キョン「が、GANTZ・・・?」


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1 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:00:46.11 ID:WLqJ12Qr0

高校に入ってから俺には気の休まる日々なんてなかった。
教室で美少女に殺されそうになったり、別世界に閉じ込められたり、巨大なカマドウマと戦ったことだってある。
これもそれも、全ては我らがSOS団団長涼宮ハルヒなる少女が引き起こした事件だっていうから気が遠くなってくるぜ。
今回もどうせお前のスーパー奇天烈妄想がもたらした事件なんだろ、なぁハルヒ。

4 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:03:08.30 ID:WLqJ12Qr0

──突然ハルヒがツチノコを探しにいくとまた突拍子も無いことを言い始めバスツアーに参加した。
周りの乗客に多大な迷惑をかけながら騒ぎまくる馬鹿女をハルヒ。こいつはどうしてこんな何もない山道で興奮していられるんだ?
その隣には愛しのマイハニーみくるさんがスヤスヤと寝息を立てている。
それにしてもなんて美しい寝顔なんだ。これは国宝に指定されてもおかしくない。いや、俺が国宝に指定する。
「こんなのどかな旅もいいですねぇ」
ニヤニヤしながら俺に顔を近づいて話しかけてくるのは古泉なにがしとかいう男だ。
それにしても顔が近い、気色悪い、近づくな。
頼むから誰かこいつと席を替わってくれ。できればみくるさんが俺の隣に来て欲しいところだが寝ているみくるさんを起こすのは忍びない。
そうだ、長門お前が俺の隣に来い。もうこの際ハルヒでもいいぞ。
本を読んでいた長門が突然顔を上げる。
「・・・異時界断面世界の発生を確認、増幅。来る。」
そしてバスは轟音を上げ、俺の意識は深い闇へと飲み込まれていく。


5 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:04:23.65 ID:WLqJ12Qr0

----そして場面は突如移り変わる。
目を覚ました俺たちはマンションの1室に集められていた。
なんだこれはドッキリか?そうなんだろ?そうだと言ってくれ。
しかし、俺にはこれがドッキリでもましてや夢なんかではないことを直感的に感じ取っていた。
この嫌な感じ、以前ハルヒが発生させた閉鎖空間の感じによく似ている。

7 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:06:29.48 ID:WLqJ12Qr0

周りを見渡すと、SOS団は全員この部屋に集められているみたいだ。
それ以外にも知らない顔が一人居るな・・・。中学生か?
「なんなのよ!ここはどこなのよ!私たちどうなったのよ!」
目を覚ますや否や大声でわめきたてるハルヒ。
こいつには寝起きのテンションとかそういうのは無いのか全く。
他の団員も目を覚ましたようだ。古泉は何かを考え込んでいるし、みくるさんはただおろおろしているだけだった。
そんな団員を尻目に横で目を覚ましていた長門に耳打ちする。
「おい、長門。ここはハルヒが作った閉鎖空間なのか?これは一体どういうことなんだ?」
無表情な瞳が少しだけぐらついたように見えた。
「ここは閉鎖空間に良く似た空間。構成要素は99.92%合致する。しかしこの空間は涼宮ハルヒが作り出した空間ではない。
情報統合思念体とのコンタクトが不能になっている。これ以上の情報は今は得られない」
やれやれ・・・ってことは何だ?
こんなとんでも空間をハルヒ以外の人間が作れるっていうのか?世も末だな。
俺が一度情報を整理しようとしたときに突然歌が鳴り響いてきた。

10 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:09:02.03 ID:WLqJ12Qr0

「キョン。何なのよこの歌、それにこの黒い玉、よく見たら人間が中に居るわよ・・・」
俺が知るわけ無いだろ。むしろこれを説明できる人間が居るならすぐに俺の目の前に出して欲しいところだね。
「これから、この黒い玉に俺たちが倒さなければならない星人が表示される」
そうそう、こんな風に誰か俺に説明を・・・って何だって!?
「そしてここから武器とスーツが出てくる。俺たちはその武器で星人を倒す。簡単だろ?」
なんか暗い中学生かと思ってたら急にペラペラ喋りだしやがってなんで俺の周りにはまともなやつが一人もいないんだ畜生め。
「いろいろ聞きたいことはある。一体ここはどこなんだ?なんで俺たちはこんなところに居る?この黒い玉はなんなんだ?」
ハルヒがそうよそうよと相槌を打ち、早く説明しなさいよとやけに偉そうに言っている。
しかしハルヒよ、俺の服のすそをもの凄い力で握り締めるのはやめてくれないか。ユニクロで8000円で買った服が伸びる。
「ここは兵庫県西宮市のマンションだよ。なんで居るか?そんなの知るかよ。神にでも選ばれたんじゃねえのか。くくく。
んで、黒い玉はGANTZ、まぁ誰かが勝手につけた名前らしいけどな」

「が、GANTZ・・・?」

14 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:11:44.31 ID:WLqJ12Qr0

ハルヒの服を握る手が少し強くなった。
「ハルヒ、これは実はドッキリだ。実はさっき俺、テレビ局の人間と会ったんだ」
これ以上服を伸ばされても困るのでとりあえずハルヒを安心させておこう。誤解するなよ、あくまで服のためだ。お気に入りのユニクロだからな。
「ちょっとドッキリって何よ?フジ?朝日?私の許可もとらずにドッキリなんて調子に乗ってんじゃないわよ」
ハルヒがドッキリという言葉に反応してずいと前へ出る。
安心したのか、ドッキリと聞いてテンションが上がったのかすっかりいつものあいつの調子に戻っているようだ。それはそれでめんどくさいのだがさっきよりはマシだろう。
「おっと、質問はそこまでだ。星人が表示されたぜ。俺たちはこの星人を倒しに行くんだ」

一同がGANTZと呼ばれた黒い玉に注目する。

なまえ ガンダム星人
とくちょう でかい つよい
くちぐせ おれががんだむだ おやじにもぶたれたことないのに

16 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:13:44.85 ID:WLqJ12Qr0

なんだこりゃ?ふざけてやがる、富○監督に怒られても知らんぞ俺は。
「おっと転送が始まるみたいだ。それじゃお先に。そうそうもう会うことも無いかもしれないけど一応名前だけは名乗っておいてやるよ。俺の名前は「西」だ。覚えとけ」

そう言うと西と名乗った少年は頭から徐々に消えていった。
それはとてもグロテスクな光景で、肝の小さいみくるさんはその光景に心底びびっていたようだ。
それにしてもこの技術、もしかして未来の技術なんじゃないか?それとも機関の作った新しい装置か?
みくるさんに目配せしてみるが、驚いている表情を見ると未来の道具ではないようだ。
長門の表情はよくわからん。古泉はいつものニヤけ顔を崩して先ほどから何やら真剣に考えているようだ。
ハルヒはと言うと、GANTZに収納されていたモデル銃やコスプレに夢中になっている。
さっきまで不安そうにしてたくせに。
「キョン、こっちに来なさいよ。あんたの服もあるわよ」
そういうとハルヒは俺に向かって服と銃を投げてきた。
それにしてもよくできている銃だ。
「キョン!私とみくるちゃんは着替えるから男はあっちで着替えてなさい」
といつものように俺と古泉はハルヒに外に出される。

「これは機関の仕業なのか?」
「少なくとも僕は聞いてませんね。しかし機関も一筋縄には行っていないのが現状でして断言はできません。」
結局何もわからず仕舞いってことか。

17 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:15:20.72 ID:WLqJ12Qr0

無事準備完了した俺たちは部屋に集まる。
するとちょうどいいタイミングでハルヒが西のように上から消えていった。
そして続いてみくるさん、ハルヒ、古泉の順に転送されていった。
次は長門のようだ。
長門は消え去りながら俺をじっと見つめていた。
「死なないで」
確かに長門はそう言った。
おいおい、完璧超人の長門が死なないでって・・・
こりゃ、もしかして本当にヘビーな事件が起きる予感がぷんぷん漂ってきたぜ。



21 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:17:21.11 ID:WLqJ12Qr0

気がつくと俺たちは外に出ていた。
何か見たことある景色だなと思っていたが、それもそうだ。
ここは北高のグラウンドじゃないか。
他のみんなもここに飛ばされたようだ。
それにしても誰も居ない夜で助かったぜ。こんなコスプレ姿を谷口にでも見られた日にはもう二度と学校へはいけないね。
「何よここ。北高じゃないの。なに?帰っていいの?」
「もう夜も遅いし、帰るか」
俺もハルヒに同意して校門から出ようとする。

ぴろんぽろんぱらんぴろんぽろんぱらん

22 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:19:32.67 ID:WLqJ12Qr0

どこからともなく音楽が聞こえてくる。
何だこれは?
だんだん音が早くなっていく。
「な、何よこれ?」
「それ以上行ってはダメ」
長門が俺たちの前に立ちふさがる。
「私たちの頭には爆弾が埋め込まれている。この北高の敷地から出ると危険」
なんだってもう一度言ってくれ。爆弾?なんでそんなものが。
「何?それもドッキリの一つだっていうの?」
すまんハルヒ、これはドッキリじゃないんだよ。こんな灰色の世界を作れるテレビ局なんて無いんだ。
そんなことを思っていると
「何あれ?ねえ、キョン、見てみなさいよ!」
俺はハルヒに首根っこを掴まれて、校舎のほうを見る。
それはいつぞやの神人によく似ていた。
しかし、そのボディは白く、どこか機械的なものを感じた。そうだ、あれは俺が子どもの頃によく見ていたガンダムだ。

24 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:21:26.21 ID:WLqJ12Qr0

考えがまとまったのか古泉が俺に近づいてくる。
「力を使い、あのガンダムを倒してきます」
「いいのか?ハルヒの目の前で力を使っても」
「多分大丈夫です。全てドッキリの演出ということで誤魔化せばいいでしょう。無論危険はゼロではないですが、今はこの状況を打開するほうが先です」
そういうと古泉はあの時のように赤い玉に変身してガンダムのほうへ飛んでいく。
案の定ハルヒは大声で騒いでいるがとりあえず今は古泉を応援しよう。

25 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:23:37.04 ID:WLqJ12Qr0

何の力も持たない俺は応援するしかできない。
もちろん、ハルヒだって朝比奈さんだって今はただ傍観するしかないだろう。いや、長門は別だが。
しかし、ハルヒは俺のそんな考えも無視して走り出す。
「キョン、いくわよ!」
いくわよってお前、行ってどうするんだよ。
「何言ってるのよ。銃が支給されたんだからこれで攻撃できるに決まってるでしょう」
銃、そのとき俺はようやく右手に握っていたもののことを思い出した。
大丈夫なのかこの銃。
俺とハルヒはガンダムの足元に来る。
それにしてもでかい。
上では古泉が善戦を繰り広げているが、いかんせんサイズがでかく決定打にならない。
なんか、ガンダムが喋ってるぞ。

お・れ・が・が・ん・だ・む・だ

だからなんだ。頼むから起動コロニーにでも帰ってくれ。

27 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:25:42.19 ID:WLqJ12Qr0

きょーんきょーんきょーんきょーん

ハルヒが足元に銃を連射している。家のチャイムを連打するかのごとく連射している。
もしもエアガンを見つけてもハルヒにだけは絶対に渡さないようにしよう。
それにしてもこの効果音、ふざけてるのか?

「何よこの銃、全然玉がでないじゃない」

ハルヒが放った部分には何も変化が起きていなかった。

「故障かしら?」

そう言い放った瞬間、どーん!という爆発音とともにガンダムの足が吹っ飛んだ。

お・や・じ・に・も・ぶ・た・れ・た・こ・と・な・い・の・に

うるさい黙れ。

28 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:26:55.32 ID:WLqJ12Qr0

ガンダムは片足になり、バランスを崩した。
おい、ちょっと待て。
これは不味いぞ。
おい、嘘だろ。

バランスを崩したガンダムは俺の方へと倒れてくる。
避ける暇もなくあの巨体は俺の上へと落ちてきた。

どごぉーんというまぬけな音と、ハルヒの「キョン!!!」と叫ぶ声だけが最後に聞こえた。

29 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:29:51.92 ID:WLqJ12Qr0

死んだかな。
本気でそう思った。
しかし、感覚だけは失っていないようだ。雨が降り出したのか、顔に水滴がかかる。
身体は動かなかったが、目を開けることはできた。
どうやら完全には死んでいないようだ。
目を開けると目の前にはハルヒの顔があった。
こいつも黙ってれば美少女なのになと柄にもないことを考えたのはちょっとテンパっていたからだろう。そうに違いない。いや、そうだ。
「キョン、キョン!馬鹿!団長の私に断ってこんなことで死ぬんじゃないわよ」
どうやら身体が土にめりこんでいるだけで身体は全然大丈夫らしい。
このスーツの力だろうか。
「ハルヒ、取り込み中すまんが、俺の身体を土から引っこ抜いてくれないか?」
ハルヒはきょとんとして俺を見つめる。
そりゃそうだ、あんなでかいのに潰されて死なない、ましてやピンピンしてるなんて誰も思わないだろう。
「ば、馬鹿!団長に心配させてんじゃないわよ!」
ツンデレのテンプレートを一通り述べた後ハルヒは俺を土から引っ張り出してくれた。

30 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:31:06.46 ID:WLqJ12Qr0

「それにしても凄いドッキリだったわよねぇ。あんな迫力ある製作物どうやって作ったのかしら。きっとハリウッドとかからやってきてるのよ」
ハルヒは壊れて動かないガンダムの横でそんなことを言う。
ガンダムは古泉の決死の活躍によりボロボロになっていた。

パチパチパチとどこからともなく拍手が聞こえ、何も無い空間から突如西が姿を現す。
「おめでとう。全員生き残るとは思わなかったぜ。こんなこといつ以来だろうな」
「あなたは、皆が危ない状況で隠れてみていたというわけですか?」
古泉が質問を返す。
「あぁ、そうだよ。お前らをおとりにして星人を殺す算段だったからな」
俺は一気に頭が沸騰した。そして右手は西をぶん殴っていた。
「くっくっく。せっかく手伝ってやろうと思ったのに、知らないぜ。まだ終わってないからな」
そう言い残すと西はまた透明になって消えていった。

32 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:33:14.16 ID:WLqJ12Qr0

ハルヒはというと西の存在にすら気づかなかったのかガンダムの上に上ってポーズを決め、朝比奈さんに写真をとらせていた。
すると、長門が俺と古泉のほうへとやってきた。
「来て」
それだけ言うと茂みの奥へと歩いていった。
これが普段の状況ならドキドキもんなんだがな。いや、長門に限ってそんな状況になることはないか。
茂みの奥には予想外の人物が居た。
「あ、朝比奈さん?」
それは紛れも無く朝比奈さんだった。
しかし、向こうでハルヒを撮影している朝比奈さんではなくもっとスレンダーで大人な朝比奈さん(大)だった。

33 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:34:36.68 ID:WLqJ12Qr0

「時間が無いので手短に話します。黒い玉は見ましたね?あれは未来で作られたものです」
まぁ、予想していなかったわけではない、
「朝比奈さん(小)は知らなかったんですか?」
「はい。私も最近知ったものですから。あの黒い玉は妄想を元に空間を構成する機械なんです」
「ということはあの玉男の妄想を物質化している。そういうことですね?」
古泉が口を挟む。
「無論それは涼宮さんのような全世界を丸ごと作り変えてしまうような力は持っていません。妄想の空間を虚数空間に発生させて、そこで友人と遊んだりする機械だったんです。
ゲームを終わらせれば現実には何の影響も与えない機械。それがあれでした」
「ようやく、話が見えてきましたよ」
何がどういうことなのかさっぱりわからない。分かりやすく説明してくれ。
「最初部屋に送られたときに、いろいろ調べさせてもらったときにあの玉男に妙に既視感を覚えたんですよ。
何故か集められたSOS団、舞台は馴染みの北高、空間構成は閉鎖空間に酷似、敵は神人によく似たガンダム。
これだけの要素から導かれる事象は一つ」
朝比奈(大)は少し険しい顔をする。
そして一息置いて古泉は少し険しい表情をして言う。


───「あの玉男は『僕』なんですね」

39 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 20:38:18.92 ID:WLqJ12Qr0

なんだって?どういうことなんだ?
「その通りです。あの機械それ自体は何の力も持たないおもちゃみたいなものだったのですが、
超能力を持つ人間が使った場合はそれは違った効力を発揮するんです。"妄想を現実空間と取り替える力"。
無論それでも涼宮さんが作り出すものと比べれば子どもと大人くらいの力の差はありますけど。
だからここは古泉君がよく知っている北高であり、閉鎖空間であり、神人なんですよ」
「なんだって古泉がこんなことをするんです?」
「あれは、厳密に言えば古泉君ではないんです。ここから先は長門さんから話してもらったほうがいいでしょう」
「情報統合思念体とのコンタクトが復活。許可が出た。クラスSSの情報統制を解除、ダウンロードを開始する」
少しの間もあけて
「──あれは古泉一樹であってそうではない。コピー。
私の記憶を元に急進派が作り出した存在。それがあれ。
急進派は人間の進化の可能性を人間の無限の妄想の力だと解釈した。
そしてその妄想を現実のものにする方法を見つけた。それがあの機械と超能力者の存在。
急進派は実験をするために、あれをこの時代に送り込んだ。
そして日々実験を繰り返していた。そして最終段階まできた」
「最終段階?」
「そう、涼宮ハルヒとどちらがより強い進化の可能性を秘めているか。そのために涼宮ハルヒ以下SOS団とあの機械を勝負させることにした」
そう言い終ると同時にハルヒの居たほうから叫び声が聞こえる。
「きゃあぁぁぁああ!!」

46 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:09:26.81 ID:WLqJ12Qr0

ハルヒ!!
俺は皆を置いて走り出した。
うかつだった。この糞ったれなゲームはまだ終わってなかったのに、ハルヒと朝比奈さんだけを置いてきてしまうなんて。
そこに居たのは巨大な・・・

「ジ、ジムか?」
「いいえ違いますね」
俺の後ろを走ってきていた古泉が言う。
「どうやら、僕は神人を妄想して作り出していたわけではないようです。あれは僕が子どもながらに見ていて、そして最強だと信じていたもの」


「──イデオンです」

47 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:10:45.99 ID:WLqJ12Qr0

なんだってんだよ。よりによってイデオンだって、俺だって知ってるよ。
あの超パワーを持つ化物じゃねえか。もしスペック通りに妄想されてたとしたらハルヒ並みの力を持ってるってことじゃねえのか?
「ハルヒ!!」
「キョン!」
俺は失神している朝比奈さんを担ぎ、ハルヒの手を握り、一目散に駆け出す。
「ここは僕に任せてください。コピーとはいえ僕が引き起こした事態ですからね」
そういうと古泉は光の玉になって飛んでいく。
黒い球の中に居る男が光の玉の男と同一人物だっていうんだから世も末だな。
長門が居た。
「そのスーツは妄想の力を微量ではあるが実現してくれるスーツ。涼宮ハルヒを守って」
それだけ言うとイデオンのほうへと走り出していった。

48 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:12:01.49 ID:WLqJ12Qr0

俺は朝比奈さんを安全な所に降ろすとハルヒにここに居るようにいって、イデオンの元へ走り出す。
「キョン、待ちなさいよ!」
そんな言葉が聞こえたが、俺は無視して走り出した。すまん、ハルヒ。

「どおおおりゃああぁぁぁあ。一般人なめんなよおおぉ!!」

きょーんきょーんきょーんきょーん!

俺は我武者羅に引き金を引いた。
ワンテンポ遅れてジムの装甲に大きな削りあとがついた。

「俺の学校をこんなにめちゃくちゃにしやがって、どうしてくれんだよ!」

きょーんきょーん!

「ここはな!」

きょーん

「大事なところなんだよ!」

きょーん

「俺たちSOS団の活動拠点なんだよ!」

きょーん

50 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:14:08.31 ID:WLqJ12Qr0

お前みたいなデカジムに潰されていい場所じゃねえんだよ。
俺が居て、ハルヒはいつも突拍子もないこと言って、朝比奈さんはメイド服でお茶をついでくれて、それを尻目に長門はいつも静かに本を読んでいて、古泉はニヤニヤしている。
なんでもない場所かもしれない。
ハルヒにはいつも無茶なこと言って、大変な目にばかりあってきた。
でもな、俺は「嫌だ」と思ったことなんて無いぜ。
何で毎日欠かさずあの部室に俺が顔を出してると思ってるんだ。
嫌ならばっくれることだってできたはずだろ。
あぁそうだよ。
認めてやるよ。
俺はあの空間が好きなんだよ。

だから

「俺はお前を倒す!」

きょーん!!

一呼吸置いて、大爆発が起こる。

51 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:15:41.46 ID:WLqJ12Qr0

やったか!?
まだか・・・糞、でかすぎる。

「固有結界の構築を完了した。キョン、あなたが時間を稼いでくれたおかげ。これより情報連結を解除する。」
長門はそう言うと
イデオンは足元から徐々に光になって消えていった。

俺は見た。
足元から消えていくイデオンの右手が突如あがり、そしてその右手に握られていたソードが
振り下ろされるのを。
そしてその切っ先がハルヒに向いていたのを。

「キョン!!」
ハルヒは俺の名を呼ぶ。突然のことで動けないのか微動だにしない。そして俺の方を向き満面の笑みで
「これまで付き合ってくれてありがと」

52 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:16:54.72 ID:WLqJ12Qr0

もうあと1秒か2秒でその切っ先はハルヒをとらえるだろう。
俺には永遠に思えた。

ありがとう?
そんなお礼の言葉を言うキャラじゃねえだろ。
お前のために付き合ってたわけじゃねえんだよ。全ては俺のためだ。俺が楽しいから付き合ってたんだ。
だからお前はもっと傍若無人に言えよ。
「私を助けなさい」とかな。

ハルヒ、頼むから死ぬな。

いや、違う。俺が死なさない。

間に合え!!

"きょーーーーーん"

スーツからもの凄い音が出る。
モーターが回転するときの音のようだ。
筋肉が肥大していくのがわかる。

間に合え!!!!!!

ドン!大地を抉り俺は駆けた。

カキーン、持っていた銃でソードを受け止める。

53 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:18:35.71 ID:WLqJ12Qr0

「よう、大丈夫か?」
腰を抜かしていたハルヒに俺は言う。
「な、大丈夫決まってるでしょう!私を誰だと思ってんのよ!!」
そういうと、必死に支えている俺をハルヒがガシガシと蹴る。それでこそハルヒだ。

そしてやがてその切っ先も長門の力により光になっていった。

い・で・おーん

最後までまぬけな声を出して消えていきやがった。
終わり・・・なのか?

54 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:19:49.39 ID:WLqJ12Qr0

俺たちは再びあの部屋に転送されていた。
長門が何か呪文を唱え
「情報凍結を解除した。部屋から出られる」
「長門さん、この球男・・・つまり僕はどうしましょう?」
「とりあえず、この機械はもう使えないようにした。そして急進派にかけられていた人格制御システムも解除した。あとは自由」
「だったら僕がこいつは機関に連れて帰りたいと思います」
「好きにすると言い」
そう言うと、古泉は素っ裸スキンヘッドの自分のコピーを連れて外へ出て行った。
朝比奈(大)はいつの間にかいなくなっていた。
そして西もそこにはいなかった。大方消えたままどこかへいってしまったんだろうがな
「西も私と同じ存在。西は急進派が作り出した対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。急進派が涼宮ハルヒを認めた今、無害」
「あんた達何言ってるのよ」
ハルヒが口を挟む。さすがにもはやドッキリで騙せるレベルじゃないな。
どうする長門?
そういうとハルヒが突然倒れる。
「どうした!?」
「大丈夫、眠ってもらっただけ。そして今日の記憶に少しノイズを入れさせてもらった。涼宮ハルヒには今日のことは夢であったと思わせておくことにする」
「あぁ、それがいいだろうな」
長門はそれだけ言って、気絶しっぱなしの朝比奈さんを担いで部屋を出て行く。

55 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:21:09.92 ID:WLqJ12Qr0

俺とハルヒが残される。
子どもみたいな寝顔だな。
俺達がこんなに苦労してることをお前は知らないんだな。
全てはお前を中心に動いてるんだぜ。

俺はハルヒを担いで外へ出る。
背中でハルヒが寝言を言うのが聞こえた。

「キョン、助けてくれて、ありがと」

                    fin

56 名前: ◆y5uU8CH.Xw [] 投稿日:2009/02/07(土) 21:23:54.25 ID:WLqJ12Qr0

以上で終わりです。
駄文ですまん。最初から最後までりちぎに読んでくれた暇人諸君、もし居たらありがとう。
それじゃ!



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