キョン「……長門が行方不明?」


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1 名前:ひつじ[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:30:03.92 ID:AzNFLdjo0

キョン「……長門が行方不明?」

朝倉「そうなのよ、昨日の放課後から連絡がとれなくて……」

朝倉「前みたいなこともあるし……
   キョン君なら何か知ってるんじゃないかと思って…」

キョン「いや、何も聞いていないぞ…?」

朝倉「そう……、何かわかったら連絡頂戴ね」

キョン「ああ、わかった、一応俺のほうでも探してみるよ」

朝倉「うん、お願い、それじゃあね」ピッ

  ツーツーツー

 長門が行方不明……どういうことだ?

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:31:28.89 ID:AzNFLdjo0

 俺が部室に来たときには朝比奈さんしかおらず
 いつもならすでに来ているはずの長門の姿はなかった

みくる「あ、こんにちは、キョンくん」

キョン「どうも、朝比奈さん」

キョン「? 朝比奈さん一人ですか?」

みくる「はい、今日はめずらしく長門さんもまだみたいなので」

キョン「そうですか」

キョン(長門が遅れるなんてめずらしいな…)

 長門がなかなか来ないことに疑問を抱いていたところに
 朝倉から電話がかかってきた

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:33:42.26 ID:AzNFLdjo0

  ♪〜〜

みくる「キョンくん電話なってますよ?」

キョン「あ、はい」ピッ

キョン「もしもし」

朝倉「キョン君、ちょっと聞きたいことがあるんだけど……」

キョン「朝倉? ちょっと待ってくれ、場所を移すから」

キョン(いつハルヒが来るかわからんしな)

キョン「朝比奈さん、ちょっと出てきます」

みくる「あ、はーい」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:38:17.24 ID:AzNFLdjo0

キョン「いったいどうなってるんだ…?」

キョン「………」

キョン(……どこへ行っちまったんだ長門…)

鶴屋「あれ? キョン君じゃないか、何してるんだい?」

キョン「え、ああ、鶴屋さん、こんにちは」

鶴屋「……どうしたんだい? 難しい顔して?」

キョン「いえ、何でもありませんよ」

鶴屋「もしかして悩み事かい?」

キョン「いえ、本当になんでもありませんから」

鶴屋「そうかい? もし何かあったんならお姉さんが相談にのるよ?」

キョン「はは、ありがとうございます」

鶴屋「うん、それじゃあまたね、キョン君」

キョン「ええ、それじゃあまた…」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:44:53.08 ID:AzNFLdjo0

>>6
ハルヒSSまとめサイトにあるらしいです
長門「……かんぱい」
長門(声が出なくなってしまった……)
の2つです

今回はその2つの続きなので、その2つを読まなきゃわからないと思います

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:46:08.91 ID:AzNFLdjo0

  ガチャ

みくる「あ、キョンくん、おかえりなさい」

キョン(…やっぱり長門は来ていないか)

みくる「いま、お茶を淹れなおしますね」カチャカチャ

キョン(……長門のことは古泉が来てから話すとするか)

みくる「はい、どうぞ」

キョン「ありがとうございます」

キョン(朝比奈さんだけに言っても仕方ないしな…)

キョン「………」ズズ

みくる「?」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:50:24.35 ID:AzNFLdjo0

  バターン

ハルヒ「やっほー! みんな揃ってる?」

ハルヒ「…あれ? 古泉君と有希は?」

キョン「……長門は今日は休みだとよ」

みくる「ふぇ〜、そうなんですかぁ?」

キョン「古泉の奴は知らん」

キョン(何で今日に限ってこんなに早く来るんだお前は)

ハルヒ「へぇー、めずらしいわね、有希が休みなんて」

みくる「そうですねぇ」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:52:07.85 ID:AzNFLdjo0

古泉「どうも、お待たせしました」

キョン(やっと来たか…長門のことはハルヒが帰ってからだな)

みくる「あ、古泉くん、こんにちは」

古泉「こんにちは、朝比奈さん」ニコ

古泉「すいません、掃除当番だったもので」

ハルヒ「別にかまわないわ」

みくる「いまお茶の用意をしますね」

古泉「おや、長門さんは…?」

キョン「長門は休みだ」

古泉「めずらしいですね」

キョン「ああ」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:54:13.35 ID:AzNFLdjo0

古泉「それでは、オセロでもどうです?」

キョン「…いや、今日はやめておく」

古泉「おや、そうですか」

キョン「………」

キョン(長門はいったいどこに行っちまったんだ…?)

キョン(長門が行きそうな場所か……)

キョン(いや、もう朝倉たちが探してるか……)

古泉「………」

キョン「………」

みくる「?」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:55:59.03 ID:AzNFLdjo0

ハルヒ「それじゃあ、今日はここまでね!」

キョン「やれやれ、やっと終わりか」

ハルヒ「あ、そうだ! 明日の不思議探索なんだけど」

ハルヒ「あたし明日は用事があるから行けないのよ」

みくる「ようじ、ですかぁ?」

ハルヒ「うん、ちょっとね」

ハルヒ「だから明日は休みにして日曜日にしようと思うの!」

古泉「僕はかまいませんよ」

みくる「わたしも大丈夫です」

ハルヒ「それじゃあ、決定ね!」

ハルヒ「キョン、あんた雑用係なんだから有希にも伝えておくのよ」

 …俺は日曜日でいいなんて言ってないんだがな……
 まあ、予定もないしかまわないが……

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:57:05.15 ID:AzNFLdjo0

ハルヒ「それじゃあ、またね!」

みくる「さようならぁ」

みくる「それじゃあ、わたしも帰りますね」

キョン「朝比奈さん」

みくる「ふぇ?」

キョン「ちょっといいですか?」

みくる「?」

キョン「少しお話があるんです」

みくる「はなし、ですかぁ?」

古泉「……長門さんのことですね?」

キョン「知ってたのか、古泉…」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:58:05.46 ID:AzNFLdjo0

古泉「いえ、長門さんが休みというのもめずらしいことですし…」

みくる「そういえば、そうですね」

古泉「それに、あなたの態度もおかしかったので」

キョン「………」

古泉「もし、あなたが朝比奈さんを引き止めなかったら、
   僕のほうからあなたに話を伺おうと思っていたところです」

キョン「…そうか」

みくる「あのぉ、それで長門さんがどうしたんですか?」

キョン「……実は、昨日の放課後から長門が行方不明らしいんです」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:59:14.45 ID:AzNFLdjo0

古泉「長門さんが行方不明、ですか?」

キョン「ああ、さっき朝倉から連絡があったんだ……」

キョン「今、朝倉たちが探してくれているが、手がかりが掴めないらしい」

古泉「ふむ」

キョン「それで、二人にも聞いておきたいんだが……」

キョン「二人とも、何か心当たりはないか…?」

古泉「……残念ながらこれといったことは…」

みくる「わたしもなにも……」

キョン「…そうか」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:00:26.97 ID:AzNFLdjo0

キョン「………」

みくる「えっと…わたしのほうでも探してみます」

古泉「僕も機関の知り合いに頼んで情報を集めてみましょう」

キョン「…ああ、頼む」

キョン「俺のほうでも何かわかったら連絡する」

古泉「わかりました」

キョン「………」

キョン(長門のやつ、どこへ行っちまったんだ……?)

古泉「…それじゃあ、帰りましょうか」

みくる「はい」

キョン「…そうだな」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:05:37.43 ID:AzNFLdjo0

古泉「………」

古泉(……もしや…)

キョン「? どうかしたか、古泉?」

古泉「…いえ、なんでもありません」

古泉「たぶん僕の思い違いだと思います」

キョン「?」

みくる「?」

古泉「………」

古泉(…用心しておくに越したことはありませんね)

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:10:29.51 ID:AzNFLdjo0

みくる「それじゃあ、わたしはこっちですので」

みくる「キョンくん、古泉くん、さようなら」バイバイ

キョン「ええ、さようなら朝比奈さん」

古泉「…お気をつけて」カチャカチャ

キョン「ん? メールか?」

古泉「ええ、ちょっと…」カチャカチャ

キョン「…歩きながらでもできるだろう、さっさと行こうぜ?」

古泉「……そうですね」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:20:14.74 ID:AzNFLdjo0

キョン「……なあ、古泉」

古泉「なんです?」

キョン「長門のことなんだが……少し気になることがあるんだ」

古泉「……気になること?」

キョン「ああ」

古泉「わかりました、ではこれからあなたの家に行きましょう」ニコ

キョン「…別に歩きながらでいいだろう……」

古泉「いえ、積もる話もありますし」

キョン「?」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:27:59.78 ID:AzNFLdjo0

 ―キョン宅―

キョン妹「おかえりキョンくん!」

キョン「ただいま」

キョン妹「あれー? お客さん?」

キョン「ああ、だからおとなしくしてるんだぞ?」

キョン妹「えー」

古泉「おじゃまします」

キョン「こっちだ」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:34:29.47 ID:AzNFLdjo0

キョン「さて、と、さっそくだが俺の話からでいいか?」

古泉「どうぞ」ニコ

キョン「…実はな、最近長門から相談されていたことがあるんだ」

古泉「…相談?」

キョン「ああ、一週間くらい前からかな、なんでも変な夢を見るとかで…」

古泉「…夢、ですか?」

キョン「内容に関しては覚えていたり覚えていなかったり、まちまちだそうだ」

古泉「それで、どういった内容なんです?」

キョン「…舞台は学校の中らしいんだが……」

キョン「確か、誰もいない学校を一人で歩いて回る夢、だったと思う」

古泉「………」

古泉「誰かと遭遇したりは…?」

キョン「覚えてる限りでは、誰とも会っていないって言ってたな」

キョン「あと校舎の外にも出られないそうだ…」

古泉「ふむ……」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:40:13.53 ID:AzNFLdjo0

古泉「それだけではなんとも……」

キョン「…だよな」

古泉「ちなみに、その夢はいつから見始めたかわかりますか?」

キョン「最初に見たときは……えーと……」

キョン「ああ、そうだ、前に長門の声が出なくなった時からだ」

古泉「そのときにできたバグというのは?」

キョン「それもないらしい、自分で調べたみたいだ」

キョン「夢を見る理由に関しては原因不明だそうだ」

古泉「そうですか、ちなみに最初の夢は、どんな夢だったかわかりますか?」

キョン「よく覚えていないって……」

キョン「……いや、待てよ…そういや最初の夢では誰かに会ったって言ってたな」

古泉「…ちなみにその相手は?」

キョン「……確か…」

キョン「……俺によく似た人だったそうだ」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:50:17.91 ID:AzNFLdjo0

古泉「…正直、なんとも言えませんね」

古泉「その夢が今回の件に関係しているかどうかもわかりません」

キョン「………」

古泉「長門さんが何か情報を残していてくれればいいんですが……」

キョン「…たぶんないだろうな」

キョン「何か残しているんなら、朝倉たちが見つけているだろう」

古泉「やはり、新しい情報が入るのを待つしかありませんね」

キョン「進展なし、か……」

キョン「そういえば、お前の話は何なんだ?」

古泉「え?」

キョン「積もる話がどうとか言ってたろ?」

古泉「あ、ああ、その話ですか…」

古泉「すいません、忘れてしまいました」ニコ

キョン「はぁ!?」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:56:11.92 ID:AzNFLdjo0

古泉「いやぁ、ど忘れというやつですよ」

キョン「なっ……」

古泉「思い出し次第連絡します」

古泉「というわけで僕はこの辺で失礼します」

キョン「な、なんだよそれ!?」

キョン「……帰っちまいやがった」

キョン「いったい何しに来たんだ、あいつ……?」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:58:17.77 ID:AzNFLdjo0

  ―日曜日―

ハルヒ「遅いわよキョン!」

キョン「遅れてすみません、朝比奈さん」

みくる「いえ、大丈夫ですよぉ」ニコ

ハルヒ「ちょっとキョン! あんた有希に連絡したの?」

キョン「ああ、ちゃんと連絡したぞ」

ハルヒ「じゃあ、なんで有希は来てないのよ?」

キョン「ちゃんと用事があってこれないって返事をもらったからな」

ハルヒ「………」

ハルヒ「なんでそれをあたしに報告しないのよっ!?」ドゴン

キョン「ぐぉっ…!」ドサ

キョン「い…今したじゃないか……」

ハルヒ「遅いのよっ!」ドゴッ

キョン「ぐはっ!」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:59:36.35 ID:AzNFLdjo0

ハルヒ「まったく……」ブツブツ

ハルヒ(あれ? 有希がいないってことは
    キョンと二人っきりになれる可能性が高いってことじゃ……)

古泉「やはりまだ長門さんは見つかっていないみたいですね」ボソボソ

キョン「……ああ」

古泉「こちらでも情報を集めてみようとしたんですが……」ボソボソ

キョン「……駄目か」

古泉「……はい」

キョン「いや、気にするな、調べてもらえただけでもありがたい」

ハルヒ「? 何の話してるのよ?」

古泉「なんでもありませんよ」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:10:10.56 ID:AzNFLdjo0

ハルヒ「まあ、いいわ」

ハルヒ「今日は有希がいないし二人一組で探索するわよ」

ハルヒ「じゃあ、くじを引いて――」

古泉「涼宮さん、ちょうど男女二人ずつですし、
   今日は男性と女性に分かれての探索というのはどうでしょう?」

ハルヒ「へ?」

みくる「わ、わあー、それは、いーですねー」

ハルヒ「み、みくるちゃん!?」

古泉「どうでしょう、涼宮さん?」

ハルヒ「み、みんながそれでいいならあたしは別に……」

古泉「ではそうしましょう」

ハルヒ(せっかくキョンと二人っきりになれるチャンスだったのに……)

ハルヒ「……はぁ」ショボーン

キョン「?」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:15:08.35 ID:AzNFLdjo0

ハルヒ「それじゃあ、お昼にいつもの喫茶店に集合よ」

古泉「わかりました」

キョン「じゃあ、朝比奈さんまた後で」

みくる「はい、また後で」

ハルヒ「行くわよ! みくるちゃん!」

みくる「は、はい〜!」

古泉「やれやれ…」

キョン「まったく…騒がしいやつだ」

古泉「…それでは我々も行きましょうか」

キョン「行くってどこにだ?」

古泉「決まっているでしょう、長門さんを探しにですよ」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:20:40.54 ID:AzNFLdjo0

キョン「そうか、そのために男女に分かれて……」

古泉「ええ、さあ、早く長門さんを探しに行きましょう」

キョン「ああ!」

キョン「……で、どこを探すんだ?」

古泉「………」

キョン「………」

古泉「あなたがわからないのであれば
   僕には到底見つけることなどできませんよ……」

キョン「……すまん」

古泉「心当たりのある場所くらいあるでしょう?」

古泉「まずはそこを当たってみましょう」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:25:09.24 ID:AzNFLdjo0

キョン「心当たりのある場所か……」

キョン「図書館に公園…学校に……
    後は団活で行ったことのある場所くらいだが……」

古泉「ふむ……」

キョン「やはりそんなところに長門がいるとは思えんな」

古泉「そうですね……」

古泉「しかし、探してみるしかないでしょう」

古泉「何もしないわけにはいきません」

キョン「だな、まずは図書館からあたってみるか」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:30:18.09 ID:AzNFLdjo0

ハルヒ「何か見つかった?」

古泉「いえ、これといったものは…」

ハルヒ「そう、まあ仕方ないわね」

みくる「長門さんの手がかりはみつかりましたか?」ボソボソ

キョン「…いえ、心当たりのある場所をいくつか回ってみたんですが」ボソボソ

みくる「そうですか……」

ハルヒ「それじゃあ、午後のメンバーを決めましょう!」

古泉「…そうですね、そうしましょう」

ハルヒ「さあ、みくるちゃん! くじを引きなさい!」

みくる「は、はい」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:35:21.15 ID:AzNFLdjo0

みくる「わたしはキョンくんとペアですね」

ハルヒ「………」ズーン

キョン「よろしくお願いします、朝比奈さん」

古泉「僕は涼宮さんとですね」

ハルヒ「……くっ!」

ハルヒ「キョン! みくるちゃんと
    二人きりだからって変なことするんじゃないわよ!?」

キョン「するわけないだろう」

ハルヒ「まったく……」ブツブツ

ハルヒ(今日は有希がいない分キョンと
    二人っきりになれる可能性が高かったはずなのにぃ……)

ハルヒ「……はあ」ガックシ

古泉(閉鎖空間が発生しなければいいのですが……)

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:40:28.48 ID:AzNFLdjo0

キョン「さてと、どうします?」

みくる「とりあえず、キョンくんの心当たりのある場所は……」

キョン「近場はあらかた行きましたけど…」

みくる「うーん……」

キョン「………」

みくる「………」

キョン「………」

みくる「…あ、あのぉ……」

キョン「? どうしました?」

みくる「とりあえず、あてがないなら歩きまわってみませんか?」

キョン「……そうですね、そうしましょうか」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:45:11.20 ID:AzNFLdjo0

みくる「……やっぱり、いませんね…」

キョン「そうですね……」

みくる「………」

キョン「………」

みくる(キョンくん元気ないなぁ…なんとか元気付けられないかな?)

  ♪〜〜

キョン「!」ピッ

キョン「もしもし!?」

朝倉「あ、キョン君?」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:51:05.92 ID:AzNFLdjo0

キョン「長門が見つかったのか!?」

朝倉「……残念だけど、まだ見つかってないわ」

キョン「……そうか」

朝倉「そう気を落とさないで」

キョン「ああ…」

キョン「それで、どうしたんだ?」

朝倉「…新しい情報が入ったから、伝えておこうと思って」

キョン「新しい情報?」

朝倉「ええ」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:54:39.22 ID:AzNFLdjo0

朝倉「情報統合思念体が調べてくれたんだけど」

朝倉「長門さんがいなくなる直前、どこにいたのかが判明したわ」

キョン「……どこにいたんだ?」

朝倉「……団活が終わった後は通常通り帰宅、自宅に居たそうよ」

キョン「自宅? ってことは自宅で何かあったのか?」

朝倉「たぶんね、あたしは買い物に行ってていなかったんだけど」

朝倉「争った形跡もなかったし、長門さんからの連絡もない」

キョン「まあ、何かあったんなら誰かに連絡をしているはずだな」

朝倉「うん…とりあえず、今回わかったのはこれだけ」

朝倉「長門さんがどうやって消えたのかは不明のまま」

キョン「そうか…わかった、ありがとな」

朝倉「うん……それじゃあ、また何かわかったら連絡するわ」

キョン「ああ、頼む、それじゃあな」ピッ

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:57:23.12 ID:AzNFLdjo0

キョン「………」

みくる「あ、あの、なにかわかったんですか?」

キョン「……長門がいなくなった時、長門は自宅に居たみたいです」

みくる「自宅…ですか?」

キョン「ええ、それ以上のことはまだわかっていません」

みくる「そうですか……」

キョン「……そろそろ行きましょうか」

みくる「え?」

キョン「時間も時間ですし…」

キョン「そろそろ戻らないとハルヒがうるさいでしょうし」

みくる「あ、そうですね…」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:58:38.48 ID:AzNFLdjo0

ハルヒ「二人とも遅いわよ!」

みくる「ご、ごめんなさい」

ハルヒ「まったく…」

ハルヒ「キョン! 何か見つけてきたんでしょうね?」

キョン「…いや、これといったものはなかったな」

ハルヒ「まったく、仕方ないわね……」

ハルヒ「じゃあ、今日は解散! また明日学校で会いましょう!」

キョン「……はあ」

古泉「進展なしですか?」

キョン「ああ……」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:59:52.60 ID:AzNFLdjo0

古泉「そうですか…それでは僕らも帰りましょうか」

みくる「そうですね」

キョン「ああ」

古泉「僕はこっちですので」

古泉「それではまた明日」スタスタ

キョン「じゃあな」スタスタ

みくる「また明日」スタスタ

古泉「………」

古泉「……さてと」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:01:28.69 ID:AzNFLdjo0

みくる「明日は長門さん見つかるといいですね…」

キョン「そうですね」

みくる「わたしにもなにかできることがあればいいんだけど…」

キョン「その気持ちだけで十分です」

キョン「きっと長門は見つかりますよ」

みくる「キョンくん……」

みくる「……そうですね、みつかりますよね!」

キョン「ええ!」

みくる「ふふ、なんだか元気がでてきました」

みくる「キョンくんのおかげですね?」

キョン「そんなことありませんよ」

キョン「それに、俺だって朝比奈さんにたくさん元気をもらってますしね」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:06:38.81 ID:AzNFLdjo0

みくる「それじゃあ、わたしはこっちですので」

キョン「ええ、また明日」

みくる「はい、また明日」バイバイ

みくる「……あ、あの、キョンくん」

キョン「?」

みくる「今日はありがとうございました」

みくる「おかげで元気がでました」

キョン「いえ、いいですよ」

みくる「それじゃあ、さようならキョンくん!」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:08:33.06 ID:AzNFLdjo0

キョン「さてと俺も帰るかな」

キョン「………」スタスタ

キョン「ん?」

古泉「どうも」

キョン「…なんだ、帰ったんじゃなかったのか?」

古泉「いえ、あなたに少し話しておきたいことがありまして」

キョン「話? またど忘れしたとか言うんじゃないだろうな?」

古泉「はは、今度はちゃんと覚えていますよ」

古泉「とりあえず、またあなたの家にお邪魔してもよろしいですか?」

キョン「かまわんが…歩きながらでもいいだろう?」

古泉「いえ、大事な話ですのでどこかで腰を落ち着けて話をしたいのですが」

キョン「…はあ、まあいいか」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:10:24.59 ID:AzNFLdjo0

古泉「もうそろそろ着くころですね」

キョン「あん?」

古泉「いえ、こちらの話です」

キョン「?」

古泉「こちらもあなたの家に着きそうですね」

キョン「ん? ああ、そうだな」

キョン「あ! そうだ、言い忘れていたんだがな」

古泉「?」

キョン「さっき朝倉から連絡があったんだ」

古泉「何か新しい情報が聞けましたか?」

キョン「ああ」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:13:07.72 ID:AzNFLdjo0

キョン「長門がいなくなったとき、長門は自宅にいたらしい」

古泉「?」

古泉「自宅には朝倉さんがいらっしゃたのでは?」

キョン「いや、朝倉はちょうど出かけていたらしい」

古泉「ということは長門さん一人だったと?」

キョン「ああ」

古泉「それで、どういった方法で…?」

キョン「いや、それはまだわかってないらしい」

キョン「争った形跡もなかったみたいだし……」

古泉「………」

キョン「とりあえずわかったのは、
    長門が自宅にいる間にいなくなっちまったってことだ」

古泉「………」

古泉「…!」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:18:48.75 ID:AzNFLdjo0

キョン「どうした古泉?」

古泉「………」

古泉「いえ、ちょっといいですか」ピッ

キョン(…電話?)

古泉「はい、そちらのほうは異常ありませんか?」

古泉「いえ、ちょっと気になる情報が聞けたので」

古泉「至急お二人の姿を確認していただきたいのですが…」

古泉「ええ、そうです、お願いします」

古泉「………」

キョン(家に着いちまった……)

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:20:55.05 ID:AzNFLdjo0

古泉「! ……そうですか、わかりました」ピッ

古泉「すいません、用事ができてしまいました」

キョン「はあ!?」

古泉「それでは、僕はこれで……」

キョン「あ、おい!」

キョン「……行っちまいやがった」

キョン「何なんだあいつは!?」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:25:17.77 ID:AzNFLdjo0

古泉「………」ピッ

古泉「…もしもし」

森「彼は今どうしている?」

古泉「今、自宅に入りました」

森「…そうか」

古泉「そちらのほうはどうなりました?」

森「特に手がかりはなさそうよ……」

古泉「……そうですか」

森「対象が家に入ったところまでは確認している」

古泉「では、やはり家の中で消えたと?」

森「ええ、どういった方法で消えたのかは一切不明だけど」

古泉「…わかりました、これからそちらに向かいます」

森「いや、私が迎えに行く、古泉はそこで待機していなさい」

古泉「わかりました」ピッ

古泉「………」ギリ

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:30:42.70 ID:AzNFLdjo0

 ―翌日―

キョン「………」

キョン(ハルヒはまだ来てないのか……)

谷口「よお、キョン!」

キョン「………」

国木田「おはよう、キョン」

キョン「ん? ああ、国木田か」

谷口「………」

国木田「どうしたの? キョンにしては早いけど?」

キョン「…ちょっとな」

谷口「何だ、悩み事か? なんだったら俺が相談に――」

キョン「いや、いい」

谷口「………」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:33:33.33 ID:AzNFLdjo0

  ―昼休み―

谷口「キョン、昼飯一緒に食おうぜ」

キョン「ああ、いいぞ」

国木田「キョン、授業中も上の空だったけど……?」

谷口「何言ってんだよ、そんなのいつものことだろ」

キョン「お前には言われたくないな」

国木田「ははは」

キョン「っと、悪い先に食っててくれ」ガタ

 タッタッタッ

国木田「どうしたんだろう?」

谷口「便所だろ」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:40:30.91 ID:AzNFLdjo0

キョン(トイレトイレ…)

鶴屋「あ、キョン君!」

キョン「鶴屋さん、どうしたんです?」

鶴屋「うん…ちょっと聞きたいことがあってね」

キョン「俺にですか?」

鶴屋「うん、ハルにゃんに聞こうかとも思ったんだけど…」

キョン「ハルヒのやつはどこに行ってるのかわかりませんからね」

鶴屋「そうなんだよ、だからまずキョン君に聞こうと思って」

キョン「?」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:00:19.29 ID:lowtLQ6r0

鶴屋「みくるのことなんだけど……」

キョン「朝比奈さんがどうかしたんですか?」

鶴屋「昨日の夜から連絡が取れないんだ」

キョン「!?」

鶴屋「団活の集まりのときにはいたんだよね?」

キョン「え、ええ」

鶴屋「…どうしちゃったんだろう、みくる……」

鶴屋「昨日はみくる一人で帰ったのかい?」

キョン「……途中まで一緒に帰っていました」

鶴屋「そうなのかい? 風邪でも引いちゃったのかな…?」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:05:30.96 ID:lowtLQ6r0

キョン「……鶴屋さん」

鶴屋「うん?」

キョン「朝比奈さんのことは俺に任せてください」

鶴屋「へ?」

キョン「あと、このことはハルヒには黙っておいてください」

鶴屋「え? ちょ、ちょっとキョン君?」

キョン「失礼します!」ダッ

鶴屋「……どうしちゃったんだろう、キョン君…」ポカーン

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:10:26.39 ID:lowtLQ6r0

キョン「古泉!」

古泉「どうかされましたか?」

キョン「悪い、ちょっと来てくれ」グイッ

古泉「え? あ、ちょっと……」

キョン「………」スタスタ

古泉「ど、どうしたんです?」

キョン「………」スタスタ

古泉「………」スタスタ

古泉「……朝比奈さんのことですか?」

キョン「! …知ってたのか…!」

古泉「やはりそうですか…ここではまずいですね、部室へ行きましょう」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:15:29.51 ID:lowtLQ6r0

キョン「……どういうことなんだ? なんで朝比奈さんまで…?」

古泉「原因は不明です」

古泉「朝比奈さんは、昨日家に帰った後に行方不明になったようです」

キョン「……くそっ!! 朝比奈さんまで…!」

古泉「………」

キョン「古泉! お前、朝比奈さんが
    行方不明になったことをなんで俺に言わなかった!?」

古泉「………」

キョン「…答えろ!」

古泉「あなたには学校が終わった後に報告する予定でした」

キョン「…なんだよ、それ……!」

古泉「……おそらく次に狙われるのはあなたか僕のどちらかでしょう」

キョン「!」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:23:12.88 ID:lowtLQ6r0

キョン「狙われるってどういうことだ!?」

古泉「長門さん、朝比奈さんといなくなっていったんです」

古泉「順番で考えれば次は……」

キョン「………」

古泉「…もしかすると我々の知らない組織が動いているのかもしれません」

キョン「………」

古泉「朝比奈さんはともかく長門さんまで誘拐されてしまっている…」

キョン「ま、待てよ、誘拐されたと決まったわけじゃ……」

古泉「長門さんが何の手がかりも残さずに消え、
   その数日後には朝比奈さんまでが消えてしまった……」

古泉「誘拐と考えるのが自然でしょう」

キョン「………」

古泉「これだけのことを誰にも知られずにやってのける相手です」

古泉「おそらく何か大きなバックがついている相手でしょう…」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:26:47.44 ID:lowtLQ6r0

キョン「……お前もしかして朝比奈さんが誘拐されるのを知っていたのか?」

古泉「…予想はしていました」

キョン「!!」ガシッ

キョン「…じゃあ! 何であの時朝比奈さんを一人で帰した!!」

古泉「そ、それ…は……ぐ…ぐ…っ……」

キョン「……!」バッ

古泉「げほっげほっ…」

キョン「す、すまん……」

古泉「……い、いえ…」

キョン「………」

古泉「………」

古泉「……あの場では…あなたを優先して守るべきだと判断しました」

キョン「……!」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:33:15.60 ID:lowtLQ6r0

古泉「実は、朝比奈さんとあなたには、機関の護衛がついていたんです」

キョン「護衛?」

古泉「長門さんがいなくなったと聞かされた日から機関に頼んでおきました」

古泉「ですが残念なことに……」

古泉「まさか家の中にいるときにまで狙われるとは考えていませんでした」

古泉「プライバシーを考慮して家の中は監視していなかったのですが…」

古泉「それが仇となってしまいました」

キョン「あの時、俺じゃなくて朝比奈さんにお前がついていれば……」

古泉「…あなたは鍵なんです、何かあっては取り返しのつかないことになる」

古泉「それは朝比奈さんもわかっていることです」

キョン「……くっ」

古泉「………」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:38:23.09 ID:lowtLQ6r0

古泉「とりあえず今日の団活は休んでください」

キョン「…あ、ああ」

古泉「涼宮さんには僕から言っておきます」

キョン「…わかった」

古泉「授業が終わったら校門前に機関の人間が待機しています」

古泉「その人の指示に従ってください」

キョン「お、お前はどうするんだ?」

古泉「……あなたと同様に機関に保護してもらいます」

キョン「なら、一緒に……」

古泉「いえ、そういうわけにもいかなくて……」

古泉「とにかくあなたは先に帰っていてください」

古泉「僕は涼宮さんに今日の団活を休む旨を伝えてから帰ります」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:44:36.18 ID:lowtLQ6r0

キョン「そうだ! ハルヒは? ハルヒはどうなるんだ?」

古泉「涼宮さんには今まで以上の監視がつきます」

キョン「ハルヒも狙われているんだろう、大丈夫なのか?」

古泉「いえ、おそらく涼宮さんは最後でしょう」

古泉「涼宮さんが狙いなら最初から涼宮さんを狙っているでしょうし」

キョン「そ、それもそうだな」

古泉「僕としては涼宮さんを狙う上での一番の障害である長門さんを狙い
   その後涼宮さんを誘拐するのではないかと思っていたのですが……」

キョン「朝比奈さんが狙われたわけか…」

古泉「はい…」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:56:48.63 ID:lowtLQ6r0

キョン「………」

谷口「あ、やっと帰ってきたな」

国木田「どうしたんだいキョン?」

キョン「い、いや、何でもないぞ」

谷口「急がねーと昼休み終わっちまうぜ?」

キョン「あ、ああ、そうだな」

キョン(長門を誘拐しちまうような奴からどう逃げればいいんだよ…)

キョン(いくら機関の人に守ってもらうといっても……)

キョン(無理だろ……)

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:58:05.98 ID:lowtLQ6r0

キョン(それに長門や朝比奈さんは無事なのか……?)

キョン(もしかしたらもう……)

キョン「………」

キョン(い、いや! 長門がそう簡単にやられるはずないじゃないか!)

キョン(……だが…現に誘拐されちまってるし…)

キョン(……えぇい! 考えたって仕方ない!)

キョン(今はとにかく古泉たちを信じるしかない)

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:59:11.51 ID:lowtLQ6r0

  ―放課後―

キョン「さてと……」

ハルヒ「キョン! 先に部室へ行ってなさい!」

キョン「? 古泉から聞いてないのか?」

ハルヒ「へ?」

キョン「俺は今日は先に帰らせてもらう」

ハルヒ「はあ!?」

キョン「詳しいことは古泉から聞いてくれ、じゃあな」

ハルヒ「あ、ちょっとキョン!」

ハルヒ「行っちゃった……」

ハルヒ「……はあ」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:59:58.30 ID:lowtLQ6r0

キョン「校門前で機関の人が待ってるっていってたが…」

キョン「あっ!」

森「お待ちしておりました」

キョン「森さん! お久しぶりです」

森「ふふ、ご無沙汰しております」

キョン「もしかして俺の護衛をしてくれるのって…」

森「ええ、私です」

森「私などの力では高が知れていますが、よろしくお願いします」

キョン「いえ、とても心強いですよ」

森「それでは車を用意してありますので移動しましょうか」

キョン「はい」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:01:10.52 ID:lowtLQ6r0

森「では、ご乗車ください」

キョン「あの、森さん、一つ聞いてもいいですか?」

森「何でしょうか?」

キョン「古泉のほうは大丈夫なんでしょうか…?」

森「古泉のほうですか?」

キョン「ええ」

森「大丈夫ですよ、古泉には新川がついています」

キョン「…そうですか、新川さんがついているなら安心ですね」

森「ええ、だからあなたは御自分の心配をなさってください」

キョン「はい」

森「それでは発車します」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:06:39.13 ID:lowtLQ6r0


森「着きましたよ」

キョン「え? ここは……?」

森「さすがにご自宅までお送りになるとご家族の目もあるでしょうから…」

キョン(ああ、ここ家の近くの……)

森「ここからは歩いて行きましょう」

キョン「わざわざありがとうございます」

森「いえ、これも仕事ですから」

森「では、行きましょう」

キョン「はい」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:11:45.74 ID:lowtLQ6r0

  ブーブー

 俺の家まであと少しというところで
 森さんの携帯電話が鳴った

森「ちょっと失礼します」

キョン「どうぞ」

森「はい」ピッ

森「!」

森「……わかりました」

森「はい……はい……わかってます」

キョン(何の話をしてるんだ…?)

キョン「ん? あれは…」

キョン「子供…? あの子供、どこかで見たことあるような……」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:21:09.60 ID:lowtLQ6r0

キョン(最近? いや、もっと前か…?)

キョン(お! こっち見た)

キョン「………」

キョン(どこで見たんだったか……)

森「あの、どうかなさいましたか?」

キョン「へ? あ、いや、子供が……」

森「子供…ですか?」

キョン「ええ、ってあれ? いない……」

森「? とりあえず帰りましょうか…」

キョン「あ、はい」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:30:11.76 ID:lowtLQ6r0

森「それでは、また明日の朝に迎えにあがります」

キョン「はい、よろしくお願いします」

森「それでは」ペコリ

キョン「…なんか、疲れたな」

  ガチャ

森「………」

森「………」

森「……古泉」

森「………」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:42:52.39 ID:lowtLQ6r0

キョン「ただいま」

キョン妹「あ、おかえりキョンくん」

キョン「おう、ただいま」

キョン妹「あ、そうだキョンくん、
     ちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど…」

キョン「悪いな、疲れてるから夕飯食べた後でいいか?」

キョン妹「うん、いいよ!」

キョン「そうか、それじゃあ少し休むから後で起こしてくれ」

キョン妹「はーい」

キョン「はあ……」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:45:28.62 ID:lowtLQ6r0

キョン妹「キョンくーん、ごはんだよー?」

キョン「ん、ああ、今行く……」

  タッタッタッ

キョン「………」

キョン(まだ、無事なんだな…俺)

キョン(古泉の奴は無事なのか…?)

キョン「後でメールしてみるか……」

キョン「ん? この匂い…カレーか……」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:51:34.97 ID:lowtLQ6r0

キョン「ふう、ごちそうさま」

キョン妹「キョンくん、約束ー」

キョン「ん? ああ、そうだったな」

キョン「で、なにするんだ?」

キョン妹「こっちこっちー」

キョン「?」

キョン妹「ほら、これ!」

キョン「アルバム…?」

キョン妹「学校で小さいときの写真をもってきてって言われたんだけど……」

キョン妹「どんなのえらんだらいいか迷っちゃって」

キョン「俺に選ぶのを手伝ってほしい、と」

キョン妹「うん!」

キョン「…やれやれ」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:54:39.46 ID:lowtLQ6r0

キョン「しかし、こうやって見ているとなつかしいな……」

キョン「このころから全然変わってないな…」

キョン妹「むー、ひどーい、キョンくん!」

キョン「はあ、で、どの写真を持ってくんだ?」

キョン妹「…これとこれのどっちかにしようと思ってるんだけど……」

キョン「何だ、どっちも俺と写ってる写真じゃ……」

キョン「…!」

キョン妹「だってキョンくんと一緒のがいいんだもん」

キョン妹「ねー、どっちがいいと思う?」

キョン「ん、ああ、そっちのでいいんじゃないか?」

キョン妹「えへへ、じゃあこれにするね!」

キョン妹「ありがと、キョンくん」

キョン「…ああ」

キョン「………」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 01:57:17.15 ID:lowtLQ6r0

キョン「カレー、か……」

キョン「長門、腹空かせてなきゃいいけど…」

キョン「古泉の奴、無事なのか……?」ピッ

キョン「…メール送信完了っと」

キョン「………」

キョン「長門と朝比奈さん、無事だよな……」

キョン「はは、ほかの奴らの心配してる場合じゃないか……」

キョン「どうなっちまうんだろうな、これから……」

キョン「………」

キョン「……やっぱりあれは…」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:00:47.78 ID:lowtLQ6r0

  ―翌朝―

キョン「ん? …いつのまにか寝ちまったか……」

 結局古泉からの連絡はないままだった
 携帯には着信もメールの受信もない…
 やはり古泉の奴までさらわれてしまったのだろうか

キョン「……古泉のことは森さんに聞けばわかるか」

キョン妹「キョンくーん! 朝だよー!」

キョン「おう」

キョン妹「あれ? 起きてる」

キョン妹「あさごはんできてるからねー」

  タッタッタッ

キョン「……少なくとも俺はまだ無事なんだな…」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:07:12.07 ID:lowtLQ6r0

森「……おはようございます」

キョン「…おはようございます、森さん」

森「それでは参りましょうか」

キョン「…ええ」

森「………」

キョン「………」

森「………」

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:11:33.87 ID:lowtLQ6r0

森「………」

キョン(今日も車で登校か……)

森「どうぞお乗りください」

キョン「はい」

森「………」バタン

キョン(やっぱり森さんの様子が変だな……)

キョン(口数も少ないし、何より俺のほうを見ない……)

森「失礼します」

キョン「へ? 隣に…って」

キョン「あれ? 運転は誰が…?」

新川「それでは出発いたします」

キョン「新川さん!?」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:15:16.50 ID:lowtLQ6r0

キョン「あの、新川さんは古泉の護衛についてるんじゃ……」

新川「………」

森「………」

キョン「……もしかして…?」

森「……はい、古泉は…昨日……」

キョン「………」

新川「私がついていながら、申し訳ない…」

キョン「…古泉はどうやって連れ去られたんですか?」

森「………」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:23:54.97 ID:lowtLQ6r0

森「古泉は……」

森「古泉は相手をおびき出すよう命令を受けていました」

キョン「………」

森「古泉を一人で行動させ、それを機関が監視する」

森「そうやって相手からの接触を待つはずでした……」

キョン「……何かあったんですか?」

森「……古泉が、予定にない行動をとったんです」

キョン「?」

森「本来は決まったコースを古泉が歩くはずだったのですが……」

森「古泉が突然コースから外れて単独行動に出てしまった……」

新川「慌てて後を追いかけましたが…もう……」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:31:36.57 ID:lowtLQ6r0

キョン「………」

新川「我々としても、何故彼があのような行動にでたのかわからないのです」

森「……これで残りはあなたと涼宮さんだけになってしまいました」

キョン「………」

森「お二人は機関が全力を挙げてお守りします」

森「…ただ、行動に少し制限がかかることになります」

キョン「制限、ですか?」

森「はい、申し訳ありませんがあなたをお守りするためです」

森「ご理解ください」

キョン「……わかりました」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:35:24.54 ID:lowtLQ6r0

新川「到着しました」

森「それでは、また放課後に迎えにあがります」

キョン「わかりました」

キョン「………」

キョン(行動を制限されるのか…)

キョン(その前に何とかしなきゃならんな……)

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:41:41.74 ID:lowtLQ6r0

キョン(あのタイミングで来たんだ、無関係とは思えん…)

キョン「………」

キョン「朝倉か、俺だ、今から学校まで来れるか?」

朝倉「行けるけど…どうしたの?」

キョン「ちょっと頼みがあるんだが……」

朝倉「? 長門さんの捜索もあるからあまり時間は割けないわよ?」

キョン「……たぶん長門のこととも関係があると思うんだが」

朝倉「!? わかったわ、すぐに行くわ」

キョン「朝倉、たぶん俺は今監視されている」

キョン「できるだけバレないように行動したい」

朝倉「……わかったわ」

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:47:25.33 ID:lowtLQ6r0

朝倉「それじゃあ、江美里に連絡するわ、今日は学校に行ってるはずだから」

キョン「わかった」

朝倉「それじゃあ、江美里と合流したら長門さんの家まで来て」

キョン「ああ、それじゃあまた後で」ピッ

キョン「…さて、喜緑さんを待つか……」

キョン「………」

喜緑「おまたせしました」

キョン「はやっ!」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 02:51:40.00 ID:lowtLQ6r0

喜緑「…長門さんの居場所について何かわかったとのことですが…?」

キョン「ええ、それを確かめるために行きたい場所があるんです」

喜緑「…わかりました」

キョン「よろしくお願いします」

喜緑「それでは機関の人間に知られないうちに移動しましょう」

キョン「はい、お願いします」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:00:07.80 ID:lowtLQ6r0

朝倉「遅いわよ、江美里」

喜緑「さあ、どこへ行きたいんですか?」

キョン「こっちです、ついて来てください」スタスタ

喜緑「………」スタスタ

朝倉「商店街の方ね…?」

キョン「………」スタスタ

朝倉「ねえ、どこまで行くの?」

キョン「………」スタスタ

朝倉「まだかかるのー?」

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:02:14.01 ID:lowtLQ6r0

えー
そろそろ、さるさんがつらくなってきたので支援していただけると助かります

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:06:40.63 ID:lowtLQ6r0

キョン「……ここです」

喜緑「…ここは……」

朝倉「駄菓子屋…!!」

喜緑「あの、いったい何故ここに……?」

朝倉「わかった! お腹が空いたのね!?」

朝倉「わかるわ、腹が減っては戦はできぬって言――」ムギュ

喜緑「少し黙っててください」

朝倉「むぐ」

キョン「………」

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:14:05.02 ID:lowtLQ6r0

喜緑「あの、ここに来た理由は……?」

キョン「…喜緑さん、俺に何かあったときはお願いします」

喜緑「? ……どういうことですか?」

キョン「二人はここで待っててください」スタスタ

朝倉「あ、ちょっとキョン君!」

朝倉「……行っちゃった」

朝倉「…どうする?」

喜緑「どうもうこうも――」

朝倉&喜緑「!!」

朝倉「キョン君の反応が消えた……!?」

喜緑「…何かあったみたいですね」

朝倉「行くわよ、江美里!」ダッ

喜緑「はい!」ダッ

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:21:19.96 ID:lowtLQ6r0

キョン「………」スタスタ

少年「いらっしゃい」クスクス

キョン「……よう」

少年「やっと来てくれたんだね」クスクス

キョン「……昨日、家の前にいただろ?」

少年「うん」

キョン「やっぱりそうか…」

少年「君が全然気づいてくれないから僕から出向いたんだよ?」

キョン「………」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:30:42.67 ID:lowtLQ6r0

キョン「……お前に聞きたいことがある」

少年「なに?」

キョン「長門と朝比奈さんと古泉をどこへやった?」

少年「……最初に聞かれるのがそれだとは思ってなかったな」

少年「僕のことを聞いてくると思ってたのに」

キョン「………」

少年「…安心しなよ、三人とも無事だから」

キョン「三人はどこだ?」

少年「会いたい?」

キョン「………」

少年「…そんな怖い顔しないでよ、ちゃんと会わせてあげるよ」

キョン「………」

少年「ついて来て」スタスタ

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:35:51.09 ID:lowtLQ6r0

キョン(こんな駄菓子屋のどこに長門たちを隠したんだ…?)

少年「この扉の奥だよ」

キョン「………」

 そこにはとても駄菓子屋には似合わない扉があった
 設計段階で普通反対するだろう、こんな大きな扉

少年「この先に三人がいるよ」

キョン「……その前にもう一つ、聞いておきたいことがある」

少年「なぁに?」クスクス

キョン「………」

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:40:53.14 ID:lowtLQ6r0

キョン「何で初めて見たときに気づけなかったんだろうな」

キョン「あまりにも昔のことだから忘れていたのか……」

少年「自分自身のことなんて案外覚えていないものかもよ?」

キョン「……かもな」

キョン「……アルバムを見なかったらわからないままだった」

キョン「ちょうどよくお前が家の前に現れてくれたのもある」

少年「………」

キョン「………」

キョン「…お前は……誰なんだ?」

キョン「……なんで、なんで小さい頃の俺の姿をしているんだ?」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:47:03.23 ID:lowtLQ6r0

少年「…初めて会ったときに気づいてくれると思ってたんだけどね」

キョン「………」

少年「僕が誰か知りたいんだったら、その扉をくぐるといいよ」

少年「その先に君の知りたいことがあるから」クスクス

キョン「………」

キョン「………」ギィ

キョン「!」

 まばゆい光に包まれて俺は気を失ってしまった
 喜緑さんと朝倉を外で待たせておいてこの様だ、なさけない…

151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 03:50:20.92 ID:lowtLQ6r0

朝倉「キョン君!!」

喜緑「……いませんね」

朝倉「もう! どこいっちゃったのよ!?」

喜緑「………」キョロキョロ

朝倉「キョン君! どこー!?」

喜緑「朝倉さん!」

朝倉「キョン君いた!?」

喜緑「いえ、でもこんなものが……」

朝倉「わお! 見るからに怪しい扉ね……」

喜緑「どうやら空間を捻じ曲げているみたいです…」

朝倉「キョン君はこの中ってことね…」

朝倉「江美里! この扉ぶっ壊すわよ!」

喜緑「はい!」

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:00:07.08 ID:lowtLQ6r0

キョン「うっ……」

キョン「…ここは?」

 真っ白で小さな四角い部屋
 見覚えがある……

キョン「ここは、前に長門が作り出した……」

「目が覚めたか?」

キョン「!」

 聞き覚えのある声がした
 毎日必ず聞く声だ
 ……振り返るとそこには…

キョン「……!」

 …俺が立っていた

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:05:59.09 ID:lowtLQ6r0

キョン「………」

「びっくりしたか?」

キョン「………」

「まあ、そりゃそうか」

キョン「……誰だ、お前?」

「俺か? そうだな……ジョン・スミスとでも名乗っておくか」

キョン「!」

キョン「お前…何でそれを……!?」

ジョン「……俺は、お前だからな」

キョン「!?」

ジョン「そうだな、じゃあ説明してやろう」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:10:40.85 ID:lowtLQ6r0

ジョン「…まず、涼宮ハルヒが最初に言った言葉を覚えているか?」

キョン「最初?」

ジョン「自己紹介のときだ」

キョン「…確か……」

ハルヒ「ただの人間には興味ありません、このなかに
    宇宙人、未来人、異世界人、超能力者が居たらあたしのところに来なさい!」

キョン「とか、なんとか言ってたな……ってまさか!?」

ジョン「そういうことだ、俺は異世界人だ」

キョン「マジかよ……」

ジョン「涼宮ハルヒが願ったせいで俺はこの世界に連れて来られたんだよ」

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:16:37.32 ID:lowtLQ6r0

ジョン「……俺の居た世界の話をしようか」

キョン「……?」

ジョン「俺が居た世界は、この世界よりも文明が発展していてな」

ジョン「わかりやすく言うと……朝比奈みくるの時代くらいかな」

ジョン「もしかすると、もっと発展しているかもしれん」

ジョン「俺はそんな世界から連れて来られたんだ」

キョン「……もしかしてハルヒを恨んでいるのか?」

ジョン「まあな」

キョン「………」

ジョン「俺はな、この世界に来てから不思議な力を手に入れたんだ」

キョン「……不思議な力?」

ジョン「異世界を自由に行き来する力と…
    まあ、もう一つの力は、そのおまけみたいなもんだ」

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:25:51.73 ID:lowtLQ6r0

キョン「……その力を使えば元の世界に帰れるんじゃないのか?」

ジョン「…そういうわけにもいかなくてな」

ジョン「この力を使って別の世界に行っても
    時間がたてばこの世界に戻されちまうんだ」

ジョン「だからこの力を使っても、他の世界に住むことはできない」

キョン「………」

ジョン「そうだな、まずは他の世界の話しでもしてやろう」

キョン「……他の世界?」

ジョン「興味あるだろう?」

キョン「……まあな」

キョン(なんかおかしいぞ……)

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:36:24.22 ID:lowtLQ6r0

ジョン「どの世界にも2つの共通点があるんだ」

キョン「2つ?」

ジョン「ああ、俺は結構な数の世界を見てきたが必ず共通していた」

キョン「………」

ジョン「そうだ! 俺は色んな世界を見てきたんだ」

キョン「?」

ジョン「例えば…谷口に彼女がいる世界!」

キョン「……!」

キョン(…何故かはわからないが非常に腹立たしい!)

ジョン「びっくりだろ!? 他には……」

キョン「お、おい、2つの共通点って……」

ジョン「長門や朝比奈みくる、古泉一樹がいない世界!」

ジョン「北高そのものがない世界!」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:42:28.90 ID:lowtLQ6r0

キョン「……ちなみにお前の世界にはどんな――」

ジョン「そうだな、俺がこの世界に来たときの話なんだがな…」

キョン「おい!」イラ

ジョン「? なんだ?」

キョン「…だからお前の世界にはどんなやつが居たんだ?」

ジョン「俺の世界か? 俺の世界には……」

ジョン「SOS団のメンバーは俺と長門と古泉だけだったぜ?」

キョン「ハルヒと朝比奈さんは居なかったのか…」

ジョン「ちなみに長門も古泉も普通の人間だ」

キョン「なるほど……」

ジョン「だからSOS団なんてものはなかったな」

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:50:55.48 ID:lowtLQ6r0

キョン「……SOS団がない世界、か…」

ジョン「そうだ! 2つの共通点について話していなかったな」

キョン「……まあ、そうだな」

ジョン「まず1つは、どの世界を探しても涼宮ハルヒが存在しないことだ」

キョン「ハルヒが存在しない…?」

ジョン「ああ、あいつがいるのはこの世界だけだ」

キョン「………」

ジョン「理由はよくわかっていないんだがな」

ジョン「…もう1つの共通点は…どの世界にも俺、つまりお前が居ることだ」

キョン「俺がいること…?」

ジョン「ああ、これも理由はわからん、だが居るんだ」

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:56:08.45 ID:lowtLQ6r0

キョン「どういうことなんだ?」

ジョン「だから理由はわからないって言っただろ?」

ジョン「まあ、これは俺の予想だが……」

キョン「?」

ジョン「どの世界も涼宮ハルヒが創造したんじゃないかと思っている」

キョン「ハルヒが?」

ジョン「ああ、だからどの世界にも俺、つまりお前が居る」

キョン「意味がわからん…それに、そうだとしたら何故ハルヒ自身がいない?」

ジョン「さあな、あくまでも俺の予想だからな」

ジョン「まあ、しいて言うなら…
    あんな力を持った奴がたくさん居たら大変だからじゃないか?」

キョン「………」

ジョン「まあ、俺には考える意味もないことだ……」

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 04:58:58.80 ID:lowtLQ6r0

ジョン「俺が何故ジョンという名前を知っていたか教えてやるよ」

キョン「………」

ジョン「俺とお前は見ての通り同一人物だ」

ジョン「そして俺は同一人物の記憶を覗くことができる」

キョン「は…?」

ジョン「異世界にいる俺の記憶を覗くことができるんだ」

ジョン「だからこれまでのことは全部知っている」

キョン(プライバシーもなにもあったもんじゃないだろ、それ……)

ジョン「だからお前のことは、恥ずかしいことも何でも知ってるぞ」

キョン「くっ……!」

ジョン「ああ、ちなみにこの部屋はな、お前の記憶を覗いて作ったんだ」

キョン「だから、長門が作った部屋に似てるのか…」

ジョン「そういうことだ」

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:01:03.33 ID:lowtLQ6r0

ジョン「さてと、それじゃあ、俺の居た世界のことでも話そうか」

キョン「……?」

ジョン「俺の居た世界はな、ここよりも文明が発展して――」

キョン「朝比奈さんの時代と同じくらい文明が発展してるんだろう?」

ジョン「ああ、そうだ……じゃあ、その続きは話したか?」

キョン「続き?」

ジョン「ああ、俺の居た世界が今どうなっているかさ」

キョン「いや…聞いてないな」

ジョン「そうか、俺の居た世界はな、消滅しちまったんだ」

キョン「……な」

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:10:16.13 ID:lowtLQ6r0

ジョン「俺が涼宮ハルヒに連れて来られたときにな」

キョン「………」

ジョン「例えるなら……積み上げられたブロックみたいなものさ」

ジョン「無理に引き抜くと倒れて全部壊れちまう」

ジョン「俺のいた世界はな、涼宮ハルヒによって
    俺というブロックを無理やり引き抜かれて倒れてしまった世界なんだ」

キョン「……!」

ジョン「…だから、俺は涼宮ハルヒを憎んでいる」

キョン「………」

ジョン「復讐してやると誓った……」

167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:15:37.43 ID:lowtLQ6r0

ジョン「お前にも妹がいるだろ? 俺にもいた」

キョン「………」

ジョン「両親も友達もいた……」

ジョン「…でも全員消えてしまった」

ジョン「お前にこの気持ちがわかるか?」

キョン「………」

ジョン「…わかるわけないよな」

キョン「………」

ジョン「三人に会わせてやるよ」

169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:20:07.44 ID:lowtLQ6r0

ジョン「………」スタスタ

キョン(あの時の部屋とは少し造りが違うんだな…)

キョン(こんな長い廊下はなかった…)

キョン(……ハルヒのせいで世界が壊れた、か…)

ジョン「だけど長門を捕まえるのは苦労したぜ」

キョン「…そういえばよく長門を捕まえられたな」

ジョン「お菓子にちょいとした仕掛けをしておいたのさ」

キョン「仕掛け?」

ジョン「ああ、長門の夢に接触できるようにちょっとな」

キョン(長門の言ってた夢ってのはこいつのせいだったのか……)

ジョン「後は徐々に長門の意識を奪って気絶させてやったのさ」

キョン「………」

ジョン「古泉も長門と朝比奈さんのことを話したら、すぐについて来てくれたぜ」

170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:25:18.10 ID:lowtLQ6r0

キョン(だから古泉は……)

ジョン「…実はな、あの三人、捕まえた時点で死んでもらおうと思ってたんだ」

キョン「なっ! お前!?」

ジョン「安心しろよ、死んじゃいないって」

キョン「……!」

ジョン「長門と古泉を見た瞬間に考えが変わっちまったんだ」

ジョン「俺の世界に居た長門と古泉と見た目が変わりなくてな」

ジョン「どうしてもできなかったんだ……」

キョン「………」

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:33:05.67 ID:lowtLQ6r0

ジョン「涼宮ハルヒにお前の死を望ませたこともあったな」

キョン「………」

ジョン「他の世界には面白いものがあってな」

ジョン「読むだけで催眠のようなものを
    かけることが出来る本なんてのもあってな」

ジョン「異世界で手に入れたその本を使ってお前が死ぬように願わせた」

キョン「あの時の本はお前が…!」

ジョン「まあ、それも失敗に終わったけどな」

ジョン「その後は、他の世界で手に入れた装置を使って
    子供の姿になって色々調べまわっていた」

ジョン「…涼宮ハルヒに復讐する手段をな」

キョン「……!」

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:38:36.20 ID:lowtLQ6r0

ジョン「ほら、あそこだ」

キョン「!」

キョン「長門! 古泉! 朝比奈さん!」ダッ

ジョン「安心しろ、眠ってるだけだ、危害は加えていない」

キョン「………」ホッ

ジョン「……それでな、俺は涼宮ハルヒに対する
    復讐をあきらめたわけじゃないんだ」


キョン「!?」

ジョン「最初は涼宮ハルヒが集めた特別な奴らに死んでもらおうと思った」

ジョン「俺と同じ思いをさせたかった…
    大切な人を失う悲しみを味あわせてやりたかった」

キョン「………」

ジョン「でも、それもできなかった」

ジョン「だから……」

174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:41:04.18 ID:lowtLQ6r0

ジョン「やっぱりお前に変わりになってもらおうと思うんだ」

キョン「……!」

ジョン「これが最後のチャンスなんだ…」

ジョン「涼宮ハルヒに復讐する最後の……」

キョン「……そんなことをしたって――」

ジョン「そんなことはわかってるっ!!」

キョン「!」

ジョン「失った人間は元には戻らない…」

ジョン「頭ではわかってるんだ……でも、感情が、な……」

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:45:07.15 ID:lowtLQ6r0

キョン「くっ…!」チラ

ジョン「無駄だ、その三人はここから出るまで目覚めない」

ジョン「助けてくれる奴はいない」

キョン「………」

ジョン「………」フラ

ジョン「……!」

キョン「……?」

ジョン「……お前も俺と同じ悲しみを味わってみるか?」

キョン「な、なにを……」

ジョン「…俺の記憶を見せてやるよ」ガシッ

キョン「なっ! やめ――」

キョン「―――」ドサ

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 05:52:08.03 ID:lowtLQ6r0

ジョン「……どうだ?」

キョン「……ぐ…」

キョン「…これは、妹……?」

キョン「それに長門や古泉……」

ジョン「それが、俺が失った人たちだ」

ジョン「次は……俺の感情をお前にもわかるようにしてやる」

ジョン「そうすりゃ、お前の精神は崩壊するだろうな……」

キョン「………」

キョン(…すまん、みんな……こいつには…抗えない……)

ジョン「……すまんな、もう一人の俺…」

ジョン「………」

ジョン「………」

朝倉「そこまでよっ!!」

ジョン「!?」

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:01:05.89 ID:lowtLQ6r0

喜緑「大丈夫ですか?」

キョン「喜緑さん……!」

朝倉「ちょっと江美里! おいしいとこもってかないでよ!」

喜緑「空間をこじ開けるのに手間取ってしまって……」

喜緑「でも皆さん無事のようですね」

キョン「ええ、助かりました」

朝倉「………」

朝倉「ふん、まあいいわ」

朝倉「とりあえず、あなたには聴きたいこともあるし、一緒に来てもらうわ!」

ジョン「……ふっ、くっくっく、はっはっはっはっは!」

喜緑「………」

朝倉「?」

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:05:39.55 ID:lowtLQ6r0

朝倉「なに笑ってるのよ? もしかして壊れちゃった?」

ジョン「くっくっく、いや、すまんな」

ジョン「だがまあ、壊れたってのは当たってる」

キョン「………」

朝倉「ふーん、まあいいわ、一緒に来――」

ジョン「近寄るなっ!」

朝倉「!」ピタ

ジョン「……俺を連れて行っても無駄だ、俺はもう長くない」

キョン「…どういうことだ?」

ジョン「この能力の代償さ、…脳がな、やられちまうんだ」

ジョン「能力を使うたびに脳が壊れていく……」

ジョン「まともな会話ができなくなっていくんだ」

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:10:29.68 ID:lowtLQ6r0

ジョン「頭の中で、話そうとした内容が溢れてくるんだ…」

ジョン「筋道を立てて話すことができなくなり…」

ジョン「自分が何を話したかもわからない……」

ジョン「さっきのお前との会話、結構苦労してたんだぞ?」

キョン「…お前……」

ジョン「だけど、それももうなくなった」

ジョン「今はすがすがしいほど頭が冴え渡っているんだ」

ジョン「たぶん、もう終わりなんだと思う」

キョン「いったいいつから…?」

ジョン「結構前から気づいていたさ…」

ジョン「これは賭けだったんだ、俺が死ぬ前に復讐を遂げることができるかどうか」

ジョン「……俺の負けだったみたいだがな」

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:16:49.66 ID:lowtLQ6r0

ジョン「……俺が死ねばこの空間も消滅する」

喜緑「!」

ジョン「…さっさと逃げたほうがいいぞ……?」

朝倉「ちょっ…」

喜緑「逃げましょう!」

喜緑「あなたは古泉一樹をお願いします」ダッ

朝倉「あ、ちょっと江美里! もう仕方ないわね」ヒョイ

朝倉「ほら、キョン君も逃げるわよ!」ダッ

キョン「あ、ああ」チラ

ジョン「………」

キョン「………」ダッ

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:27:10.61 ID:lowtLQ6r0

ジョン「なあ、この世界の俺……」

キョン「…何だ?」ピタ

ジョン「………」

ジョン「……実はな…」

キョン「………」

ジョン「…俺の復讐は、長門たちを
    死なせることが出来なかった時点で終わってたんだ……」

キョン「…じゃあ、何でさっきは…」

ジョン「…お前には、俺の代わりになってもらいたかった……」

キョン「………」

ジョン「ただ…お前に会っておきたくてな……」

ジョン「…お前の記憶に、強く残したくて……」

キョン「…恐怖を残されたって困るんだが……」

ジョン「……いや、そうじゃない」

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:30:28.62 ID:lowtLQ6r0

ジョン「…誰かに…覚えていてほしかったんだ……」

ジョン「俺の居た世界……」

ジョン「俺の大切な人たち……」

ジョン「お前に覚えていてほしかったんだ……」フラ

ジョン「だから……」ドサ

キョン「おいっ!?」

キョン「大丈夫か!?」

ジョン「大丈夫じゃないな……なんせ頭が…やられてるんだ……」

ジョン「…頼む……俺のこと……俺たちの…世界のこと…忘れないでくれ…」

キョン「! ああ…! 忘れないさ、覚えてる!」

ジョン「ありがと…な」

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:36:56.74 ID:lowtLQ6r0

キョン「………」

ジョン「もう…時間ない…ぞ…?」

ジョン「さっさと…行った…ほうが……」

キョン「ああ、わかってる」

キョン「…じゃあな、もう一人の俺」

ジョン「……じゃあ…な」

ジョン「………」

ジョン「……周りに……いる…人…たち……大切に…しろよ…」

ジョン「……失ってから…じゃ……遅い…ぞ…?」

ジョン「………」

ジョン「………」

ジョン「……みんな……今そっちに…いく…から……な……」








185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:42:57.68 ID:lowtLQ6r0

 無事に外に出ることが出来た
 俺の後ろで扉が消えていく……
 たぶんあいつが死んだのだろう

キョン「………」ハァハァ

喜緑「………」

朝倉「ちょっとー! なに一人だけ軽いの抱えて逃げてるのよ!」

喜緑「あら、私は二人抱えて走っていたんですよ?」

朝倉「二人でも男よりはいいじゃない!」

朝倉「特に長門さんは軽いんだし…」

喜緑「確かに長門さんは軽いですけど……」

喜緑「朝比奈さんは……それなりに重いですよ?」

朝倉「……まあ、それだけ大きかったらねぇ……」

喜緑「………」ジー

朝倉「………」ジー

朝倉「……なんか軽くイラッとしたわ…」

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:50:08.72 ID:lowtLQ6r0

朝倉「…イタズラしてやろうかしら……?」

喜緑「三人とも、目を覚ましませんね」

キョン「あの空間から出れば目を覚ますって…あいつが言ってました」

喜緑「…そうですか、ではとりあえず移動しましょう」

キョン「そうですね」

喜緑「移動しますよ」

朝倉「へ? あ、うん…」

朝倉(とりあえず額に肉よね……)カキカキ

188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 06:55:20.07 ID:lowtLQ6r0

キョン「ぐっ、重いな古泉のやつ」ズシ

喜緑「大丈夫ですか?」

キョン「ええ、なんとか…」

朝倉「じゃあ、あたしは長門さんを……」

喜緑「あなたは彼女をお願いします」

朝倉「ええー」

喜緑「落書きしたんだから責任を持ちなさい」ヒョイ

朝倉「めんどくさいわねー」ヒョイ

キョン「……とりあえず早く行きませんか…?」プルプル

喜緑「そうですね」スタスタ

朝倉(背中に当たる感触が…イラッとするわね……)

朝倉(…どっかに捨てていこうかしら?)

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 07:00:21.47 ID:lowtLQ6r0

朝倉「やっと着いたー」

キョン「はあ、はあ…」

喜緑「お疲れ様でした」

キョン「……はい」

朝倉「まったく、のんきなものよねー」

みくる「すーすー」

朝倉(次は…ひげよね)カキカキ

キョン「ん? 朝倉、お前…朝比奈さんに何してやがるっ!?」

朝倉「あ、バレた」

190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 07:05:28.47 ID:lowtLQ6r0

長門「……ん」

キョン「目が覚めたか長門?」

長門「ここは…? 私の家?」

朝倉「あ、長門さん起きたのね」

長門「……状況を説明して」

喜緑「そうですね」

 〜説明中〜

長門「………」

長門「……あなたには迷惑をかけた」

長門「申し訳ない」

キョン「いや、いいんだ」

キョン「いつも世話になってるからな、これくらいはさせてくれ」

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 07:11:05.73 ID:lowtLQ6r0

古泉「…こ、ここは?」

みくる「……ふぇ〜?」

キョン「お、二人とも目が覚めたか」

古泉「ここは…って朝比奈さん、何ですかその顔は!?」

みくる「ふぇ? かお……ですか?」

喜緑「はい、鏡です」

みくる「………」

みくる「………」

みくる「………」

キョン「朝倉、逃げるなよ?」

朝倉「!」

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 07:14:14.02 ID:lowtLQ6r0

みくる「うっ…うっ……」

キョン「大丈夫ですか朝比奈さん?」

みくる「うぅ……ひどいですぅ……」

喜緑「とりあえず、しばらくまともに喋れない状態にしておきました」

長門「……いい運動になった」

古泉「………」

キョン「さてと、二人にも事の経緯を説明しとかないとな」

 〜説明中〜

古泉「なるほど、異世界人ですか…」

みくる「かわいそうですね……」

キョン「そうですね……」

194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 07:15:46.53 ID:lowtLQ6r0

古泉「とりあえず、機関のほうには僕から報告しておきます」

キョン「ああ、頼む」

キョン「あ、俺も森さんに謝っておかないと…」

古泉「彼女…怒ると怖いですよ……」

キョン「………」

みくる「わたしも未来に報告しないと……」

キョン「そうですね…」

キョン「………」

長門「………」クイ

キョン「ん? どうした長門?」

長門「…あなたにお礼がしたい」

古泉「そうですね、今回の件ではお世話になりましたしね」

みくる「そうですね」

195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 07:18:47.14 ID:lowtLQ6r0

キョン「いや、いつも世話になってるんだからこれくらいは……」

みくる「遠慮なんてしないでください」

古泉「そうですね、命を助けられたわけですし」

キョン「命って大げさな……」

長門「………」ジー

キョン「……はあ、わかったよ」

みくる「決まりですね」

古泉「何をするかは僕たちで考えておきます」

長門「……場所は私の家を使うといい」

喜緑「私も参加してもよろしいでしょうか?」

古泉「もちろん」

196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 07:20:17.19 ID:lowtLQ6r0

みくる「じゃあ、週末に長門さんの家に集合ということで」

喜緑「そうですね」

古泉「わかりました、それでは帰って準備をするといたしましょう」

喜緑「楽しみですね」

長門「………」コク

みくる「それじゃあ、帰りましょうか」

古泉「そうですね」

長門「……また、明日」

キョン「………」

キョン「そうだな、それじゃあ、みんなまた明日」


おわり

198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 07:24:09.26 ID:lowtLQ6r0

一応終わりです

長々とすいませんでした
うまくまとめることも出来ずにこのようなものになってしまいました

お付き合いいただいた皆様、本当に申し訳ありませんでした

204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:04:03.82 ID:lowtLQ6r0

  〜エピローグ〜

 あの後、俺と古泉は家の前で待っていた森さんに
 たっぷりとお説教をされた

 ちなみに俺が家に入った後に古泉が
 森さんに頭を撫でられ抱きしめられていた……
 …次の日に古泉をからかおうと強く心に誓い
 俺は崩れ落ちるようにベッドに倒れこんだ


 翌日、俺たち(特に俺)は
 ハルヒに団長以外の全団員が休んだことに対する
 愚痴をいやというほど聞かされ
 その日は全員つかれきった面持ちで帰路についた


 そしてあっという間に数日が過ぎ

  ―放課後―

キョン「………」

キョン(まあ、また今回も長門の家でパーティーなんだろうな…)

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:08:19.92 ID:lowtLQ6r0

朝倉「あら? キョン君?」

キョン「よう、朝倉か」

キョン「お前…こんな時間にこんなところうろついていていいのか?」

朝倉「だって長門さんが買い物に行こうって……」

キョン「長門も来てるのか?」

朝倉「うん、けど迷子になっちゃったみたいで…」

キョン「………」

朝倉「ほら、あの娘、見た目幼いじゃない?」

朝倉「中身も3才だし……」

キョン(それはお前もだろう……)

朝倉「時々フラフラッとどこかへ行っちゃうのよねぇ」

長門「………」

207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:13:21.73 ID:lowtLQ6r0

朝倉「だから一緒に出かけるときは手をつなぎたいんだけど……」

キョン「………」

朝倉「あの娘恥ずかしがっちゃって……」

長門「………」

朝倉「お姉さんって立場上ほうっとくわけにもいかないし……」

朝倉「色々大変なのよね…」

朝倉「まあ、でも手のかかる子ほどかわいいっていうか…」

朝倉「とりあえず、長門さんはあたしがいなくちゃダメなのよねぇ」

朝倉「家でも涼子ちゃん涼子ちゃんって――」グシャ

長門「………」

朝倉「………」ピクピク

キョン「よう、長門、荷物持つか?」

長門「………」コク

208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:16:50.92 ID:lowtLQ6r0

キョン「もしかして今日の分の買い出しか?」

長門「………」コク

キョン「……それにしてもずいぶんな量だな…?」

長門「……今日はたくさん人が来る」

キョン「そ、そうか……」

長門「……そう」

キョン「ところで朝倉はあのままで――」

長門「かまわない」

キョン「そ、そうか」

210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:21:45.72 ID:lowtLQ6r0

キョン「………」

キョン「なあ、長門…少し寄り道してもいいか?」

長門「?」

長門「……かまわない」

キョン「そうか、すまんな」スタスタ

長門「………」スタスタ

キョン「………」ピタ

長門「……ここは」

キョン「入ろうぜ」

長門「……駄菓子屋…」

211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:28:39.57 ID:lowtLQ6r0

キョン「すいません、誰か居ませんか?」

おばあさん「はいはい、いらっしゃいませ」

キョン「長門、好きなもの買っていいぞ」

長門「…!」キョロキョロ

長門「………」トテトテ

おばあさん「おやおや、また来てくれたんだねぇ」ニコニコ

キョン「覚えてるんですか?」

おばあさん「お客さんの顔は忘れませんよ」ニコニコ

キョン(さすがに長くやってるとそんな特技が身につくものなのか…?)

おばあさん「でも、ごめんねぇ、もうすぐ店じまいすることになってねぇ」

キョン「……!」

おばあさん「あなたたちに教えることができてよかったわ」

おばあさん「特にあの娘はよく来てくれたから……」ニコニコ

長門「………」トテトテ

212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:37:33.27 ID:lowtLQ6r0

キョン「………」

おばあさん「他にも小さな子供が一人来てくれていたんだけどねぇ」

おばあさん「その子は最近来てくれなくてねぇ」

おばあさん「ここが閉まっちゃうこと教えてあげたいんだけどねぇ」

キョン「……どんな子なんですか?」

おばあさん「そうだねぇ、そういえばあなたに似ているかもしれないわねぇ」

キョン「………」

キョン「わかりました、たぶん俺その子を
    知っていると思うんで伝えておきますよ」

おばあさん「あら、そうなの? それじゃあ、お願いしちゃおうかしらねぇ」

キョン「はい、任せてください」

おばあさん「ありがとうね」ニコニコ

213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:44:54.35 ID:lowtLQ6r0

長門「……これ」

キョン「!!」

キョン(長門……買ってもいいとは言ったが…これは買いすぎだ!)

おばあさん「あらまあ、こんなにたくさん、いいのかい?」

キョン「は、はは、かまいませんよ」

 帰り際に店の奥を見てみたが
 あの大きな扉はなくなっていた……

おばあさん「このお店のこと、忘れないでいてあげてね」

キョン「!」

長門「………」コク

おばあさん「長年ここでがんばってきたお店だから……」

おばあさん「誰かに覚えておいてほしくてねぇ…」

214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:48:03.21 ID:lowtLQ6r0

長門「……覚えておく」

おばあさん「ありがとうねぇ」ニコニコ

キョン「………」

キョン「……忘れませんよ…」

キョン(…あいつは確かに生きてこの世界に居たんだ)

キョン(あいつも、あいつの大切な人たちも確かに存在したんだ…)

キョン(あいつの世界を覚えているのが俺一人だけだとしても……)

キョン「……忘れないさ…絶対にな」


おわり

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 08:54:53.70 ID:lowtLQ6r0

ずいぶんと短かったけど、これで終わりです
ごめんなさい、勘弁してください、もう限界です……

結局、朝倉あんまり書けなかった……
まあでも、長門を出せたので良しとしよう

眠いけど、この後出かけなきゃいけない……
ので、これで終わりにします

見てくださった皆様、ありがとうございました



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