長門「……あなたは佐々木のことを、どう思っている?」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 14:54:45.18 ID:HcKUizrmO

長門「……興味がある」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 15:05:37.50 ID:HcKUizrmO

キョン「ものすごいフォークだったよな。全盛期は神だったけど榎本かなことの不倫結婚は最低だな。そりゃタレントの仕事もなくなるわ。いまなにしてんの?」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 15:19:56.96 ID:HcKUizrmO

長門「……その佐々木ではない」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 15:54:10.42 ID:HcKUizrmO

キョン「チャンバラ映画で見たが、小次郎は燕返しがかっこよかった。燕返しは子供の頃、俺も練習したこともあるんだぜ」
キョン「小次郎と言えば、キャプテンというトンデモサッカー漫画で、ライバルキャラは小次郎という名前だったはず」
キョン「あれは絶対狙ってやっているはず」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 16:26:59.32 ID:HcKUizrmO

長門「……キャプテンでなくキャプテン翼」
キョン「2チャンでは糞と呼ばれているが、何故だ?」
長門「……統合思念体には、人類の心理が理解不能。……そんな事より、佐々木について知りたい」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 16:43:57.23 ID:HcKUizrmO

キョン「ネギまに佐々木って脇キャラいたよな。どんな奴だっけ」
長門「……二次元でなく現実世界の佐々木の話をして欲しい」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 17:00:14.11 ID:HcKUizrmO

キョン「アイドルの佐々木希って美人だよな」
長門「……あなたが直接会ったことのない人の話題で誤魔化すのは、いい加減止めて欲しい」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 18:03:54.17 ID:HcKUizrmO

キョン「アナウンサーの佐々木恭子って知っているか?かの…いや、友人の親戚で、何度か遊びに行ったことあるんだぜ」
長門「……本題から外れている可能性80%以上だが、興味深い話。……詳細を」
キョン(しまった。墓穴を掘ったか)

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 18:15:35.01 ID:HcKUizrmO

キョン(何とか誤魔化すことはできるだろうか?ちょっと難しいか?)
キョン「向こうには弟みたいに可愛がってもらえて、回らないお寿司とか旨いもん奢ってもらえて。本当に良くしてくれた。確か二年くらい前のことだ」
長門「……単刀直入に言うと、その時あなたが一緒に行った同級生の美人の女の子の佐々木について聞きたい」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 18:18:02.14 ID:HcKUizrmO

ガーン
ガーン
ガーン
ガーン
ガーン

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 18:55:47.20 ID:HcKUizrmO

キョン「確かに、俺は佐々木と一緒に行ったが、そのことをなんで長門が知ってるんだ?」
長門「……知っていたわけではない。推理しただけ」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 19:25:48.27 ID:HcKUizrmO

キョン「それで、佐々木団がまたSOS団に危害を加えるから、そのためには俺と佐々木の関係を知る必要があると?理にかなってないぞ」
長門「彼らの危険性は無視できるレベル。むしろ、交通事故に気をつけた方が良い」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 19:44:07.65 ID:HcKUizrmO

長門「……私があなたと佐々木のことを知りたいのは、純粋な好奇心。あなたが迷惑なら強制はしない」
キョン(もしかして、またバグが貯まっているのでは?)
長門「思念体は好奇心の元になるこの感情をバグ又はノイズと呼んでいる」
キョン(朝比奈さんがいつか「長門さんも女の子だからあの扱いは酷い」と言っていたが、だったらどう扱えば良いのだ?普通の人間ではないのに)

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 19:49:35.94 ID:HcKUizrmO

長門「……しかしそれは、人間の言う恋愛感情に極めて近いものと私は推測する」
キョン(え?恋愛感情?)
ドキドキドキドキ
ドキドキドキドキ
長門「……キミはどう思う?」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 20:10:56.15 ID:HcKUizrmO

明らかに佐々木の真似だというのは考えるまでもなくわかる。
長門には長門の魅力が、佐々木には佐々木にしかない魅力があるが、その時長門に佐々木の魅力が加わり、相乗効果で、
何を言っているか自分でもわからないが、とにかく、そういうことだ。

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 20:22:22.34 ID:HcKUizrmO

キョン「俺に惚れているという意味に解釈して良いのか?」
長門はコクンと頷く。
キョン「でも、俺だけしか見ないというのは視野が狭いぞ。もっと男も女でもいろんな友人とお友達になってだな、その上で…」
長門はしばらく、何か面倒な計算をするように動きを止めていた。
長門「……了解した」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 20:38:45.25 ID:HcKUizrmO

自分でも何を言ってるのかわからない内容を、本当に理解したのか疑問に思っていると、長門は悲しそうな目で言ってきた。
長門「……あなたの心に私が無いのは了解した。できれば、あなたが誰と恋人になりたいかを教えて欲しい」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 20:48:41.85 ID:HcKUizrmO

キョン「そうじゃなくてだな。えーと」
長門「……」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 21:05:48.70 ID:HcKUizrmO

キョン「とりあえず、一緒に帰ろう」
帰り道、いろんな事を話した。
キョン「佐々木とは正式に恋人になったわけではないが、極めてそれに近い関係だった」
長門「……好きだった?」
キョン「多分な。何かきっかけがあれば正式に付き合ってたかもしれないし、進学で別れなければ高校三年間の間に付き合うようになった可能性が高いと思う」
長門「……同じ高校に行かなかったこと後悔している?もし、そうなら…」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 21:13:16.93 ID:HcKUizrmO

キョン「何を言い出すんだ?」
長門「……もし、佐々木があなたと同じ北高に進学することが正しい歴史だったら?」
キョン「…」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 21:21:32.55 ID:HcKUizrmO

俺が何か答えるより早く、何故か長門は俺の腕を組む。
どうして良いか戸惑っていると。
佐々木「やあ、キョン」
キョン「うわっ」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 21:41:53.13 ID:HcKUizrmO

腕を組む俺と長門を佐々木は訝しげにジロジロ見る。
久しぶりに会った佐々木は雰囲気が変わっていた。初めて会った時の長門に似ているというか。髪をショートに、メガネまでかけていた。
佐々木「なるほどねー」キョン「何がなるほどだ」
佐々木「ちょっと話があるから喫茶店に来てくれないか」
俺は心配と嫉妬(多分)が混じった長門の顔と少し怒ったような佐々木の顔を交互に見る。
佐々木「できれば長門さんも一緒に」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 21:55:03.66 ID:HcKUizrmO

喫茶店にて
佐々木「長門さん。そろそろキョンの腕を離したらどうかな?」
メガネを外しながら佐々木は言う。
長門は俺の腕を外す。
佐々木「早速本題に入るよ。藤原の話によれば、僕とキミが北高に進学するのが正しい歴史らしいよ。キミはこの話をどう思う?」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 22:02:55.44 ID:HcKUizrmO

さっき長門が言ったことと同じ。思わず長門を見る。
長門は無言なまま。
キョン「あの未来人が信用できるとは思えないが」
佐々木「そうだね。朝比奈さんと同じくらい怪しいからね」
朝比奈さんは違う。と弁護したくなったが
あの人自身は無邪気に健気にSOS団の仲間を思っても、上司から良いように操られている可能性は高い。

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 22:16:51.85 ID:HcKUizrmO

キョン「もしそうなら?再改変でもするつもりか?」
佐々木「それも一つの選択肢に入れておくべきだと思うね」
キョン「それはあんまりに…」
佐々木「何故ダメなのかな?キミは世界改編は涼宮さんの専売特許だとでも主張するつもりかな?」
長門「……この世界が涼宮ハルヒによって何度も改編された可能性は否定できない。これは情報統合思念体にもわからないこと」
佐々木「長門さんにもわからない事が、藤原にわかった理由は納得できるものではなかったけどね。くっくっ」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 22:50:24.87 ID:HcKUizrmO

佐々木「そこで一つ重要な情報だが」
キョン「何だ」
佐々木「涼宮さんの能力は完全に僕に移っているよ」
なんですとー?

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 23:10:19.93 ID:HcKUizrmO

佐々木「移った瞬間に僕の好みに改編したという保証も無いわけだが」
長門「……世界改編を確認する方法は幾つか考案されている」
長門「……だが、労力の割には我々の求めるものが得られないということで、放置している」
ハードな話にも関わらず俺の腹の虫が鳴り出した。
キョン「腹も減ったし、今日のところは解散しないか?」
正直言って、逃げ出したかった。

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 23:17:12.99 ID:HcKUizrmO

佐々木「久しぶりに御母堂様に挨拶したい。今日の夕食同伴させてもらって良いかな?」
なんですとー?
佐々木「嫌かい?」
この雰囲気だと泊まっていく、と言いかねないが、男としてそれを断る度胸はなかった。
長門「……私も」
小鳥を掴むような柔らかな手つきで、俺の袖を掴んでいた。

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 23:26:26.55 ID:HcKUizrmO

女の子が2人も来て、料理を全部やってくれるということで、お袋は暇をもて余して俺や妹とダベッていた。
母「で?どっちをお嫁さんにするつもり?」
料理をする2人。こうして見ると、宇宙人も神様も普通の女の子だ。美しさに関しては2人の女神と言って良いかもな。

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 23:37:26.97 ID:HcKUizrmO

旨い食事が終わり、2人は風呂に入っていくと言い出した。
2人+妹が風呂に入る間に古泉と相談したが、これといった進展はなかった。

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/21(火) 23:48:24.78 ID:HcKUizrmO

長門「……あなた。お風呂が空きました」
佐々木「早く入って早く寝るべきだよ。くっくっ」
パジャマ姿の2人
キョン「お前ら泊まっていくつもりか?」
長門「…泊まる」
女神達の残り湯に浸かった瞬間、邪な妄想が浮かんだが、それどころではない事実で、息子も萎えてしまった。

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 00:29:40.36 ID:0mZ0ILhsO

長門「……あなた、起きて下さい」
長門の声で起こされた。
佐々木「長門さん。軽い抜け駆けだわ」
佐々木はそう言って冗談を飛ばす。

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 00:38:35.17 ID:0mZ0ILhsO

朝飯の後、当然のことながら長門と一緒に登校することになる。
長門はおしゃべりになっていた。
長門「……あなたの子供時代のことが知りたい」
長門「……明日は朝から雨の確率92%」
もしかしたら無理して俺の好みに合わせているかも、という考えがフッとよぎった。

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 00:51:17.78 ID:0mZ0ILhsO

昼休みに部室に行くと長門がいた。
キョン「長門いたか」
長門「……いた」
キョン「昼飯は?」
長門「……今朝作った弁当。これから食べる」

長門「……今日、クラスメートに話しかけた。情報の増加はゼロ。……でも、楽しかった」
キョン「そうか。良かった」
雛鳥の巣立ちを見送る親鳥の気分

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 01:18:01.65 ID:0mZ0ILhsO

この世界は俺の記憶も含めて、何度も改変されているのだろうか?嫌な事もあったが良い事も多かった思い出、それも作られた物だろうか。
キョン「宇宙人、未来人、神様の陰謀や我儘に振り回され、今の世界を維持するためにやってきた事。それは余計な事だったのだろうか?」
「神話で語られた話が本来の歴史で、不思議の無い世界自体が改変されたものかも」というのは佐々木の説。それを肯定する根拠も否定することもできない。
キョン「誰かの陰謀で俺自身が作られた。そんなの嫌だ。でも、その考えが頭を離れないんだ」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 01:33:15.96 ID:0mZ0ILhsO

キョン「そう言えば、確認する方法がある、と言ってたな」
長門「……あくまで思念体が確認するということ。思念体と私があなたに真実を告げるとは限らない。あなたが私の言葉を確認する方法もない」
キョン「怖いんだ。何も信じれる物が無いというのは」
不意に涙がこぼれる。
長門はそんな俺を抱き寄せ、俺は長門の胸で泣いた。

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 01:44:03.49 ID:0mZ0ILhsO

極めて恋心に近い、と言った長門の俺への気持ちも思念体のプログラムなのだろうか。
この世界そのものが夢。
いろんな考えが浮かんでは消える。
ようやく離れる俺。一時間は経過したと思っていたが、たったの5分だった。

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 01:48:38.10 ID:0mZ0ILhsO

キョン「すまなかった。変な事してしまって」
長門「……良い。それより気分は?」
キョン「ありがとう。良くなった」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 11:29:09.85 ID:0mZ0ILhsO

放課後、佐々木と会合
佐々木「考えれば考える程、正しい歴史が何かがわからなくなってくるね」
キョン「まあな。それを考えると鬱になる」
佐々木「ややこしい話を後回しにするのは気が向かないが、保留するしかないか」
長門はずっと佐々木を注視している。
キョン「お前の所の未来人と超能力者が来てないのは何故だ?俺の所もそうだが」
佐々木「キョン。手を出してくれないか」
俺が手を出すと、佐々木はその手を両手で握る。何の意味かわからずドキドキする。
佐々木「本当は理由が欲しいのかもしれない。僕がキミを独占する世界を作るための。橘さん達は僕とキミが2人きりになりたいと思っているから、気を利かせてくれていると思うよ」
長門「……世界改変については私も反省している」
キョン「俺にそんな値打ちがあるとは思わないぞ」
佐々木「僕達の正体を知って、普通に接してくれるのはキミくらいのものだから」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 11:53:52.11 ID:0mZ0ILhsO

キョン「ところで、この手は何のまじないだ?」
佐々木「僕がこうしたいだけ。きみは嫌かい?」
長門「……フケツ」ギュッ
長門は俺のもう一つの手をつねる。
キョン「痛い、痛い、止めろ長門」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 12:08:40.01 ID:0mZ0ILhsO

長門「……あなたが佐々木をどう思っているか知りたい」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 12:36:29.26 ID:0mZ0ILhsO

キョン「自分でもわからん。と言うよりうまく言葉で表現できない」
長門「……そう」
キョン「大切な友達で、昔はずっと一緒で、嫁さんにしたいとおぼろ気に考えたこともあったかもしれん」
佐々木「それでは、キミにとっての長門さんは?」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 13:23:07.08 ID:0mZ0ILhsO

佐々木が話題をかえたのは、後から考えると、その後を聞きたくなかったからかもしれない。
キョン「怖いんだ、長門とこれ以上先に進むのが。長門の俺に対する思いが思念体のプログラムだと考えると。突然長門が俺の前から消えることも普通にある、と考えると」
長門「……泣かないで。未来はわからないが、私は今はここにいる」
佐々木「その理屈だと、いつでも会える僕より、いつ消えるかわからない長門さんと仲良くすべきだという結論になるかな。くっくっ」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 13:57:11.47 ID:0mZ0ILhsO

佐々木「つまり、長門さんが好きと」
キョン「間違ってはいない。でもお前ともずっと親友でいたい気持ち。それは嘘じゃない」
佐々木「それはキープ君と同意語ではないのかな?」
キョン「そんなことはない」
佐々木「僕達は離婚しても友達でいる夫婦みたいなものか。新しい奥さんとお幸せに」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 14:06:43.22 ID:0mZ0ILhsO

キョン「こんな事を言って良いのかわからんが」
キョン「新しい彼氏ができたら紹介してくれ。佐々木を泣かすような奴だったら俺が懲らしめてやる」
佐々木「自分の事を棚にあげてかい?彼女ができても紹介するつもりなかったのでは?」
キョン「とにかく、また会おう」
長門「……今度、料理を教えて欲しい」
佐々木「了解長門さん。またね」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 14:34:06.60 ID:0mZ0ILhsO

こうして佐々木は去っていった。
長門「……うらやましい。あなたにも佐々木にも過去がある。楽しい思い出」
そういやこいつは三年間待機モード。高校からは団活と本を読むことだけが人生。あとは、裏での不思議処理。
そして、一万回も似たような事を繰り返す。
キョン「今まで俺と一緒にいて楽しい事はなかったか?」
長門「……ある」
キョン「だったら悲観する事は無い。それに、これから思い出をどんどん作っていけば良い」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 15:15:51.33 ID:0mZ0ILhsO

キョン「どっか行きたい所ないか?連れていってやるぜ」
長門「……国会図書館、それから」
長門は行きたい所をスラスラと1ダースほど挙げた。結構欲張りだ。
「……あなたの行きたい所は?」
「海が良いな。それから、妹とも一緒にお祭りに行きたい」
俺の贔屓目だが、長門は上機嫌に見える。

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 15:23:05.70 ID:0mZ0ILhsO

あっという間に長門のアパート
キョン「それじゃ」
長門「……待って。上がって欲しい」
結局お邪魔させてもらう事になった。
長門の料理は普通に旨かった。

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 15:26:25.34 ID:0mZ0ILhsO

キョン「料理旨かった。今日はありがとう」
その時の笑顔は、これまでに見たことないものだった。

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/22(水) 16:22:52.40 ID:0mZ0ILhsO

その後、長門とは2人きりでつるむことが多かった。普通の恋人より2人きりの時間が多いと思うが、他のカプについては知らんから何とも言えない。
側にいるだけでほっとする存在と言ったら良いかな。
長門とエッチな事をしたくないわけではなかったが、互いに側にいられるだけで満足。
おかげで初エッチも付き合ってからだいぶ後の話で、某生徒会長と喜緑さん先を越された。何って?はっきり言わせるな
今はっきり言える事は「俺にとって佐々木は昔愛した女で、今は愛してはいないがずっと付き合っていたい友達」だという事。
俺が長門を愛し、長門が俺の過去を受け入れてくれたからこそ言える事である。

長門「……これは、オリオン座β星よりやって来たケイ素生物の残骸」
佐々木「まだ生きているの?」
長門「……残骸で、生きてはいない」
橘「放置して大丈夫ですか?」
長門「……そのものには危険性は無い」
藤原「現地人には過ぎた物。これを材料に変な機械作って悪用されないように処分するんだ」
鶴屋「また家で保管するっさ」
古泉「子供がまだ小さいというのに、長門さんありがとうございます」
長門「……いい」
その日、非常事態で長門は呼び出され、俺は子守りだった。
(糸冬)



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