コナン「綺麗な石だな」キラッ 阿笠「バカモン新一!」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:コナン「オレは灰原にフェラをしてもらいたいんだ!」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 20:04:14.95 ID:0YKpvAWt0

阿笠「そいつに触れたら大変なことになるぞ!」

コナン「え、もう触ってるけど」

阿笠「何じゃと!?」

コナン「うわあああああああああ何だこの白い石!そんなにヤバいものなのか!?」バッ

阿笠「と、いいたいとこなんじゃがちょっとくらいなら別になんともないわい」

コナン「何だよ脅かしやがって・・・・・・一体どんな石なんだこれ?」

阿笠「ふっふっふ。聞いて驚くなよ新一」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 20:08:36.84 ID:0YKpvAWt0

阿笠「この石は長時間触れた生き物を進化させる石じゃ」

コナン「し、進化あ?ポケモンじゃあるめーしふざけてんのか?」

阿笠「いやいや、本当に進化させるんじゃ」

コナン「と言うと?」

阿笠「この石の効果を受けた生物は、知能、体力などが大幅に強化される」

阿笠「それに加え、おそらくなんじゃが未知の能力も扱えるようになる。どんな能力かはまだワシにもわからんがな」

コナン「ふ〜んそれが本当ならすげーけど、どうすんだその石?」

阿笠「ふぇっふぇっふぇ!試しに光彦君にでも使ってやろうかと思っての!」

コナン「お、いいじゃん博士天才!早速行こうぜ!」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 20:14:07.76 ID:0YKpvAWt0

コナン「へへへへ・・・進化した光彦の姿を想像するとにやけが止まらねーぜ!」

阿笠「電撃を使えるようになったりしての!グフュフュ!うぐ・・・・・・ヘークション!」

コナン「風邪か博士?」

阿笠「あ、ああ。夏風邪を引いたかもしれんのお。熱と頭痛はするが、まあ大丈夫じゃろう。所詮風邪菌じゃ」

コナン「そうだよな!光彦んとこ行ってるうちに直るんだろ!じゃ行こうぜ!」

阿笠「そうじゃの!石は直接触らないようちゃんとケースに入れて持っていくぞ」カチャ

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 20:19:08.59 ID:0YKpvAWt0

コナン「追跡メガネによると光彦は向こうの公園にいるみたいだぜ」

阿笠「クシュン・・・まったく楽しみじゃのう・・・」

コナン「ああ、ホントに・・・うわ!」ドガッ!

???「わああああ!」ドガッ!

コナン「痛ててケース落としちまった・・・・・・気をつけろよ・・・あ、お前は元太じゃないか!」

元太「あ、ようコナン!」

阿笠「元太君!曲がり角でいきなり走っちゃ危ないぞ」

元太「悪い悪い。大丈夫かコナン?」

コナン「俺は平気だ・・・・・・それよりお前どこ行ってきたんだ?」

元太「俺か?へへへ・・・・・・このバケツを見てくれ!」

コナン「何か泳いでるな・・・・・・ウナギ?」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 20:27:57.43 ID:0YKpvAWt0

コナン「へえ・・・しかも滅多に見ない白ウナギか」

阿笠「そういえば釣竿と釣り道具のケースも持っとるのう。釣ってきたのか?」

元太「いや、確かにウナギ狙いで行ったんだけどさっぱりでよう」

コナン「じゃあなんでウナギが?買ってきたのか?」

元太「それが、港近くで釣りをしてて、ふと横を見るとトラックが近くを横切ってきたんだけど」

元太「そのトラックが曲がった拍子にウナギを一匹落としたんだよ。しめたと思ってそいつをバケツに入れて持って帰ったんだよ!」

阿笠「げ、元太君何てことを!どこかの養殖場のものじゃろう!窃盗じゃないのか!?」

コナン「いや、地面に落としちまったウナギなんて売り物にならねーんじゃねーの?いいじゃん一匹ぐらいネコババしても」

元太「へ!何て言われようと俺はこいつを食うぜ!」

コナン「へいへいそーかい。そうだ、ウナギなんてどうでもいいんだ!んじゃ悪いけど俺たち用事があるから・・・」

元太「お、そうか。何するかは知らねーけどまたなー!」

コナン「おっと、ケースを忘れちゃいけねーな」ヒョイ

元太「俺も父ちゃんから借りた釣り道具持って帰らねーと」ヒョイ

コナン&阿笠&元太「じゃあなー!!!」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 20:35:07.94 ID:0YKpvAWt0

小嶋家・元太の部屋

元太「へへ!美味そうなウナギだぜ!それにしても白いウナギなんて珍しいよなー」

白ウナギ「・・・・・・・・・」ピチョン

元太「安心しろよー俺がお前を世界一美味いうな重にしてやるぜ!」

元太「その前に、一応釣り道具の手入れしねーとな。ダメにしたら父ちゃんに怒られちま・・・アレ?」パカッ

元太「何だこの石?」

白ウナギ「・・・・・・・・・」ジー

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 20:42:41.82 ID:0YKpvAWt0

公園

コナン「光彦ー!」

光彦「あ、コナン君、博士!奇遇ですね!」

歩美「やっほーコナン君!」

灰原「あら、あなた達お二人揃ってどうしたの?」

コナン「へっへっへ・・・それはな・・・」

阿笠「ムヒヒヒヒ!それはの・・・」

光彦「何ですか?ニヤニヤして・・・」

コナン「光彦!この石を・・・・・・ん?」パカ

阿笠「どうしたんじゃ?」

コナン「こ、これ・・・・・・」

光彦「ん?鉛や釣り糸・・・・・・・・・釣り道具の箱ですね。これがどうかしたんですか?」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 20:48:05.55 ID:0YKpvAWt0

元太「あの時荷物が入れ替わったんだな!そういえば二つとも色も大きさも似てたしな。しょうがねえなー」

元太「それにしても何だこの石?このウナギと同じ綺麗な白色だな」

元太「・・・・・・・・・・・・そうだな。とりあえずバケツに入れておくか。殺風景なバケツの中身もにぎやかになるぜ!」ボチャ

白ウナギ「・・・・・・・・・!!!」ヌルッ・・・


コナン「あの時入れ替わったんだ!てことは元太が今あの石を!」

阿笠「まずいぞ!もし元太君があの石に触れたら・・・もっとも長時間持つとは限らんが」

コナン「とにかく回収するぞ!元太の家に!」タタタ

光彦「あ、待って下さいよー」

歩美「なんなのー待ってよー」

灰原「・・・・・・・・・嫌な予感がするわ」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 20:55:01.16 ID:0YKpvAWt0

元太「さーて。早く手入れを終わらせてうな重作るぞー!」

白ウナギ「・・・・・・・・・!!!!!」ポチョン!

元太「おいおいどうしたウナギ!おとなしくしとけよなー」

1時間後

元太「うー腹減った・・・でももうすぐ終わるぞ・・・」

白ウナギ「・・・・・・・・・!!!」ポチャポチャ!

元太「まーだ暴れてやがる・・・まあ元気な証拠だけどな」

白ウナギ「・・・・・・・・・ンタ」

元太「ん?今なんか聞こえたような・・・気のせいか!今日は父ちゃんも母ちゃんも留守だし!」

白ウナギ「・・・・・・・・・ゲンタ!」

元太「またかよ!気味悪いなあ・・・」

白ウナギ「ゲンタ・・・・・・元太!」カッ

元太「うっせえなあ・・・・・・・・・うげげ!うわああああああああああああ何だ!ウナギが・・・」

白ウナギ「君は・・・・・・元太君と言ったね?」


そこには、バケツから出て宙に浮遊しながら言葉を話す、神々しく輝く白ウナギがいた

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 21:03:08.56 ID:0YKpvAWt0

元太「ぎゃあああああああああああ!助けて!幻覚でも見えているのか俺!」バタバタ

白ウナギ「幻覚ではない、落ち着きたまえ元太君」

白ウナギは空中を泳ぐように移動する

元太「な、何だよお前!ウナギの癖にベラベラしゃべって空飛びやがって!お前ウナギじゃないな!」

白ウナギ「ウナギだとも。ただ進化したウナギだけどね」

元太「進化?」

白ウナギ「そうだ。私はほんの数時間前までは何も物を考えることもなかったただの魚類、ウナギであった」

白ウナギ「だが、そのバケツの石の力によるものなんだろう、この通り高度な知能と不思議な力を手に入れた。まあ進化した、と表してもいいだろう」

元太「し、進化って・・・俺習ったぞ!進化っていうのは何万何千年もかけてするものだって!お前のはインチキだ!」

白ウナギ「便宜的に『進化』と表しただけだ!柔軟に言葉を選択せず、断片的な知識にしか頼れないのかね人間は!」

元太「う・・・・・・」

白ウナギ「・・・・・・・・・そうだ!恨むべくは人間共だ!」

36 名前:ごめんなさい、>>28は釣竿を手入れしてたということにして下さい[] 投稿日:2013/08/31(土) 21:10:32.53 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「人間共は、我々ウナギを下等生物とみなして単なるタンパク源や食道楽のために狩り尽くし、絶滅にまで追い込もうとしている!」

白ウナギ「今までは非力だったが、最早人間などより私の方が知能も力も上だ!今こそ反逆の狼煙をあげてやろうではないか!」

白ウナギ「悪いね元太君とやら!人類の歴史にピリオドを打たせてもらおうか!」

元太「な、なんかよくわかんねーけどそんな悪いことさせねーぞ!」

白ウナギ「ふん・・・・・・愚かな!」ビッ

元太「うぐぐぐうううう!何だこりゃ!なんで俺空中に浮かんで・・・」ギギギ

白ウナギ「念動力、というやつかな?まあ今の状況も飲み込めないバカな君は大人しく寝ていたまえ」フッ

元太「うぎゃああああああああああああ!!!!!」ビターン!

白ウナギ「フン!ちょっと叩き付けられたぐらいで気絶か。目覚めたころには己の非力さと下等さをさぞ悔いるだろうな」

白ウナギ「ではこの石を失敬して・・・・・・同胞達の所へ赴くとしようか」フッ

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 21:18:57.44 ID:0YKpvAWt0

コナン「急げ!大変なことになってるかもしれないぞ!」

阿笠「わ、わかっとるわい!」

光彦「ちょっとー本当に何なんですかー」

歩美「ん?あ、向こうで蛇が飛んでる!白い蛇が!」

光彦「は?何を言ってるんですが歩美ちゃん!蛇が空を飛ぶわけないでしょう!」

灰原「いえ・・・確かに飛んでるみたいなんだけど・・・」

光彦「ええ?灰原さんまで・・・・・・うわわ!本当です!しかも何か白い石のような物も一緒です!」

コナン「白い石!?まさか!」


白ウナギ「・・・・・・・・・」ビューン


阿笠「新一、まさかアレは・・・」

コナン「例の進化する石と、元太のウナギだ!!!」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 21:27:27.69 ID:0YKpvAWt0

光彦「何ですか進化する石って!それにあれウナギなんですか!?」

コナン「くっ・・・走りながら説明するぞ!実はな・・・」



ウナギ養殖場

作業員A「おい、ウナギ一匹足りないんじゃないのか?」

作業員B「おかしいですねー。輸送中に落としたんでしょうか?」

白ウナギ「ああ。そのお陰で君達は滅ぶことになるがな!」スッ

作業員A「うわ!ウナギが飛んでいる!」

作業員B「なんだこいつは!なんでしゃべるんだ!」

白ウナギ「ふん・・・」クッ

作業員A「うわあああああああああああ体が宙に!」

作業員B「助けてくれえええええええええ!!!」

作業員AB「ぎゃああああああああああああああ!!!!」ガッシャーン

白ウナギ「邪魔者は消えた。さて、この石を細かく砕き・・・」

白ウナギ「生簀の中の仲間達に与えよう・・・・・・君達、もう人間を恐れる必要はない。ともに奴らを殲滅しようではないか」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 21:35:45.18 ID:0YKpvAWt0

コナン「と、いうことなんだ!」

光彦「し、進化する石ですって!?するとあの空飛ぶ蛇、じゃなかったウナギは・・・」

コナン「進化の結果ああなったんだろうよ!他にどれぐらいの能力を手に入れたかはわからねーけどな!何らかの力で石を操ってたみたいだが・・・」

阿笠「元太君の家に着いたぞ!」

コナン「元太ー!大丈夫かー!」

元太「こ、コナン・・・・・・」ビクビク

コナン「どうした元太!ひどい怪我じゃないか!」

元太「う・・・・・・ウナギが・・・人間を・・・ほろ・・・」

コナン「何があったんだ!おい!しっかりしろ元太!」

白ウナギ「そこまでだ人間共」

コナン「!?」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 21:43:31.89 ID:0YKpvAWt0

光彦「うわああああ!!!ウ、ウナギがしゃべった!!!」

歩美「きゃあああああああ!」

灰原「・・・・・・くっ!」

コナン「へ・・・ウナギがそんな流暢にしゃべって生意気じゃねーのか?」

白ウナギ「生意気かね?下等生物だからか?」

コナン「ああ・・・大人しくうな重になっちまいな!俺の自慢のシュートを食らえ!オラ!」ドガッ!

阿笠「いいぞ新一!そいつを気絶させれば・・・」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 21:51:22.66 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「バカめ・・・」キッ

ボール「」ピタ・・・

コナン「ボ・・・ボールが止まった!」

白ウナギ「お返ししようか!」ビッ

コナン「え・・・うぎゃああああああ!」バキッ!

阿笠「新一!」

歩美「コナン君!」

白ウナギ「・・・・・・いくら人類が下等とはいえ、そんな幼稚な方法で我々を倒せると思ったのかね?」

コナン「クソ・・・」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 21:55:24.61 ID:0YKpvAWt0

コナン「クソ・・・時計型麻酔銃で・・・」カチャ

白ウナギ「おっと、余計なことはしない方がいい」

歩美「いやー!助けてコナンくーん!」

灰原「うう・・・なんてこと・・・」

ウナギA「白ウナギさん、確かに捕らえました」

ウナギB「こいつらは始末しないでよろしいのですか?」

白ウナギ「ああ、まだ生かしておきたまえ」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:01:19.77 ID:0YKpvAWt0

コナン「お、おい!歩美と灰原に大量にウナギを纏わりつかせてどうする気だ!」

白ウナギ「人質だ。もし余計なことをしたら二人の命はない。このウナギ達も例の石を使って進化させたものだ、ありがとう阿笠博士」

阿笠「な、なぜワシらの名前を知っとる!?それになぜワシが作ったと・・・」

白ウナギ「私はあの時、そこの元太という子供に連れられて君達と出会ったウナギだ。それに石の成分を分析したら、博士、君の細胞が検出されたのでね」

阿笠「ぶ、分析・・・」

白ウナギ「もちろん余計な機器を使用せず、少し触れてみただけで分析できたけどね。無能な人間共とは違うのだよ」

阿笠「な・・・何が無能じゃ!下等じゃ!ウナギの癖に!」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:08:36.68 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「下等・・・・・・か。悪いのだが、こうして進化した私には君達人間は大した存在に映らない。その気になれば今すぐにでも皆殺しにできるからな」

コナン「ふ、ふざけやがって・・・」

白ウナギ「例えばこんな風に・・・」クッ

光彦「うぐ・・・うぐぐぐぐ!!!何もないのに首が絞まるうううう!!!」

コナン「光彦!こんの・・・!」

白ウナギ「人質を忘れてないかね?」

歩美「コナンくうん・・・」ビクビク

灰原「う・・・」ビクビク

コナン「な・・・クソ・・・」

白ウナギ「なに、ちょっと力を示しただけだ。今は勘弁してあげよう」フッ

光彦「ぐ!プハー!し、死ぬかと思った・・・」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:14:37.12 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「君達人間はこの地上に現れてから陸海空あらゆる生物を、自然を狩り、地球の王者となった」

白ウナギ「そしていつの間にか自分達も自然の一部と言うことも忘れ、他の生き物を見下し、単なる食料や娯楽の道具と扱う始末だ・・・」

白ウナギ「確かに、我々ウナギは今まで、単なる人間のタンパク源の一つに過ぎない、人間の高等さにただ怯える下等生物だったかもしれない・・・」

コナン「・・・・・・何が言いたい!」

白ウナギ「・・・・・・今になっては立場が完全に入れ替わった!我々の方が遥かにこの地上の霊長としてふさわしくなった!」

白ウナギ「かつて君達がウナギをそう思ったように、我々も君達人間が、ウナギ――いや、ただの菌類や微生物のような下等生物にしか見えない・・・」

コナン「・・・・・・・・・・・なんてことだ!」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:19:40.47 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「ことに博士。君にやってもらいたいことがある」

阿笠「なんじゃ・・・」

白ウナギ「あの進化する石を更に大量に作れ」

阿笠「な・・・あの石をか!」

白ウナギ「我々のまだ進化していない仲間、ウナギはまだ大勢いる。一個だけじゃとても足りない」

白ウナギ「一部の者だけでなく、同胞全てにこの知能を分け与えたい。協力してもらおう」

阿笠「わ、わかった・・・いやとは言えんのじゃろう?」

コナン「博士・・・」

白ウナギ「そうだ、さすが博士。下等生物なりによくできるじゃないか」

歩美&灰原「ううう・・・」ビクビク

白ウナギ「いいだろう。ちゃんと約束を果たしてくれた暁には、君とそこの仲間達数人の無事を約束しよう。ただし自由はなく我々に飼い殺されてもらうが」

阿笠「ああ・・・・・・・・・ヘーックション!」

コナン「ったくこんな時によくくしゃみなんかでやがる・・・」

元太「・・・・・・・・・」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:25:45.20 ID:0YKpvAWt0

阿笠家

ウナギC「サボるなよ!何時間かしたら見に来るからな!」

ウナギD「人間狩りには多くの人手がいるんだ!早くするんだぞ」バタン

阿笠「わかっとるわい・・・」

コナン「で・・・どうすんだ博士」

阿笠「まあ待て・・・今はワシに任せろ・・・」

コナン「クソ・・・こんなことになるとは・・・」

光彦「テレビを見て下さい・・・ニュースが・・・」

ニュースキャスター「ご、ご覧下さい!信じられるでしょうか!町中で人々がウナギに襲われイヤー!!!!!」

コナン「最悪だ・・・一体どうしたら・・・」

光彦「歩美ちゃんと灰原さんは人質に取られ、元太君も伸びたまま。絶望的です」

阿笠「・・・・・・・・・安心せい。ちゃんと手はある」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:30:32.91 ID:0YKpvAWt0

光彦「もしかして、進化する石を僕らも使用して戦うんですか?」

阿笠「バカを言えい・・・どのような進化をするかはわからんし、進化自体は不可逆で死なない限り二度と元の姿に戻れんぞ!それに向こうは既に多勢じゃし・・・」

光彦「そうですか・・・」

阿笠「今作っとるのは退化させる石じゃ。正確には頭を悪くする石じゃがな」

光彦「退化・・・・・・そうか!騙して使わせるんですね!でも、おそらく進化していないウナギにしか使わないでしょうし」

阿笠「この石は水に入れた瞬間気体が発生し、多量に吸い込んだ生き物の知能を一時的に超低下させるのじゃ。ひるんだ隙にあの白ウナギを倒すんじゃ」

光彦「なるほど!それならウナギ達を一網打尽ですね!」

コナン「やるじゃねーか博士!あいつらにばれないようにしねーとな!」

元太「・・・・・・・・・・・・」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:39:06.64 ID:0YKpvAWt0

コナン「うまく行くといいけどな・・・」

光彦「ちょっと僕トイレに行ってきます」タタタ

阿笠「よし、できた!これでなんとか・・・」

ウナギC「完成したか!」

ウナギD「さあ白ウナギさん、こちらへ」

白ウナギ「うむ。どうだね博士、完成したかね」

阿笠「ああ、命が惜しいのでの。間違いなく進化する石じゃ」

白ウナギ「ほほう・・・」ジー

コナン(ばれるなよ・・・・・・・・・)

白ウナギ「上出来だな。我々のためにによくぞ寄与してくれた。人間ながらよくやるな」

コナン(よし、かかった!)

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:46:21.55 ID:0YKpvAWt0

光彦「ねー博士ー!コナンくーん!例の退化させる石の作戦、うまくいくといいですねー!」

阿笠「!?」

コナン「うわああああああバカ光彦!!!」

白ウナギ「退化・・・!?まさか・・・!」

阿笠「いや・・・その・・・なんでもないんじゃ!」

白ウナギ「貴様ら・・・・・・あくまで我々に盾つこうというのか!」

コナン「ま、待て!待ってくれ!!!」

光彦「ちょっとコナンくーん!無視しないで下さいよー」タタタ

白ウナギ「全員そこに並べ!!!!」

コナン「ぐ・・・!」

光彦「え・・・?」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:51:05.70 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「貴様ら・・・我々を欺きあまつさえ全滅させようとするとは・・・・・・覚悟はできているな?皆殺しにしてやる」

ウナギE「人間共め・・・」

ウナギF「ここでくたばれ!」

コナン「うう・・・囲まれた・・・!逃げられない!」

阿笠「た、頼む!退化する石を作ったのはワシじゃ!殺すのはワシだけにして子供達は許しておくれ!」

コナン「ま、待て!お前ら進化する石を作るには博士がいないとまずいだろう!博士はどうか生かしてやってくれないか!」

白ウナギ「その必要はない。先ほどあの石の分析も終わって、我々だけでもでも作れることが判明した。いずれにしろ用無しになったので殺すつもりだったよ」

コナン「なんだって・・・!」

光彦「助けてくださーい!仲間にでもなんでもなりますからー!僕は関係ないんですー!」

白ウナギ「下等生物が命乞いなんかするな・・・・・・耳障りだ・・・」

コナン「く・・・」

白ウナギ「まとめて消え・・・」スッ

元太「待て!白ウナギ!」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 22:54:41.91 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「ん・・・?何だ元太君ではないか」

元太「やめろ!俺の大切な友達と博士を放せ!」

コナン「元太・・・」

阿笠「元太君・・・」

光彦「何ですか元太君今頃起きて!このウナギを取ってきた張本人なんでしょー!なんとかして下さいよー!」

コナン「ちょっと光彦黙ってろ」ギュギュ

光彦「うぐう」絞殺

元太「なあ白ウナギ・・・お前人間がウナギを狩り尽くしてたことを怒ってたけど・・・」

白ウナギ「ああ。人間共に虐げられていたが、今日で終わりだ。それがどうかしたか?」

元太「今お前らウナギも人間に全く同じことしているじゃないか!殴られても殴り返しちゃいけないって先生も言ってたぞ!1年生で習うことも知らないのかよ!」

白ウナギ「・・・・・・・・・・・・ハハハ!笑わせるなよ元太君!」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:01:23.13 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「何も我々は、人類と一線を画し自然と共存して原始的な慎ましい生活をするつもりはない。この能力に見合った高度な文明を築くつもりだ。人間より遥かに高度な文明を!」

白ウナギ「そのためには、人類の存在は大きな障害となるので完全に消さねばならないのだよ!恨みもあるのだがまあ肝心な目的は邪魔者の排除だ。下等な霊長などいらん」

元太「下等下等って・・・お前ら頭が良ければそれでいいのかよ!頭が良ければいいことばっかなのかよ!」

白ウナギ「元太君、君は本当に頭の悪い反駁しかできないのだね・・・よろしい。では、下等生物の成れの果てをとくと見るといいよ!少しは知能が我々に近づくかもな!やれ!」

ウナギ隊「「「「はい!!!!!」」」」」

コナン「万時窮すか・・・!?」

阿笠「どうか奇跡を・・・・・・!」

光彦「」

元太「ま、待てええええええ!!!!」

ウナギA「失せろ!下等せ・・・・・・う!」バタン

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:08:26.03 ID:0YKpvAWt0

ウナギA「うぐ・・・うぐあああ・・・」ビクビク

コナン「何だ?ウナギが急に倒れて苦しみ始めた!?」

ウナギB「な、何をしたん・・・うぐ!ぐううう・・・」バタン

ウナギC「う!」バタン

ウナギD「ぎゅう・・・」バタン

コナン「おい、博士?」

阿笠「ワ、ワシは何もしとらんのだが・・・本当に何もしてないのじゃよ・・・」

白ウナギ「何だ・・・一体どうなって・・・」

元太「・・・・・・・・・!?」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:16:06.25 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「おい!しっかりするんだ!何があった!」

ウナギE「し、白ウナギさん・・・・・・なんだか頭が痛くて・・・体が熱い・・・なんですかこれは・・・」ビクビク

白ウナギ「分析できないのか!おい!返事をしろ!」

ウナギ「うぐ・・・ぎゅう・・・」ガクッ

白ウナギ「な・・・こ、こんな馬鹿な・・・」

コナン「頭が痛くて・・・熱い?まさか・・・そうか!伝染ったんだ!」

阿笠「何がじゃ?」

コナン「博士の夏風邪が伝染ったんだよ!」

阿笠「確かにワシは風邪をひいておるが・・・なぜ風邪程度でこんなことに?」

コナン「あいつらウナギは海に住む生き物だ。陸上に流行る風邪への抵抗が全くなくなす術もない!いくら進化しても病気には敵わなかったんだよ!」

白ウナギ「なんだと・・・ふ、ふざけるなよ・・・」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:20:18.72 ID:0YKpvAWt0

コナン「おい、もう観念するんだな白ウナギ!仲間のウナギ達は全滅したし、恐らくお前も感染しているはずだ!俺達にとっちゃただの風邪という名の、死の病に!」ビシッ

阿笠「いきなり強気じゃのう・・・」

白ウナギ「く・・・確かに頭痛と発熱が・・・・・・クソ・・・私は死ぬのか・・・死ぬ・・・・・・・・・」

白ウナギ「くそったれええええええええ!!!!こんなところでくたばれるか!私は最初に進化したウナギだ!ここで死んだ恥さらし共とは違う!」

コナン「こ、こいつ!突っ込んでくる!」

白ウナギ「消えてなくなれええええええええええ」ゴー

元太「!!!!!!」

白ウナギ「な・・・・・・・・!」

元太「うらああ!!!!!」ドガッ!

白ウナギ「がっ!ぬぐわあああああ・・・・・・・・!!!!!」ボトン

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:27:12.87 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「うぐう・・・ぐぐ・・・ぬう・・・」

元太「もう、やめてくれ。白ウナギ」

コナン「元太・・・」

阿笠「元太君・・・」

元太「・・・・・・・・・」

白ウナギ「うう・・・いやだ・・・こんなところで・・・死ぬなんて・・・」

元太「・・・・・・・・・」スッ

白ウナギ「な、何だ・・・わ、私に、止めを刺すのか!」

元太「ごめん、白ウナギ」

白ウナギ「え・・・・・・」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:33:13.47 ID:0YKpvAWt0

元太「俺、今までお前達ウナギがそんなこと考えていたなんて知らなかった。何も考えてないと思ってた。確かにバカだった・・・『下等』だったかもしれねえよな・・・」

白ウナギ「・・・・・・・・・元太君・・・」

元太「で、でも俺・・・だからといってウナギを馬鹿にしたり、見下したりしたつもりはないぞ・・・大好きなうな重を食べさせてくれる、ウナギのことが本当に好きで・・・大切に思ってて・・・」

白ウナギ「もう、いいんだ・・・元太君」

元太「・・・・・・え?」

白ウナギ「今思えば、バカなのは私の方だよ・・・」

白ウナギ「私は、人間を下等な生物だと罵った・・・・・・微生物や菌類のようなものだと言い放った・・・」

白ウナギ「その微生物や菌類に滅ぼされてしまったのだから・・・人類より、ウナギよりずっと下等なはずの・・・」

元太「ぐっ・・・・・・」

白ウナギ「結局、下等だどうだという次元に固執し抜け出せなかった私が一番愚かで『下等』だったのかもな・・・」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:42:13.75 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「それに元太君、君は私にこうとも言ってくれたね。『頭が良ければいいことばかりなのか』と」

元太「う、うん・・・・・・」

白ウナギ「どうやら君の忠告の通りのようだ。私は今死ぬのが怖い・・・・・・間もなくやってくる死が怖い・・・」

元太「そ、それは俺だって死ぬのは・・・」

白ウナギ「も、もし・・・・・・私が、あのままうな重として調理されて・・・もしくはあの時トラックから放り出されたまま陸上で死ぬはめになったとしても・・・なるべくしてなったものとしてそのまま死ねたろうな・・・」

白ウナギ「何も考えない、考えられないウナギのままなら、あっさりと死ぬことができたのにな・・・」

元太「そ・・・・・・・・・そんな・・・」

白ウナギ「思えば、君達を皆殺しにしようとしたのも・・・・・・私自身がそんな風に死にたくなかった・・・死ぬのが怖かったからかもしれないな・・・」

元太「ううう・・・うううう・・・」

白ウナギ「げ、元太君・・・我々ウナギは・・・・・・・・・高い知能を手に入れて・・・一体何の意味があったんだろう・・・なんで進化しようとしたんだろう・・・・・・」

元太「ご・・・・・・ごめん。お、俺馬鹿だから・・・・・・わかんねえ・・・・・・ウグ!」

白ウナギ「そ・・・・・・そうか。お互い様かな・・・」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:46:22.68 ID:0YKpvAWt0

白ウナギ「なあ、元太君。一つだけお願いがあるんだ・・・・・・聞いてくれないだろうか・・・・・・?」

元太「な・・・なんだ・・・?」

白ウナギ「私を・・・うな重にして食べて欲しい・・・・・・」

元太「な、何言ってんだよ!それはお前が一番嫌がって・・・」

白ウナギ「いや・・・いいんだ。あの石がなければ、本来私は君に食べてもらう運命だったんだ・・・・・・少なくとも知能を手に入れる前の私なら、文句を言わず、恐怖もせずその運命を受け入れただろう・・・・・・」

白ウナギ「それに・・・・・・・・・みすみすこの体が朽ち果てるくらいなら、君の生きる糧になる方が有意義な死に方だ・・・・・・」

元太「そ、そうなのか・・・・・・」

白ウナギ「あ・・・・・・『有意義な死に方』なんて、生き物の死に有意義も何もないか・・・・・・知能だけがあるとまた馬鹿なことを言い出しそうだ・・・・・・」

元太「で、でもよ・・・白ウナギ・・・」

白ウナギ「う・・・・・・・・げ、元太君、最後に・・・・・・」

元太「ま・・・待て!死ぬな白ウナギ!待ってくれよ!」

白ウナギ「あ・・・・・・あの時、トラックから落ちた私を救ってくれて・・・・・・本当に・・・・・・・・・」

元太「・・・・・・」

白ウナギ「あ・・・・・・りが・・・と・・・・・・」ガクッ

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:51:03.06 ID:0YKpvAWt0

元太「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

元太「白ウナギ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

元太「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

元太「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

元太「う・・・・・・・・・うあああああああああああああああああああああああああああうあああああああああああああああああああああああああ」


コナン「・・・・・・・・・」

阿笠「・・・・・・・・・・・・・・・・」

光彦「」

元太の泣き叫ぶ声は、しばらく滝の流れのように止まることはなかった。

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:55:56.72 ID:0YKpvAWt0

こうして博士の発明が発端となった一騒動は終結した。

その数日後

元太「よし、できた・・・・・・」

元太「頂きます・・・・・・・・・」

元太「あむ・・・・・・」ガツガツ

元太「・・・・・・・・・・・・」ガツガツ

元太「・・・・・・・・・・・・・・・うぐっ・・・うめえ」ガツガツ

元太「・・・・・・・・・・・・・・・うめえよ・・・うめえな・・・白ウナギ・・・」ボロボロ

元太「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごちそうさま」


白ウナギの全てを食べた。死骸は跡形もなく残らなかった。

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/31(土) 23:57:31.02 ID:0YKpvAWt0

元太の部屋の片隅には、細かく砕かれた、あの進化の石が飾られている。

今や『進化』とは無縁な存在となったそれの意味は――――どのような『知能』を持ってしても知りえないかもしれない。






終わり



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