キョン「もう我慢できない・・・長門ッ!」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 08:26:23.31 ID:rFjmsyQb0

キョン「金だ! 情報操作で金を出してくれ!」

長門「何故?」

キョン「罰金でハルヒに奢らされて金が無いんだ、頼む!」

長門「それは遅れた貴方が悪い」

キョン「頼む・・・! 俺に出来ることなら何でもするから!」

長門「・・・魅力的、けどダメなものはダメ」

キョン「そうか・・・(古泉にでも頼むか)」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 08:35:33.95 ID:rFjmsyQb0

キョン「古泉、何処だ古泉」

古泉「呼びましたか? 貴方から声をかけてくれるなんて珍しいですね」

キョン「金を貸してくれ」

古泉「残念ですが・・・僕も今月はピンチなんです」

キョン「そんなこと言わないでくれ、もう財布の中に三百円しかないんだ」

古泉「それはそれは、僕も財布の中には千円もありませんね(貯金箱には数万円、銀行には数千万ですがね)」

キョン「クソ・・・! 谷口と国木田も無いって言ってたし、朝比奈さんに頼むのも気が引けるし発端のハルヒが貸してくれるわけもないだろうし・・・」

古泉「早急に必要ならなんとか用意しますが?(頑張った感をアピールして好感度アップ作戦!)」

キョン「頼んだ古泉! 明日デートなんだ!」

古泉「やっぱり無理ですね」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 08:38:45.32 ID:rFjmsyQb0

キョン「クソ・・・やっぱり朝比奈さんに・・・」

谷口「よおキョン、金貸してくれる奴は見つかったか?」

キョン「谷口・・・、いや、まだ誰も・・・」

谷口「そうか、にしても酷いよなー、罰金だので無理矢理奢らされてるんだろ?」

キョン「まぁ・・・俺が遅刻したのも悪いんだろうが、そうだな」

谷口「じゃあもう辞めちまえばいいんじゃないか? お前だって本意で入ったわけじゃないだろ」

キョン「・・・」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 08:41:17.61 ID:rFjmsyQb0

キョン「谷口はああいったが、世界がかかってるんだ、そう簡単には辞めれないしな」

朝比奈「こんにちわキョン君、一人ですか?」

キョン「朝比奈さん・・・、ええ、長門もまだ来てません」

朝比奈「珍しいですね、何か用事でしょうか?」

キョン「(情報操作で金を・・・なんてことはないよな)」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 08:45:42.40 ID:rFjmsyQb0

朝比奈「古泉君から聞きましたけど、キョン君金欠なんですか?(ケチ泉は貸さなかったらしいけど私は違う!)」

キョン「ええ・・・まぁ・・・、ジュース買うにも安いスーパーで買うほどです」

朝比奈「そうですか・・・、よかったら少し貸しますよ?(でもデートに使われるのはイヤかも)」

キョン「ホントですか!? いや、でも朝比奈さんから借りるなんて・・・」

朝比奈「いえいえ、本当に少しですから」

キョン「・・・ではお言葉に甘えて・・・、お願いします」

朝比奈「はい、じゃあ十万くらいでいいですか?」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 08:50:55.04 ID:rFjmsyQb0

キョン「十万も借りてしまった・・・しかもトイチだと?」

ハルヒ「あら? 今日は随分懐があったかじゃない、ちょっとおごりなさいよ(今は二人っきり・・・デート!)」

キョン「な!? ハルヒ!? どっから湧いてきた!?」

ハルヒ「何よ人を蛆虫みたいに・・・侮辱罪として訴えられたくなかったら奢りなさい(何が何でも連れて行かなきゃ!)」

キョン「ダメだダメだ、コレは朝比奈さんに借りた金だからな」

ハルヒ「みくるちゃんに? 何で? アンタそんなに金無いの?(そういえば最近ずっとおごりだったわね・・・少し可哀想かしら?)」

キョン「ああ・・・しかも明日デートで早急に金が・・・」

ハルヒ「今日は特上寿司食べに行くわよ」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 08:57:32.73 ID:rFjmsyQb0

キョン「ハルヒの奴なんでトロばっか食べるんだ・・・、しかもいつも以上の食欲、俺はかっぱ巻きしか食べてないのにもう一万もないぞ・・・」

国木田「キョン、何で自販機の下に腕つっこんでるの?」

キョン「いや、ちょっと一円玉が見えたんでな」

国木田「・・・そんなに貧乏なの?」

キョン「ああ、もう、ホント貧乏だ」

国木田「少しでいいなら貸そうか?」

キョン「いいのか!? でも昨日はもう少ししか金が無いって・・・」

国木田「いいよいいよ、キョンのためだもん」

キョン「国木田・・・」

国木田「はい、じゃあ百円」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:05:16.21 ID:rFjmsyQb0

キョン「国木田は俺が嫌いなんだろうか、でもその理屈で行くと朝比奈さんは俺が好きって事になるのか? でもトイチ・・・」

佐々木「やぁキョン、こんな真冬に川遊びかい? やっぱり面白いねキョンは」

キョン「佐々木か、いやなに、ちょっと光る物が見えたから飛び込めばゲーセンのメダルだったよ」

佐々木「欲深いんだね、それとも金欠なのかな?」

キョン「ああ・・・全財産三百五十一円、借金十万百円だ」

佐々木「それはなんとも、君が人からお金を借りるなんて珍しいね」

キョン「知ってるだろ、明日は妹の誕生日だ、何が何でも金がいる」

佐々木「ああ、そうだったね、一言言ってくれればいいのに」

キョン「何!?お前も貸してくれるのか!?」

佐々木「いや、僕も君の妹の誕生会に招待されたいだけだよ、ケーキはショートがいいかな」

キョン「・・・ケーキ代で出費が増えた」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:10:02.39 ID:rFjmsyQb0

キョン「金が無い・・・金が・・・金・・・」

鶴屋「キョン君じゃない!木の下なんて掘ってなにやってるにょろ?」

キョン「鶴屋さん・・・いえ、埋蔵金でも無いかと・・・」

鶴屋「この公園はちょっと前に出来たばっかりにょろ、埋まってても工事の時に掘り返されてるんじゃないかな?」

キョン「そうですか・・・じゃあ近くの神社の賽銭箱を・・・」

鶴屋「ちょっと待つにょろ、それは犯罪だよ?」

キョン「わかってます、わかってますけど、男にはダメだとわかっててもやらなきゃいけないときがあるんです・・・」

鶴屋「・・・深刻そうだね、わかったよ、もう止めない、せいぜい頑張るにょろ!」

キョン「・・・はい!」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:16:34.73 ID:rFjmsyQb0

キョン「くそ、何て神社だ、賽銭箱の中に三百円も入ってないなんて・・・不憫すぎてとれないぞ・・・」

長門「・・・」

キョン「おおう、長門か、びっくりさせないでくれ」

長門「なにをしているの?」

キョン「いや、狛犬でも盗もうかなと」

長門「・・・お金が大事?」

キョン「大事だ、いや、もう俺の命と言ってもいい」

長門「・・・わかった、コレ」スッ

キョン「トランク?何が入ってるんだ?」パカ

キョン「うぉおおおおおおぉおおお!?万札のたっぷりたっぷり!?」

長門「・・・頑張った」

キョン「長門・・・!ありがとう!じゃあ明日・・・!」ダダダダダダダ

長門「・・・」

長門「・・・」

長門「・・・お願い決まってたのに」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:25:37.41 ID:rFjmsyQb0

キョン「これで妹に誕生日プレゼントが買ってやれる・・・」

キョン「それだけじゃない、自分への褒美も・・・」

キョン「いや、これだけあれば一生ニートでも生活していけるんじゃないか?」

古泉「おや、びしゃびしゃの泥だらけなのに随分機嫌がいいですね」

キョン「古泉! お前も金欠だって言ってたな、何かあったら言ってくれ、すぐに金貸してやるぞ!」

古泉「・・・何か収入口でも?」

キョン「詳しくは言えないが今俺は懐あったかだ、ピザでも肉でも寿司でも何でも奢ってやるぞ」

古泉「・・・そうですか、では、前から欲しかった70年代物のワインを少々」

キョン「まかせろまかせろ!」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:34:00.37 ID:rFjmsyQb0

キョン「ワインが・・・ワインが・・・一本100万ドルだと・・・」
キョン「トランクの中身ももうスッカラカンじゃないか・・・口は災いの元ってヤツなのか・・・?」
長門「・・・」ションボン
キョン「・・・! 長門!」
長門「・・・!」
キョン「よかった! 長門! 話があるんだ!」
長門「私も」
キョン「それがな、色々あってまた金が無くなってしまってな・・・」
長門「・・・」
キョン「頼む、長門、あんなに大量じゃなくていいんだ」
長門「・・・」
キョン「二十万ほど・・・頼む長門(朝比奈さんに返す分十万にパーティー費用五万、今後罰金対策に五万・・・)」
長門「・・・」
キョン「・・・ダメか?」
長門「・・・わかった」
キョン「長門・・・! 本当にいつもすまない・・・」
長門「いい、財布にある五万は先に渡しておく、残りはあとで家に取りに来て」
キョン「ああ、ありがとう長門」
改行多すぎッて言われた

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:38:27.97 ID:rFjmsyQb0

キョン「よし、まずはプレゼントから買っておくか」

佐々木「やぁキョン、今日はよく会うね」

キョン「佐々木か、なんだ何の用だ、俺はお前に用は無い帰れ」

佐々木「随分冷たいじゃないか、何かあったのかい?」

キョン「別に何もないがショートケーキって案外高いんだ」

佐々木「なんだ、そんなことか。でも涼宮さんに奢ったお寿司よりは安いと思うよ?」

キョン「・・・見てたのか、助け出してくれよ・・・」

佐々木「世界が崩壊するのは見たくないからね、なるべく刺激は避けないと」

キョン「はぁ、もういいからプレゼント選びを手伝ってくれ」

佐々木「お安いご用さ、でもその格好でお店に入るのかい?」

キョン「・・・」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:43:41.45 ID:rFjmsyQb0

キョン「佐々木のヤツ、女物の服を買って来たりしないだろうな」

キョン「服くらい家に帰って着替えてくるってのに・・・」

キョン「気がつかなかったがやっぱり寒いな・・・」

佐々木「やぁ、おまたせ、買って来たよ」

キョン「遅いぞ! どれだけ待たせるんだ!」

佐々木「色々あって迷ってしまってね、はい、これだよ」

キョン「シャツにジーンズにジャンバー・・・それからトランクス、割と普通だな、よかった・・・」

佐々木「流石に下着を買うのは恥ずかしかったけどね」

キョン「確かに・・・わざわざすまないな」

佐々木「気にしないでくれ、はい、請求書」

キョン「・・・・・・じゅうよんまんはっせんにひゃくえん・・・だと?」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:49:13.43 ID:rFjmsyQb0

キョン「なんてこった、また借金が増えてしまった」

キョン「しかも佐々木に借金・・・」

キョン「利子は無しでいいといってくれたが、今後何をされるか・・・」

キョン「更に『借金を返すまでこの新品の服は僕が預かっておくよ』だと?」

キョン「今回俺は悪くないんじゃないだろうか・・・」

キョン「寒い・・・」

谷口「おうキョン!随分いい格好してるな!」

キョン「谷口か・・・」

谷口「なんだなんだ? 目の下にクマなんて作って」

キョン「色々あってさ・・・」

谷口「何だか分からないが頑張れよ! 俺はこれからバイトだからさ!」

キョン「・・・バイト・・・・・・」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:55:59.32 ID:rFjmsyQb0

キョン「長門ッ!」

長門「・・・! ごめんなさい、まだ出来てない」

キョン「いや、いいんだ、それより聞いてくれ、俺はいいことを考えた」

長門「・・・?」

キョン「バイトだ、バイトをすればいいんだ」

長門「涼宮ハルヒは貴方がバイトをして部活に来なくなる事を良しとしない」

キョン「いや、違うんだ長門、俺はお前の手伝いをする、だから時給一万円ほどくれないか」

長門「・・・時給が高い気がする」

キョン「そんなことない、そんなことないぞ」

長門「・・・わかった」

何度か言われたけどからあげさん?ではないです。小説は書いた事あるけどSSは初です

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 09:59:40.97 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・」

長門「・・・」

キョン「・・・」

長門「・・・」

キョン「・・・何かやること無いのか?」

長門「特には、そこに居て」

キョン「・・・」

長門「・・・」

キョン「・・・」

長門「・・・」

キョン「・・・ちょっと古泉のところ行って来る」バタン

長門「・・・」

長門「・・・」

長門「・・・バイト代もうあげない」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 10:06:10.92 ID:rFjmsyQb0

キョン「古泉、古泉! 古泉一樹!!」

古泉「街中で僕の名前を連呼しないでください・・・恥ずかしいです・・・」

キョン「聞いてくれ古泉、かくかくしかじかでお前の手伝いをしたい」

古泉「なるほど、そうでしたか、妹さんの誕生日ならそういってくださればよかったのに」

キョン「・・・ケーキ費用が増える」

古泉「・・・そうですか、じゃケーキは持参します」

キョン「そうしてくれ(そこまでして来てくれなくてもいいんだが)」

古泉「で、お金の件なんですが・・・・・・(老後のための貯金ですがキョン君のためなら使いましょうか)」

キョン「ああ、何でもする、時給は千円・・・・・・いや、五百円でもあれば十分だ」

古泉「・・・なんでもですね? わかりました、時給五千円で雇いましょう(なんでも!なんでも!)」

キョン「古泉・・・!」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 10:14:03.84 ID:rFjmsyQb0

キョン「で、具体的には何をすればいいんだ?」

古泉「そうですね・・・(何も考えてなかった・・・)」

古泉「・・・そうですね、ではこれから閉鎖空間を探しに行きましょう」

キョン「それっぽいな、よし、がんばるか!」

古泉「はい、じゃあまずは公園を散歩して、湖のあひるさんボートに乗りましょうか」

キョン「公園か、まず子供の安全をってわけか! 流石だぞ古泉!」

古泉「ええ、そのあとはカラオケにでもいって個室で二人っきり」

キョン「カラオケボックス? そんな所にも閉鎖空間が・・・」

古泉「その後イタリアンレストランで夜景でも見ながら夕食をとりましょう」

キョン「レストランにまで・・・大変な仕事なんだな」

古泉「最後はホテルで・・・」

キョン「一室づつ回るのか? またなんとも・・・」

ハルヒ「うっぷ・・・ああキョン、それに古泉君まで何してるの?」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 10:28:15.32 ID:rFjmsyQb0

古泉「涼宮さん、奇遇ですね(タイミング悪いなこの女・・・)」

ハルヒ「こんにちわ古泉君、二人っきりの所悪いわね(古泉君は要注意人物・・・っと)」

キョン「・・・おいハルヒ、ちょっと見ないうちに太ったな」

ハルヒ「あれだけお寿司食べればね・・・」

古泉「食後ですか? お家で少し休んだらどうです?(さっさと帰れ雌豚)」

ハルヒ「そうね・・・考えてみるわ、それで二人は何をしているの?(私を帰そうとするところを見るとますます怪しいわ・・・)」

キョン「・・・ええっとな、その・・・(やっぱりバイトのことがバレるとまずいだろうか)」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 10:28:50.23 ID:rFjmsyQb0

ハルヒ「何焦ってるのよ、何やってたか言えばいいだけよ?」

古泉「それはですね・・・ええっとですね・・・(言えば絶対に邪魔される・・・!)」

ハルヒ「何なのよ? まさか古泉君とキョンって・・・!?」

キョン「いや、あのな、実はこれからふしぎ探しをしようとしてたんだよ」

ハルヒ「不思議探しを? 珍しい・・・というよりはうそ臭いわね」

キョン「ああっと、日頃世話になってるハルヒのために頑張ろうと思ってな・・・な! 古泉!」

古泉「え? ああ、そ、そうですね・・・ええ・・・そうですよ・・・(この展開は・・・)」

ハルヒ「キョン・・・古泉君・・・、ありがとう! それならそうといってくれればいいのに! 私も手伝うわ!」

キョン「え!? ああ、そうだな、そうだ、一緒に行こうか!」

古泉「・・・(やっぱりついてくるのか・・・)」


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 10:36:00.19 ID:rFjmsyQb0

ハルヒ「それで、具体的に何をする予定だったの?」

キョン「そうだな・・・(閉鎖空間を探しのルートをそのまま言うわけにも・・・)」

古泉「そうですね、まずは商店街にでも行きましょうか。人が多いほうが不思議も多そうですし」

キョン「・・・! いい考えだぞ古泉! 最高だ!」

ハルヒ「・・・そうね、それはいい考えよ古泉君!」

古泉「ありがとうございます・・・フフフ」

キョン「(人が多い=落し物が多い=金品財宝ザックザク・・・!)」

古泉・ハルヒ脳内「(人が多い=はぐれやすい=キョンと二人きり・・・!)」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 10:40:40.17 ID:rFjmsyQb0

キョン「不思議探しだな、よし、じゃあ俺は足元を重点的に見てるぞ」

古泉「じゃあ僕は貴方を・・・貴方の右方面を」

ハルヒ「私は左ね」



ドン!

キョン「いたっ! あ、すいません」

ドン!

キョン「いてっ! どうも・・・」

ドン!

キョン「あ、ごめんね、大丈夫か?」

キョン「ふう・・・足元ばかり見る不思議探しも大変だな」

キョン「・・・あれ? ハルヒ? 古泉?」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 10:48:48.21 ID:rFjmsyQb0

キョン「結局一人か・・・」

キョン「しかも商店街なんて普段こないところにきちまったから迷った・・・」

キョン「何処に行けば家に帰れるんだ・・・」

朝倉「あら、キョン君じゃない」

キョン「朝倉・・・! なんでこんなところに?」

朝倉「私は夕食の買い物、それより私はそんな泥だらけでこんな所に居る貴方がとっても興味深いわ」

キョン「・・・かくかくしかじかでさ・・・、金も無いしトイチなんて返せるわけないしハルヒ寿司食うし国木田俺嫌いだし古泉ワイン飲むし佐々木詐欺だし谷口バイトだし長門ケチだしどうしろっての・・・」

朝倉「なるほど、そういうことなのね・・・よくわかったわ」

キョン「もう・・・保険に入って事故るしか・・・」

朝倉「私がお金を貸してあげましょう」

キョン「なん・・・だって・・・?」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 10:54:45.04 ID:rFjmsyQb0

キョン「何故だ、何故お前が俺に金を・・・」

朝倉「ふふっ・・・何故でしょう?」

キョン「裏があるとしか思えない・・・それともあれか? 国木田みたいに百円だけとか・・・」

朝倉「そんなことしないわよ、これあげるわ」

キョン「それは・・・! ささささ札束!!」

朝倉「はい」

キョン「朝倉・・・!」

朝倉「あ〜げた!」上に掲げる

キョン「・・・」

朝倉「・・・」

キョン「・・・」

朝倉「冗談だから泣かないでよ・・・」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:04:53.88 ID:rFjmsyQb0

朝倉「とりあえずこのお金は夕食代だから、あとで家で渡すわ」

キョン「ああ・・・(札束で夕食・・・どんだけ食うんだ)」

朝倉「じゃあ、行きましょうか」

キョン「何処にだ?」

朝倉「買い物よ」

キョン「俺も行くのか・・・」

朝倉「当然でしょ? 荷物持ちとして期待するわ。そうね、まずそこのお店で貴方の服を買って、その後夕食の材料を買うわ」

キョン「俺の服はいい・・・金がまた・・・」

朝倉「いいのよ、私が払ってあげる」

キョン「朝倉・・・いいのか・・・?」

朝倉「そ、そんな顔しないでくれる? その格好じゃ歩きにくいでしょうし、何よりお店に入れてもらえないでしょ?」

キョン「朝倉・・・まさかお前がこんな良い事してくれるなんて・・・」

朝倉「荷物持ち、期待してるわよ」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:07:29.30 ID:rFjmsyQb0

キョン「重い・・・重い・・・」

朝倉「何よ、たったの12袋でしょ? 私なんて73袋よ?」

キョン「重い・・・重い・・・」

朝倉「・・・仕方ないわね、あと3袋貸しなさい」

キョン「重い・・・重い・・・」

朝倉「・・・」

キョン「重い・・・重い・・・」

朝倉「あと2袋だけよ・・・」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:16:39.00 ID:rFjmsyQb0

キョン「なんだ、悪いな、結局俺が持ってるのは一袋でさ」

朝倉「全くよ・・・ついたわ、ここよ」

キョン「ああ、そうか、長門と同じマンションだっけ」

朝倉「部屋もお隣よ」

キョン「長門と言えば・・・何か忘れてるような気がするが・・・まぁいいか」

朝倉「あ、両手が塞がってて鍵が・・・」

キョン「何処だ? バックの中か?」

朝倉「いいえ、ポケットよ、取ってくれる?」

キョン「ああ、任せろ」

スッ・・・

朝倉「なッ!? ど、何処に手突っ込んでるのよ!?」

キョン「え? ポケットって上着の内ポケットじゃないのか?」

朝倉「そんなわけ無いでしょ!!スカートのよ!!」

キョン「ああ、そうなのか」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:19:35.21 ID:rFjmsyQb0

キョン「あったあった、これか・・・」

朝倉「そうよ、それ、鍵の使い方わかるわよね?」

キョン「当然だろ・・・何言ってるんだ? 馬鹿にしてるのか?」

朝倉「いえ、今までのちょっと常識から外れた貴方を見てるとね・・・」

キョン「何言ってるんだか・・・で、どの扉のどの鍵穴にどっち方向に回せばいい?」

朝倉「・・・」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:26:39.45 ID:rFjmsyQb0

キョン「おし、開いたぞ」

朝倉「なんで目の前の扉じゃなく端っこから試すのよ・・・」

キョン「俺はキッチリしたのが好きなんだ」

朝倉「そういう問題じゃないでしょ・・・」

キョン「じゃあ入るか」

ガチャ

朝倉「ちょっとまっt」

バタン

朝倉「・・・」




長門「隣が騒がしい」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:31:36.08 ID:rFjmsyQb0

キョン「スッキリした部屋だな」

朝倉「特に必要な物も無いしね」

キョン「でもスッキリとキッチリは別だと思うんだ」

朝倉「何が言いたいの?」

キョン「別に。それで金は何処だ?」

朝倉「ちょっとまって、その前におなかが空いたわ」

キョン「そういえば俺も腹が減ったな」

朝倉「せっかくだから食べていく?」

キョン「そうだな・・・夕飯は何だ?」

朝倉「そうね・・・カレーとか?」

キョン「じゃあいい、帰る」

朝倉「・・・」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:34:50.59 ID:rFjmsyQb0

朝倉「たまにはシチューも良いわね」

キョン「ああ、クリームシチューがうまくつくれる女は将来良い嫁になるって相場が決まってるんだ」

朝倉「誰が決めたのやら・・・、それで、そのシチューはどう?」

キョン「不味くは無い」

朝倉「毎回フラグ折ってる気がするわよ?」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:39:13.08 ID:rFjmsyQb0

キョン「もう腹いっぱいだ・・・」

朝倉「そうなの? じゃあとは全部もらっていいのね?」

キョン「構わん、でもその鍋分全部食うのか・・・?」

朝倉「ええ、情報操作はお腹が減るの、今のうちにたっぷり食べておくわ」

キョン「へー・・・」

朝倉「ズッズムシャムシャ」

キョン「・・・」ジー

朝倉「・・・ムシャムシャズッズ」

キョン「・・・」ジー

朝倉「・・・あんまり見ないでくれるかしら?」

キョン「長門とどっちがよく食うんだろうとおもってな」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:43:14.73 ID:rFjmsyQb0

朝倉「それじゃあちょっとお金作ってくるわ、そこにいてね」

キョン「ああ、任せろ、一歩も動かない」

朝倉「・・・」

キョン「任せろ」

朝倉「あっちの部屋が私の私室だけど絶対に入らないでね?」

キョン「ほう、任せてくれ」

朝倉「じゃあ、あとでね」

トテトテトテ・・・

キョン「・・・」

キョン「・・・」

キョン「・・・よし」

ソロリソロリ・・・ガチャ



朝倉「私の私室に何の用かしら?」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:50:04.78 ID:rFjmsyQb0

キョン「違うんだ朝倉聞いてくれ朝倉」

朝倉「私はまだ何のアクションもしてないけど?」

キョン「ああだからナイフでブッスリ行かれる前に色々弁解したいんだ頼むよ」

朝倉「わかったわ、聞くだけ聞いてあげる」

キョン「よかった、実はな朝倉、最近インフルエンザが流行ってるだろ?」

朝倉「そうね、クラスでも何人も休んでたわ」

キョン「だからな、俺はお前の身を案じて部屋を除菌してやろうとファブリーズを手に私室に足を踏み入れたわけだ」

朝倉「他意はなかったの? 怒らないから言ってごらんなさい」

キョン「別にこっそり金を取ろうとしたり下着を盗んで谷口に売りつけようとしたわけじゃない」

朝倉「根は正直っていわれたりしない?」

キョン「言われない事もない。だから頼む許してくれこのとおりだ」

朝倉「別に元々怒ってないわよ・・・」

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 11:55:08.17 ID:rFjmsyQb0

朝倉「出来たわよ」

キョン「やっとか・・・心配したぞ」

朝倉「何を?」

キョン「金が出来なかったのかなと」

朝倉「・・・」

キョン「それからこのクロスワード全部解いてやったぞ、せめてものお礼だ」

朝倉「・・・」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:00:08.24 ID:rFjmsyQb0

朝倉「楽しみにしてたのに・・・」

キョン「他にこの家は楽しめるものないのか? 流石に飽きるぞクロスワード」

朝倉「一冊分全部やるからよ」

キョン「ゲームとかトランプとかないのか?」

朝倉「トランプ・・・あったような気もするけど今からやるの? もう11時よ? 帰らないの?」

キョン「え? 今夜は泊めてくれるって話じゃなかった?」

朝倉「そんなこと一言も言ってないわよ・・・」

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:06:51.33 ID:rFjmsyQb0

キョン「流石朝倉だな、こんな時間に追い出そうとしないだなんて」

朝倉「今の私は観察対象である貴方を危険な目にあわせるわけにもいかないもの」

キョン「じゃあ早速トランプでもやるか!」

朝倉「ごめんなさい、探したけど無いのよ」

キョン「なん・・・だと? 楽しみにしてたのに・・・」

朝倉「ええっと、待ってね。・・・一ヶ月前だったかしら? 長門さんに貸したような気がするわ」

キョン「一ヶ月前? 確か長門と二人でトランプしたなぁ」

朝倉「ああ、貴方と一緒だったの。てっきり一人でやってるものだと・・・」

キョン「アレはお前のだったのか。すまん、H×Hのヒソカの真似で投げてたら何枚か無くなった」

朝倉「・・・」

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:12:11.69 ID:rFjmsyQb0

キョン「とりあえず長門の部屋にいくか、新しいトランプ持ってるかもしれない」

朝倉「そうね、ボードゲームあたりもあるかもしれないわ」

キョン「無かったらジャンケンで負けたヤツが買いに行こうな」

朝倉「(本当にトランプ好きなのね・・・)」


トントン

朝倉「・・・」

キョン「・・・でないぞ?」

トントン

キョン「いないのかな」

朝倉「呼んで見たら?」

キョン「長門!!遊ぼう!!」



ドタドタドタドタドタドタガチャ



長門「うん」

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:18:09.97 ID:rFjmsyQb0

キョン「よかった、トランプあったか」

長門「また遊ぶ時のため買っておいた」

朝倉「私に返すためじゃないの?」

長門「貴方のはコレ」

朝倉「(半分以下になったトランプ・・・箱すら無い・・・)」

キョン「どうせだし、賭けトランプしようか」

長門「賭け?」

朝倉「何を?」

キョン「当然金だ。俺には朝倉から貰った五百万がある」

長門「・・・私は二百万(彼のために作った分だけど・・・)」

朝倉「じゃあ私は一週間分の食費三百万ね」

キョン「(どんだけ食うんだ・・・)」

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:23:33.32 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・むむむ」

長門「・・・」

朝倉「・・・もうやめたら?」

キョン「ま、負けた分を取り返すまでやめれるか!」

長門「・・・」

朝倉「でももうあと百万も無いんでしょ? 妹さんのパーティーにいくら使うのかわからないけどそれだけあれば十分なんじゃない?」

キョン「いいやダメだね、六百・・・いや七百万は無いと出来ないんだ」

朝倉「そう? 確かにそれくらいないと豪勢な食事は出来ないかもしれないけど・・・」

キョン「そうだろ? だからコレで取り返すんだ・・・よし! 長門! 最後引け!」

長門「・・・」ヒョイ

キョン「あああああああ!? またババが残った・・・!」

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:26:01.81 ID:rFjmsyQb0

キョン「やっぱりダメだな婆抜きは、ジョーカーが可愛そう過ぎて手放せない」

長門「・・・優しい」

朝倉「・・・」

キョン「次は7並べやろうか」

朝倉「(それもジョーカー邪魔者よ・・・)」

195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:29:24.03 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・なんてこった」

長門「・・・優しい」

朝倉「・・・予想はしてたわ」

キョン「残り五十万・・・五十万か・・・」

長門「・・・」

朝倉「・・・」

キョン「どうすれば・・・どうすれば・・・」

朝倉「・・・そうね、ポーカー・・・とかならいけるんじゃないかしら?」

キョン「ポーカー? すまん、やったことないんだ」

朝倉「簡単よ。じゃあ今から説明するわね、ええっと・・・」

202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:33:38.33 ID:rFjmsyQb0

キョン「むむ・・・」

長門「・・・」

朝倉「・・・」

キョン「・・・はぁ、ワンペアだ・・・」

朝倉「そうなの、私は残念ながらブタ」

長門「私も」

キョン「何!? ホントか! やった・・・! 勝った!! 二十五万×二で50万だ! やった! やったぞおおお!!」

朝倉「・・・ふふ」

長門「・・・優しい」

213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:39:33.71 ID:rFjmsyQb0

キョン「やった・・・やったぞ・・・七百万になった・・・! 俺ポーカーの才能あるかもしれない!」

朝倉「おめでとうキョン君、結局一晩中トランプやっちゃったわね」

長門「面白かった」

朝倉「そうね、でももう流石に眠いわ」

キョン「何を言ってるんだ」

朝倉「?」

キョン「まだまだこれからだ! 今夜は寝かさないどころか一日中寝かせない! 身ぐるみ剥がしてやる!」

朝倉「・・・」

長門「・・・」

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:46:08.10 ID:rFjmsyQb0

キョン「よし・・・! 総資産二千三百万+α!」

朝倉「・・・ホントに身ぐるみ剥がすとは思わなかったわ」

長門「寒い」

キョン「よし! じゃあこれから妹にプレゼント買いに行って来るけど二人ともついてくるか?」

朝倉「いきたいけどこの格好じゃね・・・服ちょっと返してくれない?」

長門「・・・クシュン」

キョン「ダメだダメだ、コレは俺の戦利品だ。ついでに服を買えばいいじゃないか」

朝倉「・・・いえ、遠慮しておくわ。朝食を作ってるから行ってらっしゃい」

長門「いってらっしゃい」

キョン「そうか、残念だな。一緒に選んで欲しかったんだが・・・まぁいいか、じゃあ行ってくる!」

233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:50:17.94 ID:rFjmsyQb0

キョン「ふんふんふん、ふっふふふっふふっふ、ふっふふーふふーん」

佐々木「キョンじゃないか、随分ご機嫌だね」

キョン「佐々木! 聞いてくれ! たくさん金が入ったんだ! ケーキ丸々買ってやるぞ!」

佐々木「よかったじゃないかキョン、で、いくらくらい入ったんだい?」

キョン「二千万とちょっとかな」

佐々木「それはすごいね、じゃあこの服を返すよ」

キョン「ああ、で、いくらだっけ?」

佐々木「一千万だよ」

250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 12:58:24.61 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・待ってくれ、利子は無くていいっていったじゃないか」

佐々木「確かに利子はなしでいいっていったね、でもコレは利子じゃないんだ」

キョン「じゃあなんでそんなに高いんだ・・・?」

佐々木「それはね、ほらよく見てくれ、この服」

キョン「特に変わったところはないようだが・・・ってかずっと持ち歩いてたのか?」

佐々木「見えないのかい? まさか、見えないのかい?」

キョン「・・・あ、ああ、見える、見えるぞすっごく変わったな」

佐々木「よかった、見えないのかと思ったよ。馬鹿には見えない宝石を服の至る所につけておいたんだ」

キョン「ああ、そうだよな。すごく綺麗だ、その丸いのとか」

佐々木「え? 宝石は全部四角だけど?」

キョン「え!? あ、こ、この角度から見たら丸いんだよ・・・」

佐々木「そうなのかい? どれどれ・・・」

キョン「いや、いいから! いいから!! ほら一千万! じゃあな!」

佐々木「・・・ふふふ、やっぱり面白いなぁ」

254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:03:47.71 ID:rFjmsyQb0

キョン「なんてこった・・・こんな普通の・・・いや、宝石まみれの服に一千万も・・・」

キョン「とにかく早くプレゼントを買ってしまおう」

キョン「えっと、デパートは・・・」

古泉「見つけました!」

ハルヒ「見つけたわ!」

キョン「古泉、それにハルヒ、お前ら何やってるんだ?」

古泉「何ってずっと探してたんですよ? 貴方と不思議を」

ハルヒ「結局不思議は無かったけどキョンは見つけたわ」

キョン「(コイツらなにやってんだ・・・)」

263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:10:48.59 ID:rFjmsyQb0

ハルヒ「でも大変な事になったのよ・・・」

古泉「ええ・・・とっても困りました」

キョン「どうしたんだ? 何かあったのか?」

ハルヒ「ええ・・・実は・・・」

爺「まてー!」

キョン「あれは骨董屋の・・・」

ハルヒ「まずい! 逃げるのよキョン!」ダッ

古泉「はやくしてください!」ダッ

キョン「え? なんで?」

爺「捕まえたぞ!」

キョン「な、何するんだ! 首根っこ掴むな冷たい!」

爺「お前アイツラの知り合いか! アイツらうちの五百万の壺を割りおったんじゃ!」

キョン「え!? いや、古泉とハルヒなんて知りません!! 名前も知りません!」

爺「名前までしっとるではないか! ほら! こっちくるんじゃ!」

キョン「俺は何もしてないじゃないかあああああああ!!」

270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:19:50.91 ID:rFjmsyQb0

キョン「結局五百万+消費税まで取られた・・・だと・・・」

キョン「俺は何でこんなに不幸なんだ・・・」

キョン「もしかして何かに取り付かれているんじゃないか・・・?」

キョン「まぁいい、どうせただ同然で手に入った金だ。物凄く惜しいが、惜しいが仕方ない」

キョン「残り五百万をどうするか・・・」

国木田「キョン! こんなところでどうしたの?」

キョン「国木田・・・一応、昨日ありがとな。あの百円で缶ジュースが一本買えたよ」

国木田「役に立ってよかったよ、水分は人体にもっとも大事なものだからね」

キョン「・・・そうだな」

国木田「じゃあ、早速で悪いけどお金返してもらえるかな?」

キョン「ああ・・・じゃあ100円玉をっと・・・」

国木田「違うよ、何言ってるの?」

キョン「・・・」

国木田「百万円だよ」

キョン「ああ・・・もう慣れたよ」

276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:27:05.22 ID:rFjmsyQb0

キョン「朝比奈さん」

朝比奈「はい? 何ですか?」

キョン「いくらですか? 10万だったから一億ですか? すいませんまだそんなに持ってないんです」

朝比奈「え!? 何がですか!?」

キョン「ですから返済金額です・・・手持ちは四百万と・・・胸元が苦しいかもしれない服しかないんです」

朝比奈「ソレって昨日のお金ですよね・・・? いいですよ? 10万で」

キョン「・・・え?」

朝比奈「だってまだ一日しか経ってないじゃないですか、トイチまであと9日もありますよ?」

キョン「朝比奈さん・・・」

朝比奈「キョ、キョン君!? 何で泣くんですか! ええっとええっと・・・」

キョン「いえ・・・何でも無いんですグスッ・・・急いでたんじゃないですか?」

朝比奈「あ! そうでした! これから・・・あっと、・・・禁則事項でした」

キョン「そうですか、じゃあ、行ってらっしゃい朝比奈さん」

朝比奈「はい!」

282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:34:51.53 ID:rFjmsyQb0

キョン「朝比奈さんは神だった」

キョン「だが他はどうだ」

キョン「まず佐々木・・・は、宝石をくれたんだよな。俺には見えないけどきっと綺麗なんだろう」

キョン「ハルヒと古泉は俺が置いていったのが悪いのかもしれない」

キョン「国木田!! いや、一応百円だけでも貸してくれたんだ。利子を聞かなかった俺にも責任が・・・」

キョン「・・・なんだ? 結局全部俺が悪いのか・・・?」

谷口「よう! キョン!」

キョン「谷口か・・・どうしたんだ?」

谷口「国木田から聞いたんだけど今随分懐があったからしいじゃないか」

キョン「え!? ・・・いやまぁ、少しな」

谷口「・・・そうか、じゃあさ、その金を倍にしたくないか?」

キョン「・・・!?」

287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:38:38.65 ID:rFjmsyQb0

谷口「ここだけの話なんだけどさ、ちょっとした賭博場があるんだ」

キョン「賭博・・・」

谷口「大丈夫、警察は絶対に入ってこない」

キョン「・・・ゴクッ」

谷口「簡単に高収入だぜ?」

キョン「・・・でもどうやって行けばいいんだ? 俺見たいな高校生が・・・」

谷口「いやいや、簡単なんだってば、俺のバイト先だからさ!」

キョン「でも勝てる見込みが無ければ・・・・・・」

谷口「お前が好きなトランプもあるぜ? ブラックジャックにポーカーn」

キョン「ポーカー!!!!!」

293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:44:02.00 ID:rFjmsyQb0

谷口「残念だったな・・・」

キョン「・・・」

谷口「なに、また次があるさ」

キョン「・・・」

谷口「それじゃあ、そろそろ行ってくれ」

キョン「・・・」

谷口「とりあえずズボンを取られなかっただけマシだろ、この女子制服は高く売れてよかったな」

キョン「・・・」

谷口「じゃあな、又金がたまったら挑戦しにこいよ」

バタン



キョン「・・・やっぱり下着が無いとスースーするな・・・ウウッ」

300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:47:28.16 ID:rFjmsyQb0

キョン「ただいま・・・」

朝倉「おかえ・・・」

長門「・・・」

キョン「何も言うな、言わないでくれ、もう昼近くだけど朝飯くれ」

朝倉「・・・お腹一杯になったら同じ服作るわね・・・」

長門「・・・私はお金」

キョン「・・・うん」

316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:53:31.55 ID:rFjmsyQb0

キョン「というか、二人ともまだ食べてなかったのか」

朝倉「ええ、すぐに帰ってくるだろうから待ってたんだけど、何やったらそうなのかしら?」

長門「詐欺?」

キョン「詐欺・・・いや、俺が悪いんだと思うんだ」

朝倉「とりあえず聞くだけ聞いたあげるわ」

長門「聞きたい」

キョン「ああ・・・実はかくかくしかじかでな・・・マヨネーズ取って」

長門「はい」

朝倉「そうだったの・・・馬鹿には見えない宝石ってうそ臭いわね。あと納豆にマヨはどうかしら」

長門「そんな物質は存在しない。納豆にマヨネーズ、私はいいと思う」

キョン「俺も最初はそう思った、でももし本当にあったら佐々木に申し訳ないだろ。略してナトマヨ」

朝倉「そうね・・・」

長門「ナトマヨ」

323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 13:59:25.66 ID:rFjmsyQb0

キョン「腹いっぱいになったし、そろそろ服を着たらどうだ?」

朝倉「そうね、じゃあ向こうでちょっと作ってくるから後片付けお願いできるかしら?」

長門「私はお金」

キョン「わかった、まかせてくれ」




キョン「キュッキュ・・・キュッキュっとな」

スルッ

キョン「あ」

パリン

キョン「・・・まぁいいか、一枚くらい」

キョン「フンフンフーン」

スルッ

キョン「あ・・・」

パリン・・・

キョン「・・・まぁいいだろ、二枚くらい」

329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:03:00.36 ID:rFjmsyQb0

朝倉「・・・」

長門「・・・」

キョン「つまりだな、皿が俺を嫌ったんだ」

朝倉「・・・そうなの」

長門「なら仕方ない、怪我は無い?」

キョン「ああ、皿だけじゃなく破片も俺を嫌ったらしい・・・ホントなんだ朝倉・・・」

朝倉「ふぅ、まぁいいわ、私のお皿じゃないしね」

長門「貴方の家から借りた皿もある」

朝倉「・・・」

335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:09:33.07 ID:rFjmsyQb0

キョン「シャツに上着にマフラーにセーター・・・それにパンツ、よくわかったな」

朝倉「ソワソワしてたもの」

キョン「悪いな・・・ん? このセーターとマフラー、随分雑だな」

朝倉「そうかしら? まぁ去年作ったものだしね」

長門「マフラーは綺麗」

キョン「やっぱり昔は情報操作にも上達とかあるのか」

長門「マフラーは綺麗」

朝倉「いえ、それは手編みなのよ」

長門「マフラーは綺麗」

キョン「え? 朝倉の?」

長門「マフラーは綺麗」

朝倉「セーターはね」

長門「マフラーは綺麗」

朝倉「マフラーは長門さんの手編みよ」

長門「うん」

344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:13:39.55 ID:rFjmsyQb0

朝倉「着心地はどうかしら」

キョン「うん、やっぱりもさもさする」

朝倉「そこは嘘でも着心地最高って言うところじゃないかしら?」

キョン「俺は正直者なんだ、嘘なんてついたことないぞ」

長門「マフラーは?」

キョン「悪くはない」

長門「・・・」

朝倉「・・・なんで嬉しそうにこっち見てるの? 長門さん?」

351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:20:48.50 ID:rFjmsyQb0

長門「はい」

キョン「一千万か・・・」

朝倉「不満そうね」

キョン「さっきは二千万+αだったからな、当然だ」

長門「+αならあげる」

キョン「それは助かる・・・! あとで谷口に売りつける!」

長門「・・・」

朝倉「・・・でも全然妹さんの誕生日プレゼントには足りてると思うけど?」

キョン「そんなこと無いぞ、アイツはとんでもないものを欲しがるんだ」

朝倉「例えば?」

キョン「そうだな、去年はライトセイバー(本物)をアイツのために落札した」

朝倉「すごいわね、妹さんの欲しがる物も貴方の資金源も」

キョン「去年は大変だったさ、腸少しと肝臓一個売ったからな・・・」

朝倉「・・・」

365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:25:35.06 ID:rFjmsyQb0

朝倉「それで、パーティー会場は何処にするのかしら?」

キョン「・・・言わなきゃダメなのか?」

朝倉「・・・? 教えてくれないと行けないじゃない」

キョン「・・・・・・来る気なのか?」

朝倉「・・・行っちゃダメなのかしら?」

キョン「別に・・・構わないさ・・・ああ、構わない。ただ食費がかさむだけだから」

朝倉「・・・私と長門さんの分、もう百万出すわ」

キョン「・・・」

朝倉「・・・五百万出すわ」

キョン「助かる!」

370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:30:54.91 ID:rFjmsyQb0

キョン「じゃあちょっくらプレゼントを買いに行ってくる!」

長門「待って」

キョン「ん? なんだ? ああ、会場なら俺が直接案内するよ」

朝倉「違うわよ、今度は私達もついていくわ」

キョン「何で? いいよ別に、朝はテンション高かったけど今低いし」

朝倉「テンションで物事決めてるの貴方・・・。とにかく、無駄遣いしないようにちゃんと見てないと」

長門「・・・」コクッ

キョン「そうか、じゃあ行くか。でも俺は金無いからな、何も奢らんぞ」

朝倉「(なんでこんなにケチなのにすぐにお金無くなるんだろう)」

378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:40:53.77 ID:rFjmsyQb0

キョン「右良し、左良し・・・もう一度右!」

長門「右・・・左・・・右・・・」

朝倉「それ小学生がやってたわね、でもココ横断歩道無いわよ?」

キョン「いや、さっきはこの辺で佐々木がな・・・」

佐々木「やぁ、キョン」

キョン「さささささ佐々木!?」

長門「・・・」

朝倉「・・・」



379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:41:38.01 ID:rFjmsyQb0

佐々木「さっきは悪かったねキョン」

キョン「佐々木・・・?」

佐々木「実は母親が病気でね、早急にお金が必要だったんだよ」

キョン「そ、そうなのか?」

佐々木「ああ、そうなんだ。でね、実はあと一千万ほど必要でね・・・」

キョン「そうなのか・・・」

佐々木「このままじゃ母親が・・・」

キョン「・・・実はちょっと金が入ってさ、一千万くらいなら貸せるぞ」

388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:44:31.03 ID:rFjmsyQb0

佐々木「本当かい!? やっぱりキョンは頼りになるよ」

キョン「・・・ああ、任せろ・・・どーんとなハハハ」

朝倉「ちょっと待ってキョン君」

佐々木「・・・キョン? 彼女は?」

キョン「ああ、朝倉って言って俺の・・・知り合いさ」

朝倉「・・・友達って言うところじゃないかしら?」

キョン「え? そんなに親しかったっけ?」

朝倉「・・・」

399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:49:46.44 ID:rFjmsyQb0

キョン「で、何なんだ朝倉、早くしないと佐々木の母親が死んでしまう」

朝倉「そうね・・・ちょっと彼女と二人っきりで話がしたいの」

キョン「なんだ・・・? お前妙に長門と親しいと思ったらそうなのか?」

長門「違う」

朝倉「違うけど長門さんキッパリハッキリ高速での否定もちょっと悲しいわ」

キョン「じゃあ何で佐々木と二人っきりで話を?」

朝倉「・・・キョン君は意外と人を疑うって事を知らないのね」

キョン「俺は何でも疑ってかかるぞ。朝倉と長門の関係も疑ったし二人の全裸を見るまでは性別も疑っていた」

朝倉「・・・」

403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:52:59.21 ID:rFjmsyQb0

朝倉「とにかく、私は佐々木さんとお話がしたいの」

佐々木「僕は別に構わないよ?」

キョン「佐々木がいいなら・・・じゃあ行ってこいよ」

朝倉「ええ、じゃあ、そこで待っててね」

佐々木「一千万、用意しててねキョン」

キョン「早くしてくれよ」







キョン「三分立ったけど帰ってこない、先にデパートに行くか」

長門「うん」

409 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 14:57:53.58 ID:rFjmsyQb0

キョン「今回はプレゼントについて何も聞かされてないんだ」

キョン「だから妹が好きそうな物を買わなければいけない」

キョン「アイツの好みは高くて皆に自慢できる物だ」

キョン「長門は何を貰ったら嬉しい?」

長門「なんでも」

キョン「そうか、欲が無いんだな。偉いぞ」

長門「・・・うん」

キョン「俺も基本的に欲はないほうなんだ、そう思うだろ?」

長門「そう思う」

キョン「だよな、なんで俺はアイツと兄妹なんだろう、血が繋がってないとか言う設定なんじゃないんだろうか?」

長門「そうかもしれない」

413 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:02:19.03 ID:rFjmsyQb0

長門「・・・」

キョン「なんだ? 長門、そのネックレスが欲しいのか?」

長門「・・・綺麗」

キョン「そうか、お前もそういうのに興味があるんだな」

長門「・・・少し」

キョン「そうか、でも二千円って高いな。朝倉にでも買ってもらえ」

長門「・・・」

キョン「そうだな、じゃあ俺はコレを買ってやる、百円のイヤリングの片方で五十円だ。奮発したんだから感謝しろよ」

長門「嬉しい」

425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:07:24.44 ID:rFjmsyQb0

キョン「うん、長門、あんまり似合ってない気もするけど似合ってるって言うよ」

長門「ありがとう」

キョン「そういえば、朝倉何処までいったんだろうな?」

長門「知らない」

キョン「まぁ、そうだろうな。まさかアイツついてくるとか言っておいて面倒だから帰ったんじゃ・・・」

長門「そうかもしれない」

キョン「クソ・・・! 俺を騙すなんて朝倉・・・! 俺の三分を返せ!!」

長門「返せ」








朝倉「クシュン! ・・・・・・寒いわ、待っててって言ったのに、キョン君達何処に行ったのかしら・・・」

433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:13:13.19 ID:rFjmsyQb0

キョン「このデパート、一番高い商品でも三百万だったな」

長門「サワサワ」

キョン「流石に壺はなぁ」

長門「ツルツル」

キョン「高いけど自慢できるってほどじゃないよな・・・」

長門「スリスリ」

キョン「さって、どうするかー・・・」

長門「ナデナデ」

キョン「とりあえず出るか」

長門「ツヤツヤ」

キョン「長門、そんなにピアス弄ってるとすぐ壊れたりするんだぞ」

長門「ピタッ・・・」

朝倉「あっ!! 居た!! 何で置いていったの?!」

439 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:19:26.14 ID:rFjmsyQb0

キョン「朝倉・・・! お前今まで何処に行ってたんだ!」

朝倉「だから佐々木さんとちょっとお話してたのよ」

キョン「お話って・・・本当か? 実は今まで家でコタツに入ってセンベイ食べてたとかじゃないだろうな」クンクンサワサワ

朝倉「そんなわけないでしょ? というか変なところ触らないで! 匂い嗅がないで!」

キョン「確かに冷たいしセンベイの匂いもしない・・・」

朝倉「センベイの匂いって・・・」

キョン「じゃあ佐々木に一目惚れしたとか・・・?」

朝倉「なんでそうなるのかしら?」

キョン「昨日は風呂に入ってないはずなのに、ほのかにシャンプーの匂いが・・・」

朝倉「朝貴方が出て行ったあとにお風呂に入ったからよ!」

444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:25:51.29 ID:rFjmsyQb0

キョン「まぁいい、戻ってきたんだ、許してやろうか。なぁ長門」

長門「うん。許す」

朝倉「(この場合私が悪いのかしら・・・?)」

キョン「で、何の話をしてたんだ?」

朝倉「ああ・・・、そうね、ちょっと世間話をね」

キョン「世間話? 朝倉が世間に興味があるとは思ってなかったぞ」

朝倉「どういう意味かしら?」

キョン「別に・・・で、どういうことを話したんだ?」

朝倉「そうね・・・日本の経済についてかしら」

キョン「どうでもいい話を・・・まだ出生率の話のほうがいいだろ。長門、朝倉と二人になったらいつもそんな話をされるのか?」

長門「割と」

キョン「そうか・・・今度から朝倉と二人になるのはやめよう」

朝倉「長門さん? 私今までそんな話したかしら?」

450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:33:48.04 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・ああ!?」

朝倉「急に大声出さないで・・・どうしたの?」

キョン「しまった・・・! 佐々木に金渡してない! 佐々木の母さんが!」

朝倉「ああ、その話・・・。実は私の情報操作で佐々木さんのお母さんを助けたの」

キョン「なんだと? そんなことも出来るのか?」

朝倉「ええ、やってみたら成功だったわ。だから貴方はもうお金を貸さなくていいの」

キョン「そうか、よかった・・・」

朝倉「それからほら、コレ、さっき佐々木さんにあげた一千万」

キョン「・・・!? コレはダメだろう朝倉、コレは俺が宝石代に貰った・・・」

朝倉「あー・・・うん、そうね、これは私がお母さんを治したから、その手術費としてもらった一千万なの。だからはい、貴方にあげる」

キョン「朝倉・・・」

朝倉「・・・何?」

キョン「情報操作で一瞬に苦労無しに治しといて一千万は詐欺じゃないか?」

朝倉「・・・」

457 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:38:32.29 ID:rFjmsyQb0

キョン「何はともあれ資金は増えたぞ・・・!」

朝倉「そうね、よかったわね」

キョン「ところで朝倉」

朝倉「何かしら?」

キョン「そろそろ昼飯が食べたいんだけどどうしようか」

朝倉「・・・? どうしようってお店のこと?」

キョン「いや、そうじゃなくて、朝倉か長門の家だったらタダだけど外食は金が掛かる」

キョン「でも朝倉か長門が奢ってくれるならタダになる」

キョン「俺はいいんだけど、朝倉と長門は一々帰るの面倒だろ?」

キョン「で、どっちが奢ってくれるのかなって話」

朝倉「・・・」

465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:44:56.77 ID:rFjmsyQb0

キョン「朝倉が奢ってくれるなんて嬉しいな」

朝倉「ええ、一々帰るのは面倒だしね」

キョン「いやぁ、朝倉が奢ってくれるってわかった今だから言うけど俺もホントは面倒だったんだよな」

朝倉「へぇ、そうだったの」

キョン「でも今更おごり無しってのはダメだぞ? 男に二言は無いんだからな」

朝倉「私は女だけど別に言いなおさないわよ」

キョン「それはよかった。じゃあ俺はこの松坂牛ステーキで頼んだ」

長門「私も」

朝倉「じゃあ私もそうしよっかな・・・。店員さん! 松坂牛ステーキ31人前お願いします」

キョン「(さんじゅういちにんまえ・・・?)」

474 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:50:34.23 ID:rFjmsyQb0

キョン「レストランで五十万超えとは・・・ホントに俺のおごりじゃなくてよかったなと思った」

朝倉「これでも抑えた方なんだけど?」

長門「六時前には夕食が食べたくなりそう」

キョン「(金持ってコイツらと出歩くのはよそう・・・)」

朝倉「それで、次は何処に行くの?」

キョン「そうだな・・・、この辺りで一番高いものってなんだ?」

朝倉「値段? そうね、よくはしらないけどあそこの商店街とかいいものがあるそうよ」

キョン「・・・そうか、わかった、じゃあ行って見るか」

朝倉「いい物が見つかるといいわね」

キョン「もし無かったら無駄な時間の浪費金として何か貰うからな」

朝倉「・・・」

487 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 15:57:13.60 ID:rFjmsyQb0

キョン「朝倉、長門、真っ直ぐだ、真っ直ぐ進むんだ」

朝倉「わかってるわ、でもなんで私たちの後ろで隠れるように歩くの? それから変なところ触らないでくれる?」

長門「くすぐったい」

キョン「この商店街は嫌いだ」

朝倉「何かあったの?」

キョン「ああ・・・実は・・・」

古泉「見つけました!」

ハルヒ「見つけたわ!」

キョン「見つかってしまった・・・朝倉のせいだ。責任取れ責任」

朝倉「この人達から隠れてたの?」

古泉「もう、何処に行ってたんです? 随分探したんですよ?」

ハルヒ「そうよキョン! あんまり探させないで!」

キョン「・・・・・・」

489 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:01:35.81 ID:rFjmsyQb0

ハルヒ「それから壊した壺代払ってくれたんですって? 助かったわ」

古泉「ええ、とっても助かりました」

キョン「気にするなよ、俺達の仲だろ?」

ハルヒ「そうね! そうよね!」

古泉「ええ、僕と貴方の仲はちょっとやそっとのお金じゃ裂けませんよ」

キョン「ああ、当然じゃないか」

ハルヒ「じゃあそこで一つお願いがあるの」

古泉「僕からもお願いがあるんです」

キョン「なんだ? 何でも言ってみろ」

ハルヒ「それがね・・・」

爺「こらー! またんかー!」

キョン「・・・」

499 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:05:27.48 ID:rFjmsyQb0

爺「お前ら! またワシの壺を割りおったな! しかも今度は五百万の壺を!」

ハルヒ「・・・そういうことなのキョン」

古泉「お願いしてもよろしいでしょうか?」

キョン「そ、そうだな、ああ、任せてくれ、今懐があったかなんだ・・・ふはは」

ハルヒ「流石キョン! 話がわかるわ!」

古泉「このお礼は身体で・・・ゲフゲフ、また今度何かでお礼をしますね」

爺「またお前が払ってくれるのかい? じゃあまた消費税込みで頼むよひひひ」

キョン「ああ、任せてくれ、今ふところがな、あったかいんだよ、何だか瞳まで温かくなってきやがった」

511 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:11:20.48 ID:rFjmsyQb0

朝倉「ちょっと待って」

キョン「なんだ朝倉、またか、今度はハルヒに惚れたのか? それとも爺さんにか?」

朝倉「違うわよ、コレは別に貴方が払うこと無いんじゃないかとおもってね」

ハルヒ「何言ってるのこの女」

古泉「生意気ですね、僕と彼の仲に割り込んでくるんですか?」

朝倉「壺を割ったのは貴方達でしょ? キョン君は関係ないわ(何か挑戦的ねこの二人・・・)」

古泉「僕たちのあいじょ・・・友情の前ではお金なんてタダのゴミですよ、貴方には親しい人がいないからそれがわからないんですね」

ハルヒ「そうよ、SOS団を舐めるんじゃいわよこの青色眉毛」

朝倉「キョン君、ちょっとこの人達とお話してくるから待っててくれる?」

524 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:17:45.36 ID:rFjmsyQb0

キョン「なんだよ、いいんだよ朝倉、俺が金を払えばいいんだ」

朝倉「何言ってるの? 貴方は関係ないじゃない」

キョン「いいんだ、友情なんだ、気にしないでくれ」

朝倉「そんなの友情でもなんでもないわよ」

朝倉「じゃあ何? 長門さんが豊胸手術するからお金貸してくれって言ったら貸すの?」

キョン「長門は貧乳だからいいんだろ。お前何言ってんだ」

朝倉「・・・質問が悪かったわ。私が食事にいくからお金貸せって言ったら?」

キョン「お前はいくらでも出せるだろ」

朝倉「じゃあもう私が普通の人間だって仮定しての話よ」

キョン「どっちにせよお前に貸す金はないかな、ってかまず友情が無いんじゃないか?」

朝倉「・・・」

532 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:22:01.56 ID:rFjmsyQb0

朝倉「とにかく、ちょっとお話してくるから・・・」

ハルヒ「何かムカつくわねさっさと行くなら行きましょ」

古泉「ふふん僕たちのあい・・・友情は無敵ですよ」

爺「ふひひ・・・結局誰が払ってくれるんだい?」

キョン「わかったわかった行ってこい、早く戻ってこいよ」

朝倉「わかってる、今度こそ待っててよ」

キョン「ああ」




キョン「遅い、四分経った。行こうか長門」

長門「うん」



一分後・・・

朝倉「・・・もういない・・・」

540 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:25:39.01 ID:rFjmsyQb0

キョン「それにしてもこの商店街の何処に高いものがあるんだ?」

キョン「一番高そうなものであの日本刀か」

キョン「でもあんなのプレゼントした日には試し斬りで殺されかねない」

キョン「あいつに殺されるならソレもいいが・・・どうするか」

長門「・・・向こう」

キョン「ん? 何かいいものでもあったのか?」

長門「ある。たくさんある」

キョン「そうか、じゃあ行ってみるか、日本刀はとりあえず保留だな」

長門「・・・」

542 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:28:34.81 ID:rFjmsyQb0

キョン「長門」

長門「・・・」

キョン「俺を騙すとはいい度胸だ」

長門「ごめんなさい」

キョン「こっちはホテル街じゃないか」

長門「・・・」

キョン「流石に戻ろう、この道を行ったらほのぼのとした俺の生活がきっと壊れる」

長門「・・・」

キョン「ほら、行くぞ長門」

長門「・・・」コクッ

551 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:33:37.76 ID:rFjmsyQb0

キョン「で、結局日本刀より高い物は無かったか」

長門「・・・」

キョン「どうしたものか・・・ん? そういえば朝倉はどこにいったんだっけ?」

長門「忘れた」

キョン「そうか、まさかアイツ一人でネカフェにでもいってるんじゃないだろうな」

長門「そうかもしれない」

キョン「何てヤツだ、俺は前から一人でネカフェだけは寂しい人に見られるから辞めようって決めてたのに」

キョン「アイツはソレを破って一人でネカフェ、クソ! 俺もネカフェの本物のビリヤード触りたい!」

キョン「仕方ない、一つ一つネカフェを回って朝倉を探し出そう」

キョン「見つけたら無理矢理日焼け装置に突っ込んで真っ黒こげにしてやろう」

長門「してやろう」

557 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:39:42.81 ID:rFjmsyQb0

キョン「見つけた! 朝倉だ!」

朝倉「キョン君? 貴方が私を探してるなんて思わなかったわ」

キョン「当然だろ、見過ごせるわけないじゃないか」

朝倉「キョン・・・君?」

キョン「朝倉、一人でネカフェはダメだってアレほど言ったじゃないか」

朝倉「何の話? ネカフェに言った事も無ければそんなこと言われた覚えも無いわ」

キョン「とぼけるな朝倉! お前は俺との約束を破ってネカフェに! 最低な行為だぞ!」

長門「最低」

朝倉「わかったわ、私は最低。それより向こうの裏路地の怪しいお店にハチ公の剥製が売ってあったわよ」

キョン「先にソレを言え最低。たまには役に立つじゃないか最低」

長門「最低」

朝倉「・・・」

571 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:49:04.66 ID:rFjmsyQb0

キョン「そういえば最低」

最低「何かしら」

キョン「ハルヒ達はどうしたんだ? 大丈夫なのか? どうなんだ最低」

最低「そうね、実はあの壺五百万じゃなくて五百円だったみたいなの」

キョン「そうなのか? それはよかった・・・よく間違いだってわかったな、鑑定士にでもなったらどうだ最低」

最低「それでほらこれ、あの三百万も三百円だったらしいわ、申し訳ないってあやまってたわよ」

キョン「そうか・・・! コレでまた資金が増えた! やるじゃいか最低!」

最低「ええ、それでねキョン君、ちょっと軽く会話を流したからってそんな呼び方はしないで欲しいの」

キョン「何言ってるんだよ最低、呼びカタって何だよ最低、いつもと同じだろ最低。最低」

最低「ごめんなさい・・・謝るから本当にやめて・・・」

キョン「・・・悪かった朝倉、俺が悪かったからそんな顔しないでくれ朝倉。周りが見てるんだ朝倉頼む朝倉」

朝倉「・・・」

580 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 16:57:37.19 ID:rFjmsyQb0

キョン「よし、ハチ公の剥製も買ったぞ!」

長門「かわいい」

朝倉「かわいいわね」

キョン「何言ってるんだお前ら・・・ただの死体じゃないか」

長門「・・・」

朝倉「・・・」

キョン「・・・な、なんだよ」

朝倉「死体ってところがいいんじゃない」

キョン「は?」

朝倉「何も言わずタダそこに居てくれる、ただ愛でるタメだけにある死体。その良さがわからないの?」

キョン「・・・は、ははは」

朝倉「・・・」

キョン「・・・今のって笑うところだったよな?」

朝倉「ええ、頑張って言ったジョークだったのよ」

586 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:03:20.79 ID:rFjmsyQb0

朝倉「さぁ、日も暮れてきたしどうしましょうか」

キョン「このままパーティー会場に行くんだろ?」

朝倉「え? このままいくの?」

キョン「ああ、何か問題でもあるのか?」

朝倉「だって、私達私服よ?」

キョン「何だお前ら、制服で来るのか? 葬式じゃないんだから」

朝倉「違うわよ」

キョン「・・・ああ、別に私服のセンスは悪くないと思うぞ、ただ俺の好みじゃないけどな」

朝倉「違うわよ、というか私達そんなにセンスないのかしら?」

キョン「達・・・?」

朝倉「・・・」

593 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:09:06.85 ID:rFjmsyQb0

キョン「別に一々着替えなくてもいいのに」

朝倉「ダメよ、結構盛大なんでしょう?」

キョン「ああ、まぁな。男はほぼ皆タキシード、女はドレス、妹なんて毎年ウェディングドレスだぞ」

朝倉「(帰ってよかった・・・)」

キョン「でまぁ、俺は何処にいればいいんだ? まさかこの寒空に外で待っていろなんて言わないよな?」

朝倉「わかってるわよ、じゃあ私の部屋で待っててくれるかしら? 私達は長門さんの部屋で着替えるから」

キョン「わかった」

朝倉「色々、わかってるわよね?」

キョン「任せてくれ」

朝倉「・・・じゃあまたあとで」

キョン「ああ、またな」

ガチャ・・・バタン、ドタドタドタドタドタドタドタガチャ

朝倉「懲りないわね」

599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:15:44.27 ID:rFjmsyQb0

キョン「聞いてくれ朝倉」

朝倉「何かしら?」

キョン「ほら、最近インフルエンザが・・・」

朝倉「それはさっきも聞いたわ」

キョン「違った、最近・・・そうだな・・・アレだアレ、アレが流行ってるじゃないか」

朝倉「ああ、アレね、確かに大変らしいわね」

キョン「だろ? だからアレ対策にこうしてリセッシュを持ってやってきたわけだ」

朝倉「そうだったの、ごめんなさい。てっきり私の下着を谷口君あたりに高値で売りさばこうとしてるんだと思ってたわ」

キョン「あは、はははははあは、俺がそんなことするわけないじゃないか朝倉何言ってるんだ朝倉朝倉は想像力豊かだなぁ朝倉」

朝倉「そうね、考えすぎよね。でも念のためやっぱり私室の鍵は閉めておくわ」

キョン「ははははは、そうしたほうがいいぞ、ははははは」

603 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:20:57.45 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・」

キョン「・・・」

キョン「・・・」

ガチャ

朝倉「お待たせ」

長門「・・・お待たせ」

キョン「遅いぞ二人とも! 何時間待たせる気だ!」

朝倉「何時間って・・・十分も経ってないじゃない」

キョン「でも俺には何時間にも感じられた、実際の時間は関係ないだろう」

朝倉「そうなの、それはそうかもしれないわね」

キョン「だからほら、ウォーリーを探せを全冊読み終わっちまった」

朝倉「それはすごいわね、私もあとでやろっと」

キョン「ああ、そうしろ、俺が○をつけておいたからすぐにわかるぞ」

朝倉「・・・」

611 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:24:42.34 ID:rFjmsyQb0

キョン「それにしても、二人とも気合入ってるな」

長門「・・・」

朝倉「こんなときは何か一言いうものじゃないかしら?」

キョン「そんなドレスでどうやって行くんだ? タクシーでも拾うのか? 俺は金は出さんぞ? ・・・一言じゃなくなったんだが」

朝倉「・・・」

622 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:28:39.26 ID:rFjmsyQb0

朝倉「タクシー代は私が払うわ、それより本当に何も思いつかないの?」

キョン「・・・そうだな」

長門「・・・」

朝倉「・・・」

キョン「恥ずかしくて言えなかったんだが・・・」

長門「・・・」

朝倉「・・・」

キョン「俺、実はピンクが好きなんだ。女みたいとか言わないでくれ」

朝倉「・・・そんなの気にするの小学生くらいよ・・・ああ、長門さん着替えに行かなくていいから! そのグリーンも似合ってるから!」


627 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:33:56.99 ID:rFjmsyQb0

朝倉「それで、会場は何処なの?」

キョン「ホテルの会場を貸しきったらしい」

朝倉「・・・割と質素ね」

キョン「お前感覚が狂ってる、普通家でやるものをホテルだぞ?」

朝倉「だってプレゼントが数百万よ? てっきりお城でも貸しきるんじゃないかと思ってたわ」

キョン「朝倉・・・将来浪費妻になりそうだな・・・長門、あんまりコイツとつるむなよ」

長門「うん」

朝倉「・・・誰が私の感覚を狂わせたと思って・・・」

634 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:38:31.04 ID:rFjmsyQb0

キョン「ついた、ココだぞ」

朝倉「大きいわね」

キョン「ホテルだからな」

朝倉「それじゃあ会場に行きましょうか」

キョン「ああ、先に行ってくれ」

朝倉「キョン君は行かないまだいかないの?」

キョン「俺の着替えが1703号室にあるんだが、なんだ?お前まさか俺の着替えが見たいのか・・・?」

朝倉「見たくないわよ、じゃあ、先に言ってるわね」

キョン「ああ、行って来い、じゃあ俺も行くか」





朝倉「あれ?長門さん?」

643 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:43:00.49 ID:rFjmsyQb0

キョン「ええっと、コレか」

キョン「なんだ、去年と同じじゃないか?」

キョン「いや、でも少し大きいな」

キョン「なんだかピッタリそうだ」

キョン「でもどうしようか」

キョン「小さくて破けたりしたら恥だよな」

キョン「ちょっと今から買って来るかな」

キョン「・・・いや、でも流石に時間掛かるかな」

キョン「ああ、そういえば喉が渇いた」

キョン「どうしようか」

キョン「長門、何か飲み物買って来てくれないか?」

長門「・・・わかった(着替え見たかった・・・)」

651 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:46:41.49 ID:rFjmsyQb0

キョン「助かった、喉の渇きのおかげで助かった」

キョン「流石に長門といえど見せるわけにはいかないからな」

キョン「他人も大事だが、自分も大事にしないとな」

キョン「さて、じゃあこの真ッピンクのタキシードに・・・っと」ヌギヌギ

ガチャ

朝倉「長門さ・・・」

キョン「・・・」

朝倉「・・・」

キョン「・・・悲鳴をあげたいが他の客に迷惑だろうからさっさと出て行ってくれないか・・・?」

朝倉「え、ええ・・・わかってるわ・・・だからそんな泣きそうな顔で見ないで・・・」

656 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:49:26.31 ID:rFjmsyQb0

キョン「ああ・・・汚れてしまった・・・」

キョン「もうどうしようもない・・・お嫁にいけない・・・」

キョン「ああ・・・俺の人生もう既に墓場・・・」

ガチャ

長門「ただいま」

キョン「ああ、長門、わざわざすまないな」

長門「構わない、はい、貴方の好きなリンゴサイダー」

キョン「よく知ってたな、ありがとう長門」

長門「・・・顔色が悪い」

キョン「はは・・・ちょっとあってな・・・、そろそろ行こうか・・・」

664 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:53:57.25 ID:rFjmsyQb0

キョン「どうすればいいんだ・・・」

キョン「俺の人生お先真っ暗・・・」

キョン「コレはもう自殺でも・・・」

キョン「・・・・・・」

キョン「・・・! わかった! 思いついたぞ!」

キョン「目撃者は朝倉涼子ただ一人、つまり目撃者を消せば・・・!」

キョン「長門、手伝ってくれ」

キョン「こうなったら仕方が無いからな・・・朝倉涼子を消す」

長門「わかった」

673 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 17:57:34.14 ID:rFjmsyQb0

キョン「さて、言っては見たもののどうすればいいんだろうか」

キョン「流石にいきなりザックリっていうのは・・・」

キョン「長門に消してもらうって言うのも・・・」

キョン「・・・でもソレくらいやらないと俺の将来が・・・」

キョン「・・・よし、決めたぞ長門」

キョン「じゃあちょっと頑張ってくるから、俺が合図を出すまでは何もしないでくれ」

長門「わかった」

684 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:07:56.50 ID:rFjmsyQb0

キョン「朝倉!」

朝倉「キョン君、・・・ホントにピンク色好きなのね」

キョン「ああ、俺のパーソナルカラーだよ」

朝倉「そうなの、それにしても壮大なパーティーね。一体何百人来ているの?」

キョン「知らんが皆プレゼントは一千万円は軽く越すものを持ってくるぞ」

朝倉「私・・・何も持ってきてないんだけどどうしようかしら?」

キョン「・・・そうだな、それならコレとかどうだ?」

朝倉「何ソレ?」


685 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:09:02.92 ID:rFjmsyQb0

スルっ

朝倉「あ、ダメじゃない落としちゃ」スッ

キョン「(いまだ!!)」ブンッ

パシーンッ!

キョン「命中!」

朝倉「きゃッ!? ちょ、ちょっと! 何でいきなりハリセンで叩くの? 痛いじゃない」

キョン「ふふっ、完璧だ」

朝倉「・・・? まぁいいわ、変な行動は今に始まったことじゃないし、それよりコレただゲームセンターのメダルじゃない」

キョン「ああ、すまん、川で拾ったんだけどタダのメダルだったか。レア物かと思ったよ」

朝倉「・・・?」

692 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:14:34.77 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・ふふ」

キョン「長門! 長門見たか?」

長門「見た」

キョン「コレでアイツの記憶は消えたはずだ」

キョン「ハリセンで叩かれると記憶が消えるというのは相場だからな」

キョン「長門、もっと俺を褒めたり誇ったり慕ったりしてもいいんだぞ?」

長門「すごい、かっこいい、すき」

キョン「だろう? でもな、こういうときはプレゼントとかするのもいいんだぞ」

長門「はい、お財布」

キョン「わかってるな長門、十三万か、少な・・・いや、多いんだっけ? もうわからんな」

702 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:18:37.27 ID:rFjmsyQb0

キョン「でも、万が一、万が一にも記憶が消えてなかった時はどうしよう」

キョン「やっぱり殺すのが手っ取り早いのだろうか」

キョン「でも、流石に俺は人殺しのレッテルは貼られたくない」

キョン「長門に消させてもやっぱり目覚めが悪い」

キョン「・・・」

キョン「・・・」

キョン「・・・」

キョン「長門、ちょっと確かめてきてくれないか?」

長門「ごめんなさい、朝倉涼子の何の記憶を確かめるの分からない」

キョン「説明しなくても俺の考えが読めると思ってたんだが流石に無理か」

長門「ごめんなさい」

709 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:22:40.10 ID:rFjmsyQb0

長門「殺すべき」

キョン「長門、お前もそう思うか」

長門「殺すべき」

キョン「でもな、何だかんだで昨日今日、随分世話になったと思うんだ」

長門「殺すべき」

キョン「だから流石に殺すのは可哀想だと思うんだ」

長門「殺すべき」

キョン「長門、聞いてるか?」

長門「殺すべき」

キョン「わかったからちょっと泣き止んでくれなんで泣いてるんだ」

長門「私も見たかった」

721 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:27:58.77 ID:rFjmsyQb0

長門「落ち着いた」

キョン「(なんで上半身裸にならなきゃいけないんだ・・・恥ずかしい・・・)」

長門「確かに殺すのはデメリットが大きい」

キョン「俺もそう思うんだよ」

長門「貴方と二人でも楽しい、でも朝倉涼子が居るとまた別の楽しみがある」

キョン「俺もそう思う」

長門「でも、場合によっては殺すのも致し方ない」

キョン「例えば?」

長門「ところで彼女が見たのは上半身?」

キョン「・・・」

727 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:32:04.27 ID:rFjmsyQb0

キョン「なんで部屋に帰ってまでパンツ一丁にならないとならんのだ・・・」

キョン「クソ、コレも全部朝倉のせいだ」

キョン「いやでも、朝倉がココに来たのは長門のせい?」

キョン「いやだけど、パーティーに来たがったのは朝倉・・・」

キョン「そうか、元はといえば朝倉が商店街で話をかけなきゃ良かったんだ」

キョン「それ以前に古泉、なんであんなワインを・・・」

キョン「ハルヒもハルヒだ、寿司なんて食うんじゃねぇ・・・」

キョン「朝比奈さんは神」

キョン「今思うと国木田と谷口と、あんまり仲がよかったわけじゃないな・・・」

キョン「・・・なぁ長門、そんなに見つめないでくれ・・・頼むよ・・・」

長門「泣かないで」

736 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:36:15.27 ID:rFjmsyQb0

キョン「終わった・・・何もかも・・・」

キョン「で、どうなんだ?」

長門「たくましい」

キョン「いや、だから朝倉だ、殺すのか殺さないのか?」

長門「それは貴方が決めること、私は従う」

キョン「そうだな・・・俺は記憶さえ消えてくれればいいんだ(・・・あれ? もしかして脱ぎ損?)」

長門「わかった、出来る限りの事はする」

キョン「頼んだ」

742 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:40:49.31 ID:rFjmsyQb0

長門「朝倉涼子、話がある」

朝倉「どうしたの? 長門さん。お料理美味しいわよ?」

長門「・・・・・・ムシャムシャ」

キョン「長門・・・?」

長門「・・・ハッ!? 朝倉涼子、口がうまい、料理もうまい、乗せられた」

キョン「大体朝倉、お前五百万払ってないだろ?」

朝倉「そうだったかしら?」

キョン「ああ、そうだ、確かに払ってもらってない」

朝倉「そうだったわね、じゃあパーティーが終わったら私の家で出すわよ。ここじゃまずいでしょ?」

長門「・・・・・・ムシャムシャ」

748 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:44:57.50 ID:rFjmsyQb0

キョン「それより朝倉、話があるんだ」

朝倉「何かしら?」

キョン「お前・・・部屋での事・・・」

朝倉「・・・ああ、アレね、私は気にしてないから大丈夫よ」

キョン「お、覚えているだと・・・?」

キョン「長門、大変だ、朝倉が覚えている」

長門「緊きゅムシャムシャ事ムシャ態ムシャ」

キョン「長門、とりあえず食うのをやめろ」

長門「・・・」

キョン「とにかく、今はどうやって記憶を消すか」

長門「・・・」

キョン「無理なら殺すか、ソレを考えよう・・・長門?」

長門「・・・」

キョン「わかった、食ったら考えよう」

長門「ムシャムシャ」

755 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:48:16.06 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・長門は料理に夢中」

キョン「朝倉も料理に夢中、味の研究もしているようだ」

キョン「ここで大変な事に気が付いた」

キョン「長門も俺の身体を見た」

キョン「つまり敵じゃないか・・・?」

キョン「くそ・・・! なんてこった! もう俺の味方は誰もいないってことじゃないか!」

キョン「誰か・・・誰か俺の味方はいないのか・・・?」

妹「キョン君! おそ〜い!」

キョン「妹・・・!」

762 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 18:52:58.26 ID:rFjmsyQb0

キョン「とりえずほら、俺のプレゼント」

妹「わぁ! 犬の剥製!」

キョン「すごいだろう?」

妹「いくらしたの?」

キョン「ざっと八千万かな(八百万とか言えない・・・)」

妹「すごいすごい! タダの犬の剥製に見えるよう!」

キョン「実はこの犬はな、昔戦争を終結させたスゴイ犬なんだ」

妹「そうなの!? どうやったの!?」

キョン「この犬で一匹で一個師団を全滅させ敵将の首を取ってきたらしいぞ」

妹「すごい!! よく手に入ったねキョン君!」

キョン「ああ、お兄ちゃんがんばっちゃったぞ」

妹「偉いよキョン君だ〜い好き!」

キョン「俺も大好きだ」

777 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 19:00:12.15 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・ところで妹、俺、汚されてしまったんだよ・・・」

妹「ケガサレタ? 要するにレイポされたの?」

キョン「ああ、いつも教えているようにレイポは悪い事なんだ、俺はソレに似たようなことをされたんだ」

妹「そんな・・・! 誰!? 誰がキョン君をそんな目に!?」

キョン「名前は言えない・・・」

妹「どうして!? そんなヤツ私がシザーマンになってやっつけてあげるのに!」

キョン「それがダメなんだ、アイツの事、俺は嫌いだけど悪いヤツじゃあないんだ」

妹「支離滅裂だよ! でも、悪い人じゃないんだね?」

キョン「ああ、たぶん悪いヤツでは無いと思う、思いたい。一時の気の迷いだったんだろう」

妹「そっか・・・キョン君もよく気迷うもんね・・・」

キョン「ああ・・・だから許してやりたいんだ」

妹「そっか・・・わかったよ! じゃあ、私に出来ることがあったら何でも言ってね!」

キョン「ああ! そのときは頼んだぞ!」

妹「うん! じゃあ、またね!」

キョン「・・・・・・俺の気の迷いってなんで知ってるだアイツ・・・・・・確かに寝てたはずなのに・・・・・・」

786 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 19:04:40.96 ID:rFjmsyQb0

朝倉「随分楽しそうに話してたわね、何を話してたの?」

キョン「ちょっと世間話をな」

朝倉「どんな?」

キョン「円安ドル高の今どうやって儲けるか」

朝倉「貴方っぽいわね」

キョン「俺っぽいだろう?」

長門「ムシャムシャ」

797 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 19:10:01.65 ID:rFjmsyQb0

朝倉「そろそろパーティーも終わるわね」

キョン「・・・決めたぞ、朝倉、決めたぞ」

朝倉「何をきめたの?」

キョン「朝倉・・・俺はやっぱり俺の裸体を見たお前が許せない・・・」

朝倉「ああ、そのこと・・・というか、そんなに気にしていたの?」

キョン「ああ・・・他ならぬ他人であるお前や長門に見られたんだ・・・涙もポロポロだ」

朝倉「ああ・・・そう、それは悪かったわね」

キョン「そこでだな朝倉、長門も食べながらでいいから聞いてくれ」

朝倉「何かしら?」

長門「ムシャムシャ?」

キョン「朝倉、長門・・・俺と友達になってくれないか」

朝倉「・・・」

長門「・・・ムシャムシャ」

810 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 19:17:04.40 ID:rFjmsyQb0

キョン「友達だったらまだ、まだ許せる範囲なんだ」

キョン「もし断られたら俺は・・・俺はたぶんお前を殺してしまうだろう」

キョン「いや、別に脅迫とかじゃないんだぞ?」

キョン「谷口や国木田が友達かどうか疑わしくなったから寂しくなったってわけじゃないんだぞ?」

キョン「タダ俺は、純粋に、純粋にお前らの身を案じてだな」

キョン「いや、だから別に脅迫じゃないから断ってくれてもいいんだぞ?」

キョン「いやもう、この際断ってくれ、俺はお前を殺したい」

朝倉「・・・そうね」

長門「・・・ムシャ」

朝倉「・・・友達は遠慮するわ」

長門「・・・ムシャ」

キョン「・・・だよな、予想はしていたさ」

キョン「俺見たいなやつと友達になってもな、いいことなんて一つも・・・」

朝倉「もう私達、親友の粋を過ぎてるんじゃないかしら?」

長門「ムシャ」

820 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 19:19:18.68 ID:rFjmsyQb0

キョン「・・・つまり?」

朝倉「よくはわからないけど、友達より、親友より私達親しい関係だと思うの」

長門「ムシャ」

キョン「親友より・・・親しい関係・・・」

キョン「朝倉、長門、それってまさか・・・」

キョン「・・・お前ら・・・」

833 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 19:22:29.40 ID:rFjmsyQb0

キョン「つまりお前達は俺の奴隷って事か?」

朝倉「・・・はい?」

長門「ムシャ」

キョン「だってそうだろ、親友より親しい関係っていったら主従関係やら血縁やらだろう?」

朝倉「・・・」

長門「ムシャ」

キョン「そうか、そうだったのか、そういえばそうだった気もするな」

朝倉「違うと思うわ、それは違うわ」

キョン「じゃあ今日からキョン様って呼べよな! 明日から楽しみだな!」

長門「ムシャ」

朝倉「何か違うわあああああああああああああああああああ!!」





END

846 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/01/18(日) 19:24:35.04 ID:rFjmsyQb0

終わった、流石に13,4時間ぶっとおしは辛かった。コメントや支援ありがとう!
またいつか同じような題名で書くかもしれない、そのときはよろしくお願いします。





後日・・・

朝比奈大「トイチでしたよね?」

キョン「え?」



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