光彦(28歳・ニート)「コナンくん早く仕事した方がいいですよ」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 20:27:40.85 ID:zZVFnCU40

コナン「え」

光彦「僕ですよ!光彦です!」

タウンワークを立ち読みしていたコナン

声をかけてきたのは、かつての友であった

コナン「みつ…ひこ…?」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 20:34:47.01 ID:zZVFnCU40

光彦「コナンくんは、昔と同じままですね」

コナン(まだ黒の組織を追ってるとは言えねーしな…)

光彦「不思議な身体ですよね〜」

コナン「1億人に1人ぐらいはいるだろ?」

光彦「なるほど」

コナン「つーか、何でお前がこんなところにいるんだよ?」


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 20:37:56.07 ID:zZVFnCU40

光彦「実は相談があって…」

コナン「相談?」

光彦「元太くんって覚えてますか?」

コナン「あぁ、あのデブか」

光彦「あのデブです」

コナン「あいつがどうかしたのか?」

光彦「黒の組織に入ったみたいなんですよ…」

ピシュンッ

コナン(なにっ!?)

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 20:43:49.89 ID:zZVFnCU40

コナン(何で元太のやつが黒の組織に!?)

光彦「元太くんも仕事を探してましたからね」

コナン「あいつもかよ…」

光彦「でも、格闘家として活躍してましたよ」

ピシュンッ

コナン「格闘家!?」

光彦「あのデブ、ミドル級のチャンピオンですよ」

コナン「何で仕事に困るんだ?」

光彦「怪我ですよ。格闘家にとっては致命的ですから。」

コナン「引き際を間違えたってことだな…」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 20:48:18.27 ID:zZVFnCU40

光彦「引退をしてからは、酒に溺れてましたから」

コナン「そりゃ、仕事をする気も起きねーよな…」

光彦「それで、タウンワークに黒の組織がバイトを募集してたんです」

ピシュンッ

コナン「タウンワークに!?」

光彦「高校生応援の項目に載ってましたよ」

コナン「何で高校生…?」

光彦「さぁ…それは知りませんよ。あっ、そろそろ帰らないと。」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 20:52:02.47 ID:zZVFnCU40

コナン「おう」

光彦「家に帰って、親に寄生しないと!」

タッタッタッ

コナン(何て奴だ…ある意味あいつが黒の組織じゃねーか…)


ー毛利探偵事務所ー

コナン「蘭」

蘭「あ、新一お帰り!」



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 20:58:23.73 ID:zZVFnCU40

俺は蘭に正体をバラした

理由は隠すことに限界を感じたからであった

だが、蘭は俺の正体に気づいていた

蘭曰く8巻辺りで気づいていたようだ

コナン「おっちゃんは…もういないんだな…」

蘭「お父さん……」

おっちゃんは去年事務所の階段から転落し亡くなった
原因は酔っていたせいで足を踏み外したのだ

俺は葬儀の時、天国のおっちゃんに誓った…必ずおっちゃんを殺した犯人を見つけ出すと 

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 21:04:15.24 ID:zZVFnCU40

蘭「死って残酷だね…突然起きるんだから……」

コナン「前向いて突き進んで行こうぜ」

蘭「新一はポジティブだね」

コナン「別におっちゃんとは、そこまで深い関わりはなかったしな」

蘭「どうして、そんなに冷たいの…?」

コナン「あぁ、ワリィ…言い過ぎた…」

蘭「ううん。いつまでも落ち込んでる私が悪いから。」

コナン「今度、ホテル連れて行ってやるからよ」

蘭「うん……」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 21:11:23.11 ID:zZVFnCU40

ー公園ー

コナン「まずは、元太に接触してみねーとな」

コナン「っても…どうやって接触するかだ…」

服部「おい、工藤」

コナン「服部か」

服部「今日はなに持ってきたんや?」

コナン「ほらよ。カメムシだ。」

服部「うっひょー!豪華やんけ!」

バリバリッ

西の名探偵は探偵ブームが去ると同時に、西の名ホームレスにへと成り下がったのだ

コナン(美味しそうに食べてんな…)

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 21:26:04.26 ID:zZVFnCU40

コナン「お前のあれだ…あの子どうしたんだよ…」

服部「和葉か。もう随分連絡取ってへんな。」

コナン「別れたのか?」

服部「いや、俺に2000万の壺買わせてからや」

ピシュンッ

コナン「2000万!?」

服部「それ払ってからは、俺はこの有様や」

コナン「お前、それ騙されてるぞ」

服部「アホ!和葉はそんなことせぇへんわ!」

コナン「2000万は無茶苦茶だろ……」

服部「和葉はきっと何かあるんや、絶対そうや…!」

コナン(これも黒の組織の仕業なのか?)

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 21:29:28.55 ID:zZVFnCU40

服部「工藤、今度はカタツムリ頼むで」

コナン「ああ…カブトムシも持ってきてやるよ」

服部「あかん!カブトムシは角の部分だけでええわ!」

コナン(なにこだわってんだよ…)

服部「それで、お前は黒の組織とはどうなってん?」

コナン「それがよ…色々と妙な事を聞いちまってな」

服部「何や?」

コナン「教えなーい」

服部「ははっ!工藤お前おもろなったやんけ!」

コナン「ハハハッ、じゃあな」

タッタッタ

服部「またご馳走持ってきてや!」

コナンは公園を出た



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 21:34:13.59 ID:zZVFnCU40

コナン「結局、服部も役に立たなかったな」

目暮「ん」

コナン「あれれぇー?目暮警部?」

目暮「おぉ、コナン君じゃないか」

コナン「蘭お姉ちゃんにお使い頼まれてるんです」

目暮「偉いじゃないか、今度私の壺屋にも来てくれないか?」

コナン「目暮警部…警察のお仕事してたんじゃないの?」

目暮「もう警察ごっこにも飽きたよ。これからは壺の時代だ。」

コナン「ははは…」(何だコイツ…)

目暮「おっと、そろそろ店に戻らなければ」

コナン「さようなら。目暮警部ー。」



85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 21:40:30.76 ID:zZVFnCU40

光彦「あれ、コナン君じゃないですか」

コナン「やっぱここにいたか」

光彦はネットカフェで生活をしているようだ

光彦「ここって、最高ですよね〜」

コナン「まぁな」

光彦「マンガは読み放題!パソコンはし放題!天国ですよ!」

コナン「そんな事、聞いてねーって」

光彦「何の用ですか?」

コナン「元太の電話番号教えてくれねぇか?」

光彦「僕、知りませんよ」

コナン「はぁ?お前、元太と連絡取ってたんじゃねーのか?」

光彦「いいえ、たまたま元太くんと会った時に聞いた話ですから」

コナン「う〜ん…なら探すしかないか…」

光彦「探偵バッヂで呼んでみましょうよ」

コナン「…!!そうか、その手があったか!」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 21:45:32.48 ID:zZVFnCU40

光彦「連絡してみてください」

コナン「って…元太が持ってる訳ないだろ」

光彦「案外持ってるかもしれませんよ?」

ピッ

コナン「あーこちらコナン…元太聞こえるか?」

ザザーッ

コナン(ノイズ…?)

元太「おいコナン。いきなりかけてくるんじゃねぇよ。」

コナン「ハッ!!!」

ピッ

咄嗟に探偵バッチを床に落とした

光彦「もぉ〜何してるんですかぁ?」

コナン「や…やばい……今の元太はやばい…」

光彦「元太くん、出たんですか?」



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 21:51:00.38 ID:zZVFnCU40

コナン「普通、俺等の年代であんなダサいバッチ持ってるか?」

光彦「ちょっと気持ち悪いですよね〜」

コナン「ちょっとじゃねーよ…ドン引きレベルだろ……」

コナンが元太にやばいと感じた部分は

この年になっても、探偵バッチを持っていること自体がやばいのだ

コナン「元太のやつ…ホントにダメだな」

光彦「どうしてですか?」

コナン「探偵バッチを持ってる時点で、ニート同然だ」

光彦「コナンくん…かっこいいですね!」

コナン「ああ、ニートなんてかっこ悪いからな」

光彦「僕も家に引き篭もる仕事をしてますよ!」

コナン「え…違うってそれ……」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 21:55:28.98 ID:zZVFnCU40

光彦「コナンくん、その身体だと働けませんよね」

コナン「そうなんだよなぁ…小学生と間違えられてるみたいでよ」

光彦「それじゃあ、働けませんね」

コナン「そういうことだ」

光彦「で、元太くんはどうするんですか?」

コナン「あいつが黒の組織で働いてる感じはしなかったけどな…」

光彦「元太くんが嘘をついたって言うことでしょうか」

コナン「その可能性も無いとは言い切れないな」

光彦「デブは嘘つきませんよ」

コナン「どこからそんな自信が湧くんだよ…」

光彦「あ!お母さんから電話だ!」

コナン(お母さん…そうか、こいつ親に寄生してるんだったな…)

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:01:03.47 ID:zZVFnCU40

光彦「え!?」

光彦「ホント?うん、分かった。それじゃ明日帰るよ。」

光彦「はーい分かってるよ!じゃあね〜」

ピッ

コナン「何かあったのか?」

光彦「家が放火されたみたいなんです」

ピシュンッ

コナン「何でそんなに落ち着いてられるんだ!?」

光彦「え?だって、親が何とかしてくれるでしょ?」

コナン「どんだけ親に頼るつもりだよ。いい加減にしろ。」

プチッ

パソコンの電源を切ったコナン

光彦「………」

コナン「早く家に帰って、消火活動手伝ってこい」

光彦「何で……消した……………コロスコロス……」


106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:05:55.53 ID:zZVFnCU40

コナン「な…なに怒ってんだよ……」

光彦「もう、僕に関わるな」

タッタッタ

コナン「何だあいつ…らりってんのか?」

その後、コナンは光彦の代わりに料金を支払うこととなった

元太との接触が取れたために、一旦事務所に帰ることにした


コナン「ふぅ、疲れたな…」

ガチャッ

コナン「ただいまー」

コナン「あれ?誰もいねーのか……」

電気はつけっぱなしだが、蘭の姿がなかった

コナン「あいつ、どこ行ってんだよ…」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:10:17.36 ID:zZVFnCU40

ジャーー

トイレから、水の流れる音が聞こえてきた

ビクッと身体を震わせるコナン

コナン「ら……蘭か?」

阿笠「おぉ、新一。遅かったな。」

コナン「何で博士がいるんだよ」

阿笠「蘭君に留守番を頼まれてきたんじゃ」

コナン「何だ…蘭のやつが頼んでたのか」

阿笠「それにしても、腹が減ったな」

コナン「飯は食べてねーのか?」

阿笠「そんな金はない。新一、何か食い物を出すのじゃ。」

コナン「分かったよ…」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:15:08.13 ID:zZVFnCU40

阿笠「ムシャムシャ」

コナン(チッ、寿司取ることになっちまったぜ…)

阿笠「やっぱり寿司はいいのぉ!ガッハッハハハハハ!!!!」

コナン「それ食ったら早く帰れよ」

阿笠「蘭君が帰ってくるまでは、ワシは帰らんぞ」

コナン「マジかよ……」

阿笠「それより新一」

コナン「なんだ?」

阿笠「哀君とは連絡を取っておるのか?」

コナン「あー…灰原とは全然取ってねーな…」

阿笠「突然、ワシの家からいなくなったからのぉ」

コナン「あの野郎…1人で解決する気じゃねーだろうな?」

阿笠「哀君なら有り得るかもしれんぞ」



113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:21:54.61 ID:zZVFnCU40

阿笠「ふぅ、腹が満たされた」

コナン「じゃあ早く帰れって」

阿笠「そうはいかん。まだまだ居座るぞ。」

コナン「チッ…」

ぷるるるるるる

コナン「あ、電話だ。しかも非通知かよ…。」

阿笠「zzz」

コナン「はい?」

???「……」

コナン「もしもしー?」

???「あ」

ガチャッ

ぷーっ…ぷーっ…

コナン「あ…?って…どういうことだ…」



115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:27:19.45 ID:zZVFnCU40

コナン「ったく…イタズラ電話かよ……」

わーわー

やけに外が騒がしい

コナン「何だ?パトカーのサイレンの音とか聞こえてきたぞ…」

コナンが事務所から外に出てみると

信じられない光景が、目に飛び込んできた

コナン「ら………蘭?」

事務所の前には、うつ伏せで頭から血を流している蘭の姿が

恐らく事務所の屋上から転落したのであろう

コナン「おい蘭!!!しっかりしろ!!」

警察「はいちょっと下がっててねー」

コナン「馬鹿野郎!!俺はもう大人だ…離せ…っ!!!」



117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:32:01.10 ID:zZVFnCU40

蘭は転落死と断定された

警察は自殺だと決め付けているが、俺はそうは思わなかった

数十年ぶりの推理の時間だ……

コナン「事務所の屋上には、遺書となるものが置いてはなかった」

コナン「蘭の精神状態が不安定だったのか?」

阿笠「ムニャムニャ」

コナン「おい、博士起きろ」

阿笠「うるさいのぅ…なんじゃ新一」

コナン「蘭が誰かに殺されたんだよ…!!」

阿笠「何じゃと!?」

コナン「ぜってー許さねぇよ…」

阿笠「ワシも協力するぞ。新一。」

コナン「ああ、頼りにしてるぜ博士」



120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:38:00.04 ID:zZVFnCU40

コナン「そうだ、俺に電話をかけてきたやつが…」

阿笠「さっきの電話の相手か?」

コナン「ああ、非通知でかけてきやがったんだ」

阿笠「それは怪しいのう……」

コナン「だけどよ、死亡推定時刻が夕方の5時だ」

コナン「この電話がかかってきたのは、ほぼ5時丁度だ」

阿笠「つまり、新一が電話に出た時には蘭くんは死んでいたということか?」

コナン「大体そんな感じだな」

阿笠「じゃあ電話の相手に犯行は無理じゃな」

コナン「そういうことになるな…」

阿笠「事務所の屋上に不審な人物はいなかったのかのう?」

コナン「今の所、そんな情報は聞いてねーな」



123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:42:32.68 ID:zZVFnCU40

阿笠「なぜ、蘭くんは屋上にいたのじゃ?」

コナン「警察の人が言うには、蘭は誰かに呼ばれて屋上にきたみたいなんだ」

阿笠「ほう…事務所に戻る途中に屋上へ立ち寄ったという訳か」

コナン「だけどよ、知らない奴から呼ばれたら警戒するだろ?」

阿笠「普通はそう思うのぅ」

コナン「という事は…蘭の知ってる人物じゃないとこの犯行は無理だ」

ピシュンッ

阿笠「そうか!偉いな新一!」

コナン「へへっ、探偵時代の血が疼いてきやがったぜ」

阿笠「何か他に情報があればいいんじゃが…」

コナン「もう1回下に降りて聞いてくる」

阿笠「ワシもついていくぞ」

タッタッタ



125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:47:57.18 ID:zZVFnCU40

警官「そんなバカな…」

警官B「じゃあ誰の仕業なんだ!?」

コナン「どうしたんですか?」

警官「遺体が消えてるんだよ」

ピシュンッ

コナン「なにっ!?」

阿笠「い、遺体が消えてるって…どういうことなんじゃ…」

警官「つい数分前のことです!遺体がなくなってるんですよ!」

コナン(遺体がなくなってる…?誰かが持ち運んだのか?)

警官B「我々が目を離していたのはほんの数秒のことです」

警官「その間に誰かが遺体を運ぶなんて、不可能ですよ」

阿笠「う〜ん…よく分からんのぉ」

コナン「一体誰がこんな巧みなトリックを…!」



130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:53:41.85 ID:zZVFnCU40

トゥントゥントゥントゥルルー

コナン「一度、事件を整理してみよう」

コナン「蘭は事務所の屋上から突き落とされた可能性が高い」

コナン「死亡推定時刻は夕方の5時」

コナン「その時、俺と博士は事務所でくつろいでいた」

コナン「屋上に不審な人物は見当たらなかったようだ」

コナン「蘭は恐らく…知り合いに屋上に呼び出され突き落とされた…」

コナン「だが、その肝心の遺体がついさっき跡形もなく無くなっていた」

捜査は難航していた

数十年間推理をしなかったために、ブランクを感じてしまうコナン

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 22:59:10.78 ID:zZVFnCU40

コナン「分からねぇ…!!」

阿笠「長い間推理をしておらんかったからのう」

コナン「畜生……蘭は一体誰に…!」

阿笠「よーく考えてみるんじゃ」

コナン(クソッ、このままじゃそこらへんのニートと変わらねーじゃねぇか…)

コナン(ニート……?ニート!?)

ピシュンッ!!

コナン(そうか分かったぞ!この事件の犯人がな!)

阿笠「ど、どうしたんじゃ?」

コナン「博士…今すぐ警察の人たちを集めてくれ」

阿笠「ま…まさかもう解けたのか!?」

コナン「ああ、戻ってきたんだよ…昔の俺がな……」



141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 23:04:03.90 ID:zZVFnCU40

警官A「おいおい、じいさんデタラメ言っちゃダメだぜ?」

阿笠「い…いやワシは……」

コナン(博士は口パクで話したフリをしておいてくれ)

阿笠(分かった)

コナン(久し振りにこの道具を使わせてもらうぜ)

自分の声を博士に変えることの出来る、便利な道具だ

コナン「あー、ちょっと待ってください」

阿笠「えっ」

警官A「おい…あの子供の声がしたぞ!!」

コナン(やべっ……故障だ…)

阿笠「し、新一…」

コナン(どうすりゃいいんだ…!?)



147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 23:08:51.11 ID:zZVFnCU40

阿笠「この子が、工藤新一じゃ」

警官A「あの名探偵の!?」

コナン(は…博士!!何バラしてんだよ!)

警官B「ならば納得した」

警官A「推理を聞かせてくれないか」

コナン(どうしたんだよ日本警察…)

阿笠「さぁ、この国家の犬共に話してやれ」

コナン「えーそれではこの事件の真相をお話ししましょう」

コナンはいよいよ事件を解決にへと導く

コナン「この事件の犯人はこの中にいます…!!」

警官A「え!?」

阿笠「な、何じゃと!?」

コナン「ふふっ…皆さん驚いてますね……」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 23:14:34.37 ID:zZVFnCU40

阿笠「新一…ワシ等に犯行は無理なんじゃ?」

コナン「ええ、それは分かっています」

警官A「じゃあどういうことだ?」

コナン「皆さん…事務所の中まで着てくれませんか?」

コナンに言われるがままに、事務所の階段を上がっていく

コナン「ここは毛利探偵事務所です」

阿笠「そんなこと、猿でも分かることじゃ」

コナン「ドアを開けて中を見ても…決して驚かないでくださいよ?」

警官A「な…何があるんだ……?」

コナンはドアノブに手をかけ、ゆっくりと事務所のドアを開いた

ギィィィッ

事務所の中を見た瞬間…コナンを除く全員が仰天した

蘭「アハハッ、ロッチおもしろー」

そこには死んだはずの蘭が、ソファに寝転がってテレビを見ていたのだ



166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 23:18:43.42 ID:zZVFnCU40

警官B「ゆ……幽霊だ…」

阿笠「なぜ、蘭君が生きているのじゃ!?」

蘭「…」

コナン「皆さんご安心を。ちゃんと説明しますので。」

蘭「へぇー…やっぱり新一が解いたんだ」

コナン「俺を誰だと思ってんだ…舐めるなよ小娘」

警官B「は、早く説明してくれ!」

コナン「分かってますよ」

阿笠「まず、蘭君が生きていることじゃ」

コナン「ええ…全くやってくれましたよ。この巧みなトリックを。」

阿笠「トリックを使ったというのか!?」

コナン「今からそのトリックを説明します」

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 23:26:12.58 ID:zZVFnCU40

コナン「蘭は自殺とほぼ断定されかけていました」

警官B「怪しい人物も見掛けなかったしな」

コナン「それこそが蘭の思うツボです!」

コナン「遺書を遺せば、自殺と断定されますが…遺さなければ自殺か故意によるものかとかく乱してしまいます」

コナン「蘭は捜査を難航させるために、敢えて遺書を遺さなかったのですよ」

警官B「よく分からんぞ」

コナン「そして、次に…蘭がなぜ生きていたのかというと…」

阿笠(ワシ等だけが自殺と思わなかっただけじゃろ…)

コナン「蘭は運ばれていませんよ。」

警官B「え」

コナン「なぜなら……自分の足で事務所まで戻ったのですから」

阿笠「何じゃとっ!?」

コナン「蘭は…屋上から自分で飛び降り、衝撃に耐えて死んだフリをしていたのですよ」

コナン「これこそが蘭の使った最大のトリックです!!」

阿笠(と、トリックじゃない……)

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 23:31:31.72 ID:zZVFnCU40

蘭「馬鹿じゃないの?人間あの高さから落ちたら死ぬわよ!」

コナン「いいえ、空手をしている蘭さんだからこそ…可能なトリックなのですよ」

蘭「クッ…!!」

コナン「落下した際に受身を取ったのでしょうね、軽度の頭部の怪我で済んだ訳ですよ」

阿笠「な、なぜ蘭くんはこんな自作自演なことを…」

蘭「許せなかったの」

コナン「許せなかった?」

蘭「お父さんが死んだ時…警察は何も捜査してくれなかった!!!!」

警官B「も、毛利さんのは転落死だったので…」

蘭「言い訳はいいの!!…悔しいから、私も転落して無駄に捜査させてやろうと思ったのよ…」

コナン「蘭…そんなことしてもおっちゃんは喜ばねーぜ」

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 23:38:25.27 ID:zZVFnCU40

コナン「これからは…重い十字架を背負い生きていくんだな」

蘭「……」

コナン「俺はお前が出所するまで、待ってるからな」

蘭「し……新一………」

蘭はその場で泣き崩れた

俺はちっぽけな探偵だ

事件は解決出来ても、人の心を解決することはできなかった

阿笠「抜群の推理じゃったのう」

コナン「まだまだ甘いよ…蘭を救うことができなかった」

阿笠「蘭くんも色々と悩みを抱えていたんじゃろう」

コナン「・・・・・そうだな」

俺は唇を噛み締め、何度も蘭が乗り込んだパトカーを見つめた

そして…ただひたすら謝ることしか俺には出来なかった………

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/14(月) 23:43:59.16 ID:zZVFnCU40

その後、俺と博士は回転寿司にへと向かった

阿笠「ムァァ!!やはりかんぴょう巻きはうまいのぅ」

コナン「博士、お金どうするんだよ?」

阿笠「なぁーに腹いっぱいになれば逃げればいいだけじゃ」

コナン「へぇー…たまには良い事思いつくじゃねーか」

阿笠「ワシも新一の推理を見ていると、頭が柔らかくなったのじゃ」

プルルルルル

コナン「っち、また非通知かよ」

阿笠「どれ、ワシが怒鳴りつけてやろう」

コナン「あーいいよ。俺が出るから。」

ピッ

コナン「はい?もしもし?」

灰原「……工藤くん?」

コナン「えっ」

第1部 完

225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/15(火) 00:19:52.67 ID:QxbzjK/Q0

すいません第2部で元太くんとか出ます
第1部はコナンの推理を皆さんに味わってもらいたかったのです



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