シンジ「ヴンダーで暮らす」


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1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:45:18.88 ID:qlZXR9h30

※Qネタバレ

2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:45:40.15 ID:qlZXR9h30

AAAヴンダー内 碇シンジ隔離室

サクラ「シンジさーん 晩御飯ですよぉー?」カチャ

シンジ『……あ、はい』

サクラ「……」カチャ……

シンジ『ありがとう、ございます』


3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:46:38.18 ID:qlZXR9h30

シンジ『……』モグモグ

サクラ「……」

シンジ『……コレって、誰が作ってるんですか?』

サクラ「え、えぇっと。当艦の調理当番は……○○さんです」

シンジ『○○さん?』

サクラ「はい。うちの艦の中では一番料理お上手な人ですよ」

シンジ『そう、なんだ。うん、美味しいよ』


4 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:47:11.31 ID:qlZXR9h30

サクラ「……せやったら、もっと美味しそうに食べた方がいいですよ?」

シンジ『ん、ごめん』

サクラ「……はぁ」

シンジ『あ、でも、僕が言っていたって言わないでね』

サクラ「……そうですか」

5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:48:08.21 ID:qlZXR9h30

艦内廊下

マヤ「葛城艦長……!」タッタッタ

ミサト「何か?」

マヤ「シンz……碇シンジ隔離室周辺の修復が、先ほど完了しました」サッ

6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:48:36.47 ID:qlZXR9h30

ミサト「そう。引き続き修復作業を続行しなさい」

マヤ「了解しました」チラッ

リツコ「……ご苦労様」

マヤ「……//////」ペコリ

青葉「……ハァ」

7 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:49:28.42 ID:qlZXR9h30

アスカの部屋

マリ「ねぇ、どう思う?」

アスカ「何も」

マリ「何もーってこたぁなーいでしょー?」ニヤニヤ

アスカ「別に、私が思うことは何もないわよ」

8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:50:11.55 ID:qlZXR9h30

マリ「だってぇ、わんこ君ってば、

   ここに来て周り敵だらけみたいな感じだったっていうのに

   アダムスの器ちゃんのお誘い断ったんだよ?

   普通あの状況だったら脱走を選ぶと思うけどにゃー?」


9 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:50:46.78 ID:qlZXR9h30

アスカ「どうせ首輪が怖くて逃げられなかったんでしょ?」

マリ「……模範解答すぎてツマンナイ」プイッ

アスカ「うっざ……て言うかあんたねぇ、

    アイツに関する事があると入り浸るのやめなさいよ

    いい加減うっとうしいんだけど」

10 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:51:19.30 ID:qlZXR9h30

マリ「ニヒヒー わんこ君関係ないときは普通なのに、

   わんこ君関係あると姫はすぐカリカリするにゃー」ニヤニヤ

アスカ「っさいわね! アンタがニヤニヤしてるのが気にいらないっつってんのよ!」ブンッ

マリ「わっぷ」ボフッ

アスカ「これ以上何か言うなら枕じゃないものが飛んでいくけど?」

11 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:51:48.46 ID:qlZXR9h30

マリ「……枕も結構痛い」ヒリヒリ

マリ→退室

アスカ「……」

12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:52:42.31 ID:qlZXR9h30

廊下

マリ「♪〜」フラフラァ

サクラ「……あ、おつかれさまです」

マリ「〜♪」ヒラヒラァ

サクラ「あはは……」

13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:53:11.31 ID:qlZXR9h30

マリ「〜〜♪    『さっちん』」

サクラ「はい? 何ですか?」

マリ「わんこ君、どうだった?」

サクラ「えーっと……」

マリ「……思ったとおりに言ってみ」クルッ

14 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:53:37.63 ID:qlZXR9h30

サクラ「、 はい。気持ち悪いくらいおとなしいです。遠慮の塊みたいなカンジで」

マリ「そう、まぁ、大方予測通りかにゃ」

サクラ「マリさんてシンジさんのことお詳しいんですか?」

マリ「ぜんっぜーん♪ でも姫の王子様だし、興味津々!」

サクラ「え、でも予測通りて」

マリ「姫から聞いたわんこ君だったらそうするだろう、って思ってねー」クルッ

15 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:54:19.89 ID:qlZXR9h30

サクラ「あ、面会するなら、許可……」

ミサト「構わないわ」

サクラ「ひぃぃ!? 艦長!?」

マリ「……」

ミサト「……」

マリ「……ありがとうございます」プイッ

ミサト「……」

16 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:54:47.22 ID:qlZXR9h30

サクラ「えっと、艦長? いいんですか?」

リツコ「心配には及ばないわ」

サクラ「……はぁ、せやったら、いいんですけど」

17 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:55:17.49 ID:qlZXR9h30

碇シンジ隔離室

シンジ『〜♪……違う……〜〜♪』

シンジ『こうだったかな?……〜♪ あ、あれっ?』

マリ→入室

マリ「〜〜〜♪」

シンジ『!!』

18 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:55:52.23 ID:qlZXR9h30

マリ「ひさしぶり! わんこ君!」

シンジ『えっ……?』

マリ「覚えてない?」

シンジ『いえ……その……』フイッ

19 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:56:54.77 ID:qlZXR9h30

マリ「んー、あー、大丈夫だよ。私はわんこ君のこと恨んでたりとかしないから」

シンジ『……』

マリ「信じられないかにゃ?」

シンジ『……』

マリ「……」

マリ「ま、こんなガラス隔ててたらね。信用なんてできないよね」コンコン

マリ「ってことで、権限発動ー ピッポッパ♪」

20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:57:20.61 ID:qlZXR9h30

ガシャン

シンジ「え!?」

マリ「お邪魔するよ!」

シンジ「だ、だめだよ。中に入ったら、ミサトさんに……」

マリ「私のIDなら入ってもいいことになってるってことは、

   艦長も容認しているってことだよ」スタスタ

シンジ「……っ」シュバッ

マリ「お、おう?」

21 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:58:03.30 ID:qlZXR9h30

シンジ「……な、何で近づいてくるの?」タジタジ

マリ「何もしないって、逃げるんじゃないよぉ? わんこ君」

シンジ「……っ」プルプル

マリ「そんな、目ぇ瞑ってまで怯えちゃってぇ……そんなに怖い?

   それはそれで失礼だよ君ぃ」

シンジ「……」

22 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:58:56.85 ID:qlZXR9h30

マリ(聞いてた通りだと、ここで謝ってくると思ったんだけどにゃー)

マリ「OK 近づかない。わんこ君が逃げるならこの距離で話すよ」

シンジ「……そう、ですか」

マリ「あー、あと、敬語いらないよ……っていうと遠慮しそうだから

   わんこ君はこれから私にタメ口で話すこと、コレ命令」ビシィッ

シンジ「っ……わかりま……わかったよ……えっと」

マリ「真希波マリ 要望としてはマリと呼んでほしい自称御年28歳!」

シンジ(あれから14年……てことは)「同い年、なのかな?」

23 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 00:59:22.87 ID:qlZXR9h30

マリ「そ。だから気楽にいこう、気楽に」

シンジ「……う、うん。わかったよ。マリさん」

マリ(先は長いにゃー)ハァ

24 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:00:10.89 ID:qlZXR9h30

翌日

サクラ「シンジさーん ご飯ですよー」

シンジ『……どうも』

サクラ「……!? ちょ!?」

シンジ『……』ゲンナリ

25 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:00:36.63 ID:qlZXR9h30

サクラ「マリさん! 隔離室、入って……いや、ていうか、えぇ!?」

マリ『んー? オハヨー さっちん』

サクラ「どうやってそっち側に!?」

マリ『いーからご飯頂戴よー』

サクラ「ご飯どころの話じゃあらしまへん!!」タッタッタ

マリ『あぁーん! ご飯……』

シンジ(僕の分のご飯を食べるつもりだったんだ……)

26 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:01:15.05 ID:qlZXR9h30

数分後

ミサト「マリ、出てきなさい」

マリ『……お断りします』

ミサト「そう。なら仕方ないわね」

サクラ「マリさん! 早く出てこんと、処分されちゃいますよ!」

ミサト「諦めなさい……サクラ少尉」

サクラ「は、はい?」


27 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:01:45.39 ID:qlZXR9h30

ミサト「二人分の朝食の用意を」

サクラ「え?」

マリ『え?』

シンジ(ホッ……)

28 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:02:12.99 ID:qlZXR9h30

ミサト「……一応言っておくけど、マリ。

    貴方には与えられた権限の中で自由にする権利がある。

    越権行為には口を出すけど、そうでない場合私は何も言いません」

マリ『そうですか』

ミサト「以上です」カツカツカツ

29 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:02:50.22 ID:qlZXR9h30

サクラ「……え? ええんですか?」

ミサト「何か問題が?」

サクラ「あ、いえ! 何でもありません!」ビシィ!

ミサト「……」カツカツカツ

30 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:03:27.77 ID:qlZXR9h30

数分後 シンジ側

サクラ『はぁ、もってきましたよー』

マリ「ありがとねん♪ さっちん」

サクラ『別にええですけど……マリさんが処分されへんか心配でしたよ』

マリ「真っ先に報告しに行ったくせにー」

サクラ『さっさと出て貰わんと、何かあってからじゃ遅いからです!』カチャカチャ……

31 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:03:59.62 ID:qlZXR9h30

シンジ「あ、ありがとうございます。いただきます」

マリ「いっただきまーす!」

モグモグ

シンジ(厚切りベーコンとトースト、サラダ。

    人工肉の味と、なんか不自然な野菜の味……)

32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:05:04.68 ID:qlZXR9h30

マリ「ごちそうさまー!」

シンジ「早っ!」

マリ「男の子なのにわんこ君ってば食べるの遅いぞー」

サクラ『マリさんが早いだけと違います?』

マリ「それは否定しないけど、でも本当に食べるの遅いね」

シンジ「あ、ごめんなさい。今食べ終わるから」

33 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:05:32.67 ID:qlZXR9h30

サクラ『別に、急がなくてもいいですよ』

マリ「ンフフー、わんこ君てば、気ぃ使いすぎだよ?」

シンジ「いや、でも……」モグモグ


サクラ『……どーせ残すんですから』ボソッ


シンジ「……」

マリ「……残す?」

34 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:06:00.15 ID:qlZXR9h30

サクラ『物資ギリギリやっちゅうのに、残しはるんですよ。この人』

マリ「……」

シンジ「……」

35 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:06:28.93 ID:qlZXR9h30

数分後

マリ「……さっちんも居なくなったし、出るなら今かねー」

シンジ「行くの?」

マリ「うん。また来るね」

シンジ「いや、もう来ない方が……」

マリ「また来る」

シンジ「……」

マリ→隔離室出る

36 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:07:03.04 ID:qlZXR9h30

シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「うっぷ……」ダダダ

シンジ→トイレ

シンジ「うげぇぇぇぇ……」

37 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:07:30.95 ID:qlZXR9h30

数分後 ヴンダー内 管理室

マリ「……」キョロキョロ

リツコ マヤ「……?」

マリ「ちょっと、『リツコ様』。お話が……」コソコソ

38 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:07:57.08 ID:qlZXR9h30

リツコ「……忙しくはないからある程度は対応できるけど

    艦長に気付かれたくないことなのかしら?」

マリ「艦長というか、艦内の誰にも、気付かれたくないことなんです、けど」

リツコ「そう、なら。私に言うべきことではないわね」

マリ「リツコ様……」シュン

マヤ「先輩……」

39 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:08:27.09 ID:qlZXR9h30

リツコ「……それにしても、管理室は暑いわね。  そうだ、マリ」

マリ「にゃんですか……?」シュン

リツコ「涼しい部屋に案内して頂戴。今は忙しくないから艦内ならどこでもいいわ」

マヤ「せんぱぁい……」キュンッ

マリ「リツコさまぁ!」ガバッ

リツコ「暑いって言ってるのに……」


40 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:08:52.67 ID:qlZXR9h30

碇シンジ隔離室

シンジ『〜♪ うーん、だめだ。 思い出せない……』

ガシャン

リツコ「なるほどね」

マリ「えっと、その」

リツコ「で? どうしてほしいの?」

シンジ(マリさんがリツコさんを連れてきた?)

41 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:09:19.84 ID:qlZXR9h30

マリ「あの、わんこ君体調悪いみたいで……診てあげてくれないかにゃ、って」

マヤ「? シンジ君の体調管理は、サクラちゃんに任せているんじゃ……?」

リツコ「でも、わざわざ私を連れてくるくらいだから、何か考えがあってのことなのよね?」

マリ「ええ、まぁ」

リツコ「わかりました。  シンジ君?」

シンジ『! は、はい』

リツコ「診察の時間よ」

42 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:10:19.99 ID:qlZXR9h30

一時間後 サクラ自室

リツコ「……重度の胃腸炎……ね」

サクラ「ホンマに、すんませんでしたぁ!」

リツコ「……このメモの通り、あとはよろしくね」

サクラ「うぅぅ……はいぃ……」

リツコ「サクラ少尉。シンジ君の世話係は、とても大変だと思うわ。

    だから色々考慮して今回のことは内緒にしておきます」

43 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:11:29.14 ID:qlZXR9h30

サクラ「……そこまでして貰う資格、ウチにあるんでしょうか」メソメソ

リツコ「今回の問題は、『貴方の注意不足』程度の問題じゃないのよ

    遠慮の塊みたいなシンジ君は、注意して見ても気付かせてくれないのよ

    それと今後、定期的にマリとシンジ君を接触させるようにして」

サクラ「え? マリさんを、ですか?」

44 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:11:55.72 ID:qlZXR9h30

リツコ「シンジ君は今、回りが自分を憎んでる人ばかりだと思っている

    まぁ、実際その通りよね。

    碇シンジ隔離室のドアの開閉に関する権限を

    艦内の人間全員に持たせたらどうなると思う?」

サクラ「間違いなく、シンジさん殺されますね」

45 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:12:23.77 ID:qlZXR9h30

リツコ「そして、もちろんシンジ君は貴方も、

    自分を憎んでいる人間だと思っている」

サクラ「それは……」

リツコ「否定しなくてもいいわ。

    複雑でしょうけど、それでも隠せない敵意が、貴方にはある」

サクラ「……」

46 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:13:07.16 ID:qlZXR9h30

リツコ「ミサトは論外 アスカもあの調子……

    だけどそこにマリというニュートラルな存在が現れた

    彼女なら、彼の心の支えになれるかもしれない」

サクラ「……心の支え」

リツコ「更にマリは、シンジ君との距離が一番近かったと思われるアスカから

    シンジ君に関する多くの情報を有している。

    シンジ君の不調に気付けたのもコレが理由ね」

サクラ「……単に、彼が気を使いすぎて臆病なんと違います?」

47 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:13:39.36 ID:qlZXR9h30

リツコ「そうね。彼はとても臆病

    しかも極め付けに、敵意を持っている相手が世話係

    誰にも頼れるわけがない。

    頼っても面倒くさいと思われてもっと嫌われるかもしれない。

    碇シンジは、そういう人間よ」

サクラ「……」

49 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:15:24.57 ID:qlZXR9h30

リツコ「ホンマめんどくさい人やわーシンジさんて って考えてるわね?」

サクラ「め、めめめめ滅相も!」

リツコ「考えて見なさい

    精神的には14歳の少年が、無意識のうちに世界を滅亡させてしまって、

    その被害者に、恨まれつつも世話をされる状況」

サクラ「……」

リツコ「頼りたくても頼れないのよ。

    でも死にたくても怖くてできない。 死なせてももらえない」

50 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:15:54.93 ID:qlZXR9h30

サクラ「……」

リツコ「……かわいそうだと思わない?」

サクラ「……でも、大罪人です」

リツコ「っ ごめんなさい、お喋りが過ぎたわね。

    とりあえず、薬とかはこっちで手配するから、なくなったら私に直接

    ……いいわね?」

サクラ「はっ、はいぃ! 恐縮です!」

51 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:16:44.54 ID:qlZXR9h30

碇シンジ隔離室

シンジ「〜♪ そうだ。こんなカンジだったはず……っぷ……うぅ……」

マリ『おじゃま』ガシャン

シンジ「!?」ババッ

マリ「しまーす」ガシャン

54 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:18:21.99 ID:qlZXR9h30

シンジ「ダメだよ! 今度こそ叱られるかもしれないよ?」

マリ「昨日語り明かした仲じゃないのさー」

シンジ「やめたほうがいいよ……あんまり僕にかかわらない方が……」

マリ「だーいじょーぶ、心配しなくても」

シンジ「だって、マリさんが嫌われるかもしれないよ」

マリ「全然気にしない。だって、私も嫌われ者だし」

シンジ「え?」

マリ「……どういう意味か知りたい?」ニヤリ


55 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:18:48.13 ID:qlZXR9h30

シンジ「え、うん。まぁ……聞かせてくれるなら」

マリ「じゃあ、今日は寝よう! 寝てくれたら明日教えたげる」

シンジ「えぇぇ、そんなのズルイよ」

マリ「はいはい、電気消すよー」

56 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:19:20.23 ID:qlZXR9h30

翌日

サクラ『シンジさん、食前のお薬ー……』

シンジ「zzz……」

マリ「んにゅふふふ……可愛い寝顔しとるのぉ」ツンツン

サクラ『ま……マリさん……!』

マリ「しーっ! 起きちゃうよー」ヒソヒソ

サクラ『は、破廉恥です! そんな、寝込みの男性に跨って……!//////』ヒソヒソ

マリ「……羨ましいかにゃ?」ヒソヒソ

57 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:19:48.87 ID:qlZXR9h30

サクラ『そういう話じゃなく……!』ヒソヒソ

サクラ『ていうか、普通に! 起きてくださいシンジさん! 襲われてますよ!』

シンジ「え?」

マリ「オハヨーございますにゃー♪」

シンジ「っ!? なっ //////」

マリ「起きちゃったかー、失敗失敗〜」シュタッ

58 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:20:14.66 ID:qlZXR9h30

シンジ「//////」

マリ「朝ごはんみたいだよわんこ君。早く起きなって」

シンジ「わ、わかってるよ」モタモタ

マリ「ああ、別なところも起っきしちゃって勃ってるのに立てません、と」

シンジ サクラ「『マリさん!!!!」』

59 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:20:55.66 ID:qlZXR9h30

数分後

シンジ「お粥だ」パァァ

サクラ『○○さんに事情話したら、内緒で作ってくれはりました』

シンジ「あ……」

サクラ『……○○さんはご飯作ってくれてるだけです。

    お礼言うくらい、気にせず言うたってください』

シンジ「うん、じゃあ、ありがとうございますって、伝えてください」

サクラ『はいはい』

60 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:21:23.50 ID:qlZXR9h30

シンジ「……」モグモグ

マリ「私もお粥かー、味気にゃーい」フーフー

サクラ『我慢してください』

マリ「梅干うまーい!」

サクラ『はぁ……』

マリ「でももうちょっとボリュームもほしいにゃー」フーフー

サクラ『ここに特別な食事もってくるなんて事してるのばれたら、居心地悪ぅなりますよ』

マリ「え、それって」


61 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:21:57.99 ID:qlZXR9h30

サクラ『ここにいる間は同じ食事してもらいます。シンジさんが食べられへん時は断食です』

マリ「そっ! そんにゃあ!」

サクラ『嫌でしたらここで寝泊りするのやめたらええやないですか』

マリ「えー、でもぉ……」

62 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:22:29.63 ID:qlZXR9h30











サクラ『……それはそれとして、まだ食べてへんのですか?』

マリ「だって熱いんだもん」フーフー


63 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:22:58.31 ID:qlZXR9h30

食後

シンジ「あの、マリさん」

マリ「んにゃー?」カコカコ カコカコ

シンジ「昨日の事なんですけど」

マリ「ん、あー、嫌われ者の話?」カコカコ

シンジ「どういう意味なのかな、って、思って」

64 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:23:25.74 ID:qlZXR9h30

マリ「……んー、それなんだけどねぇ。やっぱり言うのやめとくわー」パタコン

シンジ「そう、か。まぁ、言えないなら聞かないよ」

マリ「アリガトね。言いたくなったら私のほうから言うよ」



マリ「さってと、そいじゃ私は、そろそろ行かなくちゃ、だね」

シンジ「行くの?」

65 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:24:01.52 ID:qlZXR9h30

マリ「うん。あ、でも、その布団必要になるかもしれないから、置いといて」

シンジ「ま、また来るの? マリさんがいいなら別にいいけど……いいのかな?」

マリ「権限がありますからにゃー」ガシャン

マリ『じゃ、しばしのお別れー バイバーイ』フリフリ

シンジ「えっと、バイバイ」フリフリ

66 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:24:56.38 ID:qlZXR9h30

アスカの部屋

アスカ「……どういうことなのよ。コネ眼鏡」

マリ「どうって、そのまんまの意味だにゃー」

アスカ「ふっざけんじゃないわよ! さっきのメール……」

67 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:25:25.32 ID:qlZXR9h30

〜〜〜〜〜〜〜〜〜
差出人:コネ眼鏡
題:Re
内容:わんこ君なら隣で寝てるけど?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

68 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:25:54.03 ID:qlZXR9h30

アスカ「……アンタ、マジであそこで寝泊りしてるの?」

マリ「三日ほど」

アスカ「!? 姿を見せないと思ったら……アンタそんな事」

マリ「だって、わんこ君ってば激しいんだもん」

アスカ「―――っ!!! やっぱり、アンタそういうこと……っ!」

マリ「凄かったよ……わんこ君の……大きくて、すっごい……」トロン

アスカ「聞きたくない聞きたくない聞きたくない!!!!不潔!」

マリ「胃腸炎」

アスカ「ふけ……え?」

69 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:26:36.48 ID:qlZXR9h30

シンジ隔離室

シンジ(ポラリータ?……違うな、何だっけ、えっと、プラリータ? あ、近い近い)ボー

シンジ(そうそう、プラシーボだ)

ドタバタドタバタ……

シンジ(何の音だろ?)

ゼーハーゼーハー……

シンジ(結構、扉の外の音聞こえるんだな)

フーフー……ッ!

ガシャン

アスカ『……』

シンジ「!」ビクッ

シンジ「アスカだ……あ、あれ?」

70 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:27:36.18 ID:qlZXR9h30

ガラスの向こう側

アスカ「バカシンジ……相変わらずシケた面してるわね」

シンジ『……』

アスカ「何よ、驚きのあまり声も出ないってわけ?」

シンジ『……?』

アスカ「はぁ、まぁいいわ」

アスカ「ていうかねぇ! アンタ、バッカじゃないの!?

    コネ眼鏡と一緒に寝てるんですって!?」


71 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:28:04.40 ID:qlZXR9h30

シンジ『……?』

アスカ「真希波マリよ! あ、コネ眼鏡のやつ、あの布団で……!」

シンジ『……』

アスカ「こら! 視線そらすな、話聞けぇ!!」

シンジ『……』ハァ

アスカ「ため息つきたいのはこっちのほうよ!

    アンタ、マリに迫られて変なことしたら、承知しないんだからね!」

72 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:28:36.37 ID:qlZXR9h30

シンジ『……』フラフラ

アスカ「あ、ちょ! 寝るな。バカシンジ! あんたそこまで生意気になっちゃったわけ!?」

ミサト「……」

アスカ「あ、んのクソガキ……あくまで無視するわけね」

ミサト「……」

アスカ「いいわよ、別に……アンタなんかそこで勝手にのたれ[ピーーー]ばいいんだわ」

ミサト「……」

アスカ「……私を、あんな目に合わせておいて……無視するなんて、最低ね

    屑よ、アンタは屑だわ」

ミサト「……貴方に権限を与えないで正解だったわ」

アスカ「!?!?!? み、ミサト!? い、いつからいたのよ」

73 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:29:03.66 ID:qlZXR9h30

ミサト「……アスカ大尉。貴方にはこの部屋において、三つの規制がされている」

アスカ「規制、ですって!?」

ミサト「一つは、この部屋への進入禁止。

    もう一つは、ガラスの向こうへの音声の伝達禁止

    そして、ガラスの向こうへの映像の伝達禁止」

アスカ「……え?」

ミサト「今は貴方の姿も音声も、彼には一切届いておらず、こちらから向こうが見えるだけ」

アスカ「……ど、どうしてそんな規制を、私に?」

74 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:29:32.66 ID:qlZXR9h30

ミサト「理由は、貴方が彼に与える精神的ストレスが、今の彼にとっては治療の邪魔だから」

アスカ「治療?……っハ! 艦長様ともあろうかたが、おやさしい事で!」

ミサト「……」

アスカ「あんな大罪人飼い殺しにするくらいなら、

    いっそのことこのまま症状悪化させて殺しちゃいなさいよ!

    アンタがヴンダーの総意なら、そうするべきなんでしょう!?」

75 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:30:02.43 ID:qlZXR9h30

ミサト「……」

アスカ「……」

ミサト「……とにかく、貴方が碇シンジに会うには時期尚早。

    話す事があるのなら、規制が解かれた後にして

    ……それからマリ!」

マリ「……はーい」

76 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:30:33.81 ID:qlZXR9h30

ミサト「アスカ大尉をこの部屋に入れたのは貴方ね?

    アスカ大尉はこの部屋に入る権限を有していない。

    手引きによって引き入れる事は越権行為よ」

マリ「……私は止めましたー」

ミサト「わかってていってるのでしょう?

    処分は下さないから、とにかく規制が解けるまで

    アスカをこの部屋に入れる事は遠慮しなさい」

マリ「……はい」

ミサト「わかったなら、両名部屋の外へ」

マリ アスカ「……」トボトボ

77 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:31:01.43 ID:qlZXR9h30

ガラスの向こう側

シンジ(ガラスの向こうが見えるようになった……)

シンジ(アスカはいなくなったけど、代わりにミサトさんがいる。あれ?)

ミサト『……碇、シンジ君』

シンジ「え、あ、はい」

ミサト『体調不良は、すぐにサクラ少尉に伝えるように』

シンジ「すみません。言い出せなくて」

ミサト『……』カツカツカツ

シンジ「あ、あの! ミサトさん」

ミサト『……』カツカ……クルッ

シンジ「あ、えっと……ごめんなさい、なんでもないです」

ミサト『……そう』カツカツカツ

78 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:31:36.40 ID:qlZXR9h30

ガシャン

リツコ「……」

ミサト「……」

リツコ「艦長室の人払い、する?」

ミサト「……必要、ないわ」

79 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:32:34.39 ID:qlZXR9h30

昼飯

サクラ『鮭まぶしてあるみたいですよ。食べやすいように、○○さんエラい工夫してくれてはります』

シンジ「うん。凄く美味しい」

サクラ『そうです。美味い飯には美味いと言って、ありがとうって言うのが礼儀です』

サクラ『たとえ殺したいほど憎んでる相手でも、不味そうに食われるよりはイイもんです』

シンジ「……」モグモグ

サクラ『……』


80 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:33:04.10 ID:qlZXR9h30

シンジ「……ねぇ。僕が嫌われてるのは、どうしようもないと思うけど……」

サクラ『……』

シンジ「……マリさんが嫌われてるのは、おかしくないかな?」

サクラ『私は嫌ってませんけど……まぁ、エヴァのパイロットは得てして嫌われるんです』

シンジ「エヴァのパイロットが、皆?」

マリ『おっと! その話はそこまでだよ!』

サクラ『マリさん』

81 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:33:32.23 ID:qlZXR9h30

マリ『そんな事言ったら私が、姫のほかにはわんこ君くらいしか友達いないみたいじゃないのさ』

サクラ『わかってますよぉ。私と、アスカさんと、シンジさんだけですよね?』

マリ『なんでやねん! って言わせたいんでしょ。ハーイハイ』ナデナデグシャグシャ

サクラ『やーんもう! 冗談きついですわー!』

シンジ「ふ、あはは」

82 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:33:58.70 ID:qlZXR9h30

マリ『! わんこ君が笑った』

サクラ『ここに来て初めてですね。 28とは思えないあどけない笑顔やわぁ』

シンジ「ちょ、やめてよ、そういう風に人の顔見るの……//////」

マリ『えっへへー、間近で見て辱めてやるー!』

ガシャン

サクラ『全く、あっちゅうまに入ってしまうんですね』

マリ「ただいまー!」ガバッ

シンジ「わっ、ただいまって……」

83 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:34:25.90 ID:qlZXR9h30

サクラ『隔離室にただいま言う人がいますか』

マリ「まーいいじゃん。私はわんこ君気に入ってここにいるんだし

   わんこ君もたまーに二人でいてあげないと寂しくて死んじゃうよ?」

シンジ「たまーに、ってここ最近ずっとじゃないか」

マリ「おぉん? 言うねぇ、わんこ君ってば」グイ

シンジ「ふぁ、や、やめふぇよ」

85 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:36:59.75 ID:qlZXR9h30

マリ「ふふん、わんこ君、良いこと教えてあげようか?

   この部屋ってね。私の権限があれば外部との音と映像を遮断できるんだよ」

シンジ「さっきみたいに?」

マリ「アレよりもっと強固。外からもこちら側が見えないようにするの」

シンジ「え……」

86 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:37:32.53 ID:qlZXR9h30

マリ「なんとなくわかったかな? つまり、

   ゴウモン しても ばれない んにゃよ」ズイッ

サクラ『ちょ、ちょっと、マリさん?』

マリ「権限発動ー! 裏コード132!」

ヴン……

87 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:38:02.07 ID:qlZXR9h30

ガラスの向こう側

サクラ「ほ、ホンマに何も見えへん! 聞こえへん!」

サクラ(アカン! シンジさんのストレスがマッハで、胃袋に穴空いてまう!

    でもマリさんほどの権限なんて私には……)

サクラ「マーリーさーん!! ちょ、開けてちょーだいよー!」バンバン

サクラ(ええい! ダメでもともと! ID認証……)


88 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:38:48.16 ID:qlZXR9h30








ガシャッ


三人「え?」


89 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:39:20.79 ID:qlZXR9h30

シンジ(何で開いたんだろ?)

マリ(ちぇーっ)

サクラ(何で二人とも半脱ぎなんやろ)



シンジ マリ「……」クンズホグレツ

91 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:40:04.93 ID:qlZXR9h30

サクラ「はっ! ちゃう、ちゃうねん。なんで扉開いてん!?」

マリ「そりゃ、さっちんはお世話係だし?」パッ

シンジ「マリさん、服直したほうがいいよ//////」

サクラ「……」

サクラ「なんやー、せやったらウチずっと中に入れたんやないですか……」

マリ「そーだね」ナオシナオシ

サクラ「……」カツカツカツ

92 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:40:39.76 ID:qlZXR9h30

サクラ(サードインパクトの元凶

    碇シンジ

    お兄ちゃんの、お兄ちゃんたちの命を奪った張本人)ツカツカ

シンジ「っ……」ビクッ

サクラ(なんや、こんな簡単やったんや

    一発殴るの

    私に、こないな権限与えられてたなんて……)ツカツカ……

93 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:41:19.88 ID:qlZXR9h30

シンジ「……」

サクラ「フンッ!」ドゴォ

シンジ「っ……!!!!」

ドタァ

マリ「うひぃ……いったそー……」








94 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:42:05.70 ID:qlZXR9h30





サクラ「すまんなぁ、シンジさん。

    私はアンタを殴らなあかん。殴っとかな気が済まへんのや」






95 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:42:32.86 ID:qlZXR9h30

シンジ「……ごめん」

サクラ「謝ってもらっても何にもなりません

    ……もう、どうしようもないことやのですから

    まぁ、アンタがエヴァに乗らんでくれる事こそが誠意やと思います」

シンジ「……」

サクラ「それだけはお願いします」

96 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:42:59.33 ID:qlZXR9h30




シンジ(……僕は、やっぱりエヴァに乗るべきじゃなかったのかな)

シンジ(最初から乗っていなければ、皆……)





97 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:43:29.63 ID:qlZXR9h30







サクラ「……で、こっからは、シンジさんの親友の妹として、接します」

シンジ「……?」

98 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:45:23.81 ID:qlZXR9h30

サクラ「お兄ちゃん、いつもゆうてはりました。

    センセは、何もかも一生懸命頑張ってる。

    何があってもセンセの味方せなアカン。

    センセが何か間違ごうた時も、ちゃんと叱って、助けてやれって。

    だから、これからは私、全力でシンジさんの味方します」

シンジ「……トウジが……?」

99 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:46:09.61 ID:qlZXR9h30

サクラ「お兄ちゃんだけが理由じゃありません。

    シンジさんはずっと、ずっと戦ってきてくれたんですもん

    私、ちゃんとそれを知ってるから、やから私はシンジさんの味方です」

シンジ「……っ……」ッ

サクラ「……シンジさん、頑張ったのに、こないなことになってしもて

    辛かったですやろ?」

シンジ「……っ、……そんな、こと……」

100 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:48:55.52 ID:qlZXR9h30

サクラ「ええですよ。『今』は私、トウジの妹です。

    シンジさんのこと、そんな嫌いやありません」

シンジ「でも……僕……」ボロボロ

サクラ「守りたかったんですよね。 皆のために戦ったんですよね。

    本当はシンジさんおらへんかったらこの世界すらもないってこと、

    私はちゃんとわかってます」ギュッ



102 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:51:37.19 ID:qlZXR9h30

シンジ「うっく……グス……うぅぅう……」ボロボロ

サクラ「今までエヴァに乗って戦ってくれて、

    ホンマに、ホンマにありがとうございました」

シンジ「……!」

シンジ「う、うああああぁぁぁぁぁ……あああぁぁぁぁ……」ボロボロ

サクラ「ん……」ギュッ

マリ「……」

103 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:52:06.93 ID:qlZXR9h30

数分後 廊下

マリ「わんこ君、寝ちゃったね」

サクラ「ほんまやわー。赤ん坊かっちゅうねん」

マリ「わんこ君の涙でビチョビチョじゃん。さっちんてば、濡れちゃったね」

サクラ「エッロいカンジに言わんでくださいよ! もう!」

マリ「……さっちん、あのさ」

サクラ「……?」

104 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:52:54.03 ID:qlZXR9h30

マリ「……私も、エヴァに乗ってていいのかな?」

サクラ「何ですか? 乗りたなくなったんですか?」

マリ「そうじゃなくて……間違って、サードインパクトみたいなのが起こったら」

サクラ「まぁ、そら大問題ですわな」

マリ「そしたら、さっちんは私のこと殴るの?」

サクラ「殴ります」キリッ

マリ「……その後。さっきわんこ君にしたみたいに、してくれる?」

サクラ「?  マリさん。言っておきますけど、ほかの誰がなんと言おうと、

    私、エヴァのパイロットは胸張って誇っていい仕事やと思いますし、

    マリさんやアスカさんには日ごろからエラい感謝してますよ」

105 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:53:20.40 ID:qlZXR9h30

マリ「……っ」

サクラ「もちろん、かつての綾波さんや、シンジさんにも感謝してます

    マリさんたちが戦ってへんかったら、物理的に世界滅亡ですもん」

マリ「……さっちん」

サクラ「なんですか? リップサービスはコレくらいにしたいんですけど」

マリ「ちゅーしていい?」

サクラ「リップサービスは、コレくらいに、したいんですけど」

マリ「じゃあハグして」ギュッ

サクラ「もー、ビチョビチョやのにー」ギュッ

106 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:54:00.26 ID:qlZXR9h30

数日後 碇シンジ隔離室

シンジ『……どう、ですかね?』

リツコ「もう完治したみたいね。嘔吐もないんでしょう?」

シンジ『はい。大丈夫です』

リツコ「……何か、いい事あった?」

シンジ『え、っと』

リツコ「隠さなくてもいいわ。

    心因性の胃腸炎の治りがやたらと早いってことは、そういうことだもの」

マヤ「でも、先輩。シンジ君はこの隔離室で一人……」


107 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:54:28.41 ID:qlZXR9h30

マリ『ニャッ』ニョキッ

リツコ「あら、貴方が頑張ってくれたのかしら?」

マリ『メインは私じゃないと思うけどにゃー』

リツコ「? そう?」

ガシャン

サクラ「シンジさーん、マリさーん。ごはんですよー」

リツコ「あら、ご苦労様」

サクラ「あ、赤木博士! いいんですか、ここに居て」

108 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:55:06.96 ID:qlZXR9h30

リツコ「あくまで被検体の研究よ」

マリ『リツコ様がわんこ君のこと気にかけてくれてたの、私知ってるよー』

リツコ「ふふふ、そうね。まぁ貴方たちに横取りされちゃったみたいだけど」

マヤ「先輩ってば……」

リツコ「それより、シンジ君。右の頬がちょっと腫れているみたいだけれど」

109 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:55:32.53 ID:qlZXR9h30

シンジ『これは、ちょっと転んじゃって……』

サクラ「私が殴りました」

シーン……

リツコ「……」

マヤ「え、サクラちゃん……?」

サクラ「……艦内代表として、一発だけシンジさんをぶん殴りました」

110 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:55:58.80 ID:qlZXR9h30

シンジ『ちょ、ちょっと! 違うんです! サクラちゃんが悪いわけじゃなくて』

リツコ「……そう。なるほどね」スッ

マヤ「え? 先輩」

リツコ「シンジ君、お薬はもう終わり。食事も今日からいつも通りよ」

シンジ『あ、はい……?』

111 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:56:25.39 ID:qlZXR9h30

リツコ「それとね、サクラ少尉?」

サクラ「……はい。いかなる処分も―――」

リツコ「頑張るのよ。シンジ君ったらてんでニブチンなんだから」

サクラ「……そ、そんなんじゃありません」

リツコ「ふふっ まぁ、せいぜい健全な関係を育みなさい」カツカツカツ

リツコ マヤ→退室

112 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:56:56.53 ID:qlZXR9h30

マリ『……ッフゥ……さっちん?』

サクラ「……コレは、ケジメです。殴ったのは事実ですから」

マリ『助け舟には乗っかっとくもんだよ?』

サクラ「ええんです。私はコレで。それより」

ガシャン

サクラ『はよぉご飯食べましょー。私もお腹ペコペコですわ!』

マリ『わーい!』

シンジ『お肉久しぶりだなぁ』シミジミ

355 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:43:20.56 ID:1NwCUpv20

ある日 碇シンジ隔離室

サクラ「シーンジさんっ、あっそびに来ましたよー」ガシャン

シンジ「いらっしゃい……って、言わされるようになってから少し経つけど、

    ここってあくまで隔離室だよね」

サクラ「ええんです。どうせここに入る権限持っとって好き好んで入ってくるのは

    私かマリさんくらいですし」

114 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 01:59:22.56 ID:qlZXR9h30

シンジ「遊びに来てくれて嬉しいけど……」

サクラ「いらん心配せんといてくださいっ

    私はシンジさんのことが好きでここに来てるんですから」

シンジ「……あ、ありがとう」

サクラ「それにシンジさんの部屋に居るってだけでお仕事してることになりますし」

シンジ「あー、なるほどね」

サクラ「内緒ですよ?」テヘペロ

シンジ「うん、内緒にする」

116 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:01:59.53 ID:qlZXR9h30

シンジ「……ねぇ、サクラちゃん」カチャカチャ

サクラ「なんですー? あ、音爆弾いきますよ」カチャカチャ

シンジ「了解  あのさ、今日って」

サクラ「ん? あ、もしかして、シンジさん」

シンジ「うん。で、お願いがあるんだけど……」

サクラ「できる範囲でなら協力します!」

118 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:06:52.85 ID:qlZXR9h30

アスカの部屋

マリ「姫ー」

アスカ「……何よ」

マリ「ご飯食べよー」

アスカ「はぁ? アンタはバカシンジと一緒に食べるんでしょ?」

マリ「最近姫ってばずっと不機嫌なんだもん でも、今日は姫と一緒がイイの」

アスカ「ふんっ、勝手にすれば?」スッ

マリ「ちょっとまったぁ!」

アスカ「何よ、扉に立ちふさがってたら食堂にいけないじゃないの」

119 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:07:21.81 ID:qlZXR9h30

マリ「……ね、今日は何の日でしたっけ?」

アスカ「なっ……し、知らない……わよ」

マリ「ニヒヒwwww  私はぁ、わかってるよぉー?

   お姫様の聖誕祭じゃありませんかぁ?」

アスカ「……そうよ」

マリ「特別なお料理を用意させてもらいましたにゃー」ガラッ

アスカ「ったく……変な気使ってんじゃないわよ、もう」

マリ「姫ー、一回でいいから素直にアリガトーって言って」

120 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:08:00.06 ID:qlZXR9h30

アスカ「べ、別に祝ってくれなんていった覚えは」

マリ「……」ジー

アスカ「っ、あ、ありがとう! 嬉しかったわよ……ごめん、素直じゃ、なかった」

マリ「そんな姫が大好き! シェフも喜ぶよ!!」ガバチョ

アスカ「んもー! くっつくな! 恥ずかしい! ほら、料理冷めちゃうでしょ?」

マリ「えっへへー、三ツ星シェフが腕によりをかけて作りましたー!」

アスカ「ハンバーグ? 一応言っとくけど、私、ハンバーグにはうるさいわよ」

マリ「コレで満足できなかったらこの世界で満足できる味はないとおもうにゃー」

アスカ「ふふん、どうだか。でも、ありがたく頂戴するわよ」

122 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:11:24.03 ID:qlZXR9h30

艦長室

ミサト「……何事?」

リツコ「いいじゃないの。たまにちょっとは贅沢しても」

ミサト「物資には限りがあるのよ? 少量とはいえ、あまり感心できないわね」

リツコ「『今日』くらい、いいんじゃないの? 美味しそうじゃない、ハンバーグ」

ミサト「……」

リツコ「ちゃんと味わって食べなさいよ。シェフもそのほうが喜ぶわ」

123 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:11:51.32 ID:qlZXR9h30

アスカの部屋

アスカ「……」モグモグ

マリ「……♪」モグモグ

アスカ「……」モグモグ

マリ「……んにゃは、最期の一口までおいちー♪」パクッ

アスカ「……」モグ、モグ

マリ「ごちそーさまでした」

アスカ「……ごちそう、さま」

124 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:12:21.69 ID:qlZXR9h30









マリ「……三ツ星シェフの正体、わかったかにゃ?」

アスカ「……」コクン


125 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:12:53.86 ID:qlZXR9h30

艦長室

リツコ「ミサト……?」

ミサト「……っ」

リツコ「口に合わなかった? 食べ始めてからずっと黙ってるけど」

ミサト「……そんなわけ、ないじゃない」

リツコ「……だと思った」

ミサト「……少し、歩いてくる」

リツコ「はいはい」

126 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:13:31.40 ID:qlZXR9h30

碇シンジ隔離室

シンジ(本当に調理器具貸してもらえるなんて思ってなかったなぁ

    ○○さん、いつか会えるといいなぁ。直接お礼言おう)

シンジ(でもなぁ……もしかしてさしでがましいことしちゃったかな?

    ミサトさんだって、大変だろうに……

    僕のこともあんまり見たくないような感じだったし……)

127 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:13:58.14 ID:qlZXR9h30


カツカツカツカツ

シンジ(? 誰か来た?)

カツカツカツカツ ガシャン

ミサト『っ……ッハァ、ハァ……』キョロキョロ

シンジ「ミサト、さん?」

128 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:14:27.10 ID:qlZXR9h30


ミサト『!』タタタタッ

シンジ(あれは、監視カメラと集音マイク……?)

ミサト『フンっ!』ブチィッ

129 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:15:20.73 ID:qlZXR9h30

ミサト『……シンジ君!!!!』

シンジ「は、はい」









ミサト『……美味しかった!!!!』





130 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:15:50.37 ID:qlZXR9h30

シンジ「!!」

ミサト『……美味しかったわよ。すごく……』フルフル

シンジ「……ミサトさん」

131 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:16:29.23 ID:qlZXR9h30

ミサト『……ごめんなさい。シンジ君……私……』プルプル

シンジ「……いえ、なんとなく。わかります。仕方ないですよね」

ミサト『……ありがとね……』

ミサト『っ』カツカツカツ

132 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:16:56.37 ID:qlZXR9h30

廊下

ミサト「……っ、アスカ、大尉」

アスカ「……何よ、ミサト」

ミサト「……」

133 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:17:26.78 ID:qlZXR9h30

アスカ「……用がないなら、私行くけど」

ミサト「アスカ」

アスカ「何よ」

134 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:18:29.52 ID:qlZXR9h30




ミサト「誕生日、おめでとう アスカ」




アスカ「……フンッ ミサトも、もうちょっとしたらゾロ目ね」



ミサト「耳に痛いわ……」

アスカ「……」

135 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:19:09.92 ID:qlZXR9h30

ミサト「こんな気持ちになれるのも、おそらく今日くらいだと思う。

    だから、今だけ本心を言わせてもらうわ」

ミサト「いつか、いつかね……シンジ君と、貴方と三人で、また……」







アスカ「わかってるわよ!」ギュッ


136 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:19:45.92 ID:qlZXR9h30

ミサト「……っ」

アスカ「私だけは、ちゃんとわかってるから」

ミサト「あすかぁ……」メソメソ

アスカ「四十路になってそんなみっともない声出すなっての! ここ、廊下!」

ミサト「グス……アスカだってアラサーの癖に」

アスカ「ッさいわね。あとね、ミサト。

    別に、私にだったらいつでもその情けない姿さらしても大丈夫だから」

ミサト「何よあんたたちはぁ……いい大人を泣かせて楽しいのかしら?」グスグス

137 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:20:23.36 ID:qlZXR9h30

アスカ「超楽しいわよ! でも廊下で艦長が泣いてたとか噂されたら困るから、

    早く艦長室戻れ!!」バッ

ミサト「うん、戻る。ちょっち泣いてくる」グスグス

リツコ「艦長室周辺の人払い完了しました」

ミサト「ありがとね、ヒッグ……リツコ……あとお酒付き合って」メソメソ

リツコ「……やめたんじゃなかったの?」

ミサト「今日だけよぉ……お願いぃ……」

リツコ「いいわよ、いいから、艦長室に入ってから泣いて頂戴」

138 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:21:03.48 ID:qlZXR9h30

碇シンジ隔離室

シンジ『……』ポケー

アスカ「なんて面してるのよ……ったくしっかりしなさいよね」

シンジ『アスカ?……アスカ!!』ガバッ

139 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:21:31.25 ID:qlZXR9h30

アスカ「はいはい、そんなガラスにへばりつかなくてもそっち行ってあげるから」

ガシャン

アスカ(通れた)ホッ

シンジ「アスカ、ごめん……僕は……」

アスカ「……」

シンジ「あんなことをしてしまって……僕が乗ったエヴァで、あんな……」

140 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:22:04.85 ID:qlZXR9h30

アスカ「……バカシンジ!!」ポカッ

シンジ「あいたっ!」

アスカ「そうじゃないでしょ! 今日は何の日なのよ!!!」

シンジ「え、あ、そうだった。アスカ、あの、誕生日おめでとう」

アスカ「あんたバカァ!? 女はね、アラサーになると祝われても複雑なのよ!

    祝うにしても気の効いたプレゼントとかそういう感じで

    雰囲気を大切にするものなのよ!!

    それが何? ハンバーグ!?」

シンジ「ご、ごめん。でも、僕がここでできる事なんて……」

アスカ「それしかないでしょうね。 当然だわ!

    だから……その」

141 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:22:30.20 ID:qlZXR9h30




アスカ「また……作りなさいよ」モジモジ

シンジ「えっ……」

アスカ「美味しかったっつってんの……

    一口目ですぐわかったわよ。あんたの味だって」

シンジ「……うん、わかったよ」

アスカ「……うん」

シンジ「……」

アスカ「……」

142 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:23:03.44 ID:qlZXR9h30

アスカ「て、いうか……」

シンジ「あ、やっぱり突っ込む?」

アスカ「……何なのよ、この部屋はぁ!!!?」



マリ「いらっしゃい姫ー って、あれ? 二位だ!」マンマミーヤッ

サクラ「マリさんがどエラいよそ見してる間に追い抜かせてもらいました」ワノレイージイズナンバーワンッ

マリ「ちぇーっ あ、姫もお菓子食べるー?」

143 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:23:42.13 ID:qlZXR9h30

アスカ「バカシンジ、アンタねぇ! 隔離されてるんじゃないの? 軟禁じゃないの!?」

シンジ「そう聞いてるんだけど、でも二人が入り浸ってから物が増えちゃって……」

アスカ「あ、これ、コネ眼鏡このゲームどこで……」

マリ「やろーよー、コレでちょうど四人対戦できるしー」

サクラ「えーアスカさんやるんですか?

    マリさんはチョロかったのに、

    これからは本気出さんとイカンみたいですね」

マリ「お? お? なんだい、私だってやるときゃやるよー! リベンジだ!」

144 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:24:12.78 ID:qlZXR9h30

アスカ「……呆れた。 全然心配する必要なかったんじゃない」

シンジ「あ、ありがとう。心配してくれて」

アスカ「っ、べ、別に……まぁ? 胃腸炎も大変だったろうし?」

サクラ「ツンデレツンデレしとらんと、お二人も参加してくださいません?」

アスカ「はぁ? 軽口叩いていられるのも今のうちよ!」

マリ「ボッコボコにしてやんよ!」

145 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:24:51.26 ID:qlZXR9h30

シンジ「なんか、いいのかな、って思うよ。やっぱり」

サクラ「え?」

シンジ「本当なら隔離で済まないような罪を犯しているのに……

    皆と一緒に居てもいいのかな……って」

サクラ「……そうですね。正直、こんなの見たら納得しない人も居ると思います」

シンジ「……」

サクラ「でも、シンジさんは、ここに居てもええと思いますよ?」

シンジ「……」

サクラ「少なくとも、今ここに居る人と、艦長、赤木博士。

    この人たちは、シンジさんに居てほしいと思ってます」

シンジ「……僕は、ここに居てもいいのかな?」

サクラ「ええです!」

シンジ「……そっか、僕は」





シンジ「僕は、ここに居てもいいんだ……」





148 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:31:01.94 ID:qlZXR9h30

一応ここでひと段落っぽくしたけど、
エロあり変態要素ありの続きって需要ある?
書いてる途中だけどここで終わったほうが綺麗だなって思った。

151 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/26(水) 02:43:22.63 ID:qlZXR9h30

実は強い否定がなかったら書きたいと思っていた。
というか、この状況が整ったことによって書けるエロスがそこにうんぬんかんぬん

なので、ここで本編は終了。
後日おまけ的に変態エロSSをこのスレで投下する。

153 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2012/12/26(水) 15:38:48.11 ID:qlZXR9h30

サブタイ思いついたし少し書けたから予告しておく
『シンジ「ヴンダーで暮らす」ピンクの栞』
とりあえず11時頃に書けた分投下するかも

154 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:12:46.27 ID:qlZXR9h30

シンジ「ヴンダーで暮らす」 ピンクの栞






155 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:13:13.10 ID:qlZXR9h30

アスカの誕生日から数週間後のある日

サクラ「ほら食器下げてきますねー」

シンジ「ありがとう」

サクラ「そうそう、シンジさん。今日からアスカさんとマリさんは、

    ヴンダーとの連携訓練とかで一日おきにいらっしゃらなくなるので

    当分は私だけになっちゃいますよ」

156 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:13:56.02 ID:qlZXR9h30

シンジ「そうなんだ。 訓練か、懐かしいなぁ。

    ……そ、そんな顔しないでよ! 乗らないから!」

サクラ「わかってればええんです。

    それよりも、私ら二人きりだからって変な気は起こさんでくださいねー?」

シンジ「さ、サクラちゃんってば」

ガシャン

157 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:14:25.94 ID:qlZXR9h30

サクラ「……ねぇ、シンジさん」

シンジ『? なんか、久しぶりだね。ガラスのそっち側から話しかけてくるの』

サクラ「最近、ずっと女の子三人に囲まれてますやん?」

シンジ『え、う、うん。そうだね』

サクラ「……何か思うところはありませんか?」

シンジ『いや、そりゃあ、嬉しいけど?』

サクラ「んー……そういう反応じゃ足りひんのですわ」

シンジ『?』

158 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:15:22.73 ID:qlZXR9h30



サクラ「……この間艦長が記録機器ぶち壊していきましたさかい

    その、すっきりしてきてもええんですよ?」

シンジ『……』




159 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:15:55.63 ID:qlZXR9h30

シンジ『……サクラちゃんの口からそういうこと聞きたくなかった』シクシク

サクラ「いやぁ、でもほら、アスカさんもマリさんも魅力的やし

    間違いがあっても困るというか……

    性欲のほうも、ある程度発散せんと、溜めっぱなしはよくないですよ?」

シンジ『わ、わかった。わかったから、この話はもういいでしょ?』

サクラ「大事な事ですよ?」

シンジ『まぁ、確かにサクラちゃんたちに囲まれて、

    そんな気が全くよぎらないわけではない、し』

160 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:16:31.06 ID:qlZXR9h30

サクラ「……今なんていいました?」

シンジ『ご、ごめん。気持ち悪いよね』

サクラ「アスカさんじゃありませんし言いません。それより、なんて言いました?」

シンジ『え……』

サクラ「……」

シンジ『……そんな気が全くよぎらないわけではない?』

サクラ「その前です」

161 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:16:57.63 ID:qlZXR9h30

シンジ『サクラちゃんたちに囲まれて?』

サクラ「……私も、含まれとるんです?」

シンジ『だ、だから、ごめんって……//////』

サクラ「……」ドクン

サクラ(シンジさん、やっぱ性欲あるんやなぁ)

サクラ(時々、いらんところ見とるなぁっては思ってたけど……

    ウチの事も、意識してもろてるんやなぁ……)

162 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:17:30.44 ID:qlZXR9h30





サクラ「えぇ、そ、そういうのでしたら、そのぉ……」モジモジ

サクラ「み、見ます?」

チラッ

シンジ『さ、サクラちゃん』ドギマギ




サクラ「っ……」




163 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:18:06.64 ID:qlZXR9h30

ピッ
ヴン

サクラ(……アカン)

サクラ(アカンで、鈴原サクラ)

サクラ(コレは良くない。失敗や)

ヴン

164 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:18:33.61 ID:qlZXR9h30





サクラ「し、シンジさん。今のは、忘れてください!」

シンジ「あ、う、うん。忘れるよ。……うん」ドキドキ

サクラ(その反応は絶対ウソやぁぁぁぁぁ……!)

165 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:20:12.25 ID:qlZXR9h30

サクラの部屋

サクラ(もー、アカン

    あのあと、ずっとシンジさん視線合わしてくれひんかったし

    あ、でも、晩御飯のときは全然普通やったなぁ……)

サクラ(……もしかして、ホンマに溜まってて……)



サクラ(ま、まぁ、サルベージされるまでは中学生やったんやもんな。仕方ない仕方ない)

166 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:21:24.92 ID:qlZXR9h30




サクラ「……」モジモジ

スッ

サクラ「……んっ……」フニッ





167 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:22:01.56 ID:qlZXR9h30

サクラ(……シンジさん、まさか私のこと思てシたんやろか)

サクラ「……ン……フゥ……」クチュ……

サクラ(こんなん……久しぶりや……

    あれ、でも、そん時は私、何で欲情したんやったっけ?)

サクラ「ふぁ……ハァ……」クチュ、ニチュ……

サクラ(ここ、壁薄いし……早めに済ませな……)

サクラ「んっ……」





サクラ(でも……アカン、これ……やめられへん……)


168 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:22:32.11 ID:qlZXR9h30



翌日 碇シンジ隔離室

サクラ『シンジさん? 朝ごはんですよー』

マリ『わーんこ君! ひっさしっぶりー!』

アスカ『一日しか経ってないじゃない……』

シンジ「おはよう、みんな」

……



169 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:23:10.82 ID:qlZXR9h30

マリ「わんこ君っ」ガバッチョ

シンジ「わぁっ? な、なに?」

マリ「ンニャフー♪ わんこ君の匂い……」

アスカ「あんたそれいっつも言ってるけど、バカシンジの匂いなんか嗅いで楽しいわけ」

マリ「たのひぃ」クンカクンカ

シンジ「や、やめてよぉ、恥ずかしいってば」

アスカ「まぁ、この部屋には必要な施設は整ってるし、シャンプーの匂いはして当然でしょうけど」

マリ「シャンプーの匂いじゃないんだにゃー」クンカクンカ

170 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:23:38.23 ID:qlZXR9h30

サクラ「……」

マリ「……興味あるのかにゃ?」

アスカ「……べ! 別に!」

マリ「ニヤニヤ」ニヤニヤ

サクラ「えっとぉ、すみませんシンジさん。私は、興味あります……」

シンジ「ひぇっ?//////」

サクラ「だってマリさんいっつも気持ちよさそうなんですもん。気になりますよぉ」

アスカ「ちょ、何よ、コネ眼鏡だけじゃなくてあんたまで匂いフェチなわけ?」

マリ「姫も意地はらんとかいでみたらええやん」

サクラ「ええやんええやん」

アスカ「ヌググググ……」








171 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:24:18.03 ID:qlZXR9h30

数分後

シンジ「……」

サクラ「……」スンスン

マリ「どう?」スンスン

アスカ「……」スンスン

アスカ「別に、特別な匂いがするわけではないけど」

サクラ「あー、でも、ウチわかるかもしれません……きもちええわぁ」トロン

マリ「でしょー?」スンスン

シンジ「あの……えっと、凄く、恥ずかしいんだけど」



172 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:24:44.80 ID:qlZXR9h30

マリ「まってよー、今いいところなんだから」

サクラ「そ、そうですよ。もちっとだけ」クンクン

シンジ「ふぁっ……さ、サクラちゃんっ!」

アスカ「……気持ち悪い」//////

マリ「ありゃ、わんこ君本気で感じちゃってる?」

サクラ「え?」

シンジ「そこかしこを弄られたら、そうなるよ……」

アスカ「ば、バッカじゃないの!? それくらい我慢しなさいよ!」

マリ「あははは、ごめんごめん」

サクラ「……」

173 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:25:20.88 ID:qlZXR9h30



マリ「さってと、明日も訓練だから、自分の部屋で寝ますかねー」

アスカ「あんたは入り浸りすぎなのよ」

マリ「でも最近は姫も一緒じゃーん」

アスカ「私は、いいのよ。前まで一緒に住んでたんだし」

サクラ「ほらほら、行きますよー」

シンジ「おやすみ、みんな」

三人『おやすみなさーい』



サクラ「……」



174 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:26:08.18 ID:qlZXR9h30

数秒後

サクラ『……』







シンジ「……ハァァァァァア」グッタリ


175 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:27:05.75 ID:qlZXR9h30

サクラ『……シンジさん?』

シンジ「!?」ビクン

サクラ『……えっと、差し出がましいようですけど……』

サクラ『音漏れてるとか思うと、集中できませんやろ?

    今日は、ここ全部遮断しておきますので……その……

    冷やかしとかやなくて、ホンマに、スッキリしといてください』

シンジ「////// サクラちゃん……」

サクラ『き、気にせんといてください。しょうがない事ですし、

    体調管理も私の仕事ですし、

    これからはシンジさん一人のときは、映像も音も遮断しておきますので』

シンジ「……複雑だよぉ」ガックリ

サクラ『そ、それじゃ』

ヴン


シンジ「……」

シンジ「ふぅ……」

176 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:27:59.17 ID:qlZXR9h30

サクラ(シンジさんすみません……

    でも、実はこの部屋の防音機能。

    この間からガラスのこっち側にも着いたんです。)

シンジ『……』スタ、スタ

サクラ(トイレ? トイレで済ませてしまうんですか?)

シンジ『……』ガチャ バタン

サクラ(ま、まぁ、部屋の真ん中でオナニーちゅうのも、変な話やろうしな

    当たり前か……)



サクラ(ホンマ……予想通りの人です でも)


177 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:28:29.35 ID:qlZXR9h30


カチッ

サクラ(隔離室言うだけあって、シャワー室にもトイレにも、監視カメラ着いてるんですよ)

シンジ『……』モゾモゾ

サクラ(アカンわ、これ……うちホンマもんのド変態やん……

    男の人のトイレ見て、ドキドキしてるなんて……

    アスカさんにバレたら一生軽蔑されそうやわ……)

シンジ『……』ポロン

サクラ(男の人の……保健体育的なのでは見たけど……

    アレって、おしっこと精液が出るところって同じ穴やんねなぁ?)

178 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:29:02.87 ID:qlZXR9h30

サクラ(その、どっちも流れる管を、女は銜え込む

    ……アレが、ココに入るん?)

クチュッ

サクラ「ん……」

サクラ(そうやった、ここは、音漏れへんのやった)

サクラ「ん、はっ……あっ……」クチュクチュ

サクラ(一瞬、男の人をアレを汚いとか思ったけど……

    そういう意味ではこっちもそんなかわらんよなぁ?

    そんな、位置も変わらんし……)

サクラ「ハァッ……んっ……」クチュクチュ






179 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:29:30.14 ID:qlZXR9h30



サクラ(あれ? シンジさん、もう用足したんやろか

    便器に座って、黄昏とる)

シンジ『……』スッ

サクラ(あ……始めるんや)

シンジ『っ……』

サクラ(ふぇ……)

シンジ『……』ビンビン

サクラ(……ひえええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ……)


180 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:29:57.77 ID:qlZXR9h30

シンジ『……』スッ

サクラ(え、え? さっきの、中学生ってあんなもんなんやって、思ったのに……

    全然、別人やん!?

    シンジさんのシンジさん全然別人やん!)

181 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:30:30.34 ID:qlZXR9h30

シンジ『っ……ふぅ、ふぅ……』スッスッスッ……

サクラ(そないに擦って……痛ないんですか?)

シンジ『はぁ、はぁ……』

サクラ(……シンジさんのこんな顔……初めて見た……

    目ぇ瞑って、切なそうにしとる顔……

    なんか、やっぱりシンジさんは可愛ええなぁ)

182 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:30:56.97 ID:qlZXR9h30

サクラ「んっ……ふぅっ……」クチュックチュッ

サクラ(……でも、持っとる獲物は、ホンモノやなぁ……)

シンジ『っ!』ビュルルゥッ

サクラ(あ)

シンジ『ふー……ふー……』ビュルビュル……

サクラ(でてもーた……ちょっと、早いんとちゃいます?)

サクラ(て……)

183 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:31:22.97 ID:qlZXR9h30

シンジ『……』スッスッスッ……

サクラ(ちょ……)

シンジ『……』スッスッスッ……

サクラ(二回戦!?

    タフ、やなぁ……シンジさん……)

184 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:32:25.71 ID:qlZXR9h30

数分後

シンジ『ハァハァ』

サクラ「はぅんっ……! んっ……」クチュクチュ

サクラ(凄い、なぁ……あんな大きいので、一回どころやなく二回も相手してもらえるんや)

シンジ『ハァハ……っ』ビュ、ビュル

サクラ(あ、出た……量少ないな)

シンジ『……』フキフキ

185 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:32:55.66 ID:qlZXR9h30

サクラ(……シンジさんトイレから出てくる、

    一応、向こうからは見えないけど……流石に恥ずかしいし、

    それに今日はもう結構楽しんだし……コレくらいにしとこかな)

プチッ

カツカツカツ








サクラ「はぁ……」

サクラ(最低や 私って)

186 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:33:24.18 ID:qlZXR9h30

サクラ(二日おきに、私のこの行為のタイミングは訪れる)

翌日夜

アスカ「バカシンジ! 訓練終わったから遊びに来てやったわよ!」

マリ「もー、姫ってば急ぎすぎー」タッタッタ

アスカ「昨日のリベンジよ! シンジ、今日は完封してやるんだからね!」

シンジ「あはは、お手柔らかに……」



サクラ(訓練の終わった日は、夜からシンジさんの部屋に皆で入りびたり)


187 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:33:53.33 ID:qlZXR9h30

翌日夜

サクラ「明日も訓練ですか?」

マリ「そうだよっ、最近忙しいにゃー」

アスカ「早く部屋戻るわよ。明日も早いんだから」

シンジ「あ、じゃあ、皆おやすみ」



サクラ(そして、シンジさんからは見えず、こちらから見えるこの場所で

    私の秘め事は再開する)

188 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:34:24.11 ID:qlZXR9h30

サクラ「んっ……くぅっ!……」クチュクチュ

サクラ(ホンマに気持ちええことって、癖になるんやなぁ)

サクラ(シンジさんのオナニー見ながら、私もオナニーする……

    変態や……私……私、ホンマに変態になってしもた……)


189 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:35:15.27 ID:qlZXR9h30

翌々日 碇シンジ隔離室

サクラ(……あれ?)

シンジ「〜♪ 〜♪」

サクラ(……鼻歌歌っとらんと、そろそろ始めてもええんですよ?)

シンジ「〜♪」

サクラ(……)

シンジ「〜♪」

サクラ(まさか……)

サクラ(今日は、そんなつもりやないってことですか?)

190 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:35:51.31 ID:qlZXR9h30

サクラ(そ、そんな……こっちはもう、その気になってしもてるのに……)クチュ

サクラ(シンジさんがそこにいてるんやったら、

    見られてるっぽくて、なんかイヤやわ)

サクラ(……まぁ、どうせ、誰にも見えんようにすればええのやし……)

ヴン

サクラ(これで、どちらからも見えへん聞こえへん)

サクラ(心置きなく……できる)




……


191 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:36:19.50 ID:qlZXR9h30

サクラ「はぁ、はぁ……ん、ふぁ……」クッチュクッチュ

サクラ(この間まで入り口擦る事しか考えてへんかったのに……

    シンジさんのアレ見てから……指入れることしか考えてへん……)

192 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:37:00.97 ID:qlZXR9h30

サクラ「んく、くぅ……」ヌッチュヌッチュ……

サクラ(もちっと、奥……あ、でも……んー

    んああ、もう、一人遊び覚える前に、遊んどくべきやったな……

    二十歳超えて経験ないって、めんどくさい思われるんやろか……

    遊ぶ……か……)

193 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:37:32.84 ID:qlZXR9h30




ゴンッ




サクラ(ア カ ン)

サクラ(思い出してもーた)

194 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:38:24.33 ID:qlZXR9h30

*****

サクラ(こんなん……久しぶりや……

    あれ、でも、そん時は私、何で欲情したんやったっけ?)

*****

サクラ(……『そん時』ってシンジさんのサルベージが決定したときやないか……)

サクラ(いまや憎まれものやけど、私にとってはシンジさんはヒーローなんや

    せや、その人のお世話係やるっちゅう話になって……

    もう、色々妄想してしもたんや……)

195 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:39:01.91 ID:qlZXR9h30

サクラ「ハァッ……ハァッ……」ヌッチュヌッチュヌッチュ

サクラ(遊ぶなんて考えられへん……だって、だって……)

サクラ「んっ……!」ヌッチュヌッチュ



サクラ(うちは……シンジさんに抱いてもらいたいんやもん……)



サクラ「っくぅ!……い、く…っ」ビクビクビク








シンジ『〜♪』

サクラ「!!!???」


196 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:39:38.98 ID:qlZXR9h30

サクラ(へ?          何で?)

サクラ(なんで、シンジさんが見えとるん?)

サクラ(そ、そんな、ウチ……音声も映像も遮断したはず……)

サクラ(……)





サクラ(見 ら れ て も う た ?)








197 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:40:10.44 ID:qlZXR9h30




サクラ「あ……っ」ビクビク

サクラ(な、なんやこれ……)

サクラ「また……イッちゃう……」

サクラ(めっちゃ、気持ちええ……)

サクラ「ッ!」ビク、プシュァッ

ポタポタ……






198 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:41:55.02 ID:qlZXR9h30

……

サクラ「はぁ……はぁ……」グッタリ

サクラ(……なんや、さっき。途中でまちごうてボタン押しとったんや……

    しかも、向こうからはこっちが見えてない設定のボタンやった……

    見られては、ない 問題ない)






199 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:42:28.77 ID:qlZXR9h30



サクラ(問題はウチや……)




サクラ(なんで、見られてなくてがっかりしとんねん……)





200 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/26(水) 23:43:12.56 ID:qlZXR9h30

続く

213 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:17:25.23 ID:sswPRBTR0

翌日 夜

サクラ「○○さんから予備の調理器具貰ってきましたよー!」

マリ「お!」

アスカ「待ってました!」

シンジ「わぁ、ありがとう!」

サクラ「いえいえ、シンジさんのハンバーグのレシピと引き換えですから、

    ○○さん喜んでましたよー♪」

シンジ「そんなたいしたものじゃないよ」テレテレ

214 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:17:55.60 ID:sswPRBTR0

マリ「わんこ君のお料理は凄く美味しいよ。一緒に食べた私が保証するにゃー」

アスカ「そうね、まぁそこだけは認めてあげなくもないわ」

シンジ「そこだけって……まぁ、今できる事って言えばこれくらいか……」

サクラ「あと、色々隔離室から直接物資いただけるみたいなんで、

    あのパネルで操作するそうです」

シンジ「あ、何のパネルだろうって思ったら、そういう機能もあったんだ」

ピッピッピ

シンジ「あ、お肉在庫無いみたい」

マリ アスカ(ガーン!)


215 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:18:30.26 ID:sswPRBTR0

サクラ「ただし、シンジさんに与えられた権限は食料品と日用品だけです」

シンジ「わかってるよ。慎ましく、暮らさせてもらってるだけでも……」

マリ「ほしいものがあるときは私たちにおねだりするといいんにゃよ」

シンジ「で、でもそれだとまるで……」

アスカ「そうねぇ。まるでアンタはヒモのような男ね」

シンジ「うぅ……」

サクラ「主夫って言い方はできひんねやろか」ヒソヒソ

マリ「素直じゃないもんにゃー」ヒソヒソ

アスカ「聞こえてるっつーの!!!」

216 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:19:12.27 ID:sswPRBTR0








サクラ(そうやってん)

サクラ(アスカさん……シンジさんのこと好きやってんな

    最近自分の性欲に忠実になりすぎて、すっかり忘れとった)


217 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:19:38.54 ID:sswPRBTR0





サクラ(……でも)






218 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:20:11.64 ID:sswPRBTR0

夜 碇シンジ隔離室

シンジ「♪」

サクラ(シンジさんの鼻歌のレパートリーが増えとる……

    マリさんに曲教わっとんのかな。懐メロばっかりや)

シンジ「♪〜」

サクラ(椅子でクルクルまわっとる……

    はぁ……なにこの人、天使?)

サクラ(それに比べて、私は……)




サクラ「んっ……」クチュ

219 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:21:05.89 ID:sswPRBTR0

サクラ(……一回味を占めると、堕ちるのなんて一瞬やった)

サクラ(見られているのに、見られていないという安心感が

    その後の行為を増徴させた)


サクラ「シンジさん……んくっ……あぁ……」ヌッチュヌッチュ

サクラ(シンジさん……鼻歌ばっかり歌うっとらんと、見てくださいよ)

シンジ「♪……」

サクラ(ほら、ウチ……もぉこんなになってしまってますよ?)クパァ……

シンジ「……♪」

サクラ(あ、ちょっと目線合った……)ピクッ


220 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:21:32.66 ID:sswPRBTR0

サクラ「っ……ハァ、ハァ」ヌチュヌチュヌチュ

サクラ(頂戴……シンジさんの視線、もっと、頂戴……)

サクラ「んっ……ふっ……ぅぁっ……」ヌチィッ

サクラ(中の、上のほう……気持ちええ)

サクラ「フッぅ……んっ……んんぅっ!」ヌチィッヌチィッ

サクラ(あ、この感覚……アカン、アカンやつや……)ビクビク

221 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:22:07.37 ID:sswPRBTR0

サクラ「あっ、あっ……」ヌチッヌチッヌチッヌチッ

サクラ(出る……出てまう……)

サクラ「あっあっあっ……――――――っ!」

プシュッゥゥ……

ポタポタ……





222 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:22:55.33 ID:sswPRBTR0

サクラ「――――――っ、ぁ……」ビクン、ビクン

サクラ「――――……ふ、ぅぁ…… はぁ、はぁ、はぁ……」グッタリ



サクラ(やばいなぁ……行為がエスカレートする度に……

    気持ちええのも、凄くなってってる……)

サクラ(いつか、シンジさんにホンマに見てもらえるときが来るんやろうか……)

ポタポタ

ポタポタ

ポタ…… 

223 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:23:23.09 ID:sswPRBTR0

アスカ マリ 訓練の日 朝   サクラの部屋

サクラ「んぁ……ふにゃ……」

サクラ「……らめれすよぉシンジさん……そんなところ……」

サクラ「……そこは……らめぇ」

サクラ「……入り口に……緑の甲羅投げちゃダメですってばぁ……」

224 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:24:03.42 ID:sswPRBTR0

スミレ「……アンタ、まだ寝てて良かったのかい?」

サクラ「……ふぇ?」

サクラ「朝、や」

サクラ「……て……11時!?!?!?」

サクラ「朝やないやん!!! ひ、昼やん!!!」

スミレ「ーったくまたアンタはうっさいねぇ。早くお世話係してきな」

サクラ「スミレさん起こしてくれてアリガトー」

スミレ「んー、朝も起こしたんだけどねー」

サクラ「ギャース! ごめんなさいぃぃぃ!!」

225 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:24:29.27 ID:sswPRBTR0

サクラ(私の阿呆! ばかぁ!

    オナニー気持ちよくてやりすぎて寝不足て……

    もう……ホンマにただの変態やん!!

    アカン、マジで泣けてきた)

サクラ「うぇ、グスッ……」

サクラ(落ち着け……さっさと着替えて顔を洗おう)

モゾモゾモゾ
タッタッタ
バシャバシャ

クルッ

サクラ「なっ!?」

226 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:24:57.43 ID:sswPRBTR0


サクラ(スパッツ履き忘れとった!! 危ない危ない……)











サクラ(危ない……?)






227 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:27:07.50 ID:sswPRBTR0

昼ごろ 碇シンジ隔離室

サクラ『あのぉ……お邪魔します』

シンジ「あっ、いらっしゃい。サクラちゃん」

サクラ『あのぉ……えっと、ごめんなさいシンジさん。遅れてしもて』

シンジ「ん?」

サクラ『え?』

シンジ「昨日から、料理してもいいって言われてたから、全然大丈夫だけど」

サクラ『あ』

228 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:27:33.28 ID:sswPRBTR0

サクラ『そ、そういやそうでしたねっ!

    あ、でも、遅刻は遅刻なんで、お仕事的にはすみませんでした』ペコリ

シンジ「い、いいよ。それより、朝は来なかったから用意しなかったけど

    お昼今から作るし、サクラちゃんの分も作っていいかな?」

サクラ『えぇっ!? ホンマに!?』

シンジ「うん。それに、わざわざ持ってきてもらうよりは、

    ココで食材だけ受けとって調理した方がサクラちゃんも楽だろうしね」

サクラ『気遣いも嬉しいですけど、

    シンジさんの手料理食べられるなんて夢のようですよ!』

229 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:28:09.98 ID:sswPRBTR0

シンジ「そ、そんなに良いものでもないよ」

サクラ『ハンバーグの時からずっと気になっとったんです。

    あー、きっと美味しいんやろうなぁ。って』

シンジ「それなら言ってくれれば僕も、調理器具の件を早くにお願いしたのに」クスクス

サクラ『今食べられればそれで幸せですっ♪

    アスカさんから腕前聞いてて、羨ましいなぁって思ってたんですよー』

230 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:28:57.85 ID:sswPRBTR0

ガシャン

シンジ「じゃあ、今から作るから適当に待っててね」

サクラ「はーい」

シンジ「……?」

サクラ「ど、どうかしました?」

シンジ「いや、なんでもない、と思うよ……?」

サクラ「……」ドキドキ

231 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:30:17.06 ID:sswPRBTR0

シンジ「えっとぉ……野菜、調味料、片栗粉、凍らせた豆腐……」ピッピッピ

ピッ

……ガコン ウィーン ガコン

シンジ「……」プルプル

サクラ「ど、どないしたんですか?」

シンジ「……この技術に僕は感動してるんだよ

    保冷庫から食材が直通で運ばれてくるなんて、

    冷蔵庫を開けたり詰め込みに四苦八苦しなくて良いだなんて」

サクラ「は、はぁ……」

サクラ(主夫の顔や 完全に、家事を命とする男の顔や)



232 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:30:52.18 ID:sswPRBTR0

……

シンジ「はい、できたよ」

サクラ「おー、酢豚やー! おいしそー!」


サクラ「あれ、でも、こないだ○○さん、お肉切らしちゃったって」

シンジ「そこは工夫したんだ。 食べてみてよ」

サクラ「ほな! いただきます!」

パクッ

サクラ「モグモグ  不思議な食感ですね、でもめっちゃ美味いです!」

シンジ「凍らせた豆腐を使うと若干肉の食感に似るんだよ。

    前にテレビでやってた」モグモグ


233 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:31:20.70 ID:sswPRBTR0

サクラ「シンジさん……」モグモグ

シンジ「ん?」

サクラ「アスカさんや艦長が羨ましいです。味だけやない、

    こんなに勉強熱心に料理してくれる人が居てくれたはったやなんて……」

シンジ「あはは、趣味みたいなものだったから、楽しかったしね」

サクラ「ええなぁ、こんなご飯やったらウチ毎日食べに来ちゃいますよ」

シンジ「うん、それなんだけどね。

    これからは、言ってくれれば何でも作るからさ、遠慮なく言ってよ」

サクラ「え? でもそんな」


234 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:31:52.04 ID:sswPRBTR0

シンジ「いいんだ。ここにいて何もしないってのもちょっと気が引けるし

    エヴァに乗らなくても、僕には料理があるんだなって思ったら

    なんか、できる事はしたいな、って」

サクラ「シンジさん……」キュン

シンジ「こう思えるようになったのもサクラちゃんのおかげだよ」

サクラ「へっ?」

235 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:32:19.23 ID:sswPRBTR0

シンジ「調理器具を借りてきてくれたし

    ここに居ても良いって事を教えてくれた。

    凄く、感謝してる。  ありがとう」

サクラ「……い、いやですよーシンジさん!

    ど、どういたしまして?」

シンジ「あははっ 冷めないうちに食べようか」

サクラ「はっ、ホンマですよ! こんな美味しいご飯冷めるのももったいない!」

236 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:32:49.19 ID:sswPRBTR0



……

サクラ(うちは最低や)



サクラ(ああいう風に、シンジさんが思ってくれてはるのに

    その、恩人である私ときたら……

    ああ、ホンマにごめんなさい)

サクラ「……」モジモジ

237 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:33:31.18 ID:sswPRBTR0

サクラ(ご飯の美味しさに我を忘れていたけど、

    ちょっとして冷静になって思い出した

    今、向かい合って座りながらゲームやっとる体勢で、思い出してもた)







サクラ(シンジさん、私スパッツ履かないどころか……

    パンツまで履かずに、ここに居てるんです……)








238 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:34:28.97 ID:sswPRBTR0

シンジ「あ、その辺只さん置いてあるから気をつけて」

サクラ「……あ、はい! 」

シンジ「カバーするよ」

サクラ「お願いします」

サクラ(血なまぐさいゲームやなぁ……

    しかしシンジさんが集中してるおかげで、

    ウチはもうちょっとだけ、この状況は楽しむ事ができます)

シンジ「こんなところお弁当いっぱい置いてるよ……なんだよこれ」

サクラ(……)スッ

サクラ「……芋に座薬注入しときます」

239 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:35:02.75 ID:sswPRBTR0

サクラ(ホンマ、集中してるなぁ……)ドキドキ

サクラ(シンジさん、今、私……

    多分少し身をかがめれば見えるほど脚開いてるんですよ?)

サクラ「んっ……っ」フルッ

シンジ「どうしたの?」

サクラ「いえ、気持ちええな、って……」

シンジ「そ、そう? まぁ、倒したときは痛快だよね」

サクラ(シンジさんてば、そういう意味とちゃいますのに……)ドキドキ

240 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:35:43.19 ID:sswPRBTR0

……

サクラ「アカンですわ。負けちゃいました」

シンジ「あはは、ドンマイドンマイ」

サクラ(負けちゃいましたけど……)





サクラ(ウチは、けっこう満足です)トクン……







241 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:36:12.00 ID:sswPRBTR0


シンジ「?  サクラちゃん?」

サクラ「な、なんです?」

シンジ「顔赤いよ、もしかして熱があるんじゃ」

サクラ「そ、そうでもないと思うんですけど」

サクラ(あー、そら赤いわ。 下のほうも結構大変な事になっとるし……)


242 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:36:37.30 ID:sswPRBTR0

シンジ「ん」ピトッ

サクラ「っっ!」

サクラ(シンジさんの、手 冷たい。気持ちええ

    だんだんうちに体温が移ってく……あー、なんやこれ。

    気持ちがふわふわしてきよる……)

シンジ「ちょっと熱があるみたいだよ?」

サクラ「そ、そうですか?」

シンジ「ゲーム中も結構上の空だったし、もしかして無理してない?」

サクラ『それは、ホンマはシンジさんのせいです』ボソッ

243 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:37:04.82 ID:sswPRBTR0

シンジ「? ごめん、聞こえなかった」

サクラ「な、何でもあらしまへん!」

シンジ「休まなくて大丈夫?」

サクラ「だ、大丈夫です。あ、でも、汗かいてしもたんでちょっと着替えますね」

シンジ「うん、それが良いよ。

    どうする? お泊り用の服着る?」

サクラ「いや、今は部屋の……」ヴーーーーーヴーーーー

サクラ「わ、メールや……」スッ サッサッサ


244 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:37:30.90 ID:sswPRBTR0





サクラ「……」

シンジ「?」







245 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:38:04.84 ID:sswPRBTR0

サクラ「……し、しんじひゃん」

シンジ「……?」

サクラ「、ウォッホン。シンジさん、お泊り用の着るので、

    ちょっと個室のほう行っててもらえます?」

シンジ「うん、わかったよ」

サクラ「……」

ヴン





……

246 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:38:44.22 ID:sswPRBTR0

サクラ「シンジさん、もうええですよ」

シンジ「はいはい……って、//////」

サクラ「ちょっと、変ですやろか。

    でもヴンダー内って暑いし、これくらいでも……」

シンジ「でも、いつも着てるものを着てないとびっくりするよ」

サクラ「そうですか? シャツ脱いでワンピース変えただけですのに……」シュン

シンジ「いや、可愛いとは思うよ」

サクラ「エヘヘ♪ 模範解答ですっ」

247 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:39:19.99 ID:sswPRBTR0

サクラ(内心、めっちゃどきどきしとるのが自分でもわかる

    肩口丸見えで、ワンピの下は相変わらず履いてない。

    そんな格好で人前、しかも男性の前だなんて完全な非日常。

    今の自分では、興奮しないほうがおかしい)

248 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:39:50.69 ID:sswPRBTR0

シンジ「でも、顔赤いのはそのままだね」

サクラ「えっとな、シンジさん。私って体温高いんですよ。

    だから空調効きすぎてあったまりすぎるとこうなるんです」

シンジ「そうなんだ。確かに今日はちょっと暑いかもね」

249 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:40:23.45 ID:sswPRBTR0

サクラ「せや、なんなら確かめてみます?」

シンジ「え?」


サクラ「サクラちゃんという湯たんぽを、です」ギュッ


シンジ「わっ、えっ!?」

サクラ「ほら、ぽかぽかしませんか?」スリスリ

シンジ「っ……す、するけど……」

サクラ「んっ」


250 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:40:49.91 ID:sswPRBTR0

サクラ(……成人女性が、中学生に薄着で抱きついとる……

    この絵、完全に犯罪やろ

    でも、やめられへんのや。

    このうろたえるシンジさんの顔、可愛くて、もっと見たいし)

シンジ「サクラちゃんっ」ドギマギ

サクラ(それに、今ゼロ距離……

    シンジさんの呼吸も、鼓動も、今はウチだけのもの)

251 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:41:20.91 ID:sswPRBTR0

サクラ「シンジさん……ドキドキしとる」

シンジ「そ、そりゃ、当たり前だよ」

サクラ「わかります? ウチのほうかて、ドキドキしとるんですよ」

サクラ(こうしてくっついてると、ウチも、シンジさんのモノみたい

    いっそ、このまま……)

252 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:41:46.50 ID:sswPRBTR0

サクラ「……シンジさん……」

シンジ「さ、サクラちゃん。ダメだよ!」

サクラ「アカンのですわ……

    さっきメール見てから、もう私の理性とんじゃいましてん」

シンジ「? メール」

253 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:42:19.57 ID:sswPRBTR0

サクラ「今日、アスカさん達帰ってきませんよ。

    最終確認とかで深夜までかかるそうです」

シンジ「そう、なんだ」

サクラ「……だから、シンジさんと二人きりなのもこれで最後かもしれません」

シンジ「でも、別にいつでも……」




サクラ「アカンのです。二人きりやないと……アカンのです」ギュッ





254 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:43:15.87 ID:sswPRBTR0

サクラ「……シンジさん……」

シンジ「さ、サクラちゃ……んっ」

チュッ









シンジ「……」

サクラ「……」


255 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:43:42.25 ID:sswPRBTR0






サクラ「好きです。私、シンジさんの事が、好きなんです」








256 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:44:18.03 ID:sswPRBTR0

シンジ「……」

サクラ「……」




サクラ(これで、ええ。これでええのや)

257 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:44:44.61 ID:sswPRBTR0

サクラ(なんか、呼吸でわかる

    それと、私の心も冷めてきてるのが分かる

    悲しいけれど、これで、ええのや)

258 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:45:10.50 ID:sswPRBTR0













シンジ「……ごめん、サクラちゃん……」

259 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:51:41.67 ID:sswPRBTR0

翌日

アスカ「おはよー、バカシンジ」

マリ「疲れたにゃー! わんこ湯たんぽゲットだにゃー!」ガバッチョ!

シンジ「わぁっ! ふ、二人とも……訓練終わったにしては元気そう」

アスカ マリ「……」クタッ

シンジ「じゃなかったね。うん」

アスカ「あんたのアホ面見たら気が抜けたのよ」

マリ「ちょっと遊んでから寝ようと思ったけど、ごめん。もう無理」

サクラ「はいはい、お二人さん。  パンパン

    オネンネするならシンジさんの膝やのうて、こっち、お布団」ポンポン

マリ「さっちんゆたんぽぉー」

サクラ「私も枕やありません」

マリ「ふにゃー」



260 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:52:08.61 ID:sswPRBTR0

……

マリ アスカ「スゥ……スゥ……」

シンジ「……相当疲れてたんだね」

サクラ「ホンマですね……」

シンジ「……」

サクラ「……」



261 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:52:34.57 ID:sswPRBTR0

サクラ「あの、ですね。シンジさん」

シンジ「な、なにかな?」

サクラ「私、今日からちょっと研修がありましてん。

    数日ヴンダーを出る事になりました」

シンジ「え? そ、そうなんだ。寂しくなるなぁ……」

262 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:53:35.63 ID:sswPRBTR0

サクラ「……で、なんですけど、

    まぁ数日の間に、私のほうも気持ちの整理つけますので」

シンジ「……そう」

サクラ「次に合うときは、ちゃんとトウジの妹に、なっとると思います

    なってれば、ええんですけど……」

シンジ「うん。分かった」

263 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:54:03.23 ID:sswPRBTR0

サクラ「じゃ、早速ですけど、今から行ってきます」

シンジ「今から?」

サクラ「そうです。

    シンジさんはそちらのお二人の面倒見つつ見られつで頑張ってください」

264 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:54:34.31 ID:sswPRBTR0

サクラ(医官としての私の仕事

    シンジさんのお世話係。これが当面の仕事やった。

    ただし、最近になってアスカさんもマリさんも居るようになったし

    何よりシンジさんが自分から料理するようになった。

    私がいつもずっとついている必要がなくなったわけや

    せやから今回の研修に私も組み込まれる事となり、)


265 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:55:12.56 ID:sswPRBTR0

夜 サクラ研修用部屋

サクラ「はぁぁぁぁぁあ……」グッタリ

サクラ(そして今に至る)



266 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:55:52.80 ID:sswPRBTR0

スミレ「どうしたぁ? サクラー。元気ないぞ」

サクラ「ああ、スミレさん……わざわざこないなところまで」

スミレ「隣の艦を『こないな』呼ばわりか? 偉くなったなお前」

サクラ「そういう意味とちゃいます!」

スミレ「お前面白いね」

サクラ「はぁ、弄ばんといてくださいよ」

スミレ「ていうかねぇ、あたしゃアンタに忠告しに来たんだよ」

サクラ「忠告、ですか?」

スミレ「ん、三つほどね」

267 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:56:25.02 ID:sswPRBTR0

スミレ「……アンタ、碇シンジのこと好きなんだって?」

サクラ「っ! ……それの! 何が悪いんですか!?」キッ!



268 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:56:51.23 ID:sswPRBTR0

スミレ「……」

サクラ「……」

スミレ「……悪かった。一つ目の忠告はナシだ。

    その顔見たら言いたい事全部分かった

    でもこっちの忠告も分かるだろ? せいぜいうまくやんな」

サクラ「……ありがとうございます」

269 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:57:18.43 ID:sswPRBTR0

スミレ「んじゃ、二つ目。

    今のままじゃアンタ、アスカとマリに負けちまうけど

    それで良いのかい?」

サクラ「……もう、私は負けてしもてます」

スミレ「あ、そうだったのかい。

    ……度胸は一人前だね。良く頑張ったじゃないか」ポンポン

サクラ「スミレさぁん……」ギュ

スミレ「おっと、私の胸は小娘泣かせるほど広くないよ」

サクラ「バインバインですやん」グリグリ

スミレ「男泣かせるのに精一杯ってことさ。分かったら離れな」

サクラ「ちぇー」

270 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:57:45.34 ID:sswPRBTR0

スミレ「三つ目だ。大本命」

サクラ「……」

スミレ「アンタのこと狙ってる男が大勢居るよ。

    碇シンジのことなんて忘れていい男見つけたらどうだい?」

サクラ「え……」

271 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:58:13.41 ID:sswPRBTR0

スミレ「自覚ないみたいだけど、アンタメチャクチャもててるんだ。

    研修中に男のアドレスはたくさん抑えておきなー」

サクラ「そういうの、ウチ良く分かりません」

スミレ「ーったく、ミドリを見習いな。

    あいつもう既にこの艦のいい男には目付けてるみたいだぞ」

サクラ「流石やな、ミドリちゃん……」

スミレ「純情も良いけど、

    処女こじらすのは童貞こじらすより大変らしいから気をつけな」

272 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:58:46.56 ID:sswPRBTR0

サクラ「ほかの『オトコ』、か」

サクラ(ふと、口にした言葉。

    今まで口にしたことのない意味での、『オトコ』という言葉

    もちろん真っ先に思い浮かぶのはシンジさんや。

    当然やな。14年……想ってきたんやもんな)







サクラ(忘れた方がええのかな?)





273 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:59:12.89 ID:sswPRBTR0

翌日 昼

サクラ「なぁなぁ、ヒデキ君」

ヒデキ「ん? どうかした?」

サクラ「お昼一緒せえへん? ミドリちゃん忙しい見たいやし、ウチ一人なんよ」

ヒデキ「え、いいの? じゃ、ご一緒させてもらおうかな」



274 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/27(木) 23:59:45.24 ID:sswPRBTR0

サクラ(ヴンダーのオペレーターの一人 ヒデキ君

    妥当なところでちょっと声をかけてみたけれど、

    まぁ、そこそこに面白い人や。

    結構話せるし、そういえば年もそう離れてへんし……)

サクラ(話しているうちに、

    多分普通に暮らしてればこういう人と付き合うてるんやろな

    って気に、なってきた)

275 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:00:51.15 ID:niGoEfgo0

ヒデキ「んじゃ、午後も頑張ろうな」

サクラ「そやね。せやまた」



サクラ(で、向こうで男の子達につかまってイジられとる

    彼が弄られキャラ、というよりは、こっちをチラチラ見てる辺り……)

*****

スミレ「自覚ないみたいだけど、アンタメチャクチャもててるんだ」

*****

サクラ(そういうこと、なんかなぁ?)

276 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:01:19.49 ID:niGoEfgo0

数日後 夜

サクラ(し か し

    なんとまぁびっくりする事に、

    この数日間

    トキメキもクソもあらへんかった!!)ツカツカツカツカ

サクラ(おそらく、私は当分、シンジさんの呪縛から逃れられへんのやと思う)ツカツカ


277 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:01:52.26 ID:niGoEfgo0

サクラ(……上等やで、シンジさん)ツカツカ

サクラ(いや、シンジさんが悪いわけやありませんけど)





サクラ(それならそうと、大人は大人の汚いやり方で、

    シンジさんをモノにして見せます。

    私には、やっぱりシンジさんしか考えられへんのです)ツカツカ

サクラ(落として見せます……)ダッ!

278 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:02:35.55 ID:niGoEfgo0

碇シンジ隔離室前

タン……

サクラ(来てもうた……)

279 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:03:14.02 ID:niGoEfgo0

サクラ(研修終わってからすぐシャワー浴びて、考えられる準備は全てした)


サクラ(勝負下着 ちょっと良い香水 色々準備 そして、ゴム)





サクラ(…………)


280 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:03:43.72 ID:niGoEfgo0

サクラ(…………)

サクラ(…………)

サクラ(…………)

サクラ(…………)

サクラ(…………)

サクラ(…………)








ガシャ

281 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:04:50.71 ID:niGoEfgo0

サクラ「シンジさ……」

サクラ(あれ……? 両側から音声も映像も遮断されとる)



サクラ(ズルイけど……今シンジさんが何しとるのか、見さしてもらいましょ……)

サクラ(……なんやろ、冷や汗が……)

サクラ(でも、このままやと、私アカン……

    やっぱり、どんだけズルイ手を使ってでも、

    どんだけ最低な手を使ってでも

    シンジさんが、ええのや)



サクラ「シンジさんやないと、アカンのです……」

282 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:05:18.43 ID:niGoEfgo0






ピ
ヴン


283 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:06:10.43 ID:niGoEfgo0

アスカ『バカシンジ! もっと……もっと、奥……』ヌッチュヌッチュ

マリ『姫、気持ち良い?』ハァハァ

アスカ『んっ、いち、いち……聞くな……んもう……』ハァハァ

シンジ『あ、アスカ、イクよ!』ハァハァ

マリ『わんこ君、ほったらかしのにゃんこちゃんに施しはないのかにゃ?』ドキドキ

284 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:06:36.91 ID:niGoEfgo0

シンジ『わ、分かったよ、マリ。口開けて』ハァハァ

マリ『……ちょーらい♪』

アスカ『んっ! い、イク……っ!』ビクビク

シンジ『っ』ヌポン

ビュルビュル

マリ『んにゃぁ♪』ゾクゾク……


285 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:07:08.57 ID:niGoEfgo0






サクラ「……え?」






続く


287 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/28(金) 00:52:49.64 ID:niGoEfgo0

続きは29に投下予定
次回はサクラたん出てこない回想シーン入る

300 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:40:41.79 ID:1NwCUpv20

*****

碇シンジと鈴原サクラの和解後 から 碇シンジとアスカの和解の間
碇シンジ隔離室 碇シンジ側

マリ「わんこ君、暇だにゃー」

シンジ「……まぁ、隔離室だし。楽しかったら、意味ないんじゃないかな?」

マリ「まぁ、艦長はそのつもりかもしれないけど」

301 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:41:30.66 ID:1NwCUpv20

シンジ「艦長……ミサトさん」

マリ「……わんこ君はさ、艦長と姫と一緒に暮らしてたんだよね?」

シンジ「うん」

マリ「……艦長って、いつもあんなカンジ?」

シンジ「違うよ。ミサトさんは、もっと明るくて……マリに似てる空気の人かな」

マリ「げっ……なんか、ヤダ」

シンジ「えっ」

302 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:41:58.26 ID:1NwCUpv20

マリ「わんこ君の知ってる艦長はそうかもしれないけど、

   今の艦長しか知らない私にとっては、あの人は、キライ」

シンジ「……そう、かな」

マリ「なんか、生きてる感じがしないんだよね」

シンジ「……」

マリ「何かを諦めちゃってるような……我慢し続けてるような

   いつも眉間にしわ寄せて、感じ悪いんだよ」

シンジ「ご、ごめん。マリさん」



303 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:42:24.67 ID:1NwCUpv20

マリ「んにゃ?」

シンジ「ミサトさんのこと、あまり悪く言わないで」シュン

マリ「……ふーん」

304 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:42:51.50 ID:1NwCUpv20

マリ「……ちょっとだけ、艦長の事好きになったよ」

シンジ「?」

マリ「わんこ君が好きな人なんだったらきっと私も好きだもん」

シンジ「そ、そうかな?」

マリ「そうだよ! だって私姫のこと超大好きだし!」

シンジ「アスカのこと、だよね? で、でも、僕はアスカの事……」

マリ「好きじゃないのかにゃ?」

305 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:43:17.62 ID:1NwCUpv20

シンジ「す、好きだよ。でも、僕は、アスカを……」

マリ「……アレは事故だった。姫も分かってるよ」ポンポン

シンジ「……でも、僕がしっかりしていれば、もしかしたら……あんな傷は……」

マリ「ぬふふ、あー、くふふふふふ」

306 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:43:44.38 ID:1NwCUpv20

シンジ「え? 今、結構真面目な話……」

マリ「んにゃー、なんでもないよ」

マリ「それより、退屈だにゃー」









マリ「ねぇ、わんこ君」

シンジ「な、なんだよ」

マリ「……キス、しよっか?」

307 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:44:16.13 ID:1NwCUpv20

シンジ「////// な、何言って……」

マリ「オトコと、オンナが、密室に居るんだよ?

   それにね、ココは誰も近寄りたがらないし、

   さっちんだってご飯の時間まで来ない……」

シンジ「……え」

マリ「キスだけで済むと思った? 残念! マリちゃんは本気でした!」ガバッ

ドサッ



308 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:44:43.91 ID:1NwCUpv20

シンジ「わっ……こ、こういうのは、よくないと、思う……」

マリ「……ゴウモンだと思ってくれればそれでもイイよ」

シンジ「んっ」

チュッ
レロッ
ヌチュル

シンジ「ん……」トロン


309 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:45:55.04 ID:1NwCUpv20

マリ「プハ…………わんこ君」ツッ

シンジ「あ、ま、マリさん……そこ、は……」

マリ「なんだかんだ言って、こっちのほうはもう限界なんじゃないの?」

シンジ「だ、だって、マリさんが、胸を押し付けてくるから」

マリ「……興奮してくれた?」

シンジ「……するよ……凄く」



310 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:54:32.63 ID:1NwCUpv20

マリ「素直で可愛いにゃー

   ……どれ」ポフン

シンジ「んっ//////」

マリ「やっぱり、気になってるんだ?」

シンジ「//////」ビンビン

マリ「わっ……お腹押し上げてきちゃうんだもんなぁ!」サスリ

311 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:55:12.89 ID:1NwCUpv20

マリ「……すごい、わんこ君の、硬い……」

シンジ「……っ」




マリ「……ね、ねぇ、わんこ君」






マリ「……シて、あげよっか……」

312 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:55:48.22 ID:1NwCUpv20


シンジ「ま、マリさん!」

マリ「そうだね、『あげよっか』じゃダメだよねー









   じゃ、無理やりさせてもらうよ」

313 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:56:15.91 ID:1NwCUpv20

グイッ
ボロン

マリ「わ……凄い……反り返ってて…おっきい」

シンジ「う……恥ずかしいから、あんまり見ないで……」

マリ「いいよ、わんこ君。その一線諦めたカンジ。

   ちょっと責めてるカンジが出てきて、興奮してきた……」

314 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:57:39.96 ID:1NwCUpv20

マリ(えっと)

マリ「こう、かな?  んぐ」パクッ

シンジ「!? なっ!」

マリ「……」モゴモゴ

シンジ「そんな……こんなこと……やめないと、だめだよ……」

マリ「……」モゴモゴ

315 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:58:06.78 ID:1NwCUpv20

マリ「ぷぁっ……そういうこと、言ってる余裕ないでしょ」

シンジ「え、あ」

マリ「大丈夫。わんこ君は私のオクチで、気持ちよくなってくれればいいから」カポッ

シンジ「あっ、ちょ、ちょっと」

マリ「……」モゴモゴ

シンジ「……っ」

316 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:58:33.63 ID:1NwCUpv20




ビュルウ、ビュルルウ

マリ「!?」

シンジ「あ、ご、ごめん」グッ



317 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 12:58:59.75 ID:1NwCUpv20

マリ「……」ガシッ

シンジ「ちょ、ちょっと、マリさん……あっ」

マリ「……ん、」





マリ「……プハ」

シンジ「はぁ、はぁ……」


318 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:00:22.31 ID:1NwCUpv20

マリ「……わんこくん……」

シンジ「?」


マリ「見て、わんこ君のせーし」ベロォッ





シンジ「//////」

マリ「……」ゴックン

シンジ「あ……//////」

319 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:00:57.23 ID:1NwCUpv20

マリ「……んふふ……へんな味♪」

シンジ「……マリさん」

マリ「……気持ち、よかった?」

シンジ「……すごく」

マリ「それなら、良かったかにゃー……」モジモジ





マリ「ね、もっといっぱい、エッチなことしよう?」


320 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:01:28.55 ID:1NwCUpv20

マリ「パンツだけ脱いだよ ほら、見える?」

シンジ「うん」

マリ「……わんこ君、舐めてよ」クパァッ

シンジ「あ、」

マリ「ん、見とれてないで、早くぅ」//////

シンジ「で、でも……これ以上続けられないよ」

マリ「……どしたの? 萎えちゃった?」

シンジ「そんなことないよ。マリさんは魅力的だし……そういう意味ではなくて」

マリ「……」モジモジ

シンジ「だって……だってマリさん、処女なんでしょ?」

321 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:02:09.79 ID:1NwCUpv20

マリ「だから、何?」

シンジ「いや、その」

マリ「めんどくさいのはゴメンかにゃ?」

シンジ「そういうんじゃなくて、その」

マリ「気が引けるんなら、別にいいけど……でも」



マリ「今は、気持ちよくしてほしいかにゃ……」



322 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:02:39.84 ID:1NwCUpv20

シンジ「……そう、か……じゃあ、うん」

ペロッ

マリ「んっぅっ!……」ゾクゾク

シンジ「……」

マリ「……」

チュッ、ペロペロッ
ニュルッ、クチュ

マリ「ふぁっ……んにゃぁっ……」

323 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:03:30.13 ID:1NwCUpv20


チロチロチロチロ
チュゥゥゥッ

マリ「ひゃっ! んぁっっっっ!?」

ビクビク
クプッ

マリ「っ  っ       っ」

シンジ「……マリさん?」モソモソ

マリ「……はぁ、はぁ……」

324 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:03:57.61 ID:1NwCUpv20

シンジ「……」

マリ「何、今の……凄い……」

マリ「わんこ君、もっかい……もっかいして……」トロン

シンジ「あ、でも、サクラちゃん来ちゃうよ」

マリ「え、でもぉ……」

326 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:04:21.56 ID:1NwCUpv20





マリ「……わんこ君……じゃあ、さっちんが来るまで、シャワー室で……」

シンジ「や、やめようよ……」

マリ「だぁーめ。やめない。もう欲しくなっちゃったもん」グイグイ


327 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:11:18.62 ID:1NwCUpv20

シャワー室

マリ「ほ、ら 全部、脱いだよ」ドキドキ

シンジ「っ……」

マリ「どう、かにゃ?   感想は」

シンジ「……凄く、綺麗だと思うよ……」

マリ「……欲情してくれたかにゃ?」

シンジ「……」

マリ「下のほうは、素直だにゃぁ……」ツン

328 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:12:03.58 ID:1NwCUpv20

シンジ「……マリさん、本当に良いの?」

マリ「……いい。

   わんこ君がいいの」ギュッ






……

329 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:12:31.18 ID:1NwCUpv20

マリ「んぁっ……わんこ、くん……気持ち、いいよ……」ハァハァ

シンジ「ん……」ペロペロ

クチュ、ニチュゥア
ヌチュヌチュ ペロペロ

マリ「ひぅっ!……」

330 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:20:36.92 ID:1NwCUpv20


チュゥゥッ

マリ「あっ! あっあっあっ……」

シンジ「……吸われるの、好き?」

マリ「う、ん……好き、もっとして……」

チュゥッ
チュゥッ

マリ「や……ぁん……」ビクビク

331 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:21:07.78 ID:1NwCUpv20

マリ「……ね、わんこ君。舌入れてみてよ」

シンジ「……?」

マリ「練習、挿れるときの、ね?」

シンジ「……」

ヌッ

マリ「っ!……」

ヌルッ……

332 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:21:57.37 ID:1NwCUpv20

マリ「ん……なんか、良くわかんないかも」

ヌリュ……ヌチュヌチュ

マリ「……おっ……あっ……」

ヌチュ…ヌリュリュ

マリ「あっ……いい、それいい……舌で、入り口かき回すの、いい……」

333 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:23:05.46 ID:1NwCUpv20


チュッ ニュチュッ……
ヌチュ ニチャァ……

マリ「はゃっ! ふぁぁっ!……ひぅぅっ!!」

ビクビク、
プチュッ……

シンジ「……マリ」

マリ「ひにゃぁ…」クタッ

マリ「はぁ……はぁ……」



……

334 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:24:23.51 ID:1NwCUpv20

マリ「……」

シンジ「落ち着いた?」

マリ「……落ち着かない」

シンジ「え」

マリ「わんこ君 寝て」

シンジ「……え、ちょっと、」

マリ「いいから」ドキドキ

シンジ「……」

マリ「お願い」

シンジ「……わかった、よ」



335 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:25:32.37 ID:1NwCUpv20

……

マリ「よいっしょ」

シンジ「……本当に、するの?」

マリ「あったりまえ、じゃん……私のチャンス、ここしかないし……

   それに、もうわんこ君じゃなきゃだめだなって思っちゃったもん

   いまさら止めないよ」

クチュ……



336 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:26:40.80 ID:1NwCUpv20

マリ「ほら、私のとわんこ君のが擦れてる……

   一回出したのに、わんこ君ってばガチガチ」

シンジ「……そういう知識はあるんだね」

マリ「そうだよー……自称28歳、知識だけは伊達じゃないんだにゃー」

クチュクチュ……

マリ「……っ……」

クチュゥ……

シンジ「……」

マリ「……ふぅ、ふぅ……」

337 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:27:40.36 ID:1NwCUpv20

ヌプゥ……

マリ「っ……!」

シンジ「……」

ッ……ップ、ツ……

マリ「イ……」

ツプ……

マリ「……痛ったぁ……」プルプル

338 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:28:08.78 ID:1NwCUpv20

シンジ「……動かないで」ナデナデ

マリ「い、いいよ……わんこ君、気持ちよくしてあげるんだから……」

ズッ チュ  ズッ  チュ

マリ「ひぐ……うぅぅ……」

シンジ「マリさんっ」ギュッ

マリ「……う……」

シンジ「ゆっくりでいいから……ね」ナデナデ

マリ「……うん」



339 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:29:10.94 ID:1NwCUpv20




マリ「……ん」ジー

シンジ「ど、どうしたの?」

マリ「……血、出てるにゃーって」ドキドキ

シンジ「そりゃ、そう、だよ」

マリ「痛いもんね。そりゃ血も出るね」ドキドキ

シンジ「……そうだよ」



340 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:29:38.12 ID:1NwCUpv20

マリ「……わんこ君、動くよ?」

シンジ「……うん」

ヌチッ

マリ「ん……」

ヌプッ

マリ「ん……?  んふ……」

ヌチュ ヌチュッ



341 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:30:15.80 ID:1NwCUpv20

マリ「ひぁっ……なに、これ……」

シンジ「マリさん?」

マリ「あっ!」

グリッ ヌチュッ

マリ「あっ……!」ビクビク


342 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:31:08.63 ID:1NwCUpv20




シンジ「え……マリさん?」

マリ「はぁ、はぁ……」

シンジ「……もしかして、イッたの?」

マリ「わ、わかんにゃい……でも、多分……そう」ハァハァ

シンジ「……」

マリ「で、でも、力、抜けちゃうにゃぁ……」

シンジ「……あー……」

マリ「わんこ君、上になってよ」

シンジ「……わかったよ」


……


343 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:31:35.08 ID:1NwCUpv20

マリ「ん……」

ヌチュルゥッ

マリ「ん、は……」

シンジ「すんなり入るね」

マリ「そりゃ、もうビチョビチョだもん」クイックイッ

シンジ「……」


344 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:32:20.63 ID:1NwCUpv20

マリ「……ね、動いてよ、わんこ君」

シンジ「あ、うん」

シンジ(でも……)

345 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:32:48.27 ID:1NwCUpv20

ヌチュッ ヌチュッ

マリ「あぁんっ! き、きたぁっ……!」

ヌッチュヌッチュ チュグ ッチュグ



シンジ(自分で動いても、すぐイッちゃう人が)


346 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:33:50.23 ID:1NwCUpv20


マリ「あっ、あっ、あっ! すごっ……い……」

パブッ ヌチュッ、ヌッチュ……
タン、タン、タン、タン



シンジ(男のペースで突かれたら、どうなっちゃうんだろう?)

347 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:34:20.45 ID:1NwCUpv20


マリ「あっ! いいよ、わんこ君……! すごい、いい!」

タン、タン、タン、タンタン、タン、タン、タン

マリ「い――――――っく……!」ビクンビクン

タン、タン、タン、タン

マリ「……えっ? はぁ、はぁ……ちょ、わんこ君!」ビクンビクン

タン、タン、タン、タン
タン、タン、タン、タン

マリ「やぁぁっ! また、イッちゃう!!」ビクビクン

ヌチュウゥゥゥ



348 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:35:01.11 ID:1NwCUpv20

マリ「ぁっ!?……」

マリ(奥、押し上げられてる!?)

グリ、グリグリ

マリ(なに、なにそれ……こんなの、知らないよ!)

マリ「あ……」パクパク

シンジ「そっか、マリはココが気持ちいいんだ?」グリグリ

マリ「っ! あっ!      か、はっ……!」プルプル



349 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:36:15.74 ID:1NwCUpv20

シンジ「……返事もできないほど、イイんだね。しばらくこうしていようか」グリグリ

マリ「―――――あっ……あっ!!」ビクビク

シンジ「…………っ」ピタッ

マリ「――――――――っ……――――――っ」ピク、ピク




シンジ「……」ムラ

マリ「……! はぁ、はぁ……っはぁ、はぁ……」



350 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:37:10.99 ID:1NwCUpv20

シンジ「……マリさん」

マリ「……はぁ、はぁ……」

シンジ「ごめん」

タン、タン、タン、タン
タン、タン、タン、タン

マリ「や! 今、凄いのイッたばかり! ひゃぁん!」ビクンビクン

351 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:39:01.69 ID:1NwCUpv20

シンジ「もう、我慢できないよ、マリさん」

マリ「わんこ君、まって、ごめん……おかしく、なっちゃう……!」

シンジ「……僕はもうおかしくなっちゃったよ。マリさんも、ついておいで」

タン、タン、タン、タン
タン、タン、タン、タン

マリ「っく、ああぁぁぁ! だめ、またクる、またクる!!」

ビクビク プシャアアア……
チョロチョロチョロ……

352 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:39:31.30 ID:1NwCUpv20

シンジ「マリさん、マリさん……」

マリ「わんこ君っ……! ああぁぁあ!」

タン、タン、タン、タン
タン、タン、タン、タン

シンジ「イクよ、マリさん」

マリ「んぁぁっ!……はあ、ぁあぁ、ぁあん!」ビクンビクン

353 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:40:12.85 ID:1NwCUpv20

シンジ「っく……!」

ヌポォ

マリ「あ、あ……あ、あ……」

ビュルルゥ……ビュ、ビュルルゥ……

マリ「んっ! んんんん!」ビクンビクン

ビュル……

マリ「んっ……!」


354 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:40:54.25 ID:1NwCUpv20

シンジ「はぁ、…はぁ…はあ……」

マリ「……はぁ、はぁ……はぁ……」



はぁ

はぁ

はぁ









356 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 13:43:55.47 ID:1NwCUpv20

その頃、シャワールーム


マリ「……」グッタリ

マリ「……わんこ君……」トロン







*****

359 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:21:42.82 ID:1NwCUpv20

*****

碇シンジとアスカ和解後 から サクラ告白 までの間
碇シンジ隔離室 碇シンジ側

アスカ「……」キョロキョロ

シンジ「……? アスカ?」

アスカ「……今は、私が、一着だったみたいね」

シンジ「そうだよ」

アスカ「……」

シンジ「……」



360 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:22:11.04 ID:1NwCUpv20




アスカ「……ん」パッ




シンジ「……?」

アスカ「……ん」パッ

シンジ「……!」

アスカ「……んっ!」

シンジ「ご、ごめん。忘れてた」

361 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:22:40.09 ID:1NwCUpv20


ギュッ

アスカ「遅い! もっと早く抱きしめなさい!」

ギュッ

シンジ「っ、アスカぁ、苦しいよ?」ヘラヘラ

アスカ「うっさいバカ。絞めてるのよ!」

ギュウウウゥゥッゥゥ
スリスリ


362 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:23:06.62 ID:1NwCUpv20









マリ「……」ヒョイ

マリ「……」サッ



マリ「……かなわない、かにゃぁ……」

*****

363 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:23:36.60 ID:1NwCUpv20

*****
サクラ研修中

アスカ「くぉらぁぁ!! バカシンジぃぃぃ!!!」ドタドタドタ ガバッ

シンジ「わぁぁぁぁぁ!?」ズダーン!

アスカ「ばかぁ! ばかばかばかばかばかばかばかばかばかばか!」

シンジ「いててて……ちょ、ちょっとまってよ、何でいきなり」

アスカ「バカでしょ! あんた、ホンットバカでしょ!」ポロポロ


364 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:24:03.90 ID:1NwCUpv20


シンジ「え、アスカ!? ど、どうして泣いてるの?」



アスカ「アンタ……なんでコネ眼鏡なんかに……」ポロポロ



シンジ「……あ」

アスカ「はぁ、はぁ……」ポロポロ

シンジ「ごめん……」

365 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:24:32.00 ID:1NwCUpv20



アスカ「……グスッ……一応、聞くけど、何に謝ってるつもり?」グシグシ



シンジ「えっと、マリさんと、エッチしちゃって……」

アスカ「……バカね、ホンットバカ」ツネリ

シンジ「あいててててて! 内腿は、内腿は止めて!」

366 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:25:02.93 ID:1NwCUpv20

アスカ「……グスッ……コネ眼鏡のことだから、

    どうせいつかは食われてたわよ

    それに、アンタならモテてもしょうがない」

シンジ「……そう、なのかな」


アスカ「そうよ。この私が惚れた男よ?

    世界の誰もが欲しがるに決まってるじゃないの!」ペチペチ


シンジ「えぇぇ」

アスカ「そうなの!!」

367 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:25:28.71 ID:1NwCUpv20

シンジ「……」

アスカ「私は、コネ眼鏡とあんたの関係に怒ってるんじゃない

    ……そりゃ、少しは腹も立つけど

    でも、私が一番許せないのは、

    どうして14年ぶりに会ったのに、私を求めてくれないわけ!?」

シンジ「え、いや、だって、それは、色々……」

アスカ「……なによ、言ってみなさいよ!

    アンタ無しじゃダメな体にしてくれたくせに!

    どうして一ヶ月もほっとけるわけ!?

    他の女は抱いておいて!!」ブンブンブン

368 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:26:20.91 ID:1NwCUpv20

シンジ「だだだ、だってアスカ……やっぱり怒ってるんじゃないかって思って」

アスカ「今怒ってるわよ!

    何が怖かったのよ、言ってみなさいよ」

シンジ「……それ、だよ」

アスカ「……これ?」

シンジ「……眼帯」

アスカ「……」

シンジ「……酷い傷、なんでしょ?」

アスカ「……」

アスカ「そうね、酷い傷よ」

シンジ「……そう、なんだ」

369 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:26:51.94 ID:1NwCUpv20

アスカ「何? 傷が怖くて勃たなかったわけ?」

シンジ「そんなことないよ!

    ただ、前のように、アスカと話せるか……心配だったんだ」

アスカ「……」

シンジ「……ごめん。もう、なんか、ほんと……」

アスカ「アンタねぇ……」

アスカ「っ……ああ、もう!!」ギュッ

シンジ「っ」

370 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:27:31.61 ID:1NwCUpv20

アスカ「こう言わないとアンタは安心できないんでしょうから言うわよ」





アスカ「許してあげる」


アスカ「アンタがヘタレこじらせて私を殺しかけた事も、

    コネ眼鏡に逆レイプされるのを受け入れたのも、

    ニアサードインパクトも、

    この私が、許してあげる」

シンジ「……アスカ……」ギュゥッ

アスカ「だから……シンジ……

    怖がらなくていいから、ね

    私を求めてよ。

    私を、一人にしないでよ……」

シンジ「……うん。もう、一人になんかさせないよ」

371 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:28:03.26 ID:1NwCUpv20

アスカ「……フンッ! 隔離室に幽閉されてるあんたが言うと滑稽ね」

シンジ「あ……そうだった

    でも、皆が居座るから全然閉じ込められてる気がしないんだけど……」

アスカ「それもそうね。 居心地の良さは天下一品……

    仕方ないから、これからもずっと私が通ってあげるわ」

シンジ「う、うん。そうしてくれると、凄く嬉しいよ」


372 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:28:51.65 ID:1NwCUpv20

アスカ「そうよ、あんたのために来てやるのよ」グイッ

シンジ「んっ」

チュッ
ヌチュルッ チュプ チュパ

373 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:29:18.86 ID:1NwCUpv20

アスカ「プハッ……で、ここからは、私がシたいようにスる」

モゾモゾ
ポロン

アスカ「……14年分、取り戻す勢いでヤらせてもらうわよ」

シンジ「あ、アスカ……あ……」

アスカ「サクラが居ない間……アンタ、休み無しだと思いなさい!」

374 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:29:47.29 ID:1NwCUpv20

シンジ「っ」ゴクリ

ムクムク

アスカ「え、な、なによ……」

アスカ「……触ってもないのに……なにおったててるのよ……!」//////

シンジ「いや、だって……想像したら……」//////

アスカ「……いいわ、そっちの準備ができてるなら、話が早い」

モゾモゾ
パサッ

アスカ「挿れるわよ……」



375 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:30:14.59 ID:1NwCUpv20

シンジ「え、でもアスカ、準備は……」

アスカ「バカね! 私は、アンタのモノなの……」

アスカ「アンタに跨った瞬間に、もう、準備なんて完了してるわよ」

トロォ

シンジ「……そう、みたいだね」

アスカ「……んっ」

376 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:30:41.82 ID:1NwCUpv20


クチュ……
ヌ……

アスカ「……あ、あれ」

ズ ズブ……

アスカ「……やだ、ちょっと……」

ググ

アスカ「……痛い……」

377 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:31:11.51 ID:1NwCUpv20

シンジ「……?」

アスカ「……濡れてるのに、痛いんだけど……」

シンジ「えっと……アスカ」

アスカ「何よ」

シンジ「14年間、膣内に何も入れなかった?」

アスカ「当たり前……いや、指は、入れたけど……

    私はアンタのモノなんだから、他の誰にも体も心も許してないわよ」

378 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:31:38.93 ID:1NwCUpv20

シンジ「……それは、嬉しいけど

    ずっとシてなかった体が、急に前のようにデきるわけじゃないよ」

アスカ「え」

アスカ「そう、なんだ」

シンジ「って、なんかに書いてた……よ?」

アスカ「……ふぅん」

シンジ「……」

379 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:32:11.18 ID:1NwCUpv20

アスカ「じゃ、じゃあ……」


モゾモゾ


アスカ「……私じゃ、挿れられないから……アンタが挿れてよ」クパァッ



トロトロ



380 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:33:07.81 ID:1NwCUpv20

シンジ「……うん。わかった」

クチュ

アスカ「ん……」

シンジ「アスカ、舌出して」

アスカ「んぁ……」

クチュ、ペロペロ
ヌチュルゥ

シンジ「ん、挿れるよ」

アスカ「ふぁ……うん……」チュッ


381 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:33:34.14 ID:1NwCUpv20

ヌチュレロォ……ヌチュ、クチュ
ツプ……ヌプルゥゥ……

シンジ「っ」

アスカ「あっ!」

シンジ「痛い?」

アスカ「ん……ちょっと、でも、続けて……」

シンジ「うん」

ヌ゙ゥゥゥッ……



382 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:34:00.21 ID:1NwCUpv20

シンジ「……少し、慣らそうか」

アスカ「んぁ……んん……んぇ?」

グリュン

アスカ「っ……!」

シンジ「広げていくよ」

グリュ ヌ゙リュ

アスカ「や、……その、回すの……禁止ぃっ……!」

シンジ「気持ちよくなかった?」

アスカ「っ、―――気持ちよすぎるのぉっ!」

383 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:34:28.00 ID:1NwCUpv20

シンジ「……そう、なんだ」ゴクリ

アスカ「ん、ぁ……普通に、奥まで……挿れてよ」

シンジ「……」ジーッ

アスカ「……な、なによ」

シンジ「いや、なんでも、ないよ」

アスカ「……して、みたいの?」モジモジ

シンジ「……うん」モジモジ

アスカ「……しょ、しょうが、ないわね」ドキドキ

384 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:34:53.50 ID:1NwCUpv20

シンジ「じゃ、じゃあ……んっ、と」

グリュ

アスカ「っ……!」

ヌリュン ヌリュン

シンジ「慣れてきたっぽいね」

アスカ「んっ……あっ……

    なら、早く、奥まで入れなさいよ……」

385 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:35:29.58 ID:1NwCUpv20

シンジ「……でも、これも気持ちいいんでしょ?」

アスカ「そうだけど!

    あっ! あっ……んぁっ……! ば、か、しんじ……」ピクピク

シンジ「っ はぁ、はぁ、アスカ……」

ヌチュン ヌチュン ヌチュン

アスカ「ゥクッ……きゅ、急に、奥まで……」

386 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:35:56.17 ID:1NwCUpv20


ヌチュッヌチュッヌチュッ

シンジ「もう、我慢できないよ、アスカ……」ハァハァ

アスカ「んっ……! まだ、もうちょっと、待って……」

シンジ「……はぁ、はぁ」

タチュンタチュンタチュン……

387 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:36:23.13 ID:1NwCUpv20

アスカ「あ、い、イキそ……」プルプル

シンジ「あ、アスカ……ぼく、もう……」ハァハァ

アスカ「や、あだ、抜かないで!」ギュゥッ

シンジ「でも、中に……」

ヌチュンヌチュンヌチュン……

アスカ「―――――なか……」

388 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:36:49.93 ID:1NwCUpv20

シンジ「はぁはぁ……」

ヌチュンヌチュンヌチュン……

アスカ「っ――――――中でも良い、から……最後まで……!」

シンジ「っ!」

ヌチュゥッ!
ググッ!

389 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:37:17.25 ID:1NwCUpv20

アスカ「――――――っ!!!」ビクビクビクビク

シンジ「っっっぁ……!」ビクビクン

ビュルルル……ドクン、ドクン

アスカ「突いて…… 出しながらで良いから、突いて」

シンジ「っ」

ヌチュン ヌチュン
ドクンドクン

390 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:37:43.99 ID:1NwCUpv20

アスカ「あぁぁっ! あああああぁぁっ!」

ヌチュゥゥ
グリグリ

アスカ「ひぃっ……! い、ック……!!」

ビクビクビク
プショアァァァァアアァ……

シンジ「あぁぁ、アスカ……あすかぁ……」ギュゥッ

アスカ「――――――っ 」ギュゥッ  プルプルプル

ビクン

ビクン

ドクン……

……



*****

391 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:40:33.67 ID:1NwCUpv20

*****
サクラ研修中 碇シンジ隔離室

マリ「……」ヒョコッ

シンジ「……?」

マリ「……」

シンジ「……えっと?」

マリ「オホン」



マリ「……な、何やってんのよ?」サグリサグリ


392 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:41:01.00 ID:1NwCUpv20

シンジ「え? マリさん?」

マリ「ボーっとしてないで、アンタもっと気張って生きなさいよ!」サグリサグリ

シンジ「そんな、アスカみたいなこと……」

マリ「うッさいわね! 口答えすんな!」ペチペチ

シンジ「な、なんだよ。マリさんってば、アスカの真似?」

393 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:41:29.38 ID:1NwCUpv20

マリ「…………」

シンジ「どうしたの?」

マリ「……」

シンジ「……」

マリ「……」

394 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:41:56.27 ID:1NwCUpv20




マリ「わんこ君」


マリ「私ね、『姫』になりたい」

シンジ「……アスカに?」

マリ「うん」

シンジ「……アスカみたいに?」

マリ「ううん」

395 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:42:24.53 ID:1NwCUpv20




マリ「……アスカになりたい」

シンジ「……えっと?」

マリ「……わんこ君と、一緒に居たい」

シンジ「一緒に居るじゃないか」

マリ「そういうんじゃなくて……」モジモジ

マリ「んと……」モジモジ


マリ「わんこ君と、ああいう関係に……なりたい……です」

シンジ「……あ、ああ……」

396 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:42:56.73 ID:1NwCUpv20

マリ「…………そうだ、わんこ君」

シンジ「なに?」

マリ「私……二番目でも良いよ?」

シンジ「二番目、って……いや、そんなのは……」

マリ「姫にも内緒にするし、姫を優先して良いよ

   だから、時々で良いから、私にも構ってほしいにゃーって……」





マリ「そう

   思うんだけど……にゃー?」チラチラ





397 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:43:24.32 ID:1NwCUpv20




シンジ「……そういうのは、よく、ないよ……」

マリ「……」

シンジ「……」

マリ「……」






マリ「……そっか」

シンジ「……うん、ごめん」

マリ「いや、むしろ、ごめん」

シンジ「え?」

マリ「ダメならダメで、無理やりサせてもらうよ」

シンジ「えええええ!?」



398 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:43:53.96 ID:1NwCUpv20

マリ「だって、わんこ君絶対本気では嫌がらないもん♪」ガバッ

シンジ「わっ! //////」

マリ「ほら、もう顔赤くして……かわいんだから!」



アスカ「ほんと、その顔たまんないわよね」


399 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:44:22.62 ID:1NwCUpv20






マリ「!」

シンジ「アスカ!? こ、これは……」

アスカ「そうね。コネ眼鏡が押し倒してるわね

    でも、アンタはろくに抵抗してない。

    ……ね?」

シンジ「あ……」

400 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:44:49.05 ID:1NwCUpv20

マリ「違うよ、姫。これは私が襲ってんの

   ……私が、姫からシンジを奪おうとしてるの」

シンジ「……」

マリ「……」

アスカ「……はぁ、あんた、なんか勘違いしてる」ツカツカツカ

401 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:45:21.11 ID:1NwCUpv20

アスカ「シンジはね、私のものじゃないの 逆

    私の全てがシンジのモノなの」

シンジ「あ、アスカ……」

アスカ「私はシンジを束縛なんてしない。

    私を気持ちよくさせて、少しだけ特別扱いしてくれて

    ある程度のわがまま聞いてもらえれば全て許してあげるつもり

    だからシンジが誰と寝ようと勝手」

マリ「……」

402 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:45:46.86 ID:1NwCUpv20

アスカ「……だって、こいつは

    本気で求められたら拒めないし、

    嫌われたくないからなんにでも従っちゃうの、

    超臆病者で卑怯者なの。


    そして、

    底抜けに、

    際限なく、

    わけ隔てなく、

    鬱陶しいくらい、

    優しいのよ」

シンジ「……」

マリ「……」


403 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:46:19.65 ID:1NwCUpv20

アスカ「……ま、そんな、カンジ

    しらけさせて悪かったわね」スタスタスタ


マリ「……姫……」

アスカ「何?」

マリ「あ、えっと、ごめん。なんでもない……」

アスカ「……ふぅ」


404 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:46:47.28 ID:1NwCUpv20

アスカ「気にしないって言ったらウソになるけれど

    他の女にも結局優しくしちゃう、そんなバカシンジが私は大好きなの

    それに、コネ眼鏡だったら仕方ないっても思うもの。

    あんたたち、うまくいくと思うわ

    ただ私は、シンジが私を一人にしないでくれればそれで良いのよ」

マリ「……一人に、しない……」

アスカ「……」

マリ「……」

シンジ「……」

405 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:47:13.70 ID:1NwCUpv20

アスカ「いいわ。しらけちゃっただろうし、ちゃんとその辺話し合いましょうかね」

シンジ「え、えっと……」

アスカ「アンタは変な期待に膨らんでるそれをしまって、適当に待ってなさい!

    わんこ君なんだから『待て』くらいできるでしょ」

シンジ「わ、わかったよ」

シンジ(そりゃ、こういう関係だったら普通僕がアスカのものだよなぁ……)




……


406 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:48:02.74 ID:1NwCUpv20




マリ「というわけで、話し合いの結果」

アスカ「……」

マリ「私もわんこ君のモノにしてもらう事になりました」ドヤッ

シンジ「な、なんだよそれ!?」

マリ「イヤかにゃ?」

シンジ「え、でも、それって、二股ってことに」

アスカ「アンタバカァ!? 今更そういうこと言う!?

    コネ眼鏡も既にアンタのお手つきでしょうが!!

    それにエコヒイキの事忘れたわけじゃないでしょうね!?」

407 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:48:40.24 ID:1NwCUpv20

シンジ「忘れられるもんか……」

アスカ「そうでしょうね、アンタにとってはエコヒイキも私もコネ眼鏡も、

    全部一番大切ですものね!」

シンジ「う……」

アスカ「優柔不断!」

マリ「あー、でも、私は優柔不断で居てくれてよかった、かにゃ」モジモジ

アスカ「何よ?」

408 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:49:13.00 ID:1NwCUpv20

マリ「だって、姫と一緒にわんこ君にキモチヨクしてもらえるって、

   なんか、嬉しいな、って

   ヘヘ//////」

シンジ「え、一緒に……?」

アスカ「何よ。開発済みの私と、処女を奪ったマリが居るのよ

    で、二人とも、既に発情してる

    アンタのするべきこと一つでしょうが」ズイッ

マリ「そうだにゃー やるっきゃないっしょ?」ズイッ

シンジ「……う」

アスカ「ねぇ? バカシンジ」

マリ「ねぇ? わんこ君♪」






*****

409 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:49:42.95 ID:1NwCUpv20

*****

ガシャン
ミサト「……」ツカツカツカ

シンジ「!? み、ミサトさん?」

ミサト「これを」

スッ

シンジ「え?」

ミサト「……シンジ君、うまくやりなさいよ。

    貴方のおかげか、最近シンクロ率安定してるから」ゴニョゴニョ

シンジ「……え」

ミサト「じゃね。あとこのお礼は今度何かご飯作ってもらうってことでよろしく」

シンジ「はい ワカリマシタ」

……

シンジ「いきなりコンドーム渡すって……バレてるってことだよなぁ……」

……

ミサト『クソウ……昔だったら今の勢いで食ってやったかもしれないのに』

リツコ『四十路でそれは流石に見苦しいからやめなさい』

マヤ(見た目は凄く若いのになぁ……)
*****

410 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:50:51.96 ID:1NwCUpv20






サクラ部屋

サクラ「以上が、ここ最近のシンジ君の事情、と」

スミレ「……爛れてるねぇ」

サクラ「……ホンマやで。現代っ子ようわからん」

スミレ「アンタも現代っ子みたいなもんじゃないか」

サクラ「ハタチ超えれば別世代やよ……」

スミレ「それにしても、そんなエグイ音声データ、どこで手に入れたんだい?」

411 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:51:22.85 ID:1NwCUpv20

サクラ「マイクとカメラは、部屋の中にも付いとります……

    管理は、艦長と赤木博士、私の三人に権利があります」

スミレ「まぁ、正直私らとしちゃあそのくらい徹底してないと困るってもんだね

    あんたとしちゃ微妙かもしれないけど、

    今回ばかりはそのおかげで現状把握できたわけだ」

サクラ「まぁ、そのおかげで色々と胃がやばい事になってしもてんですけどね」

スミレ「そうさね。人のプライベート勝手に暴くだけでもあんた結構勇気要ったろ?

    しかもそれで勝ち目のない恋愛に首突っ込んでる事がわかったら、

    胃も悪くなるさ」

サクラ「……」


412 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:51:56.71 ID:1NwCUpv20


サクラ(ちゃうねん。ウチが、精神的に追い込まれとる理由は……)



413 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:52:39.66 ID:1NwCUpv20

〜〜〜〜〜

マリ「や! 今、凄いのイッたばかり! ひゃぁん!」ビクンビクン

シンジ「もう、我慢できないよ、マリさん」

マリ「わんこ君、まって、ごめん……おかしく、なっちゃう……!」

〜〜〜〜〜

サクラ(シンジさん……私も……おかしくなっちゃいそうです)クチャァ

ヌッチュヌッチュヌッチュヌッチュ

〜〜〜〜〜

シンジ「……僕はもうおかしくなっちゃったよ。マリさんも、ついておいで」

タン、タン、タン、タン
タン、タン、タン、タン

マリ「っく、ああぁぁぁ! だめ、またクる、またクる!!」

〜〜〜〜〜

サクラ(うちも……イク……いってまう……!)ビクビクン

クタッ



414 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:53:43.67 ID:1NwCUpv20


サクラ(うちが、精神的に追い込まれとる理由は……

    この音声データだけで、メチャクチャ興奮しとることなんや……

    もう何回、これでオナニーしたことか……)

415 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:54:09.81 ID:1NwCUpv20

ホンマに、うちは……

どうしたら、ええんや?




ウチが入る事で、あの関係がグチャグチャになるかも知れへん

いや、そもそも、入る余地すらあるかどうか……




ウチは、ウチはどの気持ちを優先するべきなんや?





サクラ「……」







416 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:54:35.28 ID:1NwCUpv20

A 皆が幸せであってほしいと思う気持ち

B シンジがほしいという気持ち

C ワカラナイ






続く

417 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 19:56:25.91 ID:1NwCUpv20

こっから分岐だけど 全部書くから
多分一日ずつ投下すると思う
投下順序は気分次第だけど、いまんところ予定としてはB C A順

419 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/29(土) 20:03:49.85 ID:1NwCUpv20

なんか読み返して>>417がいやーんなカンジなので一応訂正

一日ずつじゃなくて、出来上がり次第分けて投下する、ね

流石に三が日で消化できる気はしなかった。訂正とお詫び。

427 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:23:59.29 ID:WHeKA0lo0

ミサトルートは構想だけ練ってた。
リッちゃんマヤちゃんは百合ってりゃそれでよしと思ってスルー
ピンクなのにミドリちゃんは性格がまだ良くわからないのでスルー
なのにスミレ姉さん(褐色のボイン)は使うっていうね。
もっとキャラがつかめないヒデキ(マニュアル系男子)も使ってるのにね。
記録集 微妙に高かったけど美味しいです^q^

もうちょっとだけ語るんじゃよ

選択肢AとBなんだけど
少し書いてみたら結構似通ってしまったので、なかったことにする。
で、結局書いてみて面白かったのはBだから
>>416
〜〜〜〜〜
A シンジがほしいと思う気持ち

B ワカラナイ
〜〜〜〜〜
という選択肢に変更
で、そういうわけで、選択肢Aの結末を今から投下していく。

428 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:25:48.08 ID:WHeKA0lo0







A シンジがほしいと思う気持ち





シンジさんがほしい……

その気持ちだけが、私の壊れかけた心の最後に残った。

誰にも邪魔されず、シンジさんを私だけのものにしたい。

シンジさんの全てがホシイ

ウチは、そう思った。










429 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:26:32.53 ID:WHeKA0lo0

ある日 碇シンジ隔離室

サクラ「……シンジさん」

シンジ「どうしたの? サクラちゃん」

サクラ「二人きり、ですね」

シンジ「そう、だね。アスカもマリも、シンクロテストらしいから

    その分、今日はできる限りのご馳走を作ってあげようと思ってるんだ」

430 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:27:01.67 ID:WHeKA0lo0

サクラ「そうなんや! ウチも手伝います!」

シンジ「明日も続くらしいから、お肉食べて元気出してもらおうね」

サクラ「お肉お肉言ってて太らせたら怒りますよー、特にアスカさんは」

シンジ「ああ、それもそうだね」アセアセ

サクラ「ま、シンジさんのメニューなら問題ないですやろ♪」

431 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:27:34.14 ID:WHeKA0lo0



サクラ「おかたづけしゅーりょー  て、お二人はもう帰ったんですね?」

シンジ「そうだね。やっぱり明日も早いからね」

サクラ「それもそうですね」






サクラ「せやったら、ウチが気を使ってわざわざ部屋に戻る理由もありませんね」


シンジ「え?」





432 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:28:06.99 ID:WHeKA0lo0

サクラ「気付いてないとでも思ってました?」

シンジ「え、うそ」

サクラ「ウソやありません。ぜーんぶ知ってます

    アスカさんが『シンジさんのオモチャ』やっちゅうことも

    マリさんが『わんこ君のにゃんこちゃん』やっちゅうことも

    夜の営みが結構ハードやっちゅうことも……」

シンジ「////// な、なんで、そんな」

サクラ「お世話係も大変なんですよ」

433 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:28:38.42 ID:WHeKA0lo0

シンジ「……」

サクラ「そんな顔せんでください。咎めるつもりは全くありません」

シンジ「そう、なんだ」

サクラ「何より、既にその行為がヴィレにとって好影響を与えとります

    咎めるどころか、くれぐれもお二人の機嫌損ねんように

    気ぃ使ったってください」

シンジ「うん。えっと、そうするよ」

434 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:29:08.06 ID:WHeKA0lo0

サクラ「それはそうと、ウチ今日はココで寝させてもろても?」

シンジ「え? うん。 サクラちゃんが良いなら、どうぞ」

サクラ「では、今日は久々にお邪魔します どうもよろしゅう」

シンジ「あ、こちらこそ」

サクラ「エヘヘ」

435 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:30:49.80 ID:WHeKA0lo0

シャワールーム

サクラ「シンジさーん」

シンジ『なにかな?』

サクラ「支給品でバスタオル注文してもらえません?」

シンジ『え、うん。わかったよ』

サクラ「お願いしますわー」

……


436 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:31:16.57 ID:WHeKA0lo0

シンジ『サクラちゃん。バスタオル……』

サクラ「ああ、ちょぉ待ってくださいねー」

ガチャ

シンジ「え?」

サクラ「くださいな♪」

437 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:31:43.19 ID:WHeKA0lo0

シンジ「ちょ、ちょっと、サクラちゃん」//////

サクラ「シンジさん、逃げたら受け取れませんけど……?」

シンジ「ご、ごめん、でも、できれば、隠してほしいというか……」

サクラ「クスクス  お姉さんのハダカには興味ありませんやろか?」


438 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:32:10.20 ID:WHeKA0lo0

シンジ「お姉さんって……」

サクラ「お姉さん、やろ?」



ギュッ



シンジ「え?」


439 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:32:37.99 ID:WHeKA0lo0

サクラ「シンジさん。今のシンジさんは、法律上では28歳。年上や

    でもな、シンジさん自身は28歳の自覚なんて全然ありませんやろ?」

シンジ「……う、うん」

サクラ「ウチもな、シンジさんが年上なんて、正直コッケーですわ」

シンジ「僕も、正直、そう思うよ」


440 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:33:04.11 ID:WHeKA0lo0

サクラ「……ね? シンジさん 服、濡れてしもたね」

シンジ「あ、そ、そうだよ。サクラちゃんが、濡れたまま抱きついてくるから」

サクラ「このままやと風邪ひきますよ。

    お世話係としてそれは看過でけへんので」プチップチッ

シンジ「……え? な、なんで僕の服をぬがして……

    だっ! だから、前隠して!」

サクラ「おねーちゃんに任しときー♪

    シンジさんのお風呂のお世話もちゃんとしたるさかいなぁ」バッ

シンジ「きゃー!」





……

441 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:33:39.75 ID:WHeKA0lo0

シャワールーム

シンジ「はぁぁ……」

サクラ「はい、頭洗いますよー」

シンジ「うぅっ……ひどいや」ゲンナリ

サクラ「ええやないですか。

    ウチシンジさんのハダカなら前にも見たことありますし」

シンジ「えぇっ!?」

サクラ「LCLから出てきたときに、ですけどね」

シンジ「あ、あぁ……それは、しょうがないか」

442 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:34:17.27 ID:WHeKA0lo0

サクラ「……実はアスカさんとマリさんとのエッチぃ現場も……」

シンジ「へ!?」

サクラ「……ごめんなさい。見ちゃいました」

シンジ「それって、ほかの人には……」

サクラ「言える訳ありませんよ。

    普通に人に言う事でもないですし、何よりシンジさん隔離中ですよ?」

シンジ「そ、それなら、いいけど……良いわけでもないけど……」

サクラ(大嘘です。ごめんなさいシンジさん。スミレさんには全部話しました)

443 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:34:48.28 ID:WHeKA0lo0

サクラ「ウチな、シンジさんがLCLから出てきて、初めて姿を見たとき……

    正直、凄いガッカリしたんです」

シンジ「……そう」

サクラ「だって、14年間憧れ続けたウチのヒーローが

    こともあろうに七つか八つも年下の姿で現れたはったんやで?」

シンジ「あー、そっか……確かに、それはショック、かもね」



サクラ「でもな。 なんか、逆にこれはこれでええなって思ってんです」




444 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:36:24.58 ID:WHeKA0lo0

シンジ「そう、かな?」

サクラ「そうです。

    だって、そうやなかったらシンジさんにフラれてからの気持ちの整理、

    全然付きませんでしたもん」

シンジ「……」

サクラ「この見た目やと、『なんや、弟みたいで可愛い子やなぁ』ってカンジで

    気持ちの切り替えも早よつきました」

シンジ「……そ、そうなんだ」

サクラ「……お姉ちゃんって呼んでもええんですよ?」

シンジ「そ、そんなの!」//////

445 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:37:02.99 ID:WHeKA0lo0

サクラ「目ー瞑ってください、頭流しまーす」

シンジ「あ、うん」

ザバー

サクラ「よっし、んじゃ、今度は背中流します」

シンジ「そこまでしてもらわなくても……」

サクラ「いいんですよー? お姉ちゃんにまかしとき」

シンジ「……」//////

サクラ「……?」

シンジ「じゃ、じゃあ……お願い、しよっかな」テレテレ

サクラ「はいはい」


446 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:37:41.80 ID:WHeKA0lo0


サクラ「……それにしても、ここって、普通に色々とモノ整ってますよね」

シンジ「うん。隔離室って言うから、

    正直シャワーも水くらいしか出ないかと思ってたけど」

サクラ「バスタブまであって ちゃんと泡立て用のスポンジまであるし

    ……艦長、設計したとき何考えてはったんやろね」

シンジ「ミサトさん……」

447 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:38:08.68 ID:WHeKA0lo0

サクラ「愛されてるやないですか。シンジさん」

シンジ「そう、なのかな。……そう、だといいな」

サクラ「養ってくれるお姉さんの艦長と、近所のお姉さんみたいなウチ

    お姉さんが二人もおって、シンジさんはホンマ幸せ者やなー」モフ

シンジ「あはっ、泡が、くすぐったいよ」

サクラ「……ほんと、綺麗な体してますね」

シンジ「綺麗、かな?」

サクラ「ええ、ホンマに。ただ、ここんところに何らかの痕が残っとりますけど?」

シンジ「え、あっ!!!!//////」



448 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:38:35.62 ID:WHeKA0lo0

サクラ「……どっちのキスマークですやろな」ニヤニヤ

シンジ「……」

サクラ「教えてくれないんですか?」

シンジ「そ、そんなの、言わなくてもいいでしょっ//////」

サクラ「……この泡、目ーに入ったら痛いやろなぁ」

シンジ「う……  それは、マリが……やったと、思う」

サクラ「マリさんってばアグレッシブやな」



449 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:39:03.59 ID:WHeKA0lo0

サクラ「……そういえば、

    シンジさんいつの間にマリさんのこと呼び捨てになっとりましたっけ」

シンジ「それは、この間、言われたから」

サクラ「ふーん、なるほどなぁ。マリさんはマリさんで、頑張っとるんですな」

シンジ「?」

サクラ「何でもあらへんよー

    はい、腕伸ばしてー」

450 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:39:35.27 ID:WHeKA0lo0

シンジ「腕は自分で洗えるよ」アセアセ

サクラ「でもシンジさん、さっきお姉さんのクダリ否定しませんでしたやん?」

シンジ「え、あ、う」

サクラ「ほら、二人のお姉さんがおってええなって言うたやないですか」

シンジ「……//////」

サクラ「この状況、満更でもないんやろ?」

シンジ「……えっと、少し……ううん、結構、いいかも」



451 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:40:02.04 ID:WHeKA0lo0

サクラ「素直やなぁシンジさんは。ホンマ、かわええ人やわ」ギュッ

シンジ「う、わ……」

サクラ「そんな緊張せんと、お姉さんに甘えてもええんよー?」スリスリ

シンジ「……」

サクラ「ほれ、言うてみ?」コショコショ

シンジ「っ……//////」

サクラ「ん?」

シンジ「さ、サクラ、姉さん?」


452 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:40:28.87 ID:WHeKA0lo0

サクラ「……」




サクラ「……」ムラッ

サクラ「とうとう言うてしまいましたね」

シンジ「は、恥ずかしい」

サクラ「そうですなー、シンジさんの心臓変に脈打ってます」サワッ

シンジ「わ、くすぐったい……」

サクラ「でも、わかりますやろ? ウチの心臓も、すっごいドキドキいうてるんです」

シンジ「う、うん。わかる……」

453 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:41:42.02 ID:WHeKA0lo0

サクラ「…………」

シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……」

サクラ「あのな、シンジさん

    ウチは、他の二人とはちゃいますねん」

シンジ「……」



454 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:42:13.18 ID:WHeKA0lo0

サクラ「もちろん、シンジさんが好きなのは同じです。

    あ、そうそう、ごめんなさい。さっきウソ付きました。

    研修中に整理とか、全然つけられませんでした」

シンジ「そ、そんなあっさりウソつかないでよ……」

455 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:42:40.00 ID:WHeKA0lo0

サクラ「好きですけど、違うんです。

    ウチは正直、シンジさんの全てが欲しい思とります。

    この綺麗な背中も、細くて長い指も、」スッ

シンジ「んっ……」

サクラ「みんな、みぃんな、ウチのものにしてしまいたいんです」

シンジ「……」ゴクリ


456 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:43:21.04 ID:WHeKA0lo0

サクラ「……ちょと、怖いって思いますやろ?

    自分でも、ちょっとヒクくらいでしたし」

シンジ「怖くなんて、ないよ。サクラちゃんの気持ちは、少し、わかる」

サクラ「ん、ありがとうございます。気ぃ使ってもろて」ギュッ

シンジ「ん」キュッ

457 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:44:07.69 ID:WHeKA0lo0

サクラ「あ、アカンてシンジさん……

    ギュってしたのに対して、その手を握られたら、

    同意した事になってしまいますよ?」

シンジ「同意?」

サクラ「シンジさん、今あなた襲われとるんですよ?

    近所のおねーさんが、可愛い可愛いお隣のボーヤに悪戯しよ思とるんです」

シンジ「そ、それは、ちょっと……」タジタジ

458 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:44:34.85 ID:WHeKA0lo0

サクラ「まぁ、そうですやろな。

    シンジさんの同意待ってたら、今の状況やとにっちもさっちもいきません」




サクラ「なので、大人は大人なりに、今日は覚悟決めて来とるんです」スッ



459 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:45:01.41 ID:WHeKA0lo0

シンジ「覚悟……?」

スタスタ

サクラ「……ウチの身体……そそられます?」

シンジ「え、あ……」

サクラ「正直に言うてください」



シンジ「……凄く、魅力的だと思います」



460 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:45:33.14 ID:WHeKA0lo0


サクラ「それなら、良かったわ」スッ

ギュゥッ

シンジ「っ!!」

サクラ「残念ながら、今のシンジさんの一言でウチの覚悟、本気で決まりました」

シンジ「え?」

サクラ「シンジさん。 ウチ、これからシンジさんを手篭めにしよ思てます」

シンジ「……」

サクラ「他の二人とは違うんです。

    ウチは、シンジさんの全てが欲しい……」

シンジ「……ごめん、サクラちゃん」

サクラ「話は最後まで聞きーや?」ハムッ

シンジ「ふぁっ!」


461 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:46:02.93 ID:WHeKA0lo0


レロ、クチュゥ

サクラ「えへへ、シンジさんの耳、まだちょっとシャンプー残ってました」

シンジ「はぁ……」トロン

サクラ「あんな、シンジさん。

    ウチ、シンジさんのこと好きすぎてネジ吹っ飛んだけど、

    吹っ飛びすぎて一つの結論に至ったんです。

    ホンマにシンジさんの全てを手に入れるんやったら

    シンジさんの全てを受け入れなアカンやろなって……」

シンジ「僕の、全て?」



462 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:46:30.79 ID:WHeKA0lo0

サクラ「シンジさんは、アスカさんとマリさんのこと好きですやろ?」

シンジ「うん」

サクラ「……それすらも、受け入れよう思てるんです」

シンジ「……」

サクラ「でも、シンジさんにはウチのシンジさんでいてもらいたい。

    だから、ウチが望むのは……

    アスカさんやマリさんがいないときのシンジさんの占有権、なんです」

シンジ「……」


463 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:46:57.34 ID:WHeKA0lo0

サクラ「嫌って言われても、もう私の思いは止まりません。

    大人らしく汚い手でも何でも使こて、

    シンジさんの空き時間を占有します」

シンジ「……」

サクラ「……いきますよ」



464 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:48:26.89 ID:WHeKA0lo0

シンジ「あ……」

チュゥッ
チュルゥッ ヌチュッ クチュ

シンジ「んっ……」ヌチュ クチュ チュルプチュ



465 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:49:08.67 ID:WHeKA0lo0

サクラ「んふ……んぁ……」チュパッ クチュルゥ

ヌロォ……レロクチュ……



サクラ「……ふっ……!ぁ……」ピク

クチュゥ、プチュヌチャッ



サクラ「っぁ! ふぁっ……!」

シンジ「? サクラちゃん?」





サクラ「……えへへ……ごめんなさい」

サクラ「……キスだけで、イッちゃいました」


466 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:49:50.42 ID:WHeKA0lo0

シンジ「……そんなことって、あるんだ……」ゴクリ

サクラ「そうですよ。

    女性ってな、男性と全然違うところで快感味わってるって

    言われるくらいやし、

    シンジさんにはちょっと想像もつきませんやろ?」

シンジ「うん、そう、だね」

サクラ「雰囲気とか……相手への想いとか……興奮度合いとか

    そういうので、女性の性感って全然変わるんです

    ま、もちろん個人差もありますけどね」

467 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:50:22.98 ID:WHeKA0lo0

サクラ「最も、調教され尽くしたアスカさんが相手やと

    いつでもどこでも相手がシンジさんなら反応してまうんやろうけどな」

シンジ「そう、だね。アスカもマリも、物理的なのが一番好きみたい」

サクラ「そうやと思った」クスクス

サクラ「まぁ、せやったらな、シンジさん。

    私が、シンジさんも知らないエロイこといっぱい教えてあげます」

シンジ「サクラちゃん、が?」ゴクリ

468 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:51:02.85 ID:WHeKA0lo0

サクラ「そうですよ。

    大人の情報量、見せ付けたりますさかい、覚悟して犯されてください」

シンジ「……」ドキドキ

サクラ「泡、全部流しましょ」

ザーーーーーー

サクラ「……」

シンジ「……」

ザーーーーーー









469 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:51:47.33 ID:WHeKA0lo0

碇シンジ隔離室

シンジ「……」ソワソワ

サクラ「うふふ、シンジさん、緊張してるんやな?」

シンジ「そんなこと、ないよ」

サクラ「そうですよなぁ?

    百戦錬磨のシンジさんなら、今更一人や二人愛人ができても、なぁ?」

シンジ「……愛人、って……」

サクラ「うふふ、冗談です」


470 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:52:18.93 ID:WHeKA0lo0

サクラ「シンジさん、何に緊張してるのか、正直に言うてみてくださいよ」

シンジ「やっぱり、今までになかたシチュエーションだから、かな」

サクラ「あら、……んー せやったらなぁ……」

サクラ「……シンジ君?

    て、前に艦長に呼ばれとったよね?」

シンジ「!  あ、うん」


471 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:52:48.04 ID:WHeKA0lo0


スッ

サクラ「……シンジ君、お姉さんがな、いっぱいエッチなことシたるから、

    緊張せんと、いっぱい気持ちようなってな?」コショコショ

シンジ「っ……! //////」

サクラ「わ……」

ムクムク……

シンジ「……あ、あの」ドキドキ

サクラ「も、もしかして、今のが結構、ツボ?」

シンジ「多分……凄く、ドキドキしたよ」

472 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:53:48.42 ID:WHeKA0lo0

サクラ「……ええよ、シンジ君。そうやね、シンジ君や。

    二人っきりのときはこれで通そか?」

シンジ「うん……サクラ、ちゃん」

サクラ「んふふ、シンジ君。気持ちええけど戸惑ってるみたいやね」

シンジ「そうだよ。だって、年下のはずなのに見た目は年上で、

    でも法律上ではやっぱり年下で……

    ちょっと、混乱してるかも」



473 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:54:19.45 ID:WHeKA0lo0

サクラ「でも、そんな私に『姉さん』言うて甘えるとか、どう?」

シンジ「なんか、凄く……不思議な感じがするよ。

    頭の後ろのほうから中心へ、ふわっとした暑いのが流れていくカンジ」

サクラ「それ、結構癖になるやろ?

    ほら、こうやって耳元で囁かれるのも、

    くすぐったいのと一緒に、なんか感じたりせえへん?」コショコショ


474 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:55:09.03 ID:WHeKA0lo0

シンジ「ん、うん……全身が、不思議な感じ」

サクラ「ん」

サクラ「シンジ君、おねーさんとチューしよか?」

チュウゥッ
レロチュプ クチュァ チュプ

サクラ「んっ……」ナデナデ

シンジ「っ」ギュッ

サクラ「んふふ……」ギュッ

チュゥ レロレロ

サクラ「ほら、こうやって」レロヌロォ

サクラ「舌だけで触れ合うのも ええやろ?」ヌルゥ……


475 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:55:36.16 ID:WHeKA0lo0

シンジ「うん……」

トサッ

サクラ「……」ドキッ

シンジ(押し倒しておいてそっちがドキッとするんだ)ドキドキ

サクラ「シンジ君……なんやホンマ、女の子みたいやな」

シンジ「そういう風に言われるのは、ちょっと、イヤかも」フイッ



476 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:56:02.54 ID:WHeKA0lo0





サクラ(た ま ら ん)

サクラ(まぁ、イニシアチブ握りつつあるし、いつか女装させたろ)

シンジ(……サクラちゃんの思いつめた顔、なんだか、なんだか……)ドキドキ






477 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:56:29.23 ID:WHeKA0lo0

サクラ「でも、こうやって押し倒されてると、だんだん雰囲気出てきたやろ?」

シンジ「どうかな? サクラちゃん優しいから、なんか悪戯されてるみたいな感じ」

サクラ「悪戯かいな。ま、それでもええわ。

    ようは、ウチにしかでけへんこと、

    ウチにしか出せへん雰囲気に、シンジ君が溺れてくれれば……」

シンジ「……うん、凄く、ドキドキしてるよ……」

サクラ「シンジ君……」

チュ
レルォ……ヌチュゥッ

スッ

シンジ「あ……」

サクラ「シンジ君のココ、もう完全に大きゅうなっとるな?」クッ


478 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:56:55.23 ID:WHeKA0lo0


スッスッスッ

サクラ「……」ゴクッ

シンジ「あ、サクラちゃん……ちょっと、」

サクラ「サクラ姉さん、て呼んでくれないと言うこと聞かんよ」

シンジ「サクラ姉さん」

サクラ「……なぁに? シンジ君」

シンジ「……少し、痛いです」

サクラ「え、あ、そうやった? ゴメンな」

シンジ「ううん、いいよ」

479 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:58:24.18 ID:WHeKA0lo0


サクラ「痛かったんやろ? せやったら、もっと優しくせなアカンよな……」アーン

シンジ「……」ゴクリ

サクラ「あむ……」パクッ

ヌロォ……
ルチュゥ……

サクラ「んふむ……チュッ」

シンジ「あっ……サクラちゃん……」



480 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:58:50.41 ID:WHeKA0lo0

サクラ「んー?……」レロレロ

シンジ「それ、気持ちいいよ……」

サクラ「んふぁ……フェラチオはお気に召してもらえたみたいやね……」チュ

シンジ「うん、凄く、上手だよ」

サクラ「良かったわ……あむ」パクッ


481 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:59:17.76 ID:WHeKA0lo0

ヌロォ……
ヌチュゥ、ジュプゥ、ヌプゥ……

シンジ「はぁ、はぁ……」

サクラ「んっ んっ んっ んっ」

ジュポォ、ヌッ、ヌッ……

サクラ「フー……フー……」ジュポジュポ

シンジ「あ……あぁ……」

サクラ「っ……フーフー」ジュポジュポ


482 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 17:59:45.77 ID:WHeKA0lo0


ジュプッジュプッジュプ……

サクラ「っ……」

ヌポッ

サクラ「、エホッ、ケホッ……」

シンジ「だ、大丈夫?」



483 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:00:15.01 ID:WHeKA0lo0

サクラ「だ……ケホケホ……大じょ……うぶ……ケホケホ はぁはぁ」

シンジ「……」

サクラ「……はぁ、はぁ……あ、あかんな。

    シンジ君相手やから、やっぱり緊張するわ……

    大人の経験 見せ付けたいのに……」

シンジ「……そう、なんだ」



484 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:00:47.94 ID:WHeKA0lo0

サクラ「しゃあないなぁ……もうちょっと、色々してあげたかったんやけど

    私も余裕なくなってきてるし、シンジ君の準備も完璧やし」





サクラ「……セックス、しよか」


485 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:05:43.32 ID:WHeKA0lo0


サクラ「ほら、シンジ君のとウチのがキスしとる。

    脈打ってるのが直接伝わってくるのがわかるわぁ……」フルフル

シンジ「……うん」

サクラ「なんや、シンジ君また緊張してるん?」

シンジ「いや、そういうわけでは」ジーッ

サクラ「や、もう……アソコばっかり見よってぇ♪

    焦らんでも、ちゃんと挿れてあげるさかいにな」



486 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:06:13.04 ID:WHeKA0lo0

シンジ「……大丈夫? サクラちゃん」モジモジ

サクラ「何がよ? 大丈夫やって、別に処女ってわけやあらへんから」

シンジ「……」モジモジ

サクラ「んふふ、それじゃ、シンジ君いただきます……」


487 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:06:39.30 ID:WHeKA0lo0




ツプッ
プツッゥ


サクラ「……え?」










488 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:07:11.23 ID:WHeKA0lo0









サクラ(え? 何? これ……

    そんな、ウチこの間、ちゃんと処女喪失しといたはずやのに……

    なんでまた、痛いし血も出てるん?)

シンジ「サクラちゃん……?」

サクラ「こ、これは、ちゃいますねん。あ、イタッ……ぐ、ぅ……」プルプル



489 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:07:36.66 ID:WHeKA0lo0

シンジ「……」

シンジ「あの、とりあえず、今は、動かないほうがいいよ」ギュッ

サクラ「は、はい……」

シンジ「……」ナデナデ

サクラ「あ、ふぁ……」

シンジ「……サクラちゃん……もしかして……」

サクラ「え、な、なんです?」ドギマギ

シンジ「……えっと、ごめん。変なこと聞くけど、」



490 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:08:13.26 ID:WHeKA0lo0

シンジ「処女幕破ったのって、バイブか何か、だった?」

サクラ「へっ!????//////」

シンジ「……」ナデナデ

サクラ「へ……//////」



サクラ「な、なんで、わかるんです?」






491 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:08:48.39 ID:WHeKA0lo0


シンジ「それで、一回は挿れたけど、そんなに気持ちよくなくて、止めたとか」

サクラ「っ //////」




サッ



492 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:09:39.20 ID:WHeKA0lo0

サクラ(あかん、あかんで、鈴原サクラ)

サクラ(何をしくじったのかわからんけど……

    全て見通されとる!

    恥ずかしすぎる……

    もう、顔上げられへん……)

サクラ「うぅ……死にたい……」メソメソ

シンジ「だ、大丈夫だよ、しょうがないよ……」

サクラ「しょうがなくてももうアカンんんん……こんな辱め、ヒドイぃ……」



493 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:10:07.17 ID:WHeKA0lo0


シンジ「ごめん、でも。その、心配しなくてもいいよ

    今サクラちゃんから血が出たのは、ただ処女膜が治癒しただけだから」

サクラ「……治癒?」

シンジ「うん。普通、処女膜って性行為するうちに擦れて取れてしまうんだけど

    一度破っただけの処女膜は膣内に残ってて、その、

    状態が良いとそのまま治癒しちゃうらしいんだ」

サクラ「……」



494 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:10:43.55 ID:WHeKA0lo0


サクラ「シンジさん、教えてくれてありがとうございます……

    せやけど、シンジさんも大概ド変態やったんですね」

シンジ「否定はしないけど……その、アスカがそうだったから」

サクラ「あー……」ガックシ

シンジ「……ごめん、でも、何もわからないよりはいいと思って」

サクラ「いえ、ホンマ。情けないですけど、教えてもろて、安心しました」

サクラ「……でも、プラン駄々崩れで、もうなんか、凹んでます」


495 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:11:10.56 ID:WHeKA0lo0

シンジ「プラン?」

サクラ「失敗したから教えません。これはウチが墓までもって行きます」

シンジ「……ふーん」

サクラ「……なんですのん?」


496 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:11:37.16 ID:WHeKA0lo0


ペロッ

サクラ「ひゃん、首筋……」

シンジ「んっ……」ペロペロ

レロ、ツー
クチュゥ……

サクラ「んひゃぁっ!? あ……」

シンジ「……耳の中、かき回してあげるよ」

ヌチュリュゥ
グチョァッ……

サクラ「やぁっ、あ……」ゾクゾクゾクゾク

シンジ「……」フゥ

サクラ「はぁ…ぁ………!」ビクビクビク

クタッ



497 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:12:15.21 ID:WHeKA0lo0

シンジ「……不思議な感じ、する?」

サクラ「は、はひいぃ……」

シンジ「ん、そう……」ムニッ

サクラ「あ……ん……」

シンジ「サクラちゃんの裸、初めて見たけど……

    こんなにいやらしい身体してたんだね」

サクラ「ど、どういう意味です?」

シンジ「凄く、そそられるよ。腰つきが凄く、エッチな感じ」ムニムニ

サクラ「や、お尻……揉まんでください」



498 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:12:53.83 ID:WHeKA0lo0


シンジ「くすぐったい?」

サクラ「いえ、そ、そうやなくて……あの」

クチュッ……

サクラ「……シンジさんに触られてる思うと、

    もう、その感触と振動だけで、濡れてきとります……」



シンジ「もう、サクラ姉さんはエッチだなぁ」




499 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:13:28.06 ID:WHeKA0lo0


クチュッ……

サクラ「うぅぅ……もう、その話はええんです」

シンジ「どうして? 最初に呼ばせたのはサクラ姉さんのほうじゃないか」



500 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:13:54.82 ID:WHeKA0lo0


クチュッ……

サクラ「や、違うんです……」

シンジ「でも、サクラ姉さんってば、呼ばれる度に締め付けてくるよ」

501 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:14:21.64 ID:WHeKA0lo0


クチュ……

サクラ「やぁ、もう……」

サクラ「……今となっては、もう、恥ずかしくて……」

シンジ「恥ずかしい? どうして? サクラ姉さん」

サクラ「し、シンジさん……」ドキドキ

クチュッ……





502 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:14:49.31 ID:WHeKA0lo0

サクラ「シンジさんて、実はドSやったんですね……」

シンジ「わかんないよ。でも……」スッ

サクラ「あ……」

チュッ

シンジ「サクラ姉さんが頑張ってるの見てたら、可愛くて、そういう気分に……」

サクラ「ん、もう……」

シンジ「その顔も、凄く可愛いよ」



503 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:15:18.08 ID:WHeKA0lo0

サクラ「ば……もう……シンジさん……!

    もう、シンジさんがそないな顔して、そないなこと言うから……

    さっきよりも、もっと興奮してきたやないですか……」

ヌチュゥ

シンジ「あっ……」

サクラ「でも、嬉しいです。

    凄く、凄く嬉しいです。

    ……あと、」


504 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:15:46.84 ID:WHeKA0lo0


ヌチュッ ヌチュッ

サクラ「なんだかんだ言いながらも、ウチのプレイについてきてくれて

    しかもちゃんとそれで興奮してもろてる事がわかって、

    それも、嬉しいです」

ヌチュヌチュ

シンジ「んっ……お姉さんごっこはまた今度?」

サクラ「なんやったらこのままお姉さんごっこに戻りますか? シンジ君」

ピクン ヌチュヌチュ



505 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:16:26.58 ID:WHeKA0lo0


シンジ「……ううん、今は……サクラちゃんとエッチしたい、かな」

サクラ「シンジさん……んっ」

ヌチュヌチュ、
グッチュグッチュ

サクラ「あ、ん……はぁっ、ん……」

シンジ「ああ、サクラちゃん……いいよ、凄く、気持ちいい」

サクラ「ウチもです……バイブなんか全然、比べもんにならんです……あっ」

グッチュグッチュグッチュ
ヌチュゥッヌチュゥッ



506 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:16:56.16 ID:WHeKA0lo0

シンジ「くぅっ、サクラちゃん……あ、あんまり激しいと……」

サクラ「な、なんですか? はぁ、はぁ……シンジさん」

グリグリ ヌチュグリ……
ヌッッ チュグ  ヌッッ チュグ

シンジ「ん、はぁ……もう、実は、あんまり持たない、かも……」

サクラ「それなら、気にせんといてください

    ウチも、もう色々、いっぱいいっぱいやし…」



507 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:17:21.94 ID:WHeKA0lo0


チュグッチュグッチュグッチュグッ

サクラ「それに、シンジさん、まだまだできますやろ?」

シンジ「あぁっ……うん、サクラちゃんと、もっとエッチしたいよ……」

サクラ「そんなら、んぁっ!……いくらでも出してください。

    シンジさんの全部、……私に出してください!」

ヌッチュッヌッチュッヌッチュッ
タパンタパンタパン……



508 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:17:53.71 ID:WHeKA0lo0


サクラ「ふぁっ! あっ! あぁぁっ! っくぁあ!」

シンジ「サクラちゃん……イク、イクよ!」

サクラ「はい、ください……サクラの中に……!!」

タパンタパンタパン
ググッ!

シンジ「っ!!」

サクラ「あ、ああぁぁぁぁあぁあぁあっ!!!」

ビクンッ!
ビクンッ!


509 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:18:22.08 ID:WHeKA0lo0






サクラ「っ……あ……」トロン……

ドクン、ドクン、ドクン……

サクラ(……ああ……出とる……出と、る)

ビクン ビクン







510 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:18:47.39 ID:WHeKA0lo0


サクラ(すごい……脈打って、中で跳ねまわっとる……

    イったばかりやのに、この衝撃だけで、もう……)

サクラ「はぁぅ……あっ! っう……」ビクンビクン

シンジ「はぁ、はぁ、サクラちゃん……」

ヌチュヌチュ

サクラ「あ、アカンです! いま、今動かされたらっ!

    あっ、あああぁぁぁぁあ!」



511 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:20:19.96 ID:WHeKA0lo0


ビクンビクン
ビュクビュク

サクラ(アカン、って……言ってるのにぃ!

    も、きもち、よすぎ……

    中に出されながら、奥突かれて……頭、もう……)



512 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:20:47.53 ID:WHeKA0lo0


シンジ「はぁ、はぁ……」

サクラ「イッ……く  ―――ああ―――あ―――――っく!」ビクンビクン

シンジ「……く、はぁ……はぁ」

サクラ「ぁっ……はぁ  はぁ    はぁ……」

シンジ「…あぁ、…ふぅ、ふぅ」

サクラ「はぁ、はぁ……」クタッ



513 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:21:15.61 ID:WHeKA0lo0


はぁ、はぁ


はぁ、はぁ、


はぁ、



はぁ、








……



514 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:23:29.46 ID:WHeKA0lo0

余談

サクラ「シンジさん……あの、私が処女やってこと、

    どのへんで気付いてました?」

シンジ「えっと、実は、フェラのあたりから……」

サクラ「わぁぁ……」

シンジ「あの、行為より知識が先行してるなって感じがして……」

サクラ「うう、やっぱめっちゃ恥ずかしい……」



515 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:23:57.90 ID:WHeKA0lo0





後日 碇シンジ隔離室

アスカ マリ「いただきます」

マリ「って、わんこ君とさっちんは?」

サクラ「ウチらちょっとお片づけしてから食べますんで、お先にどうぞ」

シンジ「今日は初めて作るソースでパスタを作ったから、感想聞かせてよ」





516 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:24:24.60 ID:WHeKA0lo0




アスカ「バカシンジー、味付けちょっと薄いわよー」

マリ「そお? おいしーよ?」

シンジ「そうかな?」トテトテ

アスカ「ほら」ヒョイ

シンジ「ん」パクッ

シンジ「あ、そうだね。お醤油がちょっと多かったのかも」



517 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:24:51.90 ID:WHeKA0lo0


サクラ「そーやなぁ。でもその辺以外は全部美味くできとるやないですか」

マリ「言われてみると、って感じかにゃ?」

アスカ「ふん、今度は気をつけなさいよね。 美味しいご飯は生活の基本よ」

シンジ「はいはい」

マリ「それにしてもわんこ君のレパートリー、最近妙に増えてるねぇ」

アスカ「主夫として殊勝な行動ね。そこだけはちゃんと褒めてあげる」




518 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:25:19.66 ID:WHeKA0lo0







シンジ「ああ、最近『サクラ姉さん』に色々教えてもらってるから」







アスカ「……」

マリ「にゃ?」

サクラ「ちょ、シンジさん……」アセアセ



519 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/30(日) 18:25:46.86 ID:WHeKA0lo0


シンジ「……あ」




アスカ「……いや、まぁ。そんな気はしてたし、

    別に、いいけど……それにしても……」ニヤニヤ

マリ「わんこ君はそういうプレイがお好みなのかにゃ?」ニヤニヤニヤニヤ

アスカ「あーあ〜 いいこと聞いちゃったなー……」ニヤニヤ

マリ「いいこと聞いちゃったにゃー……」ニヤニヤ

アスカ「っさいわね、真似すんにゃ!」

サクラ「シンジさんてば、もー」

シンジ「^q^」



A END 『サクラ姉さん』

522 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage] 投稿日:2012/12/30(日) 18:34:39.40 ID:WHeKA0lo0

一応追記
AがトゥルーEND
Bは俺の後悔オナニー

528 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:32:20.28 ID:GthgKpY50

B ワカラナイ


ワカラナイ よ

お兄ちゃん……

ウチ、どうすれば……



ウチには何もない、シンジさんとのつながりは、

ただ親友であるお兄ちゃんでしかない。

でもアスカさんたちにはある……

エヴァというつながりが……

それに既に、あの人たちの関係は一線を越えている。


サクラ「ウチが、どうこうできる話やない……」


529 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:32:45.49 ID:GthgKpY50








黒の栞








530 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:33:15.71 ID:GthgKpY50

碇シンジ隔離室 碇シンジ側

アスカ「んぁ、んふぅ……」

マリ「姫のココ……美味しいよ」ペロペロ

アスカ「おいし、って……変な言い方、すんなっ!」ピクピク

シンジ「はぁ、はぁ……」




531 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:33:41.48 ID:GthgKpY50

……


マリ「……そういえば、最近ずっと、エッチしてばっかりだにゃー」

アスカ「別にいいじゃない。誰に迷惑かけるでもなし」

シンジ「僕は、ちょっと後ろめたいけど……」

アスカ「アンタは私たちのご飯作って

    メンタル面でサポートするって言う重要な任務があるのよ!

    もはや隔離されてるだけじゃないんだからね!」

シンジ「はいはい」

マリ「……さっちん、あんまりお泊り参加しなくなっちゃったね」

アスカ「そういえば、そうね。だから毎日エッチできるのよね」

シンジ「……」



532 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:34:08.02 ID:GthgKpY50

アスカ「……何よその反応。あんた何か知ってるの?」

シンジ「いや、何も知らないと思うけど……」

マリ「わからないよー?

   わんこ君が気付いてないわけで、実は予兆はあったのかも……」

アスカ「ありうるわね。このド鈍チンなら」

……



533 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:34:35.18 ID:GthgKpY50

碇シンジ隔離室 入り口側

サクラ(ホンマやで、シンジさん)

ポタポタ

サクラ(ウチは、告白して振られて、諦め切れんけど度胸もなくて

    ずっと、シンジさんのことココから見とるんです)

ハァ、ハァ

サクラ(おそらく、ずっとこの気持ちは変わらへん

    変わらんのやったら、変わらんままで、

    このまま、壁の向こうから貴方を見続けます)









しかし、ウチが手をこまねいている間に、

物語は、崩壊していく。


534 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:35:25.63 ID:GthgKpY50

碇シンジ隔離室『跡』

サクラ「え……シンジ、さん……?」

ビュオオオオオォォォォォォォオオオオオオ……

ビーッビーッビーッビーッ

艦内放送『ネルフのエヴァが襲来! 総員戦闘配備! 目標物を破壊せよ!』

艦内放送『ネルフのマークナインがサードチルドレンを誘拐した模様!

     マークナインの撃破に伴う死傷は問わない。

     目標物を破壊せよ!』

サクラ「…………」

○○「サクラちゃん! やっぱりここに居たのか……早く、早く非難して!」

サクラ「……」




535 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:36:07.07 ID:GthgKpY50

……


アスカの部屋

アスカ「……」

マリ「……」

サクラ「……な、なんや、お通夜みたいな空気になってしまいましたな」

アスカ「……フン……」



537 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:36:35.90 ID:GthgKpY50


マリ「……まぁ、仕方ない、ね」

サクラ「マリさん」

マリ「上の判断待とうよ。私たちじゃどうにもできない問題だし」

アスカ「何、言ってるのよ……」バッ

アスカ「コネ眼鏡……バカシンジ、助けに行くわよ」

マリ サクラ「はぁ!?」

アスカ「エヴァが二機もあればマークナインもぶっ潰せる。

    ネルフ本部だって、ぶっ壊せる。

    全部ぶっ壊して、それからシンジを助ければそれでいいじゃない」

538 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:37:04.52 ID:GthgKpY50

マリ「バカ言わないでよ姫」

アスカ「あんたにバカって言われたくない」

マリ「いいや、ココは押し通す。姫は今大馬鹿者だね。

   ヴィレの判断も待たずにエヴァを出撃させるってことは

   電源も確保できないってこと。

   二機とは言え、三分で何ができるって言うのさ?」

アスカ「三分もあればネルフ本部に音速の状態でたどり着いて、

    その衝撃を全てぶつける事ができる」

マリ「そんな物理的で感情的な行動、あちらさんが対処できないとでも思った?」



539 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:37:33.82 ID:GthgKpY50

アスカ「なんなのよアンタは! 上から物言って……

    アンタだってシンジを助けなくていいの!?」

マリ「助けたいよ!!」

アスカ「……なら」

マリ「でも、動けないよ!

   ネルフに何があるのかもわからない、ヴィレの判断は遅い!

   そもそも、さっきの放送聞いたでしょ?

   生死は問わないって!!」


540 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:38:00.94 ID:GthgKpY50

アスカ「……」ギリギリ

マリ「私たちには、どうする事もできないんだよぉ……」クタッ

アスカ「……」ギリギリギリ

ガヅン!!!

サクラ「ひっ!」

マリ「っ……」

アスカ「……」フー フー






541 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:38:27.38 ID:GthgKpY50





アスカ「……音、たてて、ごめん……」フラフラ

アスカ「……頭、冷やして、来る……」フラフラ

サクラ「あ、アスカさん」オロオロ

ガシャン

サクラ「……」

マリ「……」


542 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:38:55.89 ID:GthgKpY50


サクラ「……」

マリ「……」

マリ「……ゴメンね、さっちんも、辛いでしょ?」

サクラ「いえ、ウチのことなんか、気にせんでも……」

マリ「…………ゴメンね、さっちんこそ、もっと辛い思いしてるのに……」



543 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:39:22.27 ID:GthgKpY50

サクラ「はぁ……まぁ、せやったら言いますけど、確かに辛いですね……

    今は正直、膝抱え込んで泣きべそかいてるマリさんと一緒に

    不安を消すために泣き叫びたい気持ちです」

マリ「……」

マリ「……」チョイチョイ

マリ「……おいで、さっちん」

サクラ「……」

サクラ「……」

サクラ「……」


544 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:39:51.16 ID:GthgKpY50

サクラ「……」

ツカツカツカツカ

サクラ「サクラ少尉 四つの必殺技の一つ 魂のデコピン」

マリ「え?」

ビシィッ!!!!

マリ「っっっっっっっっっっっっったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ジタバタジタバタ


545 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:40:16.84 ID:GthgKpY50

サクラ「できないって決め付けて気分落として、

    そんなんでエヴァのパイロットって言えるんですか!?」

マリ「うわぁぁぁん! さっちんがぶったぁぁぁ!」

サクラ「聞きなさいっ」ギュッ

マリ「はぁ……んもう、さっちんてばバイオレンスだにゃー」

サクラ「それですよ」

マリ「?」


546 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:40:45.21 ID:GthgKpY50

サクラ「マリさんはな、

    アスカさんの隣でにゃーにゃー言ってドツカレとる。そんなヒトです

    そうやないと、マリさんたちの関係は成り立たんのです」

マリ「……にゃー」

サクラ「アスカさんは遠慮なくドツケる貴方を信頼しています

    そして、マリさんはそんな自信満々のアスカさんを信頼してるはずや」

マリ「……」


547 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:41:13.42 ID:GthgKpY50

サクラ「さっきのアスカさんの考えはホンマにアホらしかったけど、

    アレに対してマリさんが言うた言葉が悪かったと思います」

マリ「……」

サクラ「『私たちには、どうする事もできない』って……

    そんな全面否定、きっとアスカさんは

    あんたの口からは聞きたくなかったんやと思います」

マリ「……」



548 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:42:34.19 ID:GthgKpY50

サクラ「気付いてます?

    アスカさんのブレーキもアクセルも、

    実はマリさんにめちゃくちゃ関係深いんですよ?」

マリ「私が、姫の?」

サクラ「そ」

サクラ「シンジさんが居なかった間、

    アスカさんが一人じゃなかったのはマリさんが居てくれはったからや

    結構あのヒト、マリさんに依存しとるんやで」



549 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:43:09.54 ID:GthgKpY50

マリ「……依存って……たはは、参っちゃうなぁ、姫ってば……」




サクラ「……」

マリ「……ありがとね、さっちん」スタッ





タッタッタッタッタ




……


550 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:43:38.22 ID:GthgKpY50

リツコ「やっぱり、あの子に任せるの?」

ミサト「……そうするしかないわ。時間はもう残されていない」

リツコ「……手配します」


551 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:44:26.13 ID:GthgKpY50

ヴンダー内会議室

ミサト「ヴィレの各艦長諸君。先日のネルフの襲撃と、昨今のデータにより、

    我々には多くの時間が残されてない事が判明した。

    元々悠長に構えていたつもりではないが、

    我々も予定を繰り上げなくてはならなくなったのも事実

    よって、計画を一部変更 兼ねてよりの計画を一段階繰り上げ、

    私は赤木博士とともに一旦艦を離れます」



ザワザワザワ


552 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:45:09.87 ID:GthgKpY50

ミサト「その間、艦隊の総指揮は通信で私が下します。

    しかし、有事においての直接指揮を執るには現場の適切な辞任が必要。

    よって、ここに特別作戦部長を任命する」


ザワザワ



553 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:45:36.39 ID:GthgKpY50









ミサト「……サクラ少尉、いえ……サクラ大佐、前へ」

サクラ「……はい」


554 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:46:14.80 ID:GthgKpY50

先日 ヴンダー内 艦長室

サクラ「くぁwせdrftgyふじこlp;@」

ミサト「落ち着きなさい」

サクラ「だ、だって!?

    特別作戦部長、って、な……なんなんですか!?

    有事の際の直接指揮て、

    そないな大役、医官で少尉の私には到底到底……」


555 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:47:06.19 ID:GthgKpY50

リツコ「この艦で最も適任なのは、貴方だからよ」

サクラ「そ、その条件とやらを教えてくださいよ!!

    何で私が、適任なんですか?」

ミサト「……有事の際の指揮。艦を動かす命令なら、通信で私を通して行える

    常時通信機の電源をONにしているから、ある程度の指示はこちらで出す」

リツコ「それなら、結局誰でも特別作戦部長の座につける。

    でも、有事の際の指揮に関しては、貴方にしかできない事がある」

サクラ「それは、なんなんですやろ?」


556 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:47:31.69 ID:GthgKpY50

ミサト「エヴァパイロット両名の指揮、及び、彼女たちへの理解

    両方を兼ねそろえている貴方にしか、この役はこなせない」

サクラ「……そ、んな……」

リツコ「言い換えてあげる。

    貴方は、特別作戦部長として皆を指揮するのではない。

    皆を指揮するのはあくまで艦長。そこで、貴方が考えるべきなのは」

ミサト「エヴァパイロットを、守る事」

サクラ「!!」


557 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:47:59.47 ID:GthgKpY50

ミサト「艦長としての私の指示

    科学者としてのリツコの言葉

    二人の姉のようなサクラの意思

    この三つの要素は、今後の作戦に必要不可欠」

リツコ「ついでに言うと、そこそこのカリスマ性も認められることから、

    私たち二人とも、貴方にしかできないと判断しました」



558 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:48:29.06 ID:GthgKpY50

サクラ「……でも、こんな若輩者……皆が認めるやろか?」モジモジ

ミサト「……」

リツコ「……」

ミサト「和を以って尊しとなす」

サクラ「……!」

ミサト「ヴィレの中で、私がいつも皆に教えてきた事の一つよね」

サクラ「……はい」


559 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:48:56.29 ID:GthgKpY50

ミサト「確かに、サクラ少尉に今から大佐の地位を与え、

    総指揮とも言える重役を背負わせるのは大変だと思うわ」

サクラ(さらっと大佐て言いはったな。艦長……)

ミサト「貴方の至らぬところは、私たちでサポートするし、

    ヴィレの皆が支えてくれるはずよ」



560 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:49:23.01 ID:GthgKpY50

サクラ「……艦長」

ミサト「ね?」

サクラ「……艦長、ずるいですやん……」

サクラ「普段見せない、そんな顔して言われたら……首横には触れませんやろ!」

ミサト「……頼んだわよ……!」





561 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:49:50.00 ID:GthgKpY50




サクラ退室後

ミサト「……」

リツコ「例の件もだけど、言わなくていいの?」

ミサト「何よ」

リツコ「……碇シンジを、殺さずに確保してくれる可能性が一番高いのも、

    サクラちゃんしか居ないって」

ミサト「そんなこと、あっちだってわかってるでしょ。

    こんなありえない人選。全艦納得させるの大変だったんだから」

リツコ「……それもそうね。勝手に気付いてもらいたいところだわ」



562 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:50:22.66 ID:GthgKpY50

……

艦長と赤木博士が、艦の一つとともにヴィレを去ってから、三週間が経過した。

思いのほかヴィレの中での風当たりは良く、

補佐としてスミレさんもいろいろな事を教えてくれはったし、

艦長や赤木博士からも、今まで知らんかったとんでもない事を教えてもらった

正直、不安は先行するけど何とかなるような気はしてきた。

毎日艦長からの通信も入るし、通信での艦長はなんやエライ穏やかな口調で……

まるでお姉さんができたみたいやて思て、ちょっと嬉しかった。

それに、ミサトさんは約束してくれはった。

この作戦が終わったら、ネルフに乗り込む。シンジさんを助ける作戦を、始めるって


563 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:50:54.57 ID:GthgKpY50


やっちゅうのに……

事態は、悪い方向へと急転する。





564 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:52:53.20 ID:GthgKpY50

ヒデキ「っ! え、えっと、これは……!」

サクラ「どないした」

ヒデキ「あっ、大佐。大変です!」

ミドリ「ネルフ本部周辺より、特殊なエネルギー反応」

ヒデキ「パターン……青、いえ、青もあるんですが……これは」

サクラ「報告は迅速にちゅーたやろ!」

ヒデキ「エヴァです! エヴァが、起動しています!」

サクラ「……なんやて……狙っとるんとちゃうんか……ミサトさんも居れへん時に!」

スミレ「大佐、いかがいたします?」

サクラ「ヴンダーを先頭に全速、ネルフ本部へ向かえ!

    他艦隊は援護射撃の用意をしつつ後続!」


565 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:53:21.51 ID:GthgKpY50






カヲル「……13号機、まさかこんな方法で起動させるとはね……」

カヲル「さすが、シンジ君のお父さん。リリンの王」

カヲル「だけど、おかげでやりやすくなった」

カヲル「……ふふ、アヤナミさん」

アヤナミ『……何?』

カヲル「サポート、よろしくね」



566 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:53:47.28 ID:GthgKpY50

アヤナミ『……命令なら、そうする』

カヲル「そっか、じゃあ、命令でいいよ」

カヲル「これを成功させない事には、色々とキツイからね」



567 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:54:16.21 ID:GthgKpY50

ヴンダー

ミサト『サクラ大佐、状況を』

サクラ「弐号機と八号機の射出準備を整え、あと30秒で目的地点到着予定」

ミサト『了解 こちらも今全力で向かってる。幸運を祈る』

サクラ「……ふぅ」

コウジ「目的地点まであと10 9 8……」

サクラ「頼むで、お二人さん」



ヴンダー エヴァ射出用カタパルト

3

2

1

アスカ「バカシンジ……待ってなさいよ!!」



568 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:54:49.65 ID:GthgKpY50





カヲル「……可笑しい……」


カヲル「どういうことだ?」

ズシンズシン

カヲル「マークナイン、先行は禁止させてもらうよ。僕は今考えているんだ」

ズシンズシン

カヲル「アヤナミさん、聞こえてるんだろ? これは命令だ。

    少し、待っていろ」


569 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:55:23.50 ID:GthgKpY50


ズシンズシン

カヲル「っ……仕方ないね。女の子に手を上げるのは不本意だけど……」

グッ

カヲル「……!?」

ググッ



570 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:55:56.80 ID:GthgKpY50

カヲル「……ははは、そういうことかい、リリンの王

    どうしても貴方は僕に、二本のロンギヌスの槍を手にしてほしいようだね」

カヲル「ヒトがヒトたらしめる、知恵の実と、

    ……生命の実を、こんな形で融合させるつもりだったとは……」

カヲル「……流石にやばいね。これは……」

ズシンズシンズシンズシン

カヲル「……シンジ君……」









ダシャァァァァァン!

カヲル「!?   二号機……?」

アスカ「……何よ、この状況……」




571 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:56:25.40 ID:GthgKpY50

ヴンダー内


アスカ『サクラ!! 槍が二本……でも、アレはどちらもロンギヌスよ!!』

サクラ「なん、やて……? そこにあるはずなのは、カシウスとちゃうんですか?」

アスカ『そのつもりできたわよ、私だって!!』

ガスン!

アスカ『きゃああぁぁぁぁあぁぁ!!』







572 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:56:57.19 ID:GthgKpY50

アスカ「マークナイン……!?」

アヤナミ「邪魔者は排除する」

アスカ「ちっ……アンタが邪魔だっつーの!」

ブン ゴズウウウゥゥゥゥウン

アヤナミ「っ……!」

アスカ「コネ眼鏡!」



マリ『あいよー』

マリ『遠くから、ごめんねー!』





573 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:57:25.75 ID:GthgKpY50

アヤナミ「っ!?」

ドウグゥゥンドウグゥゥンドウグゥゥン!





アスカ「これで、マークナインは黙ったか……なら!!」

アスカ(13号機、こいつを屠って……終わらせる!)

カヲル「……っ」

グァキィィィィィィィ



574 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:58:03.86 ID:GthgKpY50

アスカ「くっ……人造使途を従えてる!? 近づけない……」

カヲル「全く……補完でも何でも良い。僕は早くこの一連の仕組みを終わらせて、

    早く戻りたいんだ……」

アスカ「なに、分けわかんない事くっちゃべってるのよ!!」

カヲル「カリカリしすぎだよ。可愛い顔が台無しだ」

アスカ「うっさい! 黙れキモイ!」

カヲル「手厳しいね。 やっぱりそういう言葉はシンジ君に言ってもらいたいんだ?」

アスカ「キモイつってんでしょうが!」

ズゴァッ!!

カヲル(人造使途が破壊された……ATフィールドももたないか)


575 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:59:26.24 ID:GthgKpY50

アスカ「バカシンジを……返しなさいよ!!」

ブゥン

カヲル「シンジ君を?」




カヲル「……く、くははははは……そうか、知らないんだね、君は」

アスカ「あぁん!?」

マリ『何そいつ、撃っていい?』

アスカ「……まだよ、まだ人造使途が残ってる」

カヲル「君たちの原動力はどうやらシンジ君らしいね」

アスカ「……」



576 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 12:59:54.06 ID:GthgKpY50

マリ『その通りだよーん。わんこ君を取り返すのが目的さ』

カヲル「なら、君たちにもう戦う意味は無いよ。お疲れ様」

アスカ「は、はぁ? なんだって言うのよ」プルプル












カヲル「シンジ君はね……死んじゃったよ」















577 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:00:59.50 ID:GthgKpY50

ヴンダー内

カヲル『エヴァに乗らなければ死ね。

    碇ゲンドウに言われたとおり、彼は死んでしまった』

サクラ「……」

ミサト『サクラ大佐! 惑わされないで!』

サクラ「……」

ミサト『希望を捨ててはいけない。

    貴方は、パイロット二人の希望を断ち切ってはいけない』

サクラ「……!」





578 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:01:25.69 ID:GthgKpY50

サクラ「アスカさん マリさん」

アスカ『わかってる……あいつら倒してシンジを助け出す』

マリ『ブラフには乗らないよーん』

サクラ「奴らの言葉に惑わされず、大局を見て、且つシンジさんを助け出す

    その場所やとヴンダーも入り込めへん。

    せやから、お二人の力でその場を切り抜けてもらうしかない。

    ……やれますね?」

マリ『がってん!』

アスカ『うぉぁぁぁぁぁああああああ!!!!』







579 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:01:53.20 ID:GthgKpY50






スミレ「……シンクロ率、大幅低下!」

日向「限界の状態で稼動している模様、恐らく……」

青葉「パイロットは、相手の言葉がブラフである可能性に希望を見て、

   それだけで立っている模様」

スミレ「……サクラ」

サクラ(ウチかて同じや……今、立っているのが精一杯)

サクラ(それやのに)










580 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:02:26.42 ID:GthgKpY50

アスカ「うぉぁぁぁぁあああああ!!!」

ガキィィィン!

カヲル「……」


サクラ(アスカさんは、13号機に食って掛かるし)


マリ『姫! 私も降りて援護に回る! 予備電源の設置場所はポイント4!』

アスカ「近すぎる! 5に変更!」

マリ『了! 投下と同時に落下するよ!』




サクラ(マリさんは、状況整理して的確に行動しとる……)









581 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:03:34.42 ID:GthgKpY50



サクラ(なんや、絶望的状況で、何であの人たちはこうやって戦っていられるん?)

サクラ「……」

ミドリ「……碇を助けるって何さ」

コウジ「……」

ヒデキ「……っ」

サクラ「……あんた等、自分が生きてきた世界のことを考えたことあるか?」

日向「……」



582 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:04:12.23 ID:GthgKpY50

サクラ「サードインパクトやニアサードインパクト、その前の世界や

    あんたらの中にも記憶にある人は多いはず

    そうでなくても、あんたらの親の生きてきた世界や」

ミドリ「……」

ヒデキ「……」

サクラ「それを守ってきたのは誰や?

    その誰かがおらんかったら、あんたらもココに立っておられんねやで!」

スミレ「……」

コウジ「……」コクン



583 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:04:53.12 ID:GthgKpY50



サクラ「エヴァはなぁ、滅亡させるための兵器やないんや

    あんたらを守るための力をもっとる、そういうモンなんや!」




584 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:05:26.18 ID:GthgKpY50

サクラ「サードチルドレンを好きになれとはいわへん。

    シンジさんが悪くないとはいわへん

    せやけどな、アレだけのリスクを背負って戦わんとどうにもならんのや

    そのリスクを持ったエヴァやないと世界は守れへん、

    その状況で、シンジさんは戦ってきた。精一杯戦ってきた!

    アスカさんをその手で傷つけて、それでももう一度エヴァに乗った。

    人を、助けるために!

    サードインパクトの引き金はシンジさんやけども

    もしあんたらがあの状況に置かれてみぃ……

    思春期にできた好きな子が、自分の力や無いと救い出せない

    その状況であれ以上の成果が出せるか!?

    気合だけで使途に取り込まれた女の子を引きずり出せるか!?

    そんなとんでもない事想像できるか!?」


585 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:05:53.26 ID:GthgKpY50


アスカ『……』

サクラ「……あー、もう まとまらん!

    とにかく、雑念を抱いてはいかん。あんた等全員、

    アスカさんとマリさんのサポートだけ考えとれ。

    手抜きはアカンで!」

全員「……」コクン

サクラ「ええな!」

全員「サー!」


586 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:06:23.60 ID:GthgKpY50








ミサト「……」

リツコ「もうすぐよ。ミサト……」

ミサト「ええ、あの子達が頑張ってくれれば……もうすぐ、もうすぐ……」



587 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:07:39.54 ID:GthgKpY50

ヒデキ「これは……クソッ、マニュアルなんて見ていられるか!!

    艦長! マークナイン動いてます!」

ミドリ「エネルギー反応あり! 内容不明!」

サクラ「アスカさん! 予備電源補充より先に、13号機を押し戻せ!」







アスカ「押し戻す!? ATフィールド相手に、押すって!?」

サクラ『まぁ、それは食い破るしか無いですやろ』

アスカ「食い破る……わ、わかったわよ」

アスカ「……あんまり、可愛くないから好きじゃないのよね」






588 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:10:29.74 ID:GthgKpY50

アスカ「コード777! 弐号機! たたみ掛けるわよ」

ヴヴォォォォオオオオァッァアアアアアアアアアアアア!!!!
バゴンバゴンバゴン

カヲル「……君が大暴れしたところで、シンジ君は戻らないよ」

アスカ「黙れ! ペテン師!!」

カヲル「ペテンなものか……リリン、いや、君はもうリリンとは呼べないね

    君は、信じたくないだけなんだろう? 彼がいなくなってしまった事を」



589 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:10:58.20 ID:GthgKpY50

アスカ「うるさいうるさいうるさい!! アンタごと食いつぶして、

    それからバカシンジを一発ぶん殴って!」


ズドダシャアアアアァァァアァァン!

マリ「それで皆で帰る。 そこまでしないと任務完了とは言えないにゃー」





590 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:11:23.66 ID:GthgKpY50

ミドリ「マリが目的点へ着地、同時に予備電源も着地」

スミレ「マークナインが立ち上がります」

青葉「ヴンダーからも援護しろ、コンマ一秒でもいい。立ち上がりを遅らせるんだ!」





アヤナミ「……」

ズグン……







591 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:11:52.99 ID:GthgKpY50

コウジ「立ち上がりが安定しとらん。集中砲火、用意」

サクラ「てぇぇっ!!!!!」



アヤナミ「っ……」

ズドガガガガガガガガガ





592 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:12:18.96 ID:GthgKpY50

アスカ「おおおおおおおおおおおおお!!!」

バギィィィィィィィイイイイイイン!

カヲル「……凄いね……この状況では、僕にはどうする事もできないよ」

アスカ「あんたの言葉なんて、信用できるか!」

カヲル「……僕は嘘なんて、一つもついていないよ。

    残念ながら、ね」







593 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:12:48.86 ID:GthgKpY50

サクラ『人造使途は消失。衝撃で13号機にも隙が生まれた……

    でも、これで終わりやあらへん

    アスカさん、マリさん、スイッチや。

    アスカさんは予備電源の回収

    マリさんは残った電力でマークナインの沈黙と、13号機の足止めを!』



マリ「了解ぃ!」

ガシャコン



594 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:13:16.26 ID:GthgKpY50

カヲル「両腕で、そんな超重量の銃を……

    無茶しすぎだよ。お姉さん」

マリ「っざけんじゃなぁいよ!

   今無茶しなくて……いつするってぇのさ!?」

カヲル「……腕がひしゃげるよ?」



595 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:13:42.81 ID:GthgKpY50

マリ「上等!!!」

ズドズドォォン
ズドズドォォン
ズドズドォォン
ズドズドォォン
ズドズドォォン











596 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:14:13.11 ID:GthgKpY50

アヤナミ「っ……痛い……」

マリ『痛いかい? アダムスの器ちゃん』

アヤナミ「……誰?」

マリ『あんたは私を知らない。けどね、私はあんたのこと結構知ってる』

アヤナミ「……命令、排除」

マリ『ったく、片言しかしゃべれないんだねぇ

   アンタのオリジナルは、もうちょっと愛想があったよ?』



597 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:14:39.58 ID:GthgKpY50

アヤナミ「おり、じなる?」

マリ『言っても無駄だろうけどね

   だから、少し、黙っててもらうよ』


ズドズドォォン
ズドズドォォン
ズドズドォォン
ズドズドォォン
ズドズドォォン






598 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:15:11.01 ID:GthgKpY50

スミレ「っ……マークナイン、活動……停止しません」

サクラ「アレだけ撃ってもとまらんちゅうことは」

ヒデキ「全身コア……!?」

ミドリ「で、でも、13号機は後退していきます!」





マリ「ぐぅぅぁぁぁっ!」ミシミシミシ

カヲル「言わんこっちゃない……

    無茶をするね。君も」

マリ「姫!」

アスカ「装填……完了!」

マリ「違う! 逃げてぇ!!」

アスカ「え」


599 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:15:46.23 ID:GthgKpY50




アヤナミ「捕まえた」







日向「マークナインの熱エネルギー急上昇!!!」

青葉「まずいぞ、これは……」

ヒデキ「ヴ、ヴンダーからの掃射」

コウジ「……間にあわん……」

ミドリ「、 ちょ、ちょっと、嘘でしょ?」

サクラ「アスカさん!!」








アスカ「こ、っの!!!」


アスカ「はなれなさいy」

―--―――


600 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:16:11.98 ID:GthgKpY50

































ゲンドウ「……そろそろ、か」



601 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:26:21.05 ID:GthgKpY50

ミサト『サクラ大佐、聞こえている?』

サクラ「……」

ミサト『サクラ大佐!!』

サクラ「……」

ミサト『サクラ……ちゃん……』




ミサト『アスカは……アスカはどうなったの?』






602 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:26:49.02 ID:GthgKpY50




サクラ「……弐号機……」

















サクラ「消滅を、確認……」









603 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:27:18.98 ID:GthgKpY50

マリ「そ、んな……」

カヲル「……っ」

ダッダッダッダ

カヲル「お姉さん……ゴメンね」

ガシュゥッ

マリ「あっ……」



604 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:27:48.32 ID:GthgKpY50

カヲル「大丈夫、多分、痛くないよ

    だって、君の心はもうシンクロしないもの

    心が欠けちゃったもの、ね」

ズグゥッゥゥゥゥン





605 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:28:16.26 ID:GthgKpY50

サクラ「マリさん!」

ヒデキ「八号機沈黙、マリさんの生命活動はありますが……」

スミレ「擬似シンクロ率極小……これでは……」

サクラ「……」フルフル





606 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:28:43.72 ID:GthgKpY50

コウジ「……大佐、提案が」

サクラ「……」フルフル

コウジ「大佐ぁ! 見失うな!」

サクラ「!!」

コウジ「アンタは今このヴンダーを指揮している。

    気持ちはわかる、俺も泣きたい。

    しかし! 神殺しの船の意図を忘れてはいかん!!」



607 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:29:33.39 ID:GthgKpY50

サクラ「……」

サクラ「すまんな、コウジさん」

サクラ「……提案を」

コウジ「ヴンダーをぶつける」

全員「!?」

サクラ「……勝算は?」



608 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:30:00.69 ID:GthgKpY50

コウジ「少なくともこの重量で13号機にぶつかれば潰せるはず、

    アダムスの器ではサードインパクトは起こせない

    奴らの計画は大幅に遅れる事は確実」

青葉「でも、エヴァが通るのにようやくだった道を、ヴンダーが……」

日向「まさか! 空中分解!?」

コウジ「羽をパージしちまえば、13号機を潰すまでいけるはず」

ミドリ「……死ねって言うの」

ヒデキ「……」



609 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:30:28.19 ID:GthgKpY50

コウジ「勘違いするな。この作戦は正直、やるだけなら簡単だ。

    ギリギリまで軌道修正して羽をはずして落ちるだけ

    オペレーターは、そうだな。三人もいれば足りる。あとは艦を降りろ」



610 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:30:55.07 ID:GthgKpY50

日向「三人、か」

青葉「いい数字だ」

スミレ「ちょ、あんたたち……」

日向「どの道、13号機を止める手立てはない。

   止めなくてはもっととんでもないものを失う」

青葉「悪いが、これは上官命令だ。俺たち三人以外は艦を下りろ

   反論するやつは片っ端からぶん殴る」

スミレ「……大佐……」

サクラ「……」






611 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:31:22.12 ID:GthgKpY50



サクラ「……総員、退避! ヴンダーを捨て、この場を撤退する」





612 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:36:07.00 ID:GthgKpY50


カヲル「……リリンの王、望みどおりに事は進んでいるよ

    さぞかし、気持ちがいいことだろうね」

ギリリリリ




613 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:36:33.18 ID:GthgKpY50


コウジ「なぁ、お前らいいのか?」

日向「僕らは、サードインパクトを止められなかった

   でも、これならフォースインパクトを止められる」

青葉「フォースインパクトを止められるなら、命を懸けてもいい」

コウジ「……さっきはああいったが、分の悪い賭けだぞ」

青葉「三人要るッつったのアンタだろ。最後まで付き合わせろよ」

日向「リスクを背負わなくては勝てない。そういう相手でしょう?」


614 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:36:59.38 ID:GthgKpY50

コウジ「ははは、お前ら。すっかり大佐に影響されてないか?」

青葉「あの子の精神力には参ったよ。ほんと」

日向「一体何があそこまで彼女を強くするのかね……」

サクラ「ホンマやで、ウチかてこないな場所にたっとられるとはおもわへんかった」

三人「!?」

サクラ「……なんや、クソでも詰まったような顔してからに」

コウジ「大佐!! アンタ……」

サクラ「今の指揮官はウチや。青葉さん程度の命令、ウチが聞くとでも?」



615 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:38:02.84 ID:GthgKpY50

青葉「サクラ、おまえなぁ!!」

サクラ「だぁっとれ!! こちとら一つの命かけとるわけやないんじゃボケェ!!」

ダァン!!

ベコン!!!!

616 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:38:44.72 ID:GthgKpY50







サクラ「お兄ちゃんの分まで……私の肩には、かかっとるんや。

    逝ってしまった人たちの思い背負うて、その思いに支えられて立っとるんや」

サクラ「逃げるわけにはいかんやろ?」


617 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:39:11.95 ID:GthgKpY50




ミサト『サクラ大佐……』

サクラ「ミサトさん、ごめんなさい。

    ヴンダー、最後の作戦に入ります」

ミサト『……貴方の覚悟は、良く……わかった、わ……』

ミサト『一つ聞かせて、八号機は?』

サクラ「日向さん!」

日向「八号機、擬似シンクロ率極小……損傷も酷く……動ける状態では」







618 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:39:55.34 ID:GthgKpY50

ミサト『……サクラ大佐。私たちの切り札中の切り札、使ってみる気はない?』

サクラ「……例の、ブツですか?」

ミサト『ええ……』

サクラ「……それやったら、今以上の成果をあげられると?」

ミサト『しくじらなければね……三週間、言われたとおりにやってきた?』

サクラ「もちろんです。もちろんです!!」

ミサト『そう、わかった

    じゃあ、最後の作戦は変更。今から私の指示通りに動いて』

サクラ「はい……」



619 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:40:21.73 ID:GthgKpY50

ミサト『それと、日向君』

日向「は、はい!」

ミサト『最終手段はヴンダーの突撃。それは変わらないわ。準備だけはしておいて』

日向「……はい!」

622 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:45:39.30 ID:GthgKpY50


リツコ「マリの心神喪失は、ッキツいわね」

ミサト「でも、サクラちゃんのおかげで、ようやく圏内にまで入れた」

リツコ「そうね、あの子が何とかつないでいなかったら、

    『やり直す』ことすらできなかった」

ミサト「……これしか、なかったのよね」



623 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:46:05.59 ID:GthgKpY50

リツコ「ええ、今となっては……

    アスカも消えてしまった……マリも、心を閉ざした

    相手にはまだ戦力がある……

    やり直すしかないのよ」

ミサト「……サクラちゃん」




624 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:46:53.64 ID:GthgKpY50





カヲル「カシウスの槍はなくても、覚醒には魂が二つあればいい

    そういうこと、みたいだね?

    彼が望むのは、破壊と融和だけのフォースインパクトなのかな?」

カヲル「……返事はなくても。乗っていることにはなっている。

    一応、魂はそこにある」

カヲル「……気持ちの悪いことだよ。本当に……」



625 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:47:20.72 ID:GthgKpY50


日向「槍を一本抜いたぞ……」

青葉「準備は終わった、射出する!!」

コウジ「クソッ、艦長め、こんなもん作っていたとは……」

青葉「いけぇ! サクラ!!」



626 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:48:37.20 ID:GthgKpY50

カヲル「さあ、この槍を取ればガフの扉が開く

    フォースインパクトは、これから始まる」








サクラ「残念ながら、もう一本には触れさせへんで」

ズダアアアアアアァァァァァァァァアン


627 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:49:02.54 ID:GthgKpY50

カヲル「……な、にぃ!?」

サクラ「ミステリアスな男の子はキライやない。

    けどな」

ブゥン

ガズゥゥゥン!!

サクラ「キザったらしい男は、だいっ嫌いや!!」






628 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:49:44.24 ID:GthgKpY50

乗組員「モニター表示します」

リツコ「ヴィレの最終兵器……アレは初号機を模して作ったは良いけど……

    運用試験もこなしていない、不安要素ばかり……」

ミサト「動いている。ちゃんとね」



リツコ「最後のエヴァンゲリオン、『Ω』」



ミサト「……あと少し、あと少しよ」





629 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:50:24.31 ID:GthgKpY50

サクラ「この槍はあんたに渡すわけにはいかへんのや!」

カヲル「……ばかな! ヴィレが、エヴァを作っていたなんて……」

サクラ「エヴァに対抗できるのも、使途に対抗できるのも、

    エヴァしかあらへんやろ、が!」

ズグゥゥゥゥン

カヲル「……動けている、という事は、君もチルドレンなのかい?」

サクラ「アホか! ウチを見てみぃ」



630 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:50:52.92 ID:GthgKpY50

サクラ「……エヴァはなぁ、子供だけのものとちゃうんや

    条件さえ揃えば大人でも乗れるんやで」

カヲル「……そういう、ことかい。でも、」


サクラ「っ 早い……」

カヲル「残念ながら、適性でいうなら、僕は誰にも負ける気はしない

    人がエヴァに乗るよりも、

    僕がエヴァに乗ることの方がずっと効率的なんだからね」

サクラ「あ、アンタまさか……」



631 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:51:24.47 ID:GthgKpY50

*****

ヒデキ「パターン……青、いえ、青もあるんですが……これは」

*****


カヲル「……使途がエヴァに乗る、なんて、考えた事あるかい?」

サクラ「気持ち悪いのオンパレードや……

    嘘やないことがわかっとるだけ、ホンマに気持ち悪いわ」





マリ「え?」


632 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:52:20.89 ID:GthgKpY50

サクラ「!?」

マリ「ちょっと、待ってよ……さっちん」

マリ「わんこ君……生きてるんだよね?」

サクラ「……」

マリ「姫だって……消えちゃったわけじゃないんでしょ?

   ねぇっ!!!!!」

カヲル「……」

マリ「ねぇっ!!!!!!!」

マリ「ねぇっ!!!!!!!」

マリ「ねぇっ!!!!!!!」

マリ「ねぇっ!!!!!!!」




マリ「―――――――――――――っ」


633 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:52:48.65 ID:GthgKpY50

サクラ(のどが、破けてるんやないかと思った

    マリさんのほうから人の出せる音やない音が聞こえた気がした)

サクラ(そして……)





634 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:53:14.99 ID:GthgKpY50

日向「な、八号機が、起き上がった!?」

青葉「くそっ、スミレちゃん借りるぜ……」

コウジ「どうなってんだ!?」

青葉「これは……これ、は……」

日向「エヴァの暴走!?」


635 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:53:42.26 ID:GthgKpY50


ミサト「ゴチャゴチャしてきたわね」

リツコ「今更よ。ミサト、状況的にマリを寄り代とするほうが手っ取り早い」

ミサト「マリを……?」



636 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:54:35.02 ID:GthgKpY50

マリ「―――-――」

サクラ(狂ったような……

    ちゃうわ、これ、狂うとる。

    完全に、発狂した状態で、マリさんはエヴァを暴走させるに至った

    暴走?

    ちゃうわ。多分、電源残ってんで、あれ……)



637 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:55:37.82 ID:GthgKpY50

青葉「マリの擬似シンクロ率……測定不能!?」

日向「そ、そうだ。八号機には魂がない、暴走なんてありえない」

コウジ「搭乗者が発狂して、生存本能だけが残ったのか?」

青葉「それだけでシンクロしている……」

日向「まともな精神ではできない。彼女も…もう……」


638 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:58:48.87 ID:GthgKpY50

マリ「―――――――――」

ッゴズウウウゥゥゥゥゥゥゥン

カヲル「っつ……!」

ガガガガガガア

カヲル「押されて、る……?」

カヲル「でも、所詮は狂った獣だ……いなせない僕ではない」

ズッダァァァァン

マリ「っ!」




639 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:59:15.24 ID:GthgKpY50

日向『八号機、沈……黙……』


カヲル「これで…………」


青葉『まずい、ロンギヌスの槍を使うつもりだ』


カヲル「最後だ」







640 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 13:59:41.61 ID:GthgKpY50


ドスゥ








サクラ「……マリ、さん……」




カヲル「……ごめん、ね、お姉さん」



641 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 14:00:11.79 ID:GthgKpY50



ミサト「サクラ大佐! 今よ!」

リツコ「っ……射出して!」

乗組員「はっ!」






642 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 14:00:37.95 ID:GthgKpY50

サクラ「……うぅ……っく……ひぐぅっ……」

カヲル「……悲しいよね。正直、僕もあんまりいい気分じゃない」

サクラ「っぐ、ふぅぐぅ……あああ、……」

カヲル「……全てを消して……やり直そう」

サクラ「……グス……」






643 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 14:01:05.03 ID:GthgKpY50

サクラ「アカンのや」

ズグゥ


サクラ「二本の槍は、ロンギヌスではアカンのや」

ズグウウウウウ



カヲル「? なに、を……?

    ロンギヌス一本をエヴァに刺したところで、

    自壊していくだけじゃないのかい?」



644 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 14:01:31.36 ID:GthgKpY50



サクラ「カシウスの槍と、ロンギヌスの槍、二つで、世界は再生される」

サクラ「アンチATフィールドのロンギヌスで、全てを壊し

    ATフィールドのカシウスで、再生する」

カヲル「それができたら、苦労はしないよ……」

カヲル「カシウスの槍はリリンの王が隠した

    無限の世界に放流したんだ。

    自由の利かない、宇宙空間にね」



645 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 14:02:02.66 ID:GthgKpY50






サクラ「せやろな。せやから、ミサトさんもリツコさんも、

    必死の思いでとってきたんや」













サクラ「この、カシウスの槍をなぁ!!」






646 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 14:02:59.25 ID:GthgKpY50


ズガアアアァァァァァァン!

サクラ「ぐぁあああああああああああ!!!!!」

カヲル「!? 降ってきた!? カシウスの槍が……

    違う、こんな正確にエヴァを貫くなんて……これは……

    これが、リリンの力なのか……」






647 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 14:03:35.27 ID:GthgKpY50

サクラ「もう、なんでもええ……

    やり直せるなら破壊も再生も何でもええ!


    ウチは、

    ウチは!  全部、やり直したいんや!!」























648 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/01(火) 14:04:04.66 ID:GthgKpY50











You can redo...

金の栞開放

649 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage] 投稿日:2013/01/01(火) 14:06:02.49 ID:GthgKpY50



オナニー前半終了

後に、このスレの途中からやり直しの
『ぼくがかんがえたえぶぁ』的な何かを書く
書きあがり次第投下する

657 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:19:55.22 ID:g0S4VJ140

>>145の後から



金の栞
本編再開

シンジ「ヴンダーで暮らす」||











658 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:20:27.96 ID:g0S4VJ140

一ヵ月後 碇シンジ隔離室

サクラ『シンジさーん』ヒョコ

シンジ「あ、サクラちゃん いらっしゃい!」

サクラ「もうこの光景も板についてきましたね」

シンジ「うん、サクラちゃんが料理器具借りてきてくれたからだよ」

サクラ「○○さんに感謝やね」

シンジ「うん、ていうか」

アスカ「バカシンジー ご飯ー」

マリ「わんこ君ー♪ ご飯ー!」

シンジ「皆、最近ナチュラルにココに集まるようになったね」

アスカ「アンタは私のご飯を作る使命があるのよ!

    喜びなさいよね、この私の世話ができるんだから」

シンジ「ははは、まぁ、良いけどね」

サクラ「でも、シンジさんのご飯メチャクチャ美味しいですもん。

    集まりたくなる気持ちわかりますわ」

マリ「さっちんも、そう言いながらご飯食べないでココに来るようになったよねー」

サクラ「いいやないですかぁ シンジさんかて

    一人分作るのも数人分作るのも変わらん て言うてくれますし」

シンジ「そうだね。それに僕料理するの好きだし、

    食べたいって言ってくれるのは本当に嬉しいよ」


659 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:20:55.21 ID:g0S4VJ140

アスカ「ヘラヘラしちゃって、

    何だかんだ言って女の子に囲まれてスケベな事考えてるんでしょ?」

シンジ「そ、そんなこと考えてないよ!

    あ、ハイ、とりあえずサラダ食べながら待っててよ」

サクラ「シンジさん最近、お食事前にサラダ出しますね」

マリ「あー、私ドレッシングはゴマがいいにゃー、ゴマー」

アスカ「そういえばずっと青紫蘇よね。なに、あんたの好み?」

シンジ「いや、食事の前にサラダ食べるとダイエットに良いらしいから、

    もしかしてご飯と一緒に食べたかった?」

サクラ「シンジさん……」

アスカ「んー……」

マリ「わんこ君、それはちょっと乙女心的に微妙なところだよ」

シンジ「え? でもアスカがよくダイエットって言って

    何も食べない事とかあるから、

    それだったら普段から気をつけたほうが良いかなって思って」



660 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:21:23.07 ID:g0S4VJ140

アスカ「……ムムム……ッたく、わかったわよ。別にイヤって意味でもないしね」

サクラ「心情的には微妙やけど、正直ホンマなら試さずにはいられません」

マリ「ゴマドレッシングとってー」

ミサト「はいどうぞ」

サクラ「ブフウゥゥゥゥゥゥ!!!」


661 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:22:06.89 ID:g0S4VJ140

ミサト「サクラちゃん、お食事中よー?」

サクラ「な、何で! 艦長がココに来てるんですか!!」

ミサト「? ご飯食べに」

サクラ「いや、そーやなくてですね。あの、艦長のイメージとしては……」

ミサト「こないだからこっそり来てたわよ」

サクラ「な!?」

ミサト「流石にサクラちゃんにはまだ黙っておきたかったのよねぇ……

    一応、艦長としてはあのキャラで売ってるところあるから」

アスカ「たまにはココに来てハメはずしなさいよって言ったらこの様よ。

    ほんと、人間って堕落するとすぐ一直線ね」

マリ「いいじゃん堕落してもー、ココだけヴィレじゃないみたいで落ち着くし

   ねー艦長ー♪」

ミサト「そうよねー♪」

シンジ(混ぜるな危険の臭いがする……)

サクラ「アカン……ちょっと憧れてたのに……」

ミサト「大人ってこういうものよー」

サクラ「ウチかて大人ですけどね」

ミサト「……そういやそうね。あんたたち皆同い年くらいに考えちゃってたわ」

アスカ「ん? ちょっとまって、それって私たちの事ガキ呼ばわりしてない?」

ミサト「そのつもりだけど?」

アスカ「こんなナリでもこちとら28だっつーの! 大人よ大人!!」

マリ「アラサー主張する独女って……」

アスカ「あ ん た も 同 じ で しょ」

マリ「やーぁ! つねらないでぇー!」キャッキャ

ミサト「アースーカ お食事中でしょ」

アスカ「はいはい」


662 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:22:38.07 ID:g0S4VJ140



サクラ「シンジさん、起きてます?」

シンジ「ん、起きてるよ」

アスカ マリ「zzz……」

サクラ「……ふふ、なんか変ですね。隔離室やのに、人が集まって寝泊りしとる」

シンジ「そう、だね」

サクラ「……みんな、シンジさんの事が好きなんやなぁ」

シンジ「そうなの、かな」

サクラ「そうですよぉー そうでなかったら人なんて集まりません

    好かれる人のところに人は集まるモンです」

シンジ「……そうなら、嬉しいな……」

サクラ「好きな人のところに集まるから、幸せな家庭とかができるんです

    ウチも、子供生んで幸せな家庭作りたいんですわぁ……」






663 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:23:11.90 ID:g0S4VJ140

サクラ「シンジさん。

    もし、ヴィレの戦いが終わったら……

    エヴァは全部解体されるそうです」

シンジ「そうなんだ。

    うん、それがいいと思うよ」

サクラ「ウチもそう思います。で、

    そうなったら、もうインパクトなんて起こらんようになるわけですよね」

シンジ「そうだね。使途もいないエヴァもいない世界なら、ね」

サクラ「そしたら、シンジさんがココで隔離される理由はなくなるわけです」

シンジ「……そうかな? その時こそ僕は、サードインパクトの原因として……」

サクラ「そんなことにはなりません。

    もし世界がそれを望んでも、艦長がさせませんよ」

シンジ「……ミサトさん自身はそう思ってくれてるかもしれないけど……

    ヴィレの艦長としてのミサトさんは、そうしていられないでしょ?」

サクラ「艦長はな、ヴィレの中で色々な人脈作ってますねん

    いつかシンジさんが平和に暮らせるように、

    新しい戸籍作るのかてちょちょいのちょいやで」

シンジ「新しい戸籍、かぁ

    そうしたら、僕も一人暮らししなくちゃね」

サクラ「どうですやろ? アスカさんとマリさんもついてくるかもしれませんよ?」

シンジ「えぇ? それって、同棲ってこと?」//////

サクラ「さぁ、お二人からしたら『ご飯ほしさ』で押しかけるんやと思いますけど」

シンジ「あー……そういう、ね」クスクス

サクラ「……ウチも、行くかもしれませんけど……」ボソッ

シンジ「……」

サクラ「な、なんでも、ありません……」

シンジ「……いつでも来てよ」

サクラ「……」

サクラ「はい……」




……



664 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:23:39.31 ID:g0S4VJ140

翌日 昼



サクラ「はぁ、訓練は大変やな」

ミドリ(ピンク髪)「あんた医官だし、訓練のときは楽じゃん」

サクラ「それはそうやけどー」

ミサト「……サクラ少尉」

サクラ「あ、はい!」

ミサト「……何か 忘れてない?」

サクラ「えっと、あ! 今日も特別訓練、ですっけ?」

ミサト「……赤木博士のところへ行くように。それと」

カツカツカツ

ミサト『今日の晩御飯なに?』

サクラ『豚のしょうが焼きです』

ミサト『ありがと、訓練頑張ってね』

サクラ『どもです』

カツカツカツ

ミドリ「……なんかアヤしー、何はなしてたのよ」

サクラ「内緒や内緒ー」

ミドリ「はぁ? なにそれぇー!」




665 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:24:14.01 ID:g0S4VJ140

訓練後

アスカ「……」スンスン

アスカ「……」スンスン

マリ「……」スンスン

アスカ「!? な、何してんのよ」

マリ「いや、姫が自分の匂い嗅いでるからさ。どーしたのかにゃーって思って

   嗅いでみた」

アスカ「バッカじゃないの……やめてよね」

マリ「いいじゃん、わんこ君は嗅がせてくれるよ?」

アスカ「それよ……アンタがバカシンジのこといい匂いだとかいうから、

    私も、匂いってあるのかなって思って」

マリ「あるよ」

アスカ「うっそ!?」

マリ「ある。 姫の匂いはねぇ……」スンスン

アスカ「ちょ、かーぐーなー!」

マリ「イメージとしては、

   『太陽』かな。嗅いでると落ち着くし、一緒にいると気持ち良い

   そんな感じ」

アスカ「……太陽? なんか、メルヘンな事言おうとしてるのはわかったけど」

マリ「メルヘンかにゃ?」

アスカ「もういいわよ。さ、早くバカシンジのとこにご飯たかりに行くわよ」

マリ「ごっはーんー!」







666 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:24:44.74 ID:g0S4VJ140

ビービービービービービー

アスカ「な、なに?」

マリ「警報?」

放送『緊急事態発生 緊急事態発生 ネルフのエヴァが接近中

   総員 第一種戦闘配備』

アスカ「アイツ……!」

マリ「アダムスの器ちゃんかな?」

アスカ「しかありえないでしょ!!」ダッ








667 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:25:11.83 ID:g0S4VJ140

ミサト「ヴンダーの砲台の七割を右翼に向けておいて。

    奴らの目標は恐らく碇シンジ。最終的にそこへ向かうのは確実」

ミサト「他砲台は左翼に

    前後方は他艦隊でカバー 主砲はいつでも発射可能にしておいて

    上下はエヴァで対処する」





ミサト「アスカ マリ 準備は?」

アスカ『いつでも』

マリ『OK!』

ヒデキ「え、えっと、」ペラペラ

ヒデキ「目標、前方より来ます!」






668 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:26:31.40 ID:g0S4VJ140

ミサト「主砲! 照準合わせて待機!

    前方A班の砲台は掃射開始!
    B班の砲台は照準合わせて待機!

    左舷の砲台は目標を左に近づけないよう威嚇射撃開始!
    右舷砲台、目標の到達予測場所に照準セット!」

リツコ「前面から来た……何か策があるのかしら」

スミレ「そのようです。後方からも来ます!」

ミサト「これは……?」

ミドリ「モニターに写し……っ!? うっげ……」

コウジ「インフィニティ!? いや、なりそこないではあるが……

    再生させたのか!?」

リツコ「カシウスの槍は一時的にではあるけれど、ネルフの手にあったわ。

    これだけの準備はできてもおかしくない」

リツコ「インフィニティが三機、地上から接近している

    前方からは空中のマークナイン

    よい状況とはいえないわね」

ミサト「本艦はマークナインに集中

    他艦隊の個別指揮にて、後方のインフィニティを撃破せよ!」

ヒデキ「通達 OKです!」

日向「マークナインよりエネルギー反応。攻撃、来ます!」

青葉「ATフィールド展開! 角度を変えてそらします」

ミサト「防衛面は任せたわ」

日向 青葉「サー!」

ミサト「……さて……」




669 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:27:00.78 ID:g0S4VJ140

ミサト「マリ アスカ」

マリ『はーぁい』

アスカ『なぁに?』

ミサト「マリはマークナインの接近まで待機、

    主砲発射と同時に遠距離攻撃主体で応戦して」

マリ『おっけー』

ミサト「アスカなんだけど、ちょっち大変な役を背負うことになるわ」

アスカ『まっかせなさい!』

ミサト「後ろからインフィニティが来ているのは聞こえてるわね?

    全艦の砲撃によって三機のうちいくつ落とせるかわからないけど、

    前回の襲撃から考えて、シンジ君を狙っているのは確実。

    ヴンダーに直接乗り上げてくるはずよ」

ミサト「アスカは乗り上げてきたインフィニティと交戦し、これを排除

その数は、0かもしれないし3かもしれない。

    やってもらえるかしら?」

アスカ『当たり前よ!』

ミサト「……頑張って!」

コウジ「艦長! 目標、射程圏内に侵入」

ミサト「5秒後発射!」

コウジ「5 4 3 」

ミサト「発射確認後、目標が回避したところをB班の砲台で追撃!」

コウジ「2 1 発射!」





670 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:27:42.66 ID:g0S4VJ140

マリ「きたか!」

ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!

マリ「主砲発射確認! いっくよー!」

ダッ

マリ「見えた!    け   ど」

ドゥルルルッルルルッルルルウルッルウウル

マリ「B班の射撃が追い討ちして、かーらーのー!



   スナイプ!」

トゥグゥゥゥゥゥゥン…… ドゴァッ!

マリ「っしゃおらぁ! 当てたよー! 見てないだろうけどわんこ君見てるー?」

ミサト『マリ! まだよ!』

マリ「え、当てたよ?」

ミサト『よく見て』







ミドリ「目標の腹部に命中、風穴開いてますけど止まりません!」

青葉「風穴がそのままでも動いている……不気味なヤローだ」

リツコ「全身コアね……どこを削っても生命体として成り立つ……

    存在を消滅させるしか手はないわ」

ミサト「主砲が打てる目安!」

コウジ「後一発分打ってる間に射程角度を外れる!」

ミサト「急ぎ準備、完了次第打て!」

コウジ「サー!」


671 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:28:19.62 ID:g0S4VJ140


ヒデキ「あ、うああああ!」

ミサト「うろたえるな! 報告が先!!」

ヒデキ「そ、そんな、ああああ……」

ミサト「多摩ヒデキ!!」

ヒデキ「後方のインフィニティC! 五番艦を襲っています!」

ザワッ


リツコ「……どのエヴァも、本艦を離れることはできないわ」

リツコ「ミサト、即決して。五番艦を爆破すれば、

    コレ以上の損害を食い止められるかもしれない」


ミサト「っ……艦ごと……爆破せよ!!」

スミレ「っ……通達しました」

ヒデキ「っく……あ!」






ゴォォァァァァァアアアアアアアア……

ヒデキ「五番艦の反応消滅! 消滅…ぅうぅ……

    インフィニティの反応……有り!」

ミサト「撃破せよ! 手負いはせめて砲台で打ち落とせ!

    こちらのエヴァへの負担を少しでも減らすのよ!」

コウジ「主砲の用意d」

ミサト「打ち抜け!!」

コウジ「応!!」

ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!










672 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:29:07.79 ID:g0S4VJ140




アスカ「二度目の主砲の音……遠くでの爆発音……

    インフィニティも、そろそろ来るってカンジかしらね」

スミレ『本艦にインフィニティA到達! 左後部翼に乗っています

    Aの損傷は大。 エヴァに任せます』

アスカ「後部翼、遠いわね。打ちながら行くか!!」ジャコン

ガォゥンガォゥンガォゥンガォゥン
ダッダッダッダ

アスカ「オラオラオラオラオラァァァァ!」

日向『ぜ、前段命中……』


アスカ「負けてらんないのよ!」


ダッ!……………………



アスカ「あんた達にぃぃ!!!」



ッガアアァァァァァァァァァァァアアン!!



スミレ『!! インフィニティ、まだ反応あります』

日向『反撃による弐号機の損傷大!』


アスカ「分かってるわよっ そんで、そっちのアンタ!!」

ミドリ『弐号機情報からもインフィニティBが来ます!!』

アスカ「丸見えだっつーの!」

ゴッシャアアアア

ミドリ『す、すげ、腕、胴体貫いてる……』

アスカ「おおあああああああああああああ!!!!」

ブゥン! ゴッシャアアアアアアァァァン


スミレ『AとBの反応が同時に消滅……しました』

ミサト『よくやったわアスカ……だけど』

アスカ「っ、平気」

日向『……機体の半分が損傷、これ以上の戦闘は……』

ミサト『ええ、もう充分よ……』

ヒデキ『っ いんふぃひでぃ……Cの反応も消滅!!』グスグス






673 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:29:48.05 ID:g0S4VJ140

ミサト『残るはマークナイン……マリ!頼むわよ!』

マリ「っつつ……」

ミサト『マリ?  マリ!?』











マリ「ゴメン、艦長……」





マリ「マークナインだけじゃなかった……

   マークナインの後ろに、インフィニティが一匹隠れてたよ」




ミサト『後ろに? そんはずはない、

    だって、風穴が開いた時、後ろには……』

マリ「その穴から出てきたんだよ……」

ミサト『……!? 寄生して来たってこと!? そんなことまで……』

マリ「でも、一体だけみたい。もう出てこないよ」

ミサト『マリ? どうしたの?』

マリ「何とか一匹、今捕まえてるから」

ミサト『……マリ落ち着いて、状況、状況を説明しなさい!!

    マリ!!!!』















マリ「ま、捕まったから捕まえられただけなんだけどさ」

ギチギチギチ ギチィ







674 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:30:43.00 ID:g0S4VJ140

ミサト『待ちなさいよ。あんた……』

マリ「ゴメン、艦長。なんかこいつ自爆するっぽいから……せめて、離れるね」

ミサト『っ 謝るな。 バカ……』

マリ「あはは……でも、艦長も皆も大好きだから、私、行くわ」




ミサト『……マリ、ごめん……』


































ミサト『その恥ずかしい言葉、きっちり後悔させてやるから』

マリ「は?」



675 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:31:38.26 ID:g0S4VJ140

サクラ「……すみません。マリさん。恥ずかしい思いして生き残ってください」

ゴッ!!!!

サクラ「初陣、決めたるでえええぇぇぇぇぇ!」

ッカァァァァッァアン!!!

青葉『八号機に張り付いていたインフィニティD、

   危険範囲外まで飛ばされました』

コウジ『主砲、いけるぞ!』

ミサト『ぅてぇぇい!!!!』

ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!




スミレ『反応消滅!……ですが』

ミドリ『サクラの乗ってる、あれって…』

ミサト『本当は、隠し玉にしたかったけど……

    エヴァのパイロットを失うわけにはいかない……』

リツコ『最後のエヴァンゲリオン、『Ω』

    ついに、実践導入してしまったわね』

ミサト『ええ、これからは全て総力戦になるわ』

ヒデキ『っぐ……っぐぁ……』ボロボロ

ミサト『多摩ヒデキぃ!』

ヒデキ『グス……は、はい゙ぃ!』

ミサト『……もう少し我慢しなさい……そしたら、いくらでも泣いて良いから』

ヒデキ『……はい……はい、ぃぃ……』




サクラ「アヤナミレイぃぃぃ!!!!」

アヤナミレイ「……」

サクラ「……やるんやったら降りて来ーや!

    タイマン買うのは浪速の華ぁ!」

アヤナミレイ「……命令では、作戦続行不可能であれば帰還せよ、とあった

       帰還する」

サクラ「……せやったら………………はよぉ失せろ!!」

アヤナミレイ「……」



サクラ「……もぉ、来んといてや……」









676 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:32:09.92 ID:g0S4VJ140

スミレ『目標、帰還していきます』

ミサト『射程範囲ギリギリまで掃射

    撃ちたい分、撃て……』

コウジ『……主砲は当たらんですよ。俺はもう、あがります』

青葉『そうか、じゃあ、俺とマコトだけ残るか』

日向『そうだね。防衛と緊急連絡なら僕らで事足ります』

スミレ『ふっ、良いのかい?』

日向『ああ、皆はもう休んでくれ。それと、手が空いたらエヴァの回収にも』

青葉『お前ら、パイロットにはちゃんと優しくしろよ?』

ミドリ『わ、分かってるし……』

ヒデキ『うっぅ、ちきしょう……ちきしょうおおおおぉぉっぉおお……』

コウジ『ああ、泣け泣け。おもいっきし泣け……付き合ってやるからよ』

ミドリ『はぁ、しょうがないなぁ……』







アスカ「……エヴァンゲリオン、Ω?」

アスカ「ハン……」

アスカ「…………サクラの、バカ……」






マリ「……さっちん?」

サクラ「いやぁ、ホンマすみません、遅れてもーて……」

マリ「そんなのどうだっていいよ。それより……

   どうしてさっちん、エヴァに乗ったんだよぉ」ポロポロ

サクラ「どーしてて、そりゃ皆を助けるためですやろ!

    浪速のヒーロー 鈴原サクラ見参っちゅうやつです」

マリ「……立派だよ、立派だけどさ……

   エヴァに乗るってことは、いろんなもの諦めることになるんだよ?」

サクラ「……あんま、気にしてへんよ? だから、あんま言わんでええです」

マリ「馬鹿だよさっちん……

   だってさっちん、子供生んで幸せな家庭作るっていってたのに……」ポロポロ

サクラ「……」







677 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:33:08.67 ID:g0S4VJ140


リツコ「サクラちゃんも、背負ってしまったわね

    『エヴァの呪縛』……」

ミサト「……」

リツコ「エヴァに乗り、シンクロする……それは、エヴァに近づくということ

    そうなるとリリンとして本来持つATフィールドがより強固なものとなる」

ミサト「……」



リツコ「体の成長は止まり、老いる速度も停滞していく……

    形状の変化が乏しい……

    特に、女性の場合……子供を埋めない体になってしまう」



ミサト「……分かってる」

リツコ「…私達は、あの子達の未来を奪い。その未来を力に変えて戦ってる。

    忘れないで、ミサト。私も、心に刻み付けておく……」

ミサト「ええ。忘れない……そして、私達も同じものを背負って生きる

    そう、決めたもの……」









678 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:33:44.21 ID:g0S4VJ140

夜 碇シンジ隔離室

サクラ「……こんばんは、シンジさん」

シンジ「サクラちゃん!」タタタタッ

サクラ「あーもうっ、見るなり駆け寄ってくるなんて、

    ホンマにわんこ君ですねぇ」

ガシッ

シンジ「サクラちゃん、大丈夫? 怪我とかは?」

サクラ「あ、艦長から聞いたんですか?

    大丈夫ですよ、

    ウチ、ここぞとばかりにインフィニティぶっ飛ばしてきましたさかい」

シンジ「……エヴァに、乗ったんだって?」

サクラ「ええ」

シンジ「リツコさんから……聞いたんだ……エヴァに乗ることによって発生する

    『エヴァの呪縛』のこと」

サクラ「あーもう、あの人たちは……」





679 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:34:43.29 ID:g0S4VJ140


*****
シンジ「『エヴァの呪縛』……」

リツコ「老いることない、不変の生き物になる。それがエヴァの呪縛よ」

ミサト「女性に至っては、もう子供を作ることもできない……」

シンジ「……仕方ないことは、分かってるつもりです……」

ミサト「……」

リツコ「……」

シンジ「でも、そんなものに、サクラちゃんを、乗せたんですか……

    僕なら、もう乗った身ですけど……それじゃあサクラちゃんが……」

ミサト「……」

シンジ「あの子は……幸せな家庭を作りたいって……」

リツコ「聞いて、シンジ君……」

シンジ「……分かってます、仕方のないことだって……」

ミサト「違うの、聞いて

    私達はね、何の解決にもならないけど、アスカやマリ、サクラと

    同じものを背負うことを決めたの」

シンジ「同じもの?」

リツコ「そうね。老いぬ体は再現できなかったけど……ただ」

ミサト「……女を捨てる。私達も、それだけは背負ったわ」

シンジ「!  そ、そんな……」

ミサト「もう一度言うわ。 何の解決にもならないけれど、

    同じものを背負ったわ

    変われるものなら変わってあげたいという気持ちは、

    この形でしか表せなかった……」

ギュゥッ

シンジ「……」

ミサト「お願いシンジ君。皆に、優しくしてあげて……特に、サクラちゃんに」

リツコ「……」

*****



680 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:35:09.47 ID:g0S4VJ140


シンジ「……」

サクラ「ばれてはったんですねー シンジさんにも……」

シンジ「……うん」

サクラ「……はぁぁぁぁぁぁ……」

シンジ「……」

サクラ「……先にバレてたゆうのが寧ろショックやわ

    覚悟のほうはしとったさかいになぁ」

シンジ「ごめん」

サクラ「謝るところちゃいますよ、もう」

シンジ「ごめん……僕が、エヴァに乗れれば……サードインパクトさえ……」

サクラ「やめてください!」バッ!

サクラ「サードインパクトなんてなあ、

    シンジさんで止められへんかったら誰が止めれます!?

    それに、今まで戦ってきたことは否定せんでください……

    ウチの、憧れのシンジさんの軌跡は、誇れるモンなんです!」

シンジ「……ん」

サクラ「……シンジさん……」

サクラ「……」

サクラ「……」

サクラ「……」

サクラ「……」



681 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:35:50.68 ID:g0S4VJ140







サクラ「……なぁ、シンジさん。

    アンタ、慰めてくれますか? 私のこと」

シンジ「……」


シンジ「慰めるための、言葉がないよ……」





サクラ「ふふっ、簡単。簡単です。

    シンジさんが、私を慰めるには……」グイッ

シンジ「あっ」

ギュゥッ

サクラ「……こうすれば、ええんですよ……」

シンジ「……サクラちゃん」

ギュゥッ

サクラ「……」

シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……」



682 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:36:16.89 ID:g0S4VJ140

サクラ「……シンジさん……私、シンジさんのこと、好いとりました」

シンジ「……」

サクラ「14年間。貴方のことばかり考えてました……」

シンジ「……」

サクラ「ホンマは、こんなとこではなくて、

    普通に出会って、普通に恋愛したかったです

    でも、こないな形でも、今シンジさんに抱きしめてもらえて


    ウチ、幸せです!」




シンジ「……」

サクラ「……うん、そう、そうでええんです。

    なんも言わんでもええです」

シンジ「……」

サクラ「慰めてくれるんやったら……

    そのまま、私の望むとおりにしていてください……」

シンジ「……」

サクラ「……シンジさん……ん」

チュッ

シンジ「……」

サクラ「……んっん……」

チュッ、クチュゥッチュプ……

〜〜〜〜〜


683 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/03(木) 09:37:09.31 ID:g0S4VJ140

〜〜〜〜〜

深夜

サクラ「……えへへ」モソモソ

シンジ「サクラちゃん……?」

サクラ「いやぁ、もう……シてもうたなぁ、って 思って」

シンジ「うん、そう、だね」

サクラ「シンジさん、もっとそっち、行ってもええですか?」

シンジ「うん、おいで」

サクラ「うん、そんでな、ギュってしてください、ギュって」

シンジ「……うん」

ギュゥッ

サクラ「たらんですよぉっ、もっと、ぎゅぅぅぅって」

ギュウウゥゥゥ

サクラ「ええ、ですよ……そんな感じで…」

シンジ「……」プルプル

サクラ「……そしたら、ウチ……

    今から……泣きますから

    なんも、聞かんかったことに……してください」


サクラ「ね?」

シンジ「……」

サクラ「聞こえてない、ですよね。

    じゃ……うん」




サクラ「……っく……ふぅっ……うぅぅぅぅ……」ポロ ポロ



サクラ「……ううううううぅうぅ……」ポロポロポロポロ


サクラ「うぁあぁああああぁぁぁぁ……っ」ポロポロポロ


サクラ「うぁああああああぁぁぁぁぁ……あぁあ、ぁあ……」





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜









687 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:22:22.68 ID:1UpSGgre0

数日後 碇シンジ隔離室

リツコ「……大したものね」

シンジ「サクラちゃんですか?」

リツコ「アスカとマリが、最初にエヴァの呪縛を知ったときなんて

    一週間は上の空だったわよ」

ミサト「あれは、見てられなかったわね……」

リツコ「人間性の賜物かもしれないけど……サクラちゃんは」

ガシャン

サクラ「おはようございます! シンジさん。あ、艦長に赤木博士も!」

アスカ「あ、ミサトってばまた来てるー」

マリ「今日はリツコ様も一緒なんだにゃー」

サクラ「今日の朝ごはんなんですかー? シンジさん」



リツコ(……ま、深くは詮索しないほうがいいわよね)

ミサト(サクラちゃん、無理してないかしら)

サクラ「な、なんですか? ウチの顔なんか見て」

シンジ「あ、もう準備ほとんどできてるけど、

    ミサトさんもリツコさんもどうですか?」

リツコ「私はいいわよ、そもそもここは隔離室なわけだし」

サクラ「それもう今更ですよ」

ミサト「気にすんなよーリツコー! ほら、テーブルも椅子も揃ってるよー?」

リツコ「……私の考える隔離室とは、全然違うわね」











688 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:22:51.11 ID:1UpSGgre0

ミサト「はー、食べた食べた」ノビー

ゴゴッガッゴゴッ

アスカ「ひぃっ!? ……ミサト、今の音、何?」

ミサト「ん? あーこれ?」

ゴギゴギ

アスカ「ひぃぃ!? いやぁぁっ!」

ミサト「あはははは! 骨がなってるだけよ」

マリ「こういうこと?」コキコキ

アスカ「それはわかるけど! 何なのよその音」

ミサト「年取るとこうなるのよ」

リツコ「個人差です それに貴方は肩はり過ぎなのよ。力抜いて生きなさいよね」

アスカ「その音、怖いわよ……あんまり、ココで鳴らさないで……」ビクビク

ミサト「意外、アスカがこんなに嫌がるものがあるなんて」

サクラ「作戦行動中にその音させないでくださいよ?」

アスカ「いや、そこは大丈夫

    あの場所だったら骨が砕ける音でも平気

    ただ! 日常でそんなエグい音聞きたくないのよ!」

ミサト「仕方ないんだって〜」

アスカ「うっさい!」

シンジ「……関節がよくないときに食べるといいのは、納豆ですよ」

ミサト「今日から毎日食べる……」

リツコ「私も気をつけなくちゃ……」





689 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:23:35.68 ID:1UpSGgre0

リツコ「ああ、そうだったわ。

    お邪魔したし、ついでにシンジ君に伝えたい事があるのよ」

シンジ「え、なんでしょう?」

リツコ「……貴方に伝えなくてはいけないことがたくさんある。

    全てを話すには時間が足りないけれど、

    今日、貴方に私の知ることを、できる範囲で話してあげる」

シンジ「……! はい」

ミサト「……シンジ君、貴方に一日の外出許可を出します」

シンジ「え? でも」

リツコ「外出できるのは私とミサトの目の届く範囲

    条件は以上よ」

シンジ「はい。それよりも、リツコさんの話を……」

リツコ「話がしやすい場所に、移動するためよ。付いてきてくれるかしら?」

シンジ「……はい」

リツコ「……」

マリ「私も行くよ」

リツコ「……無理しなくていいのよ?」

マリ「行く」

ミサト「……」

アスカ「私も行くわ。気になること、いっぱいあるし」チラ

マリ「……」

サクラ「……?」

ミサト「……いつ死ぬか分からない、

    この状況だからこそ、話すことは全部話しておきたいわね」

ミサト「チルドレン全員を連れて行きましょう、リツコ。

    教えること全て、教えておきましょう……」

リツコ「そうね」

サクラ「あれ? チルドレンっちゅうことは……私は?」

ミサト「……」

リツコ「……」

サクラ「……22ですけど……」

ミサト「えっと、エヴァのパイロット全員を、ね」

リツコ「ミサトったら……」





690 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:24:43.77 ID:1UpSGgre0

廊下

ゾロゾロ

ミドリ「!?」

ミサト「おはよう」

ミドリ「え、ちょ、艦長!?」

ミサト「私が許可しています。だから見なかったことにして頂戴」

シンジ「……」シュン

ミドリ「……」

サクラ「ゴメンな、ミドリちゃん。後で説明するわ」


ゾロゾロ



ミドリ「……あの男の子……良い尻してんじゃん……」





アスカの部屋の前

アスカ「ちょっと待った」

ミサト「どうしたの?」

アスカ「……バカシンジをこのままつれまわしたら、

    目立ってしょうがないじゃない。

    変装させましょ」

ミサト「……それもそうね

    マリ、アスカ、サクラ。よろしく」

マリ アスカ「……」ニヤニヤ

サクラ「……?  なにするん?」










691 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:25:15.24 ID:1UpSGgre0







シンジ「……はぁ」

アスカ「よーっく似合ってるわよ」

マリ「ホントだよ。お化粧無しでもココまで女の子になっちゃうなんて」

サクラ「あんた等、シンジさん女装させて遊びたかっただけなんとちゃいます?」

ミサト「違うわよ。私もちょっと期待してて命令したところあるから、共犯」

サクラ「艦長最近はっちゃけすぎですわーっ」

ミサト「こんな私は嫌い?」

サクラ「んなわけあらへん! 大好きです、けど……シンジさんが

    プッ  クフフフ……かわいそ……クフフフフ」プルプル

シンジ「……笑えばいいと思うよ」

サクラ「だって、シンジさんてば本当に女の子なんですもん!

    メチャクチャ可愛いですよ。なにこれ!?」

アスカ「得意技の一つよねー?」

マリ「写メで見るよりずっと可愛いよー、わんこちゃん♪」

シンジ「はいはい」

リツコ「……真面目な話してるときは外してね、そのウィッグ」

シンジ「わかってます」






692 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:25:54.30 ID:1UpSGgre0

エヴァンゲリオン Ω 格納庫


シンジ「コレが、エヴァンゲリオン『Ω』」

アスカ「厨二っぽいネーミングよね」

マリ「えー、良いじゃんカッコイイよ」

サクラ「そーやそーや!」

ミサト「ちゃんと意味があって名前をつけてるんだから茶化さないでよ」

シンジ「、意味、ですか?」

リツコ「Ωには、最後という意味がある

    これ以上のエヴァは絶対に作らない。そういう意味よ」

シンジ「……」

ミサト「エヴァは、この世界にあってはならないものだと思う

    でも、ネルフに対抗するには強力な兵器が必要

    しかし今から新しい兵器を作っていては、ネルフに出し抜かれる」

リツコ「苦渋の決断だったわ

    ヴィレの中でも上層部にしか伝えていない、極秘の開発により、

    Ωは生まれた」

サクラ「そして、その適合者が偶然ウチやったと?」

リツコ「……」

ミサト「……」

サクラ「そんな簡単な話やないですよねぇ……」




リツコ「これから話すことは、貴方達のエヴァへのスタンスを、

    大きく変える事になるかもしれない」

ミサト「……」

リツコ「下手をすると、そのショックで

    エヴァに乗れなくなるかもしれない

    だけど、知っておくことは貴方たちにも私たちにも利になる」

リツコ「ある意味、賭けよ」




リツコ「ごめんなさい。聞くか聞かないかは、尋ねない。

    聞いてもらうわ」

アスカ「あ、当たり前、よ……」

シンジ「是非、聞かせてください」

サクラ「……ウチも、聞きたいです」

リツコ「……」

リツコ「碇君」

シンジ「はい」

リツコ「……カツラを取って服を着替えて頂戴」



693 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:26:37.76 ID:1UpSGgre0










リツコ「エヴァに乗れる条件は

    中学生というだけではないことはもう分かったでしょう?

    そしてそもそもその条件自体が間違っている

    それは、分かっているわね、サクラ少尉」

サクラ「そーですね。22でエヴァ乗れるなんて、最初は思っても無かったです」

ミサト「エヴァに乗れる条件というのは、適合者である事が条件。

    でも、この条件というものが、既に仕組まれたものなのよ」

シンジ「仕組まれた……?」

アスカ「……どういうことよ。

    私が、優れていたからエヴァのパイロットになったんじゃないの?」

ミサト「アスカは優れている。

    気性は荒いけど、成績優秀で土壇場にも対応できる力もある。

    それに、エヴァに乗ってからの貴方の努力は誰もが知っているわ

    それは間違いないけど、エヴァに乗れる条件はそういうものじゃないの」

アスカ「……まぁ、私が優秀であることに変わりがないのならいいのよ」



694 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:27:19.02 ID:1UpSGgre0

リツコ「仕組まれたのはいつか……それは、シンジ君とアスカが生まれた年よ」

シンジ「僕たちの生まれた年?」

リツコ「セカンドインパクトによって人類の大半が滅亡

    その際、エヴァの本格的な計画が持ち上がったわ

    巨大なエヴァを動かすための、さまざまな実験が行われた」

ミサト「……リツコ」

リツコ「ごめんね。難しい話になっちゃうから、かいつまんで話すわ

    最終的に今の、

    エヴァのコアとシンクロすることでエヴァ自体を動かす形に収まった

    しかしそのためには犠牲が必要だった」

シンジ「犠牲……!?」

リツコ「ええ、そうよ……

    パイロットが乗るためには、

    そのパイロットがコアとシンクロしやすい状況が必要だった」

シンジ「……その状況を作るために、何をしたんですか!?」

リツコ「…エヴァのコアには、パイロットとなる予定の者の、肉親が入っている。

    融合して、パイロットとコアの仲介をする役割を担っているの」

シンジ「肉親、肉親って……!!?」

アスカ「っ」

サクラ「……」





695 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:28:14.89 ID:1UpSGgre0





ミサト「初号機には、『碇ユイ』の全て

    二号機には、『式波・キョウコ・ツェッペリン』の魂のかけら

    それぞれのコアには、彼女たちが居る」






シンジ「……」

アスカ「っ!? 嘘よ! だって、ママは……」

ミサト「……」

アスカ「ママは……だから、ママは、あんな……ママは……」

ダッ

ミサト「あ、アスカ!」

リツコ「……」

シンジ「アスカ!」タッタッタ

ミサト「碇君! 待ちなさい!」

タッタッタ

……




696 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:29:05.30 ID:1UpSGgre0


……

アスカ 弐号機格納庫


アスカ「……」

シンジ「アスカ……」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……シンジ、私ね」

シンジ「……」

アスカ「私、ママが大好きだった。

    優しくて、綺麗で、強かったママが」

シンジ「……」

アスカ「そんなママがね、ある日を境におかしくなっちゃったの」

アスカ「優しかった笑顔は、こっちに向けてくれないし

    綺麗な肌もぼろぼろになって

    弱弱しい瞳で……人形を抱いていた」

アスカ「そしてその人形を、『アスカチャン』って、呼ぶのよ」

シンジ「……」

アスカ「私が、悪い子だから、ママがオカしくなっちゃったのかなって

    頑張って良い子にしてたのに……でもママは結局死んじゃった」

シンジ「……」




アスカ「さっきの話を聞いて、ネルフに対する殺意は増したけど

    でも少し安心もしたの

    やっぱり、ママは優しくて綺麗で強かったのよ。

    それを変えてしまったのは、全てエヴァのせいなんだって

    ママは悪くなかったのよ。

    私も、悪い子なんかじゃなかった」

シンジ「うん……」

アスカ「さっき、ショックで走り出したけど、その途中でそれに気付いたの

    そして、ココに来ちゃった」

シンジ「そう、か」

アスカ「そしたら……怖くなっちゃって……」

シンジ「怖い?」

アスカ「そうよ……例えば、今、この中にママがいることを知って乗ったら

    急に話しかけてきたりして、って思ったの……」

アスカ「でももし、そのママが……私の、大好きなママじゃなかったら?」







697 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:29:43.46 ID:1UpSGgre0


アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……」

ゴゴゴゴゴ

アスカ シンジ「!?!?」






アスカ「……弐号機が動いた……」

ミサト「……残念だけど、アスカ。弐号機の中に居るのは、

    キョウコとは言えないわ」

アスカ「……ママじゃないの?」

ミサト「いいえ、貴方のお母さんよ」

アスカ「……どういう意味よ」

ミサト「キョウコの、母としての意思。それだけがエヴァの中に残ったの。

    ……残ってしまったの」

シンジ「……」

ミサト「コアとの融合実験失敗。

    サルベージされたキョウコは精神を崩壊させていた。

    その時 『母としての自分』を、失ってしまったのよ

    その、母としてのキョウコは、今弐号機の中に居る」

アスカ「……ママの、母親としての部分?」

ミサト「泣いているあなたを見て我慢できなかったんでしょうね

    弐号機が伸ばした手は。多分貴方の頭を撫でたかったんじゃないかしら?」

アスカ「……」





698 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:30:53.53 ID:1UpSGgre0

アスカ「……ママ……」

ソッ

アスカ(弐号機の指は

    ママの優しい手じゃないし

    ママの綺麗な肌じゃないし

    ママの強い光もない

    けど……)

アスカ「……」

アスカ(そうなんだ。ママがここに居るんだ……

    ママが、私と世界を守ろうとした意思は、ココにあるんだ……)









シンジ「……エヴァが、動きましたね……」

ミサト「魂が、エヴァを動かした。私たちはそう考えているわ。

    エヴァは時々不可解な動作をするのよ」

シンジ「……」

ミサト「当たり前よね。

    生きているんだもの……ロジックなんかじゃないのよ」

シンジ「……」



アスカ「ごめん、シンジ。わたしもうちょっとここに居るから……」

ミサト「大丈夫?」

アスカ「ママとお話しするの! 恥ずかしいから出てって!」

ミサト「ふふ、分かったわ。シンジ君送ってくるわね」

アスカ「ふんっ!」

ミサト「大丈夫よ、邪魔なんてしないから

    久々の親子対面なんだし、ゆっくりしてきなさい」






699 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:31:36.50 ID:1UpSGgre0






アスカ「あっ! ミサト!!」

ミサト「?」

アスカ「言っとくけど! 私の保護者はミサトだったのは変わんないから!!

    まぁ、ママのほうが良かったっては言うけど

    ミサトと一緒で、良かったって思ってるのは事実だから!」

ミサト「っ……」

アスカ「あ、ばか、振り返るな! 早く行け! っぐ、もう!!」

ミサト「振り返らないわよぉ」メソメソ

アスカ「っさい! 早く行け泣き虫!」

ミサト「アンタだって顔真っ赤じゃないのよ!!」ポロポロ







700 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:32:26.12 ID:1UpSGgre0

エヴァンゲリオンΩ 格納庫

ミサト「はぁ……」

シンジ「……ミサトさん、涙もろくなりました?」

ミサト「歳かしらねぇ」グスグス





コツコツコツ

ミサト「……あれ?」

ヒデキ「……」

ミサト「……んっん!…………ヒデキ君? 格納庫に、何か用事があるのかしら?」

ヒデキ「艦長、ええ、あるんです」

ミサト「そう。だけど、エヴァ格納庫は関係者以外立ち入り禁止。

    即刻、立ち去りなさい」

ヒデキ「お断りします」

チャキッ

ミサト「!?」

シンジ「ミサトさん!」

ヒデキ「動くなぁ!!」

ヒデキ「……動くな、災厄の子供……」

ミサト「大丈夫よシンジ君……」

ヒデキ「……艦長も動かないでくださいよ。俺、銃はあんまり上手じゃないんで」

ミサト「…………その銃で、何がしたいの?」

ヒデキ「サードチルドレンを殺します」

ミサト「……一応、何故と聞いてあげる 言って御覧なさい」

ヒデキ「……何故、五番艦が爆破されたのか、艦長は分かりますよね」

ミサト「……インフィニティ撃破の為」

ヒデキ「誤魔化さないでくださいよぉっ! 碇シンジ君のため、だろぉっ!?」

ミサト「それだけじゃない」

ヒデキ「アンタの本音は分かってんだよ!

    そいつが居なければ、ネルフの襲撃は無かった

    五番艦は、爆破せずに済んだ!!」

ミサト「……」

ヒデキ「だというのに、こいつを守るために皆死んでいく!

    これからもだ! これからも、こいつを守らなくちゃならない……

    そんなの、狂ってる!」



701 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:33:58.73 ID:1UpSGgre0





ミサト「……碇シンジを奪われれば、フォースインパクトの引き金になる可能性がある」

シンジ「っ……」

ミサト「しかし、それはネルフとの交渉に使えるという意味でもある

    彼を保護し、奴らの奪還作戦を阻止し続ければ、奴らの消耗にもつながる」

シンジ「……」

ミサト(ごめんなさい、シンジ君)ゴニョゴニョ

ヒデキ「……だから生かしておくと? 五番艦のみんなを殺してでも?

    そいつ一人のせいで多くの命がなくなったんだぞ!?」

ミサト「この一人を生かしておくことで次につながる!

    多摩ヒデキ、貴方は既に銃を抜いた時点で重罪を犯している。

    でも、今ならまだ私の胸に留めておいてあげる」

コツ

ミサト「さぁ、銃を捨てなさい」

ヒデキ「お断りします」

カチリ

ミサト「ヒデキ君……」

ヒデキ「こいつを殺さないと! 俺はアイツに! 顔向けできないんですよ!」

バッ

ミサト「シンジ君、危ない!!!!」

ドウゥゥン!……











702 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:34:44.29 ID:1UpSGgre0








シンジ(こういう状態でよく見えるものだと、

    自分の動体視力に驚いたのを覚えている

    ヒデキさんという人の銃が放った弾が、僕に向かって飛んでくるんだ

    螺旋を描きながら向かってくるソレは

    空気を押し広げて徐々に牙を剥く

    その向こうで、

    人間のものとは思えない憎悪の表情を浮かべたヒデキさんが泣いていた



    その時見た姿が、ボクが記憶する最後のヒデキさんの姿となった)











704 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:35:38.46 ID:1UpSGgre0



カァァァァン

シンジ「え」

シンジ(目を開くと、ボクとミサトさんの前には手があった

    手だ。

    大きい、とても大きい、エヴァの手だ。

    Ωが僕たちを守ってくれたんだ)

シンジ「さ、サクラちゃん!?」

ミサト「違う……今、サクラちゃんは乗ってない!」





ヒデキ「くそ! どけ! どけよ!! アイツを! あいつを殺さなくちゃ!!」

ガヤガヤガヤ

警備員「大人しくしろ、多摩ヒデキ」

警備員「艦内での発砲は重罪だ。拘束する」

ヒデキ「くそおおおおおお!!! 碇シンジぃ!!!!



     ――――――」
ヴォオオオオオオオオオオオ!!!!




シンジ(ヒデキさんの、必死な叫び声

    恐らく、罵倒。僕に対する、考えられる限りの罵倒だ)

シンジ(でも、その言葉が聞こえそうになった瞬間

    エヴァが吼えた)




705 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:36:09.34 ID:1UpSGgre0

ヴォオオオオオオオオオオオ!!!!

ヒデキ「―――――!―――――!―――――!―――――!」

ヴォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!

ヒデキ「―――――!―――――!―――――!―――――!」

ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!





シンジ(まるで、ヒデキさんの言葉をかき消すようにエヴァが吼える

    その姿、

    ボクの身を手で守り、

    ボクの耳を声で守る

    その姿が

    なぜか、懐かしく見えた



    このエヴァの中には誰の魂が宿っているんだろう?)




ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!



シンジ(……そうか、サクラちゃんの肉親ってことは……

    魂でも尚、僕を守ってくれているのは……)



706 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:36:52.53 ID:1UpSGgre0



*****

サクラ「お兄ちゃん、いつもゆうてはりました。

    センセは、何もかも一生懸命頑張ってる。

    何があってもセンセの味方せなアカン。

    センセが何か間違ごうた時も、ちゃんと叱って、助けてやれって。

    だから、これからは私、全力でシンジさんの味方します」

*****

シンジ(トウジだったんだ……)

ミサト「……」







707 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:38:05.63 ID:1UpSGgre0

*****

アスカが走り去った直後 Ω格納庫

リツコ「……」

サクラ「……」

サクラ「なぁ、赤木博士……」

リツコ「何かしら?」

サクラ「Ω、乗ってもええかな?」

リツコ「……いいわよ。シンクロテストの準備をするわ」

マリ「……」

リツコ「ついでにマリもしておく?」

マリ「いーよ。私は……」

リツコ「……そう」

サクラ「……」








エヴァンゲリオン Ω 内部

サクラ「よっと……準備OK」

リツコ「……ごめんなさい。回線つないでおくけど……」

サクラ「ええですよ。間違ってなんかあったら大変ですもん

    でも、聞こえない振りしてくれたら助かります」

リツコ「わかったわ……ええ、何も聞こえない」

サクラ「……」





サクラ(エヴァには、搭乗者の肉親が入っとる……

    めっちゃショックや。

    シンジさんのお母さんも、アスカさんのお母さんも

    エヴァの中に眠ってるんや……

    しかもそれが、仕組まれていたことやったて……

    アスカさんがああなるのも無理ないやろ……

    アスカさんはシンジさんに任せるしかない)

サクラ「すー、はー……」

サクラ(……肉親……やんな?)





サクラ「お兄ちゃん?」


708 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:39:12.15 ID:1UpSGgre0

ゴポォ……









サクラ(ああ、やっぱりや

    Ωの中に、お兄ちゃんおるンや……)





サクラ(しゃべれるカンジかと思ったけど、ちゃうねんな。

    ただ、でも、おにいちゃんがそこに居るってことだけは、

    すごくよく分かるで)


サクラ(あー、そうや、おにいちゃんに謝らないかんねや)

サクラ(ゴメンなー。お兄ちゃん……ウチシンジさんぶん殴ってしもてん

    あー、でも仲直りしたで! シンジさんと!)

サクラ(それに、あ、そうや。

    お兄ちゃんの友達やのに、喰ってもうた! それもゴメン!)




サクラ(せや、あとヴィレに入ってからな、

    ミドリちゃんって言う友達もできたんや!

    めっちゃかわええ子なんよー! 今度つれて来たる! 紹介するで!

    あ、そやね、お兄ちゃんにはヒカリさんていう彼女が居るもんねー♪)



……
……
……



リツコ「……サクラちゃんは、大丈夫みたいね」

マヤ「そうみたいです」

リツコ「あまり長居させると、シンクロしすぎて溶けるかもしれないわ。

    頃合を見て……」

サクラ『赤木博士、もうええですよ』

リツコ「……いいの?」

サクラ『はい!』

リツコ「そう」

サクラ『ありがとうございます』





サクラ『ありがとう、お兄ちゃん』

*****


709 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:39:47.47 ID:1UpSGgre0

シンジ「トウジ……」

ミサト「……分かってしまったのね」

シンジ「ええ、まぁ」

ミサト「……トウジ君は、体の形状が変化した状態で見つかった

    理性は残っていたけど、

    ほとんど人のものとは見えない姿になってしまっていた」

シンジ「っ……サードインパクトのせいで……」

ミサト「トウジ君を保護はした、けど、彼は何度も死なせてくれと、

    何度も何度も言っていたわ」

シンジ「僕の、僕のせいで……」

ミサト「違う!! トウジ君はね……

    こんな姿をシンジ君に見せたら、エヴァに乗りたくなくなってしまう

    ソレを恐れて、誰にも目に付かないように死なせてくれといっていたの」

シンジ「僕はもう。乗っちゃダメなんだよ……トウジ……」

ミサト「トウジ君は分かっていたのよ。こんなこと、貴方が望んだ世界じゃない

    貴方だけが悪いわけじゃないって事……」

シンジ「……」

ミサト「そして、そんな彼に、私たちはある提案をした

    エヴァンゲリオンΩの、コアに入らないか、と」

シンジ「……そんなエヴァのせいでそうなったのに、」

ミサト「……彼は、なんて言ったと思う?」

シンジ「……分かりません……」

ミサト「……」

シンジ「分かるから、分からないんです……

    トウジなら、やらせろって言うと思います

    でも……どうしてそう言うかは……」

ミサト「彼の言葉を、そのまま伝えると……」



710 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:40:14.66 ID:1UpSGgre0

サクラ「『ワシが世界を救えるんか!?

    こんな姿のワシが、そんなことできるんか!?』」

シンジ「サクラちゃん?」

サクラ「『せやったらやらせてくれ!!

     センセの負担が減らせるんやったら、

     こんな体、安いモンや!

     死に体が世界を救えるんやったら、存分に使こてくれ!!』」


サクラ「シンジさん 無事でしたか?」

シンジ「サクラちゃん……」

ガバッ!

シンジ「ぉっ……」

サクラ「ああ、よかったぁ……無事で何よりです」ホッ



シンジ「……サクラちゃん……トウジが、トウジが僕を助けてくれたんだ」

サクラ「お兄ちゃんが?」

シンジ「うん」

サクラ「すごいやん、お兄ちゃん! エライやん!

    やっと、センセに恩返しできたんやなぁ!」

シンジ「……」

サクラ「それに、ウチもです。

    ウチもシンジさんに恩返しせなあきまへん」

サクラ「シンジさんがエヴァに乗らんでもいい世界を作る。

    それが私たち鈴原兄妹の、シンジさんへの恩返しなんです!」


シンジ「……ありがとう、サクラちゃん。トウジ……」







711 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:40:41.18 ID:1UpSGgre0










廊下

サクラ「……それにしても……ヒデキ君……」

ミサト「……彼の処罰は後日決定するわ」

シンジ「……」

ミサト「シンジ君、貴方が背負ったものは、大きすぎると思う。

    けれど、お願い。

    貴方は生きて」

シンジ「……」

サクラ「そ、そんなこと言わんでも、私が守りますよ!」

ミサト「いいえ」

ミサト「今目を離したら、シンジ君あなた……

    自ら命を立つ気がして……」

シンジ「そんなこと、しませんよ……」

ミサト「ごめんなさい。シンジ君。私、

    あなたの保護者してたから、

    あなたのウソつくときの癖分かってるの」

シンジ「っ……」

サクラ「し、シンジさん!?」

シンジ「…………」

ミサト「……」

サクラ「……」

シンジ「……ごめん、サクラちゃん……ミサトさんの、言うとおりだ」




サクラ「っ!!!」







712 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:41:59.10 ID:1UpSGgre0

碇シンジ隔離室

マリ「……」ポカーン

シンジ「……」

マリ「……えっと、大きなアクセサリーだね。可愛いよ」

シンジ「まぁ、可愛いよね」

サクラ「……」ギュウウウゥウウウゥゥゥゥ……

シンジ「えっと ナチュラルにマリさんがボクの隔離室にいるのはさておき」

マリ「……あー、あれかい? あれでしょ

   わんこ君なんかあった?」

シンジ「えっと、まぁ」

マリ「で、それのこと気にして、死んでやるー! とか言ったでしょ?」

シンジ「……え?」

マリ「さっちんはね、大事な人が『死にたい』とか言ってると、

   そういう風になっちゃうんだよ」

サクラ「……」ギュウウウゥゥゥッ

マリ「何も言わずに、ただずっと抱きついて顔突っ伏してるだけなの」

シンジ「……」

マリ「……お兄さんの話、聞いたでしょ?

   さっちん、お兄さんがエヴァになる前に、

   お兄さんが死にたいって叫んでたの聞いた事があるんだって」

マリ「壁の向こうで兄が叫んでる。でも、そこは隔離室だから……

   こっちの声は向こうに届かない」

マリ「さっちん、その時ずっと離れなかったんだって

   見かねて周りの大人が引き剥がして……それからが大変だったけど」

シンジ「……」

サクラ「……」ギュウウゥゥウゥゥウゥ

マリ「多分ね。ずっと、お兄さんにもそうしてあげたかったんだと思うんだ

   それができなかったから、

   今いる大切に人にはそうしてあげたくなっちゃうんだよ」

マリ「しっかし、そっかぁ、

   お兄さんが自殺したってわけじゃないこと分かっても、

   その癖だけは治らないかー」スタスタ

シンジ「あ、マリ。何処へ?」

マリ「お邪魔虫はお暇しまーす。さっちん、頃合見て離してやんなよー」

サクラ「……」ギュゥゥゥゥゥゥゥ

マリ「流石にわんこ君も、死ねなくなったでしょ?」

シンジ「……」

マリ「……死んじゃダメだよ。姫も私も、超泣くから」




……


713 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:42:37.48 ID:1UpSGgre0














リツコとアスカ 弐号機格納庫

アスカ「……ねぇ、一つ気になるんだけど」

リツコ「何かしら?」

アスカ「……ファースト、綾波レイの零号機には、誰の魂が入っているの?」

リツコ「……」

アスカ「……」

リツコ「ゼロ号機は、魂のない機体よ」

アスカ「……そんなんでも、シンクロ出来てるって言うわけ?」

リツコ「……ええ、あの子は、特別だったから」

アスカ「それよ……」

リツコ「?」

アスカ「アイツって、なんなの? 初号機に溶けちゃったはずでしょ?」

リツコ「……そうよ」

アスカ「でもマークナインの中にはアイツがいた……」

リツコ「綾波シリーズ……とでも言えば良いかしらね」

アスカ「……」

リツコ「あの子は、碇ユイのクローン。

    その体に、リリスの魂を封じ込めた存在

    あの子だからこそ、零号機を動かせたといえるわ」

アスカ「……はぁーあ」






714 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:43:36.02 ID:1UpSGgre0

アスカ「ごめん、 知ってた」

リツコ「……では、なんでこんな質問を?」

アスカ「擬似シンクロって言うんでしょ、それ」

リツコ「……」

アスカ「……ねぇ、もしかして、コネ眼鏡って」

マリ「やっほ、姫。タイミング悪くてゴメンにゃー」

アスカ「ばっちりすぎてキモイ。聞いてたでしょ」

マリ「うん」

アスカ「……教えなさいよ。アンタのこと」

マリ「……」

アスカ「……相棒、でしょ」

マリ「……」ポリポリ



マリ「そうだねぇ……

   ぶっちゃけると、私……

   アスカのママよ」

アスカ「……」

アスカ「リツコ、翻訳して」



リツコ「真希波マリは、アスカの言うとおり、綾波レイと同様クローンの存在

    そのクローン元となったのがかつての式波・キョウコ・ツェッペリン

    あなたの、お母さんよ」

アスカ「……ふーん」

アスカ「ってことは何? ママって若い頃こんな感じだったわけだ?」

マリ「こんにゃ?」ビッ

アスカ「そんにゃ」ビッ

マリ「そういうことだね。だって、私その頃のキョウコの記憶も持ってるもん」

アスカ「!?」ガバッ

マリ「まだアスカが生まれてない頃だよ。

   私、ていうかキョウコは、ゲンドウ君とユイにゃんの同僚だった」

アスカ「……だからゲンドウ君って……」

マリ「まぁ、色々あってクローンで私が生まれて、

   そうこうしているうちに、未来の娘カッコワライのアスカと一緒に戦ってた」

アスカ「……色々ショックだけど、

    正直、思い当たる節はあったわ

    どおりで、アンタは弐号機を動かせるし、

    アンタの雰囲気がママに似てるって思ったのもその現われだったのかな」



715 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:47:00.28 ID:1UpSGgre0

マリ「……んー」バッ

アスカ「……何のつもり?」

マリ「おいで、アスカ。お母さんのところへ……    的な?

   にゃっははははは! ごっめんごめん! ごめ……


   アスカ?」

アスカ「……っ」ギュッ

マリ「……」ギュッ







アスカ「んー」

マリ「うん」

アスカ「いや、違うわ。やっぱママじゃないわ」トン

マリ「私も今、全然実感ないって言うところだった」ケラケラ

リツコ「クスッ」

アスカ「大体アンタがママぁ!? 世界の終わりが来てもそんなのゴメンだわ!」

マリ「そんなこと言うなら こんなに素直じゃない子が娘なんて私もィヤーですゥ!」

アスカ「何よ! 生意気ね!」

マリ「先に言ったのは姫じゃん!!」

アスカ「ギャーギャー!」
マリ「ニャ-ニャー!」




リツコ「……この事実は、伏せておいても全然良かったかしら」

マヤ「ええ、態度、全然変わってませんものね」

リツコ「この関係が、あの子達にとって一番心地よいのかもね……」

マヤ「ちょっと、うらやましいです……」

リツコ「喧嘩が?」

マヤ「それも、ちょっとですけど……何でも言い合える関係って、いいな、って」

リツコ「……言えばいいじゃない」

マヤ「……言っても、いいんですかね?」

リツコ「ええ、いつでもどうぞ」

マヤ「……今は、その言葉だけで充分です

   いつか話せるときに、ちゃんと話します」

リツコ「……そう」


リツコ「待ってるわ……」








〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


716 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/04(金) 20:47:44.08 ID:1UpSGgre0

続く

720 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2013/01/05(土) 04:16:49.97 ID:n1XYIykZ0

本日完結予定
信頼度→2015年までにフィナーレが上映する確立程度

721 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2013/01/05(土) 04:20:15.49 ID:n1XYIykZ0

予告編
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






ゲンドウ「シンジは回収できなかったか」

レイ「すみません」

ゲンドウ「いい  計画を変更するだけだ」

冬月「……老人たちに報告か?」

ゲンドウ「ああ そうなる」

冬月「……仕方あるまい しかし今回は私は遠慮させてもらうよ」

ゲンドウ「……そうですか」

カヲル「……」



カヲル「へぇ……」







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


725 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:20:03.33 ID:n1XYIykZ0

今度こそ このスレだけは 幸せにして見せるお

726 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:20:53.72 ID:n1XYIykZ0


数日後 ブリッジにて

スミレ「観測機異常無しです」

青葉「周囲の状況も安定しています」

日向「毎日思うけど、何もない時が一番不安になるな……」

コウジ「何が起こるかわからないから、か?

    年を取ればなんでもない事が幸せだと思えてくるぞ」

青葉「達観してるねぇ」

スミレ「おっさんたちが何言ってるんだい」

青葉 日向「キツイこというねぇ……」





ミサト「……特に、問題はないみたいね」

リツコ「ええ、不気味なくらい……」

ミサト「L結界を破る手立ては?」

リツコ「それなりに進んでいるつもりよ。

    今の実験が成功すればいける。

    状況、マヤに聞いてみる?」

ミサト「いいわ、報告を待つ」








727 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:21:23.22 ID:n1XYIykZ0





ミドリ「……あのぉ、艦長」

ミサト「なにかしら?」

ミドリ「……ヒデキ、いつ戻るんですか?」

全員「……」



ミサト「多摩ヒデキの処分は、まだ決定していない。

    後に、決定し次第通達する」

ミドリ「処分って! どうする気なんですか!?」

ミサト「厳罰、それ以上のことはまだ不明」

ミドリ「厳罰って!!

    なんでですか!?

    ヒデキは悪くない!!」

日向 青葉「……」

ミドリ「悪いのはサードインパクト起こしたあいつでしょ!?」

スミレ「落ち着けミドリ」

ミドリ「なに!? スミレまで艦長の味方!?」

スミレ「落ち着けっつってんだろ小娘。ピーギャーピーギャーわめくな」

ミドリ「はぁ? 何その態度、ムカツク……」

スミレ「むかつくのはアンタだよ。ヒデキが悪くないわけないだろ

    艦内で銃を構えた、それだけで重罪さ……

    まぁ、相手がアイツだったってのは、刑を軽くする理由にはなるかもね」

ミサト「……」

スミレ「そうでしょう?」

リツコ「そうね。サードインパクトの引き金、

    碇シンジへの恨みを晴らすために外出中の彼を襲った。

    そういうことであれば、少なくとも死罪は免れる」

スミレ「その程度、ですか?」

リツコ「……後は事情と、彼が今後どうするかね」




ミサト(限界……かしら)












728 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:21:52.22 ID:n1XYIykZ0








カヲル「そろそろ、だね シンジ君

    生き残ってくれよ……

    僕は、君の居ない世界に興味なんてないんだからね」

カヲル「……さぁ、今回は、

    フィナーレか

    リピートか

    君の望むこの世界の終焉は、どちらなんだい?」



アヤナミレイ「……」














729 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:22:20.65 ID:n1XYIykZ0

ヴンダー ブリッジ

ミサト「13号機?」

スミレ「間違いありません。ネルフ本部にエヴァが、エヴァが居ます!」

リツコ「やつらが現状で作るエヴァだとしたら、マズいわね」

コウジ「ヤツが、インパクトを起こせるエヴァだと?」

リツコ「可能性は充分に考えられるわ」

ミサト「……作戦を立てる。チルドレンと艦長の通信を」

リツコ「ええ」



730 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:23:22.23 ID:n1XYIykZ0


カヲル「あははは! しかし、シンジ君が居ない状況では、

    結局こうなるんだねぇ?」

アヤナミレイ「……」

カヲル「……ああ、滑稽だよ。本当に……」

カヲル「見てごらん、アヤナミレイ!

    やっぱり槍は……ロンギヌスしかない」

アヤナミレイ「……そうね」

カヲル「今回も、カシウスが戻ってくるとは限らないよ……

    アヤナミレイ。

    破壊される世界をソウゾウしたことは?」

アヤナミレイ「考えたこともないわ。 考える必要がないから」

カヲル「恐怖しないのかい?」

アヤナミレイ「恐怖って、何?」

カヲル「っく、くはははははは!

    ああ、最高だよ」ガツン!


カヲル「最高だよ!」ガツン!

カヲル「最高だよ!」ガツン!

カヲル「……ギリギリで操作を占有しようとしたのに、

    同乗している『コイツ』のせいで!!

    毎回僕の意思は踏みにじられるんだ!!

    ダミープラグの中にいて、そんなに楽しいかい!?」

















カヲル「楽しいかいって聞いているんだよ!!

    冬月コウゾウ!!!!!」

ガァァン!!







ゲンドウ「……計画に、狂いはない」

ゲンドウ「そうだろう。ユイ……」






731 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:23:50.26 ID:n1XYIykZ0






アスカ『させないわよ』

ザッ


カヲル「!?」

レイ「!!」



アスカ『絶対、フォースインパクトは起こさせない』

マリ『そうだにゃー……君たちの命運は、今尽きるんだよ』






ヴンダー ブリッジ

ミサト「リツコ!!」

リツコ「結界アブソーバー! 起動!! 徐々にこじ開けて!!」

コウジ「了解!!」

リツコ「エヴァは先に侵入!

    結界除去を優先順位Cで続行!!」







アスカ「着地!」

マリ「了!」

ッダアアアアアァァァァァァァァン!!!!!

アスカ「あんたたちの野望は、この弐号機パイロット アスカ様が

    じきじきに捻り潰してやるわ!

    そのエヴァの機体ごとねぇ!!」

マリ「私の八号機も忘れてもらっちゃ困るよぉ」





カヲル「?  一機、だと?」

レイ「……あの機体」




732 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:24:23.47 ID:n1XYIykZ0


アスカ「気付けバカ!

    この機体は、弐号機のコアを中心として八号機のパーツを取り込んだ」

マリ「おおっと!! それは譲れないよ!!

   何せこの機体は八号機をメインにすえた従来の機能を遥かに凌ぐ」

アスカ「ちょっとぉ!! 弐号機がメインのはずでしょ!!」

マリ「にゃにおう!! 八号機だって凄いんだぞぉ!!」

アスカ「アンタ母親なら娘に譲りなさいよ!!」

マリ「生んだ覚えのない娘なんて知るかぁ!!」


アスカ マリ「アンタバカァ!?」




ミサト『あの子達……『2+8号機』で協力しないで喧嘩してどうするのよ!』

マヤ『……ごめんなさい。ちょっと、うらやましくないです』

リツコ『はぁ……お子様ね』

コウジ『バカヤロー!! 前見ろ!! 戦え!!』







レイ「消えて……命令執行の、邪魔」

ブゥン

アスカ 「ちょっと、」

ガシッ

アスカ 「黙ってろっちゅううのおおおおおおおお!!!!」

バギィィィィン!!!!





733 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:25:10.43 ID:n1XYIykZ0

カヲル「……マークナインの武器を右手だけで折った!?」

スミレ『奴さん 大振りの攻撃したからガラ空きだ!』

マリ「近距離から超火力でゴメンね! アダムスの器ちゃん!」



レイ「!?」

ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!





コウジ『主砲を小型化して、2+8号機に持たせるなんてな……

    艦長のそういう発想が何処から出てくるもんだか!』

ミサト『しかし、今のでほとんどの電力が失われているわ。

    当分の間、当艦はエヴァへの送電を止めて、逐電に入る。

    全艦にそう伝えて』

リツコ『ええ、もうやってる』

ミサト『手はずどおり頼むわよ!

    二分間は主砲が使えないと思って!』

アスカ「主砲なんて使わなくても、私が片付けてやるわよ!!」

マリ「姫! 弐号機の右手に合わせるから、」

アスカ「頼むわよ! インフィニティの骨多いんだから、こけないでよね!」

マリ「気にしないでやっちゃいなよう!」





カヲル「マークナインの半身が消し飛んだ!?

    とんでもない威力だ……

    あれならあるいは、この13号機を止められるだろうね……」



カヲル「……でも、君達は残念なことに、一つ思い違いをしている」








734 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:25:46.45 ID:n1XYIykZ0

00:07:17

ゲンドウ「……カシウスの槍……

     こちらにも使いようがあると思ってしばらく取っておいたが

     どうやら、この時のためだったようだな」






00:25:51

アスカ「はん! トロイわね!!」

スミレ『敵の人造使途によるATフィールド、微弱!』

リツコ『今のアスカなら、弐号機の力を思う存分生かせる

    人造使途のATフィールドなんてオブラートのようなものだわ』

ミドリ『人造使途! 残り3機!!』






00:50:13

ゲンドウ「冬月先生……お願いします」












735 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:26:13.31 ID:n1XYIykZ0

01:11:37

ミドリ『一分経過! 電力四割回復!!』

カヲル「さぁ、早くしてくれないと、

    また『破壊のインパクト』が起こってしまうよ!」

アスカ「わけ! わからん! っちゅうの!!」

ゴガアアアァァァァ!  ゴシャアアア  ドガァァァァッァ!!



ミドリ『人造使途 破壊!』

スミレ『よくみな! 一騎残ってる!!』




マリ「食べ残しは、いけないよ! 姫!」

ガッゴオオオオォォォン!!!



コウジ『ウマい! 肘でやりやがった』











01:41:59

冬月(知略だ

   万の軍勢を覆すのは知略)


冬月(しかしな チルドレンよ

   万は知略で覆せても

   億の軍勢を覆すのは、

   力でしかありえん)












736 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:26:46.46 ID:n1XYIykZ0

02:00:57

ミドリ『二分経過!! 電力七割回復!!』

ミサト『っくっ……』



アスカ「おりゃああああああああ!」

マリ「押し崩せ!!!」


カヲル「似たもの同士のダブルエントリー……

    流石に、強いね」

カヲル「しかしこちらは片方がやる気を出していなくても、

    片方が、ダミープラグ

    腕力では勝てないよ」

ゴッシャアアアン!!



青葉『押し返された!?』

日向『しかし、腕力差がモノを言う戦いではない』




アスカ「っつぅ……っざけんじゃないわよおおおおぉぉぉ!!!」

マリ「待って姫!」

アスカ「はぁ!?」



マリ「撃てる!」








737 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:27:24.20 ID:n1XYIykZ0

ミサト『電力を全てエヴァへ!!』

スミレ『サー!』

ミドリ『あっ!!!!』



マリ「おーらい!! 狙ったら、はずさないよぉん!!」



ミドリ『マークナインが!!』







アヤナミレイ「遠距離武器は、あなただけが持っていたわけではない」




青葉『鎌の柄が、銃だった!?』

日向『危ない!!』






アヤナミレイ「させない」

サクラ「それもさせへん!!!」

ッッッッッダアアアアアアアァァァァァァァァン!!!!!




スミレ『Ωがマークナインの武器を破壊!』

ミサト『サクラちゃん、間に合ったのね』

サクラ「ええ、カシウスの槍! しっかり取ってきました!!」

アスカ「遅い!! サクラ!!」

マリ「でぇもっ、間に合った!!」

カヲル「!?」

ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!



738 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:28:26.34 ID:n1XYIykZ0


コウジ『やったぞ! 13号機の体が半分吹き飛んだ!!』




青葉『槍を……破壊しろ!!!』




日向『インパクトなんてもうたくさんだ!!』




スミレ『いけええぇぇぇぇ!!!』




ミサト『世界を……前へ進める……』































ゲンドウ「させんよ」






739 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:29:11.40 ID:n1XYIykZ0


ミドリ『!? ひっ!?』

ミサト『!?』

ミドリ『い、インフィニティの、存在を確認……』

ミサト『、数は!?』

ミドリ『……け、桁が多すぎて……わかりません!!!』









アスカ「は、はぁぁぁ!?」

マリ「なっ……」

サクラ「こ、この足場の骨……インフィニティが、生きとる!?」





コウジ『な、なんだって……やつらは、もう動かないんじゃなかったのか!?』

ミサト『カシウスの槍か!?』

リツコ『ええ、カシウスの槍を、

    ネルフはインフィニティ起動のために取っておいたということね

    もはや、準備は整っていたのよ……』

ミサト『億を越えるインフィニティに、どう対応するって言うのよ……』





アスカ「はぁ!? ミサト!! アンタ何弱気になってんのよ!!」

マリ「このでっかいのに刺さってる、槍二本!! コレを守ればいいんでしょ!?」


ミサト『……出来るの?』

アスカ マリ「やる!!」






740 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:29:52.57 ID:n1XYIykZ0

サクラ「マークナインを無力化! こちらも、応戦に向かうで!!」

アヤナミレイ「……無駄……」






カヲル「ああ、無駄だ……無駄なんだよ」


ムクッ



青葉『13号機がまた動き出したぞ!?』

日向『下半身は吹き飛んでるのに!?』


カヲル「ああ、そのおかげで、冬月による占有が解けた。

    おかげで僕が自分の意志で動けるようになったのさ……」

アスカ「妖怪みたいな見た目で、どう戦うって言うのよ!?」

カヲル「妖怪? いいね、その通りだ。

    13号機は、妖怪みたいなもんさ

    心臓は二つあるし、目も四つある

    オマケに、手も四本ある」

ゴバアァアァァァッァァァァァァ!!!!!


アスカ「うげえええええええええ!! きもっ!!」

マリ「可愛くない、可愛くないよ、それ」

ブゥン



コウジ『マリめ、主砲を投げつけやがった』

ミサト『必要ないわ。それよりも、こちらはL結界を破ることを最優先して!』

コウジ『サー!!』











741 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:30:19.34 ID:n1XYIykZ0

アスカ「13号機……沈めええぇぇぇぇぇぇ!!!」

ガシィィィ!!

マリ「!? 脚、つかまれた!!」

アスカ「インフィニティ!? く、こんなときにぃ!!」

ゴシャアアアアアン

マリ「蹴散らしても、蹴散らしても!!!」





サクラ「止まれ!! 止まらんかああああああああああぁい!!!」

ガクン ッゴシャアアアアアァァァァァン!!!

サクラ「っく、ぁ、じゃま、なんじゃあああああああ!!!」

グルン ゴッシャアアアアアアァァァン!!!!









サクラ「渚、カヲル!!」






742 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:31:01.87 ID:n1XYIykZ0

カヲル「!? 君は……?」

サクラ「……」

カヲル「……そう、か、君か……君だったんだね。

    カシウスの槍は、確かに君の方が似合っているよ」

サクラ「……槍から、離れろ!!」

カヲル「……残念ながら答えはNOだ

    インフィニティは全て動き出した。

    じきに槍を抜いてリリスとの融合を果たし

    そして、君たちを滅ぼす

    ならば、今全てを破壊しようじゃないか

    そうすれば、先には進めないけどやり直すことは出来る」

サクラ「確かにやり直すにはそれしかあらへん!

    でもアンタ! 先に進もうとは思わんのかいな!?」

カヲル「多が個になる世界に興味はないよ

    僕は、シンジ君と一緒にいたいだけなんだし」

サクラ「そういうんとちゃうんや!!

    クソ!!何で毎回あんたはウチと話が出来ん状態でやってくるんや!!」

カヲル「逆の意味で運命なのかもしれないよ

    僕たちは相容れない。

    なぜなら、お互いが『カシウスの加護』を受けている」

サクラ「あほぉ!キモイんや!! あんたの話は!!」






アスカ「なんの、話よ……っとぉ!!」

マリ「ちょ、マジで、洒落んなんな……っぁあああああ!?」

ダシャアアアアアアアアアアアアアン!!!





青葉『2+8号機転倒!』

日向『だ、だめだ。13号機はもう……』


カヲル「チェックメイト……だ」

サクラ「……っくぅっ……!!!」







743 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:31:36.52 ID:n1XYIykZ0


カヲル「……最後のお願いだ」

サクラ「!?」

カヲル「その槍を僕に貸してくれないか?」

サクラ「あ、アホか!! この槍を使えば!

    アンタのフォースインパクトをおさえる事ができるっちゅうのに!」

カヲル「フォースインパクトは起こるよ

    確実に、絶対に」

サクラ「!」








ミサト『っ……サクラ少尉、』











ミサト『カシウスの槍を……渚カヲルに……渡しなさい』


コウジ『な!?』

日向 青葉『!』

スミレ『艦長!?』

ミドリ『っ?????』

リツコ『……』


アスカ「は、はぁ?」

マリ「なに、言ってんの?」








744 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:34:24.53 ID:n1XYIykZ0





ミサト『サクラ少尉……詰みよ

    億の軍勢は……力でないと覆せない』

サクラ「……」










サクラ「……」

サクラ「十回目や」

サクラ「十回目なんです。これは」

サクラ「ウチが、自分の意思で、巻き戻しを決めるのは十回目なんです!!」

ミサト『……十一回目があるわ  『破壊と再生のインパクト』しかないのよ』

ミドリ『ちょ、わけ、わかんないんだけど?』

サクラ「ここまで来たんや! ここまで状況を再現できた!!

    先に進むしかないんや!!

    この十回目にかける方が、全部リセットするよりええはずや!!」

アスカ「……わけわかんない」

マリ「なんだか、ねぇ?」

カヲル「君のさっきの言葉には一つだけ嘘がある

    君は、僕のフォースインパクトを留める気はないね?」

マリ「……」

カヲル「ふふ、でも、その後にリリンの王を説得できるかな?」





ミサト『サクラちゃん、いや、サクラ少尉』

カヲル「カシウスの加護を背負った君ならわかるだろう?」











ミサト『やり直すのよ』

カヲル「やり直そう」












745 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:34:58.96 ID:n1XYIykZ0


サクラ「……いやです」

ミサト『サクラ少尉!!』

カヲル「……そう、か」






カヲル「なら、もう一度『破壊』のインパクトで、全てをリセットするしかない

    『進化』のインパクトだけは、絶対にゴメンだよ」

ズオオオオォォォォ!!!




青葉『槍が引き抜かれる!』



カヲル「聖槍は二つ揃った。

    暴走でも覚醒でもいい さぁ、始めようじゃないか」




日向『!?』

青葉『マークシックスが動いている!?』

ミドリ『え? マークナインはもう……』

スミレ『シックスだ馬鹿! リリスと一緒に槍に刺さってたやつだよ!!』

コウジ『貼り付けにされていただけじゃないのか!?』





カヲル「今回の君は用なしだよ。 槍二本さえあれば、どうとでもなる。

    それに、このために僕は人造使途を一機残していたんだからね」

ミドリ『じゅ13号機の内部から、人造使途が出現!?』

コウジ『13使途の侵食を防ぐためか!』

ミサト『……サクラちゃん……槍を……』




ミサト『……』











746 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:35:25.09 ID:n1XYIykZ0

ミサト(私は、どうしたかったのかしら)




ミサト(こんな無駄に偉くなっちゃった立場で、

    何を、私はしたかったのかしら)


ミサト(先に進みたかったのよ

    使途とかエヴァとかを終わらせて、先に進みたかった

    そうしたら私のこの傷も昔話になるし、それに

    それに、あの人も……)


ミサト(でも、やり直せばあの人に会える

    そうよ。やり直しさえすれば……)









ミサト『馬鹿じゃないの、私……』

リツコ『ミサト?』






747 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:35:55.26 ID:n1XYIykZ0



ミサト『サクラちゃん!!!』

サクラ「槍は絶対に渡しません!!」

ミサト『槍を、槍を絶対に放さないで!!!!!』

サクラ「……え?」

ミサト『破壊のインパクトは、超高圧のアンチATフィールド……

    カシウスの槍を持ってさえ居れば、きっと!!』

サクラ「……ええんか?」



ミサト『生きなさい! サクラ!

    やり直す為じゃない、この先に在る、貴方の願いの為に!』





サクラ「……っく、う、ぉぉぉおおおおおお!!」

ゴシャゴシャゴシャゴシャゴシャゴシャゴシャゴシャ



青葉『インフィニティの中を駆け抜けてる!?』

日向『パワフルどころの話じゃ……』




サクラ(ぎりぎりや、人でいられるぎりぎりで動き続けろ、鈴原サクラ

    飲み込まれるな)

アスカ「!?」

マリ「!?」

サクラ「間に、あった」









ミサト『始まるわ……』

リツコ『……』

スミレ『……13号機が……』



748 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:36:20.58 ID:n1XYIykZ0










カヲル「さぁ、   『破壊のインパクト』だ。

    再生も、進化も許されない」








カヲル「0への巻き戻しだよ」















〜〜〜〜〜〜〜〜〜


749 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:37:03.92 ID:n1XYIykZ0





















































750 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:37:38.71 ID:n1XYIykZ0

























































ゲンドウ「エデンの園……」

コツコツコツ


751 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:38:05.69 ID:n1XYIykZ0


ゲンドウ(エデンの園

     最初の人類が、知恵の実を口にしたことで、神から遠ざけられた場所

     生命の実のある場所)

コツコツコツ

ゲンドウ(……俺の、最後の目的地)

コツコツコツ

ゲンドウ(全ての生命が死に絶えた……ということになっている世界に

     やはり、エデンの園は姿を現した)

ゲンドウ「……もうすぐだ」





ゲンドウ(インパクトを起こす条件は、多く存在する

     覚醒による、人とエヴァの融合

     使途のリリスとの融合

     二つの槍の、強力な波動

     そして……知恵の実と生命の実が、同一固体に備わった時)




コツコツコツ




ゲンドウ「ここか」

ゲンドウ(生命の実が、目の前にある……

     コレを、コレを手に入れれば……)

ゲンドウ(神になる

     俺が、神になり……

     全ての生命体と融合する

     全てが一つになる

     魂も体も、全てただ一つにする事が出来る

     『進化のインパクト』を引き起こす事が出来る……!)

ゲンドウ「ユイ……今行く」









752 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:39:08.39 ID:n1XYIykZ0








シンジ「母さんは何処にも行っていないよ」

ゲンドウ「!?」

シンジ「久しぶりだね、父さん」

ゲンドウ「何故お前がここに居る!?」




サクラ「ゴメンくださいっと」

アスカ「何、この部屋……」

マリ「はぁ、なんか怖いところだにゃー」

アヤナミレイ「……司令……」

ゲンドウ「お前ら……フォースインパクトで、消えたんじゃないのか!?」




サクラ「ロンギヌスの槍で起こる『破壊のインパクト』

    これの正体は、超高圧のアンチATフィールドや

    人類の持つATフィールドを打ち消して、消滅させる」

サクラ「しかし、カシウスの槍は、ATフィールドの塊や

    一度使った事があれば、破壊のインパクトを生き残ることも出来る」

アスカ「っ全然意味わかんないけどね」



753 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:39:39.53 ID:n1XYIykZ0


サクラ「……」



ゲンドウ「何故お前が、カシウスの槍を使える?」



サクラ「当たり前やないですか

    ウチは、ロンギヌスの槍とカシウスの槍によるインパクト

    『破壊と再生のインパクト』を9回もこなしてきとるんやで!?

    九回も! しかも! 記憶をもち続けながら!!」

ゲンドウ「……」

サクラ「私は、

    マリさんを七回

    シンジさんを三回

    アスカさんを四回

    破壊と再生のインパクトで、殺してるんや」

サクラ「自分の手でな!!」ダァン

キシッ





754 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:40:07.33 ID:n1XYIykZ0




ゲンドウ「……カシウスの加護、記憶の保持か」



サクラ「もう、破壊も再生も、こりごりや……

    誰もおらん世界もこりごりやけど……先に進まんとアカンかったんや」

サクラ「せやから、カシウスの槍で生き残り

    エデンの園に入った

    目的はアンタのとほとんど一緒や」

ゲンドウ「……」







755 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:40:36.99 ID:n1XYIykZ0

シンジ「父さん。父さんが何をしたいのか、今までかかってようやくわかったんだ」

ゲンドウ「……」

シンジ「父さんは、人類の進化、全ての生命体の融合で

    母さんともう一度会いたかったんだね?」

ゲンドウ「……かいつまんで話すとそうなるな」











756 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:41:15.83 ID:n1XYIykZ0




















シンジ「……馬鹿じゃないの?」




















757 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:41:49.96 ID:n1XYIykZ0

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「ああ、そうかもな」

シンジ「……父さんはずるいよ」

ゲンドウ「……」

シンジ「……父さんはズルイ」

ゲンドウ「……どの口が、言う……

     どの口が、俺がズルイとぬかす!!!」

シンジ「父さんは母さんのこと全部知ってるのに

    僕は知らない……」

ゲンドウ「……」

シンジ「父さんは、母さんのこと独り占めしてたんだ」

ゲンドウ「馬鹿を言うな、それはお前のほうだ

     ユイは、お前が生まれてからというもの……」

マリ「あったりまえじゃん、なにいってんの?

   母親ってそういうもんでしょ?」

ゲンドウ「ああ、わかっている。こんな自分が嫌になる

     ガキにいちいち腹を立ててな……

     おかげで、俺は一度たりとも、

     シンジ、お前を愛することは一度たりともなかった」

ゲンドウ「生まれた瞬間から、無償でユイの愛を掻っ攫って行ったお前を

     俺は愛する事が出来なかった」

アスカ「……最低」





シンジ「だから父さんは僕から母さんを奪いたかった。

    僕は、何もおぼえていないって言うのに」

ゲンドウ「ああ、ユイは私だけのものだ

     だから今ここで生命の実を手に入れ、

     世界と、ユイと一つになる!!」

スッ


758 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:42:38.06 ID:n1XYIykZ0


ゴガアアアァァァァァァァン!!

ゲンドウ「!?」

シンジ「っ! みんな下がって!!」











カヲル「遅れてゴメンよシンジ君……

    手が四つもあるのに、悩むことだけで時間を使ってしまった」

ゲンドウ「13号機!? 貴様! 離せ! 離せええええええ!」

カヲル「お断りします、お父さん」


ググッ
ミシミシミシ


759 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:43:31.55 ID:n1XYIykZ0

シンジ「まって! カヲル君!」

ゲンドウ「っくぅ……」

シンジ「そうなってしまったら、父さんだって何も出来ないよ

    エヴァの手に握られるって、そういうことなんでしょ?

    殺さないで、お願いだから」

ゲンドウ「……」

カヲル「……」





シンジ「父さん、僕は母さんの

    顔も、髪も、匂いも、腕も、何も知らないんだ。

    だけど、覚えていること、少しだけあるんだ」

ゲンドウ「……」

シンジ「……」

ゲンドウ「……なにを、だ」

シンジ「その、なんていうか、雰囲気……」

ゲンドウ「……」

シンジ「母さんの雰囲気だけが、なんだかわかるんだ。

    エヴァに乗ったときのような、落ち着く感覚が、

    母さんを思い出そうとするとよみがえるんだ」

ゲンドウ「知ったのか」

シンジ「うん。初号機の中に、母さんがいるのが、わかったよ」



シンジ「さっき、ヴンダーが墜落しそうになったときに、初号機に乗ったんだ

    隔離室に緊急用のハッチがあって、その先に、初号機があった

    ミサトさんが、用意してくれてたんだ」

ゲンドウ「……知った上で乗ったのか」

シンジ「うん。

    そしたら、母さんの、雰囲気が……わかったんだ」

シンジ「綾波も居ること、ちゃんとわかった」

アヤナミレイ「……」

シンジ「……三番目の綾波、そうでしょ? 父さん」

ゲンドウ「ああ、そうだ。お前は、もう全て知ったのだな」

シンジ「母さんのことを思い出したとき、思ったんだ。

    エヴァの中にいるのって、

    まるで母さんのお腹にいるときみたいなんだな、って」

ゲンドウ「……」

シンジ「そう思ったら思い出せたんだよ

    母さんのお腹の中にいたときのこと」

ゲンドウ「そんな、馬鹿な事があるか」



760 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:43:57.62 ID:n1XYIykZ0



アスカ「私も、わかるわ、それ ママの中、ってカンジ」

マリ「……」モジモジ//////

アスカ「キモイ」




761 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:44:39.20 ID:n1XYIykZ0


シンジ「嘘じゃない 馬鹿でもないよ

    お腹の中にいたときの記憶でもわかった

    ああ、こんな素敵な人が、僕の母親なんだって

    父さんが固執するのも、ちょっとわかる」

ゲンドウ「お前に俺の何がわかるというのだ」

シンジ「わかるよ!

    父さんが馬鹿だってことはわかる」

ゲンドウ「っく、お前……」

シンジ「母さんが、一番幸せそうにするときが、

    父さんのそばに居るときだったんだ」

ゲンドウ「……」ギリッ

シンジ「素敵な母さんが、一番愛してるのは父さんだった

    本当は母さん。ずっと父さんのこと好きだったんだよ」

ゲンドウ「戯言を……ユイの愛はいつもお前に向いていた

     それを……」

シンジ「違うよ父さん。母さんはずっと父さんを見てた」

ゲンドウ「違わない 違わないぞ……」



ゲンドウ「俺からユイを奪ったのはお前だ!!

     俺はお前からユイを奪ったわけではない!

     取り返そうとしているだけなんだ!!!」

シンジ「だから、馬鹿なんだよ父さんは!!!」



シンジ「ずっと母さんは父さんと一緒だよ!!

    僕を生んでからも、ずっと母さんの心には父さんがいた!

    どうしてそれがわからないのさ!!」

ゲンドウ「黙れえええええええええええええ!!!!!!!」

ヂャキッ

マリ「拳銃!?」

カヲル「シンジ君!!! 危ない!」

シンジ「!」

ガォゥン!!




762 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:45:34.28 ID:n1XYIykZ0


カアアアアアァァアァァン




ゲンドウ(ATフィールドの音?    エヴァではない……!?)

シンジ「……やめてよ、父さん。話の腰折るの……」

ゲンドウ「何故お前が、ATフィールドを使っている!?」

シンジ「……ATフィールドは全ての人間が持っているよ、父さん」

ゲンドウ「そうではない! 銃弾をかき消すだけのATフィールドは、

     エヴァや使途でなければ……

     そう、俺のように!! 使途を埋め込んでいなければ!!

     人の身でATフィールドなど!!!」

シンジ「……エヴァならATフィールドを使えるよ」

ゲンドウ「エヴァ…………」

シンジ「エヴァパイロットは、エヴァとシンクロする

    シンクロ率が強すぎると、人ではない何かに変わってしまう

    それは、エヴァだったんだよ」



シンジ「僕は今、体のほとんどがエヴァと同じ

    侵食されてるんだ

    だからATフィールドを自分の意思で使える

    カシウスの槍が無くても、生きるという意志だけで

    生き残る事が出来た」

ゲンドウ「……っく」

ガォゥン!!ガォゥン!!ガォゥン!!ガォゥン!!ガォゥン!!

カアアアアアアアアアァァァァァァァン!!!

チャキッチャキッチャキッ


ゲンドウ「……」

ポロッ

カランカラン……







763 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:46:04.97 ID:n1XYIykZ0


シンジ「とう、さん……」

ゲンドウ「やめろぉ!!!」

シンジ「……」

ゲンドウ「その顔だ!!!! ユイに似ているその顔!!!!!

     お前が表情を変えると、すぐユイに似る!!!!!

     その顔をやめろ!!!!!! その顔で話しかけるな!!!!!!

     お前はユイではないくせに!!!!!!!」

シンジ「……カヲル君 父さんを離して」

カヲル「しかし……」

シンジ「良いから」

カヲル「いやだ、いやだよ! シンジ君が死ぬのなんて、僕は見たくない……」

シンジ「大丈夫、死なないよ 最悪はもう起こらない」

カヲル「…………」

シンジ「カヲル君、お願いだよ」

カヲル「……」

ゴゴゴゴ
スタッ

ゲンドウ「お前が、お前がユイを、俺から奪ったんだ」

クタッ
ドサッ

ゲンドウ「俺には、もう何もない……

     ユイがいなければ、もう……」

シンジ「……」

スタスタスタ


アスカ「ちょ、シンジ」

マリ「姫」

アスカ「……」






764 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:46:45.03 ID:n1XYIykZ0

ゲンドウ「やめろ! 近づくな!!!」ババッ

ゲンドウ「は、そうだ……俺にも、ATフィールドがある!!!」

カァァァァァァーン

ゲンドウ「近寄るな!!!!! ユイの姿をした化け物め!!!!!

     俺から、今度はユイの面影すら奪う気か!!!!!?」

スタスタスタ

ゲンドウ「止まれといっている!!!!!!」

シンジ「止まらないよ」

ゲンドウ「もう俺に構うな!!!!! 世界がもうどうなっても良い!!!!!

     お前が、お前さえ近くに居なければ!!!!!!」

シンジ「……それでも、父さんと一緒に居たいんだ

    母さんが一番愛した父さんは、本当は……」

ゲンドウ「だま、かはっ……だまれぇぇぇぇぇ・・・・・・・・」ゲホッゴホッ

カアアアアアァァァァァァァン!!!

シンジ「父さん、ATフィールドは、生きる意志の強さ

    今の父さんでは、僕にATフィールドで勝てないよ」

ゲンドウ「あ、あ、、、、あ……」

グシュゥ!!!

シンジ「……ほら、こんなに簡単」

ゲンドウ「近寄るなあああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ゴスッ

カヲル「シンジ君!」

シンジ「大丈夫だよ、カヲル君

    痛いの、慣れてるし」

ゲンドウ「死ね! 死ね!!!」

ゴスッ ゴスッ



サクラ「シンジ、さん……」





765 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:47:16.45 ID:n1XYIykZ0




シンジ「死なないよ、ボクは……

    父さんが居る限り、死ねないよ」

ゲンドウ「ふざけるな!!!!! ああ、そうか!!!

     じゃあ死んでやるよ!!!!! そしたらお前も死ね!!!!!」




アスカ「醜い」

マリ「……弱いんだよ。何処までも、ね」






シンジ「死なせない 死なせないよ父さん」

ソッ

ゲンドウ「やめろ!!!!!その手で!!!!俺に、近寄るな!!!!!」

シンジ「父さんは死なせない。

    やめろって言われても、僕は父さんを守る」

ゲンドウ「や、め、ろ……」ブルブル


766 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:47:43.34 ID:n1XYIykZ0


ギュゥッ


シンジ「……だって、約束なんだ」

ゲンドウ「あ……あああ、あ……」パクパク

ギュウッ

ゲンドウ「やめろ」

ゲンドウ「やめろ聞かせるな……

     聞かせるな、その言葉を……」



シンジ「母さんに言われたの、ようやく思い出せたんだ」

シンジ「だから……止まらないよ」

ゲンドウ「――――――」

シンジ「母さんは言っていたよ……」

ゲンドウ「っく、  ぐ、ふぐぁああ……」ボロボロ








767 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:48:25.12 ID:n1XYIykZ0


*****

ユイ「シンジが生まれる前は、もっといろんな季節があったのよ

   夏ばかりじゃない

   春には桜

   秋には木の葉が染まった

   そして冬になると雪が降った


   とても綺麗なの

   いつかシンジにも見せてあげたいわね」





ユイ「シンジ? この先、色々な事が起こるわ

   世界の四季と同じ、暖かいだけじゃない、熱いだけじゃない

   冷たいこと、寒いこと、色々。

   今の貴方にはわからないかもしれないけど

   楽しいこと、

   辛いこと、

   嬉しいこと、

   悲しいこと、

   いろんな事が起こる。」

ユイ「時には負けてしまうかもしれない

   でも、貴方にお友達が居たら、きっといつでも助けてくれると思う

   貴方の事が大好きな人たちが、守ってくれる」



ユイ「でもね、あの人は、一人なの

   どうしても、一人になりたがる

   だからね、私たちで助けてあげないといけないの。

   唯一、つながりがあるのは、あの人にとって私たちだけだから」


ユイ「だからね、シンジ。約束して?

*****




シンジ「『お父さんを、助けてあげて』って」

ゲンドウ「っっっっっ!!!!!!」














768 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:48:54.15 ID:n1XYIykZ0

シンジ(父さんの泣き声は、

    みっともなくて

    うるさくて

    僕が抱きしめた腕に反応するように抱きしめ返す腕は

    いかつくて

    暴力的で

    でも、その全てが、母さんの愛したものなんだ

    この人の全てを母さんは愛したんだ

    きっと、この人は、父さんは、

    母さんの意思、そのものなんだ)

シンジ(母さんのお腹の中に居た頃や、生まれて間もない頃

    母さんが言っていた言葉

    思い出すのがちょっと遅かったかもしれないけど

    でも、今は、思い出せてよかったと、

    そう……思った)















サクラ「……シンジさん」






769 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:49:33.49 ID:n1XYIykZ0

シンジ「もう、大丈夫だよ」

サクラ「……さいですか」

シンジ「……桜、サクラ。そうだね、そういう意味なんだね」

サクラ「な、なんですか人の名前繰り返して……」

シンジ「なんでもないよ。サクラちゃん。

    夏の前には、春があったんだ。

    それを、取り戻しに……行こう」

サクラ「……はい」



アスカ「な、何をするって言うのよ?」

マリ「出来れば説明がほしいんだけどにゃー?」





サクラ「……すみません ウチも、理屈は良くわからんのです

    だから、全部終わったら、きっと、ええカンジになっとると思います」



770 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:50:03.73 ID:n1XYIykZ0

アスカ「はぁっ!?」

マリ「説明になってないってば!」

カヲル「はは、あははははは!! 最高の説明だよ!

    いや、ホント、この上ない、最高の答えだ……

    ……皮肉とかじゃないよ?」

サクラ「わかってます。ウチにだって、こうとしか答えられませんから」

アヤナミレイ「……」




サクラ「心配せんでもええです。

    ウチ、カシウスの使い方、一番上手いですから」
























サクラ「ほな」















771 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:50:47.73 ID:n1XYIykZ0





















772 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:51:13.33 ID:n1XYIykZ0





















サクラ「え?」

















773 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:51:45.81 ID:n1XYIykZ0
















サクラ「ちょ、ちょっと、嘘やろ!?」













シンジ


















774 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:52:20.26 ID:n1XYIykZ0


サクラ「何でシンジさんがおんねん!?」

シンジ「!? え?」

サクラ「え? はこっちのセリフですよ!!!」ペシーン!

シンジ「あ、ごめん」

サクラ「あ、まさか、ウチの決定にいちゃもん付けにきたんやな!?

    受けて立ったる!!」

シンジ「ちょっちょちょ!!ちょっと待ってよ!!

    その槍っぽいものこっち向けないで!!

    それと! 服! 着て!」



775 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:52:45.66 ID:n1XYIykZ0

サクラ「なーんやー お互いのハダカ知らん仲でもあるまいし

    それにしっとるんやで?」

シンジ「な、何を?」

サクラ「姫は実はわんこ君のモノで

    女の子のハダカなんてもう当の昔に慣れ親しんだものやって」ニシシ

シンジ「なっ!!!!

    なら、なんで、僕に、抱かれちゃったのさ……」

サクラ「女は怖いですよー? 生まれ変わったら思い出してください。

    浮気でも不倫でも、好きになってもうた男となら寝れます」

シンジ「はぁぁぁ……この際それはもう良いよ。

    僕だって、アスカを裏切ってるわけだし……

    とにかく、服がほしいよ」

サクラ「せやったら、世界を創る前にちょっとだけ遊びましょうかね

    ほい」


776 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:53:16.08 ID:n1XYIykZ0



場所創造『学校』

シンジ「あ、学生服」

サクラ「そして、こっちが女子生徒のです。

    ええなぁ、この制服着てみたかったんやー

    に、似合うてます?」

シンジ「うん、似合ってる。可愛いと思うよ」

サクラ「イタくないです!?」

シンジ「22なら全然いけるんじゃない?」

サクラ「せやろか……まぁ、コレは冗談や。私服に戻ります」



シンジ「……」

サクラ「で、シンジさん、なんで残ったんですか?」

シンジ「えっと、その、ずっと死にたくないって思ってたから、かな?

    無意識に、ATフィールド、展開しちゃった」モジモジ

サクラ「……アホやな」

シンジ「ご、ごめん」

サクラ「アホですよ。

    ちょっと決心揺らぐやないですか」

シンジ「だ、だからゴメンって」

サクラ「許しません

    許しませんから、ちょっとウチの独り言に付き合うてもらいます」

シンジ「……うん」

サクラ「まぁ、長い話やから! ほれ」

シンジ「……飴?」

サクラ「飴ちゃんでも舐めて聞いてってや」

シンジ「もらっておくよ……うん、後でね」







777 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:54:30.20 ID:n1XYIykZ0

サクラ「インパクトには、ウチが知る限り三つあるんや

    まずは、『進化のインパクト』

    碇ゲンドウが望んでいた最後の形」

シンジ「全ての生命体の融和、だね」

サクラ「コレをされるとゲームオーバーや

    一つの生命体になり、人類は補完される

    多ではなく個で宇宙に君臨する

    人と話すのが大好きなウチにとって、この上ない地獄や」

シンジ「……きっと、こういう考え方もあったんだよ」

サクラ「せやな。その考えはわからんが、

    誰かがそう望んだから、こないな世界になってしもたんやな」

サクラ「そして、ロンギヌスの槍を使った

    『破壊のインパクト』

    世界の全てを無に帰す、浄罪の形

    魂も『記憶』も、全てを滅ぼす」

シンジ「……」

サクラ「そして、ロンギヌスとカシウスを使った

    『破壊と再生のインパクト』

    ウチやカヲルさんが繰り返してきたのは、このインパクトなんや」

シンジ「……それが、『巻き戻し』とか、『やり直し』なの?」

サクラ「せやね。まぁ、やり直すという意味では、

    実は破壊のインパクトも同じやねん

    ざっと40億年経てば今の世界に輪廻します」

シンジ「そう、永いね」

サクラ「しかし、『破壊と再生』は違います

    全部ぶち壊しますが、

    知ってる世界をもう一度作り上げる事が出来るんです。

    コレは、ざっと20年もあれば、戻ってこれるんです」

シンジ「20年……」

サクラ「そうです、私が生まれる瞬間。

    破壊と再生のインパクトは、

    それを起こした者の生まれた瞬間に戻る事が出来る」

サクラ「ロンギヌスの槍で全てを消した後、

    カシウスの槍で世界を再生する。っちゅうことです」

サクラ「さらに、なんと、

    カシウスの槍に触れた事がある人間は、

    記憶を持ち越せるんです」

シンジ「だからサクラちゃんは、巻き戻しのことを知っていたんだ」

サクラ「そうです。それが『カシウスの加護』です



778 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:54:59.41 ID:n1XYIykZ0


    しかしコレがけったいなモンでしてね

    しばらく立たないと思い出せんのですわ!!

    今回もサードインパクトでようやく思い出せました!」

シンジ「何か制限があるの?」

サクラ「そうなんですよ。

    時間経過でも思い出せるみたいなんです。

    実際、サードインパクトが先延ばしになったときは、

    ウチ普通にいきなり思い出しましたモン」

シンジ「そう、なんだ」

サクラ「例えると、その飴ちゃんと同じです」

シンジ「……これ?」



779 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:55:27.66 ID:n1XYIykZ0


サクラ「ウチの好きな、練乳入りのイチゴ飴」

サクラ「内側の練乳が、『記憶』

    そして、イチゴの飴ちゃん部分が『カシウスの加護』です」

シンジ「……」

サクラ「舐めていればいずれは記憶を取り戻せる

    けど、噛み砕くと、一瞬です

    きっかけさえあれば、一瞬で思い出せる

    コレがカシウスの加護です」



780 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:56:12.61 ID:n1XYIykZ0











鈴原家

シンジ「えっと、ここは」

サクラ「ウチの家です。ちょっと、カシウスの槍で遊んでみました」

シンジ「……え」

ガラッ

トウジ「なんやー、サクラここにおったんか?」

サクラ「何? うちのこと探してたん?」

トウジ「せやでー、今一階にみんな来てるから、はよ集まれや。

    おう、センセも一緒に来い!

    『婿旦那』がいないと話も盛り上がらんしな」

シンジ「む、こ!?」

トウジ「今更恥ずかしがるなや!!」

ピシャッ




サクラ「もちょっと、遊んでみます?」

シンジ「え、えぇぇ……」

サクラ「遠慮せんでもええんですよ、旦那様♪」

シンジ「えっと、じゃあ……」














781 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:56:41.79 ID:n1XYIykZ0








シンジ「晩御飯できたよー」

アスカ「ったく、遅いのよ!」

ミサト「待ってましたぁー! んー、美味しそう!」

マリ「ごっはん〜」

レイ「今日は、何?」

カヲル「シンジ君の料理はいつも美味しいから大好きだよ」

ゲンドウ「……悪くない」

ユイ「あなたってば、ちゃんと褒めてあげてよ」

ゲンドウ「……」

ユイ「ふふっ……」





サクラ「……ええね。これ」

シンジ「背景は思いつかなかったけど……

    漠然と、こんなことしたいなって、思ったんだ」

サクラ「ええですよ、ホンマ。ただ、女の子多めなのが気になりますけど」

シンジ「あ、えっと、だって僕の周りには」

サクラ「スケコマシめ!! 槍は没収さしてもらいます」

シンジ「あ、うん」

サクラ「このままやったらエッチな世界創られてまうからなー」

シンジ「し、しないよ、そんなこと!」

サクラ「ウチには手ぇ付けてくれましたよねー」

シンジ「サクラちゃん!!!!」









782 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:57:17.00 ID:n1XYIykZ0








碇シンジ隔離室

サクラ「でも、シンジさんが、

    ウチのことメチャクチャに可愛がってくれた時もあったんやで」

シンジ「そ、そうなんだ」

サクラ「もうね、ホンマ。あんなプレイは初めてやったわ、

    アレに毎日耐えられるアスカさんのこと尊敬しましたよ」

シンジ「毎日じゃないよ!! 二日に、一回、くらい」

サクラ「中学生の性欲って凄いなぁ!!!」










783 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:57:50.82 ID:n1XYIykZ0









ミサト宅

サクラ「その二人の愛の障害カッコワライの、ミサトさんやけど」

シンジ「あ、ミサトさんも巻き戻りのこと……知ってたよね?」

サクラ「せや、あの人はカシウスの槍にさわっとるんや」

シンジ「それで、か」

サクラ「無理やり触らせたんは五回目くらいやったかな?

    色々裏で手を回して……シンジさんにも協力してもろて」

シンジ「僕には、触れさせなかったんだ?」

サクラ「ミサトさんに触らしとけば一番動きやすかったですからね

    シンジさんは、そやね。

    巻き戻りがあと10回くらい続いたら触らせたかも知れへんな」

シンジ「え」

サクラ「だって、シンジさんは肝心なとき塀の中の人やもん!」

シンジ「あ。そうだね」









784 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:58:21.91 ID:n1XYIykZ0








公園

サクラ「ウチが巻き戻りを始める前は、

    カヲルさんがずっと巻き戻してたみたいなんや」

シンジ「カヲル君、言っていたね。

    僕の、幸せのためにって」

サクラ「ホモかっちゅうねん」

シンジ「カヲル君はそんなんじゃない、と、思うよ?」

サクラ「せやったら、ここにカヲル君呼んで聞いてみましょか?」チャキーン

シンジ「やめとく」

サクラ「せやね、それがよろしいかと」

サクラ「しかし、あの人は『破壊のインパクト』のことも知っとった

    もしかすると、シカイモンジョとやらには、

    『破壊のインパクト』で失われた世界のことも書いとるんかもしれへんな」

シンジ「そうなると、僕たちは何度やり直してきたんだろうね」

サクラ「あの人は……何回繰り返して、何年やり直してきたんやろなぁ?」












785 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:58:52.95 ID:n1XYIykZ0











ドイツ

サクラ「シンジさん、アスカさんの事好きですか?」

シンジ「……好きだよ」

サクラ「ウチのことも、同じくらい好きですか?」

シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……ごめん。ここは、はっきりしておく」

サクラ「……」

シンジ「僕は、やっぱりアスカが一番好きだ」

サクラ「……せやろなぁ。年季が違うもんなぁ

    それに、お似合いや。二人は  ホンマに」



サクラ「でもな、シンジさん」

シンジ「?」

サクラ「自惚れんなや!! ウチはな、頼れる男性が好みなんや!!」

シンジ「!?」

サクラ「もしも、シンジさんがこんなナヨナヨしとる男やと

    子供の頃から知っとったら

    ウチはヒーロー扱いもしませんでしたし、

    ヴンダーでもそ知らぬ顔でしたよ!?」

シンジ「う……」

サクラ「もう、アンタに惚れることはないと思ってくださいね」

シンジ「わ、わかったよ」

サクラ「……納得、せんでくださいよ」

シンジ「ご、ごめん」











786 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 15:59:22.81 ID:n1XYIykZ0










ヨーロッパ

サクラ「マリさんはシンジさんのこと『わんこ君』呼びますよね?」

シンジ「ああ、うん。最初は『ネルフの飼い犬』って意味だったらしいけど

    そのうち、『姫に尻尾振る犬』って言うイメージになったんだって」

サクラ「犬… ほいっ!」

シンジ「わっ!?」

サクラ「犬耳シンジさん!!」

シンジ「も、ちょ、やめてよ……こういうのかぶせるの」

サクラ「被り物と思った!? 残念!! 生耳でした!!」

シンジ「う、うわああああああああああああ!!!!」












787 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:03:38.51 ID:n1XYIykZ0










ネルフ本部

サクラ「……アヤナミレイは、なんやったんかね」

シンジ「……僕の知ってる綾波では、ないんだと思う

    あの子は『九』番目で

    僕が知ってる三番目の綾波は、初号機の中にいたから」

サクラ「そやったんですか」

シンジ「そのおかげで、メチャクチャなシンクロ率になって……」

サクラ「ああ、それでATフィールドの使える、スーパーシンジさんになってもうたわけですか!」

シンジ「うん。   父さん、本当に撃つんだもんなぁ……」

サクラ「……でも、わかってもらえたんやないですか?」

シンジ「そうかな   そう、かな?

    そうだとい、いいな……」








788 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:04:21.87 ID:n1XYIykZ0













シンジ「いやぁ……」

サクラ「遊んだなー」

シンジ「そうだね」

サクラ「時間が存在するんやったら、一週間は遊んだやろか」

シンジ「そんなに!?」

サクラ「わからん!」

シンジ「……」

サクラ「でも、一週間分くらいは楽しんだつもりです」

シンジ「……僕も、楽しかったよ」


……


サクラ「さて、そろそろ、私は神様ごっこしてきます」

シンジ「……破壊と再生のインパクト?」

サクラ「アホォ、それやったらまたやり直しやないですか」






789 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:05:26.42 ID:n1XYIykZ0





サクラ「今回のは、

    『創造のインパクト』です」



シンジ「創造の……」


サクラ「知恵の実を有する人間が、生命の実を宿したことで神に等しい存在となる

    その身でカシウスの槍を振るうと、カシウスの力を最大限に利用できる

    いかなるものでも作り出すことが出来る」

シンジ「そう、だね。ATフィールドの塊だもの」

サクラ「コレが一体、誰が作ったもので

    この力を人間に残していったのが何のタメなのかはサッパリや

    せやけど、あるものは使うしかないやろ?」






サクラ「ウチは、正直、前の世界なんてもう戻りたくないんねや

    使途が来て、エヴァが世界を滅ぼして、最後に巻き戻る世界なんてな」

シンジ「……そうだね」

サクラ「だから今、先に『破壊のインパクト』で、全てを壊した

    完全なる無が今ここや」

シンジ「……存在しているのは、僕たちだけ」

サクラ「そ」



サクラ「重力もない、時間もない、世界とすら呼べないかもしれない無」






サクラ「ここから、私が望むとおりの世界が創れるんや」

サクラ「カシウスの槍と神の力が、それを可能にする」









790 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:05:58.20 ID:n1XYIykZ0










シンジ「……

    サクラちゃんは、何を望むの?」










サクラ「ウチは……




    ウチが望む世界は……」















































シンジ「ヴンダーで暮らす」||(フィナーレ)

END



791 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:09:09.81 ID:n1XYIykZ0

とりあえずこれで、
『ぼくのかんがえたえぶぁ』は終わり

レスに、ありがとう

スレに、さようなら

そして、全ての読者たちに

ごめんなさい


鈴原サクラは、情報によると
『碇さん』って呼んでたみたい
最初から超ずっこけてました フンベロリィ

じゃあの

793 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:09:58.11 ID:n1XYIykZ0













シンジ?


シンジ


シーンジっ



ユイ「シンジ? 朝よ、早く起きなさい 遅刻するわよ?」



794 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:10:26.05 ID:n1XYIykZ0


シンジ「ん、わかったよ。今起きる……」

ユイ「もう……お父さん、朝ごはん食べてるんだから、早く挨拶なさい」

シンジ「う……父さん、怒ってる?」

ユイ「怒ってないわよ。テストの点数が低かったことなんて……

   あの人の学業なんてもっと酷かったんだから」

シンジ「……起きるよ」



795 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:10:57.08 ID:n1XYIykZ0





碇家 食卓

ゲンドウ「……シンジか」モグモグ

シンジ「おはよう、父さん」ガタゴト

ゲンドウ「……ん」モグ

シンジ「……ぅ」モグモグ

ゲンドウ「シンジ……」

シンジ「っ! な、なに?」

ゲンドウ「テストの点数、見たぞ」

シンジ「ご、ごめん。つ、つぎは、ちゃんと」

ゲンドウ「……まぁ、頑張れ」

シンジ「あ、うん。頑張るよ!」モグモグ




レイ「おはよう」

ユイ「ほら、レイはもう準備できたわよ」

シンジ「あ、レイ! ゴメン今準備するよ!」

レイ「うん、わかったわ。お兄ちゃん」



……


796 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:11:24.94 ID:n1XYIykZ0

ユイ「全く、レイってば甘えん坊さんね」

ゲンドウ「そうだな」

ユイ「双子なのに、お兄ちゃんですって」クスクス

ゲンドウ「……多分、羨ましいんだろう」

ユイ「何がですか?」

ゲンドウ「末の妹が、だよ」



ユキ「……」

ユイ「あら、ユキちゃん起きたの? お母さんが起こそうと思ってたのになー?」

ユキ「……寒い」

ユイ「そうね。もうそろそろ冬だもの、寒いはずだわ」

ゲンドウ「ユキ、ちゃんと着替えて温かい格好をしなさい」

ユキ「……はい」トテトテトテ

ユイ「誰にて無口なのかしらね?」

ゲンドウ「……『九』月生まれは、無口らしい」

ユイ「今適当に考えたでしょ?」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「……子供たちと、お前を見ていると思う……」

ユイ「なんですか?」

ゲンドウ「永遠なんてものは、人の繋がりにこそあるんだな、と」

ユイ「……そうですよ。人の心に人が生き続ける限り、そうです

   そう、思います」











797 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:12:03.50 ID:n1XYIykZ0

登校風景

シンジ「レイはさ、この間のテストどうだった?」

レイ「悪かったわ」

シンジ「えー、何点さ?」

レイ「89点」

シンジ「すっごい! レイ、あの問題あんなに解けたんだ!?」

レイ「私は満点を狙っていた お兄ちゃんは努力不足」

シンジ「が、頑張った、つもりなんだけどなぁ……」

レイ「だって、お兄ちゃんは最近……」



トウジ「よーう! ご兄妹!」

レイ「お兄ちゃんは最近、あの人たちと遊んでばかり」

ケンスケ「おはよう碇兄! 朝からシスコン爆発させてるなよ」

マリ「そーゆーカンジのからかい方、よくないぞー! っと」ペチン

ケンスケ「ギャー! マリダー!」

トウジ「逃げろ! 獣のように追ってくるで!」

マリ「びーすともーど!!ってか? ばーか、追いかけるだけダルイっつーの」

シンジ「おはようマリ」

マリ「よっ、愛しのわんこ君」

レイ「……おはよう」

マリ「わぁい! わんこちゃんも一緒だぁ!」ガバッ

レイ「……ん」

マリ「ニュフフー、わんこちゃんは可愛いにゃー」

アスカ「ちょ、アンタ、往来で何恥ずかしいことしてるのよ」グイッ

マリ「にゃー」


シンジ「あ、アスカ、おはよう」

アスカ「……はいはい、おはよう」



レイ「……」ソワソワ

マリ「お兄ちゃんが取られそうで不安?」

レイ「別に、そういうわけではない

   アスカは、素直じゃないから不安」






798 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:12:51.36 ID:n1XYIykZ0


アスカ「あー!! だから! お姉ちゃんはレイに構いすぎなの!!」

マリ「お姉ちゃんは可愛いものが大好きなのですよー」スリスリ

レイ「……うっとうしい」

アスカ「こんなのが身内なんて信じられない!!

    姉妹が年子で同じ学年ってだけでも微妙なのに!!」

マリ「あんまり言うと泣いちゃうにゃー」メソwwwメソwww

アスカ「泣け! 枯れろ! カッピカピになってくたばってなさい!」

マリ「ウチのお姫様は癇癪もちで困るにゃー」




テクテク


テクテク





799 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:13:22.45 ID:n1XYIykZ0

カヲル「おや?」

シンジ「カヲル君、おはよう」

アスカ「おはよ」

レイ「おはよう」

マリ「にゃんこくぅ〜ん」ガバ!

カヲル「はいはい、なんだい?」ナデナデ

マリ「姫が私をいぢめてクるの〜!」スリスリ

カヲル「姉妹なんだし、仲良くしなくちゃダメだよ? お姫様」ニヤニヤ

アスカ「うっさい白ホモ。そいつは姉でもなんでもないわよ」

カヲル「僕はホモじゃないよ、ねぇ? シンジ君」

シンジ「え? うん。そうだけど?」

アスカ「黒ホモは黙ってなさい」

シンジ「黒ホモって!? ぼ、僕はちゃんとアスカの事が」

アスカ「!!! バカシンジ!!!!」

シンジ「あ、ごめ」

カヲル「……」ニヤニヤ

レイ「……」ドキドキ

マリ「にやにや」ニャー

アスカ「あああああああーーーー!! もう!!!!」












ミサト「ちょ、はは、はぁ、はぁ!! あんた達!! そこどいて!!」タッタッタッタ

シンジ「!? ミサトさん?」

ミサト「ああ、シンジ君!

    あ、いや、学校ではミサト先生と呼びなさい!」タッタッタtッタ

マリ「ミサト先生、また遅刻〜?」

ミサト「部活の朝練〜!」タッタッタッタ



アスカ「またリツコに置いていかれたのね……」

シンジ「ほんと、あの人結婚してからいっつもそうだよね」

ミサト「くぉらっ! 何か言ったでしょ!!!」(遠くの声

アスカ シンジ「なにもー?」




800 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:13:49.29 ID:n1XYIykZ0



アスカ「さ、いきましょ」

カヲル「そうだね。僕たちも遅れちゃうかも」

レイ「遅刻はダメ」

マリ「ねー、今日サボらない?」


テクテクテク






テク、テク……


シンジ「……」



801 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:14:22.73 ID:n1XYIykZ0


シンジ(なんでもない日常

    楽しいこと、

    辛いこと、

    嬉しいこと、

    悲しいこと、

    いろんな事が起こる)

シンジ(夏にはセミが鳴く

    秋には木の葉が染まる

    冬になろうとしている今、もうすぐ雪の季節)

シンジ「あ、雪だ……」

シンジ(正直、なんでもない普通の生活に飽き飽きしていた)



シンジ(もしもこの世界が、

    巨大な何かに怯えていて

    僕がそれを守るヒーローだったら?)

シンジ(そういうことを 考えて立ち止まった)









802 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:15:18.78 ID:n1XYIykZ0








???「あの」

シンジ「?」

???「ニイサン、コレ落っことしてますよ」

シンジ「あ、僕の生徒手帳っ ありがとう、拾ってくれたんだ」

???「ん、どういたしまして」

シンジ「……そうだ! 昨日買った飴があるんだけど、お礼にコレあげるよ」

???「アカンで、知らん人から物もらったらアカン

    お兄ちゃんにそう言われとるから、ここはNOや」

シンジ「あはは、しっかり者だね」

???「ああ、お礼やったらこっちの頼みを聞いて欲しいんやけど。

    あのな、ニイサンはあのガッコの生徒さんやろ?」

シンジ「あ、うん」

???「これ、お兄ちゃんに届けてくれへんやろか?」



803 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:16:02.17 ID:n1XYIykZ0



シンジ「お兄ちゃん?  君、名前は?」

???「あ、ウチの名前は」

















冬が終われば、『サクラ』の季節


春の風物詩と同じ名前の少女に出会って


これから来る春が楽しみになって



こんな世界も、いいな

って、

そう、思った。















804 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 16:20:53.52 ID:n1XYIykZ0

くどい演出のためだけに空白をこんなにも無駄に使って申し訳ないと思う
特に、終了したと見せかけた瞬間に乙を言ってくれた彼には 特に申し訳ないと思う

ああ、間違いない
終了だ。



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