古泉とキョンの子供がまともだったら


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:22:31.03 ID:a2wKn07c0

古泉一子(いちこ)
7歳
一言でいうと普通の女の子。
ショートカットで少し涙目が似合う可哀そうな子。
容姿は古泉似で古泉をパパ、キョンをお父さんと呼んでいる。

なぜか古泉には疎まれていてそれを気にしている。
小学生になりさすがに両親が共に男だということに疑問を感じつつあるがどっちも好きなので気にしないことにしている。

有佳タンとかみくタンとかのスレ立てた人とは別人です。
全く関係ない話としてみてください。
正直反省はしている。でもやめないwwwwwww
さすがにこんなスレ立てる予定はなかったよね…?

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:24:29.35 ID:a2wKn07c0

一子「ねえ、おとーさん。」

キョン「なんだ?」

一子「私はなんで一子って名前なの?」

キョン「それはな、お前に一番になって欲しいからだ。」

一子「そっか…。(やっぱり適当に名付けたんだろうな)」

キョン「初めは男の子が生まれるっていうんで別の名前考えてたんだぞ?」

一子「どんな名前…?」

キョン「たしか・・・虚雲かな。」

一子「へ、へぇ・・・(ひどい名前だ…でも私の名前より想いはこめられてる気がする…)」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:27:28.15 ID:a2wKn07c0

キ「というか名付けるのは俺よりも一樹のほうが考えてたからあいつにきくといいぞ。」

い「えっ?でも・・・(パパ私にはなんか冷たいからなあ…)」

キ「ほら聞いてみ?」

い「う、うん・・・」

い「ねえパパ、私ってなんで一子って名前なの?」

古「・・・一番最初に生まれたからです。」

い「そっか…教えてくれてありがとう。(すごく嫌そうな顔。話しかけるんじゃなかった。)」

古「それだけですか?」

い「えっ?」

古「たったそれだけで僕に話しかけたんですかと聞いているんです。」

い「・・・ごめんなさい」

キ「おい一樹、一子がかわいそうだろ。」

古「いいじゃないですか。そんなことより僕とイイコトしましょうよ。」

キ「やめろっ。なぜそんなに顔を近づけるっ。やめっアッー」マッガーレ

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:31:52.59 ID:a2wKn07c0

次の日

学校にて

先生「はーい、じゃあ授業始めるねー。今日はみんなのお名前の由来について班でお話ししてね。」

みんな「「「はーい」」」

ザワザワ

有佳「そんな宿題あった?」

みく「あったよー。有佳ちゃんまた忘れちゃったの?」

有「忘れた…でも前に聞いたことがある。」

ハルナ「なになに?」

有「有という字はお母さんからもらった。佳という字はいい子になるようにって聞いた。」

さき「へぇー。いい名前だね。」

ハ「あたしはねー月のように世界に覇を唱えるような素晴らしい人間になるようにってお母さんがいってたわ。」

み「月?ハルちゃんの名前に月なんて入ってないよ?」

ハ「ルナっていう月の女神様がいるんだってー。いわばあたしは女神様なわけよ!」

有「すごい。(はをとなえるってなんだろう…帰ったらお母さんに聞こう)」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:36:07.64 ID:a2wKn07c0

ハ「みくちゃんは??」

み「えと、わたしの名前は未来って意味があるんだって。未来に役立つ人になりますようにってつけてくれたの。さきちゃんは?」

さ「紗という字は薄い布、希は希望という意味がある。薄くきれいな布のような希望であってほしいという意味だそうだ。」

一「・・・(みんないろんな意味がある。それに比べて私は…)」

ハ「・・・あれ?そういえばいっちゃん今日静かね?」

い「ビクッ・・・そんなことないよ?(さすがに黙ってても無理か)」

有「顔色が悪い。」

み「ほんとだぁ。いっちゃん大丈夫?」

い「だ、だいじょうぶだよ、アハハハ」

さ「いやいや無理はいけないよ。保健室に行く?先生にいって早退しよっか?」

い「えっ?(早退すればみんなに私の名前が適当だなんて言わなくて済むかな)」

ハ「せんせー!いっちゃん体調悪いから早退するってー!」

先「あら?大丈夫?お父さんには連絡しておくわね。」

い「ビクッ(そうだ。帰ったらパパが…)」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:40:28.15 ID:a2wKn07c0

・・・・・

い「ただいま(煙い…)」

こ「どうして帰ってきているんですか?せっかく昼間はあなたの顔を見なくて済むのに。」

い「ごめんなさい(お酒臭い…)」

こ「謝ればいいと思って…これだから子供は嫌いなんです。」

い「私お部屋にいってるね(お部屋で静かにしていよう)」

ガチャ…バタン

い「少し寝よう」

・・・すーすー

い「目が覚めちゃった…お腹すいたな」ムクッ

ガチャ・・・バタン

い「あれ?パパがいない…お外に出かけたのかな。雨降ってるのに・・・」

い「・・・カップめんでも作ろう。」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:42:40.13 ID:a2wKn07c0

・・・・・・

キ「ただいまー」

い「おかえ 古「おかえりなさい」

古「ご飯にします?お風呂にします?それとも・・・んっふ」

い「き、気味の悪い冗談はやめろ。一子もみてるじゃないか。」

古「・・・チッ」

い「・・・ごめんなさい」

キ「ムシャムシャ…やっぱ一樹の料理はうまいな。」

古「ありがとうございます…フフ」

キ「・・・顔が近い!」

い「私もう寝るね。お父さん、パパ、おやすみなさい。」

キ「おう、おやすみー」

古「・・・おやすみなさい」

ガチャ…バタン

い「パパがおやすみって言ってくれた。」ホクホク

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:48:16.40 ID:a2wKn07c0

ふふふふんもっふ

はははははチョwカオチカwアッー

い「パパ、お父さんとは楽しそうだな…。」

い「寝よ」

・・・・・・

次の日

学校

先生「今日は母の日なのでお母さんに切り絵をつくってあげましょう。」

みんな「「「はーい」」」

い「先生、私はどうしたら…」

先生「一子ちゃんはお父さんの切り絵をつくってね。」

い「はーい(お父さんの絵にしようかな・・・いや、パパの絵にしよう)」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:50:52.77 ID:a2wKn07c0

・・・・

チョキチョキ

ハ「できたわ!超絶スーパービューティフルなママを完璧に描き切るなんてさすが私!」

み「わーハルちゃんじょーず。」

ハ「あったりまえじゃない!あら?有佳それオランウータン?」

有「違う。お父さん。」

み「今日はお母さんを作るんだよ?」

有「間違えた。」ジワッ

さ「問題ないさ。隣にお母さんをくわえればいい。ボクもお父さんを参加させているしね。」

い「というかお父さんメインな気がするんだけど?」

さ「そんなことは・・・まあそういうこともあるさ。」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:52:52.60 ID:a2wKn07c0

い「できた。(パパ喜んでくれるかな。)」


・・・・・


い「ただいま。パパこれ」オズオズ

古「なんですか?」イラッ

い「今日は母の日だから授業でお母さんの切り絵作ったの。でも私お母さんいないからパパを描いたの。」ニコニコ

古「・・・こんなもの!」グシャ

い「あっ・・・一生懸命作ったのに・・・」ジワッ

ダッ・・・ガチャ…バタン

い「ヒック・・・うええぇぇぇん」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 22:55:30.00 ID:a2wKn07c0

・・・・・

い「あれ?私・・・寝ちゃったのか。でもいつのまにベットで・・・」

キ「お?目が覚めたか?」

い「あ、お父さん」

キ「どうしたんだ?そんなに泣きはらした目をして。」

い「ねえお父さん」

キ「なんだ?」

い「なんでうちにはお母さんがいないの?なんでうちはお父さんとパパ二人もいるの?」

キ「それは…すまん。お父さんの口からは言えない。一樹に、パパに聞いてくれ。」

い「・・・今日学校の授業で母の日だからお母さんの切り絵を作るって時間があったの。」

い「私はお母さんいないからパパの絵を作ったの。」

い「でもパパに渡したらこんなものって・・・絵をグチャって・・・」グスッ

い「おかしいな。さっきいっぱい泣いてもう大丈夫になったはずなのに…」グスッ

い「お父さんごめんね。でもお父さんまで・・・私を嫌いにならないで」

キ「一子、ちょっとお部屋でまってなさい。」ナデナデ

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:02:10.99 ID:a2wKn07c0

キ「古泉ぃ!」

古「なんですかぁ?昔の呼び方なんてして。初心に帰るってやつですかぁ?んっふ」

キ「いい加減にしろ!」


バキッ


古「・・・なんですか、突然。申し訳ありませんけど僕はMではないですよ?」

キ「一子がどんな思いでお前の絵を作ったのか、てめえにはわからねえのか!?」

古「うるさいうるさいうるさい!あなたにだって僕の気持なんかわかりませんよ!あなたにだって…」

ガチャ…ダッ

い「お父さんやめて!パパをいじめないで!私が悪かったなら全部謝るから!だからお願い…」グスッ

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:05:06.30 ID:a2wKn07c0

パパは出て行ってしまった。
きっと私に愛想が尽きたのだろう。
私のせいでお父さんまで悲しい思いをすることになってしまった。
本当にどうして私はこうダメなんだろう。


死のう


むしろ今まで生きてきたことが間違いだったのだ。
家族が私のせいでバラバラになったのなら原因である私がいなくなればきっと元に戻るだろう。
そうしてパパとお父さんはいつまでも仲良く暮らすのだ。
有佳ちゃんたちお友達ともう会えないのは寂しいけど仕方ないね。
だって全部私が悪いんだから。

いろいろ考えて近くの川に飛び込むことにした。
昨日の雨で川は増水しているだろうし川の流れは私の死体をきっと押し流してくれる。
勝手だけどどこかに消えてしまいたかった。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:07:59.88 ID:a2wKn07c0

目を開けて思ったのは白いなあということ。
なにがって目の前が真っ白だった。
だんだん意識がはっきりしてくるとここはどこなのか、そんな疑問が浮かんだ。
天国かな?私は悪い子だし地獄かな。
痛いのとかやだなあ・・・。

そんなことを考えながら周りを見回してここが病院なんだとわかった。

生き延びたのだ。

そのことに安堵と、そう感じたことに自己嫌悪を覚え、ベットの隣のパイプ椅子で眠るパパに気づいた。
ちょうど目が覚めたらしいパパにとにかく謝ることにした。

い「ごめんなさい」

古「・・・なにがです?」

い「ちゃんと死ななきゃいけなかったのに私なんかが生き延びちゃってごめんなさい。」

古「本気でそう思っているのだとしたら僕はあなたを怒らなくてはいけません。」

パパは今までにないくらい優しくて・・・やっぱりここは天国なんじゃないだろうか?

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:10:52.27 ID:a2wKn07c0

古「いえ、それもきっと僕のせいなんでしょうね・・・。今まで現実から逃げて、あなたをここまで追い詰めたのも僕なのですから。」

すべての始まりはSOS団という団体からです。高校生のころ僕とキョン君が入っていた部活のようなものです。
高校を卒業した後もその親交は続き、やがて僕はある人と交際をすることになりました。
よく聞いてください。あなたがお父さんと呼んでいる人はあなたのお父さんではありません。
正確にはキョン君はあなたのお母さんの兄、伯父なのです。

僕はキョン君の妹さん、あなたのお母さんが大学を卒業したあとプロポーズをしました。
彼女は嬉しそうに受けてくれましたよ。
無邪気に笑う彼女とすごした日々は今でも宝物のように輝いてます。
そしてある日、彼女があなたを身籠ったとそう僕につげたんです。

僕は心の底から喜びました。
彼女もおなじ気持だったでしょう。
来る日も来る日も生まれ来るあなたのことを二人で話しつづけました。

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:13:02.07 ID:a2wKn07c0

しかし運命の歯車はここで狂い始めました。

予定日が近づき、彼女のお腹が大きくなってきたある日、医者がこう言いました。

「奥さんとお子さん、どちらかを選ばねばならないかもしれません。」

まず耳を疑いました。その後自分の頭を疑いました。医者の説明など何一つ聞けず、僕は一人絶望していました。
彼女はそんな僕に優しく言いました。

「もし私が死んだらいつきくんがこの子を育ててね。」

その言葉は僕には死刑宣告に等しかった。僕は必死に反対しました

でも結局彼女はあなたを選び、周りも彼女の意志を受け入れました。ただひとり僕を除いて

そしてあなたが生まれ、お母さんは死にました。
最後まであなたのことを心配してましたよ。

でも僕には彼女に言われたとおりあなたを育てる気力はありませんでした。
そして仕事も辞め、酒とたばこに逃げた僕の家にキョン君が来てくれたんです。

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:15:39.24 ID:a2wKn07c0

古「僕は彼の優しさに甘えてばかりでした。そしてあなたにまで・・・」

古「ですが橋の上から飛び降りたあなたを見て、気づきましたよ。もう甘えている場合ではないと。」

い「・・・パパが助けてくれたの?」

古「あの川の近くにお母さんのお墓があるんです。行くあてもなくお墓の前でぼーっとしていたらなんだか胸騒ぎがして・・・」

古「きっとお母さんが助けてくれたんでしょうね。」

泣きそうな顔で言うパパに私は答える。

い「そんなことない。私がパパを大好きで、パパが私を大好きで。だから・・・」

古「一子・・・」

い「助けてくれてありがとう、パパ」

パパが泣きながら抱きしめてくれる。私はそれが嬉しくて泣きながら笑った。
病室の入り口でお父さんがやれやれって肩をすくめてて恥ずかしかったけど
嬉しい気持ちの方が強かったからやっぱり泣きながら笑った。

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:18:06.25 ID:a2wKn07c0

その後私は少し検査を受けた後その日のうちに退院し家に帰ることができた。

数日してお父さん、じゃなくておじさんがもう大丈夫だなっていってお家から出て行った。
寂しかったけどおじさんは近くに住んでるからいつでも会えるって言ってくれた。
それに今はパパが優しくしてくれる。
というか優しすぎてちょっとうっとうしいくらい・・・

パパはお酒もタバコもやめてお仕事を探し始めた。
おじさんいわくもともと優秀だったからすぐに再就職できたらしい。
バリバリ働くパパもかっこいい。

お母さんの写真も見せてもらった。
きれいというよりかわいいって感じの人ですごく楽しそうに笑っている写真ばっかりだった。

パパと一緒にお墓参りにも行った。
お墓の前でパパが泣いてたからお母さんにパパをちゃんと見守ってねとお願いしておいた。


お母さん私は今幸せだよ・・・

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:20:30.68 ID:a2wKn07c0

とりあえず糸冬
腐とか言った奴ら謝れwwww
・・・サーセンwwwwww

とにかく有佳タソスレの1様すんませんwwww

あとから気づいたんだがこれなんてCLANNAD?

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:25:12.39 ID:a2wKn07c0

ところで古泉視点のもあるんだがいかが?
いらんって言われようと投下するけどな…

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:28:08.65 ID:a2wKn07c0

一子に名前の由来を聞かれた。

もちろん適当に答えた。顔を見ているといらいらしてくる。どうしても彼女の面影を感じてしまう。

さらに冷たく当たってしまう。一子が悲しそうな顔をしているが関係ない。

・・・関係ない。

次の日いつものように昼間から酒とたばこで現実逃避をしていると突然一子が帰ってきた。
学校に行っている時間だというのに・・・すこし冷たく当たるとすぐ部屋に行った。
無視して酒を注ぎ足す。

しばらくしてタバコが切れたから買いにでた。外は雨だが関係ない。
いつものようにたばこをかい、いつものようにそばの彼女の墓を見に行った。
墓にはきれいな花が飾ってあり、墓石はきれいに磨かれている。
当然だ。毎日自分がやっているのだから。

日課となっている掃除を終え、一服する。もう7年になるというのにいつ来ても涙が出る。枯れ果てることなどないのだろう。

帰り道で一子の昼食を忘れていたことを思い出した。勝手に何とかしただろう。夕食の買い物だけして帰る。

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:36:48.23 ID:a2wKn07c0

次の日、一子は帰ってくるなり一枚の紙を差し出した。
みてみると小学一年生なりに必死に作ったであろう切り絵だった。
だがそのあと一子が口にした一言がどうしても許せなかった。


でも私お母さんいないから


一子は彼女のことを知らない。冷静に考えれば当然のことだ。
それでも僕には許せなかった。
誰のせいでいないと思ってるんだ。その言葉を抑えるので精一杯だった。

切り絵をぐちゃぐちゃに丸めると一子は泣きながら部屋に走っていった。

それを見届けると僕は行き場のない怒りをぶつけるかのように酒を呑む。

もうなんのために生きているのかわからなくなった。

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:39:23.26 ID:a2wKn07c0

キョン君は帰ってくるなり一子の部屋へ行き、しばらくして出てくるといい加減にしろと僕を殴った。

いい加減にしてほしいのはこっちだ。勝手に押しかけてきたくせに・・・

最低限のものをもって僕は家を出た。

家を出ても行くあてなどない。結局彼女の墓の前に来てしまった。
このままここで朽ちていくのだろうか。それもいい。

どれくらいの時間がたっただろう。
たばこが切れてしまったことに気づき買いに行こうか悩んでいた時なぜか胸騒ぎがした。

とにかくたばこを買いに行こうと橋に差し掛かったころ一子を見つけた。

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:44:51.88 ID:a2wKn07c0

キョン君は帰ってくるなり一子の部屋へ行き、しばらくして出てくるといい加減にしろと僕を殴った。

いい加減にしてほしいのはこっちだ。勝手に押しかけてきたくせに・・・

最低限のものをもって僕は家を出た。

家を出ても行くあてなどない。結局彼女の墓の前に来てしまった。
このままここで朽ちていくのだろうか。それもいい。

どれくらいの時間がたっただろう。
たばこが切れてしまったことに気づき買いに行こうか悩んでいた時なぜか胸騒ぎがした。

とにかくたばこを買いに行こうと橋に差し掛かったころ、一子を見つけた。

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:47:59.01 ID:a2wKn07c0

一瞬が永遠に感じた。

落ちていく一子がスローで見えた。

思考は絶え間なく回転し、体はそれを無視して川に飛び込んだ。


もし私が死んだらいつきくんがこの子を育ててね。


回転する思考の中、彼女の言葉だけがはっきりと形をとっていた。

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:50:41.52 ID:a2wKn07c0

一子を病院まで連れてくるとまたキョン君に殴られた。

しかし今度は素直な気持ちで殴られることができた。

思いがキョン君にも通じたのだろう。

一子の隣にいることを許してくれた。

眠っている一子の顔は無邪気な彼女に似ていて、でも不思議と今まで感じたようないらだちはなくなっていた。


・・・・・・


いつのまにか眠ってしまったらしい。

目覚めると一子がこちらを見ていた。

い「ごめんなさい」

一子が僕に謝る。悪いのは僕だというのに。

僕は一子にすべてを伝えた。

僕が最低の人間であることを知っても一子は僕をパパと呼んでくれた。

今まで僕が甘えてきた分返さなくてはいけないだろう。

僕は一子を抱きしめ続けた。

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:53:41.12 ID:a2wKn07c0

一子・・・誰よりも人を愛することができる子になるように

君はそう言って笑った。

君の言うとおり一子は素晴らしい子になったよ。

僕はこれから、誰よりも一子を愛そう。

僕の部屋の壁にはしわが残る稚拙な切り絵と、紙が古くなった上手な切り絵が並んでいる。


僕はまだそっちにいけそうにありません。


〜fin〜

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/23(月) 23:56:53.83 ID:a2wKn07c0

正直反省はしている。
でも後悔はない。

最後にもう一度言っとくと有佳タンスレ等のいっちゃんとは別人です。
他スレの人物団体etcとは無関係です。



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