妹「キョンくーん、この子は友達のなのはちゃん」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/09(水) 20:01:01.04 ID:8I6nQyx+0

なのは「こんにちは、高町なのはです」

キョン「こんにちは、うちの妹をよろしくな」

なのは「はい」ニコ

キョン「うん?フェレットと一緒なのか」

なのは「はい、友達のユーノ君です」

キョン「そっか、よく逃げないな…」


なんて妹が新しい友達を連れて来た。
こんなことは他愛もない出来事なのだが、
その次の日からとんでもない事件に巻き込まれることになる。




〜リリカルマジカル魔法の言葉、情報統合思念体は宇宙人なの〜

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:03:28.89 ID:8I6nQyx+0

次の日

キョン「おっす、長門。皆はまだか?」

長門「…まだ」

キョン「そっか…」

長門「…ぺら」

キョン「相変わらず難しそうな本読んでるな」

長門「…」

キョン「どうした?長門…こっちの方を見て」

長門「昨日」

キョン「昨日がどうした?」

長門「会った?」

キョン「誰に?」

長門「異世界人」

キョン「全く心当たりないな…」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:06:45.16 ID:8I6nQyx+0

長門「…ならいい」

キョン「何なんだ?」


ドッカーン!!

ハルヒ「ねぇねぇ聞いた聞いた?」

キョン「ドアを蹴るな、一体どうした?」

ハルヒ「なんか今日街の方で大きな事故があったんだって!」

キョン「事故?」

ハルヒ「なんでもかなり大きな爆発だったみたいよ。
     しかも住宅地のど真ん中で!」

キョン「それは物騒だな…」

ハルヒ「みくるちゃんと古泉君が来たら現場に行くわよ!!!!」

キョン「勝手に決めるなよ…」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:09:23.68 ID:8I6nQyx+0

ガチャ

古泉「こんにちは」

みくる「遅くなってすみません〜」

ハルヒ「お、来た来た!さっそく行くわよ!」

古泉「えっと、どこにですか?」

ハルヒ「事故現場よ!」

古泉「あぁ、今日のお昼にあった…」

ハルヒ「さすが古泉君、話しが早いわね!じゃあ出発〜」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:11:16.05 ID:8I6nQyx+0

……



キョン「来たはいいが、何も見れないな…」

ハルヒ「邪魔なのよ警察は!」

キョン「それは向こうのセリフだろうぜ」

ハルヒ「せっかく私たちが来てあげてるのに何よあの態度!」

キョン「お前が来たところで解決できるとは思えんがな」

ハルヒ「は〜あ、あほらし、学校帰るのも面倒だからこのまま解散するわよ!」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:16:15.43 ID:8I6nQyx+0

キョン「しかしこれじゃ、早く家についちまうな…」

キョン「ちょっと1人で寄り道でもしてくか…」

……


そうして、繁華街に向かう途中公園の横を通ると女の悲鳴が聞こえた。

女「きゃああああ」

キョン「ど、どうしたんですか!?」

慌てて、声の方へ駆けつける…
すると、そこには見たことのないような生物がいた。
見た目は犬に似ているが、大きさが普通の3倍はある。
それに明らかにこちらに敵意を向けている。

キョン「お、おい…なんだよこれは…」

くそ、誰かいないのか…
辺りを見渡すが誰もいない…
大きな犬のような怪物はこちらを向いて何時迫って来てもおかしくない状況だ。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:22:30.00 ID:8I6nQyx+0

俺はこういう事態になれているせいか今の自分の現状がよくわかる。

このままではまずい…
かと言って普通の人間の俺にはどうすることもできん。

長門がいてくれれば…

そう考えてるうちに犬らしき化け物は俺にとびかかってくる。
あぁ、俺死んだな。


『Protection』

機械的な女性の声とともに、俺の目の前に一人の少女が現れる。

なのは「だ、大丈夫ですか?」

それは紛れもなく、昨日会った高町なのはちゃんであった。
なのはちゃんは少女アニメにでも出てきそうな魔法使いの様な格好をして、手には杖が握られている。

キョン「な、なのはちゃん?」

なのは「話は後です。
     行くよ、レイジングハート」

『stand by Ready』

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:27:56.34 ID:8I6nQyx+0

なのは「はぁぁぁ」

なのはちゃんは杖に力を溜めるように、集中している。

『sealing mode setup』

さっきから聞こえてくる英語は杖からか?

なのは「いっけぇぇぇ」

そう言うと杖からピンク色の光線が迸る。
その光はまっすぐに怪物の方へ向かい、一瞬のうちに突き刺さる。

犬は段々と姿を変えて、もとの大きさに戻っていく。
そして、青色のきれいな宝石が犬の上に浮かんでいる。

なのは「リリカルマジカル ジュエルシードシリアル21」

『sealing』

すると、宝石はなのはちゃんの持っている杖に吸い込まれて言った…
どう見ても魔法少女…だな…

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:31:41.69 ID:8I6nQyx+0

なのは「お兄さん…」

自分の正体がばれてしまったことがいけなかったのか
なのはちゃんはこっちの方を見て寂しそうな顔をしている。

俺は宇宙人や未来人や超能力者と毎日一緒に過ごす身だ。
今更魔法使いなんぞには驚かん。

キョン「な、なのはちゃん…」

なのは「ご、ごめんなさい!!」

そう言うとなのはちゃんは後ろを向き走り去ってしまった…。

今日長門の言っていた「異世界人」とはあの子のことなのか?
妹には黙っておくことにしよう。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:38:03.12 ID:8I6nQyx+0

そんな異常事態があったのにも関わらず、次の土曜日まで、何事もなく過ごすのであった。
てっきり古泉あたりが、新勢力の発表をするのかと思ったがそのようなそぶりは一切ない。
きっと気づいているのに違いないのだが、わざと何も言わないのであろう。
また、それは長門や朝比奈さんにも言えることである。

そしてこの日は休日。
妹がまたなのはちゃんを連れてきた。
もちろん俺はなのはちゃんが魔法少女であることは妹には言っていない。

なのは「こ、こんにちは…お兄さん」

少し怯えている感じだ。
いつ自分の正体がばらされるか心配なのだろうか。
警戒心を与えないよう、こちらも適切な態度をとらなくてはな。

キョン「こんにちは、なのはちゃん」

思いっきりの笑顔で言ってやった。
こんな小学生の女の子を不安にさせてもしょうがあるまい。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:42:21.10 ID:8I6nQyx+0

妹「ちょっと、ジュース持ってくるねぇ」

てってって…と台所に向かう妹。
その隙を見て俺はなのはちゃんに話しかける。

キョン「なのはちゃん、この前のことは内緒にしておくから大丈夫だよ」

俺は安心させるためにそう言った。
それを聞いてなのはちゃんは嬉しそうに

なのは「あ、ありがとうございます。実は正体が妹さんにばれてないか心配でした…」

テヘっと自分の頭を小突いてペロッと舌を出す。
その子供っぽい仕草が妙に可愛い。

キョン「それに、俺は普段から特別な体験をしてるから驚かないさ。
    誰にも言わないよ、約束する」

なのは「えへっ」

極上の笑顔で答えてくれた。

言っておくが、俺は少女だとか幼女だとか、そっちの方には全く気はない。
俺はどちらかというと巨乳が好きで…いやいや…

しかし、この時のなのはちゃんは異常なほど可愛かった。

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:47:14.42 ID:8I6nQyx+0

??「よかったねなのは」

なのは「ユーノ君!」

キョン「なに?フェレットが喋るのか?」

やや驚かされたが、これくらいでは参らんぞ。
そこで寝ている三毛猫も何を隠そう喋っていたのだからな。
フェレットが喋るなんて珍しくもなんともない。

ユーノ「ありがとう、キョンさん。
    なのはは優しい子だから人間関係が崩れるのが嫌なんだ。
    キョンさんが、そういう人でほっとしてるよ」

キョン「いや、お礼を言うのはこっちの方さ。助けてくれてありがとな。
    正体がばれる危険を犯してまで助けてくれたんだもんな」

ユーノ「なのはは優しいからね」

なのは「い、いやぁ…///」

照れているなのはちゃんもまた可愛かった。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:54:31.11 ID:8I6nQyx+0

妹「ジュース持って来たよ〜」

なのは「ありがとう」

妹「キョン君も一緒にあそぼ〜」


今日はハルヒの魔の手から解放されて
部屋でゴロゴロ寝ようかと思っていのだが、
なのはちゃんを見ていると俺も妙に遊びたくなった。

キョン「よし、3人でどっか行くか?」

妹「わーい、なのはちゃんもいいよねぇ?」

なのは「うん♪」


こうして、この日は小学生の女の子2人と遊びに行くことになり、
食事をして、買い物をし終えると、もう夕方になっていた。

今俺はは公園のベンチに座り、2人で戯れる少女を眺めている。

キョン「こうやって見ると…普通の女の子にしか見えないな…」

思わず口に出る。どこにでも居そうな小学生。
しかし、その正体は魔法少女…

ハルヒ、これもお前が望んだのか?

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 20:59:16.84 ID:8I6nQyx+0

次の日、この日は日曜日であり、今日こそは家でゴロゴロしようと決意していた。
しかし、それは電話の着信音によって妨げられた。

どうせまたハルヒだろう…
そう思って携帯電話を見る。
しかし、メールボックスの名前欄には珍しいやつの名前があった。

キョン「長門…?」

『今日、家で待つ』

ただそれだけの内容が書かれていた。
愛想もなにもないメールが長門らしい。

俺は急いで長門の家に自転車を走らせた。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:03:54.47 ID:8I6nQyx+0

長門の家に着いた俺は、部屋の中へ招かれる。

キョン「それで、どうしたんだ長門?」

長門の方から用事があるなんて
きっとまた良くないことに違いない。
これで、今日デートしようという内容なら歓喜のあまり発狂する。

長門「異世界人」

ほらやっぱりそういう話だ。

キョン「なのはちゃんのことか?」

長門「コク」

キョン「なのはちゃんがどうかしたか?」

長門「彼女の戦闘はあまりにも、地域への影響が強い。
   この間の事故も彼女の戦闘によるもの」

キョン「ふむ、魔法少女みたいだからな」

長門「このままでいずれ涼宮ハルヒに見つかってしまう。
    早急に手を打つべき」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:08:38.92 ID:8I6nQyx+0

キョン「どうすればいい?」

長門「方法は2つ」

長門「1つ目は彼女の存在を消す」

キョン「どうやって?」

長門「私が直接行く」

キョン「却下だ。俺が許さん。2つ目は?」

長門「彼女の戦闘には目的があるように思える。
   その目的を達成するべく私たちがサポートして、戦闘を終わらせる」

キョン「最初からそれしかねーじゃねぇか、何だよ1つ目の選択肢は」

長門「…あなたが彼女と仲良くしていたから」ボソ

キョン「なんだって?」

長門「…何も」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:14:27.25 ID:8I6nQyx+0

キョン「よし、話は決まったな。なのはちゃんに伝えておくよ。
    ものすごい助っ人がいるってな」

ははは、と笑みがこぼれる。
なのはちゃんの役に立てるのが自分でも嬉しいようだ。
しかし、協力してくれるのは主に長門の力が大きいのだが…。

キョン「ありがとな、長門。いつもすまない」

長門「…いい」

少し俯く長門。

キョン「じゃあ、またな…」

そう言って俺は長門の部屋を出る。
見送ってくれた長門が少しさびしそうだったのは気のせいだろうか。

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:19:34.29 ID:8I6nQyx+0

そして俺は早速家に帰り、妹になのはちゃんの家の住所を聞き出す。

妹「キョン君どうしたの?なのはちゃんち行くの?」

ここで「行く」と言ったらきっとついてくるだろう。
俺は適当にごまかし、1人で出かけることにした。



……



キョン「ここか…」

なかなか大きい家である。
いきなり訊ねても怪しいのでなのはちゃんが帰ってくるのを待つ。
さすがに高校生の俺が小学生の少女を訪ねるのは見た目的によろしくない。

そして待つこと2時間…
なのはちゃんがユーノと話しながら歩いてくる姿が見えた。

他の人と一緒じゃなくてほっとした俺はなのはちゃんの方へ歩み寄った。

俺のことに気づくと、ニコっと笑って答えてくれた。
いつも着ているオレンジ色の服がとても似合っている。

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:29:42.87 ID:8I6nQyx+0

そして俺は家に帰る前になのはちゃんを呼びとめて、
ハルヒの神がかり的な能力のことは内緒にしつつ、
なのはちゃんに協力したいという意志を伝えた。

なのは「で、でも…ジュエルシード集めは危険で…その…」

何やらいいずらそうにしている。俺たちの協力を断りたいのだろうか。

ユーノ「なのははキョンさんが危険な目に合うのが心配なんだ。
     一緒にいればこの前みたいなことも何回もあるだろう」

なのは「そ、そうです!お気持ちは嬉しいんですが…」

危険な目にあうことは分かっている。
しかし俺もここで引き下がるわけにはいかない。
SOS団の為に、なのはちゃんの為に。

キョン「実は、協力したい理由は君の力になりたいというだけじゃないんだ」

なのは「は、はぁ…」

キョン「君の戦闘を良く思っていない人がいるんだ。近隣住民に迷惑が及んでいるだろう?
    だから、それも解決するために協力したいんだ。君の為だけじゃない」

なのはちゃんの性格から、こういうことを言えばいいんだと分かった。
小学生を丸めこもうとしている自分が情けない。

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:33:30.60 ID:8I6nQyx+0

なのは「…!?そういうことだったんですか」

近隣住民に迷惑をかけていたことを反省しているらしく、
俯いて寂しそうにしている。

キョン「だ、だから、俺も協力するよ。
    これ以上被害をださない為にも…ね」

なのは「…は、はい…わかりました」ニコ

ニコっという笑顔で返事をしてくれる。
この子は本当に良い子だ。
相手の気持ちを考えて、思いやりもある。

俺はこの子の魅力にだんだん惹かれて行った。

言っておくが俺はロリコンではない。
しかし、それを覆すほどの魅力がなのはちゃんにはあった。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:39:02.66 ID:8I6nQyx+0

こうして上手く話がまとまり、休日が終わって行った。

そして、2日後の火曜日、
めんどくさい数学の授業を聞いていると、突然目の前が真っ暗になる。

キョン「な、なんだ?」

今自分は声を発したのかが分からないくらいおかしな感覚だ。
どうなってる?

あれこれ考えるうちに、俺の下の椅子はなくなり尻もちをついた。

キョン「いてっ」

いつの間にか俺は外へ移動していた。
ここはビルの屋上か?
目の前には長門の姿があった。

長門「彼女の戦闘が始まった為強制的に移動させた」

言ってる意味がすぐわかった。
なのはちゃんが闘っているということだ。
協力すると約束した。ならば授業を聞いている場合ではない。

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:45:23.22 ID:8I6nQyx+0

上を見上げると、なのはちゃんが空を飛んでいる。

杖を振りかざし、光線を出している。
光線の先には空を飛ぶ鳥の様な化け物の姿があった。

なのは「あ、お兄さん…はぁはぁ」

そう言って近づいてくる。
息が切れて疲れているようだ。

キョン「大丈夫か?」

なのは「…大丈夫!」

そう言うと、再び化け物の方へ待って飛んでいくなのはちゃん。

呪文を唱えて意識を集中すると杖の形が変形する。

なのは「ディバインバスター」

彼女の目の前に魔方陣のようなものが出来上がり、
そこから見るからに強力そうな光線が飛び出す。

光線は見事的に命中し、化け物の姿は普通の鳥の姿に戻って行った。

なのは「リリカルマジカル ジュエルシードシリアル16」

『sealing』

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:50:11.35 ID:8I6nQyx+0

なのは「ふぅ…」

今日の戦闘で疲れている様子だ。

なのは「ありがとう、来てくれて」ニコ

彼女はいつも笑顔で俺に話してくれる。
それだけでも心が癒される。

キョン「あぁ、だが俺は何もしていないがな」

なのは「あ、そっか…てへ」

と、舌を出すなのはちゃん。

なのは「何かお兄さんの顔が見れて嬉しくってつい…」

それは社交辞令でも嬉しい言葉だ。
俺もなのはちゃんの顔が見れて嬉しかった。

高校生と小学生のラブコメらしい展開の中、
俺の制服の背中の部分が「くいくい」と引っ張られる。

振り返ると、長門が制服を引っ張っていた。
その表情は無表情でありながらもどことなく怒りがあるように思えたのは気のせいだろうか。

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 21:54:26.77 ID:8I6nQyx+0

長門は向いのビルを指さす。
俺となのはちゃんはその指の先へ目を向けると、
角が無くなったビルが建っている。
先ほどの戦闘で光線が当たったようだ。

なのは「うぅ…ご、ごめんなさい…また…」

今にも泣きだしそうになる。
責任感の強い彼女は自分のせいで誰かが犠牲になったことが辛いようだ。

長門「直す」

なのは「えっ」

長門「情報操作は得意」

そう言って長門はわけのわからない呪文を唱えだす。
見る見るうちにビルは逆再生をしたビデオを見ているかのように復元されていく。

なのは「うわぁ」

なのはちゃんの顔に笑顔が戻った。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 22:00:58.97 ID:8I6nQyx+0


需要があるのかわからんが、
もし残ってたらまた後で続き書きます。

支援してくれた人ありがとう。

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 23:03:37.23 ID:8I6nQyx+0

なのは「本当にありがとうございます」

深々と頭を下げるなのはちゃん。

長門「いい」

俺たちにとっても街が壊されるのは良くない。
犠牲がどうのこうのというより、ハルヒに見つかるのがまずいからだ。
だがこうして長門が壊れた街を修復すれば見つかりにくくはなるだろう。

キョン「よかったね、なのはちゃん」

ニコっと笑顔を見せる。

なのは「うん、ありがとう。お兄ちゃん!てへへ///」

俺に対する呼称が「お兄ちゃん」となったのを聞き逃さなかった。

キョン「どういたしまして、なのは」

俺はそれだけで親しくなったような気がして嬉しかった。

86 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 18:25:08.57 ID:OLPy7M9v0

ユーノ「長門さん、君はすごい魔法を使うんだね」

長門「魔法じゃない、情報操作」

なのは「情報操作?」

長門「そう」

キョン「長門は魔法使いじゃないんだ」

ユーノ「魔法使いでもないのにこんなことが?」

長門「私は情報統合思念体によって作られた有機物に過ぎない」

なのは「情報統合思念体って?」

情報統合思念体を一度聞いただけで、
繰り返し同じ言葉を言えるとはこの子は頭がいいんだな。

長門「地球の生物から呼称は宇宙人が適切かと思われる」

なのは「う、宇宙人!?」

なのはは明らかに驚いている顔だ。
まさかこんな可愛い女子高校生が宇宙人だとは思えまい。
俺も未だに信じられないくらいだ。

87 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 18:40:43.95 ID:OLPy7M9v0

こうして、なのはのジュエルシード集めは
俺たちとの共同作業で行われることになった。

なのはの戦闘中は長門の防御壁で外部に情報が漏れないようにする。
そして魔法で壊れた街は長門が直す。

そうすることによって、ハルヒになのはの情報が漏れることはない。

なのはは何にもしてない俺にいつも感謝の意を表してくれる。
俺はその笑顔が見れることが幸せだった。
いつからだろうかなのはに会うのが嬉しくなったのは。

これからも、こんな生活が続くのかと思うとう気持ちが高揚した。
別になのはと関係を築くことが目的ではない。
年の差があるのは明らかだ。

ただ、俺は彼女の笑顔が見たかったのだ。



〜リリカルマジカル魔法の言葉、情報統合思念体は宇宙人なの〜

                                  終わり

88 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 18:43:26.77 ID:OLPy7M9v0

それは平凡な小学三年生だった私の高町なのはに訪れた小さな事件。
受け取ったのは勇気の心。手にしたのは魔法の力。
とある出会いがきっかけでジュエルシードを集めることになった。

友人のお兄さんに正体が見つかった時私は不安でいっぱいだった。

でも、お兄さんは私の事を一番に考えてくれてた。
私の為に力を貸してくれた。

今は私の中でお兄さんの存在が大きくなっているのがわかる。
お兄さんの笑顔を見るのがすごく好き。

胸が高鳴る。体が熱い。

この気持ち…よく分からない…




〜次回魔法少女リリカルなのは、初恋は甘くて苦い大人の味なの〜

90 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 18:51:40.32 ID:OLPy7M9v0

魔法少女なのはと出会って3週間が経つ。

俺と長門はジュエルシードとやらを集めるなのはに協力することとなった。
その理由はハルヒになのはの存在が見つからない為に、
というのは表向きで、
俺の気持ちの7割はなのはが喜んでくれればそれでよかったからだ。

戦闘は時間に関係なく行われていた。
昼間が多いが、夜中に呼び出されることもある。

俺でさえ体力的に厳しいのだ。
なのはの体調が心配になるのは当然である。

次の土日にでも気晴らしに遊園地にでも誘ってみようか。
それとものんびりと食事でも嗜むか。

そんななのはの事を考えながら、眠たい授業をやり過ごす。

91 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 18:57:53.83 ID:OLPy7M9v0

ふと、窓の向こうの校庭でキラリと光るものが目に入った。
いつもは面倒で気にも留めないような事が今日に限って心に残る。

昼休み、俺は光るものを探しに校庭の草むらにしゃがみ込んだ。
俺はなぜここまでしてるのか自分でも分からない。
普段ならまずこんなことはしないだろうに。

でも俺の心を動かす原動力となったのはなのはだった。

キョン「あった…」

キラリと光る青色の水晶。
間違いないジュエルシードだ。

俺は少しでもなのはの役に立ちたかった。
もう彼女の疲弊した姿は見たくない。
だから、少しでも彼女の助けになるなら、
こんな校庭の草むらで四つん這いになるのも苦ではない。

俺はジュエルシードをポケットの中に入れた。
今日の帰りにでもなのはに渡そう。

93 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:04:35.81 ID:OLPy7M9v0

そして放課後、いつも通りSOS団は活動し、
俺と古泉はいつも通りゲームをし、
朝比奈さんはお茶くみをし、
長門は本を読み、
ハルヒはパソコンに向かって熱心に何かを見ているようだった。

何事もない日常だった。
ただ、俺のポケットにジュエルシードがあること以外は。



その日の帰り、俺はなのはの家に行こうと思って
足早に帰ろうかと思ったのだが、ハルヒに呼び止められた。

ハルヒ「ねぇキョン」

キョン「なんだよ」

ハルヒ「あんた最近おかしいんじゃない?」

キョン「何が?」

俺が瞬間移動したりだとかは長門の情報操作でなんとかしてくれているはず。
魔法少女と会っているとはばれるはずがない。

ハルヒ「最近、やけに機嫌いいじゃない」

確かに俺はここ最近機嫌がよかった。
これも彼女と会ったおかげだろう。
しかし、ハルヒの洞察力も相変わらず凄いな。

94 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:11:00.79 ID:OLPy7M9v0

学校から出たらすぐの坂道を歩きながらハルヒと話す。

ハルヒ「ねぇねぇ、何があったのか教えなさいよ」

嬉しげに聞いてくるハルヒ。
だが、こいつには決して教えられん。

キョン「べ、別に何もないが」

平静を装って答えるが、なかなか上手くいかないものだ。

ハルヒ「嘘つけ!教えろ」

ハルヒは俺に笑顔で飛びついてくる。
どうやらハルヒも機嫌はいいらしい。
これは古泉もバイト代の稼ぎが少ないことだろうよ。
しかし、胸が当たっているのは…気のせい…じゃねーな…

95 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:16:07.01 ID:OLPy7M9v0

キョン「な、何でもねーよ///」

ハルヒの胸の感触を味わいながら答えてしまう。
我ながら情けない…
だから俺はロリコンじゃないと言っているだろ。

ハルヒ「何か面白い事でもあったんでしょ?この鞄の中?」

ヒョイと俺の持っていたカバンを盗み取るハルヒ。
別にその中には何も入っちゃいないが、とられるのは癪に触る。

キョン「ば、馬鹿…返せ…」

ハルヒ「あはは…ばーか」

ハルヒは嬉しそうに、アッカンベーして俺を挑発する。
そんなハルヒの笑顔も可愛かった。

キョン「やれやれ」

俺もなんだか穏やかな気分になった。
しかし安心したのは束の間で、俺の視界にはある人物が映った。
その人物は俺達の方を見てキョトンとして立ち尽くしていた。

キョン「なのは…」

見られた。なのはにハルヒと楽しそうに下校している姿を。
ハルヒと下校することは珍しいことではないし、特に何でもないのだが、
俺にもよく分からんが、今の状況は非常にまずい気がする。

96 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:19:30.69 ID:OLPy7M9v0

ハルヒ「ん?どこ見てんのよ?」

ハルヒも俺と同じ方へ視線を向ける。
しかしそこには誰の姿もなかった。
なぜならば、俺たちの姿を見たなのはは走ってどこかへ行ってしまったからだ。

キョン「…」

ハルヒ「どうしたの?顔色悪くなったみたいだけど…」

そりゃ悪くもなるさ。
なのはに見られた。
なのはに見られた。

俺は特に悪いことをしているわけではないはずなのだが、
罪悪感で胸が締め付けられそうになった。

キョン「悪い、今日はもう帰るな…」

ハルヒ「う、うん…」

心配そうに見つめるハルヒ。
俺はそんなハルヒに背を向けて家へ向かった。

98 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:22:48.91 ID:OLPy7M9v0

俺は家に帰ると、飯も食わずに部屋に籠った。

自分のしでかしたことを思い出して。
なのはのあの驚いた様な何が起こったのかわからない表情を思い出して。
俺は胸が苦しくなった。

なぜ?
なぜ俺が苦しい思いをしなければならない?

誰のせいだ?
いや誰のせいでもない。

なぜこんなにも苦しい…


そうか…

「俺はなのはが好きだったんだ」

99 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:25:22.95 ID:OLPy7M9v0

その瞬間、ポケットに入れておいたジュエルシードが輝き出す。
はっきり言って下校以来、ジュエルシードの事は忘れていた。

キョン「何なんだ?」

光は輝きを増し続け辺りを光で満たし続ける。

突然、俺の体に異変が起きる。

体が熱い…

何だ…これは…


「ぐわああああああああ」






-----そこで俺の意識はなくなってしまった。

102 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:28:35.89 ID:OLPy7M9v0

なのは「お兄ちゃん…彼女いたんだ…」

彼女がいたとしてもおかしいことではないのに、
私の胸が締め付けられるように痛い。

どうして…

今までお兄ちゃんの嬉しそうな顔を見れば私も嬉しかった。

でも、今日は違う。
お兄ちゃんの嬉しそうな顔を見た途端苦しくなって…

なのは「ユーノ君…私…どうしちゃったのかな…」

ユーノ「なのは…」

ユーノ君が慰めてくれるように頬を舐める。
くすぐったさが逆に心を軽くしてくれる。

なのは「ありがとう…ユーノ君」

103 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:31:22.19 ID:OLPy7M9v0


なのは「……!!?」

ユーノ「…!なのは!この感じ!」

なのは「うん!ジュエルシード!」

近くで反応を感じた。
でも…今の私に上手く魔法が使えるか不安だった。

だけど、迷っちゃいけない!
成功すればまたお兄ちゃんは笑ってくれる。

なのは「いくよ!ユーノ君」

変身を遂げた私は、ジュエルシードに向かって飛んでいく。

ジュエルシードを手にしたものが誰なのかも知らずに…

104 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:35:19.83 ID:OLPy7M9v0

現地についた私は驚きのあまり足が震えた。
見覚えのある建物、見覚えのある部屋…

反応は明らかにそこから出ていた。

なのは「…うそ…」

ユーノ「なのは…」


恐る恐る部屋の中を覗いた。
目に映ったのは…

できれば予想が外れて欲しかった人物がそこには居た。

なのは「お兄ちゃん…どうして…」

だが、その姿は決して相手を怯えさせる容姿ではなかった。
優しく、相手を包み込んでくれるような…
お兄ちゃんらしい姿…

ユーノ「なのは!ジュエルシードだけを取り出すんだ!」

もうそれしか方法はない。お兄ちゃんを傷つけず助けるには…

なのは「うん!行くよレイジングハート」

107 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:38:45.01 ID:OLPy7M9v0

だけど私の前に突然1人の少女が現れる。

よく知っている人。
私と同じ魔法使い。
ジュエルシードを集める女の子。

なのは「フェイトちゃん!」

フェイトちゃんは無言で私の方を見るとすぐに目をそらしてしまった。


『Plasma Lancer』

フェイトちゃんの杖から稲妻が飛び出す。

なのは「だめ!その人は!」

『Protection』

私は必死で彼を庇う。
絶対に傷つけさせない為に…

108 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:42:23.24 ID:OLPy7M9v0

フェイト「どうして?ロストロギアは目の前なのに」

なのは「ダメ!あの人はダメなの!」

フェイト「どいて」

フェイトちゃんのバルディッシュが鎌へと姿を変え私へ振り下ろされる。

カキン

レイジングハートでそれを受け止める。

なのは「お願い!フェイトちゃん!今日だけは…
      今日だけは見逃して!」

フェイト「聞く理由がない」

『Thunder Rage』

フェイトちゃんの魔法がお兄ちゃんの方へ向かって迸る。

ダメ…間に合わない…

110 名前:[] 投稿日:2009/12/10(木) 19:46:52.07 ID:OLPy7M9v0


バチン!!!バチバチバチ…

もう、お兄ちゃんは助からないと思った。
私よりもずっと強力なフェイトちゃんの強力な魔法…


しかし、フェイトちゃんの稲妻は彼の家に向かうことは無かった。
なぜなら…目の前には彼女の姿あったからだ。

なのは「ユキお姉さん!」

彼女は右手を前に出してフェイトちゃんの魔法を受け止めたのだ。

フェイト「な…なに…?」

長門「パーソナルネーム、フェイトテスタロッサを敵性と判定」

え?今何て言ったの?

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 21:44:37.10 ID:OLPy7M9v0

長門「抹殺する」

そう言うと彼女は一瞬のうちにフェイトちゃんの後ろへ回り込んだ。

フェイト「な…」

何も言えないうちに、フェイトちゃんは彼女の膝蹴りを喰らい後方へと飛ばされる。

フェイト「ぐはっ」

っと苦しそうな顔をして堪えている。
それを追うようにユキお姉さんが向かっていく。
彼女は頭をくるんと足元へ回し、体を一回転させつつかかと落としを放つ。
その一瞬のうちにフェイトちゃんは体制を整えバルディッシュでそれを受け止める。

フェイト「くっ…」

なんとか彼女の繰り出す攻撃を受け流しているフェイトちゃんであるがどう見ても分が悪い。

長門「消えて」

そう言って右手をフェイトちゃんに向けて聞いたことの無いような呪文を唱える。

フェイト「ごめんなさい…かあさん…」

死を覚悟したのか、フェイトちゃんが微かにそう言っているのが聞こえた。

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 21:48:28.98 ID:OLPy7M9v0

なのは「やめて!」

私は我慢ができずに2人の間に入って両手を広げる。
フェイトちゃんが苦しむ姿を見たくなかったのだ。

長門「なぜ」

なのは「ダメなの!フェイトちゃんは…悪い子じゃないから!」

長門「彼を殺そうとした。敵」

なのは「確かにそうかもしれない…それはすごく悲しいこと…でもダメなの!」

長門「分かった」

私はその言葉を聞いた瞬間ほっとして体の力が抜けた。
でも私の考えは甘かった。

長門「高町なのはを敵性と判定。抹殺する」

ぞっ…
私の背中に悪寒が走る。
ダメ…この人には勝てない…

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 21:56:25.70 ID:OLPy7M9v0

ユキさんの攻撃が繰り出される。
肉弾戦だけでなく、時には飛び道具まである。

私は受けるのが精いっぱいでどうすることもできなかった。

あっという間に私は彼女につかまってしまった。

長門「私はあなたが嫌い」

長門「あなたが現れから彼の気持に変化があった」

長門「あなたは私の敵」

ユキさんが何を言ってるのか分からなかった。
でも表情を少しも変えない彼女から伝わってきたものがあった。
彼女の言動や表情からは全く想像がつかないのだが私には分かる。

---この人は誰よりもお兄ちゃんのことを思っている---

そのことがはっきりと分かった。
そう思うと私は心が楽になった。
今なら死ぬことを受け入れられる。
お兄ちゃんはきっとユキさんが守ってくれる。

なのは「お姉ちゃん、ありがとう」ニコッ

私は思いっきりの笑顔でこう言った。

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 22:03:41.98 ID:OLPy7M9v0

私が笑顔でいるのを見てか、ユキさんの動きが止まる。

表情は全く変わっていない。
でも彼女の気持ちが伝わってくる。

なのは「…泣いてるの?」

私でもなぜそんな事を言ったのかわからない。
でも、そんな気がしたのだ。

彼女は黙ったまま掴んでいた私の体を放す。

長門「…」

なのは「お姉ちゃん…」

長門「ごめんなさい」

そう言うとユキさんはお兄ちゃんの家へと向かっていく。
部屋へと侵入し、ジュエルシードの力で変異した彼の体に触る。
その彼女の表情はとても寂しげであるような気がした。

あっという間に、ジュエルシードはお兄ちゃんの体から取り出され、
お兄ちゃんの姿は見る見るうちに戻っていく。

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 22:09:54.30 ID:OLPy7M9v0

お兄ちゃんの体の様子が落ち着くのを見届けると、
ユキさんは私の方を見る。

その顔は相変わらずの無表情だったけれど、
なんとなく気持ちが伝わる。

きっと
---彼はあなたに任せる-----

そういう意味だったんだと思う。

ユキさんは呪文を唱え始める。
すると彼女の姿がゆっくりと半透明になっていく。

消えそうになる瞬間…

彼女は私に向かって微笑みかけてくれたような気がした。

-----ありがとう-----

彼女の意思はここで途切れた。
私は2度とお姉ちゃんには会えないことが分かった。

なのは「…お姉ちゃん…」

私の声だけが夜の寒空に僅かに響いた。

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 22:15:49.13 ID:OLPy7M9v0

ん?何だ?眩しいな…

気がつくと俺がベッドの上で寝ていた。
いつの間にか寝ちまったのか…

しかし、制服のままで寝るとは俺も相当疲れてるな…

ふとベッドの下に何か落ちていることに気づく。

キョン「…しおり?」

それは本に挟むための栞だった。
手に取ると、それは長門が書いてくれたものだとすぐに分かった。
こんな風にメッセージを送るのは長門しかいない。

そこには一言、


----ごめんなさい-----


とだけ書かれていた。

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 22:26:14.23 ID:OLPy7M9v0

俺は嫌な予感がした。

長門にはもう会えないような気がする。
今ほど俺の勘が外れて欲しいと思ったことはない。

急いで長門の家に向かう。
今日は土曜日だ。お前は家にいるはず。

1人で住むには広すぎる家。
家具なんてほとんどない家。
時間が凍結される馬鹿げた家。

お前そこにいるはずだ。

そうだろう?長門…


信号なんてお構い無しに自転車を漕ぎ続け、ようやくマンションに着く。

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 22:33:28.78 ID:OLPy7M9v0

マンションの玄関のオートロックで長門の部屋番を押す。
頼む…開いてくれ…

ウィーーーンっと横で自動ドアが開く。

キョン「長門…」

俺はほっとして、急いでエレベーターに乗り長門の部屋まで行き、呼び鈴を鳴らす。

すると、ガチャとドアが開き、一人の女の子が顔を出す。
長門だ。

キョン「長門…よかったぁ…」

ほっとしたのは束の間で、すぐに俺は長門の表情に驚かされた…

長門「な、なに…///」

明らかに頬を朱に染めて動揺している。
この長門は見たことがある。
忘れもしない12月18日。

長門は今までの長門ではなくなっていた…

キョン「なんだよ…ちくしょう…」

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 22:41:44.66 ID:OLPy7M9v0


私は家に帰って泣いていた。

お兄ちゃんに彼女がいたこと。
ユキさんが居なくなったこと…。

頭の中がぐちゃぐちゃになってただ泣くことしかできなかった。

胸が苦しい…
心が切ない…

涙が止まらない。

なのは「お兄ちゃん…お姉ちゃん…グスッ」

ユーノ「なのは…」

私の幸せだった3週間がこんな形で終わるとは思ってもみなかった。


私は…これからどうしたらいいの…?





〜初恋は甘くて苦い大人の味なの〜

                  終わり

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/10(木) 22:44:47.83 ID:OLPy7M9v0

キリがいいのでもう寝ます。

保守と支援してくれた人ありがとう。
お疲れ様でした。

続きがあるかどうか分からないので、スレ落して構いませんよ



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