シンジ「アスカってどこのファン?」アスカ「阪神」


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47 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 22:33:05.61 ID:pUjlDSW90

シンジ「ミサトさんはどこのファンですか?」

ミサト「そりゃあもう巨人一択よお!」

シンジ「ああやっぱり……」

ミサト「でも最近の巨人ってちょっち華がないのよね〜」

シンジ「ちなみにどの時期が一番好きで?」

ミサト「やっぱり清原とかペタジーニがいた頃かしら」

シンジ「うわあ〜(よりによってあの頃かよ)」

ミサト「ああでも落合がいた頃も良かったわねえ……そうそうそういえば斎藤雅樹がさあ」

シンジ「(これは長くなるぞ)」

49 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 22:38:54.36 ID:pUjlDSW90

数時間後

ミサト「とまあそんな感じで若大将がそりゃあ凄かったのよ!」

シンジ「は、はは……(もう限界だよ)」

ミサト「ちょっと!シンちゃんちゃんと聞いてるっ!?」

シンジ「え、ええ……聞いてますよ」

ミサト「もう〜つれないわねえ〜」

シンジ「す、すみません(酔った巨人ファンの長話と懐古ネタはうんざりだよ)」

ミサト「で私思ったんだけれど川上哲治さんってさ〜」

52 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 22:44:25.50 ID:pUjlDSW90

シンジ「とまあ、こんな感じでこの後もひたすら巨人談義を聞かされ続けました」

リツコ「それは災難だったわね」

シンジ「ええ、全くです」

リツコ「本当、巨人なんて何がいいのかしら?」

シンジ「ちなみにリツコさんはどこファンですか?」

リツコ「…………」

リツコ「横浜よ」

シンジ「わあ〜………」

57 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 22:52:17.80 ID:pUjlDSW90

リツコ「横浜って言うとみんなそんな反応するのね」

シンジ「す、すみません……」

リツコ「いいわ、慣れてるもの」

シンジ「あ……あの、えっと……な、なんでまた横浜の応援を?」

リツコ「母が大洋時代からのファンでね、その名残よ」

シンジ「なるほど……」

リツコ「最初は母に無理やり野球を見せられるのは苦痛だったの……でも」

リツコ「98年、渋々連れて行かれた球場でみたファンの熱気とマシンガン打線の迫力に一気に心奪われたわ」

シンジ「………」

59 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 23:01:01.70 ID:pUjlDSW90

リツコ「それからというもの私は母と同じくらいの熱狂的横浜ファンになっていった……」

リツコ「あの頃の横浜はすごかったわ、大魔神がいて波留がいてローズがいて鈴木尚もいて……」

リツコ「マシンガン打線の異名は伊達じゃなかったわ」

シンジ「………」

リツコ「でもそんな楽しい日々も長くは続かなかった………」

リツコ「2000年以降横浜はセカンドインパクトととともに一気に弱体化、気がついたらBクラスの常連に」

リツコ「あれほど熱気のあったスタジアムも徐々に人が減っていき、私の周りにいたファン友もいなくなっていった」

リツコ「でもそれでも私は横浜の応援をやめなかったわ、またいつかマシンガン打線が見れると信じていたから」

61 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 23:10:59.19 ID:pUjlDSW90

シンジ「そうだったんですか……」

リツコ「でもその矢先に母が亡くなってね……自殺だったわ」

シンジ「………」

リツコ「自殺原因は勿論横浜よ、大半の人が母の自殺した理由を愛人関係って思ってるらしいけれど」

リツコ「母はそれくらいで自殺する人間じゃなかった、むしろ嫌なことがあった時こそ横浜を応援してストレスを発散してたの」

リツコ「でもマシンガン打線とその後の落差に耐えられなくなった母は精神がどんどん衰弱してってついに死を選んだわ」

リツコ「この時私は母を殺した横浜が憎かった、応援するのもやめようと思ったわ」

リツコ「でも………ブラウン管に映る横浜の姿を見るとどうしても憎むことができなくて」

シンジ「………(思った以上に重い話になってきた)」

62 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 23:20:27.90 ID:pUjlDSW90

リツコ「本当大馬鹿者よね私って……」

リツコ「もう見ることのできないマシンガン打線の幻想を追い続けてるだけなのにファン気取り……」

リツコ「あの頃を忘れられない面倒くさい女……」

リツコ「シンジ君もそう思うでしょ?」

シンジ「僕はそうは思いません」

リツコ「えっ?」

シンジ「例えチームが弱くなっても信じ続けて応援する……ファンの鏡だと思います」

リツコ「そ、そうかしら?」

シンジ「はい、きっと大洋時代からのファンだったお母さんも喜んでると思いますよ」

リツコ「そう……」

67 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 23:28:23.23 ID:pUjlDSW90

シンジ「横浜だってここまで思ってくれるファンがいて幸せですよ」

リツコ「ねえシンジ君」

シンジ「なんですか?」

リツコ「横浜は………ベイスターズはまた強くなれるかしら?」

シンジ「阪神だって長い暗黒の果てに2003年があったんです」

シンジ「だからきっと横浜だって応援し続ければまたいつの日か復活できると思います」

リツコ「復活……」

シンジ「ええだから、これからも横浜を応援してあげてください」

リツコ「分かったわ………」

リツコ「これからも応援する……」

シンジ「はい………」

70 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 23:33:46.79 ID:pUjlDSW90





シンジ「リツコさんがあそこまで熱狂的な横浜ファンだったとは……」

シンジ「横浜もまだまだ馬鹿にできないな……」

シンジ「よしっ!今日は久々に横浜でペナントをやってみよう」

数日後・司令執務室

リツコ「というわけで碇司令、野球を見に行きましょう」

ゲンドウ「君とかね?」

リツコ「ええ」

71 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 23:40:06.45 ID:pUjlDSW90

冬月「ほう……丁度いいんじゃないか碇?」

冬月「貴様、野球のルールが知りたいと言ってたではないか」

リツコ「そうなのですか?」

ゲンドウ「ああ……」

冬月「折角の機会だ、ここで彼女に教わったらいいじゃないか?」

ゲンドウ「………(ふむ、確かにこれは好都合だな……だが彼女と二人っきりは気まずいな)」

リツコ「何か不都合でも?」

ゲンドウ「いや問題ない………それでいいだろう」

72 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 23:46:53.67 ID:pUjlDSW90

ゲンドウ「冬月、お前も来るか?」

冬月「すまんが私は東京オリオンズ以外に興味はないのでな(馬鹿が!私が着いて行っては意味が無いのだよ!)」

ゲンドウ「そうか……(なんだと!これでは私と赤木博士二人っきりになってしまうではないかっ!)」

リツコ「ならばシンジ君を呼んでみてはいかがでしょうか?」

ゲンドウ「シンジか……(これは悪くないな、ここで親子の親交を深められるかもしれん)」

ゲンドウ「いいだろう、その日はシンジを呼ぶ」

リツコ「ではそのように手配しておきます」

ゲンドウ「ああ……」

76 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 23:51:23.06 ID:pUjlDSW90

数日後

シンジ「まさか父さんと一緒に野球を観に行けるなんて思わなかったよ!」

ゲンドウ「私もだ……シンジ」

リツコ「入り口はこちらです」

ゲンドウ「ああ……わかった……」

ゲンドウ「それにしても君は随分この球場に慣れているな」

リツコ「半分庭みたいなもんですから」

ゲンドウ「庭か……」

78 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/26(水) 23:55:52.97 ID:pUjlDSW90

観客席

カキーンッ!

観客「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

ゲンドウ「っ!?なんだ…何が起きた!?」

シンジ「ホームランだよ!ホームランだ!」

ゲンドウ「ホームラン……これがホームランか……」

リツコ「ここでホームランなんて見るの何年ぶりかしら!」

ゲンドウ「(……あんなに嬉しそうな赤木博士も初めてだな)」

シンジ「なんていうかさ……」

79 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/27(木) 00:02:57.37 ID:aSu0bjDf0

シンジ「こうして三人で並んで観てると家族みたいだね」

ゲンドウ「家族だと……」

リツコ「あらいいこと言うわねシンジ君」

シンジ「また三人でこれたらいいなあ」

ゲンドウ「………(私は出来ればユイと来たかったのだがな)」

シンジ「また今度も来れるかな?」

リツコ「ええきっと………ですわよね?司令」

ゲンドウ「あっ、ああ……」

シンジ「次も楽しみだなあ」

ゲンドウ「だが試合はまだ終わっていない、次のことよりまずは今を楽しむんだ」

シンジ「確かに……それもそうだね」

81 名前: 忍法帖【Lv=7,xxxP】(1+0:15) [] 投稿日:2012/12/27(木) 00:05:26.56 ID:aSu0bjDf0

ミサトの家

ミサト「ウソッ!?横浜が巨人に勝ったですって!」

ミサト「………」

ミサト「珍しいこともあったもんね……」

ミサト「………」

ミサト「まっ、でもたまにはこんな日があってもいっか」

                         終わり



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