ハニー・ポッター「いつか必ず、来るものは来るのよ」


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1 名前: ◆GPcj7MxBSM[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 13:19:22.00 ID:PAD/seOU0

第二の課題の夜

大広間

ヒンヒンブヒィーヒン!

ハニー「えぇ、ありがとう。そうね、賞賛の言葉は高貴で可憐で儚げで伝説的から、よく分かっているじゃない、私の豚と子豚たち」

ハーマイオニー「あれをそんな風にどうやって聞き取っているのか、は、もう一々聞かないわ……」

ロン「僕のハニーはハニーだからに決まってるさ。あぁハニー!地上どころか水中に生きる奴らまで余す事なく君の虜なんて流石僕のハニーさヒンヒン!」

フラー「オッオー、わたーしの子豚さーんたちもあなたーのこと応援してまーす。アニー?」

ハニー「それはよかったけれど、アニーじゃないったら」

ハーマイオニー「と言うよりどうしてあなたがグリフィンドールのテーブルにいるのよ!」

フラー「んーふん?お友達だからでーす!」

ロン「あれ?なんだっけ、ハーマイオニー?この試合の目的は?親善だとかなんとか?」

ハーマイオニー「違うわ!勝つことが目的よ!」

ロン「ビッキーが泣いちゃうぜ。ほら、あっちのテーブル……あれ?こんな時間にふくろうだ」

ハニー「……!あれ、シリ……あー」

ロン「闇夜に煌く一等星に送った手紙の返事みたいだねハニー!君くらい光り輝いてるあれだねヒンヒン!」

ハニー「私の輝きを否定はしないけれどその例えなんて嬉しくないからやめなさい。……『土曜の午後二時、ホグズミートの端の柵のところで待っている。よければ食べ物をたくさんもってきてくれ』ですって!」

フラー「おーぅ、アニー?デートでーす?」

ハニー「! ちが、ちがうわ!黙りなさいよフラー!」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

ハニー「ニヤニヤしないの!!」

ハーマイオニー「あなたの方こそね。でもね、ハニー。あまり浮かれてもられないわ……マルフォイにはあぁ啖呵を切ったけど、本当に、第三の課題はどんなに過酷かしら」

ロン「おいおいハーマイオニー、つい数時間前に第二の課題が終わったのにもうその心配かい?まだ四ヶ月も先だぜ?」

ハニー「心配性ね、ハーマイオニーは。くよくよしていても、仕方ないじゃない」

ハニー「いつか必ず、来るものは来るのよ」

ハーマイオニー「そんな考えでいて昨日まで涙目だったのはだぁれ!?」

ロン「おいネビル、君ってほんとに漢だ、漢だぜ君は豚の中で。君が冴えてなきゃ生徒みんなにハニーのカナヅチがバレ……」

ハニー「ロン。向こう脛を蹴り飛ばされるのと、ヒンヒン鳴くの。答えは決まっているわね?」

ロン「もちのロンでどっちもさ!ヒンヒありがとうございまヒンヒーーーーン!!」

6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 13:23:23.15 ID:PAD/seOU0

ハニー・ポッター「私が、魔法使い?」
ハニー・ポッター「賢者の石、ですって?」
ハニー・ポッター「賢者の石は、どうなったのかしら」

ハニー・ポッター「秘密の部屋?なぁに、それ」
ハニー・ポッター「スリザリンの継承者?なんなの、それ」

ハニー・ポッター「脱獄囚の、シリウス・ブラック?」
ハニー・ポッター「『エクスペクト・パトローナム!』」
ハニー・ポッター「『守護霊よ、来たれ!』」

ハニー・ポッター「勝つのは私、そうでしょ?」
ハニー・ポッター「何がこようと、受けて立つわ」

のつづきやで

13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 13:35:09.07 ID:PAD/seOU0

翌週

ロン「今週末は待ちに待ったホグズミート休暇だね、ハニー!あぁ、僕の心は君さえいればいつでもホリデーいやポッターデーだけどね」

ハニー「えぇ、そうね。お休みだもの、いつでも楽しみではあるけれど」

ハーマイオニー「今回は格別、でしょ?」

ハニー「そうでもないわ。面倒が多いじゃない、ドビーにテイクアウト用のお料理を手配してもらったり、余計な荷物が増えたり。まったく、手間のかかるおじさんだわ」

ハーマイオニー「その計画性をどうして課題の方に回さないのかしら、あなたって」

ハニー「課題? スネイプが出した『瞼が閉じられる薬の概要と服用後の写真』ならちゃんともってきているわ」

ハーマイオニー「宿題という意味ではなくて。あぁ、ネビルが被写体になったあれね?班ごとだったから良かったわ」

ロン「あぁハニー!計画的な君も素晴らしいねハニー!なんせ手帳の土曜日になんだか花丸をつけてるくらいで……」

ハニー「ロン」

ロン「なんだいハニー!」

ハニー「これから始まる二時限続きの『魔法薬学』で、スネイプに終始苦虫を噛み潰したような顔をしていたら、どうなるのかしら」


19 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 13:54:41.61 ID:PAD/seOU0

『魔法薬学』

スネイプ「――根生姜、以上。『頭冴え薬』に必要な材料はこの……あぁ、加えてロングボトムの試飲をもって完成とする」

ネビル「終いには工程に組み込まれちゃった!?!?」

スネイプ「喚くな。作業を開始したまえ――グリフィンドールの騒動の塊は静かにしているように。ウィーズリーなんだその顔は。迷惑をかけられているのは我輩である5点減点」

ハニー「騒動の塊?美と品位と道徳そのものな私に向かってなにを言ってるのかしら」

ハーマイオニー「その三つにむかって騒動を起こしっぱなしな人たちもいるわね、えぇ」

ロン「なんで僕が減点なんだよマーリンの髭。というか、今なんだか騒がしいのはスリザリンの方じゃないか?」

ヒソヒソ
 クスクス

ロン「何がヒソヒソだよ、ヒンヒン鳴いとけよまったく。あぁハニー!材料は僕がとってくるから大丈夫だよハニー!ヒンヒン!それまで君を立たせていることになるけどごめんよ!」

ハニー「出来る豚ね、許してあげるわ」

ドラコ「おーや、おや。ポッター、それに、グレンジャー!そんなに近くにいて大丈夫なのかい?ヒステリックに泣き喚きだされたら僕らも迷惑なのだけどねぇ?」

ハニー「なによフォイフォイ。近く?近くっていうのはこのくらいの距離を言うのよ」

ハーマイオニー「あっ、ちょっとハニー!後ろから、もう、髪にうずめないの!もう! そ、それでマルフォイ。何のよう?授業についての質問ならあなたの大好きなスネイプ先生にお聞きになれば?」

ドラコ「バカか君たちは。これさ、これ。おーいパンジー」

パーキンソン「『週間魔女』にあなたたちの関心がありそうな記事があるわよ!」

ハニー「……あら?あなたって、あー。イメチェンしたのかしら」

ハーマイオニー「……そうね、なんだか去年と髪型もなにも違うような」

ドラコ「うるさいな髪がなんだうるさいな君達は!」

クラップ・ゴイル「「ゲラゲラゲラゲラ!」」

ドラコ「今のは笑うところじゃない! ほら、ちゃんとメモしておけ。そうだ。いいぞ」

ハニー「なんなのよあなたたち」

22 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 14:05:02.57 ID:PAD/seOU0

ドラコ「なんだだと?僕は誇り高きマルフォイ家だ、そんなことも知らなかったのかい?」

ハニー「最初に聞いたわよお世話様。ホコリまみれね」

ドラコ「ふざけろたとえホコリかかっててもそれは伝統ありすぎてとかそういう意味だ」

ハーマイオニー「古いことしか誇れないあなたのような人たちがいるから屋敷しもべ妖精たちは!!!」

ドラコ「うわっなんだよいきなり怒鳴るなグレンジャー!クラップとゴイルがびっくりするだろ!」

クラップ「……」

ゴイル「……」

ドラコ「……おまえたち、いいか?今のは驚くところだ」

クラップ「ごぁーーー!?」

ゴイル「ウッホウッホ!」

ドラコ「よし!いいぞ!」

ハニー「人でさえないのねあなたの連れって」

ハーマイオニー「あなたが言うのもどうなのかしら……」

ドラコ「うるさいぞ!話を進めさせろ!!」

ネビル「それより早く作業進めようよ」

31 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 14:13:33.97 ID:PAD/seOU0

ドラコ「ふんっ、まあ僕の家のことはいい。ほーら、読んでみなよその雑誌。それとも、ポッター。胸の痛みが切なすぎてめくれなのかい?」

ハニー「何よそれ、気持ち悪いわね……見出しから引っ張ってきただけじゃないの。『ハニー・ポッターのひそかな胸の痛み』」

ハーマイオニー「! あなた、どこか痛むのハニー!?」

ハニー「……えーっと?」

ネビル「ハーマイオニーって、君のこととなるとたまに学年首席かたなしだよね。それだけ君が無我夢中になるくらいってことだよねヒンヒン!」

ハニー「えぇ、誰もが目に入れたら外せないわ。あのね、ハーマイオニー?これは……」

ハーマイオニー「痛む、って、あぁ!あの課題のせい!?やっぱり水の中に潜るなんてあなたに……きゃぁ!?」

ハニー「えぇ、そうね。もう我慢ならなくて、張り裂けそうなの。ねぇ、ハーマイオニー?あなたならきっと、すぐに治してくれると思うのだけれど?」

ハーマイオニー「あっ、あぁ、そんな、ハニー。ダメよ、授業中は、って、あぁ、スネイプ先生はあっちでロンを叱って、あぁ、なんであの人そういう、あぁ、ハニー、そんな、エピスキーしたって、その病は治りそうにないわ……」

ネビル「つづけて」

ドラコ「バカか君たちは」

39 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 14:28:38.60 ID:PAD/seOU0

ハニー「……『生き残った女の子、ハニー・ポッター。彼女は確かに特別な存在かもしれない――』」

ハニー「わざわざ記事にしてもらわなくたって、存じているわよ。そうよね?」

ネビル「ヒンヒン!」

ハーマイオニー「『だが彼女もやはり年頃の少女だ。あらゆる青春の痛みを感じている、と、リーター・スキーターはよせている――』またあの女だわ!!!」

ハニー「『ガールフレンドのハーマイオニー・グレンジャーとの禁断の愛に溺れた彼女は、両親の悲劇的な死以来安らぎを得ていた。しかし彼女は知る由もなかったのである。その愛さえ、奪われることになることを……』誰に?ロン?歓迎よ?分けるだけだけれど」

ハーマイオニー「何を言ってるの!? オホン。『グレンジャー嬢はとんでもないアバズレで、ハニーというものがありながら――』」

ハニー「あばずれ?」

ハーマイオニー「……不真面目な子、ってこと。『――かの高名な世界最高のシーカー、ビクトール・クラムまでも弄んでいたのである。寡黙で野生的な彼をして、「こんな気持ちをほかの女の子に感じたことはない」とはっきり――』」

ハーマイオニー「だからどうしてこの女はそんなことをまるで聞いていたかのように! あ、ち、ちがうのよハニー?私だって、あの、あなたに対してこれくらい……」

ハニー「えぇ、十分知ってるから続きよ。『ハニー・ポッターとビクトール・クラム。この誰もが羨む相手の心を掴んだのは果たして彼女の自然な魅力といえるのか――』当然じゃないの、誰と一緒にいると思っているのよ」

ハーマイオニー「『匿名希望の四年生でイメチェン失敗ちゃんはこう語る。「あの子ブスだけど、あたまでっかちだから『愛の妙薬』くらい仕込んだんじゃないかしら」――』なによ、それ!」

ハニー「仕込んだのは私の視線のほうだけれどね」

ネビル「誰もがイチコロだよね」

47 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 14:42:10.28 ID:PAD/seOU0

ガチャガチャ ゴポゴポ
 ヒソヒソ ヒンヒソ

ロン「あーぁ……だから言ったじゃないかハーマイオニー。あのババア次は君に目をつけるぞ、って。ハニーはいつでもみんなの視界の真ん中だけど」

ハニー「独占ね、えぇ」

ロン「もちロンさ。全く、これじゃまるで君が緋色のおべべじゃないか!」

ハニー「? あばずれってこと?」

ロン「!!どこのどいつだハニーにそんな言葉教えたの……あ、これ分かってないや。うん、そういうことだよハニー!ヒンヒン!」

ハーマイオニー「この程度で私を攻撃したつもりなら、スキーターの腕も落ちたものだわ。喜ぶのはマルフォイのようなおバカさんだけよ。あと、あー、豚の一部?」

ロン「ハニー以外が豚って呼ぶのはやめろよ。何言ってんのさ、ハニーの豚たる僕らがそんな与太話信じるわけないだろ、マーリンの髭」

ネビル「むしろ泣いて悲しむよね、つづけられなくてどうざれないんだから」

ハーマイオニー「どういう集団なのよあなたたち」

ハニー「私の可愛い豚さんよ」

ハーマイオニー「そうだけど、そうじゃなくて」

52 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 14:55:42.29 ID:PAD/seOU0

ハーマイオニー「でも……本当に、どうしてスキーターは知っているのかしら」

ロン「なんだい?君、本当に『愛の妙薬』作ってたのかい?自分で飲んじまったみたいだけどさ」

ハニー「あら、そんなことしなくたって言ってくれればいつでも……」

ハーマイオニー「ちが、ちがうわよ!もう。あー、あのね?この部分のこと……わ、私に、あー。他の女の子にー、って」

ハニー「ロン」

ロン「オーケーさハニー!ちょっとスネイプに難癖つけてくる!大丈夫、今度は1時間はもたせるよ!」

ハーマイオニー「やめなさい! 後ね?彼が、そう言ってくれたあと……『グレンジャー嬢は既に夏休み彼の故郷であるブルガリアへ誘われている』、って、ところも」

ロン「……緋色のおべべ!!」

ネビル「うわぁ!?ろ、ロン!やめてよ!君のかき混ぜ棒が僕の材料……あーーーー!!鍋に、うわぁああああん!!」

ハーマイオニー「陸に上がって、ビクトールが鮫頭を戻したあとね?あー、マダム・ポンフリーから毛布をかけてくれて、それから、ちょっと脇にひっぱられて、言ったの。夏休み、もし暇なら、って」

ロン「おべべ!!」

ネビル「ロン!ロン!!とりあえずそれ置いてから手を振り回してよ!あぁ!あぁああうわああああん!!」

ハニー「ふーーん……それで、あなたこの夏はクラムのところに行く、そう答えたの?」

ハーマイオニー「それは、いいえ、だって私、あなたとロンが無事か心配で、答えるどころじゃ――」

スネイプ「君の私生活は確かに目くるめくものではあるでしょうが、グレンジャー。我輩の授業で、なんですかな?がーるずとーくはお止めいただきたいものだ」

ハーマイオニー「!」

ハニー「黙ってなさいよ童貞」

スネイプ「うるさい! ロングボトム!なにを喚いている!うるさくしていると未完成の状態で試飲してもらうことに……もう完成している、だと?」

ネビル「うわぁぁぁ……えっ。ぼ、ぼくの努力って一体……」

58 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 15:04:29.16 ID:PAD/seOU0

スネイプ「鼻持ちなら無い個人的な雑談に、グリフィンドールから十点減点」

ドラコ「汚いぞポッター!」

ロン「だからやめろよそのバッジ、滑ってんだよ」

スネイプ「黙れウィーズリーその顔をやめろ十点減点。そして、ふむ……その上机の下で雑誌を読んでいたな?さらに十点減点」

ドラコ「汚いぞポッティー!」

ロン「言い方変えりゃいいってもんじゃないんだよバッジ同じだろ噛み潰させるぞ苦虫を」

スネイプ「ウィーズリー黙れ!十点減点。おやおや、ポッター。君は自分のご活躍の記事を読むことで忙しいようですな?」

ハニー「そんなものいつだって身に染みているからわざわざ振り返る必要もないわ」

スネイプ「ふむ、では我輩が分からせよう。『ハニー・ポッターのひそかな胸の痛み』ほう?その痛みというのは思わず固く目を閉じるほどかね?」

スリザリン生<ゲラゲラゲラゲラゲラ!

クラップ「ごぁーーー!?」

ゴイル「ウッホウッホ!」

ドラコ「違う、今のは笑うとこだろうまったく……っはっは、ざマぁみルフォイ、ポッター!」

68 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 15:20:48.16 ID:PAD/seOU0

グツグツグツグツグツ

スネイプ「痴情の縺れでもつれが起きぬよう、テーブルを分けて正解でしたかな、ポッター。あれから騒ぎも起こらなくて済んでいる」

ハニー「私の腰は痛みっぱなしで正解とは程遠いわ。椅子を新調して頂戴、固くて仕方ないんですもの」

スネイプ「生意気を言うな黙って下を向いて鍋をかき混ぜるのだ。マスコミに注目されて、その中身的な意味で誰かにそっくりな頭でっかちがさらに膨らんだのでしょうな?」

ハニー「私の頭の中は品位と道徳と可愛い豚たちの悲鳴で溢れてるわ」

スネイプ「そっちの方が大問題ですがな。魔法界全体が君に感服しているという妄想にとりつかれているのだろう、どこぞの眼鏡のように」

ハニー「事実じゃないの、否定しようがないわね」

スネイプ「我輩にとっては。君がどれだけの活躍をし新聞の一面を飾ろうがなんとも思わん。いいか、ポッター。貴様はただ単に規則を見下す鼻持ちならない性悪の小娘だ。どこぞの眼鏡のように」

ハニー「さっきから眼鏡眼鏡ってなによ。作業に集中したいので黙っていただけませんか、先生?」

スネイプ「我輩の方こそ出来ればその声は聞きたくないのですがな。警告しておきますぞ、ポッター。有名人だろうがなんだろうが、今度我輩の研究室に忍び込もうものなら――」

ハニー「あなたの部屋に?私が?全く覚えがないし、頼まれたって嫌よ。何をされるか分かったものじゃないわ」

スネイプ「嘘をつけ!マッド-アイも貴様のファンクラブに入ったようだが、我輩の目は騙されん!鰓昆布に、ポリジュースの材料!今度こそ我輩が現場を取り押さえてくれる!」

ハニー「はいはい、覚えておくわ。どうしてもそこに入らなければならない理由ができたらね」

スネイプ「高慢な態度も程ほどにしたまえ。これ以上目に余るようなら、この――『真実薬<ベリタセラム>』が君の朝食の上で手が滑ってしまいますぞ」

ハニー「……悪趣味な童貞」

スネイプ「黙れ!」

73 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 15:39:21.69 ID:PAD/seOU0

ジリリリリリリリリッ

スネイプ「……授業を終わる」

ネビル「そうですね先生。このベルは終業の合図ですからそれが妥当だと思われます。大変有意義な授業をありがとうございました。嗚呼、私が薬を完成させることが出来たのは友人たるウィーズリー氏の協力によるところが大きいわけですけどね。ですが先生、これこそ団体で作業することにより発揮される相互協力の有効さ、有益さを示す結果といえるわけではないでしょうか。なるほど、先生。こういった効果を見込んで作業を全生徒が同じ足並みで進められるよう事前に念入りに板書し準備を行わせるわけですね。先生、御見それしました。つきましては今後とも更なるご鞭撻のほどをどうかよろしくお願いいたします。敬具」

ロン「すっげーな、『頭冴え薬』。ネビルのやつ、顔だちまで変わってるぜ」

ハニー「さらに出来る豚になったのね、褒めてあげないと」

ハーマイオニー「言っていることは大して中身が……あら」

カルカロフ「セブルス!話がある!」

スネイプ「……後にしろ、カルカロフ。生徒が帰ってからだ」

カルカロフ「すぐ終わる!見ろ、これを!こんなにも……これでもまだ君は!」

スネイプ「腕をしまえ!わかった、奥で話そう……ポッター一味、とっとと出て行け」

ハニー「言われなくても、だわ。先生」

ロン「こんな辛気臭いとこ一秒とハニーをいさせたくないしね、先生」

ハーマイオニー「雑誌はさしあげます、先生」

スネイプ「語尾に先生と言えばなんでも許されるわけではないぞウィーズリー。あとミス・ブラウン、ミス・パチル。机の下からのぞいていてもバレている早く帰れ、そのスケッチブックを置いて」

76 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 15:47:33.10 ID:PAD/seOU0

ハニー「……またカルカロフとスネイプは、仲良くしていたようね」

ロン「なんなんだろうね、まったく。腕がどうとか?」

ハーマイオニー「何かを恐れているようだったけど……」

ロン「ハニーを思うあまり左手がうずくのかな。ハニーへの想いがあふれ出そうで。そうしたら僕は全身うずくけどねヒンヒン!」

ハニー「血液よりも濃い私の愛情ね、えぇ。腕……ムーディの言っていた、呪いとかなんとか?」

ハーマイオニー「想像がつかないわ。土曜にシリウスに聞くのを、楽しみにしましょう?」

ハニー「そうね……色々と分かることも多いから。そうね、楽しみよ。そういう意味で」

ロン「あぁハニー!そうだね!君は好奇心旺盛だからねハニー!ヒンヒン!おもわず頬とか染めちゃうくらい楽しみに……」

ハニー「ロン」

ロン「なんだいハニー!」

ハニー「ちょっと今のネビル相手に『魔法植物なんてつまらないよな』って言ってきなさい」

82 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 16:02:59.29 ID:PAD/seOU0

土曜日

ハニー「ハァイ、ドビー。頼んでおいたものはできているかしら」

ドビー「ヒンヒン!ハニー・ポッター様!仰せの通り、こちらのバスケットにしっかりと!」

ハニー「……えぇ、いいわ。出来る豚でお利口ね。褒めてあげるわ」ツツーッ

ドビー「うひゃぁヒンヒン!ヒンヒヒン!」

ロン「あーちっくしょう。なんだって僕は屋敷しもべ妖精じゃなかったんだろ」

ハーマイオニー「羨めるくらいなら彼らの地位向上のために努めなさいよ会員でしょ。あぁ、どうして私ってお料理の勉強してなかったのかしら」

ハニー「本当は私が作りたかったのだけれどね。時間がないもの……ドビー?お土産は靴下の詰め合わせでいいかしら」

ドビー「!?そ、そんな、ハニー・ポッター様!ドビーめにそんなものは不要にございます!あなたさまのご休暇を、ドビーのために浪費させるためにはいかないのでございます!」

ハニー「いいえ、あなたはそれに見合うだけのことをしてくれたのよ。遠慮しないの。この、私が。いいかしら、って聞いているのだけれど?」

ドビー「もちの貴女様の一番のお豚様にございますヒンヒン!」

ロン「ハニー!ハニー!僕には新品なんていいよ!君が使ったのなら家宝にするよヒンヒン!」

ハーマイオニー「何に使う気よ!」

ロン「? 飾るに決まってるさ。君のほうこそいつかのハニーの枕カバーってどうしたのさ」

ハーマイオニー「ハニー、早く行きましょう?待ち合わせに遅れたら」

ハニー「えぇ、尻尾が垂れ下がってしまうものね。じゃあね、ドビー」

ドビー「はい、ハニー・ポッター様!いってらっしゃいませ!ヒンヒン!」

97 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 16:54:54.94 ID:PAD/seOU0

ホグズミート

『グラドラグズ・魔法ファッション店』

ロン「奴さんの趣味は変わってるからさ、思いっきりケバケバしいのを選べば正解だと思うよハニー。あぁ、君から貰ったものならもれなく至高の宝だけどね!」

ハニー「奉られてもおかしくないわね、えぇ。これとかどうかしら、金と銀の星が点滅しているわ」

ハーマイオニー「まるで今から会いにいく人みたいね。これ……あんまり臭うと叫びだす靴下?」

ロン「ヒンヒン鳴くのかな。おっとそりゃハニーに踏まれたとき限定か」

ハーマイオニー「本当にそうなりそうで嫌ね」

ハニー「店員さん?この靴下、どう叫ぶのかしら。あなたがヒンヒン鳴いてもいいけれど?」

店員「ヒンヒン!あぁ、そちらですか。確か、フォイフォイって」

ハニー「えぇありがと。処分しておきなさい」

店員「ヒンヒン!」

ロン「どうなってんだ、ホグズミートまで侵食されてら」

ハーマイオニー「大丈夫かしら魔法界」

ハニー「そのうち私の存在で上書きするから心配しなくていいわ」

ロン「君の存在で上書きなんて光栄の極みだねハニー!よーし、僕もそこら中でマーリンの髭が鳴るように細工しよう!マーリンの髭!髭!マー髭!」

ハーマイオニー「これ以上城を騒がしくしないで頂戴」

98 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 17:03:46.12 ID:PAD/seOU0

郊外

ハーマイオニー「このあたりには、あんまりお店がないのね。静かだわ」

ロン「庭の大きい家がポツポツ見えるくらいか。あぁハニー!君が住むにふさわしい家なんてこんなもんじゃないだろうけどね!ヒンヒン!」

ハニー「えぇ、そうね。私が住むとなれば、白い屋根で……あっ」

犬「……」

ハニー「……っ。シリウス!」

犬「!」ブンブンブンブンブン!ピョンピョンピョン!!!

ハーマイオニー「……猛烈に尻尾を振っているわ」

ロン「飛び跳ねてるね。あー、ハニー尻尾がついてたら見ものだったろうなぁ。僕ら豚のはクルクルしてるからあんまり振れないけどさ」

ハニー「ヒンヒン鳴いていればそれでいいのよ。あぁ……シリウス!」

ギュッ

犬「!!」

ロン「マー髭」

ハーマイオニー「……」

ハニー「シリウスおじさん!」

犬「」

ロン「……やったぜ」

ハーマイオニー「……尻尾が垂れ下がったわね」

ハニー「? 少し遅れたわね。待てはできたかしら」

102 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 17:13:57.15 ID:PAD/seOU0

山の麓

ハーマイオニー「犬のシリウスに着いて来たけど……もう三十分も歩いたかしら」

ロン「一面岩だらけだね。あぁハニー!しっかり掴まっていてくれよ!ヒンヒン!ほらハーマイオニー足元、よ、っと」

ハニー「私を背負いながらも器用なまねするじゃない、ロン。出来る豚ね。あとで褒めてあげるわ」

犬「……」

ロン「ヒンヒン!光栄だよハニー! 睨まないでくれよ、あー、だってこんな険しいところなんだぜ?ハニーに歩かせるわけにはいかないよ豚として」

犬「……ハッ! っ!」バッ!

ハニー「……伏せ、なんて、お願いしていないけれど?」

ハーマイオニー「……いいえ、シリウス。流石に大型犬のあなたと言っても、人を背負うことはできないと思うわ」

ロン「腕を噛んで引きずることはできるけどね」

犬「……ハッ!」

ハーマイオニー「言っておきますけど、人に戻ってもだめよ。むしろその方がダメすぎるわ。ハニーが違う意味で息切れするじゃないの」

ハニー「なんのことよ!」

犬「?」

ハーマイオニー「いいから案内して頂戴。あなたも犬としてハニーと交流しに来たわけじゃないでしょう?」

ロン「こんな時ヒン語が使えないのは不便なんだよなぁ」

犬「????」

107 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 17:25:11.07 ID:PAD/seOU0

岩の裂け目の洞窟

ハーマイオニー「やっと隠れ家についた、のね。狭い入り口だったけど、中は……とっても広いわ」

ロン「涼しくていいよな、ハニーの吹き渡るような美声くらい。あっ、同胞だ。やぁ!ヒンヒン!」

鳥豚「ゲェーヒン」

ハーマイオニー「バックビークって呼びましょうよ。あー、こんにちわ」

ロン「あぁ、最初に頭を下げないと、だったね。ハニーは必要ないだろうけど」

ハニー「えぇ、私の可愛い豚だもの、鳥豚は」

ロン「うん、だからそっちでシリウスが変身を解くのを待っていても大丈夫だよハニー!ヒンヒン!」

ハニー「待っている間することがないだけだけれどね……あぁ」

ポンッ!

ハニー「っ!……シr」

シリウス「チキン!!!!」

ハニー「」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

シリウス「……」

ハニー「……」

シリウス「……ワフン。やぁ、ハニー。会いたかったよ」

ロン「台無しだよ」

ハーマイオニー「全くだわ」

シリウス「いや、すまない。あー、ほとんどネズミばかり食べていたからね。犬になっていると、あー、思考が単純になるんだ。さっきから頭の中はハニーと食べ物のことで一杯で、食べ物、ハニー、食べ物、ハニー、早く食べてしまいたいと呪文のように……」

ハニー「!? なっ、なに、なにをあなた、言って……もう!はい!!そんなに、あー、我慢できないなら!これ!」

シリウス「! チキンだ!ありがとう、ありがとう。君は女神のようだな、ハニー」

ハニー「〜〜〜〜っ!」

ロン「……」

ハーマイオニー「……マー髭だわ」

ロン「もちの僕さ」

119 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 17:41:39.91 ID:PAD/seOU0

シリウス「最後に顔を合わせたのは十一月だったかな?元気そうでなによりだ、ハニー」

ハニー「……あなたこそね。あー……少し、痩せた?食べ物がなかった、そう言っていたものね……」

シリウス「心配することはない。君の後見人としての役目を果たしているだけさ。そうだな、君の笑顔があれば私はいつだっておなか一杯だよ、そういうことさ」

ロン「今は物理的に一杯みたいだけどね。ハニーの魅力並みに」

シリウス「あぁ、こんなに食べたのはいつぶりかな。どうにも私はネズミを獲るのが下手でね……あまりありつけなかった」

ハーマイオニー「そんなことだから……やめましょう」

シリウス「あぁ、そうしてくれ」

ハニー「それにしたって……隠れ家にいる、とは言っていたけれど」

ハーマイオニー「いくらなんでも、こんなに近くにいたなんて思っていなかったわ。ホグズミートの人たちに見つかってしまったらどうするの?」

シリウス「私は少しでも現場の近くにいたいのさ。何もかもがきな臭い。本当ならば、ハニー。君の寝室のベッドの下に潜んでいたいくらいなのだ」

ハニー「! お、お掃除するわ!」

シリウス「? あぁ、ものの例えさ。はっはっは」

ハニー「〜〜〜っ!」

ロン「痛い!ありがとうございます!あぁ、ハニー、僕の足でよければいつでも蹴ってくれよ。僕もぶっ飛ばしたくなるのを耐えるのに丁度いい髭」

シリウス「喧嘩かい?」

ハーマイオニー「えぇ、大規模な戦争に発展しそうなくらいのね」

127 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 17:57:30.08 ID:PAD/seOU0

シリウス「わたしは村では愛すべき野良犬として好かれていてね。正体に気づいている者は誰もいないよ」

ハニー「……愛すべき?」

シリウス「あぁ、そうだね。本当ならばハニー、君に愛でてもらうのが一番犬としては幸運だが」

ロン「痛い!ありがとうございます!ヒンヒン!」

シリウス「? 捨てられた新聞などを拾って、逐一情報を掴んでいた。あぁ、遅れてしまったね。第二の課題クリアおめでとう。実に、そうだな。道徳的な行いだったそうじゃないか?」

ハニー「当然のことをしたまでだわ」

シリウス「あぁ、流石ジェームズの子供だ。偉いぞ、ハニー」

ハニー「! な、撫でなくても結構よ!当然だ、って言ってるじゃない!」

シリウス「あぁ、ははっ。君のお父さんもきっと、私達のために同じことをするだろう。助けた後に『僕の友人とあろうものが軽々と攫われるなんて何事だ!』だの喚いて吊るし上げてくるだろうが」

ハーマイオニー「何事なのそれ……最近の新聞も結構、あるのね。『クラウチ氏、謎の病欠』」

ロン「へぇ、まだ姿を現さないんだ……『家に人気はなく、聖マンゴ魔法疾患病院もコメントを拒否――魔法省も重症を否定』なんだかまるで、クラウチが死にかけてるみたいだ」

ハニー「でもつい先日城に来られた人が、そこまで重い病気のはずがないわ」

ロン「君の笑顔の写真でも見たんじゃないかな」

シリウス「あぁ、それはいいな。私もたまにその切れ端を見て元気をもらう」

ハーマイオニー「……随分前の、最初の三大魔法学校対抗試合の記事ね」

ハニー「! あ、あんな古いもの……もう。捨ててしまいましょう、よ……」

シリウス「そう……かい?あー、君が気に入らないならそれでいい。あぁ、処分してくれ……」

ハニー「っ、この私の肖像がこんなクシャクシャのものなんて我慢ならないもの!今度、ちゃんとしたものを、贈るから!」

シリウス「!ありがとう!」

ロン「……なんだろ、人なのに振り回されてる尻尾が見える」

ハーマイオニー「えぇ、どっちにもね」

131 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 18:09:53.13 ID:PAD/seOU0

ハニー「実際のところは分からないし、城に名前だけ姿を現したのは本当だけれど。でも、最後に見たクラウチさんは本当にご病気だったように見えたわ」

ハーマイオニー「ウィンキーを首にした、当然のむくいだわ!きっと世話をしてくれる、あの人に言わせれば『しもべ』!がいなくなって、後悔してるのよ」

ロン「ハーマイオニーはさ、屋敷しもべ妖精に取り憑かれてるんだよ。やれやれ、さ」

シリウス「……いや、興味深い。クラウチが、屋敷しもべをクビに?」

ハニー「あぁ、そうなの。大したことではないけれど――ハーマイオニー、シリウスに伝えるような話題ではない、という意味よ。分かってるったら――クィディッチワールドカップの時にね」

ハーマイオニー「彼女に出来るはずがないのに!貴賓席でハニーの杖を盗んで、森で『闇の印』を打ち上げたというのよ!」

シリウス「貴賓席……なるほど。試合に夢中ならば、少しくらいコソコソしていても誰も気づかないだろうな。リーマスくらいだろう、うん」

シリウス「しかし、だ。席には妖精以外にも山ほど人がいたはずだ。その屋敷しもべだけが怪しいかと言うと……第一、クラウチの屋敷しもべはクラウチの目を盗んでどうやって君の杖を?」

ロン「クラウチは、来なかったんだよ。席の場所取りだけさせてさぁ。ハニーに頼まれれば天国だって僕らはこじ開けるけど。むしろハニーを見たらそこは天国だね」

ハニー「地上の楽園ね。クラウチさんは忙しかったのでしょうね。寸前まで飛び回っていたもの」

シリウス「ふむ……屋敷しもべ以外で、怪しい人物はいなかったのか?」

ハーマイオニー「怪しい、と言われるとちょっと……知らない人が多かったもの。大臣や、あと……」

ロン「フォイフォイ!!!」

ハニー「……ロン?私の豚?」

ハーマイオニー「だ、大丈夫?あー、気を確かにもって」

シリウス「どこで感染した。今すぐ城にもどってマダム・ポンフリーのところに……」

ロン「ち、ちがうよ!ハニーに心配されるなんて光栄だけどねヒンヒン!マルフォイの一家が、僕らの後ろにいたじゃないか!」

134 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 18:26:16.50 ID:PAD/seOU0

シリウス「あぁ、なるほど……我らがルシウス、闇の友か。奴には随分と煮え湯を飲まされたものだ」

ハニー「そうなの?」

シリウス「ジェームズとオートバイでマグルのカフェに突っ込んだときなど、マグルの警備員の他に奴の指示で死喰い人二人にまで追いかけられて……それはいいんだ。他に怪しい人物は?」

ロン「僕に言わせればハニーの豚以外の奴は大抵信用おけないけどね」

ハーマイオニー「あー、そうだわ。私達の知る人で怪しいといえば。バグマン、ルード・バグマンがいるじゃない」

シリウス「バグマンか……よく知らないな。ウイムボーン・ワスプスでビーターだったことくらいか。あのネズミに何度も聞かせられた……」

ロン「あー、どうりで奴さんクィディッチの試合を観る時は珍しく起き上がってたわけだ」

ハニー「でも、ハーマイオニー。バグマンはそこまで怪しくないと思うのだけれど」

ハーマイオニー「あら、忘れた?あの森の中で私達はあの人に会っているし、それにほら。彼女も、ウィンキーも言ってたわ。『バグマンさんは悪い悪い魔法使い!』って」

シリウス「闇の印が打ち上げられた場所で、か……怪しいが、分からないな。それで?そんなにあやふやな状況にも関わらず、クラウチは杖を持っていた屋敷しもべをクビにしたのかね。まぁ奴らしいといえば、奴らしいが」

ハーマイオニー「そうなの!疑わしきは罰せずって言葉を覚えるべきだわ、あの人は!」

ロン「あー、言ったよね?ハーマイオニーはさ、ハニーに首っ丈なのと同じくらい、屋敷しもべ妖精に……」

シリウス「いいや、ロン。人となりを見るには、その人が自分の目下の人物をどう扱うかをよく見ることが重要だぞ。見てみろ、ハニーはとってもいい子だろう?」

ロン「あぁ、そうか!僕をバシバシ叩いてるのは違う意味だって分かりきってるものな!なるほど!」

ハーマイオニー「あなた明日痣だらけだと思うわ……」

137 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 18:44:16.81 ID:PAD/seOU0

シリウス「とにかく。屋敷しもべをクビにするのはまぁ、奴らしい。だが、その他が腑に落ちないことばかりだ」

ハニー「その他?回りくどいのは、嫌いだわ」

シリウス「あぁ、全てだ。席を取らせていたのに現れなかったこと、尽力していた試合に顔を出さないこと、仕事を病気で欠勤していること……」

ロン「ハニーの豚にならないこと、とかかぁ」

ハーマイオニー「臓腑といっしょにちょっと落ちてなさい」

シリウス「奴らしくない、実にね。私の知っているクラウチなら、病気ごときで仕事を休むならヒッポグリフを丸呑みにしただろう」

鳥豚「ゲェヒン!」

ハニー「じゃあ、シリウス。あなた、クラウチのことはよく知っている、の……」

シリウス「……」

ロン「……あー、シリウス。恐ろしい目はやめてくれるかい、ギラギラしてていつかの夜みたいn痛い!あぁそっかハニーこんな顔もってわけだね痛い!ありがとう!」

シリウス「あぁ、すまない。そう、知っているとも。奴は私を裁判無しにアズカバン送りにした、張本人なのだからな」

ハーマイオニー「!? さ、裁判無し!?」

ハニー「ロン」

ロン「あぁハニー!豚の総力をあげてクラウチを探し出してくるよ!こい同胞!飛ぶぞ!」

鳥豚「ゲェヒンヒヒン!!」

ハーマイオニー「落ち着きなさい! 本当なの?でも、いくらなんでも……だってそもそも、あの人の部署は」

シリウス「あぁ、奴は『魔法法執行部』の部長だった。罪人を裁く最高の役職だ……知らなかったか?」

ハニー「……悔しいけれど」

シリウス「いいさ、権力に興味がないのは君のお父さんも同じだった。そうだな、反対にとことんまでの権力欲の持ち主だった、バーティ・クラウチという男は」

シリウス「公正厳格、すさまじい魔法力だ。次期魔法省大臣と噂されていたよ、そしてそれはほとんど確定していた。なにせ……おっと、これ以上は少し難しい。やめにしよう。もっと楽しい話をしようか。そうだな、私達が六年のころ、魔法省の役人が『姿あらわし』を教えに来てね……」

ハニー「子供扱いはやめて。聞かせてよ、シリウスおじさん」

ロン「そうだよおじさん」

ハーマイオニー「おじさん」

シリウス「分かったから畳み掛けるのはやめなさい」

142 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 19:02:53.00 ID:PAD/seOU0

シリウス「いいだろう、君達ももう14、15だ。そろそろ大人の扱いをされるべきだ」

ハニー「……その通りだわ!」

シリウス「うわっ、あ、あぁ。そうしよう」

ハーマイオニー「それは違う意味よ、ハニー」

ロン「痛い!ありがとう!」

シリウス「考えてごらん。今、ヴォルデモートが強大だとしよう」

ハニー「……」

シリウス「誰が奴の支持者か分からない。誰が奴に仕え、誰がそうでないのか、分からない。それどころか自分を信じることも出来ない。あやつは人の心をあやつる力がある。誰もが自分で止めることも叶わず恐ろしいことをしてしまう、そういう恐怖があった」

ロン「……」

シリウス「自分で自分が怖くなる。時に力がありすぎる者は、大事な人から離れていった。傷つけないために、何かの時に巻き込まないために。どの一時期血迷った眼鏡と、どの狼男かは言わないがね」

ハーマイオニー「……」

146 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 19:15:35.18 ID:PAD/seOU0

シリウス「毎週、毎週、死人や行方不明者、拷問の惨劇を知らせるニュースが入る」

シリウス「一方で、マグルには隠しとおさなくてはならない。魔法省は大混乱だ。恐怖、混乱、パニック、そういう状態だった」

シリウス「そういう時に、バーティ・クラウチは頭角を現した。あぁ、奴は凄まじい魔法力と正義感、そう、正義感と、一応は呼べるのだろうな。その持ち主だった」

シリウス「法を変え、知り尽くした規則を駆使し、『闇払い』たちに新しい権力を与えていった」

シリウス「例えば、捕まえるための魔法ではなく殺すための魔法を使用できる権力。例えば、裁判無しに牢獄へ送っていい権力」

シリウス「暴力を、暴力を持って覆す。あぁ、奴は紛れも無い正義だ。悪とは正反対の極地にいた」

シリウス「だって、誰が非難することができる?奴は『我々の生活を脅かす悪の力を排除している』んだ」

シリウス「行き着く先が分かるかね。奴は『許されざる呪文』をも怪しい輩にしようすることを許可した。あぁ、そうだ。闇の陣営(笑)と同じように冷酷無情になってしまったのさ」

シリウス「私やジェームズ、リリーはそんなものに納得ができず、ダンブルドアの……これはまた別の話だ」

シリウス「とにかく、それでも世間からは奴は支持された。あいつを魔法省大臣にせよ!と声高にね」

シリウス「そして、私たちのハニーがやつを失脚させた後」

ロン「痛い!ありがとう!」

シリウス「その地位は約束されたも同然だった。残党狩りのために奴は『魔法法執行部』に残っていたがね。それが済めば、すぐにでも……ところが、だ」

シリウス「クラウチの息子が捕まった」

ハーマイオニー「!? クラウチさんの息子が、死喰い人だったの!?」

シリウス「あぁ、そうだ。皆何かの間違いだと思ったさ。だが、言い逃れは出来ない。闇の輩の中でも最も最悪な連中と一緒にいるところを掴まったからね。いつかハニーにも話した、私の愛しの従姉妹の一味として」

ハニー「……」

シリウス「あぁ、そうだなハニー。怒りに震えるほど、許しがたいことだ。うん」

ロン「ねぇハーマイオニー、いい加減一発ぶん殴っても許されるんじゃないかな」

ハーマイオニー「分かるけど、とっても分かるけど落ち着いて」

150 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 19:33:21.52 ID:PAD/seOU0

シリウス「さて、ハニー。流石の私でもすくみあがるしかないその顔と目はやめてもらって、うん。続けよう」

シリウス「クラウチにとっても晴天の霹靂だっただろう。あぁ、それはそうさ。奴は仕事詰めで、息子のことは妻と屋敷しもべに任せっきりだった、そう聞いている」

シリウス「それでも非常に優秀な息子を、誇っていたのだろう。もっと息子のことを知るべきだったと後悔しただろうな。そう、たまには仕事を早く切り上げて、屋敷しもべや意地悪な母に対して共にこっぴどい悪戯でもしてやればよかったんだ」

ロン「いやその遊びで親子仲が深まるかは分からないけどさ。ハニーの愛は海より深いけど」

ハニー「地球単位じゃまだ足りないわ……本当に死喰い人(笑)なの?たまたま一緒だったわけじゃなく?」

シリウス「わからない。あぁ、奴と一緒にいたクズどもは確実に闇(笑)の陣営だ。ベラがベラベラとその昔自慢してきたことがある」

シリウス「だが、クラウチの息子はその時初めて見た。そうだな、もしかすれば運悪く絡まれていた、そんなところだったのかもしれない。世間の多くも、そう思っていた。そのくらいクラウチの息子は評判が良かったのだ」

ハーマイオニー「えーっと、それじゃぁ……クラウチさんは、自分の息子を少しでも罰から、逃れさせてあげたの?」

シリウス「いい冗談だ、ハーマイオニー。チキンをあげよう、食べかけだから骨しかないがね」

ハニー「! えっと、あー……シリウス!私とっても、あばずれなの!」

シリウス「!?!?!?」ポンッ

ロン「冗談にならない!!」

ハーマイオニー「違うの、違うのよハニー!色々!色々違うから!あぁ!シリウスも、説明するから混乱のあまり犬になって尻尾をグルグル追いかけまわさないで!!!」

ハニー「? 面白くなかったかしら……」

ロン「あー、君はほんと、とっても真面目だからねハニー。確かに不真面目っていう意味だと思ってたら君としては冗談だったんだろけど、ほんと、冗談じゃないよ。君の美しさくらい。ヒンヒン」

160 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 20:07:06.28 ID:PAD/seOU0

シリウス「あぁ、死ぬかと思った。あの吸魂鬼に大量に囲まれた時と同じくらい死ぬかと思った……」

ハニー「そうしたら、また私が助けてあげるわ」

シリウス「あぁ、君は私の光のようだね、ハニー」

ロン「痛い!ありがとう!」

シリウス「ワフン。どこまで話したかな?あぁ、そうだ。裁判だ、裁バウワウ」

ハーマイオニー「混乱を落ち着けてから話してもらえると助かるわ」

シリウス「ハーマイオニー、君は奴の本性を見抜いていたと思ったんだがね。自分の、息子が!闇の魔法使いと一緒にいた!一味じゃないにしろそうにしろ、関係はない」

シリウス「少しでも自分の評判を傷つけた者は消してしまう奴さ。あぁ、そうだな。屋敷しもべをクビにしたのも、そう考えればとても奴らしいかったということだ」

ハニー「……献身的な屋敷しもべ妖精、信用していた自分の身内からまた、『闇の印』と自分を結びつける者が出てしまった、ということ?それで、あんなに怒り狂って」

シリウス「あぁ。奴は一切息子の罪を庇わなかった。世間では、裁判を受けさせたのがせめてもの愛情だ、とか聞くがね。私に言わせれば公に示したかったのさ。自分がどれだけ悪たる者を、息子であろうと憎んでいるかを」

ロン「あー、それで、その息子っていうのはアズカバン送りになっちまったわけか、もちのロンで」

シリウス「あぁ。私のすぐ近くの房に入れられたよ。二、三日泣き続けていたが、すぐに大人しくなった。あぁ、誰もがあそこではそうなる。夜中に悪夢で悲鳴をあげるとき以外は……」

ハニー「……」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

シリウス「おかげで暇で暇で……ほら、私はピーターへの妄執のおかげで元気だったから。あぁ、手をつけようともしない食事をぶんどれたのはありがたかったね。はっはっは」

ハニー「……たくましいわね、シリウスおじさんは」

シリウス「……そうでもないさ、うん。あー、それからしばらくして、彼は亡くなったよ。元々病気がちだったようだ」

シリウス「確か、無くなる前日に、それが最初で最後だったがクラウチがやってきた。奥方をつれてね。その病気は遺伝的なものだったそうでね。奥方も生気がない顔をしてた。まぁ、吸魂鬼のせいもあるだろうが」

シリウス「その翌日、息子は死んだ。奥方も間もなくだったとか。そしてクラウチは全てを手に入れるはずの瞬間、全てを失った」

ハニー「……クラウチさんの支持者は、あの人を見限ったの?」

シリウス「あぁ、そうだ。息子も死に、奥方も死に、惨めに屋敷しもべと暮らすクラウチに集まったのは同情でなく、非難だった。そう、死というのはね、ハニー。時に故人の良い所ばかりが強調されることもある」

シリウス「息子の死、奥方の死を皆が哀れんだ。そして、その原因はなにか。そう、二人を大事にしなかったクラウチそのものの責任だ。彼を闇の道に進ませたのはクラウチの不関心で、奥方の病気に気づけなかったのはクラウチが家庭を省みなかったからだ」

シリウス「誰かがいてやれば、誰かが言ってやれば彼を止められたのだろう。そうだな、レギュだって昔はあぁじゃなかった。まぁ、結局最後は生来の……あぁ、また話がそれた。ともかく、クラウチは失脚した」

シリウス「『国際魔法協力部』なんて末端に押しやられ、なにをとち狂ったのか小鬼潰しのファッジを大臣にしてね。あぁ、どっちがマシだったかなんて聞いてくれるな。いつだってそうさ、誰がなろうと最悪なのに代わりはない」

165 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 20:15:15.62 ID:PAD/seOU0

犬の尻尾が止まらない。小休止
9時半には戻る

187 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 21:44:06.55 ID:PAD/seOU0

ハニー「……ムーディが、クラウチは闇の陣営を捕まえるのに取りつかれてる、って」

シリウス「上手い事を言う。あぁ、ほとんど病的だろう。もう一度あの頃のポストにのし上がりたいのだろうな」

ロン「パーシーが聞いたら泣くね……いや、泣いて後を追いそうだ」

ハーマイオニー「もの凄く優秀な『闇払い』になりそうね……ハートの眼鏡で追い詰められる相手は悪夢でしょうけど」

シリウス「なんだねその愉快な役人は……だが、いくら取り憑かれているあいつでもスネイプ(笑)の研究室に忍び込むのは理屈にあわない」

ロン「どうしてさ? その理屈でいえば自然だと思うな、ハニーへの賞賛の言葉が口からこぼれるくらいにハニーって女神だね」

ハニー「知ってるわ」

シリウス「学校に来るのなら審査員として堂々と入ればいい、調べたいのなら真正面からスネイプを監視していればいい。クラウチなら間違いなくそうするはずだ。奴は何を考えている……?」

ロン「理屈にあわない行動をしてでもスネイプが怪しいと踏んでる、これだ!」

ハーマイオニー「もう、何度言わせるの?スネイプ先生のことは、ダンブルドア先生が信用しているのよ!?」

シリウス「あぁ、不思議なことにな」

ハーマイオニー「シリウスまで!?」

シリウス「それはそうだ。私達とあいつは馬があわないと前にも言っただろう」

ハニー「私だってそうだわ」

シリウス「流石ジェームズの子さ。スネイプはいつも闇の魔術に魅せられていて、そのことで有名だった。気味の悪い、髪のベッタリした子供だったよ、あいつは」

ロン「想像するに容易いね、ハニーの素晴らしさくらい」

シリウス「学校に入った時点で七年生よりも多くの『呪い』を知っていた。奴のしでかすことに誰もが恐れて近寄らなかった……あー、一部を除いて」

シリウス「その一部に、後々全員が死喰い人(笑)となるグループがいたのさ。もちろん、スネイプはその一員だった。どいつもこいつも、最悪の事件を引きおこした者ばかりだよ」

シリウス「ただ、表立ってはスネイプが『死喰い人』だと指摘されたことはない。当然だ、ほとんどの死喰い人は一度も掴まっていないのだ。その一人になれるくらいの狡猾さを、スネイプは持っている。これは間違いなく言える」

ハニー「……スネイプは、カルカロフとも仲がいいみたいだったわ。カルカロフが、腕の何かをスネイプに見せて相談していたもの」

シリウス「あぁ、手紙にそうあったね。腕のことは初めて聞いたが……そうか。なんだろうな、さっぱりだ」

191 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 21:53:50.12 ID:PAD/seOU0

シリウス「でもまぁ、ハーマイオニー。君の言うことも正しい」

ハーマイオニー「ありがとう。そうよ、何を言おうと、ダンブルドア先生が信用してる、それに変わりないんだもの」

シリウス「そう、それは私達にとって最大の庇護なのだ。だからこそ、私はその信用を勝ち得たスネイプが不思議でならない、そう思う」

シリウス「ダンブルドアは信用によって人を判断する人だ。あぁ、その真逆はムーディだろうな。どうだい、奴さんは。相変わらずとち狂っているか」

ロン「ばっちりさ」

ハニー「いい人ではあるけれどね」

シリウス「あぁ、彼の名誉のために言おう。ムーディは死喰い人を殺さずにすむときは殺さなかった」

ハニー「……」

ハーマイオニー「……」

ロン「……」

シリウス「……いや、本当だよ、本当だって。厳しい人だがね、奴らと同じレベルに身を落とす真似はしなかった。他の闇払いとは違う」

シリウス「あの人は、殺さずとも生け捕りにできた。それだけの腕があったのさ。歴代最強の闇払いの名は伊達じゃない。トンクスはあれにしごかれて無事だったのが謎だよ。昔から図太くはあったがね」

ハニー「トンクス?」

シリウス「私の親戚で、ちっちゃなかわいい水の妖精(笑)さ、もう随分大きいだろうが。リーマスから何度か話を……あっ」

ハニー「……」

シリウス「ハニー、分かった。話を進めるからお願いだからその目はやめてくれ。心に刺さる。やめて」

200 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 22:14:10.19 ID:PAD/seOU0

シリウス「ワフン。ムーディは、そうだ。いつでも気高く厳しかった。自分にも人にもね。何度本気で呪われそうに……いや呪われたかな?まぁいい」

シリウス「同じ厳しさでも、クラウチは違う。品行方正だのなんだの言われているが、奴こそいざという時あらゆる手段を講じて敵を叩き落す」

シリウス「そんなクラウチが、だ。一体何をしているんだ?ハニーの活躍が間近で見れる、私が一週間分のネズミを差し出したって手に入れたい機会を投げ出すだと?」

ハーマイオニー「ネズミと天秤にかけられるのって……あ、あぁそうハニー、そうなの。嬉しいのね、えぇ。せめてロンが帰りも腕が上がるくらいにしてあげてね?」

シリウス「なんて奴だ、まったく……こんなに素晴らしい子を見られるというのに」

ロン「痛い!!ありがとう!!痛い!!!」

シリウス「バーサ・ジョーキンズのことも気にかかる。彼女のことは新聞の話題にならないが、どうだね?何か聞いているかい?」

ハニー「アルバニアから消息がつかめない、って。バグマンが、一月の末に教えてくれたわ」

シリウス「ふむ……ゴシップには鼻が聞きその手の記憶力はすさまじい人だったのだが。私達も何度その情報を買ったことか、と、それはいい」

シリウス「あぁ、そうだ。君のお兄さんがクラウチの部下だと言ったね?本当にクラウチは病気なのか、どこで何をしているか、手紙で聞いてみるといい。ついでで、バーサ捜索の現在の動きも」

ロン「あー、やってみるけど。でも文面に気をつけなきゃな。下手な言い方したら、僕は目玉がハート形にされっちまう。あぁハニー!君を思うといつでもそうなるかもしれないけどね!ヒンヒン!」

シリウス「頼むよ……なんだね、君はハニーにそういう……そうそう、そうだった。そうだったな、え?ロン、ロナルド君」

ロン「なんだい、シり……ちょっと待って、あー……なんだか分かったよ。違うんだ」

シリウス「ハ ニ ー と 、ダ ン ス に 行 っ た ん だ っ て ?」

ハニー「? どうして私が私の豚とダンスに行くのを……何?ハーマイオニー?あぁ、ふふっ。あなたから誘ってくれるの?」

ハーマイオニー「いいからちょっと二人にさせましょう。ロンは一度本格的に締め上げられるべきで……あぁ、でもあの人が言ってもどの口がという話よね……ちが、そうじゃなくて。ただ、そんな、あぁハニー、シリウスに見られてもいいの、って、シリウスはこういう時に、ほんとあの人って間がいいのか悪いのか、あぁ、ハニー、石畳なんて汚いから、せめてスコージファイしてから……」

鳥豚「ゲヒン」

207 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 22:30:08.86 ID:PAD/seOU0

シリウス「――そういうわけだ。今後ハニーを泣かしたらただじゃおかない、いいね?」

ロン「はい。まさかそこまで話が戻るとは。ハイ。もちのロンです」

シリウス「君のことはとてもとても信頼おけると思っているよ、ハニーも何度も手紙でそう言ってる」

ロン「泣きそうですはい」

シリウス「それに、ハーマイオニーも。おやお帰り。なんだね、いやに息があらいじゃないか。花を摘むのにえらく下ったのかい?」

ハーマイオニー「ふーっ、ふーっ、よ、余計なお世話を、どうもありがとう」

ハニー「えぇ、とっても綺麗なお花があったから。ここはとっても殺風景だもの。はい」

ロン「言葉通りの意味で花を摘んでくるハニーってほんと汚れない花みたいだよね」

シリウス「百合かな?ありがとう。あぁ、君はやはりとても女の子らしいな、うん。ジェームズも変なところでそういう部分があったが、まぁそこはリリーゆずりだろうね。彼女の名誉のためにそういうことにしよう、うん」

ハニー「? ママはどうだっていうこと?」

シリウス「さてね。あぁ、そうだ。今は何時だい?」

ハーマイオニー「3時が回ったところよ」

シリウス「そうか、それじゃぁそろそろ……」

ハニー「……」

シリウス「……あぁ、そうだった!君のお父さんとの話を聞かせる、そういう約束だったね?」

ハニー「! えぇ!聞かせて、シリウスおじさん!」

シリウス「ガフッ。そ、そうだな。まず、何から話そうか……」

ロン「あー、長くなりそうだなあ。僕はハニーに座られる時間が増えて嬉しいかぎりだけどね!ヒンヒン!」

ハーマイオニー「どうせ帰りもハニーを背に乗せるじゃないの、もう。夕食に間に合えばいいのだけどね……そうね、まあ、思う存分ニヤニヤできるから、よしとしましょうか」


シリウス「そうだな、まずはリーマスの優しい笑みに隠された本性に僕らが初めて痛感させられた事件を……」

『お座り!!!!』

ハニー「!?」

ロン「!?」

ハーマイオニー「!?」

222 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 22:43:22.89 ID:PAD/seOU0

数時間後

ホグズミート郊外

犬「バウッ!ワウッ!」ブンブンブンブン

ハニー「待ち合わせた柵のところまで、来ちゃったわね……」

ロン「あぁハニー!落ち込まなくったってスナッフルとはまた会えるよハニー!あぁそうだね!ご両親の話をもっと聞きたかっただけだねオーケーヒンヒン!」

ハーマイオニー「私たちの間で話題にするときは『スナッフル』と呼ぶように言われたのよね。助かったわ、犬と呼ぶのはなんだか申し訳なかったもの」

犬「!?」

ハニー「それじゃ、スナッフル……元気で、ね?」

犬「……」

ハニー「まぁ、私の家族だもの。この私と同じくらい最高でいられるに決まっているけれど」

ハニー「あなたに何かあったら、って。私……わたし、心配、で……きゃあ!?」

犬「バウッ!ハッハッハ」

ペロペロ

ハニー「っちょ、っちょっとシリ、肩に前足をかけ、やめ、んっ!耳、は、っは、やめ、んんっ!」

ロン「ハーマイオニー!!!」

ハーマイオニー「やりなさいロナルド!!!名前の通り星にしてしまいなさい!!」

ロン「もちの僕さ!!!」

犬「! ハッハ!」バッ ブンブンブン タタッ

ハニー「ちょ、っと……あぁ、行って、しまったわ……もう。なんだか私、やられっぱなしね……もう」

240 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 22:55:32.15 ID:PAD/seOU0

翌日

厨房

ドビー「ハニー・ポッター様!ハニー・ポッター様は、ドビーに、ぐすっ、ドビーに優しすぎます!!」

ハニー「いいのよ、って言ってるじゃない。それともなぁに?私からの贈り物を受け取れないというの?」

ドビー「とんでもございません!ヒン!ヒンにございます!ヒンヒン!」

ロン「ハニーからの靴下詰め合わせにナいて喜んでるね、流石ハニーの豚。僕は毎日ハニーから笑顔を貰ってるけどね」

ハーマイオニー「泣いてるに加えて鳴いてるなわけね、えぇ」

ロン「ネビルにも第二の課題の後の祝勝会でマットを譲ることになっちゃったし、マーリンの髭さ。そうだ、ハニー。スナッフルに送る分の食料ももらっていこうよ」

ハーマイオニー「私が作るって言ったじゃない!」

ロン「おいおい、スナッフルはネズミを食うのはもう懲り懲りだって言ってるんだぜ?それ以下を送ってどうすんのさ」

ハニー「ロン」

ロン「なんだいハニー!」

ハニー「屋敷しもべ妖精たち、掃除のために大テーブルを持ち上げるの。大変そうだわ」

245 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 23:15:18.11 ID:PAD/seOU0

ドビー「あぁ!あぁ!坊ちゃま、危のうございます!あぁ!そのテーブルは一人で持ち上げるには、いえ、坊ちゃまがハニー・ポッターの一番の豚であることは承知ですけども!ヒンヒン!」

ハーマイオニー「無礼千万な人のことは放っておいていいわ。それより、ドビー。ウィンキーはどこ?」

ドビー「そ、そうにございますか?ウィンキー……ウィンキーは、あちらです。暖炉の傍、にございます」

ハーマイオニー「そうなの。少し話をしようって思、って……」

ハニー「……」

ドビー「どうか失望なさらないでくださいまし。あぁ、お優しい貴女様がたならお分かりかとは思いますが……ウィンキーは、あー、ちょっと……まだ元気がない、それだけなのでございます」

ハーマイオニー「……前よりずっとずっと……洗濯、していないの?」

ハニー「……肌も汚れ放題で、後ろの暖炉の煤けた色と同じくらいに……」

ウィンキー「ヒック! うぃ〜、ヒック!」

ドビー「このところ、ウィンキーはバタービールを一日六本もひっかけます……」

ハニー「でも、あれはそんなに強いものではないでしょう?私達でも飲めるくらいだもの……」

ドビー「屋敷しもべ妖精には……ウィンキーはずーっと嘆いているのでございます。前のご主人様のお家に帰りたい、と。周りの者でどれだけ、今はダンブルドアが主人でしょう、といいましても。聞く耳もたないのでございます」

ハニー「そう……たしかにあれじゃ、何を呼びかけても聞こえないでしょうね」

ハーマイオニー「そうよね……あっ、でも一つだけ。方法がないでもないわ」

ハニー「? あぁ、そうね。パーシーからの返事の前に、何か少しでも……ねぇ、ウィンキー?聞こえている?ヒンヒン鳴く?」

ハーマイオニー「勧誘しないの」

ウィンキー「うぃ〜、ヒック!ヒック!」

ロン「ピッグ?つまりハニーの豚だな!ウエルカムさ!」

ハーマイオニー「生きてたのあなた残念ね。ねぇ、ウィンキー。クラウチさんが三大魔法学校対抗試合の審査に来なくなったのだけど、なにか心当たりがある?」

ウィンキー「ヒック、ヒッ……!? 旦那様、が!?」

ハニー「えぇ、本当かどうかは分からないけれど。いなくなった、とか。病気だとか」

ウィンキー「そんな、そんな!!あぁ、可哀想な旦那様!あぁ、あぁ!それに!あぁ!ご主人様はお一人では何もできない、あぁ!ウィンキーがいなくなって、旦那様は疲れなさって、あぁなんて、ヒック!あぁぁぁ――!!」

ハーマイオニー「ひ、一人で、って。あのね、ウィンキー?クラウチさんは立派な大人だし、そんな……」

ウィンキー「ウィンキー、は!ヒック!クラウチさまの家事だけをしているわけでは、いらっしゃらないのです!信用されて一番大事な、ヒック!一番秘密のことを!」

ハニー「なぁに?」

ウィンキー「うるさいのでございます!ヒック!この、おせっかい、貴女様は、おせっかいにございます」

ロン「おいふざけんなのんだくれ」

ドビー「ヒンヒン(怒)!」

249 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 23:42:53.05 ID:PAD/seOU0

ドビー「ハニー・ポッターは気高いのです!ハニー・ポッターはお優しいのです!我らの女神なのです!ヒンヒン!」

ハニー「えぇ、存分に崇めさせてあげるわ」

ドビー「当然至極にございます! ウィンキー!あなたはハニー・ポッター様にそんな口を利いてはいけないのです!」

ウィンキー「あたしのご主人様の秘密を―ヒック!覗こうとしています!ウィンキーはご主人様の秘密を守るのです!ヒック!」

ドビー「あなたのご主人様はダンブルドア腹黒豚さまです!クラなんちゃらじゃありません!」

ウィンキー「ク ラ ウ チです!あぁ!あぁ!クラウチ様、旦那様はなんて可哀想――ヒック!みんなが色々、根堀り葉堀り――ヒック!スキーター!意地汚い女!ジョーキンズ!頭の悪い女!みんなみんな旦那様をいじめて!ヒック!あぁ、旦那様……ヒック……Zzz」

ロン「言うだけ言って、疲れて寝っちまった。だらしないな僕ならハニーへの思いをマル一週間ふぉど叫んでもへイきなのに。ねぇハニー!」

ハニー「……」

ハーマイオニー「……」

ロン「あれ?どうしたんだい?真剣な顔しちゃってさ。そんな顔も素敵だけどねハニー!」

ハニー「バーサ・ジョーキンズは、クラウチに気に入られていたんじゃ……?」

屋敷しもべ妖精1「お嬢様がた、坊ちゃま!お見苦しいところを!わたくしたちは申し訳なく思ってらっしゃいます!」

屋敷しもべ妖精2「ウィンキーは少しおかしいのです!働きもせず!飲んだくれて!わたくしどもは違いますヒン!」

屋敷しもべ妖精3「どうかあたしたちみんながあぁだとは思わないでほしくお願いいたします!」

屋敷しもべ妖精4「ドビーもヘンテコですが!仕事はよくしますので!」

ハーマイオニー「おかしい?どうしてそんなことを言うの!?ウィンキーは不幸なのよ?あなたたちで元気づけてあげたらいいじゃない!」

屋敷しもべ妖精5「恐れながらお言葉させてたく存じます、お嬢様。我々屋敷しもべ妖精にはやるべき仕事があり、使えるべき主人がいるときに、不幸になる権利がありません。我々にはウィンキーの気持ちが少しも分かりません」

ハーマイオニー「っ!なんて馬鹿げてるの!?不幸になる、権利!?あなたたちは感情まで、主人に……」

屋敷しもべ妖精5「その通りにございます」

ハーマイオニー「そんなのおかしいわ!あなたたちにだって不幸を感じる権利はある!もちろん金銭を要求したり、お休みをもらったりすることも!そう!ドビーみたいに!」

ドビー「あー、お嬢さま。ドビーは、その。別にしていてくださいまし……」

ロン「おい、やめろよハーマイオニー。あー、こいつら怯えてるよ。ご、ごめんよ。邪魔したね」

ハニー「……また、出来れば来させて頂戴。それじゃあね」

ドビー「はいっ、ハニー・ポッター様!靴下を、ありがとうございました!ヒン!」

252 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/05(火) 23:57:20.10 ID:PAD/seOU0

バタンッ!

ロン「……どうして黙ってられないんだよ、君ってさぁ」

ハーマイオニー「だっておかしいじゃないの!彼らのいう事を聞いた!?感情まで!感情の自由まで!」

ロン「あぁ、君こそ聞いてたか!?あいつらはそ、れ、が!幸せなんだ!そういうことだろ!?」

ハーマイオニー「いいえ!気づいていないのよ、自分の不幸に!ねぇ、ねぇハニー!あなたなら、分かってくれるでしょう!?」

ハニー「……ごめんなさい。どっちが正しいのか……あのね」

ハニー「不幸だ、不幸だ、って。そういう状況にいる人を見て、悲しくなるのは当たり前だけれど。そうよ、優しいあなたならそういう風に怒ってあげられる、それも素晴らしいことだと思う」

ハーマイオニー「だったら……!」

ハニー「……意外に、その中の当人たちは……それが本当に、楽だったりするのよ。流されるのが。傍からみたら苦痛でしかないようなことが」

ハーマイオニー「……」

ロン「……」

ハニー「……そこから変わるのは怖いことなの。もっともっと苦しいことが待っているかもしれないの。だったらそのままがいい。流されていたい。それこそが幸せなんじゃないか。そう思えちゃうのよ」

ハニー「……少し、ほんの少しきっかけがあれば変われることもあるわ。ドビーにとっては、それが私だった。そうね、私も出来ればみんなみんな、そうさせてあげたい」

ハニー「でも、彼らも一人一人違うわ。それは、私の魅力の前にはどんな子だって跪くでしょうけれど……それで心から救われるかは、分からない。えぇ、分からないの。ごめんなさい、ハーマイオニー」

ハニー「……考えておくわ。ずっと。そうすれば七年生になることには、答えが出るかもしれない……さっ、手紙を出しに行きましょうか」

ハーマイオニー「……はい」

ロン「……すいませんでした」

ハニー「な、なんで謝るのよ。いいから私には讃える言葉だけ用意しなさい、ってば」

260 名前: ◆GPcj7MxBSM[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 00:10:47.92 ID:bnjrNERO0

翌日早朝

大広間

ロン「パースのやつ、果たして手紙を書く暇があるかなぁ。あぁ、ハニーの美しさは息をつく暇も無いけどね!ヒンヒン!」

ハニー「呼吸も止まりそうなほどね、えぇ。シリウスの方は手紙より、食事に夢中になっていそうで嫌だわ……返事が遅くなりそうということよ?」

ハーマイオニー「そういうことよね。あー、パーシーの方は、ひょっとしたら速いかもしれないわ」

ロン「どうしてさ? あー、分かったよ。ありゃどうやったってクラウチを批判してるような手紙にしかならなかったもんなぁ。ハニーくらいの文才がほしいよ僕ぁ。ハニーの前じゃ世の作家も羽ペンをみーんなへし折るさ」

ハニー「ロックハート形式なら無事かもしれないわね。あぁ、ふくろう便の時間だわ」

ケーーーッ ケーーッ
 フィピーーーィッ フィピーーヒン
ゲーゲーゲーッ ピーチチチピーフォイチチチッ

ハーマイオニー「そのようね。さて、どれかしら」

ロン「いくらなんでも、昨日の今日じゃ無理だと思うよ?シリウスからは有り得るかもな。ハニーの写真が入ってないがどういうことか、ってね!」

ハニー「だって納得のいくのが一枚も……ロン?」

ロン「ヒンヒン!」

ハーマイオニー「違うの。今日から『日刊予言者新聞』をとることにしたのよ。何もかもマルフォイから知らされるのは嫌じゃない?」

ロン「あいたたたありがとうございますヒンヒン!あー、そりゃいいや。おっ、そいつかい?」

ゲェーーッゲーェッ!

ハーマイオニー「あぁ、私のとこに……あら?おかしいわ。新聞を持ってないもの……えっ」

ゲェーーーッ
 ピーーーーーピピピピッ フィーーーーフィーーー
パタパタパタパタ フィピーーーーッ
 ケーーーケーーーッ
 ホーーーーッ ホーーーッ

ハニー「……ふくろうのつぶて、だわ」

270 名前: ◆GPcj7MxBSM[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 00:27:36.58 ID:bnjrNERO0

ハーマイオニー「これ……そんな!なんてこと!」

ロン「なんだい?『予言者』だけじゃなくて各種料理本でも頼んだのかい?その辺りまで完璧なハニーにお願いすればよかったのに」

ハニー「授業料は高いけれどね。寝られないんじゃないかしら」

ハーマイオニー「違うわ!それにそんなの私とっくに前払いしてることに……オホン。これ、見て……『おまえ は 悪い 女だ ! ハニー には もっと いい子 が ふさわしい』!新聞の切り抜きで、手紙を……」

ロン「うーわー……今時こんなのって」

ハニー「……このふくろうみんな、こんな調子なのかしら」

ハーマイオニー「嘘でしょ……みんなどれだけ盲目的なの、あんなたかが雑誌に」

ロン「あなどるなかれ、さ。ハーマイオニー、あぁいうのが世の中の全てだ、って思ってる奥様方って意外に多いんだぜ」

ハニー「全くよね……『ハニー・ポッターはお前みたいなやつよりもっといい子をみつける』そんな子がこの世界のどこにいるっていうのよ」

ハーマイオニー「……『お前なんか蛙の卵と一緒に茹でてやるのが一番いいんだ』……酷い」

ロン「『マグルよ、帰れ。もといた ところへ』うるっせーババア!悔しかったら若返ってみろ!!マーリンの髭!」

ハーマイオニー「こんな、のって……アイタッ!」

ハニー「! どうしたの……あぁ」

ロン「……『腫れ草』の膿だ」

ハーマイオニー「っ、っ……ぅっ」

ハニー「……ハーマイオニー。あぁ、泣かないで。痛い?えぇ、すぐに……」

マクゴナガル「なんの騒ぎです、これは……ミス・グレンジャー!?どうしたのですか」

ロン「先生、あー……ハニーとハーマイオニー、痴情のもつれなんて記事、週間魔女、ハニーファン、このくらいで伝わりますか?」

マクゴナガル「……はぁ。思慮深い魔女が増えることを祈るばかりです。さぁ、グレンジャー。こちらへ来なさい。医務室に連れていきましょう……いいえ、ポッター。あなたは授業があるでしょう。大丈夫です、ポピーならこのくらい五分とかかりません。さぁ」

ハニー「……」

ロン「君のせいじゃないぜ、ハニー。悪いのはみーんな、あのババアだ。ヒンヒン!」

275 名前: ◆GPcj7MxBSM[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 00:38:39.03 ID:bnjrNERO0

ロン「それにしてもさぁ……あーぁ、ひっどい有様だ」

ハニー「……ハーマイオニーが座っていたところ、封筒の山になってしまったわね」

ロン「だから言ったんだよ、標的にされる、って。あいつの後ろにはゴシップ大好き糞ババアの読者がゴマンといるんだ……マーリンの髭」

ハニー「益々許せないわ、あの女。ほんっと、豚の価値もない。虫よ、害虫だわ」

ロン「全くだよ。あれ?今なんかカボチャジュースにおっこちたような……うえ!コガネムシだ!あっちいけ!」

ハニー「これからこれが続くのかしら……さっきのように、変なものが入っていたりしたら」

ロン「有り得るね……これ、えらく気合入った手紙だなぁ。文字ももの凄く力入って、うーん?なんだか見覚えがあるような、ない、ような……」

ハニー「? どうしたの?」

ロン「……『あんたのことは「週間魔女」で読みましたよ。ハニーを騙してるって。あの子はもう十分に辛い思いをしてきたのに。あんたがそのことを一番知ってるはずでしょう。大きな封筒が見つかり次第、次のふくろう便で呪いを送りますからね――』」

ハニー「……」

ロン「……」

ジニー「おはようおねぇさま!ねぇ、なんだか懐かしい、そうね、ママみたいな臭いがする気がするんだけど気のせいかし、きゃぁ!ど、どうしたのおねぇさま!抱きしめて頭をなでてもらえるなんてそんなぁわたしあぁ女の子でよかったぁヒンヒン!」

ハニー「悪くないの、あなたたちは何も悪くないの。悪いのはあいつよ、許さないんだから。リータ・スキーター!」

ロン「『パパへ エロールに ママが手紙を出そうとしたら阻止するよう 伝えてください』っと」

289 名前: ◆GPcj7MxBSM[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 00:54:08.60 ID:bnjrNERO0

『魔法生物飼育学』

ハグリッド「そうか、ハーマイオニーはそんなことになっちょったのか……まだ来ねぇところを見ると、ちぃと深く入っちまったかなぁ」

ロン「もう二時限目だもんな。僕ならそろそろハニーを見てない禁断症状が出るころだ」

ハニー「心がやすらがないものね、知ってるわ」

ロン「せっかく今日はスクリュートじゃない授業だったのにさぁ、惜しいことしたよなハーマイオニーの奴……あー、違うよハニー。スクリュートの世話はほら、疲れるからね。ハーマイオニーはこっちの方がよかったんじゃないかな」

ハニー「見ているだけで私ほどじゃないけれど癒されるじゃないの……この生き物は、そうね。普通ね」

ハグリッド「おぉ、ハニー。世の中じゃこんな毛糸玉みてぇなフワフワしたこいつがいいんだと。おめぇさんはやっぱり女神だもんな、わかっちょるなぁ。ヒンヒン。リリーもなぁ、俺の飼ってたクラバートを喜んで可愛がったもんだ」

ロン「その世の中ってのはあっちのきゃあきゃあ言ってるハニー以外のどうでもいい女の子たちのことだね、どうでもいいけどね」

ハグリッド「二フラーで土ん中の金貨集めは終わったかい。よーし、そんじゃお前さんたちの選んだニフラーが持ってきた金貨の数を数えちょくれ。おいゴイル、盗むんじゃねーぞ?レプラコーンの金貨だ、もうじきなくなる」

ドラコ「うるっさいぞこの半ヒト!こいつは何枚目か悩んでるだけだうるさいな!」

ゴイル「……」

ドラコ「おいおい、ワン、ツー、スリー、フォーだろう?……まったく覚えてないと、僕が困るフォイ」

ロン「スルーかと思ったら不意打ちはやめろよ」

306 名前: ◆GPcj7MxBSM[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 01:15:27.74 ID:bnjrNERO0

昼休み

ロン「あー、どうりでレプラコーンの金貨を拾ってない人がいたわけだよ、ワールドカップで。ヒンヒン!ハニー!君の正しさは未来まで見透かすね!ヒンヒン!」

ハニー「当然じゃない、私が正義だもの」

ハグリッド「ちげぇねぇ。すまねぇな、スクリュートの餌やりまで手伝ってもらってよぉ。やっぱりハニーは女神だな。ヒンヒン!」

ハニー「可愛い私の豚さんのためだもの」

ロン「ハニーがやったらキャベツでさえ喜んで貪るくせに、僕があげると絶対血が滴る生肉しか食べないのはなんなんだ……マーリンの髭」

ハグリッド「ハニーの豚だからなぁ。おっ!ハーマイオニー、来たか来たか。まぁ、座れや」

ハーマイオニー「えぇ、ありがとう。ごめんなさい、授業に出られなくって」

ハグリッド「いや、いや。えぇんだ。大変だったなぁ。俺もよぉ、あの後は俺んとこに直接手紙が届いてなぁ」

ハグリッド「元気づけてくれる手紙もそりゃーたくさん来た。おぉ、ロンの兄貴たちからも届いたぞ。ありがてぇことだ」

ロン「パーシーからもかい?」

ハグリッド「?そりゃそうだ、いっちばん最初に来とった。『僕は君のおかげで恐ろしいものだって話し合えることを知れた。今この魔窟みたいな場所でやっていけているのは君のおかげだ。全力で君を支援する、いつでも頼ってくれ』だとよ。泣かせてくれるじゃねぇか」

ロン「あー、そうだね。あれで中々パースは義理堅い、うん。ハニー、これなら返事もそう遅くならないよ」

ハグリッド「だけどよぉ、やっぱり非難する手紙もそりゃー届いた。そうだとも。やれ『辞めろ』やれ『この怪物め』、『お前の母親は凶悪な殺人者だ、父親もろくでもない奴だ、恥を知れ。湖に飛び込んでくたばればまるくおさまるフォイ』とかな」

ロン「最後」

ハグリッド「気にするこたぁねぇ。ちょいと羽音のでけぇ虫くらいに思え。おぉ、これくらいな。よっ!逃がしたか、スクリュートにやろうと思ったのに」

ハーマイオニー「えぇ、ありがとう。このこわばった指に銘じて、今後は読まずに捨てることにするわ」

ハニー「こわばった指……あぁ、腫れはひききらなかったのね?痛む?」

ハーマイオニー「あ、えぇ。すこーしだけね。大丈夫よ、この仕返しはなんとしてもしてやるわ。あの女、スキーターに!」

ハニー「……はむっ」

ハーマイオニー「!!」

ロン「!」

ハグリッド「!」

ボンッ!

ハニー「……こえで、すこしは っ いたふない? ひもひい? ひりうふに耳をなえられたときに、とってもよかったから……」

ハーマイオニー「ロン。ここはどこ。授業中よね。ダメよね。そうよね」

ロン「いやいやハーマイオニー。今はもう昼休みだし、ここには僕らしか。ですから遠慮なさらず、始めて」

ハグリッド「どうぞ」

ハニー「?」

318 名前: ◆GPcj7MxBSM[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 01:28:19.67 ID:bnjrNERO0

一週間後

『闇の魔術に対する防衛術』

ムーディ「よろしい!全員『呪い逸らし』の実演は回ったな?え?」

ロン「えぇ先生、おかげでみんな意気消沈ですよ。マーリンの髭髭髭」

ネビル「うぅぅ、その通りの意味にしか喋られるなんて、とっても便利で楽しいよぉ」

ハーマイオニー「反対の意味でしか喋れなくなる呪いね……えーっと、先生。何人かこのままだと困る人が」

ムーディ「自業自得だ。授業だろうが、油断大敵!今回はあまりよろしくないな。ポッター、どうした。え?お前なら一度くらった程度ならすぐに立ち上がると思ったがな!」

ハニー「いいっ、からっ。この耳、耳のひくつきを、とめなさい!んっ、っく、気が散るの!!」

ロン「誰からの何を思い出すんだろうね痛い!ありがとうございますすす!!」

ハーマイオニー「先生、終業後に質問をいいでしょうか」

ムーディ「む?いいだろう、お前は今回中々反応が良かったからな」

ハーマイオニー「後ろに押し倒される力に抵抗するのは得意なんです」

ロン「慣れてるだけじゃないかなあああ」

ムーディ「なんでもいい、得意なことは力になるだろう。そこを伸ばせば、うむ。認められる近道、そうだな?ポッター」

ハニー「いいっ、から!早く!もう!ヒンヒン鳴かされたいのかしら、先生!」

ムーディ「常々おもっていたがそれは新しい呪いか!?え!?こい!!即座に反対呪文を作ってやろう!!ハッハッハ!」

ロン「ハニーの豚の合言葉ですよ先生。ヒンヒンヒンヒンヒンヒンヒン!」

ハーマイオニー「いつもより長いのは呪いのせい、じゃなさそうね」

346 名前: ◆GPcj7MxBSM[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 01:42:54.58 ID:bnjrNERO0

放課後

ハーマイオニー「ハニー、疼きはおさまった?」

ハニー「ヒクツキよ、ヒクツキ。それで?あなたの方の収穫は?」

ロン「ハニーに会えただけで大豊作だろうけどね。ワッショイワッショイ」

ハーマイオニー「これで冬が越せるわね、はいはい。スキーターは『透明マント』を使っていない、って。第二の課題のときに湖の近くであの女は見なかったそうよ」

ロン「なぁハーマイオニー。放っておくのが一番さ、って言って聞く耳があるかい?」

ハーマイオニー「ないわ。許せないもの! ビクトールのこと、ハグリッドのこと! あの女がどうやってコソコソと私達の秘密を探ったのか……」

ハニー「まぁあなたの一番の秘密は私しか知らないけれど……そうね。虫をつけた、とか?」

ロン「虫?最近よくみるコガネムシとか?なるほど、あのババア糞みたいなナリしてるから虫とも喋られるってわけだ」

ハーマイオニー「そうじゃなくて、盗聴器とかその類という意味よね、ハニー?」

ハニー「そう、それ。あれなら、城の中に入らなくったって……どうやって設置したか、は分からないけれど」

ロン「分かった!スリザリンどもを使ったんだよ、きっと!ハニーの可憐さくらいピーンときた!」

ハーマイオニー「ダメよ、ダメダメ。あなたたちいつになったら『ホグワーツの歴史』を……この城でマグルの通信機器と呼ばれるものの類は使えないの。それより、その線で盗聴の魔法が有り得るわね……調べなくっちゃ」

ロン「今度はどんな会を作るんだい?『リーター・スキーターだいっきらい』バッジでも作る?」

ハニー「みんなつけそうね、バッジなら割となんでも」

ハーマイオニー「それならもっとS.P.E.W.の方をつけてもらいたいところだわ」

358 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 02:01:03.39 ID:bnjrNERO0

四月

大広間

ロン「イースター休暇ってさ、全然休暇って感じがしないよね。夏学期前で宿題も山ほど。マー髭。ハニーの一杯の愛には遠く及ばないけど」

ハニー「胸に溢れてるわね。私も、そうね。いつもならクィディッチ最終戦の練習に明け暮れているころだわ」

ハーマイオニー「今年は料理本に読みふけっているようですけどね。ねぇハニー、第三の課題って再来月じゃなかったかしら」

ロン「おいおいハーマイオニー、分かってないな。これはハニーの人生の課題みたいなもんだぜ?好きにさせてあげなよ、マー髭」

ハーマイオニー「余裕ないのは分かったから軽口の前に羽ペンを軽く走らせてみなさいよ」

ハニー「課題?そんな大層なものじゃ、ないわよ。ただ、そうね。せっかくシリウスに送るものだもの。あの人これまで栄養を考えた食事なんて頭になかったでしょうから、少しでも……」

ロン「あぁハニー!シリウスから『今回からとてつもなく料理の量と質が上がったがどうしたのかね』って手紙が来たときの君のはしゃぎっぷりはそうだね夢だったねだって君って夢見たいな存在痛い!ありがとうヒンヒン!」

ハーマイオニー「ふふっ、それでも意地を張って未だに自分の手づくりだって言えないあたり、そうね、ハニーは自慢しない素敵な性格、ということにしましょう?」

ハニー「黙りなさい、グレンジャー!」

ハーマイオニー「ヒンヒン♪」

ハニー「楽しむんじゃないの!!!」

ロン「あー、僕ってやっぱり魔法界一いや世界一幸せだよな。そりゃ背中の感触でそんなもん確定してるけどね……あれ?あれって、ヘルメス……あっ!パーシーのふくろうだ!」

ハーマイオニー「……誰に、いいえ。どこの双子にやられたのかしら。目の周りに、ハートの模様が」

♥ヘルメス♥「ホーォッ……」

ハニー「……ハート豚?」

ハーマイオニー「やめてあげて」

367 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 02:10:59.85 ID:bnjrNERO0

めんどいのでこれだけ
バタービールに公式レシピは存在しない
英国民間で昔から愛飲されているルートビア・ルートビールを用いているのだろうと模索した人が多い
初出三巻ではアルコールゼロといわれていたが この巻でハウスエルフなら酔う程度あることが判明してる
あれだ、ゼロカロリー飲料だってコンマ下にはカロリーあるだろ。そんなんだ

372 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 02:17:31.18 ID:bnjrNERO0

ロン「パーシーからの手紙の割りにやけに大きい荷物だ……あぁ、ひょっとしてイースターエッグが入ってるのかな」

ハニー「あぁ、おばさまの作るのは毎年とっても凝っていて綺麗だし、中身も美味しいわ。少し甘みが強すぎるけれど」

ハーマイオニー「それでも食べ切るあなたは偉いとおもうわよ、えぇ」

ロン「えーっと、これはハニーに。すっげー、ドラゴンの卵くらい大きいね、ハニーの素晴らしさには負けるけど」

ハニー「ありがとう。真紅で、スニッチの飾りが卵の表面を飛び回ってるわね」

ロン「えーっと、それで、あぁ、僕は栗色なんだねママ。まったく。ハニーより小さくていいってのに……それで、あれ?ハーマイオニーのはどこだろ」

ハーマイオニー「……」

ロン「……あー、これかな。鶏の卵くらいの、これ……」

ハーマイオニー「……ロン。おばさまってもしかして、『週間魔女』を読んでる?」

ロン「あー、まぁね。料理のページとか、それだけさ。うん、多分その卵は君とハニーで半分こにしろってことだよ、ママのことだし。なんだこの小さいの。マーリンの髭。ヘルメス、食うかい?」

♥ヘルメス♥「ホォーゥ」

ハニー「それで、パーシーの手紙ね。あー、やけに短いわ」

ロン「まぁ、普通の家族からの手紙ってこんなもんだと思うよ、うん。あぁハニー!君の果てない愛だけに君の家族なスナッフルの手紙も長くなるんだね!」

ハニー「まったく、シリウスにも困ったものだわ」

ハーマイオニー「ハニー、スナッフルよ、スナッフル」

373 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 02:34:52.59 ID:bnjrNERO0

ハニー「……なんだかイライラして書いたような文字ね」

ハーマイオニー「……紙もこれ、書類の裏紙なんじゃないかしら」

ロン「ったく、パースは分かりやすいよな。マーリンの髭」

ロン「『「予言者」にもしょっちゅうそう回答しているのだけどね。クラウチ氏は当然とるべき休暇をとっているにすぎない』」

ロン「おっどろきー、魔法省ってほぼ無断で五ヶ月以上お休みがもらえるのかよ。僕、将来魔法省に務めようかな」

ハーマイオニー「夏と言っていることが真逆だわ」

ロン「えーっと、それで。『クラウチさんは定期的にふくろう便をよこして、明確で聡明で懸命で確かな指示をくれるあぁクラウチさん。このことは私が君と最後に会った時にキチンと説明したはずですけどねクラウチさん』」

ロン「弟の名前まで忘れやがる」

ハーマイオニー「文字に起こされると本当になんだか狂気を感じるわ」

ロン「言ってやるなよ……『実際のお姿をみなくても、これがクラウチさんの手紙であることはアッシュワインダーを見るよりあきらかだ。筆跡や言葉回し、あとにお……』これ以上はパースの名誉のために音読は避けるよ」

ハニー「兄弟を尊重でいるのはいいことね、褒めてあげるわ」

ロン「ありがとう!ヒンヒン!『そもそも私は手一杯で、バカな噂をもみ消している時間はないんだ。バーサのことは双子の仲良しなバグマンさんにでも聞いてくれ。よほど大切なこと以外は、私の手を煩わせないでほしいね。ハッピー・イースター』」

ロン「まぁ、なんだ。ハッピーとは程遠いよな、パースの奴。ハニーの豚になれば毎日なのにさ」

ハーマイオニー「本当に余裕がないのもあるんでしょうけどね。補佐官のパーシーが部を支えているようなものでしょう?きっと疲れてるのよ」

ロン「どうだか、張り切ってるんだとおもうよ。クラウチのいない間に自分がのし上がって、乗っ取ってやるつもりかも。おっと、そうなるとひょっとしてクラウチを行方不明にさせたのは……」

ハニー「ロン」

ロン「なんだいハニー!」

ハニー「パーシーに『その眼鏡、しょうじきないわ、ってジニーが言ってた』って送ったら、どうなるのかしら」

380 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 02:51:55.61 ID:bnjrNERO0

五月

『変身術』

マクゴナガル「ポッター、素晴らしい成果をあげましたね。えぇ、課題のことで大変でしょうに『異種間取替え』をよく理解しました。五点あげましょう」

ハニー「ありがとうございます、先生」

ロン「料理の時に使うのかな。あ、ごめんよ。君に聞いても意味ないか、ごめんよハーマイオニー」

ハーマイオニー「身体をウドの大木にしてあげてもいいのよ?」

マクゴナガル「さて、さて。そろそろ終業でしょう。ポッター、このあと真っ直ぐクィディッチ競技場にお向かいなさい」

ハニー「? 私のための特別試合でも開かれるのですか、先生?」

マクゴナガル「えぇ、あなたの飛行で優勝杯が手に入ることを来年も楽しみにしていますよ。そこで第三の課題について、バグマンさんから説明があります」

ロン「いよいよ、かぁ。ハニーなら何が来ようと問題ないけどね。むしろ問題大有りなのはもうハニーの優勝って決めない運営だよな!ヒンヒン!」

ハーマイオニー「全否定ね三大魔法学校対抗試合。えーっと、先生?それはハニー一人で行かなくてはいけないのですか?」

マクゴナガル「当然です。代表選手は競技に関することは一人で立ち向かうのです。競技の間は、と言い換えましょう、ええ」

ロン「そりゃないぜ先生!まだ日が落ちるのは早いんですよ先生ヒンヒン!」

ハニー「何の心配をしているの! 暗いのがなによ、暗いってなに?豚?」

ハーマイオニー「先生、ご覧の通りです」

マクゴナガル「……玄関ホールで待つのは許可します。レディが一人では、確かに心細いでしょう、えぇ」

ロン「やったぜ!」

ハニー「確かに私はレディだけれど、先生!それじゃ扱いは思い切り子供だわ!」

マクゴナガル「私から見れば同じようなものです。あぁ、ロングボトム。今チラとでも『年』がつく単語を思い浮かべたのなら、あなたの手元のモルモットが口からコーヒーを噴射しますよ」

ネビル「うわぁああああああああんああばばばばばばば!」

385 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 03:06:09.54 ID:bnjrNERO0

校庭

ディゴリー「あー、やぁ。ハニー。調子は、あー。どうだい?」

ハニー「えぇ、すこぶる好調よ。いつものようにね。あなたは?ディゴリー」

ディゴリー「あー、上々さ。あぁ、石段は平気かい?えーっと、よければ……」

ハニー「平気、って? 別に私、段差の全部を自分で降りているわけではないわ」

ディゴリー「あっ、あぁ。そうなんだ……えーと、いい天気だね?」

ハニー「? 曇ってるじゃない」

ディゴリー「そうかい? えーっと、僕には晴れやかに見えるな。なんせ、あー……」

ハニー「??」

フラー「アニー!ボング・スーワー!」

ハニー「あら、フラー。えぇ、ボング・スーワー」

ディゴリー「……」

フラー「んーフン?おじゃまじゃまーしまーしたか?」

ハニー「? 何が?ただお喋りいしていただけよ」

フラー「ふーん、ふん。オッオー、アニー。あなたーは……罪深き人、まるで月から舞い降りたかぐやの姫、でーす!」

ハニー「どこで覚えてくるのよそういうの」

フラー「あなたーが、かしてくれたーんでーすよ?んーふん?忘れまーしたか??」

ハニー「あー、そうだったわね。面白かった?今度は別の……」

ディゴリー「自然と腕を組んで……ハーッ。なんで僕っておん……」

クラム「……」

ディゴリー「……や、やあ」

クラム「……」

ディゴリー「……」

395 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 03:22:14.82 ID:bnjrNERO0

クィディッチ競技場

ディゴリー「これが競技場!?」

ハニー「何したのよ、ちょっと!跡形もないじゃない!」

フラー「断固抗議しまーす!遺憾の意!遺憾の意でーーーーす!」

ハニー「だからどこで覚えたの、楽しそうね」

バグマン「よう、よう!はっはっは、落ち着きなさい。ピッチ中にしっかりと生垣が育っているが、競技が終われば綺麗さっぱり元通り。これはそうだな、最終的には6メートルほどになるぞ」

ディゴリー「はぁ……生垣、というより。壁?でしょうか……道かな」

フラー「まがーり、まがーりくねっていまーす。んーふん?ビザール」

ハニー「奇妙?えぇ、そうね。まったく、この私の舞台ともいえる場所でなんてことしてくれるのかしら」

バグマン「はっは、そう怒ってくれるなよハニー。それで、え?これが何か、想像つくかね。どうだ?」

クラム「……迷路」

バグマン「その通り!第三の課題は極めて明解、単純だ!迷路に入って、中心にある優勝杯を手にする!」

フラー「ふーふん?迷路をあやーく、ぬけるだけでーすか?」

バグマン「もちろん、障害物がある。ハグリッドが色々な生き物を置いたり、それに呪いだったり、罠だったり、そんなところだ。面白そうだろう?え?」

ディゴリー「まぁ……聞こえだけは、先の二つよりは」

フラー「オッオー、楽しそうでーす。アニー、いーっしょにまわりまーすか?」

ハニー「えぇ、そうしたら本当に楽しいでしょうけどね。あなたね、牙抜けすぎでしょ」

クラム「……」

404 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 03:46:05.45 ID:bnjrNERO0

バグマン「あー、選手同士仲がいいのは大変よろしい!だがね、デラクール嬢。ちょーっと一緒には入らせてあげられないんだ。すまないね」

フラー「むーっ」

ハニー「あーごーを、あーたーまーに、のーせーなーいーの!」

クラム「……」

バグマン「まず、得点が一位の二人。セドリック、それからハニー。二人だ」

ディゴリー「は、はい。光栄です」

ハニー「?それは、あなたの勝ち取った権利だから当然ね。私は最初から決まっていたようなものだけれど」

バグマン「次に、ミスター・クラム。それから、デラクール嬢だ。だがこれは、あまり入る順番は重要じゃあない。どれだけ早く障害物を切り抜けるか、肝はそこだ」

フラー「しょーがい?そんなもーの、わたーしとアニーの前にひざまずきまーす。ねーぇ?アニー?」

ハニー「違いないわね、私とあなただもの」

クラム「……」

バグマン「はっはっは!頼もしい限り!」

フラー「ほめーることばは、孤高で至高でどこまでも絶世(※フランス語なので訛りが略さry)からうけつけまーす」

ハニー「賞賛の言葉は高貴で可憐で儚げで伝説的で道徳的から受けつけるわ」

バグマン「はっはっは、そりゃぁいい。それでは、解散しようか。そろそろ冷えるころあいだろう」

ハニー「えぇ、そうね。私はなんてことないのだけれど、こっちの女帝さんの手が冷たくて仕方ないわ」

フラー「おーぅ、しかたありませーん。わたーしひえしょうでーす。アニーのほっぺがやわらかーいのがいけませーん」

ハニー「うるさいわね、誰の頬がよ、誰が。まったくもう」

クラム「……」

413 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 04:03:27.72 ID:bnjrNERO0

クラム「……ちょっと、いいか?」

フラー「……おぉーう! あー、あなたこえ、だせたんでーす?」

ハニー「何度か喋ったじゃないの」

クラム「……話がしたい」

フラー「んーふん?オッオー……それじゃーアニー、まーたあいましょう。ごはーんのときにおじゃましまーす。いまはおじゃましませーんからゆるしてね?ダコール?」

ハニー「? えぇ、いらっしゃいな。ロンはハーマイオニーに痣をつけられるでしょうけど」

バグマン「あー、ディゴリー君。デラクール嬢を送ってさしあげなさい。もう暗くなる」

ディゴリー「えっ。でも、あぁ。あの……はい。行こうか?」

フラー「おーぅ。 トゥ テ ビヤン キ フィニ ビヤン。アニー?あなたーのほうは、逃した魚は大きい、でーすよ?」

ハニー「結果オーライ?なんの話よ。後ろの方はどこで覚えるの、だから」

バグマン「あー、それで。ハニーは。ミスター・クラムとの話が終わってから、私が送ろう。そうしようか?え?」

クラム「心配ヴぁ、ありません。ヴぉくが送ります」

ハニー「えぇ、そうね。城に歩きながら、話しましょうか。お世話様、バグマンさん」

バグマン「あー、そうかね。それじゃ、ハニー。また会おう!きっとな!」

ハニー「……助かったわ。私、あの人にあまり愉快じゃない話をもちかけられっぱなしなの。あー……」

クラム「……」

ハニー「……城の方に歩いているようには、見えないのだけれど?どこに行くつもり?」

クラム「盗み聞きヴぁ、されたくない」

ハニー「そ。まぁ、想像はつくけれどね。いいわ……ボーバトンの馬車も越えて、森の近くの、空き地ね」

クラム「……ここなら?」

ハニー「えぇ。城からも、まぁ見えにくいわ。でも言っておくけれど、私が少し声をあげれば私の可愛い豚が飛んでこられる距離よ?覚えておくことね」

クラム「何も、しない。聞きたいんだ。ヴぉくは……知りたい」

ハニー「えぇ、聞かせて頂戴」

クラム「キミと――ハームオウンニニイ、は」

ハニー「えぇ、彼女は私の――わたしの、たいせ」

クラム「どっちがネコ、なのか」

ハニー「あなたなに言ってるの」

クラム「ヴぉくとしては、ハームオウンニニイヴぁタチで」

ハニー「あなた、なに言ってるの」

428 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 04:19:20.35 ID:bnjrNERO0

クラム「……ごめん。すこし、ヴぉうそうした」

ハニー「えぇ、正直ビンタしてやろうかと思ったわ。そうね、あなたは紳士的、そう聞いてるわ」

クラム「うん。変態という、名の」

ハニー「歯ぁ食いしばりなさい、いっぺん痛い目あわないと減らず口は懲りないみたいね」

クラム「ごめん……ハームオウンニニイを見た時、思ったんだ。こんなにヴぉくを虜にする人ヴぁ、いないって」

ハニー「そう、それよ。その方向……」

クラム「露骨な誘いネコ……からの、リバ。これだ、って」

ハニー「死になさいよ、ほんとに」

クラム「……そういう、関係でヴぁないと?」

ハニー「……まぁ、全否定はしないけれど。できないけれどね」

クラム「っしゃ!」

ハニー「うるさいって言ってるの」

クラム「ごめん……カルカロフからもよく、『君は喋るとホントダメだ!だから喋るな!お願いだから!』と……あと、『このオガクズ!焼け焦げろ!』と……」

ハニー「気持ちはとてもとても分かるわ」

クラム「そうか……よかった。直接聞けて、すっきりした。これでヴぉくと君は……対等な、らいヴぁるだ」

ハニー「思考回路がぶっとんでおいでのようねこのオガクズ。どこをどう巡ったらそういう結論に行き着くの!!」

クラム「ハームオウンニニイを、心から愛してる。それでヴぁ、だめかい?」

ハニー「……へぇ。言うじゃない、オガクズのくせに」

クラム「ヴぉくは、紳士だから」

ハニー「えぇ、底抜けに変態なね。ハーマイオニーは、私のよ。わたしの、大好きな人なんだから。少なくとも、あなたにはあげないわ」

クラム「がんヴぁるよ」

ハニー「……何を?」

クラム「妄想」

ハニー「……いい言葉があるわ、教えてあげる。このむっつりスケベ!!!!!!!」

438 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 04:33:06.80 ID:bnjrNERO0

ハニー「あー、なんだかほんと疲れたわ、無駄に」

クラム「大丈夫かい?」

ハニー「あなたが言わないで。少し見ない間にお友達は面白外人になっているし、少しだけ認めたシーカーはとんだオガクズだし……」

クラム「あぁ、そうだ。第一の課題、見ていた」

ハニー「あぁ、それでハーマイオニーの方がどうとか……」

クラム「そうじゃなくて。君の、飛行の方」

ハニー「分かりにくいわねあなた、さっきからだけれど。えぇ、私はあなたなんか置いていく位の最高の乗り手だわ」

クラム「あぁ、でも、ヴぉくならもう少し柄の先の方をもつ」

ハニー「……」

クラム「ファイアボルトヴぁ昔のシルバーアロー系の系譜だから、元から柄の弓状のソリが浅い。だから、ニンヴァス系よりも先端を持っての操作に負担がかからないんだ」

クラム「難しくなるけど、君ならできると思う。スニッチの急な動きにも、即座に反応できるようになる。君も、シーカーなんだろう?ハームオウンニニイから、聞いた。彼女は、君のことヴぁかり話していた」

ハニー「……ほんと、なんなのよ、あなた」

クラム「世界最高のシーカー」

ハニー「……えぇ、そのようね……ビクトール。えぇ、少しはあなたのこと、認めてあげるわ」

ビクトール「ありがとう、ハニー」

439 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/06(水) 04:35:24.08 ID:bnjrNERO0

(デュフフと笑わせなかったのは最後の良心)

451 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/06(水) 04:57:35.38 ID:bnjrNERO0

ガサガサッ

ビクトール「それで、ウロンスキーフェイントヴぁ視線のフェイクが……うん?」

ハニー「へぇ。今度試してみないといけないわ。私の視線に釘付けなのはきっと相手のシーカーも……あら?」

ビクトール「……誰か、来る」

ハニー「……禁じられた森の方からね、えぇ」

ガサガサッ、ガサッ

ハニー「……変態に引き寄せられて、またあの賢者だかなんだかじゃないでしょうね」

ビクトール「むっ……ホグワーツの森のケンタウルス? なるほど、ヴぉくも是非会いたい」

ハニー「なんで有名なのよあの種族、あなた達のネットワークどうなってるのよ意味が分からないわ」

ビクトール「シッ……」

ハニー「……」

ガサガサッガサッ! ドサッ

ビクトール「!……この人ヴぁ……審査員の一人。この国の魔法省の人、だろう?」

ハニー「……クラウチ、さん!?」

クラウチ「あぁ……ウェーザビー。それが終わったらダンブルドアに手紙だ。試合に出席するダームストラングの生徒の数を確認しないと」ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

ビクトール「……まるで、物乞いのような格好をしている。それに、怪我もしているようだ」

ハニー「木に喋りかけて、なにを……パーシー?ここが職場だと、思っているの?」

クラウチ「それからマダム・マクシームにもだ。カルカロフが1ダースというきりのいい数字にしたと聞けばマダムの方も増やしたいと言うに違いない。頼んだぞ、ウェーザビー。あぁ、冴えない眼鏡だな。うん」ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

ハニー「内容も、それに眼鏡が普通ということは……記憶まで、夏、それよりもっと前まで」

ビクトール「! っと……枯れ葉のように軽い。何日も、食べていないのでヴぁないか?酷い病気に見える。この人ヴぁ、いったいどうしたの?」

ハニー「分からない、分からないわ。ねぇ、誰かを連れて――」

クラウチ「 ダ ン ブ  ル ド ア ! ! 」

ビクトール「!」

ハニー「きゃぁ!?」

クラウチ「ダンブルドアに会わなくては!あぁ、ホグワーツ、ホグホグワツワツホグワーツ、教えてどうぞ私たちに、どうして私は、私は間違った。間違っていた。どうしてあんな真似を。どうして私は」ブツブツブツブツブツブツ

ハニー「……おどろかせ、ないでよ。えぇ、ダンブルドアに会いたいのね?すぐに、案内してあげる。立てる?クラム、起こしてあげて」

ビクトール「……無理だ、この人、急にすごい力で」

クラウチ「君は、なんだ、君は……まさか、あぁ、君は、彼の――?」

ハニー「……違うわ。私は――ダンブルドアの側よ」

クラウチ「あぁ……警告を。警告を!ダンブルドアに……あぁ、確かに警告しておいてくれウェーザビー。頼んだよ。これが終わったら紅茶でももらおうか。今夜はファッジ夫妻とコンサートでね。君もいくかね?え?妻と息子?バカを言ってはいけない、あの二人に今更あわせる顔なんて」ブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

ハニー「……また、この状態に。ねぇ、ビクトール。しばらくこの人を頼める?城に走って、人を呼んでくるわ」

ビクトール「あぁ、分かった。急いでくれよ、スニッチより速く」

ハニー「それじゃ、私とあなたの基準じゃ遅すぎるわね。待ってて!」

455 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/06(水) 05:14:30.44 ID:bnjrNERO0

玄関ホール

ロン「マー髭!僕たち確かにマクゴナガル先生に許可をもらってここにいるんです!ハニーを待ってるんだ!そう!どこかの忠犬ならぬ忠豚として!!ヒンヒン!」

スネイプ「えぇいうるさい!さっさと寮に戻らんか!罰則をくらわせるぞ、なんだその顔は!やめろ!減点されたいか!」

ハーマイオニー「先生、ですから私たち……きゃぁ!?ハニー!?」

ハニー「はっ、はぁ。っ、はーまい、おにー?」

ハーマイオニー「ど、どうしたの?息が荒く、あぁ、あなたの息、って、そうじゃなくって。えーっと、そんなに暗いのが……」

ハニー「違う!違うの、急がないと……!」

スネイプ「あぁ、そうだポッター!君はこの二人を連れてとっとと寮に戻りたまえ!」

ハニー「っ、スネイプ、先生!私、校長先生にお目にかかりたいの!今、すぐ!」

スネイプ「校長? いいかね、ポッター。校長は多忙であるからして、君のくだらん思いつき程度でおいそれと会える人では……」

ハニー「あれは私の豚よ!!おいもそれもなく私が会いたかったらいつでも会うの!!クラウチさんが!クラウチが、森の外れに!酷く錯乱して!」

スネイプ「ほーぅ?今度は何を企んでいる!?自分は何でも知っていると過信しておるのか?え!?クラウチ?失踪のニュースを聞いてでっちあげたか?浅はかにすぎるな、ポッター!繊細な問題を悪戯の材料にしたかどで……」

ハニー「聞きなさいこの童貞!あなた、私の邪魔をする趣味でもあるわけ!?」

スネイプ「黙れ!黙れ!校長は忙しい!忙しいのd」

ダンブルドア「どうかしたのかね、セブルス。息が荒いのう。ひっひ、ふーじゃよ?」

スネイプ「……」

ダンブルドア「うむ、それでわしが忙しいのかどうか、じゃったか。実は言うとの、ハニー。すこぶる忙しい。この城の謎を解く旅の途中じゃ。気分はゴドリック・グリフィンドール、はたまたマーチン・ミグズ。インディ・ジョーンズと言って、君らティーンエイジャーに伝わるのかのう?」

ハニー「……」

ダンブルドア「実は昨年、わしが膀胱の限界に久方ぶりの全力ダッシュをしておった時なのじゃが。階段にめぐまれずのう、ある廊下を右往左往しておったら、今まで扉なんぞ無かったところに、小ぶりのそれが現れたのじゃ」

ロン「……」

ダンブルドア「その中にはのう、大小さまざま、そして豪華可憐な宮殿はたまたフゥパーが鳴きそうな旅籠にあるような便座が並んでおってのう。わしはこの長い生涯で一番の有意義な生理的行動をできたのじゃ」

ハーマイオニー「……」

ダンブルドア「それで、その扉なのじゃがのう。これが中々どうして同じ場所にもどこに行ってもみつからぬ。慌てておったからのう、道理もあろうて。さて、そんなわしが辛くも出くわしたのはこの状況なわけじゃが」


ダンブルドア「何があったのかね、ハニー!」

ハニー「……長いわよこの豚!!!!!!!!」

459 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/06(水) 05:35:06.91 ID:bnjrNERO0

森のはずれ

ロン「こっちかいハニー!ヒンヒン!あぁハニー!僕は君さえ背負っていればスニジェットだってぶっ飛ばせるさ!」

ハニー「えぇ、その意気だわ! ここ!ここよ、止まって!ロン!……そんな、誰もいない、なんて」

ハーマイオニー「……待って。あの木立の下……あぁ!ビクトール!?」

ビクトール「」

ダンブルドア「落ち着きなさい、ミス・グレンジャー。『失神術』にかかっておるだけのようじゃ」

ロン「えーっと、それで……愛しのビッキーをそんな風にした相手、は?」

ハニー「クラウチさんは……森にまた入っていったの?探しに……」

ハーマイオニー「あぁ、先生。大丈夫なんですか?私、すぐにマダム・ポンフリーを呼んで……」

ダンブルドア「動くでない。ここにいなさい。三人、離れずに……ハーーーーグリーーーーーーッド!」

ハニー「!」

ロン「!?」

ハーマイオニー「!?」

ドシンドシンドシンドシンドシンザザァアァァァッ

ハグリッド「呼びましたかい、ダンブルドア先生様……ハニー!?女神!ヒンヒン!それにロンとハーマイオニー……そ、そんで、こりゃどういう状況で!?そこで伸びっちまってるのは、クラムですかい?」

ダンブルドア「ハグリッド、今すぐカルカロフ校長を呼んでくるのじゃ。それが済んだら、アラスターに警告を――」

ムーディ「それにはおよばん、ダンブルドア。っ、ここにおる」

ハニー「先生……走ってこられたの?そんな、義足が……」

ムーディ「あぁ、こいつでなければもっと急げたものを。アルバス、何事だ。スネイプはクラウチがどう、森にどうとか喚いていたのだが」

ダンブルドア「クラウチ氏がさっきまでここにおったようなのじゃが、残っているのは失神した彼のみ、じゃ。なんとしても、事情を聴かねばならん」

ムーディ「承知した。小娘ども、絶対に動くなよ。振り向きもするな。今のわしに視線でもくれただけで、そいつは生まれてきたことを後悔することになる」

ロン「……スナッフル、何て言ってたっけ」

ハーマイオニー「……殺さないでおけるときは、って」

ハニー「……きっと現れただけで一目散に逃げてしまうのよ。パパと、この人もそうだ、って言ってたわ」

ダンブルドア「ほっほ、それは嬉しい評価じゃのう。さあハグリッド、ボサッとするでない。豚なのじゃろ」

ハグリッド「ハニー以外が豚って呼ばねぇでくだせぇ。ヒンヒン!」

461 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/06(水) 05:53:04.27 ID:bnjrNERO0

ビクトール「あの人が!急に!ヴぉくを襲ってきたんだ!」

カルカロフ「あぁ、あぁビクトール。怖かったな、大丈夫だ、もう誰も君を……」

ビクトール「やめてくれ!ヴぉくはそっちのケはないんだ!って言おうとしたら、杖、あぁ、これヴぁ文字通りの意味で杖ですけど、とられてしま――」

カルカロフ「もう黙れ!!黙れオガクズ!もういい!クラウチが!この国代表の審査員であるクラウチが!君を襲ったのだな!?」

ダンブルドア「イゴール、まずは……」

カルカロフ「あぁ、アルバス!まずはこうさせてもらおう、このおいぼれ!」

ハグリッド「! 謝れ!!!ダンブルドアに、唾だと!?謝れ!」

ハニー「お年よりは労われという言葉も知らないの!?」

ロン「いやハニーちょっとそれ違う、いやハニーの言うことだ正解さ!老人虐待反対!反対!」

ハーマイオニー「奴隷労働!労働!」

フラー「老人笑うな行く道だ!」

カルカロフ「うるっさいガキども!!黙れ!あとボーバトンの君はなんだ!?」

フラー「?」

カルカロフ「おーまーーえーーーしーーーか!いーなーーいだろうがーーーー!!」

フラー「オッオー……おやくそくわからないひーと、きらいでーす」

ハニー「実際なんであなたここにいるのよ」

フラー「わたーしたちのばしゃ、すぐそこでーす。あーぐりーっどが歩いていたら、まだーむソワソワしまーす。わたーし、まどろっこしいのはきらーいでーす。ちゃっちゃとチュッチュしてガバッっとやってきーなさーいと、つれてきまーした」

マクシーム「アーグリーッド……あなしが、ありまーす」

ハグリッド「あぁ……オリンペ」

カルカロフ「なーんーーだーーーよーーー!!!これはよーーー!!そこの半巨人さっきまで私に掴みかかってたろ!?なんだよそのウットリ顔!おい!おい!」

ハニー「静かにしなさいよ空気読めないわね元闇(笑)の陣営は」

ロン「ほんとだぜこれだから発想プレティーンズは」

ハーマイオニー「童貞集団なのね、きっと。ハニー風に言うと」

フラー「オォーウ……ねーよ、でーす」

ダンブルドア「イゴール、今いいとこなんじゃ。ほれ、カメラまかせるから」

ビクトール「……」

カルカロフ「茶番やめろ!!!!!あとそこのオガクズはなんかボケ……やらすなーーーーーーーー!!!!!」

466 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/06(水) 06:14:26.04 ID:bnjrNERO0

ダンブルドア「ともかく、イゴール。これはわしの企みでもなんでもないんじゃ。本当じゃ。今回は。ホントジャヨー」

カルカロフ「目を見ていってみろ、くそっ……もういい。ビクトール、立てるかね?」

ビクトール「……あー、はい。問題ヴぁ、ないです。大したことじゃ、本当に」

カルカロフ「大したことかどうかは、これから決めるんだ。ダンブルドア、いいか。なにが親善だ、何が魔法学校の交流と友情だ。そんなもの……」

ハニー「フラー、ちょっと。頬に触るのはやめて、ってさっきも言ったわよね?大概にしなさいよ?」

フラー「んっふー、あなたーがやわらかーいのが……あぁんっぅ!?あ、ニー!?なに……あっ、あなたーは?」

ハーマイオニー「わ、た、し、の。ハニーを困らせているのはこの手?ねぇ、女帝だかなんだか、私は知らないわ。けどね、少し順序ってものを守ってもらわなきゃ。そうよね、ハニー?まずは腕?それで、うなじとか……?」

フラー「んんっ!?あっ、そんなのしりませーん!わたーし、わたーしはわたしの、したーいよう、に……」

ハニー「えぇ、そうねフラー。すぐにあなたの方から……お願いさせてあげるわ」

ロン「是非つづけて」

ビクトール「どうぞ、是非」

ハグリッド「ヒンヒン!」

マクシーム「ブラーボォ……」

ダンブルドア「……実現しているようじゃがのう」

カルカロフ「〜〜〜〜っ!!勝手にしろ!帰らせてもらう!!ビクトール!行くぞ!」

ビクトール「……」

カルカロフ「喋れよ!!!」

ビクトール「ヴぉくホグワーツに転校しちゃダメですか」

カルカロフ「黙れよ!!!!!!」

472 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/06(水) 06:42:32.69 ID:bnjrNERO0

翌日 早朝

ふくろう小屋

ロン「それじゃ、ハニー。クラウチの奴は、あの、『例のあの人』についての警告をダンブルドアにしたがってた、そう言うんだね?違いないね、君が言うんだもん」

ハニー「えぇ……私がダンブルドアの側だ、って言ったら。狂っていた目が、少しはっきりしたわ。それに何度か、闇とか、戻ってきた、とか……本当に、かすかにね」

ハーマイオニー「でも、それとビクトールを襲う事がどうして……あぁ、ロン。始めに言っておくわよ?ビクトールは闇の陣営なんかじゃありませんからね!」

ロン「もちのロンで分かってるさ。昨日どうぞるのを聞いてるよ僕は」

ハーマイオニー「どういう単語よいまさらだけどどうぞるって」

ハニー「何度も何度も自分のせいだ、って言ってたわ。間違ってた、とも。それに……奥さんと息子さんが、まだ生きているような口ぶりで」

ロン「うーん……死んでしまった二人のことを思って、狂っちゃったとか?ハニーは狂おしいほど美しいけど」

ハニー「知ってるわ。あぁ、何も分からないわね。シリウスには……断片的な話しかできなさそう」

ハーマイオニー「えぇ、ハニー。だから色々とほかにも聞きたいことをつき足すのはいいかもしれなわね、えぇ。けどもうすぐ朝食の時間だわ」

ロン「ムーディはクラウチをとっ捕まえたかな?そうしたらまたなんか分かるかも……あれ、こんな時間だってのに、誰か登ってくるね。おーいハニーの豚。ヒンヒン」

ハニーの豚「ピィーヒン!」

ロン「フレッドとジョージ???」

ハーマイオニー「何より疑問符をつけたいのは今のやり取りのほうよ、こっちの台詞よ」


ジョージ「おいおい、これはマズイって相棒。いくらなんでも、こりゃ脅迫だ。今までとは訳が違う。やめとこうぜ?な?」

フレッド「止めてくれるなよ相棒。今まで僕らは割りと行儀よくやってきた、そうだろ?答えなかったのは奴さんの責任だぜ」

ジョージ「自分のやったことを魔法省に知られたくなければ、なんて。おいおい、俺たちゃいつから『悪党』になった?え?」

フレッド「なんだってなってやるさ。そのおかげでどっさり美味しい見返りがあるんならなんでも。『正義』の間違いだろ」

バタンッ

フレッジョ「「!」」

ロン「だーれを脅迫するのさ」

フレッド「あぁ、場合によっちゃお前かもな」

ジョージ「首をつっこむなロニー、言ったろ」

ロン「そういうわけにいかないだろ。悪いけど僕はハニーの豚だから、バカしようとしてる兄貴を放っておけないよ」

フレッド「ヒューッ、言うじゃないかロニー坊や。豚たる威厳がばっちりだな」

ジョージ「こりゃぁ君も来年にはつけてるかもな。光り輝く監督生バッジをさ」

ロン「そんなのになるか!僕はハニーの一番の豚だぞ!ヒンヒン!」

フレッド「それじゃあ女王様の事だけ考えてるんだな、ロナルド。こっちに干渉するんじゃない」

ジョージ「なーに、平気さ。さっきのは君たちがいるって分かったからほんの冗談、それだけさ」

フレッド「よしっ、と。手紙をたのむよメンフクロウ」

ジョージ「僕らのとびっきりの冗談をのせて、ってね」

メンフクロウ「ホーッ」

フレッジョ「「じゃあな、朝食で」」

トン、トン、トントン……

ロン「……マーリンの髭」

ハーマイオニー「あの人たち、何か知ってるのかしら……クラウチさんとか、そういうことを?」

ロン「どうだかね。そこまで重要じゃないだろうけど……でも心配だよ。奴さんたち、最近お金のことってなると怖いくらいなんだ。無理してないといいんだけどな」

ハニー「……家族に優しい豚は好きよ?ロン、あなたはいい豚ね。褒めてあげる」フーッ

ロン「! ヒンヒン、ヒーーーン!もちの僕さ、ハニー!」

500 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 12:57:50.71 ID:bnjrNERO0

昼休み

『闇の魔術に対する防衛術』の教室前

ムーディ「ほれ!帰れ!帰れ!背後に気をつけろ!わしが本当は闇の輩に味方する人間だったらどうする!ハーッハッハッハ!」

ハニー「全く笑えない冗談だわ、先生」

ムーディ「むっ、ポッターか。そうだな、そろそろ現れる頃だろうと思っていた。うむ、生徒も逃げるようにかえっていったから誰もおらん。よろしい!入れ。ゆっくり手をあげてな」

ロン「何も隠してないよ僕らは……ハニーへの想いなんて隠すことが難しすぎて垂れ流しだもんねハニー女神」

ハーマイオニー「先生、あれからどうなったのですか? クラウチさんは……」

ムーディ「いいや。見つからなかった、歯がゆいことにな。かゆいと言えば、昨日無理に走ったせいで義足の付け根がうずいてな。少し酒を飲むから待て……ぶはっ。よろしい。あぁ、奴さんは影も形もなかった」

ハニー「先生、私が貸した地図はお使いになったのかしら」

ムーディ「もちろんだ、お前の真似をしてな。え? 『呼び寄せ呪文』でわしの部屋から呼び出した。だが、クラウチは地図のどこにもおらなんだ……」

ロン「それじゃぁ、あの人は、あー……『姿くらまし』を?」

ハーマイオニー「ロン、何度でも言うわ。『ホグワーツの歴史』によると、学校の敷地内では『姿くらまし』はできないの! 先生、何かほかに、消える方法があるんですよね?」

ムーディ「ふむ、グレンジャー。やはりお前は闇払いを目指すことを考えていい。あのはねっかえりと組ませれば丁度いいだろう、あれは能力があるくせに落ち着きが足りん」

ハーマイオニー「遠慮します」

ハニー「クラウチは『透明マント』をもっているようでもなかったし、第一あの地図には透明だろうと名前が出るわね」

ロン「あー、じゃあこれだ。誰かが箒に乗せて運んで、地図の外まで一目散に逃げおおせた。どうかなハニー!君の足元にも及ばない推理だけどねヒンヒン!」

ムーディ「ふむ、攫われた可能性がないではない。あまりに手際がよすぎる、プロの闇の輩の手が入っているやもしれん。確実なのは、奴さんがここにはおらんということだ」

ハニー「……」

ムーディ「さーて。ダンブルドアが頭を悩ませておったが、おまえたち三人はまっこと、探偵ごっこが好きなようだな。え?それとも冒険家か?」

ロン「ハニーの前じゃマーチン・ミグズも真っ青ですよ先生」

ムーディ「ともあれ、クラウチのことはおまえたちの手になぞ負えん。じきに魔法省が調査に乗り出すだろう、忘れてしまえ。それより、ポッター。おまえは第三の課題にだけ集中するべきだろう」

ハニー「課題?……あぁ、そうね。そういうのも、あったわね。なんだかあれから色々ありすぎて、頭から抜けていたわ。迷路のことなんて」

ムーディ「これはお手の物だろう、え? ダンブルドアがまるで我が孫のことのように語っていたぞ。お前たちは一年生で『賢者の石』を守る障害を次々に打ち破ったとか」

ハニー「……えぇ、まぁね」

ロン「ほとんどハニーのおかげだけどね!あぁ、何でってハニーがいるから僕ぁ底抜けに力が沸くわけだからねもちのロンさ!」

ハーマイオニー「えぇ、私たちはおまけのようなものだったわ。あの時……あのと、何も思い出してないからその目はやめてハニー、今ムーディ先生は真面目なお話中だわ」

ムーディ「まっこと、そうだな。おまけでもなんでも、お前たちはポッターを手伝ってやるといい。呪文や呪詛の練習をしろ、何度も何度もな。警戒だけは怠るな。油断大敵! わしも目を光らせているが、警戒の目は多すぎて困ることはない」

ムーディ「どれ、そろそろ飯だろうが。とっとと行け、ほれ!わしはこれから、そうだな。身の毛もよだつ企ての最終段階の計画をせにゃならん!ハッハッハ!」

ハニー「笑えない、ったら。先生」

505 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 13:27:02.23 ID:bnjrNERO0

翌日

大広間

ガヤガヤガヤガヤ

ハニー「……『何を考えてるんだハニー。クラムと一緒に禁じられた森に入るなんて。暗くなってからノコノコで出歩くなんて!』シリウス、怒っているわ……」

ハーマイオニー「スナッフルよ、ハニー」

ロン「あー、ビッキーの素顔があぁだって知らないからね、仕方ないよハニー。君は素顔だろうと建前だろうと高貴で可憐だけどね。だからほら、大丈夫だよあの人のことだから。手紙の続きを読もう?な?」

ハーマイオニー「ビクトールのことを詳しくは書かなかったものね、あー、書きたくなかったというのが本音でしょうけど」

ハニー「それはそうよ、何が悲しくてあんな変態のことをシリ、スナッフルに……それはいいの」

ハニー「『まったく君は、まったくもってお父さんそっくりだ。なんてことだプロングズめ、天国で笑ってやがるあいつめ』……パパが楽しそうでよかったわ」

ハーマイオニー「よかないわよ」

ハニー「『とにかく、ハニー。クラウチはただ消えたのではない。君とクラムが話している間――ただ話していたのだよな?そうなのだね?もしも君が私に伝えるのが憚られる事を奴にされたならどうか教えてほしい。骨まで残さず滅ぼしてやるから――もしかしたら闇の向こうから君たちのことを覗いていたのかもしれない。それがどれだけ危険なことか分かっているのか?』」

ロン「……イマイチ緊張感に欠けるなぁ」

ハーマイオニー「……いつも通りと言えばいつも通りね」

ハニー「『今後は夜も出歩かないように。私たちの地図が無い以上、十分に警戒できないのだ。ロンとハーマイオニーから離れるな。私から改めて言う必要はないだろうがね』そうね、私のすぐ傍にいつでも、そうよね?」

ロン「僕は下にね!ヒンヒン!」

ハーマイオニー「私は隣だわ」

ハニー「当然ね、えぇ。ふふっ……『クラウチのことは忘れて、第三の課題に向けて準備をしなさい。「失神呪文」「武装解除呪文」、その他、呪いを学んでも損はない。「通常の呪いとその逆呪い概論」、「自己防衛呪文学」、「ツッコミに疲れた人のための呪文二十選」なんかはためになる。三人で練習してみるといい』」

ハニー「……最後」

ロン「……あれでスナッフルも、昔はそういう役回りだったんだろうなぁ。僕はどんな時代だろうとハニーの豚だけどね」

ハーマイオニー「私、この時代に生まれてよかったわ。ハニーがいるし」

ハニー「えぇ、そうね。いつだって私は時代の中心、そうでしょ?」

フラー「ちがーいありませーん、アニー。ボンジュール♪」

ハーマイオニー「! また来たの、あなた!」

フラー「オッオー、わたーしアニーのおともだちでーす。ねえアニー?となーりにすわっても?わかってまーす、あなたやさしいでーすからね」

ハニー「はいはい、むくれられてもかなわないから、好きにするといいわ。ハーマイオニーもむくれないの。あとでね、あとで」

ロン「あぁなんてことだろう。真上には僕のハニー、そして両隣に……ああ、僕ってなんて幸運な豚なんだろう。もう出荷されたっていいや。マーリンの髭」

ロン死ねーーーーーーー!
 そこ代われーーーーーー!!! ブヒィヒンヒンヒンブヒィ(怒)!

ロン「HAHAHA、やだねっ!!!!!!!

509 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 13:45:16.57 ID:bnjrNERO0

数週間後

『呪文学』の教室

ハニー「私の豚が空いている時間ここを使わせてくれてよかったわ。『呼び寄せ・追い払い呪文』を練習する時のクッションが大量にあるもの」

ハーマイオニー「えぇ、そうよね。おかげで『失神の呪文』の練習がはかどるわ……あー」

ロン「うーん、うーん、キャノンズ、キャノンズ入団、うーん、なんでみんな泣いて、うーん、マー髭」

ハーマイオニー「でも、あんまり人が失神するところを見るのって、楽しい事じゃないわね?」

ハニー「私けっこうあなたのそれに近い顔知って――」

ハーマイオニー「ゴホン!スナッフルがお勧めしてくれた本、どれもいいわね。私たちでも結構さがしたけど」

ハニー「えぇ、そうね。なんだかタイトルがおかしなこれも、中身は意外に……まぁ、書いているのが私の可愛い豚だもの、それはそうね。ふふっ」

ハーマイオニー「? 何言ってるの、ハニー?だってこれ、十世紀も前のとても古い本よ?書いてる、って……大魔法使いサラ?なんだか仰々しいお名前ですこと」

ハニー「なんでも。やっぱり彼らっていいお友達だったのね、って改めて。さて。『エネルベート、活きよ』」

ロン「うーんむにゃ……ハニー!!!キャノンズ入団おめでとう!!ヒンヒン!!あれ?ここってハニーの入団パーティ会場じゃなかったっけ?」

ハーマイオニー「なんなのその悪夢。さて、そろそろこの呪文は大丈夫かしら」

ロン「そりゃないぜハーマイオニー。ハニーに失神させられるなら光栄だし似たようなことにいつだってなってるけどさ、今度は君が受ける番だろ?」

ハーマイオニー「だ、だって……あー、い、いいわ。それじゃ……えーっと、ハニー。やっちゃって。平気よ、これは訓練なんだから。遠慮なく、さぁ」

ハニー「……『ステューピファイ、麻痺せよ』」

ハーマイオニー「」

ロン「おっと。なんとかクッションを敷き詰めた上に崩れ落ちたね……あーっと、あんまり僕がジロジロ見ちゃいけない風だし目を逸らしておこうかな。ハニー、豚の分際ですまないけど頼めるかい?」

ハニー「えぇ、そうしてあげるわ……『エネルベート、活きよ』」

ハーマイオニー「スーッ……ハッ!あっ、あぁ、成功した?よかった、わ。あ、あの?ハニー、えーっと……助けおこす、にしては近いよう、あっ!そんな、だから嫌よ、って!あぁ、嫌じゃない、嫌じゃないけどこんな、何度、あぁ、クッションは柔らかいけど、あなたの柔らかさにくらべれば、ペトリフィカストタルス、だわ……」

ロン「つづけて、どうぞ」

515 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 14:03:39.81 ID:bnjrNERO0

『占い学』

ハニー「『失神呪文』、『武装解除呪文』、『妨害呪文』、『方位呪文』、このあたりはもう完璧よね」

ロン「あぁ、なんせ君だからねハニー!君の学習能力の高さったらないよねハニー!ウィンキーが怖くて目を覆いそうなくらいねヒンヒン!」

ハニー「高い違いじゃない。あぁ、それがこの授業でも活きるといいのだけれどね」

ロン「こればっかりは教える方がうさんくっさいババアだからなぁ……あれ?」

ハニー「どうしたの?私の美しさに驚いた?」

ロン「うん、思わずためらうくらいに。おいおいなんだい、よく考えたら僕らって二年連続でトンデモババアにぶち当たってるんじゃないか。ハニーの素晴らしさは悠久だけど」

ハニー「言われて見ればそうね、今年はあまりこの人に悩まされなかったけれど、相変わらず私の死を予言したりなんだったり、うるさかったわ」

ロン「来年は変なババアと関わりがないといいなぁ……よーし、今度宿題が出たら『新任教師は底抜けに悪趣味な気持ち悪いババアだった』って書いておこう!どうせ外れるしね!あぁハニーの言葉は僕ら豚が全力で未来にするけどね!ヒンヒン!」

ハニー「頼もしい豚さんたちね、いい子だわ」

トレローニー「そこのお二人――私語、はおやめなさい?」

ロン「この暑さに閉め切ってお香焚きまくりの部屋じゃ正気でいるために喋ってないと無理なんだようるさいな昆虫ババア。あぁ、ハニーの美しさの前じゃいつだって僕はゆだってるけどね」

トレローニー「俗世の空気は未来の波長を――邪魔します。さぁみなさん、心を大きく広げて。今週は火星が非常に興味深い位置にでていますので、暗くしてこちらの天体模型を――使いましょう。火星の支配力、その深淵にみなさまを――お連れしますわ」

コソコソ ヒソヒソ

ロン「女の子たちはよーくこんなのに夢中になれるよなあ。ハニーを覗くどうでもいい女の子たちは」

ハニー「まったくね……あぁ、本当に暑いわ……一枚脱ごうかしら」

ロン「ハニーごめんよそれはさすがにここからトイレは遠いから遠慮してもらいたいですはいごめんなさいヒンヒン!」

ハニー「なぁにそれ、もう。じゃあ……あぁ、そうね。そこの窓、先生は今前に集まった子達への説明で忙しいから、すこーしだけ開けてしまいましょう?」

ロン「合点さ、っと。どうだい、ハニー?」

ハニー「えぇ、涼しい風が、心地いいわ。あぁ、生き返るみたい……うん、ありがとう、私の……わた、しの」

ロン「おや、ハニー。あー、そうだね。今暗いし、昨日も遅くまで調べものしてたし。あの本君えらく気に入ってたね、うん。おっと、枕枕、こと僕の腕。ヒンヒン!」

ハニー「スーッ、スーッ……」

 ロンシネー
  ソコカワレー ヒンヒン

ロン「はっは、やーだね」

521 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 14:23:13.91 ID:bnjrNERO0








ハニー「(ここは、どこかしら)」

ハニー「(空をぷかぷか浮かんで――あぁ、私、雲にでもなったみたい)」

ハニー「(風が心地いいわ――あの人みたいな匂いがする。とってもいい気分)」

ハニー「(……? あっ、もう。なぁに――虫だわ。コガネムシ? あっち、いきなさい)」



ロン「おいこの虫公!ハニーのおでこから離れろ!僕らだって滅多にジロジロ拝めないのに!マー髭!あー、窓から入ってきたのかなぁ。っと、うるさくしてごめんよ、僕のハニー。夢をつづけて、どうぞ」


ハニー「(せっかく気持ちよく浮かんでいたのに――でも、どこまで流されたのかしら)」

ハニー「(飛ぶのは大好きだから、高いところも――)」

ハニー「(これ、って。この丘って――あの上の屋敷。そうよ、これ)」

ハニー「(夏に見た――あの黒豚が出てきた夢の、お屋敷?)」

ハニー「(……行って、みなくっちゃ――)」



ハニー「(やっぱり。夢とおんなじ内装だわ――たしかあの時は)」

ハニー「(庭番のようなおじいさんが――使われていないはずのこのお屋敷で灯りがついたのをみつけて)」

ハニー「(上がっていったのよね――二階の。この階に。ここで彼は――あいつに殺されて。そこで私の目は――)」

ハニー「(……)」



「ワームテール、貴様は――運の良いやつよ」

ぺティグリュー「ひぃっ!ご、ご主人さま、ご主人様どうか――」


ハニー「(ぺティグリュー……それに、あの椅子の背もたれで姿が見えないのは、やっぱり――)


「貴様はしくじった、だが全ては台無しにならなかった――やつは、死んだ」

ぺティグリュー「そ、それは!それはようございました、ご主人様!あぁ、なんと――」

「ナギニ――おまえは、運が悪かったな。あと少しでこの駄鼠を食わせてやろうと思ったのに――しくじりに浮かれているようでは、そうしてやろうともおもうがな」

蛇『腹へった!ねぇねぇご主人様腹へった!ボク腹へったよ!あんまり動いてないけれどね!腹減った!』シューーーッ、シューーーーッ

ぺティグリュー「ひぃいいい!申し訳、申し訳ございません!心から、わたくしは――!」

ハニー「(……)」


528 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 14:48:04.33 ID:bnjrNERO0

「さて、ワームテール。貴様のしくじりはなんとかなった――だが、貴様には心からの反省がないように見えるのだけれどなぁ」

ぺティグリュー「と、とんでも!とんでもございませんご主人様!わたくしめは」

「俺様に嘘をつくな――ワームテール!頭の弱い愚か者のワームテール!貴様が本当は俺様を見捨てて逃げ出したいと思っていることも、俺様は見透かしているのだ」

ぺティグリュー「あぁ、なにを。あぁ、ご主人様。わたくしは、わたくしはこれまであなたさまに尽くしてきたではありませんか……わたくしはあなたさまの忠実なしもべです!」

「何度も何度もあの小娘なしでもよいのでは、と言い出す貴様がか――?ワームテール!お前の頭は鼠に近くなりすぎたようだな」

ぺティグリュー「それ、それは、ご主人様が一刻も早く力を、そうです、一刻も早くお力を戻されますよう――」

「嘘をつくな 貴様は俺様への忠誠で俺様のところに戻ったのではない 俺様への忠義で進言しているのではない 明るみでの道が断たれ舞い戻ったのみ 俺様の世話が面倒になって見捨てたいだけなのだろう――知っているぞ、ワームテール!」

ぺティグリュー「わ、わわ、わたくしは、あなたさまを見捨てたりなど」

「裏切り者が何を言っている――表の世界の誰よりも薄汚い裏切り者のワームテール! 俺様は貴様の献身が臆病以外のなにものでもないと知っているぞ――だからこそ、貴様は誰よりしくじってはいかんのだ。分かるな?」

ぺティグリュー「ひ、ひぃ!おたすけを、おたすけを!バーサ・ジョーキンズを連れてきたのはわたくしです!あの情報をあなたさまの下に届けたのは私です!!」

「あぁ、あれは貴様の唯一と言っていいほどのわずかなひらめきだった――それさえ本当は貴様の思うところではないのだろう。ただの偶然で――あぁ、ナギニの餌が増えたのはありがたかったけれどなあ」

蛇『人!人食う!ぼく人間好き!食うの好き!ご主人様のアバなんとかで味付け!美味!美味也!』シューシューッ

「あぁ、すぐにハニー・ポッターという極上の餌をやろう……さて、ワームテール。貴様には、痛みで分からせるのが一番――そうだろう?」

ぺティグリュー「あぁ、あぁ、ご主人様、あぁ、おたすけを、あぁ、ヴォルデモート卿!どうかご慈悲を――!!!!」


『クルーシオ!苦しめ!』




ハニー「あああああああっぁああああああぁぁぁああああああああああああああ!!!」

ロン「ハニー!!!ハニー!!!ハニー、どうしたんだいハニー!?額を抑えて、ハニー!?あぁ、ハニー!僕のハニー!?」

ザワザワザワザワ
 キャー!

ハニー「ぅぁああ、っ、ぁ……っく……なに……なにごと、よ……なぁに、ロン。その目は……私を見るのは、忠誠だけだとおしえただろう――違う、わたしはあなたじゃない、ちが、っ」

トレローニー「あなたはよもやあたくしの透視振動の強さに刺激され何かを見たのでは!あぁ、傷を抑えていましたね!床を転げまわって、そう!あたくし経験がありましてよ!さあ、心をおひらきに――」

ロン「トレローニー先生、ハニーを医務室に連れていきます、駄目だといえば豚どもが黙ってませんがどうでしょう!ヒンヒン!」

ヒンヒンヒン!ヒン!

トレローニー「あー……よ、よろしい。あの――混乱せし最悪の災厄をつれて約束された安住の地へと向かいなさいな」

ハニー「それやめなさいよ……いいの、ロン。一人でいくわ。いいの。医務室には、行かないわ」

ハニー「スナッフルとの約束通り……校長室に、いかなくっちゃ」

534 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 15:06:27.68 ID:bnjrNERO0

校長室・螺旋階段

ハニー「……まさか合言葉が二年前の『レモン・キャンデー』のままだったなんて」

ハニー「……いいわ、深く考えても今は仕方ないもの」

ハニー「ここに来るのもとても久しぶりね……赤豚は元気かしら」

ハニー「っと……腹黒豚の部屋の前の、大きな扉。ついたわ……中から、話し声……?」


 ファッジ「ダンブルドア、ナンセンスだ!あのバーサのようなうっかりものの失踪と、バーティの失踪を結びつけるなんて!証拠もなにもない!その二件に関して怪げなことがおきているという証拠も!!」

 ムーディ「だとしたら、大臣。一体バーティ・クラウチに何が起きたとお思いか?」

 ダンブルドア「そうじゃそうじゃ」

 ファッジ「可能性は二つある――クラウチは狂ったのかもしれない。あぁ、彼の経歴からみればもちろんそうなってもおかしくないのだ。むしろ遅すぎたほど。心神喪失で、どこかを彷徨って……」

 ダンブルドア「だとすると、随分と短い間に遠くまで彷徨ったのじゃのう。いくら足に問題があるとはいえ、このマッド-アイを巻いて、それに目からも逃れられるなどとは。うむ、わしもいっちょ狂ってみるかの」

 マクゴナガル「心配せずとも今でも同じようなものです、アルバス」

 ファッジ「それでは、それでは――事が起きたのはボーバトンの馬車の近く、そう言いましたな? ダンブルドア!あの女がどういう人種か、知らないわけじゃないだろう!」

 ダンブルドア「うむ、非常に有能で当代随一校長(わし除く)と言えるじゃろう。それに、ダンスが上手じゃ。踊った事はないが」

 ファッジ「おいおい、おい。ダンブルドア!あなたはハグリッドのことがあるから偏見で彼らに甘いのではないかね!?あー、ハグリッドだって完全に無害と言えるかは怪しいが――何度も問題をおこして、その上今度はまた怪物を……」

 ダンブルドア「そうじゃのう、わしはハグリッドと同じようにマダムも疑っておらん。クラムはマダムの歩く足音一つ聞いておらなんだ。それに、考えてもみたまえ。マダムが隠れるような樹木があの森のどこにあるね。シュールじゃぞそれ」

 マクゴナガル「偏見があるのはあなたのようですね、ファッジ」

 ムーディ「議論はもうやめにせんか?」

 ファッジ「〜〜〜っ!いいだろう、行きましょう、えぇ!現場を見せてもらおう、そこで――」

 ムーディ「いいや、そういうことじゃない。既に秘密の会談ではなくなっておるのだ。ポッター!」

 バタンッ!

ハニー「! ……こんにちわ」

ファッジ「! 君は、なぜ……!」

ダンブルドア「おぉ、ハニー。ほっほ、どうしたね。 ま た 遊びにきてくれたのかい?」

ハニー「……えぇ、校長先生。フォークスもお元気そうで、何よりだわ」

フォークス「フィ〜♪」

ファッジ「……」

543 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 15:26:43.19 ID:bnjrNERO0

ハニー「……ここで待っていろ、と言われたけれど」

ハニー「落ち着かないわ……さっきの夢。あれは、夢なの?それとも現実なの???」

ハニー「バーサ・ジョーキンズはやっぱりあの黒豚のところで……それに、あいつは私を狙っている」

ハニー「私に、何かをしようとしている?でも、ぺティグリューの提案なら私じゃなくてもいいみたい」

ハニー「分からないわ……もう。なんなのよ……傷は痛いし。壁にならぶおかしな道具の数々でも、見ていようかしら」

ハニー「……ハァイ、組分けさん」

組分け帽子「おやおや、こんにちはお嬢さん。二年ぶりかね、一曲どうだい?」

ハニー「遠慮するわ。聞きたいことはあるけれど、重要でもないし……あぁ、あなたの隣にあるのね、『グリフィンドールの剣』」

組分け「あぁ、彼のゴドリックグリフィンドールがその昔、魔法族の下で嘆いていた時代の小鬼を焚きつけた魂の歌を聴くかね! その恩で彼らからこの剣を――」

ハニー「いいってば、それに知ってるものその歌も。私を誰だと思っているのよ……あら?」

ハニー「剣に反射して、どこからか光が……変ね。もう日も沈みかけているから、日の光なんて……」

ハニー「……なぁに、あのガラスケース……中に入ってるのは……石の、水盆?」

ハニー「でも中に入ってるのって……水、じゃなさそうね。キラキラ光った、銀色の……霞のようなものが、いくつも」

ハニー「……どういうものなのかしら。どうすれば……杖で、少し。水面?を……つついてみましょうか」

ピチョンッ

サァアアアアアアアアアゥ

ハニー「! 銀色の霞が渦まいて……どんどん色が……形、いいえ。映像になっていくわ」

ハニー「……地下室?窓もなにもない……でも、円形の劇場のようになっているわね。どの席にも、人がびっしり」

ハニー「それで、一番下。舞台のようなところには……あぁ、メリー・ポピンズとか、素敵な劇が始まる、というわけじゃなさそう」

ハニー「鎖で拘束される椅子……座ってるのって……若い頃の、カルカロフ?」

ハニー「……」

ハニー「迷って、られないわ」

ザブッ

グルグルグルグルグル……

566 名前:>>546から[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 16:59:04.93 ID:bnjrNERO0

過去

ウィゼンガモット大法廷

ハニー「……やっぱり。これはあのリドルの日記みたいに、過去の記憶の中に入れる道具だったんだわ」

ハニー「私の目の前に、今よりほんの少し若いころの腹黒豚がいるもの」

ダンブルドア『……』

ハニー「どうせ私の姿は見えないし、声は聞こえないのでしょうね――」

『おやダンブルドア、来ていましたか。あえて嬉しい』

ダンブルドア『ヒンヒン、おっと。オホン。わしもじゃよ』

ハニー「……何も言わないわよ、触れないわよ」

ダンブルドア『触れられないしのう。うむ?うん、早く始まればいいのう、ということじゃよ。ほっほっほ』

ハニー「ほんとあなたっていつまでたってもそんな感じね」

ムーディ『始まったところで、胸糞悪いことになるに違いないがな。ダンブルドア』

ハニー「! ムーディだわ……あら、魔法の目がないと、随分マシになるじゃない」

ムーディ『クラウチのやつめ、カルカロフが大勢の名前を吐いたら釈放するつもりだ。わしが六ヶ月もかかって逃げ回るあ奴を追い詰めたというのに』

ダンブルドア『そうじゃったのう、アラスター。それで、カルカロフはどれくらい知っておるじゃろうか』

ムーディ『さぁな、精々が5、6人いればいいほうだろう。こうやって身内を売るクズが出た時のために闇の連中は組織全員の顔を合わせさせることはせん。コソコソと汚く、気づいたときには裏側にびっしり。まるで害虫だ』

ダンブルドア『なるほどのう。おぉ、バーティじゃ』

ムーディ『あぁ、そうだな。魔法界の――救世主様のおでましだ』

ハニー「……あれが、当時のクラウチ。今より、そうね。力がみなぎってるみたい」

クラウチ『静粛に!静粛に!これより開廷する!――イゴール・カルカロフ!顔をあげろ!」


569 名前:戦犯:犬と眼鏡[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 17:02:38.45 ID:bnjrNERO0

カルカロフ『はい、陛下――本日はお日柄もよく!』

クラウチ『本日の天気!』

『はい!曇りのち雨!霧の街ロンドンの名にふさわしく!湿度81パーセントの不快指数が高い日となっておりますクラウチさんあぁクラウチさんたらクラウチさん!』

ハニー「……あら? あー、そうよね。違うわよね。びっくりしたわ。一瞬パーシーがいるのかと」

クラウチ『早速貴様の証言には虚偽があると受け取ることになるが、構わんか!』

カルカロフ『っちょ、ま、待ってください陛下!今のはほんの挨拶、冗談で……』

クラウチ『ほう!冗談!いいだろう、吸魂鬼なら盛大に引き笑いするのだろうな!これにて……』

カルカロフ『待って!待ってくれ!待て!待ってください!わたくしは、わたくしはそういうつもりではなく――オホン。陛下の役に立ちにきたのです。本当に』

クラウチ『いいだろう。仲間の名前を我々に教えて有益をもたらす、さすれば貴様を釈放とする。それが取り決めだったな?』

カルカロフ『そう、そうです。まず、まずは……ドロホフ!アントニン・ドロホフ!』

クラウチ『我々は既にドロホフを捕まえている! 貴様が逮捕された次の日、テムズ川に額に「闇(笑)」と書かれた状態で発見された!』

カルカロフ『!?』

ムーディ『おい、どいつだ』

ダンブルドア『さぁのう……心当たりがありすぎて』

ムーディ『君じゃないだろうな……おいアルバス、わしの目をみろ、こら』

ハニー「……何してるのよ」

カルカロフ『そ、それはまっこと幸運で!あー、それでは!ロジエール!エバン……』

クラウチ『エバン・ロジエールは死んだ。掴まるよりも闇払いと決闘し、死を選んだ!貴様とは随分と違うな、カルカロフ!』

ムーディ『わしの鼻を欠けさせおったがな』

ダンブルドア『おや、めずらしいのう?』

ムーディ『皮肉かこら。いや全く、あの程度にやられるとはわしも老いた。油断大敵! まったくこのとおり』

ハニー「この頃からこれが口癖なのね……」

カルカロフ『では、では!トラバース!マルシベールは!それに、レストレンジ!奴らはなにかしようとしている!毎夜集まり、何かを企てている!!!』

クラウチ『トラバース、マルシベールともに。どちらも既に我々が握っている。レストレンジ? なるほど、そうだろうな』

カルカロフ『そう、だろうな?     お前!!!お前は!!!!!』

クラウチ『さぁ、これで全てならば貴様を――』

カルカロフ『待て!待ってくれ!ルックウッドだ!!奴は、奴はスパイだ!!!』

ガタンッ!!!ガタガタッ!
ザワザワザワザワ

ムーディ『動くな。随分と大胆になったものだな、オーガスタス。図に乗ったか?わざわざわしとアルバスの目の前の席を選ぶなんぞ』

ダンブルドア『あまり舐められるとわしも君のくちに目一杯レモン・キャンデーを頬ばらせないと気がすまんくなるぞ?オーガスタス』

ルックウッド『あ、は、はは……』

クラウチ『……ご協力ありがとう、お二人とも。「神秘部」のルックウッド……あの部署はいつも何をと思っていたら。査定の必要あり。なるほど』

カルカロフ『それから!それから、あ奴に情報を流していたものが!ルード・バグマン!ルックウッドの親友!』

ルックウッド『違う!誓って違うのです、クラウチ!ルードは……私の、息子同然で!あぁ、私にはよく話をしてくれた、それだけの!少しバカな、お調子者なのです!』

ザワザワザワザワ

ムーディ『……外れちゃおらんだろうが、随分な物言いだ』

ダンブルドア『陽気な男じゃからのう。バーティ、彼には書状で十分じゃと思うよ。この者には根堀り葉堀り聞くことがあろうが』

クラウチ『……それを決めるのは、あなたではない』


571 名前:ここまで[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 17:04:49.43 ID:bnjrNERO0

クラウチ『なるほど……魔法省内部。これが分かっただけでも十分な収穫といえる。さてカルカロフ、以上ならば……』

カルカロフ『お待ちください!まだ、まだおります!セブ――』

ダンブルドア『セブルス・スネイプのことなら、バーティ。わしが先だって証明したとおり、全く持って清廉潔白じゃ』

カルカロフ『嘘だぁああぁぁぁぁぁああああああああ!!奴は、奴は確かに死喰い人だった!!!!誰よりあのお方に近かった!!!!全て!!!ほとんど全ての惨状を引き起こしたのも、奴の呪いだ!!!!!奴は!!!』

ダンブルドア『ねーよ』

カルカロフ『〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!この、このおいぼれぇええええええええええええええええええ!!!!!』

ダンブルドア『たしかに、彼は一時そちらに傾倒していたことがあった。じゃが、ヴォルデモートの失脚の前――なんじゃね、みんなすくみあがって。ほーれ、ヴォルデモート!が生き残った女の子によって失脚するより前に、わしの元へ戻り密偵となってくれたのじゃ』

ダンブルドア『普通に考えて、ヴォルデモートほどの使い手のすぐ近くにおった者に、そんなことできるかね?スネイプは、あれじゃよ。ちょっと「闇の力かっくぃー(笑)」と思って、はまりかけておっただけじゃ。すぐに目が覚めて、わしに協力してくれた』

ダンブルドア『バーティ、明白じゃろうな?このような男の言うことと、わしの見解。どちらが君の中で重きをおかれるか、などは』

クラウチ『む……それは、当然です。あなたはいつでも、魔法界の――あー、尊敬を集めている。そうだ。我が評議会は、セブルス・スネイプを無罪と判断している』

ハニー「……相変わらず、かるーく、どんどん核心をついてくる人ね」

クラウチ『では、カルカロフ。お前は十分に役立ってくれた。一時アズカバンに戻ることとなるが、報せをまっているといい。では、これで――――』

グルグルグルグルグル

ハニー「? 景色が歪んでいくわ……場面が、いいえ。時間が変わっていく?」

グルグルグルグルグル……

シーーーーーーーーンッ

ハニー「……さっきまでも、静かで緊張感ある場、だったけれど』

ムーディ『……』

ダンブルドア『……』

ハニー「……この二人まで、黙りこくって。張り詰めてるわ」

ダンブルドア『……Zzz』

ハニー「ちょっと」

クラウチ『……』

ハニー「……クラウチさん、すごく顔色が。さっきまでと大違い……一体、なにが始まるの……?」

クラウチ『……つれてこい』

バタンッ ゾロゾロゾロゾロ

ハニー「……大丈夫、この吸魂鬼はただの記憶、実物でも私とパパがぶっ飛ばしてやるけれど。あぁ、四人の魔女と魔法使いを連れてきたわね……なに、あの女。縛られているのに、すこしもうつむかないで……目はなんだか親近感沸くけれど」

ハニー『それで、最後に入ってきたのは……男の子?って言っても、十九歳くらいでしょうけれど……」

『ここ、ここは、まさか、ウィゼンガモット、あぁ、いやだ、ぼくは、ぼくはちがう……』

クラウチ『……開廷する。被告四人は、これまで例をみない大変残虐で極悪非道の――』

『お父さん!――お父さん、お願い。話を』

ハニー「……じゃあ、あれが。クラウチさんの、息子?」

クラウチ『大犯罪を行った!ロドルファス・レストレンジ!ラバスタン・レストレンジ!ベラトリクス・レストレンジ……』

ベラトリクス『……』

ハニー「……女の人の名前、ってことは、あれがベラトリクス……あぁ、そういうこと」

クラウチ『そして――バーテミウス・クラウチ・ジュニア』

ハニー「……同じ名前を、つけていたのね」

Jr『そうです、お父さん!僕は、僕はあなたの息子なのに――!』

584 名前:ここからつづき[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 17:25:25.41 ID:bnjrNERO0

クラウチ『お前たち四人のやったことは――許しがたい、大犯罪であり!非人道的な――』

Jr『お父さん!僕は、僕はやっていない!お願いです、お父さん!!』

クラウチ『――行いと言える!「闇払い」フランク・ロングボトムと、その妻アリス・ロングボトムに対して――』

Jr『お父さん!聞いてください!お父さん!あぁ、あなたは、あなたはいつもそうだ!僕の、言うことなんて――』

クラウチ『「磔の呪い」を行使し!長時間にわたり拷問!!二人を――』

ハニー「…………」

クラウチ『……二人を、聖マンゴ魔法疾患病院送りにした。二人の回復は――絶望的。我々魔法省は、二人の優秀な闇払いに対しあらゆる敬意と尊敬をもって、この者達を裁かねばならん!』

Jr『お母さん!お父さんを止めて!僕はやってない!お父さん!!!お父さん!!!!!』

クラウチ『判決は、既に決まっている――アズカバン、終身刑に値する』

Jr『そんな!!!!!!!』

クラウチ『……賛成の陪審員は、挙手を願いたい』

スーッ スッ
 スッ  スッスッ フォ……スッ

ダンブルドア『……』

ムーディ『……』

ハニー「二人も、あげて……あっ、ちがうわ。ダンブルドアまだ寝てて、ムーディが持ち上げてやってる……仲良し?なのね」

クラウチ『それでは、これにて閉廷とする!』

パチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!

Jr『いやだ!!!いやだ!!!僕をあそこに連れて行かないで!!お父さん!!僕は!ちがう!!お父さん!!!!』

ベラトリクス『 バ ー テ ミ  ウ ス ・ク ラ ウ チ !!!!』

クラウチ『!』

ムーディ『なんだ、いいぞ。暴れるかやってみろ。わしの教え子をよくも……』

ダンブルドア『アラスター、やめるのじゃ。彼女に抗う気はないじゃろう……今は』

ベラトリクス『闇の帝王が破られた!!!闇の帝王は滅ぼされた!!!!』

ベラトリクス『生き残った女の子!!!!バンザーイ!!!バーーンザーイ!!』

ベラトリクス『これで魔 法 界 は 永 久 に ! ! 平 和 に な っ た の だ !!!!!』

ベラトリクス『あぁ、あぁ!!!信じているがいい!!!!!そのままのうのうと暮らしているがいい!!!!』

ベラトリクス『我々をアズカバンに押し込めばいい!!!我々は知っている!!!!貴様らの知らないことを知っている!!!貴様らが知ろうともしないことを知っている!!!!』

ベラトリクス『闇の帝王は必ず蘇る!!我々をお迎えなさり!!!ほかの従者の誰よりも我らをお褒めなさるだろう!!!!!』

ベラトリクス『一番におじぎさせてくださるだろう!!!!!!』

ベラトリクス『我らをアズカバンに入れて満足か!?!?我々もだ!!!!!我々のみがあの方に忠実であった!!!我々だけがあのお方を探しつづけた!!』

ベラトリクス『あのお方の手で自由になったあかつきには!!貴様ら全員をアズカバンよりみじめな場所へおくってくれよう!!楽しみにしているといい!!

ベラトリクス『はっは、はっは、はアアアアアははははははhhyはひゃああああっははっははははははははっはははあああはああは!!!』


ムーディ『……キチガイのアバズレめ』

ハニー「……ほんと、狂ってるわ。……不真面目で済むお話?」

ダンブルドア『……ヒンヒン』

ハニー「黙って寝てなさいよ」

ダンブルドア「ヒンヒン」

ハニー「だか……!?」

ダンブルドア「ハニー。そろそろ、帰らねばならんのう」

592 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 17:34:41.31 ID:bnjrNERO0

校長室

ダンブルドア「好奇心はよい、じゃが使いどころが重要じゃよ、ハニー」

ハニー「……ごめんなさい」

ダンブルドア「いやいや、今のはそれで正解じゃ、という意味じゃ」

ハニー「……あなたわざと置きっ放しに」

ダンブルドア「さぁてのう。あぁ、これが何か聞きたいかね?これはじゃな、『憂いの篩』じゃ。記憶貯蔵振り返り器でもよいのじゃが、こっちのがかっちょいいじゃろ?」

ハニー「基準は知らないわ。そう……あなたのこれまでの記憶を保存、追体験できる。そういうこと?」

ダンブルドア「そうじゃ。わしのながいながい生涯の、あふれでんほどの記憶、時にぶつかり合い削れあい、細部がこぼれていきそうな感情の本流。それらをそのままの形で、ここに取っておくことができる。こういう風に」

スーーーーッ

ハニー「こめかみあたりから杖で……あの銀色の霞が一本、引き出されたわ」

ダンブルドア「これは……バーサ・ジョーキンズじゃ。わしによく生徒のことを教えてくれてのう。レモン・キャンデーをあげるとこの上なく喜んでくれる、とてもよい娘じゃった。ちーっと、好奇心が、過ぎたのじゃがな」

ハニー「……」

ダンブルドア「さて、ハニー。此度君がここに来たのは、君の可愛い豚のフォークスとわし、と、遊ぶためだけじゃなかろうて」

ハニー「……えぇ、先生。私――ヴォルデモートの、夢をみたわ」

ダンブルドア「わしもよくみるよ、けちょんけちょんにしてやる夢を」

ハニー「そういうのじゃなくて」

595 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 17:53:12.70 ID:bnjrNERO0

ダンブルドア「……そうか。バーサは」

ハニー「……」

ダンブルドア「それに、ふむ。きみで何かを企んでおる。ワームテールの失態。何者かの死」

ダンブルドア「……さーっぱりじゃのう。そうじゃろ、ハニー?」

ハニー「……えぇ、そうね。私には、何がなんだか」

ダンブルドア「うむ、ハニー。これまでに今日のような夢をみたかね?傷跡が痛み、まるで自ら体験したかのような生々しい夢を。もち一豚で、夏休み以外のことじゃが」

ハニー「変な略し方は……ご存知なのね。シリウス?」

ダンブルドア「スナッフル、じゃろう? 彼と連絡をとりあっていたのは君たちだけではないのじゃよ。まぁ、こちらに戻ってきてからは君とのほうが頻繁じゃったのう。ほっほ、ハニー、わし、たまごやきには目がないのじゃが」

ハニー「今度作ってきてあげるわよ、はいはい。ねぇ……どうして、わたしの傷跡はこんなに?やっぱり……」

ダンブルドア「うむ、その傷は君と奴をかけ損ねた呪いで繋げている証拠なのじゃろう、わしはそう思う」

ハニー「……いやにあっさり、答えたわね」

ダンブルドア「君の中にすでに答えがある場合は、わしも隠したりせんよ。そうじゃ、その傷は奴が近くにいるほど痛み、奴が感情を激しく動かせば……此度のことのようになるのじゃろう」

ハニー「……じゃあ、この夢が現実におきたことだと。あなたは、たかが夢だと笑ったりしないのね?」

ダンブルドア「おぉ、ハニー。聡明な君らしくもない。夢の中、たとえ君の頭の中だけで起きたことじゃからといって、それが現実でないと言えるじゃろうか」

ハニー「……そうね。ベラトリクスは言ったわ。あいつがいつか、蘇る」

ダンブルドア「うむ」

ハニー「……あいつはもう、杖をもつ程度には。身体が。身体が! 手に入った」

ダンブルドア「うむ。ハニー、そして今年度巻き起こった数々の事件。君の耳に入っていることじゃろう。そうじゃ、これらは全て、バラバラではない。奴へと続く、わしらが逃してはいけない重要なピースなのじゃ」

ハニー「……一つ一つみていけば、あいつが何をしようとしているか?」

ダンブルドア「分かるじゃろう。さぁ、ハニー。談話室にお戻り……温かいミスター・ウィーズリーの背中かミス・グレンジャーの胸の中で考えるがよかろう」

ハニー「えぇ、先生……先生、ネビルのこと、だけれど」

ダンブルドア「……」

ハニー「……ネビル自身から語ってくれるまで、何も言わないわ。同情も、しない。きっと彼なら、乗り越えるって信じてるから。わたし」

ダンブルドア「あぁ、そうじゃ。それでこそ君じゃ。さぁ、お帰り……のう、ハニー」

ハニー「なぁに……ダンブルドア先生」

ダンブルドア「第三の課題。幸運を、祈っておるよ」

ハニー「……私の豚ならば、勝利にしてほしいところね」

ダンブルドア「ほっほ、そこはまぁ、わしも一応校長じゃからひいきはできんのじゃ。ヒンヒン」

605 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 18:15:30.25 ID:bnjrNERO0

六月

ロン「ハニー!ハニー!僕のハニー!ヒンヒン! 緊張してるかい?なんてね、たっくさん準備したから今回はそんなことないよねあぁいつもだけど!ヒンヒン!」

ハニー「えぇ、いつだって私は威風堂々自信満々よ。そうでしょ?」

ハーマイオニー「そうだったら、いいんだけどね。ねぇハニー、前々から実技試験であなたはよく失敗していたし……」

ハニー「あぁ、そうね。ハーマイオニー。それじゃ、実技の勉強をしましょう……フーーラーー!」

フラー「んっふふーん、ボンジュールアニー!だーれだするまーえにわかるなんて、さっすがあなたーはわたーしのおともだちでーす!」

ハーマイオニー「……邪魔しないでくださるかしら!もう! 競技間近でもこの人ったら、相変わらずハニーにべったりなのね」

フラー「んーふん?あーまいおにーにいわれたくなーいでーす。しんしーつではいつもいっしょなんでーす?」

ハーマイオニー「当然でしょ!」

ロン「そうでもないと思うけどさ……あっ、『予言者』が来たぜ」

ハニー「あれから何も記事はないわね、平和そのものだわ」

ロン「おかげで『盾の呪文』やら『粉砕呪文』やらたっくさん習得したもんねハニー!あぁ!ぼく期末テストは少なくともムーディの実技だけはいい点とれるかも!君には及ばないけど」

ハニー「出来るだけのことをやりなさい。それでいいのよ、私の可愛い豚なことに変わりないもの。そうでしょ?」

ロン「ヒンヒン!」

ハーマイオニー「あぁ、そうね……おかしな記事、せめてあと一月なにもなければ……あの女!」

フラー「ふーふーん?『アニー・ポッターのきけーんなきこう』アニー?あーまいおにーと、白昼堂々常時にふける、のーはやっぱりだーめでーす!」

ハニー「そこじゃないわよ、なんでそんなとこだけいい発音なのあなた」

ロン「……こないだの『占い学』のことが書かれてら。おったまげー。どういうことだ?あれは北塔のてっぺんで授業だし、みーんなグリフィンドールだから誰もハニーのことを売るわけがないよ!スリザリンと合同ならともかく!ハニーが売ってたら全財産なげうっても保護して自由にするけど!」

ハーマイオニー「見上げた志だけど絶対足りないからやめなさい。『盗聴の呪文』の線も駄目だったし、どうなってるの、あの女!何かへんなものみなかったの!?ねぇ!」

ロン「怖いよフォーク置いてくれよ君の膝元あたりに頭がある僕怖すぎてマー髭。あー、とくに何も。窓を開けてたら、まーたコガネムシが入ってきたくらいかな」

ハニー「あぁ、だから夢にでてきたのね」

ハーマイオニー「コガネムシ……そうね。なんだか最近よく……もしかして、もしかして!でも、絶対にあの女は許可されてない!絶対に、許されていないわ!ごめんなさい、私図書館にいかなきゃ!あと……マクゴナガル先生のとこ!」

ロン「お、おい!?あと三十分で魔法史のテスト……わーお、あの女をとっちめるためならテストもほっぽりだすなんて、ハーマイオニーってとっても素敵なレディになったよねハニー。君はずっと前からだけどさ」

ハニー「今更?あとそれ、本人に言ってあげなさいよ」

フラー「ろなーるどは、朴念仁でーす」

ロン「なんのことさマー髭!髭!」

613 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 18:41:11.67 ID:bnjrNERO0

六月二十四日

ハニー「……ほかの皆が試験を受けている間、代表選手の家族が、朝から来てくれてる、って聞いたけれど」

モリー「ハァイ、ハニー!あぁ、元気にしていた!?」

ハニー「お母様!えぇ、私だもの。そうでしょ?」

モリー「えぇ、えぇ、そうでしょうとも!少し痩せたわねぇ、ちゃーんと食べないとだめよ?」

ビル「おいおいママ、ハニーが試合の前に潰れっちまうよ。準備は順調だったかい?」

ハニー「えぇ、色々。あぁ、『反対呪文』についての本をありがとう」

ビル「そりゃぁ『呪い破り』たる僕の十八番だからね、いくらでも。今日休みがとれて良かったよ」

モリー「チャーリーも来る予定だったんですけどね。どうしても休みが、って。ごめんなさいねハニー。心細いのじゃないかしら」

ハニー「えーっと、そうでもないわよ?今回は箒を使う予定はないし……お母様?なんだかいつもより、えーっと。ハグがとてもとても長いような」

モリー「ああ、だって、あぁ!ハニー!あなたずーっと、ジェームズとリリーを思って夜な夜な泣くくらいの――」

ビル「……こんな具合さ。君の口から言ってやってくれよ、ハニー」

ハニー「あー、お母様。あのね?あんなの、スキーターのでたらめよ。それは、私パパとママ大好きだけれど」

モリー「……へ?」

ハニー「だって今の私には、ほら――お母様が、いるでしょ?」

モリー「」

ビル「……たまげたなぁ、ハニー。君、男の子だったら伝説のジゴロとかになれたんじゃないか?」

ハニー「とても無理よ、そう呼ばれていた人を知っているけれど、とってもとってもカッコイイんだもの……ちがっ!べつ、に!痛い!」

ビル「?どうしたのさ、急に椅子を蹴り上げたりして……おーいママ、そろそろ離してやろうよ真剣に」

モリー「この世の楽園だわ……ねぇ、ハニー。えーっと、それじゃ……あなたとハーマイオニーは?」

ハニー「今でも仲良しよ、当然じゃない。おばさまが夏に見ていたとおり、っと。それ以上にね」

モリー「ビル!」

ビル「なんだい、マム」

モリー「チャーリーに言って、今すぐドラゴンの卵を!母さんは厨房に行きますからね!!」

ビル「無理だよ母さん奴さん仕事だって言ったろ、それに今から彼女の終業に間に合うはずないし、って、あれ本当にドラゴンの卵の殻使ってたのかい!?!?」

ハニー「誤解がとけて、良かったわ。私のたいせつな人には……仲良くしていて、ほしいもの」

フラー「オォーウ……」

ハニー「えぇ、そうね。あなたもね、フラー……気になる?」

フラー「アウンッ!?オッオー、なんでーも、ありませーん!あー、アニー?ガブリエールがあなたーに鳴き方をおしえてくーださーいという、だけなんでーす!あー、んーふん?それじゃー、まーた」

ハニー「ビル、ビル。こちら、ボーバトンの代表選手の方。フラーって言って、私のお友達よ」

ビル「へぇ、君も顔が広いね……こんにちわ、ビルです。よろしく。へぇ、これは綺麗なお嬢さんだ」

フラー「あっ…………める、メル、シー」

ビル「?風邪かい?ちょっと失礼、暑いあっちじゃ熱病は天敵でね。君にうつったんだとしたら大問題だ」

フラー「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」

ハニー「……分かりやすいわね、フラー?」

フラー「て、テ・トワ!!!」

619 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 18:53:08.14 ID:bnjrNERO0

エイモス「はっは、元気がいいな。やぁ、やあハニー」

ディゴリー「あー、こんにちわ」

モリー「あら、エイモス。それにセドリック」

ビル「こんちわ。あー、例のあいつの件ありがとうございました、ディゴリーさん」

エイモス「いや、いや。こっちも貴重なのを見れて助かったよ」

ハニー「?」

エイモス「おぉっと、代表選手が三人、いや、四人ともいるとこでこんな話はまずいか」

ハニー「四?」

ビクトール「……」

ハニー「……あのねぇ。何か言いなさいよせめて!」

ビクトール「いや、ヴぉくはほら。君が誰かと絡んだときに、すかさず言えるように、って」

ハニー「いらない気遣いはやめなさい!いくら私が、あれでもね!少しくらいTPOってものが」

フラー「うそでーす」

ビクトール「いいよる」

ディゴリー「あー、ハニー。それはちょっと……」

ハニー「うるっさいわね!」

エイモス「あ、あー?なんだかいつのまにやら仲良くなっておるね、君たちは……どういうことだ?」

モリー「まぁ、エイモス!これがこの競技の目的じゃないの!それとも、なぁに?あの記事でセドリックのことが書かれていなかったことを、ハニーに八つ当たり!?」

エイモス「……あー」

モリー「『今度こそうちのセドが上だと認めさせてやろう!え?』とでも言うおつもりだったのかしら!お忘れ?スキーターはああいう記事で人を煽るの!一々のっていたら、しょうも、ビル!母さんを小ばかにするのは許しませんよ?」

ビル「とーんでもない、ママ。僕は生まれつき口角があがっててね」

エイモス「……いこう、セド。ほら、母さんとつもる話もある」

ディゴリー「はい……あー、ハニー。また、競技で」

ハニー「えぇ……正々堂々、ね!」

ディゴリー「! あ、あぁ!堂々だ、うん!」

628 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 19:11:09.79 ID:bnjrNERO0

放課後

フレッド「なーんだかさ、学校にママとビルとがいるのって。へーんな感じ」

ジョージ「ほんとほんと。このまま寝室に戻ったらグールまでいそうな感じ」

モリー「嬉しくないのかしら?」

フレッジョ「「会いたかったぜ、マム!」」

ビル「元気でいいなぁお前たちは。ロンもジニーも変わらないな、うん」

ロン「そりゃ僕はハニーの一番豚としてブレないことが存在意義みたいなもんだからね。半年前?なんだいそれ。ハニーの美しさを追いかけてたらそんなものマーリンの髭だよ」

ジニー「私はおねぇさまが見られればそれで結構なスタンスだから。だから別に隣に座っていなくてもおねぇさまのいる空間にいられればそれで幸せ!あぁおねぇさま可愛い!ヒンヒン!」

ハーマイオニー「ねぇハニー。今日はとってもフラーが私の反対側であなたにちょっかいかけずに静かだけど、どういうこと?」

ハニー「えぇ、っふふ。ちょこーっと心境の変化がね。そうよね、フラー?恋する女帝さん?」

フラー「テ・トワ!あー、あーはん?ガブリエール、もっとお食べなさーい」

ガブリエル「ヒン!」

ビル「へーぇ、面倒見がいいんだね。僕はほら、こんなにたくさん弟妹がいるからさ。そういう子、好きだよ」

フラー「あっ……お、オーォ、うーふん!?とうぜんでーすね!わたーし孤高で至高でどこまでも絶世(※フラry)でーすから!」

ハーマイオニー「……わかりやすいのねぇ、あなたの似た者どうし、って、きゃぁ!?」

ハニー「えぇ、私たちは自分のしたいようにするの。それでね、ハーマイオニー?ふふっ、私たちの思ってないことでニヤニヤされるのは癪だから、すこーしおもいっきり、思いどうりにさせていただくわ」

ハーマイオニー「あっ、あぁ、ハニー!そんな、駄目……抱きしめる、だけ?あら?」

ハニー「ふふっ、もっと?」

ハーマイオニー「い、いいわよ!いいわよそれで!あぁ、でも、ちが、んっ!?ぷぁっ、なっ!?」

ロン「つづけて!!!」

ビクトール「どうぞ!!!」

ジニー「思う存分!!!」

モリー「いつまでも!!!!」

ガブリエル「ヒンヒン!」

ヒンヒーーーーーーン!

フラー「むーっ!ずるーいでーす!ずーるーいでーーーす!わたーしは……」

ビル「はっはは、大胆だなぁふたりとも……それじゃ、君も参加する?」

フラー「? どういう    っ!??!」

フレッド「っひゅーーーーー!やっぱりやるねぇわれらがビル兄!!!」

ジョージ「さっすがイケメンビル兄ぃ!出会ったその日に女帝陥落だ!」

ヒンヒンヒーーーーーン!!!
 ブヒィブヒィブヒィイイイイイイイイイイイイ!!

638 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 19:19:09.54 ID:bnjrNERO0

ハニー「(ヴォルデモートが復活するかもしれない)」

ハニー「(近い未来、ひょっとしたら暗い暗い、闇の時代が訪れるのかもしれない)」

ハニー「(ベラトリクスは言ってた。私たちが知ろうともしないこと)」

ハニー「(逃げて、見ないふりをして。あいつはもう死んだんだ、って思い込むこと)」

ハニー「(そんなのは嫌だわ。知っているのに、何もしないのは)」

ハニー「(わたしは、ちっぽけなわたしでも。たった少しでもやれることがある)」

ハニー「(わたしのできる、ちっぽけなことでも。たくさんたくさん積み上げれば)」

ハニー「(きっと、あいつにも負けない、力になる)」

ハニー「(信じてるんだから。全部全部)」

ハニー「(わたしの近くにいる、大事なみんなのこと。全部全部、私の力で)」

ハニー「(だから――あぁ、そうね。すこしだけ、緊張はするけれど)」

ハニー「ぷはっ……ロン、ハーマイオニー」

ロン「なんだいハニー。僕のハニー。ヒンヒン!」

ハーマイオニー「っは、っふぅ、ふーっ。えぇ、ハニー」




ハニー「わたし、勝つんだから!  いってきます!」

651 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/06(水) 19:35:31.48 ID:bnjrNERO0

クィディッチ競技場

リー「いぇえええええええええええええええええええ!!」

イェエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!

リー「さぁさぁお前ら準備はいいか!!言っても僕は賑やかし!選手が迷路に入っちゃお役ごめんの道化みたいなもんだけど!やらなきゃ済まないそれがわたくし!実況はリー・ジョーダンでおおくりします!」

リー「さてさてさて!解説はやっぱりこの方をおよびしましょう!せーの!マクゴニャガルせんせーーーー!!」

にゃんこーーーー!!

マクゴナガル「リーーーーーーーーーー!!」

リー「懲りない媚びない拘らない!リー・ジョーダンは今日もわが道を進みます!」

リー「さぁさぁみなさん、クィディッチぴっちに迷路があるのは一目瞭然ですね!?イェールールは簡単だ!」

リー「ハニー、入る!ハニー、動く!ハニー、あえぐ!ハニー、勝つ!!!以上!!!」

ヒンヒーーーーーーーーーィン!!

ネビル「ハニーーーーーーィイイイイイイ!!遅れてごめんよーーーー!!ヒンヒーーーーン!」バサバサバサバサッ

リー「おーっとグリフィンドール応援席からすばらしい歓声!先頭は夜なべして応援旗を作った漢・ネビルです!!いやぁやっぱり君は漢だ!漢だぜネビル!豚の中で!」

リー「さぁさぁ、代表選手四人が迷路の入り口に終結しています!一番手はポッター、ディゴリー!そして二番手にクラム!トリはデラクールとなっております!」

リー「誰が勝つのか、誰が笑うのか、泣いても鳴いてもこの試合が最後です!!」

リー「さぁ!いよいよ……試合開始ーーーーーー!!!」

ボーーーーーーンッ!!

ワアアアアアアアアアア!!!!
 ヒンヒンブヒィーーークラムクラムディゴリーーーーー!!
 キャーアアアアア ザワザワガヤガヤ ピーー!ピーー! ピーフォイチチチッ

バグマン「それでは、何かあったら上空に向けて指定の火花を打ち上げること。巡回している先生方が助けに向かうからね。いってこーい!」

ディゴリー「はい!」

ハニー「そうしてあげるわ。ふぅん……雰囲気、あるわね」

ディゴリー「そうだね……迷路に踏み入れたとたん、あれだけの歓声が聞こえなくなった」

ハニー「えぇ、それについさっきまであった入り口が……中々、凝っているじゃない」

ディゴリー「そうだね……あっ、分かれ道だ」

ハニー「それじゃ、ここで。いつまでも一緒にいる道理はないもの。そうでしょ?」

ディゴリー「あぁ……ハニー、大丈夫か?」

ハニー「当たり前でしょう、私を誰だと思っているの。高貴で可憐で儚げで……」

ディゴリー「それで、伝説的で道徳的、ね。うん。ははっ。そうか」

ハニー「……分かってきたじゃない。あなたのこと、鳥頭のバカ、だなんて言う人もいたけれど。やっぱり違うわね」

ディゴリー「いや、いや。その通りなんだ。僕はバカだよ、おひとよしだしね……それでも、ハニー。これだけは」

ハニー「? なによ」

ディゴリー「君に、伝えたいことがある」

ハニー「今更ヒントなんか、いらないわ。私、たくさん準備を……」

ディゴリー「ちが、うんだ。あの。僕は。あー……〜〜〜っ!そ、そうだ!」

ハニー「?」

ディゴリー「……僕が、優勝したら。この続きを聞いてくれ。僕はどうにも、そのくらい追い込まないと、こんなこともいえないくらいバカな奴らしい」

ハニー「……ふふっ、呆れた。分かったわ、それじゃあね。ディゴリー。がんばりましょ?」

ディゴリー「うん! 負けないよ、僕は!」

ハニー「えぇ。私こそ、よ」

707 名前: ◆GPcj7MxBSM[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 10:48:32.98 ID:dVPddY3S0

迷路

ハニー「……」

ハニー「……静かね。静か過ぎるくらい」

ハニー「迷路には、ハグリッドの置いた生き物、それに呪いや罠が敷き詰めてある」

ハニー「って、言っていたけれど。今のところ、それらしいものとは出くわしてないわ」

ハニー「この私を退屈させるつもり?……なんて」

ハニー「油断させるつもりだとしたら。お生憎だわ」

ザクッザクッザクッザクッ

ハニー「……さっきから、何かに見られてるような感覚がずーっと付きまとってる」

ハニー「……暗がりで私のことを狙っているの?それとも、去年の夏にシリウスがそうしていたように、私に見惚れ……」

ハニー「……っ!ロ……ンはいないんだったわね。そうね、ニヤニヤするいじわるな人はいないわ」

ハニー「……さぁ。油断せずに進まなきゃ――」


ボーーーーーーーンッ!!!

ハニー「きゃぁっ!?!?」

ハニー「…………」

ハニー「あ、あぁ……そうね。確か、後続の選手が入る花火の音だけは、って」

ハニー「……悲鳴?なんのことかしら。私はすこし、躓いただけよ」

ハニー「だから……」


ボーーーーーーン!!ボンッ!ボンッ!!

ハニー「もう驚かないって言ってるでしょ!? あら?でも、フラーが入るには早すぎるような……」

708 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 11:06:10.88 ID:dVPddY3S0

ガサガサガサガサガサ

ハニー「……あっちの、角から何か」

チャカチャカチャカチャカ
 ボンッ!!!ボンッ!!!

ディゴリー「っは!っは!っは……ハニー!?」

ハニー「あら、ディゴリー。随分と慌てておいでのようね」

ディゴリー「っ、君も逃げろ!ハグリッドの、スクリュートだ! 暫くみない間にまるで小山みたいに大きくなってる……!」

ハニー「ほんと!?あぁ、行っちゃったわ……あれだけ格好をつけて別れたのにあの人も変なところで冴えないわね」

ハニー「ひょっとして、同じタイミングで入ったからルートが似通っているのかしら……まぁ、いいわ」

ボンッ!!シューーーーッ
 ガシャガシャッチャカチャカチャカ

ハニー「爆発豚! あぁ、あなた牝の。大きくなったのね、ほんとうに。私のことを覚えている?」

チャカチャカガシャガシャ
 ガヒシャンガヒシャンガヒシャンガヒシャンガヒシャン!!!

ハニー「えぇ、ふふっ。そうね、こんな狭いところに押し込められたら、誰だって嫌よね」

ハニー「あまり悪さしては駄目よ? 私も進まないといけないから、もう行くわ。それじゃあね?またハグリッドの小屋で……」

ガシャガシャガシャ
 ボンッ! ガまシャっガてシャ!ガハシャニガーシャ!

ハニー「? どうしたの……あら?あなた、大きくなったのってもしかして……」

ハニー「……大丈夫よ。これはね、ただの競技だから。あなたを閉じ込めたわけじゃないの。えぇ、すぐに出られるわ」

ハニー「えぇ、この私に任せなさい。すぐに終わらせて、ハグリッドと外を散歩しましょう」

ハニー「じゃあね、爆発豚。そういえば、牝豚はあなたが初めてね?」

ガシャガシャガシャヒン!

ハニー「えぇ、光栄に思いなさい。じゃあね」

711 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 11:23:02.51 ID:dVPddY3S0

ハニー「『ポイント・ミー、方角を示せ!』」

スーッ

ハニー「……北はあっち。中心には、北西の方角に進めば大丈夫」

ハニー「爆発豚と別れてから左に曲がったから……なるべく早く、右ね」

ハニー「……」

ハニー「まだ、視線がつきまとってるわ」

ハニー「ディゴリーと出くわした時は、一瞬彼がつけてきていたのかと思ったけれど」

ハニー「スクリュートをあんなに怖がっていたもの。そんな余裕はなさそうだわ」

ハニー「……こんなに可愛い生き物なのに」

ハニー「さて、右ね。まったく、怖がる必要のないものに一々みんな怖がりすぎだわ」

ハニー「呆れたものね。この私を見習うべきよ。私が恐れるものは退屈と体重計だけ。だか――」





吸魂鬼「――」

ハニー「!?」

716 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 11:39:09.04 ID:dVPddY3S0

吸魂鬼「スゥーーーーーーーッ」


――ハニーだけは、ハニーだけは!――


――黙れ小娘!どけ、どくのだ!おじg――



ハニー「っ、あなたなんかで、ママの声を聞いて喜ぶのは、去年までの私よ!」

ハニー「集中、集中して。優勝したわたし、そのまわりで喜んでくれる、みんな」

ハニー「〜〜〜〜っ」


――誰がお辞儀なんてするもんか! お前の方こそ ひざまz――


ハニー「……えぇ、そうよね。パパ」

ハニー「『エクスペクト・パトローナム!守護霊よ、来たれ!』」

守護霊「!」

吸魂鬼「――!? ! !?」

ハニー「……牡鹿が吸魂鬼を蹴り上げていくわ。すこし、すこしだけれど期待したのと……違ったわね」

ハニー「まぁ、あの守護霊が前のようにパパの姿をしたって、私と喋られるわけじゃないのだけれど」

ハニー「だって、あの記憶って……あら?」

吸魂鬼「!! !? !!!」ズテーーーン!

ハニー「……吸魂鬼が、転ぶ? だってあれは、いざとなったら滑るみたいに」

ハニー「……まって。あなたは……吸魂鬼じゃないわね?」

吸魂鬼「!?」

ハニー「この私を騙そうだなんて、やってくれるじゃない。まね妖怪ボガート!『リディクラス、馬鹿馬鹿しい!』」

パチンッ!!

ボガート「ヒーーーン!ヒーーーン!ヒンヒン!ヒン!」

ハニー「まったく……慌てたわ。そうよね、たとえ競技だってあの腹黒豚が学校の敷地に吸魂鬼なんて」

ハニー「……分かってたから、本気で攻撃しなかったの?」

守護霊「――」

スウウゥゥッッ

ハニー「……消えてしまったわ」

ハニー「……そうよ。この競技は私一人っきり。やるしかないんだから」

ハニー「さっ、進みましょう」

722 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 12:02:55.57 ID:dVPddY3S0

ハニー「……右」

ハニー「……左」

ハニー「……また右」

ハニー「……袋小路だわ。行き詰ったわね」

ハニー「……そうなると、あの横道に入るしかないのだけれど」

ハニー「……見るからに何かありそうな、金色の霧」

キラキラキラ
 キラキラキラ

ハニー「……この私の美しさくらい煌いているけれど」

ハニー「通ったらまるで夢気分になるだけ、って、それだけなわけないわよね」

ハニー「……でも、行かなくちゃ」

ハニー「……」


アァアアアアアアアアアアゥ!
 オスクーーーーーール!

ハニー「!? フラー!?」

ハニー「今の、フラーだわ。助けて、って……この道の、先!」

ハニー「っ、迷ってる場合!?私!」

ダンッ

グルンッ!

ハニー「!?」

ハニー「うそっ、宙吊り……ちがっ、地面に足は、ついてる、のに」

ハニー「髪が上……っ、スカート、っ、誰もいなければどうでもいいわよそんなの!」

ハニー「どうすれば、どう、足を上げれば、空に落っこちてしまうの?」

ハニー「それより、フラーが……」

ハニー「天地がさかさまになったときの呪文、そんなもの、知らないけれど」

ハニー「踏み出すしか……っ!!!」

グンッ

グルンッ、ドサッ

ハニー「???? あ、ぁ……足を出したら、戻ったわ」

ハニー「……いつの間にか、霧も抜けてる。何事もなかったみたいに、またキラキラしているけれど」

ハニー「……卑怯な手。あのまま立ち往生して失格にさせる罠だったということ?」

ハニー「……フラーの声がなければ、分からなかったけれど」

ハニー「フラー……っ!  フラー!!!」


フラー「……アニーぃ?」

ハニー「何があったの!? 周りにはなにも……爆発豚!?まさかあの子が、あなたにこんなことするはず……」

フラー「ノン、ノン……アニー、フェアタンスィオン……」

フラー「くらーむ、くらーむ、が……っ」

ハニー「……ビクトール???」

724 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 12:16:50.98 ID:dVPddY3S0

フラー「」

ハニー「気を失ってしまったわ……最後、気をつけて、って」

ハニー「……ビクトールが、フラーを襲ったの?」

ハニー「嘘よ。だって、彼はあんなに……あー、むっつりな変態だったけれど」

ハニー「少なくとも競技に公正さを求める人だ、って。クィディッチの話をして、思ったもの」

ハニー「こんな……相手を蹴落とすようなこと」

ハニー「……所詮ダームストラング? そんなわけないわ。でも、フラーが嘘、っていうのも……」

ハニー「……とにかく、フラーをこのままにしておけないわ。杖を、借りるわね……」

ヒュンッ  ヒュ〜〜〜〜〜〜〜ッ

ハニー「赤い火花を打ち上げたから、これでじきに救助がくるはずよ」

ハニー「壁にもたれかけさせて……あぁ、あなたって軽いわね、ほんと。羨ましいくらい」

ハニー「……遠い外国で。みんなに崇められて。逃げ出したい、なんていえなくて」

ハニー「……ねぇ、あなたは本当にロンを使って、私を蹴落とすための情報を掴もうとしてたの?それだけだったの?」

ハニー「……ゆっくり、聞かせてもらうわ。私の方は、優勝杯を片手にね」

ハニー「じゃあね、フラー」

ハニー「……さて。ビクトールに……是非とも、出くわしたいところだわ。問い詰めなくちっちゃ」

726 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 12:34:05.74 ID:dVPddY3S0

ハニー「……」

スーーッ

ハニー「あっちね。そろそろ、中心が近いのかしら」

ハニー「だんだん、通路が暗くなってきたもの。まぁ、杖灯りがあるからどうということもないのだけれど」

ハニー「なくったって、どうってことないのは確かだけれどね。そうよ、暗いのがなによ。何?豚?」

ハニー「こっちの角ね……」

ハニー「……あ」

ハニー「あれって……じゃあ、ビルは。あの生き物を連れてくる仕事もあったということ」

ハニー「スフィンクス!すごいわ……砂漠の、賢者――!」



スフィンクス「あなたはなにも分かっていない。ストッキングにより引き締められたおにゃのこの御足、それこそ私たちがもとめる大真理への信じ……ふぅ。あぁ、それで?あなたの主張はなんでしたか」

フィレンツェ「分かっていないのはそちらのほうだ。絶対領域という言葉があるようにニーソックス、からのおにゃのこの生肌これこそ聖域と呼べるこの歪みきった世の中で唯一の……ふぅ。えぇ、おにゃのこっていいよねっていう」


ハニー「……森の賢者と意気投合してるんじゃないわよ!!!!」

フィレンツェ「おや、ハニー・ポッター。こんにちわ、ケンタウルスのフィレンツェ。二つの意味で下半身が馬並み……」

ハニー「再調教が必要のようねこの駄馬!!跪きなさい!!!!」

731 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 12:43:26.98 ID:dVPddY3S0

フィレンツェ「ヒンヒン!」

スフィンクス「ご褒美です!ヒンヒン!」

ハニー「もう嫌よなんなのここのところこんなのばっかりだわ」

フィレンツェ「もっと踏んでくだふぅ!あと出来れば顔をあげさせてくだふぅ!」

スフィンクス「後生ですから!後生ですからこのストッキングを履いていただけまふぅ!」

ハニー「私が知りうるかぎりの呪いをぶつけてあげたっていいのよ。人の言葉を恐れ多くも喋るんじゃないわよこの馬豚!ライオン豚!」

馬豚「ヒンヒン!」

ライオン豚「ヒンヒン!」

ハニー「はぁ……それで。ここを通るのはあなた達が障害というわけ?」

馬豚「とんでもない、ハニー・ポッター。私はあなたの邪魔などしないよ」

ハニー「どういう神経をしていたらそんな澄んだ目で悪びれることなく戯言が吐けるのかしら」

ライオン豚「むしろ障害はあなたの方です!あなたの美しさのせいでまた私は俗にまみれあぁ真理への道が途絶え
……ふぅ。真理?おにゃのこは正義、そうだろう?」

馬豚「違いない。火星もそう言っている」

ハニー「……帰っていいかしら」

736 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 13:01:02.56 ID:dVPddY3S0

ライオン豚「おっと、職務を忘れていた。あのチャラ男に怒られる。オホン」

ハニー「あなたがビルをあんな風に手が早い人にしたんじゃないでしょうね」

ライオン豚「なんのことやら分からないね、私の辞書に分からないという文字なんてないけどね」

ハニー「常識と節制と品性という言葉もね」

馬豚「ヒン精なら」

ハニー「ひっちぎるわよ尻尾を」

ライオン豚「美しい君。君がここを抜けるには、私が出す質問に答えてもらわなくてはいけない。正直に答えてください。これは、この優勝杯に最も近い道で課される最後の課題です」

ハニー「……いきなり真面目になったわね。そう、この道が。やっぱり私ね、流石」

ハニー「えぇ、いいわ。どんな難問だって、答えてあげる。あなたみたいな似非賢者では、私を困らせられることなんてないでしょうけれど」

ライオン豚「期待しましょう……では」




ライオン豚「初体験はいつですか?」

ハニー「……?」

馬豚「ハニー・ポッター、意味がわかりますか?つまりですね、男女の営み。子作りです。ふぅ。えぇ」

ハニー「? あー、子供?そう。まだよ?」

ハニー「だって、コウノトリなんて見たことないもの」

ライオン豚「」ブシャァアアアアアアアアアアア

ハニー「!? な、なに!? ライオン豚、なんであなたいきなり、鼻血!?それは果たして鼻血なの!?」

ライオン豚「正解さ……正解、ですよ。あぁ、大正解さ、そうだろう森の賢者」ダクダクダクダクダクダク

馬豚「当たり前でしょう砂漠の賢者。これが不正解なら世の中の牝なんて全員牡ですよそんなの」ダクダクダクダク

ハニー「い、意味が分からないけれど……通って、いいのね?」

ライオン豚「ヒン!」

馬豚「ヒン!」

ハニー「そ。じゃぁ、そうさせてもらうわ。 出来ればあまり会いたくないけれど、またね。今度はしっかりとした豚でありつづけなさい」

馬豚「あぁ、当然ですよハニー……」

ライオン豚「……行ってしまいました」

馬豚「……」

ライオン豚「火星は、なんと?」

馬豚「……彼女は支配に屈しない。彼女こそ、と」

ライオン豚「えぇ――それこそ、真理でしょう。さて、談義に戻りましょうか、森の賢者」

馬豚「えぇ、砂漠の賢者」

747 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 13:15:40.05 ID:dVPddY3S0

ハニー「もうすぐ近く、あの似非賢者はそう言っていたわね」

ハニー「……『ポイント・ミー!方角を示せ!』」

スーッ

ハニー「この、角ね……」

ハニー「……あっ!」

ハニー「明かり……この通路の、突き当たり!」

ハニー「優勝杯だわ!」

ハニー「っ!!!」

ザザッ!

ハニー「!? ディゴリー!?」

ディゴリー「っは、っはぁっ、! あった!」

ハニー「っ、私より前の角で……!」

ハニー「だめ……単純な、足の速さじゃ、セドリックには……!」

ハニー「駄目、じゃない! 諦めないの、わたし!走って!あの、優勝杯の、ところまで!」

ハニー「優勝杯、の……!?」

ハニー「優勝杯が置かれた台座の影……あれ、あれは、ビクトール!?」

ハニー「何をしてるの?何で、どうしてそこにいるのなら、優勝杯をとらないのよ……」

ハニー「杖をかまえ、て……っ!!ディゴリー!!駄目!!!ディゴリー!!!近づいては駄目!!!!」

ディゴリー「やった……やった!これで、僕――」

ビクトール「『クルーシオ、苦しめ』」

ディゴリー「っ、あああああああああああああああぁぁああああああああああああ??????」

ハニー「ディゴリー!!!」

753 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 13:41:14.63 ID:dVPddY3S0

ビクトール「油断大敵! だ ディゴリー」

ディゴリー「あああぁぁあああああああああっぁあぁあああ」

ハニー「なんてこと、を!ビクトール!!!あなた!!!」

ビクトール「油断した こいつが わるいんだ さぁ 優勝杯 優勝 ハニー 優勝 ハニー以外 動けなく」

ハニー「っ、じゃあやっぱりあなたがフラーを! そんなこと、私のためだと思ったの!?そんなことを、どうして!」

ビクトール「はやく とれ ハニー はやく つかめ! はや――はにー ヴぉくを ――」

ハニー「っ!『エクスペリアームズ、武器よ去れ!』」

ビュンッ、ドサッ カランカランカラン

ディゴリー「あぁぁぁああああっ、っはぁ!はぁ、っ、ぁ……はぁ、はぁ」

ハニー「ディゴリー! 大丈夫?あぁ……酷い汗ね。私もこうだったのかしら。立てる?」

ディゴリー「あ、ぁ。平気だ……酷い呪いだ、本当に。これを、こんなものを……クラムは、こんなことをする奴だとは思わなかったのに」

ハニー「……私も、よ。フラーも、ビクトールにやられたって。いってたわ」

ディゴリー「……結局は彼も、ダームストラングだ、ってことかな」

ハニー「そんな風に言わないで。何かあるの……きっと……」

ディゴリー「でもさ、僕が『磔の呪い』で邪魔されて、優勝杯が取れなかったのは確かだよ。そう、優勝杯……に」

ハニー「そうだけれど、こんなに近くにいたのにわざわざ……あっ」

ディゴリー「……」

ハニー「……」

ディゴリー「君がとってくれ。君は僕を助けてくれた。あのままじゃ、僕はどうなっていたか分からない」

ハニー「そういうルールじゃないわ。邪魔さえ入らなければ、あなたが先にたどり着いてた。あなたが先に、チョウに申し込んだのと一緒よ。あなたが勝ったの。そうでしょ?」

ディゴリー「それは、そういうのじゃ――できないよ。僕は君にいくつも、借りがある」

ハニー「なんのことよ。竜のことはお互い様、そういう話だったでしょ。それにあれは……私だって人に教えられたの。あなたの方こそ、第二の課題で――」

ディゴリー「僕も風呂のヒントは人に教わったんだ。おあいこだ。あの課題だって、君が一位になるべきだった。僕はハッフルパフ生のくせに……自分の人質以外を置き去りにしてしまったんだ」

ハニー「それこそ、そういうルールだわ。私一人が歌を真に受けてバカをみただけ。何よ歌なんて、最近鵜呑みにしすぎる癖があるわね……さぁ、早くとりなさい。ハッフルパフのみんなが待ってるじゃないの」

ディゴリー「あぁ、そうだね。これは僕たちハッフルパフ生が何百年と手にしていない栄光だと、おもう。だけど、みんなは、それに僕は、そう。ハッフルパフ生なんだ。こんなズルイ勝ちかた、認められない。義理を返さないなんて」

ハニー「……格好つけね」

ディゴリー「うん。おひとよしでも、なんでもいい。さぁ、ハニー。とってくれ。君が優勝――」

ハニー「二人よ」

ディゴリー「……え?」

ハニー「あなたと私、こう考えると随分とこの試合で助け合ってきたみたい。 どっちも優勝、それでいいんじゃないかしら」

754 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 13:54:19.07 ID:dVPddY3S0

ディゴリー「……本気で言ってるのかい?」

ハニー「えぇ、当然よ。私はいつだって私のしたいようにしているの」

ディゴリー「でも、これはさ……あー、本当に?」

ハニー「二度も言わせないで。いいじゃない、私たちどっちもホグワーツ代表なんだから。二人引き分け、腹黒豚の威厳は守られるわ」

ディゴリー「そう、かな……うん。そうかもしれない。引き分け、か」

ハニー「そうね。そうなると、あなたの例のお話の件はどうするのが妥当かしら」

ディゴリー「そう……えっ!?」

ハニー「だって、あなたが優勝したら、という約束だったでしょう?」

ディゴリー「あー、あの!わ、忘れてくれていいよ!うん!そうしよう!」

ハニー「そういうわけにもいかないわ。私が完全に勝ったわけでもないのだから」

ディゴリー「で、でもさ。僕がというわけでも、ほら。だから」

ハニー「そうね……どうせあれは、口約束だし」

ディゴリー「そ、そうだよ。ほら、それじゃ……」

ハニー「誰もみていないここで破ったって、誰にも文句は言われない。そうでしょ?」

ディゴリー「へ?」

ハニー「ここで話して? そうすればほら、あなたが本当は自分が勝ったんだと思っているなんて思われないじゃない」

ディゴリー「ど、どっちにしろ僕たちのあの約束は僕らしか知らないよ!?こ、ここ!ここ、君と二人きりのここで!?!?」

ハニー「? 丁度いいでしょ?」

763 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 14:08:13.29 ID:dVPddY3S0

ディゴリー「あー、そうじゃないんだ。あー、あの」

ハニー「それで、私に伝えたいこと、って。なんなのかしら」

ディゴリー「あ、あー……ま、まって。まってくれ。ちょっと、心の準備」

ハニー「? あぁ、なによそのバッジを取り出しちゃって」

ディゴリー「き、君の悪口の面は消してあるよ。が、頑張れセドリック、頑張れ。よ、よし……あのさ、ハニー」

ハニー「えぇ、聞いてあげるわ」

ディゴリー「……僕は、あー。君をずっと、見てた」

ハニー「えぇ、当然ね。高貴で可憐で儚げな私だもの」

ディゴリー「うん……もの凄いシーカーの女の子だ、って思ったのが、最初だ。それで、どんな子なんだろう、って。少しだけ。でも、去年対決してから」

ハニー「……私があなたに、負けてからね」

ディゴリー「ま、負けてなんかないよ。あー、そこから這い上がる君たちのチームを見てて。僕は君が、あー。気になった。シーカーとして益々見直した。それで……」

ハニー「世界最高のシーカーと、そうね、同じくらいの乗り手ですもの」

ディゴリー「あー……さっき君、ダンス・パーティのことを言っていたろう? 僕、そうじゃないんだ」

ディゴリー「チョウに、君のことを聞いてた。同じ女の子のシーカーとして、君のことをどう見ているのか。僕はまだ、自分の気持ちが、あー。ライバル視なのか、なんなのか。分からなかった」

ハニー「なんなのか、っていうのは?回りくどいのは嫌いよ」

ディゴリー「い、いまはいい。それで、話していたらなんとなく、ダンス・パーティの話題になって。それで……偶然なんだ。本当だよ。チョウも、行きたい相手がいないから折角なら、って」

ハニー「へぇ」

ディゴリー「できれば、君……いや。あー。君のあのドレス、とても  凄かった」

ハニー「……っふふ。他に言い方はないの?」

ディゴリー「ご、ごめん!それで、僕は。僕は君とどうしても……って」

ハニー「えぇ、それで。あなたはどうしたいの?」

ディゴリー「僕、は――」

ディゴリー「……」

ディゴリー「僕は君と、友達になりたいんだ。ハニー」

777 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 14:21:45.43 ID:dVPddY3S0

ハニー「? そんなこと?」

ディゴリー「そんな、って! ぼ、僕にとってはとても重要だよ、うん!」

ディゴリー「は、ハッフルパフはね。誠実さを徳にしてる。あんまり自分で言うのもどうかと思うけど」

ディゴリー「だから。友達……友達、として。君と一緒に、優勝杯を掴みたい」

ハニー「そっ。なによ、そんなの。もっと早く言ってくれればいいのに」

ハニー「無駄にあなたのことを、すこーしだけでも敵視していたのがバカみたいだわ。だってずっと、そうなりたかったんでしょ?」

ディゴリー「あぁ、うん……えーっと、ヒン?って言ったりすればいいのかな、と思ったり。君を背負えばいいのかな、とかさ」

ハニー「豚になりたいならそれでもいいけれど」

ディゴリー「あー、それで。えっと、いいのかな」

ハニー「当たり前じゃない。こういう時、そうね。豚なら、首輪をあげるしハーマイオニーとはハグしたけれど。違うわよ別に、泣きついてなんていないわ」

ディゴリー「は、ハグ!? えっと、あの。じゃあ……一緒に、同時に優勝杯を掴まないか?」

ハニー「えぇ、いいわね。おあつらえ向きの象徴じゃない?

スッ

ディゴリー「これから、よろしく。えっと、優勝おめでとう」

ハニー「えぇ、あなたもね」

ディゴリー「……今度はもっともっと頑張って、君に。いいところを見せられるようになるよ」

ハニー「えぇ、ふふっ。そうね、そうなったらまた何か言うことでもあるの?」

ディゴリー「分からない……ただ、今の僕じゃ。あぁ」




ディゴリー「君を救えるくらい、強くならなきゃ。ははっ……さぁ、取ろう。せー、の!」



ガシッ


グンッ!

グルングルングルングルングルン……

790 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 14:43:12.07 ID:dVPddY3S0

墓場

グルングルングルングルングルン

ドサッ!!!

ハニー「い、ったいっ……なぁに、これ。どうなっているの?」

ディゴリー「つっ……ポートキー?優勝杯が、ポートキーになっていたみたいだ……あんなところに。良かった、壊れてはいないみたいだ」

ハニー「なんなの、よ……これも課題の続きなの?」

ディゴリー「僕は最初、てっきり外につれていって大歓声が待っているのかと、思っていたけど……」

ハニー「程遠いわね。ここは……古い墓地だわ。手入れもされていない、草ぼーぼーな」

ディゴリー「そもそも、ここはどこになるんだろう。ホグワーツとも全然違う場所みたいだ……暗いけど、教会に、古い館があっちのほうに見える。どこか街のはずれかな」

ハニー「館……館?あれって、あの館って……」

ディゴリー「あれ?どうしてこんなところに大鍋が……本当に大きい。人が入りそうなやつだ」

ハニー「夢でみた館だわ……どうなってるの、この墓地……この、お墓……っ!?!?」

ディゴリー「どうしたんだい?」

ハニー「ここの名前……『トム・リドル』!これって……優勝杯はどこ!?すぐに戻らなくちゃ!ここにいちゃいけないわ!早く!!」

「もう遅い」

ハニー「っ、ぁ、っああああああっっ、っ」

ディゴリー「ハニー!?どうしたんだい……額?その傷が痛むのかい!?」

ザクッザクッザクッザクッ

ディゴリー「! 誰か来る……赤ん坊を抱いてる? じゃあ、怪しい人じゃ……」

「お客人には邪魔をしないようにしてもらえ、ワームテール!」

ぺティグリュー「『フェルーラ、巻け!』」

ディゴリー「あっ……!!っ、くっ」

ハニー「あぁっ、ああああああっ、っ、っ、ぺティグリュー、あなた!!!!あなた!!!!!!」

「……黙らせろという意味だったのだがな、頭の弱いワームテール。まぁ、いい」

ハニー「あなた、まだ!!!本当に、本当にそいつのところにっ、っ!!何も、あなたはなにも分かってなかったのね!?」

ぺティグリュー「はぁっ、はっ、はっ」

ズルズルズルズル

ハニー「引きずるんじゃ、ないわよ!っ、傷、が痛い……上に、こ、の!」

ディゴリー「おい!やめろ!!!!女の子をなんて縛りかたするんだ!!!!この、この変質者!!!!」

「……さすがにその呼ばれ方は、初めてだ」

805 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 15:00:11.94 ID:dVPddY3S0

ボッ!
グラグラグラグラグラ

ディゴリー「! 鍋に火が……っ、やっぱり、祝勝の晩餐会……?」

ハニー「縛られているのはどういうこと、よ! っっ、離し、なさい!この、この……友達殺し!!」

ぺティグリュー「っ!」

ドサッ!

ハニー「いっ、つっ……倒れた墓石の、上に、っ、この私を、なんてベッドに案内するのかしら、この……」

ぺティグリュー「準備が、準備が、ととのいました!ご主人様!」

「いいだろう、ワームテール! 貴様にしては 上出来だ ナギニの餌にならず すんだな?」

蛇『ちぇーーっ』シューーシューーッ

ディゴリー「うわっ、大蛇……くそっ、杖、杖まであと少しなのに、こいつが」

「さぁ、ワームテール はじめろ」

ぺティグリュー「はいっ、はいっ。ご主人様、失礼いたします」

スッ
グラグラグラグラグラ

ディゴリー「! 赤ん坊を、鍋の中に入れる気か!?おい、やめるんだ!あなたがなにをしてるのか知らないけど、そんなこと!!」

ハニー「やめて!!やめなさい、ぺティグリュー!その中身を、見せない、で、っ、傷、がぁ、ああああああっ!」

パサッ

「……」

ぺティグリュー「ひっ、ち、力を、取り戻したお姿、惚れ惚れ致しますご主人様。さぁ、さらなる、高み、に」

ディゴリー「なん、だ、あれ。赤ん坊じゃない。髪はないし、赤むけのどす黒い鱗みたいな……顔、顔は、まるで蛇じゃないか……ハニー!ハニー!!!大丈夫か!?」

ハニー「いや!!!いや!!!!それを見せないで、っぁぁあ、っっ」

「あぁ、すぐにも  さぁ」

ぺティグリュー「はい、はいっ!ご主人様」

ズルッ ザパーーーーン
グラグラグラグラグラグラ

810 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 15:17:34.98 ID:dVPddY3S0

ディゴリー「あの生き物が鍋の中に……」

ハニー「そのまま煮え殺されてしまえば、いい、のにっ、っっ!」

ぺティグリュー「『父親の骨、知らぬ間に与えられん。父親は息子を、蘇らせん!』」

パカッ ザァァァァァァアァッ

ディゴリー「! さっきハニーが見ていた墓から何かが飛び出て……今あいつは、骨って言ったか……?鍋の中に入っていく……」

シュウシュウシュウシュウシュウ
グラグラグラグラグラグラ

ぺティグリュー「『しもべの――肉――喜んで、喜んで差し出されん!――しもべは――ご主人様を――』」

ディゴリー「短剣? 指が欠けた腕を鍋の上にかざして、何する気……っ!」

ハニー「やめて!!!やめなさい、ぺティ――」

ぺティグリュー「『蘇らせん!』     あああああああああぁああっぁぁああああああああ!!!!!!」

ボチャッ!シュウシュウシュウシュウ
 グラグラグラグラグラ

ディゴリー「自分の、腕を。狂ってる、あいつは……!よせ!!!ハニーに、ハニーには何もするな!!僕が代わる!!だから!!!」

ハニー「ぺティグリュー?ぺティグリュー?ダメよ、そんな腕で、動いちゃダメ!だから……」

ぺティグリュー「『敵の、血……力づくで……』」

ディゴリー「やめろ!!!!やめるんだ!!!やめろ!!!」

ザクッ、ダラーーーッ

ハニー「っっっぁああ!!っく、腕に」

ぺティグリュー「『力づくで奪われん……汝は……敵を蘇らせん!』」

ポタッ  シュウシュウシュウシュウシュウシュウ
グラグらグラグラグラグラグラ

ディゴリー「ハニー!ハニー!!大丈夫か!?ハニー! ハニーの血を入れた途端、鍋が……」

ぺティグリュー「おぉ――おぉ――鍋からダイヤモンドのような閃光――ご主人様、わたくしはやりとげました!ご主人様!どうか――!!」

ハニー「っっっああああああああああああああ!!!」




バリン!!!


ドザァアアアアアアアアアアア


ドサッ


ピチャッ……ピチャッ……ピチャッ

816 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 15:35:38.70 ID:dVPddY3S0







スーーーーーーーーーーーーーーッ


ハーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ

「あぁ そうだ  息も満足にできなかったから、忘れておった 呼吸とはこうも、心地いいものか」



ペタ、ペタッペタ



「身体を失い、畜生に取り付き、弱き者の身体を糧にして  それが、どうだ この素晴らしい身体は」



スッ パチパチパチッ



「十三年だ 十三年もの長き間 この杖も待たせてしまった また存分に 今度はふさわしい力で振るってやろう」



ザクッ、ザクッ、ザクッ、ザクッ


「ポッター ハニー・ポッター」


ハニー「っっ!!っっぅ、ぁっ!」

「この眼で観るのも 十三年ぶりだ どうだ? 俺様から掴み取った命は この十三年は」


「俺様が落ちぶれ 俺様が霊魂にも劣る存在になり 俺様が全てを憎んでいた十三年は」


「こんな平和が続くとおもったか? いつまでも仲良しこよしでいられると? 何一つ恐れるものはなく 自由に」


「これから俺様が教えてやろう 絶望を 恐怖を 混乱を この魔法界全てを使って」


「俺様はヴォルデモート卿   死への飛翔」





ヴォルデモート「死へと向かい、おじぎするのだ ハニー・ポッター」



つづく

834 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/02/07(木) 15:45:36.62 ID:dVPddY3S0

完結編は日曜の朝10時から開始
結局こんなに伸びてもうてすまんの
とにかく書ききるで
スレタイは『ハニー・ポッター「来るものは来る、来た時に受けてたてばいいのよ。勝つのは、私よ」』
入ったらこれで。入らなかったら『勝つのは』は削る
ラドクリフお大事に
じゃあの!


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