長門「ごめんなさい」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/08(水) 18:47:27.11 ID:seZxZEAtO ハルヒ「さあ、部活よ!先に行っててるわ!あんたも掃除が終わったら来るのよ!」 キョン「毎日行ってるだろ………ってもういねえし」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 18:48:50.26 ID:seZxZEAtO キョン(やっと終わったぜ、谷口の野郎がサボらなければもっと早く終わったものを) キョン(ハルヒがうるさいぞこりゃ) ガチャ キョン「ちーす」 みくる「こんにちは」 古泉「こんにちは」 長門「………」 キョン「あれ、ハルヒは?」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 18:49:52.44 ID:seZxZEAtO 古泉「あなたと一緒だと思っていましたが」 キョン「あいつは俺よりも先に教室を出たんだが……待ってればそのうち来るか」 みくる「あっお茶いれますね」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 18:50:21.48 ID:seZxZEAtO その翌日もハルヒは姿を表さなかった みくる「涼宮さんが行方不明って本当ですか?」 キョン「そうみたいです。家にも帰ってないみたいで」 みくる「どうしたんでしょう……まさか誘拐!?」 キョン「ハルヒに限ってまさか」 キョン(まさかな……) 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 18:52:37.07 ID:seZxZEAtO 下校 キョン(ハルヒの携帯は通じないし、いったいどうしたんだ?) 目の前に車が止まる キョン「?」 古泉「こんばんは、少しお時間をいただいてもよろしいでしょうか」 キョン「………ハルヒのことか」 古泉「ええ」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 18:54:06.15 ID:seZxZEAtO 車内 キョン「話を聞かせてもらおうか」 古泉「どこからお話しましょうか」 キョン「ハルヒはどこにいる」 古泉「居場所はまだわかりません。しかし、少し言い方が悪くなりますが………涼宮さんを連れ去ったのは長門さんです」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:00:15.74 ID:seZxZEAtO 古泉「また、長門さんが彼女を連れ去った理由は現在調査中です。」 キョン「何故長門が連れ去ったとわかる?」 古泉「すみません。末端には知らされていないんです。」 キョン「長門に事情を聞きに行かないのか?」 古泉「下手に接触すれば涼宮さんの身が危険ですから………長門さんから接触してくればいいのですが………」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:03:52.56 ID:seZxZEAtO キョン「それで俺か」 古泉「ええ、彼女が接触する確率がもっとも高いのはあなたですから」 キョン「お前と話したことは黙っていた方がいいのか?」 古泉「そうしていただけると助かります」 キョン「わかったよ」 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:07:14.91 ID:seZxZEAtO 翌日の昼休み キョン(今日もハルヒは休みか………当たり前だな) 谷口「おいキョン」 キョン「なんだ?」 谷口「お前のお仲間が来てるぜ」 キョン「お仲間?」 教室の入口に立っていたのはSOS団の一人だった キョン「長門………」 長門「………」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:09:51.79 ID:seZxZEAtO 長門「あなたに話したいことがある」 印のついた地図を差し出す 『8時に印の着いた公園に』 長門「このことは誰にも言わないでほしい」 キョン「ああ、わかったよ」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:13:27.82 ID:seZxZEAtO 公園 キョン「遅くなって悪い」 長門「構わない……来て」 キョン「あ、ああ」 茂みに入って行く キョン「どこ行くんだ?」 長門「もう少し」 長門「………」 長門「着いた」 目の前に手をかざし、呪文をとなえる 長門「入って」 キョン「なんだこの穴は?」 長門「情報制御空間への入口」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:14:50.29 ID:seZxZEAtO 中に入ると見覚えのある少女がいた みくる「キョン君!」 キョン「朝比奈さん!どうして!?」 みくる「長門さんに呼ばれたんです。話があるって」 キョン「俺もです。長門、そろそろ話してくれないか?」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:16:06.22 ID:seZxZEAtO 長門「少し話が長くなる」 キョン「構わん、話してくれ」 長門「」コクッ 長門「涼宮ハルヒのこと。彼女は今私が保護している」 キョン「保護?なんでだ」 長門「彼女は古泉一樹の所属する機関と統合思念体が作り出したインターフェイスに狙われている」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:16:54.19 ID:seZxZEAtO 長門「統合思念体は73時間前に涼宮ハルヒの観察を終了した」 長門「そして統合思念体は涼宮ハルヒの環境操作能力を自身に取り込むことにした」 長門「しかし能力を手に入れるためには彼女の生命活動を完全に停止する必要がある」 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:18:23.82 ID:seZxZEAtO 長門「それを知った機関はインターフェイスに接触し、協力を申し出た」 キョン「ハルヒの能力がなくなれば機関が解放されるからか」 長門「そう、私の属する派閥以外のインターフェイスは全て機関の側についた」 長門「そして私は彼女を保護することにした」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:19:35.23 ID:seZxZEAtO キョン「お前はハルヒを守っていてくれたのか、ありがとう」 長門「………」 みくる「涼宮さんはどこに?」 長門「今は言えない。彼女の場所を知っている者はなるべく少なくしたい、それに機関があなた達に接触することを考えると知らない方がいい」 キョン「……お前の負担も増えちまうしな」 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:20:54.36 ID:seZxZEAtO 長門「それと」 キョン「?」 長門「あなた達はしばらくここにいた方がいい、外での安全は保証できない。食料などはなんとかする」 キョン「………家族、いや、谷口や国木田とか知り合いもここに連れて来るのは駄目か?あいつらにも危険が及ぶ可能性があるんじゃ………」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:23:45.74 ID:seZxZEAtO 長門「インターフェイスや古泉一樹のような超能力者には情報制御空間や閉鎖空間の発生とその中の様子を探知することができる。今私達がいるこの空間は外部への情報を一切遮断する力を持っている」 長門「しかし、この空間は本来は一人用のもの。それ以上は遮断する力が弱まる」 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:25:08.39 ID:seZxZEAtO キョン「なら俺が出ていく、それなら誰かが代わりに入れるだろ?」 みくる「キョン君……」 長門「それはできない」 キョン「なぜだ?俺の代わりに誰かを……」 長門「私はあなた達のためにこの空間を発生させた、あなた達だけでも守るため。私はあなた達を守りたいと思っている」 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 19:25:51.69 ID:seZxZEAtO キョン「………」 みくる「わかりました」 長門「」コクッ 長門「私は外の様子を見てくる」 キョン「お前は外に出て大丈夫なのか?」 長門「問題無い、私にはこの空間と同じ力が働いている。」 キョン「そうか」 みくる「お気をつけて」 長門「行ってくる」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 22:14:26.27 ID:seZxZEAtO 一週間後 キョン「長門」 長門「なに?」 キョン「家族の様子だけでも見に行っちゃ駄目か?」 長門「それはできない。なんども言ったはず。それにあなたの家族に異常はない」 キョン「自分で確かめたいんだ」 長門「危険、ここにいるべき」 キョン「このままじっとしていても仕方ないだろう」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 22:20:28.79 ID:seZxZEAtO 長門「作戦はある。しかしまだその時では………」 長門「!!」 キョン「どうした?」 長門「………わかった。でも、これから行動を起こすためにあなた達に伝えたい事がある」 長門「涼宮ハルヒは私のマンションで保護している、部屋の中には情報操作によって私しか入れないようにプログラムされている」 長門「それを今から書き換える」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 22:21:57.36 ID:seZxZEAtO 長門「………書き換えが終了した。これであなた達二人でも部屋に入れる」 キョン「これからなにをするつもりだ」 長門「この空間から出て涼宮ハルヒの元に行く」 キョン「………ハルヒの能力を使うのか」 長門「そう、それしか方法はない」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 22:24:25.30 ID:seZxZEAtO 長門「そして、彼女に力を自覚させることができるのはあなただけ。」 キョン「ジョン・スミスか………格好悪い合言葉だ」 長門「ではそろそろこの空間を出る」 キョン「もうか!?」 長門「外部から侵入をはかろうとしている者がいる。」 キョン「だから居場所を教える気になったわけか」 長門「そう」 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 22:26:16.28 ID:seZxZEAtO 長門「それに統合思念体の命令に逆らった私は以前よりも力が下がってきている。先手をうたれる前に先に行動した方がいい」 キョン「そうだな」 キョン「?」 キョン「朝比奈さん、どうしました?」 朝比奈「あ、あれ見て下さい!」 キョン「な!穴が開き始めてる!」 長門「予想よりも侵入が早い。」 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:25:01.82 ID:seZxZEAtO 長門「今出口を作る」 キョン(駄目だ、侵入して来る方が早い!) 穴が開ききる みくる「ふえぇ〜入って来ちゃいました!」 キョン「お前は……」 朝倉「こんばんは」 キョン「お前、消えたはずじゃ」 朝倉「他のインターフェイスが復活させてくれたのよ。さ、涼宮さんの居場所を教えてもらうわよ」 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:27:06.02 ID:seZxZEAtO 朝倉が長門にナイフで襲い掛かる 長門「くっ!」 朝倉「あら、ずいぶん弱くなったわね。」 長門「パーソナルネーム、朝倉涼子の有機情報連k」 ガシッ 長門の首を締める上げる 朝倉「パーソナルネーム、長門有希の有機情報連結の解除を申請する」 長門「!」 キョン「長門!今助け………動けない!?」 朝倉「今長門さんの情報をインストールしてるの、邪魔しないで」 みくる「ああ!穴から人がどんどん入ってきます!」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:29:30.76 ID:seZxZEAtO 朝倉「ふふ、いっぱいいるでしょ。長門さんを抑えるために呼んだんだのよ。機関の人間がほとんどいるんじゃないかしら。こんなに弱いとは思わなかったから。まあちょっと多すぎる気もするけど」 キョン「……古泉はいないのか」 森「彼は外で留守番よ、それ以外は全員来てるけど」 朝倉「全員?」 森「指示がありましたので。」 キョン(体が動いたとしても、奴らが入って来た穴はもう塞がっちまってる………どうすりゃいい) 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:32:47.38 ID:seZxZEAtO みくる「キョン君!長門さんの体が…………!」 キョン「長門!」 朝倉「次はあなた達の番だから焦らなくていいわ」 長門の体がだんだんと粒子状に変化していく 長門「あなた達を守れなくてごめんなさ……」 キョン「長門ーーー!」 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:34:32.78 ID:seZxZEAtO 朝倉「涼宮さんの居場所もわかったし、覚悟はいいかしら」 キョン「せめて、朝比奈さんだけでも助けてもらえないか?」 朝倉「駄目よ、あなた達をがなにをしでかすかわからないもの」 キョン「くっ」 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:35:58.27 ID:seZxZEAtO 朝倉「大丈夫よ、苦痛はないから」 朝倉「パーソナルネーム、○○(キョンの名前)、朝比奈みくるの有機情報連…」 朝倉「!」 その時、上空から無数の火の玉が朝倉達に降り注いだ キョン「なんだ!?」 朝倉「くっ!」 火の玉をよける朝倉 そして他のものよりも一回り大きな火の玉がゆっくりと降りてくる 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:36:31.55 ID:seZxZEAtO キョン「古泉!」 古泉「お久しぶりです」 森「古泉、なんのつもり?」 古泉「長門さんとの約束を果たしに来たんですよ。」 森「約束?」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:37:24.76 ID:seZxZEAtO 一週間前 情報制御空間 古泉「つまり、涼宮さんの能力を使うためには彼と直接、接触させる必要があるんですね。しかし我々の監視をかい潜ってたどり着くのは難しい。」 長門「そう、そのために、この空間に機関の人間を閉じ込め、空間ごと消滅させる」 古泉「どうやっておびき寄せるんですか?」 長門「機関と手を組んだインターフェイスに私の仲間がいる。そこから情報を流してこの空間の場所を突き止めさせる」 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:39:20.71 ID:seZxZEAtO 長門「その時あなたには外で待機していてもらいたい。作戦開始後は外へ情報が流れるようにしておく。」 古泉「なぜですか?」 長門「私が空間の消滅に失敗した場合、その役目は貴方に任せたいと思っている。」 古泉「………僕は機関の人間ですよ。この話だって上に報告するかもしれない」 長門「私はあなたを信じている。」 古泉「とうしてです?」 長門「あなたは……」 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:42:54.37 ID:seZxZEAtO 森「古泉………!!」 森「すぐに出口を作って!」 「わかりました!」 古泉「無駄ですよ。この空間の出口の作り方は特別ですから。」 キョン「それじゃあどうやって出るんだ?」 古泉「ご安心を。作り方は長門さんに聞いてあります。少々お待ちを」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:43:41.38 ID:seZxZEAtO キョン達に向けて銃弾が飛ぶ 古泉「僕の後ろに!」 体に赤い玉を纏いキョン達を庇う 古泉「開きました!早く外へ!」 空間の外に出るキョンとみくる キョン「古泉、なにやってんだ!早く来い!」 みくる「古泉君!」 古泉「SOS団副団長として最後の仕事がありますので………」 穴が閉じる 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:44:47.88 ID:seZxZEAtO 朝倉「この空間を消滅させる気?笑っちゃうわね。インターフェイス以外には空間の消滅は不可能よ」 古泉「そんなことありませんよ。」 古泉を覆っていた火の玉が膨らみ始める 古泉「方法はあります…………一つだけね」 朝倉「あなた………自爆する気!?」 古泉「これしか方法はありませんからね」 古泉「後は頼みましたよ………」 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:45:55.90 ID:seZxZEAtO ゴゴゴゴゴ キョン「地震!?」 みくる「キョン君、早く涼宮さんの所に…………………うっ」 屈み込むみくる 腹部は血で染まっている キョン「まさか、さっきの銃弾を!?」 みくる「先に………行って下さい」 キョン「でも!」 みくる「自分の体のことは自分が1番よくわかりますだから、早く……」 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:47:24.19 ID:seZxZEAtO キョン「なに言ってるんですか!だったら俺もここにいます。あなただけを置いて行くことなんてできません!これ以上仲間を失うくらいなら、俺は……」 パンッ みくる「しっかりして下さい!あなたは早く涼宮さんの所に行かなきゃいけない、そのために長門さんや古泉君は自分を犠牲にしたんですよ!」 キョン「………」 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:48:13.62 ID:seZxZEAtO みくる「………大丈夫、また会えます。全て元通りになります。だから、行って下さい。」 キョン「………わかりました」 みくる「」ニコッ キョン「必ず元通りにしてみせます」 みくるから立ち去る みくる「……キョン君………がん………ば……って………」 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:50:00.75 ID:seZxZEAtO マンションに向かうキョン キョン(……なんで長門は俺達に話してくれなかったんだ?そうすればあいつは死なずに済んだかもしれないのに…) キョン(いや、あいつがそれを話したらきっと俺達は止めただろう。それであいつは……) キョン(………待ってろ皆、もうすぐ元通りにしてやる!) 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:50:30.72 ID:seZxZEAtO マンション入口 キョン(暗証番号は………やむを得ん!) 側にあった植木鉢でガラスを割る キョン(マンションのどこかに奴らが隠れている可能性を考えるとエレベーターは危険だな……階段を使おう) 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:56:06.01 ID:seZxZEAtO キョン(着いた………) 扉に手をかける キョン(中は元のままか) キョン(ハルヒはどこだ?) キョン(……いた!寝てるのか?) 体を揺さ振る キョン「ハルヒ!どうしたんだ?」 キョン「!」 キョン「お前………」 長門「彼女は既に死んでいる」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:56:38.39 ID:seZxZEAtO キョン「お前、なんで………?」 長門「統合思念体により再構成された。」 キョン「何故だ?情報統合思念体にとってお前は敵のはずじゃ………」 長門「違う、私は最初から統合思念体に従っていた。」 キョン「どういうことだ?」 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:57:47.11 ID:seZxZEAtO 長門「9日前、私は涼宮ハルヒの能力を得るために彼女を殺害した。」 長門「そして、統合思念体は能力のインストールを開始した」 長門「しかしインストールは99%で停止した。」 長門「原因は涼宮ハルヒが最後に使った能力によるもの、残り1%の能力に対しプロテクトがかかり、我々にはそれを外すことはできなかった。」 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:59:08.80 ID:seZxZEAtO 長門「そして、その鍵となるのがあなただった」 キョン「どういう意味だ」 長門「残りの1%に当たるのは彼女の心の部分だった。そしてこの空間は彼女が最期に具現化したもの」 キョン「それで俺にここにたどり着かせたわけか。機関はなぜ消滅させたんだ?」 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 23:59:38.24 ID:seZxZEAtO 長門「機関に所属する超能力者はすべて涼宮ハルヒによって出現した。」 長門「統合思念体が能力を制御出来なかった場合、彼らの能力が暴走し、統合思念体に悪影響を及ぼす可能性がある。」 長門「そのために機関を消滅させることになった。」 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/09(木) 00:00:35.02 ID:TDjErKzHO キョン「なぜ古泉を利用した?」 長門「あなたを信用させるには私の身を犠牲にするのが一番有効と考えた。よって空間の消滅は古泉一樹に任せることになった」 キョン「……騙すのがうまいんだな」 長門「人間は感情に流されやすい。それを利用した。」 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/09(木) 00:02:36.10 ID:TDjErKzHO 長門「これから、あなたには二つ選択肢がある。」 長門「これまでの涼宮ハルヒに関する記憶失って生きるか、それとも……」 キョン「2番目にしてくれ」 長門「…………わかった」 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/09(木) 00:03:11.43 ID:TDjErKzHO 長門「苦痛はない」 キョン「助かる」 目を閉じる キョン「……………………………………どうした?」 長門「………」 キョン「泣いてるのか?」 長門「……ごめんなさい」 キョン「え?」 長門「騙してごめんなさい」 キョン「………それも演技なのか?」 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/09(木) 00:05:00.48 ID:TDjErKzHO 長門「違う。」 長門「しかし信じてくれなくても構わない。でも……」 長門「……ごめんなさい」 キョン「わかった、信じるよ」 長門「!」 キョン「悪いのはお前の親玉だからな」 頭を撫でる キョン「じゃあそろそろやってくれ」 長門「………わかった」 キョン(すまないな、皆、助けてやれなくて…………) 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/09(木) 00:07:17.74 ID:TDjErKzHO 長門「………」 長門「人間は感情に流され易い生き物」 長門「自分でわかっていてもそれを変えられない」 長門「だから騙される」 長門「そんな生物にはこの能力を使いこなすことは不可能。」 二人の死体を一瞥する 長門「ユニーク」 バタン おわり