キョン「長門の上目遣いって凶器だよな」


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2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:45:59.41 ID:WcZTpkQV0

キョン「最近そう思えてきた」

古泉「なるほど…つまり、今回もあなたと長門さんのラブラブアチチストーリーですね」

キョン「は? 意味がわからんぞ」

古泉「お気になさらず、本題に戻って…長門さんの上目遣いですか」

キョン「可愛すぎて死ぬぞ」

古泉「ほう、では」

ツカツカ

長門「なに?」

古泉「…」キュン

キョン「だろ?」

古泉「すごく…可愛いです」


3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:46:55.05 ID:WcZTpkQV0

キョン「というわけで…お持ち帰りさせてくれないか?」

古泉「僕に言わないでくださいよ」

キョン「本人に言えと!?」

古泉「僕が長門さんの決定権を持ってるわけじゃないんですから」

キョン「そりゃそうだな。持ってたら殺してた」

古泉「目が本気ですね…」

キョン「とりあえず、お持ち帰りさせてくれ、長門」

長門「…なに?」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:47:51.64 ID:WcZTpkQV0

キョン「あ、あの…えっと…」キュンキュンキュン

古泉(このままじゃ…!)

キョン「長門さんをお持ち帰りさせてくださいっ!」

長門「…」

長門「そう」

キョン「いいの?」

長門「いい」

キョン「いーーーーーーーーやっほーーーーーーーーーー!!」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:49:43.00 ID:WcZTpkQV0


キョン「そういえば、古泉」

古泉「なんですか?」

キョン「長門にはもう一つ凶器がある」

古泉「ほう。なんですか?」

キョン「放置プレイだ」

古泉「安易に予想がつきますね…」

キョン「あのプレイをされちゃあ誰も長門から目が離せなくなるぞ…?」

古泉「…」

古泉(ちょっと、気持ち悪いですね…)

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:51:12.46 ID:WcZTpkQV0

キョン「というわけで、帰るぜ」

古泉「はい、涼宮さんには僕が言っておきます」

キョン「おう」

キョン「じゃあ、行くか。長門」

長門「…」

キョン(この感じ…たまらん!!)

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:52:09.51 ID:WcZTpkQV0

キョン「な、長門…」

長門「なに」

キョン「俺をなじってくれ」

長門「私にはできない」

キョン「そう言わず!!!」

長門「…」

キョン(ん? ちょっと困ってる? …可愛い!!)

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:53:16.22 ID:WcZTpkQV0

長門「あなたの性癖は異常」

キョン「そうか?」

長門「そう」

キョン「もっと、俺の変な所を言ってみてくれ」

長門「なぜ?」

キョン「改善するから」

長門「わかった」

長門「あなたは鈍感すぎる」

キョン「ハァハァ…もっと、言ってくれ」

長門「…やめておく」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:55:24.44 ID:WcZTpkQV0

キョン「…すまん、嘘だ」

長門「そう」

キョン「長門、俺は変な性癖は持っていない」

キョン「長門が好きなだけだからな」

長門「…そう」

キョン「長門、こっちを向いてくれ」

長門「なに?」

キョン「…」キュン

長門「…」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:57:13.71 ID:WcZTpkQV0

キョン「長門、やっぱりこっちを向くな、興奮して死ぬ」

長門「あなたが、要求したこと」

キョン「すまん、しかし、可愛すぎる」

長門「それは、誉め言葉?」

キョン「もちろんであります、長門様」

長門「…そう」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:58:19.10 ID:WcZTpkQV0

長門「可愛いとは、なに?」

キョン「…うーん。答えづらいな」

キョン「とりあえず、可愛いってのはだな…」

キョン「人それぞれだが、まぁ、好きってことだな」

長門「好き…?」

キョン「おう」

長門「あなたは、私のことが、好き?」

キョン「もちろん」

長門「…そう」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/27(日) 23:59:20.92 ID:WcZTpkQV0

キョン「ついたぜ、長門」

長門「待って」

キョン「ん? ここまで来たのに、帰るのか?」

長門「お持ち帰り、とは何をすること?」

キョン「一緒に住んでくれ」

長門「それはできない」

キョン「冗談だよ」

長門「…」

キョン「とりあえず、一緒にいてくれりゃいいよ」

長門「…そう」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:00:33.65 ID:B0xIJGcH0

妹「ゆきちゃんだぁ」

キョン「妹よ」

妹「なに? キョンくん」

キョン「速やかに俺の部屋から出て行け」

妹「え〜、なんでぇ?」

キョン「今から長門とキャッキャウフフだからだ」

妹「きゃーキョンくんのエッチー」

ガチャ

キョン「すまんな、うるさいハエ(妹)がいた」

長門「かまわない」

(ID変わりました)

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:01:19.94 ID:B0xIJGcH0

長門「それより」

キョン「おう」

長門「キャッキャウフフとは、何?」

キョン「口実だ」

長門「あなたの妹はエッチと言っていた」

長門「エッチ、するの?」

キョン「大丈夫、しないから。安心しろ」

長門「私はかまわない」

キョン「えっ」

長門「…する?」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:02:56.99 ID:B0xIJGcH0

キョン「…いいのか?」

長門「…」

キョン「…いや、やめとくわ」

長門「なぜ?」

キョン「妹もいるし」

長門「いなければ、大丈夫?」

キョン「というか、今はやめよう」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:04:08.81 ID:B0xIJGcH0

キョン「順番が違うぞ」

長門「なら…何をすればいい?」

キョン「いや、まあ…たとえば…、キスとかな」

長門「……そう」

キョン「…? 長門?」

チュッ…

キョン「…」

長門「…これでいい?」

キョン「長門…」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:05:54.20 ID:B0xIJGcH0

キョン「心がこもってない! もう一回!」

キョン(こう言えば、長門も諦めるだろう)

長門「…」

チュッ

キョン「ん…」

チュッ

チュッ

長門「…どう?」

キョン「長門、お前…」

長門「まだ、満足できない?」

キョン「いや、満足満足。嬉しすぎて涙が出そうだぜ」

長門「泣かないで」

キョン「…そういう意味じゃなくてだな…」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:08:22.06 ID:B0xIJGcH0

長門「私では、不満?」

キョン「いや、むしろ大満足なんだが…」

キョン「長門、いきなりどうしたんだ?」

長門「一緒にいてくれればいいと、言ったのはあなた」

長門「それ以上のことは言っていないから、行動した」

キョン「行動していいとも言ってないぞ」

長門「なにが、足りない?」

キョン「お前は十分満たしてる。気持ちだけで嬉しいよ」

長門「すべて、受け止めて欲しい」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:09:13.26 ID:B0xIJGcH0

キョン「長門…」

長門「私に温もりがあるのか、感じて欲しい」

キョン「…温もり?」

長門「私には、人間言う、温もりがあるのか、知りたい」

長門「だから…」

キョン「長門…」

ギュッ

長門「…」

キョン「…俺は今、お前の温もりを、感じれてる」

キョン「さっきのキスだって、あったかかった」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:10:37.34 ID:B0xIJGcH0

長門「…そう」

キョン「すまんな、長門」

キョン「今はこれくらいしかできないけど…」

長門「いい、かまわない」

長門「…嬉しいから」

キョン「…長門」

長門「もっと、強く抱いて」

キョン「な、長門…」(上目遣い…はんぱないッス!)

長門「……」

ギュッ…

キョン「……」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:11:27.51 ID:B0xIJGcH0

キョン「と、いうわけで、何して遊ぼうか?」

長門「遊ぶ?」

キョン「おう。ここまで来て本読んでるだけじゃ、つまらないだろ」

長門「…わかった」パタン

キョン「じゃあ、何して遊ぼうか…」

長門「公園に行きたい」

キョン「お、おお、いきなり家ではできないことを言いましたね…長門さん」

キョン「じゃあ、行こう」

長門「…」

妹「ええっ! キョンくん外でキャッキャウフフ?」

キョン「うらやましいだろ変態妹」

妹「キャー! キャー! キョンくんのド変態!」

長門「…いいの?」

キョン「いや、しないぞ!?」

長門「そう…」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:15:11.95 ID:B0xIJGcH0

キョン「というわけで、やってまいりました」

長門「誰に言ってるの?」

キョン「言ってみたかっただけだ」

長門「そう」

キョン「んで、お前はここで何をしたかったんだ?」

長門「…」ペラッ

キョン「…結局読書か…」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:21:18.63 ID:B0xIJGcH0

長門「…」ペラ

キョン「…はぁ…」

キョン「ん…?」

○○「―――――」

キョン(見かけないやつだな)

○○「―――――」

長門「…」

キョン「長門、あいつ、お前のこと見てるぞ」

長門「…無視して」

キョン「わ、わかった」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:23:41.38 ID:B0xIJGcH0

○○「―――――あなた―――――」

キョン「…」

○○「―――――ねえ―――――あなた―――――」

長門「目を合わせてはダメ」

キョン「あ、ああ」

○○「―――――邪魔―――――しないで―――――」

キョン「…」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:37:32.93 ID:B0xIJGcH0

長門「…」

キョン「長門?」

長門「私に、まかせて」

キョン(…何をだ?)

○○「―――――」

長門「……」

○○「―――――」

長門「……」

キョン(まったくわけがわからん…)

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:42:49.60 ID:B0xIJGcH0

長門&○○「…―――…―――…―――」ボコボコ

キョン「! ちょ、お前ら!!」

キョン(なんというスローモーション喧嘩!)


キョン「…で、なんでこんなことになったんだ」

長門「…ごめんなさい」

○○「―――――ごめん―――――なさい―――――」

キョン「二人とも、素直に謝るのはよろしい」

キョン「とりあえずお前の名前は?」

○○「―――――周防―――――――――――九曜」

キョン「周防、九曜か。ふむ」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:46:44.49 ID:B0xIJGcH0

九曜「―――――あなたは―――――だれ―――――?」

キョン「ああ、俺か。俺は、キョンって呼ばれてる。決して本名じゃないからな!?」

九曜「―――――可愛い―――――名前ね―――――」

長門「彼にそれ以上近づかないで」

キョン「長門?」

九曜「―――――あなたは―――――彼の―――――なに―――――?」

長門「……」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:52:36.48 ID:B0xIJGcH0

キョン「はいはい、睨み合わない」

キョン「すまんな、周防。もう俺たち帰らなきゃならんのだ」

九曜「―――――そう―――――わたしは―――――九曜―――――」

キョン「あ、ああわかった。これからは九曜って呼ぶよ」

九曜「―――――うれしい――――――――――」

キョン(上目遣い…こいつも長門同様の、神の上目遣いを持っているのか!?)キュン!

長門「……」

キョン「じゃ、じゃあな。九曜。またどっかで」

九曜「―――――さようなら――――――――――」

長門「……」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:54:10.47 ID:B0xIJGcH0

キョン「…長門?」

長門「…なに?」

キョン「ちょっと、歩くの速い」

長門「そう?」

キョン「通常の3倍の速度だ」

長門「…」

キョン「…」

長門「私のこと」

キョン「ん?」

長門「私のこと、有希って呼んで」

キョン「え? 有希?」

長門「そう」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:56:06.77 ID:B0xIJGcH0

キョン「有希…か」

長門「ダメ?」

キョン「…ちょっと、違和感があるんだよな」

長門「ゆきりんでもいい」

キョン「…どうしたんだ、長門?」

長門「…」

キョン「…長門、質問に答えなさい」

長門「なんでもない」

キョン「本当か?」

長門「本当」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:57:25.67 ID:B0xIJGcH0

キョン「…有希、なんでもないんだな?」

長門「…なんでもない」

キョン「そうか。わかった」

キョン(速度も、戻ったな)

長門「……」

キョン「よし、着いたぞ、有希」

長門「そう」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 00:58:16.38 ID:B0xIJGcH0

妹「おかえり〜」

キョン「よう、変態」

妹「どうだったのぉ?」

キョン「至福の時だったぜ」

妹「ふうん、あ、キョンくんの友達が部屋にいるからねぇ」

キョン「俺の?」

キョン(だれだ?)

長門「……」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:00:18.71 ID:B0xIJGcH0

ガチャ

キョン「!! …お前…」

九曜「―――――あ―――――キョン―――――くん」

キョン「なんで、九曜が…?」

九曜「―――――来ちゃった――――――――――」

長門「……」

キョン(うおう! 長門の目からビームが出そうだ!)

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:01:34.64 ID:B0xIJGcH0

キョン「…」

長門「……」

九曜「―――――」

キョン「あの…」

長門&九曜「…―――――…―――――何…―――――?」

キョン「あ、あついからくっつかんでくれ」

長門「いや」

九曜「―――――いっしょに――――――――――いて―――――ほしい―――――」

キョン「…」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:03:11.39 ID:B0xIJGcH0

妹「キョーンくーん、次お風呂ー」

キョン「おう、今行くー」

長門「…」

九曜「―――――」

キョン「…あのう、有希さん、九曜さん、なんであんた達も立ち上がってるんですか?」

長門「一緒に入る」

九曜「―――――お背中―――――流しましょうか―――――?」

キョン「…まじでか?」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:04:09.66 ID:B0xIJGcH0

カポーン

キョン「…」

長門「……」

九曜「―――――」

キョン「せまいっす…」

ザバァン(キョンが風呂から上がる音)

キョン「俺は体洗うから、お前らは仲良くお風呂に入っていなさい」

……ザバァン

―――――ザバァン――――――――――

キョン「…はぁ」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:06:10.59 ID:B0xIJGcH0

長門「私が、背中を流す」

九曜「―――――背中―――――流す―――――ね―――――」

キョン「もう、好きにしてくれ」

ゴシゴシ

ゴシゴシ

キョン「…」

ふにっ

キョン「おい、む、胸が…」

ふにっ ふにっ

キョン「う、おお…」

ふにっ ふにっ

キョン「そろそろマジでやばいって…」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:10:23.92 ID:B0xIJGcH0

キョン「おい、そろそろ…!」

キョン「…」ブー!!

長門「?」

九曜「―――――?」

キョン「なんでお前ら…頑張って寄せてんだよ!!」

長門「鼻血、大丈夫?」

九曜「―――――吸って―――――あげましょうか―――――?」

キョン「うおおお!! おまえら、上目遣い俺を見ないでくれぇ!!!!」

長門「鼻血が、大変」

九曜「―――――死んじゃう―――――」

キョン「い、いいからとりあえずお前ら出ろ! お前らが原因だ!」

長門「あなたが心配」

九曜「―――――そう―――――そう―――――」

キョン(こいつら意外と息合ってる気がす…)ブー!

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:11:18.25 ID:B0xIJGcH0

キョン「ハッ…」

九曜「―――――」

キョン「く、九曜!?」

チュ―――――

キョン「ッ〜!?」

――――――――――

キョン「っ…」

ガチャ

長門「おしぼりとお茶、持ってきた」

九曜「―――――ごちそう―――――さま」

キョン「…」

長門「……」

ボトッ

キョン「ゆ、有希!」

キョン「…」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:19:24.99 ID:B0xIJGcH0

九曜「―――――いっちゃった―――――ね―――――」

キョン「いかねぇと」

九曜「―――――まって―――――」

キョン「ん?」

九曜「―――――あなたは―――――まだ―――――だめ―――――」

キョン「っ…」

キョン(頭が、クラクラする…)

九曜「―――――貧血―――――だよ―――――」

キョン「みたいだな…」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:22:01.91 ID:B0xIJGcH0

キョン(電話しよう)

九曜「―――――」

キョン「ん? 繋がらない…」

九曜「―――――」

キョン「九曜、とりあえず、長門を探しにいってくれないか?」

九曜「―――――あなた―――――の―――――そばに―――――いたい―――――」

キョン「長門が心配なんだ」

九曜「―――――そんなに―――――心配―――――?」

キョン「九曜、おまえには悪いんだが、長門とは、けっこう長い付き合いなんだ」

九曜「―――――そう―――――なんだ―――――」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:23:49.38 ID:B0xIJGcH0

チュッ―――――

キョン「ん…!?」

九曜「―――――私を―――――忘れないように―――――させて―――――あげる―――――」

チュッ―――――

キョン「んむっ!」

チュッ―――――

チュッ―――――

キョン「ハァハァハァ……」

九曜「―――――どう――――――――――?」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:26:24.95 ID:B0xIJGcH0

九曜「―――――可愛い――――――――――」

チュッ―――――

キョン「九曜、いいかげんに…」

チュッ―――――

九曜「―――――あなたが―――――欲しい―――――」

チュッ―――――

キョン(体が、うごかねぇ…)

九曜「―――――本当に―――――好き―――――」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:29:35.74 ID:B0xIJGcH0

キョン「九曜! 俺は、こんなことをしても、無駄だ!」

九曜「―――――どうして―――――?」

キョン「お前には、温もりがない」

九曜「―――――温もり――――――――――?」

キョン「お前にはもっと、人間性が必要だ」

九曜「―――――」

キョン「お前は確かに、可愛い。でもな」

キョン「人のことを思いやれないんじゃ、だめなんだ」

九曜「―――――思って―――――る―――――」

九曜「―――――あなた―――――を―――――思っている」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:42:12.52 ID:B0xIJGcH0

キョン「九曜…」

九曜「―――――私―――――には―――――温もり―――――が―――――ないの―――――?」

キョン「そうだ」

九曜「―――――どうすれば―――――いいの―――――?」

キョン「…わかんねぇ」

キョン「でも、本当に好きな人なら、体がドキドキして、温もりっつーか、なんつーか」

キョン「あー説明しづれー」

九曜「―――――」

九曜「―――――そう―――――なの―――――」

キョン「!?」

九曜「―――――私の―――――ここ―――――あつくなってる―――――」

九曜「―――――ドキドキ―――――してる―――――」

キョン「…」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:48:52.30 ID:B0xIJGcH0

キョン「ぺったんこ過ぎる…」

九曜「―――――彼女も―――――同じ―――――」

キョン「知ってるさ」

九曜「―――――あつい―――――から―――――脱いで―――――いい―――――?」

キョン「確かに、暑そうだな」

キョン(くっそ…まだクラクラしやがる)

九曜「―――――――――――――――」

キョン「ん…?」

キョン「おい! 全部脱ぐな!」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:52:49.54 ID:B0xIJGcH0

九曜「―――――あつい―――――から―――――」

キョン「それぐらい我慢しろ!」

九曜「―――――」

キョン「九曜、お前…」

キョン「なんでブラを着けてないんだ!?」

九曜「―――――不要―――――だから―――――」

キョン「いや、それでも無くていいほどの小ささじゃないぞ!?」

九曜「―――――そう―――――?」

キョン「もちろんだ」

九曜「―――――うれしい――――――――――」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 01:57:01.24 ID:B0xIJGcH0

キョン「にしても、だ」

九曜「―――――どうしたの―――――?」

キョン「いいから、着なさい」

九曜「―――――あつい―――――」

キョン「だからと言って、女がパンツ一丁ってのは関心できん!」

九曜「―――――着るもの―――――ないよ―――――?」

キョン「じゃあ、これでも着とけ」

九曜「―――――あなた―――――の―――――?」

キョン「ああ」

九曜「――――――――――」クンクン

キョン「くさいか?」

九曜「―――――あなたの―――――におい――――――――――いい―――――におい」

キョン「…」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 02:01:15.44 ID:B0xIJGcH0

キョン「嗅いでないで、さっさと着なさい!」

九曜「―――――」

キョン「ああ、クラクラが治らん…」

九曜「―――――」

キョン「すまん、少し寝る。というか、暗くならんうちに帰ったほうがいいぞ」

九曜「―――――大丈夫――――――――――」

キョン「そ、そうか…」

九曜「―――――ゆっくり――――――――――休んで―――――ね―――――」

キョン「あ、ああ」

九曜「―――――おやすみ――――――――――なさい――――――――――」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 02:06:10.40 ID:B0xIJGcH0

キョン「おやすみ…」

九曜「―――――」

キョン「…」

九曜「―――――」

九曜「―――――」

キョン(なんで俺をずっと見てんだ…?)

九曜「――――――――――」ジュルリ

キョン「なんだその音は!?」

九曜「―――――おやすみ―――――なさい―――――」

キョン「不安で寝れんわ!」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 02:13:33.04 ID:B0xIJGcH0

キョン(…もういい、寝てやる!)

九曜「―――――」




キョン「…ん…」

九曜「――――――――――」

キョン「…九曜……」

九曜「―――――どうした―――――の―――――?」

キョン「なんでお前の顔がこんなに近くにあるんだ?」

キョン(俺が九曜に、押し倒されたみたいな格好だ…)

九曜「―――――ずっと――――――――――みてた―――――」

キョン「さ、さいですか…」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 02:21:50.21 ID:B0xIJGcH0

キョン「どいてくれ」

九曜「―――――」

キョン「おし、大分良くなった」

九曜「――――――――――――――――――――」

キョン(!!)

キョン(また、クラクラしやがる…!!)

九曜「―――――ほんとうに―――――大丈夫――――――――――?」

キョン「あ…ああ。大丈夫だ…心配してくれて、サンキューな」

九曜「―――――どう―――――いたし―――――ま―――――し―――――て―――――」

キョン(はやく、長門のところへ…)

九曜「―――――私も―――――?―――――」

キョン「お前がいたら逆に…」

キョン「…」キュン

キョン「好きにしろ」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 02:30:26.08 ID:B0xIJGcH0

キョン「妹よ、またすこしでかける」

妹「ええ!? 次はその子とキャッキャウフフ!?」

キョン「なわけがないだろうが」

妹「プレイボーイキョンくん!」

キョン「しないといっておろうがっ!」

九曜「――――――――――残念―――――――」

キョン(長門…待ってろよ)

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 02:47:03.28 ID:B0xIJGcH0

キョン「くっ」

キョン(クラクラして、前がかすむ…)

九曜「――――――――――へいき―――――?」

キョン「お、おう。大丈夫だ」

九曜「―――――休んで――――――――――」

キョン「休んでられねーよ」

九曜「―――――そう――――――――――」

キョン(どこにいるんだ…長門?)

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 02:55:45.29 ID:B0xIJGcH0

キョン「くそっ…」

キョン(前がかすんでよく見えねぇ…)

九曜「――――――――――大丈夫――――――――――?」

キョン「ああ、大丈夫だ」

九曜「―――――クラクラ―――――して―――――ない―――――?」

キョン「し、してないしてない」

キョン「ただ、さっき寝ちまったからボーっとしてるだけだ」

九曜「―――――すこし―――――休んだら――――――――――?」

キョン「なぁに、大丈夫だ。気にするなって」

キョン(それに、休んでる場合でもないからな)

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 03:01:22.70 ID:B0xIJGcH0

キョン(もういっかい、電話だ)

九曜「―――――」

キョン「なんで、繋がらないんだよ!!」

九曜「―――――もう――――――――――諦めて―――――」

キョン「な、なんでだよ!?」

九曜「―――――彼女が―――――望んだ―――――から――――――――――」

キョン「嘘だ!」

九曜「―――――」

キョン「もういい、九曜。すまんが、お前と一緒にはいられん」

キョン「探すつもりもないやつと一緒にいられない!」

九曜「――――――――――」

テクテク

キョン(…すんなり行っちまったな……)

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 03:07:51.83 ID:B0xIJGcH0

キョン「それより、長門!!」

キョン(もう一回、電話して…)


長門「…」

キョン「長門!」

長門「…」

キョン「長門、今何処にいるんだ?」

長門「…自宅」

キョン「わかった、今から行くから、待ってろよ」

長門「なぜ、来るの?」

キョン「え?」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 03:12:21.66 ID:B0xIJGcH0

長門「あなたは今、幸せ」

キョン「な、なんで」

長門「周防九曜と、幸せなはず」

キョン「なんでだよ!?」

長門「あなたは、少なからず、周防九曜を『可愛い』と、思ったはず」

キョン「…まぁな」

長門「つまり、『好き』」

キョン「…違う」

長門「何が、違うの?」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 03:21:05.43 ID:B0xIJGcH0

長門「あなたがそう言った」

キョン「…長門」

長門「でも、私のことも、好き?」

キョン「好きだ」

長門「浮気は、良くない」

キョン(浮気…!? 知ってるのか!?)

長門「だから、もう忘れて」

キョン「忘れられるかよ!」

長門「…」

プツッ…

キョン「長門!?」

キョン「…」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 03:28:31.51 ID:B0xIJGcH0

キョン「ハァハァ…!」

ダッダッダッ

キョン(頭が、いてぇ…)

ダッダッダッ

キョン「くっ…ハァハァ…」

キョン(こんなんだったら、自転車で行けばよかった…)

キョン(九曜もいたから、無理か)

キョン「…くそっ」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 03:35:25.61 ID:B0xIJGcH0

キョン「ハァハァ…」

キョン(着いた…)

キョン(くそっ、入り口で足止め…!)

ガチャ…

キョン「長門! 俺だ!」

長門「……」

キョン「長門!?」

長門「逃げて…」

ガー

キョン「長門…?」

キョン(でも、開いたわけだから、いいのか…?)

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 03:42:11.88 ID:B0xIJGcH0

ガチャ

キョン「長門!」

キョン「…長門……?」

キョン「!!」

長門「」

九曜「―――――あ――――――――――キョン―――――くん―――――」

キョン「九曜! 長門を離せ!」

九曜「―――――邪魔―――――だもん――――――――――」

キョン「ふざけるな! なんでそんなことすんだ!!」

九曜「―――――――――――――――」

キョン(!?)

キョン(頭が急に…!)

九曜「―――――これで―――――あなた―――――は―――――」

九曜「――――――――――わたし―――――の―――――もの――――――――――」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 03:44:42.41 ID:B0xIJGcH0

キョン「なわけねぇだろ!」

キョン「早く長門を離せ!!」

九曜「―――――」

ドサッ

キョン「長門!」

九曜「―――――――――――――――」

キョン「つぅ!? な、長門…」

長門「」

キョン「返事してくれよ、長門…」

九曜「―――――そんなに―――――大事――――――――――?」

キョン「九曜! おまえ、長門に何した!?」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 03:51:40.34 ID:B0xIJGcH0

九曜「―――――」

キョン「答えろよ…」

九曜「―――――」

長門「…逃げて」

キョン「長門!」

長門「……早く、逃げて…」

キョン「お、おい! 長門!!」

長門「…有希って…呼んで……」

キョン「そ、そんなの今…」

長門「…お願い」

キョン「ゆ、有希…」

長門「…」

長門「ありがとう」ニコッ

長門「」

キョン「長門!!!!!」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:03:41.34 ID:B0xIJGcH0

長門「」

キョン「長門! おい!」

九曜「―――――死んじゃった―――――ね―――――」

キョン「……長門が死ぬはずねぇ!」

九曜「―――――」

キョン「長門、お前は、俺を守ってくれるんじゃなかったのか!?」

九曜「―――――私が―――――守る―――――」

キョン「黙ってろ!」

九曜「―――――」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:11:55.09 ID:B0xIJGcH0

九曜「―――――私―――――の―――――愛―――――は―――――?」

キョン「長門…」

九曜「―――――む―――――し――――――――――?」

キョン「黙ってろって言ってんだろうが!!」

九曜「―――――許さ―――――ない―――――」

キョン「!?」

九曜「―――――あなた―――――を――――――――――」

キョン「やめろ! 九曜! 殺すなら…俺にしろ!」

九曜「―――――どうして――――――――――?」

キョン「長門に………有希に、手を出さないでくれ!」

九曜「―――――あなた―――――を――――――――――殺す――――――――――?」

キョン「有希をこれ以上、傷つけないでくれ!」

九曜「―――――もう――――――――――死んでる――――――――――のに―――――?」

キョン「死んでねぇ!!」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:21:09.27 ID:B0xIJGcH0

キョン「長門は、死んで…ねぇ!!」

九曜「―――――違う――――――――――」

キョン「何が違うってんだ!?」

九曜「―――――あなた―――――が――――――――――」

キョン「!?」

キョン(俺が…死んだ?)

キョン「わけわかんないこと言ってんじゃねぇ!」

九曜「――――――――――」

キョン(そういえば、頭の痛みが消えてる)

キョン「…」

九曜「―――――彼女―――――は――――――――――まだ―――――生きてる―――――よ―――――」

キョン「じゃ、じゃあ…お前…」

九曜「―――――あなた―――――が――――――――――死んだ―――――の―――――」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:25:23.57 ID:B0xIJGcH0

キョン「うそ…だろ?」

九曜「―――――これで―――――あなた―――――ずっと―――――いっしょ―――――」

キョン「そんな…」

九曜「―――――ねえ―――――」

キョン「うそだぁーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

九曜「―――――なんで――――――――――泣いてるの――――――――――?」

キョン「うっ…うう…長門ぉ…」

九曜「―――――」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:36:53.30 ID:B0xIJGcH0

キョン「九曜!」

九曜「―――――なに―――――?」

キョン「俺を…殺したのは…お前か?」

九曜「―――――さあ――――――――――」

キョン「答えろ!!」

九曜「――――――――――ふふ――――――――――」

キョン「このやろう!!」

九曜「―――――やめて――――――――――」

キョン「!」キュン

キョン(こんな状況でも、俺は…)

キョン(上目遣いに負けるのか…!!!)

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:42:59.10 ID:B0xIJGcH0

九曜「――――――――――」

キョン「やめろ…その目で、俺を見るな!!」

九曜「―――――」

キョン「俺を…どうするんだ?」

九曜「―――――私と―――――ずっと―――――いっしょに―――――いて―――――」

キョン「お前も、死んだのか?」

九曜「―――――私は―――――生きてる―――――」

キョン「なんでここにいるんだよ」

九曜「―――――可能―――――だから――――――――――」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:50:08.48 ID:B0xIJGcH0

キョン「消えろ」

九曜「―――――」

キョン「もう、顔も見たくない」

九曜「―――――」

キョン「…早くどっか行け!!」

九曜「―――――うん――――――――――」

九曜「――――――――――さ―――――よ―――――な―――――ら―――――」

キョン(!!)

キョン(目の前が…真っ暗に…)

九曜「―――――この中―――――に―――――ずっと―――――でも―――――いいなら―――――」

キョン「…いいさ」

キョン「…」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:54:12.28 ID:B0xIJGcH0

キョン「ん?」

キョン(古泉…?)

古泉「あなた…最低ですね」

キョン「!?」

古泉「ああ、こっちを見ないでください」

古泉「もう、あなたとはまったく無関係なのですから」

キョン「古泉…」

みくる「キョンくん…」

キョン「朝比奈さん!」

みくる「あ、あなたは…悪い人だったんですね」

キョン「!!」

みくる「ち、近寄らないでください! き、きもちわるいです」

キョン「朝比奈さん…」

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:56:56.57 ID:B0xIJGcH0

鶴屋「キョンくん、本当に最低人間だねぇ」

キョン「鶴屋さん」

鶴屋「あっはは、話しかけないでくれないっかな? 友達と思われたくないからさっ」

キョン「つ、鶴屋さん…」

谷口「おーおー、何泣いてんだよ、クズ野郎」

国木田「はは、馬鹿がこっち見てるよ。気持ち悪いなぁ」

キョン「谷口、国木田」

谷口「うおっ、目が合っちまった」

国木田「谷口、無視だよ無視」

キョン「…」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 04:59:24.86 ID:B0xIJGcH0

キョン(ん…あの後ろ姿…)

キョン「ハルヒ」

ハルヒ「…どなた?」

キョン「は?」

ハルヒ「気安く触んないでよ、気持ち悪いわねぇ」

キョン「…何言ってんだ…?」

ハルヒ「な、うあっ、やめてよ! あんたキョンじゃない!」

ハルヒ「触られちゃったわ…」

キョン「!!」

ハルヒ「もう、やめてよ、これ高かったのに…」

ハルヒ「買いかえなきゃ…」

キョン「…」

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 05:01:57.97 ID:B0xIJGcH0

古泉「あなたはいらない」

みくる「誰にも、相手にされていない」

鶴屋「その顔が腹が立つ」

谷口「お前がすべて悪い」

国木田「誰からも愛されていない」

ハルヒ「あなたがいなくても」

ハルヒ「世界に支障は無い」

キョン「あ…ああ…」

キョン「嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 05:09:58.16 ID:B0xIJGcH0

キョン「…」

長門「…」

キョン「長門…?」

長門「目をつむって」

キョン「…」

長門「これは全て想像」

長門「彼らはこんなこと、思っていない」

キョン「…本当に、長門なのか?」

長門「そう」

キョン「…長門…」

長門「なぜ、涙を流すの?」

キョン「…お前に……また、会えたからだ…」

長門「……」

長門「そう」

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 05:13:53.64 ID:B0xIJGcH0

ハルヒ「なに、有希…そいつに、味方するわけ」

長門「…」

古泉「くだらない、一般人ですよ…?」

長門「そんなこと、ない」

キョン「長門…」

長門「ここは私が始末する」

キョン「な、長門!?」



キョン「長門!!」

キョン「…?」

キョン「ここは…長門の…?」

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 05:17:45.90 ID:B0xIJGcH0

キョン「長門は…?」

キョン「…長門…? どこだー?」

キョン(ん? これは…?)

キョン「丸い玉…?」

すかしてみてみる。

キョン(…! これは!?)


長門「……」

九曜「―――――なに―――――を―――――しても―――――無駄―――――」


キョン「長門!!」

キョン(なんだ、あの空間…?)

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 05:20:52.83 ID:B0xIJGcH0

キョン「長門!」

キョン(全然、きこえてない…)


長門「…あなたには、負けない」

九曜「―――――」

長門「彼の思いも、この戦いにも」

九曜「―――――そう―――――じゃあ――――――――――」

九曜「―――――死んで―――――」

バァーン

長門「ッ」


キョン「長門っ!!」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 05:24:15.98 ID:B0xIJGcH0

長門「…」

九曜「―――――!――――――――――」


キョン「ん…!?」

九曜「―――――わたし――――――――――」


キョン(急に動かなくなった…?)


長門「私の、勝ち」

九曜「―――――なにを――――――――――?」

長門「見つけた」

長門「あなたの抹消ツール」

九曜「――――――――――」


キョン「よっしゃ…!」

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 05:26:20.60 ID:B0xIJGcH0

長門「これであなたは、世界から除外される」

九曜「――――――――――」

長門「…」

九曜「―――――させない――――――――――」

長門「!!」


キョン「!!」


九曜「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――」

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 05:27:59.70 ID:B0xIJGcH0

キョン「まぶしっ!!」






キョン「…」

長門「……」

キョン「長門…」

長門「ただいま」

キョン「お、おかえり」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/28(月) 05:30:36.16 ID:B0xIJGcH0

キョン「長門…無事だったか…」

長門「…」

キョン「長門…」

スッ

長門「…」

キョン「!?」

キョン「長門…お前…」

長門「…」

キョン「目…見えてないのか…?」


続く…。



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