1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 12:24:08.89 ID:Ji72wgKh0
シンジ「え…」
ミサト「呆れた。いくら子供でも、身の程はわきまえなさい」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 12:30:50.11 ID:Ji72wgKh0
ミサト「いい? 彼女達は、長年ネルフに所属して訓練も積んできてるの」
ミサト「昨日今日入ったシンジ君がタメ口で話していい相手じゃないのよ」
シンジ「そんな。で、でも今さらそんな事言われても」
ミサト「どうして?今からでも態度を改めるくらいできないわけ? これだから人間関係に疎いぼっちは…」
アスカ「そいつに何言っても無駄よ、ミサト」
シンジ「アスカ…」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 12:37:59.60 ID:Ji72wgKh0
アスカ「てんで世間知らずのガキだし、人の話なんて聞ききゃしないんだから」
シンジ「だって! 同い年だし、そんな、敬語で話せなんて雰囲気……アスカだってミサトさんにタメ口じゃないか」
ミサト「他人なんて関係ないでしょ! 今はシンジ君のことを話してるのよ」
アスカ「言い訳、責任転嫁。サイテー」
シンジ「……分かったよ」
アスカ「分かってないじゃない」
シンジ「分かりました……これから改めます。ごめんなさい」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 13:15:51.05 ID:Ji72wgKh0
学校
ケンスケ「よっ、おはよーさん」
シンジ「おはよう」
レイ「……お早う」
シンジ「あ…お、おはようございます。綾波先輩」
トウジ「センパイ?? なんやそれ」
レイ「?」
シンジ「えっと。ほら、綾波さんや式波さんはネルフの先輩だから、それを踏まえて接するようにって」
レイ「誰に言われたの?」
シンジ「葛城さんと式波さんから」
レイ「そう…私には今まで通りでいいわ」
シンジ「え。いいの?」
アスカ「…」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 13:19:04.33 ID:Ji72wgKh0
キーンコーン
シンジ「式波先輩。これ、本日の昼食です」
アスカ「ん」
トウジ「なんやあいつ、態度悪いのう」
ケンスケ「いやーんな感じ」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 13:29:42.92 ID:Ji72wgKh0
―――
シンジ「がはっ!?」
シンジ「な……っ、なにするんだよ!…するんですか! 帰るなりいきなり」
アスカ「ガキ、あんたどーいうつもりよ」
シンジ「?」
アスカ「鈍い! 学校で、あれじゃ私が悪役みたいじゃない!」
シンジ「そんな事僕に言われても」
アスカ「あんたのやり方が下手くそなせいでしょ。それともまさか、わざとなわけ?」
シンジ「え…?」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 13:31:36.67 ID:Ji72wgKh0
アスカ「逆恨みして私を陥れようとしてんじゃないかってこと」
シンジ「まさか! そんな気全然な…ありませんよ!」
アスカ「どうだか。とにかく、明日からは私の足引っ張らないようちっとは頭使いなさい」
シンジ「でも……どうやれば」
アスカ「そうやってすぐ人に頼ろうとする。その方が楽だもんね? 甘ったれ、ヘドが出るわ」
シンジ「…」
アスカ「反省は?」
シンジ「…ごめんなさい」
アスカ「ふん。さて、さっさと掃除してご飯作ってきなさい」
シンジ「はい」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 13:45:14.96 ID:Ji72wgKh0
ネルフ
ビーッ! ビーッ!
ミサト「使徒!? 場所は?」
日向「第三新東京市市街地です」
青葉「街中に、突如現れました!」
ミサト「なんですって!?」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 13:55:41.63 ID:Ji72wgKh0
アスカ「手が出せないい!?? どういう事よミサト!」
ミサト「これまでと違って、住民の避難や迎撃都市としての態勢が未だ整ってない状況なのよ」
アスカ「ちっ。モタモタしすぎじゃないの?」
リツコ「パニックも起こっているし、市街部内に使徒がいるせいで、より時間がかかっているの」
リツコ「現段階でエヴァによる戦闘を開始したら、どれほど足元の被害が出るか……」
シンジ「でも、だからって使徒を放置しておいたら、それこそ街が」
リツコ「…」
シンジ「あ、あの…」
ミサト「あなたにこの場での発言を許可した覚えはないんだけど」
シンジ「…………でしゃばりました。すみません」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 14:06:34.03 ID:Ji72wgKh0
レイ「避難等の完了まで使徒を放置することの危険性は?」
リツコ「幸い、唐突な出現以降、周囲を緩慢に探索する以外の行動は見せていません」
ミサト「でも、いるだけで邪魔なのは確かなのよね……」
ミサト「だからエヴァ一体だけ出てもらって、しばらくやっこさんの注意を引いて欲しいの」
マヤ「市街地外に誘導できれば理想的ですね」
アスカ「ふーん。いいわ、私が出る」
シンジ「式波先輩。気をつけて」
アスカ「…」
シンジ「でしゃばりました。すみません」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 14:10:36.27 ID:Ji72wgKh0
アスカ『きゃああああああああああ!!?』
ミサト「アスカっ!」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 14:29:35.82 ID:Ji72wgKh0
―――
シンジ「………………ん…」
シンジ(…あれ? どこだっけ。この天井……)
レイ「目が覚めたのね、碇君」
シンジ「綾波……ぼく……どうして」
レイ「使徒が来て、2号機パイロットを助けに碇君が無理して。それで」
シンジ「…そっか。アスカは?使徒はどうなったの?」
レイ「無事よ。碇君が使徒を倒したから」
シンジ「……良かった」
レイ「…」
プシュッ
黒服「初号機パイロット。もう歩けるのなら、我々に同行してもらおう」
シンジ「……?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 14:42:29.84 ID:Ji72wgKh0
ガシャン!
シンジ「なん…っ、どうして独房入りなんですか!」
黒服「説明するようにとの指示は受けていない」
シンジ「そんな」
ミサト「そう慌てなくても、私から話すわ」
シンジ「ミサトさん! 出してください、おかしいですよいきなり!」
ミサト「おかしくない!!」
シンジ「…っ」ビクッ
ミサト「まったく…つくづく…」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 14:56:17.19 ID:Ji72wgKh0
ミサト「よく聞いて。今回の戦闘によって、第三新東京市の建造物等に、これまでで最大の被害が出たのよ」
シンジ「!?」
ミサト「人的被害が無かったのは不幸中の幸いね」
シンジ「で、でもどうして。使徒はちゃんと、外まで誘導できてたのに」
ミサト「コア破壊時の爆発が、これまでの予測を超えて大きいものだったの」
ミサト「街の地下への収納は、今回まだ一部中途半端だったから…」
シンジ「そんな……じゃあそれが、僕のせいってことなんですか? だから独房に…?」
ミサト「勿論。まさか他にも思い当たるフシがあるわけ?」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 15:11:20.80 ID:Ji72wgKh0
シンジ「ぼ…僕はただ、アスカを助けようと思って……そんな爆発するなんて、誰も知らなかったし…」
ミサト「またそうやって逃げるつもり? 結果を責任として受け止めなさい」
シンジ「…」
ミサト「街の修繕にかかる莫大な費用。労力。街の人達がこうむる迷惑。対応する私達の心労」
シンジ「…」
ミサト「それら全てがシンジ君の尻拭いなのよ」
シンジ「…」
ミサト「なにか言うことはないわけ?」
シンジ「……ミサトさんだって…アスカ救出に出撃しろって」
ミサト「ええ。出撃しろとは言ったけど、そのまま使徒を殲滅しろとは言わなかったわね」
シンジ「止めもしなかったじゃないですか! それに、使徒が攻撃してきて、退避するどころじゃ」
ミサト「いい加減にしなさい!そうやって、一生言い訳して生きてくつもり!?」
ミサト「……しばらくそこで頭冷やしなさい」
シンジ「…」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 15:13:34.17 ID:Ji72wgKh0
学校
男子「…」ヒソヒソ
男子「…」ヒソヒソ
女子「…」ヒソヒソ
シンジ「?」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 15:20:39.72 ID:Ji72wgKh0
トウジ「シンジ。ちょっとええか?」
シンジ「え、うん」
シンジ「どうしたの? 裏庭になにかあるの?」
トウジ「こないだの使徒が来た時、シンジが手柄焦って街をぶっ飛ばしてしもうたって、ホンマなんか?」
シンジ「…っ!? 誰がそんな事」
ケンスケ「式波が皆に教えて回ってるぜ」
トウジ「でっち上げなんやろ?」
シンジ「…」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 15:30:32.53 ID:Ji72wgKh0
シンジ「…手柄を焦ってっていうのは……違うけど」
シンジ「でも、僕が多分、勝手なことしちゃって…街を」
ドガ!
シンジ「ぶぐっ」ドサッ
トウジ「なんでや……妹の時のこと、もう忘れてしもたんか……っ」
シンジ「ぅ…ぐ、ぅ」
トウジ「行くでケンスケ」
ケンスケ「ああ。見損なったよ。碇……俺はお前に憧れてたのに」
スタスタ
シンジ「ぅぅ、ぅ……ぐすっ、ぅぅ」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 16:35:16.72 ID:Ji72wgKh0
家
アスカ「なによ」
シンジ「なんで…、手柄がどうとかなんて、嘘ついたんですか」
アスカ「また私が悪者?」
シンジ「…」
アスカ「ガキ。あんた、あの出撃の時になに考えてた?」
シンジ「なにって。使徒を遠ざけて……あと、式波先輩を助けなくちゃって」
アスカ「出た! あ〜、恩着せがましい男ってうっざい」
シンジ「恩とか、そんなつもりじゃ」
アスカ「はっ。ならあんた、本当に他にはなんにも考えてなかったって言えんの?」
シンジ「…」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 17:38:39.02 ID:Ji72wgKh0
アスカ「どうせバレバレなんだから、テキパキ白状しなさいよ」
シンジ「……頑張れば……助けられたら、また葛城さんや式波先輩と…仲良くできるかな…って」
アスカ「ほーらね。それって結局私利私欲、手柄立てて自分が人に優しくされたいって事じゃない」
シンジ「そんな言い方…」
アスカ「ホント自己中。自分のことばっか可愛くて仕方ないんでしょ? だから皆にウザがられんのよ」
シンジ「…」
アスカ「で、嫌なことがあるとすぐイジケる」
シンジ「…」
アスカ「気持ち悪い」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 17:50:53.27 ID:Ji72wgKh0
シンジ「……僕は…じゃあ、アス…式波先輩を無視すれば良かったんですか? あの時」
アスカ「なにそれ。最低の発想ね」
シンジ「ならっどうすればいいんだよ!!」
アスカ「さあ。いくらなんでもそこまで面倒見らんないわよ」
アスカ「それよりあんた、私を助けたなんて思わないでね」
シンジ「…」
アスカ「自分の為に点数稼ぎしようとして空回ったってだけなんだから、ノーカンよノーカン」
シンジ「…」
アスカ「はい、この話はおしまい。あ〜、喉渇いちゃった。ガキ、ジュース買ってきなさいよ」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 18:00:36.02 ID:Ji72wgKh0
自室
シンジ「……っ」ズキッ
シンジ(右腕、まだ痛いや。こないだの使徒に貫かれたところ)
シンジ「…」ズキズキ
シンジ(意識しちゃったら、余計に痛い)
シンジ(……アスカを助けたかったんだ。それは本当に、そうだったのに……)
シンジ「……ぅ、ぅ」
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 18:08:01.41 ID:Ji72wgKh0
リツコ「今日から、新たに二名のエヴァパイロットが本部に着任します」
シンジ「パイロット……やっぱり、子供なんですか?」
リツコ「…」
シンジ「ごめんなさい」
レイ「その二人の年齢は?」
リツコ「あなた達と同じよ。男女一名ずつ」
ミサト「どっちも美形よ〜。ま、ちょっち問題もあるんだけどね」
※本編では今のところ年齢不詳
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 18:26:22.71 ID:Ji72wgKh0
アスカ「きおくそうしつぅぅ!??」
ミサト「そ。この渚君は、半年前の起動実験で事故に巻き込まれて、それ以前の記憶がないの」チラッチラッ
アスカ「はー……に、しても」
マヤ「…」チラッチラッ
女性職員「…」チラッチラッ
アスカ「マジですっっごい美形じゃない。さっきから視線集めまくってるわよ」
カヲル「ふ。そこまで言われるほどではないけど、ありがとう。これから宜しくね」
アスカ「あ、う、あの、まあヨロシク…」
ミサト「なぁに照れてんのよ。見たまんまスケコマシだから、油断してるとあんた達もコマされちゃうわよ〜」
アスカ「誰が! 私はそんなに安くないわよ」
レイ「…」
シンジ(綾波は無反応だ……なんでほっとしてるんだろ、僕)
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 18:27:06.34 ID:Ji72wgKh0
カヲル「記憶を失う前はゲイだった、なんて皆にからかわれもしたけどね」
アスカ「あはは、なにそれ」
リツコ「で、もう一人がこちらの……アスカは知ってるでしょうけど」
マリ「ちっす! 真希波マリでーすっと」
164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 19:18:57.25 ID:Ji72wgKh0
アスカ「コネメガネ……はぁ、本部であんたと再会することになるなんて」
マリ「まあまあ、そう言わずに仲良くしてにゃ」
ミサト「ふむ……それにしても」
アスカ「なにニヤついてんのよ」
ミサト「んふふ。こうして見ると…あ、シンジ君はちょっち離れてて」
シンジ「? はい」
ミサト「ほら! 美少女美少年のカルテットで、ちょっとしたアイドルグループって感じじゃなーい?」
リツコ「アイドルグループならこの男女比はないわよ。でも、確かに見目はいいわね」
マヤ「あと一人くらい加われば完璧ですよ」
アスカ「あっきれた。大人は気楽なもんね」
シンジ「…」
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 19:28:09.86 ID:Ji72wgKh0
休憩所
アスカ「でさ、そのヒカリが、すっごくいい子なのに男の趣味最悪で〜」
カヲル「ふぅん。いい子なら会ってみたいな」
アスカ「あ、やだ、あんたコマす気なんだ?」
カヲル「ははっ違うよ。僕は日本に来たばかりで友人もいないから、いい人と出会いたいだけさ」
アスカ「友人ならもういるじゃない。私とか」
シンジ「…」
シンジ(アスカ、楽しそうだな。あんな声出せたんだ…初めて聞いた)
マリ「少年、なに一人黄昏てんの」
シンジ「あ、ええっと…真希波先輩」
マリ「先輩ぃ? 君のほうが実戦経験断然上じゃん」
シンジ「それは…そうですけど、たまたま」
マリ「固い固い。マリでいいよ、ワンコ君」
シンジ「ワンコ!?」
マリ「うん。なんか君、子犬っぽい」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 19:36:25.59 ID:Ji72wgKh0
マリ「ま、噂には聞いてるよ。戦力にはなるけど問題児だって」
シンジ「問題児…」
マリ「世間知らずで我儘で身勝手で傲慢で、皆を振り回してるってね」
シンジ「そう……ですか」
マリ「にゃはは。私は問題児って嫌いじゃないけどさ。でも、あんまし甘えて姫に迷惑かけるのはよしな」
シンジ「姫って?」
マリ「ああ、アスカちゃんのこと。昔からそう呼んでんの」
シンジ(あのアスカが姫…?)
マリ「じゃね、ワンコ君」
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 19:44:44.84 ID:Ji72wgKh0
教師「えー。本日は、転入生がなんと二人もいます。みんな、仲良く―――」
カヲル「宜しくお願いします」
マリ「よろしくねー」
女子「「「っきゃああああああ!」」」
男子「「「うおおオオオオ!」」」
182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 19:52:12.64 ID:Ji72wgKh0
カヲル「……ああ、君が洞木さんだね?」
ヒカリ「わ、え、あわわたし」
カヲル「アスカから聞いてるよ。とても素敵な子だって」
ヒカリ「ひあ、ひゃ、あぅぅ」
トウジ「なんちゅう乳や…」
ケンスケ「なにカップ、なにカップなんだっ!?」
マリ「にゃっはっはっ、苦しゅうない」
アスカ「男はバカばっかね」
ワイワイ
シンジ(みんな笑ってる……やっぱり、僕がいないほうが、その方が上手くいくのかな)
レイ「…」
190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 20:02:57.37 ID:Ji72wgKh0
レイ「碇君」
シンジ「なに…ですか?」
レイ「普通に話して。それと、放課後…一緒に来て」
シンジ「う…うん。今日は時間あるから大丈夫だけど」
レイ「良かった。それじゃ、後で」スタスタ
シンジ(なんだろ? 綾波が用なんて珍しいな)
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 20:12:52.96 ID:Ji72wgKh0
綾波の部屋
シンジ「お邪魔します」
レイ「飲むもの、用意するから。座っていて」
シンジ「うん」
シンジ「…」
カチャカチャ
レイ「……はい」
シンジ「あ、ありがとう」
レイ「紅茶、まだ熱いから気をつけて」
シンジ「うん」
レイ「…」ズズッ
シンジ「…」ズズッ
レイ「…」ズズッ
シンジ「…」
シンジ「…………ねえ、綾波」
202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 20:19:33.55 ID:Ji72wgKh0
シンジ「今日は、どうして僕を…? ネルフとか学校でなにかあった?」
レイ「別になにも」
シンジ「じゃあ…」
レイ「私は……こうやって碇君といるの、嫌じゃないわ」
シンジ「え?」
レイ「碇君と過ごすと、心が暖かくなるもの」
シンジ「綾波…」
レイ「…」ズズッ
シンジ「それを言ってくれるために、呼んだの?」
レイ「ええ」
シンジ「…………ありがとう」
213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 20:37:21.21 ID:Ji72wgKh0
葛城さんち
ミサト「ごちそーさん」
アスカ「ごちそうさま」
シンジ「はい。僕、ちょっと洗濯機回してきますね」スタスタ
ミサト「シンちゃん、ここ数日ちっとメンタル持ち直してきたんじゃない?」
アスカ「気をつけたほうがいいわよ。バカが調子に乗るのが一番怖いんだから」
ミサト「ま、そりゃそーだけど、辛気臭いまんま家にいられてもねえ」
〜♪
アスカ「もしもーし。ハァイ、あんたこそ今なにしてんの?」
ミサト「誰?」
アスカ「カヲル。あ、なんでもない、ミサトに言っただけ。で、なに?」
219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 20:48:04.15 ID:Ji72wgKh0
学校
カヲル「碇君」
シンジ「あ……渚先輩」
カヲル「渚でいいよ。アスカはもう教室を出てるし、見咎める者はないさ」
カヲル「一緒に帰ってもいいかな?」
シンジ「へ…? うん」
シンジ(こないだは綾波、今日は渚君か)
225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 20:53:17.47 ID:Ji72wgKh0
カヲル「♪」スタスタ
シンジ「でもさ。正直、あんまり僕と話したりしないほうがいいと思うよ」スタスタ
カヲル「どうして?」
シンジ「僕が……ほとんど皆に煙たがられてるから」
カヲル「関係ないさ。僕は、その時僕が語りたい相手と語る」
シンジ「……自信があるんだね、自分に」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 21:17:48.62 ID:Ji72wgKh0
カヲル「〜」スタスタ
シンジ「〜」スタスタ
シンジ(渚君ってなんだか、話すのすごく上手いや……そういうところも人に好かれる理由なのかも)
カヲル「僕の部屋、ここから右なんだ」
シンジ「あ、そうなんだ。それじゃ、また明日」
カヲル「付き合ってくれてありがとう。楽しかったよ」
シンジ「うん、僕も」
カヲル「碇君……」
シンジ「なに?」
カヲル「このまま、君のうちに少しだけ寄らせてもらってもいいかな?」
カヲル「上司と仲間二人が暮らす場所……子供っぽいと笑われそうだけど、野次馬的な興味がわいてきた」
シンジ「はは、渚君でもそういうところあるんだね」
カヲル「まあね」
シンジ「うん、渚君なら式波先輩も怒んないだろうし、おいでよ」
241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 21:28:29.26 ID:Ji72wgKh0
葛城さんち
アスカ「なんで黙って連れてきたのよ!」ヒソヒソ
シンジ「え…っ」
アスカ「『え』じゃない! お客が来るなら来るで、女には色々あんのっ!」ヒソヒソ
シンジ「ご、ごめんなさい…」
アスカ「これだからバカガキは、デリカシーの欠片も持ち合わせてないから嫌なのよ」
シンジ(トウジやケンスケ連れて来た時は何も言わなかったじゃないか…)
カヲル「もう入っていいかい?」
アスカ「あ、もうあと5分待ってて〜」
250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 21:41:53.60 ID:Ji72wgKh0
アスカ「はい、お茶」
シンジ(アスカがお茶淹れてる……! 淹れられたんだ)
アスカ「あれぇ? フランシールのケーキ無かったっけ?」
シンジ「式波先輩が自分で全部イテっ」
アスカ「デリカシー」ヒソヒソ
シンジ「……最後の一個だけを式波先輩が食べて無くなりました」
アスカ「ふーん。シンジ、あんたこれからひとっ走りして買ってきなさい」
シンジ「ええ!? 他のお菓子出せば…」
アスカ「却下。あそこのが美味しいんだから」
アスカ「ネルフに所属する以上、上の者には逆らわない。いい加減覚えなさいグズ」
シンジ「……はい。従います」
255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 21:48:44.03 ID:Ji72wgKh0
シンジ「はっ、はっ、はっ」
アスカ『往復30分以内。ただしケーキが崩れるのは論外』
アスカ『このくらい、私なら楽にこなすわよ』
シンジ「だったら自分でこなしてよっ!」
シンジ「はっ、はっ、はっ」
シンジ「ただいま!」
アスカ「…」
カヲル「やあ。お疲れさまシンジ君」
アスカ「…」
シンジ「? どうも」
261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 21:57:47.94 ID:Ji72wgKh0
シンジ「えっと、ケーキ…」
カヲル「申し訳ないんだけど、急用ができてしまってね。もう帰らなくちゃいけないんだ」
シンジ「そ…うなの?」
カヲル「目的は果たせたから、来たかいはあったけどね」
アスカ「…」
シンジ「ケーキ、どうしよう……このまま持っていく?」
カヲル「一つだけもらってもいいかい? 図々しくてごめん」
シンジ「ううん、カヲル君に食べてもらう為に買ったんだし。じゃあ、別の入れ物に移してくる」トテトテ
267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 22:02:15.37 ID:Ji72wgKh0
シンジ(カヲル君、目的ってなんだったんだろ。あ、ここの様子見ることって言ってたっけ)
301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 22:32:50.96 ID:Ji72wgKh0
学校
シンジ「式波先輩。あの…お弁当」
アスカ「ん」
シンジ(最近変だよな、アスカ。大人しいっていうか、別のどっかを見てるみたいな…)
女子「ねーねー知ってる? 渚君のさあ」
女子「また? 今度誰だったの?」
女子「誰と思う?」
女子「え〜、分かんない、候補多すぎww」
シンジ「?」
トウジ「センセ。また、少しだけええか?」
308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 22:46:05.87 ID:Ji72wgKh0
トウジ「すまんかった!」
シンジ「…え」
トウジ「あの時は、よう考えもせんと式波に乗せられて感情的になってしもうて……このとおりや!」
シンジ「い、いや、いいよそんなに。僕に責任があったのも、嘘なわけじゃないし」
トウジ「そんなもん、シンジにはシンジの事情があったんやろ」
シンジ「トウジ…でも、どうして急に」
トウジ「……軽蔑してくれてええで。頭下げる機会を探しとったんはホンマやけど」
トウジ「センセに、恥を忍んで頼みたいことがあるんや」
315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 22:56:57.92 ID:Ji72wgKh0
トウジ『あの渚っちゅうんが、あちこちのオナゴに手ぇ出して回っとるらしくてな』
トウジ『その…あれや。いいんちょにまでコナかけとるんや、あいつ』
トウジ『いいんちょなら大丈夫やと思うんやけど、無理やりっちゅうこともある』
トウジ『男鈴原、惚れたオナゴを守りたいんや! 頼む! 力貸してくれんか?』
シンジ「うーん」
シンジ(トウジはああ言ってたけど、カヲル君はそんなことしないよな)
シンジ(モテすぎるとこうやって誤解されるのか。ていうかトウジ、洞木さんと付き合ってたんだ…)
シンジ(あ、でも、洞木さんがカヲル君を好きになっちゃう可能性はあるのか……」
シンジ「……んー…」
333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 23:27:34.89 ID:Ji72wgKh0
葛城さんち
シンジ「…」
ペンペン「クェ」
シンジ(結局、カヲル君とトウジが直接話すのが一番いいかも…あの二人、案外仲良くなったりして)
シンジ「…」カチカチ
〜♪
カヲル『はい』
シンジ「あ、カヲル君。今いい?」
カヲル『平気だよ。なんだい?』
シンジ「えっと、少し話っていうか、頼みたいことがあって……」
シンジ(なんかこういうの、電話で言いづらいな)
シンジ「何分かだけ会いたいんだ。迷惑でなかったら、カヲル君の部屋に行っていいかな?」
カヲル『構わないけど、大丈夫かい? 君は忙しいのに』
シンジ「うん。どうせこのところアスカも寄り道ばっかで、すぐ帰ってこないし。念のため書き置きしとく」
カヲル『分かった。近くまでは来れるね?その先の目印を教えておくよ』
339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 23:37:36.91 ID:Ji72wgKh0
シンジ「わぁ…」
シンジ(一人なのに立派なとこなんだ…ネルフ絡みにしたって、ミサトさんのとこより立派かも)
シンジ(あ。ネルフのIDでロック通れる)
シンジ「…」カツカツ
シンジ(えっと…ここか)
ピンポーン
「ういーっと」ガチャ
シンジ「!?」
マリ「ありゃ? ワンコ君だ」
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 23:48:07.15 ID:Ji72wgKh0
シンジ「マリさ……うわっ!?」
マリ「ん?」
シンジ「そっ、そんなカッコで出てこないでよ!」
マリ「おー、めんごめんご。この建物、他に人住んでないから油断しちゃうんだよね」
マリ「ワンコ君、なんでここに?」
シンジ「そっちこそ……あ。この部屋ひょっとして、マリさんの!? カヲル君じゃなくて」
マリ「うんにゃ、カヲルのつもりで来たなら間違えてないよ。ワンコ君、彼に呼ばれたの?」
シンジ「僕が電話して……カ、カヲル君も来ていいって言ったから……」
マリ「へえ。なら上がっていきなよ」
347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 23:53:12.82 ID:Ji72wgKh0
シンジ「お……お邪魔しま」
「あっひアァァん!」
シンジ「…っ」ビクッ
マリ「気にしない気にしない。早くおいで」
シンジ(な、なんだ、なんなんだここ)
シンジ(まさか…まさか、でもっ)
354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/03(金) 23:58:08.08 ID:Ji72wgKh0
マリ「お客様だよ、カヲル」
シンジ「…」
女「きゃ!?」ササッ
女「やだ…っ」ササッ
アスカ「な…………!?」
カヲル「やあシンジ君。こんな最中でごめんね」
アスカ「なんでバカシンジなんかがここに入って来てんのよっ!!」
368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 00:09:17.37 ID:jJ8LY9pL0
アスカ「さっさと出てけ! この変態! 場違いの身の程知らず!」
カヲル「僕がシンジ君に、いいと応えたんだよ。アスカ」
アスカ「……え……な、なんで……?」
カヲル「彼を見ていると不思議な気持ちになるんだ」
シンジ「……カヲル君…」
カヲル「シンジ君。君さえ望むなら、僕らの営みに混ざっても構わない。いや、むしろ歓迎するよ」
アスカ「!??」
386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 00:25:15.68 ID:jJ8LY9pL0
シンジ「アスカ…式波先輩……最近いつも遅くて、夕ごはんも食べなかったりしてたのは……」
アスカ「カヲルに抱いてもらってたからに決まってんでしょ。だから何だってのよ」
シンジ「…」
アスカ「何よその目! 言いたいこと言う勇気もないくせにっ」
アスカ「は…っ、間抜けのバカガキは気づかなかったでしょうけど、私、とっくにカヲルの女だったの」
シンジ「…」
アスカ「家でもキスしてもらったし、ここでなんか毎日愛して貰ったわ!」
アスカ「自分しか見てないあんたなんかとじゃ比べる気にもなんない!カヲルに抱かれるのって、このまま死んでもいいって思えるくらい幸せなんだから!!」
シンジ「……もういいよ」
396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 00:38:08.78 ID:jJ8LY9pL0
シンジ「カヲル君…僕は、ただ、洞木さんのことで…カヲル君と話をしたくて」
カヲル「洞木さん? 彼女がシンジ君の好みなのかい?」
シンジ「いや、違うよ、そうじゃないんだ」
カヲル「照れる必要はないさ。大丈夫、彼女も初日から僕のいいなりだからね」
シンジ「……っ!?」
カヲル「なんなら命じて、シンジ君専用にしたっていい」
シンジ「違うんだよ! 違うんだって、カヲル君!」
408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 00:46:57.41 ID:jJ8LY9pL0
アスカ「ねえカヲル…こんなやつに、そんなサービスしてやる必要…」
カヲル「アスカ。そうしてシンジ君を蔑み続けるつもりなら、君はここには不要だ」
アスカ「ひっ! いや、いやぁ、そんなのっ」
シンジ「……アスカ…」
アスカ「あ…し、シンジぃ」
シンジ「……」ビクッ
アスカ「今まで、今までゴメンね?あんたも、私達とえっち、する……?」
シンジ「アスカ…! やめてよ、もう」
アスカ「気持ちよくなりたい?私、なんだって……どんなことだってしてあげる♥」
シンジ「あああああああああっ!!」
418 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 00:52:09.05 ID:jJ8LY9pL0
葛城さんち
シンジ「ぐ、ぅえ……ゲぇぇ」ビシャビシャ
シンジ(気持ち…悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い)
シンジ(………………綾波)
シンジ(綾波の声が聞きたい……)
434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 01:00:47.67 ID:jJ8LY9pL0
カヲルの部屋
マリ「あーあ。ドン引きだったねえワンコ君」
アスカ「……私のせいじゃないわよ」
カヲル「刺激となる情報が多すぎたね。彼は誰より純粋で繊細なんだ」
マリ「で、ほっとくの?」
カヲル「まさか。でも慌てることはないさ……緩やかにでも理解を深め合えればいい」
〜♪
女「電話、誰かの鳴ってますよ」
447 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 01:09:42.06 ID:jJ8LY9pL0
ガチャ
カヲル「やあ、起きたんだね」
マリ「ちょうど良かったにゃ。電話、レイちゃんのでしょ」
レイ「……ええ」スッ
レイ「…」
カヲル「出なくていいのかい?」
レイ「碇君からだわ」
アスカ「……出なくていいわけ?」
レイ「ええ。今、会って慰めたら、身体を求められるかも知れない」
レイ「私は……碇君のお母さんから作られているから。応えられないわ」
475 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 01:21:39.94 ID:jJ8LY9pL0
アスカ「なにそれ、どういう意味よ」
レイ「…秘密の話」
アスカ「はんっ。だったら思わせ振りに言うなっての」
マリ「まあまあ、姫」
カヲル「ケンカ腰は良くないよ。さ、おいで」
アスカ「ンっ……ぁん」
マリ「カヲル…ぅ」
カヲル「レイも。こっちに」
レイ「はい…………カヲル………………様」
レイ「ぁ、ン」
シンジ「繋がらない…なんで、なんで出てくれないんだよ……っ」
シンジ「綾波、綾波……出てよぉ、お願いだから……あやなみ…ぃ」
485 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 01:33:45.45 ID:jJ8LY9pL0
―――
シンジ(……? どこだっけ。ここ)
シンジ(なんだか、すごく……怖くて、嫌な夢を……)
「心肺機能は正常です。四肢の麻痺も認められません」
シンジ(……誰?)
―――ごめん。シンジ君
―――さっきまで、君が在るべきでない世界とチャンネルがリンクを……
シンジ(……誰?)
「はい。目は開いています」
――ここが……君の…界…
「私の言葉が理解できますか?」
493 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/04(土) 01:39:46.39 ID:jJ8LY9pL0
シンジ「ここは…どこですか…?」
サクラ「言葉は話せます。意識は戻ったようです」
シンジ「確か……綾波を助けて」
シンジ(それから…変な、夢を)
サクラ「はい。どうやら記憶の継続性も認められます」
シンジ(なんだっけ、イマイチ思い出せないや。いいけど、所詮夢だし)
シンジ(でも良かった。悪夢が、夢で)
シンジ「あの。綾波は―――?」
Qへ