ルフィ「実は俺、ゴム人間じゃなかったんだ」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:古泉「あー、ハルヒマジうぜぇ」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 02:58:20.51 ID:nggRDoj70

ルフィ「光人間だったんだ」

ゾロ「……へぇ」

サンジ「ピカピカの実の?」

ルフィ「うん」

ナミ「そうだったんだ」

ウソップ「騙されたぜ」



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:01:52.11 ID:nggRDoj70

ルフィ「体が伸びて見えたけど」

ルフィ「あれはロギアでこう、分離して、そんな感じにしてた」

ルフィ「ギア2はそのまま光速で移動してただけで」

ルフィ「ギア3は屈折を利用してた」

ルフィ「弾とか砲弾とかを跳ね返してたのは」

ルフィ「普通に光速でキャッチして投げ返してただけだ」

ルフィ「あとは色々と光をどうにかして誤魔化してた」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:04:59.02 ID:nggRDoj70

チョッパー「でも刀とかで切られてたじゃん」

ロビン「そうね。ロギアなら切られないんじゃない?」

ルフィ「あれは覇気」

フランキー「お前切ったヤツら全員覇気使えたの?」

ルフィ「いや、そうじゃなくて」

ルフィ「自分で自分に覇気掛けてロギア無効化して」

ルフィ「あえて切られてた」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:08:40.04 ID:nggRDoj70

ルフィ「潰さてたりしても平気だったのは光人間だったからで」

ルフィ「処刑台とかエネルとか」

ルフィ「雷に撃たれて平気だったのも」

ルフィ「光速で避けてたからだ」

ルフィ「雷とか遅いし」

ルフィ「多分当たっても平気だけど」

ルフィ「光だから」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:12:38.52 ID:nggRDoj70

ナミ「あれ?じゃあ黄猿は?」

ゾロ「そういや海軍大将も光人間だな」

サンジ「あ、悪魔の実を完全に同時に齧ったんだな?」

ウソップ「いや、それは無理だろ。多分黄猿はルフィの変装なんだ」

チョッパー「ああ、モンキーと猿だ!」

ルフィ「……いや」

ルフィ「じつは、ピカピカの実だけは何故か二つあるんだ」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:16:28.90 ID:nggRDoj70

ロビン「そうなの?」

ルフィ「ああ。どうもそうらしい」

フランキー「それなら仕方ないな」

ルフィ「多分、ゾオン系によくあるモデル何々とかいうヤツなんだと思う」

ルフィ「誤差の範囲で能力が似通ってるだけで」

ルフィ「一応別の実なんだよ、きっと」

ルフィ「じいちゃん介して黄猿と相談した結果」

ルフィ「そういう結果に落ち着いた」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:20:55.88 ID:nggRDoj70

ゾロ「でも何でそんな事隠してたんだ?」

サンジ「そうだぜ。強いし良いじゃねぇか」

ルフィ「いや、強過ぎても、敵増やすだけだし」

ウソップ「うん。相手を油断させられるしな」

ナミ「他の海賊とかには、そのまま隠し通すつもり?」

ルフィ「ああ。とりあえず、しばらくは」

ルフィ「だから、あえて敵の攻撃受けたりするだろうし」

ルフィ「迷惑とかも掛けるだろうけど」

ルフィ「よろしく頼む」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:25:09.99 ID:nggRDoj70

チョッパー「でもさ。ゴムゴムの実ってのは実在するんだろ?」

ルフィ「ああ、確か」

ロビン「じゃあ、偶然会う事も在りうるのね」

フランキー「おいおい、そりゃマズいんじゃねぇか?」

ルフィ「まあ、ゴムゴムの実とか弱いだろうし」

ルフィ「名を上げれそうなエネルは倒したし」

ルフィ「逢ったら殺して」

ルフィ「目立ったことしてたら行って殺して」

ルフィ「何もしてないならそれで良いだろ」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:28:48.59 ID:nggRDoj70

ルフィ「まあ、俺に関してはそんなところだ」

ルフィ「これからは、他の人の目が無いところでは積極的に使っていくよ」

ルフィ「その方が効率が良いしさ」

ルフィ「ただ、島とかだとそうも行かないし」

ルフィ「フォローよろしくな」

ルフィ「……じゃあ、次、チョッパー」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:32:30.16 ID:nggRDoj70

チョッパー「……ごめんな、みんな」

チョッパー「実は俺も、自分の食った実を誤魔化してた」

ゾロ「……へぇ」

サンジ「ヒトヒトの実じゃねえの?」

チョッパー「ああ」

ナミ「なら何?」

チョッパー「シカシカの実、モデル:トナカイ」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:35:54.09 ID:nggRDoj70

ウソップ「何だ!大した事ねぇじゃねえか!」

フランキー「要は人間トナカイじゃなくてトナカイ人間だったんだな」

ルフィ「……いや、それだとおかしい」

チョッパー「ああ。さすがルフィ」

ロビン「……そうね。チョッパーは動物と会話が出来るわ」

チョッパー「そう。それに、人の形態が無いだろ?」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:39:16.18 ID:nggRDoj70

チョッパー「ゾオン系の基本形態は3つ」

チョッパー「獣」

チョッパー「獣人」

チョッパー「人」

チョッパー「元の姿と、実の姿と、その中間」

チョッパー「オレがトナカイ人間だったら」

チョッパー「人間の姿が存在する」

チョッパー「だけど、オレのその形態は、ゴリラのような姿」

チョッパー「そう」

チョッパー「オレは、トナカイゴリラなんだ」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:42:08.70 ID:nggRDoj70

ゾロ「なるほどな」

サンジ「元は人間じゃなくゴリラだったのか」

チョッパー「うん」

チョッパー「オレは、青っ鼻のゴリラさ」

ナミ「え?でも、ならどうして人間の言葉が喋れるの?」

チョッパー「突然変異らしいよ」

ウソップ「ああ、突然変異か」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:45:52.44 ID:nggRDoj70

チョッパー「ヒトデとかも喋ってたし」

チョッパー「そうでなくとも、動物は人並みの思考能力は持ってるだろ?」

チョッパー「突然変異でオレは人の声帯を持って生まれて」

チョッパー「まあ、色々あって悪魔の実を食っちゃったんだけど」

チョッパー「何故か喋るゴリラよりも」

チョッパー「悪魔の実で喋れるようになったトナカイの方が」

チョッパー「都合が良いと思ってさ」

チョッパー「ヒトヒトの実を喰った事にしたんだ」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:50:06.83 ID:nggRDoj70

チョッパー「オレの場合はルフィと違ってさ」

チョッパー「ヒトヒトの実を喰った人間なら何も出来ないし」

チョッパー「多分動物とか物が食うって事例は少ない方だし」

チョッパー「そもそも、オレ不思議動物扱いだから」

チョッパー「ヒトヒトの実じゃないってバレる以前に」

チョッパー「知られてないだろうからさ」

チョッパー「逢ったら一応殺すけど」

チョッパー「面倒はかけないよ」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:52:07.95 ID:nggRDoj70

フランキー「まあ、重要なのは船医としての腕だしな」

ロビン「そうね。これまでの実績があるから安心できるわ」

チョッパー「ありがとう」

チョッパー「オレ、これからももっと精進していくよ」

チョッパー「……じゃあ、次」

チョッパー「フランキー」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:55:08.17 ID:nggRDoj70

フランキー「おう。俺な」

フランキー「まあ、俺については軽く聞いてくれ」

フランキー「大した事じゃないし」

フランキー「俺さ、サイボーグって事で色々武器とか搭載してるけどさ」

フランキー「あれ、嘘だったんだわ」

フランキー「俺、改造人間じゃなくて」

フランキー「普通にロボットなんだ」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 03:58:31.92 ID:nggRDoj70

ゾロ「なんか違うのか?」

サンジ「機械の体だろ?」

フランキー「まあ、分かりにくいけどさ」

フランキー「俺、要するに元々人間ですらないんだわ」

ナミ「人工知能ってヤツね」

フランキー「そう、それ」

ルフィ「なるほどな」

ウソップ「それはすごい」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:00:55.34 ID:nggRDoj70

フランキー「こうして普通に会話してるけどさ」

フランキー「プログラムで機械的に答えてるだけなんだ」

フランキー「まあ正直、人間の脳と変わらないから」

フランキー「同じ事だけどな」

フランキー「でもまあ」

フランキー「心情的には結構違うだろ」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:03:28.89 ID:nggRDoj70

ロビン「私は気にならないわ」

チョッパー「オレもだ。人間と変わらないんだろ?」

フランキー「ありがとな。そう言ってもらえるとありがたいぜ」

フランキー「でな」

フランキー「まあ、ここからが一応重要なところで」

フランキー「俺がサイボーグって身分を偽ってるのは」

フランキー「事情がある」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:06:54.28 ID:nggRDoj70

フランキー「こう、背中だけ痛がったり」

フランキー「血が出るようにしたり」

フランキー「ロビンに男性器握られて悶絶したりしたが」

フランキー「正直痛覚とか無い」

フランキー「食事とかは縮退炉を使ってるから普通に取れるけどな」

フランキー「血や汗が出るのは普通に機能だ」

フランキー「まあ、そうやって元人間っぽく振る舞ってるけど」

フランキー「それは敵を騙す為だ」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:11:35.80 ID:nggRDoj70

フランキー「一応、その時が来た時に驚かないように言っておく」

フランキー「俺の頭の中にはチップが入っててな」

フランキー「それが人間の脳の代わりをする」

フランキー「で、これが人間との大きな違いなんだが」

フランキー「記憶、リアルタイムで同期してバックアップを取ってあるんだ」

フランキー「人間って脳撃ち抜かれたら死ぬだろ」

フランキー「俺もチップを壊されたら動けなくなる」

フランキー「だが、俺の記憶は別の場所に残されているから」

フランキー「もしもチップが壊された場合」

フランキー「即座に」

フランキー「サウザンドサニー号が変形して俺の新しい体になる」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:17:13.74 ID:nggRDoj70

フランキー「航海中でも平気だ」

フランキー「その時は空飛ぶ」

フランキー「最高時速は600キロを超えるから」

フランキー「すぐに近くの物に掴まるようにしてほしい」

ルフィ「分かった」

ゾロ「覚えておく」

サンジ「速いな」

チョッパー「ああ、速い」

ウソップ「凄い」

ナミ「手すりとか用意しておきましょう」

ロビン「そうね」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:21:55.90 ID:nggRDoj70

フランキー「まあ、出来るだけ撃ち抜かれないようにするし」

フランキー「バックアップはウォーターセブンにもあるから」

フランキー「船も壊されても平気だ」

フランキー「まあ、宜しく頼む」

フランキー「じゃあ、次はロビンだな」

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:25:36.60 ID:nggRDoj70

ロビン「ええ。私の場合は、もうみんなも気付いてると思うから」

ロビン「この際はっきりさせておきましょう」

ロビン「隠し事は無しにしたいし」

ロビン「仲間だもの」

ルフィ「ああ、言ってくれ」

ゾロ「俺も気になってはいたんだ」

サンジ「俺もだ」

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:30:04.19 ID:nggRDoj70

ロビン「私の能力、ハナハナの実」

ロビン「名前だけ聞くと、花を咲かせる能力みたいでしょ?」

ナミ「そうね。植物を操る風に聞こえるわ」

ロビン「そう。実はその通りで」

ロビン「この能力、花を咲かせる事しか出来ないの」

ロビン「私が能力を使った時に散っている花びら」

ロビン「あれがそうよ」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:32:29.82 ID:nggRDoj70

ロビン「本当に、それだけの実」

ロビン「目くらまし程度にしか使えないわ」

チョッパー「オレはあの花びら好きだ」

ロビン「ありがとう」

フランキー「それじゃあやっぱりあの手や足は」

ロビン「そう」

ロビン「ただの模型よ」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:36:00.30 ID:nggRDoj70

ロビン「正確には、リモコンで動く模型」

ロビン「フランキーほどじゃないけど」

ロビン「要するに機械仕掛けね」

ロビン「最初に花びらを舞わせて気を惹いて」

ロビン「模型を手品の要領で相手に貼り付けてるの」

ロビン「それを動かして関節技を決めてるのよ」

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:40:23.97 ID:nggRDoj70

サンジ「頑張ってるんだな」

ゾロ「だが待て。リモコンで動かしてるって言ったな」

ナミ「そうね。何かを操作してるようには見えないわ」

ルフィ「……なるほどな」

ロビン「フフ。そう。あの模型は、私が動かしてるんじゃない」

ロビン「それに、魚人島で見せた、自分をもう一人咲かせる手品」

ロビン「あんな精密な模型、隠し持てないし操りきれない」

ロビン「そう」

ロビン「私には、双子の妹がいるの」

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:44:46.47 ID:nggRDoj70

ロビン「名前はニコ」

ロビン「シャイな子で、いつもどこかに隠れてる」

ロビン「とても器用で、模型を精確に投げる事が出来て」

ロビン「これまでは、物陰かたサポートしてくれてたんだけど」

ロビン「最近になって、少し勇気が出てきたみたい」

ロビン「十日に一度くらいは私と入れ替わってるわ」

チョッパー「気付かなかった」

フランキー「そっくりなんだな」

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:48:31.16 ID:nggRDoj70

ロビン「いつか、あなた達の前にちゃんと自分の名前で姿を現すと思う」

ロビン「その時は、仲良くしてあげてね」

ウソップ「当然さ」

ロビン「フフ、ありがとう」

ロビン「それじゃあ、次は、ナミね」

197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:53:48.75 ID:nggRDoj70

ナミ「私?」

ナミ「私は、別に何も隠す事なんてないわ」

ナミ「普通に人間だし」

ナミ「泳げるから悪魔の実の能力者でもないし」

ナミ「天候棒もウソップが作ったちゃんとした武器」

ナミ「もちろん女だしね」

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 04:56:12.91 ID:nggRDoj70

ルフィ「……ナミ」

サンジ「ナミさん」

ゾロ「ナミ」

ウソップ「もうバレてるんだ」

チョッパー「オレたちは軽蔑したりしないぞ!」

ロビン「大丈夫。その重荷は私たちも背負う」

フランキー「さあ、話してみろ」

ナミ「……みんな」

214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:00:02.11 ID:nggRDoj70

ナミ「……そうね」

ナミ「……いくら私でも、ここまで行っちゃうとさすがにね」

ナミ「泥棒猫ナミ」

ナミ「そう呼ばれる程、お金にがめつい私だけど」

ナミ「こっそりお宝とかを換金してへそくりしてたのはしってるでしょ?」

ナミ「色んなところに隠して」

ナミ「時には修理代とかにも還元したりしたけど」

ナミ「溜めて溜めて」

ナミ「二年以上」

ナミ「この前ふと数えてみたら」

ナミ「国家予算を軽く超えてた」

220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:02:36.61 ID:nggRDoj70

ナミ「何度数えなおしても」

ナミ「無理やり端数を切り捨てても」

ナミ「総額が国家予算を」

ナミ「しかも大国の国家予算を」

ナミ「ダブルスコアで」

ナミ「超えてたの」

227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:05:10.63 ID:nggRDoj70

ナミ「さすがにやり過ぎだと思った」

ナミ「すぐにココヤシ村に仕送りした」

ナミ「でも限界がある」

ナミ「仕方がないから、匿名で、恵まれない子供たちに」

ナミ「残額が、未だに国家予算を超えてるわ」

233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:08:01.36 ID:nggRDoj70

ナミ「正直に言うわ」

ナミ「ぶっちゃけ、引く」

ナミ「あんな額みたら、あんた達は引く」

ナミ「私ですら軽く引いたもの」

ナミ「知ってる?お金ってね?」

ナミ「使うにも限度があるのよ」

ナミ「いくら物を買っても」

ナミ「いくら無駄に食事をしても」

ナミ「全然減った気がしないの」

239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:11:50.87 ID:nggRDoj70

ルフィ「……大丈夫だ」

ゾロ「そうだ、俺達も協力する」

サンジ「残額はみないようにしながら、適度に無駄遣いをすればいいんだろ?」

チョッパー「オレ、買いたい本があるんだ。高いヤツ」

ウソップ「お前の天候棒も、グレードアップしよう。思いっきり」

フランキー「船も更に頑丈にしないとな」

ロビン「大丈夫。私たちが付いてる」

ナミ「みんな、ありがとう」

246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:15:31.54 ID:nggRDoj70

ナミ「しばらく、宝探しは止めね」

ナミ「どう計算しても、航海終えてから七代は遊んで暮らせる」

ナミ「それも全員が」

ナミ「でも、きっと無駄遣いすれば」

ナミ「減るわ、必ず」

ナミ「じゃあ、次サンジ君」

261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:19:40.37 ID:nggRDoj70

サンジ「ああ、俺な」

サンジ「正直、俺も悪いとは思ってるんだ」

サンジ「だが、一度始めちまったら止められなくてよ」

サンジ「それでもお前らが喜んでるから、イイと思って」

ゾロ「とっとと話せよ」

ウソップ「そうだぞ、もったいぶるな」

266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:21:45.83 ID:nggRDoj70

サンジ「……ルフィは、もう知ってるんだよな」

ルフィ「ああ」

サンジ「そうだよな。お前は、厨房入ってくるもんな」

サンジ「実はさ。俺は、ルフィにコックとして雇われたわけなんだが」

サンジ「新世界に入ってから」

サンジ「食事、ずっとレトルトなんだ」

270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:23:53.76 ID:nggRDoj70

サンジ「いつも食べてる米な」

サンジ「あれ、レンジでチンするタイプのヤツなんだ」

サンジ「カレー、最近よく作るだろ?」

サンジ「お湯であっためるヤツだ」

サンジ「麺類」

サンジ「三分いつも待ってる」

280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:28:00.28 ID:nggRDoj70

ナミ「でも美味しかったわよ」

ウソップ「凄い美味かった」

フランキー「だが確かに、妙に食品添加物が多かった」

ロビン「そうね。少し雑味があったわ」

チョッパー「あれはレトルトだったのか」

サンジ「この船に変えてから」

サンジ「キッチンが妙に充実して」

サンジ「電気ケトルとか電子レンジとかがあって」

サンジ「活用しない手は無いと思って」

サンジ「魔が刺したんだ」

287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:31:36.36 ID:nggRDoj70

サンジ「工夫はしてた」

サンジ「アレンジもしてた」

サンジ「カップ焼きそばは」

サンジ「湯切りした後フライパンで軽く炒めると美味しくなる」

サンジ「レトルトだとばれないように」

サンジ「カレーはいくつかブレンドして」

サンジ「具材は毎回変えていた」

293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:33:44.94 ID:nggRDoj70

サンジ「実のところ」

サンジ「時には普通に作るよりも手間が掛かる」

サンジ「だが、俺はとりつかれてしまったんだ」

サンジ「たかがレトルト」

サンジ「されどレトルト」

サンジ「レトルトを極限まで美味くする」

サンジ「その為に、お前らの健康を阻害してしまったんだ」

308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:39:21.84 ID:nggRDoj70

サンジ「すまなかった」

サンジ「これからは、レトルトの使用を半分に抑えるよ」

ルフィ「良いよ、美味いし」

ゾロ「そうだぜ」

ウソップ「目指せよ、レトルトコック」

ナミ「そうね。頑張って」

ロビン「コンビニデザートって美味しいものね」

チョッパー「オレも応援してるぞ」

フランキー「俺は味覚無いしな」

サンジ「みんなありがとう」

サンジ「俺、頑張るよ」

319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:42:41.29 ID:nggRDoj70

サンジ「さっそく、作ってみた」

サンジ「極限まで本物に近づけたコーンスープ」

サンジ「元はじっくりことことだ」

サンジ「付け合せのサラダとベーコンは」

サンジ「コンビニで買った」

サンジ「勿論アレンジしまくりで別物だ」

サンジ「これを食べながら」

サンジ「次はマリモの話を聞こう」

330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:46:50.13 ID:nggRDoj70

ゾロ「うん、まあ、俺な」

ゾロ「俺はさ。こう、ずっと、三刀流でやってきたわけだ」

ゾロ「三本とも使ったり、一本だけ使ったり」

ゾロ「これが俺のアイデンティティだったわけだが」

ゾロ「実は」

ゾロ「大体の技は二本だけでもイケる」

341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:52:09.98 ID:nggRDoj70

ゾロ「ぶっちゃけると」

ゾロ「最初ルフィとあった時から、百八煩悩鳳以外は二本でイケた」

ゾロ「調子の良い時は一本でも平気で」

ゾロ「なんか刀無しでも虎狩り出来た事とかあった」

ゾロ「で、空島超えたくらいから」

ゾロ「百八煩悩鳳も二本でイケるようになって」

ゾロ「秋水手に入れたら」

ゾロ「もはや一本で良いようになった」

348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 05:56:10.65 ID:nggRDoj70

ゾロ「こう、くいなの形見だからってずっと使ってきたわけだけど」

ゾロ「二刀流+一本で類を見ない個性を醸して」

ゾロ「くいなの無念を晴らそうと思って」

ゾロ「でも何か鍛えすぎちゃって」

ゾロ「よく考えたら幼馴染の刀口に咥えるって失礼というか」

ゾロ「変態的というか」

ゾロ「正直凄く悩んでる」

358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:00:31.40 ID:nggRDoj70

ゾロ「ほら、俺ってさ」

ゾロ「よく道に迷うだろ?」

サンジ「ああ」

ナミ「あんたの欠点よね」

ルフィ「気にするな俺も迷う」

ウソップ「そうだぜ」

ゾロ「いや、違うんだ」

ゾロ「あれな。いつも頓珍漢な事言って方向音痴っぽく見せてるけど」

ゾロ「実はいつも迷うのは」

ゾロ「自分のアイデンティティについて考え込んでしまうからなんだ」

362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:05:34.62 ID:nggRDoj70

ゾロ「三刀流を強調しつつ」

ゾロ「三刀流じゃないと気取られないように」

ゾロ「技の名前なんか凝ったヤツ付けてさ」

ロビン「センスあるわ」

フランキー「良いと思うぜ」

チョッパー「カッコいいよな」

ゾロ「ありがとよ」

ゾロ「だけどさ。結局俺の三刀流は飾りで」

ゾロ「名前も、装飾に過ぎないんだ」

ゾロ「剣士って何なんだ」

370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:10:21.01 ID:nggRDoj70

ナミ「あ、でも九刀流阿修羅は?」

サンジ「そうだぜ。あれは三本いるだろ」

ゾロ「ああ、あれな」

ゾロ「あれさ、闘気で三倍に見せてるだろ?」

ルフィ「凄い」

ウソップ「凄い」

ゾロ「だけどさ」

ゾロ「最近、一本だけでも九本に見せられるようになったんだ。闘気で」

376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:13:17.53 ID:nggRDoj70

フランキー「新しく技を考えたらどうだ」

チョッパー「そうだよ。三本使うヤツ」

ロビン「あなたなら出来るわ」

ゾロ「いや。何度も考えたさ」

ゾロ「だけど、それもしばらく練習してる内に」

ゾロ「一本だけで出来るようになっちまうんだ」

ゾロ「修行のしすぎで」

387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:16:29.66 ID:nggRDoj70

ゾロ「俺、いつか三刀流を止めるよ」

ゾロ「一本だけで十分だし」

ゾロ「自分の中の理想の自分像と」

ゾロ「くいなの過去を断ち切れた、その時に」

ゾロ「だけど、それまでは無駄な三刀流を続ける」

ゾロ「よろしく頼んだぜ、船長」

ゾロ「じゃあ、次はウソップだな」

396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:21:34.65 ID:nggRDoj70

ウソップ「よし、じゃあ、オレはもう簡潔に言うぞ」

ウソップ「うそつきの俺のいう事だ」

ウソップ「そう驚く事も無いだろう」

ウソップ「まずな」

ウソップ「この鼻、付け鼻だ」

ウソップ「で」

ウソップ「俺、実はヤソップなんだ」

406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:24:37.44 ID:nggRDoj70

ヤソップ「気付かないのも無理はない」

ヤソップ「途中まではウソップだったからな」

ヤソップ「どこで入れ替わったのかと言うと」

ヤソップ「ウォーターセブン」

ヤソップ「一度決別した時にな」

ヤソップ「色々あって入れ替わる事にしたんだ」

411 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:28:30.78 ID:nggRDoj70

ヤソップ「ウソップからの伝言だ」

ヤソップ「『みんなへ』」

ヤソップ「『とりあえず、ごめん』」

ヤソップ「『本当は戻ろうと思ったけれど、偶然親父と会い』」

ヤソップ「『自分を見直すため、赤髪海賊団で修行をする事に決めました』」

ヤソップ「『またいつか、再会する事も出来るでしょう』」

ヤソップ「『その時は、また一緒に航海しましょう』」

415 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:32:39.78 ID:nggRDoj70

ヤソップ「そんな訳でだ」

ヤソップ「ルフィはマリンフォード頂上戦争で逢ってるな?」

ルフィ「ああ。成長してた」

ゾロ「会うのが楽しみだな」

サンジ「全くだ」

チョッパー「うん」

ナミ「強くなってるわよね」

ロビン「そうでしょうね」

フランキー「……うん」

ヤソップ「ハッハッハ。おまえらも頑張れよ」



416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:34:35.48 ID:nggRDoj70

ヤソップ「まあ、とりあえずは」

ヤソップ「これからも俺はウソップとしてやってくから」

ヤソップ「あ、ちなみにこの付け鼻な」

ヤソップ「弾丸入れになってるんだ」

ヤソップ「どうでも良いけどな」

ヤソップ「ま、いつか適度にまた入れ替わるわ」

419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:38:02.12 ID:nggRDoj70

ルフィ「これで、全員話終わったな」

ゾロ「ああ」

ナミ「随分時間が掛かったけど」

ウソップ「驚く事ばかりだったな」

サンジ「多少はすっきりしたぜ」

チョッパー「俺も楽になった気がする」

ロビン「隠し事はよくないものね」

フランキー「今後の戦闘にも関わるしな」

424 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:40:40.05 ID:nggRDoj70

ルフィ「……ああ。これで、アイツも報われるな」





三日前
突然、ブルックが倒れた

431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:44:52.84 ID:nggRDoj70

本当に突然だった
何の前触れもなく、突然、崩れるように、いや、崩れて、落ちた


でも、俺たちは気付いていたのかもしれない
そもそも、いくらヨミヨミの力があるからといって
あんな体で動けるはずがないのだから


ブルックは、骨ではなかった
極端にやせ、わずかな肉で動いていた、奇跡的な死体寸前の体だった
そして、ブルックだけが、自分を、骸骨だと思っていた


プラシーボ効果だったのだろうか
あの体で、よくあれだけの時間生きながらえる事が出来たものだ
けれど、刻限は、ずっと、着々と迫っていたのだ

435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:47:57.18 ID:nggRDoj70

ルフィ「俺達は、アイツに、アイツ自身の秘密を、話す事が出来なかった」

ルフィ「だから、せめて、俺たちが、自分の秘密を言わなきゃいけない」

ルフィ「そう思ったんだ」



船員が一人かけた船の上は

ただそれだけなのに、あまりにも静かだった



   おわり

439 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/07/14(土) 06:49:17.79 ID:nggRDoj70

ぶっちゃけナミ以降は考えてなかった
サンジに至っては当てられた

疲れたから寝る
おはようおやすみ



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