キョン (長門からいい匂いがする)


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:アスカ「あ〜ぁ、今日も疲れた」

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152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 18:25:18.86 ID:iALfxI6sO

キョン「佐々木の一番臭いところを嗅ぎたい」

佐々木「随分な変態じゃないか、キョン」

キョン「長門によれば、人間のベースとなる体臭は
  そこらしい。長門は嗅がせてくれた」

佐々木「…長門さんもなかなかの変態…いや発展家じゃないか」

キョン「頼む。佐々木の匂いを知りたい」

佐々木「ま、まあ。やぶさかではないが
  (長門さんには負けないもん)」ヌギヌギ

キョン「佐々木、パンツは脱がなくても」

佐々木「え」

キョン「嗅ぐのは、耳の後ろだ」

佐々木「暑かったんだ!」

キョン「一番臭いのか」

佐々木「臭くないもん!」

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 22:40:40.06 ID:iALfxI6sO

佐々木「んっぁ…なぁ、キョン。長門さんは
  どんな匂いなんだい」

キョン「あいつは、どこもかしこもミルクみたいな
  匂いだ。保護本能をくすぐられる」

佐々木「(むっ)おっと。そろそろ僕の匂いを
  嗅ぐのは止めてもらおうじゃないか」

キョン「どうした、佐々木。急につっけんどんだな」

佐々木「別に深い意味はないんだがね。強いて
  言えば、デリカシーの問題だよ」

キョン「佐々木、スカートに染みができてる
  みたいだけど」

佐々木「だから、デリカシーの問題だって
  言ってるじゃない!」///

キョン「それにつけても、長門の匂い…」

佐々木「すまない、急に野暮用を思い出した
  (キョンのばか!)」トテトテ

キョン「佐々木、パンツ忘れ…あ、行っちゃったか」

167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 23:03:26.91 ID:iALfxI6sO

708号室 長門有希
佐々木「ふむ、ここだな。長門有希。敵陣に赴く
  兵士の心持ちとは、こうしたものだろう」
ピンポーン
長門「……」じーっ
ピンポーン
長門「……」じーーっ

佐々木「あれ、いなあのかな」
バタン
長門「私は長門有希。対有機生命体コ…」

佐々木「あ、あの、私」

長門「……誰」

佐々木「あ、えっと。以前、その。佐々木と言い
  ますけど。中学のときキョンの同級…」

長門「知ってる」

佐々木「周防さんに聞いて、ここの住所。あの、
  確かめたいことがあって」

長門「…周防?」

佐々木「あの、歩く髪の毛って言えばわかるかな」

長門「知ってる」

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 23:27:57.32 ID:iALfxI6sO

長門「入って」
バタン
佐々木(わぁ、こんなとこに独り住まいなのかぁ)

長門「…何」

佐々木「キョ、キョンから聞いて。その、長門さんって
  ミルクの匂いだって」

長門「あなたはメスの臭いがする。性腺分泌液の。
  パンツは外性器を保護するために必要。蒸散
  するほど溢れている。何をしたのか教えてほしい」

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 23:35:27.15 ID:iALfxI6sO

佐々木「///何もしてません!クンカクンカなんかされてません!」

長門「構わない」

佐々木「え」

長門「クンカクンカなら構わない」

佐々木(妬いてるのかな)

長門「私をクンカクンカスンスンしたくて来たと推測している。
  それを構わないと言っている。言語表現は難しい」

佐々木「す、すみません(あぁ、何かもう赤ん坊の匂い
  がしてる)」クンカクンカスリスリ

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 00:28:26.85 ID:SlfkgA0YO

長門「最近、方々で体臭を嗅がれる。感想を聞かせてほしい」

佐々木「いい匂い。ミルクのような匂いがします。
  牛乳を飲むとこうなるんですか」

長門「特にミルクを飲むわけではない。二、三日
  風呂に入らないと、こういう臭気が発生する」

佐々木「羨ましい…」スンスンスリスリ

長門「…ぁ。胸はサスサスしないでほしい」

佐々木(いいにおい、あぁ、あぁ。夢中になるのも
  解る気がするよ、キョン)ギュッ
サスサス、ズリズリ

長門「……ゃ、そこは下すぎる」

佐々木「…ここは、新品の電化製品の匂いがする」

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 00:38:40.82 ID:SlfkgA0YO

長門「新品だから、止むを得ない。今度は私から
  依頼したいことがある。サンプルを取らせてほしい」

佐々木「サンプル?」

長門「あなたの臭気の原因物質を解析したい。サンプルを。
  下着を着けていないのは好都合」ドスッ

佐々木「長門さん。ちょっ、これって」

長門「私に任せて」クニペチャクニペチャ

佐々木「んぁ……ぁぁん。わたし、こんなこんな…んぁぁ」

長門「咽喉の奥に毛を確認」ケフンケフン

佐々木「やだぁ///」

長門「安心して。すべて私に取り込んだから」

佐々木(長門さん…ふぅ…)

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 01:45:35.61 ID:SlfkgA0YO

数日後。文芸部室。
キョン「気に入らんね」

古泉「どうされました。今日は涼宮さんじゃなくて
  あなたが不機嫌なようですが」

キョン「佐々木が長門に夢中なんだ」

長門「……」
古泉「おやおや、あなたは佐々木さんのことなど
  歯牙にもかけないはずでは。もっとも、あなたの
  鈍感さゆえですが」

キョン「俺が言っているのは、匂いだ。長門の匂いだ。
  長門のミルクの匂いは俺だけのものなのに。それなのに、
  佐々木のやつ長門の匂いを」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 01:59:33.89 ID:SlfkgA0YO

古泉「おっと、逆ですか」

キョン「長門、佐々木に匂いを嗅がせたんだな。そして、
  何をした。佐々木があれほど夢中になるんだ。
  俺の知らないところで何をしたんだ」

長門「私は解析をしただけ」

古泉「解析…ですか。佐々木さんと言えば、例のピンクの
  閉鎖空間ですが。数日前から頻繁に発生している
  ようです」

キョン「それがどうした。俺は長門の匂いのことしか
  考えたくないんだ」

古泉「いえ、それなんですが。あちらの組織に潜入
  させているスパイ、仮にAとしておきましょう。
  その筋からの情報では、異常にピンクらしいんです」

長門「……」ペロペロサスサス
キョン「そうか。ピンクならピンクでいいじゃないか」

長門「………」スンスンサリサリ、スンスンサリサリ

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 02:10:00.03 ID:SlfkgA0YO

キョン「朝比奈さん。もうそろそろペロペロサスサス、
  スンスンサリサリを交代してもらえませんか」

みくる「いやれふぅ、長門さんの、長門さんの」

古泉「困ったものですね。んっふ、僕ならいつでも
  構いませんよ」

キョン「お断りだ」

ばたーん。
キョン「ハルヒ、順番を待ってるのは俺なんだぞ。
  来て早々とかなし…」

ハルヒ「どーん!!あたしの貴重な時間を奪う掃除当番
  も終わったわ。みくるちゃん、どきなさい。有希の匂いを嗅がないと暮れる日も暮れないわ。
  日が暮れないということは、明日の日が昇らない
  ということなのよ!」ペロペロスンスン、カリカリモフモフ

みくる「ひぅぅん」

長門「……本が読めない」

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 03:43:26.82 ID:SlfkgA0YO

長門の部屋。毎日、佐々木が解析依頼に訪れる。
佐々木「長門さん、長門さん…んぁ……ゃ…ゃ」

長門「今日は特にサンプル量が多い」

佐々木「佐々木って呼んでぇ…、佐々木呼んでぇ…ぁ…」

長門「ははひ」クニペチャクニペチャ

佐々木「ながとひゃん、ながとひゃん…んにゃ…ぁん」

長門「……」クニペチャクニペチャ

佐々木「佐々木、可愛いよって言ってぇ…んぁ…ひん」

長門「ははひ、ははひひほ」クニペチャクニペチャクニペチャ

佐々木「ああああああああああああああああああああああ」

長門(サンプル採取完了)

佐々木「…長門ひゃん、口も解析して、ねぇ解析してよぉ…」
長門「構わない」んんん

佐々木「明日も来ていい?」んくちゅんくちゅ
長門「もう十分すぎるほど解析した」ベロッチュベロッチュ

佐々木「だめぇ、明日も来ゆのぉ」チュッ

長門「…そう(完了)」チュッ

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 04:04:07.28 ID:SlfkgA0YO

佐々木「ふんふんふーん。そうっだっ、今日は私も
  サンプル採取しちゃぉっかなぁ」

長門「必要ない。状況に応じて、走査しメンテナンスしている」

佐々木「長門さんて、おもしろいねー。解析とか走査とか。
  何か知性を感じるわね、こういう隠語って」

長門「隠語ではない。あっ」

佐々木「いいから、いいから」ヌガセヌガセ

長門(地球人にも解析能力を持つ者がいる?おかしい、
  私には相手の能力が読み取れるはず)

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 07:13:51.41 ID:SlfkgA0YO

佐々木「んふふ(新品の電化製品のにほひじゃないか、
  長門さん)」ペロペロスンスン

長門(特に能力のようなものは感じない)

佐々木「…んふ(感じてないのかい?)」ペロペロスンスン

長門(解らない。嘘を吐いている脳波でもない)

佐々木「長門さんて、その。ちっともその。ぬ、ぬ…」

長門「ぬ?」

佐々木「長門さんが言うところの性腺分泌液がちっとも、その」

長門「分泌した方がいい?」

佐々木「そう…ね。私くらいには…なんて」

192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 07:20:02.98 ID:SlfkgA0YO

長門「わかった。分泌液と老廃物その他を構成してみる」詠唱。

佐々木「…うっ…(うわ、くっさ!)」

長門「これは、まさにあなた。解析を繰り返したことで、
  ほぼ100%の再現に成功した。褒めてほしい。
  これは、あなたが望み続けたこと」
――私は、人類が端末と共通する能力を持てる事実に、
 自律進化の可能性を感じ始めていた。さあ、解析してみせて。これは、
 私が望み続けたこと。

佐々木「(意味はわからないけれど、実に侮辱的
  じゃないか)きょ、今日は帰ることにしよう」

長門「…そう(解析機能は検出されなかった)」

195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 08:52:47.22 ID:SlfkgA0YO

ピンポーン。
佐々木「びくっ、あ。ら、来客のようだがね」

長門「……待機していて」

佐々木「あ、待ってくれないか。長門さん」
 佐々木が執拗に引き留めようしたが、放置して玄関の
覗き穴に左頬を寄せる。解析機能が検出されなかった
以上、佐々木の優先順位は下がらざるを得ない。
朝倉「長門さーん。ご飯食べたー?一緒に食べませんかー」

 彼女が大量の食材を提げていることを確認してから、
ドアの鍵を開けた。
長門「もうそんな時間?」

197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 09:20:56.37 ID:SlfkgA0YO

自律進化の可能性を前に、大量の情報の奔流のせいで
私の計時機能は混乱していた。これが、心が震えるってこと?

朝倉「もう午後七時ですよ……って。な、長門さん。
  何でスカート穿いてないっていうか、パンツも
  穿いてないんですか」

長門「佐々木に脱がされた」
 私は、顔面を紅潮させた佐々木を指差しながら言う。
情報を正確に伝達することが、私の使命、そして宿命。
朝倉「長門さんも大変ねー。例のミルクの匂いがらみなの?」

長門「別に大変ではない。ただ佐々木の解析機能が
  発現せず、残念」

198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 09:31:48.44 ID:SlfkgA0YO

朝倉「そうですかー。解析機能?何ですか、それ」

長門「バックアップには不要な情報」

朝倉「そうですか、そうですか。早くパンツ穿いちゃってください」

長門「佐々木に脱がされたから」

佐々木「(おずおず)わ、私帰ります…」

朝倉「佐々木さんも解析とやらでお腹空いたでしょ、
  一緒に食べましょ。私、腕ふるっちゃいますから」

長門「朝倉。最近よく来るが、ノイズのせいか」

朝倉「多分、人間的に言えば『人肌恋しい』んだと
  思います」

長門「人肌恋しいとは、私の肌を愛するという意味なのか」

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 09:58:31.90 ID:SlfkgA0YO

翌日夕刻。キョンの自室。
キョン母「佐々木さん、来てるんだって?」

佐々木「あ、おばさま。お邪魔してまーす!…で、ぼくは
  朝倉さんの作った鍋を、ざっと中小企業の忘年会
  くらいの分量はあったと思うが、それをだね、食った訳だよ。
  くつくつ。爽快じゃないか。まるでざるだよ、長門有希の
  胃袋は」

キョン「それはいいんだが、本当の用件は何だ」

佐々木「おやおや、いただけないじゃないか。焦る乞食は
  もらいが少ないって言うだろう」

キョン「俺は乞食じゃないし、お前から何ももらうつもりはない」

佐々木「中学校のときぼくの心を奪っておいて、何て
  言い草だろうね。いや、冗談冗談、くつくつ」

201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 10:30:00.55 ID:SlfkgA0YO

佐々木「長門さんが、やけに『解析能力』にこだわっていたんだが。
  『機能』とも呼んでいたかな。長門さんと近しい関係にある
  キョンなら、何か心当たりがあるかと思ってね」

キョン「さぁな、俺にはわからん。何故、長門本人に訊かない」

佐々木「朝倉さんが居合わせて、それを話題に出せる状況では
  なかった。針のむしろとは、あのことだと思うよ。ぼくは、
  他人を指差すべきではないと思うんだがね」

キョン「どういったものだ、それは」

佐々木「百聞は一見に如かずだよ、キョン。まあ、見てくれないか」ヌギヌギ

キョン「ちょ、佐々木。下におふくろと妹がいるんだが」

佐々木「別に不埒などうきでこうしている訳じゃない。
  まずは、嗅いでみてくれないか」

202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 11:15:00.47 ID:SlfkgA0YO

 俺は、朝露をまとう瑞々しい茂みと、その下に息づく
可憐にして野生とも呼ぶべき場所に見入っていた。身体中の
血液が逆流して一箇所に集まっていくのが、いやになるほど
わかる。しかし…。
キョン「…うっぷ…」

佐々木「どうだろう、何か感じるだろうか。キョンの中に
『機能』と呼ぶべき何かは自覚されただろうか。忌憚なく
述べてもらいたい」

キョン(俺の中の生殖機能なら今、激しい葛藤にさらされている。
  眉目秀麗にして毒気に充ちたそこに触れようか否かと。
  はっきり言えば、もう我慢できそうにないが、この臭気は
  なんだろう)

佐々木「ふ、触れても構わない。長門有希は…」

203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 11:30:30.69 ID:SlfkgA0YO

キョン(長門とこんなことしてたのか、畜生。俺のミルクの匂いがっ。
  いや待て待て、この状況で俺はまだ。あぁ、佐々木。俺は
  不埒です、ついに不埒の扉を開く)

佐々木「…そこを解析していた。『解析』とは隠語ではないと言う。
  生来背負った呪詛を解き放ち、再び閉じ込めるような、
  そんな甘美な作業」

キョン「ささき、おれはもう、がまんできない」クニペチャクニペチャ
 俺は濃厚な臭気の壁を越えた。

佐々木「…ぁ、なにか…ゃ…ぃゃ…ぁわ、判っただろうか」

キョン「ははひ、ははひ、ほれはほう、ほれはほう」クニペチャクニペチャ

佐々木「キョン…んぁ…っ…ぁゃ…っくぅ…ゃ…ん」

キョン「ほいひいほ、ほいひい」クニペチャクニペチャ、ボタボダボタボタ

佐々木「キョン、何か温かいよぉ。キョン…キョン?」
 俺は、自分の鼻血の海となった佐々木のそこに突っ伏した姿で、
家族に救助された。
佐々木「きゃあああ、キョン!!キョン!!」

214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 14:55:10.79 ID:SlfkgA0YO

さらに翌日。文芸部室。
古泉「んっふ。それは自業自得のようで、やはりあなたの
  災厄体質とでも呼ぶべきもののようですね」カリカリモフモフ

キョン「よもや、自分の部屋で鼻血の海に突っ伏して溺死
  しかけるなんてな」クンカクンカスンスン

 佐々木を悪く言うつもりはないが、あれは悪意の当事者というものだ。
あの状況で健康な青少年のとる行動はひとつではなかろうか。
興奮しすぎて失神するなんて、可憐な青少年だな、俺も。
もし死んでいたら死因統計上は『腹上死』に分類されるそうだ。
長門が俺の妹と母親の記憶に情報操作を終えた後、ほとんど口を動かさないで教えてくれた。
古泉「で、事態の収拾は例によって」カリカリモフモフ
キョン「ああ、長門の情報操作だ」クンカクンカスンスン
 だが、意識の戻った俺の目に焼き付いた妹の鬼の形相と、
母親の汚物でも見るような眼差しはもはや、脳裏から
消えることはないだろう。

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 15:13:50.51 ID:SlfkgA0YO

みくる「ふぇぇ、大変だったんですねぇ。キョンくん」ペロペロサリサリ

長門「…本が読めない」クギュウ

 最近の俺達は、終業のチャイムとともに脱兎の如く教室を

飛び出し、我先に部室へと、長門の元へと駆け込むのが

日常となっている。長門は長門で俺達より先に部室にいる。

つまり、これを自分の役目として納得しているのかもしれない。

いずれにせよ、俺達は長門のミルクの匂いから離れることが

できないでいるのだ。

キョン「ところで、古泉」

古泉「何でしょう」

キョン「お前は何で、さっきから俺の髪の毛を指に巻きつけては
  嗅ぎ、嗅いでは巻きつけているんだ」

古泉「おっと、いけない。この人いきれで長門さんとあなたを
  間違えてしまったようです」

みくる「この体勢でお茶をいれるのは、無理ですぅ」ペロペロクニクニ、サリサスサリサス

217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 15:30:18.18 ID:SlfkgA0YO

ハルヒ「ちょっとあんた達。崇高にして神聖な団長を完全にシカトして、
  意味不明な会話に没頭するなんていい度胸じゃない」ロッロッロッロッ

古泉「申し訳ありません。キョ、いえ長門さんの体臭に包まれて
  いると、心の絶対的安全地帯にいた子どもの頃を
  思い出してしまって。必要以上に自由にふるまって
  しまうようです」シュッシュッシュッシュッ

ハルヒ「ま、まあいいわ。あたしもそういう感じが
  なきにしもあらず、なのよねぇ」ロッロッロッロッ

 俺達、団長を除くSOS団の面々は、ハルヒに気取られない
よう一瞬、目で合図をし合った。ところで、ハルヒ。ロッロッロッロッ
とは…、いや訊かないでおこう。

220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 15:57:37.03 ID:SlfkgA0YO

駅前の喫茶店。
古泉「長門さんの体臭がミルクの匂いであるという事実が

  明らかになってから、いえ、正確なところは、

  『という事実が従前の事実として生じてから』かも

  しれませんね。カリモッフ。皆がそれに強く執着し、依存するように

  なった。勿論涼宮さんもです。それと時期を同じくして

  閉鎖空間の発生は激減した。一時に比べれば、なくなった

  と言えるほどです。そこで、ぼくのバイト先ではこの現象

  周辺にある事象の因果関係を、徹底的に洗った。そして、

  明らかになったのは」コネコネスリスリ

キョン「古泉、この話が終わるまで俺の手を握っているつもりか」
 ええ、そのつもりですと答えてから、古泉が言葉を継ぐ。

221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 16:24:08.63 ID:SlfkgA0YO

古泉「長門さんの『解析』によって佐々木さんの閉鎖空間が
  安定的に発生し、ミルクの匂いによって涼宮さんの
  閉鎖空間の発生が抑制されているという事実でした。

  これまで、ふたつの閉鎖空間は、異なるレイヤー上に存在
  するものと考えられてきました。つまり、干渉し合わないと。

  しかし、長門さんという新たな『鍵』の登場によって、
  ふたつが同一平面上でびったり重なるように生じ始めた。
  まさに連動し始めたのです」シュッシュッシュッシュッ

みくる「それは、相反する性質の空間がお互いを打ち消し合って
  いるのが、現状ということですかぁ」クニサリクニサリ

古泉「打ち消し合っている訳ではありません。融けあっている
  というのがもっとも近いかもしれませんね。瞬間に

  消えてしまうのではなく、穏やかに存在している。神人は
  生まれては光の中で消滅していきます。そして、その

  抱き合った空間自体も融け出す霧のように消えていく」ニョリニョリ

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 16:54:02.14 ID:SlfkgA0YO

キョン「じゃあ、これで俺達の宇宙規模的心労は終わる
  ということなのか」スンカクンカ

みくる「んー。観測事実の閲覧を申請してみたんですけどぉ。
  じゃあ、読みますね」サスチョリサスチョリ

 朝比奈さんは、自分の頭の中を覗き込むように天井を仰いでいる。
みくる「未来からの観測で、この時期のこの現象は確認されて
  います。しかし、これから禁則事項が禁則事項した後、
  禁則事項が禁則事項して」

 もういいですよ、朝比奈さん。俺は、妹に似た顔立ちの、
この可憐な先輩を父親の心持ちで慈しんだ。勿論、長門の太腿の、
ミルクの匂いに頬擦りしながらだが。

キョン「長門はどう思うんだ」ゴロンゴロン
 俺は長門に膝枕された状態で訊ねた。本の表紙しか見えないが。

長門「鍵は無機質で、自分が鍵であることを知らない」

 有機体は自身が鍵であると知りつつ、その使い方を知らない。
そう付け足してから、長門はオレンジジュースのストローに
唇をつけた。長門さん、俺の顔面は書机じゃないんですけどね。

224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 17:19:50.23 ID:SlfkgA0YO

古泉「あくまで経験的な…感触ですが…。んっふ、やめて
  おきましょう。今確かな休息。この平穏がいつまで
  続くのか」ガクガクガク

 やがて、兵士のジレンマが均衡を失うときがくるのかも
しれませんね、と古泉が俺の手を撫でながら付け足した。

 俺達は店を出ると、長門のマンションの方へと坂道を辿った。
それぞれの分かれ道でも離れることができずに。さながら

塊魂だなとひとりごちながら、マンションのエントランス
を見ると、暮色を正面から受けた佐々木が、もじもじしながら
長門の方を見つめている。

長門「いつまで続くかは」
古泉「神のみぞ知る、です」

              <了>

226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/07(土) 17:25:21.84 ID:SlfkgA0YO

 すみません、ありがとうございました!
>>1のネタに乗っかって保守がてらのつもりでした。
終わらせることだけを考えて書いたので、お粗末で
ごめんなさい。



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