ハルヒ「キョンってさ……すごく可愛いわよね」


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317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 21:29:49.36 ID:jFaKrc/c0

ピンポーン

ハルヒ「キョン、来たわよ」

キョン「おう、まあ入れよ」

ハルヒ「おじゃましまー、ハッ!?」

キョン妹「いらっしゃーい、キョンちゃんの友達?」

ハルヒ「あの……この美少年はどなたかしら?」

キョン「ああ、俺の友達だぞ。ハルヒ、こいつは俺の妹だ。ほら、挨拶は?」

キョン妹「始めまして。キョンちゃんの妹です」ニコ

ハルヒ「は、始めまして///」 (……何なのこの兄妹? 可愛すぎるんですけど)

キョン妹「こちらこそ始めまして」ニコ (キョンちゃんに近づく奴は許さない、絶対に許さない)

と、スレ汚し

322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 21:41:49.65 ID:jFaKrc/c0

ハルヒ「へぇ、ここがアンタの部屋か。なかなか良い部屋じゃない」

キョン「そうか? まあ、普通の部屋だと思うがな」

ハルヒ「……アンタらしい部屋で良い雰囲気だって意味よ」

キョン「そ、そうか。……少しだけ照れるな」

ハルヒ(ももももももも、もしかして結構良い雰囲気なんじゃないこれ? い、今なら)

ハルヒ「ね、ねぇ、キョン?」

キョン「ん?」

ハルヒ「ア、アタシねア――」

バタン

キョン妹「お茶を持ってきたよ〜」 (ふう、危なかった)

>>1
ごめんな、不快だったら止めるから

327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 21:51:55.99 ID:jFaKrc/c0

キョン「おう、スマンな」

キョン妹「うん! どうぞ!」

キョン「ほら、ハルヒにもあげなさい」ニコ

キョン妹「……どうぞ」

ハルヒ「あ、どうも。それじゃ、いただきます」 (なんだか凄く温いわね。煎れてから大分経ったみたいな)

キョン「ん? 温いな。お前は俺の友達が来ると温いお茶を出すな」

キョン妹「えへへー。ごめんね、ついうっかり」ギロリ (……ずっと隣で待ってたもん。ずっと話を聞いてたもん)

ハルヒ「……あ、ありがとう」 (……今、妹君の目が)

334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 21:59:26.97 ID:jFaKrc/c0

キョン「ふう……んで、これからどうするんだ?」

ハルヒ「そうね……」 (妹君が部屋に帰らなきゃ既成事実も何もあったもんじゃないわね)

キョン妹「そうだ、思いだしたよ! 私ね、キョンちゃんに鋏を借りようと思ってたんだよー」

キョン「あの刃先がとんがってる奴か?」

キョン妹「うん、そうだよ! だって……安全加工してる鋏じゃ刺さらないもん」ギロリ

キョン「ん? なんか言ったか?」

ハルヒ「……なんか聞こえた」

キョン妹「何も、言って、いない、よ」ニコ

338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 22:08:17.70 ID:jFaKrc/c0

キョン「はは、お前の人見知りは治らないな。普段は何ともないんだが、
    俺の友達が来ると、とたんに語尾が小さくなるんだよ」

ハルヒ「は、はは。そ、そうなんだ」 (これは、ヤバい気が……生命活動的な意味で)

キョン妹「えへへー」

そして、妹はハルヒの耳元で

キョン妹「おまえ、笑うな」ボソ

キョン「お前は、俺の友達が来るとバランスが悪くなるなぁ」

343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 22:21:37.28 ID:jFaKrc/c0

ハルヒ「そ、そうね。折角だからSOS団の皆も呼びましょう」 (マズイ、これはマズイ。背に腹は変えられないわ)

キョン「そうか? それじゃあ連絡するとするか」

キョン妹「……ねぇ、キョン君。お友達って男? それとも女?」

キョン「ん? 男子も女子もいるぞ。お前が懐いていた谷口は来ないがな」

キョン妹「――へぇ、そうなんだ」

ハルヒ「……へぇ、妹君って谷口の阿呆に懐いてるの?」

キョン「おう、妹の馬になったりしてくれてたぞ」

ハルヒ「へ、へぇ……」 (……それは服従じゃあないのかしら)

キョン妹「それじゃあ、今日は私がご飯を作らなくちゃ、ね」ギロ

347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 22:35:13.59 ID:jFaKrc/c0

〜〜〜〜

キョン「まあ、入れよ」

古泉「おじゃまします。……おぉ、家着も素晴らしい。それに妹さんも可愛らしいですね」

長門「……私は貴方達二人を形容する言葉を持たない」

みくる「こんにちはキョン君。それに妹ちゃんも始めまして」

キョン妹「皆さん始めまして〜」ニコ

(こいつらは特に問題は無さそうだ。キョンちゃんに好意を抱いているのは間違いなさそうだが。
すぐに行動に移そうという気配は感じられない。
正直なところ、その感情に吐き気は感じるが、今の所は無視しても問題無い筈だ。
やはり一番最初に来たカチューシャの女の精神を破壊するだけの方がリスクは少ないだろう)

キョン妹「それじゃあ、私はご飯を作るねー」

ハルヒ「ああ、いいわよ妹ちゃん。――今日はね、皆で鍋にするから」ニコ

キョン妹「そ、そうなんだー」ニコ

みくる「なんだか寒気がします〜」

359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 22:49:51.19 ID:jFaKrc/c0

糞。さすがに私の敵意に気付くか。
ちっ……迂闊だった。早く帰らせたいばかりに事を勢でしまったか?
だが諦める訳にはいかない。……どうやって一服盛る?
調味料――否。
他の奴らはどうなっても全く問題無い。むしろ死ね。
だが、中和剤が存在しえない現状では、私やキョンちゃんがそれを食すことになる。論外。
皿――否。
直接皿自体に薬を塗布する方法もあるが、
あのカチューシャの女がすでに私の敵意に気付いている現状では対処法などいくらでもある。
ある意味では、私が一番危険な可能性だってある。

どうする? どうする? どうする? どうする?

古泉「それでは皆でUNOでもしましょうか」

370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 23:06:29.65 ID:jFaKrc/c0

みくる「わぁい。私UNO得意なんですよ!」

長門「UNOわからない……おしえて」

妹「わぁいUNOだ!」

昔の推理小説で見た、対象のコーヒーカップに薬を混入させる方法もあるにはあるが。
事実上そのトリックは運の割合が非常に高く非現実だ。
……確か九個か十個のトリックと併用するくらい無茶を押しとうしたような、ちっ、無駄な思考を排除。
ましてや――
いや、こいつらずっと家にいる訳じゃないんだ。
妥協案としてだが、一服盛るのを諦めて、常に隣の部屋ででこいつらの監視をするのも悪くはない案だ。

キョン「――――ういえば、お前等、今日は家に泊まるのか?」

古泉「ええ、と。泊まる準備もしてきてくれと――」

みくる「涼宮さんから――」

長門「言われた」

――えっ?

377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 23:27:06.06 ID:jFaKrc/c0

ハルヒ「いいわよねぇ、キョン」ニヤ

――この糞ッ! 狙いやがった!

キョン「ああ、かまわんぞ。 だけどお前等の親には言ってあるのか? ちゃんと断りを入れなきゃ泊まれないぞ」

そうだ、キョンちゃんは結構決まりに厳しいんだ。頼む、帰れ。

ハルヒ「言ってあるわ」

古泉「言ってあります」

みくる「いってあります」

長門「親いない。問題無し」

キョン「じゃあ、問題無いな」

あるよ! おおありだよ! どうしてなの!?
駄目だ……殺ろう。毒殺、状況によっては直接的な接触でもいい。
大丈夫、キョンちゃんはきっと許してくれる筈。
私はキョンちゃんの妹で、キョンちゃんは私の兄だから大丈夫だ。
私はキョンちゃんを愛している。だからキョンちゃんも私を愛している。
それは十全などでは足りない。万全だ。完璧だ。

384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/15(日) 23:47:58.40 ID:jFaKrc/c0

――私は、目を開けた。
目の前ではキョンの無表情な顔が揺れていた。
何かがとても、臭う。鼻につく、鉄の、におい。
目の前の、その瞳は、とても、とても悲しそうで、どこか、物憂げで。私をじっと見て。
頬には乾いた涙の跡が見えた。悲しい事でも、あったのかな?
……あ、れ? 皆はどこかな?

ああ、そっか。みん、な帰ったんだっけ……。

ハルヒ「キョ、ン。――しい、の――おは、な、し、よ」

声がうまく、でない。何故だろう、とても、寒い。
どうして、だろう?
私は――ああ、そうか

と、続きはグロすぎなので没
あと長門を毒殺出来る方法が思い浮かばない。少し考えさせてくれ

394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/16(月) 00:08:35.12 ID:gHMeeE870

古泉「すみません、ちょっとお手洗いを借りても宜しいでしょうか?」

キョン「ああ、下の玄関の近くだ」

キョン妹「あ! じゃあ、私が案内するね!」

キョン「おお、すまんな」

古泉「すみません。では、お言葉に甘えましょう」

ハルヒ「古泉く――――」

ガシャリ

キョン妹「ねえ、古泉君?」

古泉「はい、なんでしょうか?」

キョン妹「――どうしてキョンちゃんが好きなの?」

古泉「……どういう事でしょうか?」

キョン妹「答えが違うよ――私はこう聞いたんだよ。“どうしてキョンちゃんが好きなの”って」

399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/16(月) 00:22:00.58 ID:gHMeeE870

古泉「……僕は……違います! 僕はあくまで友達として、か、彼の事を好意に思っているのです」

キョン妹「……へぇ、そうなんだ」

古泉「そう、です」

キョン妹「じゃあ、さ。どうしてただ単純に彼と言えばいい所を、か、彼。
     なんて言うのかな? いったい何に迷ったのかな?」

古泉「そ、それは」

キョン妹「そうだよね、言えないよね。同性の友達に、異性としての感情を持っているなんて、
     まともな神経をしていたら言える訳ないよね。普通は頭がおかしいって思っちゃうよね。 あは」

古泉「違う! 違います! 僕はあくまで……」

キョン妹「ほら? そこでなんで言い淀むかなぁ……。あ、残念。もうトイレについちゃったね」

古泉「うぅ……う」

キョン妹「ほら、入りなよ古泉君。洩らしちゃうよ」

408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/16(月) 00:42:23.60 ID:gHMeeE870

僕は放心状態のまま、ズボンを下ろし便座に腰かける。
普通は―――
普通は――――
違う。違う。違う。違う。
僕は違う。
僕は皆とは違う。学校の皆とも違う。
彼は単純に友達だ。彼はただただ単純に僕の友達だ。
僕は彼に異性を感じてはいないし。欲情を感じたりはしない。
僕は、僕は――。
瞬間、金属音。
鍵が開き、ドアが開いた。

古泉「えっ!?」

目の前には悪魔のような妖艶さを持った少年のような少女が笑みながら僕に。

キョン妹「じゃあ、なんでキョンちゃんを見ていた時に勃起してたの?」


もはやヤンデレというかなんというか。っていうか人のスレで精神に宜しくないSSはどうなのだろう?
更に酷くなりそうで気まずいんだが

417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/16(月) 01:04:02.28 ID:gHMeeE870

古泉「そ、そんな事はありません!」

僕の精一杯の否定を彼女は鼻で笑う。そして、僕の臀部をゆっくりと指差し。

キョン妹「でも今も、キョンちゃんの事を考えて勃起させてるんでしょ」

古泉「そ、そんな事は――」

僕は自分の下腹部を見て驚愕。
ぼくのそれは、完全に勃起していた。

古泉「なっ……!?」

キョン妹「ほら、変態だね。それとも小学生に罵倒されて興奮でもしちゃったのかな?」

違う。違う。僕は、そんな事思ってはいない。
――けど、本当はどうなんだ?
嫌だ、普通を逸脱するのは嫌だ。只でさえ普通じゃないのにこれ以上はみ出るのは嫌だ。

キョン妹「……でもね。大丈夫だよ、古泉君」

彼女はぞっとするほど優しい声で、僕に告げた。

423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/16(月) 01:22:47.16 ID:gHMeeE870

〜〜〜〜

私の口は思ってもいない事を勝手に喋る。
出来うる限りの荘厳な態度を取り、彼にとっての救いを私だと刷り込ませる。

キョン妹「異常は異端ではないけど、異端は異常じゃないんだよ。古泉君がそう思った所で、
     古泉君の世界は決して揺るがないんだよ。……でもね、古泉君はまだ間に合うよ」

これは本当。私自身が違和感を認識している。
――私は異常だ。だけどやめられない。私自身の意思じゃ止められない。

キョン妹「だから、古泉君はここに居てはいけないよ。帰りなよ」

彼は私とは違う。多分――まだ戻れる。
そして、古泉君は荷物も取らずにかけ出した。

さてさて――あと三人、か。

427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/16(月) 01:40:31.98 ID:gHMeeE870

キョン「あれ? 古泉はどうしたんだ?」

キョン妹「うん。なんだか用事があるって帰っちゃったよ」

キョン「まったく、せわしない奴だ」

ハルヒ「……」

みくる「んもぅ、しょうがないですね。UNOはどうするんですか? あれれ? 長門さんどうしたんですか?」

長門「……なんでもない」

キョン「そうだな……ちょっと早いが料理の準備でもするか?」


マジスマン。もう寝る。

501 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/16(月) 21:16:05.64 ID:gHMeeE870

ハルヒ「ま、いいわよ」 (……そうね、考えすぎよ)

みくる「そうですねー。それじゃあ、買い物に行きましょうか」

キョン「そうですね。それじゃあ妹、お前は家で待ってろよ」

キョン妹「うん、わかったよ。それじゃあ私は鍋の出汁でも取ってるねー」

キョン「火を使うのは危ないからやめとくんだぞ」

キョン妹「はーい!」

〜〜

ふぅ、出て行ったか。私は急ぎ窓を開け、あいつらの呼吸のせいで腐りきった空気を外に出す。
個人的には、奴らのせいで汚染されたキョンちゃんの部屋を、徹底的に清掃したいところだが、
時間的な問題もあるので、口惜しいが断念。だけどキョンちゃんはかわいい。

キョン妹「本当……」

厄介な存在だよ。
さて、どうしようかな?
状況によって各個撃破の考えもあるにはあるが、とりあえずここでは除外しておく。
っと、とりあえず鍋に昆布を浸けておこうかな。
私は台所に行き、鍋に水を張りながらの思考。
てっとり早いのは、薬の混入だが一人減ってしまったので――違和感。
背後に視線を感じた。

507 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/16(月) 21:40:07.95 ID:gHMeeE870

振り向く必要もないくらい露骨。部屋の隅から感じる視線。
意識するまでもなく、背中に感じる強烈な、粘りつくようなじっとりとした嫌な気配。
――敵意、いや、殺意すら感じるほどに強烈な視線。

一体いつから見られていた?
まるっきり分からない。想像もつかない。
いや、もう既にそんな段階は通り越している。
私は今、この後ろの人間に生かされている。怖いなんてもんじゃない。
汗が噴き出す。蛇に睨まれた蛙のように、私は動けない。

キョン妹「……誰かいるの?」

私は後ろの空間に問う。だが、耳元で囁かれた。

みくる「なにをしているんですかぁ?」

と、間伸びした声で、私に対する敵意を隠そうともせずに。

513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/16(月) 22:06:10.41 ID:gHMeeE870

キョン妹「ひぃ……」

そのあまりに恐ろしい声に、敵意に、殺意に、私は戦慄した。
あまりの恐怖に膝が勝手に笑いだす。
殺される。私は確実にこの人に殺される。
格が違うなんてものじゃない、私では役者にすらなっていない。
だがそんな私に気付いていない、とでもいったふうにみくるちゃんは私に、
優しく、まるで子供にでも言い聞かすかのようjに言う。
その深い洞穴の様な、未来永劫光の届かない、暗い黒い瞳で、私を見ながら。

みくる「どうしたんですかぁ? 何か怖い事でもあったの?」

キョン妹「お、お鍋に昆布を入れてたんだよ」

私はどもりながらも平静を装う。だがみくるちゃんは私の目の前に歩いてきた。
そしてちょうど私の目線の高さに、ゆっくりとしゃがみこみ目を合わした。
私の両頬に手を掛け、視線が逃げないように固定。

みくる「へぇ、えらいねぇ……。それじゃあ、お姉さんが手伝ってあげようか?」

と、にっこりと微笑んだ。

519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/16(月) 22:41:58.87 ID:gHMeeE870

キョン妹「う、うん。嬉しいなぁ。 そういえばどうして、みくるちゃんはここにいるの?」

頬に添えていた手を離し、私に向けていた視線を外す。
そしていつものおっとりとした雰囲気に戻った。

みくる「ああ、うん。毒殺され……いやいや、妹ちゃんが鍋の仕込みとか大変だなぁ、と思ってね。
    途中で戻って来たんだよ」

ばれてる、なんて嫌がらせ。

みくる「とりあえずコンロに火を着けようか?」

みくる「ねえ、妹ちゃん」

と、みくるちゃんは佇まいを正して、言った。

みくる「そんなに許せないかなぁ?」

ごく普通に、当り前のようにその台詞を言った。

521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/16(月) 22:57:42.01 ID:gHMeeE870

キョン妹「えっ? その、どういう事?」

そして、そっと顔を上げ、私の表情を見つめる。

みくる「お兄ちゃんに、キョンちゃんに近づく人が嫌いでしょ?」

くすりと、笑いこう言った。だけどその目は全く笑っていない。

キョン妹「……そんな事はないよ、こういうふうに皆で遊ぶのはとっても楽しいよ」

みくる「ふぅん、楽しいのは楽しいかもね。でもね、質問の答えじゃないよねぇ」

キョン妹「……嫌い」

私は嘘を付けなかった。みくるちゃんは身じろぎもせずにじっと私を見ている。

みくる「どうして?」

私は質問の意図が分からない。

キョン妹「どうして? そんな言葉を私に聞く必要があるのかな? キョンちゃんは私の兄だし、私はキョンちゃんの妹だよ。
     私の行動の全てはキョンちゃんの為にあるし、私の細胞一片から全てはキョンちゃんの物だよ。
     それって、普通ではないかもしれないけど、当然の事なんじゃないのかな?」

526 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/16(月) 23:23:42.27 ID:gHMeeE870

みくる「ふぅん、だからキョンちゃんに関わる全ての要素が憎いの?」

ああ、なるほど。そうか、私は――。
今更気付いた。そうか、そうだったんだ。

キョン妹「私は――」

みくる「なんか羨ましいなぁ……」

みくるちゃんは私から視線を外し、呟く。
……羨ましい?

キョン妹「……どういう事?」

みくる「どういう事って? ……まぁ、そういう事だよね。破壊してしまいたいよね」

今のみくるちゃんを見ていると、良く分からない恐怖に襲われる。
分かっていた事だけど、この人は……致命的に壊れている。
まるで、私を見ているような。私がこうなってしまうかのような。
どうしようもなくなってしまうかのような。よりどころをなくしてしまったかのような。
いのりがとどかなくなったかのような。きずあとをさらにきずつけてもどらなくなったような。

みくる「うーん。それじゃあ、私は帰りますねぇ」

みくるちゃんはふいに言った。

キョン妹「え? なんで?」

529 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/16(月) 23:33:53.30 ID:gHMeeE870

みくるちゃんの言葉に私は素っ頓狂な声をあげた。
だってみくるちゃんだってキョンちゃんに好意を持っている筈なのに……。

みくる「うーん、なんとなくだよ。このままじゃ話自体も進まなそうだしね」

意味が分からない。

みくる「長門さんは私が帰ってもらえるよう説得するね。涼宮さんは……ちょっと難しいなぁ」

キョン妹「どうして?」

私の疑問にみくるちゃんは微笑み。

みくる「禁則事項です」

と、答えた。

531 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/16(月) 23:41:16.10 ID:gHMeeE870

〜〜〜〜

ハルヒ「有紀どうしちゃったのかしら? あんなに急いで帰るなんて」

キョン「さあ、良くわからんな。まあ、何か用事でもあったんだろ」

ハルヒ「そうね、とりあえず帰って鍋にしましょう」

キョン「そうだな」



キョン「ただいまー」

キョン妹「おかえりー」

ハルヒ「あれ? みくるちゃんは?」

キョン妹「なんかね、用事があるってかえっちゃったよー」

534 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/16(月) 23:49:34.56 ID:gHMeeE870

キョン「ほう、仕込みはちゃんとやったんだな」

俺は鍋にある出汁を、スプーンでひと匙すくい味を確かめる。

キョン「ほう、なかなかじゃないか」

ハルヒ「アタシももらっていいかしら?」

キョン妹「うん、どうぞ」

ハルヒも腹が空いたのか、スープの匂いが良かったのか一匙すくって飲んだ。
そこで、俺の記憶は途切れた。


※そろそろグロ注意なので苦手な人は気を付けてください

543 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/17(火) 00:09:43.54 ID:jKpoLmer0

水の垂れる音で、俺は目を覚ました。暗い中俺は眼を凝らす。
向かいには、座っていたハルヒの無表情な顔があった。

キョン「おい、ハルヒ」

ハルヒは俺の呼びかけに気付かない。目は開いているので寝てはいないようだが。
……ちっ、こう暗くてはよく見えん。
身体を動かそうとするが、どうやら俺の体は椅子に座らされたまま固定されているらしい。
しかし――何かがとても、臭う。
鼻につく、酸化したような鉄の鉄の臭い。今も俺を起こした水が落ちる音は止まない。

キョン「畜生、一体何があったんだよ!」

身体を動かそうとしても、ガッチリと縄で固定されているのか全く動かない。
俺はハルヒに気付いて貰おうと、ハルヒに呼びかけた。
だが、ハルヒはぴくりとも動かない。
夜目がが聞いてきたのか、少しは周囲が見えるようになってきた。
ハルヒはじっと俺を見ていた。
その瞳は、とても、とても悲しそうで、どこか、物憂げで。俺をじっと見て。
頬には乾いた涙の跡が見えた。

キョン妹「あ? キョンちゃん起きたの?」

548 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/17(火) 00:25:45.84 ID:jKpoLmer0

どこからか妹の声が聞こえた。
だが俺と同様に、妹も縛られているのかも知れないので、期待はしないでおく。

キョン「おい、お前は大丈夫か?」

妹に声をかけ時、足が何かに触れた。床に水が漏れているのか、
俺の靴下に水か何かが染み込んでいく感触。
状況が良く分からんが強盗か何かか……。

キョン妹「大丈夫? ……ああ、うん大丈夫だよ、キョン君は大丈夫? 縄きつくない?」

キョン「ああ、縄で動けないが痛いって程じゃない」

まあ、いい。妹が無事だったんだ。後はハルヒはどうなっているのか、か。

キョン「おい、ハルヒはどうなっている? 俺の場所じゃ暗くてよく見えないんだ」

キョン妹「ん? ハルちゃん? 今電気つけるね」

キョン「ああ、頼む、……って電気って」

妹が俺の疑問に答える前に、蛍光管が付いた。
光が闇に慣れた俺の網膜に飛び込む。

549 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/17(火) 00:27:09.66 ID:jKpoLmer0

予定ではほのぼのエンドだぜww

558 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/17(火) 00:44:59.59 ID:jKpoLmer0

目の前は赤色だった。
いや、違う。部屋が赤色だ。
壁に飛び散ったかのような赤は、酸化して黒化した赤色。
先程の俺の足についていた液体は、まだ新鮮なのか、どろどろとした赤いあかの血だまり。
飛び散った細かい肉の塊は赤。気まぐれのように覗く黄色い白色と赤いの中身。
肉の赤。血の赤。鮮血の赤。

キョン「え? ……なんだよ、これ?」

目の前のコレは何だ?

折れた首、生気の無い瞳、無表情で、肉が覗き、瞳孔が開ききって、腹部が開放され、
溢れた、毀れている、黄色いリボン付きのカチューシャが似合う、表情は無表情で、
肉が覗き、部屋が赤色で、俺の後ろの席で、捻じれた腕がとても無残で、赤色が、
俺達の団長で、腕は何処に、泣いた後では無く、意味分からない、肉が飛び散り、
肉片が飛び散り、俺の友達? 千切れた、物が毀れ、おびただしい黒い、血が。

キョン妹「はい、ハルちゃんだよ!」

564 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/17(火) 00:56:11.04 ID:jKpoLmer0

先程火のかけられていたコンロからは香ばしい出汁の臭いが、血の臭いがして。
現実じゃない。これは夢だ。
俺は妹に話しかけた。

キョン「夢、だよな? これは夢だよな?」

キョン妹「まあ、夢のような状況ってのは確かだよね。私とキョン君の二人だし」

と、うっとりと、まるで陶酔したような表情で呟く。
そして、テーブルに置いてあった鋏を手にした妹は俺にゆっくりと陶酔したように近づく。

キョン妹「じゃあ、次はキョン君!」


いや、マジでほのぼのだから

571 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/17(火) 01:11:35.48 ID:jKpoLmer0

キョン妹「えへへー、はさみー!」

と踊るように、俺の近くにより、子供のように俺に抱きつく。

キョン「っははは……一体どういう事だよ? 何かのドッキリか何かか?」

考えが纏まらない、俺はこいつの兄貴で、こいつは俺の妹だ。
俺は妹殺されるような事など全くしてはいないし、なにもしていない。
妹に恨まれるような事だってしていないし、どちらかというと好かれている筈だ。
家族として愛しているし、家族として愛されている筈だ。
そうだ、だから大丈夫だ。ハルヒは直ぐに起きる。起きてまたやいのやいの言う筈だ。
また、古泉や、朝日奈さん、長門なんかと不思議を探しに行くんだ。
そうだ、今目の前で妹が鋏を振りかぶっているのだって気のせいだ。幻覚に決まっている。

キョン妹「それじゃあ、ね。キョンちゃん……すぐにわたしもいくからねー!」

と言っているのも完全に気のせいだし、俺の胸に鋏が突き刺さっているのも夢だ。
そうだ、痛いのだって夢だし、筋肉に食い込んでくる感触が妙にリアルだってのは頂けないが、
幻覚なのでまるで問題無い。

そうだ、これは夢だ――――――。

581 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/17(火) 01:40:50.55 ID:jKpoLmer0

キョン「俺死んだ!!」

予想より大きいリアクションだった。文芸部の機関誌に寄稿しろと、鈴宮さんのお達しがあったので、
僕はその骨書きのような物をキョンに見せた反応でした。読み終わったキョンは読んでいたノートを机に投げ捨て、僕に文句を言う。

キョン「何だこりゃ!? 何故こうなる? 普通友達にこんな事するか?」

どうやらかなりご立腹のようだ。谷口と違ってキョンなら笑って許してくれるかと思ったのになぁ。まあ、とりあえずの言い訳。

国木田「いや、ほら、リアリティを持たせようと思って」

キョン「まず俺が女の子のような容姿の時点で、リアリティなんぞ欠片も無いだろ? まずこの話ならその設定自体が死に設定だろ?
    あと、俺を殺すならなぜ自分を殺さない? お前登場人物表に出てすらいないぞ?」

国木田「ほら、性別誤認トリック、……みたいな。
     それにさ、僕の立場って主題歌を歌う歌手の為のアニメオリジナルキャラって言ってもおかしくないくらいの立ち位置だし」

キョン「何その具体的な例え!? ……いや、まあ、俺が殺された事は百歩譲って良いとしよう。
    だけどさ、登場人物の人格が狂いすぎてるだろ。途中からやたら端折ってるし」

国木田「まあ、骨書きのような物だし、なんかよく分からない裏設定作ってたら滅茶苦茶になっちゃった、てへっ」

キョン「てへっ、じゃない! 最初の毒殺くらいまでだったら、笑って許せるような気もするがな……」

国木田「いや、とりあえずはその線で書いて行こうとは思ったんだよ。でもさ、トリック自体は二秒位で思いついたんだけど、
     何ともつまんなくてね。……それでさ、こんな感じで書こうと思うんだけどどうかな?」

キョン「書きなおしだ!!」

おしまい

588 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/17(火) 02:13:35.98 ID:jKpoLmer0

とりあえず書くの遅いし駄文だしでしたがありがとうございました。

あと俺は食ザーの人じゃあないぜw



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