こなた「え・・・私のことが・・・好き?」 250 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 20:05:55.38 ID:CUbiGJ5m0 >>244 男子生徒A「はぁ…今学期も何もなかったなぁ…」 男子生徒A「せめて…クリスマスまでにはもっと仲良くなりたかったな…」 『どうなされたんですか?』 男子生徒A「た、高良さんっ!?何か用!?」 みゆき「は、はい… 顔色が優れないようだったので…」 男子生徒A「あ、いや…な、なんでもないよ!」 みゆき「そうですか? もし何かあったらすぐに保健室に行ってくださいね?」 男子生徒A「う、うんうん! 大丈夫だから気にしないで…」 みゆき「そうですか? それならいいんですけど…」 男子生徒A(やっぱり本人目の前にするとダメだなぁ)ちらっ みゆき「? どうされました?」 男子生徒A「い、いや、なんでもない、なんでもない!」 男子生徒A(ああ…何であんなに優しいんだよ…) 男子生徒A(高良さんと一緒に…クリスマス過ごせたら楽しいだろうな…) 263 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 21:18:55.68 ID:CUbiGJ5m0 >>250 男子生徒A(はぁ…どうしたらいいんだろう…) 『悩める少年、どうしたんだい?』ぽんっ 男子生徒A「ん?」 こなた「キミも、歩く萌え要素、みゆきさんの魅力に気がついたんだね?」 男子生徒A「泉…そりゃ高良さんは優しくて綺麗だからな」 こなた「そんなこと言って〜! キミのみゆきさんを見る目、恋する乙女の目だったよ〜?」 男子生徒A「はぁ!? そ、そんなわけないだろ!」 こなた「あ、ってことは、見ていたのはみゆきさんの豊満な胸かなぁ…?」 男子生徒A「あのな! 見ていたとしても言うと思うか!?」 こなた「…見ていたの?」 男子生徒A「見ていない!」 こなた「ふ〜ん…それじゃ、そういうことにしとこっか」 男子生徒A「しとけ!」 『こなたー! 早く帰るぞー』 『こなちゃん、もう行かないとバス来ちゃうよ〜?』 こなた「あ、つかさとかがみ! いまいく〜」 こなた「それじゃ、みゆきさんばかり見ていて、ストーカーと間違われないようにね?」 男子生徒A「なっ! そ、それは無いだろ!…た、多分」 こなた「ほんとにだいじょぶ〜? 好きなら好きって言えばいいのにさ〜」 男子生徒A「はぁっ!?」 こなた「照れない照れない、キミの目見たら、そんなのすぐに分かるよ〜 それじゃね〜」 男子生徒A(…くそう、そんなに俺、高良さんのこと見ていたか…?) 264 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 21:36:45.62 ID:CUbiGJ5m0 数日後… 男子生徒A(あれ?高良さん、また眼鏡忘れたのかな?) 男子生徒A(素顔の高良さん見れるのって滅多に無いよなぁ) 男子生徒A(でも、すごく黒板見辛そう…) 男子生徒A(……) 男子生徒A(…) ―― 『高良さん、今日黒板見えた?』 『いえ…それが眼鏡を忘れてしまって… 全く写せませんでした…』 『それじゃあ、俺のノート貸してあげるよ!』 『そ、そんな、迷惑じゃありませんか?』 『全然! はい、どうぞ!』 『あ、ありがとうございます! あなたは、優しいんですね』 ―― 男子生徒A(これだ!!) 男子生徒A(高良さんのために!高良さんのためにっ!)カリカリカリカリ… 桜庭先生(なんだ? 今日はあの男子とよく目が合うな… まあ、勉強熱心なのはいいことだ) 267 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 21:53:44.78 ID:CUbiGJ5m0 休み時間… 男子生徒A(見直し完了! これなら大丈夫だろ!) 男子生徒A(高良さんは、っと…) つかさ「ゆきちゃん、今日ノート取れた?」 みゆき「は、はい…一応取れたには取れたのですが…」 つかさ「見えないところあったのなら、私のノート貸してあげるよ〜?」 みゆき「そうですか? ありがとうございます」 つかさ「そんなことないよ〜、何時もゆきちゃんにお世話になっているお礼だよ〜」 みゆき「そんな、お世話だだんて…つかささんは本当に優しいんですね」 つかさ「そんなことないって〜 ゆきちゃんに色々教わっているお礼だよ〜」 みゆき「いえいえ、そこまで気を使っていただかなくても…つかささんにお礼を言うのは私のほうですよ」 つかさ「そんなことないよ〜」 男子生徒A(無限ループになってる… 話に入る隙が無い…) 『ま〜た会話がエンドレスになってるな…』 こなた「かがみ〜、あの二人止めて…」 かがみ「みゆきとつかさ! 何同じこと延々と喋っているのよ!」 みゆき「あ、かがみさん!」 つかさ「おねえちゃん!」 かがみ「みゆき、今日眼鏡無くて大変でしょ?昨日同じところ、私のクラスでもやったから貸してあげるわよ、はい」 みゆき「かがみさんも、ありがとうございます!」 男子生徒A「あ…」 269 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 22:06:59.62 ID:CUbiGJ5m0 放課後… 『悩める少年、今日はフラグ立てられなかったね』 男子生徒A「ふ、フラグ?」 こなた「二時間目の休み時間、みゆきさんにノート貸そうとしてたでしょ?」 男子生徒A「な…してない、よ…?」 こなた「ホントに? ノート両手で掴んで、こっちチラチラ見ていたじゃん」 男子生徒A「み、見ていないって!」 こなた「嘘ばっかりっ!選択恋愛一段の私を誤魔化せると思ってるの?」 男子生徒A「なんだよ選択恋愛って!」 こなた「そこは分からなかったらスルーで… でも、みゆきさん鈍いからねぇ…」 男子生徒A「だからそんなんじゃないって!」 こなた「定番」 男子生徒A「は?」 こなた「定番過ぎるんだよ〜、キミの行動がさ〜」 男子生徒A「こ、行動って…普通だろ?」 こなた「自覚症状無し、かぁ… ホントにいるんだね、主人公気質な人って…」 男子生徒A(たまに泉の日本語が分からなくなる…) 270 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 22:21:44.65 ID:CUbiGJ5m0 こなた「で、そこで主人公なキミに私からの提案があるのだよ」 男子生徒A「良く分からないけど、何だよ?」 こなた「私、攻略対象になるより、ナビゲーター役ってやってみたかったんだよね〜」 男子生徒A(分からない… もう黙って聞いていよう…) こなた「好感度を教えてくれたりするキャラって、いうの? 姉とか、従妹とか…」 男子生徒A「……」 こなた「だから、私がナビゲートしたげるよ」 男子生徒A「…何を?」 こなた「キミがみゆきさんとクリスマスまでに個別ルートに入ることが出来るようにさっ」 男子生徒A「泉…もうちょっと簡単に話してくれないか?」 こなた「分からないか… んとね、クリスマスまでにみゆきさんと付き合えるように、私が手助けしてあげる、ってこと」 男子生徒A「なっ!!?」 こなた「なっ、ってなぁに? やっぱりそうなりたいんでしょ?」 男子生徒A「……!」 こなた「ね?」 男子生徒A「……」 男子生徒A(ダメだ…泉には完全にばれてる…)        (泉が手伝ってくれるって…ただからかって遊びたいだけじゃないか?)        (でも高良さんと仲のいい泉なら…もしかして)        (どうせ俺だけじゃ何もできないかもしれないし…)        (一応、泉も女の子だし…女の子の意見が聞けるのはいいことかも?)        (それならやっぱり…そうだな…折角だし…) こなた「…で?どうするの? 冗談じゃなくて、ホントに手伝うつもりだよ?」 男子生徒A「……」 男子生徒A「そ、それなら…」 272 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 22:43:02.03 ID:CUbiGJ5m0 数日後、放課後… トントン こなた「やふー」 男子生徒A「あ、泉…」 こなた「で、この数日間で何か変わった?」 男子生徒A「と、特に何も…」 こなた「だよねー…現実じゃあ好感度アップのイベントなんて滅多に起きないよね〜」 男子生徒A「…手助けしてくれるんじゃなかったのか?」 こなた「うん、だから何時もメール送っているでしょ?」 男子生徒A「メールって、この罰ゲームみたいな内容のメールか?」 こなた「罰ゲームって… これでもちゃんとフラグが立ちそうなイベントを考えてだね…」 男子生徒A「でも、無茶だろ…『幼馴染が交通事故で他界した境遇を話す』とか…」 男子生徒A「『じつは昔に出会っていた記憶を思い出す』とか…」 男子生徒A「両方、俺に当てはまってないし、そもそも何でこれがみゆきさんと仲良くなるための方法なんだよ…」 こなた「あ…それはネタだよ…」 男子生徒A「な、なにい!?」 こなた「お、怒らないで! これくらいならやったことあってもいいと思ったんだけどなぁ…」 男子生徒A「泉…やっぱりお前に頼った俺が間違いだった…」 こなた「ああっ! だ、だいじょぶ!」 男子生徒A「何がだよ…?」 こなた「今日はちゃんと私のほうでセッティングしてあるからさ!」 男子生徒A「何か用意してくれたのか?」 こなた「このあと、みゆきさんを含めて、みんなで図書室で宿題しようと思って…」 こなた「それで、皆にキミも来るってこと伝えてあるからさ」 276 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 22:53:35.12 ID:CUbiGJ5m0 図書室… かがみ「今日は珍しく、こなたのクラスの男子も一緒なんだって?」 つかさ「うん、こなちゃんがどうしても一緒に勉強したいって頼まれたから、って…」 かがみ「こなたに勉強を? こなたに頼むなんて、一体どんな人なのよ?」 つかさ「う〜ん… えっと…」 かがみ「つかさ、同じクラスなのに知らないの?」 つかさ「そ、そんなことないよ〜? 名前と顔は分かるけど、あまり話したことなくて…」 みゆき「私もお話したことありますが、とても勉強熱心で、真面目な方ですよ」 かがみ「ふーん…」 つかさ「私達の中では、こなちゃんが一番仲良いんじゃないかな〜?」 かがみ(こなたの…友達…類友か?) みゆき「そうですね、泉さんと一緒に居るところを最近は良く見かけます」 かがみ「ふーん…」 かがみ「…そういえば、もう12月なんだよね」 みゆき「そうですね、もう外も冬の空気になってきましたね」 つかさ「そうだよね、最近は朝起きるのも辛くてー…」 かがみ(クリスマス、かぁ… こなた、まさかね…) 279 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 23:17:36.03 ID:IDdXIQ/F0 がらっ!! こなた「みんなごめんごめん〜」 男子生徒A(みゆきさんっ! それと…柊と柊のお姉さんか) こなた「やっぱり図書室はあったかいねぇ〜」 みゆき「本は一定の気温、湿度で保存しないと、すぐ痛んでしまいますから、図書室は本にとって一番環境が良い      設定になっているんですよ」 つかさ「へぇ〜、そうなんだ〜、本さんが気持ち良い場所って、私達にとっても過ごしやすい場所なんだね〜」 男子生徒A(…言われてみれば、図書室は何時も過ごしやすいな…) こなた「それじゃ、早速宿題やって、駅前のクレープ食べに行こうよ!」 かがみ「写してすぐ帰ろう、何て思っていても、今日は自分でやりなさいよ?」 こなた「ええっ!」 つかさ「えっ…」 かがみ「つかさもそう思っていたの…? はぁ… だって今日私宿題無いし…」 こなた「ふっふっふ…つかさ、今日はそのための最終兵器、リーサルウェポンがここにあるんだよっ」 こなた「ねっ!?」 男子生徒A「お、俺!?」 こなた「そうっ! キミなら宿題ぱぱっと終わらせてくれそうだしっ!」 男子生徒A「まさか、そんな理由でここに…」 こなた「ギブ&テイク、でしょ?」 男子生徒「……」 こなた(みゆきさんの隣に座れるようにしてあるから、ね) 男子生徒「…分かったよ、でも丸写しはさせないからな?」 かがみ「……甘いのね、キミは」 男子生徒A(柊のお姉さんって、柊と違って、何時も怒っているよな…) 280 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 23:27:18.33 ID:IDdXIQ/F0 カリカリカリカリカリカリ… 男子生徒A(い、いつもこんな空気で勉強しているのか…?) 男子生徒A(柊はさっきから何度も寝そうになっているし) 男子生徒A(泉も考えているようで全然進んでいないし…) 男子生徒A(柊のお姉さんはさっきから小説読んでいるし…) 男子生徒A(高良さんは詰まることなく宿題すすんでいるし…) 男子生徒A(それに…勉強会って、こんなに静かにやるものなのか?) 男子生徒A(もっと皆で教えあったりとか、話しながらわいわいやるものじゃないのか?) …… 男子生徒A(終わった…) こなた「ん、宿題、終わった?」 男子生徒A「あ、ああ…一応は…」 こなた「じゃあさ、ここがちょっと分からないんだけど、教えてもらっていいかな?」 男子生徒A「…ここか? ここはな…」 男子生徒A(ああっ! 泉としか話せない!!) 男子生徒A(高良さんと話したいのに、何で何も思い浮かばないかなぁ…!) 282 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 23:42:22.27 ID:IDdXIQ/F0 十分後… こなた「終わった〜!」 つかさ「私も〜」 男子生徒A「二人とも、俺のを写したのと変わらないじゃないか…」 こなた「いいのだよ〜 こういうのはやり遂げることが大切なんだから!」 かがみ「その言葉、ここで使うところじゃないだろ…」 つかさ「でもありがと〜、本当に助かったよ〜」 男子生徒A「いや…それならいいんだけどさ…」 かがみ「良くないわよ…結局こなたたち自分で宿題やった場所少しだけじゃない…」 男子生徒A「あ、そうだな…ごめん…」 かがみ「あ、謝る必要はないわよ! ただ、こなたたちがもう少し自分でやる努力をしろ、っていいたいの!」 こなた「ごめんね、かがみはツンデレだからちょっと言葉にとげがあるけど、根は優しい子なんだよ〜」 かがみ「な、何変なこと吹き込んでいるのよ! ち、違うわよ! ツンデレなんかじゃないっての!」 男子生徒A(…あ、何となく泉の言ったことが分かった気がする…) 男子生徒A(高良さんとまだ話せない…何時もならもっと簡単に話せたと思うんだけど…) 男子生徒A(話す内容を考えて話すなんて、初めてかもしれない…) 男子生徒A(話すことなんていっぱいあるんだけどな… 何でだよっ…) こなた「さて、今日は予定よりかなり早く終わったし、みんなでぱぁ〜っと遊びにいこうっ!」 かがみ「といっても、今日はクレープだけよ? お金あまり持ってきていないし…」 こなた「ホントに? お金のせい? お金のせいなの?」 かがみ「…ほ、ほんとにお金がないのよ!」 男子生徒A(泉と柊のお姉さんって何時見ても仲がいいよなぁ…) みゆき「あの…あなたも一緒に来てくれますよね?」 男子生徒A「え、あ…うん、俺が行ってお邪魔にならないのなら…もちろん」 289 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/05(金) 23:57:36.90 ID:IDdXIQ/F0 駅前… みゆき「そうなんですか!ついついはまってしまいますよね!」 男子生徒A「そうそう、ちょっとした暇つぶしなのにさ、いつの間にかハイスコア狙っていたり…」 みゆき「でも、運の要素もありますから、気分が乗っているときでも調子が出なかったり…」 男子生徒A「そうそう!ここは絶対無いだろ!って思っていると、あ、やっちゃった、ってなるんだよね」 男子生徒A(話し始めると、結構喋れるもんだな) 男子生徒A(高良さん、こういうところもあるんだな〜 なんだか何時ものイメージとちょっと違うけど…) 男子生徒A(なんだろう…何時もの高良さんも可愛いけど、今の高良さんもすっごく可愛い…) かがみ「…こなた、いいの?」 こなた「え?何が?」 かがみ「さ、さっきからみゆきと話してばかりじゃない…」 こなた「うん、それが何か問題でも…?」 かがみ「いや…こなたはいいのかな、ってあいつと話せなくて…」 こなた「私? 私よりみゆきさんと話してもらわないと困るんだよ〜」 かがみ「…って、ことは、こなたじゃなくて、みゆき、ってこと?」 こなた「…そうだよ?」 かがみ「…あ、そ、そうなんだ〜、そうなんだ、ああ、みゆきかぁ〜!」 こなた「かがみ、どしたの?」 かがみ「ん、何でもない あ、クレープ屋発見っ!」だっ! こなた「…?」 つかさ「おねえちゃん、何か嬉しいことあったのかな〜?」 こなた「う〜ん…さぁ…?」 292 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 00:12:54.90 ID:mvCHlSkg0 かがみ「まだ時間あるけど、どうする?」 こなた「う〜ん…そだね〜みゆきさんはだいじょぶ?」 みゆき「はい、私も今日はまだ大丈夫ですよ」 つかさ「キミも、まだ帰らなくて大丈夫〜?」 男子生徒A「ああ、俺はここから近いから大丈夫だよ」 こなた「じゃあどうしよっかな…」 こなた「…!」 こなた「あ!そういえば今日コンプエースの発売日だよ!メイトとゲマズ行かないと!」 かがみ「あれ、あんたそっちも買っているんだっけ?」 こなた「ほらかがみもラノベ買いたいって言っていたし、ついでに行こうよ!」 かがみ「え、あれは昨日近くの本屋で買ったわよ」 こなた「かがみ〜、行こうよ、かがみん! ね、かがみん!」 かがみ「かがみん言うな…あ… あ、ああ!そうね、ちょっと新作あるか見てくるね」 こなた「キミとみゆきさんはちょっと駅前で待ってて!」 こなた「すぐ戻ると思うけど、みゆきさんの携帯に連絡いれるからぶらついていていいよ〜」 つかさ「わたしは…」 かがみ「ほらつかさ! つかさも行くわよ!」 つかさ「え、う、うん…? じゃあ、またあとでね〜」 みゆき「ええ、それではまた」 男子生徒A「またあとで…」 男子生徒A(おいおいおいおいおいおい! 泉〜!? これはちょっと不自然すぎないか!?)       294 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 00:20:43.16 ID:mvCHlSkg0 みゆき「駅前にずっと居ても寒いですし、少し色々見てみませんか?」 男子生徒A「あ、うん、そうだね…」 男子生徒A(高良さん、この状況不自然に感じないのか…?) みゆき「あなたは、何か見たいものとかありますか?」 男子生徒A「そうだな〜…」 男子生徒A(…………) 男子生徒A(…あ、あれ!? こういう時ってどこ行ったらいいんだ!?) 男子生徒A「そ、そうだなぁ…」 男子生徒A「高良さんは、何か見たいもの無いの?」 みゆき「わたしですか? そうですね…」キョロキョロ みゆき「あ、あそこのお店、ちょっと入ってみませんか?」 男子生徒A「ん?……並んでいるのは…食器?」 297 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 00:32:23.29 ID:mvCHlSkg0 みゆき「あ、これ可愛いと思いませんか?」 男子生徒A「あ〜、雪の模様が綺麗かも…」 みゆき「これも中々良さそうですね」 男子生徒A「へぇ…何だか高級料亭で出てきそうな…湯のみ、だね?」 みゆき「あ、これ湯のみじゃないんですよ」 男子生徒A「そうだよね…蓋ついているし…」 男子生徒A(どこかで見た記憶があるんだけど…どこだっけ…?) みゆき「これは、茶碗蒸し専用の容器なんですよ」 男子生徒A「ああ!そうだ、茶碗蒸し! あの入れ物だ!」 みゆき「ふふふっ、大げさですよ、そんなに驚かなくても」 男子生徒A(高良さんが笑ってくれた! ああっ笑顔も可愛い…!) 男子生徒A「でも、なんで茶碗蒸しの容器?」 みゆき「私、冬になるとよく茶碗蒸しを食べるんですよ」 男子生徒A「へぇ…茶碗蒸し好きなの?」 みゆき「はい、体も暖まりますし、栄養価も高くて美味しい…冬には欠かせない食べものですよ」 男子生徒A「本当に好きなんだね、何時もより説明に力が篭っていた気がするよ」 みゆき「そ、そうでしょうか…? でも、確かに小さい頃から大好きな食べ物なので…」 男子生徒A(照れた高良さんも可愛いなぁ!) 301 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 00:47:58.77 ID:mvCHlSkg0 みゆき「それで、去年の冬の終りにお気に入りの容器を割ってしまったんです…」 男子生徒A「あ…そうなんだ…」 みゆき「私の不注意でして…落ちたときに粉々になってしまったので修復することもできなかったんです」 男子生徒A「そっか…残念だったね…」 みゆき「ええ… でも」 さっ みゆき「今日偶々入ったこのお店で、いいものを見つけることができました」 男子生徒A「あ…いい色だね」 みゆき「はい、大きさも手ごろですし、前に使っていたものに似ているので気に入っちゃいました」 男子生徒A「…これ、だよね?」 みゆき「はい、あ、そちらの方が綺麗ですね」 男子生徒A(…なんだ、そんなに高いものでもないんだな) 男子生徒A「高良さん、これでいいの?」 みゆき「はい、そちらのにしますね」 男子生徒A「おっけー、じゃあちょっと待ってて」 みゆき「えっ…?」 男子生徒A「これお願いします」 店員「はぁい、1200円ですね〜」 みゆき「えっ!!? わ、悪いですよ! そんな、私が買いますから!」 男子生徒A「はい、ぴったり1200円」 店員「はぁい、ありがとう」 男子生徒A「もう払っちゃった」 みゆき「あ、あ…あう…そ、そのっ…ありがとうございます…! あ、そうだっ!」 306 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 01:02:06.83 ID:mvCHlSkg0 みゆき「すみません、これください!」 店員「はぁい、これも1200円ですね」 男子生徒A「それも買うの?」 男子生徒A(あ…これも結構綺麗だな…) みゆき「はい! でも、これは私が払いますから!」 店員「はい、800円のお釣りです」 みゆき「ありがとうございます」 男子生徒(気に入ったのがもう一つあったのなら気がつくべきだったな…) 店員「ありがとぉございましたぁ〜」 男子生徒A「…それじゃあはい、高良さん、これ」 みゆき「はい…本当に、本当にありがとうございます!」 男子生徒A「いやいや、高良さんが本当に欲しそうにしていたから、早すぎるクリスマスプレゼンだと思って」 みゆき「はい… それで」 さっ 男子生徒A「…えっ?」 みゆき「これ、早すぎる私からのクリスマスプレゼント、なんてどうでしょうか…?」 310 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 01:12:27.70 ID:mvCHlSkg0 男子生徒A「ええっ!!?」 みゆき「そ、その、やっぱり買ってもらうだけだと悪いですし… それにこれならお互いにプレゼント交換したことになりますよね?」 男子生徒A「あ、あ…うん…」 みゆき「あ!! そ、そうですよね…茶碗蒸し好きなのは私なのに…! ご、ごめんなさい! 他のものの方が良かったですよね…」 男子生徒A「そっ、そんなことないって!!」 みゆき「でも…あなたに選んでもらったほうが良かったですよね… ごめんなさい、もっと考えてからのほうが…」 男子生徒A「い、いや…そうじゃないって!」 男子生徒A「う、うれしいよ! その、本当に嬉しくて…」 みゆき「え…でも…」 男子生徒A「だって、高良さんが選んでくれたんだ、むしろ勝手に買ったのは俺のほうなのに、それに合わせてくれて…」 男子生徒A「だから、嬉しいんだよ、こっちこそ、ありがとう!!」 みゆき「…そ、そうですか?」 男子生徒A「ああ! 本当! なんて言うかな、こう、言葉では言い表せないけど、嬉しいんだよ!」 みゆき「そう言ってくれると…私も…あなたのために選んだので嬉しいです…」 男子生徒A(ぐっはぁあああ!!) 男子生徒A「! 高良さん!」 みゆき「は、はいっ?」 男子生徒A「俺、この茶碗蒸し入れ、大切に使うよ! 本当に、大切に使う!」 みゆき「ふふふっ、そこまで強く言ってくれると私も嬉しいです」 みゆき「わたしも、あなたが選んでくれたこの茶碗蒸し入れ、大切につかいますね、今度は絶対割らないようにします!」 312 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 01:19:16.08 ID:mvCHlSkg0 数十分後… みゆき「あっ…」 ピッ みゆき「はい、もしもし高良です」 みゆき「はい、はい、あ、そうなんですか? はい、わかりました」 みゆき「それでは泉さん、また明日学校でつかささんとかがみさんにもそう伝えておいてください」 みゆき「それでは、また明日」 ピッ 男子生徒A「…泉から?」 みゆき「はい、急な用事が入ったとかで、三人とももう帰るそうです」 男子生徒A「ここからじゃ駅遠いから、一緒に帰るのは無理、ってことか」 みゆき「はい、ですから先に帰ると言ってました」 男子生徒A「そっか、じゃあ、俺達はどうする?」 みゆき「そうですね、私達も駅に向いましょう」 314 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 01:27:52.00 ID:mvCHlSkg0 男子生徒A「ん? 何かやってるな」 みゆき「何でしょう?」 男子生徒A「福引?」 みゆき「2000円以上の買い物をしたレシートの提示でできるそうですよ」 男子生徒A「…あ、それならできるね」 みゆき「折角ですので、やってみましょうか」 …… 男子生徒A「はい、これ」 店員「はい、それじゃあ1回だけまわしてね〜」 みゆき「一等は金色の球で20型の液晶テレビ、二等が遊園地のペアチケットだそうです」 男子生徒A「他は…そんなにいいものは無いか」 男子生徒A「高良さん、やってみる?」 みゆき「私が、ですか? あまりくじ運は良いほうではないのですが…」 男子生徒A「大丈夫だって! ほら、高良さん」 みゆき「そうですか? …それでは、いきます!」 ぐいっ! ガラガラガラ…! 319 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール議論中[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 01:40:02.24 ID:mvCHlSkg0 夜、自宅… ピロリロリロン! 男子生徒A(泉からメールの返信か?) ピッ こなた『なにそれw そこは普通ペアチケット引くでしょw      まだフラグ立っていないのかな〜      でも、結構進展はあったんじゃない?      まあ頑張ってよ!』 男子生徒A「そんなに上手く行かないっての…でもまあ、高良さんからプレゼント貰ったし…今日は満足だ!」 男子生徒A「高良さんって、駄菓子とか食べるのかな…五袋持って帰ったけど…」ヒシャッ、サクサクサクサク… 男子生徒A「っはあ…10袋もいらねーっての一袋に何本入ってるんだよ…はぁ…」 サクサクサク… 男子生徒A「明日休みだし、茶碗蒸しでも作ってみようかな…」 ピイッ!サクサクサクサク… 324 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 01:52:11.16 ID:mvCHlSkg0 12月22日、学校… こなた「……」 男子生徒A「……」 こなた「……」 男子生徒A「……」 こなた「……へたれ」 男子生徒A「ぐっ!」 こなた「なにやってたのさ! こんなに時間あったのに! 明後日だよ?クリスマスイヴ!」 こなた「それに、今日で学校も終り! 次に合えるのは来年だよ? いいの?」 男子生徒A「いや、だってさ、前よりかなり仲良くなったし…」 こなた「それが目標なの? 違うんじゃないの?」 男子生徒A「そ、そうだけどさ、なんていうか…折角仲良くなったから…」 こなた「告白して、仲が悪くなるのが嫌だ、ってこと?」 男子生徒A「…ああ」 こなた「ああ!もう! 何で似なくていいところまでそう主人公気質なのかな!」 こなた「その考え方、バッドエンド直行だよ? いいの?ねえ?」 男子生徒A「バッドエンドって…今はこのまま友達でもいいんじゃないのか?」 こなた「でもさ… でも…」 こなた「……」 こなた「…2日か…」 男子生徒A「え?」 こなた「2日間、全部予定あいているよね?」 男子生徒A「え…うん…」 327 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 02:03:07.42 ID:mvCHlSkg0 男子生徒A「…泉、本当か?」 こなた「私も自分でなにやってるんだろう、って思うよ…」 こなた「はい、これ、みゆきさんにも一枚渡してあるから」 男子生徒A「…幾らだ?」 こなた「タダであげるよ、バイト先のもらい物だから」 男子生徒A「でも」 こなた「いいの、いいの気にしない! みゆきさんにも言ってあるし、あとは二人で、ね?」 男子生徒A「…ありがとう」 こなた「なあに、最後の裏ワザみたいなものだからね〜」 こなた「でも、フラグ立っている…のかわからないから上手く行くかはキミ次第だけどね」 こなた「ってことで、明日は気合入れて頑張ってきてね〜!」 男子生徒A「ああ…分かった! ありがとう」 こなた「だって、私達友達じゃん、それくらい当然!」 男子生徒A「友達? ナビゲーターじゃなかったのか?」 こなた「どっちでもいいじゃん、ナビゲーターは悪友だったり親友だったりするパターンもあるしさっ!」 男子生徒A「そうなのか? でもありがとな、遊園地のペアチケット」 こなた「有効に使ってね!」 329 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 02:17:40.70 ID:mvCHlSkg0 翌日、遊園地… 男子生徒A「高良さん、今日は来てくれてありがとう」 みゆき「いえ、チケットをくれた泉さんのおかげですよ」 男子生徒A「でも…ほんと、遠かったね…」 みゆき「ええ…有名な遊園地なのはいいのですが、都内からだと遠いですね…」 男子生徒「ちょっと休んでからにしようか…」 みゆき「はい…流石にずっとバスに乗ってくるのは疲れました…」 …… 男子生徒A「そろそろ行こうか?」 みゆき「はい、それでは、どうしましょうか?」 男子生徒A「そうだな…やっぱりここにきたら、あのジェットコースター乗らないとね!」 みゆき「そうですね!やはりあの落差は体験してみたいですよね!」 …… 男子生徒A「……」 みゆき「……」 男子生徒A「…折角来たのに…」 みゆき「強風に煽られたら危険だからなんでしょうね…、仕方ありませんよ…」 男子生徒A「それじゃあ、もう一つあったよな、あっちのジェットコースター行ってみよう!」 332 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 02:30:17.88 ID:mvCHlSkg0 …… 男子生徒A「はぁ〜… 結局、大きいホットドッグ食べただけかぁ…」 みゆき「それでも、来た甲斐はあったのではないでしょうか」 男子生徒A「うん…でもやっぱり…」 男子生徒A(高良さんがはしゃぐ姿見たかったな…) みゆき「でも、まだ他にも色々ありますよ? 折角ですので、見に行きましょうよ」 男子生徒A「そうだな… 食後の運動にもなるからちょっと歩こうか」 みゆき「はい」 みゆき「それにしても、今日は寒いですね」 男子生徒A「もう12月後半だからね」 みゆき「早いですよね…」 みゆき「何時からでしたっけ?」 男子生徒A「ん?何が?」 みゆき「あなたが、私達と一緒に遊ぶようになってから…」 男子生徒A「泉に勉強会に誘われたのも結構前だな…」 みゆき「そうですね、あんなに静かに皆が勉強していたのは始めてだったのでよく覚えています」 男子生徒A「初めて行ったのがあの空気だったからなぁ…最初はどうしていいか分からなかったよ」 みゆき「でも、あの日はあなたがいたからかもしれません」 男子生徒A「そりゃそうだろうな、知らない人間が居たら 337 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 02:35:07.54 ID:mvCHlSkg0 途中送信… みゆき「それにしても、今日は寒いですね」 男子生徒A「もう12月後半だからね」 みゆき「早いですよね…」 みゆき「何時からでしたっけ?」 男子生徒A「ん?何が?」 みゆき「あなたが、私達と一緒に遊ぶようになってから…」 男子生徒A「泉に勉強会に誘われたのも結構前だな…」 みゆき「そうですね、あんなに静かに皆が勉強していたのは始めてだったのでよく覚えています」 男子生徒A「初めて行ったのがあの空気だったからなぁ…最初はどうしていいか分からなかったよ」 みゆき「でも、あの日はあなたがいたからかもしれません」 男子生徒A「そりゃそうだろうな、知らない人間が居たら話し辛いだろうし…」 みゆき「いえ、あなたが居たおかげで、皆が飽きる前に宿題が終わったんですよ」 みゆき「飽きてしまったら勉強は後回しにして、いつも結局遊んでしまいますし…」 男子生徒A「そうだったの?」 みゆき「はい…」 みゆき「ですから… あの時間に終わったから…あなたと一緒に買い物して…」 みゆき「あなたから、茶碗蒸しの容器、貰うことができたのですから…」 339 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 02:49:03.49 ID:mvCHlSkg0 男子生徒A「…俺も、高良さんから貰ったのを使って茶碗蒸し作っているよ」 みゆき「そうなんですか? 茶碗蒸し、上手く作れました?」 男子生徒A「ああ、高良さんから作り方教わってから、もう失敗していないよ」 みゆき「そうですか…それは良かった…」 男子生徒A「高良さんは?」 みゆき「私ですか?私は最近、週に2、3回作っていますよ」 男子生徒A「本当に好きなんだね」 みゆき「ええ、あの器だと、とても美味しく茶碗蒸しが出来る気がするんです」 男子生徒A「へぇ…さすが高良さん、見る目があるんだね」 みゆき「そうでしょうか?それより……でも」 みゆき「…でも、もっと美味しくなる理由があるような気がします…」 男子生徒A「何かコツがあるってこと?」 みゆき「…コツですか、そうですね…」 みゆき「…あなたは、美味しく感じませんか?」 男子生徒A「そうだな…前からあまり茶碗蒸し作ったことなかったから前と比べて、っていうのは分からないかも…」 みゆき「そうですか…」 男子生徒A(…あれ? ちょっとまずいこと言ったか?) みゆき「……」 男子生徒A「……折角だし… みゆき「…?」 男子生徒A「…あれ、乗らない? ここまで折角歩いてきたんだし」 みゆき「…そうですね、折角ですし……乗りましょうか」 344 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 03:03:44.97 ID:mvCHlSkg0 観覧車内…… みゆき「すごいですね… 富士山があんな近くに…」 男子生徒A「もう少し晴れていれば、遠くまで見えるんだろうな…」 みゆき「わぁ… 始めてかもしれません…こんなに高い観覧車に乗ったのは…」 男子生徒A「俺もそうかもしれないな」 …… 男子生徒A「空の上って静かなんだな」 みゆき「風の音だけですね…」 男子生徒A「……」 みゆき「……」 男子生徒A「あのさ…」 みゆき「はい」 男子生徒A「今年、高校最後の冬休みだよね」 みゆき「そうですね… 少し寂しく感じますね」 男子生徒A「……」 みゆき「……」 男子生徒A「でさ、明日って、高校生最後のクリスマスイヴだったり…」 みゆき「そうですね…」 男子生徒A「…高良さん…」 みゆき「……」 男子生徒A「高良さんと…その…」 みゆき「は、はい…」 男子生徒A「明日の…クリスマスイヴ…その…」 みゆき「はい…」 男子生徒A「……高良さんと…」 みゆき「…はい」 男子生徒A「高良さんと…一緒に居たいんだ…」 352 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 03:23:30.88 ID:mvCHlSkg0 翌日、クリスマスイヴ… 男子生徒A「……」 こなた「……」 男子生徒A「……」 こなた「……」 男子生徒A「…いーずーみぃぃぃぃぃぃ!!」 こなた「そ、そんなに怒らないで、ね?!」 こなた「だって、みゆきさんが今日皆でパーティやること、伝えていなかったなんて知らなかったんだって!」 男子生徒A「昨日、昨日…! みゆきさんが笑顔で『はい』って…すごい笑顔で答えてもらった俺の気持ちが分かるか?」 こなた「で、でもさ…いいじゃない…親友でいいんでしょ? それに振られたわけじゃないんだし」 男子生徒A「いくらみゆきさんでも、あそこまで言って、気がついてないって本当にあると思うか?」 こなた「だってみゆきさんだし… それに、これはこれでさ!いいじゃん!」 男子生徒A「くうっ…! でも俺はっ!俺は…!」 『二人とも、廊下に何かありましたか?』 男子生徒A「み、みゆきさんっ!?」 こなた「い、いやあなんでもないよ、それより、もう用意できたの?」 みゆき「はい、つかささん特製のケーキ、完成していますよ」 かがみ「ほらあの二人どこ行ったのよ〜? 何時までたってもケーキ食べられないじゃない!」 みゆき「ほら、二人とも、早くきてください!」ぎゅっ、ぐいっ 男子生徒A「あっ…(手…!)」 こなた「あっ…なに驚いてるの?ねえ?」 男子生徒A「なっ! なんでもないっての!」 男子生徒A(まぁ…今はこれでいいか…仕方ないよな…) 354 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 03:40:41.67 ID:mvCHlSkg0 そして3月、卒業式… 男子生徒A「泉、今日も小さいな」 こなた「なんだよへタレ、最後の挨拶がそれ?」 男子生徒A「へタレって…!」 こなた「イベント色々あったのに、結局全部みゆきさんに受け流されちゃったじゃん」 男子生徒A「あれは…! 俺か? 俺が悪いのか?」 こなた「う〜ん…五分五分、かな…?」 男子生徒A「半々かよ…!」 男子生徒「でもまあ…最後か… そうだな、学校で会うのはこれで最後だよな…」 男子生徒A「……」 こなた「…今、みゆきさんのセーラー服姿が見れなくなるのは寂しい、って思ったでしょ?」 男子生徒A「なっ!? 思って…ない!」 こなた「ホントに?」 男子生徒A「…どうだろうな」 こなた「でも、みゆきさんの制服なら、まだ見れるよ、ほら」 男子生徒A「…ああ、でもこれが本当に最後なんだな… みゆきさんや、泉や柊、柊姉と学校で会うのも…」 こなた「…本当に最後、これでおしまい これ以上は延長戦も無し」 男子生徒A「ああ…」 こなた「何感慨深くなってるのさ! キミらしくない!」ばしんっ! 男子生徒A「何時もどおりだって!」 こなた「でもまあ、またどこかで会えるかもしれないし、その時はまたよろしくね!」 男子生徒A「ああ、またな泉… その、色々ありがとうな!」 こなた「いやいや、礼にはおよばんよ〜 それじゃ、またね!」 男子生徒A「……さて、他の奴らのところにも挨拶に行くか…」 355 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 03:50:54.64 ID:mvCHlSkg0 午後4時… 男子生徒A「あ〜ぁ… もうこんな時間かよ…」 男子生徒A(黒井先生にもあえなくなるし、あれくらい長く話すのもいいか…) 男子生徒A(…結局、みゆきさんとは親友以上にはなれなかったな…) 男子生徒A(でもまあ、泉のおかげだよな、ここまで仲良くなれたのは) 男子生徒A(この教室ともこれで最後か…) 男子生徒A(……) 男子生徒A(さて、それじゃあ帰るか!)  ひらり… 男子生徒A(あれ、カバンに何かはさんでいたか?) 男子生徒A(……………) 358 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 04:09:43.74 ID:mvCHlSkg0 屋上…  ばだんっ!! 男子生徒A「…みゆきさんっ!!」 みゆき「…あ」ゴシゴシ 男子生徒A「みゆきさん?」 みゆき「…もう来てくれないかと思っていました」 みゆき「今日で最後だと思うと、どうしても、どうしても気持ちが落ち着かなくて…」 ポロッ… みゆき「ごめんなさい…」ゴシゴシ 男子生徒A「俺は…だって…俺はずっと…!」 男子生徒A「俺だってっ!今日でみゆきさんと学校であえなくなるって思うと…っ!」 男子生徒A「みゆきさん…!」 男子生徒A「だって俺…みゆきさんのことが…みゆきさんのっ」 男子生徒A「みゆきさんのことが…好きだから…! だから、これからも、みゆきさんと一緒にいたい!」 男子生徒A「友達、親友じゃなくて、もっと、みゆきさんにとって、もっと特別な人になりたい…」 男子生徒A「俺にとってみゆきさんは…一番好きな…一番特別な存在だから…!」 男子生徒A(言えた…!!) みゆき「……」 男子生徒A「……」 みゆき「……」 359 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 04:26:24.55 ID:mvCHlSkg0 みゆき「……」 ポロッ… みゆき「……っ」 ポロッ…ポロッ みゆき「ううっ…っく…っ…」 ポロポロポロ… みゆき「いいんですか…っ」 ポロポロ… みゆき「クリスマスのときも、バレンタインの時も、いつも、いつも気がつけなかったのに…」 みゆき「勉強だけで…っく…他の事は…全然鈍いのにっ……」 みゆき「わたしでっ…わたしでいいんですか…」 ポロポロ… 男子生徒A「……もちろん、そういうところを全部、全部含めて、みゆきさんのことが好きなんだ……」 みゆき「ううっ…!」 みゆき「私もっ…」 みゆき「私も、ずっと…」 みゆき「ずっと、あなたと一緒にいたい…! これで終りにしたくないんです…!」 みゆき「これからもずっと、卒業してからもずっと…!」 みゆき「あなたと一緒に居たいんです…!」 男子生徒A「…みゆきさんっ…!」 男子生徒A「みゆきさん…!大好き…っ!」ぎゅうっ みゆき「はうっ …あ、ああ……暖かい…です…」 みゆき「私も…あなたのことが… 一番…大好き…」 男子生徒「みゆきさん…!」 みゆき「…はい」 男子生徒「……」 みゆき「……」 男子生徒・みゆき「…………んっ…!」 363 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 04:44:42.50 ID:mvCHlSkg0 春休み、高良家…… みゆき「はい、できましたよ」 男子生徒A「待ってましたっ!」 みゆき「今回はかなり上手くできたと思いますよ!」 男子生徒A「さて、初めて食べる茶碗蒸しの味は…」ぱくっ みゆき「どうですか…?」 男子生徒A「うん!最・高っ!」 みゆき「そうですか? それならよかった…」ぱくっ みゆき「あ…今まで作った中で一番美味しい…」 男子生徒A「そこまで美味しくできたの? さすがみゆきさん!」 みゆき「いえいえ、私だけではこの味は出せませんよ」 みゆき(私が貰った器にあげた器…) みゆき(そして…あなたが隣に居てくれる…だからここまで美味しい茶碗蒸しが作れたんです…) みゆき(これからもずっと一緒にでいてくださいね) 男子生徒A「ん…? どうかした?じっと見て…?」 みゆき「ふふふっ、なんでもありませんよ」  〜 終 〜 366 名前:愛のVIP戦士@ローカルルール7日・9日投票[sage] 投稿日:2008/12/06(土) 05:03:37.97 ID:mvCHlSkg0 読んでくれた方々、ありがとうございます 原作の卒業式の回に出てきた、みゆきさんに想いを寄せている生徒をモデルにして書いてみたけど… 分かり辛いねw