長門「『今から適当な知り合い頃す』…スレ立て完了」


メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:ひろし「仕事やめてきた」

ツイート

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:12:59.90 ID:dMdG3PuU0

長門「…」

長門「さっそくきた」

朝倉「? 何が来たの?」

長門「『通報しました』という書き込み」

朝倉「え、大丈夫なの?」

長門「心配いらない。漢字を変えておいた」

朝倉「それだけで…」

ファンファンファン…

朝倉・長門「…」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:16:39.55 ID:dMdG3PuU0

朝倉「長門さんが警察に捕まったわ」

キョン「嘘だろ」

朝倉「本当よ。実はかくかくしかじかで」

キョン「…」

古泉「長門さんらしくないミスですね」

みくる「どど、どうしましょう…!」

朝倉「警察署に乗り込みましょう」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:20:07.33 ID:dMdG3PuU0

キョン「本気で言ってんのか!?」

朝倉「当たり前でしょ、長門さんを助けなきゃ」

みくる「でも警察署に乗り込むなんて危ないですよ…」

朝倉「解ってる。けど長門さんのためだもの」

キョン「…」

キョン「わかったよ、俺も行く」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:23:29.26 ID:dMdG3PuU0

キョン「長門にはいつも助けられてるからな」

みくる「キョン君…」

みくる「じゃ、じゃあ私も行きます!」

キョン「朝比奈さん、でも…」

みくる「部室に本を読んでいる長門さんがいないと寂しいし、大切な仲間ですから」

キョン「…そうですね」

朝倉「二人とも…ありがとう」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:27:28.60 ID:dMdG3PuU0

朝倉「じゃあさっそく」

古泉「いえ、ちょっと待ってください」

キョン「なんだ、お前は来なくてもいいぞ」

古泉「…」

古泉「長門さんなら逃げようと思えば自力で逃げられるんじゃないですか? 情報操作とかで」

キョン「…」

みくる「…」

朝倉「…空気読めよ」

古泉「え!?」

キョン「こんなの放っておいて行きましょう朝比奈さん」

みくる「そうですね」

古泉「あ…ちょ、ちょっと待ってください! 僕もいきますから!」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:33:21.42 ID:dMdG3PuU0

警察署前

朝倉「さあいよいよ潜入よ」

キョン「作戦とかあるのか?」

朝倉「こんなこともあろうかと、警察の制服を用意してるわ」

みくる「わぁ、これを着て潜入するんですね。でも男女のが一着ずつしかありませんよ?」

キョン「しかも女性用はずいぶんミニスカだな」

朝倉「それは朝比奈さん用ね」

みくる「ええっ!?」

朝倉「サイズがなぜか朝比奈さんにぴったりなのよ」

古泉「いったいどこで入手したんですか? こんなもの」

朝倉「で、男性用だけど、これはキョン君にぴったりね」

キョン「…しょうがないか、頑張りましょう、朝比奈さん」

みくる「は、はい…恥ずかしいけどキョン君と一緒なら…」

古泉「…」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:39:22.13 ID:dMdG3PuU0

朝倉「あとは、これをつけて行ってね」

キョン「なんだこれ」

朝倉「マイクよ。小さいからばれないと思うけど。それでこっちと通信できるから」

キョン「なるほど」

みくる「すごいですねぇ」

キョン「んじゃ、着替えるか」

みくる「ちょうどそこに公衆トイレがありますよ」

朝倉「じゃあそこで着替えてきて、なるだけ急いでね」

キョン「了解」

古泉「…」

朝倉「…」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:44:31.53 ID:dMdG3PuU0

古泉「あの朝倉さん」

朝倉「…」

古泉「…冒頭で場の空気を乱すような発言をしたのは謝ります」

古泉「ですから無視はやめてくれませんか、かなり精神的ダメージが…」

朝倉「…」

古泉「…死にたい」

キョン「着替え終わったぞ」

みくる「私も…うぅ、恥ずかしい…」

朝倉「二人とも似合ってるわよ。じゃあ、気をつけて行ってきてね」

キョン「ああ。朝比奈さん、行きましょうか」

みくる「は、はい!」

朝倉「…長門さん無事かしら」

古泉「…どうせ僕なんか」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:48:47.52 ID:dMdG3PuU0

その頃の長門

長門「…」

警官「で、なんで殺そうと思ったの?」

長門「そんなこと思っていない」

警官「殺すって書き込んだでしょ、ネットに」

長門「私は『頃す』と書いただけ」

警官「だからそれただの当て字なんでしょ?」

長門「違う。あの「頃」は「す」ばらしかった、帰りたい…あの頃に。の略」

警官「…(めんどくせえこいつ)」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 19:54:25.08 ID:dMdG3PuU0

キョン「こちらキョン、警察署内に侵入した。朝倉、指示をくれ」

みくる「わぁ、キョン君なんだかかっこいいです」

キョン「いや一回言ってみたかったんですよこれ」


古泉「けっこう余裕ありますね」

朝倉「黙って、聞こえない」

古泉「すみません…」

朝倉「キョン君、とりあえず長門さんの現在位置をその辺の警官から聞き出してくれない?」



キョン「了解」

みくる「なんか妙に視線を感じます…」

キョン「(そりゃこんだけスカート短けりゃなぁ…)」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:00:58.23 ID:dMdG3PuU0

キョン「あのちょっといいすか」

警官「何? …つか誰?」

キョン「ぎくっ、ど、同僚の顔も忘れたんすか!?」

警官「あー…ごめん。で、どしたの」

キョン「最近連れてこられた女の子ってどこにいるんすかね。あの、ネットに書き込んだっていう…」

警官「ああ、それなら…」


古泉「すんなり行き過ぎのような気が…」

朝倉「うるさい」パンッ

古泉「いたっ!?(は、はたかれた!?)」

朝倉「うまく行ってるんだからいいじゃない、まったく…」

古泉「…あんまりだ」


キョン「うまく聞き出せましたね」

みくる「はい、さすがキョン君です」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:06:41.61 ID:dMdG3PuU0

その頃の長門
警官「だから、それじゃあ日本語としておかしいでしょっつってんの」

長門「なら、そろそろ食べ「頃」かな、この「す」のもの。の略でいい」

警官「(いいかげんにしろよこの野郎…)」

長門「とにかく、私の趣味の邪魔をしないで」

警官「趣味? 趣味って何が」

長門「ネットに嘘の殺人予告を書いて「通報しました」の書き込みを見る」

警官「…」

長門「これが私の至高の…」

警官「はい言った! 言ったね今! 殺人予告って言ったね!?」

長門「…しまった」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:12:57.42 ID:dMdG3PuU0

長門がいる部屋の前

キョン「お、ここだ」

みくる「ここにいるんですね、長門さん」

キョン「ん? なんか騒がしいぞ」


部屋の中

警官「バカめ、しっかりと聞いたもんねこの耳で! もう言い逃れできねーぞ!」

長門「バカって言った。警官が一般人に」

警官「お前はもう犯罪者なんだよ! ばーかばーか」

長門「むむ」


キョン「随分と頭の悪い警官がいたもんだ…」

みくる「こんなのに私たちの平和は守られてるんですか…」


朝倉「何かしら、バカの相手をしていたせいで警官の声が聞こえなかったわ」

古泉「そのバカって…、僕ですよね、どうせ…」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:20:05.33 ID:dMdG3PuU0

ガチャ

警官「!」

キョン「あー…お取り込み中悪いけど、その子こっちに渡してもらえますか」

みくる「長門さん、大丈夫ですか!?」

長門「救世主がきた」

警官「なに言ってんだよ、こいつもう自供しちゃったから」

キョン「とりあえずあんたは試験受けなおせ」

警官「何だとぉ!?」

キョン「おい、行くぞ長門」

長門「コク」

警官「ちょっ待てよ!」

みくる「わわ、追いかけてきますよ!?」

キョン「走って!」

長門「やれやれ」

キョン「それ俺のセリフ!」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:26:19.93 ID:dMdG3PuU0

朝倉「長門さんを連れ出せたのはいいけど、万が一応援呼ばれでもしたら…」

古泉「とりあえず、今は追いかけてくる警官をやり過ごすことだけを考えればいいですよ」

古泉「彼も朝比奈さんも警官の格好をしていて、しかもバレていませんし。その人を巻きさえすれば、なんとか解決策が見つかるでしょう」

朝倉「…バカ」

古泉「す、すみません…」

朝倉「キョン君、とりあえずその警官を巻くことだけを考えて! 今作戦考えるから!」

古泉「あれ…」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:33:23.06 ID:dMdG3PuU0

キョン「了解! つってもどうすれば…」

みくる「二手に別れましょう!」

キョン「えっ!? 二手に!?」

みくる「はい、あれを見てください」

キョン「あれは…トイレ!?」

みくる「私と長門さんが女子トイレに逃げます! そうすればあの人は男性ですから入ってこれないでしょう!」

キョン「いや…そんな小学生同士のおいかけっこじゃないんですから…。っていうかそれ俺に一人で引き受けろって言ってるんですよね!?」

みくる「がんばって、キョン君!」

長門「ファイト」

キョン「うおお!? ほんとに入っていった!」

警官「待ちやがれえええええ!!」

キョン「しかも律儀に俺を追いかけてくるううううう!?」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:37:58.91 ID:dMdG3PuU0

朝倉「あれ、これで長門さんは無事だわ」

古泉「でも彼は…」

朝倉「う〜ん」

古泉「いや何を悩んでるんです!?」

キョン「おい朝倉! 指示を! 指示をくれええ!!」

朝倉「ちょっと待ってて」

キョン「ちょっとってどれくらいだよ!?」

朝倉「今から私が長門さん迎えに行ってくるから、それが終わるまで」

キョン「何だとお!?」

朝倉「じゃ、いってくるわ。戻るまで古泉君と談笑でもしてて?」

キョン「できるか!!」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:43:12.31 ID:dMdG3PuU0

古泉「あの」

キョン「なんだ!? 作戦でもあるのか!」

古泉「いえ、今は何も…」

キョン「じゃあ黙ってろ! もう体力限界なんだよ!」

古泉「すみません…」

古泉「何でみんなこうも冷たいんだ…」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:49:46.37 ID:dMdG3PuU0

女子トイレ

長門「あの警官と彼は私たちからかなりの距離を離れた」

みくる「じゃあもう出ても大丈夫ですかね?」

長門「コク」

朝倉「ああ、いたいた。長門さん大丈夫?」

みくる「朝倉さん、キョン君はどうなりました?」

朝倉「さあ…長門さんのことで頭いっぱいだったから」

長門「朝倉涼子…あなたからの愛を感じる…」

朝倉「やだ…長門さんってば…」

みくる「いちゃつくのは後ですよ! 早くここでましょう」

朝倉「あ、そうね。いい、二人とも? びくびくしないで堂々と出るのよ?」

長門「コク」

みくる「はい、もうすぐですべて解決ですもんね」


キョン「うおおおおおしつけええええええ!!」

警官「逃がさんぞおおおおお!!」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 20:55:48.18 ID:dMdG3PuU0

警察署外

古泉「悪いことが起きたらまぁもりましょ〜ザッツプロブレムえびて〜ん」


朝倉「うわ、なんか哀愁ただよってるわ」

古泉「あ、戻ってきたんですか。長門さんも無事のようですね」

長門「コク」

みくる「キョン君はどうしましょう」

朝倉「忘れてたわ、どうしよう」

長門「仕方ない、情報操作で助け出す」

古泉「け、結局ですか!?」

朝倉「その方法があったわね! さすが長門さん!」

みくる「さえてますよぉ」

長門「///」

古泉「なんてことだ…」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 21:06:29.10 ID:dMdG3PuU0

キョン「も…もう無理…走れん…」

警官「うおお…まてええ…」

キョン「ほんとにしつこい…ん? なんだこの光は?」

警官「うおっまぶしっ!」




キョン「あれ? 外?」

みくる「大丈夫ですか? キョン君」

キョン「朝比奈さん? 俺はいったい…」

長門「情報操作は得意」

キョン「長門が…? そうか、そうだよな。最初からそうすればよかったんだな…」

古泉「(もう何も言うまい…)」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 21:07:48.00 ID:dMdG3PuU0

長門「私が捕まったあたりの情報から改変した。私はスレを立ててないし、通報もされていない」

キョン「やれやれ、これで無事解決か」

朝倉「ええ。キョン君、朝比奈さん、協力してくれてありがとう」

キョン「お安いご用だ」

みくる「長門さんが無事でよかったですよ」

古泉「(く…泣くな古泉一樹…男だろ…!)」

長門「古泉一樹、あなたにも感謝する」

古泉「! な、ながとさぁん…!!」

キョン「泣いた…」

長門「うわ…」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 21:11:48.85 ID:dMdG3PuU0

次の日
長門「…」カタカタ

朝倉「ん? 長門さん何してるの?」

長門「スレ立て」

朝倉「は、反省してない!」

長門「今度は殺人予告じゃない」

朝倉「え…じゃあなに?」

長門「『今から警察署侵入してくる』というスレタイで」

朝倉「…」

ファンファンファン…

朝倉・長門「…」


おわり



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/21(金) 21:22:54.43 ID:dMdG3PuU0

なんか完全燃焼できてない感がありますけどこれで終わります
支援ありがとうございました
見てくれてた人、ありがとうございました



ツイート

メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:レイ「ここは……どこ?……」