キョン「あれ、古泉は今日もいないのか」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 02:49:00.52 ID:gOPWLf8f0 ハルヒ「帰ったわ。またバイトだって。最近ずっとよね」 仏頂面のハルヒが言うとおり、古泉は昨日、一昨日、そのまた前日も 全日「急なバイト」を理由に我がSOS団での活動に参加していない。 キョン「確かに、4日連続は妙だよな……  (閉鎖空間か?いや、それにしちゃ何も聞かされてないしな)」 〜そのころの古泉〜 ガテン「おいバイト君、資材こっちだ……ウホッ、いい男……」 古泉「リアルにバイトです……アッー!」 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 02:51:01.60 ID:gOPWLf8f0 〜再びSOS団部室〜 メイド服でちょこんと座っていらっしゃる朝比奈さんも、 当然制服で文庫片手に座って絶賛読書中の長門も、 見る限りでは表情にも様子にも変わったところはない。 キョン(考えすぎか……) ハルヒ「団員が全員揃わなきゃ、新しい活動の案もまとまらないわ。今日は解散!」 意外に民主的な姿勢を見せたハルヒの鶴の一声で、今日もまともな活動は一切無いまま (そもそも「まともな活動」など以下省略)、俺達は帰途についた。 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 02:52:35.56 ID:gOPWLf8f0 〜帰り道〜 「長門、ハルヒ関係で古泉は何かトラブってたりするのか?」 「知らない」 「朝比奈さんは?なにか、聞いてませんか」 「私も、何も……」 「本当に閉鎖空間とか、そんなんじゃないのか……」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 02:56:06.30 ID:gOPWLf8f0 〜およそ一週間前〜 古泉「生活費が底を尽きました」 新川「機関では給与の前借りなどは一切認められていない」 森「バイト紹介しましょうか」 古泉「理由を聞かないのですね」 新川「ちょうど地下の人手が足りんのだ」 古泉(やばそー) 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 02:57:10.74 ID:gOPWLf8f0       \                     /        \                  /          \               /           \            /             \         /              \∧∧∧∧/              <    俺 >              < 予 し  >              <    か > ─────────< 感 い >──────────              <   な >              <  !!! い >              /∨∨∨∨\             /  ∧_∧  \           /   ( ´_ゝ`)    \          /    /   \     \        /     /    / ̄ ̄ ̄ ̄/  \       /    __(__ニつ/  FMV  /_   \                \/____/ 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:00:24.58 ID:gOPWLf8f0 古泉「実はパチンコで」 新川「マジで」 森「意外」 古泉「ハマってしまいまして」 古泉「プレミア見たさに」 新川「機種は」 古泉「エヴァ4です」 森「で、誰が」 古泉「レイです」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:03:55.09 ID:gOPWLf8f0 新川(アスカだろ常考……) 森「部活のお仲間に似た雰囲気の方がいるじゃない」 古泉「……!そうか、長門さんか!!」 新川(思い出す……劇場版、シンジと同じタイミングで) 森「人間じゃないところとかそっくり」 新川(私は……最低だ……) 古泉「そうか最近長門さんを見て感じていたこの胸の高鳴りは」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:08:05.20 ID:gOPWLf8f0 森「古泉、顔色が悪いですよ」 古泉「この胸の……動悸、息切れ、めまいを感じます」 新川(逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ) 古泉「……!そうか、お金がなくてまともな食事をしていなかったから!」 森「あ、倒れた」 新川「救急車は呼ぶな!衛生班を呼べ!」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:12:33.35 ID:gOPWLf8f0 古泉「見知らぬ、天井だ」 森「そんな元気があれば大丈夫そうね」 古泉「森さん……」 森「か、勘違いしないでよね、新川さんに頼まれただけなんだから」 古泉「ちょっと眼帯とかつけてみてくれませんか」 〜某レンタルビデオ店〜 新川(劇場版が……VHSもDVDも全滅……だと……) 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:17:40.88 ID:gOPWLf8f0 古泉「いい……すごく……いい」 森「へ、へえ、こういうのがいいんだ」 古泉「次は……包帯を腕に」 ドア「バタン!」 新川「BACK COME ON!!」 古泉「あ、新川さん!?」 新川「ツンデレはアスカの属性!今の森に包帯を巻いたところで、それは」 森「?」 新川「それは」 新川「それはそれで」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:25:21.16 ID:gOPWLf8f0 古泉「完成です」 新川「一応プラグスーツの白も買っておいて正解だったな」 森「これ、すごくぴったりして、は、恥ずかしい……」 古泉「しかし複雑な心境です」 新川「贅沢な、言ってみろ」 古泉「やはり、長門さんに着て欲しい」 新川「そうか……だがこれは私物ゆえ、やれん」 古泉「行きますよ……地下へ」 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:27:35.90 ID:gOPWLf8f0 新川「プラグスーツ代、稼いでくるんだな」 森「地下行き……ッ!2週間、地下行き……ッ!!」 新川「さあ次は赤だ」 森「らめぇ」 古泉「目線お願いします」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:34:25.26 ID:gOPWLf8f0 〜再びSOS団部室〜 古泉が部活に顔を出さなくなって早や2週間が経過した。 その間ハルヒは期限を損ねっぱなしで、これ以上古泉の活動不参加が 続くようなら副団長からの降格もやむなしとの声明を発表するまでに至った。 どうせ古泉が降格されたところで俺の地位向上は望むべくもない。 古泉の欠席の理由はいまだ不明だが、今日までのところは閉鎖空間によるものではないらしいことだし、 これ以上ハルヒの心中を乱して本当に閉鎖空間なり天災の類が発生しないうちに復帰してもらいたい。 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:39:17.11 ID:gOPWLf8f0 どこからか調達してきたサンドバックに連続でパンチを叩きこんでいるハルヒを見つつ、 そんなことを考えていると、 ドア「バタン!」 ??「お久しぶりです、皆さん」 キョン「お、おまえは……」 突然の来訪者に驚き、顔をあげると、そこには、 マッチョマン「古泉です」 キョン「誰だお前ーッ!!」 マッスルの星の王子みたいな体格の、人間……悪夢かこれは、その首から上は、 見間違うはずもない、あの見慣れたさわやか微笑の古泉のものだった。 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:46:54.64 ID:gOPWLf8f0 古泉「やだなあ、古泉ですよ」 キョン「認めたくないがどうやら古泉だな」 古泉「お久しぶりです、涼宮さんに、朝比奈さん……それと、長門さんも」 今呼ばれた3人は、肉体的に各部が大きくなっちゃった古泉にそれぞれの反応で相対している。 ハルヒ「な、何、コレ……すごいじゃない古泉くん!何、宇宙人に改造されたとか!?」 目の前のどんな非常識も、こいつの好奇心を前にするとこっちまで「ちょっとしたサプライズ」程度に思えてくるな。 みくる「ひ、ひぇええ……す、すごく、おおきいですぅ……」 朝比奈さん、ソレ、やばいです。 長門「……」 本を置いて見上げている、その表情からは何の感情も読み取れない。 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:54:17.05 ID:gOPWLf8f0 キョン「古泉……説明してくれるんだろうな」 古泉「もちろんです……部活に出られなかった理由、この身体、それらのエピソード全て……     と、言いたいところですが、先に僕には、しなければいけないことがあるのです」 そう言うと、古泉は全身を覆っていたマントを脱ぎ捨て、レスラーパンツ一丁になると、 長門の前へと立ちはだかった。 古泉「長門さん……これを着てください」 長門「……これは」 古泉は、その異常にもっこりしたレスラーパンツに手を突っ込むと、中から何やらずるずると引っ張り出した。 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 03:59:27.50 ID:gOPWLf8f0 長門「これは……プラグスーツ(レイVer.)」(参考⇒ ttp://cospatio.com/event/id/187 古泉「これを貴方に着てもらうために……僕は」 長門「……」 キョン「話が見えんのだが」 ハルヒ「あの衣装……なかなかいいわね……!」 ハルヒ、頼むからお前は黙っててくれ。話がこじれるから。 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:03:01.07 ID:gOPWLf8f0 古泉「長門さん……お願いです」 長門「……」 〜10分後〜 キョン「いい……すごく……いい」 長門「こう?」 ハルヒ「有希!それ、そのポーズ最高!いただきっ!!」 カメラ「カシャッ!カシャッ!」 古泉「赤も買っておいて正解でしたね」 みくる「これ、すごくぴったりして、は、恥ずかしいです……」 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:07:36.40 ID:gOPWLf8f0 〜同時刻、某医療施設〜 新川「ねえ……起きてよ」 森「むにゃむにゃ」 新川「皆が私を変態扱いするんだ」 森「ねむねむ(コスプレ疲れ)」 新川「ねえ……ねえったら!」 新川「私が肩を掴んで強く引っ張ったその勢いで、森は仰向けに寝転がり、     弾みでツインテールを結んでいた紐が解け、長い髪がシーツの上に広がる」 新川「……!!」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:11:03.60 ID:gOPWLf8f0 〜同、SOS団部室〜 古泉「次、このセリフ、お願いします」 長門「あなたは死なないわ」 ハルヒ「あんたバカぁ!?」 キョン「おい赤い方、普段と変わってないぞ」 みくる「わ、私なんでジャージなんですかぁ?これ、男物……?」 古泉「まさかのトウジです」 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:13:32.28 ID:gOPWLf8f0 〜同、某医療施設〜 新川「うっ……!」 新川自身「ドピュッ」 新川「ハァ……ハァ……」 新川「私は……最低だ」 ??「ほーんと、ひっどいことするっさ」 新川「!? な、何者だ!」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:24:43.03 ID:gOPWLf8f0 ???「天汁、地汁、人が汁」 新川「もう一人……?ってちょ、字が……」 ??「汁飛ぶところに我も飛び行く、汁人ぞ汁、正義の味方!」 新川「字……」 ???「弱きを挫き辱め、欲望のまま汁を飛ばす不貞の輩に成敗を!」 ??&???「「とうッ!!」」 新川「な、何やら珍妙なコスチュームに身を包んだ、しかし頭部の露出は意外と多く、     長い髪や体型からも容易に女性と判別できる人物が二人!」 ??「ぎっちょんクレイン!にょろーん!!」 ???「ぎっちょんモーニング!お兄ちゃん♪」 ??&???「「二人は、千切り屋!!」」 新川「ゲェーッ!!」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:30:37.33 ID:gOPWLf8f0 鶴屋さん「人の寝込みにネコミミつけて、欲情するとはいただけないにょろ」 朝倉さん「ほーんと、変態ってやることが大胆ね」 新川「こ、これはネコミミじゃない!えーと、プラグスーツのアレだ!一部だ!」 鶴屋さん「言い訳無用の長物ってことで、おじさまの長物、無用のモノにしちゃうにょろ」 朝倉さん「うふふ、あなたのをちょん切って、●◆▲の『出方』を見る!!」 新川「体液!?てかテンプレ言っちゃった!」 鶴屋さん&朝倉さん「「覚悟!!」」 新川「アーミーナイフッ!?」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:35:14.14 ID:gOPWLf8f0 〜同、SOS団部室〜 長門「どいてくれる?」 キョン「ご、ごめん!てかマジでごめん!これは決して俺の意志ではないと言い切りたい!」 ハルヒ「カットぉ!キョン、目をそらさない!!」 キョン「見れるか!てか本気で脱がすな!!」 古泉「……」 みくる「古泉……くん……!し、死んでる……!!」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:40:20.69 ID:gOPWLf8f0 〜同、某医療施設上空〜 鶴屋さん「今日のお勤めおしまいッ!」 朝倉さん「さーて、次の変態はどのへんかしら」 鶴屋さん「む、なーんか北高の方でそんなふんいき?」 朝倉さん「誰かしら?」 今日も二人は、世の変態を成敗すべく世界を股にかける。 できれば作者の顔面とかを股にかけてほしい。しかしそれは今は言うまい。 この物語は、正義のヒロイン、ぎっちょん姉妹の、 汗と涙と色んな汁にまみれた一編の記録である。でした。 〜尾張〜 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:45:18.74 ID:gOPWLf8f0 編集後記 二次元の存在とはいえ、彼女ら作品上のキャラクターは一個の人格を有する存在である。 日々個人の妄想の中で汚され、陵辱される彼女らが、仮想された思考の力を借りて、 復讐の思念を放つとすれば、それは非、現実的な形で我々の前に姿を現すかもしれない。 そんな思いが、僕にこの二人のヒロイン、千切り屋ぎっちょん姉妹を描かせました。 二人の活躍を読んで、今一度自らの飛ばす無責任な汁に対して、一考の余地がもたらされたとすれば、 それはすなわち奇跡が生じたと言っても過言ではありますまい。 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/18(日) 04:46:41.54 ID:gOPWLf8f0 2時間もの間、つきあってくれた諸兄(いれば)に対して、感謝と哀悼の意を表します。 では、これにて。質問は受け付けます。答えるかどうかはわかりません。では。では。