かがみ「これは…デスノート……?」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/23(土) 23:16:19.20 ID:wud4CQg/O いつもの放課後 珍しく1人で帰ることになった私 この時はまだ冗談かと思っていた 黒い 漆黒のノート それにはひらがなで『ですの〜と』と書かれていた かがみ「ですの〜と?ふふっなによこれデスノートを真似して作ったのかな」 かがみ「……なにか書いてある…全部ひらがな…」 ガヤガヤ… かがみ「人通りが多くなってきたわね…家で読んでみるかな」 ちょっとした興味心、そのノートを持ち帰ることにした 私はまだ気付いていなかった。これがこれから起こる物語の全ての始まり まだ 気付かなかった 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/23(土) 23:32:53.96 ID:wud4CQg/O かがみ「ただいまー!」 日も暮れた頃 家へと帰り着く かがみ「ん?つかさはまだ帰ってないのか」 早々と部屋へと向かう ドサッ 鞄を放り投げベッドへと横たわり目を閉じ――― かがみ「あ、そういえばあのノート」 鞄に入れたのを忘れていた放り投げた鞄からその黒い表面が覗いている かがみ「よいしょっと…」ガタッ 本を手に取り開く かがみ「…るーる?…ひらがなで読みづらいわね…」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/23(土) 23:41:47.35 ID:wud4CQg/O かがみ「えーっと…『こののーとになまえをかきこまれたものはしぬ』…デスノートと同じね」 かがみ「…これだけ?」 かがみ「うーん……」 かがみ「書いてみようかな…名前」 どうせなにかのいたずらだろう名前書いたところでなにもあるはずがない かがみ「………」 だがもし本物だったら他人を殺してしまうことになる…… かがみ「自分の名前なら……」 コンコンッ! かがみ「!?」 みき「かがみーごはんー」 かがみ「……馬鹿みたい」バサッ かがみ「今いくー!」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/23(土) 23:45:27.49 ID:wud4CQg/O タンタンタン かがみ「あれ?つかさは?」 みき「それがまだ帰ってきてないのよなにか聞いてないの?」 かがみ「おかしいなぁ…学校に用があるらしかったけど」 みき「まあ寄り道かなにかしてるかもしれないわね」 かがみ「……うん」 つかさが寄り道……?ありえない 今日はこなたもみゆきも別用があって帰っている かがみ「……ちょっと探してくるわ」ガタッ みき「あっ!ちょっとかがみ!」 なにか胸騒ぎがする… なにか 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/23(土) 23:50:28.66 ID:wud4CQg/O かがみ「はぁ…とはいったもののどこにいるのやら…」 かがみ「やっぱ学校かな」 こなたやみゆきに電話しようか… いややめておこうもしかしたらもう帰ってるかもしれないし… かがみ「とは言いつつも学校に着いたけど…」 夜の学校は不気味だ 今日は遅くまでやってる部活もないのか人気もない… かがみ「とりあえず入って……」 ガサガサッ かがみ「うわあっ!?」 ニャー はぁ…なんだ猫か…… 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/23(土) 23:55:45.40 ID:wud4CQg/O ギィーッ… かがみ「よっと」 とりあえず敷地内へは入れた ガチャッガチャッ! かがみ「校舎は閉まってる…」 ガサッ! 人影 かがみ「誰!?」 タタタタタタタタタタッ その影はまるで逃げるかのように走りさっていく かがみ「……な、なによあれ」 怖いなぁ… ひっく……ひっく……啜り声 かがみ「…ま、まだ誰かいるの?」 そこには座り込む人影があった 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 00:00:12.21 ID:KS3bLdgJO かがみ「あ、あの…」 ひっく……ひっく… かがみ「だ、大丈夫?」 も、もしかして幽霊とか……いやいやいや幽霊なんて存在しない…わよね… 「……おねえちゃん?」 かがみ「ひゃっ!?」 かがみ「ってあれ?つか…さ?」 つかさ「お、おねえちゃん…」 そこにはつかさがいた。 制服は破れ涙で目を赤くしたつかさが 29 名前: ◆5.tdlv3JPc [] 投稿日:2008/08/24(日) 00:10:22.73 ID:KS3bLdgJO かがみ「ちょっとつかさ!?アンタ一体……」 つかさ「ひっく…うわああん!おねえちゃーん!!!」 つかさが泣きながら抱き付いてきた …状況が飲み込めない かがみ「つかさ!なにがあったのよ!話しなさい!」 つかさ「…ひっく…うぐ…今日…ひっく…放課後に校舎裏まで来てくださいって…手紙が机に入ってたの…」 かがみ「手紙?誰からよ」 つかさ「…し、白石くん…」 かがみ「白石!?まさかアンタをこんなにしたのも……」 つかさ「………」コクッ 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 00:23:34.17 ID:KS3bLdgJO かがみ「一体なんでこんなこと……」 つかさ「……白石くんに告白されて…断ったらいきなり……」 白石…つかさのクラスにいる男子だ…あまり喋ったことはないけどそんなことをする人には見えなかったのに… かがみ「とにかく警察に……」 つかさ「ダメッ!!!」 かがみ「つかさ……?」 つかさ「ダメ……誰にも…誰にも言わないでおねえちゃん…」 かがみ「ちょっとつかさ!それじゃ…」 つかさ「お願い……」 かがみ「つかさ……」 つかさ「おねえちゃん…帰ろ?」 どうしていいのか私にはわからなかった 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 00:31:52.20 ID:KS3bLdgJO そうしてなんとか私とつかさは帰宅した 家族にバレないようにつかさを部屋まで連れてくのは中々大変だった ガチャッ かがみ「つかさ……どうするのよ!泣き寝入りする気なの?」 つかさ「おねえちゃん!」 つかさ「今は1人にして……」 かがみ「つかさ……」 バタンッ 自分の部屋に戻りベッドへ倒れこむ …今はそっとしておくべきなのだろうか… …ふと拾ってきたノートに目が付く かがみ「ノートに名前を書かれたものは…」 ――死ぬ――― かがみ「なに考えてんだか…」 そうして私は眠りについた 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 00:38:08.13 ID:KS3bLdgJO 朝 こなた「おっはよー!かがみ〜ん」 …毎朝お馴染みの間の抜けた声がかけられる かがみ「こなた…おはよう」 こなた「なんだか元気ないね〜かがみん…あれ?つかさは?」 かがみ「え?あ、ああつかさは風邪引いちゃって…」 こなた「そりゃ大変だね放課後お見舞いに行こうかな」 かがみ「だ、ダメよ!ほら咳とか酷いからうつっちゃうからさ!」 こなた「あーそだね…それならしょうがないか」 ごめんこなた…今は… 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 00:44:25.09 ID:KS3bLdgJO 昼休み かがみ「………ッ」 ガララッ! こなた「おっかがみんだ」 ツカツカツカツカ… こなた「かがみん?」 居た…白石稔……こいつだけは許せない… かがみ「白石くん」 白石「えっ?僕ですか?」 つかさにあれだけ酷いことをしてよくもまあこんなに堂々とできるものだ… かがみ「ちょっと来てれる?」 わかっているわよね?と目で示した 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 00:54:15.85 ID:KS3bLdgJO 屋上への階段 人はいない かがみ「なんで呼び出したのかわかってるわよね?」 溜め込んでいた怒りが滲み出る…許せない…… 白石「い、一体なんのことですか?」 かがみ「とぼけるんじゃないわよ!…アンタがつかさをッ!!!」 白石へと詰め寄る 白石「………あ〜あ」 かがみ「!?」 白石「ったくめんどくせぇな姉妹そろってよ」ニヤッ 笑っていた いつもの白石の表情とは違う悪魔のような笑い顔 かがみ「な、なんでアンタ…」 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 01:01:55.34 ID:KS3bLdgJO 白石「なんでかって?」 白石が顔を近付ける 白石「あの糞アマが俺の告白を断りやがったからだろうがよぉォオ!!!!!」 ニヤけ顔から表情が一辺する ガシッ かがみ「きゃっ!?」 ドガッ 胸元を掴まれ壁へと叩きつけられる 白石「お前も妹みたいにしてやろうかぁ?」ニヤッ かがみ「あ……あ」 恐怖で体が竦む…つかさもこんな風に… ガシッ 白石「!?」 かがみ「ふざけんじゃないわよ!!!」 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 01:12:22.11 ID:KS3bLdgJO かがみ「このことを警察に言うわ!アンタはもうお終いよ!」 白石「…警察?」 かがみ「そうよ!アンタの負けよ!」 白石「そ、それだけはやめてくださいっ!僕は悪気があったわけじゃないんです!」 かがみ「なっ!?今さらそんなこと言って許されるとでも…」 白石「…なーんてな」 かがみ「え?」 パサッ 白石の手から足元に落ちる数枚の写真 白石「くくく…ほら、その写真を見てみろよくくく…」 その写真は… その写真にはつかさが、裸のつかさの写真が… 白石「これだけじゃないぜぇ…ほらまだまだあるぜ…くくっはははははは!!! で?どうすんの?」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 01:21:52.77 ID:KS3bLdgJO かがみ「な……なんで」 白石「わかってるよなァ?警察なんかに喋ったらどうなるかよ?」 かがみ「あ………ぅ」 白石「なぁ?」スッ かがみ「あっ!?」 白石の手が太腿に触れる かがみ「い、いや……んっ……」 唇が重なる そして白石の舌が… かがみ「んっ…ぷはっ…あっ…ん」 そしてその手がスカートの下へと… キンコーンカンコーン! 白石「ん?なんだもう昼休み終わりか」 白石「じゃあな…わかってるよな?」 ドサッ かがみ「あ……ぁ」 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 01:33:30.72 ID:KS3bLdgJO ガララッ こなた「セバスチャンかがみんとなに話してたの〜?」 白石「いえ大したことは ほら、テスト近いじゃないですか!」 こなた「ふ〜ん…」ニヤニヤ みゆき「こなたさんなぜニヤけているのですか?」 こなた「みゆきさんはほんとに鈍感だねぇ〜若い男女が2人きり!まさに青春なんですよ!」 みゆき「……?」 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 01:41:59.10 ID:KS3bLdgJO かがみ「……なんで…ッ!」 悔しい悔しい悔しい…ッなんでつかさが…私まで… 許せない…白石稔… かがみ「一体どうすればいいのよ……」 ただ白石に従うしかないのだろうか… みさお「なにやってんだ柊ぃ」 かがみ「みさお……」 みさお「柊?」 かがみ「……なんでもないわよ!ちょっとぼーっとしてただけよ!」 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 01:46:22.00 ID:KS3bLdgJO かがみ「ただいま…」 トントン… かがみ「つかさいる?」 返事がない かがみ「開けるわよ」 ガチャッ カーテンを締切った暗い部屋、その中につかさはいない かがみ「つか…さ?」 机の上の何かが光っている つかさの携帯だ かがみ「!?」 『着信 白石』 かがみ「つかさ…」 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 01:54:22.89 ID:KS3bLdgJO ハアハアハアハア…… 『ようつかさァ』 つかさ「……な、なに」 『なぁ今日なんで休んでんだよ』 つかさ「…あ…の……」 『今から学校に来いよ』 つかさ「え……でも」 『こないの?写真バラまいちゃうよ?』 つかさ「…っだめ!」 『それともお前のおねえちゃんを呼ぼうか?』 つかさ「!?」 つかさ「い、いく…から…おねえちゃんには…」 白石『ならはやくこいよ来ないとバラまくからな』 ハアハアハアハア… おねえちゃんにはこれ以上迷惑はかけられない…っ わたしが… 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 02:01:40.34 ID:KS3bLdgJO かがみ「つかさっ!」バッ 部屋から飛び出し階段を…バサッ かがみ「…私の部屋?」 人の気配…だろうか 誰かが自分の部屋にいるような… ガチャッ かがみ「…誰もいないじゃない…あっ!?」 ノート あのノートが床に落ちている 『なまえをかかれたものはしぬ』 かがみ「名前を書かれたものは…」 馬鹿な…こんなときになにを考えてんだか… でもなんだか… そのノートはまるで名前を書けと言うかのように――― 114 名前: ◆5.tdlv3JPc [] 投稿日:2008/08/24(日) 03:26:57.74 ID:KS3bLdgJO かがみ「………」 気付いた時には指にはペンが握られていた 白紙のページの片隅に白石みのると書けばいい あの男の顔とあの時の悔しさを思い浮かべながら… かがみ「………」 『書かないデスか?』 ―――声 かがみ「!?」バッ 振り向く 『名前、書かないデスか?』 子供…だろうか、3〜4歳ぐらいの男の子がそこに立って…… 浮いていた 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 03:29:01.99 ID:KS3bLdgJO かがみ「だ、誰!?」 『ぼくデスかぁ?』 タラ『ぼくは死神のタラちゃんデスー』 これは一体なんの冗談なのよ?もしかして親戚の子……とか タラ『ぼくはそのノートの所有者にしかみえないんデス』 かがみ「このノートの…?」 タラ『そうデスーそのですのーとはぼくのノートなんデスー』 タラ『はやくそのノートになまえを書くデス』 かがみ「書いたら死ぬっていうのは……』 タラ『ほんとデスー』 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 03:30:53.55 ID:KS3bLdgJO 死神って……デスノートに出てきたリュークとは似ても似つかないどっちかと言えば天使のほうがピッタリだ タラ『なにをしてるデスか?はやく書かないとつかさはまた白石に犯されマスー』 かがみ「!?なんでアンタ…」 タラ『かがみのせなかに張り付いてずっとみてたデスよ』 ……ほんとに死神かこいつ… かがみ「迷ってる暇はないってことね……」 つかさが助かるなら人を殺したって… 構わない!!! タラ『ふふふ、かがみは書いちゃったデス かがみはもうにげられないデスー』 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 03:32:20.24 ID:KS3bLdgJO かがみ「……書いたわよ」 タラ『よくやったデスかがみ 白石はしぬデスよ』 書いてみたものの信じられない こんな漫画みたいなこと… ダッ タラ『あっどこいくデスかーかがみ』 かがみ「……確かめるのよ」 無事でいてよつかさっ! 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 03:41:09.84 ID:KS3bLdgJO つかさ「……白石くん…?」 白石「よぉつかさ!やっと来たか」 つかさ「あ、あの…写真…は…」 白石「ああ写真ね大丈夫大丈夫バラ撒いてないから」 白石「つかさ次第だけどなぁ」ニヤッ つかさ「……………」おねえちゃんに迷惑はかけられない…わたしが白石くんを… 白石「とりあえず体育館倉庫にいこうぜ」 つかさ「…………はい」 ……殺す 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 03:49:01.11 ID:KS3bLdgJO ガララッ 白石「ほら、入れよつかさ」 つかさ「う、うん…」 ガラッ ガシャン ドンッ つかさ「きゃあっ!?」ドサッ 白石「ヘヘヘつかさぁ…」 つかさ「ぁ……あ」 だ、出さなきゃ…ポケットの中の果物ナイフ…… 白石「楽しませてくれよおぉ?」ガバッ! つかさ「あっ……」 ぁ……身体が動かない…… 白石「へへ…!つかさあああ!!」ドクン… 白石「……あ…?」ドクン 白石「あ…ぐあ……あああ…ッ!」 ドサッ タラ『しんだデスー』 154 名前: ◆5.tdlv3JPc [] 投稿日:2008/08/24(日) 13:15:29.40 ID:KS3bLdgJO つかさ「し、白石……くん?」 動かない つかさ「ぁ……あ……な、なんで………」 校庭 かがみ「つかさっ!」 かがみ「くそっ!どこにいんのよっ…!」 ガララッ! かがみ「!?」 倉庫から出てくる人影が1人 かがみ「つかさっ!」 駆け寄る 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 13:17:05.50 ID:KS3bLdgJO つかさ「お、おねえちゃん白石くんが……」 つかさの体が震えている かがみ「………まさか!?」ダッ そこに倒れていたのは白石みのる 白目を剥き苦しみの表情で動かない かがみ「し、死んでる……」 タラ『これで信じてくれマスかあー?』 かがみ「!?な、なんでここに!?」 タラ『ぼくは死神デスよ?』 かがみ「………こんな馬鹿なこと……」 あのですのーとは本当に人を殺せる……? 157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 13:23:24.42 ID:KS3bLdgJO タラ『殺せないデスよ?』 かがみ「え……?」 タラ『このですのーとは肉体的には人を殺せないデス』 かがみ「な、なにいってんのよ!死んでるじゃない!」 ガタッ かがみ「!?」 白石「う……うう」 かがみ「…う、嘘……」 白石「は…い………」 かがみ「…?」 白石「ハーイ!チャーン!!!」 タラ『このですのーとにかかれたものは精神的に死んじゃうデス』 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 13:29:37.55 ID:KS3bLdgJO かがみ「せ、精神的…に…?」 白石「ハーイ!!!」 かがみ「こ、こんなの書いてなかったじゃない!」 タラ『かくのがめんどくさかったんデスー』 かがみ「まぁ…死ぬよりはいいわ……」 つかさ「おねえちゃんさっきから誰と話して……!?」 つかさ「し、白石くん」 白石「ハーイ!」 かがみ「あー、もう大丈夫よつかさ…」 ですのーと、名前を書かれたものは精神的に死ぬ ふざけたノートだ… 174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 14:14:44.51 ID:KS3bLdgJO それから私たちは家へと帰った …白石は交番の近くに置いてきたから大丈夫だろう… かがみ「…つかさ、もう大丈夫だからね…」 つかさ「おねえちゃん…っ」ガバッ かがみ「私が守るから…」 つかさ「……うん」 タラ『麗しき姉妹愛デス』 それから…何日が過ぎただろうか… 私たちはいつもの日常を取り戻していた… 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 14:21:10.48 ID:KS3bLdgJO つかさ「でねーあれが臭くってー」 こなた「あれは臭いよねー」 みゆき「臭いのもまた醍醐味なのではないでしょうか」 かがみ「またみゆきったらー」 つかさ「あはははは」 「なあなあ聞いたかよ…」 「白石が入院したんだってさ…」 「えっマジで!?」 「なんでも頭がおかしくなっちまったらしいぜ」 「おいおい嘘だろー?」 「マジだって!」 こなた「…大丈夫かなーセバスチャン」 みゆき「心配ですね…」 かがみ「あ、あはは!ガセネタよガセネタ!そんなわけないじゃんか!」 つかさ「………」 こなた「かがみん…(やっぱりセバスチャンのことを……)」 タラ『人間がいっぱいいるデスねー』 かがみ「うわっ!?」ガタッ 176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 14:28:10.23 ID:KS3bLdgJO かがみ「な、なんでアンタがここにいんのよ!家に居ろって…」 こなた「か、かがみん?」 つかさ「どうしたのおねえちゃんいきなり…」 そうだった… タラ『ぼくはかがみ以外にはみえないデス』 かがみ「……ご、ごめんなんでもないから…」 みゆき「顔色がよろしくないようですが…」 タラ『頭がおかしいと思われてマスねー』 かがみ「っ…うるさい!」 みゆき「!?」 こなた「ちょっとかがみん!」 かがみ「あっ!?いやみゆき違うのよ!みゆきに言ったんじゃなくて……」 181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 14:47:05.45 ID:KS3bLdgJO みゆき「いえ…わたしは気にしてませんよ」 こなた「……」 つかさ「………」 キンコーンカンコーン 最悪の空気になっちゃったじゃない… 放課後 つかさ「でねー昨日の凄かったよねー」 こなた「あーそだねー」 みゆき「ふふふっ」 かがみ「あはは」 ドンッ つかさ「きゃっ!?」 DQN1「気をつけろコラ!」 DQN2「ひん剥くぞ〜?ヒャハハハ」 こなた「つかさ大丈夫?」 つかさ「う、うん」 かがみ「…………ッ」 こなた「ちょっと!」 DQN1「あ〜んなんだコラ」 DQN2「おっ結構かわいいじゃん!俺たちと遊ばない?」 かがみ「あ……」ドクン… 私は気付いた時にはノートをその手に… かがみ「けど……名前がわからない…ッ」 184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 14:53:38.99 ID:KS3bLdgJO そうだ 名前がわからないと このノートは意味を成さない…ッ タラ『いい方法があるデスよ?』 かがみ「いい方法…?」 タラ『ぼくと契約すれば死神の目をあげるデス!』 かがみ「契約…?」 タラ『簡単デスーかがみが同意するだけで契約が成立しまスよ』 かがみ「……アンタ、なにを企んで…」 DQN1「ほらぁ!いこうぜ〜!」 こなた「ちょっと…やめてよ!」 DQN2「ほら、君達もさぁ」 みゆき「い、いえ私たちは」 つかさ「い、いや…」 タラ『迷ってる時間はないデスよ?』 かがみ「……わかったわよ!契約するわ!」 キュィィン… タラ『ワーイ!かがみの寿命頂きデスー!』 190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 15:00:20.30 ID:KS3bLdgJO かがみ「なに…これ…?」 世界が一辺する 眼に写るもの全ての上に視える文字と数字 かがみ「これは…名前…と数字?」 タラ『それは寿命デスー』 寿命 つかさ、こなた、みゆきの上にも視える これが彼女たちの寿命……数字にするとなんだか虚しい… かがみ「あいつらの名前…ッ」 視えた! かがみ「ダッさい名前ね……」 ノートを開き名前を書き始める もう迷いはない……つかさを守ると誓ったのだから タラ『人間って面白いデスー』 191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 15:07:43.92 ID:KS3bLdgJO こなた「…やめてよ!」バシッ DQN1「痛っ!てめえっ!調子に乗りやがって!」ガシッ こなた「あうっ…」 つかさ「こなちゃん!」 DQN2「ほらお前らもこいや!」グイッ みゆき「あっ…や、やめてください!」 ドクン… かがみ「………アンタたちみたいなのは……」 ドクン… かがみ「狂いなさい…!」 ドクン… DQN1、2「あ……あ…ぐあ……」 こなた、つかさ、みゆき「!?」 タラ『あーあかわいそうデスねー』 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 15:12:56.95 ID:KS3bLdgJO こなた「ちょっと……大丈夫?」 DQN1、2「は………は…」 こなた「は?」 DQN1、2「ハアアアイ!!!」 みゆき「きゃっ!?」 つかさ「…こ、これって」 DQN1「ハーイ!チャーン!!!」 DQN2「バブウウウウウ!!!!!!」 こなた「ちょ、な、なにこれ…」 かがみ「つかさ!行くわよ!こなたとみゆきも!」 やっぱりこのノートは本物だ…! なんだろう…この身体の奥から湧き上がる高揚感は…… 204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 15:38:30.62 ID:KS3bLdgJO その時からだろうか私はノートに名前を書くことに快感を覚えるようになった 自分が他人の運命を支配しているかのような……そんな感覚 かがみ「今の世界は腐ってる…政治家も芸能人も……こんな人間なんかいなくなれば…狂え…狂え…狂え……狂え!!!!!!」 かがみ「あははははははははは!!!!!!わたしがこの世界を変えてみせるわ!!!!!!」 タラ『かがみも腐女子デス』 私の決意は『つかさを守る』ことではなく『世界を変える』ことに変わっていた もう、戻れない 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 15:45:35.47 ID:KS3bLdgJO こなた「かーがみん!」ドサッ かがみ「ちょ、ちょっと!いきなりおぶさるな!」 こなた「んふー教室までおんぶしてー」 つかさ「やだーこなちゃん寝ぼけてるのー?」 かがみ「降りなさいよ!」 みゆき「みなさんおはようございます」 こなた「あっみゆきさんおはよー」 ミーンミンミンミンミンミーンミンミンミンミン みゆき「夏ですね」 つかさ「もうすぐ夏休みだねー楽しみ」 こなた「だねー」 かがみ「…暑いからはやく降りて…」 もう季節は春から夏へと変わっていた 210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 15:55:18.36 ID:KS3bLdgJO ガヤガヤガヤ 「なあニュースみたか?」 「ああ、また政治家が赤ちゃんみたいになったってやつか」 「最近増えてきたよなあ伝染病だったりして」 「うえぇ怖いなあ…」 みゆき「本当に増えてきましたね…芸能人や政治家、暴力団などがいきなり精神崩壊する事件など…」 こなた「みんなあの時の人たちみたいになっちゃったらしいね…」 つかさ「なんなんだろうね………」 かがみ「……そうね(ふふっおもしろくなってきたわ!)」 みゆき「一部の人達は神の仕業だと騒いでいるようですけど…」 こなた「あーでもたしかにおかしくなったのは悪い人たちばかりだよねー」 かがみ「…(ふふっそうよ!私が神よ!)」 こうして最悪の夏休みが始まることになる… 224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 17:31:14.10 ID:KS3bLdgJO 暑い… 夏が暑いのは当たり前だが今年の夏はいっそうと暑い気がする… ハルヒ「ちょっとキョン!聞いてるのっ?」 涼宮ハルヒ まあこいつはなんと元気なんだろうかこの暑いのに キョン「ああ聞いてるよ夏休みになんとかかんとか…」 ハルヒ「聞いてないじゃない!最近変な事件が起こってるのよ、その事件の調査に行くの!」 古泉「たしか政治家や一部の芸能人、はたまた暴力団などが次々と精神病院送り…という事件ですね」 みくる「ふえぇ…こわいですねー…」 キョン「でもその被害者はなにかしら裏があるやつばかりだったな、事件の後に横領や脱税が発覚してたしな」 キョン「調査と言うがこの事件は人為的に引き起こされた とでも言うのか?」 ハルヒ「当たり前よ!犯人は明らかに特定の人物を狙ってるわ!」 古泉「興味深い事件ですね」 かくしてハルヒ率いるSOS団は夏休みを使ってこの一連の事件の調査をすることになったのである やれやれ… 226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 17:41:16.61 ID:KS3bLdgJO ミーンミンミンミンミンミーンミンミンミンミン かがみ「金正日っと…」ガタッ かがみ「ふぅ…今日はこのくらいでいいわね」 タラ『いっぱい書いたデスねー』 かがみ「腐った人間は山程いるからね」 トントン… ガチャッ つかさ「おねえちゃんいる?」 かがみ「つ、つかさ」バサバサッ… 誰かに見られてはいけない…このノートは… つかさ「勉強してたの?」 かがみ「そ、そうよ勉強勉強!あはははー」 つかさ「買い物に行くんだけどおねえちゃんも一緒に行かない?」 どうしようか することもないし まあいっか… かがみ「いいわよ」 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 17:53:31.46 ID:KS3bLdgJO ミーンミンミンミンミンミーンミンミンミンミーン キョン「……で」 ハルヒ「暑いわねー」 小泉「長門さんその服は暑くないんですか?」 長門「……平気」 キョン「なぜ埼玉なんだハルヒ」 ミーンミンミンミンミーン……… ハルヒ「よくぞ聞いてくれたわキョン!」 いやそもそも出発する前に教えてくれればよかったものを…… ハルヒ「この事件の最初の被害者が埼玉の高校生らしいのよ!」 古泉「なるほど…つまり犯人は埼玉にいる可能性が高い…と」 ハルヒ「当たり!流石副団長ね!キョンも見習いなさい!」 キョン「はいはい……でもどこをどう探すんだハルヒ」 ハルヒ「そうね……まずはその高校生が通ってた高校に行くわ!」 ミーンミンミンミンミン… 243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 19:57:38.67 ID:KS3bLdgJO つかさ「ごめんおねえちゃん学校に寄ってもいい?」 かがみ「なに?忘れ物?」 つかさ「うん、ちょっと」 かがみ「しかたないわね…いいわよ」 キョン「で、ここなのか?ハルヒ」 古泉「陵桜学園…ですか」 ハルヒ「事件の匂いがプンプンするわ!」 キョン「そうか?」 古泉「さあどうでしょうね」 みくる「涼宮さん楽しそうですね」 248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 20:04:12.80 ID:KS3bLdgJO かがみ「じゃあ私はここで待ってるから」 つかさ「うんっ!ごめんねおねえちゃん!」 かがみ「……はぁ」 部活もないのか今日は生徒があまりいない静まり返る校舎の階段に座り込む 暑い ミーンミンミンミンミン… ハルヒ「あっいたわよ生徒!」 キョン「おいハルヒ!」 ? なんだろうあの人たちは…うちの生徒かな…? げっ…こっちに向かって1人の女の子が走ってくる ハルヒ「ねえ!あなたここの生徒?」 もの凄い美人がそこにいた 250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 20:09:56.71 ID:KS3bLdgJO かがみ「そうだけど……」 見たことのない人だ多分うちの生徒じゃないわね…こんだけ美人なら目立つはずだしな… キョン「おいハルヒいきなり失礼だろうが!」 ハルヒ「うるさいわね!あんたは黙ってなさいキョン!」 …しかし大きな声だ…… ハルヒ「ここの生徒なら聞きたいことがあるんだけど」 かがみ「聞きたいこと?」 ハルヒ「あなた、白石みのるって人知らない?」 ミーンミンミンミンミン…ミーンミンミンミンミン…… 254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 20:22:54.62 ID:KS3bLdgJO やれやれ…生徒がほとんどいないからいいものを…… キョン「へぇうちの高校よりいいじゃないか」 古泉「どうやら生徒はあまりいないみたいですね」 長門「………」ペラッ ハルヒ「あっいたわよ生徒!」タッ キョン「おいハルヒ!」 はぁ…風のごとく駆けていきやがった 古泉「いたようですね生徒」 みくる「1人みたいですけど…」 キョン「まあとにかく行ってみるか」 ハルヒ「ねえ!あなたここの生徒?」 かがみ「そうだけど…」 そこには髪を二つに結んだ…いわゆるツインテールのかわいらしい女性が座っていた いきなりハルヒに声をかけられたからだろうかどこか唖然としている キョン「おいハルヒいきなり失礼だろうが!」 ハルヒ「うるさいわね!あんたは黙ってなさいキョン!」 259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 20:39:20.57 ID:KS3bLdgJO ハルヒ「白石みのるって人知らない?」 ミーンミンミンミンミン…ミーンミンミンミンミン… どうしたのだろうか一瞬驚きの表情の後に黙ってしまった ハルヒ「ねえ知ってるんなら教えてくれない?精神病院に入院してるらしいけどほんとなの?」 かがみ「……あなたは?白石くんの知り合いなの?」 ……なんでこの人白石みのるのことを…知り合いだろうか……? ハルヒ「わたし達はSOS団!最近起こってる事件について調べてるのよちなみに白石みのるとは知り合いでもなんでもないわ!」 キョン「あー…SOS団と言うのはいわゆる部活で…ここの生徒が事件の最初の被害者だと聞いて来たんです。白石みのるって人とは知り合いでもなんでもありません」 何故だろう今一瞬谷口の声が聞こえた気がする 古泉「ちなみに事件とは最近政治家や芸能人はたまた暴力団などが次々と精神病院送りなっている事件のことです」 263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 20:50:47.60 ID:KS3bLdgJO かがみ「……知ってるけど…あまり話たことはないわよ…」 ハルヒ「どんな人だった?」 かがみ「どんな人……別に普通の人よ…あまり特長がないのが特長ね(最低の人間だったけどね…)」 ハルヒ「うーん……他になにか知らない?」 かがみ「他にって…そういえばTV関係のバイトやってるって聞いたことあるけど……」 キョン「TV?それはどこかわかりますか?」 かがみ「えーっと…たしか京アニ…だったっけ」 ハルヒ「京アニ?どこかで聞いたことあるわね」 古泉「恐らく京都アニメーションのことかと」 長門「……フルメタルパニック」 265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/24(日) 21:08:03.25 ID:KS3bLdgJO ハルヒ「京都アニメーションね!そこにいくわよ!」 キョン「おいおい京都まで行くってのか?」 長門「……東京にも会社はある」 みくる「長門さん詳しいですねぇ」 長門「……朝比奈みくるあなたは黙るべき」 みくる「ご、ごめんなさいぃ」 ハルヒ「よし!じゃあ行くわよ!」 まさかこの事件をここまど嗅ぎ付けている人間がいたなんて… つかさ「おねえちゃんお待たせーちょっとみつからなくてー」 かがみ「遅いわよつかさ」 これ以上嗅ぎ付かれても困るわね… 消すしかない……か タラ『気をつけたほうがいいデスよかがみ』 タラ『あいつらはただの人間じゃないデス』 266 名前: ◆5.tdlv3JPc [] 投稿日:2008/08/24(日) 21:12:47.15 ID:KS3bLdgJO ――完――