コナン(13)「また筆箱がなくなってる」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 19:43:25.97 ID:42UmhXyZ0

コナン「中学生になり」

コナン「俺はいじめられていた」

コナン「だが、最初は特に気にしていなかった」

コナン「容姿端麗、頭脳明晰。そう言われて嬉しくないはずがない。それを妬む者もいるというのも何ら不思議ではない」

コナン「中学生のいじめなんて可愛いもの」

コナン「そう思っていたが」

コナン「その主犯が光彦と知ったとき」

コナン「俺は学校に行くのをやめた」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 19:46:43.37 ID:42UmhXyZ0

コナン「俺は今工藤家で一人暮らしをしている」

コナン「親は帰ってこず、訪ねてくる者もいない」

コナン「そういや。博士とも、最近あってねぇなぁ」

コナン「蘭は元気かな... 」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 19:49:42.64 ID:42UmhXyZ0

コナン「学校帰りだろうか」

コナン「わいわいと喋りながら歩く小学生5人組が窓から見える」

コナン「懐かしさと、虚しさだけが心に残った」

コナン「飯でも、作るか」

コナン「今日はなに食おっかなー」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 19:52:57.77 ID:42UmhXyZ0

コナン「俺は一度、中学を卒業している」

コナン「とても不思議で、信じられなくて、認めたくなかった」

コナン「だけど俺はもう一度、人生をやり直すのも悪くないって思うことができた」

コナン「探偵団の奴らのお陰でな」

コナン「おっと焦げる」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 19:58:15.92 ID:42UmhXyZ0

コナン「今日も旨そうに出来たハンバーグを、一人寂しく自室に持っていく姿は」

コナン「他人にはどう見えるのだろうか」

コナン「ふと窓から外を見ると」

コナン「博士の家に入る灰原が見えた」

コナン「あいつ、だいぶ表情明るくなったよな」

コナン「もう、俺が守ってやる必要も、ねーんだよな」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:01:56.17 ID:42UmhXyZ0

コナン「最近、ネガティブだなー」

コナン「学校じゃそろそろ文化祭か?」

コナン「まぁ、中学の文化祭なんてしれてるか」

コナン「...どーしてこーなっちまったんだろーな」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:05:43.83 ID:42UmhXyZ0

trrrrrrr

コナン「お?電話だ。久しぶりだなー鳴るの」

コナン「服部?」

コナン「はい」

服部『ようヒキコモニートwwwwwwwww』

コナン「」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:10:17.98 ID:42UmhXyZ0

コナン「なんだと!?」

服部『聞いたでwwwwwwお前授業中に寝ぼけて「灰原ぁぁぁ!」って叫んだみたいやなwwwwww』

コナン「お、おま」

服部『ホンマおもろすぎて今でも笑いが止まらんわwwwwww恥ずかしwwwwwwwww』

コナン「だ、誰から聞いたんだよ!?」

服部「和葉や、まぁその和葉は蘭ちゃんから聞いたらしいけどな」

コナン「なんで蘭まで知ってんだよ!!」

服部「俺が知るかい!」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:14:16.97 ID:42UmhXyZ0

服部「ほんであれやろ?光彦に灰原のことは好きやないって言っておきながらそんなんなってしもたさかいに、いじめられとんのやろ?」

服部「おまえごっつおもろいなwww」

コナン「」

服部「まぁそんなんどーでもええねん」

服部「来週そっち行くつもりやし、ちゃんと家居れよ。ほな」ガチャ

コナン「」



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:17:54.71 ID:42UmhXyZ0

コナン「今日も、夕焼けが眩しいな」

コナン「死んでしまおーかというくらいに」

コナン「...皿でも洗うか」

ピンポーン

コナン「?客...?」

コナン「はーい」

ガチャ

コナン「はい、どちらさ...」

灰原「こ、こんにちわ...」

コナン「こ、こんにちわ... 」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:21:23.10 ID:42UmhXyZ0

コナン「え、えとー」

灰原「あがっても、いい?」

コナン「あ、あぁ」

コナン(な、なんで?なんでこいつが)

灰原「あのね、工藤くん。実は」

コナン「お、おう」

灰原「すっごい今更なんだけど」

コナン「?」

灰原「解毒剤、出来たの」

コナン「.........は?」

灰原「本当に遅くなって」

コナン「待てい!」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:25:28.25 ID:42UmhXyZ0

コナン「解毒剤が出来たって?」

灰原「え、えぇ」

コナン「俺に飲ませんの?今更」

灰原「本当に遅くなってごめんなさい...でも、やっぱり」

灰原「五年前、貴方は解毒剤開発を中止したわね」

灰原「だから私は、貴方の言うことに従った」

灰原「でも、今の貴方を見てるのは辛いの!」

灰原「それならいっそ、工藤新一に戻った方が...」





コナン「バーロー」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:31:19.24 ID:42UmhXyZ0

コナン「俺がさ、今の暮らしが不満だなんて一言でも言ったか?」

コナン「言ってねーだろ」

コナン「もともと一人ってのが好きなんだよ」

コナン「だからもう、一人にしてくれ」

灰原「...わかったわ」

灰原「最後に一つだけ聞いていい?」

コナン「なんだよ」

灰原「貴方、なんで寝ぼけて私の名前叫んだの?」

コナン「お、覚えてねーよ!理由なんて!」

灰原「あの叫び方。私が組織に追われていた頃にあんな感じで叫んだことあったわよね」

コナン「そ、そうだったかな」

灰原「まぁいいわ、体に気を付けなさいよ」

コナン「あぁ、じゃあな... 」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:34:28.77 ID:42UmhXyZ0

コナン「灰原のやつ、なにが言いたかったんだ」

コナン「わっかんねーなー女って」

コナン「気がつけば夜」

コナン「俺の本当の活動時間が始まる」

コナン「さって、じゃあ始めるか」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:39:00.38 ID:42UmhXyZ0

コナン「ふぅ、秋ともなると夜はさみぃな」

コナン「お、いたいた」

コナン「おーい」

「ボス!お待ちしてましたぜ!」

コナン「わりぃな、ちょっと出掛ける前に色々あってよ」

コナン「ウォッカ」

ウォッカ「へい」

コナン「首尾はどうか」

ウォッカ「今、ジンのアニキが直々にターゲットを追い詰めてやす」

ウォッカ「もうじき終わるでしょう」

コナン「そっか、これで、警察も俺の手に」

コナン「くくく... 」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:42:29.80 ID:42UmhXyZ0

ウォッカ「でも、驚きやしたぜ」

ウォッカ「ボスがまさか中学生だとは」

コナン「ウォッカ、人を見かけで判断するな」

コナン「死ぬぞ?」

ウォッカ「す、すいやせん」

trrrrrrr

コナン「お、ジンからか」

ジン『ボス、ターゲットの始末が完了しました』

コナン「おう、ご苦労さん」

コナン「早々に引き上げな」

ジン「了解」ピッ

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:48:35.59 ID:42UmhXyZ0

コナン「これで警察は俺の手中だ」

コナン「次の警視庁長官は間違いなく俺の部下」

コナン「問題はFBIだが」

コナン「まさか俺がボスだとも思うまい」

ウォッカ「ボス、極道会の幹部が我々の存在に気づいた可能性があると報告がありました」

コナン「キャンティに殺させろ」

ウォッカ「はい」

コナン「ベルモットの行方は」

ウォッカ「それが、まだ...」

コナン「ちっ。奴は危険だ。何がなんでも殺せ。いいな」

ウォッカ「は、はい!(すげぇ殺気だ...!)」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:50:33.53 ID:42UmhXyZ0

コナン「もうじき夜が明ける」

コナン「さっさと帰って、ヒキコモニートになんねぇと!」

コナン「(灰原に見られても不味いしな)」






小五郎「長官が暗殺か...」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:55:19.98 ID:Q4LCH14q0

小五郎「最近、日本での犯罪が増えている」

小五郎「それも、お偉いさん方の暗殺が...だ」

小五郎「なにか嫌な予感がしてならない」

蘭「あれ、お父さんもう起きてたの?」

小五郎「おぉ蘭、今日も朝が早いな」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:57:45.77 ID:Q4LCH14q0

小五郎「今、警察は慌ただしいだろう」

小五郎「次期長官に選ばれるのは、恐らく山田太郎」

小五郎「...ちょっと調べてみるか」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 20:59:59.87 ID:Q4LCH14q0

コナン「ん、もう夕方か」

コナン「あの小学生たちも、いつかは離ればなれになるんだよな」

コナン「俺たちみたいに」

コナン「まぁ、他人の人生なんか」

ピンポーン

コナン「?」



88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:01:58.38 ID:Q4LCH14q0

服部「よう!」

コナン「服部!?なんで!?」

服部「なんや週末くるゆうたやんけ」

コナン「来週って言ってなかったか?」

服部「なんでもええわ!お邪魔しまーす!」

コナン「ったく」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:09:43.18 ID:Q4LCH14q0

服部「しっかし相変わらず無駄に広いのー」

コナン「ほっとけ」

服部「んで?隣のねーちゃんとはどこまでいってん?」

コナン「な!何もねーよ!」

服部「あぁそうかい、なんやつまらんの」

コナン「(こいつ...!)」

服部「お前、寝起きか?」

コナン「悪いかよ。こちとら4時に寝てんだ」

服部「4時!?4時って朝の4時かいな?」

コナン「夜だったらこえーだろ」

服部「まったく、警視庁長官殺されて、日本がこんな大変なときにようのんきに12時間も寝とるわ」

コナン「あぁ?しゃーねーだろ眠いんだから」




服部「ところでお前、あんま驚かへんのやな」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:15:20.36 ID:Q4LCH14q0

コナン「なにが...」

コナン「...!!」

服部「長官が殺されたゆうて発表されたんは今日の午前6時や」

服部「お前、なんで知ってんねん」

コナン「あ、あぁ、途中で目が覚めて一回テレビつけたんだよ」

コナン「そ、それがどうかしたか」

服部「いや、別に」

服部「(こいつは嘘をついとる)」

服部「(俺たちを巻き込みたくないか...あるいは)」

服部「なんでもない、それよかはよぉ飯でも作ってくれや!はらぁ減ってしゃーないねん!」

コナン「ったく」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:16:53.12 ID:Q4LCH14q0

コナン「服部は寝たか」

コナン「やっぱこいつは鋭いな」

コナン「服部...」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:21:59.30 ID:Q4LCH14q0

小五郎「あぁもう寒すぎる!もう一枚服持ってくるんだったぜ」

小五郎「だが、得るものはあったな」

小五郎「このくそ寒いなか、2週間も張り込みしたかいがあるってもんだ」

小五郎「山田太郎と密会しているサングラスの男」

小五郎「そのサングラスの男と密会していた金髪の男」

小五郎「そして、金髪の男と密会していた男」





小五郎「コナン、おまえなのか」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:24:11.72 ID:Q4LCH14q0

博士「哀くん」

灰原「なに博士」

博士「君は今でも新一のことが好きかの」

灰原「す...!?好きってなによ!?」

博士「いや、なんでもない。それでいいんじゃ」

灰原「?」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:27:15.67 ID:Q4LCH14q0

コナン「...」

コナン「最近、俺の周りが慌ただしい」

コナン「見ててわかるのは、服部とおっちゃんか」

コナン「なにかに勘づいたか」

コナン「あるいは」

コナン「...」

コナン「考えるのはよそう」

コナン「俺には俺のやるべきことがある」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:32:59.35 ID:Q4LCH14q0

光彦「おはようございます灰原さん!」

灰原「おはよう」ニコ

光彦「灰原さんは今日もお綺麗ですね!」

灰原「ありがとう」

光彦「そういえば知ってますか?この間―――」

灰原「(最近、博士の様子がおかしい)」

灰原「(妙に優しいというか、なんというか)」

灰原「(工藤くんも最近は帰ってないみたいだし)」

灰原「(なにかが始まろうとしているの?)」

光彦「そこで僕は言ってやったんです!こらー!弱いものいじめするなーってね」ピカッ

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:40:07.03 ID:Q4LCH14q0

コナン「全員集まったな」

コナン「無事、山田太郎が長官になることができた」

コナン「これで、日本での組織の活動はだいぶやり易くなったはずだ」

コナン「組織はまだまだ大きくなる」

ジン「ボス、次の任務は」

コナン「...」

ジン「ボス?」






コナン「服部平次、毛利小五郎両名を殺せ」

ジン「了解」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:43:44.82 ID:Q4LCH14q0

小五郎「ちっ、降ってきやがった」

小五郎「コナン、どこにいる?」

小五郎「なぜ、なぜなんだコナン!」

小五郎「やはりお前が長官殺しの犯人だったからか...」

小五郎「いや、違う。アイツが、アイツが人を殺すはずない!」





コナン「やぁおじさん」

小五郎「...コ... コナン?」








143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:47:59.46 ID:Q4LCH14q0

コナン「こんな真夜中に、こんなところで傘もささないで、何してるの?」

コナン「風邪、引くよ」

小五郎「い、いや。いきなり降ってきたからなぁ」

コナン「ちゃんと天気予報は見ないとダメだよ。今日は未明にかけて雨降るって言ってたじゃない」

小五郎「そ、そうだな」




小五郎「...お前はここで、何をしている?」

コナン「さぁ、なんだろうね」



151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 21:55:43.12 ID:Q4LCH14q0

コナン「俺、もう帰るから」

コナン「風邪引かないようにね」

小五郎「待てコナ―――ッ!!?」

小五郎「がはっ...」

コナン「ちっ、早まりやがってキャンティの奴」

小五郎「コナン...」

コナン「本当はおじさんに会うつもりなんてなかった」

コナン「でもおじさんはここに来ていた」

コナン「偶然って凄いね」

コナン「とても凄くて、とても悲しいよ」

小五郎「やはり、お前なのか...コナン。いや...」




小五郎「工藤新一...」

コナン「」パァンッ...

コナン「おっちゃん、あんた名探偵だよ」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:00:08.03 ID:Q4LCH14q0

コナン「さて、帰ろう」

小五郎「ま、待て...」

コナン「...まだ生きてたんだ。どんな体の作りしてるの」

小五郎「はっ、急所外しといてよく言うぜ...」

コナン「(...バカな、ちゃんと狙ったはず)」

コナン「どのみち助からないね、その出血じゃ」

小五郎「意識的に外しちまったんじゃねぇのか?お前にもまだ、人の心があったってことだ」

コナン「...」



163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:06:14.74 ID:Q4LCH14q0

小五郎「なんでお前が子供になってるかだとか」

小五郎「なんでお前が裏社会のトップなのかなんて野暮なことは聞かねぇ」

小五郎「時間も...ねぇしな...?」

コナン「なにが言いたいの?」

小五郎「お前、」



小五郎「なんで人を殺せるんだ」

小五郎「俺の知ってる江戸川コナンは、工藤新一は決して人を殺せるようなやつじゃなかった!!」

小五郎「俺の知ってる探偵坊主は..!例えどんな極悪人でも自分の命を懸けて救おうとする...」

小五郎「大馬鹿野郎だったはずだ!!」


コナン「...」

コナン「もう、遅いんだよ」


169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:08:29.72 ID:Q4LCH14q0

コナン「じゃあね、おじさん」クルッ

小五郎「待t――――」


ドシャァ






キャンティ「ビンゴ♪」

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:11:07.07 ID:Q4LCH14q0

コナン「悪いなおっちゃん」

コナン「俺はもう止まれねぇんだ」











コナン「組織を完全に潰すには、こうするしかないんだ...」

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:15:29.03 ID:Q4LCH14q0

コルン『服部平次... 始末した』

ジン「わかった、ボスには伝えとく。ご苦労だったな」

ジン「くっくっく」

ジン「あの方は本物だ」

ジン「自分の恩人と友人を始末するとは」

ウォッカ「アニキ...?」

ジン「俺たちは、どこまでもボスについて行くぞ」

ウォッカ「勿論です!」

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:22:45.57 ID:Q4LCH14q0

コナン「これで、ジンは完全に俺の手中だ」

コナン「ジンと並ぶ程の幹部は消した

コナン「これであいつは今ある幹部の中でもトップだ」

コナン「あとは奴さえ消えれば、組織は組織として起動しなくなる」

コナン「だが、ジンは人一倍警戒心の強い男だ。まだ油断はできないな」

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:26:00.54 ID:Q4LCH14q0

阿笠「毛利くんと服部くんが死んだか」

「えぇ、あのジンも完全に今のボスに忠誠を誓っているわ」

阿笠「君は大丈夫なのかね?ベルモット」

ベルモット「身代わりの術ってやつよ」

ベルモット「まだ誰も気付いてないわ」

阿笠「ふむ、誰を身代わりにしたかは聞くまい」

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:29:55.00 ID:Q4LCH14q0

阿笠「さて、ワシも重い腰をあげようとするかの」

ベルモット「止められるの?彼を」

阿笠「止められるかじゃない。止めるんじゃ」

阿笠「新一は間違った道を歩み続けておる」

阿笠「ワシとしたことが、どうしてもっと早く気付いてやれなかったのか」

ベルモット「...」

ベルモット「私たち二人で、どうにかなるの?」

阿笠「大丈夫じゃよ、十分じゃ」

194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:32:05.31 ID:Q4LCH14q0

コナン「おっちゃんの葬儀に行ってきた」

コナン「蘭...本当にすまない」

コナン「謝って、すむことじゃないよな」

コナン「...雪?」

コナン「そっか、もう冬か」

199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:36:04.40 ID:Q4LCH14q0

コナン「だいぶ吹雪いてきたなぁ」

コナン「こりゃ明日は積もるな」

コナン「明日、ジンを始末しよう」

コナン「ウォッカ、キャンティ、コルン」

コナン「やつの周りの幹部はハッキリ言って無能だ」

コナン「ジンさえ、ジンさえ殺せば」

コナン「俺の思い描いた通り、組織は崩壊し」

コナン「崩壊して...」

コナン「俺は...どうなっちまうのかな」

201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:39:58.64 ID:Q4LCH14q0

コナン「あんま寝れなかったな」

コナン「よし、まぁ元気出して行こうぜ」

阿笠「どこに行くんじゃ?こんな遅くに」

コナン「!」

コナン「は、博士?」

博士「どこにいくのかと聞いておるんじゃが?」

コナン「どこって、ほら、俺最近夜行性だしさ。ちょっと買い物に」

博士「新一」

コナン「...頼む博士。邪魔しないでくれ」

205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:48:28.09 ID:Q4LCH14q0

博士「のう、覚えておるか新一」

博士「君が本当に幼い頃にいったあの言葉を」

コナン「...?」

博士「俺はなにがあっても絶対諦めない」

博士「君はそういっとったよ」

コナン「知らねぇな」

博士「無理もないか。まぁその時の事件てのはなくなったプリンを探し出すっていうじつに子供らしいものなんじゃが」

博士「あのときの眼差しは、本物じゃったろう」

コナン「なにが言いたい」

博士「つい最近まで君はもっとったろう」

コナン「なにが言いてぇのかハッキリしやがれ!」チャキ

博士「目を覚まさんか新一!」

213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:53:24.51 ID:Q4LCH14q0

コナン「なにも諦めてねぇだろうが!」

博士「毛利くんと服部くんを殺しておいて諦めてないじゃと!?」

博士「君は思ったはずじゃ!しょうがないと!!」

博士「沢山の命を救うための犠牲か!?」

博士「君には犠牲を出さず全員の命を救いたいという気持ちが無かったのか!?」

コナン「そんな綺麗事!」

博士「やはり君は変わってしまったようじゃ」

コナン「俺には今から行かなきゃなんねぇとこがある」

コナン「それで終わりなんだ」

コナン「行かせてくれ、博士」

224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 22:58:47.04 ID:Q4LCH14q0

博士「いや、君はこの先に行くことは出来んよ」

コナン「だったら殺してでもそこを通させてもらう」

博士「君にやれるかな」

コナン「...」

博士「ならば撃つがいい」

コナン「博士、なに考えてる?」

コナン「なにか、しようとしてやがるな」

博士「なんじゃと思う?」

コナン「...」

コナン「...てめぇ、ベルモットか?」

博士「あら、どうしてわかったのかしら」ベリベリ


232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:05:52.40 ID:Q4LCH14q0

コナン「貴様、なぜ生きている」

ベルモット「別になんだっていいじゃない」

コナン「博士はどこだ」

ベルモット「もう行ったわよ」

コナン「行った?まさか!」

ベルモット「貴方がジンを埠頭へ呼び出したことはこちらへ筒抜けよ」

ベルモット「ちょっと携帯に細工させてもらったわ」

コナン「と、盗聴器?」

ベルモット「最新型よ、高かったんだから」

コナン「は、博士は一人で行ったのか!?」

コナン「おい答えろ!」

ベルモット「知らないわよ」

ベルモット「ただ、この協力で私は逃がしてくれるんだとさ」

コナン「逃がす...?」

234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:10:11.94 ID:Q4LCH14q0

ジン「遅いな...」

「よぉ、待たせたかな?」

ジン「!!」

ジン「誰だ!?」

ジョディ「FBIよ!両手は頭の上に!!膝を付きなさい!!」

ジン「き、貴様は...!?」

博士「久しぶりじゃのぉ、ジン」

ジン「は、博士!?」

254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:21:14.09 ID:Q4LCH14q0

博士「ふむ、こうしてみると随分とフケたもんじゃな」

ジン「あんたが、なぜ生きている」

博士「何故って、そりゃワシが簡単に死ぬわけなかろう」

博士「何故ならワシは天才じゃからなぁ!FBIの審査もパンパカパーンじゃ!」

博士「妻と娘を殺されたときはどうしようかと思ったが」

博士「今では仲良く暮らしとるよ、ぬははははは」

ジン「ボスはどこだ...」

博士「ベルモットが足止めしとるワイ」

博士「もう終わりだジン。ワシもお前も、お役ごめんじゃ」

ジン「くそっ」


260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:26:06.93 ID:Q4LCH14q0

博士「さて、ワシも捕まえてもらおうかの」

ジェームス「どういうことなんですか、ボス?」

博士「ちょっと戸籍をいじりすぎたワイ」

ジョディ「戸籍って...」

博士「まぁ詳しい話はアメリカでレッツバカンスじゃ!」

265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:31:49.20 ID:Q4LCH14q0

コナン「俺が到着したとき」

コナン「それはちょうど博士がFBIの人たちに連れていかれる所だった」

コナン「俺は思わず足を止め、ただ立ち尽くし」

コナン「博士を見ていた」



ベルモット『彼は日本に来ていたFBIの本当のボス』

ベルモット『そしてあの悪魔の薬の開発者』

ベルモット『驚いたわ、全然変わってるんだもの』

268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:35:05.54 ID:Q4LCH14q0

コナン「俺はそこに行くことは出来なかった」

コナン「でも博士がこっちに気づいた気がした」

博士『あとはワシに任せなさい』




コナン「そう、聞こえた気がした」

272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:37:12.87 ID:Q4LCH14q0

コナン「朝だ」

コナン「なんで、こんなにも眠っちまったんだろう」

コナン「朝に起きたの、久しぶりだな」

コナン「なぁ博士。俺、こんな気持ちで何を頑張ればいいんだよ」


ピンポーン

275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:39:17.93 ID:Q4LCH14q0

コナン「誰だよこんな朝っぱらから」

コナン「はーい」

灰原「おはよう」

コナン「はっ灰原さん」

灰原「ほら、さっさと着替えて学校いくわよ」

コナン「お、おん...」

276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:41:24.98 ID:Q4LCH14q0

コナン「」

灰原「」

コナン「」

灰原「」

コナン「なぁ」

灰原「なに?」

コナン「博士、元気してるか?」

灰原「さぁ、ここんとこ見てないわね」

コナン「そっか...」

281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:46:37.09 ID:Q4LCH14q0

コナン「なぁなんで今日に限って迎えに来たんだ」

灰原「何でって、皆がコナンくんに謝りたいんですって」

コナン「なにその恥ずかしい展開」

灰原「小嶋くんがね、あなたのことスッゴい庇ってくれてたのよ?」

コナン「元太が?」

灰原「小嶋くんの言葉で、円谷くんたちも反省したみたい」

コナン「そっか」

コナン「謝って...くれるのか」

灰原「?...どうしたの?」

コナン「俺も謝りてぇよ...」

灰原「...誰に?」

コナン「...」


285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:49:16.12 ID:Q4LCH14q0

コナン「悪い、灰原。先いっててくれ」

灰原「...わかったわ。ちゃんと来るのよ」スタスタスタ










コナン「...行けねぇよ。俺は人を殺したんだ」



293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/23(木) 23:53:31.54 ID:Q4LCH14q0

コナン「すまねぇ博士。やっぱ無理だ」

コナン「博士の気持ちはスッゲー嬉しい」

コナン「それでもやっぱり俺は人を殺したんだ」

コナン「赤の他人の俺を育ててくれた恩人と」

コナン「話の合う、大切な親友を」

コナン「このまま、のうのうと生きてる方がどうかしてる」

コナン「すまねぇ灰原」

コナン「すまねぇ蘭」

コナン「すまねぇ皆」

「早まらないでください!!」

300 名前: ◆MUR11FWs5. [] 投稿日:2012/08/23(木) 23:56:04.74 ID:Q4LCH14q0

光彦「自分で命を断つだなんて、絶対だめです!」

コナン「光彦...?」

光彦「コナンくんに、言いたいことがあるんです」

光彦「今までひどいことしてごめんなさい!」

コナン「光彦...」

305 名前: ◆MUR11FWs5. [] 投稿日:2012/08/23(木) 23:58:39.93 ID:Q4LCH14q0

コナン「もういいんだ光彦」

コナン「俺がこんなになっちまったのはお前のせいじゃない」

コナン「ほら、早く学校行け」

光彦「こ、コナンくん?」

コナン「なんつー顔してんだよ!」

コナン「俺も、あとでちゃんと行くよ」

光彦「は、はい」

309 名前: ◆MUR11FWs5. [] 投稿日:2012/08/24(金) 00:03:30.03 ID:hMZhamHq0

その後、コナン君が学校に来ることはありませんでした

彼は僕のせいじゃないと言っていましたが、やっぱり...


それから数日して、博士がFBIに捕まったと、灰原さんから聞きました
今は歩美ちゃんが灰原さんを元気付けようと頑張っていますが

灰原さんは笑顔で大丈夫と言っています

コナン君がいなくなって、博士がいなくなって

彼女の心はどれ程傷付いているのでしょうか


僕には想像することも出来ない苦しみ

311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/24(金) 00:06:02.66 ID:hMZhamHq0

コナン君

君は今何処にいるんですか?灰原さんの傷を癒すことができるのは、きっと君だけなんです



帰ってきて下さい!



314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/24(金) 00:08:16.24 ID:hMZhamHq0





コナン「ほら、これでもう大丈夫」

子供「ありがとう!」




コナン「さてと」

コナン「そろそろ、行くか」







END

332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/24(金) 00:12:50.66 ID:hMZhamHq0

長くなりましたがこのssはこれで終わりでなんちゃらで色々感じ取ってもらえたら挫折仕掛けたときはみんなの声があって本当にありがとうございました!

もう限界おやすみ!

何処に行ったのかはそれぞれ考えてくれよな!



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