キョン「(´・ω・`) 」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:夕張「できましたよ提督! 天才艦娘建造ドックです!」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:03:13.25 ID:REGTHMk20


やあ (´・ω・`)

ようこそ、バーボンハウスへ。

このテキーラはサービスだから、まず読んで落ち着いて欲しい。

うん、「また」なんだ。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。

でも、このキーワードを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。

殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
そう思って、このスレを立てたんだ。

じゃあ、始めようか。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:03:58.17 ID:REGTHMk20



ピンポーン


「お届け物です」


「はーい」


ドタドタドタッ


「ここにサインお願いします」


「うーんとねーサインでいい?」


「はい、結構です」


カキカキ…


「はい、ありがとうございました」


ガチャ…バタンッ

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:04:46.65 ID:REGTHMk20


キョン妹「とっどけものーとっどけものー♪」

妹「これなんだろう?キョン君宛てになってるなぁ」

妹「…開けてもいいかな?」

妹「うーん…」




妹「…ま、いっか♪」ガサゴソッ

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:05:32.63 ID:REGTHMk20


バリバリッ!

ヤメテッ




妹「うーん…」


ガサガサ…


妹「なんだろうこれ?」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:06:50.76 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−文芸部部室−


キョン「放課後の学校、それは若人達が青春の1ページを増やすための貴重な時間である」

キョン「勉強、スポーツ、恋愛など種類は人それぞれだが、俺はどれでも大いに結構だと思う」

キョン「こんな狭い部屋で笑顔がイラつく野郎とボードゲームをやっている俺よりは、その生徒たちは青春を満喫しているだろう」

キョン「と、俺は思うのだが…古泉、お前はどう思う?」

古泉「自分の独り言を僕に振りますか。しかも悪口言った後に」

キョン「何の事だ。俺はお前の悪口など言ってない」

古泉「あ…そうですか」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:08:07.25 ID:REGTHMk20


長門「……」


パタンッ


ハルヒ「じゃあ今日はこれで解散!みんな明日は遅刻しないようにっ!」

ハルヒ「特にキョン!遅刻したら承知しないんだからっ!」

キョン「何故俺だけ注意されなきゃならんのだ」

ハルヒ「アンタは不思議探索の時いつも最後じゃないっ!もう私の中では遅刻常習犯になってるのよ!」

キョン「おいおい…最後に来るのと遅刻するのじゃ全く意味が違うだろ」

ハルヒ「とにかく一回ぐらいは早く来てみなさい。以上!」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:09:54.19 ID:REGTHMk20


バタンッ!



キョン「…やれやれ」

古泉「んっふ…今日の涼宮さんはなかなか上機嫌でしたね」

キョン「あれで上機嫌なら機関の仕事もさぞかし楽なんだろうな」

古泉「おやおや…でも本当にここ数ヶ月は閉鎖空間の発生率はほぼ0に近いですよ?」

古泉「これも全て、貴方が頑張ってくれているおかげです」

キョン「そりゃどうも…っとそろそろ朝比奈さんが着替える時間だな」

みくる「ありがとうキョン君、私存在してない事にされる所でした」

キョン「?」

古泉「では、僕達は帰りましょうか」

キョン「おう、じゃあな長門。朝比奈さんもお気をつけて」

みくる「はい。キョン君、古泉君、また明日です」

長門「……」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:11:30.44 ID:REGTHMk20

………

……




キョン「さっきの話の続きだが…」

古泉「涼宮さんの事ですか?」

キョン「あぁ。…ハルヒは今、そんなに機嫌がいいのか?」

古泉「はい。ここ数日かなりの状態で安定しています」

古泉「涼宮さんの精神力は、日に日に連れて成長を遂げているようです」

古泉「自分の感情をコントロールする技術を身につけ、それをモノにする事ができたのでしょう」

古泉「いやはや…とても良い事です」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:13:09.73 ID:REGTHMk20


キョン「…まぁ、アイツも何時までも子供じゃないって事だな」

古泉「んっふ、そうですね」

キョン「今までが幼稚すぎたとも言えるけどな」

古泉「おやおや…貴方は涼宮さんには手厳しいですね」

キョン「あれだけしょっちゅう振り回されてるんだ、アイツを弁護するお前の方がどうかしてる」

古泉「僕はこれでも結構涼宮さんのイベントを楽しんでいますよ?」

古泉「あのようなアクティブな活動…普通の高校生ではなかなか体験できません」

キョン「アクティブすぎるだろ…まぁ別にどうでもいが」


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:14:59.72 ID:REGTHMk20

キョン「ん、そうだ」

キョン「古泉。今日お前は暇な訳だな?」

古泉「そうですね。特に何も用事はありません」

キョン「よし、じゃあちょっと俺に付き合え。たまには高校生らしい遊びでもしようじゃないか」

古泉「おやおや…ホテルにでも行くのですか?」

キョン「死ね」


ゲシッ!


古泉「あぁん!!」ビクンッ!


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:16:31.30 ID:REGTHMk20


キョン「フザけた事言ってると帰るぞ」

古泉「冗談ですよ。どこへ行くのですか?」

キョン「ゲーセンだ。たまにはお前とデジタル式のもので勝負したくなってな」

古泉「ほほう…そういう事でしたら受けて立ちますよ?」


キョン「…賭けるか」

古泉「いいでしょう。今晩の夕食を奢るという事で…」

キョン「決まりだな。じゃあ早速行くぞ」

古泉「ええ、行きましょうか…」


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:17:41.68 ID:REGTHMk20

―――――――――――――――――――――



ガ゙チャ



キョン「ただいまー」

妹「あ、キョン君おかえり〜」



ダッダッダッダッダ…



妹「どーんっ!」ガシッ

キョン「うおっ!…なんだよ騒々しい」

妹「えへへ〜」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:19:17.48 ID:REGTHMk20


キョン「…嬉しそうだな。いい事でもあったのか」

妹「すぐにわかるよ〜」

キョン「…?」

妹「キョン君ご飯はー?」

キョン「あぁ、さっき食べてきたからもういらん」

妹「そっか〜」

キョン「…何故そんな事を聞く」

妹「ふふん、なーいしょ♪」


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:20:27.83 ID:REGTHMk20


キョン「は?」

妹「さっキョン君!自分の部屋にレッツゴー!」

キョン「お、おいっ!服を引っ張るな!伸びちまうだろ!」

妹「いえーい!」



ダッダッダッダッダッダ…




19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:22:28.65 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−部屋−



キョン「…なんだこれ」

妹「開けてみてー」

キョン「断る。どうせ開けたら何か飛び出てくるような仕掛けでもしてるんだろ?」

妹「そんなことしないもんっ!これ今日キョン君宛てに届いた荷物なんだよ〜」

キョン「俺に?…通販なんてやった憶えはないのだが」

妹「私開けようと思ったけど硬くて開けられなかったんだぁ」

キョン「人の荷物を勝手に開けようとするんじゃありません」

妹「ごめんなさ〜い」

キョン「…反省してないだろ?」

妹「えへへっ☆」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:24:28.51 ID:REGTHMk20


キョン「はぁ…やれやれ」

妹「キョン君キョン君!早くこれ開けてよ〜」

キョン「いや…何かとてつもなく嫌な予感がするのだが…」

妹「大丈夫!キョン君なら絶対何とかなるよ!」

キョン「その根拠のない自信は一体何なんだ」

妹「勘だよっ!」

キョン「おい」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:26:03.57 ID:REGTHMk20


キョン「はぁ…とりあえずこのままにしておく訳にもいかんし、…開けてみるか」

妹「わーい!」


ガサゴソ…


キョン「…ん?結構硬いなコレ…あぁっクソ素手じゃ開けられん」

妹「キョン君はさみ〜」

キョン「おう、サンキュー」


ガチャガチャ…バキンッ!


妹「あっ!開いた!」

キョン「さぁ…鬼が出るか蛇が出るか…」

キョン「リバースカードオープッ!!」

妹「いっけ〜っ!」



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:28:22.38 ID:REGTHMk20


パカッ





キョン「……」

妹「……」





(´・ω・`) …





25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:30:19.45 ID:REGTHMk20

パタンッ…



キョン「何コレ?」

妹「わかんなーい」

キョン「人形か?人形なのか?ケツみたいな口した人形なのか?」

妹「でも瞬きしてたよ?」

キョン「またまたご冗談を…人形が瞬きする訳ないじゃないか。フルスゴファ-じゃあるまいし」

妹「キョン君それ違う」

キョン「……」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:32:18.81 ID:REGTHMk20


キョン「…もう一回開けるぞ?いいな?」

妹「う、うん…」

キョン「……」


パカッ


( ・´ω`・ )


キョン「ぎゃあああああああああああああ目の位置変わってるううううううううう!!!!!!!!!」ポイッ

妹「あっキョン君!どこ行くの!?」

キョン「いやあああああああああああああああああああああ!!!!!」バタンッバタンッ!



ドタンバタンドタンバタン…



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:33:39.58 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――




キョン「はぁ…はぁ…はぁ…スマン。ちょっと動揺してしまった」

妹「これ可愛いね〜」


( ´・ω・) ショボーン


キョン「おい、危ないから触るんじゃ…」


( 「・ω・)「 ガオー


妹「わぁ!すごーい♪」

キョン「おーい…」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:36:03.11 ID:REGTHMk20


妹「ねぇねぇキョン君!コレ家で飼おうよっ!」

キョン「駄目だ」

妹「え〜なんでぇ〜?」

キョン「こんなワケ分からん生物を置いといたら何が起こるか分かったもんじゃない」

キョン「早く送り主に返送するのが一番だ」

妹「い〜や〜だ〜!」

キョン「嫌じゃありませんっ!」

妹「ぶーぶー」

妹「あっ!そうだ!」

キョン「今度は何だ」

妹「お母さんに頼んで飼っていいか聞いてくるねっ」ダッダッダッダッダ

キョン「やめろっ!これ以上被害を増やすな!待てっ!!」



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:37:45.11 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



(´・ω・`) …


母「へぇ…そのぬいぐるみみたいな子が小包で届いたと」

キョン「…まぁ、そうらしい」

妹「ねぇお母さん、飼ってもいいでしょ?」

母「…何か怪しい感じがするわねぇ」

キョン「だろ?だから早く返した方が」

妹「…だめなの?」ウルッ…

母「……」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:39:20.23 ID:REGTHMk20


(´・ω・`) ショボーン…


母「……」

父「妹よ…ウチはもうシャミセンを飼っているだろ。生き物を二つも飼うのは大変だと思うぞ?」

キョン「あ、親父いたのか」

父「ひどい」



母「…アンタ、この子ちゃんと世話するって約束する?」

妹「うんっ!」

母「病気になったり、ご飯食べさせるの忘れたりしない?」

妹「もっちろん!」

母「…そう。分かったわ」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:41:19.05 ID:REGTHMk20


キョン「…母さん?」

母「この子にも命を育てるって事を学習させるいい機会だわ」

父「いや、だからウチはもう猫を

母「黙ってろ」

父「はい」

母「それにこの子…そんなに悪いような生き物には見えないもの」

母「ちゃんと世話するのよ?」

妹「わぁい!お母さんありがとーっ!」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:42:46.95 ID:REGTHMk20


キョン「…おい、いいのか?」

母「いいじゃない。生物の一つや二つ増えたって変わらないわ」

母「それに困った時はお父さんに何とかしてもらえばいいのよ」

父「母さんや、それは全部俺任せってこt」

母「うるさい黙れ」

父「はい」


(´・ω・`) ショボーン

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:44:44.45 ID:REGTHMk20


キョン「…はぁ、まぁ母さんがそう言うならもう俺は何も言わん」

母「あら?アンタが大人しく言う事を聞くなんて珍しいわね?」

キョン「俺だって家庭内の権力は誰が強いのかって事ぐらい分かってるさ」

母「うふっ♪頭のいい子に育ってよかったわ」

父「母さん俺の地位はどのk」

母「ぶちころがすぞ」

父「すみません」

キョン「……」

妹「えへへ…よかったね!今日から一緒に暮らせるんだよ〜?」


ヾ( ´・ω・)ノ ワーイ


キョン「はぁ…やれやれ」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:46:36.09 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――




キョン「こうして俺達は謎の未確認生物を家で飼う事になった」

キョン「何故俺がこんな面倒な事を引き受けなければならんのかは少し不満だが…」

キョン「これもどうせハルヒの仕業なのだろう。素直に受け入れるさ」

キョン「明日になりゃ長門あたりに聞いて、その後の事を相談すればいい」

妹「キョン君何独り言いってるのぉ?」

キョン「ん?いや、何でもない」



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:48:47.74 ID:REGTHMk20


妹「ねぇねぇキョン君!この子に名前付けよう!」

キョン「…名前?」





(´・ω・`)ショボーン


妹「ほらほら、この子名前がなくてとっても悲しそうな顔してるもん」

キョン「俺はその顔がデフォルメだと思うのだが…まぁいいか」

キョン「どんな名前がいいんだ?」

妹「うーんとねー…」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:50:43.73 ID:REGTHMk20


(´・ω・`) …


キョン「(仲間になりたそうにこちらを見ている…ってやかましいわ)」



妹「ショボ太!」

キョン「…ショボ太?」

妹「うんっ!ショボーンって顔してるからショボ太に決定!」

キョン「お前がノーセンスという事だけは分かった」

妹「えへへ…キョン君に誉められた」

キョン「誉めてない」

妹「えぇ〜」

キョン「…で、お前はそれでいいのか?」


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:52:56.71 ID:REGTHMk20

(´・ω・`) …

(`・ω・´) シャキッ!


キョン「おお…何か気合が入った」

妹「今からこの子はショボ太に決定!」

妹「これからよろしくね?ショボ太っ!」


(´・ω・`) ショボーン


キョン「…まぁ、よろしくな」


(`・ω・´) シャキッ!


妹「キャッキャッ♪」

キョン「はは…」



…こうして俺達に、一つ家族が増えた。



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:54:43.75 ID:REGTHMk20

an epilogue end........φ(・ω・`)

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:56:23.98 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



ピピピピ…ピピピピ…


カチッ


キョン「…ん、もう朝か」

キョン「今日は不思議探索の日かよ…面倒だ」

キョン「まったくいつもいつも無意味な出費をご苦労なこった」

キョン「いや俺の事なんだけどね」

キョン「ハァ、とにかく行かないとまた奢りに…」


ムニュ



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 09:58:32.54 ID:REGTHMk20

キョン「……」

キョン「なんだ今の感触」

キョン「とてつもなく柔らかいんだけど」

キョン「…」



バサッ



(´−ω−`) zzz....zzz...




キョン「……」

キョン「おい」


Σ(´゚ω゚`) !?


キョン「何故俺の布団で寝ている」

キョン「お前のベットは妹の部屋だろうが」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:00:30.32 ID:REGTHMk20

( ´・ω・) …

(´・ω・`) ?


キョン「いやいや…だから何でお前g



バタンッ!



妹「キョン君大変っ!ショボ太がどっか行っちゃった!」

妹「私がずっと抱きしめてたのに朝起きたらいなくなっちゃったの!」


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:02:25.91 ID:REGTHMk20

キョン「……」


(・ω・` ) ミ ピョンッ


妹「あっキョン君何でショボ太と一緒なの〜?」

キョン「知らん。そいつが勝手に俺の布団に入ってきただけだ」

妹「そっか〜。…ショボ太だめでしょ、私から離れたら」


(´・ω・`) ショボーン…


妹「…反省した?じゃあもう許してあげるっ!」


(`・ω・´) シャキッ


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:05:16.88 ID:REGTHMk20

キョン「……」

妹「キョン君、今日もみんなで遊びに行くの?」

キョン「…ああそうだ」

妹「じゃあ私も連れてって!ハルにゃんにショボ太見せてあげるの〜」

キョン「いかん、それだけは許しません」

妹「えぇ〜何でー?」

キョン「ハルヒなんかにコイツを見せてでもみろ」

キョン「…解剖され晒しものにされ挙句の果てに剥製にされ神として祭り上げるだろうな」


[´・ω・`] ←こんな感じ


49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:07:44.11 ID:REGTHMk20


:(;゙゚'ω゚'): ブルブル


妹「それ本当?」

キョン「ああ本当だ、もしかするともっと酷い事されるかもしれんな」

妹「じゃあやめにする〜」

キョン「よしよし、いい子だ」

妹「えへへ…誉められちゃった」

キョン「とにかく俺は早く行かなきゃならんからさっさと出て行きなさい」

妹「はーい、じゃあショボ太、行こう?」


(・ω・` )=3 ピュー


妹「あっ!ショボ太まってよ〜」


タッタッタッタッタ…


キョン「…いつもより騒がしくなった」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:09:49.16 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



キョン「じゃあ行ってくる、ちゃんと留守番しておくんだぞ」

妹「はーい。キョン君いってらっしゃーい」




壁|ω・`)…


キョン「…ん?どうした」


〜( ´・ω・) フワフワ…


キョン「…お前も行きたいのか?」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:11:43.45 ID:REGTHMk20

(´・ω・`) ショボーン…


キョン「…長門に聞くいい機会かもしれん」

キョン「極力外に出ないって約束するなら連れて行ってもいいぞ」

キョン「分かるか?」


( ´・ω・) …

( `・ω・) シャキッ


妹「あれ?キョン君ショボ太も連れて行くの〜?」

キョン「ああ、こいつ飼うのに必要なモノとかもあるだろうからな」

キョン「とりあえず全部買って来る」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:13:57.00 ID:REGTHMk20


妹「私もいきたーい」

キョン「お前が来ても何にもならないだろ、今日は大人しく留守番してなさい」

妹「ぶーぶー」

キョン「しかしこのままじゃ人目に付くな…」

キョン「リュックでも持って行くか」

妹「あっ!じゃあ私持ってくるね」



ダッダッダッダッダ…



キョン「…やれやれ」


(´・ω・`) ショボーン


54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:15:28.62 ID:REGTHMk20



−AM9:00 いつもの集合場所−



キョン「ういっす」

ハルヒ「遅いっ!何で私の言った事守れないのよっ!」

キョン「待ち合わせ時間には間に合ったんだ。別にいいだろ」

ハルヒ「団長を待たせるなんて団員にあるまじき行為だわ!そうでしょ古泉君!」

古泉「ええ、まったくもってその通りかと」

みくる「す、涼宮さん。キョン君ちゃんと来たんだし、許してあげましょう?」

長門「……」


55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:18:12.53 ID:REGTHMk20

ハルヒ「…まあ今回だけは許してあげる」

ハルヒ「でもルールは守りなさい!キョンが最後なんだから今日の奢りはアンタよ!」

キョン「へいへい…分かってますよ」





ハルヒ「…?キョン、何でリュックなんて担いでるのよ」

キョン「ん?ああコレか」

キョン「…ちょっと買うものがあるから持ってきた」

ハルヒ「…そんな大きなリュックがいる程の買い物するの?」

キョン「あ、ああそうなんだ。うん…」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:20:46.81 ID:REGTHMk20


ハルヒ「…何を買うのか教えなさい」

キョン「断る。何故言わなきゃならんのだ」

ハルヒ「だって気になるじゃない!一体何を買うためにそんなリュック持ってくるのよ!?」

キョン「別にお前には関係ないだろう」

ハルヒ「関係なくても気になるの!いいからさっさと教えなさい!これは団長命令よっ!」

キョン「はぁ…ちょっと来い」


グイッ


ハルヒ「へっ?あっちょっと何するのよキョン!」


古泉「おやおや…」

みくる「出番ないでしゅ」

長門「……」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:23:13.42 ID:REGTHMk20

・・・・・・・・・・・・・



キョン「待たせたな」

ハルヒ「^q^」

みくる「あ、キョン君涼宮さんお帰りなさい」

キョン「じゃあさっさと喫茶店に行くか、時間もないしな」

みくる「はぁーい」

長門「了解した」

キョン「よし、じゃあ出発だ」

古泉「ちょっと待ってくださいよ」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:25:00.97 ID:REGTHMk20

キョン「何だ古泉、早くしないと日が暮れちまうぞ」

古泉「貴方は涼宮さんに一体何をしたのですか」

キョン「そんな事か。別に大した事してねぇよ」

古泉「その割りには凄い顔をしていますよ」

キョン「まぁちょいとハルヒには刺激が強かったかもしれん」

古泉「……」

キョン「俺はハルヒを引っ張り、路地裏まで連れて行ったのだが…」



・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:28:09.15 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



〜どっかの裏道〜



ハルヒ「ちょっとキョン、こんな所に連れてきて…」

キョン「あのなハルヒ」

ハルヒ「何よ」

キョン「お前にだから教えてやる」

キョン「…俺はおかずを買いに行くんだ」

ハルヒ「はぁ?おかず?そんなの朝からじゃなくてもいいじゃない」

キョン「分かってねぇな」

キョン「お前が思ってるおかずってのは夕食のおかずって意味だろ?」

ハルヒ「そ、そうだけど…」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:30:14.54 ID:REGTHMk20


キョン「…実はな、違うんだよ」

ハルヒ「えっ?」

キョン「ミッドナイトタイムの方だ」

ハルヒ「…は?」

キョン「俺だって男だ。気分が高まって眠れなくなる時がある」

キョン「そんな時、俺は眠るために精神を落ち着かせなければならない」

キョン「その方法は…ボショボショ」

ハルヒ「えっ?ええっ!?」カアァ///

キョン「…それには『おかず』はどうしても必要不可欠だろ?」

ハルヒ「ちょ、ちょっと…じゃあ…買う物、って…」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:32:34.58 ID:REGTHMk20


キョン「その通り。分かったかハルヒ?」

キョン「毎日同じおかずじゃあ俺も飽きてしまう」

キョン「だから俺は考えた。『まとめて買ったら便利じゃね?』ってな」

ハルヒ「わ、分かったわ…分かったからもういいってば…///」

キョン「まだ現実から目を逸らす気かっ!!」

ハルヒ「ひいっ!!」ビクッ!


ガシッ!!


キョン「それなのにお前が取った行動は何だ!!」

キョン「みんなの前で俺のオナネタを晒そうとし、笑いものにしようとしただけだろっ!!」

キョン「その所為で俺は大量の冷や汗を流した!」

キョン「お前の所為で、俺のアナニーが世間に知らされていたのかもしれないのだぞ!?」

キョン「だがお前は追求する事を選んだ!俺の風評なんて気にも止めないでな!」

キョン「その時点でもうお前の負けなんだ!」

キョン「お前は俺に、完全に負けたんだよっ!!」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:36:46.29 ID:REGTHMk20


ハルヒ「お、お願い…もう恥ずかしい事言わないで…」

キョン「…俺が言うのもなんだけどさ」

キョン「お前、もっと人に気を使ってみろよ」

キョン「そしたらきっとお前は人に好かれる筈だ」

キョン「お前は俺の全てを、認める時が来たんだよ…」





....チャーン〜チャーンチャーン♪


コタエーハイツモワータシノムネニ〜♪




65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:38:01.57 ID:REGTHMk20

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・



キョン「と、まぁこんな感じだ」

古泉「最低ですね貴方。死ねばいいと思いますよ」

キョン「何故だ。俺はアイツが知りたいって言ってきたから教えてやっただけだ」

古泉「もっと他に言い訳ができたでしょう?僕が聞いた中で一番最悪の誤魔化し方ですよそれ」

キョン「アイツにチープな誤魔化しなんぞやってもすぐバレる。これが一番効果抜群だ」

古泉「抜群どころ致命傷いってますよ。見てくださいあの涼宮さんの状態を…」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:40:10.08 ID:REGTHMk20


みくる「す、涼宮さぁん…ちゃんと歩いてくださぁい」

長門「…重い」

ハルヒ「おかずなのれす^q^わたひはおかずれす」

キョン「はは、仲むつまじくていいじゃないか」

古泉「(ダメだこいつ早く何とかしないと)」

キョン「ほら、さっさと行かないと遅れちまうぞ」

古泉「分かってますよ…」

ハルヒ「てんすなのれす。わらひはてんすれす。ぱしろへんだす^q^」


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:45:49.61 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


〜喫茶店〜


ハルヒ「クジをやるわよっ!」

みくる「今日は誰と一緒になるのでしょうかぁ」

ハルヒ「まぁ誰と一緒になろうが同じね!私は全然気にもしないわよ絶対!」

長門「大事な事だから二回言ったと思われる」

ハルヒ「ちょちょっと有希!変な事言わないで!」

古泉「んっふ…涼宮さんは一緒になりたい人がいるのですね?」

ハルヒ「なっ、何言ってるの古泉君!?私誰と一緒でも構わないって言ってるじゃない!」

古泉「おやおや、これは失礼しました」

ハルヒ「さっさと決めて行動を開始しましょう!」


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:47:42.07 ID:REGTHMk20


キョン「…おい、長門」ヒソヒソ…

長門「…何?」

キョン「悪いが今日は俺とお前を一緒にしてくれないだろうか」

長門「…何故?」

キョン「お前にちょっと聞きたい事と見せたいものがあるんだ」

キョン「ハルヒの前じゃちょっと大っぴらにできない」

長門「……」

キョン「頼む!終わったら一緒に図書館行ってやるから…!」


長門「…そう」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:50:48.52 ID:REGTHMk20


ハルヒ「ちょっとキョン!なに有希と二人でコソコソしてるのよ!」

キョン「ん、ああすまない」

キョン「…俺とハルヒが一緒になれるといいなって話してた所だ」

ハルヒ「バッ、バカじゃないの!?私はアンタなんかどうでもいいわよ!!」カアァ///


古泉「…貴方も随分とお上手になりましたね」ボソッ…

キョン「顔を近づけるな気色悪い」

ハルヒ「と、とにかくやっちゃうわよっ!さぁ早く引きなさいっ!」


74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:53:15.81 ID:REGTHMk20

・・・・・・・・・・・・・・・・・・( ´・ω・)且~~


ハルヒ「……」

キョン「ハルヒと古泉と朝比奈さん。そして俺と長門だな」

長門「……」キリッ

ハルヒ「キョン…言っておくけどデートじゃないんだからね」

キョン「お前いつも俺とペアじゃない時そのセリフ言ってるだろ?そんなに俺とデートがしたいか」

ハルヒ「な、何言ってるの!?そんなわけないじゃない!!」

みくる「まぁまぁ涼宮さん…まだ午後もありますから、ね?」

ハルヒ「み、みくるちゃん。何よその言い方…」

古泉「そうですよ涼宮さん、午後になるまで僕らと一緒に行動しましょう」

ハルヒ「う、わ…分かってるわよ…」シュン…

キョン「何コイツ可愛い」

ハルヒ「ぴぃ!?」ボフンッ!

みくる「きょ、キョン君!?」

キョン「さて、じゃ行くか長門」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 10:57:33.70 ID:REGTHMk20


長門「……」コクンッ

ハルヒ「ちゃ、ちゃんと真剣に真面目に取り掛かりなさいよっ!それと遅刻しない事っ!」

キョン「へいへい、分かったから動揺して同じような言葉を繰り返すんじゃありません」

ハルヒ「わ、私は同様なんてしてないわよっ!!!」

古泉「落ち着いてください涼宮さん、字が間違っています」

ハルヒ「キーッ!!キョンのクセにいぃぃ!!」バタンバタンッ

キョン「やれやれ」

みくる「ふふっ…」

長門「……」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:01:15.08 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


〜公園〜


キョン「でだ。お前に相談したい事がある」

長門「……」

キョン「昨日俺の家に変な小包が届いてだな…」

キョン「中には訳の分からん変な生物が入っていた」

長門「…そう」

キョン「…お前からしてコレをどう思う?やっぱりハルヒの仕業だと思うか?」

長門「…見てみないと判らない」

キョン「っとそうだな…」

キョン「おい、もう出てきていいぞ」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:02:50.69 ID:REGTHMk20


「………」


キョン「…?おい、紀伊店のか?」

キョン「ったくしょうがないな…」ゴソゴソ…

キョン「おい、寝てるのか…ってあれ?」

長門「…何?」

キョン「っかしいな…ちゃんとこの中に入れてきたのに…あれ?」





長門「……」クイックイッ

キョン「…ん?どうした長門」

長門「…情報の伝達に齟齬が発生するかもしてない。でも、聞いて」

キョン「…へ?」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:05:07.62 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



ハルヒ「あのアホキョン…私で遊ぶなんて許せないわ!」

みくる「くすっ、でも涼宮さん、なんだかとっても嬉しそうでしたね」

ハルヒ「は、はぁ!?私全然嬉しくなんてないわよ!?勘違いしないでよみくるちゃん!」

みくる「そうなんですかぁ?」

ハルヒ「大体キョンがあんな…その…可愛いなんて言うから…」ボソッ…

みくる「嬉しかったのですね」

ハルヒ「う、嬉しくなんかないもんっ!!!」ポカポカッ!

みくる「でも私はキョン君に可愛いって言われるの、とっても嬉しいですよ?」

ハルヒ「み、みくるちゃんはそうなのかもしれないけど…」

みくる「涼宮さん、素直じゃないですねぇ」

ハルヒ「な、何でそうなるの!?わ、私はいつでも自分に正直だって…」


84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:10:05.29 ID:REGTHMk20


古泉「あの…涼宮さん?」

ハルヒ「何よ古泉君」

古泉「いえ、大した事じゃないのですが…」

古泉「涼宮さんの頭の上に乗っている…人形の様な物は、一体何なのでしょうか?」

ハルヒ「頭の上?…そういえばさっきからやけに頭が重いわね」


パシッ


ハルヒ「っしょっと…」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:11:44.17 ID:REGTHMk20


( ´・ω・) …



ハルヒ「……」

みくる「わぁ可愛いですねぇ。これ涼宮さんのお人形ですか?」

ハルヒ「ち、違うわ。こんなの持ってなかったはずよ…」

ハルヒ「それにこんな人形頭の上に乗せるなんて変な事するわけ…」


( ´・ω・)ノ ヤァ


ハルヒ「…今、やぁって

キョン「NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOッ!!!!!!!!!!!!!」


87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:15:06.31 ID:REGTHMk20

ハルヒ「きゃあ!?ちょ、…キョン!?」

キョン「いやーすまないなハルヒこれ妹が欲しがってた人形でさー間違えて持ってきちゃたんだよあはははは!!!」

ハルヒ「きょ、キョン何言って…」

キョン「やっぱこういう人形は女の子は好きだと思ってな買ってやったのはいいけどまだ渡してないのだよハルヒ君ははは!!」

みくる「で、でもさっき挨拶したようn」

キョン「やだなぁ朝比奈さん今の科学テクノォロジー舐めちゃいけませんよその気になれば挨拶なんてお茶の子さいさいさいなんですからもうあははははは!!!」

ハルヒ「で、でもなんで私の頭n」

キョン「いやーさっきハルヒを驚かせようとしてそのまま忘れてしまったんだようっかりしてるなぁ俺はあははははは!!!!」

キョン「じゃあそういう事だからまた午後に会おうぜ!シーユーアゲンッ!」


ビュン!

ドドドドドドドドド…



ハルヒ「な、何なのよアイツ…」

みくる「ひ、ひえぇ〜」

古泉「コシマッガーレ」キュッ

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:20:41.76 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――

〜公園〜


キョン「はぁ…はぁ…はぁ…」

長門「…おかえりなさい」

キョン「た…ただい、ま…はぁ…はぁ」

キョン「…とりあえず長門よ」

長門「…何?」

キョン「…何?じゃねぇ!どうしてハルヒの頭にコイツが乗ってる事言わなかったんだ!」

長門「涼宮ハルヒが気付くより貴方が回収する方が早いと判断したため」

キョン「…つまり俺で遊んだって事だな?」

長門「ユニーク」キラッ

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:25:23.29 ID:REGTHMk20

キョン「…はぁ、まぁいい」

キョン「でだ、コイツがその見せたい物なんだよ」


( ´・ω・`) …


長門「……」

キョン「コイツは何だ?どうせハルヒの力で生み出されたモンなんだろ?」

長門「…この生物は地球上には生存確認されていない」

キョン「…やっぱりか」

長門「以前の会話から考えると、この生物は涼宮ハルヒの想像する未確認生命体だと予測される」

キョン「以前の会話?なんだそりゃ」

長門「今から約一週間前の午後5時43分から6時04分の間に未確認生命体に関しての話題がされた」

キョン「一週間前というと…ああ、あれか」


92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:27:40.73 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・


ハルヒ「……」カタカタ…

キョン「…王手」

古泉「んっふ、これは参りました」

キョン「相変わらず弱ぇなお前」

古泉「貴方が強すぎるのではないでしょうか?」

キョン「俺は平凡の中の平凡だ、お前のレベルが平凡に追いついてないだけだろ」

古泉「これは手厳しい…僕も早く貴方に勝てるほどの腕になりたいものです」

キョン「おそらくあと10年はかかるだろうな」

古泉「ふふ…そうですか」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:31:15.11 ID:REGTHMk20



バンッ!


ハルヒ「ねぇねぇキョン!未確認生物ってどんな形してるのかしらっ!?」

キョン「何だ藪から棒に」

ハルヒ「やっぱ宇宙人みたいにすっごくグロテスクな身体なのかしら!?」

ハルヒ「気味の悪い触手とか使ったりして…みくるちゃんなんか可愛いからすぐにに二穴で犯されちゃいそうね!」

みくる「ひいっ!」

キョン「おい、朝比奈さんが怯えてるだろ。やめんか」

ハルヒ「それとも実はぬいぐるみみたいにすっごく可愛い人形サイズってのもいいわよね!」

みくる「わ、わたしそっちの方がいいですぅ〜」

キョン「…まぁ実際に存在するのならそっちのほうがいいかもしれんな」

ハルヒ「どこかに落ちてこないかしら…未確認生物UMA」


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:34:30.48 ID:REGTHMk20

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・


キョン「…その結果がこれか」

長門「そう、涼宮ハルヒが未確認生命体が存在することを望んだため、それが能力によって実現したと思われる」

キョン「大体は予想していたのだが…ん?待てよ」

キョン「コイツが存在する理由は分かったが、何でコイツは俺の家に…しかも小包で届けられたんだ?」

長門「…詳細は不明、おそらく、涼宮ハルヒが貴方にそれを飼わせる事を望んだと思われる」

キョン「待て待て、それは流石にないだろう。何でアイツが俺に世話をさせる事まで望まなきゃならんのだ」

長門「…分からない、しかし今正確な理由としてはこれが一番妥当であると私は判断した」

キョン「…そうか」



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:37:27.19 ID:REGTHMk20

長門「貴方にはそのままこの未確認生命体を育成してもらいたい」


( ´・ω・)?


キョン「まぁそれはいいのだが…コイツは地球にいても害はないのか?」

長門「その生物によるこの地球に及ぼす侵害率は極めて低い」

長門「この地球に滞在する事に関しては全くの無問題と言っていい」

キョン「そうか。よかったなお前」


99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:41:00.32 ID:REGTHMk20

(・´ω`・)ビローン


キョン「…なぁ長門」

長門「何」

キョン「こいつの食べ物とかって…普通の動物の餌でいいのか?」

長門「この生物の生態は人間とかなり酷似している」

長門「よって有機生命体と同じ生活リズム、同等の食事、同等の睡眠を取ることが推奨される」

キョン「この小ささで人間と同じかよ…」

キョン「じゃあ別に必要なモノとかはないわけだな」

長門「そう」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:44:29.05 ID:REGTHMk20


キョン「安心した。妹がこいつを凄く気に入ってるからな」

キョン「離すなんて言ったら、泣きついて俺を止めようとするだろう…面倒だ」

長門「……」

キョン「ともあれ何も心配なしでよかった、助かったぜ長門」

長門「…図書館」

キョン「お、そうだったな。じゃあ今から行くか」

長門「……」コクリ

キョン「それとお前」


( ´・ω・) ?


キョン「もう絶対に俺のリュックから出たりするんじゃねぇぞ。いいな」


101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:47:32.59 ID:REGTHMk20


( ´・ω・) …

( `・ω・)ゝ ビシッ


キョン「ホントに分かってるのかよコイツ…」

長門「貴方は早く図書館に向かうべき」

キョン「分かった分かった。そう焦らすなって」

長門「……」テクテク


・・・・・・・・・・・・・・・


102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:51:12.57 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−PM2:00 さっきの喫茶店−


ハルヒ「くじ引きよっ!」

長門「パート2」

キョン「デカイ声を出すな、周りに迷惑だ」

ハルヒ「今度は同じ様な組み合わせにならないようにアミダくじでやるわよ!」

ハルヒ「これなら絶対バラバラになる筈だわっ!」


104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:54:56.36 ID:REGTHMk20

みくる「あのぉ…結局同じだと思います」

ハルヒ「あぁ?」ギロリッ

みくる「ひぃっ!」

古泉「必死ですね」

キョン「何がだ」

長門「本気で言ってんのかテメェ」

キョン「…長門さん、今なんと?」

長門「…何も」

ハルヒ「さぁ!さっさとどこにするのか決めちゃいなさい!」


105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 11:59:26.77 ID:REGTHMk20


・・・・・・・・・・・・・・ (´・ω・`)y-。o○シャボーン



ハルヒ「……」

キョン「ハルヒと古泉と長門、俺と朝比奈さんだな」

みくる「よ、よろしくお願いします。キョン君」

キョン「お願いされました。俺の全精力かけてエスコートさせていただきます」キリッ

古泉「(精力…だと?)」

ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン!これはデートじゃないって何回言えば…」

キョン「そういう事だハルヒ。お前とのデートはまた今度な」

ハルヒ「ちょ!?な、何で私がアンタなんかとデートしなきゃいけないのよっ!?」

キョン「え…ハルヒはしたくないのか?」シュン…

ハルヒ「へっ?ぁ、いや…したくないってワケじゃ…」オロオロ…


106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:02:49.30 ID:REGTHMk20


キョン「…そっか。じゃあまた今度だな」

ハルヒ「う、うん…」

古泉「あの、そろそろ涼宮さんで遊ぶのはやめたほうが…」

キョン「俺は別に遊んでなどおらん、言いたい事を言ってるだけだ」

古泉「タチ悪すぎでしょ貴方っ!」ガビーン!!

長門「…時間が何時もより過ぎている。早く行動を開始するべき」

ハルヒ「あ、そ、そうね!じゃあ早速行動を開始しましょ!!」

キョン「へいへい。じゃあ朝比奈さん、行きましょうか」

みくる「あ、はぁい」トテトテ

ハルヒ「で、デートじゃないんだからねっ!肝に命じときなさいよねっ!」

キョン「分かってるっつってんだろ…やれやれ」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:06:53.13 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



キョン「久しぶりですね、朝比奈さんとこうやって肩を並べて歩くのは」

みくる「そうですねぇ」

キョン「あの時は本当に驚きましたよ…未来から来た人間だーなんて」

みくる「ごめんなさい。驚かせるつもりはなかったの…」

キョン「いえいえ、そのお陰でこうやってまた朝比奈さんと一緒に散歩する事ができたのですから」

みくる「キョン君…///」キュン

キョン「あ、そうだ…朝比奈さんに見せたい物があるんです」

みくる「私に?何だろう…」

キョン「おい、出てきていいぞ」


110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:10:50.75 ID:REGTHMk20


ミ( ´・ω・) ピョン



みくる「あっ!さっきの…」

キョン「やっぱハルヒの前で堂々と見せる訳にはいきませんからね」

キョン「昨日家にやってきた未確認生物です」

みくる「未確認生物?それってまさか…」

キョン「はい、kwsk説明すると…」



・・・・・・・・・( ´・ω・)y━。 o ○(´・ω・`) 。 O (´・ω・`)



キョン「…とまぁこんな所です」

みくる「そうだっだんですか…涼宮さん、やっちゃいましたね」

キョン「自分で望んでおいて何故俺に押し付けたって感じですよホント」

みくる「うふふっ。でもキョン君、その子の事嫌いって感じには見えませんよ?」

キョン「…まぁ、別に嫌ってる訳じゃないですけどね」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:13:35.35 ID:REGTHMk20


( ^ω^) …


キョン「おい、なんだその顔は。何か言いたい事でもあんのか」

みくる「すごい…この子人間の感情とかも分かっちゃうんですねぇ」

キョン「…そうでしょうか?」

みくる「くすっ…もしかしてキョン君より空気が読めちゃったりして」

キョン「勘弁してくださいよ…」

みくる「そういえば、この子何て名前なんですかぁ?」

キョン「コイツですか?」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:17:46.00 ID:REGTHMk20

キョン「…妹命名ショボ太です」


(´・ω・`) ショボーン


みくる「わぁ♪可愛い名前ですねぇ」

みくる「よろしくね、ショボ太君」


( ´・ω・)ノシ フリフリ


みくる「うふふっ」

キョン「…お前女性の前だと嬉しそうだな」


116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:20:31.36 ID:REGTHMk20


(,,・ω・,,) モフモフ


みくる「表情豊かですねぇ」

キョン「家ではいっつも悲しそうな顔していますけどね」

みくる「でも私はこの表情も好きですよ」

キョン「はは、そっすね」


ガヤガヤ…


キョン「…っとそろそろ人が多くなってきたな…おい、リュックに戻れ」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:23:32.83 ID:REGTHMk20


( ´・ω・) …

(・ω・` )ミ ピョン


キョン「…よし。じゃあ朝比奈さん行きましょうか」

みくる「そうですねぇ」

キョン「せっかくですからこのまま遊びに行っちゃいましょう。ハルヒにばれない程度に」

みくる「あ、いけないんだぁ〜」

キョン「たまにはいいじゃないですか」

みくる「ん〜どうしようかなぁ…」

キョン「俺っ!朝比奈さんと一緒にどこか行きたいです!」

みくる「…ふふっ、そうですね。たまにはいいですよね?」

キョン「もちろんです。朝比奈さんとなら毎日だって構いませんよ」

みくる「もうキョン君ったら///」

キョン「さっ、時間は待ってはくれませんよ。どんどん行っちゃいましょう」

みくる「あっ!キョン君待ってくださぁい」トテトテ…


119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:27:47.50 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


ハルヒ「じゃあ今日はこれで解散よ」

ハルヒ「明日は私は用事があるから活動は中止にするわ」

ハルヒ「みんなしっかり休んでおきなさい。以上!」

古泉「了解です、僕はお先に失礼します。では…」

長門「……」






みくる「キョン君、今日はどうもありがとう」

キョン「いえいえ、朝比奈さんのためなら何でもしちゃいますよ」

みくる「ふふっ…じゃあまたね、キョン君」

キョン「はい。さようなら」



121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:30:02.94 ID:REGTHMk20


ハルヒ「…アンタ、随分と楽しかったみたいね」

キョン「何の事だ」

ハルヒ「別にっ!」

キョン「…はぁ、やれやれ」


ハルヒ「…ねぇキョン」

キョン「何だ」

ハルヒ「あ、明日なんだけどさ…私ちょっと買いたい物がいっぱいあって…」

ハルヒ「そ…それでね、あの…」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:33:03.28 ID:REGTHMk20

キョン「?」

ハルヒ「だ、だからその…」

キョン「俺に荷物持ちでもやらせる気か?」

ハルヒ「!!そ、そうよ荷物持ちっ!」

ハルヒ「アンタいっつも役に立ってないんだから少しは私の為に働きなさいよねっ!」

キョン「ふむ…そうだな、朝はちょっと用事があるがその後なら別にいいぞ」

ハルヒ「ほっ、ホント!?もう取り消しは効かないわよ!?」

キョン「何をそんなにがっついてんだお前は。心配しなくても変更なんてしない」

ハルヒ「そ、そう…」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:35:35.57 ID:REGTHMk20


キョン「じゃあ俺の用事が終わったら連絡する。それでいいな?」

ハルヒ「う、うん…」

キョン「…よし、じゃあ俺は帰るぜ」

ハルヒ「あっ、キョン!」



ピタッ



キョン「何だ?」

ハルヒ「絶対よ?絶対に来なさいよねっ!」

キョン「ああ、約束だ」

ハルヒ「約束なんだからっ!」



タッタッタッタッタッタ…


125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:38:44.23 ID:REGTHMk20



キョン「…まったく、可愛い奴め」

キョン「お前はアイツをどう思う?」


ムクッ


( ´・ω・) …

(´・ω・`) ?


キョン「はは…そんな事分かる訳ないか」

キョン「帰るぜ。妹がお前の帰りを待ってるだろうしな」


( `・ω・) シャキ!



127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:41:01.13 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


ガチャ


キョン「ただいま〜」

妹「あっキョン君帰って来た!!」


ダッダッダッダッダ


妹「おかえり〜!」

キョン「おう、ただいま」

妹「ショボ太は?」

キョン「ああ、この中だ」


128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:43:10.34 ID:REGTHMk20

(・ω・` )ミ ピョン


妹「ショボ太ー!会いたかったよ〜!」ギューッ


(´・ω・`) ショボーン


妹「…あれ?キョン君ショボ太のもの買って来るんじゃなかったの?」

キョン「あ、いやそれがだな…」

キョン「どうやらコイツは、人間と同じ環境で過ごすのが一番いいらしい」

妹「ホント!?」

キョン「ああ。だからコイツも俺達と同じ物食って、風呂入って寝る」

キョン「それがコイツの正しい飼い方だ」

妹「わーい!じゃあショボ太今日一緒にお風呂入ろうー」


(`・ω・´) シャキ!


妹「きゃっきゃ♪」

キョン「ふっ…やれやれだ」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 12:46:26.47 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−キョンの部屋−


カリカリ…


キョン「…何で俺は宿題なんかやってるんだ?」

キョン「そんなキャラじゃなかった筈だが…」


キョン「…ま、俺も気まぐれを起こす時だってあるか」



ガチャ



〜( ´・ω・) フヨフヨ…


キョン「ん…何だお前か。どうした?」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:48:58.83 ID:REGTHMk20


( ´・ω・) …

( ´・ω・)つ且~~ コトッ


キョン「…茶を持ってきてくれたのか」

キョン「ありがとよ。お前いい奴だな」ナデナデ


(,,−ω・,,) モニモニ


キョン「…しかしコイツは一体何故俺の所にやってきたのだろうか…」

キョン「ハルヒが望んだって事は分かっているのだが…俺に何をさせたいんだアイツ?」


(・´ω`・) ビローン


キョン「…なぁ、お前何で俺の家に来たんだ?」

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:52:01.63 ID:REGTHMk20


( ´・ω・)…

(´・ω・`) ?


キョン「…やっぱり分かんねぇか」

キョン「もういいぞ。早く妹の所に行ってやれ」


(ヾノ・ω・`) ナイナイ


キョン「…?どういう事だ」


(・ω・` )ミ ピョン


キョン「ちょっ、危ないだろいきなり乗ってきたら!」


..........φ(・ω・` ) カキカキ


キョン「…?」


132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:54:29.41 ID:REGTHMk20


『知らんがな(´・ω・`)』



キョン「……」

キョン「ちょっと何言ってるかわかんないです」


( ´・ω・) …

(`・ω・´) シャキッ!


キョン「…もういい」

キョン「要するにお前はこの部屋を出て行く気がないって事だな」


(´・ω・`) ショボーン


キョン「…どうやら肯定らしい」

キョン「仕方ない、お前の相手してやるよ。何か持って来い」


(・ω・` )=3 ピュー


133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 12:57:28.43 ID:REGTHMk20


キョン「…なんかいいな、こういうの」

キョン「つか、最近シャミセンを見かけないのだが…また近所の猫と盛ってるのかアイツは」


ε=( ´・ω・) ピュー


キョン「お、帰って来た」


( ´・ω・)つ◎スッ


キョン「…ドーナッツ?どっから持ってきたんだこんなモノ」


( ´・ω・) …

(`・ω・´) シャキッ


キョン「答える気ゼロか」

キョン「よし、じゃあコレ投げるから上手く取ってみろ」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:00:08.34 ID:REGTHMk20


( `・ω・) ザッ…


キョン「行くぞ…」

キョン「ふんもっふっ!!」 ピョーン ミ◎



ε≡≡( `・ω・) ビュンッ!  ミ◎


(ノ`・ω・)ノ◎ ガシッ!!


(((,,・ω・,,))) モッキュモッキュ…



キョン「…やべぇ、コイツ可愛い」

キョン「ハルヒ、今お前にちょこっとだけ感謝してるぜ」


(´・ω・`) ショボーン

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:03:25.44 ID:REGTHMk20


――――――――――――――――――――――――



パチンッ


キョン「ふぅ…もう遅いし寝るか」


( ´‐ω‐) ウツラ…ウツラ


キョン「お前は妹の部屋で寝るんだろ?早く行ってやれ」


138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:05:04.23 ID:REGTHMk20


( ´・ω・)…

( ´・ω・)ノ● スッ


キョン「ん?なんだこれ…ビー玉?」


(・ω・` )=3 ピュー


キョン「あ、おいっ!」



ガチャ、バタンッ



キョン「…行っちまった」

キョン「何だコレ、どこかで拾ってきたのか?」

キョン「…なんか古泉が変化した時の色に似ているな」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:06:54.31 ID:REGTHMk20


キョン「……」

キョン「捨てるのもアレだし、一応持っておくか」


ドサッ…



キョン「(…結局長門に相談しても、コイツの正体は分からなかった)」


キョン「(害はなさそうなんだが…いかんせん不安がどうしても残る)」


キョン「(しかしこれ以上俺ができる事がないのも事実だ…)」


キョン「(まぁハルヒの事だ。どうせ自分が飽きたり認識がなくなったりするとアイツもすぐ消えちまうのかも知れん)」


141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:07:41.27 ID:REGTHMk20

キョン「……」

キョン「もしそうだとするなら…」








「アイツ、少し可哀相だな…」






142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:08:50.65 ID:REGTHMk20

an episodeTend (´・ω・`)

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:35:35.08 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


チュンチュン…ピピピッ


キョン「……」


(´−ω−`) zzz.....zzz....


キョン「おい」


(´−ω・`) …パチッ


キョン「何故俺の所で寝ている」

キョン「しかもわざわざ布団の上で」


152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:37:23.12 ID:REGTHMk20


( ´・ω・)…

( ´・ω・)ノ~ ヒラヒラ


キョン「…もういいから早くどけ」


(・ω・` )ミピョン





キョン「ったく…」

キョン「アイツの部屋で何かあったのか」


( ´・ω・)…

( ´・ω・) ?


キョン「…何でもいい。身体で精一杯表現してみろ」

153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:39:08.28 ID:REGTHMk20


( ´・ω・) …


(ノ)・ω・(ヾ) ムニムニ


o< ・ω・ >o ビローン


(((´・ω・`))) ボヨヨーン



キョン「…アイツがお前の顔をムニムニばっかりするから」

キョン「眠れなくてココに来たって所か」


( ´・ω・)b グッ


キョン「…」

キョン「今日、お前専用のベット買ってきてやるよ」


(´・ω・`) ショボーン


154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:42:17.05 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


妹「おっ買い物〜おっ買い物〜♪」

キョン「あまりはしゃぐな、家じゃないんだから」

妹「だってキョン君と一緒にデパート行くの久しぶりなんだもん」

キョン「そうだったか?」

妹「うんっ。だからとっても楽しみ!」

キョン「そうかい、羽目外しすぎて転んだりするなよ」

妹「わかってるよ〜」


ガッ


妹「きゃん!」


ドシンッ!


キョン「言った傍からお前は…」

妹「えへへ…」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:44:47.17 ID:REGTHMk20

キョン「…そういやアイツはどうした?家に置いてきたのか?」

妹「ショボ太?ここにいるよ」ピラッ


ムクッ


(´・ω・`) ショボーン


キョン「おまっ、なんつー所にいれてるんだバカっ!」

妹「だってリュック重たいもん」

キョン「スカートの中に入れるな!はしたないマネするんじゃありませんっ!」

妹「大丈夫だよキョン君!ショボ太は私のおっぱいになれるんだからっ!」


キョン「…Why?」

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:47:29.00 ID:REGTHMk20



妹「ショボ太!おっぱい!」


(・ω・` )ミ ピョン

((    )) モゾモゾ…


妹「あっ…ショボ太ぁ、そこ、ダメぇ…」ビクンッ

キョン「」



158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:50:43.99 ID:REGTHMk20



(・ )ω( ・) ボイーン


妹「完成ですっ!」ドーン!

キョン「…何この物理完全無視体型。抜きゲーのヒロインかよ」

妹「私がミヨちゃんぐらいのおっぱいになっただけだよ」

キョン「いや、ミヨキチの身長ならまだ発育のいい娘さんぐらいには見れるがな…」

キョン「お前の身長じゃどうみても巨乳症だ。全世界の巨乳症の女の子に謝れ」

妹「えぇ〜」

キョン「…もういい、ソイツ絶対に外に出すなよ」

妹「うんっ!分かってるっ!」


(・ )ω( ・) ボイーン


159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:52:40.85 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


―店内、ペットショップ―


キョン「ぬいぐるみサイズ…なかなか見つからんな」

???「おや?キョン君じゃないか」





キョン「その声は…鶴屋さん?」

鶴屋「その通り!こんな所で会うなんてめずらしいね!」

キョン「鶴屋さんも何かペット用品を探しているのですか?」

鶴屋「ここは私の家が経営してるデパートだからねっ。いろいろと警邏に回ってるのさ!」


161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:55:04.71 ID:REGTHMk20


キョン「警邏って…しかし鶴屋さんの家はホントに幅広い商売をしていますね」

鶴屋「いやぁ照れるにょろ!ちょいと近くにあった土地を買い取ってデパートにしただけなんだけどね」

鶴屋「気付いたらめがっさ繁盛してたんだ!もうぼろ儲けだよ〜!」

キョン「そ、そうなんですか…」

鶴屋「キョン君は今日は探し物かい?なんなら私が選んであげるよ?」

キョン「本当ですか?じゃあちょっとお願いしたいのですけど…」




・・・・・・・・・・・・・・ヾ(´・ω・`)ノ



鶴屋「ほぅほぅ…一頭身用のベットねぇ〜」

キョン「ペットショップに来ればそこそこ合うサイズの物が売ってあると思ったのですけど…なかなか見つからなくて」


162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:56:24.09 ID:REGTHMk20

鶴屋「そういう事なら任せなさいっ!たしか在庫にそのくらいのサイズがあった気がするからちょいと取り寄せてあげるよ!」

キョン「ありがとうございます。助かりました」

鶴屋「キョン君にはいつもみくるがお世話になってるからねっ!このくらいお安い御用だよっ」

キョン「はは…そうですか」

キョン「おい、鶴屋さんが俺達の為に用意してくれるだとさ。お前もちゃんとお礼を…」


「……」


キョン「…あれ?」

鶴屋「キョン君?一体誰に向かって喋ってるのかい?」

キョン「いや…さっきまでココに妹がいたのですけど…」

鶴屋「妹ちゃん?それならさっき雑貨コーナで見かけたにょろ」

キョン「な、なんですとっ!?」


163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:58:01.78 ID:REGTHMk20

鶴屋「しっかし妹ちゃんも見ないうちにすっごく大人になったんだねぇ!」

鶴屋「私よりお胸が大っきくなってたからちょっとびっくりしちゃったよ〜!」

キョン「鶴屋さん!すみませんが見つかったら俺の家にそのベット送ってくれませんか!」

鶴屋「へっ?うん。別にいいけど…」

キョン「ありがとうございます!ではちょっと行ってきます!」バッ


ビュン!


鶴屋「あ、ちょっとキョン君!?」


ドドドドドドドドドドドド…


鶴屋「…いっちゃった」

鶴屋「まいっか。じゃあさっそく探させるように命令しないとねっ!」

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 13:59:50.34 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



律「うわぁ…すっげぇなぁこれ」

唯「ほんとだねぇー。この子私よりおっぱい大きいよぉ」

梓「ていうか…ちょっと大きすぎませんか?」

澪「う、うん…私もそう思う」

紬「(…これは)」

キョン妹「へへーん、私がお姉ちゃん達くらいになったらもっと凄い事になるよっ!」

唯「さわちゃんよりおっきいおっぱいになっちゃうかもね〜」

律「うーんこりゃ将来大物になるな…大きさだけに」

澪「何オヤジみたいな事言ってるんだ」ガッ!

律「いってぇ!何も殴ることないじゃんかよー」

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:00:54.39 ID:REGTHMk20


梓「…あれ?ちょっと待ってください」

唯「ほえ?あずにゃんどうしたの?」

梓「いえ、何かさっき、この子の胸が動いたような気が…」

キョン妹「ぎくっ…」

澪「ははっ、そんな事あるわけが…」



ムクムクッ



澪「……」

梓「……」

律「い…今動いたよな?」

唯「うん、動いたね」

キョン妹「そ、そんな事ないよ!やだなぁお姉ちゃん達ったら〜」


166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:02:16.80 ID:REGTHMk20


モゾモゾモゾッ


キョン妹「ひゃんっ!あっ…だ、ダメだったら…あんっ!」

澪「ひいぃ!む、胸が動いてる!!」ガタガタッ

律「…なぁ、これって」

梓「…はい、そうだと思います」

紬「(この子、中々感度が良さそうね…)」

唯「ふぇ?なにがそうなの?」

キョン妹「あっ!ああっ!もうダメぇ!」


167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:04:37.98 ID:REGTHMk20


ゴソゴソ…


( ´×ω×)=3 ボフッ



澪「いやあああああっ!!な、何か出てきたぁ!!!」ビクンッ!

梓「お、落ち着いてください澪先輩!周りが注目していますよ!?」


(;−ω・`) フゥ…


唯「わぁ!可愛い〜!」

紬「あらあらまぁまぁ」

律「なるほどね…コイツが胸に入ってたわけだ」

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:05:41.79 ID:REGTHMk20

キョン妹「う〜…ばれちゃったぁ」

唯「ねぇねぇ、この子何て動物?」

キョン妹「ショボ太!」

律「しょ、ショボ太?」

キョン妹「うんっ!」

キョン妹「ほらっ!顔がショボショボってしてるでしょ〜?」


(´・ω・`) ショボーン


律「…いや、名前は分かったんだけどさ?何て種類の

唯「ショボ太って言うんだぁ…凄いね!」

唯「ねぇねぇ!ちょっと触ってもいいかな?」

キョン妹「いいよ〜!」

169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:08:04.60 ID:REGTHMk20

唯「そぉーっと…なでなで」


(,,,・ω−,,,)モフモフ



唯「はわぁ…可愛いよぉ」ポワァン

梓「…そ、そうですね」

唯「あずにゃんも触ってみなよ!とってもモフモフしてるよぉ」

梓「え…い、いいのかな?」

キョン妹「うんっ!優しくしてあげてねっ」

梓「じ、じゃあ…なでなで」


+.(o・ω・o)゚+ テカテカ


梓「は、はうぅ…」ポケー


170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:09:10.37 ID:REGTHMk20

律「…ゴクリ」

律「わ、私も触っていいかな…?」

キョン妹「いいよ〜」

律「よ、よし…それっ」ブニュ


(・´ω`・)ビロローン


律「ぷっ…っくはははっ!可愛いなコイツ!」

唯「ホントだねぇ〜何だか人形みたいだよぅ」

梓「人形…ですかね?それにしては生きてるみたいですけど…」

紬「うーんどうだろう?私こんな形の動物どこの国でも見かけたことないなぁ…」







妹「あのね、ショボ太は宅配便でキョン君の家に」

キョン「ぶるああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」


171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:10:27.68 ID:REGTHMk20

ドドドドドドドドドドドドド…!


ガシッ!!


妹「きゃん!?」

律「うおっ!?」

梓「きゃ!!」

キョン「HAHAHA!!いやぁすみませんねぇウチの妹がとんだ御迷惑をかけてしまいましてあっはははは!!」

梓「えっ?あ、あの…」

キョン「コイツ昨日誕生日に買って貰った《人形》がすっごく気に入ったみたいなんでこんな所までもってきちゃったのですよあははっはははははは!!!!!!」

律「いや、それ動いてたんだけd」

キョン「アイヤー!最近の玩具ってすっっっっごくっクオリティ高いですよね!?昔とは大違いだあははははははは!!!!!!」

紬「でもそんな玩具どこでもみたこt」

キョン「アーッ!実は俺のおじさんが玩具会社でまだ開発中の玩具の試作をコイツにプレゼントしたってわけなんですよあはははっははは!!!!」

キョン「じゃみなさんそーゆーことでっ!シーユーアゲンッハバナイスデーッ!」ガシッ!

妹「きゃ〜っ!」

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:12:03.72 ID:REGTHMk20




ビュン!ドドドドドドドドドドドド…




律「…何だ?今の」

唯「あうぅ…もっとぷにぷにしたかったのに〜」

梓「あずにゃん3号…」

紬「すごく(感度の)いい子だったのに…残念だわ」

澪「見えない聞こえない見えない聞こえないヒイィ…」ガクブルッ…


175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:14:17.01 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



キョン「はぁ…はぁ…はぁ…」

妹「キョン君放してー」

キョン「外に出すなと言っただろがっ!」

妹「だってショボ太が私の中から出てきちゃったんだもん」

キョン「…よく考えろ。生き物なんだから息苦しくなるに決まってるだろ」

妹「あっ、そっか〜」


ヾ(´・ω・`)ノ ソーナノカー


キョン「…」

妹「ショボ太ごめんね?つらかったでしょ?」


(´・ω・`) ショボーン

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:17:45.37 ID:REGTHMk20



キョン「…もういい。お前は先に帰ってなさい」

妹「えぇ〜なんでぇ?まだキョン君と一緒に買い物してないよ?」

キョン「だがもう昼時だぞ。腹減ってるんじゃないのか?」

妹「うーん…」



キュルル…



妹「…えへへ///」

キョン「ほれみろ」

妹「キョン君!私ハンバーガー食べたい!」

キョン「ここで食うのか」

妹「うんっ!」

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:19:49.32 ID:REGTHMk20

キョン「(予定までまだ時間はある…か)」

キョン「…あんまり多く注文するなよ」

妹「やったー!」

キョン「はぁ…やれやれ」


( ´・ω・) …


キョン「お前も飯食うか?腹減ってるだろ」


(`・ω・´) シャキ!


妹「ショボ太も食べたいって言ってるよ!」

キョン「よし、じゃあ混まないうちにさっさと済ませるか」

妹「あっ!キョン君待って〜!」


〜( ´・ω・) フワフワ


178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:22:31.00 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



−1時間後。再びデパート−



キョン「悪い、待ったか?」

ハルヒ「遅い!私をいつまで待たせるのよ!?」

キョン「スマン、妹を家に帰らせるよう言い聞かせてたんだ」

ハルヒ「妹ちゃんを?ってことはキョンの用事って…」

キョン「ああ。ここで買い物をすることだった」

ハルヒ「何で昨日同じって言わなかったのよっ!…一緒に行動すれば良かったのに」

キョン「まあそう言うな。妹と三人より俺と二人きりの方がお前もいいだろ?」

ハルヒ「なっ!?なんでそうなるのよっ!!!バカじゃないの!?」カアッ///


179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:25:07.72 ID:REGTHMk20


キョン「…嫌だったか?」

ハルヒ「へっ?あっ…嫌じゃない…けど」ボソボソ…

キョン「じゃあいいじゃないか」

キョン「それより買いたい物があるんだろ?早くしないと日が暮れちまうぜ?」

ハルヒ「そ、そうね…」

ハルヒ「(キョンったら…二人きりがいいなんて…///)」

キョン「じゃあまずは何処に行くんだ」

ハルヒ「そ、そうね…とりあえず服を見たいわっ!」

キョン「いきなり長時間コースかよ…こりゃ苦労するだろうな」

ハルヒ「ほらっ!文句言わずにちゃっちゃと歩きなさいっ!」

キョン「へいへい…やれやれだ」

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:27:44.57 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


妹「ふんふ〜ん♪」


(,,・ω・,,)モッフモッフ


妹「ショボ太おいしい?」


+.(o・ω・o)゚+ テカテカ


妹「そっか〜美味しいんだね!」


(`・ω・´) シャキ!


妹「おまけの玩具もすっごく可愛いんだよ〜」

妹「帰ったら私のコレクションにいれるんだー」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:31:48.00 ID:REGTHMk20


( ´・ω・)…

Σ(:´・ω・)


妹「?どうしたのショボ太?」


ゲシッ!


妹「きゃん!?」


ミ( `・ω・) ピョン

┏(`・ω・´)┓   バッ!


ドシンッ!!


┏(\_/)┓ プチッ


妹「いったた…また転んじゃった」

妹「…!!ショボ太!ショボ太大丈夫!?」


184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:34:18.76 ID:REGTHMk20

::::(\_/):::: プルプル…


 (´;ω;`)ブワッ


妹「私を助けてくれたの…?」


(´・ω・`) ショボーン


妹「ショボ太ぁありがとう〜」






妹「あっ…」

妹「…玩具、壊れちゃった」

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:36:08.61 ID:REGTHMk20


( ´・ω・)…


妹「…キョン君に、買ってもらった…のに」

妹「ヒック…うっ…うえええん…」


(´・ω・)ノ~ フキフキ


妹「グスッ…ショボ太ぁ…」


ヾ(´・ω・)ノ フリフリッ


妹「…ショボ太、ありがとう」グスッ


187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:38:10.73 ID:REGTHMk20


( ´・ω・) …

( ´・ω・)ノ○ スッ


妹「…くれるの?」


(´・ω・`) ショボーン


妹「ショボ太…ありがとう」

妹「…うん。もう泣かないよ」


(`・ω・´) シャキッ!

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:40:15.55 ID:REGTHMk20

妹「…えへへっ」

妹「じゃ、家に帰って遊ぼうっ」

妹「ショボ太!家まで競争だよ!」


( `・ω・) ザッ…


妹「いっくよ〜…よーいドン!」


ε≡≡( `・ω・) ビュンッ!


妹「きゃー!ショボ太早いよ〜」



・・・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・


190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:42:44.81 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−PM7:30 帰り道−



ハルヒ「うーん中々いい物が見つかったわね」

キョン「おい…流石にこれは買いすぎだろ」

ハルヒ「何言ってるのよ。こんな荷物の量一般女子高生じゃ普通よ」

キョン「嘘付け。こんな量の荷物を一般女子高生が持てる筈がない。現に殆ど俺が持ってるじゃないか」

ハルヒ「文句ばっかりうるさいわよ。黙って歩きなさい」

キョン「ったく…」

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:44:40.83 ID:REGTHMk20


ハルヒ「…」

キョン「…」

ハルヒ「…何か喋りなさいよ」

キョン「お前が黙れって言ったんだろ」

ハルヒ「そうだけど…」

キョン「…」

ハルヒ「…」

キョン「…ふっ」

ハルヒ「クスッ…」

192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:47:22.18 ID:REGTHMk20

ハルヒ「…ねぇキョン」

キョン「何だ。自分の荷物まで俺に持たせる気か」

ハルヒ「そうじゃないわよ」

キョン「じゃあ何だ」



ザッ…



キョン「…ハルヒ?」

ハルヒ「笑わないで聞きなさい」

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:49:19.31 ID:REGTHMk20

ハルヒ「…何で私って、こんなにも不思議な事ばっかり求めてるんだろう?」

キョン「お前が平凡な日常が嫌いだからだろ」

ハルヒ「確かに毎日平凡な時間を過ごすのは嫌よ」

ハルヒ「退屈な時間を過ごすなんて、死んだほうがマシ」

ハルヒ「何も起こらない日常なら…ね」

キョン「……」




ハルヒ「…でも何だか、最近こんなありふれた日常でもいいかなぁ…って思えてきたのよ」

キョン「ほう」

ハルヒ「最初はこんな普通の日常なんて真っ平御免だったわよ?」

ハルヒ「そう思って、このSOS団を作ったのだから…」

キョン「ああ、俺もそれに無理やり引き込まれたんだけどな」

ハルヒ「…そうだったわね」

195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:53:30.65 ID:REGTHMk20


ハルヒ「でね、今まで色々な事をやってきたじゃない?」

ハルヒ「謎がありそうな孤島に行ったし、文化祭で映画や演奏もやったし、雪山で遭難にも遭った」

ハルヒ「こんな事ずっとしてたら…何でかな」

ハルヒ「私、不思議な事を見つけるより、みんなで何かをするって事の方が楽しいんじゃないかなって、思えてきたの…」





キョン「ハルヒ…」

ハルヒ「ねぇキョン」

ハルヒ「キョンはこんな私を見て、どう思う?」

ハルヒ「やっぱり…私らしくないって思う?」

ハルヒ「もう自分じゃ何だか、分からなくなったわ…」


196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:56:29.13 ID:REGTHMk20







「…別にどうも思わないさ」








ハルヒ「…えっ?」

キョン「お前が不思議な事より、俺達とありふれた日常を満喫するほうが楽しいって思ったんだろ?」

キョン「だったらお前が楽しいと思うことをすりゃいいだけだろ」

キョン「自分らしくないなんて、気にする事自体間違ってるんだよ」

キョン「自分を殺してまで筋を通す事なんざ、俺達高校生がするもんじゃない」

キョン「一度しかない高校生生活だ。思いっきりバカやって楽しめよ」

キョン「…俺達の青春は、まだまだ始まったばかりなんだからよ」

197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 14:59:49.86 ID:REGTHMk20

ハルヒ「…」

ハルヒ「なんだかキョンも、少し変わった様な気がするわ」

キョン「失礼な奴だな」

ハルヒ「いい意味で言ったのよ」

キョン「そうかい」

ハルヒ「…」

ハルヒ「でも…」

キョン「ん?」




ハルヒ「キョンに正直に話して良かった」

ハルヒ「やっぱり私は、今を楽しむ事だけを考える事にする」

ハルヒ「だってその方が、ずっと面白いでしょ?」

キョン「…お前がそう思うんならそうなんだろう」

キョン「お前ん中ではな」


198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:01:45.54 ID:REGTHMk20

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・


ハルヒ「じゃあ私ここからだから、その荷物頂戴」

キョン「お前が全部これを持てるワケないだろ。家まで持ってやるよ」

ハルヒ「私を舐めてない?こんな荷物なんて私にかかれば紙も同然よ」

キョン「んなワケないだろ」

ハルヒ「いいからさっさとよこしなさい」ガッ

キョン「あっおい、いきなり奪うんじゃ…」

199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:04:25.52 ID:REGTHMk20

キョン「…ホントに全部持ちやがった」

ハルヒ「だから言ったじゃない。紙も同然だって」

キョン「(チート、ダメ、絶対。)」

ハルヒ「じゃあ明日も団活だから。サボらないでちゃんと来なさいよ」

キョン「ああ、分かってるさ」

ハルヒ「…そっ。じゃあまた明日」

キョン「おう。また明日」




ザッ…ザッ…



200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:05:57.96 ID:REGTHMk20


キョン「…成長したな、あいつ」

キョン「進化の可能性?時間の歪み?神様?」

キョン「バカじゃねーの」

キョン「あいつは普通の人間だよ。どこにでもいる普通の…な」

キョン「ハルヒ、お前のその常に何かを求める探究心…いつまでも忘れるんじゃないぞ」

キョン「そしたらお前は、いつまでも楽しい事に巡り合うことができるだろうからさ」





キョン「…って何一人で語ってるんだ俺?恥かしい」

キョン「帰ろう。流石に疲れちまった」

キョン「家に帰ってらまたあいつ等の面倒みなきゃいかんのか…はぁ」


202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:08:13.18 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



ガチャ



キョン「ただいまーっと」



(´・ω・`) ショボーン



キョン「お、何だ?お出迎えか?」


(`・ω・´) シャキ!


キョン「ははっ、ありがとよ」

妹「あっキョン君おかえり〜」


203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:10:42.67 ID:REGTHMk20

キョン「おう、ただいま…ってどうしたんだその怪我」

妹「えへへ…お昼にまたこけちゃったんだ」

キョン「またかよ…周りをよく見て歩けといっつも言われてるだろ」

妹「だって〜」

キョン「だってじゃない。もっと気をつけて行動しなさい」

妹「はぁーい」





キョン「…ん?なんだそれは。えらく大事そうに持っているが」

妹「これ?」

妹「今日ショボ太がくれたんだぁ〜」

204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:13:07.61 ID:REGTHMk20

キョン「…コイツが?」


( ´・ω・) ?


妹「うんっ!私が玩具壊しちゃったからショボ太が代わりにくれたの!」

キョン「…そうか、そりゃあ良かったな」

妹「このビー球すっごく綺麗なんだよ〜」

妹「ほらっ!白いけど凄く透き通ってるのっ!」

キョン「…ほう、中々だな」

妹「でしょ〜?あげないよー」

キョン「残念だな、俺は既にコイツから貰っている」

妹「にぇ?キョン君も?」

キョン「お前は白玉だが…ほれ。俺のは赤玉だ」

205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:14:33.99 ID:REGTHMk20


妹「わぁ〜この赤もすっごく綺麗だねぇ〜」

キョン「…そうだな」

妹「キョン君と同じモノ持ってるなんて、私嬉しいっ♪」

キョン「はいはいそりゃ良かったな」

キョン「それより腹が減った。飯まだあるか?」

妹「うんっ!キョン君のちゃんと残ってるよ〜」

キョン「そうか。じゃあいただくとするか」

妹「はーいっ」

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 15:15:49.82 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



キョン「…」




(* )‘ω‘( *) モッキュモッキュ


キョン「おい」


(* )・ω・( *) ?


キョン「?じゃねぇよ。何でお前俺の飯食べてるんだよ」

妹「ショボ太さっき食べたでしょ〜?」


207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 15:17:16.00 ID:REGTHMk20


(* )・ω・( *) …

☆(*)ゝω・(*)v イエーイ



キョン「ケツ出せ。腫れあがるまで叩いてやる」



( ゚ω゚ )オコトワリシマス



キョン「」プルプル…

ガシッ!!

妹「あっ!キョン君がお箸をショボ太のお尻に向けて刺そうとしてる!」


208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 15:20:27.67 ID:REGTHMk20


ε≡( ^ω^) ピュー


キョン「この野郎っ!尻穴広げて古泉のオナペットにしてやるっ!」ドダンバタンッ!


(^ω^ )≡3 ピュー


キョン「逃げるな!古泉のケツの皺と皴を合わせて幸せにしてやギャンッ!


バキッ!



母「家で走り回るな。死にたいのか」ギロリ

キョン「すみません」


   Ω
(´・ω;`) ショボーン

210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:22:45.18 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



−キョンの部屋−



(´−ω−`) zzz....zzz....



キョン「…鶴屋さんの送ってきたベット、どうやら気に入ったみたいだな」

キョン「しかし何故俺の部屋で寝るんだコイツは」

キョン「……」

キョン「ま、どっちでもいいか」



(´−ω−`) zzz....zzz....



211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:26:04.32 ID:REGTHMk20


キョン「(……)」

キョン「(コイツに渡された二つの玉)」

キョン「(俺には赤、妹には白)」

キョン「(…深く考えすぎだろうか?)」

キョン「(俺には、ただのガラス玉には思えないような気がするのだが…)」




キョン「気のせいならいいのだが…」


キョン「嫌な予感がしやがる」


214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:28:25.19 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・



キョン「…」

キョン「何だ…ここ」

キョン「…西部劇の夢でも見ているのか?」



ギッ…



キョン「…誰かいるのか」

キョン「…」

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:30:45.30 ID:REGTHMk20


キョン「…あの」



「…お客さんかい?」



キョン「え?いや…ここが何処だか聞きたいのだが…」



「…そうか、ここは初めてか」



キョン「(なんだコイツ…一体何が起こってる)」



「…では、挨拶から始めないとね」





217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 15:32:31.65 ID:REGTHMk20


(´・ω・`)「やぁ、ようこそバーボンハウスへ」


キョン「っ!?」


(´・ω・`)「このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい」


キョン「お前、…いや、なっ」

キョン「何でこんな所に…」


(´・ω・`)「……」


キョン「…コレを飲めって言うのか?」

キョン「…」

220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 15:35:00.88 ID:REGTHMk20

ギシッ



キョン「……」カランッ

キョン「…結構、すっきりした味わいなんだな」


(´・ω・`)「サウザゴールド。初心者にオススメの非常に飲みやすいモノだよ」

(´・ω・`)「気に入ってくれたかい?」


キョン「さぁな」

キョン「…で、俺は何故こんな所にいて、お前はここでバーテンダー擬いな事をやってやがる」






(´・ω・`)「……」

(´・ω・`)「もう君は、気付いてるのではないのかな?」


キョン「…確認を取りたい」

221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 15:37:22.27 ID:REGTHMk20


(´・ω・`)「……」

(´・ω・`)「うん、『また』なんだ。すまない」

(´・ω・`)「仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。」


キョン「…仏っていうのは、ハルヒの事か?」


(´・ω・`)「…どう解釈してもらっても、構わないよ」


キョン「…そうか」


(´・ω・`)「でも、この生物を見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。」

(´・ω・`)「殺伐とした君達の世界で、そういう気持ちを忘れないで欲しい」

(´・ω・`)「そう思って、君をここに招待したんだ。」


222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:39:45.78 ID:REGTHMk20

キョン「…考えておく」


(´・ω・`)「…ありがとう。」

(´・ω・`)「じゃあ、注文といこうか」





キョン「…お前に聞きたい事がある」

キョン「アイツは何故、俺達の前に現れた?」

キョン「ハルヒが望んだからお前が誕生したのは分かる」

キョン「じゃあ何故ハルヒの元に行かないで俺達の元に来た?」

キョン「…ハルヒの目的は、一体何なんだ?」

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:40:38.51 ID:REGTHMk20


(´・ω・`)「…」

(´・ω・`)「君は、この子が来たことによって、何か『違和感』、を感じた事はあるかい?」



キョン「違和感だと?」


(´・ω・`)「何か感じた事があるならば、それはこの子が原因だろうね」

(´・ω・`)「そしてその『違和感』は、おそらく誰かが望んで君に与えてるはずだ」


225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:42:18.07 ID:REGTHMk20


キョン「…おい、言ってる事が全然理解できんぞ」



(´・ω・`)「君はまだ子供だ、全てを知るためには知識が浅すぎる」

(´・ω・`)「だから、自分達の周りに起こっている『違和感』に気付く事ができないのかもしれない」


キョン「…だから何が言いたい?」


(´・ω・`)「そのままの意味なのだよ」

(´・ω・`)「次の答えが知りたいなら、自分で問題を探しだし、それを自分なりに考察する」

(´・ω・`)「そうする事ができたならば、私がここで君の解いた問題の『解答』をしてあげよう」


227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:43:46.81 ID:REGTHMk20

キョン「…つまり、お前はこう言いたいのか」

キョン「俺の周りの違和感を気付く事ができ、それがいかに重要な事なのかを認識することができたら」

キョン「お前は俺に、その解説をしてやるって訳だな?」


(´・ω・`)「君は、物分りがいいのだね。安心したよ」


キョン「そりゃどうも」

キョン「今日は帰らせてもらう。今ここにいても何にもならないんだろ?」


(´・ω・`)「…そう思うかい?」


キョン「…引っかかる言い方だな。まだ何かあるのか?」


(´・ω・`)「いや、私からは特に何もないよ」


228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:45:31.22 ID:REGTHMk20


キョン「…そうか」

キョン「明日、又ここにこれるのか?」


(´・ω・`)「ああ、私が又呼んであげよう」


キョン「…ちゃんと答えてくれるのだろうな」


(´・ω・`)「もちろんさ。君の回答、楽しみにしているよ」


キョン「…じゃあな」



ギイィ…バタンッ


・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 15:46:57.44 ID:REGTHMk20

an episodeUend......( ´−ω−) zzz....zzz....

246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 17:40:20.49 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ…カチッ



キョン「……」

キョン「夢、か…」

キョン「えらくリアルな夢だったな。閉鎖空間に閉じ込めれてた時以来だ」

キョン「…」


(´−ω−`) zzz....zzz....


247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 17:41:50.64 ID:REGTHMk20


キョン「…コイツが、俺に夢で語りかけてきたのか?」

キョン「いや、アイツの話し方だと別人みたいな言い方してたような気がする」


(´ −ω−) zzz....zzz....


キョン「……」

キョン「違和感…か。まったく分かんねぇな」

キョン「とりあえず長門に聞いてみるしかない。さっさと学校に行くか」

248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 17:42:54.67 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−学校−



キーンコーンカーンコーン…




キョン「……」


(´・ω・`) …




249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 17:43:48.07 ID:REGTHMk20


キョン「…」パタンッ

谷口「あん?何やってんだキョン」

国木田「鞄を開けたと思ったらすぐ閉めて…何か変なものでも入ってたの?」

キョン「いや、弁当を忘れてきただけだ」

谷口「ホントかよ?実は深夜隠れながら買ってきたエロ本入れっぱなしにしてたんじゃないのか?」

キョン「お前そんな事してるのか」

谷口「何故ばれたし」

国木田「エロ本かどうかは別として、お昼ないなら早く購買にでも行ったほうがいいんじゃないかな?

250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 17:46:28.91 ID:REGTHMk20


キョン「そうだな、じゃあちょっと行ってくる」ガタッ

谷口「待て、何故鞄を持って行く」

キョン「お前が俺の鞄に股間を擦り付けないようにするためだ」

谷口「するわけねぇだろ!何が悲しくて男の鞄に股間を擦り付けなきゃならんのだっ!」

キョン「お前…女子のカバンだったら擦り付けるのかよ…」

谷口「だからしねぇよ!お前俺にどんだけ股間擦らせたいんだよ!意味わかんねぇよ!」

国木田「谷口、友達として教えてあげる。それはれっきとした犯罪だよ?」

谷口「分かってるよ!そんなの中学生の時から分かってたよ!」

キョン「中学生にならないと分からなかったのか。流石だなお前」

国木田「最低だね谷口。見損なったよ」

252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 17:51:34.63 ID:REGTHMk20

谷口「あれ?何この空気。何で俺虐められてるの?」

キョン「お前が女子におちんちん擦り付けたいなんて抜かすからだろ」

谷口「ちょっと!?何で俺が言った事になってんの!?言ってないだろ!?」

国木田「キョン…僕はどうしたらいいの?このままじゃ僕もそのうち谷口に股間を擦り付けられそうで怖いよ…」

谷口「ないから!そんな可能性ないから!お前安心していいから!!」

キョン「安心しろ国木田。俺がお前をクズの股間から守ってやる」

国木田「…約束だよ?」

キョン「ああ、約束だ」

谷口「死んでやるっ!!もう死んでやるうううううううううううううううううううっ!!!!!!」

253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 17:54:47.53 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


〜屋上〜



キョン「…」


パカッ


(´・ω・`) …


キョン「…何故お前がここに入ってる。お前はアレか?ぷよぷ○のお邪魔ブロックか?」



254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 17:58:17.93 ID:REGTHMk20

( ´・ω・) …

(´・ω・`) ?


キョン「…はぁ、もういい」

キョン「ずっとカバンの中に入ってたんだろ?少し身体を動かしてろよ」


〜( ´・ω・) フワフワ


キョン「…まったく」



ガチャ…



キョン「っ!?」

古泉「おっと…随分と驚いた顔をしていますね」

キョン「何だお前かよ…何しに来た?」

古泉「貴方が屋上に向かわれるのを見たのでね…ついてきちゃいました」

キョン「何コイツきめぇ」

255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:03:07.42 ID:REGTHMk20


古泉「そんなひどい…友達の事をキモいだなんて…」

キョン「三文芝居をするな鬱陶しい。いきなり入ってきたからビックリしただろうが」

古泉「ふむ…別に驚かせるつもりはなかったのですが」

キョン「俺は驚いたんだ。謝罪と賠償金を要求する」

古泉「やれやれ…貴方はいつから涼宮さんになったのですか」

キョン「うるせぇな…とにかく俺は驚いたんだよ、アイツを野放しにしてたから」

古泉「アイツ、とは一体?」

キョン「お前の後ろでプカプカ浮かんでる物体だ」

256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:04:25.85 ID:REGTHMk20


古泉「!?」


〜( ´・ω・) フヨフヨ


古泉「…これは一体」

キョン「見て分からないのか?未確認生物だよ」

古泉「いや、そうではなく…どうしてこんな所に?」

キョン「そっか…お前にはまだ話してなかったんだっけな」

キョン「詳しく話すと長くなる。断片的に説明するぞ」


257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:05:56.91 ID:REGTHMk20


・・・・・・・・・・・・・・・・・・(´−ω−`) zzz....zzz....



古泉「なるほど、この三日間でそんな事が…」

キョン「古泉、お前はコイツをどう見る?」

古泉「どう、とは一体?」

キョン「ハルヒがコイツを俺に送ってきた理由だ。俺にはそれがさっぱりわからん」

古泉「…すみません。僕にも分かりかねます」

キョン「…そうか」

古泉「涼宮さんが望んだ事によって、彼が誕生した事は分かります」

古泉「しかし貴方に与える理由とは…一体何なのでしょうね?」

キョン「知らん。俺もそこが気になってるんだよ」


258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:08:35.01 ID:REGTHMk20



〜( ´・ω・) フヨフヨ


キョン「…こっちこいよ」


(・ω・` )〜 フヨフヨ

(・ω・,, )モニュモニュ




古泉「…随分と、貴方に懐いていますね」

キョン「…そう見えるか?」

古泉「ええ。まるで家族みたいです」

キョン「…」

古泉「…どうかしましたか?」

259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:11:23.33 ID:REGTHMk20

キョン「…俺と妹は、コイツを家族の一員として見ている」


(,,・ω−,,)ムニムニ



キョン「できれば、このまま普通に暮らせればいいのだがな…」

古泉「…難しいでしょうね。涼宮さんの能力で強制的に存在させられているのでしょうから」

古泉「消滅の可能性だって、充分にありえます…」

キョン「…ああ、分かってる」


(´・ω・`) ?


キョン「お前は気にしなくていい」


( ´・ω・) …


キョン「…そうだ、古泉よ」

古泉「何でしょうか?」

キョン「これを見てくれ…」

260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:12:54.83 ID:REGTHMk20

スッ


キョン「コイツどう思う?」

古泉「すごく…おおk…もとい、赤いです」

古泉「コレは一体何ですか?」

キョン「一昨日俺がコイツに貰ったビー球だ」

キョン「俺は赤、妹は白…という事しかまだ分かってない」

古泉「この何処までも透き通る感じ…地球の技術では作れそうにありませんね」

キョン「…そうか」

古泉「きっとこれは、『鍵』となるものだと思います」

古泉「彼が貴方と妹さんにそれを託したという事は…何か重大な意味があるのでしょう」

キョン「……」

261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:15:17.91 ID:REGTHMk20


古泉「おや、昼休みが終わってしまいましたね」

キョン「ん?…ああ、ここのスピーカ壊れてるんだっけな」

古泉「僕もすっかり忘れていました…僕はこれで失礼します」

キョン「おう、また後でな」

古泉「はい、では又後ほど…」



ギイィ…バタンッ






キョン「…重大な意味、か」

キョン「なぁ、お前が俺達にコレを渡したのは、やっぱり理由があるのか?」

263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:16:58.12 ID:REGTHMk20


(´・ω・`) …

(-ω-` )



キョン「…どうして黙るんだよ」

キョン「教えてくれたっていいだろ。別に害があるわけでもねぇし」

キョン「いきなりコレだけ渡されたって理解できん。それに不安になる」

キョン「…なぁ。頼むよ」


265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:21:00.77 ID:REGTHMk20


(´・ω・`)

( ´;ω・`)  ホロリ…



キョン「…!!おいっ、何も泣かなくていいだろっ」

キョン「悪い事やってる訳じゃないだろ?だったら意味もなしに泣くんじゃ…


(;ω;` )〜 フワフワ



キョン「あっ、おいっ!」



パタンッ


266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:22:01.53 ID:REGTHMk20


キョン「…カバンに戻りやがった。いきなり何なんだ…」

キョン「……」

キョン「これは早い内に長門に聞いたほうがよさそうだな…」



ガチャ…バタンッ


・・・・・・・・・・・


267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:23:54.64 ID:REGTHMk20


――――――――――――――――――――――――



キョン「…ふぅ」

国木田「あ、おかえりキョン」

谷口「お前、今まで何処行ってたんだよ」

キョン「別に俺が何処いこうが勝手だろ」

谷口「いや…岡部がお前の事呼びに来たからさ、何かあったんじゃねぇか?」

国木田「放送でも呼ばれてたよ。早く行ったほうがいいんじゃない?」

キョン「…岡部が?」



268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:25:21.06 ID:REGTHMk20


ガララッ!!




ハルヒ「ハァ…ハァ…ハァ…」

キョン「…ハルヒ?」

ハルヒ「…ちょっとこっち来なさい」

キョン「何だお前m

ハルヒ「いいからっ!!」

キョン「お、おいっ!いきなり引っ張るなよ!」



ガララッ…ピシャ
 

269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:27:31.35 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−職員室−


ガララッ


キョン「おいハルヒ!いい加減離してくれ!」

ハルヒ「連れてきたわよ」

岡部「ああ、ありがとう。涼宮はちょっと離れていてくれ」

ハルヒ「……」



ガララ…



270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 18:28:40.14 ID:REGTHMk20


岡部「今まで何処に行ってた?放送も聞こえなかったのか?」

キョン「すみません…屋上に行ってたもんで」

岡部「…屋上か、スピーカーが壊れたままだったな」

キョン「それで…どうかしたのですか?」


岡部「…落ち着いて聞いてくれ」

キョン「…」








「今、お前の妹さんが学校の階段から落ちて…意識不明だという連絡が入った」









274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:33:18.22 ID:REGTHMk20




キョン「…えっ?」

岡部「詳しい事は教えてくれなかったが…今病院で集中治療を受けている」

キョン「…な、何で…」

岡部「親御さんにも連絡が入ってるようだが、どうやら今手が離せない状況らしい」

キョン「そう…ですか」

岡部「お前は今から病院に行って、妹さんの容態を見に行って来い」

岡部「早退届けと荷物の方は俺の方で何とかしておく」

キョン「…はい」

岡部「…早く行って来い」

キョン「…失礼、しました」


275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:34:58.83 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


〜職員室前廊下〜



ガララッ…ピシャ



キョン「…」

ハルヒ「キョン…」

キョン「…俺は今から病院に行ってくる」

キョン「すまないが、今日の部活は休ませてくれ」

ハルヒ「当たり前じゃない!そんな事気にするんじゃないわよっ!」

キョン「…」


276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:35:38.92 ID:REGTHMk20

ハルヒ「…私達も、後で妹ちゃんのお見舞いに行くから」

キョン「…ああ、分かった」




タッ…タッ…タッ…



ハルヒ「…キョン」


277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:38:36.92 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−校門−



キョン「…」

???「お待ちしておりました。キョン様」




キョン「…貴方は」

新川「徒歩では時間が掛かるでしょう。どうぞお乗りください」

キョン「…古泉が連絡を?」

新川「はい、涼宮様から連絡が入ったとの事です」

新川「勝手ながら、私共で車を用意させていただきました」

キョン「…いえ、ありがとうございまず」

新川「では、お乗りください…」

キョン「……」


278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:41:01.57 ID:REGTHMk20

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




新川「…病院の方からは何と?」

キョン「…まだ、何も聞かされていません」

新川「…そうですか」

キョン「…」

新川「…もし危険な状態なら、我が機関直属の病院を手配させます。ご安心ください」

キョン「…ありがとうございます」

新川「……」




280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:43:11.66 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−病院−



「…さんのご家族ですか?」


キョン「はい、そうでう」


「…こちらの病室です。どうぞ」


キョン「……」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:45:20.18 ID:REGTHMk20


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



カツンッ…カツンッ…カツンッ…



キョン「…」


「階段で遊んでいた時、老朽化さてれた手すりを掴んでしまったようで…」

「…手すりが折れて、バランスを崩し落ちてしまったみたいです」


キョン「…」


「……」

「着きました、…騒いだりするのは他の患者さんの迷惑となるので、よろしくお願いします」



284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:46:32.05 ID:REGTHMk20

ガラッ…







「あっ!キョン君だ!」







キョン「っ!?」

妹「どうしてここにいるの?」

キョン「お…お前…っ」


「おお、やっとご家族の方が来てくれたか」

「せ、先生…これは一体」


285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:47:53.83 ID:REGTHMk20


「いやぁ…この子はとても強い子だ」

「さっきまで微弱だった脳波が…急に正常の数値まで上がっていったのだよ」

「きっとこの子の本能が自身を目覚めさせたのかもしれんなぁ」


キョン「お前…よかった…」


ギュッ


妹「きゃ…キョン君苦しいよ〜」

キョン「バカ野郎!心配させやがって…!」

妹「ごめんなさぁい…」

キョン「よかった…本当によかった…!」

キョン「先生…妹はもう大丈夫なのですか?」


「ああ、さっき一通り検査をしてみたが、どこにも異常が見られなかった」

「不幸中の幸いだ。当たり所が大して悪い所じゃなかったようだね」


286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:50:12.66 ID:REGTHMk20

キョン「そうですか…」

妹「キョン君離して〜」

キョン「あ、すまん」

妹「えへへ…私ってついてないなぁ」

キョン「本当だバカ…昨日といい今日といいお前は…」

妹「むぅ〜」

キョン「…もう絶対階段で遊んだりするんじゃねぇぞ」

妹「はーい」


「さて…私は他の患者を見ているから、念のため今日一日は入院しておくといい」

「分かりました…では、入院手続きのほうをお願いできますでしょうか?」


キョン「あ、はい。…そろそろ母がここに来ると思いますので」


「分かりました。では、ゆっくりしていってくださいね」

287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:52:16.42 ID:REGTHMk20

キョン「…はぁ」


ドスッ


妹「キョン君疲れてるの?」

キョン「お前の所為でな」

妹「えへへっ」

キョン「まったく…お前って奴は」


バタンッ!!


ハルヒ「キョン!妹ちゃんの容態はどうなの!?学校サボって来ちゃったわ!」

みくる「キョンくん〜大丈夫ですかぁ〜?」

古泉「涼宮さん、ここは病院ですのでもう少しお静かに…」

妹「あーっ!ハルにゃんとみくるちゃんと古泉君だー!」


289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:56:49.11 ID:REGTHMk20


キョン「騒がしいぞハルヒ。他の患者さんに迷惑だろ」

ハルヒ「い、妹ちゃん!?もう目が覚めたの!?」

妹「うんっ!もう大丈夫だよ〜」

みくる「ふえぇぇよかったでずぅ〜」グスッ

古泉「これは…僕らはかなりの重態だと聞いていたのですが?」

キョン「打ち所が良かったみたいでな…ただの気絶だとさ」

キョン「どこにも異常ないらしいから、もう安心していい」

ハルヒ「そうなの?だったらもう安心なのね…良かったわ」

キョン「みんなすまない。妹が迷惑かけちまった」

ハルヒ「いいのよこのくらい!妹ちゃんは我がSOS団の準メンバーなんだから、このくらい当然よっ!!」

ハルヒ「そんな事よりも妹ちゃん!次からはちゃんと気をつけないとだめよっ!」

妹「は〜い!」

290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 18:59:42.31 ID:REGTHMk20


ハルヒ「よろしい。じゃあ私、ちょっとこの病院を探検してくるわ」

キョン「おい何か言い出したぞコイツ」

ハルヒ「なんでもこの病院には夕方にしか現れない幽霊がいるらしいわよ」

妹「私もいきたーいっ!」

キョン「待て、いくら安心だからって今日一日は安静にしてろ」

ハルヒ「大丈夫よ、私が妹ちゃんをおんぶしていけばいい事だから」

キョン「そういう問題じゃねぇ」

ハルヒ「じゃあみくるちゃん!妹ちゃん!行くわよっ!!」

みくる「ふぇ!?わ、私も行くんですかぁ〜」

ハルヒ「当然じゃないっ!こういうものは可愛い子連れて行くと陵辱ゲーみたいなズッコンバッコンイベントが起こるのよっ!」

みくる「」

ハルヒ「レッツゴーッ!」

妹「きゃー!!」

みくる「ひやぁあああああ引っ張らないでえぇぇぇぇぇぇ!!!!」

293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 19:04:17.38 ID:REGTHMk20


キョン「おいハルヒ!…行っちまった」

キョン「アイツめ…不思議はもういいんじゃなかったのかよ」

古泉「んっふ…きっと緊張が解れて恥ずかしくなったのでしょうね」

キョン「どういう意味だ」

古泉「涼宮さん、貴方のことも妹さんの事も凄く心配なされていたのですよ?」

古泉「僕達といる時もずっと呟いていました…よっぽど愛されているのですね」


294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 19:05:41.18 ID:REGTHMk20


キョン「恋愛的なのか友情的なのかは知らないが…まぁ悪い気はしないな」

古泉「おや?貴方なら『あのハルヒが?そんな訳ないだろ』とぶっきらぼうに言うと思ったのですが…」

キョン「どんだけ性格悪いんだよ俺は」

古泉「これは失礼しました」

古泉「…貴方も、少しずつ成長なさっているのですね」

キョン「何か言ったか?」

古泉「いえ、何も」


295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 19:07:44.73 ID:REGTHMk20


キョン「…そういえば長門はどうした?お前達と一緒じゃなかったのか?」

古泉「長門さんは、何やら調べ物があるので、一緒にはこれないと言っていました」

古泉「おそらく、貴方…もしくは妹さんの事で何か引っかかる事があったのでしょう」

キョン「…そうか。アイツも俺達の為に動いてくれてるんだな」

古泉「ええ。そうなのでしょうね」

キョン「ハルヒといいお前達といい…ホント俺はいい仲間を持ったものだ」

古泉「んっふ。これも涼宮さんの優しさですよ」

古泉「貴方が涼宮さんを成長させた事によって、僕達の中に友情が芽生えたのですよ」

キョン「気持悪い言い方だなおい」

古泉「んっふ…んっふふ…」

297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 19:11:03.45 ID:REGTHMk20


古泉「…もしかすると、涼宮さんは妹さんが無事であって欲しいと願ったためn





古泉「…いや、やめておきましょう」

キョン「古泉?」

古泉「あぁ、忘れる所でした…これ、貴方の鞄です」

古泉「彼が中に入っていましたのでね…貴方のクラスの担任が来る前に回収させてもらいました」

キョン「…スマン、迷惑かけたな」

古泉「いえいえ、お気になさらず」

301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 19:14:48.04 ID:REGTHMk20




(´−ω−`) zzz....zzz....



キョン「…気持良さそうに眠りやがって」

古泉「機関のほうで少し調べさせてもらったのですが…全くといって収穫なしです」

キョン「…そうか」

古泉「やはり彼の事は、長門さんに聞くのが一番でしょうね」

キョン「この前ちょっと聞いてみたんだがな…アイツもよく分からんらしい」

キョン「少なくともコイツ自身は俺達に危害を与える危険性はないと言っていたがな…」

古泉「そうですか、それは何よりです」


302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 19:16:50.72 ID:REGTHMk20

ピリリリリ…ピリリリリ


古泉「あっ、僕です」

キョン「ここは携帯禁止だ、外行って来い」

古泉「分かってますよ。では僕はこれで…」

キョン「おう、またな」



キョン「…さて、どうしたものか」


(´・ω-`) パチッ


キョン「お、起きたか」


Σ( ´・ω・) !

(・ω・≡・ω・)彡 !?!?!?


キョン「落ち着け、ここは病院だ」

キョン「ずっと眠ってたみたいだな。もう気分は良くなったか?」

303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 19:18:11.76 ID:REGTHMk20


( ´・ω・) …

(´・ω・`) ショボーン



キョン「…なぁ、ショボ太」


(´・ω・`) …?



キョン「俺は少し焦りすぎた、反省している」

キョン「お前にも言いたくない事の一つ二つはあるよな」


304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 19:21:09.33 ID:REGTHMk20

(´・ω・`) …

(´-ω-`)



キョン「…話す時は、言いやすくなってからでいい」

キョン「俺達は家族だ、隠し事が少しあったって気にしないさ」

キョン「だから少しずつでいい、話したくなったら教えてくれ」



(´・ω・`) …


(´・ω;`) ホロリ…


キョン「ほら、泣くな。妹が見たら悲しむぞ」


(´;ω;`) ポロポロ…


キョン「…妹はここで入院、親は両方とも妹側で過ごすだろう」

キョン「今日は俺と二人きりだ。いろいろ語り合おうじゃないか」


305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 19:21:56.37 ID:REGTHMk20


( ´;ω・) …

(´⊃ω⊂`) ゴシゴシ

(´・ω・`) ショボーン


キョン「よし、いい子だ」

キョン「帰るぜ、俺達の家にな」


〜( ´・ω・) フヨフヨ…



パタンッ



キョン「…アイツの言っていた『違和感』ってのは、コイツの涙と関係あるのだろうか?」

キョン「帰ったら長門に連絡してみよう…何か掴んだかもしれんからな」


347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 21:45:59.26 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−病院入り口−



妹「あっキョン君だー」

キョン「ん?お前ハルヒ達と一緒に居たんじゃないのか?」

妹「んとね。ハルにゃんが危ないからここで待ってなさいって言ってたの」

キョン「…そうか」

妹「キョン君もう帰るの?」

キョン「ああ、病院にあまり長くいると迷惑だからな」

348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 21:47:05.18 ID:REGTHMk20



ムクッ



ミ( ´・ω・) ピョン


妹「あっ!ショボ太だ!」

キョン「おい、勝手に出てくるな」



( ,,,・ω・) モフモフ


妹「えへへ〜ショボ太あったかーい」モフモフ

キョン「…」

妹「ねぇキョン君。今日はショボ太と一緒に寝たい」

キョン「お前は今日入院だろ。コイツをこんな所に置いてられるかよ」

350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 21:49:59.88 ID:REGTHMk20

妹「何で?」

キョン「ショボ太はシャミセンとは違って詳細不明の生き物なんだ」

キョン「病院なんかに置いたらどっかに研究所に連れて行かれちまうぞ」

妹「ちゃんと隠すから大丈夫だよ」

キョン「ダメなものはダメだ。小学生ごときが大人の目を欺くなんて無理に決まってるだろ」

妹「でも…」

キョン「ダメだ」

妹「うっ…グスッ」

キョン「泣いてもダメだ」



( ´・ω・) …

351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 21:51:50.80 ID:REGTHMk20



(・ω・` )ミ ピョン


ヾ(・ω・` ) フキフキ


妹「ヒック…ショボ太ぁ…」

キョン「…ショボ太もお前がいなくて寂しいんだよ」

キョン「だから今日は我慢して大人しく寝てろ。明日になったら好きなだけ一緒にいていいから」


(・ω・` ) ショボーン


妹「うん…分かった」

キョン「…いい子だ」

キョン「じゃあ俺は帰るぜ…戻れショボ太」


354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 21:54:59.26 ID:REGTHMk20


ミ( ´・ω・) ピョン


妹「あっ!キョン君待って!」

キョン「何だ?」

妹「あのね、ショボ太にあげるモノがあるの」


( ´・ω・) ?


妹「待っててね〜」ゴソゴソ

妹「はいっドーナッツ!ショボ太これ好きなんだよね〜」


Σ( `・ω・) !?


(・ω・´ )ミ ピョン!


キョン「うおっ!?いきなり飛び降りるんじゃない!」

355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 21:56:59.31 ID:REGTHMk20


+.(・ω・o )゚+ キラキラ


妹「えへへ〜。それーっ!」 ミ◎ ピューン


ε≡( `・ω・) ビュン!  ミ◎


 (ノ`・ω・)ノ◎ ガシッ!!


 ((,,・ω・,,)) モッキュモッキュ



キョン「…コイツ、ドーナツが好きなのか?」

妹「うんっ。昨日私のおやつ全部食べちゃったのー」


356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 21:59:24.42 ID:REGTHMk20


キョン「…ほう」


(*’ω’* ) チンポッポ


妹「えへへぇショボ太〜」ギュー


(・´ω`・)ビローン


妹「あははっ♪」

キョン「…やれやれ」

キョン「じゃあな。お袋達の言う事ちゃんと聞けよ」

妹「はーい…」

妹「ショボ太!明日いっぱい遊ぼうねっ!」


(´・ω・)ノシ  フリフリ


キョン「まったく…手のかかる妹なこった」

357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:01:51.47 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



−キョンの家−


ピリリリリリ


ピッ


キョン「もしもし…ああ母さんか」

キョン「ああ、家には俺とコイツだけだ」

キョン「親父は出張らしいから、母さんに伝えてくれって言ってたぜ」

キョン「お、おいおい…いくら面会に来れないからってそこまでしなくてもいいと思うぞ」

キョン「親父だって妹の事は凄く心配してたんだ。俺が大丈夫だって伝えてやったら安心してたよ」

キョン「ああ、分かってる。ちゃんとやっておくよ」

キョン「妹にもよろしくと言っといてくれ。じゃあな」


358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:04:19.74 ID:REGTHMk20

ピッ


キョン「…あんな事言っても、御袋は親父の事好きなんだな」


(´・ω・`) ?


キョン「お前に愛が分かるか?」



( ´・ω・) …

(*’ω’* ) ポッ



キョン「…ふっ」

キョン「お前、本当に人間じみてるな」


☆( ゝω・ )v  チェキ


361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 22:07:29.44 ID:REGTHMk20


( ヽ´ω`) ゲッソリ


キョン「そういや腹減ったな…。飯にするか」

キョン「つってもインスタントラーメンしかないのだが…それでもいいか?」


(`・ω・´) シャキ!


キョン「よし、じゃあちょっと舞ってろ」


Σ(;´・ω・) !?


ガチャ…バタンッ





(´・ω・`) …


ヾ( ´・ω・)ノ 〜♪


363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:10:38.93 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――

〜20分後〜



キョン「できたぞーっ」



ヾ(・ω・` )ノ 〜♪



キョン「…何やってんだお前?」


Σヾ( ´・ω・)ノ !?


キョン「いくら暇だからって踊らんでもいいだろ」

365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:13:03.28 ID:REGTHMk20


(´・ω・`) …

(´・ω・`)つ↑


キョン「…上?」

キョン「…あ、やべぇ誤字変換してる」

キョン「スマン。俺は『待ってろ』と言いたかったんだ」




( ^ω^)…

(♯^ω^)ビキビキ


キョン「うおっ!ま、待てっ!そのまま俺にタックルしてくるなっ!こぼれるだろっ!」


367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:16:45.83 ID:REGTHMk20




o(`ω´*)o プンスカプンスカ! \≠/



キョン「悪かったよ…そんなに怒るなよ」

キョン「早くしないとラーメンのびちまうぞ」


(´・ω・) …   \≠/

フヨフヨ 〜( ´・ω・) \≠/


…( ´・ω・)\≠/

ポッ ( *・ω・) \≠/



キョン「…単純な奴でよかった」



ピリリリリ…

368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:19:11.14 ID:REGTHMk20


キョン「…誰だこんな時間に」



ピッ



キョン「もしもし」

長門「何?」

キョン「…長門。コントじゃないんだから電話に出るときはちゃんと名前を言いなさい」

長門「…そう」

キョン「で、俺に何か用か?」

長門「…今夜9時、私の家に来て」

キョン「…コイツの事か?」

長門「…そう」

キョン「分かった、もう少ししたらそっちに向かう。コイツも連れてきた方がいいか?」

長門「…貴方一人の方が望ましい」

キョン「了解、じゃあまた後でな」

371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:20:41.08 ID:REGTHMk20

ピッ


キョン「……」


(´・ω・`) ?


キョン「お前、ちょっと留守番できるか?」


( ´・ω・) …


キョン「俺はちょっと用事ができちまったんだ」

キョン「少しの間家を離れなきゃいかん。悪いが一人で静かに過ごしててくれ」


372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:22:46.65 ID:REGTHMk20


( ´・ω・) …

( `・ω・)ゝ ビシッ



キョン「よし、分かったな」

キョン「言っておくが、絶対外に出たりするんじゃないぞ」



(`・ω・´) シャキ!



キョン「…本当に大丈夫だろうか」

キョン「行って来るぜ。ちゃんと大人しくしてろよ」


( ´・ω・)ノ~ フリフリ


ガチャ…バタンッ


375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:24:13.90 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


キョン「……」


ガチャ


長門「……」

キョン「よう」

長門「…入って」



ガチャ…バタンッ



長門「…」

キョン「…何か、掴めたのか?」

長門「…」コクリ

キョン「…とりあえず、座ってから聞こう。俺もお前に聞きたい事があるんだ」

長門「…そう」

377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:25:59.08 ID:REGTHMk20

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



長門「…飲んで」

キョン「おう、サンキュ」



長門「…」

キョン「…今日、妹が病院で怪我をしたんだ」

長門「知っている」

キョン「…ハルヒ達がお見舞いに来た時、古泉からお前の事を聞いたぜ」

長門「……」

キョン「俺達の為にいろいろ調べてくれてたらしいな、ありがとう」


379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:27:35.40 ID:REGTHMk20


長門「…別に、いい」

キョン「そうかい」

キョン「それで、何か分かった事があるから俺を呼んだのだろ?」

長門「…そう」

キョン「…話してくれ」







長門「……」

長門「この数日、貴方の妹の能力が異常変化を起こしている」

380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:29:02.28 ID:REGTHMk20


キョン「…なんだって?」

長門「貴方達有機生命体は、個々の能力に応じて成長し、進化を遂げる」

長門「そして最初に与えられるステータスは人それぞれであり、決して同等な能力を持つ有機生命体は存在しない」

キョン「…まぁ当たり前だな。イケメンがいればグロメンもいるし」

長門「しかし有機生命体には個々のステータスと関係ない測定不可能な能力がある」

長門「貴方達の言葉で意訳すると『運』」

381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:30:11.11 ID:REGTHMk20


キョン「運…?」

長門「これも個人によって様々であるが、有機生命体の進化によって上昇すること、減少することは不可能であると情報統合思念体は判断している」

キョン「まぁ、確かに運ってのは自分で上げるのは無理だが…」

キョン「それで、その話が俺と妹の異変と何が関係ある?」

長門「…一般的に有機生命体の『運』のステータスは変化をしない」

長門「しかし貴方の妹の『運』のステータスがこの数日で著しい変化を遂げている」


382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:31:33.28 ID:REGTHMk20


キョン「…何だと?」

長門「…彼女は『運』の減少により、今日の事故に遭遇した」

長門「その減少効果は貴方の家に未確認生命体が発生した時、初めて起こったと思われる」

キョン「……」

長門「しだいにその減少効果は速度を増し、彼女の『運』の数値はかなりの低数値に陥った」

キョン「…その原因は分かってるのか?」

383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:34:01.96 ID:REGTHMk20


長門「…分からない。情報が少なすぎるため、ここまでの推測しかできなかった」

キョン「…そうか」

長門「しかし、先日の午後1時34分27秒時。彼女の減少速度が急激に衰え始めた」

長門「これは、何かによって減少の阻止をされたと私は予想している」

キョン「何かによって…か」

長門「…彼女に昨日何か変化があったならば、教えて欲しい」

キョン「……」

キョン「もしかして、これの所為じゃないだろうか」

385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:35:47.32 ID:REGTHMk20


スッ



長門「…」

キョン「昨日の昼、妹がアイツに貰ったと言ってたビー球だ」

キョン「と言っても妹の球は白色だがな。…俺は赤色を貰った」

長門「…見せて欲しい」

キョン「おう」



長門「……」

キョン「…どうだ?」

387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:37:16.63 ID:REGTHMk20


長門「…この物質は地球上に存在しない」

長門「さらにこの物質から、有機生命体にプロテクトを施す情報操作がされている」

キョン「…ビンゴだな」

長門「彼女は極力この物質を携帯するべき」

長門「そして貴方も、念のためにこの物質を所持するべきだと私は思う」

キョン「…分かった。それだけでいいのか?」

長門「いい、そして貴方はなるべく彼女を監視する事が望ましい」

キョン「…そうだな、またあんな事があったら今度こそ命が危なくなっちまう」

長門「……」

389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:38:39.14 ID:REGTHMk20


キョン「…教えてくれてありがとう、長門」

キョン「やっぱお前は頼りになる」

長門「…そう」

キョン「じゃ、俺はもう帰るぜ。家にショボ太を置いたままにしてるんだ」

長門「…分かった、気を付けて」

キョン「おう。また明日な」

長門「…また、明日」



390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:40:41.54 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――

−帰宅後、浴場にて−



バシャァ…



キョン「ふぅ…」

キョン「やっぱ風呂はいいなぁ…」

キョン「お前もそう思うだろ?」


〜( ,,・ω・) プカプカ…


 (*´-ω-) フゥ…


391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:43:09.21 ID:REGTHMk20


キョン「…なぁ、ちょっと聞いていいか?」


( ,,・ω・) ?


キョン「お前が俺達に渡したビー球の事だ」


( ´・ω・) …


キョン「俺達は、アレを持っていた方がいいのか?」

キョン「俺達兄妹にだけ渡したって事は…何か理由でもあるんだろ?」


( ´・ω・) …

(´・ω・`)


キョン「…そうか。じゃあ言うとおりにしておく」


( ´・ω・)ノシ フリフリ


キョン「はぁ〜」

392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:46:51.76 ID:REGTHMk20

キョン「…これからどうなっちまうんだろうなぁ」ザバァ


(´-ω-`) ウトウト…


キョン「あぁこら、風呂で寝るんじゃない。風邪引いちまうぞ」


(´・ω-`) パチッ


キョン「…こうして見るとお前、人形が魂持って動いてるみたいにしか見えないな」


( ´・ω・) …

( ´・ω・) ?


キョン「何でもない。とっとと上がるぞ」ザバァ


ヾ( ´・ω・)ノ ギャース


キョン「っとスマンスマン。一人じゃ上がれないんだったな」

キョン「ほれ、俺の頭に乗れ」
 

393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:48:04.53 ID:REGTHMk20


(・ω・` )ミ ピョン


キョン「よし、じゃあ体拭いてこい」



(・ω・` )=3 ピュンッ


(・ω・lil) !?


:::( ω ` ):::



キョン「…どうした、急に止まって」


397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:50:08.83 ID:REGTHMk20


( ω ` )


(−ω・`;)〜 フワフワ…



パタンッ



キョン「…何だアイツ?」

キョン「まぁいいや、さっさと上がろ」

398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:51:15.23 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――



(´−ω−`) zzz....zzz....



キョン「…よく寝てるな」

キョン「…」

399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:52:53.35 ID:REGTHMk20


キョン「(コイツが来てから、妹の運が悪くなったのは事実だ)」

キョン「(だがコイツはその事を分かっていたのだろうか?)」

キョン「(いや、そうでなければ妹にあの球を渡す事はしない筈だ)」

キョン「(妹がこれ以上不幸にならない様にと、コイツなりの優しさで取った行動だろう)」





キョン「……」

キョン「(だが俺は?)」

キョン「(俺は何故、この球を渡されたんだ?)」

キョン「(俺も妹の様に、何かが減少している物があるのだろうか?)」


401 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:53:48.36 ID:REGTHMk20


キョン「…別に何も変わった事はないと思うが」

キョン「…」

キョン「(深く考えても意味はない…か)」

キョン「…寝よう」


(´−ω−`) zzz....zzz....


・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・

402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:55:43.24 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・



キョン「…」

キョン「またここか…」



ギイィ…



キョン「……」



403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:57:07.58 ID:REGTHMk20


キョン「…よう、来たぜ」



クルッ



(´・ω・`)「やぁ、ようこそ、バーボンハウスへ。」


キョン「…」


(´・ω・`)「また君か、来ると思っていた。歓迎するよ」


キョン「自分で呼んだクセによく言うぜ」


(´・ω・`)「…答えは見つかったのかい?」


405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 22:58:53.35 ID:REGTHMk20



キョン「…ああ」

キョン「俺の周りにある『違和感』…それは妹の不運だ」

キョン「アイツが来て、妹の運がかなり悪くなった」

キョン「だから何回も転んだり、階段で事故に遭ったりした」

キョン「運の減少は、まだまだ続いている。…ショボ太が俺達の近くにいる限りな」

キョン「その阻止のために渡されたのが、このビー球だ」

キョン「これをアイツが持っている事で、運の減少を遅れさせる事ができる」

キョン「ショボ太は、妹を守るためにこの球を渡した」

キョン「…これが、俺の考えた答えだ」


406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:00:24.38 ID:REGTHMk20


(´・ω・`)「……」


キョン「…間違ってるのか」


(´・ω・`)「…50点。赤点ギリギリクリアという所かな」


キョン「…そうか」


(´・ω・`)「しかし、よくそこまでたどり着くことができたね。安心したよ」




キョン「……」

キョン「俺は答えを言ったぜ。今度はお前の番だ」

407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:01:59.90 ID:REGTHMk20


(´・ω・`)「…解答の前に、何故50点なのかを教えてあげよう」



キョン「…」



(´・ω・`)「君の妹君…その子に関してだけなら、満点をあげてもいい」

(´・ω・`)「しかし、肝心な君の変化を述べれていない」

(´・ω・`)「これが、君の答えが50点だという理由だ」



キョン「…仕方ないだろ。自分の違和感なんぞ、自分じゃ分からん」



(´・ω・`)「確かに自分自身では分からないかもしれない」

(´・ω・`)「しかし君のお友達は、もう気付いてるのではないだろうか?」


408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:03:41.82 ID:REGTHMk20


キョン「…何だと?」


(´・ω・`)「言われた事はないかな?『君は変わったね』らしき言葉を」

(´・ω・`)「もし言われたのならば、それは君の『違和感』だと言っていい」


キョン「俺が…変わった」

キョン「……」










『なんだかキョンも、少し変わったような気がするわ』








410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:05:22.99 ID:REGTHMk20

キョン「…!」


(´・ω・`)「心当たりがあるようだね」


キョン「…だが、何がどう変わったかなんて分からん」


(´・ω・`)「…それは、私が教えてあげよう」






「君はね、『大人』になっているのだよ。精神的、かつ人間的にね」






411 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:06:31.49 ID:REGTHMk20


キョン「…大人、だと?」


(´・ω・`)「そう、君は今、精神年齢が実の年齢を遥かに超えている」

(´・ω・`)「怒りを抑えたり、皮肉を上手く流したり、人の気持ちが分かる様になったり…」

(´・ω・`)「普段の君では、こんな事はできなかった筈だ」



キョン「…ああ、そうかい」

キョン「で?それができるようになった事が、俺の『違和感』なのか?」



(´・ω・`)「そう、それが君の『違和感』だ」



キョン「じゃあ何だ。俺が大人になってる事が、ショボ太による俺への影響って事なのか」

キョン「そして俺の成長を抑えるために、アイツはこの球を渡した」

キョン「…これでいいのか?」

412 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:08:16.82 ID:REGTHMk20


(´・ω・`)「…おめでとう、満点にたどり着く事ができたね」



キョン「そうか、そりゃあ良かった」

キョン「だが疑問は大幅に増えたぞ?」

キョン「この事が事実としたら、何故アイツは俺の成長を止めようとしてる?」

キョン「何も悪い事じゃないだろうが。俺が人間的に向上する事なんて」






(´・ω・`)「…それが、何かの犠牲で成り立っているとしても…かね?」


415 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:10:43.78 ID:REGTHMk20


キョン「…何だと?」



(´・ω・`)「確かに君にとってはそれはプラスなのかもしれない」

(´・ω・`)「しかしよく考えて欲しい」

(´・ω・`)「後々成長していく君の人間性を、あの子によって無理やり上昇している事に何か疑問が湧かないかい?」

(´・ω・`)「君達の世界は魔法の国ではない、何かを得るためには、必ず何かを失わなければならないのだよ」



キョン「…等価交換の事を言ってるのか?」

キョン「じゃあ何だ。俺は人間性を向上させるために、他に何か減少しているものがあるってのか」


(´・ω・`)「その通り。…後は分かるね?」


キョン「…?だから何度も言ってるが、俺自身は違和感なんて


417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:12:54.89 ID:REGTHMk20




キョン「……おい、待てよ」


(´・ω・`)「…気付いてしまったようだね」


キョン「そうなのか…マジで言ってるのか?」


(´・ω・`)「…」


キョン「…答えてくれ」








(´・ω・`)「ああ、君の考えている通りだよ」

(´・ω・`)「君は『大人』になるために、彼女の『運』を吸収しているのだ」




419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:14:50.60 ID:REGTHMk20


キョン「…嘘だろ」



(´・ω・`)「残念だけど、これは真実だ」

(´・ω・`)「あの子…ショボ太と言ったかな?」

(´・ω・`)「あの子が君達の傍にいる事で、『運』を吸収し、それを君の身体に変換して送る」

(´・ω・`)「この現象が、今でもずっと行われているのだよ」


421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:16:13.85 ID:REGTHMk20


キョン「…運を、変換?」



(´・ω・`)「植物の光合成を思い浮べてみたまえ」

(´・ω・`)「光によって二酸化炭素を吸収し、酸素に作り変える」

(´・ω・`)「それと同じで、あの子は無意識に運を吸い、『力』に変えて放出している」

(´・ω・`)「それがあの子の能力…生まれながらの生命活動とも言っていいだろうね」



キョン「…何だよそれ」


422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:17:51.61 ID:REGTHMk20



『( ´;ω;)』



キョン「じゃあ、あの涙は…」



(´・ω・`)「…あの子が傍にいる限り、これはずっと続くだろう」

(´・ω・`)「しかし、あの子がその球を渡した意味を、君は充分に理解して欲しい」


キョン「渡した…意味?」


(´・ω・`)「あの子にとって『変換』は呼吸のようなもの。生きていくには欠かせない事だ」

(´・ω・`)「その呼吸を抑えるために、君達にこの球を渡した」

(´・ω・`)「…これがどういう事か、分かるかい?」


423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:19:10.19 ID:REGTHMk20


キョン「…冗談だろ」

キョン「そんなの…悲しすぎる」



(´・ω・`)「…分かってくれただろうか」

(´・ω・`)「あの子は、自分の首を自分で締めているのだよ。君達を守るためにね」



ガタッ!




キョン「教えてくれ、どうしたら元に戻す事ができる?」

キョン「あるだろ?俺達の能力が元に戻って、ショボ太も一緒にいれる方法が」

キョン「何でもいい、俺ができる事なら何だってやってやる」

キョン「ハルヒにそう望ませればいいなら、無理にでもそうしてやる」

キョン「だから…その方法を教えてくれ」

キョン「頼む…」

425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:22:05.52 ID:REGTHMk20



「……」

「君は、宇宙人やサンタクロースを信じた頃があるかね?」



キョン「何だよ…それがどうしたんだよ」



「君達がそれを信じていいのは、子供の時だけだ」

「いずれ大人になり、現実と幻想の区別がつけなければ、君達の社会では生きていけない」

「その区別ができない人間の末路は、犯罪、ひきこもり、そして宗教の狂信など、いずれも幸せとは言えない結果になるだろう」

「今の君は大人だ。いくらあの子と一緒にいたくても、それが現実に叶う筈ない」

「それが分かっているからこそ、私にそんな事を聞くのだろう?」



429 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:23:55.97 ID:REGTHMk20


キョン「……っ」


「…いくら君の周りが普通でなくても、これ以上世界の秩序を崩してはいけない」

「あの子は、自身を無理やり形成させられた…イレギュラーな存在なのだよ」

「それを残す事によって、君達の世界にどんな影響を与えてしまうのか…良く考えて欲しい」




430 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:25:03.55 ID:REGTHMk20


キョン「…」


「…君に考える時間を与えよう」

「期限は2日後の夜だ。それまでに答えを出して欲しい」

「あの子を消すか、彼女を捧げるか…」


キョン「…言い方が残酷すぎるぞ。自重しろ」


「…失礼した。謝るよ」

「じゃあ、今日はここで閉店だ。…また二日後に会おう」


キョン「……」




ギイィ…バタンッ



432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:26:22.66 ID:REGTHMk20

an episodeV end.....( `・ω・)

435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:27:40.59 ID:REGTHMk20


ピピピピピ…チュンチュン


キョン「…」



(´−ω−`) zzz....zzz....



キョン「…コイツは、全部知っていたのか」


(´・ω−`) パチッ


キョン「…」


(・ω・` )〜 フワフワ


ポスッ


(・ω・,, )モニュモニュ


437 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[>>433 X] 投稿日:2009/12/04(金) 23:29:34.43 ID:REGTHMk20


キョン「…何でもっと早く言わなかった」

キョン「辛くないのか?俺達のために我慢するなんて」

キョン「お前にとっての呼吸なんだろ?そんなもん我慢していい訳ないだろ…」

キョン「お前はそこまでして…俺に何を求めてるんだ?」



(・ω・` ) …

(-ω-` )



キョン「なぁ、俺はお前のために何をしてやれる?」

キョン「このままだと、いずれ妹がもたなくなっちまう」

キョン「だが…俺もアイツもお前を手放したいなんて、思っていない」

キョン「本当に…どうすりゃいいって言うんだ…」


438 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:30:37.29 ID:REGTHMk20


キョン「…ちくしょう」



ガチャ



妹「キョン君ただいまー!」


キョン「っ!?」

妹「どうしたのキョン君?」

キョン「お前…もう帰ってきていいのかよ?」

妹「うんっ!先生がねー、もう大丈夫だって!」


440 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:31:54.05 ID:REGTHMk20


キョン「…」

妹「あっ!ショボ太もいる!」


ミ( ´・ω・) ピョン


妹「ショボ太〜会いたかったよーっ」ギュー


(,,・ω・,,)モキュモキュ


キョン「…」

妹「キョン君!明日は祝日だよっ!」

キョン「…そうだな、学校も休みだ」

妹「だからね。私ショボ太と一緒に遊びに行きたい!」


441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:32:46.34 ID:REGTHMk20


キョン「…また怪我するかもしれんぞ?」

妹「今度は大丈夫!ちゃんと前向いて歩くもーん」

キョン「……」

妹「ん?キョン君どうしたのー?」

キョン「なんでもない…そうだな。明日は三人でどこかに遊びに行くか」

妹「わーい!」

キョン「だが約束がある、お前は俺から離れないように手をつなぐ事」


442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:33:52.40 ID:REGTHMk20


妹「キョン君と…手?」

キョン「そして人の多い場所には近づかない事。これが守れないなら連れて行けん」

妹「うんっ!ちゃんと守る!」

キョン「よし、じゃあもう学校行く準備をしろ。遅刻しちまうぞ」

妹「あのね、お母さんが今日は念のために学校お休みしなさいって言ってたの」

キョン「…そうか。じゃあショボ太の面倒を頼んだぞ」

妹「うんっ!ショボ太、あっちで一緒にご飯食べよー」


(・ω・` )〜 フワフワ



443 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:34:31.36 ID:REGTHMk20


バタンッ




キョン「…二日後、か」

キョン「俺にできる事なんてあるのかよ」




キョン「…」

キョン「…いろんな奴に、話でも聞いてみるか」

449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:36:33.25 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−教室−



キョン「よっ」

国木田「おはようキョン」

谷口「よーキョン。…お前朝からシケた顔してんなぁ」

キョン「おい、顔合わせた瞬間そんな事抜かすと友達なくすぞ」

谷口「いいんだよもう…どうせ俺なんて」


453 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:37:25.32 ID:REGTHMk20


キョン「…国木田、コイツに何があった?」

国木田「それがさぁ…谷口、また女の子に振られたらしいよ」

キョン「またかよ…いい加減もう諦めたらどうだ?」

谷口「うるせぇ…俺はただ愛が欲しいだけなんだよ」

国木田「もっと慎重に行けばいいじゃん。急いで告白なんてするから玉砕するんだよ」

谷口「分かってらい!俺もそのつもりでじわじわ攻略していくつもりだったんだよ!」

国木田「攻略って…」

キョン「何だ、急ぐ理由でもあったのか」


456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:38:08.95 ID:REGTHMk20


谷口「その子…明日転校するんだってよ」

国木田「ああ…なるほどね」

谷口「なーんか親の都合で絶対移動しなきゃならんのだとよ」

キョン「そうか。そりゃあ残念だったな」

谷口「他人事みたいに言うんじゃねぇ。俺はその子の事本気で考えてたのによぅ…」

国木田「でもそれは仕方ないよ。親が決めたことじゃ逆らえないしね」

谷口「だよなー…ったく何でこう親ってのは子供を縛りたがるかねぇ」

キョン「待てよ。別にその子の親もしたくて引っ越す訳じゃないだろ」


458 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:39:02.42 ID:REGTHMk20



谷口「…それがよぉ、多額の借金が払えなくなったから夜逃げしたらしいぜ。その子の親父」

谷口「んで残された家族も狙われるとヤバイから田舎の方に移動するらしいんだ」

国木田「…そうなんだ、ちょっと可哀相だね」

谷口「ちょっと所の話じゃねぇだろ」

谷口「自分の都合で関係のない人間が迷惑してるんだぜ?」

谷口「他人には他人の人生があるんだ、誰かが関与したり妨害していいもんじゃんねぇだろ」

国木田「…そうだね、自分の所為で他の誰かが傷つくのは…嫌だな」

谷口「なぁ?キョンもそう思うだろ?」



461 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:39:43.23 ID:REGTHMk20


キョン「……」

国木田「…キョン?」

キョン「…ん?あぁスマン」

谷口「お前…俺の話聞いてたのかよ」

キョン「…そうだな」

キョン「自分の事ぐらい、自分で決めるべきだ」

谷口「だよなぁ…っとにその子の親父はとんでもねぇ野郎だぜ」

国木田「まぁ、そうなったならもう仕方ないよ」

国木田「谷口はその子にメールとかで頑張れって言ってあげたらどうかな?きっと喜ぶと思うよ」


465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:40:56.96 ID:REGTHMk20


谷口「…その手があったか」

国木田「えっ」

谷口「俺が励ましのエールを送り続け、俺がとても心優しい人間だと意識させる」

谷口「いずれ俺の魅力に気付き、あの子は俺の愛を受け止めてくれるようになる」

谷口「そして二人は遠距離という壁を壊し、その先の栄光へと進んでいく…」

谷口「フヒッ…読めたぜこのルートの攻略法がっ!!!」

国木田「すごいね。僕の一言でそこまで気持悪い妄想ができるんだ」

谷口「ちょっとメルアド聞いてくるZE☆じゃあなお前等っ!」

国木田「あっ谷口!今からHR…」



ガララッ! ピシャ!



470 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:42:24.25 ID:REGTHMk20


国木田「…行っちゃった」

国木田「振られた相手にメルアドなんて絶対教えないと思うのだけど…ねぇキョン」

キョン「……」

国木田「…キョン?」

キョン「あ…何か言ったか?」

国木田「…キョン、今日は何か元気ないね。何か悩みでもあるの?」

キョン「いや、大した事じゃない。気にしないでくれ」

国木田「そう?じゃあいいけど…」



キーンコーンカーンコーン…



国木田「じゃあキョン。また後でね」

キョン「…おう」


473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:43:19.58 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――

−AM11:00、文芸部部室−



ガチャ…



キョン「…」





長門「……」ペラッ

キョン「…サボりか?」

長門「…貴方がここに来ると予測していた」

キョン「…そうか」

長門「そう」


476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:44:02.05 ID:REGTHMk20


ギッ…




キョン「…っあ〜っ」

長門「……」

キョン「…なぁ長門」

長門「…何」

キョン「…アイツはやっぱり、俺達の傍にいたらマズイのだろうか」

長門「……」

キョン「未確認生物だもんなぁ…科学者にでも見つかったら終わりだな」

長門「……」

479 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:45:02.11 ID:REGTHMk20


キョン「…長門」

長門「…情報統合思念体は、涼宮ハルヒの自立進化を望み、彼女によって起こる情報爆破を望んでいる」

キョン「……」

長門「…しかし私は、彼女に未確認生命体の存在を知らせる事は、世界を改変させる程の力が発揮されると予想している」

キョン「…やっぱりお前も、消えた方がいいって思ってるのか」

長門「……」

キョン「気にしないでくれ。…それが普通なんだよ」

キョン「ハルヒのとんでも能力によってアイツが誕生したんだ。…影響ないはずかない」

長門「……」


483 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:45:44.13 ID:REGTHMk20


キョン「…一つ聞いていいか?」

長門「何」

キョン「妹は…後どれくらいで命が危なくなる程運が悪くなるんだ?」

長門「…」

長門「彼女が危険レベルに達する時間は、約46時間後だと予測される」

キョン「…ざっと二日後か」

長門「…そう」

キョン「……」


485 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:47:11.35 ID:REGTHMk20


長門「心配しなくていい」

キョン「長門?」

長門「もし彼女が危険な状況に陥ったとしても、私が彼女を守る」

長門「彼女は涼宮ハルヒによっての情報改変を受けていない」

長門「よって私が彼女に干渉する事は情報統合思念体も許可している」

キョン「…それは、信じていいのか」

長門「…安心して」







「…私が、彼女を死なせない」







488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:48:30.24 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−PM0:00、屋上前階段−



みくる「あ…キョン君」

古泉「おや、こんな時間に何故ここへ?」

キョン「…そういうお前は何故朝比奈さんと一緒に屋上へ向かってる?しかも授業サボって」

古泉「んっふ…気になりますか?」

キョン「別に気にしてない」

古泉「おや、そうでしょうか?貴方の表情がイライラしている様に見えるのですが…」

キョン「…何が言いたい?」

古泉「いいえ、特に何も」


490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:49:43.21 ID:REGTHMk20


キョン「……」

みくる「え、ええっと!ち、違うんです!私と古泉君はそんな関係じゃ…」

キョン「分かってますよ朝比奈さん」

キョン「こんな腐専用に作られたキャラが天使のように美しい貴女と付き合うなんてありえませんからね」

古泉「今貴方全国の古泉ファンを敵に回しましたね?くっつくればフラグが立つみたいなオタク妄想キャラのクセに」


・・・・・・・・・( ゚ω゚ )


キョン「屋上へ行こうぜ…久しぶりに…キレちまったよ…」

古泉「いいですよ…貴方がそう望むなら」

みくる「や、やめてくださいっ!私の為に争わないでっ!」


492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:51:30.89 ID:REGTHMk20


キョン「……」

古泉「……」

みくる「お願いですっ!私のためn

キョン「おい、冗談はそこまでにしろ。時間とシリアスの無駄だ」

古泉「そうですね。これ以上はグタグタになりそうですね」

みくる「えっ」


キョン「…古泉、お前も何か俺に言いたい事があるんだろ?」

キョン「じゃないと長門や朝比奈さんまで授業をサボる事ないからな」

古泉「んっふ…『お前も』という事は、既に長門さんからアプローチを受けているのですね」

キョン「…ああ、ついさっきな」

古泉「僕は未確認生命体が及ぼす問題を詳しく聞かされていないのですが…お答え願えますでしょうか?」

キョン「…分かった」


495 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:53:01.12 ID:REGTHMk20


・・・・・・・・・・・・・・・


古泉「…そうですか。まさかそんな事が起こっているとは」

みくる「……」

キョン「…俺はもう、どうすればいいのか分からん」

キョン「俺だって妹が傷付いていく姿なんて見たくない」


みくる「キョン君…」

キョン「だけと…だけどよ…」


498 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:54:19.49 ID:REGTHMk20


古泉「…この事は」

キョン「…古泉?」

古泉「この事は、貴方達兄妹だけで決めるべき事だと思います」

古泉「僕らでは、貴方の心情を知る事ができません」

古泉「状況を知らない人間が、計算と理論のみで判断してしまうと…必ず良い結果には結びつきません」

古泉「なのでこれは、ずっと傍にいる貴方達だけで決断する事が望ましい…と僕は思います」




キョン「……」

古泉「貴方達が決めた選択を、僕達が反対する権利はありません」

古泉「貴方は、これが最善だと思った選択を遂行してください」

古泉「僕達は、その手助けをするまでです…」

499 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:55:21.52 ID:REGTHMk20


キョン「…」

みくる「あっあの…キョン君」

キョン「…何でしょう」

みくる「わ、私には…その、どれだけ二人がショボ太君の事を思ってるのか分からないですけど…」

みくる「キョン君が決めた事なら、ショボ太君も分かってくれると思います…」

みくる「だ、だから…その、えっと…」

キョン「…はい、充分伝わりましたよ。朝比奈さん」

みくる「キョン君…」


501 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:56:07.23 ID:REGTHMk20



キーンコーンカーンコーン…



古泉「…どうやら、時間のようですね」

キョン「何のだ」

古泉「すぐに分かりますよ…では朝比奈さん、僕らはこれで…」

みくる「あっはい!…キョン君」

キョン「…はい」

みくる「…頑張ってね」

キョン「はい。ありがとうございます」


503 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:56:53.36 ID:REGTHMk20


古泉「何か必要な時は、僕に連絡ください」

古泉「機関が関与できなくても、僕や新川さん達なら喜んで助太刀に行きましょう」

キョン「…ありがとう、その気持だけで充分だ」

古泉「んっふ…そうですか」

古泉「では、また後ほど…」

みくる「キョン君。また後で会いましょうね」

キョン「ええ、さようなら…」




カッ…カッ…カッ…




509 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/04(金) 23:58:50.71 ID:REGTHMk20

――――――――――――――――――――――――


−PM1:00、屋上−



キョン「…」






「授業サボって何してるのよ、こんな所で」






キョン「…お前か」

ハルヒ「何?私じゃ不満なワケ?」

キョン「誰もそんな事言ってないだろ」

ハルヒ「…そう」

キョン「ああ…」

512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:00:33.00 ID:/snFZLNG0


ハルヒ「…」

キョン「…」

ハルヒ「…何を悩んでるのよ」

キョン「何故そう思う」

ハルヒ「アンタの顔に悩んでますって書いてあるもの」

キョン「冗談はお前の行動だけにしてくれ」

ハルヒ「何よそれ」

キョン「……」

ハルヒ「…言ってみなさい。話し位は聞いてあげるわよ」

キョン「…」

514 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:01:52.79 ID:REGTHMk20


キョン「なぁハルヒ」

ハルヒ「なに?」

キョン「もしお前に好きな相手がいたとして、そいつがお前の近くにいると相手が不幸になるとしよう」

ハルヒ「……」

キョン「しだいにソイツは命を狙われる様になり、助かるにはお前と別れなければならない」

キョン「…お前だったらどうする?死ぬ覚悟でずっと相手の傍にいるか?」





ハルヒ「…何よそれ」

キョン「俺の例え話だ。…深い意味はない」

ハルヒ「何だか3流ドラマでありがちな展開ね。面白味がないわ」

キョン「…できれば、真剣に答えて欲しい」

ハルヒ「……」

516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:03:40.05 ID:/snFZLNG0


ハルヒ「そうね…私だったら欲しい物は何をしてでも手に入れる。…そういう意味でその相手について行く事を選ぶわ」

ハルヒ「でも本当に大切に思うなら…相手の幸せを考えて別れるかもね」


キョン「…」


ハルヒ「けど…それだけ好きな相手なら、当然諦めがつかないと思う」

ハルヒ「だから私は、後悔しないように相手と精一杯楽しんで別れようって思うかな」

ハルヒ「そして、一つの思い出としてその想いを、心に閉じ込める…」

ハルヒ「私は、この方法が一番いいと思うわ」


518 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:04:55.86 ID:/snFZLNG0


キョン「……」

ハルヒ「…何よ。その微妙な顔は」

キョン「お前、本当にハルヒか?」

ハルヒ「なっ!?何訳分からない事言ってるのよっ!バカにしてるの!?」

キョン「いや…やけに凄い答えが返って来たから…ちょっと驚いた」

ハルヒ「…それ、誉め言葉として取っていい?」

キョン「ああ、そうしてくれ」

ハルヒ「まったくもう…素直に誉めなさいよ」

キョン「はは…悪かったよ」


522 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:06:15.66 ID:/snFZLNG0


キョン「…だがハルヒよ」

ハルヒ「今度は何よ」

キョン「…ソイツは、それで諦めがつくのだろうか?」

キョン「本当に好きな相手だぞ?それを後悔しないで?」


ハルヒ「…はぁ〜」

キョン「…何だその呆れ顔は」

ハルヒ「これだからアンタは…」

キョン「…何だよ」

524 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:07:25.29 ID:/snFZLNG0


ハルヒ「あんた、何か勘違いしてない?」


ハルヒ「諦めが『つく・つかない』の問題じゃないの。諦めを『つける』のよ」


ハルヒ「自分が足掻いた所で、その事実は変わらない訳でしょ?」


ハルヒ「だったら無駄にズルズルするより、綺麗に終わらせる方が断然いいじゃない」


ハルヒ「…そりゃあ最初は落ち込んだり、泣きたくなったりするかもしれないわよ」


ハルヒ「でも、それでいつまでもウジウジするなんて未練がましい奴のする事よ」


ハルヒ「自分は一歩も進めないし、想ってる相手にも失礼だわ」


ハルヒ「綺麗さっぱり忘れろなんて言わない。でも自分が決めたことには責任持ちなさい」


ハルヒ「…私が言いたい事は、そういう事よ」


528 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:09:43.64 ID:/snFZLNG0


キョン「…責任を持て、か…」

ハルヒ「どう?少しは為になったかしら」

キョン「…ああ、助かった」

ハルヒ「…ねぇキョン」

キョン「何だ」

ハルヒ「…その好きな子って、まさかキョンに関係してる訳じゃないでしょうね?」

キョン「気になるか?」

ハルヒ「べっ、別に気にしてなんてないわよっ!」

ハルヒ「ただ、何でアンタがこんな話をしたのか…不思議に思っただけよ」ボソボソ…

キョン「何だそりゃ。結局気にしてるじゃないか」

ハルヒ「う、うるさいっ!!とにかく答えるっ!」カアッ///


530 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:11:34.86 ID:/snFZLNG0


キョン「俺にそんな相手はいない。あくまで仮の話だ」

ハルヒ「…そう」

キョン「安心したか?」

ハルヒ「自惚れないで」

キョン「ふっ…やれやれ」



キーンコーンカーンコーン…



ハルヒ「あっ、昼休み終わっちゃったじゃない」

キョン「そうだな…じゃあ行くか」

ハルヒ「そうね」


533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 00:12:49.76 ID:/snFZLNG0


キョン「…ハルヒ」

ハルヒ「何?」



ガチャ…



キョン「…ありがとう。お前、いい奴だな」

ハルヒ「…今更気付いたの?」

キョン「ああ、今更気付いた」









「遅すぎよ。…このバカキョン」


537 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:15:18.27 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――



妹「ショボ太、わんわん!」


( U^ω^) ワンワンオ!


妹「ショボ太、にゃんにゃん!」


(^ω^≡)ニャンニャンオ!


妹「そこから踏み台!」


┏(      )┓ ニュ


┏( ^ ω ^ )┓ キタマエ


妹「よくできました〜」パチパチ


ヾ(´・ω・`)ノ バンジャーイ


538 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:16:54.27 ID:/snFZLNG0


妹「こっちおいで〜」


(・ω・` )〜 フワフワ


ギュ


妹「えへへ…ショボ太」


(・ω・,, ) モニュモニュ


妹「明日ね、キョン君と一緒に遊びに行くんだよ」

妹「キョン君いつもハルにゃん達とばっかり遊んでるから、私とっても楽しみなんだ〜」

妹「ショボ太も楽しみだよね?」


539 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:18:18.06 ID:/snFZLNG0


(`・ω・´) シャキ!



妹「そっか!楽しみなんだね!」

妹「これからもっともっと楽しい事がいっぱいあるんだよ〜」

妹「キョン君のお誕生日に〜クリスマスに〜あとお正月も!」

妹「ぜ〜んぶキョン君とショボ太と私で楽しみたいなぁ」



(´・ω・`) …

( ´-ω-`)


妹「…ショボ太?どうしたの?」



Σ(´゚ω゚`) !



妹「何だか元気ないね。お腹痛いの?」


541 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:19:50.87 ID:/snFZLNG0


( ´・ω・) …

(*・ω・* )オニイチャンエチー!


ガバッ


妹「きゃ!ショボ太いきなり元気になっちゃだめでしょ!」


ヾ(*´∀`*)ノ キャッキャッ


妹「えへへ〜」

妹「早く明日にならないかなぁ〜…」




544 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:21:15.15 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――


−文芸部部室−


長門「…」


パタンッ


ハルヒ「じゃあ今日はこれで解散。戸締りよろしくね」

みくる「お疲れ様でした〜」

長門「……」


バタンッ


キョン「…じゃ、俺も帰るわ」ガタッ

古泉「おや、貴方はもう帰るのですか?」

キョン「ああ、ちょっと考えたい事があるんでな」


546 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:22:21.59 ID:/snFZLNG0

古泉「…そうでしたね。失礼しました」

キョン「別に気にしてねぇよ」

古泉「…今日の昼休み、どうでしたか?」


キョン「…何のことだ」

古泉「僕らと別れた後、涼宮さんが屋上に行かれるのを見かけましてね…何かあったのでしょう?」

キョン「…白々しいぞ」

古泉「んっふ…そうですか」

キョン「お前本当に余計な事しかやらねぇな」

古泉「そうですか?僕には貴方の顔が以前と比べていささか落ち着いた気がするのですが」

キョン「…さぁ、どうだろうな」

547 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:23:25.42 ID:/snFZLNG0


古泉「んっふ…んっふふふ…www」

キョン「何コイツ気持悪い」

古泉「そろそろ吐いてくださいよぉ〜。いっちゃん泣いちゃうぞ☆」スリスリ

キョン「てめぇどこ触ってやがる!やめろっ!」バキッ!!

古泉「ふんもっふ!」ビクンッ!

みくる「ひ、ひえぇぇぇ…」

長門「(股間から始まる愛…有効?何故…)」

キョン「…何考えてるんだ長門」

長門「…何も」



550 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:26:41.60 ID:/snFZLNG0


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


古泉「なるほど…涼宮さんがそんな事を」

キョン「…ああそうだよ。まさかハルヒの言葉に感動させられるとは思ってもいなかったぜ」

古泉「それだけ彼女が人間的に向上したって事ですよ」

キョン「…ふっ、そうだな」

古泉「…貴方はどうですか?」


キョン「何だ?」

古泉「貴方は自分で…大人になったと感じていますか?」

キョン「…知るか。そんな事」

古泉「…そうですか」


553 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:27:47.48 ID:/snFZLNG0


キョン「お前から見たらどうなんだ?俺は大人になったと思うか?」

古泉「…黙秘しておきましょう」

キョン「…理由は何だ?」

古泉「特にありません。その方がいろいろと都合がいいと思ったからです」

古泉「貴方は、自分でそれを考えなければならないのですからね」

キョン「…そうかい」

古泉「ええ、そうなのです」


554 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:29:03.68 ID:/snFZLNG0


キョン「じゃあな。今日はいろいろと助かったぜ」

古泉「おや、何の事でしょうか?」

キョン「…お前だろ、ハルヒを屋上に呼び出したのは」

古泉「これはこれは、やはり気づいていましたか」

キョン「アイツは昼休みはいつも机で寝ているからな。わざわざ屋上まで来る理由なんてない」


555 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:30:05.48 ID:/snFZLNG0


古泉「…やれやれ、困ったものです」

キョン「どういう意味だ」

古泉「…涼宮さんは、自分で貴方の居場所を聞きにきたのですよ?」

古泉「貴方の事が心配になって、ね」

キョン「……」

古泉「では、僕はこれで失礼させていただきます」

古泉「もしよければ、明日向かう場所を僕に教えてください」

古泉「極力危険のない環境に整えておきます」

キョン「…ああ、後で連絡させてもらう」

古泉「分かりました…では」


557 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:31:34.10 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――


−家−



ガチャ


キョン「…ただいま」


ε=( ´・ω・) ピュー


ボスッ


キョン「うおっ」


559 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:32:46.57 ID:/snFZLNG0


( ,,・ω・) モキュモキュ


キョン「…いきなり飛び込んで来るな。びっくりすろだろうが」


(´・ω・`) ショボーン


キョン「…妹はどうした」


( ´・ω・) …

←⊂(・ω・` ) チョイチョイ



キョン「…?」



スー…スー…スー



キョン「遊びすぎて疲れたのか。…まだ子供だな」


562 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:34:43.52 ID:/snFZLNG0

(´・ω・`) ショボーン


キョン「…」


キョン「…明日、お前何処に行きたい?」


( ´・ω・) ?


キョン「何処でもいいぞ?お前が食べたいものでもいいし、遊びたいものでもいい」

キョン「明日は、お前の好きな事をやろう」


( ´・ω・) …

(・ω・` )〜 フワフワ



ゴソゴソッ


    _
〜( ´・ω・) フワフワ


563 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:35:29.01 ID:/snFZLNG0


キョン「ん…何だこれ?」パラッ


+.( o・ω・)゚+ キラキラ…


キョン「…ほほう、なるほどな」

キョン「いいんじゃないか?お前らしくて」


565 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:36:30.96 ID:/snFZLNG0


ヾ(´・ω・)ノ バンジャーイ


キョン「はは…じゃあここにするか」

キョン「だが今日は明日のためにちゃんと寝ておけ。いいな?」


( `・ω・)ゝ ビシッ


キョン「よし、じゃあ解散」


(・ω・` )〜 フワフワ



ガチャ…バタンッ




566 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 00:37:44.66 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――


−PM11:00−


(´-ω-`) zzz....zzz....



プルルルル…ガチャ


キョン「長門、俺だ。こんな遅くに申し訳ない」

キョン「実はお前に頼みたい事があってな…そうだ」

キョン「どうにかできないだろうか…明日一日だけでいいんだ」

キョン「…そうか、ありがとう。今度図書カードプレゼントしてやるよ」

キョン「ああ、分かっている…じゃあな」


ピッ


キョン「さて、次は古泉か…」

567 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:38:54.97 ID:/snFZLNG0


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ドサッ


キョン「ふぅ…これでいいだろう」



(´−ω−`) zzz....zzz....


キョン「……」




『他人には他人の人生があるんだ、誰かが関与したり妨害していいもんじゃんねぇだろ』




570 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 00:40:34.75 ID:/snFZLNG0


キョン「…うるせぇ」


『自分の所為で他の誰かが傷つくのは…嫌だな』


キョン「黙ってろ」


『彼女が危険レベルに達する時間は、約46時間後だと予測される』


キョン「だから何だ」


『この事は、貴方達兄妹だけで決めるべき事だと思います』


キョン「分かってるんだよ」



『キョン君が決めた事なら、ショボ太君も分かってくれると思います』


キョン「…あぁ。そうかい」

571 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 00:41:18.74 ID:/snFZLNG0










― 綺麗さっぱり忘れろなんて言わない。でも、自分が決めたことには責任を持ちなさい ―










572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:42:00.23 ID:/snFZLNG0


キョン「……」



バサッ…



......明日、晴れるといいな。

574 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:43:14.07 ID:/snFZLNG0

an episodeW end.....(,,・ω・,,)

588 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:47:20.89 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――


(´-ω-`) zzzz....zzz....



ピピピピ…ピピピピ


ガチャ


妹「キョンくーん朝だよー!」


ボスッ


キョン「おふぅ」

妹「ねぇ早く起きて〜」スリスリ

キョン「あんっ!?このバカどこさすってやがる!?」

妹「あのねー、ハルにゃんがキョン君のここ撫でたらどんなに眠くても起きるって言ってたのー」

キョン「アイツの戯言を素直に聞き入れるんじゃない。いいから離れろ」


589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:48:36.49 ID:/snFZLNG0

妹「えぇ〜」

キョン「えーじゃない。言う事聞かないと今日連れてってやらんぞ」

妹「ああっ!それはダメっ!私イきたい!」

キョン「おいっ!卑猥な言い方するな!お袋に聞かれたらどうす





母「………」

キョン「………」

母「アンタ、親近相○なんて興味あったのね。この変態」

キョン「待て、違うんだ。俺は変態ではない。仮に変態だとしても変態と言う名の紳s

母「意味分かんない事言ってんじゃねぇよっ!」


グシャ!!


キョン「アーッ!!!!」


(´・ω・`) ショボーン…

590 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:50:16.43 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――



キョン「よし、準備できたか?」

妹「うんっ!ばっちりだよ!」


(`・ω・´) シャキ!


妹「ショボ太もできたって〜。すっごく気合入ってる!」

キョン「そりゃそうだろう。今日行く所はコイツが決めたんだ」

妹「えっ?ショボ太が?」


d(´・ω・`)b yes I am.


キョン「何でもドーナツ食い放題なんだとさ。女性限定だがな」


591 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:51:33.97 ID:/snFZLNG0


妹「?ショボ太女の子なの?」

キョン「(しまった…コイツにどうやって説明するか考えてなかった)」

キョン「そ、そうじゃなくてだな…女のお前がいる事でショボ太も好きなだけ食べれるシステムなんだよ」

妹「そっか〜、じゃあ安心だねっ!」


ヾ(´・ω・`)ノ フリフリ


キョン「(頭の足りない子で助かった)」

キョン「じゃ、そろそろ行くぞ。早くしないと無くなっちまうかもしれんな」


Σ(;´・ω・) !?

ε≡( `・ω・) ビュン!


妹「あっ!ショボ太が凄いスピードで飛んでった!」

キョン「おいっ!お前道分かんないだろうがっ!戻って来い!」


593 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:53:40.66 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――


−AM11:00、某アウトレットモール−



妹「うわ〜大っきい!」

キョン「ついこの前オープンした大型デパートだ。結構規模がでかいぞ」

キョン「ブランド専門店や外国直輸入店、フードコートに大手企業のゲームセンター」

キョン「おまけにイベント会場やちょっとしたテーマパークもあるらしい。まぁ福岡で言うマ○○アシティみたいな所だ」

妹「キョン君誰に喋ってるの?」

キョン「語り手がいれば聞き手もいる。そういう事だ」

妹「よく分かんなーい」


594 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:54:59.03 ID:/snFZLNG0



(・ω・≡・ω・)彡 ブンブンッ!


キョン「分かった分かった、そう急かすな」

キョン「最初は腹ごしらえしておくぞ。昼時になるとどうしても混み合うからな」

妹「はーいっ」


( ^ω^) オッオッオッ




595 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:56:07.67 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――



((* )・ω・( *)) モキュッモキュッ


妹「あははっショボ太ふっくらしてる〜」

キョン「おい、そんなに頬張ると詰まらせるぞ。ゆっくり食べなさい」


+.(o´∀`o)゚+  テカテカ


妹「でもキョン君いいの?ショボ太リュックから出して」

キョン「ん?ああ、今日は特別だ。俺達が傍にいれば大丈夫だろう」

妹「そっか〜特別なんだ」



キョン「(長門の能力のおかげで、俺達以外にコイツの姿は見えない…が、油断は禁物だな)」

キョン「(何処で妹の不運が発動するか分からない。そのために古泉達に安全な環境に整えてもらったのだが)」

キョン「(如何せん人が多い…何も起こらなければいいのだが)」


597 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:58:06.60 ID:/snFZLNG0


(´・ω・`) ショボーン


キョン「ん?どうした、もう腹いっぱいか」



( ´・ω・) …

ミ( ´・ω・) ピョン

( ´・ω・)ノ~ フリフリ



キョン「…そうか、お前が見えないのを不思議に思ってるのか」

キョン「安心しろ、お前は今俺達だけしか見えない。だから思い切り浮いていいぞ」


(´・ω・`) …

( 人ω・ *) アリガトゴジャイマス


キョン「…お前そんな事もできるのか」


599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 00:59:10.81 ID:/snFZLNG0


妹「ねぇねぇキョン君、次はどこに行くの?」

キョン「そうだな…ゲームセンターにでも行くか」

妹「私お洋服みたい!」

キョン「何だと…」

妹「女の子は常に容姿に磨きをかけないといけないって有希ちゃん言ってたもん!」

キョン「長門が?嘘だろ」

キョン「あの長門が?嘘だろ」

妹「何で二回も言うの?」

キョン「大事な事だからだ」

妹「ふーん」


600 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:00:20.11 ID:/snFZLNG0


( ´ =ω=`)=3 ケフッ


妹「あっ、ショボ太食べ終わったみたい」

キョン「ってまだ食ってたのかよ…なんか微妙に太ましくなってるし」


(,, ・ω・ ,,) モッフモッフ


キョン「…まぁ満足したならいいか」

妹「キョン君早く〜」

キョン「分かった分かった。会計済ましてるから先に出ておきなさい」

妹「はーい。行こうショボ太!」


〜(´ )・ω・( ) ブヨブヨ




601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:01:22.33 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――




キョン「え…まだ割引期間じゃない?」

店員「申し訳ありません。広告の割引は来週からとなっていますので…」

キョン「(騙されたっ…!これは過大広告で訴えれるレベルだぞっ!!)」

キョン「そ、それでいくらですか?」

店員「ドーナッツ30点とコーヒーが一点。コーラが二点ですので」

店員「合計4950円となります」

キョン「」



603 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:03:31.28 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――



キョン「(´・ω・`) 」

妹「キョン君どうしたのー?何か顔がショボ太みたい」

キョン「知らんがな…」


(´・ω・`) ?


妹「変なキョン君」

キョン「終わった事はいい…早く次に行こう」

妹「うんっ!」

キョン「あ、ちょっと待て」

妹「なーに?」


605 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:04:55.81 ID:/snFZLNG0



ギュ



妹「あっ…」

キョン「念のためだ、一応繋いでおこう」

妹「う、うん…」

キョン「じゃあ行くぞ」

妹「えへへ…ちょっと恥ずかしいな」ポッ//


607 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:05:57.59 ID:/snFZLNG0


キョン「なに、大した事ないさ」



モブ1「何あれロリコン?きもっ…」

モブ2「しかも男の方凄いニヤついてる…ああ気持悪っ」

モブ3「警察呼んだ方が良くない?誘拐かもよ?」

俺「お…俺も小○生とぷにぷにのお手手繋ぎたい…」






キョン「な。今の俺より大した事ないだろ?」ホロリ…

妹「むー」

608 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:07:16.93 ID:/snFZLNG0



クルッ


キョン「…お前一体何をs

妹「みんな聞いてーっ!」

キョン「(^o^)」




妹「キョン君は私のお兄ちゃんなんだよ!だから手を繋いでもいいの!」

妹「毎朝キョン君の部屋に行って起こしてあげてるし、朝ごはんも一緒に食べてるんだよ!」

妹「たまに一緒にお風呂に入ったりもするし、一緒に寝る事だってあるもん!」

妹「だからキョン君はとっても優しいの!これも私との仲がいい証拠だよっ!」バーン!


612 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:08:58.38 ID:/snFZLNG0


モブ1「ロリコンでシスコン…救いようがないクズ…」

モブ2「ねぇ、本当に警察呼んだ方がいいってば!アイツマジヤバイって!」

俺「ちょっと俺かーちゃんに妹作ってもらうわ。妹と一緒に風呂入りたい」

お前ら「男できたらどうすんだよwwwww」




妹「よかったねキョン君!みんな分かってもらえたよっ!」

キョン「…うん、そうだねっ…」ポロ…ポロ


( ^ω^)…




614 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:11:43.62 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――


妹「ふんふーん♪」

キョン「なぁ…俺離れてていいか?」

妹「えぇ〜だめだよ。キョン君いないとどれが似合うか分かんないもん」

キョン「いや…あのな?流石に女性用の服専門の店に男一人ってのは…」

妹「大丈夫!ショボ太もいるよ!」


( ^ω^)ニヤニヤ


キョン「コイツは人数には数えん。後その顔ウザいからやめろ」

妹「キョン君!これ私に合うと思う?」

キョン「それランジェリーじゃねぇか!お前には早すぎる!」

妹「じゃあ大人になった時の為に買っておくね」

キョン「いやその理屈はおかしい」


617 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:12:59.88 ID:/snFZLNG0


キョン「とにかく早く返してこい。お前なんぞ3枚セットの特売品で充分だ」

妹「え〜やだよ!あれ可愛くないもん!」

キョン「だったらもっとちゃんとしたモノ持ってこい。つか俺に下着の指導をさせるな」

妹「ぶー。じゃあちょっと待ってて」



タッタッタッタッタ…



キョン「…もうこれ拷問か何かの類だろ」


618 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:14:39.79 ID:/snFZLNG0


・・・・・・・・・・・・・・・・・( ´・ω・)ノ ---===≡≡≡ ω


妹「キョン君どう?似合ってるかな?」

キョン「ん…まぁいいんじゃないか?お前らしくて」

キョン「お前もそう思うだろ?」


( ´・ω・) …

( ´・ω・)b グッ


キョン「だそうだ」

妹「そっか…えへへ」

キョン「じゃあ買ってやるから早く着替えてこい」

妹「はーい」


タッタッタッタッタッタ…



619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:16:46.88 ID:/snFZLNG0


キョン「…あんな奴でも、成長していくんだな」

キョン「朝比奈さんみたいに立派な女性になる事を祈ろう」


(・´ω`・)ミョーン


キョン「さて…次は何処にいこうか」

キョン「お前、行きたい所あるか?」


( ´・ω・) …

(´・ω・`) ショボーン


キョン「特になし…と」

妹「キョンくん終わったよー」

キョン「へいへい」

妹「次はどこいくの?」

キョン「そうだな…これといって行きたい所もないしな」

妹「うーん…」

621 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:19:13.91 ID:/snFZLNG0

(´-ω-`)  …

( ・ω・ ) !


( ´・ω・)σ ツンツン


キョン「ん?何か見つけたか」

妹「あっ!キョン君あれ!」



キョン「…ほう、観覧車か」

妹「私あれ乗ってみたいな」

キョン「コイツも乗りたそうだし、行ってみるか」


623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:20:00.72 ID:/snFZLNG0


妹「む〜。キョン君さっきからショボ太ばっかり気にしてる」

キョン「そりゃあお前コイツh」






妹「…?キョン君どうしたの?」

キョン「…何でもない。さっさと行くぞ」


〜( ´・ω・) フヨフヨ




625 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:21:03.42 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――


ゴウン…ゴウン…


妹「キョン君キョン君!この観覧車すっごく高い!人がゴミのようだよ!」

キョン「こら、偉大なる王のセリフを勝手に使うんじゃない。3分で目潰されるぞ」


( o´・ω・)゚+ パアァ


妹「あははっ。ショボ太も不思議なんだねー」

妹「ほらっ、あのおっきいのが海だよー」


ヾ( ,,・ω・)ノ ソーナノカー


妹「わわっここで踊っちゃだめっ!」


626 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:22:18.40 ID:/snFZLNG0


キョン「…綺麗だな、海」

妹「うん…すっごく青くて綺麗だね」

キョン「……」

妹「ねぇねぇキョン君」

キョン「何だ」

妹「どうして今日ここに来たの?」

キョン「さぁな、単なる気まぐれだ」

妹「そっかー」

キョン「くだらない事気にしてないで景色を楽しんどけ」

妹「はーい」

627 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:23:45.95 ID:/snFZLNG0


( ´・ω・) …


キョン「…どうだ?ここに来た感想は」


(´・ω・`) ?


キョン「ここ何日かお前と一緒に生活してきたが…三人一緒で過せる時間が少なかったからな」

キョン「だからちょっとした思い出作りにって思ったんだ。楽しんでくれてるなら連れてきた甲斐がある」


( ´・ω・) …


キョン「別にあの事だけが理由じゃない」

キョン「純粋にお前と遊びたいと思った。…ただそれだけだ」


628 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:25:25.00 ID:/snFZLNG0


( ´・ω・)


(´・ω・`)



キョン「…そうか」

妹「何の話してるのー?」

キョン「何でもねぇよ。そろそろ降りるから準備しとけ」

妹「はーい」




629 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:26:49.50 ID:/snFZLNG0

――――――――――――――――――――――――







キョン「…ふぅ。そろそろ時間だな」

妹「えーもう帰るの?」

キョン「もう6時だ。あまり遅くなると母さん怒るぞ」

妹「うー…」


( ´・ω・)σ チョイチョイ


キョン「…とにかく此処を出よう。暗くならない内にな」

妹「はーい。あっキョン君!」


631 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:28:22.32 ID:/snFZLNG0


ギュッ


妹「…えへへ」

キョン「何か嬉しそうだな」

妹「そんなことないもん!」

キョン「じゃあ離すか」

妹「ウソウソッ!本当は嬉しいよ!」

キョン「い、いや別に嬉しいと言えとは言ってないが」


(;^ω^) …


キョン「おい、その顔ムカつくからやめろ」

妹「キョン君早く行こー」

キョン「ちょ、いきなり手を引っ張るな」


〜( ´・ω・) フヨフヨ



632 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:31:00.31 ID:/snFZLNG0

―――――――――――――――――――――――



妹「〜♪」

キョン「あんまりスキップするな。俺の手が疲れる」

妹「だって気分いいんだもんっ」


( ´・ω・) …


キョン「…そんなに今日は楽しかったか?」

妹「うん、キョン君とショボ太と一緒に遊んでとっても楽しかったよ!」

キョン「…そうか」

妹「〜♪」

633 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:32:20.13 ID:/snFZLNG0



ガッ!



妹「あっ!」

キョン「おっと」


ブオォォォォン!!


キョン「っ!?…何だあの車、スピード違反ってレベルじゃなかったぞ…」

妹「あぅ…また転びそうになっちゃった」

キョン「気をつけろ。ただでさえお前は足元を見ないんだからな」

妹「はーい」


( ´・ω・) …


636 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:33:45.44 ID:/snFZLNG0


キョン「……」

妹「〜♪」

キョン「…少し、公園に寄ろう」

妹「えっ?何で?」

キョン「…用事があるんだ。大切な」

妹「そうなんだー。いいよー」

キョン「…あぁ。行こう」


637 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:35:08.93 ID:/snFZLNG0

―――――――――――――――――――――――



−PM6:30 公園−




長門「……」



妹「あ、有希ちゃんだ!」

キョン「…よう、待ったか?」

長門「…別に」

妹「キョン君の用事って有希ちゃんと合う事なの?」

キョン「…あぁ。少し関係がある」

妹「ふーん」

638 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:36:56.35 ID:/snFZLNG0


長門「……」

キョン「…長門」

長門「未確認生命体のステルス機能を持続させたため、他の情報操作ができなくなっていた」

長門「そのために涼宮ハルヒが情報を入手し、明日に彼女は調査すると宣言し未確認生命体の存在を明らかにすることが確定されつつある」

長門「彼女がそれを望んでしまうと、私にはもう何もする事ができない」

長門「…決断をするなら、今が望ましい」



639 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:37:52.18 ID:/snFZLNG0


キョン「…そうか。そんな事になっちまってるのか」

長門「…ごめんなさい」

キョン「謝るな長門。俺達のためによくここまでしてくれたよ」

キョン「全部が全部上手くいかなくても、これだけやってくれれば充分だ」

長門「……」

キョン「そう落ち込むなって。もう決まってた事なんだからよ」

長門「…そう」


641 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:39:19.23 ID:/snFZLNG0


(´・ω・`) …


妹「キョン君有希ちゃん何の話してるの?」

キョン「…」

長門「…彼女に、説明を」

キョン「…ああ」




キョン「妹よ。良く聞いてくれ」

キョン「これから話す事は嘘でも冗談でもない」

キョン「お前に関する事だ。…真剣に聞いてくれ」

妹「う、うん…」

キョン「よし、いい子だ」


643 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:40:50.52 ID:/snFZLNG0



キョン「お前は今、命に関わる程運が悪い」

妹「えっ?」

キョン「思い出してみろ。いくらお前がおっちょこちょいでも、1日に何回も転んだり、病院に運ばれるような頭の打ち方をした事が今までにあったか?」

妹「……」

キョン「…ショボ太はお前の運を吸収して生きている。それがお前の不運の原因だ」

キョン「それに時間が経つにつれてどんどん深刻になっている。…こんな風に喋ってる今だってな」

キョン「この前は幸いに何も異常なかったが…次はもうヤバイ」

キョン「もう限界なんだよ。ショボ太も。お前の運も…」

キョン「何時死ぬかも分からない。予防法もない。対処法もない。…もう完全に詰んでいるんだ」

キョン「ショボ太の事も他人に知られちまった…もう俺達にはどうすることもできない」

妹「……」

645 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:43:02.75 ID:/snFZLNG0


キョン「だから…」

キョン「……」


(´・ω・`) …

(´-ω-`)


妹「…キョン君?」

長門「有機生命体に未確認生命体の存在を認識され、いずれ涼宮ハルヒにその存在を知られる可能性があると情報統合思念体は判断した」

長門「さらに貴女の個人能力が限界レベルにまで下がっている。これ以上放置するのは危険」

長門「最悪の場合、涼宮ハルヒの情報改変能力によって未確認生命体に何らかの影響が与えられ、個々の能力の混合化を招く恐れがある」

長門「涼宮ハルヒの能力に未確認生命体の能力が混合した場合、私達では予想もつかない情報爆破が起こると推測している」

長門「これは情報統合思念体…意志が存在する全ての個体が防ぐ事ができないと私は推測している」

長門「…世界の終焉を迎える可能性も、十分」


648 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:44:15.44 ID:/snFZLNG0


妹「…よく分かんない」

キョン「…長門、コイツにハルヒの事を言っても理解できねぇよ。分かってるだろ」

長門「…私にはこれ以外の説明の仕方が見つからなかない」

キョン「…」

妹「キョン君、どういう事なの?」

キョン「…つまり、だな」








「ショボ太とは、…もうお別れしなければいけない」










652 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:45:54.08 ID:/snFZLNG0


妹「…え」

キョン「…」

妹「何で…何で?」

キョン「言っただろ。ショボ太のせいでお前が不幸になっているんだ。これ以上放っておいたらお前死んじまうぞ」

妹「そんなことないよっ!だってショボ太は私を助けてくれたもん!」

妹「私が転びそうになった時も庇ってくれたもん」

妹「私が死ぬなんて…そんな事あるわけないもん」

妹「ねっ、そうだよねショボ太…?」


654 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:47:43.80 ID:/snFZLNG0


(´・ω・`) …

(´-ω-`)


キョン「…妹、あまりコイツを困らせるな」

キョン「コイツだってお前と守ってやりたい気持でいっぱいだ。だけどもう無理なんだよ…」

キョン「もうお前を救う手段は、コイツが消える事しかない」

キョン「…分かってくれ」

妹「いやっ!ショボ太はずっと一緒にいるの!」

妹「私約束したんだよ?ショボ太はこれからずっと一緒だって…」

妹「これからもっと楽しい事いっぱいしようって…昨日約束したんだもん」

妹「約束は破っちゃいけないんだよ!キョン君も分かるでしょ!?」


659 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:49:10.78 ID:/snFZLNG0



キョン「…それを、コイツは頷いたのかよ」

妹「……」

キョン「全部分かってたんだよ。コイツは」

キョン「自分の所為で俺達が傷つくのを知っていた。でも俺達の側を離れようとしなかった」

キョン「お前はこれがどういう意味か分かってるのか?」

妹「分かってる!ショボ太は私の側にいたいんだよっ!」

キョン「分かってるなら何でコイツの気持ちを理解してやれないんだっ!!」

妹「っ!?」


661 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:50:46.17 ID:/snFZLNG0


妹「ヒック…う…ぅ…」ポロポロ

キョン「俺だってコイツと一緒にいたい…でももう無理なんだ」

キョン「このまま一緒にいたらお前は死んでしまう。確実に…」

キョン「コイツはそれが嫌だから、頷かなかったんだ」

キョン「お前の事が、大好きだから」

妹「大丈夫…だもん…」ポロポロ…

妹「離れなくてもいいもん…大丈夫だもん…」ギュ

キョン「……」

662 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:51:46.43 ID:/snFZLNG0



長門「…もう、時間がない」

キョン「…どうしてだ」

長門「涼宮ハルヒが予定の時間より早く未確認生物の情報を手に入れる可能性が発生した」

長門「万が一彼女がこの公園を訪れるとしたら、全てが事実となってしまう」

長門「そうすると、この生物の情報連結の解除ができなくなってしまう」

長門「彼女も彼の命も…危険」


663 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:52:52.08 ID:/snFZLNG0


キョン「…」

妹「ヒック…ヒック…」

長門「…これより情報連結の解除を行う」

長門「彼女が未確認生物と接触していると、リンクしてしまう可能性がある。離れていて欲しい」

キョン「…妹、ショボ太を放してやれ」

妹「いや…いやぁ…」ポロポロ…

キョン「……」グッ


665 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:53:56.86 ID:/snFZLNG0



( ´・ω・) …

(・ω・` )ミ ピョン


妹「あっ…!」


(・ω・` ) …


妹「ショボ太…行っちゃ、ヒック…嫌だよぉ…」ポロポロ


ヾ(・ω・` ) フキフキ


妹「…ショボ太」



667 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:54:39.87 ID:/snFZLNG0


(・ω・` ) …


◎⊂(・ω・` ) スッ



妹「…これ、さっきの」


(・ω・,,, ) モフモフ


妹「…ショボ太、ぁ…うぅ…」


668 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:55:35.27 ID:/snFZLNG0


(・ω・` ) …

(^ω^ ) ニコッ


妹「…!」



〜( ´・ω・) フワフワ


( ´・ω・) …


キョン「…もう、いいのか」


670 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:56:40.74 ID:/snFZLNG0



( ´・ω・) …


ボスッ


(,,,・ω・) モフモフ



キョン「……っ」ギュ


( ´・ω・)

( ^ω^) ニコッ


キョン「その顔…やめろって…言っただろ…」


672 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 01:57:50.38 ID:/snFZLNG0


ミ( ´・ω・)

..........( ´・ω・)




長門「…これより情報連結の解除を開始する」

長門「…許可を」



(´・ω・`)



キョン「…なるべく…痛くないようにしてやってくれ」


長門「…了解した」



675 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 01:58:47.83 ID:/snFZLNG0




(´・ω・`)



(´・ω・`:;.:...




妹「ショボ太…ショボ太!」




(´・ω・:;.:...




妹「う…うぁ…あぁ…ぁ」




678 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:00:05.25 ID:/snFZLNG0

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ほらっ!これがドーナツだよ!」


ピョン


「ああまだダメ!私がいいって言ったら食べていいよ」


ショボーン


「まだだよ〜…」


……


「はいどうぞ!」


バッ


((,,・ω・,,))



679 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:01:17.66 ID:/snFZLNG0







(´・ω:;.:...




妹「ヒック…嫌だぁ…消えないで…」



キョン「……」




683 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:02:57.04 ID:/snFZLNG0

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「…何やってるんだお前は」


シャキ!


「お前のベットはあっちだろ、早く戻れ」


ショボーン


「…はぁ。分かったよ」

「お前が寝るまで、一緒に寝てやる」





(,,−ω−,,)スゥ…スゥ…






684 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:03:43.85 ID:/snFZLNG0





(´・ω:;.:...




キョン「……」








キョン「…安心しろ、ショボ太」

キョン「お前は消えても、俺達が過ごした時間は決して消えない」

キョン「俺も妹も、絶対にお前の事は忘れない。…約束しよう」

キョン「お前と一緒にいた数日間…楽しかったぜ」

キョン「…そうだろ?」

妹「うんっ…楽しかった…楽しかったよ!」

687 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:05:51.00 ID:/snFZLNG0


(´・ω:;.:...



( ^ω:;.:...




キョン「…俺達に大切な思い出を与えてくれてありがとう」

キョン「お前の事は…絶対に忘れない」

妹「ショボ太…あり、ヒック…あり、がとぅ…」

689 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 02:06:37.12 ID:/snFZLNG0


(´・:;....::;.:. :::;.. ...



(´:;....::;.:. :::;.. ...



ヾ(:;....::;.:. :::;.. ...


ヾ:;....::;.:. :::;.. ...



:;....::;.:. :::;..



...:;:;.:...


.:;:;

693 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 02:07:43.79 ID:/snFZLNG0


キョン「……」

妹「ヒック…ヒック…」ポロ…ポロ…


長門「情報連結の解除を完了。対象者以外の未確認生物への情報の消滅を確認」

長門「彼女のステータスと貴方の能力の正常化を確認」

長門「…全てのプログラムを終了する」



パキンッ!!



695 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 02:08:45.68 ID:/snFZLNG0


妹「っあ…」

キョン「どうした!」

妹「…ショボ太から貰ったビー球…割れちゃった」

キョン「…何だと?」

妹「……」



スッ



キョン「…粉々になっちまってる」

妹「フッ…グスッ…ショボ太…ショボ太ぁ…」


ギュ…


キョン「…もう、泣くな」

妹「ヒッグ…キョン君…ヒッ…うえぇん…」


697 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:09:46.09 ID:/snFZLNG0


キョン「…長門、もうやる事は全部終わったのか?」

長門「…念のため、彼女に対する情報操作をしたい」

キョン「妹に?何故だ」

長門「彼女に未確認生物の情報が残っていると、今後影響を及ぼす可能性があるかもしれない」

長門「それを防ぐための記憶の改ざん、そして精神の正常化を

キョン「そんな事しなくていい」



699 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:10:56.27 ID:/snFZLNG0


長門「……」

キョン「…確かに思い出して悲しくなる時があるかもしれん」

キョン「でもな、妹はアイツに逢った事で成長した。…出会いと別れという事を覚えたんだ」

キョン「せっかく大人への一歩を踏み出したんだ。それを簡単に消しちまうなんてもったいねぇよ」

キョン「…だから、な。俺達の記憶はそのままにしておいてくれ」

キョン「アイツとの思い出くらい…残してやってくれ」

長門「……」








「…了解した」








701 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:11:39.89 ID:/snFZLNG0

an episodeX end.....

704 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:13:15.94 ID:/snFZLNG0

―――――――――――――――――――――――



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・



ガチャ

カランカラン…



キョン「…よぅ。来てやったぜ」



705 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:14:18.64 ID:/snFZLNG0



「やぁ。ようこそバーボンハウスへ」


キョン「…お前の姿が見えないな。何故だ?」


「いやぁ…はっはっは。私もそろそろ年だからね」

「もう此処を閉店にしようかと思っているんだよ。お客さんには悪いけどね」


キョン「…そうか。そりゃあ残念だな」


「…君は、もう決心をしたみたいだね」


キョン「悪いな。返答する前に行動しちまった」


「いや、君の考えは正しい。私はきっとこう選んでくれると信じていたよ」


キョン「…そうか」



707 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:15:41.77 ID:/snFZLNG0



キョン「…なぁ。最後に一つ、聞いていいだろうか?」


「…何だい?」


キョン「…アイツは、俺達と一緒にいて良かったと思っているだろうか?」

キョン「自分がいる事で傷つけるという罪悪感だけを残して…消えていないだろうか?」



「…さぁ、どうだろうね。私には分からないよ」

「あの子が消える時、どんな顔をしていたのか覚えているかい?」



710 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:16:55.24 ID:/snFZLNG0



キョン「…そうだな」

キョン「ムカつく顔をしていたぜ。心の底からあざ笑うような顔だったな」


「はっはっは…それは残念だったね」


キョン「何故残念だと思う?」


「私はその場面を見ていないからね。言葉だけの表現ではこんな判断しかつかないのさ」




713 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:17:39.39 ID:/snFZLNG0


キョン「…お前、結構隙だらけなんだな。大人のクセに」


「おやおや…これだけで何かを知られてしまったようだ。やるねぇ」


キョン「嘘付け。分かっててヒントをくれたクセに」


「はっはっは…」



717 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:18:37.32 ID:/snFZLNG0



「…私は、君の成長がとても楽しみだよ。きっと素晴らしい大人になるのだろう…」


キョン「…見届けてはくれないのか?」


「すまないね。…私はもう年なんだよ」


キョン「…そうか。残念だ」

キョン「俺は別にずっとここにいてもいいんだぜ?お前と話すのも悪くないからな」


「…そんな冗談を言っていいのは、私ぐらいの年になってからだよ」


キョン「…そんなもんか」


「ああ、そんなもんさ」


720 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:19:46.42 ID:/snFZLNG0



キョン「…もし、どこかで会えたなら、またあの酒飲ませてくれ」


「…ああ、ご馳走するよ。また会える日が来るならば」


キョン「…信じてるぜ」

キョン「今日は帰らせてもらう…じゃあな」




723 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:20:57.59 ID:/snFZLNG0


「君のような青年に会えて良かった」

「こんな店なら。いつでも寄ってくれたまえ」


キョン「言ってる事が矛盾だらけだぜ。おっさん」


「はっはっは…これは一本取られたね」



カランッ…



「…来てくれてありがとう。またのご来店を待っているよ」


キョン「…あぁ」







「じゃあな。ショボ太」


729 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:23:14.77 ID:/snFZLNG0

―――――――――――――――――――――――


ピピピピ…ピピピピ…ピピピピ


キョン「ぐお…が…」


ガチャ


妹「キョーンくんっ!」


ドサッ!!


キョン「おふぅ」

妹「朝だよ〜」

キョン「…何で一々飛び込んでくるんだ」

妹「これは私の朝の儀式だよっ!」

キョン「……あ、そう」


731 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:24:49.59 ID:/snFZLNG0


妹「ねぇねぇみてみてキョン君」

キョン「何だ。朝から一体なにを盛り上がって…」

妹「ほらっ!」ヒョイ


(´・ω・`)


キョン「うわぁ!!」ドピュッ!!

妹「ユキちゃんがね。私にくれたんだ〜」

キョン「…あ、な、何だ。人形か、は…ははは」

妹「すっごく柔らかいんだ〜」ギュ−

キョン「…そうか、よかったな。」

妹「うんっ!」


739 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:26:53.03 ID:/snFZLNG0



ガチャ


シャミセン「ニャ〜」

妹「あっ!シャミが帰って来た!」

妹「シャミ今まで何処に行ってたの?私ずっと探してたんだからね」

キョン「嘘付け。名前も口にしなかった癖に」

シャミセン「ニャーゴ」ゴロゴロ

妹「あっ!シャミもショボ太が気に入ったんだね!」

妹「ショボ太はね〜?とっても可愛い生き物だったんだ〜」

シャミセン「にゃ〜?」

妹「帰ってきたら沢山話してあげるね!キョン君早く行こう!」

キョン「待て待て。俺は着替えを済ませるから先に行ってくれ」

744 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:28:48.42 ID:/snFZLNG0


妹「あっ!じゃあ私が着替えさせてあげるよ!」ダキッ!

キョン「ちょ!何くっついてんだお前!離れろ!」

妹「あ…キョン君のココ凄い事になってる…」

キョン「触るなっ!男は朝みんなこうなるんだよ!自然現象なの!」

妹「なんだか苦しそう…着替えは私に任せろー!」バリバリッ!!

キョン「やめてっ!痴漢!変態!痴女!アーッ!!!」







母「…ねぇ。お父さん」

父「なんだい母さん」

母「私、あの子達の将来が心配になってきたわ」

父「……」



749 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:31:19.65 ID:/snFZLNG0

―――――――――――――――――――――――



キョン「なぁ、古泉」

古泉「何でしょうか?」

キョン「…ハルヒは、何で俺に大人になって欲しかったんだろうな」

古泉「…」

キョン「妹の事は望んでなかったとはいえ、俺に変わって欲しかったと思っているのは事実だろう」

キョン「だが、何故ハルヒは俺にそんな事を望んだのかが全く分からん」

キョン「こうして全てが終わった後でも…な」

750 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:32:22.79 ID:/snFZLNG0



古泉「…きっと、認めてもらいたかったのですよ。涼宮さんは」

キョン「認める?何をだ」

古泉「彼女は変わりたいと願ったのです…今までの自分から」

古泉「それを貴方に認めて欲しかった。…ただそれだけの事です」

キョン「…別に俺が認めようが認めまいがどっちでもいい気がするんだが」

古泉「んっふ…そこはちょっとした気持ちの問題ですよ」

キョン「そんなもんか」

古泉「ええ、そんなものです」


751 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:33:35.67 ID:/snFZLNG0



スッ…


キョン「……」

古泉「おや、それは…」

キョン「ん?ああこれか」

キョン「アイツが消えたらこの球も消えると思ったんだけどな…残っちまったよ」

古泉「そうなのですか…思い出の品が出来て良かったですね」

キョン「いや…それがだな」


キョン「妹の白球は消滅した時に割れたのだが…俺の赤球は残った」

古泉「ほう…」

キョン「これは一体どういう事か分かるか?俺にはさっぱりだ」


752 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:34:55.16 ID:/snFZLNG0


古泉「ふむ…そうですね」

古泉「これは僕の憶測ですが、この球には色そのものに意味があったのではないのでしょうか?」

キョン「…意味?」

古泉「貴方には赤、妹さんには白。…何か気付きませんか?」

キョン「…紅白か」

古泉「その通りです」

古泉「紅白には歌合戦のように西軍、東軍を決める役割をするのが一般的です」

古泉「しかし、時には可、否を表す場合に使われる事もあるのです」

古泉「妹さんが持っていた白球を『可』とするならば、貴方の赤球は『否』」

古泉「…これは、彼の消滅に関しての選択肢だった。と、僕は思います」


753 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:35:59.38 ID:/snFZLNG0



キョン「…なるほど。だから妹の球だけが割れたって事か」

古泉「おそらくは、そうなのでしょうね」

キョン「…まったく、いろいろと謎を残してくれる奴だ」

古泉「んふ…そうですね」



キーンコーンカーンコーン…



キョン「…随分と時間食っちまったな。ハルヒが顔真っ赤にして部室に待機してそうだ」

古泉「それは恐ろしい。早く戻りましょうか」

キョン「ああ、そうだな」



755 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:38:47.89 ID:/snFZLNG0

―――――――――――――――――――――――


ガチャ


キョン「ただいま○こ」

ハルヒ「おかえりn…って何言わせるのよっ!」

キョン「お前が勝手に言ってんだろ」

ハルヒ「当たり前のように放送禁止用語使わないで!釣られて言う所だったじゃない!」

キョン「何言ってやがる。まるこかもしれないだろ」

ハルヒ「そんな屁理屈は聞いてない!」

キョン「うわ何考えてんのこの人エロい」

ハルヒ「キイイイイイイイイッ!!!」

757 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:39:58.68 ID:/snFZLNG0


古泉「すみません、少々時間が掛かってしまいました」

みくる「いえ…私達もさっき来たばかりなので」

長門「……」ペラッ

キョン「ん?お前もか。随分と遅かったんだな、掃除当番でもやってたのか?」

ハルヒ「違うわ。ちょっと面白い話を聞いたからそれを確認しに行ってたのよ」

キョン「またかよ…やれやれ」


759 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:40:54.56 ID:/snFZLNG0


古泉「興味深いですね、一体どんな話ですか?」

ハルヒ「ふっふっふ…聞いて驚きなさい!」

キョン「見て笑え」

長門「我ら閻魔大王様一の子分」

ハルヒ「やかましいっ!無駄な連携を続けるな!」

キョン&長門「はーい」

みくる「……」



765 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:44:40.85 ID:/snFZLNG0


ハルヒ「今日のSOS団の活動は…未確認生物UMAの捜索よ!」

キョン「…!」

みくる「ふえぇ〜」

長門「……」

古泉「おやおや…それは楽しそうですね」

ハルヒ「何でもこの町のどこかに見たこともない生物がいるらしいわ!」

ハルヒ「それを私達が調査しないで誰が調査するのよ!いないじゃない!」


769 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:46:25.88 ID:/snFZLNG0



キョン「……」

古泉「しかしこの町全体の規模となれば、かなりの時間を費やさないと探索は難しいですね」

ハルヒ「その通り。だから私考えたのよ」

ハルヒ「これから何週間か、ずっと未確認生物の探索に時間を使いましょう!」

ハルヒ「もちろん土曜日の不思議探索も中止。SOS団全員で行動して探すのよ!」

ハルヒ「バラバラになって探しても埒があかないわ。こういう事は全員で探し回るのが一番ね!」

キョン「流石団長様だ。勢いに乗せて矛盾をそのままゴリ押しにしようとしている」

長門「そこにしびれる憧れる」

古泉「お願いです長門さん。それ以上キャラを崩さないでください」

770 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:48:17.92 ID:/snFZLNG0


みくる「でもいいですねぇ。みんなで行動できるのも楽しいと思います」

古泉「えぇ。僕も朝比奈さんと同意見です」

長門「……」コクリ

キョン「…まぁ。悪くはないな」

ハルヒ「何よ。その微妙な言い方は」

キョン「別に何でもないさ」

ハルヒ「…ふーん」


772 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/05(土) 02:49:27.27 ID:/snFZLNG0


ハルヒ「反対意見がないなら決定ね。じゃあさっそく探しに行くわよ!」

みくる「あっ!待ってください!私まだ着替えてないです!」

ハルヒ「みくるちゃんはメイド服でも充分可愛いから大丈夫よ!」

ハルヒ「みんな!私に着いて来なさいっ!」ガシッ!

みくる「ひゃあ!涼宮さんひっぱらないでえええええええぇ!!!」

長門「……」スタスタスタ



773 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 02:50:55.31 ID:/snFZLNG0


古泉「んっふ…彼女も素直じゃないですね」

キョン「まったくだ、みんなで遊びたいなら素直にそう言えっての」

ハルヒ「キョン!古泉君!早くこっち来なさい!」



古泉「行きましょう。…青春ですよ。これは」

キョン「やれやれ…」









「面倒くさい青春だ。まったく…」








774 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/05(土) 02:51:35.50 ID:/snFZLNG0


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                _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'     d⌒) ./| _ノ  __ノ

801 名前: ◆J56L221nBM [] 投稿日:2009/12/05(土) 02:57:16.65 ID:/snFZLNG0

ここまで付き合ってくれてありがとう
前回のSSでハルヒをいじめすぎたから今度は可愛い感じにしたかった
あとはバーボンハウスをSSにしたら面白いだろうなぁって思っただけだ


分からない所とか別になかっただろうか?
結構自分でも穴だらけに思うから心配だ


でも保守してくれた人、シコッてた人も最後までありがとう
ショボ太はずっとお前らの心の中にいるぜ!



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