ハルヒ「けいどろをするわよ!」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 00:57:25.74 ID:2s+xzSWB0

キョン「暑い・・・」

春の気候を思わせる冷涼な気温であった先日までとうって変わって今日は平均気温が昨日よりも7度も高く、もはや夏ではないかと思うほどに暑い日となった。

この暑さに勘違いした蝉共が鳴き出して本格的な地獄にならないことを祈りつつ、毎度よろしく部室に足を踏み入れた。

長門「・・・」

朝比奈「あ。キョン君!こんにちは」

部室にはいつものように分厚い本を黙々と読む長門と、これまたいつものようにフリルのついたメイド服をお召しになった麗しの女神朝比奈さん...ええい、この暑いのにそのむさ苦しい笑顔を向けるな古泉。

キョン「こんにちは。こんなに暑いのにそんな服を着ていて平気なんですか?」

いつもの席に腰をかけつつ朝比奈さんに話しかける。だからその疑惑満載の笑顔を向けるなというとろうが。ええい暑い!

朝比奈「暑いですけど...生地の少ない服を着るよりは落ち着きますから」

あぁ、たしかにハルヒのことだ。この気温にかこつけて朝比奈さんの服を脱がしかねない等と思っていると足音が聞こえてきたのと同時に勢いよくドアが開いた。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:01:27.76 ID:2s+xzSWB0

ハルヒ「全員揃ってる!?」

ハルヒはメンバーの顔を確認するといつになく愉快そうな面持ちで団長席へと歩を進める。お前はこの部屋の暑さが気にならないのかハルヒよ。今だけお前を羨ましく思うぞ。

ハルヒ「さーて、今日の活動内容よ!」

キョン「あ?何かやるのか?」

この暑さだ。冷茶を飲んでのほほんとする以外の行為はご遠慮願いたいのだが・・・

ハルヒ「いいから聞きなさい!」

ハルヒは乗り出して机に両手をつき、深呼吸してこう言った。

ハルヒ「けいどろをするわよ!」

どうやら今日も俺には安息はないようだ。神様なんてもんがいるなら、この女と巡りあわせたことに一言文句をつけてやりたいね。
あぁ、古泉曰くこいつが神様だったか。ならこいつに文句を言っていいか古泉。世界平和も大切だが俺の平穏も保証してくれよ?などと己の運命を呪っていてもしょうがない。とりあえず全力で抗議をするところから初めてみるか。
まったく、やれやれだ。


3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:05:53.65 ID:2s+xzSWB0

ハルヒ「全員揃ってる!?」

ハルヒはメンバーの顔を確認するといつになく愉快そうな面持ちで団長席へと歩を進める。お前はこの部屋の暑さが気にならないのかハルヒよ。今だけお前を羨ましく思うぞ。

ハルヒ「さーて、今日の活動内容よ!」

キョン「あ?何かやるのか?」

この暑さだ。冷茶を飲んでのほほんとする以外の行為はご遠慮願いたいのだが・・・

ハルヒ「いいから聞きなさい!」

ハルヒは乗り出して机に両手をつき、深呼吸してこう言った。

ハルヒ「けいどろをするわよ!」

どうやら今日も俺には安息はないようだ。神様なんてもんがいるなら、この女と巡りあわせたことに一言文句をつけてやりたいね。
あぁ、古泉曰くこいつが神様だったか。ならこいつに文句を言っていいか古泉。世界平和も大切だが俺の平穏も保証してくれよ?などと己の運命を呪っていてもしょうがない。とりあえず全力で抗議をするところから初めてみるか。
まったく、やれやれだ。


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:11:49.26 ID:2s+xzSWB0

速攻誤爆すいません



古泉「けいどろというと・・・」
長門「鬼ごっこの変形版。プレーヤーは刑事と泥棒の2グルー
プに別れる。その名のとおり、刑事が泥棒を捕まえるのが主な
内容。泥棒は刑事に捕まえられたら牢獄と呼ばれる区域で待機
する。残りの無事な泥棒が牢獄の泥棒をタッチすることで脱獄
が可能になる。勝敗については泥棒の全滅の場合刑事の勝利。
制限時間内を逃げ切れば泥棒の勝利となる」

流石歩く宇宙百科事典だ。聞かれるまでもなく完璧にルールを説明しきった。今のでお前の存在価値が一つ減ったな古泉。しっかりしろよ。

ハルヒ「流石由希ね!まるで百科事典だわ!」

・・・この女俺と同じことを・・・
って見透かしてるようにニヤニヤするな。気に障る。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:14:44.41 ID:2s+xzSWB0

そういえば確か昨日大規模なけいどろ企画をゴールデンタイムに放送していて、妹が「キョンくーん。私たちもけいどろやろ
ーよー」とかなんとか騒いでたな。
奇しくも妹よろしく我らが団長ハルヒ様も、いいように洗脳されてしまったようだ。

けいどろ自体はいいが何も今日でなくてもいいだろハルヒ。
などという説得も虚しく団長改め暴君ハルヒの強行により第一回SOS団けいどろ大会が幕を開けたのであった。


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:19:27.41 ID:2s+xzSWB0

廊下、階段などの侵入経路の多さから晴れて牢獄に選ばれた踊り場への移動中に見知った顔を見かける。
彼女はいつものように元気な声で俺たちに向かって叫んできた。

鶴屋「おおーっ!SOS団のみんなじゃないかっ!揃いも揃ってどうしたにょろ??」

ハルヒ「こんにちは!鶴屋さん!今からみんなでけいどろするのよっ!」

鶴屋「おおーっ!けいどろかいっ!?あたしも昔はよくやったっさ!」

ハルヒ「そうだ。もしよかったら、鶴屋さんも一緒にやらない?ちょうど人数が奇数で困ってたのよ」

鶴屋「本当かい!?じゃあ遠慮なく参加しちゃうにょろよ?いいのかい?キョンくん」

キョン「ええ、この際やるなら大勢でやったほうが楽しいですしね」

流石の鶴屋さんでハルヒと同様この暑さを意に介さず自ら参加するあたり俺とは体の出来が違うようだ。

ハルヒ「あったりまえじゃない!鶴屋さんはSOS団の特別顧問なんだから大歓迎よ!」

鶴屋「そうかいっ!?じゃあ気兼ねなくやらせてもらうにょろよ!みくるもあたしだからって気ぃ抜いてたらぼっこぼこにするよ!」

朝比奈「ふええ・・けいどろってそんな怖いゲームなんですかぁ・・?」

キョン「大丈夫ですよ朝比奈さん。ふつーに走り回るだけですから」

朝比奈「ふぇぇぇ・・よかったです・・」

俺が守りますから等という台詞が一瞬あたまに浮かんだが、寒すぎてやめた。いや、暑いんだがな。


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:24:09.40 ID:2s+xzSWB0

ハルヒ「いろはにほへと〜ちりぬすとっ」

ハルヒがいろは歌を歌いながらチーム分けを行っていく。

朝比奈「へぇー・・。こういう伝統的な分け方があるんですねぇ・・」

朝比奈さんが興味深々にハルヒの歌を聞いている。まぁ知らなくて当然ですしね。

ハルヒ「るをわかよーたんていっ!はい!キョンは探偵ねっ」

しまった。涼しいところに時間が過ぎるまで隠れておく策が・・・っ

ハルヒ「用意はいいわね・・・!?」

ああ、ちょっと待て。メイド服を着ている朝比奈さんはどう見ても用意よくないぞハルヒ。

ハルヒ「いくわよ?けいどろ・・・スタート!!!」

あーあー始まっちまった。

どうせ負けたら後でアイス驕らされるだろうからな。
たまには財布も労ってやるとするか。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:29:31.74 ID:2s+xzSWB0

結局チームは
警察:俺、ハルヒ、鶴屋さん
泥棒:長門、古泉、朝比奈さん
となった。
まぁ正直、ハルヒと鶴屋さんが力合わせたら俺が頑張る余地は無さそうだがな。長門よ。頼むから本気になってくれるなよ?

ハルヒ「じゃあ私は部室の方にいくわ」

鶴屋さん「んーあたしは二、三階見回るっさ!」

ハルヒ「じゃあキョンは一階を走り回りなさい!」

キョン「ん。ああ、わかった」

正直、階段を上り下りしないですむのは助かった。それに誰か捕まったら刑務所の見張りが出来るしな。

ハルヒ「あんた、手抜いたら死刑よ!死刑!!本気でやりなさいよ!?」

キョン「わかったからはやく行け。とっとと終わらしてアイス食いに行こうぜ」

ハルヒ「ぬ・・キョンにしてはいい案じゃない!いい?なんかヘマしたらアイス奢りよ!?」

おおう・・適当にやらないでもヘマしたらアウトか。これは手厳しい。迷惑かけたらすまんな。マイウォレットよ。


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:34:40.44 ID:2s+xzSWB0

外に目をやると、運動場で学生達がクラブ活動に勤しんでいる。
ゴールに向かってシュート練習を繰り返すサッカー部に、グラウンドの外周を走り続ける陸上部。
野球部の方からは監督の怒鳴り声も聞こえてくる。

キョン「まったく、このクソ暑い中ご苦労なことで」

いや、それは俺も一緒か・・・と自虐的な思考に陥りかけた時、廊下の向こう側に人影を捉える。

キョン「あれは・・・古泉か」

いつもと変わらずのんきに廊下を歩いている。
放課後には流石に人が少ないので、いつものように歩くたびに聞こえる黄色い声がないのが救いだが、それにしてもあのすました感じが気に食わん。
ここは一つ捕まえてやるとするか。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:40:08.91 ID:2s+xzSWB0

と、いうことでただいま二階の教室の入り口側の女子の机の下に隠れております。
というのも、古泉のあの進行方向からして、校外が禁止されている以上進めるのは、二階だけ。
つまり、俺は別の階段から二階に上り、先回りして物陰に潜んでいればいいと算段である。
ちなみに、一応言い訳をしておくが断じて女子の机だから隠れたわけではなく入り口の側であったから隠れたんだぞ?
とはいえ、ええい、早く来い。古泉。
こんなところ誰かに見られたらなんて言い訳すればいいんだ。
待つのは嫌いだ。あー早く来てください。古泉さん。

コツン

コツンコツン


足音が聞こえる。
が、方向的に逆方向。これは誰だ・・・?

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:44:29.74 ID:2s+xzSWB0

まずい。


まずいぞ。



こいつがSOS団の人間じゃなかったら相当にまずい。
そもそも、相当にクールでむっつりキャラとして通ってる俺が女子の机の下にいるt

古泉「おや、長門さんじゃないですか」

ぬ。古泉か?
ん?長門?

ということは、さっきの足音は長門か。

古泉に対する返事はない。

古泉「最近は涼宮さんの精神も安定していますね」

長門「・・・」

古泉「確かに茹だるような暑さではありますが、生死をかけた戦いに比べれば屁でもないですし、彼女がこういった人並みの遊びに多く興味をもたれることは僕たちにとってもありがたい
話です」
あー・・・そう言われればそうなんだよな。
内心文句ばかりですまなかったな。古泉よ。

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:48:13.41 ID:2s+xzSWB0

まずい。

まずいぞ。

こいつがSOS団の人間じゃなかったら相当にまずい。
そもそも、相当にクールでむっつりキャラとして通ってる俺が女子の机の下にいるt

古泉「おや、長門さんじゃないですか」

ぬ。古泉か?
ん?長門?

ということは、さっきの足音は長門か。

古泉に対する返事はない。

古泉「最近は涼宮さんの精神も安定していますね」

長門「・・・」

古泉「確かに茹だるような暑さではありますが、生死をかけた戦いに比べれば屁でもないですし、彼女がこういった人並みの遊びに多く興味をもたれることは僕たちにとってもありがたい
話です」
あー・・・そう言われればそうなんだよな。
内心文句ばかりですまなかったな。古泉よ。

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:50:49.39 ID:2s+xzSWB0

すいませんorz....




長門「・・・だが、安定しすぎるのも問題」

古泉「と、いいますと?」

長門「ここしばらく、涼宮ハルヒにとって極めて快調に物事が進んでいる。だからこそ、涼宮ハルヒに対し何らかの障害が起きた場合、それが例え些細なことでも、必要以上に大きな障害と感じてしまう可能性がある」

古泉「なるほど・・・・」

長門「それだけでなく、物事がうまくいく生活に慣れすぎてしまっているため、障害が発生した場合、その障害に対し、無理やり障害の消滅を図る可能性もある」

古泉「つまり、自分勝手な世界の改変・・・ですか」

長門「そう」

古泉「これは、彼にも伝えておく必要がありますね」

同じ話を二度話されるのは面倒だな。ここは一つ姿を晒すか。

長門「必要ない。彼なら既にそこにいる」

・・・と、当然バレてますよねー。

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:54:51.17 ID:2s+xzSWB0

古泉「おや・・・これはこれは・・・刑事役の貴方が何故女子生徒の席の下に隠れておられるのですか?」

キョン「ぐっ・・・」

ここまで露骨に・・・っ。やっぱり性格悪いなこの野郎。

キョン「ばれてしまったものはしょうがない。ここで捕まって貰おう」

財布のためにも。

古泉「うふっ。先ほどの話を要約すると、僕たちも簡単に負けるのではなく適度に抵抗をすべきということでよろしいでしょうか?長門さん」

長門「いい」

おい。そんな生き生きした顔するな長門。

いや、してくれていいんだが・・・いやなんだ。よくわからんが暑いから頑張るな!!

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 01:59:26.79 ID:2s+xzSWB0

ニ方向に走りだす二人。

キョン「くっ。どっちを追う!?」

決まってる。俺には長門は手に負えん!!

キョン「待てこら古泉!!」

何でこんな暑い中茹だるような廊下を本気で走ってるんだ俺は。

世界平和のため。

財布のため。

いいや、自分のためだ。

あの日、深夜の学校で求めた俺たちの世界ってのはまさしくこれだろう。
しょうがない。精一杯やってやるぞ。ハルヒ。


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:03:40.03 ID:2s+xzSWB0

開始から20分が経過した。

制限時間は30分だから残り10分逃げ切れば敵の勝ちだ。
どうやら、最初の3分で朝比奈さんは鶴屋さんに捕まったらしい。
ということで

キョン「残り時間10分です」

朝比奈「ふえぇ...長門さんと古泉くん凄いですねぇ...」

かれこれ10分ほど、こうして二人でのほほんやってるわけであ
る。

キョン「あいつら結構本気ですからね。化け物能力こそ使っていなくてもそもそものポテンシャルが高いですし」

朝比奈「それに比べて私はドジでノロマで...うー・・」

キョン「そんなことないですよ。朝比奈さんには朝比奈さんの良さがありますし」

朝比奈「キョンくんは優しいですね」

キョン「朝比奈さん...」


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:07:37.63 ID:2s+xzSWB0











至福の時はいつだってあいつがぶち壊す。ほら。耳をすませば

ハルヒ「ちょっとこらキョーン!!!!由希そっち行ったわ!
!みくるちゃん守りなさい!!」

すます必要もなかった。
廊下の向こうからアイシールドよろしく光速で走り込んでくる長門。
いや、長門。一つ言わせてもらうが流石にこれは無茶苦茶だ。残像なんてもんは漫画の中でおいておいたほうがいいと思うぞ?
なんて悠長なことを考えてる間に長門はすぐそこだ。



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:14:01.61 ID:2s+xzSWB0

どうするどうするどうする

朝比奈さんは逃がしても3秒あれば捕まえられる。

だからここはっ!!

キョン「せめてもう少しこの幸せを味わっていたかった俺の腹いせとしれ!!」

がばっ

横をすり抜けて行った長門に向かって飛びつく。断わっておくが、これはやむを得なくだ。飛びついた結果、俺の顔が長門のスカートの中だったこともこれは不慮の事故であり、仕方がないことだった。

長門「・・・・・・っ」

全くもって、致し方のないことだったんだ。あぁ他意はないんだ。しかしいい心地である。少し固いが、それもまたよし。うむ。素晴らしきかな。ふごふご。




と、背中に激痛が走る。

ハルヒ「なーにーやってんのよっ!バカキョン!!!!」

至福の時h(ry

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:19:12.55 ID:2s+xzSWB0

>>21
おお、ありがとうございます。


牢獄には長門と朝比奈さん。
つまり、残すは古泉一人。
残り時間は5分。
ここからは三人で一人を狩りにいく。
ハルヒと二人で二階にのぼると、案の定、古泉と鶴屋さんが対
峙していた。
けいどろの場合、多くの鬼ごっこと違い、背中を三回タッチされて初めて捕まったことになる。

つまり、体術が優れていれば、接近戦でも、生き延びることは可能なのだ。

鶴屋「いやー古泉くんやるにょろね!!お姉さん驚いたよ!」

古泉「鶴屋さんこそ、女性でその年齢にしてその動き。感服しました」

会話をしながらも手を捌きあっている。

鶴屋「そりゃぁ昔から毎日稽古してきたからねっ!!古泉くんこそ何かやってるのかいっ?」

古泉「いえ、武術は特に。時折、命がけの戦場に赴いたりしますが」

鶴屋「あははっ!!それじゃぁ強くなるにょろね!!でももう終わりの時間みたいっさ!」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:24:05.29 ID:2s+xzSWB0

そう。いくら接近戦も可能といども、それは一対一の場合に限って。
一対複数になった場合はただのジリ貧にすぎない。

古泉「おや、お二人がここにきたということは長門さんは捕まったのですか」

ハルヒ「ええ。捕まえてたわ。キョンが。嬉しそうに」

キョン「あー。ハルヒ?何度もいうがあれは」

ハルヒ「分かってるわよ。バカキョン!!」

古泉「おやおや、これは..んふっ」

鶴屋「キョン君も大変だねぇ」

というわけで、三人とも無事にお縄につき、俺たち刑事側の勝利に終わった。

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:28:39.10 ID:2s+xzSWB0

ハルヒ「かんっぜん勝利ね!!」

高々と声をあげる。

久々に全力で走ったからな。
みんな汗だくだ。

ハルヒ「でも、みんな中々やるじゃない!!特に流石由希ね!全力で走ったのに追いつけなかったわ!!」

長門「普通」

普通の人は光速で走らないと思うぞ?長門。

鶴屋「いやー古泉くんも本当にすごかったっさ!」

古泉「んふっ。それほどでも」

キョン「んまぁ、終わったことだし、帰る準備しましょう」

そんでもって、シャワー浴びてアイス食いながらテレビだ。

ハルヒ「は?何言ってんのよキョン」

キョン「ん?なんだ?」

ハルヒ「私たちまだ探偵しかやってないじゃない。次泥棒でやるわよ!」

知ってるだろうか?こういう時は何故かはしらんが、特に反発するでもなく、受け入れてしまうんだ。
諦念って言うんだったか。こいつには何を言っても仕方ないってわかってしまってるんだ。あぁ、不幸だ。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:30:54.09 ID:2s+xzSWB0

ああ、折角忠告してくれたのに。。



ハルヒ「あと5分したら再開するわよ」

確かにもう反抗しても仕方がない。いや、だが、しかし、せめて、もう少し涼んでからにしてはくれないかっ!!

キョン「あーハルヒ。ジュースかいにいきたいから再開は15分後にしないか?」

ハルヒ「はぁー?何情けないこと言ってんのよ!ねぇ、古泉くん?」

古泉「んふっ。そうですね」

そうか。お前も無理してるんだな。スマイルが少し苦しいぞ?ん?

キョン「ああ、わかった。じゃあ10分でいい。水分補給しないで脱水症状にでもなったら大変だからな!」

ハルヒ「んー。それもそうね。しょうがないから、15分にしてあげる」

ん?

ハルヒ「その代わり、キョン。全員分のジュース買ってくること!!」

いや、待て。
断じて、待て。



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:37:19.82 ID:2s+xzSWB0

キョン「待て待て待て!どーして、そうなるっ!?」

ハルヒ「あら、あんた。自分だけ脱水症状の危機から免れようってわけ?」

キョン「ぐっ...だからって俺が金を出す理由にはなってないぞ!」

ハルヒ「ふん。まぁいいわ!お金は後でちゃんと払うからみんなの分買ってきて頂戴!」

本当だろうな...

キョン「ったく。わかったよ。みんな何がいい?」

ハルヒ「私、CCレモンね」
鶴屋「ごめんっさ!キョン君っ。メロンクリームソーダをお願いするよっ!」
長門「おしるこ」
朝比奈「ふぇぇぇ..わたしはぁ..ミルクティーをお願いしますぅ」
古泉「それじゃぁ、僕は」

キョン「一緒にいくぞ」

古泉「んふっ。仕方ありませんね」

と、立ち上がったところでめんどくさいのが現れた。


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:44:07.61 ID:2s+xzSWB0

教師「おい、涼宮ぁ」

生徒指導担当の教師がやってきた。

教師「校内で鬼ごっこやってるってのはお前達だろう?」

ハルヒ「けいどろよ」

教師「なんだっていいんだよ。お前達は廊下を走ってはいけませんって習わなかったのか?」

ハルヒ「ふんっ。学校は生徒の物でしょ。その中を走り回って何が悪いのよ」

教師「文科系クラブの奴らがなぁ、迷惑だって言ってきたんだよ。他人に迷惑かけちゃぁいかんだろ。なぁ涼宮?」

ハルヒ「うっ..」

教師「この前も、バニーガールの格好してることでこの学校の名前に迷惑をかけるわ..お前達はやることが突飛すぎる。もっと回りを考えろ」



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:50:27.26 ID:2s+xzSWB0

教師「鶴屋も、こんな連中と付き合ってたらお前の家の名前も汚されるかもしれんぞ?」

鶴屋さんの目つきが変わる。

鶴屋「お気遣いありがとうございます。ですが、私は人を観る目があると自負しておりますので、お構いなく」

なんつー気迫だ。
やはり鶴屋さんは凄い人間だと改めて実感する。

教師「ふ、ならいいが。次校内を走っているところを見かけたら処分を与えるからな。すぐに帰るように」

そう言って、立ち去って行った。

ハルヒ「何よ..むかつくわね..」

こうして、SOS団けいどろ大会は後味の悪いままに幕を閉じた。

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 02:55:24.99 ID:2s+xzSWB0

自室のベッドでしゃみせんを撫でて暇をつぶす。

あの後、言われた通り、着替えて即座に下校した。
ハルヒは終始いらつきながら何かを考えているようで、特に会話が弾むこともなく、解散した。
その後、シャワーを浴びて、アイスを食べながらテレビを見、晩飯を食った後、ベッドでしゃみせんと戯れるという、まぁいつも通りの生活サイクルをいとなんでいるわけである。

右手でしゃみせんを撫でながら左手で、手近にある雑誌を拾い、広げる。

その時であった。
携帯の着信音が部屋に鳴り響く。
着信画面を見ると
涼宮ハルヒの名前があった。
まったく、女子からかかってくる電話が喜ばしく思えないのは、なんとも悲しいことであると自虐に浸りつつ、通話ボタンを押す。

キョン「もしもs」

ハルヒ「ちょっとキョン!ナイスアイデアよ!思いついたわ!!」

こっちの言葉を遮り、まくし立てる。一体何事だ。

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:01:45.21 ID:2s+xzSWB0

ハルヒ「夜よ!夜の学校なら人もいないから迷惑にならないし、妙にスリルあって楽しいじゃない!!今から学校集合よ!」

キョン「ちょっと待て。ハルヒ」

ハルヒ「じゃあnってなによ」

キョン「思い切り迷惑だと思うぞ。そもそもどうやって校舎に入るつもりだ?それにはいれたところで警備員に見つかったらどう言い訳をする?」

ハルヒ「ぬ・・」

キョン「この時間だ。普通に公園でやったとしても警察に見つかったら厄介だし。昼に公園でするしかないと思うんだが」

ハルヒ「いやよ!普通に普通のシチュエーションでやっても楽しくないじゃない。ううん。学校がいいわ」

キョン「だから、それはまずいと」

ハルヒ「じゃあどうしたらいいのよ」

キョン「きつい言い方になるかもしれんが、学校は諦めたほうがいいんじゃぁないか?なんでもかんでも思い通りにはいかんのが普通だ」

ハルヒ「むう」

キョン「まぁ、明日の団活でそれに代わるアイデアを考えればいいんじゃないか?」

ハルヒ「うー。わかったわよ」

何か納得いかなさそうな声で返事をする。


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:10:12.02 ID:2s+xzSWB0

ハルヒ「じゃあ、また明日ね」

キョン「ああ、あんまり考えすぎるなよ」

ハルヒ「ん。じゃあね」

電源が切れたのを確認して
携帯を閉じる。

ベッドに横になって考える。
そう。世の中うまくいくことよりうまくいかないことの方が多いのが普通なんだよ。ハルヒ。


34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:16:21.98 ID:2s+xzSWB0

いつも通り風呂にはいり、適当に妹とも戯れて、ベッドに入る。

今日は少し疲れた。
願うならばあんまり重労働は控えてほしいものである...zzz


zzz


zzz


「・・・ン!キョン!!起きなさい!」

キョン「んお?ハルヒ??なんでお前が・・」

女の子の声で起こされ、目が覚めたら、そこは不思議の国であった。という、メルヘンな話ほどではないが、目が覚めたら学校というのもやはり中々ぶっとんだ話だとは思わないか?

古泉「起きたようですね」

キョン「古泉・・」

よく見ると、この前と同じ学校ではあっても、SOS団全員がこの場所に来ているようだ。
アダムだイブだのとわけのわからんことを言われる必要がないのは有難いが、なんだこれは。

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:20:49.95 ID:2s+xzSWB0

長門はいつも通りだが、朝比奈さんはありえないくらいオロオロしている。鶴屋さんとハルヒは、そうだな。目を輝かしているといえばいいのか。

キョン「これは前回のと」

ハルヒに聞こえないように小声ではなす。

古泉「同じですね。向こうとの連絡は不可能です。恐らく向こうの世界は消滅しているとみても差し支えないでしょう」

キョン「・・・何が原因だ?」

古泉「今はなんとも。ただしかし、貴方だけでなく、SOS団全員が来ているところから考えると涼宮さんが望んでいるのは、世界の再生などという大それたことではなく」

ハルヒ「けいどろをするわよ!!」

なるほど。
今度は世界の存続をかけた戦いか。
まったく、人様に迷惑をかけまいとして選んだ選択の結果が、全世界の人様に多大なる迷惑をおかけする結果になるとは、何とも皮肉なものである。


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:25:33.23 ID:2s+xzSWB0

キョン「一応聞くか、本気で言ってるよな?」

ハルヒ「チャンスは最大限に活かす!偉い人の言葉よ!!」

なら、もう何も言うまい。

ハルヒ「じゃぁ、開始場所に向かうわよ!」


朝比奈さんが展開についていけていないようで、更にオドオドしている。

鶴屋「大丈夫っさ。みくる!お昼の続きするだけにょろ」

朝比奈「ふえぇ..鶴屋さぁん」

大丈夫だ

けいどろということは
俺たちが勝てばハルヒは満足するだろう。古泉と長門で、上手くやってくれるはずである。

キョン「長門」

長門「大丈夫。うまくやる」

あぁ、全く頼もしい奴だ。お前は。

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:33:52.75 ID:2s+xzSWB0

踊り場につく。上を見上げると、階段の中央部から3階の天井が見えているのか見えていないのか。かなり不気味が悪い。

ハルヒ「じゃぁ、チームは昼間と同じ!!刑事は由希たちで、泥棒は私たちね!!」

キョン「制限時間は30分か?」

ハルヒ「そうね。キョン!泥棒だからって手抜いて隠れてたら駄目よ!!有希達も!本気でくるのよ!!!その上で圧勝してあげるんだから!」

ん?

古泉と長門の顔が一気に険しくなる。

朝比奈「ふえっ!?いったいどうして...ええっ!?」

ハルヒ「ん?みくるちゃんどうしたの?」

朝比奈「ふえぇぇぇ..禁則事項ですぅ..」



・・・まさかとは思うが、まさかだよな。
あぁ、本当に、世界はうまく行くことよりも、うまくいかないことのほうが多い。


38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:39:32.61 ID:2s+xzSWB0

古泉「すいません。涼宮さん。はじめる前に少しトイレにいきたいのですが」

ハルヒ「あ。いいわよ。いってらっしゃい」

なんとも、古泉からの申請はいつだって簡単に通る。あいつは俺のことが嫌いなのか。
古泉が目配せをしてくる。気持ちわるい。ウィンクするな!

キョン「あーすまん。俺もいってくる」

ハルヒ「ぬ。しょうがないわね!5分で戻ってきなさい!5分よ!」

だからお前は俺が嫌いなのか

古泉「んふっ。貴方とは一秒でも一緒にいたいという心の表れですかね」

何を言い出すんだ。こいつは

キョン「俺のことが嫌いなだけだろう。それよりも、お前らやっぱり」

長門「涼宮ハルヒによって、あなた達を手加減なく、倒すことが強制された。多少の抵抗は可能であるが、情報操作などの使用も認められている」

いつの間にか後ろに 来ていた長門が答える。

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:46:38.93 ID:2s+xzSWB0

古泉「僕も同様です。まさか神人以外に能力を使わねばならない日がくるとは」

キョン「あの様子からして、朝比奈さんもだろうな」

古泉「とはいえ、あなた方が勝利しなければ、恐らく世界は消える」

長門「それに関して、涼宮ハルヒは世界の再構築を願ってはいない。ただ、純粋にどうすればこういった状況下での遊戯が可能かを考えた末に、以前あなたとここに来たのを思い出した。あの状況を再現しようとして、起きた世界の消滅は云わば、副産物」

古泉「んふっ。ただのついでで世界を消してしまう。本当に恐ろしい力をもった女性です。涼宮さんは」

キョン「そんなことはどうでもいいだろう。問題はどうやって俺たちが勝つかだ」

古泉「逃げきってください。出し抜いて下さい」

無理だ阿呆。

長門「優先順位としては、涼宮ハルヒの精神に異常をきたす展開の防止が第一、涼宮ハルヒの願望実現は第二にセットアップされている」

キョン「ちょっとまて、いくら本気だからって死人がでるようなことはないだろう!?」

長門「これは保険。あなたは古泉一樹のいうように、どうにかして逃げて」

いやーこれは手厳しすぎるだろう。世界の消滅の責任が古泉と長門から俺たち三人に移行されてしまった。
まったく、世界で一番のお姫様でもここまで無茶な要望はしないぞ。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:52:54.91 ID:2s+xzSWB0

いい加減眠いけど、支援してくれてる人もいるみたいなんで頑張りますよ!


キョン「お待たせ」

ハルヒ「ほら、とっととやるわよ!」


おま、世界の存続を賭けた戦いなんだからもっと気長にやりませんか。

ハルヒ「開始後5分は泥棒だけの時間ね。わかった?」

コクと、長門が頷く。

ハルヒ「それじゃぁ、けいどろ後半戦!」


今度は暑くも寒くもない。
サボる理由はない。
ハルヒをここに連れてきてしまった、責任もある。

ハルヒ「開始!!!」

絶対に勝とう。

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 03:56:11.45 ID:2s+xzSWB0

今回はまずまとまって動くことにした。
三人で二階をうろつく。

もし向こうに弱点があるとしたらそれはやはり朝比奈さんだろう。

長門に関しては見つかれば終わりだし、古泉も少なくともあいつと走りあいをするのは不可能だろう。

それにハルヒと鶴屋さんも見てる前で、そんなど派手に能力を使うわけないy

鶴屋「キョンくん!!後ろっさ!」

背中を触られる。
一回

二回

キョン「ちぃっ」

体を反らす。

キョン「誰だっ!?」

朝比奈「脅かしちゃってすいません。わたしです」

そういってまた視界から姿を消す。

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:02:26.70 ID:2s+xzSWB0

ちょっと待て、いや待ってください
自由に好きな場所をいったり来たり出来るとか反則だろう!?

唯一の弱点と思った朝比奈さんですらこの威力。くそう。

ハルヒ「ちょっと、キョン。みくるちゃんさっきいきなり現れて、いきなり消えたわよね!?」

キョン「ん、あぁ、どう考えても、ここは夢だからな。なんでもありなんじゃないか」

適当に誤魔化すしかない。

鶴屋「むむー。みくるの奴、あんなことの出来る強キャラだったのかいっ」


キョン「もし、本当にいつでもどこでも姿を現せられると仮定するなら」

ハルヒ「壁を背にしながら歩いたほうがいいわね」

鶴屋「みくるはやれば出来る子って信じてたっさ」

鶴屋さんは非常に嬉しそうだ。
だが、どこからでも現れるということは一瞬でも気を抜けばアウトということだろう。

鶴屋「といっても、お姉さんまだ、みくるにやられるつもりはないにょろ」

キョン「え?」

鶴屋「ちょっと挑発してみるっさ」

そう言って、なんということか、廊下の真ん中を手をぶんぶん振り回し大股で闊歩し始めた。

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:07:02.19 ID:2s+xzSWB0

と、思うや否や、鶴屋さんの真後ろに現れる朝比奈さん。

キョン「鶴屋さんうs」

ろという前に振り返る。

鶴屋「おやぁみくる。そんなおっきなおっぱいもってる癖にあたしのも触りたいのかいっ!?」

朝比奈さんの手は鶴屋さんの胸の上。おお、夜の学校で女子二人のなんという光景。

朝比奈「ふぇっ!すいませんすいませんっ!そんなつもりはぁ..」

予想外の展開に動じて捕まえることも忘れ謝っている。
やはり朝比奈さんは朝比奈さんだ。

鶴屋「いいっさ。いいっさ。みくるもお年ごろだしね!あたしのんでよければいつでもおいでよっ!それより、ごめんっさ」

どう動いたのかわからないほど一瞬で間合いを詰め、首筋に手刀を入れる。これって漫画だけの話だと思ってました。鶴屋さんぱねぇ。

鶴屋「とりあえず、これで残り時間は目を覚ますことはないっさ!!まぁびくびくしないですむんじゃないかなっ」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:11:39.77 ID:2s+xzSWB0

とはいえ、ここで気持ちよさそうに気を失ってる朝比奈さんを放置するのは気が引ける。

キョン「どうするか」

鶴屋「あっはっは。そこまでは考えてなかったっさ!」

ハルヒ「そうね。でもまぁ、ここで寝かしといてもすぐ見つけてくれるでしょ」

キョン「ん。まぁ、それはそうなんだが」


「心配ない。後で古泉一樹が一階に運ぶ。それより、目標を補足。これより、捕獲に入る」


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:14:21.26 ID:2s+xzSWB0

曲がり角から長門が歩いてくる。

キョン「まずい!逃げるぞ!!」

長門はこの中の誰でも手に終えない。ここは引くしかない。

長門「逃がさない。対象の座標位置を確定。凍結する」

鶴屋「んんっ!?動かないにょろよ!!」

鶴屋さんの動きが固まる。
そんなモロに情報操作使っていいのか!?

鶴屋「あー。こりゃ駄目みたいにょろ。二人とも早く逃げるっさ」

長門「システム上、一度に捕獲し牢獄に連れていけるのは一人。すぐ戻る」

この様子を見てハルヒが柄にもなく浮かない表情だ。

ハルヒ「こんなの勝てるわけ、ないじゃない」


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:20:29.52 ID:2s+xzSWB0

逃げながら二階の教室にはいる。

学校、夜の教室に男女二人
俺も仮にも男だ。そういう設定を狂おしいほどに望んだこともある。
だが、現実とは悲しいもので、何が悲しくてこんな緊迫した雰囲気で実現されねばならんのかっ!!

ハルヒ「何泣いてんのよっ!!ほら早く隠れて!」

ハルヒに声をかけられ、我に帰る。
そうだ。今はなんとかこの場を凌がなければならない。

ハルヒ「今日のみんな..由希も、みくるちゃんも..なんか変よ」

まぁいつも変なんだが

ハルヒ「みくるちゃんは突然消えたり現れたり...有希に至ってはもうわけわかんないし..こんなの勝てっこないわよ..」

キョン「・・・」

ハルヒ「ねぇ、キョン。これって夢よね?夢なら私たちにも変な力ついててもおかしくないわよね?」

キョン「あぁ、そうだな」

けど

ハルヒ「勝負は勝ってなんぼよ。圧倒的差で勝って勝って勝って!障害なんてないくらいが気持ちいいわ!」

そうじゃぁないだろう

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:26:01.96 ID:2s+xzSWB0

キョン「ハルヒ」
ハルヒ「何よ」

キョン「確かに今日のあいつらはおかしなくらい強いし、これが夢なら俺たちにも力があってもおかしくない」

キョン「だがな。ハルヒ。圧倒的差で勝ったとしてもそれを夢のおかげといって、嬉しいか?」

キョン「俺たちはいつも通り、普通の人間だ。だからこそ、普通の人間でありながら、特別なあいつらに勝つことに意味があるんじゃないか?」

ハルヒ「・・・」

キョン「お前は団長だろう?あの程度の能力はハンデだと思えばいい。団長自身の努力で、力で勝つからこそ、部下はついてくるもんだ」

キョン「と、俺は思うぞ」

難しい顔をして黙り込むハルヒ

キョン「それとも自信ないか?」

顔をあげる。ああ。いい顔だ。

ハルヒ「ふんっ。キョンのくせに生意気なのよっ!あんたこそ、そんな啖呵切って、何もできないまま捕まるんじゃない!?」

キョン「馬鹿言え。もう奢らされるのは簡便して欲しいからな。たまには格好いいところも見せてやる」

ハルヒ「キョンのくせにいうわね!そうと決まれば動くわよ!!鶴屋さんを助けにいくわ!」

これでいい。全てが思い通りにいくなんてことはない。
お前がその力を持っていたとしても、その力はお前の我侭を叶えるためにあるものじゃないだろう。


49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:30:21.06 ID:2s+xzSWB0

「話はもう終わり?」

教室を出ると声が聞こえてきた。
夜の学校ならではの静寂故に、あいつの小声でも綺麗に通る。

よく見るとまだ距離はあるが、廊下のむこうに長門が立っている。似合うなぁ。

ハルヒ「キョン!!逃げるわよ!」

少し見惚れていた俺を引っ張り、反対方向に駆け出す。

だけど相手は標準装備で光速のアイシールド。差はみるみる詰められる。

キョン「くっ。どうする!?」

ハルヒ「二手に別れるわよ!!キョンは三階に行って!!」

キョン「!!わかった!!逃げ切れよ!!」

ハルヒ「あったりまえじゃない!あんたこそ簡単につかまったらただじゃおかないからね!」

ハルヒは一階に、俺は三階へと分かれて走った。


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:34:52.88 ID:2s+xzSWB0

ちなみに起きてる人います?



長門は一階へと向かって行った。

落ち着いて、よく考えてみたら
一階には鶴屋さんがいる。つまり、古泉が見張りとして立っているはず。つまり、一階を選択すれば窮地は間違いなかったわけだ。すまん。ハルヒ。必ず助け出す。

さて、三階から一階の二人を助けるための最短ルートは、踊り場上の中央階段を突っ切ることだ。
もう、正直あいつらに会った時点で終わりなんだ。策を選んでられる場合じゃない。

特攻だ。

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:37:24.37 ID:2s+xzSWB0

踊り場上の階段に向かって走る。

距離は少しあるが40秒も走ればつくだろう。もちろん足音は出来るだけ消しながらである。

そこであいつに出会う。
予想外と言えば、予想外。

キョン「鶴屋さんが捕まってるからにはお前は一階だと思ったんだが?」

古泉「えぇ、まぁ。しかし、長門さんが一階への進入を許すわけもありませんので」

キョン「確かに正論だ。で、すまんがそこを通してもらうわけには」

古泉「残念ながらいかないようです。先ほど束縛が一瞬緩くなったというのに、彼女に何を言ったのですか?」

キョン「ふつーの道徳の授業だ」

横にあった教室に入る。
なんとかして立ち位置を逆転しなければならn

「ふんもっふ!!」

ガラガシャン!

机、椅子が吹っ飛ぶ。なんぞこれ


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:40:39.18 ID:2s+xzSWB0

>>51
おっけ。もうちょいだから付き合ってね。



古泉「ふんもっふ!!」



ガシャン!ガシャン!

キョン「ちっ!ただのけいどろに光弾使うなアホ!!」

古泉「あなたがちょろちょろ逃げ回るからですよ。まぁ世界のためには逃げ切って貰わなければ困るのですが、体が勝手に..ねっんもっふ!」

ガシャン!

いやいやそれにしてもこの攻撃は度が越してるぞ!
まさか普段の鬱憤ついでに晴らしてないだろうな!?

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:45:38.76 ID:2s+xzSWB0

古泉「もっふんもっふさせさせまさせー!」

ドドドドガシャン!!

キョン「ぐおっ」

だがしめた。立ち位置が逆転した。こっからはとにかく廊下を走る。このまま走れば踊り場へ繋がる中央階段だ。幸いあいつの攻撃の被害もガラスが飛び散る程度で退路が無くなるほどではない。一気に抜けるっ!

古泉「いいですっ!いいですよっ!その調子で逃げ回ってくださいっ!んもっふ!んもっふ!」

キョン「くっこの赤玉古泉っ!」

古泉「・・・・!!」

ん?何故か知らんが攻撃が緩んだ。今のうちだ。階段まで辿り付いたし後少しだっ!!


....と上手くいくわけもないか。
向こうにはあいつがいるんだからな


長門「そこまで」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:48:33.93 ID:2s+xzSWB0

階段には長門が待っていた。

どうしようもなく後ずさる。
というかあいつが現れたこと自体がどうしようもないんだが。


キョン「あー長門?そこ通してもらえないか?」

長門「出来ない。涼宮ハルヒの力によってあなたを捕らえるように強制されている」

キョン「かといって俺がここで捕まったら世界の終わりだぞ?」

古泉「ええ。とはいえ、どんな状況化でも光明というのはあるものです」

いつのまにか俺のすぐ来ていた古泉が答える。

キョン「馬鹿言うな。俺は普通の人間だ。宇宙人と超能力者相手にどう戦えっていうんだ。あほう」

長門「誰も戦えとは言っていない」

戦わずにこの二人から逃げる..?
無理だ。逃げ場も無いし、あったところで2秒で捕まる。

古泉「あなたは普通の人間です。ですが、普通でない人間の中心にいるという点では普通ではありません。」

今更なにを言い出すんだ。こいつは。

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:50:11.71 ID:2s+xzSWB0

古泉「涼宮さんの力に抗ってるのも楽じゃないんで、そろそろ再開させて頂きますよ。ふんっもっふ!」

ぐっ...!
古泉は狙いは出来るだけ逸らしてくれている。だが、威力自体が異常だ。被弾した地面は吹き飛んでいる。このままじゃ、ジリ貧だ。

長門「あなたが私の横を通り過ぎた瞬間あなたを捕らえる」

キョン「くそっ」

戦わず
通り過ぎず
あいつらの弱点をついて
普通の人間が出来る事
いや、俺に出来ること

キョン「・・・!」

長門「大丈夫。あなたは私が守る」

キョン「っ!ああ。いつもすまんなっ長門っ!!後は頼んだ!」


そう叫んで、階段の手すりに手をかけ、一気に飛び降りた。

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:53:33.96 ID:2s+xzSWB0

鶴屋「キョンくん大丈夫かなぁ」

ハルヒ「・・・」

私が捕まってからもう15分になる。
有希がこの場を離れたってことはきっともう終わらせるつもりね...
でも、みくるちゃんはまだ眠ってるし見張り役がいないこの状況でキョンが助けにこれたら...

ガシャンドシャン!!

鶴屋「!!?一体何やってるっさ!?」

ハルヒ「さ、さぁ・・でも今なら何やっててもおかしくないわよね・・・キョン・・」

キョンの奴・・
何団長を心配させてんよ
さっき言ったじゃない
たまには格好いいところ見せるって
団長に嘘ついたら死刑なんだから!!!死刑!!


もう・・これ夢なんでしょ・・?
夢の中でくらい
かっこいいところ見せなさいよっ・・・バカキョン!!


鶴屋「・・・!!?はるにゃん上見るっさ!」
ハルヒ「え?」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:54:44.60 ID:2s+xzSWB0

落差、実に15m。いやすまん、適当に言った。
予想される被害は内蔵破裂、複雑骨折、いやすまん。あんま詳しいことはわからんが、とにかく死ぬ。

だが、俺は死なない。
何故って、俺は普通でありながら普通じゃない奴が守ってくれてるからな。

守ってくれよっ!?
守ってくださいよっ!?
駄目だ死ぬだろこれ
なんていうか本気で怖いには声出せないっていうが、あえて出してみよう。


キョン「ひょえぇぇぇぇぇぇぇぇえぇ!!」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:56:10.95 ID:2s+xzSWB0

とんっ

足から着地する。
いや、実に見事。
ああいうのを無重力体験っていうんだろうか。
ほんとにいつもすまんな長門。
今度図書館いこうな。

キョン「さて」

目の前では、ハルヒと鶴屋さんが目をぽかーんとさせて座っている。

キョン「悪い。待たせたな。ハルヒ、鶴屋さん」

と最大限クールに声をかけたつもりだったんだが、未だにぽかーんとして返事がない。少し恥ずかしい。
とはいえ、すぐに長門と古泉が追ってくるだろうし、二人に近づく。

キョン「ハルヒ、逃げるぞ。脱獄だ」



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 04:59:27.83 ID:2s+xzSWB0

そこで、ハッとして

ハルヒ「っっっ!!遅い!!遅刻!遅刻なんだから!!」

怒鳴りつけられる。結構頑張ったんだがな。まぁでも、顔を真っ赤にして怒鳴ってるのが妙におかしくて笑ってしまう。

キョン「ははっ!悪いな!アイスで勘弁してくれ!」

むぅ...と少し拗ねた顔をしながら
手を差し出す。

ハルヒ「ま、まぁキョンにしてはよくやったんじゃない?」

手の差し伸べて、ハルヒの手を掴む。

キョン「お前からそんな言葉が聞けるとは思わなかったな」

ハルヒを起こそうと力を込める。

ハルヒ「っっ!素直に喜びなさいよ!!」


が、不意に重さがなくなり、反動でベッドから落ちた。


あーベッドから落ちるのは仕様ですか。
まだ時間があったのに、帰ってきたってことは・・
勝負は勝ち負けだけじゃないよな。ハルヒ
そういえば鶴屋さん、空気だったな。すいません。


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 05:00:31.49 ID:2s+xzSWB0

キョン「暑い・・・」

相変わらずうだる様な暑さのなかくそ長い坂道を歩く。


「いよーう!キョン!!いつもダルそうだな!!」

暑苦しい奴が寄ってくる。なんだこの変人は。体感温度が5度は
上がったぞ。
だるいので無視を決め込んでいると、5分もすれば大人しくなった。
やればできるじゃないか谷口。


教室に入ると、外とはまた違った暑苦しさ、いや蒸し暑さに帰りたくなる。

窓際最後部列ではあいつが肘をつきながら、窓の外を眺めていた。

特に挨拶をすることもなく
自分の席に倒れこむ。

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 05:01:30.00 ID:2s+xzSWB0

ハルヒ「だっらしないわねぇ...ちょっとはしゃきっとしたらどうなの」

後ろから罵声が飛んできた。
ええい、めんどくさい。

キョン「この暑さで元気になれるのはお前と鶴屋さんくらいだ...俺は寝る」

振り返ることもせずに机に突っ伏しながら答える。

ハルヒ「こういうのは気の持ちようなのよ。しんとう滅すれば火もまた涼しって奴よ」

キョン「そういうのは出来るやつだけやってくr...」

後ろから溜息が聞こえる

ハルヒ「はぁ..なっさけないわね。昨日はちょっとは、その.....(ボソ)...」

キョン「ん?なんか言ったか?」

振り返って尋ねるとハルヒは顔を真っ赤にして

ハルヒ「なっなんでもないわよ!!バカキョン!!!」

と叫んできた。あぁ暑いなこの。
実は聞こえていたのに、意地悪したくなった罰かね。
まぁなんだ。滅多に聞けない今の言葉は昨日の功労への褒美として、胸にしまっとくとしよう。

キョン「まったく..やれやれd...zzz」

End

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/12(水) 05:11:31.85 ID:2s+xzSWB0

お疲れ様です。

SSなんか書いたことなかったんですが、とある切欠で書いてみようということになりました。
実際、ストーリー展開はすごく気に入ってたんですが、それをうまく文章に表現できない自分の未熟さをを思い知りましたが
時間帯のお陰か、変に叩かれることがなくてよかったです。

最後まで付き合ってくれた方、本当にありがとうございました。
寝ます。おやすみなさい。



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