キョン「・・・・・・眠くなってきたな」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 13:57:28.50 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・・・・ん・・・寝ちまったのか」 キョン「・・・もうこんな時間なのに誰も部室に来ないな」 ガチャッ ハルヒ「あっ、キョン!やっぱり部室にいたのね!」 キョン「ハルヒ、遅いじゃないか」 ハルヒ「遅い、遅いって今言ったかしら?」 キョン「あ、ああ、言ったが」 ハルヒ「このバカキョンっ!今日は不思議探索するって言ったじゃないの!」 キョン「あぁ・・・言われてみればそうだったような」 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 13:58:21.87 ID:ttqsRbjWO ハルヒ「もう、有希も古泉くんも無断で部活や済んじゃうし、キョンも部室で居眠りしてるし・・・」 キョン「ん、長門と古泉の奴も休んだのか、しかも無断で?」 ハルヒ「そうなのよ、みくるちゃんしか来ないんだもの。みんなSOS団としての自覚があるのかしら、ねぇキョン?」 キョン(長門と古泉が無断で休むって、うーん、またハルヒ関連で何かあったのか?) ハルヒ「キョン聞いてるの!」 キョン(でも朝比奈さんはちゃんと来てたんだよな) ハルヒ「バカキョン!聞いてるの!」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 13:59:02.36 ID:ttqsRbjWO キョン「なぁ、ハルヒ」 ハルヒ「な、なによ?」 キョン「朝比奈さん何か言ってなかったか?」 ハルヒ「いや、だからあの二人については何も・・・」 キョン「そうじゃなくて、なんて言えばいいのかな・・・とりあえずなんか変だったか?」 ハルヒ「変だったか?・・・うーん、相変わらずのドジっぷりを余すことなく発揮していたわね」 キョン「つまり、いつも通りだったんだな?」 ハルヒ「そう・・・たぶんだけど」 キョン「そうか、ありがとな」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:00:06.31 ID:ttqsRbjWO ハルヒ「というか、なんでそんなみくるちゃんのこと気にするのよ?」 キョン「えっ、なんでって言われても!?」 キョン(・・・お前の力のことだからほんとのこと言えないな) ハルヒ「ふーん、言えないんだ、きっとやましいことなのね」 キョン「なんでそうなるんだよっ!」 ハルヒ「違うの?だったら理由教えなさいよ」 キョン「うぅ・・・それは」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:00:48.82 ID:ttqsRbjWO ハルヒ「そういえばあんたってみくるちゃんのことタイプだとか言ってたわよね」 キョン「だから関係ないっての!」 ハルヒ「熱くなっちゃって・・・・・・余計に疑わしいわ」 キョン(・・・ここはとりあえず嘘でもついたほうがいいな) キョン「・・・・・・実はなハルヒ」 ハルヒ「・・・・・・何?」 キョン「今日、朝比奈さんと・・・・・・」 バンッ みくる「・・・し・・・失礼しますぅ」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:01:30.55 ID:ttqsRbjWO キョン「あ、朝比奈さん!?」 ハルヒ「みくるちゃん帰ったんじゃなかったの!?」 みくる「その・・・えっと・・・キョン君に・・・話があって」 ハルヒ「・・・・・・え?」 みくる「・・・キョン君・・・聞いてくれますか?」 キョン「は、はい、話ってそのあれ・・・ですか?」 みくる「あれ・・・です」 ハルヒ「・・・・・・あれって・・・何よ?」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:02:17.73 ID:ttqsRbjWO キョン「そういうわけだからハルヒ、帰るわ」 ハルヒ「え・・・ちょっと」 キョン「それじゃ、また」 ハルヒ「キョ、キョン!」 みくる「涼宮さんさようなら」 ハルヒ「みくるちゃんも待ってよ!」 バタンっ ハルヒ「あれって何?」 ハルヒ「・・・もしかして・・・本当に・・・?」 ハルヒ「違う違う!だってキョンが好きなのはあたしだって!」 ハルヒ「そう、絶対に違う・・・絶対に・・・信じてる・・・信じてる」 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:05:07.69 ID:ttqsRbjWO キョン「話って、長門と古泉が無断で部活休んだことですよね」 みくる「はい、また問題が発生したんじゃないかと思って、キョン君に聞いてみようと思ったんです」 キョン「でも、その・・・少し強引すぎませんでしたか?」 みくる「強引?どこかですかぁ?」 キョン「いやだって、ハルヒが部室にいることだって想像がつくじゃないですか」 キョン「俺も二つ返事しちゃったけど、あれじゃあ、ハルヒが怪しみますよ」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:05:48.58 ID:ttqsRbjWO みくる「そうですね」 キョン「そうですねって、朝比奈さん」 みくる「ごめんなさい、でも少しでもいいから仕返しがしたかったんです」 キョン「仕返し?何のですか?」 みくる「女の子の秘密ですよ」 キョン「・・・・・・そうですか」 みくる「さて、おしゃべりはここまでです、ここからは真剣にお話をしましょう」 キョン「納得いかないとこもありますが、今大事なのはその話ですね」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:06:28.27 ID:ttqsRbjWO みくる「うーん、キョン君も心当たりはないんですね」 キョン「はい、最近ハルヒといざこざは起こしてないし、思いつきませんね」 みくる「私も少し調べてみましたが、何もわかりませんでした」 キョン「たく、二人とも連絡つかないし何してんだよ・・・」 みくる「・・・明日、学校に来てくれるといいんですが」 キョン「そう・・・ですね」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:08:55.80 ID:ttqsRbjWO みくる「キョン君のお家ってこっちでしたっけ?」 キョン「家まで送りますよ、こんな暗いなかで女性が一人で帰るなんて危険ですから」 みくる「あ、ありがとうございますぅ」 キョン「礼には及びませんよ」 みくる「・・・あの、キョン君・・・?」 キョン「何ですか?」 みくる「い、いえ、何でもありません!?」 キョン「は、はぁ、そうですか」 みくる「危ないですから早く帰りましょう!」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:09:50.57 ID:ttqsRbjWO キョン自宅 キョン「ふー、意外と時間かかったな」 ブルブル ブルブル キョン「ん、携帯、電話か?」 カパッ キョン「っ!?長門から!」 キョン「おい長門、今日部活来なかったけどどうしたんだよ!」 長門「・・・・・・な・・・なん・・・なんでもない」 キョン「何でもなくないだろ!どうしたんだよ声がおかしいぞ!」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:12:21.05 ID:ttqsRbjWO 長門「・・・・・・お・・・おかし・・・おかしくなんてない」 キョン「ふざけるなよ、心配したんだぞ!」 長門「・・・・・・・・・・・・」 キョン「長門っ!おい返事しろよっ!?」 長門「・・・・・・エ・・・エラ・・・エラーが発生・・・した」 キョン「エラー?どうして」 長門「・・・・・・わから・・・ない」 キョン「・・・・・・ちょっと待ってろ」 長門「・・・・・・え」 キョン「今からお前の家に行くよ」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:13:18.84 ID:ttqsRbjWO 長門宅 キョン「はぁ・・・はぁ・・・大丈夫か長門?」 長門「・・・・・・あな・・・た・・・のほうが大変・・・そう」 キョン「う・・・うるせえよ、少し息が上がってるだけだ」 長門「・・・・・・・・・・・・」 キョン「どうした長門?」 長門「・・・・・・なん・・・なんでもない」 キョン「ならいいが・・・さて、話を聞かせてくれないか」 長門「・・・・・・・・・・・・コクッ」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:15:32.96 ID:ttqsRbjWO キョン「放課後になったら突然、体が重くなって喋れなくなったわけか」 長門「・・・・・・これでも・・・良くなった」 キョン「そうか、でも長門」 長門「・・・・・・な・・・に」 キョン「どうしてそうならそうと言ってくれなかったんだ、そりゃ力になれるかはわからないけどさ」 長門「・・・・・・迷惑は・・・迷惑はかけられない」 キョン「バカ野郎、迷惑なんざかけられまくってもう慣れたさ」 長門「・・・・・・・・・・・・」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:16:38.84 ID:ttqsRbjWO キョン「放課後になったら突然、体が重くなって喋れなくなったわけか」 長門「・・・・・・これでも・・・良くなった」 キョン「そうか、でも長門」 長門「・・・・・・な・・・に」 キョン「どうしてそうならそうと言ってくれなかったんだ、そりゃ力になれるかはわからないけどさ」 長門「・・・・・・迷惑は・・・迷惑はかけられない」 キョン「バカ野郎、迷惑なんざかけられまくってもう慣れたさ」 長門「・・・・・・・・・・・・」 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:17:23.96 ID:ttqsRbjWO キョン「とりあえず、時間がかかるけど元には戻るんだな」 長門「・・・・・・・・・・・・コクッ」 キョン「そうか、よかった」 長門「・・・・・・あな・・・たは・・・優しい」 キョン「優しい?俺がか?」 長門「・・・・・・・・・・・・コクッ」 キョン「大袈裟だよ、いつも助けてもらってるからそのお返しだよ」 長門「・・・・・・それ・・・だけ」 キョン「ん、いや、やっぱり単にお前が心配だったのかもしれないな」 長門「・・・・・・・そ・・・そう」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:20:28.66 ID:ttqsRbjWO キョン「あっそういえば、古泉のことすっかり忘れてたな」 長門「・・・・・・・・・・・・」 キョン「長門に言ってなかったっけ、古泉も無断で部活休んだんだよ」 長門「・・・・・・無断・・・で」 キョン「そうだ。お前が休んだ理由はわかったけど、あいつが休んだ理由がわからない」 長門「・・・・・・れん・・・連絡は」 キョン「とれないんだ、もしかしたらお前にエラーが発生したのと関係があるのかもしれないのに」 長門「・・・・・・わた・・・しは」 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:22:03.92 ID:ttqsRbjWO キョン「何か言ったか長門?」 長門「・・・・・・何も・・・言ってない」 キョン「俺の聞き違いか・・・えぇっと長門、何かして欲しいことでもあるか?」 長門「・・・・・・して・・・して欲しいこと」 キョン「ああ、何でも言ってくれよ」 長門「・・・・・・もう少し・・・帰らないで」 キョン「え?」 長門「・・・・・・この・・・ままで・・・もう少し・・・いさせて欲しい」 キョン「それくらいならお安いご用だよ」 長門「・・・・・・エラー・・・が発生して・・・よかった・・・そう思う」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:28:13.79 ID:ttqsRbjWO 学校 キョン「うがぁ・・・はあぁ・・・」 谷口「よっすキョン、何大欠伸してるんだよ」 キョン「昨日あんまり寝てないんだよ」 谷口「ね、寝てないだとぅ!いったいどんなエロエロなことをしていたんだ、白状しろ!」 キョン「・・・・・・なんでそうなるんだよ、寝かせてくれ」 谷口「こら寝るな、ここでは黙秘権など認められていないのだ!」 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:34:07.72 ID:ttqsRbjWO ハルヒ「・・・・・・・・・・・・」 キョン「ん・・・ハルヒ来たのか」 ハルヒ「・・・・・・キョン」 谷口「どうしたんだ?顔色悪いぜ」 ハルヒ「・・・・・・・・・・・・」 キョン「おい、ハルヒ、ほんとにどうしたんだよ」 ハルヒ「・・・・・・キョン、昨日のこと」 谷口「その思い詰めたような顔で昨日のことだとぅ!?さては涼宮とエロエロなことを!?」 キョン「谷口、いい加減黙れ」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:36:48.96 ID:ttqsRbjWO キョン「えっと、誤解を招かないために言っておくがな、別に朝比奈さんとはやましいことがあったわけじゃねぇよ」 ハルヒ「でもあれって何よ!二人通じ合ってたじゃないの!」 キョン「あれっていうのはな、ほら、長門と古泉が無断で部活休んだっていう・・・」 ハルヒ「え・・・・・・本当に?」 キョン「ああ、こんなとこで嘘ついてどうするんだよ」 ハルヒ「そうなんだ、そうなんだ・・・あは、あはは、あはははっ」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:37:32.81 ID:ttqsRbjWO 谷口「そうだお前ら知ってるか?」 キョン「懲りずにまた現れやがったな」 ハルヒ「わいてこないで欲しいわ」 谷口「・・・・・・俺はゴキブリがなにかかよ」 キョン「それに近い感じだな」 ハルヒ「ニアリーイコール」 谷口「先生、先生!このクラスでいじめが起こってます!陰湿な陰湿ないじめが起こってます!!」 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:40:31.43 ID:ttqsRbjWO キョン「んで、何が言いたかったんだ?」 谷口「・・・・・・・・・うぅ」 ハルヒ「キョン、殺虫剤持ってきて」 谷口「わ、わかったよ、言うよ、言えばいいんだろ!?」 キョン「わかってるなら最初っから言ってくれ」 谷口「あぁもう、なんか扱いが悪くなってるような気がするぜ」 ハルヒ「無駄口たたかない!」 谷口「・・・・・・ずみまじぇん」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:43:31.04 ID:ttqsRbjWO 谷口「えっと、昨日この町で殺人事件が起こったんだよ」 キョン「殺人・・・事件?」 谷口「しかもその被害者ってのがこの学校の生徒らしいだ」 ハルヒ「それ、本当なの」 谷口「ああ、この学校の男子生徒らいぜ」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 ハルヒ「・・・・・・・・・・・・」 谷口「おっと、こんな時間だから俺は自分の席に戻るぜ」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 ハルヒ「・・・・・・ねぇ、キョン」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:46:26.11 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・・・・・・・」 ハルヒ「・・・・・・ねぇ、キョンったら」 キョン「・・・・・・あぁ、なんだハルヒ?」 ハルヒ「昨日なんで有希と古泉くんが無断で休んだのかわかったの?」 キョン「長門は体調がよくなかったらしい、古泉は・・・」 ハルヒ「古泉くんは・・・?」 キョン「・・・・・・わからなかった、連絡もとれなかったし、聞いても誰も知らなかった」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:50:30.28 ID:ttqsRbjWO ハルヒ「はは・・・まさか・・・ね」 キョン「・・・そうだ、そんなことがあるわけない」 ハルヒ「きっと・・・今日は部活にも来てくれるわよね」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 ハルヒ「・・・・・・どうしたのキョン?」 キョン「・・・・・・いや、少し気分が悪くなって・・・保健室いってこようかな」 ハルヒ「大丈夫なの・・・?」 キョン「大丈夫だよ、なんか優しいハルヒって可笑しいな」 ハルヒ「もう、人がせっかく心配してるのにあんたは!」 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:53:44.36 ID:ttqsRbjWO 保健室 キョン「お邪魔しますっと、あれ、誰もいないな」 キョン「まあいいか、とりあえず寝よ」 ガラガラッ みくる「し、失礼しますぅ」 キョン(朝比奈さん・・・?) みくる「ふぇ・・・誰もいない」 キョン(これは出てくべきだよな) キョン「あ・・・あの、朝比奈さん」 みくる「え、誰ですかっ!?・・・きゃぁっ!?」 ドンガラガッシャンッ 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:56:44.92 ID:ttqsRbjWO みくる「うぅ・・・保健室にきて・・・怪我が増えてしまいましたぁ」 キョン「本当にすみませんでした・・・驚かすつもりはなかったんです」 みくる「キョン君は悪くないですよっ!私のせいです!」 キョン「いえ、怪我をさせてしまったわけですし」 みくる「大丈夫ですっ!」 キョン「そ、そうですか」 みくる「・・・あのぅ・・・キョン君はどうして保健室に?見たところ怪我はしてないようですが?」 キョン「えっと、気分が悪くなって」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 14:58:55.04 ID:ttqsRbjWO みくる「もしかして、昨日私を送ってったからですか?」 キョン「いや、そうじゃなく・・・はないかもしれませんが、他にも原因はあって」 みくる「・・・そうなんですかぁ」 キョン「だから朝比奈さんは気にしなくてもいいんですよ、ところで朝比奈さんは怪我してるみたいですね」 みくる「・・・はい、ちょっと体育で転んでしまって」 キョン「うわぁ・・・痛そうですね・・・大丈夫ですか?」 みくる「保健室に来たら痛みなんかなくなってしまいましたぁ」 キョン「そうですか、それならよかったです」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:01:53.80 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・あの、朝比奈さん」 みくる「なんですかぁ?」 キョン「古泉の・・・ことなんですが」 みくる「古泉君のこと?昨日の話の続きですかぁ?」 キョン「続きっていうか、気になることを聞いたんです」 みくる「気になること・・・ですかぁ?」 キョン「そうです、長門が休んだ理由についてはわかったんですが、古泉に関してはさっぱりなんです」 キョン「今から知っていることはすべて話します」 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:04:12.21 ID:ttqsRbjWO キョン「これが・・・今、俺の知っていることです」 みくる「長門さんのこと、古泉のこと、そして殺人事件・・・」 キョン「全然関係ないように思えるんですけど、なんかこう、嫌な感じがするんですよ」 みくる「・・・・・・わかりました、私も調べてみます」 キョン「ありがとうございます、しゃべったら少し気持ちが楽になって気分も良くなってきました」 みくる「キョン君、私でよかったらいつでも頼ってくださいね」 キョン「・・・・・・本当に感謝してます」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:06:02.17 ID:ttqsRbjWO みくる「ひとりでに抱え込むより、みんなで支え合ったほうが負担は減りますから」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 みくる「だから、言ってくれたら力になります、それにもし疲れたらこうやって」 ギュッ キョン「わっ、あ、朝比奈さんっ!?いきなり抱きつかないでくださいっ!?」 みくる「こうやって、疲れを癒してあげますよ」 キョン「む、胸が当たってますって!?」 みくる「当ててるんですよ、こうやったほうがキョンが癒されるかなって思って」 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:10:15.69 ID:ttqsRbjWO 教室に戻って ハルヒ「ねぇ、あんた保健室に行ってさらにぼーっとしてるわよ」 キョン「・・・・・・あ・・・ああ」 ハルヒ「まったく、どうしたのかしら」 キョン「・・・・・・素敵な・・・危険な誘惑でした」 ハルヒ「何言ってるのよ、あんた」 キョン「・・・・・・ましゅまろん」 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:15:10.60 ID:ttqsRbjWO ハルヒ「あ、そうだ、忘れないうちに言っとくわね」 キョン「・・・・・・ん・・・なんだ?」 ハルヒ「今日の部活はもろもろの事情により中止となりました」 キョン「はぁ?どうしてまた」 ハルヒ「・・・・・・ほら、あの事件のせいで、さっき放送があったのよ」 キョン「俺はまったく聞こえなかったな」 ハルヒ「どうせ居眠りしてたんでしょ、とにかく、詳しい原因は言ってなかったけど、絶対あの事件のせいよ」 キョン「・・・・・・そうか」 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:20:01.25 ID:ttqsRbjWO ハルヒ「・・・・・・それでね、キョン」 キョン「どうした?」 ハルヒ「実はキョンが保健室にいる間に古泉くんの教室に行ったのよ」 キョン「それで、いたのか古泉は?」 ハルヒ「・・・・・・ううん、いなかったの。クラスメートも休んだ理由わからないって」 キョン「おいおい、まさか本当に」 ハルヒ「・・・・・・ねぇ、キョン、今日家まで送ってくれないかしら」 キョン「ああ、わかった、お前も不安だろうからな」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:27:00.38 ID:ttqsRbjWO ハルヒを送って長門宅 キョン「長門、来たぞ」 長門「・・・・・・・・・・・・」 キョン「どうだ体の方は?」 長門「・・・・・・まだ・・・完全・・・に・・・戻るには・・・時間が・・・かか・・・る」 キョン「そうか、俺に手伝えることはあるか、あったらなんでも言ってくれ」 長門「・・・・・・・・・・・・」 キョン「遠慮しなくたっていいぞ」 長門「・・・・・・隣に・・・隣に座って・・・ほ・・・欲しい」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:32:39.67 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・というわけなんだ、長門、お前はどう思う?」 長門「・・・・・・実は・・・昨日・・・あなたが・・・帰ってから・・・調べた」 キョン「ありがたいが、無理するなよ」 長門「・・・・・・詳しくは・・・わからな・・・かったが・・・その・・・事件の・・・被害者は」 キョン「・・・被害者は?」 長門「・・・・・・古泉・・・樹で・・・間違い・・・ない」 キョン「・・・・・・う、嘘だろ」 長門「・・・・・・嘘・・・では・・・な・・・い」 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:36:46.27 ID:ttqsRbjWO 学校 キョン「・・・・・・・・・・・・」 谷口「よっすってキョンどうした!?昨日より死にそうな顔してるぞ!?」 キョン「・・・・・・う・・・うるせぇ」 キョン(結局、昨日は気になって一睡もできなかった。古泉・・・嘘だろ) ハルヒ「おはよ、キョン」 キョン「・・・・・・あ・・・あぁ」 ハルヒ「顔色悪いわよ、キョン大丈夫なの?」 キョン(ハルヒに古泉のこと言うべきか?いや、余計な不安は・・・でも、いずれはわかってしまうことだしな・・・) 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:37:33.60 ID:ttqsRbjWO 谷口「あ、そういえば」 ハルヒ「・・・?」 谷口「またおきたらしいぜ、殺人事件が」 キョン「それ本当かっ!?」 ハルヒ「嘘じゃないわよねっ!」 谷口「あっああ、つーか何そんなに驚いてんだよ、こっちまでビビっちまったじゃねぇか」 キョン「そんなことはどうでもいいから、それで、どんなやつが被害者だったんだ?」 谷口「えっと・・・確か・・・今回はこの学校の生徒じゃなかったような」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:40:07.89 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・そうか」 ハルヒ「・・・・・・不謹慎だけど・・・よかったわ」 キョン「・・・・・・ああ」 谷口「なんでお前らがそんなマジになってるんだ?俺らには関係ないじゃん」 キョン「関係ないわけないだろっ!だって古泉がっ!」 ハルヒ「古泉がって・・・キョン、あくまで古泉君だっていうのは私たちの想像で」 キョン「あっ、いや、その、それは・・・」 谷口「なんかよくわからんけども、もう時間だから静かにした方がいいぞ、俺は席に戻るから」 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 15:48:23.98 ID:ttqsRbjWO 体育館裏にて キョン「朝比奈さん、呼び出してしまってすみません」 みくる「いいんです、言ったじゃないですか力になるって」 キョン「・・・・・・はい」 みくる「何かわかったことでもあったんですか?」 キョン「・・・・・・長門に聞いたところ、あの殺人事件の第一の被害者は・・・古泉で・・・間違いないようです」 みくる「・・・・・・そんな・・・本当・・・なんですか」 キョン「間違い・・・ないです」 みくる「うぅ・・・うぅぅ・・・古泉君・・・そん・・・なぁ」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 16:01:20.03 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・泣かないでください」 ギュッ みくる「えっ・・・・・・キョン君」 キョン「悲しみを取り除くことは俺にはできません。でも、共感して、癒してあげることはできます」 キョン「癒してくれるっつ俺に言ってくれたじゃないですか、だから俺も朝比奈さんを癒したい」 みくる「・・・・・・キョン・・・君」 キョン「って、かっこいい台詞言ってますけど、実は勢いで抱きしめちゃって心臓バクバクなんですよね」 みくる「ふふっ、だったら私も心臓がドキドキしちゃってるのも、わかっちゃいますね」 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 16:07:55.27 ID:ttqsRbjWO 抱擁を止めて向き合う キョン「ハルヒにバレそうでしたけど、なんとか嘘をついて誤魔化しました」 みくる「そうですね、まだ涼宮さんには古泉君のことは言わないほうがいいですね」 キョン「ショックで何がおきるかわかりませんからね」 みくる「・・・・・・これから・・・どうしますぅ?」 キョン「・・・・・・わかりません、いったい何をしていいのか、警察に任せるべきなのかさえ」 みくる「でも、長門さんの件もあります。これと関係あるのかもしれません」 キョン「そう、ですね。また、長門の家に行ってみます」 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 16:14:37.87 ID:ttqsRbjWO 学校帰り、ハルヒを家まで送る ハルヒ「・・・・・・・・・・・・」 キョン「どうしたハルヒ、全然喋らないじゃないか、いつもは五月蠅いくらい喋るのに」 ハルヒ「・・・・・・ねぇ、キョン」 キョン「なんだ?」 ハルヒ「・・・・・・あたしに・・・何か隠しごとしてるでしょ」 キョン「ば、ばか何言ってるんだよ、隠しごとなんかしてねぇよ」 ハルヒ「嘘よっ!古泉君のことで怒ってたときのキョンは何かおかしかった!」 ハルヒ「・・・・・・まるで・・・まるで本当に・・・古泉君が被害者だったかのような・・・そんな怒り方だった」 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 16:22:54.40 ID:ttqsRbjWO キョン「おい、ハルヒっ!」 ハルヒ「ねぇ教えてよっ!キョン、第一の古泉君なんでしょう!」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 ハルヒ「ねぇ、答えてよっ!それで違うよっていつもみたいなすました顔で言ってよっ!」 キョン「・・・・・・ハルヒ・・・古泉は」 キョン(俺は・・・いつものような顔では言えない。不器用な、ダメな俺でごめんな、ハルヒ) キョン「・・・・・・あの殺人事件の第一の被害者だ、間違いないよ」 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 16:33:05.65 ID:ttqsRbjWO 長門宅 長門「・・・・・・それで・・・涼宮・・・涼宮ハルヒは・・・どう・・・なったの」 キョン「・・・・・・気を失っちまった・・・くそっ、俺のせいであいつをっ!」 長門「・・・・・・あなたの・・・せいでは・・・ない・・・いずれ・・・知ることに・・・なった」 キョン「でも、でもっ!もっとショックが少なく伝えられたはずだっ!なのに・・・俺は」 長門「・・・・・・・・・・・・」 ギュッ キョン「・・・・・・・・・長門?」 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 16:39:28.33 ID:ttqsRbjWO 長門「・・・・・・あな・・・たは・・・よくがん・・・ばって・・・いる」 キョン「頑張ってるだけじゃあ・・・」 長門「・・・・・・涼宮・・・ハル・・・ヒ・・・も・・・きっと・・・あなたの・・・ことは・・・責めな・・・い」 長門「・・・・・・あなた・・・は・・・優し・・・い・・・」 キョン「優しい・・・俺が?」 長門「・・・・・・あなたの・・・そい・・・いうとこ・・・ろは・・・私は・・・好・・・ましく・・・思う」 キョン「・・・・・・長門」 長門「・・・・・・いえ・・・そんな・・・・・・あな・・・たを・・・わた・・・しは・・・好き・・・に・・・なった」 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 16:41:06.04 ID:ttqsRbjWO 帰宅途中 キョン「はぁ・・・俺ってみんなに頼りすぎだよなぁ。今日だけじゃないもんな」 キョン「長門だって今いろいろ大変なはずなのに、俺は気を使わせてるし」 キョン「とりあえず今はハルヒだな、長門はああ言ってたけどやっぱり俺の責任が大きって、あれ?」 ???「・・・・・・あ・・・ああ・・・うぁ・・・あ」 キョン「そこに誰かいるのかっ!?」 ???「・・・キ・・・キョン・・・くん」 キョン「この声、もしかして・・・」 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[とりあえず区切りのいいとこまで] 投稿日:2008/08/15(金) 16:46:46.51 ID:ttqsRbjWO キョン「この声、朝比奈さんっ!?その電柱に人影が」 電柱に近づく キョン「朝比奈さ・・・ん?あれ、なんですかこの黒いのは・・・?」 みくる「・・・・・・うぅ・・・あ・・・あぁ・・・」 キョン「それに・・・あれ・・・おかしいですよ朝比奈さん・・・手が・・・両手が・・・ないですよ?」 パッと電灯に光が灯る キョン「うわぁぁぁぁぁぁああああ!!」 みくる「・・・・・・キョ・・・ン・・・くん・・・あぁ・・・」 キョン「どうして朝比奈さんがぁぁ!?なんで、なんで、なんで、なんでぇっ!?」 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 16:47:45.62 ID:ttqsRbjWO みくる「・・・・・・うぅ・・・・・・あぁ」 キョン「きゅ、救急車、救急車呼ばなきゃ、でも、あれ、あれ?、救急車って、何番だっけ?、あぁ、早く、早く、呼ばなきゃ、い、けないのに」 みくる「・・・・・・・・・・・・」 キョン「あ、朝比奈さん?どうしました?どうしちゃったんです?なんで喋らないんですか?」 みくる「・・・・・・・・・・・・」 キョン「あは、あはは、あははは、つ、疲れ、たんですね、そうですよね、し、しかた、ないですね」 キョン「約束しま、したね、癒して、あげ、るって、抱き、しめて、あげるって、あははは、あはははははっ!」 キョン「あれ、どうして、抱き返し、てくれ、ないん、ですかぁ?それにしても、この汚い、真っ赤な水、邪魔だなぁ」 キョン「やれやれ、汚れちゃうじゃないか」 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 17:23:47.19 ID:ttqsRbjWO キョン自宅 キョンの部屋の前にて ドンドンッ 妹「キョン君、ご飯食べないの?」 ドンドンッ 妹「昨日から何も食べてないよ」 妹「キョン君倒れちゃうよ」 妹「・・・・・・・・・・・・キョン君」 ピンポーン 妹「・・・・・・こんな時にお客さん?」 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 17:32:03.61 ID:ttqsRbjWO キョンの部屋にて キョン「・・・・・・なんで・・・なんで・・・古泉と・・・朝比奈さんが・・・」 キョン「・・・・・・あの二人が・・・何をしたって・・・言うんだ・・・いろいろ目的は・・・あった・・・かもしれない」 キョン「・・・・・・でも・・・殺されて・・・いいわけ・・・ない・・・」 キョン「・・・・・・憎い・・・憎い・・・憎い・・・憎い・・・ハルヒが倒れたのだって・・・まだ目を覚まさないのだって・・・」 キョン「・・・・・・あいつの・・・この殺人鬼の・・・せいなんだ・・・返せよ・・・返せよ俺の日常を!」 妹「キョン君どうしたのいきなり大声出して!」 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 17:42:00.80 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・何の・・・ようだ」 妹「お、お客さんが来たんだよ、キョン、君に」 キョン「・・・・・・帰ってくれ・・・誰かに会う・・・今はそんな気分じゃないんだ」 妹「でもっ!」 キョン「黙れっ!お前に何がわかるんだよっ!」 キョン「古泉と違って朝比奈さんは、俺の目の前で、俺の手の中で死んだんだ!その気持ちがお前にわかるのかっ!」 妹「・・・・・・・・・キョン君」 キョン「名前を呼ぶなっ!黙れよ!」 ???「黙るのはキョン君のほうにょろ」 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 17:48:52.05 ID:ttqsRbjWO キョン「つ・・・鶴屋さん・・・お客さんって鶴屋さんのこと・・・だったん・・・ですか」 鶴屋「ねぇ、キョン君、どうして私がここに来たかわかるかい?」 キョン「・・・・・・わかりますよ」 鶴屋「ふーん、言ってみて欲しいっさ」 キョン「俺を・・・俺を怒りに来たんですよね・・・だって・・・だって・・・俺は朝比奈さんを・・・守れなかった」 鶴屋「・・・・・・・・・・・・」 キョン「なんで・・・なんで・・・朝比奈さんは大丈夫って・・・思ってしまったんだ・・・朝比奈さんは・・・女の子なのに」 鶴屋「・・・・・・・・・・・・」 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 17:57:03.24 ID:ttqsRbjWO キョン「ほらその目・・・呆れてるんでしょ?・・・何も守れない・・・こんなダメな俺を」 鶴屋「キョン君、それは本気で言ってるにょろ?」 キョン「本気も本気も大真面目ですよ・・・だって・・・鶴屋さんは朝比奈さんと・・・とても仲が良かったですし」 鶴屋「・・・・・・・・・・・・」 キョン「ハルヒも・・・朝比奈さんも・・・古泉も・・・それにきっと長門も鶴屋さんも・・・俺はきっと・・・何も守れないん・・・」 バアンッ キョン「ドアが!?」 鶴屋「自惚れるな、小僧のくせに」 キョン「つ、鶴屋さん・・・?」 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:05:41.12 ID:ttqsRbjWO 鶴屋「守れなかった?何言ってるんだよ!」 キョン「・・・・・・何言ってるって」 鶴屋「君はただの高校生だ、何の特徴もないただの高校生だ!それが守るって?笑わせるんじゃないよ!」 キョン「じゃあどうすればいいんですか!悲しんじゃいけないんですか!」 鶴屋「いけないとは言っていない、だけど、自分を被害者にするな」 キョン「そ・・・そんな・・・ことは」 鶴屋「自分はかわいそうな奴、そんな風に振る舞って同情して欲しいのか?だったら同情してやるよ」 鶴屋「ああ、確かにお前はかわいそうだ、お前という存在がな」 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:07:49.98 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・・・・・・・」 鶴屋「キョン君、だから、そんなに気負わないで」 キョン「・・・・・・え?」 鶴屋「一人で抱え込まないで、支え合った方が負担は減るから」 キョン「・・・・・・朝比奈さんと・・・同じこと言うんですね」 鶴屋「ふふっ、みくるはきっと、キョン君のこと好きだったよ」 キョン「そ、そんなわけ!?」 鶴屋「鶴屋さんにわからないことはないのですにょろ」 キョン「・・・・・・やっぱり・・・その口調のほうがいいですね」 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:15:16.86 ID:ttqsRbjWO 鶴屋「学校はどうするつもりだい?」 キョン「とりあえず、明日から行くつもりです」 鶴屋「それがいいっさ」 キョン「それに長門にも会いに行かないといけませんしね」 鶴屋「なんだがキョン君めがっさ男前になったさ、惚れちゃいそうにょろ」 キョン「そんなことないですよ、今でもいっぱいいっぱいです、ただ」 鶴屋「ただ?」 キョン「やらなくちゃいけないことが見つかっただけです」 キョン「守れないのなら、助ければいいんです」 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:26:53.98 ID:ttqsRbjWO 学校 谷口「よっすキョン、久しぶりだな」 キョン「お、おお」 キョン(あれ、てっきり今までの流れで朝比奈さんの事件に関しても、知ってると思ったのに) 谷口「それにしても後ろ、いつまで休んでんだか」 キョン「ハルヒか、そうだな・・・どうにかしないと」 谷口「何か言ったか?」 キョン「・・・いや、なにも」 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:28:34.93 ID:ttqsRbjWO 学校 谷口「よっすキョン、久しぶりだな」 キョン「お、おお」 キョン(あれ、てっきり今までの流れで朝比奈さんの事件に関しても、知ってると思ったのに) 谷口「それにしても後ろ、いつまで休んでんだか」 キョン「ハルヒか、そうだな・・・どうにかしないと」 谷口「何か言ったか?」 キョン「・・・いや、なにも」 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:29:38.62 ID:ttqsRbjWO 谷口「だぁも、一限目からめんどくさい授業だなぁおい」 キョン「あきらめろ、毎週のことじゃないか」 谷口「そうだけどよぉ・・・あ、もう時間か」 キョン「ほらさっさと席につけよ」 谷口「・・・・・・そうだキョン」 キョン「ん、なんだ谷口」 谷口「俺は死なねぇから」 キョン「・・・・・・は?」 谷口「守ってもらう必要なんかないってことだ、自分でなんとかできるって、あっ、先生来やがったっ!?」 キョン「・・・・・・谷口、ありがとな」 谷口「はて、なんのことだ?」 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:35:23.24 ID:ttqsRbjWO 長門宅 長門「・・・・・・よかった・・・思ったより・・・元気・・・そうで」 キョン「鶴屋さんのおかげだよ、ひとりだったら自傷行為に走ってたかもしれん」 長門「・・・・・・そう・・・よかっ・・・た・・・あなたの・・・身体は・・・一人のもの・・・じゃない・・・から」 キョン「なんか恋人同士の会話みたいだな、まぁ、冗談だよ」 長門「・・・・・・・・・・・・・・・」 キョン「長門・・・?」 長門「・・・・・・あなたは・・・ばか」 キョン「え?どうして怒ってるんだ長門?」 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:38:50.96 ID:ttqsRbjWO キョン「体の調子はどうだ?」 長門「・・・・・・少しずつ・・・よくなって・・・いる」 キョン「確かに、長い単語も言えるようになってきたな」 長門「・・・・・・それで・・・事件について・・・調べてみた」 キョン「それで・・・どうだったんだ?」 長門「・・・・・・警察は・・・何の手がかりも・・・つかめて・・・いない・・・らしい」 キョン「・・・そうか、他にわかったことはあるか?」 長門「・・・・・・・・・・・・・・・」 キョン「どうしたんだ長門?」 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:47:30.62 ID:ttqsRbjWO キョン「おい長門!?返事しろよ!」 長門「・・・・・・・・・・・・・・・」 キョン「長門、しっかりしろ!お前までいなくなったら俺は・・・」 長門「・・・・・・う・・・うぅ」 キョン「大丈夫か?どこかいたいのか?それともまたエラーなのか?」 長門「・・・・・・な・・・に・・・もの・・・かが・・・エ・・・ラーを・・・起こ・・・させた・・・ら・・・し・・・い」 キョン「いったいだれなんだよそれは!?」 長門「・・・・・・わから・・・な・・・い・・・た・・・だ・・・言葉が・・・伝わっ・・・て・・・くる」 長門「・・・・・・す・・・涼宮・・・ハル・・・ヒが・・・あぶ・・・な・・・い」 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 18:53:24.55 ID:ttqsRbjWO ハルヒ宅に向かう キョン「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・くそぉ・・・ハルヒ・・・」 キョン「なんで・・・なんであいつまで・・・守らなくてもいい・・・ように・・・するんじゃなかったのかよ」 キョン「頼む・・・間に合ってくれ・・・助ける・・・んだ」 “長門”『・・・・・・殺人・・・犯と・・・私・・・を・・・エ・・・ラーじょ・・・う・・・たい・・・に・・・した・・・の・・・は同じ・・・人・・・物』 キョン「間に合えば・・・すべてが終わるんだぁぁぁ!」 123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 19:00:51.30 ID:ttqsRbjWO ハルヒ宅 バアンッ キョン「ハルヒっ!聞こえるかぁ!」 キョン「聞こえたら返事しろ!聞こえなくても返事しろよ!」 キョン「・・・・・・一階にはいないのか・・・二階・・・か?」 キョン「・・・・・・おいおいいないぞ・・・どこにいるんだよ・・・まさか・・・もう?」 キョン「家じゃないのか?・・・連れ去られたのか・・・とりあえず家から出て・・・・・・あ・・・ああ・・・」 124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 19:06:15.14 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・ハル・・・ヒ?」 キョン「嘘だよな・・・こんなのが・・・こんなぐちゃぐちゃな肉団子みたいなものが・・・ハルヒなわけない・・・よな?」 キョン「・・・この真っ赤なのは血?・・・ハルヒの血?・・・庭の真ん中で四肢のなくて・・・頭と胴体がくっついて・・・ないのが?」 キョン「違うよ・・・違うよ・・・これはハルヒじゃない・・・だから最初は気づかなかったんだ・・・ハルヒじゃ・・・ないから」 キョン「助けなくても・・・いいんだ・・・そうだ・・・そうに違いないんだ」 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 19:11:51.94 ID:ttqsRbjWO キョン「長門だ、長門の家に行こう、ハルヒじゃなかったって、赤色の肉団子しかなかったって」 キョン「急ごう、長門も、長門も大変そう、だった、エラー、エラー、動けない、みたいだった」 キョン「ふふふ、はははっ、長門を助けなきゃ、長門を助けなきゃ」 キョン「結構、走ってきたな、あと少しだ、少しだ」 ぴちゃ キョン「ぴちゃ?」 131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 19:20:48.15 ID:ttqsRbjWO ぴちゃ キョン「ああ、また赤い水か、なんだ、何があるんだ?」 ぴちゃ ぴちゃ ぴちゃ キョン「・・・・・・・・・・・・」 ぴちゃ ぴちゃ ぴちゃ キョン「・・・・・・この水のせいで入れはかわってるけど・・・この髪・・・この制服」 キョン「・・・・・・鶴屋さん?」 ぴちゃ 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 19:40:25.89 ID:ttqsRbjWO 公園にて キョン「はは・・・なんで鶴屋さんが・・・いや・・・あれは・・・鶴屋さんじゃない」 キョン「あれも偽物、偽物、紛い物、だから、助けない、だから、逃げた、違う、置いてきた」 キョン「きっと、きっと、あの二人は、違うとこにいるんだ、そうだ、そうに違いない」 キョン「もしかしたらもしかしたら、もしかしたら、あ、朝比奈さんもいるかも、そうなんだ、これは夢なんだ」 キョン「夢、夢、夢、夢、覚めるんだ、早く目よ覚めてくれ、夢、夢なんだから」 ぴちゃ キョン「ひぃっ!?な、なんだ!?」 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 19:46:51.70 ID:ttqsRbjWO ぴちゃ キョン「まっまた聞こえた・・・なんだっていうんだ・・・あれは夢なんだ」 ぴちゃ キョン「く、くぅぁぁぁぁあ!」 ぴちゃ ぴちゃ キョン「誰か・・・誰か・・・誰か・・・あ・・・あれは?・・・もしかして・・・谷口?」 谷口「・・・そこにいたのかキョン」 キョン「・・・でも・・・あいつ・・・何持ってるんだ?・・・真っ赤・・・真っ赤な・・・人型なもの?」 キョン「・・・近づいてくる・・・もしかして・・・あれは・・・長門?」 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 19:49:30.32 ID:ttqsRbjWO 谷口「よう、キョン、どうした?」 キョン「お前の持ってるもの・・・それ・・・なん・・・だ?」 谷口「ああ、これ?気になるか?」 キョン「・・・・・・教えてくれ・・・それ人形だよ・・・な?」 谷口「ん?人形といったら人形かもしれないな、だったなあ」 キョン「そうかそうだよな、人形だよな」 谷口「お前が言うなら人形でいいさ、ヒューマノイドだったっけ?似たようなもんさ」 キョン「ヒュ、ヒューマノイド?」 谷口「そうだろ?だってこれ、長門有希だからな、死ぬってのはいい言い方かわからんけで、死んでるけどな」 142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 19:57:15.22 ID:ttqsRbjWO キョン「うわあぁぁぁぁぁぁ!」 谷口「何大声上げてんだよ、死体なんざ散々見てきただろ、あっ、死体って言い方でいいのか?」 キョン「どうしてお前が長門の死体を持ってるんだよっ!」 谷口「あん?どうしてって俺が殺したからに決まってるじゃないか」 キョン「・・・・・・じゃ・・・じゃあ・・・お前が・・・お前が」 谷口「そうだ、俺が5人を殺した、今、巷を騒がせてる連続殺人犯だよ」 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 20:04:25.40 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・なんでお前が殺人犯なんだ・・・信じてたのに」 谷口「なんでって言われてもなあ、なんて言やぁいいのか」 キョン「あの時の・・・俺は死なないって言ったのは・・・お前が」 谷口「そう、俺が殺人犯だったからでぇす!自分が犯人だったら殺されることはないもんねぇ」 キョン「うぅ・・・うぁぁ・・・どうしてなんだよ・・・どうして」 谷口「だからどうしてって言われても俺からは言えないの、言うなって命令されてるからな」 キョン「・・・・・・命令?」 谷口「あ、やべぇ、つい口が」 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 20:11:55.48 ID:ttqsRbjWO キョン「命令ってどういうことだよ谷口!」 谷口「しまった、口が滑ってしまった、怒られてしまう」 キョン「おい、答えろよ!」 谷口「うーん、どうしよっかなぁ」 キョン「こ、答えろよ」 谷口「答えろよって言って答えられるわけ・・・じゃな・・・い」 キョン「谷口?なんだよいきなり黙りやがって!」 ???「僕から彼に言います、あなたは黙っていてください」 キョン「誰だっ!?」 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 20:19:58.96 ID:ttqsRbjWO キョン「・・・・・・なんで・・・お前は死んだはずじゃあ」 谷口「いつ俺が殺したと言ったんだよ」 キョン「だって、5人殺し・・・あっ・・・」 谷口「気づいたか、確かに俺は5人殺したと言った、だけど」 キョン「・・・・・・この事件の被害者は・・・古泉、朝比奈さん、ハルヒ、鶴屋さん、長門、そして他校の生徒」 谷口「そうだよ、そうなんだよ、この方は、はじめから殺されてなんかなかったんだよ」 キョン「・・・・・・お前が黒幕だったのか・・・古泉っ!」 古泉「ふふ、僕の仕組んだこのゲーム、楽しかったですか?」 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 20:30:57.60 ID:ttqsRbjWO 古泉「最初の被害者、つまり僕ってことになってたんですが、あれは偽物です」 キョン「・・・偽物?」 古泉「ああ、でも涼宮さん達は本物ですよ、残念ながらあなたの願いは通じませんでしたね」 キョン「う、うるさいっ!」 古泉「偽装には僕だけの力では足りなかったので、ちょっと知り合いに協力してもらいました」 キョン「でもなんでお前があいつらを殺すんだよっ!それに谷口も古泉に協力しているんだ」 古泉「ふふ・・・すべての発端はあなたにあるんですよ」 キョン「なん・・・だって?・・・俺が原因だと?」 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 20:38:17.69 ID:ttqsRbjWO 古泉「まずなぜ、あなたの呼ぶところの谷口が僕に協力しているのか、話しましょう」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 古泉「彼はね、人間ではないんですよ、それに長門さんのようなヒューマノイドのようなものでもありません」 キョン「じゃあ、なんだって言うんだよ!」 古泉「人造人間、ホムンクルスですよ」 キョン「ホムン・・・クルス?」 古泉「彼は僕の属している組織とはまた別の組織で作られました」 古泉「どちらかといえば魔術方面に近いのかもしれませんが、錬金術というのをご存じですか?」 174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 20:56:08.44 ID:ttqsRbjWO 古泉「錬金術の概念というのは、金をつくるというものが有名ですね、あなたも知っているでしょう?」 キョン「あ、ああ、それくらいなら」 古泉「でも他にもあるのですよ、たとえばホムンクルスをつくる、そんなものもあります」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 古泉「あとは不老不死なんてものもありますが、とにかく、現代の力ではホムンクルスなんて簡単に作れるんですよ」 キョン「・・・・・・谷口は本当にホムンクルスだってのか?」 古泉「ええ、あと谷口という名は高校からの偽名、名前なんてありませんよ」 古泉「名前がない間は、便宜上、No.015725とでも呼んでいましたが」 176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:02:32.62 ID:ttqsRbjWO キョン「谷口がホムンクルスだということはわかった、じゃあ、なんでお前は谷口に襲わせたんだ!」 古泉「ふふ、だから言ってるじゃないですか、あなたが発端だと」 キョン「それが意味が分からないって言っているんだよ!」 古泉「わかりました、それではゆっくりじっくり背つめして差し上げましょう」 古泉「自分の罪の重さを、感じることができるようにね」 キョン「・・・・・・・・・・・・・・・」 古泉「始まりはいつだったでしょうか、僕が君に一目惚れしたのは」 キョン「・・・・・・・・・は?」 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:10:30.55 ID:ttqsRbjWO 古泉「僕はあなたに恋をしたんですよ」 キョン「・・・・・・恋?何言ってるんだお前は」 古泉「恋という言い方が不満でしたか?訂正しましょう、僕は君を愛しているんですよ」 キョン「余計にたちが悪いわ!」 古泉「ふふ、このツッコミ、いつものペースが戻ってきましたね、やはり、あなたはこうでないと」 キョン「・・・・・・・・・・・・・・・」 古泉「おや黙りですか、寂しいですね」 キョン「俺はお前と楽しくお喋りするつもりはないんだ、さっさと続きを聞かせろ」 古泉「ふぅ、つれないですね、仕方ないです、続きは・・・確か僕とあなたが初めてキスをするシーンでしたか」 キョン「全然違うぞ、まだ何の話も始まっていない」 184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:18:53.17 ID:ttqsRbjWO 古泉「あなたは知らないかもしれませんが、高校に入学する前にあったことがあるのです」 キョン「・・・・・・記憶にないな」 古泉「悲しくはありません、わかってますから・・・ふふ・・・ふふふ」 キョン「じりじりこっちに近づいてくるな」 古泉「その時に僕は恋に、いや、愛を感じたのです」 キョン「言い直すな、殺すぞ」 古泉「僕も偽物をつくるために人を殺しましたから、殺人鬼によく言いますね」 キョン「お前とは楽しくお喋りするつもりはないと言っているだろ、俺はお前が憎いんだ」 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:26:36.87 ID:ttqsRbjWO 古泉「僕は恋をしました、けれどあなたは僕に振り向かないことはわかっていました」 キョン「当たり前だ、俺にそんな趣味はない」 古泉「ですよね、それに楽しみだったこの涼宮ハルヒの観察も、あなたが他の女性達といるのを見るだけだった」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 古泉「嘘みたいですよ、SOS団全員があなたのことを好きだったんですから」 キョン「だから、それと何の関係があるんだ?」 古泉「ふふ、あなたは振り向かない、だから僕は」 古泉「もう一人のあなたをつくろうと思ったんですよ」 191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:31:44.80 ID:ttqsRbjWO キョン「もう一人の・・・俺?」 古泉「ないのならつくればいい、なに、簡単なことです」 キョン「・・・・・・・・・・・・」 古泉「ためしに持ってきたこの、谷口でしたっけ?、が役に立ちましたよ」 古泉「あなたに付きっきりにさせ、あなたの性格を完全にコピーさせました、おかげでかなり本物に近づきましたよ」 キョン「・・・そんな・・・谷口は・・・そんな理由で・・・俺と」 古泉「でも僕は、完璧な、何一つ余すことないものを求めているんですよ」 古泉「この殺人事件は、このホムンクルスを完璧にするためのものだったんです」 194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:38:55.57 ID:ttqsRbjWO キョン「そんなもののために殺したのかお前は!?」 古泉「そんなもの?あなたにこの気持ちの何がわかるんですか!」 キョン「わからねぇよ、わかりたくもねぇよ!」 古泉「この状況で、あなたはどのように狂い、乱れ、壊れていくのか、それすらも知りたかった」 古泉「本当に、本当に、本当に、知りたかったのです」 キョン「・・・・・・く、狂ってる」 古泉「狂ってる?確かにそうかもしれませんが、でも、僕は自分の気持ちに素直なだけですよ」 古泉「正直なところ、殺された人たちはただ単にムカついただけかもしれませんね」 196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:40:50.97 ID:ttqsRbjWO ちなみに他校の生徒は佐々木 197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:41:58.68 ID:ttqsRbjWO 古泉「邪魔者は消えました、これですべてが手には入った」 谷口「まだです、あとひとつだけ、やることが残っています」 キョン「・・・・・・え?」 古泉「うっかりしてました、そうですね、残っていましたね」 キョン「何が残っているんだ、まさか、まだ殺すつもりなのか」 古泉「ええ、あと一人、これは僕の手で殺さなければならない人がいます」 キョン「・・・・・・だ、誰だ」 古泉「完璧なコピーがいるのなら、もうオリジナルはいりません、最後に死ぬのはあなたです」 202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:48:10.54 ID:ttqsRbjWO キョン「く、くるなぁぁぁぁぁぁあ!」 古泉「ふふ、あなたが死んだでも、このホムンクルスが明日からはあなたとして生きています」 古泉「体なら簡単になんとかなりますからね、あなたが死んでも誰も悲しまない」 キョン「やめてくれ、やめろ!」 古泉「大丈夫ですよ、あの世できっと彼らはあなたを待っていますよ、もっともあなたは地獄にいくかもしれませんがね」 キョン「うぅ、あぁぁ」 古泉「さようなら、明日からはあなたではないあなたと生きていきますよ」 終わり 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:52:17.79 ID:ttqsRbjWO ・感謝の言葉 夏休みぼけっとしている間に思いついたくだらないネタでしたが、読んでくれてありがとう ・反省 途中からバテてかなり短縮させてしまった。 本当は妹誘拐事件や長門と同棲とかさせるつもりだった。 みくる好きだから実は死んでないよオチでいこうと半ばまで思ってた 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 21:54:33.71 ID:ttqsRbjWO なんかすまんぬ 今度はもっとしっかり書