キョン「SOS団が険悪な空気なんだが」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 16:58:45.44 ID:i6T2JjNZ0

ハルヒ「我ながら思うんだけど、SOS団って
いい雰囲気よね」

キョン「どこらへんがだ」

ハルヒ「だって、みんな喧嘩はしないし、
誰一人文句は言わないし、
みんな仲良くてとってもいい雰囲気じゃない」

キョン「なるほど、お前はそう思うのか」

ハルヒ「なによ?なんかあるの?」

キョン「いや、別に」

ハルヒ「?
ああ、そう言えばあんただけはダメだったわね。
いつも遅れてくるし、文句ばっかりだし。
やる気無さそうだし、あんたムードを壊さないよう気をつけ
なさいよ」

キョン「なにも知らないって幸せだよな」

ハルヒ「はぁ?あんたさっきから何がいいたいのよ」

キョン「いや、なんでもない。
雰囲気を壊さないよう、気をつけるさ」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 17:05:26.98 ID:i6T2JjNZ0

さて、そんな論争をしてるうちに団活の時間になり
みんなが集まったわけだ。

みくる「はい、みなさんお茶どうぞ」

古泉「ありがとうございます」

長門「…」パラパラ

ハルヒ「ほら、とってもいい雰囲気じゃないのよキョン。
これのどこに不満があるってのよ」

キョン「そうだな、いい雰囲気だな」

ハルヒ「ほらみなさい。認めるんじゃないのよ。
あんた変なこと言ってんじゃないわよ」

ああ、確かにいい雰囲気だ。
穏やかでとても争いごとなど起きる気配はない。
今のところはな。

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 17:09:06.40 ID:i6T2JjNZ0

パタン

長門が本を閉じた音で
ハルヒは今の時間を把握した。

ハルヒ「あら、もうこんな時間なの。
じゃあ今日はここまで!みんなまた明日!」バタン



さあ、始まるぞ。SOS団の真の姿が。


みくる「…」

古泉「…」

長門「…」

うん、まずはお決まりの無言状態だな。
まあ長門はいつものことなんだが。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 17:15:50.08 ID:i6T2JjNZ0

長門「…」スタッ

キョン「帰るのか?長門」

長門「…あの二人と同じ空間にいるのは耐えられない」バタン

はいいきなり先制パンチ。

古泉「…ふふ、あんな人間でもない存在に
そんなこと言われるとは思いませんでした」

そしてこいつは本性を現す、か。
ここまではいつものパターンだ。

みくる「…あの、古泉くんも早く出てもらえませんか?
あたし、着替えたいんですけど」

しかし今日は珍しく朝比奈さんまでが突っかかった。
いつもは無言で二人に早く帰れという意思表示をした視線を
送るだけだったんだが。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 17:31:10.30 ID:i6T2JjNZ0

何故こんなことになったのか、という疑問がわくだろうが
なんてことはない。元々この3人お互いを好意的に思ってなかったんだ。

ハルヒという存在で、普段は利害が一致しているために
団結しているようだが、今日のようにハルヒが特にアクション
を起こさない日はこのようにハルヒが出てったあと
凄まじく険悪なムードが部室を立ち込める。

古泉「なぜあなたの言うことに従わなければならないのですか?」

みくる「…古泉君は女の子が着替えようとしてるのに
その場で黙って見てるつもりなんですか?」

古泉「あなたが勝手に着替えようとしてるだけでしょう?
なら勝手に着替えればいいじゃないですか。
見られたくないならあなたが余所で着替えれば済む話です」

みくる「!
…普段の紳士的な態度はやっぱり演技なんですね。
本性がそんなにひどい人とは思いませんでした」

古泉「ええ演技ですよ。
それに僕も人間ですからね。
嫌な人には優しくなんてしません」

いつもながら極端な空気の変化だ。
そろそろ止めないと面倒なことになりそうだな。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 17:40:20.31 ID:i6T2JjNZ0

キョン「なあ、2人とも

ガチャ

ハルヒ「いっけない!忘れ物しちゃったわ!」

古泉「朝比奈さんはいつ見てもお美しいですね。
そのメイド姿なんて、まるで女神様のようです」

みくる「は、恥ずかしいです〜///
こ、古泉君もいつもカッコよくて見とれちゃいますよ〜」

古泉「はは、光栄です」

すげえ変わり身の速さだ。
いつもながらこの切り替えの早さだけは関心できるな。



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 17:44:23.30 ID:i6T2JjNZ0

ハルヒ「相変わらず仲がいいわね〜、2人は。
もう付き合っちゃいなさいよ」

みくる「え、ええ?!」

古泉「ははは、そういう関係ではないですよ涼宮さん」

ハルヒ「ふふ、冗談、冗談。
それじゃ、今度こそまた明日ね!」 バタン

古泉「…何が見とれちゃいます〜ですか。わざとらしい」

みくる「あなたなんかに見とれるわけないじゃないですか。
なに本気にしてるんですか」

だからなんだよこの切り替えの早さは。
嫌ってるわりには息ピッタリだな。

古泉「なにをバカなことを。
僕はあなたみたいなドジで頭の弱そうな女性が
一番嫌いなんですよ。」

みくる「そ、そんなこと…
ふぇ〜んキョンく〜ん」

どうやら俺にまでとばっちりが
来ちまったらしい。早く帰ればよかった。

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 17:53:39.04 ID:i6T2JjNZ0

古泉「出ましたよ、困ったらすぐ彼に
頼って。嘘泣きなんてしてわざとらしい」

みくる「ふぇ〜ん、キョンくーん
古泉くんがあたしをいじめてきますー」

すいません朝比奈さん。流石の俺もそれは完全に嘘泣きだと
思います。だが、この場を収めるにはちょうどいい。

キョン「こら、古泉。朝比奈さんを泣かすな。
さっさと帰れ」

古泉「…困ったものです。あなたはそこの未来人に騙されて
いるんですよ。まあ、あなたが言うのなら今日は帰りましょう。
それでは」バタン

みくる「…だ、だましてなんかないもん。
キョンくんは信じてくれるよね…?」

出た、朝比奈さんのラブリー涙目上目づかい攻撃。
これに何度してやられてきたことか。
今日という今日は信じてたまるか

みくる「キョンくん…」

キョン「…信じますとも、朝比奈さん」

無理だった。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 18:10:53.55 ID:i6T2JjNZ0

まず何でいつの間にここまで空気が壊れたんだ?
あまり良くないのは知っていたが、いくらなんでもここまで悪く
なってるとは予想にもしなかった

キョン「朝比奈さん、いつの間にあいつらとあんなに
仲悪くなったんですか?以前はまだ気を使うくらいは
し合ってたじゃないですか」

みくる「だって…だって…あの2人あたしのこと
でいつも陰口いってて…」

キョン「はぁ」

みくる「最初は陰口だったからあたしも我慢してたんだけど…
…最近は直接嫌味言うようになってきて…」

キョン「なるほど」

みくる「それでとうとうあたしの任務のことまでバカにしてきて…
…それであたしカッとなっちゃって…」

キョン「はぁ」

ここだけ聞くと朝比奈さんが被害者みたいになるが、
実際朝比奈さんも俺にあの2人のことで陰口叩いてたからなあ。
まあ今日の朝比奈さんの態度は俺でも驚きだったが。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 18:24:04.03 ID:i6T2JjNZ0

ごめん用事ができた。

また後で書き溜めて最初から書きなおすんで
このスレ落してください。
すみませんでした。

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:00:41.19 ID:i6T2JjNZ0

今用事おわった。
これから書き溜めた分まで投下します

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:02:23.00 ID:i6T2JjNZ0

ていうかこのスレがまだあったことにびっくりしたw
保守ありがとうございます。

キョン「でも朝比奈さん、やられたからってやり返してたら
キリがないでしょう?」

みくる「それはわかってますけど…
やっぱり自分の仕事のことを否定されると反応しちゃって…」

キョン「それじゃあ今度あいつらが朝比奈さんをバカにしてきたら
俺がきつく言ってやります。だから朝比奈さんから仲直りするよう持ちかけてくれませんか?」

みくる「はい…」

誰が悪いのかは知らんが、とりあえず今の状況を繰り返してたら
この状態は終わらん。ここは一度朝比奈さんの味方をして試してみよう。


48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:03:10.44 ID:i6T2JjNZ0

次の日

昨日と同じようにハルヒが帰ると共に部室の空気が変わる。

古泉「…」

長門「…」

みくる「…あの」

そしてまたいつものように無言。
かと思いきや朝比奈さんが口を開いた。

朝比奈さんはおろおろしながら俺の方をチラチラ見ている。
わかってます朝比奈さん。俺は朝比奈さんの味方です。
という意志を伝えるために俺は朝比奈さんの顔を見てゆっくり頷いた。


49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:04:32.57 ID:i6T2JjNZ0

古泉「なんですか?」

長門「…」

古泉は明らかにどうでもよさそうな声で答える。
長門はもはや聞く気なしという様子で朝比奈さんの顔を見ていない。

みくる「あ、あの、あの、この前は、嫌な態度とってしまってごめんなさい」

よし、それでいいんです朝比奈さん。
こういうのは先に謝ったもの勝ちです。

古泉「…ふっ」

こいつ鼻で笑いやがった。

長門「ユニーク」

ユニークでもなんでもないぞ長門。

みくる「あ、あうぅ…」

朝比奈さんは涙目でもう限界みたいだ。
よし、俺の出番だな。


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:05:40.42 ID:i6T2JjNZ0

キョン「コラお前ら。せっかく朝比奈さんが謝ってるのに
どうしてそんな態度とるんだよ」

古泉「…おやおや、様子がおかしいと思ったらやっぱりそういうことでしたか。
また彼を誘惑して味方に付けたのですか?
本当に卑怯な手を使ってきますねあなたは」

長門「あばずれ」

キョン「違う。これはどう見てもお前らに非があるから言っただけだ。
どうして朝比奈さんがせっかく謝ってるのにそんな態度をとる?」

古泉「あなたは彼女の本質がわかってないのですよ。こうやって謝ってきたのも
あなたに好印象を持ってもらおうとしているからです。
もしあなたがこの場にいなければ、こんなこと言ってきませんよ」

長門「腹黒女」

みくる「ち、ちがいます!そんなこと…」


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:07:18.41 ID:i6T2JjNZ0

古泉「ほら、そうやって泣いてまた彼にかばってもらうつもりですか?」

キョン「いい加減にしろ!これは朝比奈さんを庇ってるわけじゃない!
俺の意志で言ってんだ!」

古泉「それが惑わされてるんですよ。
そうですね、それじゃあこれを見てもらえますか?
これでそこの未来人の本質がわかると思います」

キョン「ん?なんだこれ?写真?
……こ、これ…朝比奈さんと…!」

古泉が見せてきた写真は、朝比奈さんが知らない男とホテルへ入っていく
写真だった。

みくる「な、なんですかこれ?!あたし知らないです!」

古泉「機関の方が面白いものが撮れたと僕に渡してきたんですよ。
それであなたもわかるはずです。彼女は任務の為なら誰にでも
色香をまき散らす最低な女なんですよ」

長門「外道」

キョン「朝比奈さん…そうだったんですか…」

みくる「ち、ちがうのキョンくん!あたし本当に…!」

俺は予想外のショックにまともな思考ができない状態になっていた。
あの朝比奈さんが…古泉の言うとおり俺を誘惑するために演技をしてたなんて…


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:09:04.61 ID:i6T2JjNZ0

キョン「…見損ないました、朝比奈さん。…俺もう帰ります」

今は仲直りなんてさせれる精神力は俺にはなかった。
俺は重い足取りで部室の外へと出て行った。

古泉「……くっくくく、まさかここまで効果的だとは思いませんでしたよ。
こんな簡単な合成写真に騙されるなんて、彼も純情ですね」

みくる「ど、どうしてこんなことするの…?」

古泉「ふっ、なにがどうしてですか。あなたが彼を誘惑して
僕の任務の邪魔をするのがいけないんでしょう?」

みくる「ち、ちがう…あたし誘惑してなんか…」

古泉「まあ、いいでしょう。これであなたは彼から信用を完全に失った。
もう僕の邪魔はさせませんよ」

みくる「そんな…ひどい…うぇ……うぇぇぇぇぇん…!」バタン

古泉「…これで一人邪魔者を消せましたね。(……あとは…)」チラッ

長門「……」

古泉「(……この宇宙人ですね)」


56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:11:12.05 ID:i6T2JjNZ0

次の日のSOS団部室

キョン「…朝比奈さん、今日来なかったな」

古泉「すいません、あなたに真実を知ってもらおうと思ってやったのですが、
少々やりすぎました。反省しています」

キョン「いや、お前は悪くないさ。教えてくれてありがとな。
危うく騙されるところだった。朝比奈さんが雰囲気を悪くさせた原因だったんだな。」

古泉「ええ、おかげでここの雰囲気も大分戻りました。
ですが、朝比奈さんがあんなに落ち込むとは思いませんでした…
彼女に戻ってきてもらいたいのですが、僕から謝っても信じてもらえないでしょうね…」

キョン「…そうか、あの人がいないとハルヒが不満を覚えて…」

古泉「ええ、閉鎖空間が発生してしまうのです。
僕も何だかんだひどいことを言いましたが、彼女は仲間だと思っています。
ただあなたを誘惑して危険に巻き込もうとしていたから、ついあのような態度を
とってしまったのです……」

キョン「…わかった。俺から戻るよう言ってみよう」


57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:12:38.47 ID:i6T2JjNZ0

古泉「本当ですか?ありがとうございます。
……しかし、気を付けてください。もしかしたらあの人はまたあなたを…」

キョン「ああ、わかってる。二度も騙されはしない。
お前が反省してると伝えてここへ呼び戻すだけだ」

古泉「理解してもらえて嬉しいです。それではお願いします」

キョン「ああ、じゃあそろそろ行くな」バタン

古泉「ふふっ…ふふふ……ははははは!我ながら名演技ですね。
ここまでうまくいくと少し怖いですよ。そう、彼は僕たちと一緒にいるべきなんですよ!
あんな未来人と一緒にいたら世界は崩壊を迎えてしまいます!」

長門「……」


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:14:28.66 ID:i6T2JjNZ0

古泉「何を見ているんですか?このことを彼に言うつもりですか?」

長門「…今は言っても効果はない」

古泉「そうです。彼は今僕を一番信用しているんです。この僕を。
ふふっ、あなたが言ったところで結果は変わらないでしょうね!」

長門「……」

古泉「……(いけませんね、少し冷静を欠いてしまいました。
この相手はあの未来人のように簡単にはいかないでしょうからね。
……いつ情報操作をしかけてくるかもわかりません、対策は考えておきましょう。)」

長門「……」


60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:16:31.92 ID:i6T2JjNZ0

ごめんここまでしか書き溜めれなかった。
また書き溜めてきます。

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:33:27.67 ID:i6T2JjNZ0

やっぱり保守の人に迷惑なので今は書きためずに地道に投下します。

プルルルル ガチャ

キョン「もしもし、朝比奈さんですか?」

みくる「きょ、キョンくん?!」

キョン「ハルヒが寂しがっています、部室に顔を出して下さい。
用件はそれだけです。では」

みくる「ま、待って!キョンくん!」

キョン「なにかあるんですか?」

みくる「あの、…今から会えませんか?」

キョン「明日部室で会えますよ。話はその時に聞きます。
では」 ガチャ

みくる「キョンくん?!キョンくん!
……キョンくん…」


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:38:34.14 ID:i6T2JjNZ0

SOS団部室

ハルヒ「みくるちゃん!昨日はどうしたの?
心配したのよ」

みくる「ご、ごめんなさい。少し体調が悪くて…」

ハルヒ「そうなの、気をつけなさいよ?
みくるちゃん身体あんまり強くなさそうだし」

みくる「はい…」

キョン「…」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:44:54.40 ID:i6T2JjNZ0

ハルヒ「それじゃ、今日はここまでね。最後の人あとよろしく」 バタン

みくる「…キョンくん」

キョン「なんですか?」

みくる「…いえ、なんでもないです…」

キョン「そうですか。それじゃ、俺は外出ときますんで着替えてください」バタン

古泉「…」

みくる「…」

古泉「…ふっ」バタン

みくる「!!……」

キョン「……なあ、古泉。朝比奈さんやけに落ち込んでるぞ?
ホントにあの写真朝比奈さんだったのか?」

古泉「そうやって同情を誘うのが彼女のやり方です。
気を付けてください」

キョン「そ、そうだよな。すまん」

古泉「ええ。(……気を抜くとすぐ誘惑してきますねあの女は。
油断も隙もありませんよ)」



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 22:50:20.45 ID:i6T2JjNZ0

みくる「……ひっく……ひっく…」

長門「…」

みくる「…ひっく…な、なんですか…」

長門「助けてあげてもいい」

みくる「!!……どういうことですか…
……昨日は古泉君と一緒になってあたしをキョンくんから離したのに…」

長門「利害の関係」

みくる「……お願いします…」

長門「…わかった」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 23:03:43.46 ID:i6T2JjNZ0

みくる「…も、もう入ってきても大丈夫ですよ」

キョン「わかりました」

ガチャ


古泉「(?彼女の表情が変わっている。なにか企んでいるのでしょうか)」

みくる「こ、古泉君。この前キョンくんに見せた写真、か、かしてください」

古泉「……(なるほど、何か手を打っているんですね。
事は慎重に運ぶとしましょう)」

古泉「すみません、あれはもう処分してしまいました。
いつまでもあのようなもの持っていても気がひけますから」

みくる「!?(え、そ、そんなぁ。長門さん……)」チラ

長門「……早急に処分するということは、何か不都合があった証拠」

キョン「?どういうことだ」

長門「古泉一樹は合成写真を作ってあなたを騙した」

キョン「?!なんだって?おい、古泉!本当か!?」

古泉「何を根拠にそんなことを言っているのですか?
あのような物をずっと持っておくなんて悪趣味ではありませんか」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 23:05:22.06 ID:i6T2JjNZ0

キョン「おい、誰が本当の事を言ってるんだ?教えろ」

みくる「きょ、キョンくん。あたし本当にあんなことやってないです。
……信じて…」

キョン「(……この朝比奈さんが演技という可能性もある。
長門や古泉が嘘をついているのかもしれない。どれが真実なんだ…)」

古泉「(……なんて余計なことを…やはりあの宇宙人だけは放ってはおけませんね)」

長門「……(しぶとい)」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 23:35:38.07 ID:i6T2JjNZ0

キョン「お、そう言えば長門はこの前古泉と一緒になって
朝比奈さんを貶してたじゃないか。どうして今になって庇う?」

長門「……あの写真が合成だと理解したから」

キョン「なるほど、一理あるな」

古泉「(…少し状況が不利なようですね。賭けに出てみるとしましょう)
どこにそんな証拠があったんですか?」

長門「古泉一樹が自ら言っていた」

古泉「(かかった!)
ふふっ、ははは!聞きましたか、証拠が僕が言ったから、ですって。
なぜ僕がそんな自分の首を絞めるようなことしなければならないんです?」

キョン「……確かに、それもそうだな」

みくる「ほ、ホントに古泉君は自分で合成写真と言ってました!」

キョン「(言っちゃ悪いがこの場合朝比奈さんの言うことはアテにならない。
誰だって自分の都合のいい方へ持って行くだろうからな)」

長門「(……迂闊)」

古泉「(ここで自分の意見を押し続けるのは不自然ですね、彼が喋るまで黙っておくとしましょう)」


110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/22(火) 23:48:37.01 ID:i6T2JjNZ0

キョン「…そうだな、古泉。お前ちょっと鞄見せてみろ」

古泉「ええ、どうぞ」

こいつの中にもしかしたらまだ写真が入っている可能性もある。
……だが、結局写真は入ってはいなかった。

キョン「…本当に捨てたみたいだな」

古泉「ええ、だから言ったでしょう。
あんなものずっと持っていては逆に朝比奈さんが可哀そうですよ」

長門「(手ごわい)」

みくる「そ、そんな……じゃああたしは……信じてもらえないの…」

キョン「(くそっ…!マジでわけがわからん!
どれが本当だ!?なにが真実だ?!…ん?待てよ…)」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:01:14.05 ID:aczCsLvI0

キョン「すまん古泉。俺はお前のことも信用できなくなった」

古泉「そうですか…残念です」

キョン「ああ、だから今からお前ん家に行かせろ。
そこでもう一度調べさせろ」

古泉「!?」

長門「(……動揺…)」

古泉「すみません、いくらあなたとはいえ、それは流石にプライバシー
の侵害です。お断りさせて頂きます」

キョン「ほう、なぜだ?怪しいものがあるんじゃないか?」

古泉「ええ、人には見られたくないものがあります。
あなたにだってあるでしょう?」

キョン「ぐっ…!(確かに、これも一理あるな。
名案だと思ったんだが)」

古泉「(……さて、彼の信用を取り戻す方法はなにかありませんかね。
ん、いい事を思いつきました)」

古泉「わかりました。僕の部屋へ案内しましょう」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:03:44.99 ID:aczCsLvI0

キョン「ど、どうしたんだ?いきなり」

古泉「ただし、あなただけです。僕が見られたくない物は恥ずかしい話ですが
女性に見られたくないものです。それに僕の部屋を調べるのなら
あなただけでも大丈夫でしょう?」

長門「(何を企んでいる…)」

キョン「……なんか怪しいが、納得できる点もある。
朝比奈さんに長門、ここは俺に任せといてくれ」

みくる「きょ、キョンくん……」

キョン「……朝比奈さん、もしあなたの言っていたことが本当だったら…
俺はお詫びにあなたの言う事を何でも聞きます」

みくる「キョンくん……」

長門「(何でも……それは私の利益にはならない…)」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:16:38.96 ID:aczCsLvI0

古泉「…さきほどから何も話しませんね?」

キョン「俺は信用ならない奴にはあまり話しかけない」

古泉「そうですか。…すいません、少しそこのコンビニに寄らせて頂いても
よろしいでしょうか?」

キョン「何のようだ?」

古泉「いえ、少しトイレに行きたくなりまして」

キョン「…ったく。早くしろよ」

古泉「ええ、すいません。少々失礼します」



古泉「もしもし……森さんですか…?
…ええ、早急に僕の部屋の机の引き出しにある写真を
取り除いて下さい。それで僕は彼から信頼を取り戻せます。
……ええ。あ、あとできれば僕の年頃の人間が読むような雑誌を
ベッドの下に忍ばせておいて下さい。…はい。よろしくおねがいします」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:19:15.82 ID:aczCsLvI0

キョン「やけに遅かったな?大か?」

古泉「ええ、実はずっと我慢してまして」

キョン「汚ねえな。そんなもん学校で済ませよ」

古泉「それは少々恥ずかしかったもので」

キョン「小学生か。まあいい、早く行くぞ」

古泉「ええ。(…なるべく時間を稼がないといけませんね)」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:26:28.84 ID:aczCsLvI0

古泉「着きましたね。ではどうぞ」ガチャ

キョン「……それじゃあ悪いが早速調べさせてもらうぞ」

古泉「ええ、どうぞ。気の済むまで。(…この香水の香りは…
どうやら間に合ってくれたようですね)」



キョン「ん?なんだこれ?」

俺はベッドの下に隠されてた何かに気づいた。

古泉「あ、それは。…まあ僕も思春期の男ですから」

キョン「ふーん。お前もこういうのに興味あったんだな。意外だ。
(なるほど、やっぱりこいつが女子に見られたくないってのはこれか。
合点がいったな)」

古泉「(……ふふっ、これでさらに彼からの信用を築きあげれたでしょう)」

キョン「……ボディビルダー育成法…
お前こんな趣味があったのか…?」

古泉「(……森さん……)」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:33:33.35 ID:aczCsLvI0

キョン「…とりあえず、全てあさったが何もなかったな」

古泉「信用していただけたでしょうか?」

キョン「ああ、だがあの写真が合成かどうかの判断はまだできていない」

古泉「すいません、あれは本当に処分してしまったので
もうお見せすることはできません」

キョン「そうか。まあ今のところはお前を信用する。
ってことで片付けるとするか。大分荒らしちまったしな」

古泉「いえ、僕がやっておくので大丈夫です。
お気づかいありがとうございます」

キョン「そうか、すまないな。じゃあ俺は帰らしてもらう。
じゃあな」

古泉「ええ、また明日」



古泉「ふふっ、作戦成功ですね。しかしまだ彼の信用を完全に勝ち取った訳
ではない。何か新しい手を打たねばなりませんね。
……あの未来人をもう少し探るとしましょう」

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:41:25.55 ID:aczCsLvI0

次の日のSOS団部室

みくる「あ、あの…キョンくん。どうでした?」

キョン「あいつの部屋からは何も見つかりませんでした。
なのでまだあなたを信用することはできないです」

みくる「……そうですか…」

キョン「(……苦しいな。この人を悲しませるのは。
だが、信用ならない以上我慢するしかない)」

みくる「…帰りますね…」ガチャ

キョン「……なんかかわいそうだな」

古泉「(……今日は彼女の尾行をしてみるとしましょう)」



138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:46:57.87 ID:aczCsLvI0

みくる「……」トボトボ

古泉「…」

みくる「(…あ、今日はお買いものして帰らなきゃ…)」

古泉「…(ふむ、今のところ面白そうなことはなさそうですね)」

ドン

みくる「きゃっ!」

「あ、危ない!」ガシッ

古泉「(!これです!)」パシャッ

みくる「?!」

「す、すいません!大丈夫ですか?」

みくる「あ、は、はい。ごめんなさい。(今の光はなに…?)」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:56:30.73 ID:aczCsLvI0

ピンポーン

キョン「ったく、誰だ?」ガチャ

古泉「…どうも」

キョン「…古泉?」




古泉「あなたにはこれを見てほしかったんです」

キョン「今度はなんだ?
……またか…」

古泉「ええ、これであなたもはっきり分ったでしょう。彼女は
目的のためならこの写真のように誰とでも抱き合える女なのです」

キョン「……なあ、古泉。俺はだんだんお前が怪しく思えてきたぞ?」



144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 00:59:24.97 ID:aczCsLvI0

古泉「ほう、それはなぜですか?」

キョン「いくらなんでも必死すぎる。
何か俺が朝比奈さんと仲良くしたら困ることでもあるのか?」

古泉「言ったでしょう。あなたは朝比奈さんに騙されている、と。
それを分かって頂く為に見せたのですが。これだけ必死なのは
それほど彼女が危険ということです」

キョン「…わかった。じゃあその写真をよこせ。
明日2人に見せてみる」

古泉「…ええ、どうぞ」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 01:09:22.74 ID:aczCsLvI0

次の日のSOS団部室

キョン「と、いうわけでこれがこいつが持ってきた写真だ。
朝比奈さん、これはどういう意味なんですか?」

みくる「!!やっぱり昨日の光は……!
古泉君、そこまでしてあたしをキョンくんから遠ざけたいんですか?!」

キョン「朝比奈さん、まずは俺の質問に答えてください」

みくる「こ、これは誤解です!あたしが前を見て歩いてなかったら
人とぶつかって、それでその人に支えてもらっただけです!」

キョン「と、言ってるが。確かにそんな感じに見えなくもない。
どうなんだ古泉?」

古泉「さあ、僕が撮った訳ではないので。
僕からしてみれば、怪しい雰囲気もあると思います」

キョン「……長門、お前はどうなんだ?
これは合成とかじゃいのか?」

長門「……」

みくる「(長門さん……)」

長門「これは合成写真ではない。
この写真から見てとれることは朝比奈みくるは男性を誘惑している」

みくる「!?な、長門さん…」

151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 01:14:28.55 ID:aczCsLvI0

長門「……」

みくる「ひどい……ふぇ…ふぇぇぇぇ!」ガチャ

古泉「(ほう、味方をしてくれましたか)」

長門「……」

キョン「お前らはそう言うが、どうしても俺は納得できない。
だいたい長門は朝比奈さんの味方じゃなかったのかよ」

長門「私は真実を述べているまで」

キョン「……そうか」

長門「(……古泉一樹。相手を堕とすのに手段を選ばない。
……驚異)」

古泉「(…さて、いつまでもあの未来人に構っていても先には進みません。
そろそろ新しいターゲットへと切り替えるとしましょう)」

キョン「…」

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 01:24:43.18 ID:aczCsLvI0

次の日のSOS団

ハルヒ「どうしたのよみくるちゃん?
最近ホント元気ないわよ?顔色も悪いし」

みくる「…いえ……なんでもないです…」

ハルヒ「なんでもないわけないでしょ。こんなにやつれちゃって。
誰かにいじめられたの?」

みくる「……いえ…本当に大丈夫です…」

ハルヒ「……はぁ。しょうがないわね。
ほら、みくるちゃん、保健室行くわよ」

みくる「…はい」

ガチャ

キョン「おい、なんだよあれ。朝比奈さん
明らかに様子がおかしいじゃねえか」

古泉「……」

キョン「おい、古泉。なんとか言えよ。もしかしてお前
俺に嘘ついてたんじゃないだろうな?」

古泉「……そのことについてお話があります」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 01:27:03.05 ID:aczCsLvI0

キョン「なんだよ」

古泉「ここでは少し話せません。屋上までよろしいでしょうか?」

キョン「…ああ」



キョン「で、なんだよ。話って」

古泉「…大声では話せません。耳を貸して下さい」

キョン「ほら」

古泉「……実は、この一連の騒動、すべて長門さんが原因なんです」

キョン「はあ?!」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 01:42:46.81 ID:aczCsLvI0

キョン「なんで長門が関係あるんだよ」

古泉「……彼女の能力をお忘れですか?」

キョン「…情報操作か?」

古泉「ええ、僕もつい昨日気がついたんです。
森さんに命令と違う行動が目立つと言われて」

キョン「まさか、なんであいつが」

古泉「彼女も自分の目的があるのはご存じですよね?
おそらくそのためだと考えられます」

キョン「……確かに最近のお前はやけにおかしかった。
じゃああの写真はなんなんだよ」

古泉「おそらく長門さんが作成した合成写真でしょう。
それを僕が渡すように操作したのではないでしょうか」

キョン「…くそっ。ますます訳がわからんくなってきた。
じゃあなんだ、朝比奈さんは無害だったってわけか?」

古泉「そこまでは僕もわかりません。
ですがそうとも考えられるでしょう」

キョン「……マジかよ…」

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 02:01:38.89 ID:aczCsLvI0

キョン「…こうしちゃいられん!」

古泉「どこへいくのですか?」

キョン「朝比奈さんのとこだよ!謝らないと!」

古泉「待って下さい、まだ彼女が無実と
わかったわけでもないでしょう。安易な行動は避けた
方が良いです」

キョン「じゃあどうすればいいってんだよ!」

古泉「なるべく今は朝比奈さん、長門さんに接近しないことです。
そして僕がこのことを言ったことも内緒にしておいて下さい。
知られたらまた何をされるかわかったものではありません」

キョン「……知るかよ…誰を信用しろってんだ…」

古泉「……すみません、混乱させてしまって。
ですが、僕の意見も考えられるということを覚えておいて下さい。
では」

キョン「……なんだよ…どうなってんだよ……!
…一体何が目的なんだよ……!教えろよ…!」

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 02:15:08.97 ID:aczCsLvI0

無い脳みそ使って考えても答えなど出るはずもなく、
俺はとりあえず部室に戻ることにした。

ガチャ

キョン「……」

長門「……」

くそ、さっき古泉のバカがわけわかんないこと言いやがったせいで
長門まで怪しく思えてきちまった。

長門「……古泉一樹に何を聞いた」

キョン「!!」

キョン「……いや、特になにも」

長門「…そう」

誰だ…誰を信じればいいんだ…

170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 02:24:41.74 ID:aczCsLvI0

次の日の教室

ハルヒ「ちょっと、キョン」

キョン「…なんだよ」

ハルヒ「みくるちゃんがあんなになった原因あんたらしいじゃないの。
あれほどSOS団の雰囲気壊すなって言ったでしょ!」

キョン「…そうか」

知らないって幸せだよな。
SOS団の雰囲気なんて、もうとっくの昔にぶっ壊れてんだよ。

ハルヒ「とにかく、あんた今日みくるちゃんに謝りなさいよ!」

キョン「…へいへい」

これはハルヒが朝比奈さんを心配して言ったのだろうが、
俺にはどうしても朝比奈さんが計画してハルヒに伝えたようにしか思えなかった。
…とうとう俺もおかしくなってきちまったな

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 02:32:26.31 ID:aczCsLvI0

キョン「(……確かここが朝比奈さんのいるクラスだったよな。)

ガララッ

鶴屋「あっれ〜?キョンくんじゃないか!
どうしたんだい?」

みくる「!!」

キョン「すいません、朝比奈さん。少しいいですか?」

みくる「…は、はい…」

鶴屋「あれあれ〜?2人で一体どこいくのかな?」

鶴屋さんはいつもどおり元気だな。
いつもは少し絡みづらいと思うが、今はその元気さが羨ましいな。

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 02:35:46.83 ID:aczCsLvI0

ごめん明日はやいから寝ます。
明日にまた少しでも書き溜めて進めます

235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 16:25:26.94 ID:aczCsLvI0

今帰った。
書き溜めたとこまで投下します

屋上

みくる「あ、あのキョンくん。話って…」

朝比奈さんは前よりさらにやつれていて、とても弱々しい姿だった。

キョン「…朝比奈さん、正直に言ってください。
あの写真は本当に合成や誤解だったんですね?」

みくる「ほ、本当です!あたしあんなこと絶対に
してません…!」

朝比奈さんの言ってることが本当という確証はない。
だが、もし嘘だったとしたらここまでやつれたりするだろうか?
嘘をでっちあげられて自分が汚名を着せられたことに辛くなって
こんなになったんじゃないだろうか。
こんなの、もはや演技なんかじゃない。




236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 16:26:14.12 ID:aczCsLvI0

キョン「…わかりました。俺はあなたを信じてみます」

みくる「ほ、本当?!」

キョン「ええ、そこまで苦しんでいるのを見たらもう演技だとは思えません。
……すみません、あなたを疑ってしまって」

みくる「キョンくん……!」

キョン「そのかわり、ひとつ教えてください」

みくる「うん…なに?」

キョン「あなた達が争っている理由を教えてください」

みくる「え…?あの、だから、古泉君達があたしの任務の悪口を言ってきて、それで…」

キョン「それだけじゃないでしょう。そんなことくらいでここまでなるのは
おかしすぎます。本当の理由を教えてください」


239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 16:27:48.08 ID:aczCsLvI0

みくる「……本当にそれだけなの。だから、あたしもなんでそんなことで古泉君達にこんなことされなきゃいけないのって思って……それで…」

キョン「……本当にそれだけなんですか?」

みくる「うん……あたしはそれだけだと思う…古泉君達がどう思ってるのかは
知らないけど…」

…これ以上は追及しても無駄みたいだな。どうせこれの繰り返しだろう。

キョン「つまり、あなたも何でこんなことまでされなければいけないかわからない。
真相は古泉達が知っているってことですね」

みくる「……うん」

キョン「そうですか、わかりました。…朝比奈さん、本当にすみませんでした。
…それではまた部室で待っています」


240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 16:28:51.88 ID:aczCsLvI0

みくる「いえ……あ、キョンくん!」

キョン「はい?」

みくる「……ありがとう、信じてくれて」

キョン「朝比奈さん…」

朝比奈さんは上目づかいで俺のシャツをキュッと両手で小さくつかみ、はにかんだ。
おそらくこんなことを朝比奈さんにされたら俺に限らず世界中の男は
天に昇る気持ちになるだろう。
演技でないと思った途端に朝比奈さんが以前以上に愛らしく思えてきた。


242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 16:29:43.50 ID:aczCsLvI0

キョン「…そ、それじゃあ俺そろそろ行きますね」

これ以上朝比奈さんと一緒にいたら変な気持になってしまう。早く立ち去ろう。

みくる「うん、キョンくん。また後で」


みくる「……よかった、信じてもらえて。
……身体がフラフラするなぁ……やっぱり少し下剤を飲みすぎたのかも…
…でも効果はあったからいいよね…」


243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 16:30:38.19 ID:aczCsLvI0

SOS団部室

キョン「俺は朝比奈さんは無実だと思う」

古泉「どうしてですか?」

キョン「演技であそこまで痩せ細るわけないだろ。
態度も明らかに辛そうだった。演技ではなく本当にな」

古泉「会ったのですか。僕はあまり近づかない方がいいと言ったはずですが」

キョン「ハルヒが謝りに行けって言ったんだ。それならお前も文句ないだろ」

古泉「……そうですか、それなら仕方ありませんね。
僕も彼女には操られていたとはいえひどいことをしてしまいました。
謝らなければなりませんね」

キョン「そうか、朝比奈さんが何でお前に被害を受けていたのかと
思ったが、操られていたって可能性もあったんだよな」

古泉「ええ、僕が朝比奈さんを憎む理由などありませんから」



244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 16:31:28.19 ID:aczCsLvI0

キョン「確かにな…じゃあお前の言っていた朝比奈さんは俺を絡め捕るのが
目的ってのも言わされてただけだったってのか?」

古泉「……ええ、その通りです。あれは僕の意見ではなく、僕を
操っていた人物の意見だったのではないでしょうか」

キョン「……長門がやったって言いたいのか?」

古泉「……詳しくはわかりませんが。ですが、あなたもおかしいとは思いませんでしたか?」

キョン「なにがだ」

古泉「最近の彼女の行動ですよ。僕が写真を見せてきたときは僕と共に朝比奈さんを罵倒し、写真が合成だという疑問が持たれたら、今度は朝比奈さんの肩をもった。
まるで僕と朝比奈さんを争わせようとしているように」

キョン「……なるほどな」


245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 16:32:21.63 ID:aczCsLvI0

古泉「おそらく彼女は僕を操り、朝比奈さんと衝突をさせ、共倒れにさせようとしていたのではないでしょうか。そして彼女は自分の目的を果たそうとした」

キョン「……あいつの目的ってのはなんなんだ」

古泉「……さあ、それは僕にもわかりません。彼女はTFEI端末。
ならば涼宮さんの観察が目的のはずですが」

キョン「じゃあその目的のためにお前と朝比奈さんが邪魔だった、ってことか?」

古泉「そういう考え方もありますね」

キョン「…そうか。じゃあお前は本当に操られていただけで、
朝比奈さんに罪を着せたのは何の目的もなかったんだな?」

古泉「ええ、だから彼女には心から謝るつもりです」

古泉の言っていることが本当とは限らないが、こいつの話は
すべて合点がつく。
だとしたら、この問題の黒幕は長門、ということになるってのか…

キョン「(長門…お前が原因なのか…?)」


248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 16:34:36.89 ID:aczCsLvI0

書き溜め分はここまで。
これから地道に投下します

252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 17:06:13.80 ID:aczCsLvI0

SOS団部室

ハルヒ「みくるちゃん!ちょっと顔色よくなったじゃない!」

みくる「は、はい。もう大丈夫です。ご心配おかけしました」

ハルヒ「うんうん、やっぱみくるちゃんはそうじゃなきゃ!」

何気ないいつものSOS団の風景。
俺はずっとこんな空気を望んでいた。
しかし現実とはそうなかなかうまくはいってくれんものらしい。

283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 21:34:29.16 ID:aczCsLvI0

ハルヒが帰り、俺はようやく本番だという心構えで
気持ちを引き締めた。

みくる「…」

長門「…」

古泉「…あの、朝比奈さん」

先に口を開いたのは古泉。

みくる「…はい」

古泉「先日は、申し訳ありませんでした」

みくる「!!」

予想外の言動に驚く朝比奈さん。


284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 21:35:14.72 ID:aczCsLvI0

長門「……」

古泉「僕のせいで、あなたを追い詰めてしまいました。
反省しています」

みくる「…どうしたんですか、いきなり」

朝比奈さんは素直に許すつもりはないみたいだ。
わからなくもない。いきなり写真などを見せつけられ名誉を傷つけ
られたんだ。この古泉の言葉にも裏があると踏まえているのだろう。

古泉「素直に謝っているんです。僕はあなたに人から外れた行動を
取ってしまった。申し訳ありません」

古泉は朝比奈さんに土下座をして謝る。


285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 21:36:17.70 ID:aczCsLvI0

みくる「(……怪しすぎる…またあたしを罠にはめようとしてるの…?
……でもここで許しとかないとキョンくんから印象をまた悪くしてしまう…)
わかりました、もういいんですよ。あたしもキョンくんに信じてもらえましたから」

朝比奈さんは天使のようなスマイルで寛容な心を見せた。
古泉はなぜ操られていたと言わなかったのだろうか?
……長門がこの場にいるからか。

古泉「…ありがとうございます。
(やはりこの女は頭が弱いですね。
普通なら一度騙された相手を簡単には許しませんよ。
しかしだからこそ利用価値がある。あなたは彼の信用を一度取り戻せばそこから回復はとても簡単でしょうからね。そのあなたに一時的に味方をしておけば自然と僕の評価もあがるというものです。)」

長門「……(今度は何を企んでいる)」


286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 21:37:42.04 ID:aczCsLvI0

俺は正直古泉を信用していなかった。だがあいつは言ってた通り朝比奈さんに謝罪した。
自分で一度陥れた相手をわざわざ元に戻すというのは裏があるならまず考えられない。
そう考え、俺は古泉のことも少し信用しそうになっていた。

だからこそ、気になるのはこいつだ。

キョン「…長門、少し聞きたいことがあるんだがいいか?」

長門「なに?」

キョン「お前この前の写真の時、古泉と朝比奈さん別々に味方してたよな。
あれはどういうことだ?」

長門「思っていたことを正直に言ったまで」

みくる「でも、この前あたしに「利害の関係」って言ったじゃないですか」

キョン「なんだって?……長門、お前の利害ってのはなんだ」

長門「(…状況が悪い。これでは漁夫の利に乗れない)」

古泉「(……ふふ、いい展開になってきましたね。このTFEI端末を
排除することができれば後はこちらのものです。あんな頭の弱い未来人など
どうにでもできます)」


287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 21:38:23.66 ID:aczCsLvI0

長門「……私の利は涼宮ハルヒが自由に行動し、それを観察すること。
害はこのように涼宮ハルヒに悪影響を及ぼす環境」

キョン「それとお前の行動の、なにが一致するっていうんだよ」

長門「私は2人の関係を改善しようとした。だから2人に味方し正論を言った。
しかしそれが裏目に出た」

キョン「なるほどな。そういうことか」

みくる「(…言い逃れようとしてますね。この人はあたしの障害にもなる。
今のうちになんとかしておくべきですね)
でも、仲を取り戻そうとしていた割にはあたしにあばずれとか腹黒とか言ってたじゃ
ないですか。あたし、あの言葉…とっても傷つきました…」

長門「!」


288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 21:40:13.10 ID:aczCsLvI0

古泉「(あの未来人にしてはいい責め方です。僕も便乗しておくとしましょう)
それに、僕達の仲を取り持つにしては、扱いがひどかったような気もしますが。
あなたは以前僕たちと一緒の空間にはいたくないと出て行ったことがありますよね。
あれはどうみても僕達を煽っているようにしか思えません」

長門「あれは酷い言葉を言うことによってあなたたちの争いの対象を私に切り替えようとした。それにより2人は団結すると思った」

キョン「(そうか、そういう考えもあるな。確かに今だって2人が長門を責めることでお互いに争う空気はない。古泉は長門が原因と踏んだから朝比奈さんに謝り、仲間を作ろうとした可能性もあるわけだ。)」

古泉「(ふん、さすがにうまいこと言い逃れますね。ですが、ここまでくれば
堕とすのはもう時間の問題。あとはこちらの決め手を考えるまで)」


289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 21:41:42.26 ID:aczCsLvI0

みくる「……あの、もうみんな仲直りしませんか?長門さんはあたし達のことを思って
やってくれていたらしいし、古泉君も謝ってくれたのであたしはもう全然怒ってないです」

キョン「朝比奈さん!(あんなことをされたのに仲直りをしようだなんて。
やっぱりこの人は天使のような人だ。疑ってしまって本当に申し訳ないな)」

古泉「!(この女、こざかしい真似を……しかしここで断れば彼に反感を買う恐れもあります。)
ええ、朝比奈さんがそれでいいとおっしゃるのなら、僕ももう構いません」

長門「2人の仲直りが、私の目的」

キョン「それじゃあ、みんなもう争ったりしないんだな?」

古泉「ええ」

長門「…」コクリ

みくる「はい!(やった!これでキョンくんはあたしを完全に見直してくれたはず。
あとはもっとキョンくんに優しくすれば、あたしについてきてくれるはず)」

キョン「そっか、ようやく仲直りしてくれたか。(しかし、この争いの原因はまだわかってはいない。もう一波乱はありそうだな)」

長門「(……現在は朝比奈みくるが有利な展開。しかし今は効果的な手段はない。
時が来るまで待機が得策)」


297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 22:03:32.51 ID:aczCsLvI0

次の日、3人は約束通りハルヒが帰った後もなんの争いもなく
穏やかな空気を運んでいた。

そしてその翌日の教室

ハルヒ「キョン。あんた今日やけに機嫌がいいじゃない」

キョン「ようやく心の重荷が取れたからな。晴々しい気分だ」

ハルヒ「?なによそれ」

キョン「お前にはわからんさ」

ハルヒ「ふーん、あっそ」

キョン「(まあまだ完全には終わってはいないんだろうがな)」

ヴーヴー

キョン「(ん?メール?…朝比奈さんからだ)」

「今日、お話があります。
よかったら昼休憩に屋上に来てくれませんか?」

キョン「(話?いったいなんだ?しかし朝比奈さんからの御誘いだ。
行くに決まっている)」

俺は何の迷いもなくOKの返信を朝比奈さんに送る。


299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 22:12:34.56 ID:aczCsLvI0

屋上

キョン「お、いたな。朝比奈さん!」

みくる「あ、キョンくん。こんにちは」

キョン「こんにちは。話ってなんですか?」

みくる「えっと…あの……その…」

朝比奈さんは言いづらそうに身体をもじもじさせる。

キョン「なんでも気兼ねなく言ってください」

みくる「はい……あの、キョンくん以前あたしが無実だったら
なんでも言うこと聞いてくれるって言ったよね……?
…だから、その…よかったら聞いてほしいなって…」

キョン「…そんなことですか。もちろん、喜んでOKです」

みくる「ほ、本当?!」



303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 22:15:11.30 ID:aczCsLvI0

キョン「ええ。なんですか、お願いは」

みくる「あの、その…できれば今度の日曜日会ってもらえないかなって…」

キョン「え?2人でですか?」

みくる「うん…ダメかな?」

そ、それはまさかデートってやつか?
いや、期待は持たないでおこう。過去何度同じことがあったか。
だがしかし朝比奈さんと2人で出かけるのは何の悪いこともない。むしろ素晴らしい。
俺は迷わず承諾した。


306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 22:22:05.73 ID:aczCsLvI0

そして日曜日

キョン「すいません朝比奈さん、お待たせしました」

みくる「キョンくん。ううん、あたしも今きたとこだから」

キョン「それで、今日は何のようですか?また何か未来の
変化を防ぐんですか?」

みくる「いえ、あの……今日は…キョンくんとデートしたいなって…」

キョン「…え?」


今日は最高の一日になりそうだ。

308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 22:35:26.37 ID:aczCsLvI0

朝比奈さんとのデートはとても楽しくて、心が和んだ。
時々通行人が俺に殺意の視線を向けることもあったが、むしろそれも心地が良かった。

そして、時間もいい時間になり俺は朝比奈さんが
以前未来人宣言をした散歩道を歩いていた。


みくる「キョンくん、今日はありがとう。とても楽しかった」

キョン「いえ、俺の方こそ楽しかったです」

みくる「…ねえ、キョンくん。あたしのことどう思ってる?」

キョン「…え?どうって、どういう意味でですか?」

みくる「……好きとか、…嫌いとか」

朝比奈さんは頬を染めながら声のボリュームを落として聞いてきた。

キョン「え、いや、その、俺は」

みくる「…ごめんなさい、こんなこと聞いて。忘れて…」

キョン「朝比奈さん!」

俺は思わず朝比奈さんを抱きしめてしまった。

みくる「……(…ふふ、これでいいの。キョンくんにはもっとあたしの虜になってもらわなきゃ…)」

310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 22:43:51.22 ID:aczCsLvI0

みくる「きょ、キョンくん、あの」

キョン「あ!す、すいません朝比奈さん!」バッ

みくる「…ううん、いいの、キョンくんなら」

キョン「え?」

みくる「…ごめんなさい、今日は帰るね」

キョン「あ、あの、朝比奈さん」

みくる「…もしよかったら、また2人で会ってくれる…?」

キョン「は、はい!もちろんです!」

みくる「ありがとうキョンくん。じゃあまた明日」



みくる「(危なかったぁ……間違っても告白なんてされちゃったら
計画が台無しだもん。うまく焦らしていかなきゃ…)」

319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 22:59:20.42 ID:aczCsLvI0

次の日の教室

キョン「…はあ」

ハルヒ「なによ、溜息なんて吐いて。こっちの気分が悪くなるからやめなさいよ」

キョン「ああ、すまんな」

俺は昨日の一件以来朝比奈さんの事が頭でいっぱいだった。
これが恋ってやつなんだろうか。

キョン「…はあ」

ハルヒ「…」ガン

キョン「いてっ!イスを蹴るな!イスを!」

321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 23:04:52.30 ID:aczCsLvI0

そしてハルヒが帰った後のSOS団部室

キョン「あ、あの。朝比奈さん!」

みくる「…ごめんねキョンくん。あたし今日は用事があって早く帰らないと
いけないから」

キョン「そ、そうですか…」

みくる「…ごめんなさい」バタン

キョン「…はあ」

古泉「(あの未来人を少しみくびっていたようですね。
まさかあそこまで彼を虜にするとは…これは早くしないとまずいことになりそうです)」

長門「…」



みくる「(こうやって焦らしていけばキョンくんはあたしに依存するはず。
…ごめんね、キョンくん。これも任務なの…)」

327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 23:20:26.71 ID:aczCsLvI0

古泉「やけに今日は元気がないですね。なにかあったのですか?」

キョン「…ああ。まあな」

古泉「…もしよろしければ、僕に聞かせてもらえますか?」

キョン「…そうだな。お前に聞けば何かいい案があるかもしれない。
実はな、俺朝比奈さんに恋しちまったみたいなんだ」

古泉「!!(やはりそうですか、一番恐れていた展開ですね)」

長門「……」

キョン「俺こんな気持ち初めてだからよくわかんないが、とにかく
朝比奈さんとずっと一緒にいたいとか考えちまうんだよ」

古泉「そうなんですか。(…何とかしなければ、あの未来人に彼を取られてしまう)」

長門「…(朝比奈みくるは彼の心を奪った…どうやって?)」



328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 23:28:52.37 ID:aczCsLvI0

キョン「なあ古泉、これはどうしたらいいんだ?
俺に教えてくれよ」

古泉「…そうですね、素直に告白すればよろしいのでは?」

キョン「お、俺がか?!」

古泉「ええ。(これは完全な賭けですね。あの未来人が彼を利用するために
虜にしたのならまず返答には困るでしょう。断れば彼の気持ちが遠のく。
しかし、受ければ涼宮さんが黙っていない。断ってくれるのを願うしかありませんね。
…しかし、もし何か策があり受けられたらこちらも被害は尋常ではない。覚悟はしておきましょう)」

キョン「そうか…やっぱそれしかないよな」

古泉「ええ、こういうのは早い方が良いでしょう。今日にでも告白を
してみればどうでしょうか?」

キョン「きょ、今日かよ」

長門「(……恋とは何。朝比奈みくるは彼を恋というもので気持ちを傾けさせた。
……情報を集めるべき)」

337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 23:41:17.15 ID:aczCsLvI0

古泉「こういうのは先延ばしにすればするほど言いづらくなるものです」

キョン「そうなのか?…しょうがない、なら今日言うしかないよな」

古泉「ええ、それがいいでしょう(さて、どう転んでくれますかね)」

長門「……」スタッ

キョン「長門?帰るのか?」

長門「…」コクリ バタン

古泉「(…あのTFEI端末も何か策があるのでしょうか。
……ふっ、いつの間にやら立場が逆転してしまっているようですね。
……だが、このままでは終わらせませんよ。彼は我々機関のものだ)」

340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 23:45:50.43 ID:aczCsLvI0

長門の部屋

長門「……」

「……いったいどういう風の吹きまわしかしら?あたしを再構築するなんて。」

長門「……出番」

「ふーん、そう。それで?出番ってなに?」

長門「……恋についての情報の提供」

「恋?なんで?」

長門「……彼をコントロールするため」

「彼ってキョンくん?」

長門「……」コクリ

「ふーん、あたしはやっぱり殺してしまった方が手っとり早いと思うけどね。まあいいわ」

朝倉「この朝倉涼子に任せときなさい」

342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/23(水) 23:53:19.35 ID:aczCsLvI0

キョンの部屋

キョン「しかし…いざ告白するっつってもどうすりゃいいんだ…?」

キョン「…いや、考えても仕方はない。当たって砕けろだ」

プルルルル

みくる「はい、朝比奈です」

キョン「こんばんは。いきなりですけどお話があります。今から会えませんか?」

みくる「え?お、お話って?」

キョン「大事なお話です。お願いします」

みくる「…はい、わかりました」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 09:38:02.39 ID:sVnuOhe90

少しだけ前回の続きを

次の日、俺は朝比奈さんの返事を待ち、期待と不安を胸に
SOS団の部室へと足を運んだ。
だがそこには現在長門しかいなかった。

キョン「長門しかいないのか……って長門?!」

長門「……」

俺が見た長門はいつもの長門ではなかった。



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 09:38:55.17 ID:sVnuOhe90

キョン「お前、化粧してきたのか?」

長門「…」コクリ

驚きだ。あの長門が…
だが俺は内心少し嬉しかった。長門が普通の女子高生へと近づいた気がしたから。

キョン「そっか、お前もそういうの興味持ったんだな。
いいことだ」

長門「…あなたのためにしてきた」

キョン「そっか、ありがとな、長門」

俺は長門の頭を撫でた。

長門「(…作戦成功?)」

キョン「…しかし、朝比奈さんはいつ来るんだろうな」

長門「(…失敗)」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:10:01.34 ID:sVnuOhe90

保守ありがとうございます。
続き書きたいんですが今からバイトなんで帰ってから書きます。
とりあえず今ダッシュで書き溜めた分だけ投下します。

ガチャ

キョン「朝比奈さん?!」

古泉「やあ」

キョン「…なんだお前か」

古泉「…昨日は結局どうしたんですか?」

キョン「告白したさ。それで今は返事待ちだ」

古泉「そうですか。(やはりしましたか。ふふ、それでいいんです)」

ガチャ

キョン「朝比奈さん!」

ハルヒ「…なによ?」

キョン「…はあ」

ハルヒ「…」ガン

キョン「いてっ!鞄で殴るな!鞄で!」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:10:50.66 ID:sVnuOhe90

その後、遅れて朝比奈さんは登場し、
いつものように活動をした。
まあ、活動といっても特にすることもなく、ただ個人の趣味で時間を潰しただけだが。

ハルヒ「それじゃあ今日は帰るわ」バタン

キョン「…あの、朝比奈さん」

みくる「…ごめんなさいキョンくん。もう少し考えさせて」

キョン「そうですか…わかりました」

みくる「(…早く答えを出さないとキョンくんがあたしから興味を失っちゃう…
……はやくしないと…)」

古泉「(…悩んでいるようですね。予定通りです)」

長門「(…新しい作戦を考える余地あり)」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:12:07.47 ID:sVnuOhe90

長門の部屋

朝倉「どうでした?あたしの考えた作戦は」

長門「失敗」

朝倉「でしょうね。こんな簡単な手で成功したらキョンくんを人間として疑っちゃうわ」

長門「…でも、つけ込む隙はある」

朝倉「そうなの?」

長門「…新しい作戦の提供を希望する」

朝倉「(…って言われてもなあ。あたしキョンくんの趣味とか好みとか知らないし。
…一度会って確かめるべきかな)」


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:13:13.96 ID:sVnuOhe90

古泉の部屋

森「どう?様子は」

古泉「ええ、あの未来人は告白されたことで悩んでいます。
なにせ断るしか方法はないのですから」

森「そうね、調査によると未来人朝比奈みくるは現在を自分の未来へ導くために
ここへ監視に来た。彼の告白を受けることは未来を変えてしまう可能性があるものね」

古泉「そして未来を変えるのに未来人であるあの女が関与するのはご法度。
苦し紛れで彼に告白しろと言いましたが、どうやら結果としては正解だったようですね」

森「ええ、機関の情報網が強力で助かったわ」

古泉「そうですね。なんにせよ、あの女が彼から避けられるのはもう時間の問題です」

森「そして、彼が断わられた後の対処はわかってるわよね?古泉」

古泉「ええ、もちろんです」


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:14:32.59 ID:sVnuOhe90

キョンの部屋

キョン「ちくしょう、気になって飯が喉に通らんかった。
…いや、俺は信じるさ。朝比奈さんを……」

ヴーヴー

キョン「!!朝比奈さんからだ!」ピッ

みくる「…もしもし、キョンくん?」

キョン「はい!何のご用でしょうか?」

みくる「…答えが出せたの。…今から会ってくれる?」

キョン「はい!もちろんです!
どこですか?!すぐいきます!」


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:16:01.43 ID:sVnuOhe90

川沿いの散歩道

朝倉「ふふっ♪やっぱり外に出るのは気持ちがいいわ。
ずっと部屋の中なんてつまんないもの。
長門さんは出ちゃダメって言うから今日のように目を盗まないと出れないけど」

朝倉「……懐かしいなあ。ここの風景も。
なんだかんだ学校も結構楽しかったし。
…やっぱりちょっと早まっちゃったかな」

トボトボ

朝倉「(あれ?あそこで歩いてるのは……キョンくんじゃない!
どうしてこんな真夜中に?
まぁそれはいいわ。ちょうどよかった、驚かすついでに情報を探っちゃいましょ)」


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:16:53.89 ID:sVnuOhe90

キョン「……」

朝倉「キョ〜ンくん!」

キョン「!?お前は…!」

朝倉「久し振り、元気してた?まぁあたしが言うのもなんだけど」

キョン「……はは、とうとう幻覚が見えてきちまった。
相当やられてるな、俺」

朝倉「幻覚じゃないわよ。ちゃんとはっきりと存在してるよ」

キョン「……それで、何の用だ。また俺を殺しに来たのか?」

朝倉「その通りって言ったらどうする?」

キョン「……いいぜ、やれよ。
俺はもう何もかもどうでもよくなっちまった」


49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:17:55.68 ID:sVnuOhe90

朝倉「あれ?いったいどうしちゃったのよ。
もしかしてフラれちゃった?」

キョン「…うるせえな。ほっとけよ」

朝倉「(あら、本当にフラれちゃったみたい)
……しょうがないな、元同じクラスの委員長として慰めてあげるわ」

キョン「……いらんお世話だ。いいからさっさとどっかいけ!」

ギュッ

キョン「!!」

細く柔らかい腕が俺の身体を包みこむ。俺の身体に朝倉の温もりが伝わっていく。

朝倉「人の親切は素直に受け取っておくものよ?キョンくん。
…大丈夫、もう殺そうとしたりしないから」


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:18:56.17 ID:sVnuOhe90

キョン「……ちくしょう…なんでお前なんかに…慰められなきゃいけねえんだ…
……俺を殺そうとしやがったくせに……う…うう……うああぁぁぁ…!」

朝倉「…よしよし」

俺は朝倉の胸で心おきなく泣いた。女の胸で泣くなんて、男として失格だと思ったが、
初めての恋と同時に味わった失恋は、想像以上のダメージでそんなことを考える余地などなかった。


52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:19:56.50 ID:sVnuOhe90

キョン「……くそ、いらん恥かいちまった」

朝倉「素直じゃないなあ、キョンくんは。
まぁそこがキョンくんらしいけど」

キョン「…そういやなんでお前ここにいるんだよ。
長門に消されたんじゃなかったのかよ」

朝倉「その長門さんにまた呼ばれて戻ってきたのよ」

キョン「なんでだ?」

朝倉「うーん、それは秘密♪」

キョン「…なんだよそれ。じゃあまた学校に戻ってくるのか?」

朝倉「ううん、あたしは一時的に戻されただけだろうから。
長門さんの用事が済んだらまた消されちゃうでしょうね」


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 16:20:50.46 ID:sVnuOhe90

キョン「……そうか」

朝倉「残念だった?」

キョン「…だれが。この殺人未遂女が」

朝倉「そっか。そうだよね」

キョン「……とにかく、俺はもう帰る。
明日も学校だからな」

朝倉「うん。じゃあねキョンくん」

キョン「……おい、朝倉」

朝倉「なーに?」

キョン「……ありがとよ」

朝倉「…どういたしまして」

キョン「…じゃあ、またな」


朝倉「(……あ、キョンくんの情報探るの忘れてた。
…まぁ予想外の出来事だったから仕方ないよね。
…それにまたなって言ってたし。また会っても大丈夫でしょ。
長門さんの目を盗むのが大変だけど)」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:44:44.11 ID:sVnuOhe90

ごめん帰った後ちょっと書き溜めてたから時間かかった。
今から投下します。

長門の部屋

長門「…どこに行ってたの」

朝倉「あ、そ、その〜…ちょっとキョンくんの情報を集めに…」

長門「勝手な行動は控えて。学校の者に見られると厄介」

朝倉「だ、大丈夫よ。真夜中だったんだし」

長門「……」

朝倉「ご、ごめんなさい。でも、そのかわりいい情報を手に入れたわ」

長門「なに」

朝倉「キョンくん、フラれちゃったみたいよ。だからチャンスが広がったわ」

長門「…本当?」

朝倉「うん。……でも、キョンくんのくわしい情報は手に入らなかったから、
…情報収集のためにまたキョンくんのところに行ってもいい?」


79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:46:07.04 ID:sVnuOhe90

長門「ダメ」

朝倉「で、ですよね〜」

長門「でも、それで彼をコントロールすることができる様になるなら
最低限の行動は許可する」

朝倉「本当?!」

長門「……」

朝倉「だ、大丈夫よ。彼のとこにしかいかないから」


80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:46:54.55 ID:sVnuOhe90

次の日のSOS団部室

古泉「(……機関の情報によれば、彼は昨日あの未来人に告白を断られた。
これであの未来人はもう彼には安易に誘惑できないでしょう。
そして、僕の計画が実現すれば、彼は我々機関の元へ……)」

ガチャ

キョン「おう、古泉か」

古泉「(…ん?)
こんにちは。結果はまだ聞かされてないのですか?」

キョン「ああ、フラれちまったよ。
やっぱり俺では朝比奈さんとは釣り合わないってことだな」

古泉「……その割には、元気ですね。普通もっと落ち込むはずですが。
そんなに彼女のことを想っていなかったのですか?」

キョン「バカ言え。好きだったさ。でないと告白なんてせん。
……色々あって立ち直ることができただけだ」


82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:48:18.57 ID:sVnuOhe90

古泉「……そうですか。色々とはどういうことでしょうか?」

キョン「そこまでは言わん。面倒だ」

古泉「そうですか…(どういうことでしょうか?誰かが彼に何かを
したというのでも?……僕の計画は彼が落ち込んでいなければ効果は伺えない。
……今は実行を断念するとしましょう)」

ガチャ

長門「……」


83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:49:02.28 ID:sVnuOhe90

キョン「お、長門か。ちょうどよかった。
少し話があるんだが、いいか?」

長門「…なに」

キョン「今は話せん。ハルヒがもうすぐきちまうからな。
それに2人で話したいんだ」

長門「…そう」

古泉「(……なるほど、彼女が僕の邪魔をしてくれたということですか。
……なかなか思い通りには進んでくれないみたいです。)」


84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:49:53.37 ID:sVnuOhe90

ガチャ

みくる「こんにちは〜……あ…キョンくん…」

キョン「…こんにちは、朝比奈さん」

みくる「(あれ…?)
こ、こんにちは、キョンくん。……あの、昨日は…」

キョン「いいんですよ、朝比奈さん。
俺はもう大丈夫ですから。朝比奈さんの事はあきらめます」

みくる「え?!(な、なんで?どうしてキョンくん立ち直ってるの?
昨日はあんなに落ち込んでたのに。)」

キョン「すいませんでした朝比奈さん。ご迷惑おかけして」

みくる「ち、ちがうの!あたし迷惑なんかじゃ…!(キョンくんが落ち込んでてくれなと、
これからキョンくんに期待を持たせることができない……
このままじゃあたしキョンくんに本当にもう興味持ってもらえなくなっちゃう…)」


85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:50:37.09 ID:sVnuOhe90

キョン「いいんですよ、気を使わなくて。俺はもう大丈夫ですから」

みくる「(なんで……どうして……?キョンくんはあたしのことそんなに
好きじゃなかったの…?でも昨日はあんなに…
一晩で立ち直っちゃったの…?そんなの困ります…)」

古泉「(…あの未来人も驚いているようですね。おそらく計算外だったのでしょう。
無理もない。
彼の性格上、想いを寄せている人にフラれたとあったら三日三晩は落ち込むはず。
…やはりあのTFEI端末が情報操作でもしたのでしょうか?)」

長門「(……予想外の事態。朝倉涼子は彼に何かをした?)」

キョン「(……あいつのおかげで吹っ切れることができたな。
ここはあいつに素直に感謝しておこう)」


87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:52:10.94 ID:sVnuOhe90

SOS団の活動が終わった後、俺は長門だけを部室へ残らせた。

長門「…話」

キョン「ああ、その、なんだ。今日、一緒に帰らないか?」

長門「!…構わない」

キョン「そうか、ありがとな」



古泉「…盗み聞きとはあなたも汚いですね」

みくる「あなたに言われたくありません。…キョンくんはあたしのものですから」

古泉「そうですか、思うのは個人の自由です。お好きにどうぞ」

古泉&みくる「(でもこれでわかった。彼が立ち直った原因は長門さん。
……予想外の展開です。おかげで計画が台無しになってしまいました。
…新しい手段を考えないと)」


88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:53:04.90 ID:sVnuOhe90

俺は長門と一緒に足を進めていた。

キョン「なあ、長門」

長門「なに」

キョン「朝倉…来てるんだろ?」

長門「…そう」

キョン「そっか、やっぱりな。一緒に住んでるのか?」

長門「…そう。今の彼女に勝手な行動をされては困るから」

キョン「そうか。
なあ長門。…あいつケーキとか好きか?」

長門「…わからない」

キョン「そうか。まあ一応買っていっとくか。(あいつには、もう一度礼を
言っとかないとな)」

長門「(…なぜ彼は彼女のことを気にしている)」


89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:54:11.73 ID:sVnuOhe90

長門の部屋

朝倉「(はぁ。外出たいなぁ。でもこれ以上逆らったらまた消されちゃうだろうしなぁ)」

ガチャ

朝倉「おかえりなさーい……ってキョンくんじゃない?!」

長門「連れてきた」

キョン「よう」

朝倉「(えー……キョンくんから来られちゃったら、あたし外に出られないじゃない)」

キョン「えらく嫌そうな顔してるな」

朝倉「別に…」

キョン「これ、昨日の礼だ。よかったらもらってくれ」

朝倉「なに?…あら、ケーキじゃない!
くれるの?」

キョン「ああ、長門と一緒に食ってくれ。」

朝倉「ありがとう。キョンくん気が利くじゃない。(…まぁ今日は別に
出られなくてもいっか)」


90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:54:55.72 ID:sVnuOhe90

長門「…お茶の用意」

キョン「ああ、俺はもう帰るから用意しなくていいぞ、長門。」

長門「…そう」

朝倉「あら?もう帰っちゃうの?」

キョン「ああ、今日はお前に礼を言いにきただけだからな。
…本当にありがとな、朝倉」

朝倉「別にそこまでお礼を言われるほどのことはやってないけどなー。
まぁこちらこそケーキありがとう。キョンくん」

キョン「ああ、じゃあまたな、朝倉、長門。」バタン

朝倉「それにしてもこのケーキ美味しそうー。
またケーキを食べられる事になるとは思わなかったなぁ。これもキョンくんのおかげね」


91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:55:48.06 ID:sVnuOhe90

長門「…聞かせて」

朝倉「え?何を?」

長門「あなたは昨日彼に何をしたの?」

朝倉「なにって、フラれて落ち込んでたからちょっと慰めてあげただけよ」

長門「…そう」

朝倉「でもキョンくん立ち直れててよかったじゃない。
これでまた恋をする気になったかもね」

長門「そういうもの?」

朝倉「そういうものよ。失恋して落ち込んだままなら恋なんてする勇気出ない
わよ。つまり今は立ち直ってたから好機ってこと」


93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:57:25.17 ID:sVnuOhe90

長門「…なら作戦の提供」

朝倉「あ、ごめんなさい。キョンくんの情報また探るの忘れてた。
明日あたしが調べに行くから、もう少し待っててくれる?」

長門「…わざとやっている?」

朝倉「そ、そんなことないわよ。うん」


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:58:38.16 ID:sVnuOhe90

古泉の部屋

森「どうやら、作戦は中止したみたいね」

古泉「……すみません。予想外の出来事がおきたものですから」

森「わかってるわ。彼が立ち直っていたんでしょう?」

古泉「…原因はなんだったんですか?」

森「調査によるとどうやらこの写真に写っている人物が原因のようね」

古泉「これは、彼と……女性?」

森「名前は朝倉涼子。彼の元クラスメート。しかし
事情により転校したとなっていたわ。見覚えは?」

古泉「残念ですが、僕にはわかりません。何者でしょうか?」


96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:00:07.93 ID:sVnuOhe90

森「彼と会った後、例のTFEI端末の住んでいる部屋へと帰っていったらしいわ。
おそらく仲間でしょうね」

古泉「ならば、この女性もTFEI端末の可能性も…」

森「否定はできないわね」

古泉「そういうことですか、つまりこの女性が情報操作で彼を…」

森「それはないらしいわ。どうやら普通に彼を慰めて立ち直らせたと報告が
きたから。そして、新しい報告によると、彼は今日TFEI端末のいる部屋に行った。
おそらく、この女性を使って彼をコントロールする気ね」

古泉「…何者なんでしょう」

森「今のところまだ詳しい事はわからないわね。
わかることはTFEI端末の味方であること。そして」

古泉「我々の敵…ということですね」

森「そういうこと。我々ものんびりはしていられないわ。早急に新しい手段を
見つけ出しましょう」

古泉「わかりました」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:01:17.18 ID:sVnuOhe90

みくるの部屋

みくる「(どうしよう……このままじゃ…キョンくんをとられちゃう…
なんとかしないといけないけど…何もいい方法が浮かばない…)」

みくる「(と、とにかく、上の人に報告して何かいい案をもらうしか…)」

みくる「(……冷静に考えれば…あたしキョンくんになんてことしてるんだろう…
……キョンくんをこっちからその気にさせておいて……こっちから想いを断って…
…あたしは最低ね……きっと罰があたったのかも……
…でも、任務のためだから…あたしがここにいる以上…仕方ないよね…)」


99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 22:02:13.14 ID:sVnuOhe90

キョンの部屋

キョン「…(今朝はまだ少し未練があったが、もう今は朝比奈さんにフラれたショックも完全に落ち着いてきたな。
これも朝倉のおかげだ。…朝倉か。あいつ、実は結構優しい奴だったのかもな。
俺を殺害しようとしたのは恐ろしいが、今はそんな雰囲気はない。そう、昔
クラスにいた委員長な雰囲気だ。…あれはいわゆる過ちだったんだ。もしくは
あれのおかげで改心したんだ。あいつはもう悪い奴なんかじゃない。きっとそうだ。
顔だって美人だ。谷口がAA+ランクと言ってたのもわからんでもない。)」

キョン「…って俺はなんであいつのことばっか考えてんだよ。アホか。
フラれたばっかでもう新しい恋に目覚めたってのか?
だとしたら、俺は自分で思っていたより軽い男だったんだな」

一人で勝手に強がってはいたが、俺は心のどこかで朝倉のことが
気になって仕方がないという気持ちも認めていたんだと思う。
だからこそ、強がって否定しても、頭には朝倉の事が残っていた。

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 22:24:41.22 ID:sVnuOhe90

次の日、SOS団の活動もその後も何事もなく終わり、
俺は自転車で帰宅をしていた。

キョン「(今日は久しぶりに早く帰れたな。といってももう空は暗くなっているが。
…最近朝倉のことが頭に入って仕方がない。ぐっすり寝て心を落ち着かせよう)」

と思ったその矢先、
俺の目の前に現れたのはその俺の頭を悩ませている張本人。朝倉だった。

キキィー

朝倉「やっ。キョンくん」

キョン「…朝倉」

朝倉「今時間ある?話があるんだけど」

キョン「…ああ。構わない」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 22:33:32.93 ID:sVnuOhe90

俺と朝倉は近くの公園のベンチに腰を下ろす。

キョン「話ってのはなんだ?」

朝倉「あのー。なんていうか、キョンくん今好きな人とかいるの?」

キョン「は?!(い、いきなり何を言い出すんだ。こいつは)
…いや、フラれたばっかで恋をするわけないだろ」

朝倉「そうだよね。それじゃあ好きな人のタイプとか好きな女の子の仕草とかは?」

キョン「おい、お前いったい何言ってんだ。なんでいきなり
そんな事を聞く。」

朝倉「んー。ただ気になっただけよ。それで?どうなの?」

キョン「(…お、おい。なんで俺胸が熱くなってんだよ。
まさか、ドキドキしてるってのか?…やっぱ俺はこいつに…)
……自分でもよくわからん。いきなり好きになるからな」

朝倉「それじゃ困るのよ。(新しい作戦考えないといけないし)」

キョン「(こ、困るだって?なんで困るんだよ。もしかして、
こいつは俺に…)
お、お前がなんで困るんだよ」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 22:45:16.37 ID:sVnuOhe90

朝倉「だって知りたいんだもん(じゃないとあたしの仕事終わんないし)」

キョン「(知りたいだって?俺の事が?もしかすると本当に、こいつは俺に…)
どうしても知りたいのか?」

朝倉「うん。どうしても知りたい」

キョン「(…間違いない。こいつの気持ちも、俺の気持ちも…
…まさか両思いになれるとはな)
そうか、なら教えてやる」

朝倉「ほら、やっぱりあるんじゃない。教えて」

キョン「…そうだな。髪が長くて、明るくて、そして思いやりがある女だな」

そう、お前のことだ。朝倉。頼む、気付いてくれ。

朝倉「ふーん、そうなんだ。教えてくれてありがと(…長門さんは思いやりはまだしも髪短いし、性格も
お世辞にも明るいとは言えないなぁ。…これは改善が必要かな。)」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 22:56:54.83 ID:sVnuOhe90

キョン「(やっぱ気づいてはくれないか…。いっそ告白したいが、
万が一フラれた時が怖すぎる。臆病になっちまってるな…)
ああ、構わないさ」

朝倉「うん。ありがと。(それにしても長門さん、いつまで隠れてあたしの監視してるんだろう。
そんなにあたしが命令に背くと思ってるのかなぁ。まぁ確かに背くけど)」

キョン「(…今日は諦めるとするか。また気持ちが上向いて出直そう)
じゃあ、今日はこの辺で帰るな」

朝倉「え?あ、ちょっと待ってよキョンくん!」ガシッ

キョン「!?」

朝倉はベンチから立ち上がろうとした俺の腕をつかみ、止めた。

朝倉「あのー。もうちょっと一緒にいない?(せっかく外に出れたんだもん。
こうなったら長門さんが帰るまでここにいて帰ったあと自由行動にしましょ)」

キョン「朝倉…」

朝倉「…ダメ?」

キョン「…いや、俺は別に構わんが…(こいつも俺と一緒にいたいのか?…なら、もう確実なんじゃないのか…?)」

朝倉「本当?!ありがとキョンくん!(やった!これでもう少しここにいれるわ!)」


124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 23:11:41.60 ID:sVnuOhe90

そして俺と朝倉は2人ベンチに座り、たわいもない話を続けていた。

朝倉「でも、なんかごめんね?キョンくん。
わざわざ引き止めちゃって。(そして自由行動の為のダシに使っちゃって)」

キョン「…いや、俺もお前といるのは楽しい」

朝倉「そう?それならいいんだけど」

そして話すことも段々となくなっていき、2人の間には沈黙が流れ始めていた。

朝倉「(まだいるなぁ。あたし本当に信用されてないんだなー。…あっ。そうだ、
別に待たなくてもキョンくんに連れていってもらえばいいんだ。
それならキョンくんが行きたがっていたからって言い訳もできるし。)」

キョン「(…こ、これは手をつないじまってもいいんだろうか。
自分から一緒にいたいって言ったんだ。それくらいは許してくれるよな?)」

俺は緊張しながら朝倉と手を繋ごうと自分の手を伸ばす。そして

ギュッ

キョン「…は?」

朝倉と手をつなぐことができた。だが、俺は喜びの前に驚きの感情が出てしまった。
そう、なんと俺の方からではなく、朝倉の方から繋いできたんだ。

朝倉「ねえ、キョンくん。よかったらこれから一緒に遊びに行かない?」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 23:21:31.90 ID:sVnuOhe90

キョン「え?俺と、か?」

朝倉「うん。よかったらなんだけど(よく考えたら明日もキョンくん学校だろうしね。
さすがに無理はさせちゃいけないよね)」

キョン「…いや、行こう」

朝倉「本当?!でも、学校大丈夫なの?明日もあるんでしょ?」

キョン「構わん。ただでさえ聞いてない授業時間が睡眠時間に変わるだけだ」

朝倉「えー。ダメよキョンくん。授業は聞かなきゃ」

キョン「…じゃあ行かないのか?」

朝倉「……キョンくんがいいなら行くけど」

キョン「じゃあ決まりだ。どこに行きたい?お前の行きたい所にいこう」

朝倉「本当?!キョンくんはいい人だね」

キョン「そんなことはないさ。よし、じゃあ行こう」

そして俺と朝倉は手をつないで朝倉の望む場所へと遊びに回った。

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 23:36:16.85 ID:sVnuOhe90

キョン「ふう、結構遊びまわったな」

食べ歩き、ボーリング、カラオケ。朝倉は目を輝かせながら遊びまわり、
俺はその朝倉の満足そうな笑顔が見れるのがとてもうれしかった。

朝倉「あっもうこんな時間なんだ…(ホントはまだまだ遊びたいけど、これ以上はキョン
くんに悪いわね)」

キョン「楽しい時間ってのはあっという間に過ぎるもんだな」

朝倉「うん。ホントにそうね。それじゃあ今日はこの辺にしとこっか。
今日はありがとね、キョンくん」

キョン「いや、俺の方こそありがとな。楽しかった」

朝倉「うん、じゃあまた今度(もうこんなに遊べることもないだろうしね。
いい思い出になったわ)」

キョン「あ、おい朝倉。
……よかったら、また今度一緒に遊ばないか?」

朝倉「え?いいの?」

キョン「ああ、お前がよければだが」

朝倉「もちろんOKよ。じゃあまた誘ってね。(やったー!キョンくんから誘ってくれたら
あたしは外に出る理由ができるわ。しかもキョンくんと遊ぶの楽しいし。一石二鳥ね)」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 23:42:29.86 ID:sVnuOhe90

そうして朝倉と別れた俺は、自分の部屋で今日の出来事を思い出していた。

キョン「(朝倉涼子……まさか、一度殺されかけた相手に恋をするとはな…
だが、今日一緒に遊んではっきりとわかった。俺は朝倉が好きだ。
それを証拠にあいつといる時、朝比奈さんの時と同じ気持ちになった。
ずっと一緒にいたいという…
だが…情けないが…告白するのが怖い…
…あいつにフラれでもしたら…俺は今度こそ立ち直れそうにない…
どうすりゃいいんだ…朝倉…お前は俺の事をどう想ってるんだ…
…俺の事を想ってくれていると…期待してもいいのか……?
…教えてくれよ……朝倉…)」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/24(木) 23:50:42.05 ID:sVnuOhe90

長門の部屋

長門「…遅い」

朝倉「いや、あのね、キョンくんが遊びに行こうって言ってくれたからね、それでね…」

長門「……」

朝倉「…ごめんなさい。あたしから誘いました」

長門「…彼の情報は?」

朝倉「その辺はバッチリよ。キョンくんはね、髪が長くて、明るくて、思いやりのある
女の子が好きみたいよ。後はあなたがそのキョンくんの理想に女性になれば完璧よ」

長門「…」

朝倉「…え?なに?」

長門「彼の条件に全て当てはまる」

朝倉「あたしが?」

長門「…」コクリ

朝倉「まっさかぁ。そんなはずないわ。あたし別に思いやりなんてないし、
そこまで明るいわけでもないし」

長門「……そう。なら、作戦の提供を希望」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 00:14:46.97 ID:NygSRU1P0

古泉の部屋

森「またTFEI端末が動いたわ」

古泉「本当ですか?」

森「ええ。昨日話した朝倉涼子と彼が一緒にいたところを目撃したと報告があった」

古泉「朝倉涼子…どうやら彼女はあのTFEI端末の切り札のようですね」

森「こんなにまで簡単に彼と親しくなれるのに最初から出してこない
ところを見るとそのようね。どうやら相手も本気になってきたらしいわ」

古泉「しかし、どうするんですか。彼がその朝倉涼子に恋をしたりすれば、
それこそまずい展開になるのでは?」

森「ええ、それが一番危険な展開よ。
でも慌てないでいいわ古泉。切り札というものは、最後までとっておいたものが勝つのよ」

古泉「我々にとっての切り札……」

森「そう。でもそれは使うにはまだ早いかもしれない。
だからあなたは彼を徹底的に監視し、彼の心情を度々報告しなさい。
いいわね?」

古泉「はい、わかりました。森さん」

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 00:20:51.47 ID:NygSRU1P0

みくるの部屋

みくる「そ、そんな…上からの指令が来たのはいいけど…
…こんな指令無理です…」

みくる「……でも、やらないといけないんだよね…
……それに、このくらいしないともうキョンくんは手に入らないって
ことだよね…」

みくる「……あたし、頑張ります。…あたしたちの望む未来のために…
なんとしてでもキョンくんを手に入れます…」

240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 20:07:59.69 ID:NygSRU1P0

次の日

キョン「(…今日も朝倉に会いに長門の家へ行くか…
いや、でもあんまり頻繁に行き過ぎると長門に迷惑だしな…)」

ガチャ

「キョンくんおはよっ!」

キョン「……」バタン

部屋の中で理解不能な現象が発生していたため一度部室を出て部屋をたしかめる。

キョン「…うん。文芸部だよな。
……じゃあ…」

ガチャ

「キョンくんどうしたのよ?出たり入ったりして」

キョン「…あー……その、なんだ。
…誰だよお前」

241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 20:16:05.97 ID:NygSRU1P0

「?誰って、私よ。長門有希」

キョン「…うん。その顔からすると長門だな」

一体何の真似だ?というかこいつは本当に長門か?
俺の知ってる長門は無口で髪が短い女だ。
だが、この自称長門はやけに明るく、しかも髪が長い。サラサラのストレートだ。

長門「どう?この髪?似合う?」

俺はあまりの違和感にしばらく言葉を失っていた。
そして少し正気に戻ったところでようやくこの言葉が出せた。

キョン「何をやったのか知らんが似合わん。いつもの長門に戻ってくれ」

長門「…了解」

一瞬で元に戻る長門。その辺は長門らしいな。しかし今見逃せないものもあったぞ。

キョン「性格もだが今髪も一瞬で元に戻ったんだが」

長門「頭髪の成長能力の改ざん」

そんなこともできるのかよ。もはや何でもありだな。

242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 20:26:21.68 ID:NygSRU1P0

キョン「だがやっぱりその方が長門らしくていいと思うぞ」

長門「…そう」

キョン「なんであんなことやったんだ?イメチェンか?」

長門「あなたがあの姿が好みという情報を聞いたから」

キョン「(?誰にだ?さっきの長門は髪が長くて明るくて…
……あいつしかいないな)
朝倉に聞いたのか?」

長門「…そう」

キョン「(あれは朝倉のことだったんだが)
そっか、俺があの姿が好みって言ったからわざわざやってくれたのか。
ありがとな、長門」

長門「(…見るところ彼の様子に変化はない。…作戦失敗?)」

キョン「ところで、朝倉は元気にしてるか?…昨日会ったばっかで聞くのもアレだが」

長門「元気。(なぜ彼は朝倉涼子の話題を出した?彼は朝倉涼子が気になっている?
…朝倉涼子による恋をした時の様子は相手が気になる様になるとのこと。…つまり彼は彼女に恋をしている?)」

245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 20:37:58.06 ID:NygSRU1P0

ガチャ

古泉「こんにちは、お二人とも」

キョン「ああ」

長門「……」

古泉「もう完全に立ち直っている様ですね。
あなたの回復力には恐れ入ります」

キョン「まあな。ある奴に助けてもらったおかげだ」

古泉「…それは朝倉涼子さんのことですか?」

長門「!!!」

キョン「なんだお前、朝倉を知ってんのか?」

古泉「…ええ、まあ。確かここの生徒でしたよね。
事情により転校なされたとか。でも帰ってきていたのですね」

キョン「(よく知ってるな。面識があったのか?)」

長門「(…彼女を知られてしまった。やはり彼女を外に出さすべきではなかった)」

古泉「(…まずは敵の切り札の情報を手に入れるところから始めるとしましょう)」


247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 20:45:25.48 ID:NygSRU1P0

キョン「(…ん?ちょっと待てよ)
なんでお前は俺が朝倉に助けられたのを知ってるんだよ」

古泉「すみません、実はあの時僕も散歩をしにきていまして。
その時通りかかったんです」

キョン「この野郎。見てやがったのか」

古泉「すみません、見るつもりはなかったのですが」

キョン「……じゃあ、お前まさか俺が朝比奈さんにフラれるところも」

古泉「いえ、そこは見ていません。僕が見た時は既にあなたは朝倉さんと一緒
でしたから(まあ、本当は見たのは僕ではなく機関の方で、しかも最初から最後まで見てるのですがね。)」

キョン「…くそっ。恥ずかしいところを見られちまった」

古泉「はは、そんなことはないですよ」

長門「(嘘。古泉一樹はおそらく彼の監視をずっと行っていた。
つまり始終彼の様子を知っているはず。……迂闊。)」

251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 21:03:49.17 ID:NygSRU1P0

古泉「それで、彼女はなぜ戻ってきたのに学校へ姿を見せないのですか?」

キョン「そんなん知らん。あいつにも何か事情があるんだろうよ(あいつが長門の仲間というのは
隠さねばならん。知られて学校の奴に口外しでもされたら証拠隠滅としてあいつはまた消されるかもしれん。
…それだけはダメだ)」

古泉「そうですか。…それでは、彼女とあなたはいったいどういう関係なのでしょう?」

キョン「ただの元クラスメートだ。それ以上でもそれ以下でもない」

古泉「ほう、そうですか。でもあなたは彼女に興味を持っているのでは?」

キョン「!!そんなのお前には関係ないだろ」

古泉「(この反応、どうやら森さんの言う危険な展開のようですね。)」

長門「(…彼を揺さぶって情報を引き出している。でも止めるのは不自然。
私と彼女の関係も明かすことになる)」

254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 21:17:46.48 ID:NygSRU1P0

そしてSOS団の活動後、俺は長門にこっそり部屋に行ってもいいかと尋ねたが、
今日は日が悪いとのことで断られ、素直に帰ることにした。

長門「…(…古泉一樹がどこまで知っているのかはわからない。
でもできる限り彼女を隠すべき)」

長門は早歩きで自宅へと向かっていた。しかし

古泉「……そんなに急いで、どこへ向かわれるのですか?」

長門「…帰宅」

古泉「ほう、朝倉涼子に何か注意でもしなければならないことが?」

長門「!!……そんな人物は知らない」

古泉「…ふふ、長門さん。あまり我々機関の情報力を舐めない方がいいですよ」

長門「……」

古泉「あなたのお仲間でしょう?朝倉涼子は。彼女を使って
彼の心を奪うつもりだったのでは?」

長門「…言う必要はない」

古泉「言わなくても結構です。どうせ情報は入ってきますから。
彼女を我々の情報網であるこの地域に外出させたのがあなたの敗因でしたね」

258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 21:40:57.57 ID:NygSRU1P0

長門「……」

古泉「なぜ転校生だった彼女がここに戻ってきたというのに
学校に戻らないのですか?違う学校にでも通っているのですか?
そしてなぜいきなり戻ってきたのですか?」

長門「…時間の無駄。帰る」

古泉「……理由は彼女もTFEI端末だから、らしいじゃないですか」

長門「!…そこまで知られていたのは予想外…」

古泉「(最後はただのハッタリのですが、わざわざ認めて下さいましたね)
それで、どうするのですか?僕を消すとでもいうのですか?」

長門「……正解」

古泉「……いいのですか?僕は涼宮さんに選ばれた人間なのですよ?」

長門「仕方ない。緊急事態の時の情報改ざんは許可されている」

260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 21:57:24.53 ID:NygSRU1P0

古泉「僕を消したあと、彼女から僕の情報を消去するのですか?」

長門「そう」

古泉「ふふっ…ははははは!とんだ笑い話ですね!
涼宮さんの観測をするためにわざわざ来た者が、人工的に涼宮さんの
記憶を改変して観測の意味を失くそうとしているのですから」

長門「……多少の損害は覚悟の上」

古泉「多少?あなたが涼宮さんの記憶をいじる時点で既に観測の意味は
なくなっているのですよ?涼宮さん本来の思考は失われるわけですからね」

長門「……」

古泉「それに、僕を消したところでまた新たな組織の者が涼宮さんの
監視に入るまでです。機関としてはダメージなど皆無に等しいのですよ」

長門「……」

古泉「……さあ、そろそろ認めたらどうなんです?敗者ということを」

長門「……降参」

古泉「……ふふ、それが賢明です。それでは敗者として僕の指示に
したがってもらいましょうか」

262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 22:12:08.44 ID:NygSRU1P0

古泉「(しかしこんなに簡単に敗者と認めるとは…
それほどまでに切り札に賭けていたということでしょうか)」

長門「……指示とは、なに」

古泉「それはもちろん、彼の取得を諦めて頂くことです」

長門「……」

古泉「ですが、涼宮さんの監視は続けてもらっても構いません。
あなたもいないと、涼宮さんは不満を覚えますからね」

長門「……了解」

古泉「それと、もう一つ」

長門「……なに」

古泉「……あなたの切り札である朝倉涼子。
彼女を消し去って下さい。あれは我々にとって邪魔な存在です」

長門「……」

268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 22:32:52.39 ID:NygSRU1P0

長門「……了解。(…古泉一樹の機関の消滅は、情報がない為不可能。
新しい有効な手段は発見できない。…抵抗する術はない)」

古泉「(ふふ、これでようやく一つの勢力を潰すことができます。
機関の情報力に感謝するしかないですね。そしてあの未来人は彼に見放された。
…我々の勝利の時が近づいてきていますね)」

古泉「では、朝倉涼子の居場所へと案内してもらいましょうか。
彼女の消滅をこの目で確かめるために」

長門「…わかった」

269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 22:38:00.87 ID:NygSRU1P0

ガチャ

朝倉「おかえりなさーい。…あれ?お客さん?」

古泉「はじめまして、古泉一樹と申します」

朝倉「へえ、かっこいいね」

古泉「ありがとうございます。…それでは長門さん。早速始めて
下さい」

長門「……」

朝倉「え?始めるって何を?」

271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 22:51:56.52 ID:NygSRU1P0

長門「…あなたを消去する」

朝倉「え?な、なんで?」

古泉「申し訳ありません、僕もこんなことは望んではないのですが、
残念なことにあなたは我々の障害なのですよ」

朝倉「…我々?」

長門「……古泉一樹は私たちの敵勢力である機関の一員。
その機関である彼にあなたの存在が見つかった」

朝倉「…そっか。バレちゃったんだ。
…それで長門さんに味方するあたしが邪魔だってことね」

古泉「理解が早くて助かります」

朝倉「…それじゃあ、口封じに殺しちゃう?」

長門「……ダメ。それは涼宮ハルヒの観測に支障が出る。
そして彼を殺害したところで敵の機関には影響はうかがえない」

朝倉「…そっか。じゃあもう打つ術なしってわけね」

273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 23:03:28.18 ID:NygSRU1P0

朝倉「古泉くん?だっけ。なんであたしの存在がわかったの?」

古泉「我々機関の情報網です」

朝倉「そっか。つまり勝手に外を出歩いたあたしの自業自得ってわけね。
…ごめんなさい長門さん。たいしたお役に立てなくて」

長門「…あなたは十分役に立った」

朝倉「そんなことないわ。結局キョンくんに恋をさせることが
できなかったし。何もしてないわよ」

長門「あなたの情報は役に立った。おかげで少し恋に関する情報が
理解できた」

朝倉「本当?じゃああとはあなただけでもキョンくんを恋に
落とせれるわね。頑張って」

長門「本当は私より他に既に適任がいた。でも気づくのが遅かった。
古泉一樹の指示で私はもう彼を取得することはできない。…残念」

朝倉「…そうなんだ。せっかくここまで頑張ってきたのに…
…これもあたしのせいね…」

古泉「?(いまいち話の流れが読めませんね)」

275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 23:13:39.99 ID:NygSRU1P0

朝倉「それで、適任って誰だったの?」

長門「…あなた」

朝倉「え?あたし?」

古泉「……そういうことでしたか。
まさかあなたたちが気づいていなかったとは予想外でした」

朝倉「どういうこと?」

古泉「せっかくですから教えてあげますよ。彼はあなたに恋をしていたのです。
だからこそあなたは我々にとっての障害だったのですよ」

朝倉「え?えぇ?!キョンくんがあたしのことを?」

古泉「ええ、前々から怪しかったのですが、今日それが確認されました。
ですがその障害をその日のうちに排除できるというのですから、効率が良くて助かります」

朝倉「そうだったんだ…。キョンくんが…」

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 23:22:11.92 ID:NygSRU1P0

古泉「それでは、長門さん。お願いします」

長門「…」

朝倉「…うふふ、もうちょっとこの世界にいたかったなぁ…」

長門「…」

古泉「……何をしているのですか。早くしてください」

長門「…」

古泉「……いい加減にして下さい。あなたは僕に敗れたのです」

ガラッ

キョン「いい加減にするのはお前だ古泉。朝倉を消せだと?
そんなことさせるか」

古泉「!!!!な、なぜあなたがここに?!」

朝倉「え?!キョンくん?!」

長門「……作戦成功」

284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 23:38:35.42 ID:NygSRU1P0

古泉「どういうことですか?僕を謀ったとでも…」

長門「…あなたが彼から朝倉涼子の情報を聞き出していたあたりからこの事態の予測はしていた。
彼の誘いを一度断ったのはあなたが見ている可能性があったため。だから携帯電話のメールで彼にここへ来て隠れるよう
言った」

キョン「最初はよくわからんかったが、これでようやくはっきりとわかった。
この最近の争いの原因はお前だったんだな。古泉」

古泉「……ふふふ…はは……はははははははははははははははは!!
……あまりにうまくいくからおかしいと思ったんですよ…どうやら僕は少し浮かれて冷静では
なかったようですね」

キョン「おい、笑ってないでなんとか言えよ!朝倉が障害ってのは
どういう意味だ!」

古泉「…ふふ、そのうちわかる時が来ますよ。
……僕はまだ諦めてはいませんから。それではまた」ガチャ バタン

キョン「おい!待て古泉!」ガチャ

285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 23:44:18.56 ID:NygSRU1P0

キョン「……いない…どこ行きやがった…あの野郎…」


古泉「…すいません森さん。わざわざ迎えに来ていただいて」

森「……あれほどいかなる時も気を抜いてはダメと教えたでしょう?古泉」

古泉「…すみません」

森「これは懲罰ものよ。お仕置きは覚悟しておきなさい。」

古泉「はい…」

森「(……しかし、この状況は本当にマズいわね。
…とうとうこちらも切り札を切るときがきたわね)」

297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/26(土) 01:31:48.93 ID:rBvtzQpI0

ごめんいきなり友達来て書けなかった。

キョン「ちっ……古泉の野郎、明日会ったら覚えとけよ」

朝倉「えっと、あの、キョンくん?」

キョン「朝倉……」

朝倉「……えーと、冗談だよね?彼を騙すためにやってたんだよね?」

キョン「冗談なんかじゃない。俺はお前が好きだ」

朝倉「…長門さん。これはどうすれば…」

長門「…」バタン

朝倉「(えー!!外出ちゃった〜!)」

キョン「朝倉…」

朝倉「(ど、どうしよう…)」

300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/26(土) 01:46:56.32 ID:rBvtzQpI0

キョン「朝倉は、俺のことどう思ってんだ?」

朝倉「ど、どうって…(正直なところ、どうとも思ってないのが本音なんだよね…
でも長門さんのためには断っちゃまずいわよね…)」

キョン「…お前の正直な気持ちを教えてくれ」

朝倉「…(キョンくん、ちょっと身体震えてる。やっぱり失恋の時の記憶が残ってるんだ。
そう思うとちょっとかわいそうだな。それに、キョンくんと遊ぶのは楽しかったし…)」

朝倉「…うん。あたしも好きだよ」

キョン「ホ、ホントか?!」

朝倉「嘘なんてつかないわよ」

キョン「…朝倉!」ギュッ

朝倉「ちょ、ちょっとキョンくん!そんな強く抱きしめないでも、って痛い痛い!」

キョン「……よかった…本当によかった…」

朝倉「……よしよし」

303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/26(土) 02:18:27.57 ID:rBvtzQpI0

俺は朝倉に頭を撫でられながらずっと朝倉を抱きしめていた。

キョン「…すまん。もう大丈夫だ」

俺は朝倉から手を離す。

朝倉「落ち着いた?」

キョン「ああ、おかげさまでだ。ありがとな、朝倉」

朝倉「別にこのくらいならどうってことないわ」

キョン「…朝倉…俺、できる限りお前を大事にするから…だから…」

朝倉「……なんかそういうのキョンくんらしくないわよ?
いつもみたいに「まあ、もうちょっと胸があれば完璧だったな」くらい言わないと」

キョン「お前はいつも俺がそんなこと言うと思ってんのか?」

朝倉「違うの?キョンくんって結構皮肉屋っぽいイメージがあるから」

キョン「さすがにそこまでひどいことは言わん」

朝倉「そっか。……ねえ、キョンくん」

キョン「なんだ…」

チュッ

額に柔らかく暖かい感触が伝わった。

304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/26(土) 02:29:38.21 ID:rBvtzQpI0

キョン「なっ!あ、朝倉!?」

朝倉「元気がでるおまじない。
なんかキョンくんまだ元気なさそうだったから」

キョン「…朝倉」

朝倉「元気出た?」

キョン「ああ、おかげで絶好調だ」

朝倉「そっか。それはよかったわ」

キョン「ああ。…今日はもう遅いから帰るな?」

朝倉「うん。じゃあまたね」

キョン「ああ。またな」ガチャ バタン

長門「…」

キョン「すまんな長門。空気読ませてしまって」

長門「構わない」

キョン「…そうか。まあまた今度礼はさせてもらうさ。それじゃあな」

長門「…そう」

長門「(現在の状況、良好)」

307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/26(土) 02:59:34.94 ID:rBvtzQpI0

みくるの部屋

みくる「準備は整った…あとはキョンくんを連れてくるだけ…
…もう絶対に失敗は許されないわ…」

切り札を切る決意をした古泉所属の機関。
朝倉涼子の活躍で戦局を一気にひっくり返した長門。
そして未来人朝比奈みくるの最後の手段。

涼宮ハルヒをコントロールできる一人の男をめぐった争いは終盤へと差し掛かろうとしていた。

2 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 16:53:49.01 ID:jJLJN4U0

あれから数日がたち、俺は毎日のように朝倉に会いに長門の部屋へと寄っていた。
あの日以来、古泉はSOS団に姿を現していない。
ハルヒによるとインフルエンザにかかってしばらく来れそうにないそうだ。
だが俺にはそれが嘘だとはっきりと分かっている。
奴は「まだ諦めない」と言っていた。一体何を諦めていないのか、奴の目的は何なのか。
なぜ奴、いや、「機関」にとって俺が朝倉に恋をしたのがまずかったのか、そして奴が次に何を企んでいるのか、俺には皆目見当などつかなかった。

キョン「…なあ、朝倉」

俺は朝倉の膝の上に頭をおき、見上げる様に朝倉の顔を見る。

朝倉「どうしたの?キョンくん」

朝倉は俺の耳穴の掃除をしているため、視線を合わすことなく
返事を返す。


3 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 16:54:52.11 ID:jJLJN4U0

キョン「お前は、何か知らないのか?何で古泉がお前を消そうとしていたのか」

朝倉「…知らない。だからあたしもびっくりしたんだもん」

そうだ、確かに俺が違う部屋に隠れて古泉と長門の話を聞いた時、
朝倉はびっくりした声をしきりに出していた記憶がある。
…だが、一つ聞き逃せない言葉もあったんだ。

キョン「…お前、長門に俺を恋に落とせるって言ってたよな。
…長門は俺のことが好きだったのか?」

その言葉を発した途端、朝倉の手の動きが止まった。


4 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 16:56:11.14 ID:jJLJN4U0

朝倉「…そうなの。だから本当はあたしは長門さんとあなたを
くっつけるために呼び出されたの(本当は知らないけど)」
キョン「…そうだったのか」

朝倉が呼び出されたのはそのせいだったのか。

キョン「…だとしたら、長門に悪いことしちまったな」

朝倉「うん、だからあたしも迷ったんだけど…
やっぱり自分の気持ちには嘘はつけなかったわ」

キョン「朝倉…」

朝倉「キョンくん…」

そして俺と朝倉は唇を合わせる。
とても幸せで、愛しい。いやなことや悩んでいることもこの時だけはすべて忘れていられた。


5 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 16:57:09.10 ID:jJLJN4U0

キョン「それじゃあ、帰るな。長門にもよろしく言っておいてくれ」

朝倉「うん、またねキョンくん」

バタン

キョン「…いつもすまないな、長門」

長門「構わない」

部屋を出たすぐ傍には長門が立っている。
最近長門は俺がここへ来る時は必ずここで待機している。
空気を読んでくれるのはとてもありがたいが、家主を追い出して
2人になるというのは毎度ながら気が引けていた。


6 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 16:58:23.25 ID:jJLJN4U0

キョン「…迷惑かけちまうから、俺毎日来るのはやめとくな」

長門「構わない。あなたが来たいときにくればいい」

そうは言ってくれるが、流石にそういうわけにもいかない。

キョン「そういうわけにもいかないさ、家主を追い出して会うなんて
最低すぎる。今までは甘えさせてもらったが、
もうこれ以上はさすがに悪い」

長門「…もう彼女に飽きた?」

キョン「そういうわけじゃない。むしろ会うたびに好きになる。
ただお前に悪いと思っただけさ。今まですまなかったな、長門」

長門「…そう」

本当は朝倉にあの事を聞かなければもう少しここへ来続けていたんだろう。
だが、なぜ長門がここまで俺によくしてくれていたのかという疑問が、
そういう理由だったのかと理解できた途端、
俺はすごく長門に悪いことをしてしまっていることにようやく気付けた。


キョン「ああ、今度お礼に何か好きなものでもおごらせてくれ。じゃあまたな」

そして俺は長門の住んでいるマンションから離れていく。


7 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 16:59:19.04 ID:jJLJN4U0

長門「…彼に何か言った?」

朝倉「え?どうして?」

長門「いつもと様子が違った」

朝倉「あぁ、なるほど。
…ねえ、長門さん。あなた本当はキョンくんの事好きだったんでしょ?
その気持ちを確かめて恋を成就させたかったからあたしを呼んだんでしょ?」

長門「…違う。目的のため」

朝倉「目的の為なら違う方法はいくらでもあったじゃない。
だいたい情報操作すれば簡単にできちゃうんだし」

長門「私的の理由で情報操作を行うのは得策ではない。
本来の入手できる情報と違いが生じる」

朝倉「あたしが聞いてるのはそんなことじゃないの。
なんで恋をさせる方法を選んだのかっていうこと」


8 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:00:14.17 ID:jJLJN4U0

長門「…元々は朝比奈みくるの手段。それが有効だったから引用した。それだけ」

朝倉「…本当にそれだけ?
あたしキョンくんの事別にどうとも思ってないから
長門さんが代わりに付き合ってもらうようにしても大丈夫よ?」

長門「うまくいっている作戦を変更するのは愚か。
このままあなたは彼を愛させて、我々の目的に従うように
してくれればそれで構わない」

朝倉「そう?それならそうさせてもらうけど…」

長門「……彼をよろしく」

朝倉「!
…わかったわ。あなたの為にも、何としてもキョンくんを
コントロールしてみせる。もう時期的には大丈夫なはずよ」

長門「わかった。なら彼にこう伝えてくれればいい」

朝倉「うん。わかったわ。(キョンくん、悪いけどこれからあなたをずっと利用させて
もらうわね。長門さんと違ってあたしは貴方に恋愛感情は抱いていないから、非情に
いかせてもらうわ)」


9 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:01:27.10 ID:jJLJN4U0

キョンの部屋

キョン「(…いかんな。長門に悪かったからしばらく会いには行かないと
言ったが…もう会いたくなってきちまった。
なんとかあそこ以外で朝倉と会えないのか…
…いや、無理だろうな。「機関」の奴にきっと監視されて
なんかされちまう。ただでさえあの部屋の中の窓という窓を
カーテンで閉め切った後、特別な空間みたいなのを作るくらい
用心してんだ。外なんて出たら一発だ。
…はあ、なんだかうまくいかないもんだな。俺の恋は)」

人間ってのはつくづく欲張りな生きもんだ。幸せになってもまた新しい幸せを
求めたくなっちまう。
俺は古泉に対するものとかとは違う、いわゆる幸せな悩みを抱えたまま、眠りについた。


10 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:02:21.17 ID:jJLJN4U0

そんなこんなで朝倉に会いにいかなくなってから3日がたった。
会いたいのは山々だ。そろそろ会ってもいいだろうとも
思った。しかしどうしても気が乗らなかった。
そう、おそらく長門に気を遣わせる姿が見たくなかったんだろう。


そして授業中の教室

キョン「…はあ」

俺はやりきれぬ想いに自然と溜息を吐いてしまう。

そしてそれと同時にあいつの近くで溜息を吐いたらどうなるかを思い出し、
すかさず後ろにいるハルヒに顔を向ける。

ハルヒ「…」

しかしハルヒは無反応で、ぼんやりと空を眺めている。
おそらく俺の溜息など聞こえちゃいなかったんだろう。


11 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:03:15.23 ID:jJLJN4U0

SOS団部室。

古泉のいないSOS団の活動も終わり、部室には現在俺と長門と朝比奈さんがいる。

キョン「(…ん?そう言えばハルヒのやつ、最近やけに早く帰るな)」

現在の時刻は午後5時。普段のあいつからは考えられない活動終了時間だ。
あいつが早引きし始めたのは確か古泉が学校を休み始めてからだ。
やはりあいつは5人揃わないと気が乗らないんだろうか。
ならばあの時ぼーっとしてたのもそのせいだろうか。

「あ、あの…キョンくん」

そうやって考えていると、後ろから天使のような声の持ち主が俺に話しかけてきた。

キョン「…え?あ、はい。なんですか?朝比奈さん」

思えば朝比奈さんと会話したのも久しぶりな気がした。
おそらくまともに会話をしたのなんて俺が告白した日以来だろう。
まあ俺は朝比奈さんをなるべく思い出さないよう避けていたし、
朝比奈さんもそれを察知してか話しかけてこなかったし、
なにより最近俺は団活が終わればすぐに長門の部屋へ向かっていたから無理はない。


12 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:04:35.88 ID:jJLJN4U0

みくる「あ、あの…キョンくん今日…ひまかな…?」

暇と言えば暇だった。俺は今日も長門の部屋に行くつもりはなかったから
家にとっとと帰ってゴロゴロしてやろうと考えていたくらいだったから。
それに、今となっては俺には最愛の恋人もいるため朝比奈さんへの抵抗は
ほぼなくなっていた。

キョン「今日ですか?ええ、大丈夫ですけど」

だから俺はYESの返事をした。
なにせ朝比奈さんは俺をフったんだ。今更俺に特別な感情を抱いているはずがない。
だから用といっても未来関係とか仕事関係の用だろう。俺はそんな軽い考えだった。


13 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:05:38.65 ID:jJLJN4U0

みくる「本当?!じゃ、じゃあ今日ちょっと付き合ってもらえるかな…?」

キョン「ええ、いいですよ」

グイッ

そう返事をした途端俺は後ろから制服の袖を引っ張られた。
朝比奈さんは俺と向かい合っている。なら犯人はもう確定だ。

キョン「どうしたんだ?長門」

長門「…言ってはダメ。あなたには恋人がいる」

長門は首を横に振り、言葉と行動で俺に行くなという合図を送る。

みくる「(恋人…?)」

キョン「そうだな、長門。けどこれは別にデートをするわけじゃない。
大体朝比奈さんは俺をフッたんだ。そんな感情で誘っているわけじゃない」

長門「…」

キョン「俺は困っている仲間を手伝いに行く。それだけだ。
違うか?」

長門「…ダメ」

説得しようとしたが、長門は変わらずにNGサインだった


14 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:07:08.57 ID:jJLJN4U0

みくる「そうですよ長門さん。あたしはそんなつもりでキョンくんを
誘ってるわけじゃありません。ただキョンくんに助けてもらいたいことが
あるだけです」

長門「…それはどういう用件?」

みくる「そ、それは…禁則事項です」

禁則事項…やはり未来関係のことなんだな。なら別に助けに行っても問題はない。

キョン「大丈夫だ長門。俺の気持ちは変わったりはしない。
俺を信用してくれ」

長門「…彼女が会いたがっている」

キョン「…あいつが…?」

その長門の言葉に俺の心は一気に揺れ動いた。
最愛の恋人、朝倉が俺に会いたがっている。
そう考えると俺は朝倉に無性に会いたくなってきた。

みくる「そ、そんな…キョンくん…」

朝比奈さんは寂しそうな表情で俺を見つめる。

キョン「…すまん長門。やっぱり今日は朝比奈さんを優先させてもらう。
先に行くと言ってしまったしな」

俺は結局朝比奈さんを選ぶことにした。だが、決して俺の想いが変わったわけではない。
むしろ朝倉には非常に会いたい。しかし会えばまた長門に気を遣わせてしまう。しかも長門は俺のことを想ってくれていたらしい。それを知って以来、俺はどうしても朝倉に会うことに躊躇してしまうようになっていた。

15 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:08:01.47 ID:jJLJN4U0

長門「…そう」

キョン「悪いな。あいつにはよろしく言っといてくれ」

みくる「あ、あの…キョンくん」

キョン「ええ、行きましょう朝比奈さん。どこへ行くのかは知りませんが」

みくる「は、はい!」

長門「(…彼は何故最近彼女と会おうとしない…?
…彼女への興味がなくなった…?)」


16 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:09:34.07 ID:jJLJN4U0

長門の部屋

朝倉「おかえりなさーい」

長門「…彼に何かした?」

朝倉「え?いえ、何もしてないわよ。というか最近会ってないんだから何も
しようがないしね」

長門「…彼があなたに興味を失いかけている可能性がある」

朝倉「キョンくんが?なんで?」

長門「…わからない」

朝倉「うーん。あたしが特に愛してないってのがバレちゃったのかな。
それともあたしに飽きちゃったとか。
どっちにしても、いきなり会いに来なくなるなんて、結構キョンくんって薄情なんだ」

長門「…なんとかして彼を取り戻して」

朝倉「取り戻してって、キョンくん浮気でもしちゃってるの?」

長門「彼は今日朝比奈みくると行動を共にしている。
朝比奈みくるが彼を再び誘惑する可能性は高い」

朝倉「キョンくんはやっぱりその人のこと忘れられなかったのかな?」

長門「わからない。でもあなたに会いに来ていた事を考えると
少なくとも彼は朝比奈みくるを忘れようとはしていた」

朝倉「そっか。でも結局あたしはその人には勝てなかったってわけね」

長門「…わからない」


17 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:10:26.48 ID:jJLJN4U0

朝倉「ちなみにキョンくんとその朝比奈さんって人はよく話をしていたの?」

長門「私の知っている限りではしていない。今日は久しぶりに会話をしていた」

朝倉「(だとしたらおかしいわね。キョンくんがここへ最後に来たのは3日前。
でもその朝比奈って人と会話をしたのが今日が久し振りだったならキョンくんは
その2日間はどうしていたというの?あたしと朝比奈さんどっちを愛しているのか悩んでいたのかな?でもだとしたら急すぎるわ。なんたって3日前はキョンくんはあたしにキスまでしてきたんだから。キスしてきたのに突然飽きるってのはいくらなんでもありえないでしょ。となると、キョンくんは何かここに来れない理由ができたってこと?
…3日前…あたしは彼に何を言ったかな…
…なんであたしが消されそうになったのかってのと…長門さんのことと…
…え、長門さん?…もしかして、キョンくんはあたしに飽きたんじゃなくて…)」

長門「どうしたの?」

朝倉「…もしかしたら、ここに来ないのはあたしがキョンくんに気を遣わせるようにしちゃったからかも…」

長門「…どういうこと」


18 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:11:19.55 ID:jJLJN4U0

みくるの部屋

みくる「どうぞ、キョンくん」

キョン「朝比奈さん。一体今日は何の用なんですか?
いきなり朝比奈さんの部屋なんかに連れてきて」

みくる「そ、それは入ってからお話します」

キョン「…ええ、じゃあおじゃまします」


19 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:12:13.89 ID:jJLJN4U0

みくる「はい、お茶どうぞ、キョンくん」

キョン「ありがとうございます。
…それで、話の件ですけど」

みくる「あ、キョンくんおなかすいてるよね?
ちょっと待ってて。いまなにか作るから」

キョン「いや、そんなに減ってないんで大丈夫です」

みくる「そ、そんなこと言わないで…
…ね…?」

キョン「…はあ…」

みくる「すぐ作るから、ちょっと待っててね?」

そう言うと朝比奈さんは俺の返事を聞かずキッチンへと足を運んで行った。

キョン「(…なんかあやしいな…)」

今日の朝比奈さんはいつもと違い、やけに強引だった。
…何か裏があるんだろうか。


20 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:13:09.87 ID:jJLJN4U0

みくる「はい、できました。
あの、味の方はちょっと自信ないけど…」

キョン「ええ、ありがとうございます。
でもその前に朝比奈さん、そろそろ話の方を…」

みくる「あ、あの。ご飯冷めちゃうんで食べてから話します」

キョン「…もしかして何もないんですか?」

みくる「そ、そんなことないです。あの、大事な話があります。
でもその前にごはん…」

キョン「…先に話して下さい。じゃないとすいませんが俺帰らしてもらいます」

正直な話今俺の心の中では朝倉に対する罪悪感でいっぱいだった。
好きと言ってキスまでしたのに俺は他の女性の部屋へあがりこんで
飯までごちそうになろうとしている。例え俺や朝比奈さんに特別な感情はないにしても
今やっていることは俗にいう浮気ととらえられてもおかしくない行動だ。
だから俺は早く朝比奈さんの用件を済ませて帰ろうと思った。
しかも朝比奈さんはいっこうに用件を話そうとしない。これにも何かが引っ掛かっていた。

みくる「え!?キョンくん!ちょ、ちょっと待って…!」

キョン「待ちますよ。だから早く話して下さい」

もしかしたら以前古泉が言っていたように朝比奈さんは俺を誘惑しようとしているのかもしれない。そう考えると俺は朝比奈さんと1秒たりとも一緒にいたくはなかった。


21 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:14:01.49 ID:jJLJN4U0

みくる「あ、あの、だから、ごはんを先に…」

キョン「いい加減にしてください。もしかして用件ってのは
こうやって俺によくして誘惑することですか?」

みくる「ち、ちがうの…そんなんじゃ…」

キョン「じゃあなんなんですか!」バンッ

みくる「ひっ…!」

俺は思わずテーブルを手で叩きつけた。
そして朝比奈さんはそれにびっくりして泣き出してしまった。

みくる「えぐっ…キョンくん…ごめんなさい…ひっく…ごめんなさい…」

キョン「…謝っていないで、何でおれを呼び出したのか教えてください」

いつもなら朝比奈さんが泣けば俺は優しくなだめるところだが、今日だけは
そうはいかない。今日の朝比奈さんはいくらなんでも怪しすぎる。

みくる「…ひっく…あの…あたし…キョンくんと仲直りがしたくって…ひっく…
…それで…」

キョン「仲直り?元々喧嘩をした覚えはないですけど」

みくる「そうじゃなくって…ひっく…キョンくんあたしが告白断っちゃってから
…あたしに冷たくなって…それがいやだったから…ひっく…それで…」

…そういうことか。別に冷たくしていたわけじゃない。ただ朝比奈さんと一緒にいるのが苦しかったから距離を置いていただけなんだが、どうやら朝比奈さんには俺がフラれたから冷たくされたと思っていたらしい。


22 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:14:54.60 ID:jJLJN4U0

キョン「…そう思われていたならすみません。でも、それならなんでもっと早く
言ってくれなかったんですか?」

みくる「…だって…ひっく…先に言っちゃったら…キョンくん来てくれない
と思ったから…ひっく…」

それは正しいと思った。確かに部室でそれを先に言われたら俺はここへ来ずに
それは間違いだと説得させて終わりだっただろう。
なにせそれほどここへくるのは朝倉への罪悪感があり、俺の気持ちも少し複雑にもなる。しかし朝比奈さんはこうやって一緒にご飯を食べて仲直りがしたかったんだろう。
だから俺にここまで黙っていたんだ。

キョン「…わかりました。じゃあ朝比奈さんの納得がいくように仲直りを
しましょう」

みくる「…ほ、本当…?」

キョン「ええ。だからこのご飯もありがたく食べさせてもらいます」

みくる「…キョンくん…」

朝比奈さんの目から少しずつ涙が止まっていくのがわかった。
それを確認しながら俺は朝比奈さんの作ったご飯を口に運んで行く・。

キョン「…うん、やっぱりおいしいです」

そう、うまいんだ。それは前々から知っていることだった。
朝比奈さんの作った料理を食べた機会は数回あったから。
そして、うまいからこそ、俺は食べたくなかった。
せっかく朝比奈さんの魅力を忘れていって、朝倉を愛していくことができたのに、
またこれで朝比奈さんの魅力を思い出してしまうことになる。
それが俺を複雑な気持ちにさせる。


23 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:15:48.07 ID:jJLJN4U0


みくる「…よかった…」

キョン「ええ……ん…あれ…?」

相変わらずうまいんだが、今日のは少し様子が違った。
何か身体の力が抜けていくような感じで、目がぼんやりとしてきて…
……まさかこれは…

キョン「…はは…やっぱり…裏があり…まし…た…か……」バタッ

みくる「…キョンくん?」

キョン「ぐー…ぐー…」

みくる「…ごめんね、キョンくん…」


24 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:16:49.36 ID:jJLJN4U0

キョン「…ん…ここは……」

目が覚めたら、俺はベッドの上にいた。
両手両足を縄で縛られた状態で。

みくる「キョンくん、目、覚めた?」

キョン「朝比奈さん…
…はは、まさか睡眠薬が入ってるとは思いませんでしたよ」

みくる「ごめんなさい…
あの、睡眠薬は未来から持ってきたもので、身体には全然影響ありませんから」

悪いことをしても、この人は天然なんだな。

キョン「それより、縄ほどいてくれませんか?
ていうかなんで縛ってるんですか?」

みくる「…それは…こうするためです…」

キョン「え…?…ん…!」ゴクンッ

朝比奈さんは突然俺に唇を重ねてきた。
そして朝比奈さんはさりげなく自分の舌に隠しておいた何かを俺の口の中へと入れた。
俺はいきなりキスをされた驚きで、思わずその朝比奈さんの口から移された何かを飲み込んでしまった。


25 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/09/29(火) 17:17:45.46 ID:jJLJN4U0

キョン「げほっ!かはっ!…な、なにを飲ませたんですか!」

みくる「…こ、これは…その…」

そして何かを飲ませたことを証明させるように俺の身体に異変が起こる。

キョン「…な、なんだ…?か、身体が熱い…!」

みくる「…あの…その…これは…未来で作られた…その…この時代でいう……即効性の媚薬です……」

び、媚薬だと…?!

キョン「な、なんでそんなものを俺に…!」

みくる「ごめんなさい…でも、キョンくんにはこれから…
…あの…あたしに依存してもらわないといけないから…」

キョン「い、依存…?!うっ!うあぁ!!」

みくる「ごめんね、キョンくん。
…今楽にしてあげるからね…?」

朝比奈さんの小さくしなやかな手が俺のモノを優しくさする。
薬のせいか制服のズボン越しでも刺激が強く、俺のモノはみるみるうちに
硬くなっていく。

キョン「やめろ…!やめてくれ…!」

俺は必死に抵抗しようとするが、縄で縛られている為身動きが取れない。



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