長門「彼の童貞は涼宮ハルヒに譲るべき」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/20(火) 06:49:21.09 ID:huGF5sIg0 みくる「そ・・・そんなのわかっていますよ」 古泉(処女なら大丈夫ですね) 長門「アナル処女も譲るべき」 古泉「!」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 07:03:12.59 ID:huGF5sIg0 みくる(なら胸で・・・) 長門「パイズリも譲るべき」 古泉「長門さん・・・パイズリって・・・」 みくる「パイズリはいいんじゃないですか?」 古泉「ええ、問題ありません」 長門「・・・」 みくる「長門さんは自分はパイズリできないからそう言ってるんじゃないの?」 古泉「それはずるいですね」 長門「・・・わかった、パイズリは譲る必要は無い」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 08:31:55.96 ID:KpAByuG5O 長門「変な夢を見た……授業中に眠ってしまったのが原因 あの人達は誰だったんだろう? 長門「1年5組……彼の教室…」 長門「彼と話がしたい…けど」フルフル 長門「恥ずかしい……///無理//」 長門「でも図書館のお礼もしなきゃ……」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 08:33:19.91 ID:KpAByuG5O 長門「どうしょう……どうしよう……」ウロウロ 朝倉「あ!長門さん何してるのうちの教室の前で!?ブオッ」 長門「静かにしてほしい///彼が気付く」 朝倉「ばえってだでどごぼひよ!」バタバタ 長門「解放する。だから誰にも言わないと約束を」 朝倉「ハァハァ、なかなかやるわね長門さんハァハァで彼って?」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 08:34:56.49 ID:KpAByuG5O 長門「……彼」 朝倉「ああ、キョン君ねぇ…お知り合いかしら?」 長門「若干///……彼と話す機会が欲しい」 朝倉「じゃあ呼んできてあげ…う゛っ、苦しい苦しい」バタバタ 長門「ダメ///今は……まだ」 朝倉「わかったから!手を…離して」グエッ 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 08:36:18.49 ID:KpAByuG5O 長門「(彼のことを考えるとドキドキする、これは何?)」 長門「あ…部室に行かないと」トテトテ 長門「部員は私だけ…部員が増えないと文芸部がなくなってしまう」フルフル 長門「……何とかしないと」 ガチャ!! 長門「!」ドキッ 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 08:37:17.52 ID:KpAByuG5O ?「いてくれたか……」 ?「長門」 長門「何///?」 ?「教えてくれ。お前は俺をしっているか」 長門「知っている///キョン君とあだなで呼ばれている///」 キョン「お前はこっちの世界の長門なのか?」 長門「……?おそらく違うと思われる…」モジモジ キョン「…長門?」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 08:43:30.52 ID:KpAByuG5O キョン「……何も覚えてないか…」 キョン「お前だけが頼りだったんだが……長門!お前は本当に宇宙人じゃなくなったのか!!」 長門「…やめて///(肩を触った//)」 キョン「!すまん。つい取り乱してしまったな、すまない」 長門「……図書館///」 キョン「うん?」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 08:51:43.06 ID:KpAByuG5O 長門「…図書…館のお礼を///」 キョン「…ああ図書カードを作った時のことか、 そうしないとお前なかなか帰ろうとしなかったからな」 長門「?」 キョン「あぁ…時空かなんかわからんがこっちでは違う歴史になってるのか」 長門「あの…時は…その//ありがとう」ペコリン キョン「何、礼には及ばん。(記憶が生まれてきている?おぼえている、その場面…) 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 09:03:56.15 ID:KpAByuG5O キョン「長門、そこのパソコン触ってみていいか?」 長門「!ちょっと待って///(彼の隠し撮りフォルダをかくさないと!)」アセアセ 長門「…使って」 キョン「カチャカチャ……やっぱり収穫はナシか……」 キョン「?これは前に長門が貸してくれた本?」ペラペラ パサッ キョン「何だ?栞?もしかして……」ペラツ 栞『プログラム起動条件…今の時点なす術は無し・こちらの私と接近する事が 望ましい』 キョン「…本気か長門?」 長門「何か分かった//?」 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 09:13:06.48 ID:KpAByuG5O キョン「ああ、なんとなくな。あー長門、眼鏡はかけてない方が似合ってるぞ」 長門「え?う、うん……そうかなぁ」モジモジ キョン「ああ間違いない、その内谷口の評価も昇格するかもな」 長門「……あ、あの、こ、これを…」 キョン「うん?入部届?よし、部員第2号って事だな。長門、 ペン貸してくれ」 長門「うん…(え〜何々!入ってくれるの//!)」 キョン「これでよしと。じゃあ団長はお前だな長門」 長門「団長…?」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 09:22:13.26 ID:KpAByuG5O キョン「ああ団長だ。その方がしっくりくる。この部室内ではな」 長門「そう……了解した(何かよくわかんないけど彼と近づけた)」ニヤニヤ キョン「(クッ、やっぱりなにかおかしい…以前の記憶が徐々に削られるような…) 長門「顔色が悪い……だ、大丈夫?そ、その…キ、キョン君!///」 キョン「大丈…夫、かな…(長門がキョンって呼んだ …何だか照れくさいな)」ムズムズ 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 09:26:24.74 ID:KpAByuG5O 長門「あ、あの良かったらウチで休んで」 キョン「…じゃあお言葉に甘えようかな」 長門「か、帰り支度しなきゃ」アセアセ 長門(彼がウチに来る///何はなそうかなぁ、あ!掃除してたかなぁ)オロオロ 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 09:37:10.96 ID:KpAByuG5O 長門「大丈夫?真っ直ぐ歩ける?」 キョン「……長門、今から恥ずかしい事を口にする無言で答えてくれ」ヨロヨロ 長門「……(な、何だろう//)」 キョン「手ぇ繋いで歩いてもらっていいか?」 長門「(ズキューン)…………」ギュ キョン「あんがと、長門(何かドキドキしてきたんだけど、おい俺相手は長門だぞ朝比奈さんじゃないんだ ……あ、さ、ひ、な、誰だったか?) 長門(結婚を前提とした手つなぎだったら、ど、どーしよぉ!) 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 09:44:23.07 ID:KpAByuG5O 長門「こ、ここの7階がウチ…」 キョン「ああ…何となく本当に何となく覚えてるよ…」 長門「は、入って(アッーどうしようどうしよう彼コレクションの写真が飾ったままだった!) 長門「ごめんなさい、ちょっと待ってて!ドーン!」 キョン「ガン!いってぇ……」ガク 長門「」アセアセアセアセアセアセ 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 10:00:21.62 ID:KpAByuG5O 長門「どうぞ入っ……キ、キョン君!大丈夫!?」 キョン「」 長門「……大変!取り敢えず部屋の中へ…」ズルズルズルズル キョン「」ガン 長門「お布団、お布団……」オロオロ キョン「うぅ……」 長門「気がついた!?大丈夫!?」 キョン「……なんとかな……長門、人を引きずる時は段差に注意するんだぞ…」 長門「?心得た(何のことだろ?) 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 10:09:06.13 ID:KpAByuG5O 長門「眠ってしまった…寝顔……素敵」ボソッ 長門「……ツンツン、ツンツン。熟睡してる…」 長門「ち、ちょっとだけならいいよね…潜って一緒に横になるくらい///」モゾモゾ 長門「心拍数が光を越え始めている…」 長門「……キ、キョン君」 キョン「Zzz」 長門「……大好き」ポツリ キョン「うぅ〜ん…」 長門「ひっ!ツンツン…良かった、まだ熟睡…」 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 10:32:00.20 ID:KpAByuG5O 長門「…幸せ」 ピンポ〜ン 長門「誰!?」ガバツ 長門「…はい」 ガチャ 朝倉「長門さん晩御飯持ってきたわよ〜wowowoおでんだよ〜って!ゴクッ、ごゆっくり〜!!」 長門「食糧が手にはいった」 キョン「ん、うぅ〜おはよう長門。だいぶ楽になったぞ。ありがとな、飯の用意までしてくれたのか?」 長門「あなたが空腹になると思って」 キョン「サンキュ長門」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 10:41:40.22 ID:KpAByuG5O 長門「礼には及ばない…」 キョン「美味いな〜長門は料理もできるんだな」モグモグ 長門「そんなこともない//ありがとう///」 キョン「(あの栞には長門を大切にといった内容だったな)」 キョン「ところで長門?好きな人はいるのか?」 長門「」ビクッ 長門「え、あの、その…つまりわかりやすく、えっというと……た、高田純次!!…が好き…ユニーク」 キョン「そ、そうか、まあユニークの向こう側にいるがなあれは」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 10:48:20.31 ID:KpAByuG5O キョン「長門、外でも散歩するか?」 長門「…う、うん!(夜の二人きりの散歩、脈あり?//) 公園 キョン「そういえば眼鏡かけてないな長門」 長門「コ、コンタクトがたまたまあって…えーと、その…」モジモジ キョン「やっぱそっちの方が似合ってるぞ」 長門「///ぁりがとぅ…」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 10:57:06.53 ID:KpAByuG5O キョン「長門、聞いてくれるか?」 長門「うん…?」 キョン「信じる所だけ信じてくれ。俺はこの世界じゃない所からきている…いや世界が俺を置いてけぼりにしたのかもな。 ただ昼に言ったようにもう俺はこちらがわの人間になりかけている。 実は…もう名前すらぼんやりとしか浮かんでこない仲間たちがいたんだ。 でもここの世界にはそれがない。ただお前だけは此処にいた。信じられる仲間がいたんだ」 長門「それが私……」 キョン「ああそうだ。長門お前だ」 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 11:08:12.23 ID:KpAByuG5O キョン「俺の症状がそうさせているのか、純粋に俺の心が感じているかわからない。長門、布団の中での言葉、 あれはお前の真実で合っているか?」 長門「え?(あれ聞いてたの?え、うぅ〜どうしようアセアセ)えっと…その……真実…」 キョン「そうか。じゃあ俺もお前に言いたいことがある。 俺もお前と同じ感情を抱いている。……大好きだ。長門有希」 長門「……」 キョン「長門……?」 長門「…グスッ、グスッ、ヒック…キョン君!」ダッ キョン・長門「」ギュ!! 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 11:24:51.29 ID:KpAByuG5O 長門「5月に図書館でカードをつくってもらった時からずっと、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと、好きだった。 でも私は口下手で人の眼を見るのが苦手で、何にも出来なくて だから…だから想いなんて届くはずもなくて、でも忘れられなくて…グスッ…」 キョン「もういいよ長門。世界に置いてけぼりにされたかなんて関係ない。 俺はお前が好きでお前は俺のことを好きでいてくれてる。十分だ」 長門「これからずっと一緒、嬉しい…でもこういう時どういう顔していいかわからない…グスッ…」 キョン「笑えばいいんだよ」 長門「……………ニコッ…グスッ…」 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 11:31:42.15 ID:KpAByuG5O キョン「寒くなってきたな。部屋に戻ろう長…有希」 長門「……うん!」 ・ ・ ・ ・ キョン「寒くないか長門。もっとくっついていいんだぞ?」 長門「…うん、でも恥ずかしい……」 キョン「」ガバツ 長門「ヒヤッ!///恥ずかしい…でも暖かい…体も心も」 キョン「俺もだ…有希」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 11:43:13.27 ID:KpAByuG5O キョン「何もかも記憶の渦に巻き込まれてしまった。家族も学校も変わらない。 ただ一つだけ思い出せない……でも俺はこの世界を生きていく」 長門「Zzz」 ・ ・ ・ ・ 朝 長門「…起きてキョン君!学校遅れるよ」 キョン「…ん、うぅ昨日の夜の運動疲れが…ムニャムニャ 長門「!////恥ずかしいこといわないでバカ!……もう」 長門「先行っちゃうよ〜」 キョン「…昨日みたいにかムニャムニャ…」 長門「!///だから何回も言わせない!バカ!」グキッ キョン「アテテテ!!分かった起きる起きるからキャメルクラッチだけは!…」 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 11:55:49.43 ID:KpAByuG5O 部室 キョン「文芸部ってあと何人必要なんだ?存続の危機なんだろ?」 長門「…うん、最低でもあと3人は必要」 キョン「こりゃクリスマスパーティーどころじゃないな」 キョン「じゃあ俺はちょっと勧誘活動にでも精を出すか。…ん?有希? 部活内容は必ず文芸的なものじゃなきゃだめか? 長門「最低限機関誌を年に一度作成すればウチの学校は文化部に口を出してこない」 キョン「その手があったか…!有希、ちょっと聞いてくれ…」 長門「…不可能ではない」 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 12:07:15.89 ID:KpAByuG5O キョン「お〜い、国木田、谷口」 国・谷「ん?」 キョン「お前ら放課後暇を持て余してるんだろ実は文芸部ってのがあるんだが、実際は世の中の不思議を見つけるとても ミステリアスかつロマンに溢れた部活なんだ!だから2人とも入部してみないか?」 谷口「あー!?不思議発見だぁ、そんなもん土曜9時の番組にまかせておけ いっちゃあなんだが男だらけになりそうな部活に興味はない」 国木田「ごめんねキョン、実は僕も冬休みから塾に入ることになっちゃって…もし何か不思議 が見つかったら教えてよ」 キョン「だめか…」 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 12:12:45.18 ID:KpAByuG5O キョン「う〜ん、どうしたもんか……」ドンッ キョン「あ!すまない考え事をしていたもので申し訳ないっ」 ?「大丈夫ですよ、お気になさらないで下さい。こちらにも非がありますし」 キョン(見かけん顔だな?1年にこんな奴いたかな?) 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 12:15:27.75 ID:KpAByuG5O 見てる人いる?もしいてくれたらちょっと用事を済ませて再開します いないようなら超展開で終わらせちゃいますね ではいってきます 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 13:11:45.11 ID:KpAByuG5O ?「ところであなたは相当思い詰めた顔をなさってらっしゃった。察するに何かお困りしてることでも?」 キョン「(よく喋るやつだな)いや実はかくかくしかじか……という事で」 ?「よろしければ僕を部室に連れて行っては頂けないでしょうか? 幾分かの力に…いや何分転校生なものでして 友好関係を広げられそうですから僕からすれば願ったり叶ったりです」ニコッ キョン「(何か変わった奴だな、まあそれでも部活に興味があるってことは、有希、救いが少しは顔を覗かせたみたいだぞ) そうかそれはこっちも助かるよ」 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 13:35:13.19 ID:KpAByuG5O ?「そういえば自己紹介がまだでしたね。では改めまして1年9組の古泉一樹と申します」 キョン「(古…泉一樹…なんだろうこの感覚…)…ああ俺は……キョンとでも呼んでくれ じゃあ部室棟はこっちだ」 古泉「よろしくお願い致します」ニコッ キョン「お〜い有希入部希望者だ(奇特なやつもいたもんだ)」 長門「…凄い、もう一人集めたんだ」 古泉「古泉一樹といいます至らぬ点もあるとは思いますがよろしくお願い致します」ペコリ 長門「あ、こ、こちらこそよろしくお願いします。部長…団長の長門有希です…」 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 13:47:57.65 ID:KpAByuG5O 長門「すごいねキョン君!あと2人で活動を続けられるね//」 キョン「ああ、そうだな有希」 古泉「残る部員あと2名探し出すのが当面の文芸部の活動ということですね。 僭越ながら協力させて頂きます」 キョン「ああ、助かるよ」 長門「…キョン君、我が儘言ったら怒る…? キョン「ん、別に怒らんぞ。どうしたんだ?」 長門「…えーとね…次は女の子がいいなぁって…男の子ばかりだと私恥ずかしくて……」 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 13:51:14.98 ID:KpAByuG5O >>1さんとは別人です 放置ぽかったので拾ってアドリブで書いてます。自分でも結末がわかりませんw 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 14:01:50.95 ID:KpAByuG5O キョン「そういうことか。分かったよ、お望みどおり女子部員を見つけてくるよ」 古泉「共に頑張りましょう」ニコッ 長門「ありがとう!キョン君、古泉君」 キョン「…と、さて行くか」 古泉「ご同行させて頂きます」 キョン「コイツの容姿があれば案外あっという間にみつかつかもな」 長門「……えっと、えっと…キョン君も、あの…かっこいいよ!カーッ///」ハァハァ キョン「有希……サンキュ。すぐ見つけてきてやるよ 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 15:13:37.80 ID:KpAByuG5O キョン「とはいったものの、女子の知り合いっていないんだよな…」 古泉「困ったものです、僕の交友録にも女性はほとんど含まれていません」 キョン「まあ、取り敢えず部室棟をウロウロするか」 古泉「おや、僕たちいつの間に尾行をされていたみたいですね」 キョン「…なんだって?誰が何の為にそんな事…」 古泉「しっ!このまま泳がせましょう。考えがあります」 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 15:31:00.31 ID:KpAByuG5O キョン「おい古泉、どこまで歩く気だ」 古泉「尾行は1人、はさみ打ちって事でどうでしょう?」ニコッ キョン「でも、どうやって…」 古泉「今ですあなたは右へ走って!僕はそのまま直進します!」 キョン「よくわからんが分かった!」 ?「逃げた!?」ダッ キョン「そういやこっちは行き止まりじゃ…」 ?「とうとう追い詰めましたよ。泥棒さんっ」ガクガク キョン「えと?中学生?(足震えてるよ)」 古泉「チェックメイトですね。直進した先はいくらでも逃げるルートがある。右は行き止まり 、となれば僕達が走り出した状況も加味すると本能的に右に追跡の足を向けます。 さあ、尾行の理由をお聞かせ願いますか?」 ?「あなた達が最近出没する部室棟を狙った窃盗犯だと思ったからですぅ! 顔も部室棟では見掛けない顔でしたし!」ガクガク 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 15:42:22.51 ID:KpAByuG5O キョン「部室棟ではそんな厄介な案件にかかわっていたのか。まあ俺達は新入りで且つ目標もなくキョロキョロしてたわけだから……」 古泉「疑わしい事この上ない。と」 ?「そうですぅ〜!お縄を頂戴しますぅ〜!」 キョン「おっと、俺達は窃盗犯でもなければ、女性に暴力を振るう趣味もないんで……」ドンッ 古泉「勝手に自ら転んでしまいましたね。正真正銘チェックメイトです」ニコッ ?「ぅぅう〜あなた達は本当に窃盗犯じゃないんですかぁ?」ブルブル キョン「はい、ただの部員の勧誘活動をしてました」 129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 15:53:25.27 ID:KpAByuG5O ?「ぅぅ、ごめんなさい…私って昔っからそそっかしくて……どうか許してくださいぃ〜」 キョン・古泉「」ニッ 古泉「申し訳ありませんが窃盗犯とまで疑われて、尾行までされたんです。我々の精神的ダメージは計り知れません……」 キョン「ということでこちらの希望をきいて頂けるんでしたら今回の件は全て水に流しましょう」 ?「ひぃ!じ、条件ってなんですかぁ」ガクガクブルブル キョン「あなたは今何か部活動はされていますか?」 ?「し、書道部でぇす……」 キョン「分かりました。じゃあ兼任でも構いませんので文芸部への入部を要求します」 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 16:05:11.66 ID:KpAByuG5O ?「へ、そ、それだけですかぁ?」 キョン「はい、それだけです」 古泉「構いませんよね」ニコッ ?「わ、わかりましたぁ…文芸部に入部します!」キッ キョン「自分の事はキョンとでも呼んで下さい。隣にいるのが…」 古泉「古泉一樹です。どうぞよろしくお願いします」ニコッ ?「わ、私はあさ、朝比奈みくるです……一応2年生ですぅ」 キョン「……先輩だったんですね(一部を除けば中学生にしかみえんな)」 みくる「あのぉ〜ところで文芸部って何をする所なんですかぁ?」 キョン「不思議なことをとことん追い詰めて見つける所です」 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 16:10:29.04 ID:KpAByuG5O すみません野暮用が入ってしまいました 再開は是非したいとも思うんですがスレ残ってたら書き上げます。空き時間ができれば隙をついて投稿します。 呼んでくださってたかた申し訳ありません 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 18:57:13.08 ID:KpAByuG5O みくる「もう1人の部員さんってど、どんな方なんですかぁ〜」 キョン「至って普通の照れ屋な読書家ですよ」 古泉「間違いなくあなたへの実害は皆無に等しいでしょう」 キョン(朝比奈みくるさん…古泉と会ったときのあの感覚がまた……一体全体どうしたっていうんだ そうだ有希と対面したとき俺は何をしようとしてたんだ…… くそっ…何も思い出せない…) キョン「あ、ここの部屋です。ちなみに中にいるのは長門有希 部長ではなく団長という肩書きを持っています」 みくる「だ、団長さんですかぁ」 183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 20:10:11.28 ID:KpAByuG5O 部室 ガチャ キョン「お〜い有希入るぞ」 長門「うん…」ドキドキ キョン「新入部員で2年生の朝比奈みくるさんだ」 長門「……よろしくお願いします//(ふぁあぁ…凄い可愛い人…しかも胸が私と比べて…… キョン君もやっぱり大きい方が好きなのかな…ドヨーン)チラッチラッ キョン「どうした有希…?顔に何かついてるか?」 長門「な、な、何でもないの!」 みくる「こんにちは〜朝比奈みくるといいますぅ。だ、団長さん、よ、よろしくお願いしまぁす!」 長門「…長門有希…ヨロシクオネガイシマス(喋り方も可愛い…)」 キョン「?」 188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 20:52:47.26 ID:KpAByuG5O 古泉「さあて、あと1人で任務は完了です」 バターン! ?「ちょっと私を差し置いて面白そうなことしてるじゃ…」 キョン「朝比奈さんなんかお友達にでもこういったものに興味を抱きそうな方いらっしゃいませんか?」 ?「ちょっと…」 みくる「…うーん、ごめんなさい…いないと思います…」 ?「…おーいみんな〜…」 古泉「持久戦になりそうですね」ニコッ ?「…………ねぇ」 191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 20:59:11.64 ID:KpAByuG5O ?「…いい加減にして!空気、私空気。空気もね人間の為に頑張ってんのよ…あぁミジンコ そりゃあ見えないわよね、だってミジンコだもん?小さいよミクロってレベルじゃないわね。 でもねぇミジンコにも…」 長門「朝倉さん?」 朝倉「長門さんだけは違うと信じてたわ〜(泣)」 キョン「…で、なんの用だ朝倉?」 朝倉「…キョン君、それわざとよね……」 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 21:05:17.79 ID:KpAByuG5O 朝倉「あと1人必要なんでしょ?だからな・が・とさんの為に入部するの」 キョン「(本気か?)いいのか朝倉?」 朝倉「いいに決まってるじゃない長門さんの為だもの」 長門「朝倉さん…ありがとう//!」 朝倉「私は朝倉涼子、よろしくね。キョン君、古泉君、朝比奈さん」 みくる「よ、よろしくお願いしまぁす(何で名前しってるんだろう?) 195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 21:15:55.54 ID:KpAByuG5O 長門「…あのぉ……」 キョン「どうした有希?」 長門「じ、実は文芸部の別称を考えてたの//不思議探索をする時の名前……」 古泉「興味深いですね」ニコッ 長門「…笑わないで聞いてね……その名前は SOS団///」 キョン「SOS…団(ズキッ)……」 古泉「由来をお聞きしても宜しいですか、長門さん」ニコッ 長門「えっと、えーとね…由来は……無いの」 みくる「?」 長門「突然さっき頭の中に舞い込んできたの…団長だから団はつけたいなぁって思ってはいたんだけど」 197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 21:24:52.53 ID:KpAByuG5O 長門「やっぱりこんな変な名前ダメだよね……」 朝倉「いいじゃない長門さん!SOS団…うん!決まりね!!」 古泉「僕も異論はありません」ニコッ みくる「…えっと私も…」 キョン「SOS団……いいんじゃないか?決まりだな」ニッ 長門「ありがとうっみんな///」 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 21:35:50.52 ID:KpAByuG5O それから俺たちは毎週日曜日に駅で待ち合わせをして、午前・午後のグループ分けをしながら不思議探索を行うことに決定した 今日の午後、俺は有希とペアだった 長門「寒い……」 キョン「有希大丈夫か?ほらマフラー使え」 長門「ありがとキョン君///……暖かい…」 キョン「クリスマスの午後に有希とペアになるとはな」 長門「……嬉しかった。本当に…」 キョン「ん?何か言ったか有希?」 長門「ううん!何でもないよ」 キョン「おい!走ったら危ない…って言ったこっちゃない」ハァ 長門「…膝擦りむいた、痛ぅ!」 200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 21:42:45.06 ID:KpAByuG5O キョン「ほれ、掴まれ」 長門「おんぶ…///恥ずかしいゆキョン君//」 キョン「しゃあないだろ、血も出てきてるし。ほら」 長門「…うん。ありがとキョン君」 キョン「取り敢えず薬局行って……雪だ…」 長門「本当……綺麗……」 空を仰ぐ、そして背中を振り返ってみる。 なんてことはない、どちらも綺麗且つ美麗なユキだった。 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 22:20:15.03 ID:KpAByuG5O 長門「…時が止まればいいなぁ……」 キョン「ああ、そうだな。しっかしお前軽いなあ」 長門「(軽い=胸が小さい)パチン!」 キョン「ちょ、痛っ、どうしたんだよ急に!」 長門「……別に、何でもない」 キョン「?」 長門「もう大丈夫……みんなの所へもどろ」ニコッ キョン「本当に大丈夫か?まあ時間も時間だしな」 213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 22:25:55.58 ID:KpAByuG5O 朝倉「おっそいわよー!!あんた達!イチャイチャするのは結構だけどちゃんと不思議も探してきてよね」 キョン「ああ、わかってるさ」 古泉「では、今日は解散という事で」ニコッ みくる「みなさぁん良いクリスマスを〜」 朝倉「私達も帰りましょ。ね、長門さん」 長門「うん。キョン君もだよね?」 キョン「ああ、今日は特別な日たしな」 215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 22:36:09.22 ID:KpAByuG5O 長門「……ねぇキョン君…変な事聞いていい?」モジモジ キョン「ん?どうした?いってみろ」 長門「あのね…あのね…やっぱりキョン君も…その胸の大きい人が好き……?」イジイジ キョン「ブッハー!!飲んでるもの吐いちまった……お前そんな事きにしてたのか!?」 長門「だって…だってクラスの女の子達も言ってたから…キャツ!」グイ キョン「……あのなぁ俺が好きなのは、お前っていう存在なんだよ!恥ずかしい事もう言わせんなよ……全く」 長門「キラキラ…キョン君……………大好き!/////」 218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 22:47:06.34 ID:KpAByuG5O そして迎えた冬休みはあっという間に過ぎ去り1年間の最後の学期を迎えた 朝倉「今日はなんの日か覚えてる〜?」 キョン「なんだ、勿体ぶらずに言ってみろ」 朝倉「はぁ、キョン君それ本気?2月3日よ豆を大量に部屋にバラまく日に決まってるじゃない」 古泉「実は朝比奈さんと買い出しに行ってきました」ニコッ みくる「鬼さんを決めないとダメですねぇ」ルンルン 長門「こういった場合ジャンケンによって決めるのがふ、相応しいと思います…だ、団長命令でーす!」 ・ ・ ・ ・ キョン「結果、お前が鬼か……有希。はぁ〜」 221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 22:55:37.87 ID:KpAByuG5O キョン「じゃあ始めるとするか!有希、頑張れよ」 長門「う、うん!任せて」 キ・古・朝・みく「鬼はー外ー!福はー内ー」バラバラバラバラバラバラ 長門「ひゃぁ!逃げないと…」アセアセノロノロ キ・古・朝・みく「鬼はー外ー!福はー内ー」バラバラバラバラバラバラ キョン「全部命中してる気が……大丈夫かー有希〜?」 長門「大丈夫……………」バタン みくる「長門さん!!団長さん!!」 224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/20(火) 23:01:49.60 ID:KpAByuG5O 古泉「至急、救急車を!!」 キョン「有希!有希!有希ー!!」 朝倉「この頃どうも様子がへんだったのよね長門さん……」 ピーポーピーポーピーポー 救急車内 キョン「大丈夫か!有希!返事を……へんじを……」 隊員「今は安静にしてあげてください!」 みくる「長門さん……グスッ」ウルウル 255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 04:45:16.19 ID:bfhZYjArO 院内 みくる「長門さん大丈夫です化ねぇ」グスツ 古泉「大丈夫ですよ。救急隊員の方もそれ程焦った様子も見られなかった様でしたし」ニコッ 朝倉「(何日か前から何か長門さん変だったのよねぇ) キョン「…………」 古泉「(僕の勘違いでなければあの症状は……」 257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 05:09:45.58 ID:bfhZYjArO 看護士「すみません。この中で長門さんという患者さんのご両親の身元が分かる方はいらっしゃいませんか?」 朝倉「…長門さんのご両親はいらっしゃいません」 看護士「そうですか…じゃあこの中で責任者の方は……」 キョン「僕です」 看護士「そう、じゃあちょっと私に付いてきてもらえるかしら」 キョン「はい」 259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 05:17:50.42 ID:bfhZYjArO ・ ・ ・ みくる「あ!2人が戻ってきました!」 長門「私のせいでみんなを巻き込んでしまって…ごめんなさい」ペコ 古泉「具合は如何ですか?」 長門……今は大丈夫です…」 朝倉「長門さんも具合が悪いなら悪いっていってくれないと…」 長門「…ごめんなさい」 みくる「…でも入院とかにならなくて本当に良かったぁ」グスツ 262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 05:25:57.64 ID:bfhZYjArO キョン「今日はもう解散しよう。また明日部室で会おう、俺と有希はちょっと寄る所があるから みんなはそれぞれ解散してもらってもいいですか、なぁ古泉」 古泉「そうですね。今日の所は我々は一足先に家路つかせて頂きます」ニコッ キョン「ありがとう…古泉、それではまた明日」 みくる「な、長門さん、お大事にしてくださぁい!」 長門「」ペコ 264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 05:39:14.67 ID:bfhZYjArO キョン「有希、大丈夫か歩けるか?」 長門「うん…問題ない」 キョン「そっか……」 長門「…あ、ここは……(キョン君が初めて私の事を好きと言ってくれた場所……)」 キョン「……有希、俺はお前の意見を尊重する。有希はどうしたいと思ってるんだ」 長門「……私は…今まで生まれてきた中で今が一番幸せなんだ///大好きなキョン君と手を繋ぐと 心から安心する。SOS団のみんなといる時は本っ当に楽しい……1人の頃じゃ考えられないくらい……だからっ!」 キョン「有希……」 267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 05:51:19.92 ID:bfhZYjArO 長門「……独りは寂しい。 私はこれからもキョン君と一緒にいたい。 だから私は、あなたと私の子を産みたいと思う」キッパリ 270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 06:09:33.06 ID:bfhZYjArO キョン「有希……そうだな!1人はいいけど独りは俺も好まん。 まして有希がいないこれからなんて…想像も出来ない。 これからいろいろな壁が俺たちの前に立ちふさがるだろうよ。 それでも……俺を信じて付いてきてくれるか?有希」 長門「……もう独りは嫌。キョン君、あなたについていきます」ニコッ 272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 06:21:46.73 ID:bfhZYjArO それからの俺たちは苦難の連続だった。 ウチの両親への説得。…あぁそういや親父にぶん殴られたな。おもっくそ本気で。 あれは効いたなあ……。 でも俺たちは折れなかった。 渋々、認めざるを得なかった両親。 今では一番の理解者であり、長門を愛娘のように可愛いがっている。 …過保護と言っても誰もひていしないくらいにな。 妹も姉ができたかのようなハシャぎっぷりだ。 273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 06:37:05.31 ID:bfhZYjArO 次に学校。 俺は正直に担任岡部に告げた。 目をまん丸くして、そうだ、口は開きっぱなしだったっけ。 程なくして、生活指導と教頭の怒声を浴び続けてたな。 生活指導の先生が怒鳴る度に唾がぶちまけられたのが嫌だった 記憶がある。 これが何日も続いたんだ。普通の神経してたらトラウマになるな、ありゃ。 最終的に退学を勧告されたが、どういったわけが校長が間に入り 何事もなかったかのように退学は無し、停学すらも無し。お咎め無しときた。 職員室を出てすぐ古泉が立っていた。そしてウインク。気持ち悪い。 だがお前が何かをやらかしたのは直ぐにわかったよ古泉。ありがとな。 ただ……あいつ何者なんだ?という疑問は未だに解決していない。 まあいいさそんな事、俺たちは仲間だもんな。 276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 06:49:10.34 ID:bfhZYjArO 朝比奈さん、朝倉にも随分助けられちまったな。 2人してナースの格好を始めたときには声が出なかったな。 有希のお世話役を買ってでてくれたらしい、ありがとう。 特に朝比奈さん、あなたは団活の際はずーっとそのままでいてください。 そういや、あの時も何か…こうデジャブのような妙な感覚に襲われたっけ。 直後に有希に「目かいやらしい」という理由でキツく足を踏まれたからな、よく覚えている。 部室内にたまごクラブが山積みになっていた。 279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 07:05:02.23 ID:bfhZYjArO なんでも朝倉曰わく、過去何年分のその雑誌を古本屋で買ってきたそうだ。 俺は何気に…本当に何気に適当に手の届く一番上にあったその雑誌を手に取りペラペラとページを開いた。フワリ 何かが落ちてきた。…栞か? それを拾い上げ見て見ると、とても几帳面な明朝体で書かれた文字が並んでいたんだ。 『今回の件は全て私の責任、申し訳ない。プログラムの起動は失敗に終わった。でも安心してあなたはこの世界で未来を創ることが出来る。本当に申し訳ない。』 こちらが申し訳なくなるような文章だなこりゃ。 でも何だかひどく懐かしさを感じたあの時の俺はどうかしてたんだろうか? 結論は未だ……出ずだ。 286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 07:26:47.21 ID:bfhZYjArO それからも団活は引き続きおこなっていった。 有希の体調を見計らって不思議探索も毎週続いた。 いつの間にか、覚えてもいないが遅刻した者は罰金として昼食の奢り、というルールができていた。 ……誰が考えたんだこんなルール?全然思い出せん。 4月には花見イベントを行い、朝倉が持ち込んだ酒を朝比奈さんが飲んでしまいてんやわんやになった事もあったっけ。 そのときの有希は体調も安定して本当に楽しそうにしていた。 「この桜の咲く季節が四季の中で一番好き…」 確かに有希はそう言ってた。 287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 07:43:20.66 ID:bfhZYjArO 季節は夏を迎え学生待望の夏休みが始まった、しかしSOS団にはそんなの関係ねぇ、という程に毎日顔を合わせていた。 みんな有希を心配してくれての事だったんだろう。 有希もみんなといると不思議と元気になると言ってたしな。 ちなみに集合場所は俺の家。そう、有希はもう我が家の一員だった。 母親から料理を学び、自分の作った料理を俺が口に運ぶときは常に凝視してたな。 美味しいぞ、と告げた時の嬉しそうなあの顔。俺は世界一の幸せ者ではないかと本気で信じていた。 ちなみに俺は団活と合わせバイトをほぼ毎日入れていた。 有希と産まれてくる我が子の為にな。 正直、体は悲鳴をあげていた。しかし心はモチベーションが上がっていた気がする。 289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 08:11:57.52 ID:bfhZYjArO 9月になり学校も始まった。その頃から有希は度々欠席を繰り返すようになっていた。 出産まであと一月と半。身重にはあの坂道は辛いよな。 残暑が続く中、俺はというと学校、団活、バイトの日々を繰り返していた。 この頃には部室内での役割がハッキリしてた気がする。 特に朝比奈さんに至ってはメイド服に着替え、お茶出しをするのが日課になっていた。 またあの感覚だ。しかし以前と比べると小さくなったというかさほど気にならない程度のものになっていた。 9月も終わりを迎えるころ、下校の下り坂には心地の良い秋風が俺の頬を撫でていた。 290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 08:20:39.76 ID:bfhZYjArO 10月 木々の葉にも朱が差し込み、秋らしい風情を造り上げていた。 あと半月。 その時、俺はまだ知る由もない我が子の顔を見つめ、抱き上げているのだろう。 俺と有希とまだ見ぬ我が子を想像して自然と口角が上がっている事に古泉に指摘を受けるまで気づかなかった。 幸せだった。……でも心の中に空いた小さな穴のようなものは未だまだ消えない。 291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 08:30:46.78 ID:bfhZYjArO キョン「お〜い有希ーただいま」 長門「おかえりーキョン君」ニコッ キョン「どうだ体の方は、もう予定日まで数日だ。辛い時はちゃんというんだぞ」 長門「うん。わかった、ありがとキョンく……」バタン キョン「有希!!おい、有希!大丈夫か!?くそっ!早く救急車を……!」 10分後 ピーポーピーポーピーポー キョン「妊婦なんです!早く…早く有希をっ!」 隊員「落ち着いて下さい。陣痛が始まっています。あなたも車に乗って!」 298 名前: ◆O5jfgegfnI [誤字訂正] 投稿日:2009/01/21(水) 09:17:35.23 ID:bfhZYjArO キョン「有希!大丈夫だからな!俺がついてるから!」 長門「……キ、キョン……君…かんばるね……私…がんばって…元…気な子産む…からハアハア」 キョン「有希!がんばれ!…………」 その時俺は確かに見たんだ。 救急車の窓から見えた10月の、満開に咲く『桜』を。 301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 09:24:36.65 ID:bfhZYjArO 長門「…………さくらが……咲いて……私の……好きな……きせ…つ…」 その一言を最後に有希は分娩室へと入っていった。 ここまできたら俺には、いるかいないかわからない神様にいのるだけだ。 程なくしてSOS団の団員が全員集まった。 心強いぜ……みんな。 302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 09:31:40.90 ID:bfhZYjArO 有希が分娩室に入って6時間が過ぎようとしていた。 産まれてくる気配はまだ感じられない。 刻々と過ぎる時間。 と、朝比奈さんが気分転換ですと言い窓を開けたその時 まるで真冬のユキのような秋に咲いた桜吹雪が舞い込み俺たちを包んだ。 「オギャー、オギャー」 新しい命が桜と共に芽吹いた。 304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 09:42:50.09 ID:bfhZYjArO キョン「有希っ!」ダッ 医者「おめでとうございます。とても可愛らしい元気な女の子です。 さぁ、どうぞ中へ」ニコッ キョン「有希……頑張ったな、本当に頑張った……グスツ」 長門「キョン君……私……がんばったよ///」ニコッ 手のひらにも収まりそうなその小さな新しい命は確かに暖かく優しさを与えてくれた。 長門「キョン君?私…夢を見たのかな…?秋なのに桜が咲いてたの」 キョン「夢じゃないさ。ほら」 そう言って俺は有希に桃色の花弁を渡した。 長門「夢じゃ……夢じゃなかったんだ、フフツ」 長門「ねぇキョン君?もう一回だけ私の我が儘聞いてくれる」モジモジ 305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 09:47:00.90 ID:bfhZYjArO キョン「何でもきいてやるさ、有希」 長門「ありがとうキョン君///この子の名前。私が決めてもいい?」 キョン「ああ、構わないさ」 長門「ペンを……」 そう言って有希は先程渡した桜の花弁に文字を書き込んでいく。 306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 09:49:48.07 ID:bfhZYjArO そこに記されていた文字はこうだった 『涼宮ハルヒ』 311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 10:04:38.78 ID:bfhZYjArO キョン「有希、お前らしくていい名だな」 長門「私の大好きな季節、秋に咲いた桜。今思いついたの」ニコッ キョン「有希、遅くなって申し訳なかった。受け取ってくれ。」 長門「?、これは?……指輪……」 キョン「ああ正式には俺が18になるまで籍は入れられないが 有希……涼宮有希になってくれるか?」 長門「…………グスツ。ありがとうキョン君」ニコッ パチパチパチパチパチパチ 古泉「おめでとうございます」ニコッ みくる「グスツ……ふぇぇん……おめで、おめでとうございますぅ!キョン君、長門さん!」 朝倉「おめでとう。長門さんを不幸にしたら許さないわよキョン君!」 キョン「ああ勿論だ。ありがとうみんな」 長門「……ありがとう…グスツ」 313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 10:09:39.99 ID:bfhZYjArO 時が流れるのは早いもの、よくいう文句だが、ハルヒが産まれてからはまさにその通りだった。 日に日に成長していくハルヒ。 日に日に母親の顔になっていく有希。 俺はというと……まぁ相変わらずかな? 314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 10:16:20.72 ID:bfhZYjArO その後、朝比奈さんは一足早くに国立大の進学を決め、俺と有希、そして古泉も同様の進路に向け勉学に励んでいた。 まあ、実の所励んでいたのは俺だけだったかもしれないが。 朝倉は卒業と同時に両親のいるカナダへ行くそうだ。 うちのハルヒといえば全てにおいて同じ時期に生まれた子よりめざましい成長を遂げていた。 315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 10:20:54.75 ID:bfhZYjArO 1月 センター当日、滞りなく日程を終了し、俺に関してはまたしてもいるかいないか分かりもしない 神様にいのるだけだった。 2人は意外と簡単だっただのなんやかんや言ってたが、その話題には入れそうもないな。 神頼みしてる時点でそうだろ? 316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 10:26:42.22 ID:bfhZYjArO 奇跡的に合格を決めた俺は、家路につき ハルヒのひな飾りを眺めたのち眠りに落ちてしまった。 ?「キョン!ちょっとキョンったら!目を覚ましなさい!」 誰だ、俺の眠りを妨げる奴は…… 目を空けた先に映った人物は……ハルヒだった。 319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 10:54:25.28 ID:bfhZYjArO ハルヒ「パァーパ!あそぼ!」 俺はハルヒに無理矢理起こされ遊び相手になってやった。 しかし、こいつの成長速度はとてつもない。1才半である程度もう喋る事が出来るんだからな。 ママに似てよかったなハルヒ。 だが気になる事が……あの声の主は誰だったんだろう? まるで女王様様の様な唯我独尊をそのまま声と態度で表現したような ……幻でも見たのか俺は? まぁ勉学に励みすぎて疲れてたんだろうよ。……きっとな。 321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 11:06:14.65 ID:bfhZYjArO めでたく俺、有希、古泉の3人が進学した先で朝比奈さんが麗しいお姿で久し振りの対面をはたした。 みくる「お待ちしてましたぁ、こちらです」 朝比奈さんに先導され着いた先は通称『文化サークル館』といった建物で 何やらよく分からない研究部があったりと不思議な場所だった。 みくる「ここです」ニコッ 『SOS団』 紛れもない、俺らの集いの場だった。 1年かけて朝比奈さんが準備をしてくれていたそうだ。 感服です、朝比奈さん。 古泉「これでまた不思議探索を再開出来そうですね、団長」ニコッ 長門「…う、うん!」パァ 良かったな有希。 324 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 11:18:11.48 ID:bfhZYjArO その後はというと事件らしい事件は何も起こらなかった。 この時はまだ知る由もなかったんだ。この先待っていることが。 10月、ハルヒが2才の誕生日を迎えそれに伴い、何かほしいものはあるか?と尋ねた。 開口一番あいつはこう言った ハルヒ「なにもいらなーい。パパとママのがっこーにいきたい」 なんと!ホワイ?なぜ? 一度言ったらきかないののがこいつの性格だ。 キョン「どうする有希?」 有希「どうしよう……」 ハルヒ「ね、いいでしょパパ、ママ!?」 325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 11:27:35.06 ID:bfhZYjArO まあ、子連れの学生を見たことがないわけでもなかったし……という事で 俺と有希は講義終了後だったらということで渋々了解した。 ハルヒ「わーおおきいたてもの!パパとママとこいずみくんとみくるちゃんがあそんでるおへやにいきたーい」ダッ キョン「おい!ハルヒ!そっちは逆だ!こっちだ!」 ハルヒ「そうなのぉ、パパもはやくいってくれないと」 あぁなんて生意気に育っちまったんだ キョン「やれやれ」 有希「フフッ」 326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 11:34:48.52 ID:bfhZYjArO ハルヒ「ここねー!おじゃましまーす!」 ガチャン みくる「あー!ハルヒちゃんだぁ」 ハルヒ「みくるちゃんはあいかわらずおっぱいおおきいね!」 みくる「ひゃっ!そんなことないですよぉ……」 ハルヒ「こいずみくんもこんにちはー!」 古泉「はい、こんにちは。礼節のしっかりとした2才さんですね」ニコッ キョン「おい、ハルヒ!走るなと言っただろ!」 ハルヒ「だってパパとママおそいんだもん」プンッ 330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 11:47:21.46 ID:bfhZYjArO ハルヒ「ねぇパパ?ここでいちばんえらいひとはだ〜れ?」 キョン「ママだよ。団長だ。腕に腕章……赤いのがまいてあるだろ?」 ハルヒ「……ねぇパパ?わたしおたんじょうびなにもいらないっていちゃったんだけど…… えーと、えっとね……」 有希「ハルヒ……これがほしいんだよね」ニコッ ハルヒ「うん!!ママくれるの!?」 有希「私からのお誕生日プレゼント」ニコッ ハルヒ「やったー!ねぇねぇじゃあ、ダンチョーもわたし!?」 有希「ええそうね。あの……みんなも…いいかな?」ソロォ 古泉「構いませんよ」ニコッ みくる「わ、私も!」 キョン「有希がいいなら……」 有希「じゃあ決まり。今日からSOS団団長はハルヒね」ニコッ ハルヒ「うん!」 335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/21(水) 11:57:19.80 ID:bfhZYjArO ドン! ハルヒは無言で机の上に乗り、片手を腰に当て、 もう片手を腕を伸ばし、人差し指を突き刺し叫んだ。 「えすおーえすだんダンチョーすずみやハルヒ!ふしぎなこといーっぱいみつけてやるんだから!!!まってなさい!!!」 キョン「やれやれ」 『完』(?)