲み込めたのか、ただうなずいた。 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:44:02.67 ID:JGNGfE180 そしてしばらく俺達は階段の裏のスペースに身を隠すことにした。 ハルヒ「………アレってジェイソンよね」 キョン「………だろうな」 ハルヒ「まさか本当にいるなんて…」 キョン「まさか。本当にそんなものがいてたまるか」 ハルヒ「だって現に…」 キョン「古泉……」 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:47:03.51 ID:JGNGfE180 キョン「なぁハルヒ…」 俺は長門も古泉もいない状況でどうやってハルヒや朝比奈さんを守ればいいんだ。 ハルヒ「なに?」 キョン「…いや、なんでもない」 キョン「それより朝比奈さんを起こすぞ」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:52:54.70 ID:JGNGfE180 キョン「朝比奈さん、おきて下さい」ペチペチ みくる「う…う〜ん」 ハルヒ「………」 キョン「起きてくださ〜い」ユサユサ ハルヒ「………」 キョン「おきて下さいってば」グイグイ ハルヒ「………」 キョン「おーい朝比奈さーん」グイグイ ハルヒ「変わるからアンタはみくるちゃんから離れなさいよ!」 キョン「あぁ?」 ハルヒ「べ、べつに変な意味じゃないわよっ!」 ハルヒ「アンタじゃ役不足だと思っただだけなんだからっ」 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 04:56:19.71 ID:JGNGfE180 キョン「わるいな…」 ハルヒ「いいのよ。アンタがみくるちゃんから離れてくれれば…」 キョン「あぁ?」 ハルヒ「な、なんでもないわっ。」 ハルヒ「ほらミクルちゃん!起きなさい!」ドカッ みくる「ふぎゃっ!」 ハルヒ「ほらキョン!起きたわよ!」 キョン「なにも踏むこたぁないだろう」 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:00:44.06 ID:JGNGfE180 みくる「ケホケホッ」 キョン「大丈夫ですか朝比奈さん」 みくる「きょ、キョンく〜ん。なにかわき腹がものすごく痛いですぅ」 ハルヒ「そ、そんなことよりこれからどうしようかしら」 キョン「うむ。幸い…というか、今は放課後だ。生徒はほとんどが下校してしまっている」 キョン「しかし裏を返せば、それだけ助けが少ないということだ」 キョン「しかもこれからますます暗くなってくる」 ハルヒ「……キョン」 キョン「ん?」 ハルヒ「私…怖いわ」 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:05:26.70 ID:JGNGfE180 キョン「正直俺もだ」 ハルヒ「なによ。こんなときは、俺が守ってやるぜ!とか言うものよ」 キョン「…そんなこと言う必要はない」 ハルヒ「なによ?ひどいじゃない」 キョン「お前を守るなんて当然のこと今更言う必要なんてない」 ハルヒ「キョン…」 キョン「ハルヒ…」 みくる「キョンく〜ん!私も怖いですぅ」 キョン「朝比奈さんは俺が命に代えてもお守りしますよ!安心してください!」 ハルヒ「………」 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:09:14.80 ID:JGNGfE180 ハルヒ「まったくキョン!この状況どうにかしなさい!」 キョン「なんとかできたらとっくにしてるさ」 ハルヒ「……じゃあなんとかしなさい!」 キョン「どうにかもなんとかもできない」 ハルヒ「じゃあ…じゃあ…」 キョン「ハルヒ…怖がらなくていい」 ハルヒ「………べ、別に怖がってなんかないわ!」 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:10:44.62 ID:JGNGfE180 カツカツカツ キョン「しっ!誰か来る!」 ハルヒ「………」 みくる「ひっ…」 キョン「朝比奈さんも静かに」 みくる「ふぇ…」 カツカツカツ 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:14:55.17 ID:JGNGfE180 キョン「………」 ハルヒ「………」 みくる「………」 カツカツカツ キョン「よし…行ったみたいだ」 みくる「ふえぇ…」 ハルヒ「これで一安心ね」 みくる「ふあ…ふあ…」 ハルヒ「ちょ、みくるちゃん!」 みくる「ふぁ…ふぁ…はくちょんっっ!」 キョン「!!!!」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:16:44.34 ID:JGNGfE180 カツカツカツ みくる「………」 ハルヒ「………」 キョン「…足音が近づいてくる」 みくる「………」ガタガタガタ ハルヒ「………」 キョン「クソッ…どうする」 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:19:58.45 ID:JGNGfE180 ダッシュで逃げるか? いや、朝比奈さんがいるしな。 …じゃあ俺がおとりになるしかないか。 キョン「いいですか朝比奈さん。俺がおとりになりますからそのあいだに逃げてください」 みくる「ふえ?」 ハルヒ「ダメよキョン!」 キョン「この状況ではしかたないだろう」 ハルヒ「キョン…ダメ!ゆるさないわっ!」 みくる「ふえぇ…キョンくん…」 カツカツカツ 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:23:57.49 ID:JGNGfE180 ハルヒ「三人で戦いましょ!」 キョン「戦うってお前…相手はジェイソンだぞ?」 ハルヒ「3対1よ!こっちが有利だわ!」 キョン「そんな無茶苦茶な」 みくる「あのぅ…その3人のなかに私も含まれるんでしょうか…」 ハルヒ「当然じゃない!アンタのせいでこんなことになったんじゃない!」 みくる「ふぇ…すいませぇん」 キョン「………来たぞ」 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:28:04.87 ID:JGNGfE180 俺達は掃除用具庫からモップやらを取り出し、体勢をととのえた。 キョン「来るぞ………」 ハルヒ「………」 みくる「………」ガタガタガタ キョン「今だ!」 俺達は力の限りモップをたたきつけた。 キョン「うおぉぉぉぉ!!!!」 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:30:01.52 ID:JGNGfE180 男「ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 キョン「!!!!!!」 男は廊下にうずくまり動かなくなった。 ハルヒ「やったわ!」 キョン「………まて。」 キョン「谷口だ…」 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:32:53.85 ID:JGNGfE180 キョン「……谷口…」 ハルヒ「……死んだの?」 キョン「あぁ…死んでる…」 ハルヒ「事故よね…?」 キョン「………なんてこった」 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:36:52.54 ID:JGNGfE180 キョン「………」 ハルヒ「………」 キョン「なぁハルヒ…俺はどうしたらいい」 ハルヒ「こ、これは事故よ!キョンは悪くない!」 キョン「俺はクラスメイトを…」 ハルヒ「わ、私達だってやったわ!キョンだけの責任じゃない!」 キョン「……俺は……俺は……」 ハルヒ「キョン…」 キョン「谷口は…友達だったんだ…」 ハルヒ「キョン?大丈夫だから!キョンは悪くないから!ね?」 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:39:31.02 ID:JGNGfE180 キョン「古泉も死んだ…長門も消えてしまった…」 キョン「でも、ハルヒ…それに朝比奈さんを助けようと…冷静なふりをしてきた…」 ハルヒ「キョン…」 キョン「でも親友を殺してしまった…」 キョン「すまないハルヒ。俺はもうダメかもしれない」 ハルヒ「………」 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:41:21.18 ID:JGNGfE180 ハルヒ「…大丈夫よ…」 キョン「………」 ハルヒ「アンタにはアタシがついてるじゃない!」 キョン「………ハルヒ」 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:44:24.03 ID:JGNGfE180 みくる「…あの〜」 ハルヒ「キョン……」 キョン「ハルヒ……」 みくる「あの!」 みくる「谷口さん…し、死んでないですぅ」 ハルヒ「………」 キョン「………」 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:47:45.49 ID:JGNGfE180 谷口「いつつ…まったく…。お前らはいつから通り魔集団になったんだ?」 キョン「すまん」 谷口「すまんじゃねぇよまったく」 キョン「お前こそのんきに歩いてるからだぞ」 谷口「なんだ?歩いてちゃいけないのかよ」 キョン「まさかお前…何も知らないのか?」 谷口「あぁ?」 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:52:31.21 ID:JGNGfE180 ーーー ーー ー 谷口「ジェイソン?そんなバカな」 キョン「…すまん。マジな話だ」 谷口「キョン…そうか…お前、とうとう涼宮に…」 キョン「なんだ?」 谷口「いや、なんでもない。」 谷口「じゃあ俺はその古泉が死んでるっていう部室にでも行ってみるわ」 キョン「ま、まて!一人じゃ危険だぞ!」 谷口「…キョン……お前は大丈夫だとおもってたのによぉ…じゃあな」 キョン「谷口…」 どうやら俺は変人だと思われたに違いない。 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:55:10.17 ID:JGNGfE180 キョン「さて…どうすっかな」 ハルヒ「ずっとここに隠れているわけにもいかないわね」 キョン「だな…。といっても、まったくどうしたらいいのかわからない」 ハルヒ「………」 ズル…ズル…ズル キョン「また足音だ」 キョン「谷口のヤツが帰ってきたかな」 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 05:58:06.42 ID:JGNGfE180 ハルヒ「ちょっ、キョン!なんかちが…」 キョン「おーい谷口!」 ズル…ズル…ズル… キョン「聞こえなかったかな」 ハルヒ「きょ、キョン!」 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:00:52.35 ID:JGNGfE180 ドン キョン「いつつ…いてぇなおい!」 廊下の角を曲がったところで俺は誰かにぶつかった。 ハルヒ「!!!!」 みくる「!!!!」 シュン その瞬間、その大きなナタが一閃した。 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:03:49.15 ID:JGNGfE180 ガッ そのナタは俺の首を数ミリ切り裂き、壁にぶつかった。 キョン「ハルヒ!逃げるぞ!!」 ハルヒ「みくるちゃんも!!」 みくる「あわわわ…」 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:06:43.67 ID:JGNGfE180 男は壁からナタを抜き取りふりあげた。 ブン 俺はその一撃をなんとかかわし走り出した。 キョン「はやく!俺について来い!」 ハルヒ「わかってるわ!」 みくる「ふぇぇ」 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:09:52.22 ID:JGNGfE180 ドテッ キョン「あ、朝比奈さん!!」 みくる「ふぇぇ…キョンくぅん…」 ハルヒ「みくるちゃん!!はやく立ちなさい!」 みくる「ふえぇぇ…」 キョン「朝比奈さん!!」 ドカッ みくる「ぐえ…」 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:11:21.78 ID:JGNGfE180 みくる「キョンk」 ドカ みくる「ぁ…ぐぅ…」 ドカ みくる「や…だ…」 ドカ みくる「………」 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:13:58.25 ID:JGNGfE180 ハルヒ「い…いやぁぁぁぁぁぁ!!」 キョン「ハルヒ!!来い!!」グイ ハルヒ「みくるちゃん!!キョン!!まだみくるちゃんが!!」 キョン「朝比奈さんはもうダメだ!!いいからくるんだ!!」 ハルヒ「みくるちゃん!!みくるちゃん!!」 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:20:02.89 ID:JGNGfE180 ハルヒ「よくも…よくもみくるちゃんを…」 キョン「ダメだハルヒ!!逃げるんだ!!」 ハルヒ「ゆるさないわ…」 キョン「ハルヒ!!」 ハルヒは我を忘れて男に向かって走って行った。 俺はその後ろを追いかけた。 ハルヒ「これでもくらいなさい!!」 ハルヒはその硬く握られたこぶしをマスクにたたきつけた。 男「………」 ハルヒ「このっこのっ!」 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:22:53.21 ID:JGNGfE180 男「………」 ハルヒ「このっこのっ!みくるちゃんをかえしなさいよ!」 キョン「ダメだハルヒ!!逃げろ!!」 その瞬間、男はナタを大きく振りかぶった。 キョン「ハルヒ!!」 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:26:10.41 ID:JGNGfE180 シュン ナタは空を切った。 ハルヒ「ふふん。その程度…」 そうだ。 ハルヒの運動能力は並じゃないんだ。 ブン しかし男は体勢をそのままにハルヒを一閃した。 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:28:31.08 ID:JGNGfE180 ハルヒ「きゃぁ!!」 キョン「ハルヒ!!」 ナタはハルヒの腕をかすめた。 それによってハルヒは冷静さを取り戻したのか、ガタガタ震えだした。 ハルヒ「ちょ…あぶないじゃないの」ガタガタガタ キョン「ハルヒ!!早くこっちに来い!」 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:31:35.43 ID:JGNGfE180 ハルヒ「わ、わかってるわよ!だけど足がうごかないのよ…」ガタガタガタ キョン「ハルヒ!!後ろだ!!」 ハルヒ「え?」 男はハルヒの背後でナタをふりかぶっていた。 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:35:51.12 ID:JGNGfE180 ヒュン ドカ そのナタはハルヒをとらえなかった。 いや。 とらえられなかったと言ったほうが正しいだろう。 「やっほー!はるにゃん!助けにきたよ!」 まったくこの人は… 出番をわかってらっしゃる 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:38:45.13 ID:JGNGfE180 鶴屋「なんなんだいコイツ?ジェイソンかい?」 キョン「アナタには説明の必要はなさそうですね」 鶴屋「当然にょろ〜!」 まったくこの人は、全部わかっているんだかわかってないんだか…。 鶴屋「……その床にころがっているのが…みくるだってこともちゃんとわかってるにょろ…」 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:43:36.17 ID:JGNGfE180 鶴屋「みくる…」 キョン「鶴屋さん…」 鶴屋「悔やんでもしかたないさ!」 鶴屋「今は一刻もはやく逃げr」 一瞬、鶴屋さんは首をかしげた……ように見えた。 それはごく自然に、俺に何かを伺うように。 しかし、首をかしげただけではないのは俺には用意に理解できた。 それは鶴屋さんの首元から噴出す鮮血によってである。 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:46:52.61 ID:JGNGfE180 ブシュゥゥゥゥゥ 鶴屋「あわわ…コレやばいにょろ…」 鶴屋「キョンくん…」 鶴屋「血が…ね。」 鶴屋「いっぱい出てるにょろ」 鶴屋「どうしよう…キョンくん…」 鶴屋「まだ死にたくないn」 バタン 彼女はそのまま床に倒れた。 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:50:32.39 ID:JGNGfE180 俺は降りかかる血しぶきを軽くぬぐうとハルヒの手を引っ張った。 キョン「いくぞハルヒ!!」 ハルヒ「いやぁ…鶴屋さん…」 ー意外とたよりになりそうな人から消えちゃうのよね!ー キョン「………クソッ」 140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:54:53.99 ID:JGNGfE180 俺はハルヒの手を引いて走った。 キョン「ハァ…ハァ…ここまで…くれば…」 ハルヒ「うぅ…みくるちゃん…鶴屋さん…」 キョン「ハルヒ…」 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 06:57:51.57 ID:JGNGfE180 キョン「とりあえず教室へ行ってみよう。まだ誰かのこっているかもしれない」 ハルヒ「……うん」 俺たちは教室へと向かった。 ガラガラ ハルヒ「………誰もいないわね」 キョン「…ああ」 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:01:15.25 ID:JGNGfE180 キョン「うわっと!」 俺は何かにつまずいてその場に倒れた。 キョン「あたたた…まったく、教室はもっと整理整頓をだな…」 ハルヒ「きょ、キョン」 キョン「あぁ?」 ハルヒ「アンタがつまづいたの…」 キョン「………」 ハルヒ「…もういやぁ」 キョン「国木田…」 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:05:05.38 ID:JGNGfE180 キョン「だめだ…知り合いが死にすぎだ…」 ハルヒ「うぅ…グスッ」 キョン「長門…お前は死んでないよな?」 キョン「いるんだろ?」 キョン「いつもみたいに、その宇宙人的力で助けてくれよ…」 俺の声はむなしく、誰もいない教室に響いた。 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:07:52.42 ID:JGNGfE180 キョン「………」 キョン「…どうすればいい」 今こそハルヒに俺はジョン・スミスだと名乗るか? もうそれしかないのか? 長門もいない。 古泉も死んだ。 朝比奈さんも。 鶴屋さんも。 国木田も。 キョン「いったいどうすれば…」 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:10:35.30 ID:JGNGfE180 ガラガラガラ キョン「!!!!」 ハルヒ「!!!!」 谷口「うい〜す」 キョン「なんだ谷口か」 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:17:22.04 ID:JGNGfE180 谷口「なんだとはなんだ!」 キョン「いや、スマン」 谷口「あぁ」 谷口「それより…国木田…死んじまったな…」 キョン「あぁ…」 キョン「………」 キョン「まて、なぜ知ってる」 166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:28:19.79 ID:JGNGfE180 谷口「あぁ…」 谷口「俺と国木田は途中まで一緒に逃げてきたんだ」 谷口「でもな…この教室に追い込まれて…」 キョン「そうか…」 谷口「バカなんだよなぁ国木田」 谷口「俺が殺されそうになったの見てさ」 谷口「アイツと戦って…」 キョン「もういい谷口」 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:31:41.76 ID:JGNGfE180 谷口「お前らの部室も見てきたぜ」 キョン「そうか」 谷口「あと、鶴屋さんと朝比奈さんもな」 谷口「まったく狂ってるぜ。」 谷口「おまけになんでかしらんが学校から出れない」 キョン「…スマン」 谷口「なんでキョンが謝るんだ?」 キョン「いや…」 169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:36:27.42 ID:JGNGfE180 ー「……涼宮ハルヒにあんなこと言ってはだめ」 「ん?俺、何か言ったか?」 「………涼宮ハルヒに非日常を誘発させるようなこと」ー ー「あ、あの…あんまり涼宮さんに非日常を連想させるようなことは…」− ー「今日は例の日です。僕が事前に準備していないとでも?」 「涼宮さんが変な妄想をする前に僕が事前に手を打った。というわけです」ー 長門や古泉、それに朝比奈さんはわかっていたんだ。 全部俺の責任なんだ… 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:40:31.84 ID:JGNGfE180 谷口「それにしてもよぉキョン」 キョン「なんだ」 谷口「アイツは何者なんだ?」 キョン「ジェイソンだ…」 谷口「はぁ?何言ってんだキョン」 谷口「ジェイソンってのは映画の話だろ?」 谷口「アイツはジェイソンの模倣犯だろ」 キョン「いや、本物だ。映画から出てきたと思えばいい」 谷口「お前、逃げてる最中頭とか打ったか?」 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:43:53.84 ID:JGNGfE180 キョン「お前が信じないのも無理はない」 谷口「信じられないってか、ありえんからな」 キョン「うむ。そうだな。」 谷口「まぁわかってるのは頭のイカれた殺人鬼ってことだろ」 キョン「そうだな」 谷口「…なんでこんなことになったんだろうな」 キョン「………」 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:50:28.45 ID:JGNGfE180 谷口「それはそうとお前ら」 キョン「なんだ」 ハルヒ「なによ」 谷口「絶対にイチャイチャだけはするなよ!」 キョン「…はぁ!?」 谷口「だーかーら!イチャイチャだけはすんなっての!」 ハルヒ「べ、別にしないわよっ!」 谷口「ああいう映画だとイチャイチャしてるカップルは間違いなく死ぬからな!」 ハルヒ「……こいつバカだわ」 178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 07:55:30.29 ID:JGNGfE180 キョン「今回はハルヒに同意だな」 谷口「何言ってんだよ!俺は真剣だぞ」 ハルヒ「ますますバカだわ」 谷口「べ、べつに俺にはお前らがイチャつこうが関係ないがな!」 キョン「イチャつかないけどな」 ハルヒ「……なぁんだ」 キョン「ん?何か言ったか?」 ハルヒ「べ、別になんでもないわよ!」 キョン「なんだよ!気になるじゃないか!」 ハルヒ「なんでもないったら!」 キョン「教えろって!」 谷口「………すまん」 谷口「ごゆっくりぃぃぃぃ!!!」 183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:01:53.04 ID:JGNGfE180 キョン「お、おい谷口!」 キョン「行っちまった」 キョン「なんだっていうんだ」 キョン「一人じゃ危ないってのに」 ハルヒ「大丈夫よ!ほら、映画とかでもああいうバカキャラは死なないものよ」 よかったな谷口。 お前は今、不死身の体だ。 キョン「なぁハルヒ。お前も谷口と言ってることがたいしてかわらないぞ」 185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:06:22.96 ID:JGNGfE180 ハルヒ「な、なに言ってるの!一緒にしないでよ!」 キョン「一緒だろ」 ハルヒ「違うわよ!」ポカッ キョン「痛いな!」ポカッ ハルヒ「やったわね!」ポカポカ キョン「いたた…やめろって!」 ハルヒ「うるさいバカキョン!」ポカポカ ガラ おう谷口!帰ってk ハルヒ「い…いやぁぁぁぁ」 186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:08:55.79 ID:JGNGfE180 キョン「まて!別にイチャイチャしてないぞ!」 ハルヒ「なに言ってるのよ!逃げなきゃ!」 キョン「ああ。走るぞ!」 キョン「こっちだ!」 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:13:29.47 ID:JGNGfE180 ーーー ーー ー キョン「はぁ…はぁ…」 キョン「大丈夫かハルヒ」 ハルヒ「はぁはぁ…うん。なんとかね」 キョン「なんとかまいたみたいだな」 ハルヒ「そうみたいね。」 キョン「ちょうど部室の前だな」 ハルヒ「古泉くん…」 188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:17:26.93 ID:JGNGfE180 キョン「古泉…死んだのかな」 ハルヒ「…何言ってるのよ。キョンも見たでしょ」 キョン「ああ…」 そうだよな。 あれで生きてるほうがよっぽど狂ってる。 キョン「古泉に最後の挨拶してくる」 ハルヒ「アタシも行くわ」 キョン「ダメだ。お前はここにいろ」 ハルヒ「なんでよ」 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:21:24.07 ID:JGNGfE180 キョン「古泉は…その…」 ハルヒ「なによ」 キョン「なんというか…死に方がだな…」 ハルヒ「アタシがみくるちゃんみたいに気絶するとでも?」 ハルヒ「それに古泉くんは古泉くんよ」 ハルヒ「それはどんな姿になっても古泉くんなの!」 キョン「スマン…。俺が間違っていた」 ハルヒ「いいのよ別に。アンタはアタシに気をつかってくれたんだしょ?」 キョン「……」 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:23:43.96 ID:JGNGfE180 ガラ キョン「!!!!」 そこには古泉の死体はなかった。 そのかわり キョン「なぜお前がここにいる」 「キョンくんお久しぶり」 195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:28:03.07 ID:JGNGfE180 朝倉「長門さんが消滅しちゃったんだもん」 朝倉「統合思念体が変わりを用意するのは当然」 キョン「お前が長門のかわりになるとでも?」 朝倉「…あら、ずいぶん冷たい事言うのね」 ハルヒ「アンタ達さっきから何言ってるの?」 キョン「いや、スマン。なんでもない」 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:32:53.18 ID:JGNGfE180 朝倉「と、言うわけでキョンくん。死んでね!」 シュッ キョン「お、おまえ!さっそくバグってるぞ!」 朝倉「おとなしく死になさい」 ハルヒ「な、なにやってるのよ!」 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:43:16.62 ID:JGNGfE180 ガラ ハルヒ「!!!!」 朝倉「あら、おでましね」 朝倉「まずはアナタから殺してあげるわ」 朝倉「さっさと死になさい」 ドカ 目をやると男は吹き飛ばされ、壁にたたきつけられていた。 210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:46:07.91 ID:JGNGfE180 朝倉「あら、弱いのね」 キョン「やりやがった…」 朝倉「じゃ、キョン君も死んでね!」 ムク 朝倉「あら?しぶといのね」 キョン「朝倉…ソイツはきっと簡単にはたおせないぞ」 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:48:30.34 ID:JGNGfE180 ハルヒ「…どうなってるのよ」 ハルヒ「キョン…」 ハルヒ「私…夢でもみてるのかしら」 キョン「…ああ。俺もそうであってほしいと思ってる」 ハルヒ「………」 214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:51:39.20 ID:JGNGfE180 朝倉は男の攻撃を的確によけて、相手にダメージをあたえている。 キョン「しかしどうしてだろう。朝倉が押されているようにみえる」 朝倉「ハァ…ハァ…アナタもしぶといのね」 216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:54:49.06 ID:JGNGfE180 キョン「まぁどっちが勝っても俺には都合が悪い」 キョン「ハルヒいまのうちに逃げるぞ!」 ハルヒ「う、うん!」 朝倉「こ、こら!まちなさい!」 キョン「悪いな朝倉」 217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 08:57:27.42 ID:JGNGfE180 ーーー ーー ー 谷口「おーいキョーン!」 キョン「…谷口」 キョン「お前生きてたのか」 谷口「生きててわるかったな!」 キョン「スマン。そういう意味じゃない」 谷口「ったく」 218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:00:21.73 ID:JGNGfE180 谷口「それによ、さっき階段から落ちたんだけどな。」 谷口「まったく痛くもかゆくもねぇんだよ!」 キョン「あぁ。そうか。お前は不死身になったんだっけか」 谷口「そうよ〜!俺様は不死身だぜ〜!なんてな!」 キョン「……」 220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:03:51.90 ID:JGNGfE180 キョン「それより、学校に残っているのは俺達だけか?」 谷口「ん?さっきコンピ研のやつら見たぜ?」 キョン「そうか、ほかには?」 谷口「それ以外は見てないな。しいて言えばネコが迷い込んでたっけな」 キョン「そうか…」 谷口「たぶんほかは帰ったか死んだかだな」 キョン「……」 224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:08:34.53 ID:JGNGfE180 谷口「お、噂をすれば生き残りのお出ましだぜ」 キョン「なに!?どこだ!?」 谷口「ほら!お前の足元」 ハルヒ「ちょっと!…シャミセンじゃない!!」 キョン「!!!」 226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:12:12.03 ID:JGNGfE180 キョン「お前どうしてこんなとこにいるんだよ!」 谷口「なんだ?知ってるネコか?」 キョン「…あぁ。ウチのネコだ」 谷口「マジか。なんで学校にいるんだ?」 キョン「それは俺が聞きたい」 ハルヒ「ね、ねぇキョン…」 キョン「なんだハルヒ」 ハルヒ「もしかして…もしかしてよ?」 ハルヒ「シャミセンがいるってことは…」 キョン「………!!!!」 キョン「まさか…」 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:15:13.83 ID:JGNGfE180 キョン「おいシャミセン!」 キョン「誰と来た!!」 谷口「お、おいキョン!ネコに聞くなよ」 キョン「…すまん。もしかしたらしゃべるかとおもったんだ…」 谷口「お前よっぽど精神的にキてるんだな」 キョン「………」 231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:18:29.10 ID:JGNGfE180 ハルヒ「そうよキョン!それにまだ妹ちゃんが来てるともかぎらないわ」 キョン「…それもそうだな」 谷口「ちなみにそのネコ、昼間もいたぞ?」 キョン「…そうなのか」 ハルヒ「ね、ねぇキョン?」 キョン「あぁ?」 ハルヒ「アンタ今日……いいえ、なんでもないわ」 キョン「なんだ?言えよ!」 234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:21:07.30 ID:JGNGfE180 ハルヒ「……んとね」 ハルヒ「アンタ…今日、お弁当忘れたとか言ってたわよね?」 キョン「…ああ」 ハルヒ「だからね…?」 キョン「すまん。それ以上言うな」 キョン「ごめん…」 238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:23:50.33 ID:JGNGfE180 キョン「おい谷口」 谷口「なんだよキョン」 キョン「お前、俺の妹は見てないよな」 谷口「ああ。見てたら言ってるぜ」 キョン「だよな」 240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:25:04.51 ID:JGNGfE180 スマン間違えた 242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 09:28:17.82 ID:JGNGfE180 谷口「じゃあ俺はもう行くな」 キョン「行くってどこへ!?」 谷口「ほかの生き残りを探しにだよ」 キョン「まて!一人じゃあぶないぞ!」 谷口「大丈夫だ!なんせ俺は不死身だからな!」 キョン「…そうだったな」 谷口「そろそろつっこんでくれよ…」 キョン「いや、お前は間違いなく不死身だ」 谷口「………」 谷口「じゃあな!」 251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:06:47.99 ID:JGNGfE180 ーーー ーー ー ハルヒ「もう外もまっくらね」 キョン「ああ」 ハルヒ「おうちの人は心配しない?」 キョン「………」 ハルヒ「あ…ごめん」 キョン「いいさ」 ハルヒ「あの…ごめんね」 キョン「………」 252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:10:27.22 ID:JGNGfE180 キョン「!!!」 ハルヒ「キョン!違うわ!それは妹ちゃんじゃないわ!ほかの生徒の死体よ!」 キョン「………」 ハルヒ「きっと大丈夫よ…」 キョン「何を根拠に!いい加減なことを言うな!」 ハルヒ「ごめんね…」 キョン「……クソッ」 255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:14:35.41 ID:JGNGfE180 ハルヒ「……生きてる人…いないわね…」 キョン「………」 ハルヒ「お腹すいたわね…」 キョン「………そうだな」 ハルヒ「ごめんねキョン…」 キョン「…なんであやまる」 ハルヒ「正直、私って足手まといよね…」 キョン「そんなことはないさ」 ハルヒ「いいの。自分でわかってる」 キョン「………」 257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:19:08.40 ID:JGNGfE180 キョン「お前がいなかったら俺はとっくに頭がイカれちまってたさ」 ハルヒ「………」 キョン「お前もつかれただろ?少しやすむといい」 ハルヒ「…でも」 キョン「なに、俺が見張っておくから」 ハルヒ「そうじゃなくて…ううん。なんでもないわ」 ハルヒ「じゃぁ少し休ませてもらうわ」 キョン「ああ」 ハルヒ「襲ったらただじゃおかないからね!」 キョン「お。いつもの調子が出てきたな」 258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:21:03.11 ID:JGNGfE180 キョン「この辺の教室で休もう」 ハルヒ「そうね」 キョン「外は俺が見張っておくからな」 ハルヒ「たのんだわよ!」 キョン「まかせろ」 ガラ 259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:23:28.00 ID:JGNGfE180 キョン「しかしこうも暗くてはあの男がいてもわからんな」 キョン「谷口…まだ生きてるかな」 キョン「…アイツは不死身だったけ」 キョン「コンピ研のみなさんは生きてるかな」 キョン「生きていてくれればいいんだけどな」 260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:25:29.81 ID:JGNGfE180 キョン「俺も疲れたな」 キョン「明日は生きていられるだろうか」 キョン「せめてハルヒだけでも…」 キョン「いや、ハルヒと2人で…だ」 キョン「………」 ハルヒ「キャァァァァァ!!」 キョン「ハルヒ!!!」 261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:27:54.04 ID:JGNGfE180 ガラ キョン「どうしたハルヒ!!」 ハルヒ「きょ、キョン」ガタガタガタ ハルヒ「いま…あそこで何か動いたわ」 キョン「暗くてよく見えんな」 もぞもぞ キョン「まさか…」 263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:29:14.93 ID:JGNGfE180 ハルヒ「妹ちゃん!?」 キョン「お、おい!」 ハルヒ「きっと妹ちゃんよ!」 キョン「おい!ハルヒ!一人で行くな!」 ハルヒ「大丈夫よ!」 267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:34:39.12 ID:JGNGfE180 タッタッタ キョン「おいハルヒ!勝手にいk」 ハルヒ「………」 ハルヒ「ね…寝てるだけだよ!」 ハルヒ「きっと…きっとそうよ!」 ハルヒ「すぐに起きるわ!」 キョン「………」 270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:39:55.86 ID:JGNGfE180 ハルヒ「そうよ!キョンの妹が死ぬはずないわ!」 ハルヒ「絶対そうよ!」 キョン「…ハルヒ」 ハルヒ「大丈夫よ!だからアンタも心配しないで寝なさい!」 ハルヒ「今度はアタシが見張りやるわ!」 キョン「…おいハルヒ」 ハルヒ「なに?アンタには私がついてるわ!」 ハルヒ「なんなら…私が家族になってあげるわよ!」 ハルヒ「そうよ!それがいいわ!」 キョン「…ハルヒ」 ハルヒ「なによ!」 キョン「気をつかってもらってるとこ、もうしわけないんだがな…」 キョン「ソイツ、本当に寝てるだけだ」 ハルヒ「………あら、本当ね」 273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:42:47.28 ID:JGNGfE180 キョン「今、お前…暴走して俺の家族になるとか言わなかったか?」 ハルヒ「そ、空耳よ!」 キョン「……まぁいい」 ハルヒ「ふんっ」 キョン「おい!起きろ!」 妹「う…うーん」 キョン「まったく…のんきなヤツだぜ」 275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:47:00.85 ID:JGNGfE180 妹「う〜ん。きょんくぅん。おはよぉ」 キョン「ああおはよう」 ハルヒ「おはよう妹ちゃん」 妹「あれ〜?」 キョン「どうしたキョロキョロして」 妹「お面の人わぁ?」 妹「わたし、お面の人から逃げてて寝ちゃったみたい」 キョン「お前…アイツに出くわしたのか…」 279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:51:01.50 ID:JGNGfE180 キョン「よく逃げてこれたな…」 妹「うん〜。小さい隙間に隠れてたの」 キョン「そうか…」 妹「あ、キョンくん」 キョン「なんだ」 妹「おべんと〜!」 キョン「…ありがとな」 妹「えへへ〜」 キョン「………」 280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 10:56:25.05 ID:JGNGfE180 キョン「ところでお前、放課後までなんで学校にいたんだ?」 妹「待ってたらみくるちゃんとかハルにゃんと遊べるとおもって〜」 キョン「朝比奈さん…」 妹「みくるちゃんわぁ?」 妹「キョンくん〜?みくるちゃんどこ〜?」 キョン「…朝比奈さんならもう帰ったよ」 ハルヒ「………」 282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:01:16.78 ID:JGNGfE180 ハルヒ「なにはともあれよかったわねキョン!」 キョン「ああ」 妹「もう帰るの〜?」 キョン「…今日はここにお泊りだ」 妹「やったぁ!」 キョン「やったぁってお前…怖くないのかよ」 妹「大丈夫だよ!」 キョン「…お前、あの男におそわれたんだよな?」 妹「うん」 キョン「なら怖いよな?」 妹「ううん」 キョン「どうして」 285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:04:11.35 ID:JGNGfE180 妹「だって助けてもらったもん」 キョン「だれに?」 妹「おねぇちゃん!」 ハルヒ「…どうやらまだ生き残りがいたみたいね」 キョン「…まだ生きていれば…だな」 妹「大丈夫だよぉ!有希おねぇちゃんは強いもん!」 キョン「……すまんもう一度言ってくれ」 288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:07:15.57 ID:JGNGfE180 妹「だ〜か〜ら〜有希おねぇちゃんに助けてもらったの!」 キョン「…人間違いじゃないのか?」 妹「そんなことないよぉ!」 キョン「…マジか」 キョン「………いるのか…長門」 290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:09:21.43 ID:JGNGfE180 ハルヒ「よかった…有希は生きているのね」 キョン「そんなバカな…」 ハルヒ「なによ!有希が生きていちゃおかしいみたいな言い方ね」 キョン「………」 キョン「いったいどういうことだ…」 291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:12:30.96 ID:JGNGfE180 長門…。 いるんなら間違いなく助けに来るはずだ。 でも長門はこない。 きっと見間違いに違いない。 キョン「さて、お前ら。そろそろ寝ろ。外は俺が見張っておくから」 妹「はぁい!」 ハルヒ「ちょっとキョン?大丈夫なの?」 キョン「なに、この教室には一歩も入れさせんさ」 ハルヒ「そうじゃなくて…」 292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:16:15.11 ID:JGNGfE180 キョン「いいから寝てろ」 ハルヒ「う、うん」 キョン「じゃあ俺は外にいるから何かあったら呼んでくれ」 ハルヒ「わかったわ」 妹「キョンくんは寝ないの〜?」 キョン「ああ。俺は大人だから夜更かしだ」 妹「ふ〜ん。じゃ、おやすみキョンくん!」 キョン「ああ。おやすみ」 キョン「じゃあハルヒ、行ってくる」 ハルヒ「気をつけてね」 キョン「ああ」 294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:19:08.35 ID:JGNGfE180 ーーー ーー ー キョン「妹の一件でわすれていたが…」 そうだ。 今もこの学校には殺人鬼がうろついているんだ。 いつ現れてもおかしくはない。 こっちはハルヒと妹を守りながらだってのに…。 今襲ってこられたらまずいな…。 キョン「はぁ…」 ガサ キョン「!!!!」 295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:20:59.09 ID:JGNGfE180 キョン「た、谷口か?」 キョン「いるんだろ谷口」 キョン「出て来いよ」 キョン「それともコンピ研の人ですか?」 キョン「おーい」 キョン「………」 296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:22:51.31 ID:JGNGfE180 キョン「谷口なら冗談がキツイぞ」 キョン「………」 ガサガサガサ キョン「………長門…か?」 ガサ 298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:24:35.54 ID:JGNGfE180 キョン「長門!長門なんだな!?」 「………」 キョン「どこだ!?どこにいる!?」 「……ここ」 キョン「長門…いてくれたか」 303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:27:46.67 ID:JGNGfE180 キョン「……なんでそんなところにいるんだ」 長門「………隠れてた」 キョン「なんで」 長門「………あまりこっちにこないで」 キョン「なんで?ここじゃ暗くてお前がよく見えない」 長門「それでいい」 306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:36:00.30 ID:JGNGfE180 キョン「でも長門に会えてたすかったぜ」 キョン「これで帰れるな!」 キョン「中にハルヒや妹もいるからな!」 キョン「だからこっちに来いよ長門」 長門「………」 キョン「どうした長門」 長門「こないで」 キョン「なんでだよ!ここからじゃよく見えないんだよ」 俺は長門に歩み寄った。 長門「………」 キョン「長門…その怪我どうした」 長門「………」 313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:49:33.93 ID:JGNGfE180 キョン「なんで怪我なんか…」 長門「……」 キョン「……大丈夫なのか?」 長門「………」 キョン「とりあえず中に入れ長門」 長門「………」コクッ 316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:52:15.54 ID:JGNGfE180 ガラ ハルヒ「キョン!」 キョン「なんだ、寝てなかったのか」 ハルヒ「うん。寝れるわけないわ」 キョン「…そうだな」 長門「……」 ハルヒ「有希!生きてたのね!よかった!」 長門「………」 ハルヒ「ちょっと…有希…すごい怪我じゃない…」 317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:55:06.26 ID:JGNGfE180 長門「………大丈夫」 ハルヒ「とても大丈夫には見えないわよ!」 長門「………」 ハルヒ「手当てするからまってて!」 長門「………」 ハルヒ「わたしは保健室へ行ってくるから!」 キョン「ば、ばかやろう!一人じゃ無茶だ!」 319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 11:58:17.73 ID:JGNGfE180 ハルヒ「大丈夫よ!」 ハルヒ「アンタのおかげですっかり体力回復したわ!」 ハルヒ「それに有希はそんなだしつれていけない」 ハルヒ「妹ちゃんもそうよ」 ハルヒ「しかもアンタがこの場を離れたら誰が2人を守るの?」 キョン「………そうか。わかったよハルヒ」 ハルヒ「わかったらアンタもおとなしくしてなさい!」 キョン「ああ」 ハルヒ「じゃあ行ってくるわね」 キョン「………ああ」 320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:01:38.19 ID:JGNGfE180 妹「…」ぐうぐう キョン「のんきなもんだぜ…」 キョン「コイツ…お前が助けてくれたんだろう?」 長門「……」コク キョン「ありがとな長門」 長門「別にいい」 キョン「それにしてもなんで怪我なんか…」 長門「再構成が追いつかない」 キョン「なんでだ?」 323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:04:27.28 ID:JGNGfE180 長門「この次元に戻ってくるのに力を使い果たした」 キョン「……そうなのか」 長門「今の私は普通の人間と同等…もしくはそれ以下の存在」 キョン「そうか…」 長門「ごめんなさい」 キョン「なぜあやまる。俺は長門がいてくれるだけで心強い」 長門「………」 325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:07:17.41 ID:JGNGfE180 キョン「お前はわざわざ俺達のために力を使い果たしてまで帰ってきてくれたんだろう?」 長門「………」 キョン「だれもお前をせめらえないさ」 長門「………」 キョン「ん?どうした?俺の顔に何かついてるか?」 長門「……別に」 キョン「そうか」 ズル…ズル…ズル… 326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:08:41.26 ID:JGNGfE180 長門「………」 キョン「ん?どうした?」 長門「静かに」 キョン「ん?…あ、ああ」 長門「………」 329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:13:01.89 ID:JGNGfE180 長門「………おでまし」 キョン「え?」 バン 妹「きゃう!」 キョン「でやがったな…」 長門「………」 キョン「逃げるぞ2人とも!」 長門「私はあしでまとい」 長門「おいていって」 キョン「何言ってやがる!!」 332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:16:06.99 ID:JGNGfE180 キョン「ほらいくぞ!」グイ 長門「………」 妹「や、やだぁぁ」 キョン「行くぞ!」 妹「…うん」 ブン キョン「ぐわっ」 男のナタは俺の腕をかすめた。 キョン「クソッ」 333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:19:30.14 ID:JGNGfE180 ガン 「そ、そこまでだ!」 何かがとんできたかと思うと、ソレは男の頭に命中した。 キョン「誰だ!」 「た、助けにきた!」ガタガタガタ キョン「…ぶ…部長?」 337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:22:24.73 ID:JGNGfE180 部長「そ、そうだとも!」ガタガタガタ 部長「わ、我らがコンピ研のアイドル、長門さんには手をだ…ださせない!」 部長「ここは僕にまかせて!」 部員1「ぶちょ〜!僕達もお忘れなく〜!」 部員2「そうだそうだ!」 340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:26:35.65 ID:JGNGfE180 キョン「すまない…」 部長「…いいさ」 キョン「おい2人とも!逃げるぞ!」 長門「…」 部長「…長門さん!」 長門「……」 部長「…また……コンピ研に…遊びにきてくださいね!」 長門「…」 キョン「長門!行くぞ!」 343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:29:05.28 ID:JGNGfE180 ーーー ーー ー キョン「はぁ…はぁ…」 妹「ふわぁぁぁ疲れたぁ」 キョン「わるいな走らせて」 妹「いいよー!キョンくんも有希ちゃんおんぶしててよくがんばったよ〜!」 長門「………」 345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:31:38.30 ID:JGNGfE180 カツカツカツ キョン「しっ、誰か来る…」 長門「………」 キョン「長門…ハルヒか?」 長門「わからない…」 キョン「そうか…」 346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:33:48.47 ID:JGNGfE180 カツカツカツ キョン「近づいてきた…」 妹「………」ガタガタガタ 長門「………」 キョン「…足音が2つあるな」 347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:36:33.25 ID:JGNGfE180 キョン「…どうやらアイツじゃなさそうだな」 キョン「長門…どうする?声かけてみるか?」 長門「…アナタにまかせる」 キョン「…そうか」 キョン「おーい!こっちだ!」 349 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:38:37.02 ID:JGNGfE180 「おや、こんなところにいましたか」 キョン「あ、アンタは…」 「お察しのとおり…超能力者です、と言っておきましょうか」 キョン「なんでここにいるんだ!?」 353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:41:27.06 ID:JGNGfE180 新川「おやおや、ここにいてはまずかったですか?」 キョン「いや…そうじゃなくて」 新川「この学校をとりまくのは一種の閉鎖空間。我々が来るのは当然ですよ」 キョン「ってことは…」 新川「ええ…力も使用できます」 356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:44:46.70 ID:JGNGfE180 キョン「………これは助かったのか?」 森「我々が来たからにはもう大丈夫です」 キョン「森さん…」 キョン「あ…古泉…」 新川「彼はとても残念でした…」 キョン「やっぱり生きていないんですね?」 新川「ええ…」 359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:47:42.72 ID:JGNGfE180 ズル…ズル…ズル… キョン「しっかしこんなところで会うなんて」 ズル…ズル…ズル… 新川「おどろかせてしまってもうしわけない」 ズル…ズル…ズル… キョン「いや、心強いかぎりですよ」 ズル…ズル…ズル… 365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:51:56.97 ID:JGNGfE180 ブン ドカ 「げふ」 キョン「!!!!」 新川「!!!!」 森「!!!!」 368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:56:14.42 ID:JGNGfE180 妹「……キョンくぅん」 キョン「………」 妹「いたいよぉ…」 妹「たすけてぇ…」 妹「げふっ」 キョン「………」 373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 12:59:59.46 ID:JGNGfE180 2人に会って安心して油断した俺の責任だろう。 妹はその小さな体をナタで貫かれ、持ち上げられている。 キョン「あ………」 長門「………」 長門は足を引きずりながら男に歩み寄っていく。 長門「いま助けるから」 新川「無茶です!私が!」 キョン「………」 379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:02:19.10 ID:JGNGfE180 キョン「………」 森「私が!!」 森「ハァァァァァァ!!!ふんもっふ!!」 ヒュン ブシュウウウウ 新川「森!!」 389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:05:52.14 ID:JGNGfE180 妹を貫いていたナタは引き抜かれ、森さんの首を一閃した。 新川「…やってくれましたね」 新川「セカンドレイドォォ!!」 新川「ん??」 新川「フルメタルゥゥゥ!!」 新川「なぜ…」 新川「クラナドォォ!!」 新川「な、なぜ出ない!!」 393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:08:55.73 ID:JGNGfE180 新川「力が…使えない…」 新川「……どうして」 新川「あ……」 新川「私にだって家族がいr」 ヒュン ブシュウゥゥゥゥゥゥ 399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:11:18.16 ID:JGNGfE180 キョン「………」 キョン「…どうすればいい」 キョン「ダメだ」 キョン「もうダメだ…」 キョン「頭がはたらかない…」 長門「………」 406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:15:53.94 ID:JGNGfE180 妹「キョンくぅん…」 キョン「……!!」 妹「痛いよぉ」 キョン「よかった…生きていたのか」 妹「いたいよぅキョンくぅん…」 キョン「長門!手を貸してくれ!妹を運ぶんだ!」 長門「………」 長門「もう手遅れ。たすからない」 417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:19:29.99 ID:JGNGfE180 キョン「なんでそんなこと言うんだよ!!」 長門「………」 キョン「助かるさ…」 長門「………上半身だけでは生きられない」 キョン「……そんなことないさ!!」 キョン「大丈夫だから!!な!一緒に家に帰ろうな!」 妹「………」 長門「…もう死んでる」 キョン「…絶対に助けるから!」 長門「……」 426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:23:46.38 ID:JGNGfE180 長門「アナタは早く逃げて」 キョン「妹とお前を置いていけるか!」 長門「その子は死んでる。そして私も似たようなもの」 キョン「何言ってんだ!」 長門「出来る限り私がくいとめるから」 キョン「無茶だ!」 428 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:27:01.12 ID:JGNGfE180 キョン「なら…俺も戦うよ」 長門「何…言ってるの?」 キョン「お前だけ死なせるわけにはいかないからな」 長門「だめ」 長門「アナタはその子を助ける」 キョン「……」 キョン「……もう死んでるさ」 キョン「わかってるんだ」 434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:32:14.54 ID:JGNGfE180 男は新川さんからナタを抜き取ると長門にむかい振り下ろした。 一瞬のことで俺にはどうしようもなかった。 ただ見ているしかなかった。 キョン「長門!!」 しかしそのナタは長門にはあたらなかった。 なぜだ? ……。 答えは簡単だった。 ハルヒ「SOS団団長!涼宮ハルヒ!部員に手を出すヤツはゆるさないわっ!」 440 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:36:45.69 ID:JGNGfE180 キョン「ハルヒ!!」 ハルヒ「遅くなってごめんなさい」 キョン「いや…とゆうか…」 ハルヒは恐ろしいほどの豪腕で男を殴り倒していた。 キョン「おいおい…馬鹿力にもほどってもんが…」 ハルヒ「なに言ってんのよ!」 444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:42:09.20 ID:JGNGfE180 ハルヒ「私ね…気づいちゃったのよ」 キョン「なにをだ」 ハルヒ「これは私の夢なんだわ!」 キョン「………」 ハルヒ「その証拠にね?アタシにとんでもない力があるの!」 キョン「!!!!」 448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:45:03.70 ID:JGNGfE180 ハルヒ「夢だと知ったからにはもう容赦しないわよ!!」 キョン「おい!やめろ!これは夢なんかじゃn」 長門「言ってはダメ」 キョン「……そうか」 長門「…」コク キョン「…よし、ハルヒ。やっちまえ!」 452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:48:06.48 ID:JGNGfE180 キョン「そうか…夢だと思わせとけば…」 長門「……でも、そううまくいくものじゃない」 キョン「なんでだ?」 長門「涼宮ハルヒは、超現実主義者」 キョン「…今のハルヒには関係ないだろう」 454 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:50:14.03 ID:JGNGfE180 長門「…ここは異世界でもなければ彼女の夢でもない」 キョン「でも!」 長門「…彼女の想像力にも限界がある」 キョン「……どういうことだ」 456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:53:40.59 ID:JGNGfE180 長門「見ていればわかる」 キョン「………」 ハルヒ「いっくわよ〜!!!」 キョン「な、何するつもりだ!?」 長門「………」 459 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 13:57:15.21 ID:JGNGfE180 ハルヒ「いいキョン?今からとっておきの呪文を唱えるわ!」 キョン「え!?」 ハルヒ「これでみんな現実に帰れるの!」 キョン「お、おい!何するつもりだ!?」 長門「………」 ハルヒ「ハァァァァ!!!!」 ハルヒ「夢よ!!!!さめろー!!!!!」 キョン「………」 ヒュン シュバ ハルヒ「キャッ」 462 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:00:30.57 ID:JGNGfE180 ハルヒ「痛いじゃない……夢じゃ…ないの?」 キョン「残念ながら現実だ」 ハルヒ「だって!さっきは私の願いどうりになったもの!」 キョン「………」 長門「逃げたほうがいい」 465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:05:46.26 ID:JGNGfE180 ハルヒ「夢じゃない…の?」 キョン「ああ」 ハルヒ「じゃあ古泉くんは?みくるちゃんは?」 キョン「逃げるぞハルヒ」 471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:09:40.23 ID:JGNGfE180 ハルヒ「みんな…みんなしんでしまったなんて…」 ハルヒ「……もう…こんな世界…いやよ…」 キョン「落ち着けハルヒ!」 ハルヒ「もう嫌よ…」 キョン「お、おい!」 長門「まずい」 473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:13:29.43 ID:JGNGfE180 ハルヒ「アンタは平気なの?」 キョン「…そんなことは」 ハルヒ「いい?みんな死んだの!そしてこれは夢じゃないの!」 キョン「………俺は」 ハルヒ「だからこんな世界、何の意味もないの!」 キョン「俺は………」 キョン「ハルヒが生きていてくれればそれでいい」 481 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:17:07.16 ID:JGNGfE180 ハルヒ「………逃げるわよっ」 キョン「ああ」 長門「………」 みんな死んでしまったのは悲しいさ。 当然だろう。 しかしながら俺は…。 それでもいいとハルヒに言ってしまった。 これはハルヒにみんなの死を受け入れさせることになるだろう。 485 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:21:42.15 ID:JGNGfE180 しかしここでハルヒが死んでしまっては間違いなく世界は崩壊するだろう。 それは前に古泉も言っていたしな。 キョン「みんな…スマン」 長門「…アナタにしてはいい判断」 キョン「そりゃどーも」 486 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:26:51.86 ID:JGNGfE180 キョン「…のんきに話している場合じゃないな」 ハルヒ「そうね」 キョン「と言っても…逃げ場は…」 長門「追い詰められた」 キョン「………」 キョン「……やれやれ。しかたないな」 488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:30:14.52 ID:JGNGfE180 キョン「なぁハルヒ。」 ハルヒ「なによ?」 キョン「これから何があってもこの世界がいらないなんて思うなよ」 ハルヒ「な、何よいきなり」 キョン「約束だぞ」 ガッ 俺はハルヒの両肩を強くつかんだ。 ハルヒ「!!!」 491 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:37:35.42 ID:JGNGfE180 キョン「長門…ハルヒのこと…頼んだぞ!」 長門「……現在自己修復率20%…問題ない」 ハルヒ「ちょっと!はなしなさいよ!」 キョン「…ハルヒ、あんまり長門に迷惑かけるなよ?」 ハルヒ「キョン…なにを…」 キョン「じゃあな…」 498 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:42:21.80 ID:JGNGfE180 キョン「長門!行け!」 長門「…」コク ハルヒ「ちょ…有希!はなしなさい!」 キョン「お前達は逃げろ!ここは俺にまかせるんだ」 ハルヒ「キョン!キョンってば!!」 キョン「大丈夫だ。俺は死なんさ」 ハルヒ「絶対よ!絶対だからね!」 キョン「…ああ」 ハルヒ「あとからちゃんと追いかけてくるのよ!」 キョン「わかってるさ」 500 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:47:53.18 ID:JGNGfE180 ーーー ーー ー キョン「さて、お前の相手は俺だ」 キョン「少しでも長門の回復時間をかせいでやるさ」 キョン「死なないで…か」 キョン「せめてキョンは絶対死なないわ!とかなら俺も死なないで済んだのかもな」 キョン「たよりにされているヤツは死ぬ…か」 キョン「きっと…ハルヒは俺のこともたよりにしていてくれたんだな」 508 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:52:19.33 ID:JGNGfE180 キョン「…なぁ」 キョン「お前はどうやったら消えてくれるんだ?」 キョン「できれば俺も死にたくないんだ」 ヒュン キョン「グ…いってぇなこのやろう!」 キョン「……ああ」 キョン「死を覚悟したときってこんなにも冷静でいられるのか」 キョン「…ハルh」 ヒュン ブシュゥゥゥゥゥゥ 513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 14:54:10.05 ID:JGNGfE180 ーーー ーー ー 長門「……」 ハルヒ「有希…どうしたの?」 長門「…なんでもない」 長門「………」 518 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:00:09.09 ID:JGNGfE180 ハルヒ「キョン…うまく逃げれたわよね」 長門「………」 ハルヒ「………なんか言いなさいよ」 長門「………」 長門「修復率…60%」 ハルヒ「なんなのよ…」 520 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:04:51.64 ID:JGNGfE180 カツカツカツ ハルヒ「誰か来たわ!」 ハルヒ「きっとキョンよ!」 ハルヒ「キョン!!キョン!!」 521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:06:53.26 ID:JGNGfE180 朝倉「ごめんなさいね涼宮さん」 ハルヒ「…あ」 朝倉「ところで長門さん?いつまでやっているつもりかしら?」 朝倉「キョンくんならとっくに死んじゃったわよ?」 ハルヒ「…え?」 523 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:09:05.67 ID:JGNGfE180 長門「……」 朝倉「私もつかれちゃったわ」 朝倉「アナタを相手にするの…苦労したのよ?」 ハルヒ「キョンが…死んだ…?」 526 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:13:15.62 ID:JGNGfE180 朝倉「はいはい、ゲームオーバーよ涼宮さん」 朝倉「長門さん…なにもフルパワーで作ることなかったじゃない」 朝倉「おかげで自分もそんなにボロボロになって」 長門「……いつ気づいた」 528 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:15:28.77 ID:JGNGfE180 朝倉「アイツと戦った時よ」 朝倉「だって強すぎるもの」 朝倉「涼宮さんが想像したのはジェイソンよ?」 朝倉「私がそんな相手に苦労するとでも?」 長門「………」 530 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:17:25.91 ID:JGNGfE180 朝倉「…ね、もういいでしょ?」 長門「………」 朝倉「もう自己修復は完了しているはずよ?」 長門「………」コク 朝倉「じゃ、お願い」 533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:20:54.50 ID:JGNGfE180 長門「この世界を消滅させる」 長門「アナタはじっとしていて」 ハルヒ「なんなのよさっきから!まったく意味がわからないわ!」 長門「私は少し勘違いしてたかもしれない」 ハルヒ「何がよ!」 長門「アナタ達…とても退屈そうだったから…」 537 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:24:24.17 ID:JGNGfE180 ーーー ーー ー キョン「う…う〜ん」 キョン「はっ!ハルヒ!!」 キョン「俺は死ななかったのか?」 キョン「いやまてよ…」 キョン「傷がない…というかここは部室か?」 長門「………」ペラ キョン「長門…」 長門「…」ペラ キョン「……長門、お前の仕業か?」 539 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:28:43.08 ID:JGNGfE180 長門「……楽しかった?」 キョン「……」 キョン「なんでこんなことした」 長門「……アナタ達が退屈そうだったから」 キョン「長門…」 楽しかったか? そんな質問にどう答えればいいんだ? 542 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:32:08.85 ID:JGNGfE180 俺はいままでハルヒに振り回されてきた。 そりゃあ嫌な思いもしたさ。 けど…。 俺は望んでいたんだ。 不思議なことが起きることを。 でもな…長門。 これは…。 キョン「長門…一言いいか?」 キョン「正直言おう。全然笑えない」 完 558 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/05(日) 15:37:32.48 ID:JGNGfE180 みなさすんませーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!! 蛇足 人を殺しまくらないと話が構成できない俺は、冒頭に主要キャラをほぼ殺してしまいました。 究極Gdgdな後半にお付き合いいただきありがとうございます。 後半はもう、もうしわけなさでいっぱいでした。 また人が死にまくるSSを見かけたらなまあたたかく見守ってあげてください。 では、長門のフィギュアが瞬きしながら俺に話しかけてくるので寝ます。 ほんとうにごめんなさい!! もうダメぽ