長門「プーン、パチッ!」


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17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 00:05:02.60 ID:Dxt2R0FA0

長門「… 」

古泉「・・・ (まるで春の湖にゆったりと漂う一枚の木の葉になったような そんな気分です

        それにしても    静かですね とても・・

         ああ いま クジラたちの声が 遠くに聞こえたような・・ )」


長門「…(そぉーっ)」

古泉「・・・ (さあ 今この最後の瞬間 運命の鉄槌が振り下ろされた瞬間に
        僕は君の名前を歌わせていただきます

         いままで見守ってきた 眠れなかった僕が いままさにくしゃくしゃになるこの時に・・)」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 00:15:46.72 ID:Dxt2R0FA0

   「(チュ)」

古泉「僕はずっとずっ・・       え・・?」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 00:18:50.56 ID:Dxt2R0FA0

長門「目を開けてはだめ」

古泉「あ・・ はい」

長門「… 今のは蚊」

古泉「蚊・・ でしたか」

長門「…  そう

    古泉一樹 そのまま目を閉じていて」

古泉「質問は・・ だめ なんでしょうね?」

長門「… だめ」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 00:35:53.30 ID:Dxt2R0FA0

古泉「わかりました 先程覚悟もできていますので
   長門さん すべてあなたにお任せすることにします」


長門「…   プーン」

古泉「!! (今度こそ・・ ですか?
         先の程のは小説とかに出てくる死の接吻というものだったのですね・・)」

  「(チュ)」


古泉「・・・ 」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 00:43:40.55 ID:Dxt2R0FA0

古泉「・・・ (最初は右の頬 次に左・・
        何かの暗号? いや思念体流の生贄をささげる前の儀式なのかも・・

         でも長門さん この位置にしようと思ったら背伸びする必要がありそうですね
        いや これは間違いでした あくまでも『蚊』がさしているのですよね

         でももしこれが『蚊』の儀式だとして 次が額に とかだとしたら背伸びするだけでは
        届きそうもありませんね 椅子を持ってくる気配は無いですし・・

         はて 困りました  僕が少しかがんだ方がいいのでしょうかね・・)」


長門「…  プーン 」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 01:04:20.54 ID:Dxt2R0FA0

長門「(パチッ!)」

古泉「あ・・(でこ・・ ぴん?) 」

長門「… もう眼をあけてもいい」

古泉「え・・ あ・・ はい」

長門「… (くるり  とてとてとて   すとん ぱらぱら)」

古泉「・・・ (い、いったい何だったんでしょうか長門さん・・ )

    あ、あの 長門さん」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 01:06:00.87 ID:Dxt2R0FA0

長門「… 皆がもう来る 口を閉じて」

古泉「は、はい 仰せのとおりに」


バタン!

ハルヒ「お待たせ〜 さあさあ今日は昨日も言ってた新企画をみんなで
     考えるのよっ!

      って 小泉君 あんたそんなところに突っ立って何してるの? さっさと座って座って〜」

キョン「うぃーっす(ハルヒ いつもながらお前は無駄にうるさい 少しは慎め)」

朝比奈「お、おそくなってしまいましたぁ 」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 01:15:43.70 ID:Dxt2R0FA0

ハルヒ「古泉君! キョン!!! なに座ってるの? みくるちゃんが着替えられないでしょ?

    まーったくもう デリカシーのかけらもないのね!!」

朝比奈「あの えっとぉ・・(ゴニョゴニョ) 」

キョン「おれはともかくとして古泉はお前が座れと・・」

ハルヒ「あ〜〜〜〜〜〜 もう うるさいっ 早く出てけ!!」

古泉「僕の事でしたらお気になさらずに さあ 外へいきましょう」

キョン「あ・・ ああ(古泉 ウィンクしなくてもわかってるからやめてくれ 気持ち悪い)」

長門「… (ぱらり            ぱらり)」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 09:42:33.59 ID:Dxt2R0FA0

――― 部室の外

古泉「・・・
    (離脱を余儀なくされた後 どなたかが続けてくれる可能性はあまりないとは思っていましたが
    まさかこんな形で残っているとは想像だにしていませんでした
     うれしいような悲しいような複雑な気持です   というか この後をどう続ければ・・

     お察しのとおり書き溜めてはいませんし 僕にもいろいろとやらなければならないこともある
    つまりはgdgdは必至ということなのです もちろん過激な描写などあるはずもないですし・・)」

キョン「ほんとにハルヒの手のひらを返すどころか結んで開いて手を打って結んでまた開いて的な
    専制君主ぶりには毎度のことながら驚かされるぜ

     古泉 すまなかったな いや おれが謝るのは何かおかしな話なんだが
    あくまでもハルヒの一クラスメイトとしての立場から謝罪しておく」

古泉「いえ 涼宮さんの振る舞いには慣れていますのでね どうぞ お気になさらずに

    でもうれしかったですよ あなたが僕をかばってあんな事を言ってくれるなんて」

キョン「小泉 顔が近い

     っていうかお前・・ なんだか笑顔が引き攣ってないか?」

古泉「すいません いろいろな事がありましてね まだ消化しかねているのです・・」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 10:00:02.41 ID:Dxt2R0FA0

キョン「そうか お前の事だからおれが策を弄していろいろ聞きだそうとしても
    はぐらかされちまうんだろうな    でも一応聞いておく 何があったんだ?」

古泉「申し訳ありませんが いまは まだ・・」

キョン「やはり教えてはもらえないか・・ まあ いいんだけどな」

古泉「あなたはそういってくれると思っていましたよ

     で、話は変わるのですが 最近何か変わったこととかはありませんか?」

キョン「ん〜 今さっきみたいなのはもう日常茶飯事であるからしてそれを除けば
    ここ最近は平穏無事 至って普通の学生生活を送っていると思われるのだが?」

古泉「そうですね 最近は閉鎖空間の方も出現回数・規模共に減少の傾向にあります

    涼宮さんの精神状態が安定しているせいでしょうね あなたには感謝しなければ」

キョン「おいおい おれは何も・・  ってか 顔が近いっ!」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 10:23:38.13 ID:Dxt2R0FA0

古泉「では涼宮さんの方はいつもと変わりないとしましょう で、他の方々の事で何か
    お気づきになったことはありませんか?」

キョン「他の方って・・ 朝比奈さんはいつも通り可憐で儚げで清楚でキュートで愛くるしい
    笑顔を振りまいてくれているぞ 特におれに向けてだが」

古泉「そうですね 朝比奈さんもいつも通りのようです」

キョン「ってことは長・・」

部室の中「もういいわよ さっさと入ってきなさいっ! いつまでも何ぐずぐずしてんの?始めるわよっ」

キョン「やれやれ・・    古泉 この話はここまでか?」

古泉「その方が良さそうですね では入るとしましょう」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 10:54:06.03 ID:Dxt2R0FA0

―― あれから数日が経過 あの時彼が言ったように何事もない至極平穏な日々
   本当にあれは現実に起こったことだったのかと自問自答しても答えなど出るはずもなく
   僕はいつも通りSOS団の本拠地=文芸部室の一角で彼に勝算の薄い戦いを挑み続けている

    左右の頬に残った微かな感触も薄れかけ・・
   いや 忘れかけているわけではないのだろう 無理に考えないように忘れるようにと無意識の
   自衛本能が働いているだけ

    あれから僕は部室に気軽に入らないように
   彼女と・・ 長門有希と二人きりになるような事態は避けるように行動するようになった

    あの時の彼女の態度から 僕と彼女以外の人間が傍にいる時は何も起こらないという事が
   わかっていたから

    それを裏付けるかのように 誰にも気づかれないように視界の隅で微かに捉えた彼女の姿は
   部室の片隅でいつも通りに静かに頁をめくり続ける


    自意識過剰だと言われればそれまでの事 でも僕には使命がある とても大事な役割が・・


     とか考えてたらクイーンを取られてしまいました また敗戦ムード濃厚ですね・・

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 11:19:37.97 ID:Dxt2R0FA0

―― 機関の『目』と『耳』の報告により 涼宮ハルヒ・朝比奈みくる そして彼女の在室を確認する
   ことができた僕は部室の扉を開ける 彼は今日は少し遅くなるようだ


    いつもの席に落ち着いた僕に朝比奈さんが微笑みと共にお茶を運んで来てくれる

   (ありがとうございます朝比奈さん 今日はカエルの日なんですね とてもよくお似合いです)

    これらのことを言葉に出すといろいろとあれなので
   僕からのお礼はこの満面の笑みで代えさせていただきますね

    さあ 彼が来るまで今日の戦いの準備でもしておきましょうか


    ああ 涼宮さんが何かイラついているようですが・・ まあ心配は無いでしょう
   もうすぐ来ますから そんなに時計とにらめっこしなくてもいいんですよ

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 11:48:35.56 ID:Dxt2R0FA0

―― おや 何か部屋の隅から視線を感じるような・・

   いや これは気のせいだ そんなことより彼の到着が思いのほか遅い事について
   考えなくては そう いまは彼の事を


    ああ やはり涼宮さんのご機嫌がかなり斜めになってきたようだ
   朝比奈さん そんなに震えなくても・・ いや事態は思ったよりも深刻かもしれない
    このままでは久しぶりにアルバイトの連絡が入ることになってしまう

    涼宮さんの気を何か他の方向へそらすか? いや いま下手に口を出すと事態が
   悪化しそうな気配が濃厚 だとすると・・   いたっ 痛いです 視線が・・


    ああもう何が何だかわからない こうなったら僕の最終奥義を使うしか

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 11:57:00.46 ID:Dxt2R0FA0

古泉「涼宮さん 申し訳ないのですが急にアル・・」

ハルヒ「あー もう我慢できないっ 探しに行くわよ!」

朝比奈「ふぇ・・? 涼宮さん いったい何を」

ハルヒ「キョ・・ (あ・・)

     きょ・・ 挙動不審な不思議にきまってるじゃないっ さあ みくるちゃん 一緒に来なさい!
      善は急げっていうでしょ? さあいくわよっ!」
朝比奈「ふえええええぇぇぇっ・・ わたしこの恰好・・ 涼宮さん あの・・ そのぉ・・」

ハルヒ「さっさとしなさいっ 団長命令っ!」

朝比奈「ひぅっ・・・ 」

古泉「あ、あの・・ 僕はどうし」

バタン!!           (涼宮さぁん・・ 引っ張らないでくださあぁぁぃ・・)


古泉「・・・ 」  

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 12:03:11.34 ID:Dxt2R0FA0

―― やれやれ 逃げ遅れてしまいましたか・・
   でも先程よりも涼宮さんの精神状態に若干の安定が見られるようです
    とりあえずですが目的ができ その行動にのみ心を向けているせいなんでしょうね

    しかし・・ 彼が少し姿を現さないからと言ってこれですからね
   微笑ましいというべきか 傍迷惑だというべきなのか・・

    とりあえず危機は回避されたようですので駒並べの続きをしましょうか


長門「… プーン」

古泉「!! 」


                         (お昼行ってきます よろしければ誰か後続けてください)

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 13:13:56.21 ID:Dxt2R0FA0

―― はっ ぼ、僕はいったい何を口走しろうとしていたんだ・・
   これではまるで変態そのものじゃないですか
     セッで始まる単語などいくらでもあるのに どうしてよりによって

    第一長門さんの事を今まではそういう対象として・・


     え・・

    いままで・・  って

     違う 違うぞ! いままでも そしてこれから・・     も・・


     いや待て この思考は普段の僕からは考えられない 今の僕は僕であって僕では・・


     というか セップン? セップンって・・  プーンはセップンのプン?
    今までのは全てネタ振り? あの長門さんがジョークを編み出したとでも?


     いやまて 考えるな 思考を閉ざすんだ このままでは相手の思う壺
    早く自分の普段のペースを取り戻さないと・・・ というかこれは夢オチの可能性が

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 13:17:30.36 ID:Dxt2R0FA0

長門「… プーン」


古泉「ながと さ・・ ん?
   (やはりこれは・・ そして以前のも夢ではなかったのですね)」

長門「…  プーン (ぱたん  すくっ    とてとてとて・・ )」

古泉「・・・
    (ううっ すごいプレッシャーが・・

     振り向くのが 怖い・・  初めて神人と対峙した時よりも 遙かに )」


長門「… プーン (とてとて  ぴたっ)」

古泉「か・・  蚊がまたでたんですか?
    (視線を合わせられない 下を向いて そう こんな風に)

     長門さん あの・・ 僕にはここに蚊がいるとは思えな」


長門「プーン (ふぅ…) 」

古泉「!! (ああっ み、耳に息が・・ ) 」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 13:24:44.84 ID:Dxt2R0FA0

長門「… め」

古泉「ひゃ、ひゃい?
    (うわっ 朝比奈さんの霊に一瞬憑依されたかも・・)」

長門「… 眼    閉じて」

古泉「あ・・
                        は、はい・・  」


長門「… そう   いいこ」

濃いずむ「・・・ 」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 13:28:15.12 ID:Dxt2R0FA0

古泉「だ、誰ですか 濃いずむって・・」

長門「… 気にしなくていい」

古泉「で、でもですね 僕としては いや 僕でなくともですね 」

長門「プーン (ふぅ…)」

古泉「あ・・ は、はい 申し訳ありませんでした すべては僕の」

長門「… 眼 あいてる」

古泉「あ・・ (ぎゅっ) 」

長門「…  あなたは とてもいいこ」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 13:38:12.83 ID:Dxt2R0FA0

―― この時の僕はどうかしていたとしか思えない

   耳朶をくすぐる彼女の甘い香りのする吐息が いや 彼女という存在がすぐ傍に・・
  手を伸ばさなくても届きそうなほど 彼女のそう高くは無い体温が感じ取れるほどに
  僕のすぐ近くにいる

   ただそれだけの事実が僕の理性を失わせ 狂わせていたのだと思う


    彼女の声・・
   今まであまり意識するようなことも無かったはずの声

    抑揚もあまりなく 感情のこもらない ある意味平板で硬質な声だとばかり・・


    どうして僕は今まで・・


   気付かなかったのだろう    気付けなかったのだろう・・

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 14:04:28.83 ID:Dxt2R0FA0

長門「…    プーン 」

古泉「ぁ・・ 」

長門「…              プーン 」

古泉「くっ・・ 」


―― 蚊の羽音が遠ざかってしまう・・

   僕の意識の中に広がる途方もない喪失感  これはいったい・・


長門「… (とてとてとて  すとん   ぱらり ) 」

古泉「!! (え・・ あ・・ )」

長門「… 眼    あけて」


古泉「・・・ はい・・ 」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 14:25:03.18 ID:Dxt2R0FA0

―― 彼女の言いつけどおり僕は閉じていた目蓋をこじ開けるようにしてゆっくりとひらく

   しっかりと目を閉じていたせいなのだろう 見なれているはずの文芸部のいつもの景色が
   少しだけぼんやりと そして滲むように眼の前に広がっていく

    あれ おかしいな 僕は泣いて・・ いや そんなことはあるはずがない


    両の掌は汗でしっとりと濡れている ああ 緊張してたからだね 無理もない

   僕は制服の胸ポケットからハンカチを取り出し 汗を拭くような素振りで軽く両目も
   拭ってみる

    ほら 濡れてないじゃないか というか涙が出るような理由など何も思い当たらない
   ただの思い過ごしだったんだ どうも最近おかしいようだね僕は

    ハンカチを元通りにたたみポケットにしまいこんだ後 彼女の姿を眼の端で盗み見るように
   自分に気がついてしまった

    どうして堂々と見ないんだろうね なぜこそこそと様子を窺うようにしないといけないんだろう

    彼女はいつもの席でいつものように
   僕が見ていることに気付いているのかいないのか それさえもわからない

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 14:42:22.07 ID:Dxt2R0FA0

―― 僕の予想した通り いや 彼女の予想通り ほどなくして涼宮さんを先頭に
   皆が部室の扉を開けて入って来た
     彼女が席に着いてすぐでなかったのは彼女なりに何か思うところがあって
    時間を少しだけずらしたんだろうか


    それまでの静寂とはうって変わった賑やかな雰囲気の中
   彼女は頁を静かにめくり続ける

    彼が朝比奈さんの扱いについて涼宮さんに何か意見をし 涼宮さんが実力行使により
   その意見を封殺 彼はやれやれと言うように肩をすくめる

    朝比奈さんは肩を震わせながらもいつも通り 皆に美味しい淹れたてのお茶と
   (少し哀しげな潤みを帯びた瞳ではありましたが)笑顔をかいがいしく給仕してまわる


    いつもと何一つ変わらぬ光景が僕の目の前に広がっている

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 14:55:46.60 ID:Dxt2R0FA0

―― ああ これが僕の仲間なんだ 僕の居場所はここなんだな
   当たり前と言えば当たり前で今更という感もあるが ふと そう思った


    僕は何を怖がっていたのだろう 僕は何を恐れていたのだろう

    かけがえのない仲間  大切な人たち  失うことは許されない場所


    彼女が何を思い 何を伝えようとしているのか 何を望んでいるのか
   それはわからない


    でも僕は応えていけるだろう 彼女が望むのなら


    そして僕は 僕は何を望むのだろう

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 14:56:38.76 ID:Dxt2R0FA0

後の北高名物 『忠犬古泉』誕生の瞬間である   (fin.)

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/09/25(木) 15:08:09.76 ID:Dxt2R0FA0

〜〜 話は遡ること一週間前 〜〜


「… プーン (とてとてとて) 」

「長門さん・・ 生徒会室に何かご用でしょうか?」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 15:09:12.33 ID:Dxt2R0FA0

〜〜 話は遡ること一週間と一日前(休日) 〜〜

「… プーン (とてとてとて) 」

「有希・・ あんた何してるの? さっさと不思議を探しに行くわよっ!」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 15:10:53.16 ID:Dxt2R0FA0

〜〜 話は遡ること一週間と二日前 〜〜


「… プーン (とてとてとて) 」

「うわっは〜 有希っ子っ いったい何してるにょろ?」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 15:11:54.12 ID:Dxt2R0FA0

〜〜 話は遡ること一週間と三日前 〜〜


「… プーン (とてとてとて) 」

「な、長門さん・・ いったい何をしているんですかぁ・・   いやぁ 来ないでぇ・・」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 15:14:02.62 ID:Dxt2R0FA0

〜〜 話は遡ること一週間と四日前 〜〜


「… プーン (とてとてとて) 」

「長門・・ お前何してるんだ?」

「…  マイブーム」

「はぁ? お、お前もなにかとたいへんなんだな・・ まあ頑張ってくれ」


(おわり)

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 17:11:43.51 ID:Dxt2R0FA0

――  この間いろいろなケースで情報生命体と有機生命体との直接的コミュニケートを
    試みてみた  しかし概ねの個体には不評

    この試みを躊躇いなく受け入れてくれたのは 古泉一樹ただひとりだけだった…


     普通の人間は言葉を抜きにして 概念を伝達するすべを持たない
    でも彼は特別… 

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 17:24:52.80 ID:Dxt2R0FA0

――  情報統合思念体にとって 涼宮ハルヒとその鍵である彼以外の存在はいままでは
    特別な価値を見いだせなかった

     しかし今回の私の私的実験により新たにその価値を認め
    引き続き注意深く 且つ綿密に観測すると共に 新たな実験をするべく指令が下っている


     小泉一樹は情報生命体と有機生命体との直接的コミュニケートの可能性を秘めている
    おそらく彼には自分の都合のいいように自己の脳内情報を操作する力がある

     いわゆる誇大妄想 しかしそれは妄想だけにはとどまらず ある程度私の意思を
    彼なりに汲み取っていると考えられる そうでなくては説明がつかないから…

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 17:34:46.60 ID:Dxt2R0FA0

( うまく文書化できていない 固有名詞の伝達に齟齬が発生している
    俗にいうゆらぎとゆとりのせい       でも    続ける)


―― なおこの調査実験対象である古泉一樹と涼宮ハルヒ 及びその鍵である彼 この三者を
    同時に監視することは可能ではあるが最善とは言い難い物がある

     私をバックアップできる存在が必要不可欠


    ━─wwヘ√wヘ√レvv〜─━─wヘ━

     その案件は拒否 喜緑江美里は私の実験に非協力
    それに彼女には彼女の役割が既にある この件には不適当


    wwヘwwヘ√レvv〜─━wヘ

     それは保留 他に適任者がいると思われる


    wヘ√レvv

     改変後も存続している並行世界より ある個体(眼鏡付)の召喚を…   そう だめなのね

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 18:06:56.12 ID:Dxt2R0FA0

――  では先の保留案件である パーソナルネーム朝倉涼子の再構成 並びに
    命令系統を明らかにするため旧派閥よりの転換及び直轄差配権限の委譲を申請する


    ━─wwヘハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \√レvv〜─━

     !!  それは…


     wwヘw━─wヘ━vv


     善処する…

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 18:25:44.37 ID:Dxt2R0FA0

〜〜 5分後 〜〜

「入ったら?」

「…  ここは私の部屋」

「そう 意外でしょ?」

「…    (ビキビキ)」

「用があるのは確かなんだけどね(もじもじ)
 ちょっと・・  聞きたいことがあるの(もじもじもじもじ)

 あたしの事ね・・ どう思っ・・ 」

「ヘwwヘ√レvv 」


「あ・・  ちょ  まって ごめ・・

 だからね あの 長門さん ほんとに じょうd・・    いやああああぁぁぁぁ (サラサラ)」


「… やはり 使えない」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 18:42:23.92 ID:Dxt2R0FA0

―― 機関の『目』と『耳』の報告によると 今現在 部室の中には長門さんただ一人
   どうして僕は部室の前に佇んでいるのだろう

    確かにいまの僕には長門さんに対する恐怖心や猜疑心は欠片もない
   彼女の いや あの方の為すことに間違いなどありはしないのだから今この扉を
   押し開いて二人きりになったとしても何の問題もないはず・・


    しかし いや 待て 待ってくれ・・ 何かがおかしい 何かが狂いつつある

   でもそれが何なのかを確かめなければ・・

    今日はアルバイトという事にしてこのまま立ち去ろう それがいい


     え・・ 僕の手は何をしているんだ? なぜドアノブに手を・・?

     だめだ 手を そう手を離して・・ そうだ そしてそのまま右向け右して・・


部室の中「… だれ?」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 19:07:40.03 ID:Dxt2R0FA0

――  「ぁ・・ ぅ・・ 」言葉にならないくぐもった呻き声のようなものが僕の喉を押し広げ
    噛みしめた歯列の僅かな隙間から外にこぼれでる 前方へ ではなく 下方へ ゆっくりと


部室の中「… 誰かそこに?」


 部室から微かに聞こえる心持ち怪訝そうな
それでいて叱責するのでも誰何するのでもない穏やかな声

 でも・・ いつもの長門さんの声と どこかが・・ いや 声は間違いなく長門さんの
しかし何かが・・    ああ この声は・・

 あたたかいんだ


部室の中「… (とてとてとて)」


 ああ・・ 足音がだんだんと近づいてくる に、逃げなければ・・
いや なぜ逃げる必要が・・ でも・・

 だめだ 身体が・・ 足が鉛のように動かない


(カチャ)

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 19:23:40.49 ID:Dxt2R0FA0

うがーーーーーーーー 誤爆してしまった 恥ずかしい・・・・・・・・・・・

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/09/25(木) 19:32:00.55 ID:Dxt2R0FA0

モウダメダ・・ 吊ッテクル

       ::                .|ミ|
       ::                .|ミ|
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   ::   /                |ミ|        ヽ、
   ::   i                ..|ミ|        ヽ
   ::   ./                .|ミ|          ヽ
  ::   / .               ...|ミ|          i
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  ::  ,'     '           .  .|ミ|        /
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