長門「…………あの」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:18:52.52 ID:xXXhGh2k0 キョン「………」 長門「……あ、あのっ」 キョン「……ん?俺?」 長門「あの……これ……」 キョン「えっ……」 長門「……よかったら」 キョン「…??……」 長門「………そ、それじゃ」 キョン「あ、ちょっと!」  タッタッタッ キョン「……」 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:19:32.04 ID:xXXhGh2k0 谷口「ようキョン!見てたぜ」 キョン「谷口……」 谷口「お前、長門有希と知り合いだったのか?」 キョン「……長門有希……いや……」 谷口「怪しいな……何渡されたんだよ。ラブレターか?」 キョン「それが……」 谷口「……ん?なんだそれ。入部届けって」 キョン「俺もよくわからん」 谷口「確か俺様のデータによると、長門有希は文芸部所属だったな。    相当な無口らしいが……おおかた一日中本でも読んでるんだろ」 キョン「そうなのか?」 谷口「よくはわからんがな。もしかして人足りなくて困ってるんじゃないのか?    この時期に勧誘するくらいならな」 キョン「………」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:19:59.86 ID:xXXhGh2k0 谷口「どうすんだよそれ」 キョン「どうするって……」 谷口「なんなら俺がもらってやろうか?」 キョン「いや、それは断る。なぜかわからんがお前に渡すのは危険な気がするからな」 谷口「んだよそれ……というか、何でお前なんだ?」 キョン「さあ……」 谷口「……まあいいや、早く帰ろうぜ」 キョン「……ああ」 長門「………」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:20:33.91 ID:xXXhGh2k0  〜翌日〜  コンコン 長門「……どうぞ」  ガチャ キョン「失礼します」 長門「…!!…」 キョン「えっと……長門さん?でいいんだよな?」 長門「……うん」 キョン「昨日貰ったこれなんだが……どういうことなんだ?」 長門「……え……っと……」 キョン「………」 長門「……そ…その……」 キョン「??」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:21:11.25 ID:xXXhGh2k0 長門「こ、ここは文芸部で……」 キョン「うん」 長門「……す」 キョン「………」 長門「………」 キョン「う……うん、そうか!文芸部なのか!」 長門「………」 キョン「え〜……っと」 長門「………」 キョン「いつもは何してるんだ?」 長門「……本を読んだり……とか……」 キョン「……とか?」 長門「……してる」 キョン「………」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:22:55.70 ID:xXXhGh2k0 長門「………」 キョン「そっそうか!そうだよな、文芸部だもんな!     そりゃ本も読むよな」 長門「………」 キョン「………」 長門「………」 キョン「その本、面白いのか?」 長門「……うん」 キョン「………」 長門「………」 キョン「あの……俺、読書の邪魔だったかな?」 長門「ううん……邪魔じゃない」 キョン「そうか」 長門「……そう……」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:24:06.68 ID:xXXhGh2k0 キョン「あの、今日来てよかったのか?」 長門「……うん……良かった」 キョン「……そうか」 長門「……(コクッ)」 キョン「あ、俺の事はいいから……読書続けてくれ」 長門「……そう」 キョン「適当にここの本読んでいるからさ。これ、読んでいいか?」 長門「いい」 キョン「そうか」 長門「………」ペラッ   ・   ・   ・ 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:24:53.21 ID:xXXhGh2k0 キョン「………」 長門「………」ペラッ キョン「もう下校の時間じゃないか」 長門「……」パタン キョン「……じゃ、俺は帰るよ」 長門「あ……」 キョン「……?」 長門「あ……の……」 キョン「………」 長門「………」 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:25:25.63 ID:xXXhGh2k0 キョン「え〜……っと」 長門「………」 キョン「その、何だ……明日もまた来ていいか?」 長門「…!!…う、うん…っ…」コクッ キョン「そっか……」 長門「………」 キョン「じゃ、また明日な。長門」 長門「あ……」  バタンッ 長門「………」 長門「名前……呼んでくれた……」   ・  ・  ・ 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:28:06.81 ID:xXXhGh2k0  ガチャ キョン「よう」 長門「あ……」 キョン「あ、ノックしてなかったな。スマン」 長門「……ううん、いい……」 キョン「よいしょっと」 長門「………」 キョン「……今日も本読みに来たぜ」 長門「……うん」 キョン「あ、俺の事は気にしなくていいからさ。続けてくれ」 長門「うん……わかった」 キョン「………」 長門「………」ペラッ   ・   ・   ・ 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:28:42.89 ID:xXXhGh2k0 キョン「そういや、ここって文芸部だろ」 長門「うん」 キョン「本を読むのはわかるが……何か書いたりしないのか?     小説とか」 長門「えっ……!!!」 キョン「………」 長門「えっと……そのっ……///」 キョン「………」 長門「そ……それは…」 キョン「……そっか」 長門「えっ……!?」 キョン「いや、いいんだ。何でもない」 長門「……(ドキドキ)」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:29:18.54 ID:xXXhGh2k0 キョン「いつかできたらさ、俺に一番最初に読ませてくれよ」 長門「えっ!!……」 キョン「……ダメか?」 長門「う、ううんっ……わかった……」 キョン「………」 長門「………いい」 キョン「そっか……楽しみにしてるよ」 長門「……うん…///」 キョン「………」ペラッ 長門「………(ドキドキ)」 キョン「………」ペラッ 長門「……ふぅ……」 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:30:19.51 ID:xXXhGh2k0   ・   ・   ・ キョン「そろそろ帰るか……」 長門「……」パタン キョン「……そういや、まだ渡してないものがあったな」 長門「……え…」 キョン「ほら」 長門「!!……これ……」 キョン「いや、その……俺も結構暇だしさ。谷口とかとツルんでるより     本読んでみるのもいいかなって……」 長門「………」 キョン「それに、見た感じ……部員は君しかいないんだろ?」 長門「……うん」 キョン「その……俺で良ければ……」 長門「う、うん……」 キョン「よろしくな、長門」 長門「!!あ、あ……りがと……う…」 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:33:50.90 ID:xXXhGh2k0 キョン「もう時間だな……途中まで一緒に帰らないか?」 長門「!!えっ……」 キョン「嫌か?」 長門「ううんっ!……イヤじゃ…ない……」 キョン「……そっか」 長門「……そう……」 キョン「……ほら、早くしないと校門閉まっちまうぜ」 長門「う、うんっ」  バタンッ   ・  ・  ・ 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:38:24.72 ID:xXXhGh2k0  ピーンポーン 朝倉「長門さん、私よ」 長門「………」  ガチャ 長門「……朝倉さん……どうしたの?」 朝倉「ん、ちょっとね。上がっていいかしら」 長門「……うん」 朝倉「んしょ……っと……ねえ長門さん、わたし見ちゃったの」 長門「……?」 朝倉「……今日、キョン君と一緒に帰ってたでしょ」 長門「…え…!!!えっと……!」 朝倉「長門さん、キョン君とお友達だったかしら?」 長門「さ…最近……」 朝倉「ふうん……」 長門「………」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:39:45.07 ID:xXXhGh2k0 長門「あの、それで…?」 朝倉「ううん、別にそれだけよ。もしかして長門さん、    彼に言い寄られてるんじゃないかって思って心配してたから」 長門「ち、ちが……!」 朝倉「わかってるわよ、冗談。なんか仲良さそうにしてたもんだからね。    ちょっと妬けちゃったな」 長門「……えっ…!?」 朝倉「あら、顔真っ赤にしちゃって」 長門「もう…///…朝倉さん…!!」 朝倉「ふふ、可愛いわね。」 長門「………」 朝倉「あら、怒らないでよ」 長門「…べ…別に…っ…」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:43:33.26 ID:xXXhGh2k0 朝倉「彼、優しそうだものね。長門さんとお似合いじゃないかしら」 長門「あ、朝倉さんっ…!」 朝倉「まっ、長門さんの選んだ人ならね。私は手は出さないから安心して♪」 長門「もう……!」 朝倉「さてと……私は宿題があるから帰らなきゃ。長門さんの横にいたら    こっちまで顔赤くなっちゃうわ」 長門「………///」 朝倉「それじゃあね。また明日来るわ」 長門「う、うん……おやすみなさい」  バタンッ 長門「…………はぁ…」   ・  ・  ・ 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:48:24.94 ID:xXXhGh2k0  キーンコーンカーンコーン  〜昼食時〜 ザワザワ……ザワザワ…… 生徒A「でさ、でさっ………」 生徒B「……マジ?……ヤバくね……キャハハッ」 長門「………」パクパク 生徒C「…おいw……なんだよそれ……」 生徒D「……ハハッ……だっせw………」 長門「………」モグモグ 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:49:14.27 ID:xXXhGh2k0 生徒A「……チョーうけるんだけど……キャハハ………」    「あっ!!!」  バシャーン 長門「………」ポタ…ポタ… 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:53:50.68 ID:epVIZ0eH0 生徒A「きゃああっ!!ご、ごめん!!」 長門「………」ポタ…ポタ… 生徒A「大丈夫!?ごっごめんね長門さん!?」 長門「……いい」 生徒A「ホントごめん!!すぐ拭くからねっ!!」 長門「………」 生徒B「ちょっとアンタ……何やってんのよ」 長門「………」 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:54:28.76 ID:epVIZ0eH0 生徒B「アンタ長門さんの事嫌いだったっけ?」 生徒A「ちょっと!変な事言わないでよ!」 長門「………」 生徒B「だって〜長門さんって存在感無いもんね。まるで物置みたいじゃん。     100人乗っても大丈夫なんじゃないの」 生徒A「プッ!!クスクスww」 長門「………」 生徒A「あっ……」 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:56:27.72 ID:epVIZ0eH0 生徒A「ご、ごめん!!」 長門「……っっ…!!」タッタッタッ  バタンッ 生徒A「あ、長門さん!?待って!!」 生徒B「あーあ、泣かしちゃった」 生徒A「ちょっと、何て事言うの!?長門さん行っちゃったよ!?」 生徒B「いいって、ほっときなよ。どうせ先生に告げ口する勇気もないだろうし」 生徒A「そ、そういう問題じゃないでしょ!!?」 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 16:58:17.55 ID:epVIZ0eH0 生徒B「まあまあ。いいから早く食べよ。長門さん、いてもいなくても     変わらないし……それにアンタだって笑ってたじゃん」 生徒A「それは……」 生徒B「どうせ次の時間になったら戻ってきて本読んでるでしょ。     そのとき謝ったらいいじゃん」 生徒A「そうかな……」 生徒B「そうだって。ほら、食べよ」 生徒A「………」 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:00:39.06 ID:epVIZ0eH0  タッタッタッ   ・   ・   ・  バタンッ 長門「……はぁ、はぁ……」 長門「……はぁ……」 長門「……くすん……」 長門「……グスッ…!…うぅ……」 長門「ウッ…ヒック…!!!…」 長門「……くすん…!…ひんっ……」 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:06:40.20 ID:epVIZ0eH0 長門「…ウッ…ヒック………」   「……グスッ……うぅ……」  ガチャ 長門「ひっ!!?」 キョン「よう…いたのか」 長門「……うっ……うん……ヒック…!」 キョン「!!おい、どうした長門!?」 長門「……えっ…えっ……グスッ…!」 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:07:25.08 ID:epVIZ0eH0 キョン「長門!?何かあったのか!?」 長門「うぅ……うわぁああん!!!」  ガシッ キョン「な、長門……!!!」 長門「うぅぅうう……ヒック…!…」 キョン「………」 長門「……えっ……ヒグッ……」 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:09:15.10 ID:epVIZ0eH0 キョン「………」 長門「……うぅううう……」 キョン「………」 長門「……うっ……くすん……」 キョン「………」 長門「……すんっ……」 キョン「……大丈夫か?」 長門「……う……うん……」 キョン「……どうしたんだよ……何があった?」 長門「な、何でも……ない……」 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:10:29.16 ID:epVIZ0eH0 キョン「何でもないわけないだろ。言ってみろ」 長門「ほ……ほんとに……何でもないの…」 キョン「……っ……!」 長門「………」 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:11:48.47 ID:epVIZ0eH0 長門「……くすん……」 キョン「……ほら……ハンカチあるぞ」 長門「…あ…ありがと……グスッ」 キョン「………」 長門「………」 キョン「なあ……」 長門「……なに?」 キョン「このままの体勢は、ちょっと……その……     いろいろマズいんじゃないかと思うんだが」 長門「あっ……!!ごごごめんなさいっ!」  バッ 長門「ご、ごめんっ……ね…!」 キョン「いや、構わないさ……」 長門「………」 キョン「………」 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:16:36.96 ID:epVIZ0eH0 キョン「なあ……」 長門「……うん」 キョン「その……俺達、同じ文芸部員だよな」 長門「?……うん…」 キョン「部員も二人しかいないしさ」 長門「……うん」 キョン「つまり、俺とお前だけなわけだ……」 長門「………」 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:17:13.78 ID:epVIZ0eH0 キョン「その……まだ長門の事よく知らないではあるんだけどさ……     もっと俺を頼ってくれよ……」 長門「……!!」 キョン「俺もさ、入ったからには長門の力になりたいと思ってるし……     何もできないかもしれないけど……相談相手くらいにはなると思うぜ?」 長門「……」 キョン「………」 142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:22:31.41 ID:epVIZ0eH0 長門「……くすん……」 キョン「……長門?」 長門「ご、ごめん……グスッ」 キョン「いや、謝らなくてもいいけど……」 長門「そ、そうだね……ごめん……グスッ」 キョン「………」 長門「あ……また、ごめんって言った……ヒグッ」 キョン「いや、いいよ……」 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 17:24:22.30 ID:epVIZ0eH0 長門「あ……ありがと」 キョン「………」 長門「ごめん……私…嬉しくて……グスッ」 キョン「……そっか……」 長門「……うん……」 キョン「………」 211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/03/01(土) 18:30:00.60 ID:m5Uzjd6+0 長門「もう……大丈夫だから……グスッ」 キョン「そうか」 長門「うん……」 キョン「何かあったらいつでも言ってくれよ……泣いてちゃ可愛い顔が台無しだ」 長門「えっ…!!えっ……と……え…!?」 キョン「あ、いやっ、何でもない!ただの妄言だ!気にしないでくれ!」 長門「そ、そそそ……そっか…!」 キョン「そう……だ……うん」 長門「え……と…」 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/03/01(土) 18:30:25.05 ID:m5Uzjd6+0 キョン「はは……なんだか照れてきたな……」 長門「……わ、わたしも……」 キョン「お、やっと笑ってくれたな」 長門「えっ!?……あ!…えっと……!」 キョン「ははは……」 長門「……も……もう……っ…!」 キョン「すまんすまん……ははっ」 長門「……いじわる…っ!…」 キョン「ごめんって。怒らないでくれよ」 長門「……ううん……怒っては…いない……」 キョン「そっか」 長門「……そう」 214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 18:32:58.55 ID:m5Uzjd6+0 長門「……ハンカチ、洗って返す…ね…」 キョン「いいって。気にするなよ」 長門「…あ……うん……」 キョン「メシはもう食ったのか?」 長門「ちょっと……だけ」 キョン「パン一個余ってるんだ。食わないか」 長門「……うん…!」 216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 18:35:14.04 ID:m5Uzjd6+0 キョン「……なあ、昼飯の時はここで食べていいか?」 長門「……うん」 キョン「でも俺カギ持ってないんだよな」 長門「あ……じゃあ…こr」 キョン「なあ、昼飯の時はここ来て部室開けてくれよ」 長門「え……?」 キョン「一緒に食べようぜ」 長門「えっ……!!」 217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 18:37:51.01 ID:m5Uzjd6+0 キョン「……迷惑か?」 長門「うっ……ううん!!迷惑じゃ……ない……」 キョン「そうか……」 長門「えっと……その……」 キョン「ん?」 長門「……ありがと」 キョン「……いいさ」   ・  ・  ・ 228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 19:28:58.12 ID:m5Uzjd6+0 キョン「………」 長門「………」ペラッ キョン「……長門、それ面白いか?」 長門「……うん」 キョン「どんな話なんだ?」 長門「えっと……ユニーク…」 キョン「そうか……読み終わったら俺にも貸してくれよ」 長門「……わかった」ペラッ 231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 19:31:34.67 ID:m5Uzjd6+0 キョン「……なあ長門」 長門「……なに?」 キョン「前から聞こうと思ってたんだが……どうして俺を誘ってくれたんだ?」 長門「えっ……!!」 キョン「あれ以来勧誘してる様子もないし」 長門「その……それは……」 キョン「………」 長門「……えっと……」 キョン「………」 長門「あの……これ、市立図書館で借りてきたの」 キョン「……?…ああ、そうなのか」 長門「……そう……」 キョン「??」 232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 19:34:04.80 ID:m5Uzjd6+0 長門「そ、その……市立図書館で……」 キョン「?ああ、それはわかったよ」 長門「………」 長門「……(ボソッ)わかって……ない……」 キョン「え?」 長門「………」 キョン「…??」 長門「………」ペラッ キョン「………」 235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 19:41:57.91 ID:m5Uzjd6+0   ・   ・   ・ キョン「……そろそろ時間だな」 長門「………」パタン キョン「じゃ、帰るか……」 長門「………」 キョン「部室閉めるぞ……っておい」 長門「………」スタスタ キョン「おい長門、ちょっと待ってくれよ」 長門「………」スタスタ キョン「ちょ……鍵、鍵は…よしっ」  バタンッ キョン「長門、待てったら!」タッタッタッ 長門「………」スタスタ 237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 19:47:05.29 ID:m5Uzjd6+0  〜帰り道〜 キョン「なあ長門……」 長門「………」 キョン「どうしたんだよ」 長門「……何でもない……」 キョン「何でもないって……」 長門「………」 キョン「俺、なんか悪い事言ったか?」 長門「………」 キョン「よくわからんが……スマンな」 長門「……別にっ……」 キョン「………」 長門「………」 240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 19:52:25.94 ID:m5Uzjd6+0 キョン「……ふぅ……なんか今日はツイてないな」 長門「………」 キョン「…谷口のやつなんか、体育の時間にサッカーしてたんだけど」 長門「………」 キョン「ボールを胸で受け取るつもりが顔面に当たってさ!」 長門「………」 キョン「しかもそれがゴールになって……そしたらあいつ、     これが本当のヘディングシュートだとか言いやがって」 長門「……クスッ」 キョン「鼻血出しながら威張ってるんだよ。笑っちゃうよな」 長門「……ふふっ」 キョン「あ、いま笑った」 長門「……!!!!」 242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 19:55:00.28 ID:m5Uzjd6+0 キョン「あれ?長門?」 長門「わ、笑ってなんかない……もん……!!」 キョン「ほお〜……」 長門「………///」 キョン「じゃ、そういう事にしておくよ」 長門「ほ、ほんとに……っ!」 キョン「わかったわかった」 長門「………」 245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 19:59:57.02 ID:m5Uzjd6+0 長門「……えっと…今日は、その……ごめん…ね…」 キョン「なんのことだ?」 長門「えっ……だって……」 キョン「もう忘れちまったよ、そんなの」 長門「!!……」 キョン「あいにく俺は物覚えが悪くてな……誰に似たもんだか……」 長門「……そ、そっか…」 キョン「そうさ」 長門「………」 246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 20:03:10.32 ID:m5Uzjd6+0 キョン「………」 長門「……でも、」 キョン「ん?」 長門「……私は憶えているから……ね」 キョン「なんだよ……だからゴメンなって」 長門「ううんっ!!違うの…っ…!そうじゃ、なくて……」 キョン「……?」 長門「やっぱり、いい……」 キョン「んん〜……??何だよそれ」 長門「……いいの……」 キョン「??」 長門「……♪」   ・  ・  ・ 283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 22:31:25.55 ID:ddslrLlN0 >>246様 勝手に続き 帰ってきた際は無視してください  ・ ・ ・ 俺は部屋で横になりながら、なんとなく心にひっかかるものを感じていた。 ―長門のやつ、今日はなんか様子がおかしかったな。 急に機嫌が悪くなったかと思ったら、よくわからんことを言ったりして… 『私は憶えている』って何だ?俺が忘れている何かを憶えているってことなのか? シャミセンのあたまを撫でながらぼんやりと考えていると、 妹がノックもせずに俺の部屋に入ってきた。 「キョンくんハサミ貸して〜」 「ああ、勝手に持っていけ」 いつもいつもハサミを借りに来るが、もういっそ100均で買ってもらえ。 「明日の図工で使うの」 「いったい何を作ってんだ?」 「え〜っとねぇ。ぱっ、て開いたら、仕掛けがぴょんっ、てとびだしてくるカード」 「そうか。うまくできそうか」 「むずかしいの〜。できたらキョンくんにあげるね!」 そう言って妹は部屋から出て行った。 「カードか…」そうつぶやいた俺の海馬がひとつの出来事を想起させたのである。 288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 22:58:47.33 ID:ddslrLlN0 あれは今年のいつだったか、近所の市立図書館に行った時のことだ。 なんで図書館に行ったかはあんまり憶えていない、どうせ気まぐれだ。 適当に時間を過ごした俺は、さて帰ろうかと席を立った所、北高の制服を着た少女の姿を目にした。 いかにも本が好きそうなその小柄な少女は、 カウンターの向こうで忙しそうにしている係員と、自分の手に持った分厚い本を交互に見ながら 何やらそわそわしていた。 意を決して声を出そうとしては口をつぐみ周囲の状況をうかがい、 また口を開こうとしては黙り込む、を繰り返している。 見ているこっちまで緊張してくるぜ。 俺はおせっかいながら声をかけた。 「きみ、もしかしてカードつくりたいじゃないのか?」 292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 23:15:38.53 ID:ddslrLlN0 「きみ、もしかしてカードをつくりたいんじゃないのか?」 俺は噛んだ為もう一度言い直した。聞こえていなかったみたいだしな。 「!!あっいえ…あの…」ものすごく赤面している。俺は逆に悪いことをした気にさえなった。 「そんなに怖がんなくてもいいって、俺も北高生なんだ」 「!……そう…」少女はチラリと俺を見たかと思うと、すぐに視線を下に落とした。 「つくりかた教えてやるよ」 「…でも」 「読みたいんだろ?」 「え」 「その本、読みたいんだろ。大事そうに抱えて」 「……うん」 294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 23:28:30.88 ID:ddslrLlN0 「ホラ、この紙に自分の名前と連絡先を書いて」 「…」 「書けたか。じゃあ生徒手帳か何か持ってるか?」 「…うん」 「そうか。ならこの紙と一緒に係員に渡すだけだ」 「…」 「すみませーん!」 俺はちょっと注意を引くつもりだったが、 係員はメガネの奥から、そんなでかい声ださなくても聞こえてますよと 言いたげな視線を向けながらゆっくりと歩いてやってきた。もっと急げ。 「この娘に貸し出しカードつくってやってください、あとこれも借りたいみたいです」 「はい、少々お待ち下さい」 その言葉をきいた時、少女は初めて緊張の糸がほぐれたような笑顔を見せた。 笑顔がとても可愛らしかった。眼鏡がなかったらもっと良さそうだったが。 「あ、あの、ありがとう…」 「いいっていいって」 「……………」 「じゃあ俺そろそろ行くよ」 「あ…」 「ひょっとしたら学校で会うかも知れんな。そんときゃその本の感想でも教えてくれな」 301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/01(土) 23:46:04.72 ID:ddslrLlN0 ・・・あの時俺が手伝ってやった少女、あれが長門だったんだ。 そう考えれば長門の「市立図書館で借りた」という台詞にも説明がつく。 以前に出会って話したことのある俺を、読書好きとでも思ったのかもしれないな。 一度会ったことを忘れてたのは、気を悪くさせただろうな。 また明日、長門に会った時は話してみようか。 俺は心のひっかかりがとれたので安心して床についた。  ・ ・ ・ 324 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 00:53:49.55 ID:HkGMFWlO0 長門「あの……」 キョン「ん?どうした長門」 長門「えと……今日は部会を…開こうかな……って」 キョン「部会?そんな事言っても二人しかいないじゃないか」 長門「……それは……」 キョン「なにか仕事があるなら今言ってくれていいぞ」 長門「でも……と、とにかく……今日は部会が…あるから……    あとで部室に……」 キョン「?……ああ、わかったよ」 長門「………」 325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 00:54:15.60 ID:HkGMFWlO0  〜放課後〜  ガチャ キョン「よう」 長門「……あ……」 キョン「よいしょ……っと……」 長門「………」 キョン「今日は部会をやるんだったよな」 長門「……うん」 キョン「それで、議題はなんなんだ?部長さん」 長門「えっと……ね……」 キョン「………」 長門「わ、わ、わが部は……日々、活動を行っていますが……」 キョン「うん」 長門「その……」 キョン「………?」 長門「……学外での活動も、やらなきゃ……と……いうか……」 キョン「……」 326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 00:54:42.39 ID:HkGMFWlO0 キョン「二人しかいないんだからもっと落ち着いて……な?」 長門「そ、それで……」 キョン「それで?」 長門「明日、は……休日ですけど……」 キョン「うん」 長門「…部活を……しよう…かな……って……」 キョン「……」 長門「……ダメ……?」 キョン「え……?」 長門「………わかっ……た」 キョン「!い、いや!?ダメとか言ってないぞ!?うん、     い…良いんじゃないかな!!」 長門「……ほんと……?」 キョン「ああ、俺は大賛成だ!うん!つまり全部員が賛成だ」 長門「……よかった…」 327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 00:55:15.50 ID:HkGMFWlO0 長門「………」 キョン「それで、明日は何をするんだ?部室に来たら良いのか?」 長門「あ、えっと……明日は……違う……の…」 キョン「……?」 長門「そ、そ、その……市立図書館…に……」 キョン「図書館……」 長門「ぶ……文献のっ!……調査です……」 キョン「……」 キョン「そっか、調査なら仕方ないな」 長門「……そう……」 328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 00:56:29.72 ID:HkGMFWlO0 キョン「それじゃ明日はどこで待ち合わせするんだ?     駅前の広場が良いと思うが……」 長門「う、うんっ!!……じゃあ…駅前で…」 キョン「そうだな……今日はそろそろ帰ろうか」 長門「……うん」 キョン「(こいつも誰かに似てきたな……)」 キョン「(あれ、誰だっけ?……まあどうでもいいや)」 長門「……なに?」 キョン「いやっ、何でもない!……ほら行くぞ」 長門「…うんっ…!」 330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 00:57:29.98 ID:HkGMFWlO0  〜翌日〜 長門「……あ…!」 キョン「よっ……スマンな、待ったか?」 長門「ううんっ……待ってない…」 キョン「……なんだ、制服じゃないか」 長門「えっ…!?あ、その……あくまで部のっ…!…活動だから…」 キョン「そうだっけ……そういやそうだったな」 長門「……そう…」 キョン「向こうの方だったよな……じゃ、行こう」 長門「……うん」   ・   ・   ・ 332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 00:58:40.29 ID:HkGMFWlO0 キョン「じゃあ俺はこっちの方で読んでるからさ」 長門「………」タッタッタッ キョン「お、おい……」 キョン「あいつ……本当に本が好きなんだな」 キョン「さて、と……薄い小説でも読んでおくか」   ・   ・   ・ 334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 01:00:20.94 ID:HkGMFWlO0 長門「………」ペラッ キョン「……zzZ」 長門「………」ペラッ キョン「……zzZ」   ・   ・   ・ 338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 01:03:35.09 ID:HkGMFWlO0 長門「………」ペラッ キョン「ハッ……!?!?」 長門「…あ……起きた?」 キョン「……ここは……」 長門「……図書館」 キョン「……ああ、そういえば……俺…寝てたのか…」 キョン「ん〜〜っっ……!」 長門「………」 キョン「……ふぅ……」 長門「……そろそろ閉館……」 キョン「え……マジかよ……」 長門「……マジ」 キョン「ああ……20ページしか読んでねえ」 長門「……」 340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 01:06:34.29 ID:HkGMFWlO0 長門「……そろそろ…」 キョン「……ああ、帰るか」 長門「これ、借りてくるから……待ってて」 キョン「ああ」 キョン「………」 キョン「……確か……」   ・   ・   ・ 341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 01:07:46.45 ID:HkGMFWlO0 長門「……お待たせ」 キョン「なあ、長門……これだろ」 長門「!!!」 長門「……それ……は……」 キョン「そういや、まだ感想聞いてなかったよな」 長門「……」 長門「……その、本……」 キョン「………」 長門「………」 キョン「?どうした?」 343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 01:09:49.84 ID:HkGMFWlO0 長門「あなたに……借りてもらった本……」 キョン「ああ……」 長門「……憶えてた、の……?」 キョン「いや、まあ……なんというか……」 長門「………」 キョン「やっぱり……あの時の生徒は長門だったんだな……」 長門「……うん……」 キョン「………」 長門「あなたと……初めて会った……」 キョン「……ああ…そうだよな……」 347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 01:12:36.36 ID:HkGMFWlO0 キョン「なんか俺、この前までその事忘れてたみたいだ……」 長門「………」 キョン「……最低だよな」 長門「えっ!?」 長門「そっ……そんなこと…!!……ない……」 キョン「長門は憶えててくれたんだろ?」 長門「……うん…」 キョン「………」 長門「あ、あのっ!」 キョン「ん?」 348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 01:13:53.53 ID:HkGMFWlO0 長門「とっても、とっても…!……良い本だった」 キョン「………」 長門「私の……一番、好きな……本…」 キョン「…そうだったのか」 長門「……うん」 長門「……思い出……だから……」 キョン「え?」 長門「ううんっ……!?な、な、何でもない……」 キョン「そっか……」 長門「………」 長門「……あの」 キョン「?」 長門「……ありがとう……」   ・  ・  ・ 389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 03:20:29.00 ID:3XH/1kX80  ガチャ キョン「おっす」 長門「……おっ……す」 キョン「……え?」 長門「……///」 キョン「……長門?」 長門「こっ…こんにちは……」 キョン「……気のせいかもしれんが、いm」 長門「こ、こ、こんにちはっ!」 キョン「あ……ああ」 長門「……」 キョン「長門、顔赤いぞ」 長門「………」 397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 04:15:39.19 ID:3XH/1kX80  ガチャ キョン「よう長門」 長門「…あ…!!!」サッ キョン「ん……?なんか今……」 長門「な、何でもない……のっ…!」 キョン「……?…そうか…」 キョン「…よいしょ…っと」 長門「………」 キョン「……なあ」 長門「(ビクッ!!)……な、なに…?」 キョン「そんなに驚くなよ……」 長門「あ……ごめん…」 キョン「そのさ……ずっと後ろに隠してるのは何だ?」 長門「えっ……何が……」 398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 04:16:16.17 ID:3XH/1kX80 キョン「………」 長門「えっと……何も、ない……よ…?」 キョン「もしかして……」 長門「えっ……!?えっ!?」 キョン「しょうせt」 長門「わっ!!わーっ!!」 キョン「………」 長門「………///」 キョン「しょうs」 長門「わーーっ!!わーーっ!!」 キョン「………」 キョン「あの、まだ何も言ってないんだけど……」 長門「………///」 399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 04:16:46.57 ID:3XH/1kX80 キョン「……なあ……もしよかったら見せてくれよ」 長門「……ダ…ダメっ…!」 キョン「……まだ完成してないのか?」 長門「……と、とにかく……だめ……なの……っ」 キョン「……そっか」 長門「………」 キョン「……俺さ、すごく楽しみにしてるんだ」 長門「そ、そ、そそそんな……」 キョン「なあ、ストーリーちょっとだけ教えてくれよ」 長門「……えっと…それ……は……」 400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 04:23:22.19 ID:3XH/1kX80 キョン「………」 長門「………」 キョン「……ダメか?」 長門「………」 キョン「……そっか」 長門「………」 長門「……あの……」 キョン「……?」 長門「……ちょっと…だけ、なら……」 キョン「…お、本当か!?」 402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 04:28:35.85 ID:3XH/1kX80 キョン「いいのか?」 長門「……ちょっと、だけ……だよ…」 キョン「ああ、それで十分さ」 長門「………」 長門「……じゃあ、教えるね……?」 キョン「ああ……」 長門「……えっと、……高校生の女の子が、この…物語の主人公で……」 キョン「うん」 長門「…それで……その……」 キョン「………」 キョン「無理しないで、ゆっくりでいいからさ」 長門「……うん…」 403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 04:29:32.64 ID:3XH/1kX80 長門「……それで……とあるキッカケで……同級生の男の子を…」 キョン「………」 長門「……好きに…なる……の…」 キョン「……うん」 長門「……でも、…ね……その女の子は……とても話すのが下手で……」 キョン「………」 長門「……だから、その……男の子になんて言ったらいいのか……わからない……」 キョン「………」 長門「……ホントは好きなのに……大好きなのに……たったそれだけも、言えない……」 キョン「………」 405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 04:35:57.49 ID:3XH/1kX80 長門「ほんとに……それだけの物語、なんだけど……」 キョン「………」 長門「……言えないから……終われない……の……」 キョン「………」 キョン「…そっか、だからまだ未完成なのか」 長門「……うん……」 キョン「でもどこかで終わらせないといけないんじゃないのか?     といっても俺は素人だからよくわからんけどな」 長門「……それは…」 キョン「……」 キョン「……いつかできたら読ませてくれよ。余計楽しみになってきたな」 長門「……ほんとに…?」 キョン「ああ、本当さ……その女の子の気持ちが実ると良いな」 長門「……うん…」 407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 04:40:06.07 ID:3XH/1kX80 キョン「完成するのが楽しみだ……」 長門「………」 キョン「……長門?」 長門「えっっ……!?」 キョン「どうしたんだ?」 長門「えっと……」 長門「……完成、するかな……?」 キョン「う〜ん……俺に言われてもな……」 長門「………」 キョン「いや、なんというか……俺は応援してるしさ」 長門「………」 キョン「きっと良いものができると思うよ」 長門「……うんっ!…」 長門「……ぜったい!…頑張る、から……ね」   ・  ・  ・ 700 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 23:55:42.53 ID:KVLN1+iJ0 長門「……あの…」 キョン「……何だ?」 長門「えっと…!…今から、部会を…開きます」 キョン「ん?ああ、部会か。はいよ」 長門「それじゃあ……出席を……とり…ます」 キョン「出席って…」 長門「…えと…、…その……」 キョン「………」 長門「……う…」 キョン「………」 キョン「……キョンでいいよ」 長門「……キ、キ、……」 キョン「………」 長門「……キョン……君……」 キョン「はいっ」 長門「………///」 702 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/02(日) 23:59:08.78 ID:KVLN1+iJ0 長門「………」 キョン「……プッ!クックックッ…」 長門「…えっ…!?」 キョン「ははは……あ、いや…すまんすまん。なんか面白くってな」 長門「……///」 キョン「長門、顔赤くなってるぞ……ははは…」 長門「……もうっ…!私は、…マジメに……」 キョン「そうだよな、すまん。ははは……」 長門「………」 キョン「それで、今日は何の話をするんだ?」 長門「えっと…ね、そろそろ…新たに資料を増やす……必要があって……」 キョン「……要するにここの本読み切ったってことだろ」 長門「それでっ…!…それで……」 704 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 00:04:01.49 ID:MF1HxYY+0 長門「その……部費を使って、本屋さんで…本を買ってきたいな……とか……」 キョン「………」 長門「ダメ……?」 キョン「いや、いいと思うぞ。いつ行くんだ?」 長門「えっと…ね、また休日を使って……」 キョン「うん、賛成だ」 長門「……よかった……」 キョン「商店街に大きい本屋があっただろ。あそこなんか良いんじゃないか」 長門「うん、……そう…する……」 キョン「………」 長門「……あのっ…!……」 キョン「ん?」 長門「……やっぱり、何でもない……」 キョン「……?」 長門「………」   ・   ・   ・ 713 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 00:10:59.58 ID:MF1HxYY+0  〜日曜日〜 キョン「なあ長門……」 長門「……なに…?」 キョン「そろそろ、会計したらどうだ?……うっ…     これ以上は重くて持って帰れないぞ……」 長門「………」 キョン「な、また次に来たら良いしさ……こ、腰が……」 長門「……わかっ……た」 キョン「そんな残念そうな顔するなよ……」 長門「あ、ごめん……なさい……」 キョン「いや、いいって……じゃあこれレジに持って行くからな」 長門「……あ…うん…」   ・   ・   ・ 716 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 00:15:05.55 ID:MF1HxYY+0 キョン「ふぅ……」 長門「……大丈夫……?」 キョン「ああ、なんとかな……」 長門「……半分、…持つ」 キョン「半分って……相当あるぞこれ。その体じゃ無理だって。     まあこれも部員の仕事だから……部長さんは気にするな」 長門「でも……」 キョン「いいからいいから……って、うおっ!?!?」  どんっ!! ハルヒ「きゃぁああっ!!」 キョン「あいたた……」 古泉「涼宮さんっ!大丈夫ですか!?」 長門「……あ…だ、大丈夫……?」 720 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 00:19:46.87 ID:MF1HxYY+0 ハルヒ「いった〜……ちょっとアンタ!どこ見て歩いてるのよ!」 キョン「いや、申し訳ない……ちょっと荷物がかさばってて……」 ハルヒ「言い訳は聞いてない!」 キョン「!?(何だこいつ……)」 ハルヒ「まったく、最近の若者ときたら……まっすぐ歩く事もできないのかしら」 キョン「おい、ちょっと……」 ハルヒ「謝りなさい!」 長門「あ……あのっ…!!」 ハルヒ「何っ!?」 長門「あの、えっと…!…彼は…悪くない……の……」 ハルヒ「何よアンタ」 長門「ううっ……あ、あの、荷物持たせてた、私が……悪くて…」 ハルヒ「聞こえないわ。もっと大きな声でしゃべりなさい!」 長門「うっ……!」 キョン「おい長門、いいんだよ」 長門「で…でもっ!!」 724 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 00:25:12.13 ID:MF1HxYY+0 キョン「もうやめてくれ!この子怖がってるじゃないか……     謝るよ、この通りだ……許してくれ」 ハルヒ「………」 長門「……あ、…あの、…!」 ハルヒ「……まあいいわ。男も女も地味なカップルねアンタ達。     いきましょ、古泉君」 古泉「はい」  スタスタスタ キョン「………」 長門「………」 キョン「ふう……やっと行ったな」 長門「………」 727 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 00:33:01.98 ID:MF1HxYY+0 キョン「まあ気にするな。世の中ああいう人もいるもんだ」 長門「……うん…」 キョン「それにしても驚いたな……長門があんなにムキになるとは」 長門「えっ……!?」 キョン「案外怒らせたら恐いのかもな。長門は」 長門「……ち、ちが……!」 キョン「ははは、冗談だよ……」 長門「…ひどい……っ!」 キョン「すまんすまん……俺を庇ってくれたんだよな。ありがとな、長門」 長門「その、……部長として…っ!……当然だから…」 キョン「そうか……ありがとよ、部長さん」 長門「もう……おいてくからね…っ…!」 キョン「お、待ってくれ……よいしょっと」 730 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 00:34:50.14 ID:MF1HxYY+0 長門「……カップル…」 キョン「ん?」 長門「ううんっ……!なんでもない…」 キョン「そっか」 長門「…うん……」 キョン「それじゃ、部室戻ろうか」 長門「……うんっ…!」  ・  ・  ・ 785 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 03:56:04.62 ID:MF1HxYY+0 キョン「………」 長門「………」ペラッ キョン「………」じー 長門「………」ペラッ キョン「………」じー 長門「……///」 キョン「……(あ、顔赤くなった…)」じー 長門「……///」 長門「……あ…あのっ…!」 キョン「ん?」 786 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 03:57:12.56 ID:MF1HxYY+0 長門「……なに…?」 キョン「ああ、なんでもない」 長門「……そう…」 キョン「………」じー 長門「………///」 キョン「………」じー 長門「……えっと…あの…」 キョン「……?」 長門「わ、わたしの顔……何かついてる…?」 キョン「…いや……」 長門「…そ、そっか……///」 788 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 04:02:09.31 ID:MF1HxYY+0 キョン「そういや長門っていつも眼鏡かけてるのな」 長門「……?」 キョン「コンタクトとかにしないのか?」 長門「えっ……」 キョン「眼鏡してないほうが可愛いと思うぞ」 長門「えっ…!?え……えっ…と…///」 キョン「………」 長門「そ、そ、そ、そう……かな…///…?」 キョン「ああ」 長門「でっでっでも…!…かけてないと、落ち着かない…から……」 キョン「そうなのか」 長門「そう…なの……」 キョン「ふうん……」 長門「………///」 789 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 04:06:21.13 ID:MF1HxYY+0  〜翌日〜  ガチャ キョン「よう」 長門「……あっ…」 キョン「……長門?」 長門「………」 キョン「………」 長門「………こっこんにちは……」 キョン「こんにちはって……本で隠れて顔見えないぞ」 長門「………」 キョン「どうしたんだ?」 長門「……なっ…なんでも…!ないから…」 キョン「………」 長門「………」 キョン「ほれ」  ひょい 長門「あっ…!!」 792 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 04:10:16.08 ID:MF1HxYY+0 長門「かっ返して…っ…///」 キョン「ほら、返すからさ。手をどけてくれよ」 長門「い…いやです…っ…///…!!」 キョン「………」 長門「早く……!」 キョン「わかったよ、悪かったな。はい」 長門「……うん…」  パッ キョン「あっ」 長門「……あ…」 793 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 04:15:28.08 ID:MF1HxYY+0 キョン「………」 長門「…〜〜〜〜っっっ………!!!!」 キョン「長門……」 長門「み…見ないで…っ…!」 キョン「見ないでって言われても……」 長門「〜〜っっ……〜っ!!!!」 キョン「もしかして……眼鏡してないのか?」 長門「………///」 キョン「なんd」 長門「そのっ……今日は…!眼鏡を、忘れたから……」 キョン「………」 長門「それに…っ…もともと目は悪く…なくて……」 キョン「………」 長門「だから、、、眼鏡なくても……字は見えるから…」 キョン「ふうん…」 長門「………///」 797 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 04:21:56.34 ID:MF1HxYY+0 キョン「………」 長門「……〜〜っっ…っっ!!!!」 キョン「なあ、こっち向いてくれよ」 長門「……ダメっ…!」 キョン「……そうかい」 長門「……そう…っ///」 キョン「………」じー 長門「………///」 キョン「やっぱり眼鏡ない方が可愛いな」 長門「そ、そ、そ、……そう…っ…!!」 キョン「ああ」 長門「…あ、…あり……がと……///」 キョン「………」 長門「…えっ、と…っ…続き、……続き…///」 キョン「………」   ・  ・  ・ 811 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 06:55:55.91 ID:0eQFZY5s0  〜帰り道〜 キョン「………」 長門「………」 朝倉「長門さーん!」 長門「……あ…」 キョン「……ん?あれ、朝倉じゃねえか」 朝倉「偶然ね。私じゃイヤかしら?」 キョン「いや、そういう意味ではないんだが……」 朝倉「長門さん、今日もキョン君とお帰り?ラブラブじゃない」 長門「……///…」 キョン「おい、朝倉……」 朝倉「冗談よっ。長門さん、からかうと面白いんだもの」 長門「……やめてよ、朝倉さん…」 朝倉「ふふっ、可愛い」 キョン「………」 812 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 06:59:19.97 ID:0eQFZY5s0 朝倉「あら……そういえば長門さん、眼鏡は?」 長門「えっ……!?え、、っと…」 キョン「………」 長門「眼鏡はね……その…(チラッ)」 キョン「……ん?」 朝倉「?」 朝倉「…!!……はは〜ん……なるほど、ね」 キョン「……?」 朝倉「長門さんも年頃の女の子ってわけか……」 長門「あ、朝倉さん…っ!」 朝倉「良かったわねキョン君」 長門「やめてよ…っ…朝倉さん……」 キョン「……?」 814 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 07:02:03.03 ID:0eQFZY5s0 朝倉「あなたもクラスでは地味に過ごしてるのに    こんな所でしっかりやってるなんて。意外だわ」 キョン「なんのこっちゃ……」 長門「………///」 朝倉「長門さんの事よろしくね。この人こう見えて寂しがり屋だから」 長門「う……うそばっかり…」 朝倉「へ〜?どうなんでしょ」 長門「…もう…っ……朝倉さんなんて知らないんだから…っ…!行こう…っ」  グイッ キョン「おい、ちょっと」 朝倉「あら…長門さん…!?」 長門「………///」スタスタ キョン「おい長門……朝倉が呼んでるぞ」スタスタ 長門「……いいの…っ」スタスタ キョン「…そ…そうなのか?」スタスタ 長門「そう……なの…っ…!」スタスタ 朝倉「……意外と大胆なのね……帰ったらまたからかっちゃおっかな♪」   ・  ・  ・ 926 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 20:52:03.64 ID:QgSfqZYs0 長門「……あの…っ」 キョン「……ん?おお、長門じゃないか」 長門「えっとね……その…」 キョン「………」 谷口「おーい、キョン!!」 長門「……!」 キョン「お、谷口」 谷口「ありゃ、お二人さんお揃いで。もしかしてキョン、    お前抜け駆けするつもりじゃないだろうな」 キョン「何の事だ?」 谷口「またまた〜、とぼけてんじゃねえって。この長門有希から    チョコもらうんじゃねえかって事だよ」 長門「……!!!」 927 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 20:52:25.30 ID:QgSfqZYs0 キョン「おい、お前……」 谷口「おっと、それなら俺は邪魔だよな。おとなしく引っ込んどくよ。    それじゃ、ごゆっくr」 長門「…〜〜〜っっ…!!!」タッタッタッ キョン「あっ……おい、長門!!」 谷口「あれ……?行っちまった…どうしたんだ急に」 キョン「……お前…」 谷口「んあ?どうした?」 キョン「……お前の脳みそがミジンコ並みだと言う事は分かった」 谷口「おい……何だよそれ」 928 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 20:52:49.23 ID:QgSfqZYs0 キョン「……いっぺん小学校から出直して来い」 谷口「あっ!!ひでえ……それでも友達かよ」 キョン「……お前は何も分かってないな…」 谷口「何だよ!俺のせいだってのか」 キョン「あたりまえだ」 谷口「んなこといって……お前だって少しは期待してたんだろ?」 キョン「………」 谷口「どうせまた後で貰えるんだろ?俺なんかに比べりゃよっぽどマシだぜ」 キョン「………」 谷口「さっ…次は国木田にも聞いてみようぜ。あいつは普通に貰ってそうだからな」 キョン「……ったく…」   ・   ・   ・ 929 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 20:53:12.53 ID:QgSfqZYs0  〜放課後〜  ガチャ キョン「……よう…」 長門「………」 キョン「なんか……さっきはスマンかったな…」 長門「……いい…」 キョン「それで…何の用事だったんだ?」 長門「……!!」 キョン「………」 長門「……何でも…ない…」 キョン「……そうか…」 930 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 20:53:44.41 ID:QgSfqZYs0 キョン「………」 長門「………」 キョン「……どうした、今日は本読まないのか?」 長門「………」 キョン「………」 長門「………」 長門「……っ…!!」 長門「…あ……あのっ!!!」 キョン「(ビクッ!!)……な、何だ?」 931 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 20:54:13.96 ID:QgSfqZYs0 長門「……約束、してっ…!!」 キョン「……あ、ああ……?」 長門「ぜ、絶対っ、……誰にも…言わないで…」 キョン「……うん…」 長門「…笑わないで……ね…?」 キョン「……ああ…」 長門「ここここれっっ…!!!!!」 キョン「……!」 キョン「……これ…って…」 932 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 20:54:40.80 ID:QgSfqZYs0 長門「その…っ…!おいしくないかも、しれない……けど……」 キョン「………」 長門「その時は……捨てていいからっ…」 キョン「……そんな」 長門「……はいっ…///」 キョン「……長門…」 キョン「……ありがとよ」 長門「……〜〜〜っっ…///」 キョン「……嬉しいよ、本当に」 長門「えっ…と…!部長として、…当然です……から…」 キョン「……そっか」 長門「……そう…っ///」 933 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/03(月) 20:55:59.15 ID:QgSfqZYs0 キョン「……いつかお礼しなきゃな」 長門「そ、そ、そんな……」 長門「……お礼を言うのは…私のほう、だし……」 長門「…いつも、…その……///」 キョン「………」 長門「…とっ……とにかく…っ!!……あり…がとう……ね…」 キョン「……こっちこそな。部長さん」 長門「……っ…///」 キョン「ははは……なんか照れてきたな…」 長門「………///」 キョン「ありがとよ、長門」 長門「……うん…!」   ・  ・  ・