涼宮ハルヒの代打


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61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 12:11:55.80 ID:yWi6Aobq0

じゃあ>>47の続きは俺がry

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 12:19:46.92 ID:yWi6Aobq0

なんでだろう…不思議と心が躍っている…

高校生の彼と出会えたから…?いいえ、違うわ…

ふと高校時代の旧友の顔を思い出した…

正確には思い出したかった。

もう何年経ったのだろう…彼の顔は靄に包まれてハッキリと思い出せない…

あの時わたしがもっとちゃんとしていれば…もっと優しくしてあげることができたなら…

ぶるぶるっと頭を振ってコンビニへの道を辿ることにした

「それにしても寒いわ…」

いつからだろう独り言を言う様になったのは

そんなことを考えて居るうちにコンビニに着いた

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 12:27:45.51 ID:yWi6Aobq0

「いらっしゃいませ〜」

同い年くらいの男性店員がやる気無さそうに声かけをしている

「ふぅ…暖かい…」

いつも通っているコンビニなのに、こうやって店員の事を気にしたのは初めてだった

どこかで見た様な顔…?誰だっけ?谷…谷…思い出せない

やはり疲れているのだろうか…公園の件もあり少しだけ自分が不安になった…

彼の事が気になる、こんな事を考えて居る場合じゃないわね

「ありがとうございました〜」

結局私は当初の目的を忘れおでんの具材を適当にいくつか買って早々と立ち去ることにした

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 12:45:44.80 ID:yWi6Aobq0

10月31日…ハロウィンか…

懐かくも切ない響きに少しだけ胸を締め付けられた

昔は良く色んなイベント事を楽しんだっけ?

今じゃ心を許せる相手も一緒に何かを祝う相手も居ない…私が自分勝手過ぎたんだよね…

涙ぐみそうになるのをこらえ、地面と睨めっこする形となってしまった

そのまま歩いていると何かにぶつかった…

何やってるんだろ…私バカみたい…

得体の知れない高校生に話しかけて勝手に胸を痛めて昔のことを思い出しちゃうなんて…

「よお…遅かったな…じゃなかった…遅かったですね…」

無機物だと思っていたものはそうではなくさっきの彼だった

「ちょっと…道に迷っただけよ…」

ついさっきまで女の子をしていたのに人に会ってしまうと出る悪い癖

「バカ…」 と呟く

こういうところがいけなかったのかな?

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 12:59:36.06 ID:yWi6Aobq0

そう言えばあのときも

キョン「なあハルヒ?」

ハルヒ「ん?」

キョン「なんでまた俺たちは人様の前でこんな格好をしないといけないんだ?」

ハルヒ「まったく…わかってないわねキョン」

ハルヒ「今日はハロウィンでしょ!ハ・ロ・ウィ・ン!一年に1回しかない特別な日なの!」

キョン「いや…そんなことは聴いてないんだが」

ハルヒ「ったく〜つべこべ五月蠅いわね〜それなら古泉君の狼男と交換する?」

古泉「フフッ…あなたはそんなに僕の匂いの染みついた衣装を身に纏いたかったんですか?」

古泉「言ってくだされば衣装と言わずに僕のs…」

キョン「いや…だからそう言う話じゃなくなんで美し〜保育士さんと純粋無垢ないわば未来への種、そう子供達の相手をすることになったんだって」

ハルヒ「もう〜いちいち五月蠅いわね!有希!」

長門「…」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 13:15:55.69 ID:yWi6Aobq0

楽しかった…何もかもが

本当はなんだって良かったんだ、アイツと一緒に居られる口実ができれば

でも私は見てしまった…私の運命を変えてしまったのあの日…

…ハロウィン…

子供1「トリックオアトリート〜」

みくる「わ、わ、わ、わたしは、サキュバス…男性の体を…ふぇ?だ、だ、だ男性の体?」

ハルヒ「ちょっとみくるちゃんもっと真面目にやりなさいよ!」

古泉「はい♪良い子ですね〜これあげますよ♪もっと大きくなったらお兄さんとまた遊ぼうね〜♪」

子供2「うん!わかった!お兄さん優しいから大好き!」

キョン「古泉顔がにやけてるぞ…お前!まさか!」

古泉「クッキーの裏にお兄さんの電話番号が書いてあるからね〜♪良かったら掛けてね〜♪」

キョン「おい子供よ、ぜえええええええええったいに掛けなくて良いからな」

子供2「ぎゃああああミイラ男おおお」

キョン「おいおい仮装くらいで逃げるか?普通?…まぁ強く生きて行けよ若者よ」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 13:26:16.94 ID:yWi6Aobq0

「どうした…じゃなくって…どうしました?」

彼の優しい言葉が聞こえる…とても落ち着く声…

「ううん…なんでもないわ…寒いしとっとと行きましょ!」

照れ隠しのつもりではないが体が勝手に反応してしまう

染みついたこの性格…まだまだ治せそうにはないかな

「ほんっとお前そう言うところは変わんないよな」

私を…知っている?疑問符疑問符疑問符疑問符疑問符

わけがわからない…私には友達はおろか知り合いすらろくに居ないのだ

「ちょっとアンタ…初対面のお姉さんに向かって何言ってるのよ」

「ハハッ…悪い悪いこっちの話だ」

こんな私を知って…認めてくれているの?

そんなはずはない、ずっとずっとずっとずっと疎まれて生きてきた…

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 13:38:45.77 ID:yWi6Aobq0

ちょっとみくるちゃんをからかってやろう…ただの出来心だった…

--部室にて--

ハルヒ「みくるちゃん…今日はどうだった?」

みくる「ふぇ?涼宮さん…あんまり恥ずかしい格好は…あの…ちょっと」

布のこすれる音…古泉君、そしてキョンは勿論廊下へと追いやった

ハルヒ「なぁに言ってるのよ!折角のその体を他人に見せずしてどう使えって言うのよ!」

正直みくるちゃんの体には嫉妬していた…キョンは私のことは見てくれない

いつも朝比奈さん朝比奈さんと言っている

みくる「え?え?え?でも…恥ずかしいと言うか…その…」

ハルヒ「みくるちゃん知ってるんだからね〜♪良く体育館裏に呼び出されてるの♪」

ハルヒ「そんなエッチな体してたら思春期の男の子はほっとかないわよね〜♪」

キョンもその中の一人に含まれるのだろうか?否、そんなはずはない…そう信じていたかった

みくる「そ、そ、そ、そんな事無いですよ…涼宮さんこそ綺麗な顔してますし…モテるんじゃないですかぁ〜?」

みくるちゃんは素だったと思う、私は知っている、でもその時は何故か皮肉に聞こえて仕方が無かった

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 13:48:00.84 ID:yWi6Aobq0

ハルヒ「実はね〜私セックス見たことあるのよね♪みくるちゃんも興味無いわけじゃないわよね〜?」

話題を逸らそうと必死必死必死

みくる「…え?ちょっと…」

みくるちゃんの顔が赤く上気する…

女の私から見てもとても魅力的な顔をする…

思春期真っ盛りの男子が放っておく筈がない事も合点が行くと言う物だ

それに比べて私の貧相な体…と言っても有希よりは魅力的だと…そう思いたい

ハルヒ「興味ないの?」

ちょっと意地悪に質問してみる…どこかの本で読んだのだが心理学的に言うノーセットという方法だ

みくる「いえ…興味が無いわけじゃ…」

掛かった…計画通り

更に顔が赤く染まる…耳や首まで熱を帯びてきているのじゃないか?

ハルヒ「実は知り合いの…いえキョンのなのよ!興味が無いとは言わせないわよ?」

みくるちゃんは小動物の様にふるふるっと小さく首を振る…

と同時に少しだけ真剣な目つきになった気がした

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 13:55:40.99 ID:yWi6Aobq0

みくる「本当ですか?」

キョンの話と聴いたら興味が湧かない筈がない…

知り合いの、いえもしかすると好いた好かれたの相手なら尚更…

ここまで来たら後には引けない…正直自分でも言うのが恥ずかしい…想像なんてしたくない

ハルヒ「ええ、昨日部室に忘れ物取りに戻ったら全裸になったキョンと有希がセックスしてたのよ」

言った…言ってしまった…

心なしかみくるちゃんの表情が緩んだ気がした…

いつものみくるちゃんだ…

一呼吸置いて…みくるちゃん

みくる「・・・・もっと詳しくお願いします」

私だってそんなに知識があるわけじゃない…でもバカにされたくない

仮にもみくるちゃんは年上…私より知識…いいえもしかすると経験だってあるかもしれない

ハルヒ「有希をキョンがバックからガンガン突いてたわ、その後キョンの粗チンを有希が必死に舐めてたわよ」

恐らく今の私の顔は真っ赤だろう…そしてみくるちゃんも…………え?

私の期待を想像を全てを裏切る様な展開が待っていた…

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 14:02:10.81 ID:yWi6Aobq0

みくるちゃんがぷっと吹き出す…

次第にその声は大きくなりついには…

みくる「あははははは」

大爆笑だ…そんなはずはない…え?え?え?なんで?なんで??なんで??

訳がわからない…何が言いたいの?え?何?なんなの?

自分だけ除け者にされた様な感覚…と同時に頭に血が上ってきた

ハルヒ「冗談じゃなくて本当よ!」

苦し紛れの念押し…

みくるの表情は…冷静そのもの

いつものみくるちゃんに比べて少しだけキツい顔をしていた様にも見える

感情が昂っていた為にそこの所は曖昧だ

みくる「キョンくんは正上位が好きだし、キョンくんのチンチンはびっくりするくらい大きいんですよ」

みくるちゃんからの切り返し…完敗だ…

出来るだけ冷静に…冷静にみせよう…

ハルヒ「なんだ、嘘だとわかったのね」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 14:07:46.30 ID:yWi6Aobq0

ハルヒ「それじゃそろそろ帰ろうか」

早く帰りたい…恥ずかしい…悔しい…

みくる「あれ?キョンくん達はいいんですか?」

どうでもいい…本当にどうでも良い…

今はこの言いしれぬ感情…屈辱…羞恥…全てが頭の中でぐるぐるしている

他人の事なんて構ってられない…

ハルヒ「いいのよ、帰りますって紙に書いて置いとけば」

帰りたい…帰りたい…帰りたい…

悔しい…悔しい…悔しい…

苦しい…苦しい…苦しい…

みくる「雨降りそうですもんね」

雨?雨?何が雨だ…

これは…チャンス…早く…逃げないと…

ハルヒ「私傘持ってきてないのよ、それじゃお疲れ様」

心の内を悟られない様に振り絞る

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 14:14:36.25 ID:yWi6Aobq0

ガチャン

私の心の扉の音にも聞こえた

扉が開いたのか閉まったのかなんてどうでも良い

トイレへ駆け込む…

ガチャン

また扉の音がした…

深呼吸をする…少しだけ落ち着く…

もういいわ、考えたって仕方が無い…いつもの私…

今日は疲れた…こんな事ならハロウィンだから地元の子供達と交流!なんて言い出さなければ良かった…

昇降口まで下りてやっと気づいたことがあった…

空が暗い…

空を見上げれば灰色の雲…そう言えばさっきみくるちゃんがそう言う事を言っていた気がした

嫌なことは忘れましょ私、私はハルヒよポジティブポジティブ!

ハルヒ「さてと、雨が降る前に急いで帰らなくちゃ」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 14:24:24.33 ID:yWi6Aobq0

肌寒い…冬を迎えようとしている為か疲れの為かなんてわからない…

ただただ寒い…

余り元気はでなかったが…天気のこともあったので駆け足で坂を下りていく

そこでふとモヤモヤした気持ちの正体に気づいた…

ハルヒ「・・・待てよ、さっきのみくるちゃんの言葉」

ハルヒ「!・・・もしかしてみくるちゃんってキョンとセックスした事あるのかしら?」

信じたくない…信じたくない…信じたくない…

でもまだ確定した訳でも無いのだ…このまま帰る事なんてできない

ハルヒ「・・・ちょっと気になるわね、どうしてあの時追求しなかったのかしら。ちょっと戻って聞いてみましょう」

今来た道を引き返す…上り坂は全く苦にならない…

自然と走るスピードも速くなっていた

キョン?キョン?信じて良いんだよね?

先ほどよりも空は暗くなり…どんよりとした湿った空気が辺りに漂っていた…

校舎の時計を見ると17:00丁度

足早に上履きに履き替える

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 14:38:34.40 ID:yWi6Aobq0

放課後の学校…部活をしている生徒がチラホラ居る程度で余り人の気配はしなかった

渡り廊下まで差し掛かると文芸部もとい部室の明かりが付いていることに気づく…

ハルヒ「まだみくるちゃんいるみたいね」

更に足を速める…ここまで来て帰られたのではたまったものではない

途中で目の下を真っ黒にしたコンピ研の部長に話しかけられたが構っている暇はない…

階段を駆け上がり部室が目に入ると唾をゴクリと飲んだ

自然と足音を立てない様にそろそろと近づいていく形となる

部室の明かりはまだ付いている…物音がする…まだ誰か居るみたい

部室の前まで来ると勢いよく扉を開けようとするが…中からの話し声に戸惑い手を止めた

ハルヒ「・・・この声はキョンとみくるちゃん」

自然と聞耳を立てる

キョン「古泉と長門も今日は帰ったみたいだし、帰りますか?」

みくる「そうですね」

話から察するに有希はともかく古泉君は帰った様だった

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 14:44:36.41 ID:yWi6Aobq0

ハルヒ「キョンがいるのなら、みくるちゃんに聞き出すことできないじゃない」

あのバカキョン…私の気持ちも知らないで…

誰のために私がこんなになってると思ってるの

あんたでしょあんた…なんでわかってくれないのよ…

キョン「帰る前に・・・暫く俺に時間をもらえませんか?」

何かみくるちゃんに話があるのだろうか?

正直なところ前々からあの二人は怪しいと思っていたのだ

主にキョンの行動や行動やキョンの行動やキョンの行動、みくるちゃんの押しの弱さや押しの弱さ、他にも押しの弱さ的に考えて

みくる「え・・・・・はい」

予想通りだというよりこの時点では下手に勘ぐる必要も無かったのだろう

私は大丈夫?私は大丈夫?大丈夫だよね?おかしく無いよね?

なんでこんなに不安なの?なんで?ねぇキョン?返事をしてよ?

キョン「すみません、俺この前の事が忘れられなくて」

時間が凍った…勿論私だけの時間がだ

その間も二人の会話は勧められていく

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 14:54:04.73 ID:yWi6Aobq0

みくる「私もです・・・本当はちょっと期待してキョンくんがくるのを待ってたんですよ」

え?みくるちゃん?何を言ってるの?

この前の事ってなに?私の知らないこと?私だけ除け者?なんで?団長は私でしょ?

期待って何?何を期待してるの?何を待ってるの?

ハルヒ「・・・まさか」

本当は考える必要も無かったのかも知れない。

あの時点で答えが出ていたのかも知れない。

みくるの紅潮、行動、発言…気のせいだと思っていた…気のせいだと思いたかった…

思い過ごしだよね?この前の事って何?ねえキョン?教えてよ?

ミッシングリンクは完全に繋がってしまっていた…

でも私は認めたくない…認めたくない一心で耳を塞ごうとした…

しかしまだ事実を確かめたわけではない…このまま勘違いして終わっちゃっても良いの?

頑張るんだ…頑張れ私…私は涼宮ハルヒSOS団の団長

団員の行動は知っておく必要があるのよ

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 15:24:37.69 ID:yWi6Aobq0

→1.やっぱり聴いてる事なんてできない!キョンのバカー!
  2.でも、団長としての使命を果たさないと…
  3.キョン……?みくる……?誰……?

やっぱり聴いてる事なんてできない!キョンのバカー!

その場の空気に絶えきれずに私は逃げ出してしまった

学校を出るとポツリポツリと雨が降り始めた…

雨は次第に雨脚を強めていったが私には関係がなかった…

むしろ好都合だよね?だって誰にも泣いてるなんて悟られないんだから

気持ちが落ち着くまで暫く近所の公園のベンチで泣き続けていた…

キョンのバカ!キョンなんて知らない!キョンなんて"消えちゃえばいいのに"

涙が枯れる頃には雨も止みとぼとぼと家路につくことにした

あれから二人の間に何が起きたかなんてわからないしわかりたくもない…

それからの記憶は曖昧だ、なんとなく高校を卒業してなんとなく大学に入り卒業

詳しい記憶がこれっぽっちも残っていない

そして今に至る訳だ…

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 15:40:09.08 ID:yWi6Aobq0

「おい…大丈夫か?具合でも悪いのか?」

彼が心配そうにこちらを見ている…フフッおかしい…寒空の中公園のベンチに座ってたのは自分なのにね

「大丈夫よ。ちょっとあなたを見てたら昔のことを思い出しちゃって」

と小さく呟く、この子を見ていると何故か胸の奥が苦しい

「それよりあなたこそ大丈夫なの?…いくら若いからと言ってこの時期にあんな所に居たら風邪引くわよ?」

どちらかとも無く笑った…こんなに笑ったのはいつぶりだろう

いつからだっけ…心の底から笑えなくなったのは

「それであなた親御さんの方は大丈夫なの?」

何か訳ありなのだろうけど、お姉さんぶって聴いて見た

「ん〜まあまあかな」

「まあまあって」

また一緒に笑った、なんでだろう?この感覚どこかで…

「そう言えばまだ名前を聴いてなかったわね、私は涼宮ハルヒ夢も希望もないただの独身OLよ!」

胸の奥がくすぐったい…

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 15:58:37.39 ID:yWi6Aobq0

彼が優しい声で答えてくれる

「俺?う〜ん俺は?キョン・スミス?とでも呼んでくれ、しがないふつ〜の高校生さ」

余り本名は名乗りたく無いようなので、軽く流しておくことにした

「何よそのいかにも今考えましたって名前、まあいいわキョンって呼んで良い?」

正直同様が隠せたかはわからない、アイツに似ている彼はまたもや私を揺さぶる事を言ってきたのだ

そんなはずはない、アイツだって今じゃみくるちゃんと幸せな家庭を築いてもおかしくない年齢なのだから

「ああ、そうしてくれ」

「ところで今日ってハロウィンだよな?何か楽しい催し物はしたりしないのか?」

懐かしい…何故か彼には私の考えが見透かされている気すらする…

「フフっ…変なこと聴くのね?見ての通り私は孤独なOLよ!」

精一杯の強がり?を言ってみた…

また一緒に笑うことが出来た、彼と居ると不思議と落ち着く、不思議と懐かしい…

なんなんだろうこの気持ちは…

「覚えてるか?ハロウィンの仮装大会のこと」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 16:09:28.89 ID:yWi6Aobq0

なんで彼が知ってるの?

わからない…わからない…?

でも私のことを知ってくれている…涙がこぼれそうになるのを我慢して切り返す

「ん?何の事?昔の事は忘れちゃったな〜」

とぼけてみる

「今からだとええっと…今が20XX年だから…多分10年くらい前になるんじゃないか?」

「お前…北高の生徒だったよな?俺はアレだアレ、地元の小学校に通ってたんだよ」

「その時のう〜ん…お姉さん?の事俺は今でも覚えてるんだよな」

「仮装した高校生がさ学校に来てくれてさ、お菓子配ってくれたの」

「サキュバス、ミイラ男、狼男、魔女そして何故かサンタ姿のお前だ」

私は黙って頷く、と言うより声を出す事が出来なかった

声を出せば涙も一緒にこぼれて仕舞いそうだった

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 16:25:42.58 ID:yWi6Aobq0

「そんでさ、実はあのミイラ男のお兄さんから手紙を預かってるんだよ」

「何か話に聴くとその後一悶着あったみたいで大変だったそうじゃないか、随分と後悔してるって言ってたぞ」

「ま、それも青春って奴だろ、うんうん」

彼は目を瞑り腕を組み独り言のように頷いている

そんなところもアイツ…キョンにそっくりだった

「で、読むのか?読まないのか?」

「読まないのなら即座に破り捨てるように言われてるんだ」

そんな彼が持ってきた手紙…私は無視することはできなかった

「ちょっと…さっさと渡しなさいよキョン!」

キョン…久々に発した言葉…ちゃんと言えてるかな?ねえキョン?

今度は信じても良いんだよね?

半ば彼の手から手紙を奪い取るように貰い受けると封を開いた

手紙の内容はとても簡単な者だった

10/31 3:00 公園で

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 16:28:35.93 ID:yWi6Aobq0

能率あがんねー\(^o^)/

せっくすぅせっくすぅ〜

あーハルヒ可愛いよ可愛い世ハルヒ
ここがいいの?
ん?
どこかいってごらん?

ちょっとキョン気持ち悪いわよ
で、でも辞めないで///

ん?なんだよハルヒ?
ちゃんと言わないとわからないだろ?
何を辞めなで欲しいんだ?

そ、その///
指よ…

そうハルヒに言わせた俺はハルヒの口を覆う
ハルヒの髪からはシャンプーの良い香りが漂っていた

なあハルヒ?
本当にコレで良かったのか?

ば///バカァ////
いちいち言わせないでよね!
このバカキョンバカキョン!

あ、アンタの事がすすす、好きだから良いに決まってるじゃないの!

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 16:33:31.56 ID:yWi6Aobq0

ハルヒの返事を聴くとその小さな唇に多少強引に舌をねじ込む
ハルヒの口も俺の口も唾でべちょべちょだ
ハルヒの息づかいが激しくなってくる
ハルヒの顔が紅潮してくる
ハルヒが熱を発する
ハルヒが爆発した\(^o^)/

左手でハルヒの耳に触れてみる
ビクっと良い反応を見せてくれる
そう言う間も右手は髪への愛撫を辞めない
優しさ溢れる俺はイケメンだ

ハルヒの小さな体をぎゅっとだきしめてみる
ハルヒの耳元でそっと囁いてみる
愛してるよと

ハルヒはもうダメだ
顔がりんごりんごの林檎病状態
そのまま俺はハルヒの耳に舌を這わせる
ハルヒの反応が良くなってくる
先ほどから言いづらいのだが拙者の愚息も準備万端だ

しかしここで焦るのは童貞のする事
そう俺キョンは童貞だったのだ
しかし谷口とは違う
耳の穴へと舌を進入させる

左手は首筋をなぞる
可愛いハルヒハルヒ可愛い
俺だけのものだ

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 16:37:22.60 ID:yWi6Aobq0

ハルヒは耳も首筋も弱いようだ
ハルヒの息づかいに興奮を抑えられない
ハルヒの目玉を舐めてみる
どうやらハルヒはコンタクトのようだ
ハルヒのコンタクトなら喜んで食べようじゃないか

コレでハルヒの右目は俺の物

首筋に強くキスをしてみる
そのまま吸ってみる
キスマークが付いた
そのことをハルヒに教えてあげる

ハルヒの白い肌白い肌白い肌
ハルヒの白い肌を俺のキスマークがどんどんと犯していく
ハルヒの首は俺の物だ

今度は耳を軽くかじってみる
そうやってわざと先に告げてみる
抵抗するハルヒ
抵抗する抵抗する抵抗する
その抵抗がまた可愛い

いつからこんなに小動物のようになってしまったのだろうか?
いつもの威勢はどこに?
だがそれがいい
ハルヒの耳たぶをかじってみる
ハルヒの息遣い
歯磨き粉の匂い
ハルヒの耳は俺の物だ

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 16:43:18.33 ID:yWi6Aobq0

落下なんてさせない
落下させるのはハルヒの理性だけで良い

そうしていくうちにだんだんとハルヒも切なそうな顔をしてきた
どうしたんだ?と俺

「キョン…もうだめ…」
何がダメなんだ?と俺

ハルヒは髪、耳、口、首、目への愛撫だけでイってしまいそうなのだ
可愛いよ可愛いよハルヒ

じゃあやめるわと俺
「え?…そんな?」とハルヒ

布のずれる音がいやらしい、ハルヒの唇がいやらしい、ハルヒの唇からは唾液がこぼれている
ハルヒの目がピクピクしている
いやらしい

殺したいほど可愛いハルヒ
ハルヒが切なそう、ついには泣き出してしまったようだ
可愛いハルヒなでてあげる

更に唇を重ねる
そのまま首筋へと舌を滑らす
左手はハルヒの制服の上から胸をくすぐるように触る
右手はハルヒの脇腹を触る
「あっ…もっ…もっと…」

もっと?と俺

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 16:48:43.60 ID:yWi6Aobq0

ハルヒの胸を少し強めに揉んでみる
「い…痛い…痛いよキョン?」

わざとだよ…とは口には出さない
痛がる顔も可愛い
「ご、ごめん…俺はじめてだから加減がわからなくて…」
更に力を強めてみる
「いっ痛い…」
涙ぐむ顔もたまらない
「わ、わるい力の配分間違えたわ」

今度はやさしくやさしくやさしくする
「ハルヒ…上脱がせても良いか?」
ハルヒの上を脱がせて下着にする
勿論服の裾はハルヒの口だ

見た目通りの細く綺麗な体だ
白い肌白い肌白い肌
白い肌に口づけ…
キスマーク
脇腹を舐めるハルヒが淫猥な声を上げ始める

「ふぁ、ふぁ、なんか…だめ…だめだよキョン…」
「でも…辞めちゃ…だめ…」

可愛いハルヒ
わざと氷で冷やした手で触ってみる
「ひっ…」
可愛いよ可愛いよハルヒ
いやガチで疲れたorz

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 16:53:18.30 ID:yWi6Aobq0

「ハルヒ…ブラ取って良いか?」
と耳元で言ってみる
ハルヒの髪の匂いが俺の鼻孔に充満する
ブラを取ろうと思ったが髪の毛が激しく愛しく感じてしまう俺は変態

そのままハルヒの髪を口に含む
俺の唾液で汚してやるこれでハルヒの髪は俺の物

「ごめん…その余りに可愛くて髪の毛汚れちゃったな…」

「ううん、キョンなら…良いよ…」
やっぱりハルヒは可愛い
もう一度口づけ、もう一度そしてもう一度

左手でブラのホックを取る…振りをする
「中々上手く外れないな…ごめんな下手で…」
「はじめてなら…仕方無いよ…」
ん?コイツはじめてじゃないのか?
憎しみがこみ上げる

わざとブラを引っ張ってみる
キツくキツくキツくキツく
ワイヤーがハルヒの体に食い込む
白い肌に赤い跡が残る
「痛いよ…キョン」
ハルヒ涙目
まだ引っ張る俺
「ごめ…取るつもりが…難しくて…」
更に力を込める
許さない絶対に許さない

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 16:58:53.38 ID:yWi6Aobq0

そのまま力を込めていく
ハルヒの肌に食い込んだ水色のブラがハルヒの肌を傷つけていく
先ほどまで赤く付いていた跡が鬱血したのか若干紫色に染まっていった

「私が取r?」
「黙れ」

右手はハルヒの脇を触る
ハルヒの脇のスメルを嗅ぐ
脇毛の処理はばっちりな様だ
まるで二次元のように天然パイパンにすら見える
しかしハルヒの性感帯の一つに脇がある事を知っている俺
ハルヒの脇を舐める舐める

良い香りとは言えないかも知れない微妙な香り
若干愚息が萎えそうだったがナイスな舌触りによって復活
ハルヒの脇を噛んでみる噛んでみる噛んでみる
脇から血が出てきた
血を舐めてみる
ハルヒの血
愚息パワーアップ
「い、痛い…ごめん…許して」

何故か許しを請い始めるハルヒ
しかし許さない
「ごめん…あんまりハルヒが可愛くて…興奮してた」
しかし脇に立てる歯の力は揺るがない
更に更に更に力を込める

これでハルヒの脇は俺の物だ

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 17:05:00.60 ID:yWi6Aobq0

そろそろ愚息も収拾が付かなくなってきた
ハルヒにフェラして貰おうとしたがコイツ下手そうじゃね?てかかみそうじゃね?
まず歯をへし折るか悩む
でもちょっと当たる歯の痛みがたまらないという意見も捨てがたい
歯は流石に永久歯で可愛そうだから辞めた

間を取ってハルヒの唇を噛む事にする
唇が腫れて流血…
これでハルヒの唇は俺の物

そろそろブラを外すとする
「ハルヒ…取るぞ」
「うん…」
ハルヒが手で顔を覆おうとする、が俺の右手は生きている
ハルヒの左手を右手でキャッチする
ハルヒの左手を口でキャッチする
これでハルヒの恥ずかしがる顔は俺の物
誰にも見せない

「は…はずかしいよ」
正直おっぱいよりもハルヒの顔の方が好きだからずっと眺めていたかった
しかし視聴者の事も考えておっぱいへの進軍を勧める事にする俺

ハルヒの白い肌に浮かぶうすピンクの突起
乳輪は凄く小さく俺好み
陥没フェチには残念ながら乳首はある
恐らくCカップと言ったところだろうか?
舌を這わせてみる
「んっ…」
と声を漏らすハルヒ

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 17:11:10.56 ID:yWi6Aobq0

当然乳首への進軍はしない
しかしわざと鼻先をたまに当てる
右手ではハルヒの左胸をなでてやる
揉むんじゃなくくすぐる感じでだ

「キョン…キョン…んっ」
可愛い声ハルヒの声が俺の名前を呼んでいる
この声は前に誰の声を呼んだのだろうか?
谷口か?国木田か?
殺す、纏めて殺す
可愛さ余ったハルヒの乳房を強めに揉む
握る
潰す

痛みにこらえるハルヒもついには我慢が出来なくなったようだ
涙がこらえられずにうっすらと涙を浮かべている
だがそれが良い
「ごめん…ごめんねキョン…私が悪いんだよね?」

そうだ当たり前だ
前に他の男となんてどういうk
「いつも冷たくしてごめんね…本当は…キョンの事大好きだよ…初めての人になってね」
あれ?
これなんて勘違い?
ハルヒをなでてやろう
褒美を取らそうなにがいい?勿論ザーメンですよねー♪

「ハルヒ俺もだ…お前の体に俺を刻みつけたい…」
「絶対に忘れない様に…」
コレでハルヒの心も俺の物だ

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 17:20:53.70 ID:yWi6Aobq0

ここからは本気を出してスーパーイケメンタイムで行こうと思うキョンであった

ハルヒ…なんて愛おしい響きなんだ…
もっとお前の名前を呼んでやりたい…呼んで欲しい…

唾液が潤滑剤となり感度の上がった乳首を攻める…
「キョン…なんか…変…」
ハルヒは完全に自我を失っている様だ…

「ハルヒ…変な事お願いして良いか?」
「いいよぉ…いいよ〜…だから辞めないで…嫌いにならないで…」
ハルヒの頬に手を当てそっとなでてやる
ハルヒの頬には涙が流れていた
誰がこんな風にしてしまったんだ…この社会か…くそ…なんて俺は無力なんだ…

俺に出来る事すなわちハルヒの涙をそっと拭って抱きしめてやった
「ハルヒ…下…良いか?」
「スカートの裾…咥えてくれ」
これじゃ完全に俺は変態だ…だがハルヒにしか知られないのなら何だってやってやろう

涙ぐみながらも恥ずかしがるハルヒ
「え?何?え?は…恥ずかしいよ…キョンの…バカっ…」
一瞬素のキャラに戻りそうになったハルヒだったが口ではいやいやと良いながらも素直に自分でスカートをたくし上げ、そして口へと咥えた

おれは意地悪っぽく言ってみる
「ハルヒ…凄く恥ずかしい格好してるぞ?見えるか?」
と姿見の方を指さす…
「う…ん…でも…でもキョンが好きなら…」
なんだかんだ素直に聴いてくれるハルヒは可愛い
なんて愛おしいんだろう

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 17:31:23.11 ID:yWi6Aobq0

「ハルヒ…自分で下ろしてくれ」
「俺はお前がそうやってる所を見ていたい…綺麗なハルヒが見たいんだ…」
「お前の全てを見せてくれ…」
と言いながらも制服は脱がさないコレ鉄則

「は…恥ずかしいよ…」
もじもじし始めるハルヒ
「そんな事無い…凄く綺麗だ…お前のならうんk…おしっk…うん、お前は全部が綺麗だ」
「その白い肌も、つんとした瞳も、形の整った耳も、細い首も、全部が全部が綺麗だ」

「うん、わかった…ありがとう…キョン…信じてるよ?」
「ああ」

手をショーツに掛けるハルヒ
「後ろ向いて良い?」
「ああ」
ハルヒの腕と足と背中とお尻と乳はまだ俺の物じゃないなと思いつつも我慢する俺

するりするりとゆっくりと脱いでいくハルヒ
ハルヒが片足を脱いだ時にすかさず俺
「ストップ!そこまでだ!」
「ふぇ?」
と顔だけ振り向いて間抜けな声を出すハルヒ、しかし頬の赤らみは隠せない
「そのままこっちを向いてくれ」

ゆっくりとハルヒがこちらを向くとそこには薄いヘアがあばばばばああああああああああ
「は…恥ずかしい…私、変じゃない?」
「ああ、綺麗だよ…そのおみ足にむさぼりつk…抱きしめたい…」
「愛してるよハルヒ」
と歯の浮くような台詞をはっs

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 17:34:22.51 ID:yWi6Aobq0

ずぶ
いたああああああい

ぴゅ

ハルヒの美しい顔が俺の精液で穢れる
「キョン…ハァ…すごい…ハァ…たくさんハァ」
しかしハルヒは3/4だけ中だしされている事には全く気づいてない

ハルヒ立ってみろ
力を入れ絵t

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 18:27:25.40 ID:yWi6Aobq0

「それじゃ俺はそろそろ…用事も済んだ事だし」

そう言うと彼は立ち上がった…

引き留めたい気持ちはあったが何故か引き留めてはいけないような気がした

「そう…じゃあミイラ男さんによろしく言っておいてね」

「ああ…わかった」

彼の背中に向けて出来る限りの声を振り絞った

「また…会えるよね?」

振り返りこちらに笑顔を見せるとドアを開け出て行ってしまった…

「ふぅ〜…なんか…疲れたわ…」

わざと声に出して言ってみる

寂しいわけじゃない…そう自分に言い聞かせる

時計を見ると2時過ぎ…まだ時間はある…

どうしよう…キョン…

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 18:49:55.10 ID:X9dV6XZN0

どうしようとか考えて居る場合じゃなかった…

久々にキョンに会える…キョン…キョン…キョン…

でもあの日以来まともに会話をした記憶が無い…

どんな顔で会ったら良いんだろう…

だってキョンはみくるちゃんと…なんで今更…

こんなになった私をバカにしに来たの?

でもさっきの彼…あの彼は何か訳ありに見えた…

用事も済んだと言っていた…

私に会って手紙を渡す事が目的だった?キョン?

わからないよ…何もわからない…

でもハッキリさせるんだ…あの日逃げた私がいけないんだ…

あれから10年か…怖いよ…

キョンは変わらないよね?変わってないよね?

決着をつけないと…こんな生活もう嫌だよ…助けてよキョン…

170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 19:29:26.80 ID:X9dV6XZN0

それから私は紅茶を入れ一通り身支度を済ませると"あの公園"へと向かった

キョンを嫌いだと思っている私、キョンに嫌われたくないと思っている私2人の私が交錯していた

公園は家からそう遠くもなく時計を見ると2:55

約束の時間の5分前なんて教科書通り、流石私、涼宮ハルヒよ!

公園のベンチには既に誰かが腰掛けている様だった…キョン?キョンなの?

何故か浮かれていた…心躍るという表現が正しいのだろう

一度深呼吸、頑張れ私、負けるな私と自分にカツを入れる

公園の誰かはぴくりとも動かない、私から近づくしかない

2:57

おそるおそる足を踏み進めて行く

ベンチの手前にたどり着くと帽子を被りコートを着た体格的に恐らく男が座っている

声を掛けてみる

「キョン?…キョンなの?」

190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 20:56:17.77 ID:X9dV6XZN0

「よおハルヒ…久しぶり」

「元気してたか…?」

顔は見えない…とは言っても正直顔は余り思い出せない…

でも確かにキョンの声…キョンの感覚

さっきの彼ととても似た感じがする…

キョンも姿を隠している…触れないようにしよう…

また壊れてしまうのは怖い…もう嫌だ…

「う、うん…べ、別に普通よフ・ツ・ウ!」

「アンタこそ何してたのよ?連絡もよこさないで!」

キョンを拒絶したのは私だ。

あの後携帯を変えた、話しかけられても無視をした

それでもキョンはこうやってきてくれた…

「いや…まあな色々あってさ…色々と話たいんだけどさ…ちゃんと言っておかないといけない事があるからさ」

「もっとも重要な要件を済ませにきたんだよ…俺にとってもお前にとってもさ」

237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/30(木) 23:01:41.82 ID:X9dV6XZN0

「ハルヒお前さ…10年前の今日って何してたか覚えてるか?」

こうやって質問されるのは今日二度目だ

忘れるはずもない…あの日の事…

「何してたんだっけ?10年も前の事だからもうあんまり覚えてないな〜」

こう答えるのも二度目

「懐かしいよね…こうやって二人っきりで会うなんて…」

「あの頃は毎日が楽しくてさ…こんな日が来るなんて夢にも思ってなかった…」

「な〜んてね♪私は毎日元気!元気!元気が取り柄の涼宮ハルヒよ!」

キョンになら…キョンになら素直な気持ちを伝えられそうだ…

「お前…やっぱ何も変わってないんだな」

こう言われるのは…三度目…

本当は昔の自分がどうだったかんて忘れちゃった…

今の生き方…余り好きじゃないよ…

本当は…寂しいよ…笑えないよ…

気づいて…気づいてよ…

364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 06:57:29.88 ID:KHoxRBrS0

「やっぱさっきのは訂正な…お前…少し変わったんじゃないか?」

「なんて言うか…上手く言えないんだけど…まぁ10年も経ったら変わっちまうよな…当然か」

キョンはちゃんと私を見ていてくれている…

向き合おうとしなかったのは私だけなのだ…

いつもそう…自分の独りよがり

そんなことはずっと昔からわかっていた…

「そ、そんなことないわよ!私は私!当たり前でしょこのバカキョン!」

やっぱり意地を張ってしまう…

簡単には治せない性格…自分…

あの頃と何も変わらないまま…心はあの日に置いてきたまま…

あの日のまま私はここまで来てしまった…

でもキョンは…違う…ちゃんと大人になってるんだ…

「ああ、そうだな…お前はちっとも変わらないよ…」

「変わってないよ…俺の負けだ」

366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 07:06:54.25 ID:KHoxRBrS0

キョンはこうやって接してくれる…

いつも私のことを立ててくれる…

いつもいつもいつもいつも…いつだって私のことを考えていてくれた…

それなのに私の態度は何?

「私は変わってないから変わってないって言ってるの!」

本当は嬉しいのに…口に出すことができたらどれだけ楽になれることか…

「そ、そんなことよりアンタさっき10年前が何とかって言ってなかった?何の話?」

こんな事じゃ嫌われたって仕方ない…

気立ての良いみくるちゃんになびくのは自然だと言うものだ…

「ああ、そうだなその話をしに来たんだ」

「10年前の今日お前は…いや俺たちは仮装大会というものをしたんだ…」

優しい口調で語り始める…

「やると言ったら聴かない性格だろ?…まあなんだ…近所の主に保育園、幼稚園、小学校に乗り込んでさ…」

覚えてる…忘れるはずもないよ…苦しいよ…苦しいよキョン…

369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 07:19:02.62 ID:KHoxRBrS0

「お菓子を配ってやる事になったんだよな…」

「でだ、その後ちょっとした事件が起こったんだ…」

聴きたくないよ…何があったかなんて…

思い出したくないよ…

「事件?何それ?私全然覚えてないわよ?」

「何寝ぼけたこと言ってるのよ?」

小さくため息にも似た深呼吸をし、再び語り始める

「えっとだな…上手く説明できないかもしれないんだがそれが終わった後なんだ」

「お前と朝比奈さんが着替えるからって廊下に追い出されて…なんか話してるみたいでさ…」

「盗み聞きって言うのも趣味の良いもんじゃないし…俺と古泉は中庭の自販まで行って来たんだ…」

何を話したかなんて知ってる…覚えてる…

私最低のことしたんだ…

「それで戻ってみるとお前はもう帰った後で朝比奈さんだけが残ってたんだ…」

「お前も知っての通り長門はあの服のまま珍しく先に帰るし、古泉もアルバイトとかで先に帰った…」

372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 07:31:55.11 ID:KHoxRBrS0

私は黙ってうなずくことしかできなかった…

「そんで朝比奈さんと二人きりになったわけだ…」

胸の鼓動が早くなる…血液が流れていく様子がよく分かる…

体が熱くなる…目の焦点が合わなくなる…頭が痛い…痛い…痛い…痛い…

「それでなそこからg」

「ちょっとまって!いきなり何を言い出すの?何が言いたいの?」

限界だった…

もう真相なんて分からなくても良い…

私はこのまま一人で生きていける…

傷つくくらいなら…そんなこと知らない方がマシだと思った

「わけわかんない!帰る!」

ベンチに背を向ける…見たくない見たくない見たくない見たくない

何も分からない…何をしているの?…私は何でここにいるの?

何のためにここに来たんだっけ…?

374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 07:39:14.69 ID:KHoxRBrS0

「おいハルヒ!逃げるな!ちゃんと聴け!」

先ほどまで優しかったキョンの声色が変わる…赤い色…

肩を掴まれる…足が動かない動かない動かない動かない

思考とは別に体は一歩も動こうとはしない…

決してキョンが掴んだ肩の力が強いわけではないのは分かる…

動けっ!バカっバカっ…こんな所に居たくない…

「…お願いだから…頼むから俺の話を聞いてくれ!」

…青い色…

「…」

声を出すことは出来ない…声が出ない…声に出せない…

悲しそうなキョンの声…何で怒ってるの…?…何で悲しんでるの…?

私のため…?

「嘘っ!…嘘よっ…」

やっとの思いで出た声…心の声…

頭の血が少しずつ降りていくのが分かる…呼吸が楽になる…

376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 07:52:54.55 ID:KHoxRBrS0

「あのなハルヒ落ち着いて聴いてくれ…お前がそういう態度をとると言うことはやっぱりそうなんだろうな…」

何が言いたいの?なにがそうなの?わかんない…わかんないよ…

そうだ…耳を塞ごう…そうすれば聴かないですむ…

腰の高さにあった腕を一気に耳元まで持って行く…しかし耳を塞ぐことは出来なかった

肩を掴んでいたキョンの手はいつの間にか私のお腹付近にあり、そっと抱きしめられる形となった

「…結論から言おう…お前は完全に勘違いをしている…」

勘違い?私が?あれだけの事があって何を今更…

内心不安ではあった…私の中での事実はあの状況から私が勝手に決めつけたことでしかなかったからだ

どちらに転んだって私自身が壊されてしまう…

これ以上私を苦しめないで…

「これだけは言える…俺は朝比奈さんに…朝比奈さんと疚しい事なんてこれっぽっちもしてないからな」

私の世界が壊れた…キョンに気づかれていた…

これじゃ私が嫉妬したみたいじゃない…そんなはずはない…そんなはずは…

「そんなはずない!だって!だって…」

心の中の声が意味をなし得ない言葉となって口からこぼれていた…

378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 08:09:44.83 ID:KHoxRBrS0

私を抱きしめていた腕が一度離れる…

私の正面に回り込み優しく肩を掴む…いやな感じはしない…

「ある理由があってきちんと説明することはできない…スマン…」

キョンの真剣な眼差しがまっすぐ私の瞳を捉える…

「でもお前の考えているような事実は無い…信じてもらえないか?」

揺らぐ…揺らぐ…揺らぐ…

自分の世界の天秤が緩やかに傾いていく…

「嘘!信じられない!」

どちらかに傾ききってしまえば終わってしまう…ずっとそう思っていた…

それは決して終わりを告げるものではなく…とても優しい感覚がした…

決して傾かないように私自信が堅く地面へと結び付けていたくさび…

そんな…そんな薄汚れたくさびをキョンの手が優しく持ち上げてくれている様にも感じられた…

目頭が熱い…でもこんな姿見せたくない…見られたくない…

顔を背ける…こんな汚い私見せたくない…見られたくない…

380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 08:21:49.79 ID:KHoxRBrS0

「ハルヒ…な?もういいだろ…もう十分だろ?」

私だってこんな事にはなりたくなかった…

ごめんね…ごめんね…

「俺に言われたくないかもしれないが…お前は本当にがんばったよ…」

そっと体を抱き寄せてくれる…暖かい…

言葉が出ない…胸が苦しい…

「ごめんな…お前だけに辛い思いをさせてしまって…」

頬に暖かい感触が走る…

「信じ…ら…れない…」

信じても良いのかな?辛かったよ…寂しかったよ…

キョン…

「あのな…こういう場面でこういう事を言うのは卑怯だとかずるいとか思うかもしれない…」

「こういのはあんまり好きじゃないんだが言わせてくれ…いや、言わないといけないんだ」

「確かにいつも優しく出迎えてくれるし、そのな…胸もボインと大きい朝比奈さんは魅力的だと思う」

「好きだけど何というかちょっと違うんだよな…そういうのじゃないんだ…そこは察してくれ」

382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 08:33:50.02 ID:KHoxRBrS0

「ハルヒ…お前はさいつも何考えてるかわからなくてさ、次から次に変な事を持ってくるよ」

「俺だって人間だ…確かに面倒だなとかやっかいだなとか思うときだってある…」

「けどお前と一緒にいて…楽しく無かったことは一度もない」

「人間てさわがままなんだよな…何もなかったら退屈だと思い、何かあったら面倒に思う」

「俺も贅沢だよな…いつからこんな人間になっちまったんだろう…」

「色んな事があっても終わった後には、良い思い出として残ってるんだぜ?おかしな話だよな」

「お前と居れば面白いことばかりに出会える…顔も悪くないしスタイルも良好だ」

「未だにおかしな奴だなとか、たまにはもう少し朝比奈さんみたいにおしとやかにできないもんかとか思ったりもする…」

「…」

「何…つまり何が言いたいの…」

やっとの事で言葉を絞り出す

「あのな…上手く言えないけど俺はハルヒ…お前のこと嫌いじゃない…というか多分好きだと思う…いや好きなんだろうな」

「あんまり認めたくはないが俺はお前が好きだ…これでも信じてもらえないか?」

キョンが私の顎を持ち上げる…

387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 08:48:31.49 ID:KHoxRBrS0

暖かい感触が唇を包む…

ううん唇だけじゃない…私の体を…心までもが包まれていく…

わかる…分かるよキョン…キョンは嘘吐いてないんだね…信じてあげられなくてごめんね…

ありがとう…

自分から口に出すことは出来ない…

私は変わってない…変われない…

なので少しだけ勇気を出して自分からキョンの唇に触れてみた…

一歩だけでも…たったの一歩だけでも良いんだ…

もっとあなたに近づきたい…

不器用なのは私の持ち味…

一歩ずつ…一歩ずつ…すごくゆっくりかもしれないけどあなたに近づけると良いな…

幸せだよ…今まで…ううん今でもずっと見ていてくれたんだね…

頭の中が白い光で満たされていく…

そこで私の記憶は途切れた

391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 09:00:24.61 ID:KHoxRBrS0

--朝--

カーテン越しの光を受けて私は目覚めた…

頭の中がぼんやりとしている…白い…白い感覚…

枕から冷たい感触が伝わる…

凄く長い…凄く凄く長い夢を見ていた気がする…

ずっと孤独で…寂しくて…苦しくて…

でもなんだか心が暖かい…

幸せな気分…なんでだろう…不思議な感じ…

布団の中で一つ大きな伸びをしてみた…手に何かが当たる…

なんだろう…手の感覚に任せる…触り慣れた感触がする…

携帯電話だ…

眠い目を擦り…携帯を開いてみる…

11月1日 05:46

メール1件アリ

393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 09:15:09.50 ID:KHoxRBrS0

誰からだろう…心の中で少しだけ期待をしてみる…

いつも触っているのに…当たり前のことなのに…何故だか凄く久しぶりな感じがした…

メールを開いてみる…

XX/10/31 22:35
From: キョン
件名: 大丈夫か?

-------------------
今日は先に帰ったみた
いだけど雨大丈夫だっ
たか?
お前のことだから平気
だとは思うけど最近寒
くなってきたから風邪に
は気をつけろよ。
今度はおでんパーティ
でも。
また明日学校で。

何気ないメールだ…でも少しだけ切なく…そして暖かかった…

おでんパーティか…悪くない…

たまにはあいつの意見を聞いてやっても良いかもしれない…

今日は特にそんな気分だ…

396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 09:32:13.49 ID:KHoxRBrS0

そんなことを考えて居ると携帯が鳴る…アラームだ…

もう一度伸びをしてベッドから身を起こす…

カーテンを開けてみる…今日は気持ちの良い快晴のようだ…

階段を下りて洗面所へ…顔を洗う…ひんやりとした水が気持ちいい…

しばらくしてお湯に切り替わる…暖かいお湯は優しい気持ちにさせてくれる…

身支度を調える…今日はお気に入りの下着を着けていこう…

制服の裾に腕を通す…毎日着てるはずなのに少し懐かしい感覚を覚える…

今日は金曜日だ…でも髪は一つに束ねていこう…何故かそういう気分だ…

学校に着いたらなんて声を掛けよう…今日は何をしよう…

明日は久しぶりに市内不思議探索ツアーをやろうか…

がんばって早起きしよう…あいつに…キョンに奢ってもらうんだ…

キョンの悔しがる顔が楽しみだ…

その代わり少しだけ甘えてみよう…

一歩…一歩だけでもいいから近づけるようにと…

涼宮ハルヒの代打 -完-

398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/01(土) 09:36:30.34 ID:KHoxRBrS0

まだ保管して書かなくてはいけないことがあるのですが、疲れたので取り敢えず寝ますorz
長々と待たせてしまいすみませんでした。

保守してくれた方、波の激しい駄文をここまで読んでくれた方に深くお礼申し上げます。
そして何よりネタ振りをしてくれた>>1>>33氏にも同時にお礼申し上げます。

ありがとうございました。


(^q^)ぱしろへんだすwwwwwwwwwwwwww

一応-完-にしたけどまだ終わりじゃないよ〜

ハルヒかわいいよハルヒ

おやすみー

430 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/01(土) 17:18:47.03 ID:KHoxRBrS0

キョンの妹「あっはは〜ハサミ〜♪待て〜」

シャミセン「ふにゃ〜」

今日は学校が午前中で終わったんだぁ〜

キョン君はまだ学校に居るのかな〜?

一人きりの部屋を見渡してみる…退屈…

そう言えばお母さんがご飯を作って行ってくれてたんだっけな…

リビングのテーブルの上に…お母さんの優しい字で「お昼です…食べてください」

ラップの掛かったオムライス…バターを乗せて暖めよう…

見上げるような高さの冷蔵庫との格闘…早く大人になりたい…

もっともっと大きくなってキョン君にいっぱい遊んで貰うんだ…

これでも今年に入って3cmも伸びたんだ…でもまだまだキョン君は相手にしてくれない…

「んしょ…んしょ…あれぇ〜?どこだっけ〜?」

と数秒間格闘しているとバターの箱らしき物を見つける…

「あ…あった…んしょ…んしょ…」

頑張って取ろうとしていると手を滑らせてしまう…

434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/01(土) 17:29:26.00 ID:KHoxRBrS0

突然の事に私は反応することは出来ずにそのまま時に身をゆだねてしまう…

アルミに包まれたバターが中身だけ飛び出してしまったのだ…

私の顔…腕…足はバターに汚されてしまう…

季節は夏…蒸し暑いほどの夏…バターが個体で居られる時間もそう長くは無かった…

「ふぇ…ふぇ〜ん…バター…落としちゃった…」

涙ぐみながら使い道を失ってしまったバターを拾い上げる…

てで触ると暑さのせいか体温のせいかすぐに液体へと変わってしまう…

「にゃぁ〜」

どこからとも無く現れるシャミ…少しずつこちらへと近づいてくる…

「シャミ〜バター落としちゃったよ…」

シャミセンは慰めてくれているのか…ざらついた舌で指先をチロチロ舐めてくれた…

「アハっ…ちょ…シャミ…く、く、くすぐったいよ…」

シャミセンの舌は止まらない…くすぐったいのだけど少しだけ変な感じ…

バターで汚れて締まった衣類を洗濯に出そう…そう思った…

脱衣所まで来る…珍しくシャミも付いてきているみたいだ

436 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/01(土) 17:48:07.69 ID:KHoxRBrS0

シャミが鼻を鳴らす音が聞こえる…バターが好きなの?

脱衣所でTシャツを脱ぐ…途中で思い出してしまう…バターをテーブルにおきっぱなしだったことを

お母さんに怒られちゃう…

私は上半身は裸、下はスカートと言うアンバランスな格好で台所へ駆けていく…

台所にとうちゃ…滑った…

テーブルの上に置きっぱなしにしておいたバターは既に形を変えて居た…

その液体の存在に気づかずに駆けていく私…当然転んでしまう

痛い…痛いよキョン君…

「ふぇ〜…き、気持ち悪ぅ〜」

とても残念なことに体中にどろりとした液体を浴びてしまう結果となった…

べたっとして気持ち悪い…でもバターの匂いは嫌いでは無い…

体中に付いた物を咄嗟に手で拭き取ろうとする…

全くの逆効果…全身へと広がってしまう…

フリーザ「おやバターですか…素敵ですね…私が舐め取って差し上げましょう」



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