涼宮ハルヒのLIAR×LIAR 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:03:46.50 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「みくるちゃんなにこれ?」 みくる「えっ? あっ!!」 ハルヒ「丁度よかったわ! 喉乾いたから貰うわね!」 みくる「だっ! ダメです涼宮さ――」 ハルヒ「んっ、んっ……ぷはー!」 みくる「あぁぁっ」 ハルヒ「?」 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:06:45.47 ID:AmqfgksB0 ――――― キョン「……で、なんだったんですかそのジュースは」 みくる「はい……実は、わたしが未来から持ってきたお薬だったんです」 キョン「クスリ?」 みくる「私の友達から貰ったんですけど……いつのまにか鞄に入ってまして」 キョン「捨てようとして、ハルヒに奪われたと」 みくる「…」 キョン「もしかしてそれは、ハルヒの体になにか異常でも」 みくる「! そ、そんなことはないです! 全然大丈夫なんですけど……その」 キョン「…」 みくる「涼宮さんは今、嘘がつけなくなっちゃってるんです」 キョン「……はい?」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:09:09.94 ID:AmqfgksB0 みくる「あのクスリは元々、自白剤として使われていたんです」 キョン「!?」 みくる「でもそれは非人道的すぎると言うことで……嘘を言えないクスリにしようってことで」 キョン(自白剤と何が違うんだそれは……)「嘘発見器みたいなものですか?」 みくる「はい」 キョン「…」 みくる「でも大丈夫です。このクスリを飲めばすぐに治るんです」 キョン「うわっ!? ななっ、なんですかこのグロテスクな液体は!?」 みくる「うぅ……そ、そうなんです……見た目が酷いんですこれ……」 キョン「これは……とてもじゃないが、俺は飲もうとは思わないな」 みくる「そうですよね。だから、涼宮さんにも」 キョン「理由を話して無理矢理飲ませるとか」 みくる「それは禁則事項に触れてしまいます。あのクスリはこの時代には関与しちゃダメなんです」 キョン「もう十分に関与してると思いますけどね」 みくる「あぅ」 キョン「うーん」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:10:44.06 ID:AmqfgksB0 キョン「あいつは今どこに?」 みくる「なんか鶴屋さんから貰うものがあるとかって……」 キョン「そうですか……。で、どうしてもこれを飲ませないといけないんですか?」 みくる「明日になれば自然と治ってるとは思いますけど……」 キョン「? じゃあいいじゃないですか。ハルヒだって自分の体の異常に――」 ガチャ ハルヒ「あれ? なにしてるのよ二人とも!」 みくる、キョン「!」 ハルヒ「なにしてんのさ二人っきりで!」 みくる「おおおおお、おはようございます!!!」 キョン「朝比奈さん、テンパりすぎですよ……朝じゃないです」 ハルヒ「どうしたのよキョン? みくるちゃんと二人でなにしてたの?」 キョン「別に」 ハルヒ「なによぉ……怪しいわね?」 キョン「なんだ? 俺と朝比奈さんが二人っきりだと都合悪いのか?」 ハルヒ「! そっ、そうなの! キョンが女の子と一緒に居ると気になって仕方ないんだからね!」 キョン「……はぃぃ??」 みくる「あぁっ//」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:13:28.31 ID:AmqfgksB0 キョン「……朝比奈さん……」 みくる「あぅ……違うんです、本人が気がついてしまえば黙秘される恐れもあるので……」コソコソ キョン「もしかして……ハルヒは隠しているつもりなんですか?」ゴニョゴニョ ハルヒ「なによなによ? 二人でコソコソしないでよね」 キョン「な、なぁハルヒ?」 ハルヒ「?」 キョン「お前、今日はちょっと静かにしていないか?」 ハルヒ「えっ? なっ、なによそれっ」 キョン「いや……なんというかだな」 ハルヒ「私はキョンと話す為にここに来たんだからねっ! 喋るなって言われても喋るわよ!」 キョン「…」(これは……俺と話す為じゃないわよ! 言われなくても黙ってるわよ! ってことか?) みくる「あぅ……ごめんなさいです……」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:18:06.96 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「みくるちゃん? お茶淹れてくれない?」 みくる「あ……は、はい。わかりました」 キョン「こらハルヒ、みくるちゃんはお前のメイドさんじゃ――」 ハルヒ「いいじゃない。みくるちゃんの淹れたお茶が飲みたいのよ」 キョン「……そ、そうか」 みくる「は、はいどうぞ」 ハルヒ「? どうしたのよ?」 みくる「ひゃっ! な、なんでもないです!!」 キョン「…」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:19:10.22 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「ちょっと、キョン」 キョン「なっ、なんだよ」 ハルヒ「あのね……」 キョン「?」 ハルヒ「……みくるちゃん、ちょっと外に出ててくれない?」 みくる「えっ?」 ハルヒ「キョンに話があるの」 キョン「なっ……き、聞かれたらまずいような話なのか」 ハルヒ「! そ、そうよ! 悪い!?」 みくる「ふえぇ……は、はい。わかりましたぁ」 キョン「ええっ!?」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:19:39.48 ID:AmqfgksB0 キョン「ちょっ、ちょっと朝比奈さん」 みくる「あとは任せました……お願いします、キョン君」 キョン「お願いって」 ハルヒ「なにをコソコソしてるのよ!」 キョン「!」 みくる「あ、や、その……しっ、失礼しますっ」 キョン「ああっ」 ハルヒ「…」 キョン「…」(なんだよ……一体なんの話だ?) ハルヒ「…」 キョン「…」 ハルヒ「…」 キョン「…」(なにか言えよ!!) 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:22:47.93 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「……う〜ん」 キョン「…」(……そうか) ハルヒ「…」 キョン「…」(このままハルヒが黙っていれば……よけいなコトを聞かずに) ハルヒ「キョン」 キョン「いくわけがないよな……なんだ」 ハルヒ「明日、暇?」 キョン「……明日?」 ハルヒ「明日。土曜日よ」 キョン「あ、あぁ。どうだろうな」 ハルヒ「強がらなくてもわかるわよ。どうせ暇なんでしょ?」 キョン「決め付けるな」 ハルヒ「じゃあ予定、あるの?」 キョン「あったらなんだよ」 ハルヒ「……しょっく」 キョン「なっ」 ハルヒ「あるの? 予定」 キョン「……な、ないよ。暇だよ」 ハルヒ「そうよね。そうだと思ったわ!」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:26:29.17 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「実はね」ゴソゴソ キョン「なんだよ、なにをする気だ」 ハルヒ「じゃーん」 キョン「? チケット?」 ハルヒ「うん。あんたが観たいって言ってた舞台のチケットよ」 キョン「舞台……?」 ハルヒ「ほら、前に言ってたじゃない」 キョン「あぁ! あれか!」 ハルヒ「うん」 ハルヒ「ほら見て、S席よ。すごいでしょ?」 キョン「なんでそんなの持ってるんだよ。結構プレミアだぞ」 ハルヒ「別に」 キョン「別にって」 ハルヒ「鶴屋さんから貰ったの。聞いたら丁度持ってるって」 キョン「そんな偶然……それに、簡単に譲ってくれるなんて」 ハルヒ「本当よ! キョンが観たがってるって言ったら、じゃあ二人で行ってきなって……」 キョン「!?」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:27:27.01 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「か、勘違いしないでよね」 キョン「ななっ、なにをだよ」 ハルヒ「あんたの為じゃないんだから」 キョン「あぁ、わかってる……えーと」 ハルヒ「私がキョンと一緒に行きたかったから、譲ってもらったんだからね」 キョン「……もういやだ……」 ハルヒ「行くわよね」 キョン「…」 ハルヒ「嫌なの?」 キョン「うっ……嫌じゃあないけど」 ハルヒ「じゃあいいじゃない」 キョン「なんというかだな、それは大人気で、色んな人達が観に来るはずだ」 ハルヒ「だからなによ」 キョン「だからほら、休日に二人っきりでそんなの観に行った日にはだな」 ハルヒ「いいじゃない。丁度いいわ」 キョン「なにがだよ」 ハルヒ「だから、キョンと恋人同士だって思われるぐらい――」 キョン「わーっ!!!!」 ハルヒ「!!?? なっ、なによ! 急に大声出さないでよ!」 キョン「…」(だめだ……た、耐えられんこんな状況) 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:30:41.56 ID:AmqfgksB0 キョン「!」 ハルヒ「?」 キョン「そうだ! なぁハルヒ!」 ハルヒ「ん?」 キョン「まあなんだ、ありがとうな」 ハルヒ「……やめてよ。嬉しいじゃない」 キョン「うっ……そ、それでだハルヒ?」 ハルヒ「なによ?」 キョン「お礼にな、これやるよ。喉乾いて、」 ハルヒ「乾いてないわよ。さっきみくるちゃんから美味しいジュース貰ったから」 キョン「…」 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:36:09.27 ID:AmqfgksB0 キョン「そういわずにさ、貰えるものは貰ったほうがいいと思うぞ」 ハルヒ「なによ、怪しいわね」 キョン「これなんだが」 ハルヒ「うわっ! な、なにそれ!?」 キョン「……な、なんでもないただのジュースだ」 ハルヒ「…」 キョン「確かに見た目はアレだが……」 ハルヒ「飲むわけないじゃない。そんなの」 キョン「…」 ハルヒ「ねぇキョン?それより……あんた、あたしになにか言うことない?」 キョン「え? あ、うん。ありがとうな、コレ」 ハルヒ「そうじゃないわよ」 キョン「??」 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:39:29.43 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「…」 キョン「そ、そうだな。いい天気だ」 ハルヒ「違う」 キョン「…」 ハルヒ「わからない?」 キョン「あぁ……えっとな」 ハルヒ「…」 キョン「…」(気がついてはいるとも……だけど、これは……) ハルヒ「はぁ……折角、キョンの為に、」 キョン「!!! に、似合ってる! 似合ってるぞハルヒ! ナイスポニーテール!!」 ハルヒ「!? お、大声で……うん。ありがと」 キョン「…」(笑顔が……誰か助けてくれ!) 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 15:42:53.64 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「最近髪型弄ってなかったから、久しぶりにさ」 キョン「そうだな。うん、ナイスポニー」 ハルヒ「……な、なによ気持ち悪いわね。何度も……言ってよ。褒めなさいよ」 キョン「!!」 ハルヒ「キョンが可愛いって、言ってくれたからなんだからね」 キョン「お、おう……うん。誰が見ても似合ってるって言うと思うぞ」 ハルヒ「別にキョン以外に観てもらいたくないわよ」 キョン「……うぁぁっ」 ハルヒ「? なに、なに悶えてるのよ?」 キョン「な、なんでもない。なんでもないぞハルヒ……」モジモジ ハルヒ「?」 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 16:08:21.40 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「誰もこないわね」 キョン「そ、そうだな」 ハルヒ「…」 キョン「……どうにかこれを……飲ませないと」ボソボソ ハルヒ「なにをごにょごにょ言ってるのよ。怪しいわね」 キョン「なんでもない。気にすんな」 ハルヒ「気になるわよ」 キョン「……なぁ、ハルヒ。喉かわ、」 ハルヒ「いらないって。そんなの飲むわけないじゃない。それに、それ本当に飲み物?」 キョン「……そのはずだ」 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 16:14:40.43 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「…」 キョン「…」 ハルヒ「……誰も来ないわね」 キョン「そうだな。……その方が助かる」 ハルヒ「?」 ハルヒ「…」 キョン「…」(いっその事……ハルヒを羽交い絞めにして……) ハルヒ「二人っきりね」 キョン「あぁ、そうだな」(いやまて、そんなことして……後が怖いな) ハルヒ「キョンと、二人っきり」 キョン「おぅ」(しかしこのまま変なコトばかり言われるのも……) ハルヒ「……嬉しい」 キョン「そうだな」 ハルヒ「? なにがよ?」 キョン「いやだからお前と……!!! なっ、なんでもないぞ! ナイスポニー!」 ハルヒ「わ、わかったわよそれは。 変なのキョン」 キョン「…」(変なのはお前だよ……うぅっ) 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 16:33:42.36 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「みくるちゃんドコ行ったのかしら」 キョン「さぁな。……早く帰ってきてほしいな」 ハルヒ「別に」 キョン「なっ、ひどくないかそれは」 ハルヒ「帰ってこなかったらこなかったで、キョンと二人だもん」 キョン「…」 ハルヒ「それで構わないっていうか……その方がいいかな!」 キョン「……なぁ、ハルヒ?」 ハルヒ「? なによ?」 キョン「お前……その、なんだ」 ハルヒ「はい?」 キョン「……好きな人とか、居る?」 ハルヒ「! な、なによ急に!?」 キョン「あ! いや、あの……気にすんな、なんでもな、」 ハルヒ「……そ、そんなの……キョンに決まってるじゃない!」 キョン「!!!!!!!!」 ハルヒ「?」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 16:40:19.66 ID:AmqfgksB0 キョン「……お前、今自分が何言ってるのか……わかってるのか?」 ハルヒ「? 当たり前じゃない。だから、あたしが好きなのはキョンだって言ってるの」 キョン「…」 ハルヒ「あんたこそ、変な質問しないでよね!? ……なんであんたに好きな人がどうとか……」ブツブツ キョン「いや、別に答えてくれなくてもだな」 ハルヒ「当たり前よ! なんであんたにそんなこと」 キョン「…」 ハルヒ「まったく。今日はなんか変よ、キョン」 キョン「そうだな。俺は頭がおかしくなったのかもしれん」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 16:51:03.64 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「最近、肩こりが酷いのよ」 キョン「そうか、そりゃあ大変だ」 ハルヒ「ちょっと、肩揉みなさいよ」 キョン「……嫌だって言ったら」 ハルヒ「別に。ちょっとショックなだけ」 キョン「…」 ハルヒ「んー」 キョン「…」 ハルヒ「へたくそ」 キョン「なっ、じゃあ辞めるぞ」 ハルヒ「辞めないでよ。気持ちいいの」 キョン「…」 ハルヒ「んっ……へたくそ。ありがと」 キョン「……うるさい」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 16:58:54.25 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「また映画を撮りたくなってきたのよ」 キョン「懲りてないのかお前……」 ハルヒ「もちろん!」 ハルヒ「今度はどんな映画にしようかなって」 キョン「…」 ハルヒ「あ、ちょっと。肩揉み、辞めないでよ」 キョン「もういいだろ」 ハルヒ「やだ。折角二人きりなんだから、触れててほしいの!」 キョン「……意外と……可愛いな、お前」 ハルヒ「はぁ?」 キョン「!! なっ、なんでもない! ナイスポニー!」 ハルヒ「……もういいって」 キョン「…」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 17:07:44.31 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「どんな映画にしようかしら?」 キョン「…」 ハルヒ「あんたもなにか考えなさいよ!」 キョン「俺もか……そうだなぁ」 キョン「…」 ハルヒ「あんたほんとにマッサージへたくそね。これじゃお金は取れないわ」 キョン「取るつもりもないし、食っていこうとも思わん」 ハルヒ「だけどまぁ、暖かいし……あたしだからキョンにマッサージしてもらうんだからね!」 キョン「……なぁ、ハルヒ。こんな映画はどうだ?」 ハルヒ「?」 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 17:15:42.09 ID:AmqfgksB0 キョン「主人公がだな、変なクスリを飲まされるんだ」 ハルヒ「…」 キョン「別にクスリじゃなくてもいいな。なんだ……まあそういうの」 ハルヒ「それからどうなるのよ」 キョン「それで、その主人公は……嘘が言えなくなるんだ」 ハルヒ「?」 キョン「なんというか、思ったことを口にしてしまうとか……」 ハルヒ「ダメね。あるわよ、そういう映画」 キョン「え?」 ハルヒ「だから、もうあるって。弁護士だかなんだかが嘘つけなくなってアタフタしちゃう映画」 キョン「……あるのかよ」 ハルヒ「それにそんなの、あたし達がやって誰が見て喜ぶのよ?」 キョン「つまらないか?」 ハルヒ「えぇ」 キョン「俺のこと好き?」 ハルヒ「!? なに言ってるのよ!? 好きに決まってるじゃない!」 キョン「む……」 ハルヒ「大好きよ。なにを聞いてるのよ、バカキョン!」 キョン「……もうやだ」 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 17:37:50.70 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「ちょっとトイレ行ってくる」 キョン「!」 ハルヒ「?」 キョン「や……えーっとな」 ハルヒ「なによ。トイレ行っちゃダメっての?」 キョン「なんだ、その……」 ハルヒ「なによ」 キョン「…」(このままこいつを外に出して……誰かに逢うと大変だ……) ハルヒ「よくわかんないわね」 キョン「待て、お、俺も行くよ!」 ハルヒ「……い、いいわよ。気持ち悪いわね」 キョン「いやぁ、お、俺も丁度トイレ行きたくてさぁ?」 ハルヒ「うわぁ……変なこと、言わないでよ……」 キョン「…」 ハルヒ「なにもしかして、一人になりたくないとか?」 キョン「そ、そんなんじゃない」 ハルヒ「んー……まあでも、あたしはキョンと二人なら別にいいけどねー」 キョン「…」 ハルヒィ「ほら、行くならさっさと行くわよ! 外寒いんだからね」 キョン「ちょっ、待てよ!」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 17:45:25.58 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「この寒いのによく外で部活なんてできるわよね」 キョン「そ、そうだな」(頼む……頼むから、誰も出てきてくれるなよ) 鶴屋「あり? キョン君とハルにゃんじゃないかー!」 キョン「あぁもう!」 ハルヒ「? なにを残念がってるのよ?」 鶴屋「ハルにゃーん? ふふ、アレは渡せたかい?」 キョン「!?」 ハルヒ「え……あ、うん! もちろん!」 鶴屋「そっかそっかー!」 ハルヒ「キョンもあたしと一緒でもいいって言ってくれたから、明日は二人っきりでデートよ!」 鶴屋「そっかそっか! ……んぁ?」 ハルヒ「まああたしもキョンが欲しがらなかったらわざわざお願いしになんて、」 キョン「ハハッ、ハルヒ! あっちに宇宙人が!」 ハルヒ「!? ドコ!? ドコに!?」 鶴屋「……にょろ?」 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 17:58:06.56 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「……なにも居ないじゃない!」 キョン「おかしいなぁ、み、見間違えたみたいだな。あはは!」 鶴屋「あっはは! 相変わらず変なモノ探してるんだねハルにゃん!」 ハルヒ「もちろんよ! あたしはいつでも宇宙人や超能力者、その類の人達を探してるわ!」 鶴屋「好きだねぇ」 ハルヒ「大好きよ!」 鶴屋「うんうん」 ハルヒ「まあ一番好きなのはキョンだけどね!」 鶴屋「うんうん……うん!?」 キョン「! それじゃ! チケットありがとう鶴屋さん!」 ハルヒ「あっ、ちょっ、腕をひっぱ……キョン!」 ダダダ… 鶴屋「……にょろ?」 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 18:04:58.98 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「ちょっと! 急に走らないでよキョン!」 キョン「はぁ、はぁっ……ごめん、ハルヒ」 ハルヒ「…」 キョン「あの、なんだ。なんでもない」 ハルヒ「……まったく」 キョン「…」 ハルヒ「ちょっと、なんで手繋いでるのよ」 キョン「あ、すまん」 ハルヒ「別に離さなくてもいいわよ。エロキョン」 キョン「…」 ハルヒ「このまま手を握っててほしいとか、思ってないんだからね」 キョン「そ、そうだよな。ごめんな、離すよ」スッ ハルヒ「あ……」 キョン「…」(悲しそうな顔……ハルヒの本心って……あぁっ//) 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 18:09:11.30 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「あたしが出てくるまで勝手に戻っちゃダメだからね」 キョン「はいよ」 キョン「…」 みくる「……キョンくぅん……」 キョン「!? あ、朝比奈さん!」 みくる「どうですかぁ? 涼宮さん、飲んでくれました?」 キョン「全然。というか、もうそろそろ俺が限界です……こうも気持ちをぶつけられちゃ……その」 みくる「ご、ごめんなさぁい……ひぃ」 キョン「鉄に朝比奈さんは悪く……っていうかですね」 みくる「はい?」 キョン「アレ嘘が言えないどころか、なんか思ってること全部言われてる気がするんですが……」 みくる「……禁則事項です……」 キョン「……都合のいい未来だ」 ハルヒ「! みくるちゃん!!」 みくる「ひゃぁっ!?」 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 18:47:51.07 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「ドコ行ってたのよ! ちゃんと戻ってきなさいよね!」 みくる「ひぃぃっ」 キョン「無理を言うなよ。出て行ってって言ったのはお前だったじゃないか」 ハルヒ「まったく」 みくる「ひぃ」 キョン「…」 ハルヒ「ん? みくるちゃんまた胸大きくなった?」 みくる「!」 ハルヒ「どんどん成長していくわね、そこばっかり」 みくる「そ、そんなことないですぅ」 キョン「ほ、ほら。戻るぞハルヒ」 ハルヒ「はいはい」 みくる「わ、わたしは用があるから……さようなら!」 キョン「え? なっ、えーっ」 ハルヒ「……なによなによ。今日はずっとキョンと二人で居ろってコト?」 キョン「…」 ハルヒ「嬉しいじゃないの! ほら、戻るわよ!」 キョン「誰か助けてくれ……」 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 19:11:11.20 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「……暗くなってきたわね」 キョン「…」 ハルヒ「そろそろ帰ろうかしら」 キョン「……なぁ、ハルヒ」 ハルヒ「なによ」 キョン「お願いがある」 ハルヒ「だから、なに?」 キョン「これ」 ハルヒ「……飲まないって、言ってるでしょ」 キョン「頼むよ。一口でいいんだ。……多分」 ハルヒ「だから、ソレを飲むとなにがどうなるのよ? 怪しすぎて飲めるわけないじゃない」 キョン「…」 キョン「……まあいいか。明日になれば……戻ってるんだよな」 ハルヒ「なにが?」 キョン「なんでもない」 ハルヒ「まったく……今日はなんか、全体的に変よ? キョン」 キョン「お前よりマシさ」 ハルヒ「はぁ?」 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 19:13:22.11 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「あれ、雨降ってきた」 キョン「ん?」 ハルヒ「あー、今日傘持ってきてないのよね」 キョン「俺もだな」 ハルヒ「……あ、確かこの辺に……」 キョン「?」 ハルヒ「……あった!」 キョン「傘?」 ハルヒ「前に置き傘してたの! 思い出してよかった」 キョン「…」 ハルヒ「ほら、帰るわよ」 キョン「え? 俺はやむまで待つよ。先、帰っていいぞ」 ハルヒ「相合傘するの。付き合いなさいよバカ」 キョン「……わかったよ」 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 19:47:12.76 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「もっとこっち寄りなさいよ」 キョン「……近い」 ハルヒ「いいじゃない。むしろそれが目的よ!」 キョン「…」 ハルヒ「…」 キョン「……なぁハルヒ」 ハルヒ「ん?」 キョン「お前がもし……好きな人が居たとしてさ?」 ハルヒ「なによ」 キョン「いいから。……その人が、思ってること全部言ってくる人だとしたら……どうする?」 ハルヒ「? 全部? 好きとか、嫌いとか?」 キョン「そうだな」 ハルヒ「……いいんじゃない? そのまま想いが伝わるってことでしょ? 素敵じゃない!」 キョン「…」 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 20:01:29.43 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「中々言えない事だってあるじゃない? だから……なんか羨ましいかも」 キョン「……そうか」 ハルヒ「あたしがキョンを好きだとか、そういうのだって素直に伝えられれば、こんな苦労はしないわよ」 キョン「…」 キョン「じゃあさ」 ハルヒ「うん」 キョン「もしもそれが、性格的な問題とかじゃなくて」 ハルヒ「?」 キョン「その人の意思とは関係なく起こっているコトだとしたら?」 ハルヒ「映画の話?」 キョン「……そんな感じ」 ハルヒ「うーん……なんだろう……ちょっとだけ、嫌かな」 キョン「…」 ハルヒ「やっぱりそういうのは、その人の意思で言ってもらわないとね」 キョン「ダメ?」 ハルヒ「もしかしたら言いたくないこと、絶対に言えないことだってあるかもしれないじゃん」 キョン「……そうだよな。うん、俺も……そう思うよ」 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 20:13:06.32 ID:AmqfgksB0 キョン「今、何時だ?」 ハルヒ「ん……十九時」 キョン「もうそんな時間か」 ハルヒ「そうね」 キョン「……あと五時間か……」 ハルヒ「なにが?」 キョン「魔法が解けるまで」 ハルヒ「はぁ?」 キョン「なんでもない。……うし!」 ハルヒ「???」 キョン「ハルヒ。一個だけ教えておいてやるよ」キュッ ハルヒ「その瓶……だから、飲まないわよそんな、」 キョン「俺もな、お前のこと好きだ」 ハルヒ「……え?」 キョン「俺だけ聞いてるのは卑怯だって思ったんだよ。 ……ごめん、ハルヒ」グッ ハルヒ「むぐっ……!? ……ん」 キョン「…」 ハルヒ「……ぷはっ!!」 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 20:25:42.09 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「ば、バカキョン!! 無理矢理飲ませるって……バカ!!」 キョン「っと、ごめんよハルヒ。でも……うん、ごめん」 ハルヒ「うぅ……変な味……だ、大丈夫なんでしょうねこれ!?」 キョン「もちろん。そんな変なモン飲ませないさ」 ハルヒ「……後味悪いわ、コレ」 キョン「悪かったな」 ハルヒ「……なんなのよコレは」 キョン「ん? そうだなぁ……あれだ、ハルヒの願ってることをな、一つだけ叶えてくれるクスリ」 ハルヒ「…」 キョン「……なんでもない。忘れろ」 ハルヒ「……ぷっ、あはは! やっぱりあんた今日はどこかおかしいわね! あははっ!」 キョン「うるせぇ」 ハルヒ「あーあ、もう。怒る気もなくなったじゃない」 キョン「そりゃよかった」 ハルヒ「…」 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 20:29:22.22 ID:AmqfgksB0 キョン「……治ったかな?」 ハルヒ「なにが?」 キョン「ハルヒ、お前……好きな人って、いる?」 ハルヒ「!?」 ハルヒ「……そ、そんなの居ないわよ!」 キョン「……本当か?」 ハルヒ「本当よ! 居るわけないじゃない!」 キョン「嘘じゃない?」 ハルヒ「嘘じゃないわよ。居たとしても……キョンなんかに教えるわけないじゃない」 キョン「そっか。なら安心だ」 ハルヒ「?」 ハルヒ「……あんたこそ」 キョン「?」 ハルヒ「さ、さっき……あたしが好きだとかどうとか言ったじゃない」 キョン「言ってないよ。気のせいだろ」 ハルヒ「なっ、言ったわよ!」 キョン「言ってないね。言うわけないだろ?そんなこと」 ハルヒ「も〜っ! いい! 帰る!」 キョン「あ、待てよ! 濡れるぞハルヒ!」 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 20:32:39.76 ID:AmqfgksB0 キョン「まったく今日は疲れた」 ハルヒ「わけわかんない」 キョン「ほんとにな。もう二度と、今日見たいのは勘弁だ」 ハルヒ「…」 ハルヒ「……忘れてないでしょうね」 キョン「?」 ハルヒ「明日!」 キョン「……あぁ、もちろん。チケット、ありがとうなハルヒ」 ハルヒ「別にあんたのタメに貰ってきたんじゃないわよ! あたしも……観たかっただけよ」 キョン「そっか」 ハルヒ「……さっきのさ」 キョン「さっき?」 ハルヒ「願い事が一つ適うとかどうとか」 キョン「あぁ。うん」 ハルヒ「……明日は一日、ずっと傍に居てほしいとか……」 キョン「なんだって?」 ハルヒ「!! なっ、なんでもないわよ!」 キョン「……ま、退屈させないようには頑張るさ」 ハルヒ「…」 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 20:41:09.53 ID:AmqfgksB0 ハルヒ「九時には駅前に来なさいよね」 キョン「いいとも」 ハルヒ「……誰にも会わないといいなぁ」 キョン「何だって?」 ハルヒ「なんでもないわよ!」 ハルヒ「それじゃ」 キョン「おう」 ハルヒ「あたしに変なもの飲ませたの、覚えておきなさいよね!」 キョン「あいよ」 ハルヒ「……バイバイ」 キョン「おやすみ」 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 20:43:44.23 ID:AmqfgksB0 キョン「……はぁ、つかれた」 キョン「そんなにまずいのかコレ……」 キョン「…」キュッ キョン「……んぐっ、うわっ……甘酸っぱ!」 キョン「ちょっと悪いことしたか? いや……ハルヒが勝手に飲んだのがいけないか」 ピリリr キョン「? はい、もしもし?」 みくる「あ、キョン君?」 キョン「朝比奈さん! どうしました?」 みくる「あれ……大丈夫でしたか?」 キョン「えぇ。丁度今飲ませて、ハルヒと分かれたとこですよ」 みくる「そうですかぁ……よかったぁ」 キョン「冷や冷やしましたよ。ホントに」 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/05/16(金) 20:49:06.27 ID:AmqfgksB0 みくる「ごめんなさぁい」 キョン「まあ、いいです。面白かったといえば、面白かったし」 みくる「?」 キョン「……好かれるってのは、いいことですしね」 みくる「ふふっ、そうですね」 キョン「そんでこの……クスリ? 余ったんですけど」 みくる「あ、大丈夫です。一口飲めば効いてきますから」 キョン「そうですか……ん?」 みくる「?」 キョン「……利いてくる?」 みくる「はい」 キョン「なにが?」 みくる「えっと……それとあのクスリは、正反対の効能を持ってるんですよ」 キョン「…」 みくる「毒を持って毒を制す。なので、嘘がつけなくなった人に嘘をつけるようにして中和するんです」 キョン「……まさか」 みくる「そうですね。例えれば……うそつきのクスリですね」 キョン「…」 キョン「マジですか」 111 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆1MI4v.6Sm2 [] 投稿日:2008/05/16(金) 20:55:24.25 ID:AmqfgksB0 はいおしまい!帰るときにちゃんと椅子片付けて帰ってくださいよ! プリンスレに投下するつもりでしたが、なんかどっかいっちまってるので…… んーと、これは夏コミにでも描いてみようかなぁって思ってたハルヒ漫画のプロットです。 まあもっと面白そうなの考えたから、こっちボツにしたんでココに晒してみましたw ツンデレが嘘つけないとか、まあ楽しそうw でもハルにゃんはツンデレに思えないのよね。どっちかっていうと、強引っていうか。 まあそれはそれとして。 この後キョンがどうなったかは、想像にお任せします。 それじゃまた! さすがに……そろそろネタ切れかなぁww