独歩「おいオメェ、ココはドコだ?…あぁ?ヒナミザワァ?」


メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:江頭「うおー、かがみん!お前に一言物申す!」

ツイート

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 05:47:49.48 ID:whfOmOQR0

独歩「…ってどこだよヒナミザワって、てかココは何県だよオイ」
圭一「はぁ、岐阜県の村なんですけど…」
独歩「なんだよ、岐阜県には入ってるんじゃねぇかよ」
圭一「…あの、アナタは一体…」
独歩「俺かい?…俺はオメェ、アレだよほらっ……どこにでもいる空手家だぜ」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 05:52:04.80 ID:whfOmOQR0

独歩「そんな事よりよぉ、兄ちゃん。飛騨山脈にはどうやって行ったらいいんだい?」
圭一「飛騨山脈ってッッ……、歩いて飛騨山脈まで行く気なんですかッ!?」
独歩「おうよ、………何か問題でも?」
圭一「……ココからじゃかなりの距離が在りますよ、まさか山に登るなんて事は…」
独歩「なぁに行ってるんだ兄ちゃん、山まで行って登らねぇ馬鹿いるかよ」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 05:56:35.24 ID:whfOmOQR0

圭一「無茶ですよ、死んじゃいますよっ!?」
独歩「何言ってんだ、たかが猿退治で死ぬわけ無ぇだろうが」
圭一「は?…猿退治?」
独歩「…あぁもういい、説明するだけ面倒だ、手間かけたなぁ兄ちゃん」
圭一「………はぁ」
ざっざっざっ…

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:00:54.57 ID:whfOmOQR0

独歩「……ところで兄ちゃん、…テメェ、なんでバットなんて持ち歩いてるんだい?」
圭一「………これは………素振り用の……」
独歩「………臭ぇなぁ、オイ」
圭一「…臭いって……何が」
独歩「テメェ臭ぇんだよ、人をぶちのめしたくてしょうが無ぇ奴の臭いがプンプンするんだよ」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:05:17.71 ID:whfOmOQR0

圭一「…ッッッ!…!!」
独歩「…おっと悪ィ。言葉が正しく無ぇ、ってかぁ」
圭一「……アンタ………なんなんだッ…!?」
独歩「正確には………人をぶちのめした直後の奴の臭いだろうなぁ」
圭一「…………」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:10:43.55 ID:whfOmOQR0

独歩「………1人ぶちのめしただけじゃ飽き足らねぇ、もっともっとぶちのめしてぇ………テメェの心境はこんなトコロか?」
圭一「………アンタが何を言っているのかわからないけど……、俺は暴力を振るうようなに」
独歩「偽善者振ってンじゃねぇよこの野郎、大方、そのバットでボコボコにしたんだろう」
圭一「…ッッ!!!」
独歩「…でも妙なハナシだよなぁ、バットに血ィひとつ付いちゃい無ぇ」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:17:19.68 ID:whfOmOQR0

圭一「………悪いけど、俺用事があるんで…」
独歩「待てよオイ、俺はテメェに急用が出来たんだよオイ」
圭一「…付き合ってられない」
独歩「…おい……オイッ………ちぇっ、行っちまったよ」


名探偵・愚地独歩

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:24:25.49 ID:whfOmOQR0

独歩「……あ〜、ハラ減ったぁ〜……」
独歩「………それにしても、……なぁ〜んにも無ぇ村だなぁ、オイ」
独歩「……缶ビールでも持って来りゃ良かったなぁ………それにしても……」
独歩「…ハラへったァ……」
ブゥゥゥゥゥン

独歩「…ちょうどいい、あのバイクに乗った姉ちゃんに聞いてみるか」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:30:00.78 ID:whfOmOQR0

独歩「おぉーーい、ネェちゃん止まってくれエェェェ………」
ブウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン………
独歩「…無視かい、素通りかい、あぁそうかい………」
独歩「………テメェがそういう失礼な態度とるってんなら………」
独歩「オイラだって本気出しちゃうもんねぇェェッッッ………!!!!」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:36:35.06 ID:whfOmOQR0

ブウゥゥゥゥゥゥン
ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ……!!!

ネエチャン「…え、何…?…何の音…?………やだっ………足音……!?」
ブウゥゥゥゥゥゥン
ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ……!!!

ネエチャン「………悟史くん…?…………悟史君なの…!?」
ブウゥゥゥゥゥゥン
ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ……!!!
独歩「…待ってって言ってんだろ、姉ちゃん」

ネエチャン「悟史君じゃない!!」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:42:59.41 ID:whfOmOQR0

ネエチャン「……や、やだ……悟史くんじゃ無いとしたら………後ろの足音は…誰……?」
ブウゥゥゥゥゥゥン
ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ……!!!
独歩「おいネエチャン、別に捕って喰おうって訳じゃ無ぇんだ、俺は腹が減ってんだ」

ネエチャン「………な、なんか言ってる……恐い、怖い……鬼…鬼が憑いて来てるんだ…」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:47:47.47 ID:whfOmOQR0

ネエチャン「……駄目…、頑張れ詩音……振り向けばはっきりするじゃない………勇気を出せ詩音ッッ…!!」
ブウゥゥゥゥゥゥン
ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ…ドヒュッ……!!!
独歩「…おっ、やっとツラ見せたな」

ネエチャン「ひぃっ………バケモノォォォオッッッ!!!!!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:51:45.50 ID:whfOmOQR0

独歩「テ、テメェこの野郎ッッッ!!!」
ガッシィィィンっっッ!!!!
ギュギュギュギュゥゥゥゥッッ!!!!!
ネエチャン「ひいいぃぃぃぃぃぃぃッッ!!!!」
独歩「人が親切丁寧に質問してるってェのにバケモノ呼ばわりったぁイイ根性してるじゃねぇかこの野郎ッッッ!!!」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 06:56:08.11 ID:whfOmOQR0

ネエチャン「ひいいぃぃぃぃ、ひぃぃぃぃッッ!!!」
独歩「おいネエチャン、俺の質問に答えな。俺はハラが減ってんだ、どっかウマい飯を」
ネエチャン「ひぃぃ…悟史くん、助けて悟史くん……!…ひいいぃぃ…!!」
独歩「…おいおい……そんなに泣くなよネエチャン、………俺がワルモノみたいじゃねぇかよ……」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 07:02:11.38 ID:whfOmOQR0

独歩「…あ〜、その…申し訳無ぇ…、ハラが減っててつい、その……カッとなっちまって…」
ネエチャン「…ひっぐ……ひっ…」
独歩「本当、申し訳無ェ」
ネエチャン「…ひっぐ……」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 07:07:15.08 ID:whfOmOQR0

一時間後――
独歩「…悪ぃなネエチャン、飯まで奢ってもらっちまって」
ネエチャン「いえ良いんです、ココのお店私がバイトしてるお店ですから…」
独歩「ほんとイロイロと申し訳無ぇ……恩にきるぜ」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 07:15:45.81 ID:whfOmOQR0

ネエチャン「いえ、私の方こそごめんなさい。初対面の人にいきなり失礼な事言ってしまって…」
独歩「いやいや、俺は全然気にして無ぇぜ。……あの、バイクの件なんだけどよ………」
ネエチャン「…バイクは……あれはもうしょうがないです、もともと古いバイクでしたし」
独歩「…すまねぇ、軽く車体を掴んだつもりだったんだが…」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 07:23:28.05 ID:whfOmOQR0

ネエチャン「か、軽く…掴んだ…?」
独歩「いやぁ、片手でほんと軽く掴んだだけなんだよなぁ…、…なんであんなになっちまうんだよちくしょう………」
ネエチャン「…か、片手で……バイクを停止させて……壊れちゃった、と……」
独歩「そうなんだよ、……はぁ………本当に申し訳無ぇッッ!!!」
ネエチャン「(50キロ近く出してたんだけどな……)」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 07:30:15.36 ID:whfOmOQR0

ネエチャン「ホ、ホントに気にしないで下さいよ、全然問題無いですからっ!!」
独歩「そうかい、ほんと申し訳無ぇよ…」
コッ、コッ、コッ…

エンジェルモトート店長「ちょっと詩音ちゃん、今日シフト入ってたでしょ、そろそろ準備して」
詩音「あぁすいません、今行きます」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 07:37:19.25 ID:whfOmOQR0

独歩「…おっ、バイトかい?忙しいところ悪かったな、恩にきるぜ、……えっと、…詩音ちゃんか?」
詩音「えぇ、自己紹介がまだでしたね。私、園崎詩音といいます」
独歩「おぅ、いい名前じゃねぇか。俺は愚地独歩ってんだ」

エンジェルモート店長「…おろ…ち……?…………ッッッ!!!!………オ、オロ…オロオロッッッ……!!!!?」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 07:50:14.97 ID:whfOmOQR0

エンジェルモート店長「オ…オ…オ、オォォォスッッッ!!!!」
独歩「…あぁなるほど、まぁまぁ店長、ここでは立場は店長と客であろうぜ?な?」
詩音「…えっ?なに、どうしたの?」
エンジェルモート店長「オォスッ、ありがとう御座いますッッッ!!!」
独歩「…まぁアレだよ詩音ちゃん、うん。…店長、ナイショだぜ?…」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 07:57:46.43 ID:whfOmOQR0

20分後・エンジェルモート外――

独歩「…店長がウチの門下生で助かったぜ、これ以上、詩音ちゃんに恩を作るわけにもいか無ぇし……」
独歩「…こんなオッサンがキャピキャピした店に居るのもおかしな話だろうよ…」
独歩「……詩音ちゃん、バイクの弁償………いつか必ずするからよぅ」

カシャッ!!
独歩「ッッッ!!!………フラッシュッ!?」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:02:58.93 ID:whfOmOQR0

男「やっはっは、ごめんごめ…ゴフォッ!!!」

フシュゥゥゥゥ……
独歩「…兄ちゃん、不意打ちとはいい度胸してるじゃねぇか」
男「…ごぁ…おごぉ、はぁあっ…」
独歩「…痛ぇだろうよ、水月に足刀がめり込んだもんなぁ」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:09:00.69 ID:whfOmOQR0

独歩「テメェから仕掛けたケンカだ、力量に差が有ろうが無かろうが容赦はし無ぇぜ?」
男「…おぉぁ…ぁぁぉ…」
独歩「ふふふ……久しぶりだぜ、こういうケンカ………やっぱケンカするなら……裸だろ」
男「…がはっ…おえぇ……」

ガサガサッ、ゴソゴソッ…

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:13:43.39 ID:whfOmOQR0

独歩「…ふぅ、…おいさっさと立ち上がれや、コッチはパンツ一丁ですっかり臨戦態勢だぜ?」
男「………ぁ……」
独歩「………おい、……おい…まさか一発で終いじゃ無ぇよな…?…おい?」
男「………………」
独歩「…おい、…おいしっかりしろよ…おい、……おい」


中年の男「ちょっとそこのアンタ、なにやってんの」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:19:14.84 ID:whfOmOQR0

独歩「おっ!?…いや、こいつは…」
中年の男「……もしもし、もしもしお兄さん、無事だったら返事してッ!?もしも〜し!?」
男「……………」
中年の男「ちょっと熊ちゃん、無線で連絡して。…おいアンタ、ちょっと聞きたい事あるからちょっと車乗って」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:24:52.58 ID:whfOmOQR0

独歩「…ち、違ぇんだよオマワリサンよぅ……そ、その……ケンカの、ケンカってヤツは」
中年の男「アンタのケンカ論なんてコッチはどうだっていいから、さっさと車乗って」
男「……………ぅぁ……」
中年の男「お兄さんしっかりしてね、もうすぐ救急車来るから」
独歩「……………」

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:32:15.73 ID:whfOmOQR0

中年の男「熊ちゃん、ちょっとこっち見ておい……あ、おい待てッッ!!」
ダダダダダダッッ!!!

独歩「冗談じゃネェッッ、逮捕とかッッッ、洒落になんネェよッッッ!!!」
熊ちゃん「大石さん、所内全パトロールカーに緊急連絡入れときましたッッ!!!」
大石「よし、いいぞ熊ちゃんッッ!!!熊ちゃんはここで手当てしといてくれ、俺はアイツを追いかけるッッ!!」

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:40:18.40 ID:whfOmOQR0

ドシュッ、ドシュッ、ドシュッ、ドシュッッッッ!!!!!

大石「…ま、待てぇ……はぁ、はぁ、はぁ……なんて足の速さだ……待てェ…!!」
独歩「待たねぇよ、ちくしょうッッ!!」
通行人A「きゃぁぁぁ!!」
通行人B「ハ、ハダカのバケモノッッッ!!!!」

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:45:53.13 ID:whfOmOQR0

大石「はぁ…はぁ…はぁ…、逃げられたか…ちくしょうっ………!!」

「ガガガ…ピー…、こちら大石こちら大石、犯人は雛見沢方面に逃走、繰り返す、犯人は雛見沢方面に逃走
 体長は180cm、100kg以上、非常に筋肉質、服装は下着一枚、特徴はスキンヘッドだ」

「了解、至急全車両に通達、全車両に通達」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:52:35.82 ID:whfOmOQR0

数時間後――

独歩「ハァ…ハァ…ハァ…、…とりあえずは撒いたか…」
独歩「ハァ…ハァ…、でもどうするよ、荷物も財布も置いてきちまった………オマケに服まで無いじゃねぇか」
独歩「くそッ………もう夜叉猿なんて問題じゃねぇぞ」

女の子「みぃ、ハダカなのです」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 08:57:27.36 ID:whfOmOQR0

独歩「(背後ッッ!?超至近距離ッッッ!!!右正拳一撃ッッッ!!!)」

独歩「がぁぁぁッッッ!!!」
ドシュッッッ!!!!

独歩「……ガ、…ガキ…だと……!?」
女の子「みぃ、寸止めしてくれなかったら死んでたのです」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 09:05:07.43 ID:whfOmOQR0

女の子「さすが神心会空手の長なのです、虎殺しの独歩」
独歩「…ッッッ!!!………オメェ、なんで知ってんだッッッ!!?」
女の子「僕はものしりなのですよ、にぱー」
独歩「…ケッ……薄気味悪ぃ作り笑いしやがって……何者か分かりゃしねぇぜ……」
女の子「そんな事言ってもいいのですか?僕は独歩を助けに来たのですよ?」

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 09:16:03.35 ID:whfOmOQR0

独歩「助けぇ?ション便臭ぇガキがこの俺を……助けに来ただぁ?」
女の子「みぃ…独歩はことばが下品なのです、そんなに疑うなら助けてあげませんのですよ」
独歩「ケッ…鼻っから助けてもらうつもりも無ぇよ」
女の子「じゃあそうすればいいのです、ハダカのまま雛身沢をウロウロして捕まっちゃえばいいのです」
独歩「馬鹿言うなや、考えれば何か良い手が見つかるだろうよ」
女の子「じゃあ何か良い手はいつ見つかりますですか?早くしないとけいさつが来るのですよ?」
独歩「………それは困る……」

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 09:25:32.57 ID:whfOmOQR0

女の子「今の独歩にはハダカのまま雛見沢をウロウロして捕まる未来しか無いのです、僕なら独歩の未来を変えられる一手を知っているのです」
独歩「………話だけ聞こうか、その一手の内容は何なんだ」
女の子「僕のおうちで独歩を匿ってあげるのです、その代わりに、独歩には僕を守ってもらう用心棒になってもらうのです」
独歩「……何を言っているのか全くわかりゃし無ぇ」
女の子「詳しい話は僕のおうちで説明するのです、とりあえずぼくのおうちに来るのです」
独歩「……………」
女の子「……早くしないと、夜道で幼女に何かしようとしている裸体姿を警察に発見されるわよ」
独歩「……それは困る」

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 09:35:50.75 ID:whfOmOQR0

10分後――梨花ちゃんハウス

独歩「…随分と準備万端なんだな、俺の身体サイズにピッタリの服が用意して有るとは」
女の子「にぱー」
独歩「……おめぇ、名前は?
梨花「古手梨花といいますです、学校では梨花ちゃんと呼ばれてますです」
独歩「梨花か…、…借りを作ったな梨花、この借りは必ず返すぜ、それじゃアバ」
梨花「服を着れたからといって捕まらない保障は無いのですよ、もう独歩は気軽に外を出歩けないのです」

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 09:45:37.20 ID:whfOmOQR0

梨花「独歩が犯した罪は独歩が思っている以上に大きく膨らんでいます」
独歩「…お、おかしな事言うなや。たかがケンカでそんなに切羽詰まらなけりゃならねぇのかよッッ!?」
梨花「…みぃ、警察は独歩が園崎組の構成員だと思い込んでいます」
独歩「……その園崎組ってのはなんだ?自治会か何かの通称か?」
梨花「雛見沢周辺を取り仕切るヤクザなのです、独歩が間違えられるのも無理は無いのです」
独歩「………まぁ、否定はしネェよ……」

201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 09:57:42.46 ID:whfOmOQR0

梨花「おまけに、富竹は独歩が手加減しないで打ち込んだおかげで重症の病院送りになっています」
独歩「…あの野郎、富竹って野郎だったのか……一発で終ぃとは大した野郎だぜ……」
梨花「………話を続けますです、独歩は逃走の時にスッポンポンで逃げ回りましたですね?」
独歩「…ケッ…、……全裸じゃ無ぇ…、…ちゃんとパンツは履いてたぜ……」
梨花「警察は独歩の事を、ハイになって服を脱ぎ捨てた薬物依存の園崎組構成員がケンカで人をボコボコにして雛見沢に逃げ込み、園崎本家に匿われていると考えています」
独歩「……ッッッ!!!……オイッッ、無茶苦茶じゃねぇかッッ!!!」

205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/26(火) 10:04:52.00 ID:whfOmOQR0

梨花「警察は以前から園崎組を薬物関連で疑っていました、今回の独歩の行動はそれを裏付ける証拠として、警察は雛見沢に逃げ込んだ独歩をなんとしてでも捕まえたいと思っています」
独歩「……………」
梨花「独歩はしばらく……ここに身を隠した方が懸命なのです」
独歩「………これはオメェの憶測じゃ無ぇんだろうな」
梨花「はい、本当の事なのですよ」

413 名前:保守感謝感激ノ為射精[] 投稿日:2008/08/27(水) 01:10:16.77 ID:lm91HbTn0

数時間前――エンジェルモート入り口

バイトA「…?……なにか外が騒がしくない?」
バイトB「店長、何か外で騒いでる人が居るんですけど…」
エンジェルモート店長「…えぇ?………ほんとだ、ちょっと行ってくる、詩音ちゃんフロア頼んだよ」
詩音「はいわかりましたー」

417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 01:16:13.11 ID:lm91HbTn0

数分後――

バイトA「おかえりなさい店長、……店長大丈夫ですか、顔色悪いですよ?……何かあったんですか?」
エンジェルモート店長「…いやいや、なんでもないよ。お店の下で酔っ払い同士がケンカしてて騒ぎになってただけだよ、ははは……」
バイトB「……ど、どうしたんですかその大きな鞄……どこから持ってきたんですか…、……持ちましょうか…?」
エンジェルモート店長「い、いやいや大丈夫ッッ!!自分で持てるから大丈夫ッッッ!!!」
詩音「………?」

420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 01:23:39.41 ID:lm91HbTn0

数分後――エンジェルモート休憩室

詩音「………ふぅ、…今日はいろいろあって……疲れちゃいました………」
詩音「お姉にも電話しておかないと……鬼婆のバイク壊れちゃったって……」
詩音「……………」
詩音「………あともう少し………」
詩音「……がんばれ詩音……まけるな詩音………」
ギィィ、ドシャァァンッッッ!!!

422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 01:29:53.60 ID:lm91HbTn0

詩音「ひぃッッ……!…びっくりしたッ…!!」
詩音「…ロッカーから……鞄が……」
詩音「…大きな鞄………、重たいッ………忘れ物…?」
詩音「…手帳が入ってる、持ち主の名前でも載ってれば良いんですけど………あ、あった」

  「 愚 地 独 歩 」

427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 01:36:58.15 ID:lm91HbTn0

詩音「これ独歩さんの忘れ物じゃないですか…!」
詩音「…あの人、こんな重たい荷物持ち歩いていたの…?…一体、何者なの?」
詩音「お財布に名刺でも入っていれば電話を掛けられるんですけど………あったあった…」
詩音「…えっとなになに…?……?………神…心会……館長………?」

437 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 01:46:27.16 ID:lm91HbTn0

同時――雛見沢村ダム建設現場跡地
ザクッ…、シャクッ…、ザクッ…ザキッ。…ボトッ

「…はぁ…はぁ…はぁ…」
「…ッ……これで……良しッ…」
「……あとはコイツを埋めて………あぁ駄目だ、……まだ問題が山済みだ……」
「……アイツさえ………アイツさえ居なければッッッ……!!!!」
「…もう少しで……もう少しで全部解決するのにッッッ……!!!!」

442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 01:52:31.59 ID:lm91HbTn0

数時間後――梨花ちゃんハウス

独歩「……で?オイラが警察にひでぇ扱いされてるって事はよぅく分かった。大人しくおめぇのいう事に耳を貸そうじゃねぇか」
梨花「ありがとうなのですよ、嬉しいのです!!」
独歩「…それはまぁいい、おめぇさっき、オイラに用心棒だかスケトウダラだとかになって欲しいとか言ってたなぁ?」
梨花「はい、独歩がいれば安心なのです」

446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 02:00:08.31 ID:lm91HbTn0

独歩「…で、オイラはオメェを誰から護りゃぁいいんだい?クラスのいじめっ子かい?それともどっかの原始人かい?」
梨花「……みぃ、言っても独歩は信じないのですよ」
独歩「いまさらなぁに言ってやがんだ、ション便臭ぇ餓鬼のママゴトに付き合ってやるって言ってんだよぅ、つべこべ言わずに言ってみろや」
梨花「………みぃ、……それじゃあ言うのです、………僕は近い内に殺されるのです」

456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 02:10:48.61 ID:lm91HbTn0

独歩「ほぅ殺されるのか、そいつぁ難儀なハナシだなぁオイ」
梨花「………みぃ、…全然信じてないのです……」
独歩「いやぁオイラは信じてるぜ?ん?お譲ちゃんよぅ、で、誰にいつ殺されちまうんだい?ん?オッチャンに言ってみな、ん?」
梨花「………誰かはわからないのです………けど、一週間以内には……」
独歩「がっははッッ、あと一週間で死んじまうたぁッッ、こいつは急な話だなぁがっはっははッッッ!!!」

471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 02:20:47.17 ID:lm91HbTn0

梨花「………みぃ、…ひどいのです、…僕は真面目な話をしているのですよ」
独歩「あぁ悪ィ悪ィ、…あんまりにも突飛押しも無ぇ話でよ、つい……ふふふっ」
梨花「……………」
独歩「…まぁそんなにスネんじゃねぇよ、…どっちみちオイラはここでしばらく缶詰にしてもらわねぇとならねぇ。
もし譲ちゃんの言っている事が本当ならオイラがバッチリ護ってやらぁ」
梨花「………みぃ、…約束なのですよ……?」
独歩「あぁ、男と男の約束だ、ほらっ指きりだ」
梨花「………みぃ」

488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 02:29:06.18 ID:lm91HbTn0

グゥゥゥ〜………
梨花「…みぃ、独歩はお腹がすいたのですか?」
独歩「走りっぱなしだったからなぁ、ハラ減ったぁ」
梨花「僕もお腹がすいたのです、ちょっと待って下さいなのです。僕がなにか作るのですよ」
独歩「おぉ、悪ぃな譲ちゃん」
タタタッ…

独歩「……ふふふ、…男の跡継ぎばっかり考えてたが……女の子も悪ィもんじゃねぇな、
   かわいいもんじゃねぇか…夏恵に話してみるか…」

502 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 02:39:47.07 ID:lm91HbTn0

数分後――

梨花・独歩「いただきますッッッッ!!!!!」
ムシャッ、モシャッ、ガツガツッ、ムニュゥ、エロォッ、ゴクンッ………

梨花・独歩「ご馳走様ッッッ!!!!」

独歩「ゲフゥッ……あぁ喰った喰ったぁ…」
梨花「ケプッ……食った食ったなのです…」

523 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 02:48:21.46 ID:lm91HbTn0

独歩「……ところでオメェ、家族はどうした?…こんなプレハブ小屋みてぇなところで一人暮らしな訳も無ぇだろう」
梨花「……………」
独歩「………あぁ、……悪ィ…すまねぇ……」
梨花「………沙都子は……、…沙都子はきっと帰ってこれますです……きっと………」
独歩「…………沙都子…って……誰だ?」
梨花「………そのうち分かるのです、今日はもう寝るのです」

531 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 02:57:51.97 ID:lm91HbTn0

翌日午前6時00分――梨花ちゃんハウス

梨花「……みぃ………おはようなのです独歩………独歩…?」
梨花「……独歩がいないのですッッ……!!」
梨花「…独歩、…どこにいるのですか独歩……独歩ッッ!!」

539 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 03:02:28.46 ID:lm91HbTn0

同時――古手神社境内
ドヒュンッ、ドシュンッ、ドヒュンッ、ドシュンッ…
独歩「……破ッッ、破ッッッ、破ッッ、破ッッッ!!!!」
独歩「………続いて左貫手千本」

タタタッ……
梨花「何をしているのですか独歩ッッ、あれほど表に出てはいけないと言ったのにッッ!!」

554 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 03:12:12.66 ID:lm91HbTn0

独歩「よぅ譲ちゃん、おめぇ意外と早起きなんだな」
梨花「何をのん気なこと言っているのです独歩、どうして外に出ているのですかッッッ!?」
独歩「…いやぁよぅ、稽古に御誂え向きな神社が目の前にあったからよぅ、つい…」
梨花「つい…じゃないのですッッ!!…あぁもう、またそんな格好でウロウロして……」
独歩「………朝稽古といえば……裸だろうが………」

570 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 03:24:51.80 ID:lm91HbTn0

午前7時30分――梨花ちゃんハウス
梨花「いいですか独歩、僕が学校に行っている間に外に出たりしてはいけないのですよッッ!!?」
独歩「わかったよ、ったく……そんなにカリカリすんなってんだよ」
梨花「独歩は警戒心が無さ過ぎるのです、自分が警察に追われているという事を自覚して下さいなのですッッ!!」
独歩「あ〜、わかったわかった…ほらガキはさっさと学校に行った行ったぁ」
梨花「………みWぃ〜〜ッッ……!!!」

578 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 03:30:56.61 ID:lm91HbTn0

梨花「絶対なのですよ!?約束なのですよ!?独歩が捕まって困るのは独歩だけじゃないのですよッッッ!?」
独歩「あぁあぁ、耳にタコが出来ちまうくらい重々承知したぜ。だから安心して学校でもどこで行ってこいや」
梨花「……………」

バタンッ
独歩「……さて、醤油の瓶があったな………、…オモテで瓶切りでもするかぁ」

583 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 03:42:34.11 ID:lm91HbTn0

午前10時――雛見沢分校

レナ「…沙都子ちゃん、……今日も学校来ないね……」
魅音「……うん…」
圭一「…………」
詩音「…………」
梨花「…………」
レナ「………そういえば…、昨日すごい数のパトカーが村中をウロウロしてたんだけど……なんだったのかな…かな?」

585 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 03:44:14.40 ID:lm91HbTn0

圭一「……ッッ!!……レナ、それ昨日のいつ頃だよ!!」
レナ「…えっ!?……確か、…夕方頃には見かけたと思うけど……」
詩音「……お姉…何か知っていますか?」
魅音「…うん、詳しくは知らないけど、興ノ宮で事件を起した犯人が雛見沢へ逃げてきたんだって……。たぶん、その影響だと思う…」
詩音「…今朝もパトカーがウロウロしてましたね、って事は、犯人はまだ捕まっていないんでしょうね…」
圭一「………そうか……そうなのか」
魅音「……………」
梨花「……………」

598 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 03:56:16.06 ID:lm91HbTn0

同時――古手神社境内
ヒュッ…ヒュッン…ヒュッ…ヒュッン…

独歩「シェイッ、シェイッ、シェイッ、シェイッッッッ!!!!」

女「うふふふふ……精が出ますわね愚…フグゥッッ!!!」


独歩「あぁぁ…!!…悪ィッッ!!!寸止め失敗しちまったぁぁッッッ……!!!」

609 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 04:04:51.95 ID:lm91HbTn0

女「…ぐはぁッ…うぅ…うぅぅぅううぅッッ……!!!」
独歩「だ、大丈夫かよネエチャン、左上段突きだったよなぁ…!?おい大丈夫かよぉ」
女「…だ……だいじょう…ぶ……うふ…ふ……ぅ…………」
独歩「……ネエチャン…?……おいしっかりしろ、ネエチャン…!?」
女「……………」


独歩「ネエチャァァーーーンッッッッ!!!!!!」

616 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 04:16:56.82 ID:lm91HbTn0

正午――雛見沢分校

圭一「…………レナ、………そのから揚げ貰っていいか……?」
レナ「………うん」
詩音「……………」
梨花「……………」
魅音「……………」

623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 04:26:11.44 ID:lm91HbTn0

魅音「…………ア、アルェー?…き、今日の梨花ちゃんのお弁当珍しいねぇ、おじさん驚いちゃったよぉーッッ!!…………」
レナ「…そ、そういえばそうだね、………随分とたんぱく質が多い献立だね」
梨花「みぃ、…昨日の晩御飯の残り物なのですよ」
魅音「あれ?でも梨花ちゃんって今一人で生活して……………ごめん」
一同「………………」

637 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 04:36:46.12 ID:lm91HbTn0

魅音「…………沙都子……無事かな…」

ガタンッッッ!!!!バァンッッッ!!!!
圭一「無事な訳無いだろッッッ!!!!お前なに危機感の無い事言ってんだよッッッ!!!」
魅音「………ッッ!!?…ごめん…!!!」
圭一「お前忘れたのかよッッ!!?この前の沙都子の姿を忘れたのかよッッッ!!!!
   もう限界だったじゃねぇかッッッ、ガリガリに痩せちまって、いきなり泣き出して、もう限界だったじゃねぇかッッ!!!
   何が『無事かな』だよッッ、無事じゃないに決まってんだろッッッ!!!!!!!」

640 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 04:39:08.65 ID:lm91HbTn0

魅音「……ひっ………ご…ごめん圭ちゃん、…あ、あたし……ご、ごめ……」
レナ「落ち着いて圭一君、怒鳴ったって事態は何も解決しないよ」
詩音「お姉、今の言葉はどう考えても失言です」
魅音「……ご…ごめん……ほんと…ごめ……みんな…」
詩音「お姉、アンタ本当に沙都子の事心配してるんですか?心配しているのなら何故そんな軽率な言葉が出てくるのか、ありえない、そんな軽率ありえない
北条家だからどうでもいいの?沙都子は北条家だからどうでもいいの?悟史くんの事もそう思ってたの?ありえない、危機感が無さ過ぎる、いつまでも平々凡々としやがって、そんなだからアンタは私たちを止めることなど出来や」
レナ「詩ぃちゃんも黙ってッッ、お前らみんなうるさいんだよッッッ!!!!!!」

651 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 04:50:26.17 ID:lm91HbTn0

同時――古手神社境内

女「……ん」
独歩「…お、気がついたかいネエチャン。良かった良かった、オイラ安心したぜぇ」
女「……ここは………?」
独歩「…ココはぁ、…アレだよ、どっかよくわかんねぇけど神社だぜ。
   びっくりしたぜネエチャン、あんたオイラの真後ろでいきなり驚かせるじゃねぇか」

656 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 04:59:53.62 ID:lm91HbTn0

女「そう…それはごめ……痛ッ!」
独歩「……申しわけ無ぇ、…その、驚いた拍子にこう……反射的に……ほんと軽く当たっただけなんだぜ…?」
女「……………」
独歩「……ほんとすまねぇ、もしかしたら口内炎でも出来ちまうかもしれねぇ……」
女「……………」

659 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 05:10:36.22 ID:lm91HbTn0

独歩「そいえば、…ネエチャンはなんか用事があってここへ来たのかい?」
女「……私は……えっと……思い出せない……」
独歩「…脳震盪で記憶が飛んじまったのかもしれねぇ……スマン」
女「……何か…何か大事な要件が……………あぁ」
グラッ…

独歩「お、おい大丈夫かネエチャンッッ、ちょっと横になっとけ、なぁッッ!!?」

662 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 05:19:45.33 ID:lm91HbTn0

独歩「……こりゃ脳震盪起してるに違ぇねぇ、今救急車呼ぶからよぅ」
女「………いいえ、…結構、歩いて帰れるから………」
独歩「…そんな事言ったってヨゥ、脳震盪ってのは素人には中々どうして危ねぇも」
女「…貴方より私のほうがこういうのには詳しいのよ、放っておいてちょうだいッッ……!!」
独歩「そう突っ跳ねんなよネーチャンよぅ、ほんとに危ねぇんだ」
女「…触らないでッッ……!!………貴方……なにか凄い嫌な感じがするのッッ………近くに居たくないのッッ………!!!」

665 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 05:32:52.03 ID:lm91HbTn0

独歩「………ケッ…、…あぁそうかいそうかい、せっかく人が親切心で介抱してやってるっていうのによぅ……もう知らねぇよッッ!!!」
女「……貴方…本当に嫌な感じの人ね……大体…なんで裸なのよ………さようなら」
コッ…コッ…コッ…コッ…………

独歩「……あの女…、あんだけ脳ミソグラついちまってんだ…記憶の一つや二つ飛んじまってるぜ…?」

669 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 05:41:06.79 ID:lm91HbTn0

午後3時00分――梨花ちゃんハウス

梨花「ただいま帰りましたのです」
独歩「よぅ譲ちゃん、早いじゃねぇか」
梨花「……みぃ、………独歩はちゃんと言い付けを守りましたか?」
独歩「あぁ守ったぜッ、一歩も外に出て無ぇぜッッ!!?」
梨花「……………」

672 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 05:53:12.20 ID:lm91HbTn0

午後3時15分――

独歩「……だってよぅ、…しょうが無ぇじゃねぇかよぅ……、外で稽古したかったんだからよぅ………」
梨花「全然しょうがなく無いのですッッ、なんでそんなに自分から危ない橋を渡りたがるのですかッ!?」
独歩「…そりゃオメェ、…アレだよホラッ…、……武道家て奴ぁ危険を求めて生きてるんでぇ……」
梨花「…全然説明になっていないのですよ、……独歩には表を走るパトカーと警官が見えないのですか、あの人達は独歩を探しているのですよ?これ以上、僕を心配させないでほしいのです」
独歩「………スマン」

675 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 06:04:31.79 ID:lm91HbTn0

ピンポ〜ン、コンコンコンッ
魅音「…梨花ちゃん、いる?…おじさんだよ」

独歩「おっ?…なんでぇ、さっそく用心棒の出番かい?」
梨花「違うのです、魅音は友達なのです。独歩は押入れの中にでも隠れてて下さい」
独歩「……おぅおめぇ、随分とオイラの扱いが酷ぇんじゃねぇか…?」
梨花「いろいろと面倒臭いのです、早く隠れるのですよ」
独歩「………オウよ」

679 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 06:11:00.65 ID:lm91HbTn0

魅音「…今日はその……ごめんね、私が無神経なばっかりに…」
梨花「…魅音は魅音なりに頑張っているのです、けれど今日は他の部活メンバーと少し空気が違っていただけなのですよ、僕は全然気にしていないのです」
魅音「…うん、…ありがとう梨花ちゃん…………どうしてあげたら良いんだろうね、…沙都子」
梨花「……………全部……全部あの叔父が悪いのですよ………」

682 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 06:17:21.10 ID:lm91HbTn0

梨花ちゃんハウス・押入れ――

独歩「(…まぁ何だ、年頃の小娘たちの話をコソコソ聞くのは良く無ぇよな)」
独歩「(………寝るか)」
独歩「……………」
独歩「………zzzZ Z Z…… 」

686 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 06:24:08.92 ID:lm91HbTn0

魅音「…今日の昼休みの時に感じたんだけど、……これはあくまで私が感じた事だよ、…たぶん間違った事なんだと思うんだけどさ……」
梨花「…みぃ、話して欲しいのです」
魅音「…何て言うか、…私が言うのも変なんだけどさ、……なんて言うかその……みんな変になってないかな、って思ったの…」
梨花「………みぃ」
魅音「…友達をこういう風に言いたくは無いんだけどさ、……なんかこう、…みんな変わっちゃったって言うかさ…、もちろん、沙都子の事も関係してるんだろうけど………」

687 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 06:30:17.71 ID:lm91HbTn0

魅音「………みんな…大丈夫かな……おかしな事したりしないよね…?」
梨花「…みぃ、…おかしな事とは………どんな事ですか?」
魅音「……たとえばその……叔父を……、…ううん、なんでもない…やめよう、こんな話」
梨花「…………大丈夫なのですよ魅ぃ……、部活メンバーは仲間なのです。僕は仲間を信じるのです」
魅音「……梨花ちゃん…」

「ゴゴゴゴゴッッッ………ズズズズッッ……ゴゴゴゴゴッッッ………ズズズズッッ……」

魅音「…えっ、何?…何の音…?」

690 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 06:36:45.36 ID:lm91HbTn0

「ゴゴゴゴゴッッッ………ズズズズッッ……ゴゴゴゴゴッッッ………ズズズズッッ……」

梨花「…………なんでもないのです、気にしなくていいのです」
魅音「……な、なんでもないって……、…何の音なの…?…すごい音……」
「ゴゴゴゴゴッッッ………ズズズズッッ……ゴゴゴゴゴッッッ………ズズズズッッ……」

梨花「………気にする事無いのですよ、にぱー」
魅音「………………」

ガバッ
「勇次郎ォォオオォオ雄雄ォォォッッッッ!!!!!!!」
バリィィィッッッッッ!!!!!!!

魅音「ッッ!!!!!ヒィィイィィィイッッッ!!!!!」

693 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/27(水) 06:40:36.92 ID:lm91HbTn0

魅音「ひぃぃッッ!!お、お…押入れから人がぁッッッ……!!!……な、なにッ…、誰なのッ、梨花ちゃん誰なのこの人ッッッ!!!!」
梨花「…………………」

独歩「……なんだ、夢かよぉ………。…おぅッッ、詩音ちゃんじゃねぇかッッ!!!」
二コッッッ!!!!

魅音「ひぃっ………バケモノォォォオッッッ!!!!!」
独歩「テ、テメェこの野郎ッッッ!!!」

梨花「……………はぁ」

937 名前:保守感謝感激ノ為尻穴汁噴射[] 投稿日:2008/08/28(木) 01:38:24.74 ID:8LKQ6yNM0

午後4時30分――雛見沢ダム建設現場跡地

「…ごめんね圭一くん、私の家の問題なのに……こんな事に付き合わせちゃって…」
圭一「…気にするなよ、俺たちは仲間じゃねぇか……レナ一人に辛い思いはさせないぜ」
レナ「………ありがとう」
ガララッ…

947 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 01:50:51.76 ID:8LKQ6yNM0

圭一「やっぱり、…結構エグイいモンだな……」
レナ「…魚を捌いたりお肉を切るのとそんなに変わらなかったよ、…圭一君も無理して手伝ってくれなくても良かったのに…」
圭一「…これくらいしか…、俺にできる事なんてないだろう…?」
レナ「……そんな事ないよ、…まだまだやらなきゃいけないことは山ほどあるし……」
圭一「……………」

955 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 01:59:57.38 ID:8LKQ6yNM0

圭一「…それにしても、詩音のやつはまだ来ないのかよ、あいつ何やってんだよッッ…!」
レナ「詩ぃちゃん大丈夫かな…、沙都子ちゃんの事でだいぶ思いつめてるみたいだけど……」
圭一「…警察もウロウロしてるからな…、…あんまり下手な事されても困るぜ…」
レナ「……うん、沙都子ちゃんを助ける時も三人で慎重に行動しないといけないしね……、気をつけてもらわないと…」
圭一「…あぁそうだな、…こいつを殺った時と同じように…、…3人でッ……」

960 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 02:09:24.79 ID:8LKQ6yNM0

同時――梨花ちゃんハウス

梨花「……魅ぃ、落ち着きましたですか」
魅音「………うん、なんとか………あの、すいませんでした、初対面の人にいきなり失礼な事言ってしまって…」
独歩「…いやぁ、俺は全然気にして無ぇぜ?……いやぁ、おめぇ本当に詩音ちゃんとソックリなんだな、頭の下げ方までおんなじだぜ?」
梨花「…魅ぃ、さっき説明した通りなのです、昨日魅ぃに大迷惑を掛けたのはこの男なのです」
独歩「いやぁ面目無ぇ、巷でウワサの逃亡犯ってのは俺らしぃんだ」
魅音「…はぁ……(確かにウチの組員と間違えるな)」

962 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 02:20:58.63 ID:8LKQ6yNM0

独歩「………で、要〜するにだ、…テメェ等のお友達がタチの悪ィ保護者に虐待を受けてるってハナシなんだろぅ?」
梨花「……レディーの話を立ち聞きする事は良い事ではないのですよ独歩」
独歩「…人聞きの悪ィ事言うんじゃ無ェよ、目ェ瞑ってても耳まで閉じれやしねェんだよ。
…まぁこっから先の話は全く記憶に無ェんだがよ」
魅音「…独歩さんは何か良い解決方法、持ってたりしませんか?」
独歩「……………」

963 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 02:25:56.22 ID:8LKQ6yNM0

独歩「…ネエチャン、………ケンカが強ェってどういう意味かわかるかい?」
魅音「……ごめんなさい、全然わかりません」
梨花「…みぃ、…独歩のケンカ哲学は一般人には理解できないのですよ」
独歩「…ごちゃごちゃウルセェなァ、黙って聞けってんだよ、……要〜するにだな、ケンカが強ェって事はワガママで在り続けるって事でぃ。
   テメェのワガママをブチ通すために目の前の障害をボコボコにぶちのめす、…ケンカなんてモンは全部が全部コイツに起因しやがる」

976 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 02:36:18.14 ID:8LKQ6yNM0

独歩「ワガママで在り続けるってェ事はテメェの思い通りに物事を無理やりに運んじまうってェ事だ、わかるかい譲ちゃん?」
梨花「…………みぃ、確かに独歩はケンカも強くてワガママなのです」
独歩「………ハナシを続けるぜぃ、…思い通りに物事を運んじまうってェ事はテメェの好きな様に、都合の良い様に物事を動かせるって意味だ、言い換えりゃ自由って事だろうよ」
魅音「……………」

991 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 02:45:17.81 ID:8LKQ6yNM0

独歩「……つまりだぜぇ、…地上最強の生物っちゅう野郎はこの世で最も自由な野郎って事だよ、
   誰がナニを言おうと止められ無ぇ、警察だろうが、軍隊だろうが、ソイツ等よりも強ぇんだからドコのダレにもソイツの自由を奪えやし無ェ、
   ………ケンカが強ェって事を突き詰めちまえばこういう事になる」
梨花「………みぃ、子供の僕らには良くわからないのですよ……」
独歩「…オメェ等のダチしごいてる奴ァ暴力でダチを縛りつけていやがらぁ、ぶっちゃけ暴力もケンカも変わりぁしねェよ、
   人間ぶっ壊す事に変わり無ぇし何より負けちまう奴が悪ィ」
魅音「…そんな無茶苦茶な……、…沙都子はまだ小さな女の子なのに………」

15 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 02:55:53.29 ID:uHDaqAs0

独歩「暴力に屈しちまった事には変わりねぇ、言い換えりゃケンカに負けた、だ。ヤロウのワガママを貫かせちまってやがるんだよ」
梨花「……沙都子はどうすればいいのですか…?」
独歩「単純なハナシよ、テメェの叔父に勝ちゃ良いんだろうよ」
魅音「何を馬鹿な事言ってるのッッ!?差都子が叔父に」
独歩「勝てる訳ァ無ぇだろうよ、…千歩譲ろうが勝てる訳無ぇ」
梨花「…じゃあどうすればッッ…!!」

24 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 03:05:52.69 ID:uHDaqAs0

独歩「……ひとつ聞ぃときてぇんだがよ、オメェらの望んでる勝利条件ってのはなんなん
でぇ」
魅音「……勝利…条件……?」
独歩「要〜するに、オメェらは叔父のヤロウをどうしたいってハナシだよぅ。ぶちのめしてぇのか、それともぶち殺してぇのか」
梨花「……僕たちは…、…沙都子を救い出したいだけなのです…。…もちろん叔父には居無くなって欲しい…、
……けれど、…それによって誰かが傷を負ってしまうような事は嫌なのです…」
独歩「誰かが傷を負うってぇ意味はよぅ、どっかの誰かさんがヤロウを消しちまったが為に何かしら心だの身体だのに怪我しちまうって意味かい?」
梨花「…そう考えてもらって構わないのです」

27 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 03:16:29.72 ID:uHDaqAs0

独歩「…叔父のヤロウには居なくなってもらいてぇ、しかし誰も傷つけたく無ぇ…か」

スクッ…

梨花「…どうしたのですか独歩、…トイレなのですか?」
独歩「……あぁ、ちょっと散歩してくらぁ」
梨花「……なッ、何を言っているのですか独歩ッッッ!!!表に出るだけならまだしも、散歩だな」
ヒュッ ポシュンッッッ………

独歩「…悪ィな、譲ちゃん……」
とすんッ…

39 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 03:26:30.19 ID:uHDaqAs0

魅音「…え?…なに、…どうしたの梨花ちゃ」
ヒュンッ ポシュッッッ………トサァッ

独歩「…痛くは無ぇだろうよ…、極力手加減したからよぅ……」
独歩「…二人ともしばらくオネンネしててくれや、俺は遊びに行かせて貰うぜ」
独歩「………こぉんな面白ぇハナシに首突っ込まねぇでいられるかってんだッッッ………!!!」

41 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 03:37:14.15 ID:uHDaqAs0

午後4時45分――古手神社境内

独歩「…さぁて、どっから探せば良いんでぇ…?………おやぁ、さっそくのお出ましかぃ?」
警官A「…お、おい、こいつソックリだぞ…!」
警官B「…ちょ、ちょっとそこのアンタ…、…話聞かせてもらっていいか…?」
独歩「……あぁいいぜッ………、どっからでもかかってきなッッッッ!!!!!」

48 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 03:49:40.80 ID:uHDaqAs0

(足先ッッッ!!!)
ヒュン…   ザキィィィィッッッ!!!!!
ドシャァン……!!

警官B「…ヒッ、ヒィィィィ…!!バケモノォォッッ……!!!」
カチャカチャ……ザッッッ…

独歩「…ホゥ…ピストル構えるかい……?…イイねぇ、楽しいじゃねェかッッッ…!!!」
バシュンンッッッ…!!!!!

51 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 04:01:11.31 ID:uHDaqAs0

独歩「悪ィな兄ちゃん、車借りてくぜ?」
警官B「………ぅ………ぁ…」
独歩「……む………」
独歩「……………」
独歩「……こいつも借りていくか」

53 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 04:13:58.72 ID:uHDaqAs0

午後5時00分

独歩「……ちっちぇえ村だからすぐに見つかると思ったのによぅ、なかなか見つからねェよオイ」
独歩「パトカーだと長ぇ間乗ってると他のオマワリにバレちまうしよう……地図見ても苗字しか載って無ぇしよぅ、……沙都子ちゃんちだよなぁ?」
独歩「…だれ沙都子ちゃんだよぉ、苗字まで聞いとくンだったぜぇ………」
独歩「…あぁマイッタなぁオイ…………んん?」

54 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 04:26:39.77 ID:uHDaqAs0

パッパーッッ、パッパパーッッ!!!!

詩音「……?…何…、パトカー…?」
独歩「詩音ちゃんじゃねェかオイッ、昨日はアリガトよぅッッッ!!!」
詩音「ど、独歩さんっ!?どうしたんですか、パトカーなんて運転してッッッ!?」
独歩「いやぁなんか貸してもらってよぅ、おいらァ今人探してんだよぅ沙都子って子の家ぁドコでぃ?」
詩音「………沙都子の…………沙都子の家に何か用事があるんですか…?」

56 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 04:38:31.75 ID:uHDaqAs0

独歩「なぁにちょっと野暮用よぅ、どっかの高慢ちきなお嬢様が困ってたんでお手伝いしてやろぉかと思ってよう」
詩音「……………」
独歩「…その素振りじゃぁ知ってるみてぇだな、良かったら教えてくれねェかい?」
詩音「……………」
独歩「そんな深読みすんなや、大した用じゃ無ぇよ」
詩音「……………この道を真っ直ぐ行って少し開けた処があります、…そこが沙都子の家です」

59 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 04:49:57.84 ID:uHDaqAs0

独歩「そうかいアリガトよ助かったぜ、……あともう一ついいかい?詩音ちゃんの通ってる学校に詩音ちゃんと同い年くらいの華奢なボウヤはいるかい?」
詩音「…えと、…たぶん前原圭一って子だと思うんですけど………何か…?」
独歩「…ほぅ…そうかい…、…いやぁ別に意味なんて無ぇんだけどよぅ、アリガトよ助かったぜィ、それじゃァな」
詩音「…………あの……独歩さん、……………いえ……館長ッッ……!!」
独歩「お……………」

60 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 05:00:49.38 ID:uHDaqAs0

独歩「………知ってたのかぃ、詩音ちゃん…?」
詩音「…………沙都子のこと……、…お願いします……!!!」
独歩「……………」
詩音「……お願いします……、お願いします……!!!」
独歩「…………詩音ちゃんがオイラになぁに期待してんだかワカンネェけどよう……」
詩音「………………」
独歩「………詩音ちゃんのダチを泣かせるような奴ァこのスーパー独歩ちゃんがバッチリぶちのめしてやるゼィッッッ!!!」
詩音「……ッッッ!!!…ありがとう御座いますッッ!!!」

64 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 05:10:33.48 ID:uHDaqAs0

ブロロォォォォン………

独歩「…ケッ…、…なぁにがスーパー独歩ちゃんだ、柄でも無ぇ事したぜッッ阿呆かおいらァッッ……恥ずかしいなぁオイ」

ガガッ ピーー……
「こちら本部こちら本部 第6車両、定時連絡が抜けている 定時連絡をされたし、繰り返す 定時連絡をされたし 」
独歩「(…さぁて、…どぅすっかなぁ)」
「第6車両 応答せよ 定時連絡をされたし 定時連絡をされたし 」
独歩「……えぇ、…こちら第6車両 異常無し」

66 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 05:22:49.62 ID:uHDaqAs0

「…………第6車両 運転手の氏名を繰り返せ 氏名を繰り返せ」
独歩「………………本……」
「第6車両 どうした 応答せよ」
独歩「……………………本部……以蔵……」
「第6車両現在位置を伝えろ 繰り返す 現在位置を伝える」
独歩「…………………」

バッキィィィィンッッッ!!!!
独歩「馬鹿ヤロウッッッ、答えられるかンなモンよぅッッッ!!!!」

71 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 05:32:18.95 ID:uHDaqAs0

5時30分――北条家前

独歩「ッたくヨゥ、歩いたら道に迷っちまったぜェ…」
独歩「…でもあれ以上乗ってたら見つかっちまうだろうしなぁ、…車貸りたのもバレちまってるだろうしよぅ」
独歩「………まぁいいか」

「こんダズラがぁッッッ、さっさとせんとナマスぞコラァァッッッッッ!!!!!」

独歩「…行きてェトコロには着いたみてェだしよぅ」

74 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 05:42:57.74 ID:uHDaqAs0

ピンポーン ピンポーンピンポーン

男「沙都子ォ、さっさと出んかいぁッッ!!!」
…ガラガラァ………
少女「…どちらさ……ヒィィィッッ……!!!」
独歩「…………よぅ、………おめぇが沙都子ちゃんかい…?」
沙都子「ひぃ、ヒィィィッッ…!……ご、ごめんなさいごめんなさいッッ!!!」
独歩「……酷ぇな…、…おめぇガリガリじゃねぇか……痣も酷ぇ…」

78 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 05:56:27.34 ID:uHDaqAs0

沙都子「や…やだ…怖い…怖いのやだ…!……助けて…たすけてにーにー…!!!」
独歩「……………」
沙都子「やだやだやだ……もう痛いのやだぁ…!…もうやだ……ぅあぁぁぁぁ…にーにー…!!」
独歩「…………それだけかい」
沙都子「…たすけてぇ…たすけてよ……にーにー……やだ…こわい……にーにー…にーにー…!!!」
独歩「……テメェは泣き喚く事しか出来無ぇのかって言ってんだよぅッッッ!!!」

80 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 06:07:31.78 ID:uHDaqAs0

独歩「テメェ…、俺が恐ェか…?あぁ恐ェだろうなぁ、テメェの叔父なんかよりよっぽど俺ぁ恐ぇぜ……。……だからどうしたぁッッッ!!!!」
沙都子「ひぃぃッッ…!!こわい…こわいぃィッッ……にーにー…にーにーぃッッ…!!」
独歩「…恐ェんだろう、…テメェは俺が恐ェんだろうッッ!!!…じゃあテメェの拳でぶちのめしてみたらどうでィ、テメェの力で恐ェもんを乗り越えたらどうでィッッ!!!
   沙都子ォッッッ!!!!」
沙都子「ひぃッ…!」

84 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 06:17:58.73 ID:uHDaqAs0

独歩「にーにーにーに言ってるみてぇだがよ、いつまでも兄貴に甘えられると思ってんじゃ無ぇよ、テメェが闘わ無ぇで誰が闘うってんでぃッッッ!?」
沙都子「…ひぃぃ…、…ひっぐ…!!」
独歩「……沙都子、…今テメェの後ろにテメェが恐ェ恐ェ言ってる叔父が居やがる……素っ頓狂な間抜け面したヤロウだなぁオイ」
沙都子「ひぃ…叔父さま…ごめんなさい叔父さま…!!!」
独歩「…謝る必要ぁ無ぇよ、おめぇは今から叔父をぶちのめすんだ。…おめぇの力でよぅ」

87 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 06:28:46.85 ID:uHDaqAs0

沙都子「…ひぃ…そ、そんな……無理ぃ………」
独歩「ビビッたら負けだぜ、今からケンカするってぇのにそんなんでどうすんでィ。
   …いいか沙都子、おめぇはたった今から愚地独歩の愛弟子だぜ、
   これはただのケンカじゃねぇ、テメェの精神がテメェ自身の精神を凌駕するかのケンカだぜ」
沙都子「…い、言ってる意味がわからない……私が叔父さまに勝てる訳……」
男「おんどりゃぁッッッ、何こんな処でコソコソしとんじゃぁッッッ!!!誰じゃソイツァぁッッッ!!!!」
沙都子「ひぃぃ…ごめんなさいっっ!!!!」

89 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 06:39:20.54 ID:uHDaqAs0

独歩「謝るんじゃねぇッッ!!!いいか沙都子、テメェ自身のケンカだ、いつまでも人に縋るんじゃねぇッッ、テメェが動か無ェとなにも解決しやしねぇッッッ!!!」
沙都子「……ッッ!!!!」
男「おんどりゃ、何をやっとンのじゃソイツが誰かと聞いとるんじゃぁッッ!!!」
独歩「いいか立ち向かえィッッ、闘えィッッ、打ち破りやがれぇィッッッ!!!!」

独歩「ブチのめしてやれいッッッッッ!!!!!!!!!」
ダッッッ

沙都子「わあぁぁぁぁッッッ!!!!!」

94 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 06:51:17.95 ID:uHDaqAs0

ぺチンッ、ぺチンッ、パチンッ……

沙都子「うわぁぁぁぁッッッ!!!」
男「お、おどりゃ何しとんじゃッッ…、このッッくそ餓鬼ッッッ!!!!」
バチィィィン…!!!
バッチィィィ…!!!
ベチィィィィン…!!!

沙都子「ひぃ、…ヒィグッ…ひぃぃぃぃッッ!!!」
独歩「ビビんじゃねぇィッッ、立ち向かえィッッ、ぶちのめせェェェィィッッ!!!!」
沙都子「…ひぃ…、…んわぁぁぁぁぁ!!!!」
ぺチンッ、パシンッ、ペチッ…

男「…ッッッ………、このダラズゥゥッッッ」

バッッチィィィンッッッッ!!!!!

96 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 07:02:29.73 ID:uHDaqAs0

バシンッ、バスンッ、ドスンッッッ!
男「おんどりゃ何さらしとんじゃクソガキがぁぁッッッ!!!ぶっ殺したらァァッッ!!!!」
バチンッ、バシンッ、ベチィッ、メチィィッッッ!!!!!
グググッ……ギュゥゥゥッッ!!!

沙都子「がぁぁッ……苦し… ぁがぁ……!!!」
男「[ピーーー]ェ糞ボケェッッ!!!!」


ヒュン……ベチィィィッッッッ!!!!

男「あっ……ぎゃぁぁっぁあッッッッッ!!!!」

100 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 07:13:13.50 ID:uHDaqAs0

男「おぁぁ腕が……腕がぁッ……!!!」

独歩「…よぅ譲ちゃん、………虫の息なトコロ悪ィけどよう……」
沙都子「…ゲホッ……ェグッ………ェウッ………!!」
独歩「い〜ぃケンカするじゃねェか、オイラ惚れ惚れしちまったぜェ。………譲ちゃんには悪ィけどよぅ、……こっからは選手交代でぃ」

102 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 07:24:28.58 ID:uHDaqAs0

のしっ、のしっ、のしっ…

独歩「…よぅ、テメェ随分とやりたい放題みてぇじゃねぇかオイ?」
男「…な、なんじゃ…なんなんじゃ我ェッッ、タダで済むと思っとんのかァァッッッ!!!?」
独歩「タダじゃぁ済ま無ェだろうよ、むしろタダで済ます気なんかありゃし無ェぜ。
   俺ぁテメェと徹底的にケンカしに着てんだ、何だったらどっちかがくたばるまで続けるぜぃ」

103 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 07:29:27.07 ID:uHDaqAs0

男「ッッッ!!!…このダラ」
ヒュ…パシィン

男「…ッッッ!!!!」
独歩「…あ〜ぁ、ベラベラ喋ってから舌噛んじまったなぁ」
男「……がぁぁッッッ!!!」
ガシッ
ヒュン…メチャァッッッッ…!

男「!!!!」
独歩「股おっ開いて組み付くたぁいい根性してるじゃねぇか、………潰れちまったかぃ?」
ドサァッ…
沙都子「……はぁ……はぁ……はぁ……」

106 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 07:40:48.21 ID:uHDaqAs0

独歩「……なんでぃ、もうへばっちまったかぃ?…早ぇなぁオイ」
ガシッ、むんずっ…

独歩「ほら立てや、まだまだ序盤だぜぃ……、…ケッ……今の俺とテメェの立ち居地、テメェが譲ちゃんにヤッた仕打ちとよぅく似てん」
男「くたばれやぁッッ!!!」
ブスリッッッ……!
沙都子「いやゃぁぁあ!!!!」

111 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 07:55:59.47 ID:uHDaqAs0

男「お…、おぉぁっ!?」
独歩「…ケッ…、…なぁに驚いていやがる、思ってたよりも刺さん無ぇってか?そりゃぁしっかり鍛えてるからよぅ………しかし刃物たぁ気付かなかったぜィ」
男「バ、バケモノじゃ………バケモノじゃコイツッ……!!!」
独歩「…テメェ随分とシツレイな事言ってくれるじゃねェか…、この程度でバケモノだぁ?………笑わせるゼィ」
独歩「そこまで言うんだったらしょうが無ぇな、特別にコイツを使わせてやらぁ」
ゴソゴソッ、ゴソゴソッ……スッ…

男「…ッッッ!!!…チャカやてッッ!!……お、おどりゃ気ぃでも狂っとんのかぁッッッ!!!!?!?」

120 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 08:09:07.76 ID:uHDaqAs0

独歩「ありがてェ世の中だよなぁオイ、親切な俺の追っかけやってる兄ちゃんがピストルくれたんだぜ」
独歩「けどよぅ、俺はピストルなんかにぁ興味無ぇんだよな、……だからコイツはテメェにやるよ」
ヒュ………ゴスン

男「……………」
独歩「テメェがそのオモチャをどう使おうと俺ァとやかく言ぁ無ぇぜ、テメェでテメェの脳天ぶち抜いても良し、俺を打ち抜いても良し
   ………尤も、テメェごときがピストル持ったって俺は本気なんて出さ無ぇけどよ」
男「…ッッ……嘗め腐りおってぇぇッッッ!!!!!」
ドンッドンッドンッドンッッッッ!!!!!

122 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 08:22:35.90 ID:uHDaqAs0

同時――警察車第6車両周辺

大石「なッ…、銃声ッッッ!!?」
鑑識A「自分も確かに聞きましたッッ!!」
捜査員A「4発ですッ、4発です大石警部ッッ!!!」
警官B「音の方向から……あの方向には北条家があります!」
大石「おい熊ちゃん、周辺に居るウチの全車両に無線入れろッッ!!大至急だッッッ!!!!」

124 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 08:37:27.80 ID:uHDaqAs0

シュウゥゥ………
男「…………なっ」
独歩「…不思議だねぇ、確かにブチかましたはずなのにねぇ………当たらないねぇ…!!」
沙都子「……………」
男「…クッ…!!!」
ドンッ!!!

スッ、ススッ…
独歩「…学習能力の無ぇヤロウだな、機関銃でもなんでも持って来いやッッッ!!!!」

128 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 08:49:02.35 ID:uHDaqAs0

ガラガラッッ!!!
大石「警察だッッ、なんだ今の銃声はッッ!?」
男「…!!!なッ…!!?」
独歩「……………、おうおうおうオマワリさんよぅ、助けてくれよぅッッ!!このおっかネェおっさんが俺をぶっ殺そうとするんだぜぇッッッ!!!!」
大石「…お、お前ッッ…、おいコイツだコイ」
独歩「んな事よりあのおっかネェ奴を捕まえてくれよぅッッ、アンタ目ェフシアナかぃ!?銃だぜ!?アイツぁ銃持ってるんだぜッッッ!!?」
大石「ッッッ!!!…確保だぁッッ、北条鉄平を現行犯で確保しろォォッッッ!!!!」
鉄平「!!なッ!!!オイ待てや!!!違うわいッッ!!!!」
独歩「いいや違く無ぇ、オイラの腹にぶっさり刺さってるコイツを見てくれぃ。コイツはあのおっかねぇヤロウにやられたんだゼィ」

133 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 09:01:57.49 ID:uHDaqAs0

午後6時15分――北条家前

梨花「みぃぃーーー、沙都子ォッッッーー!!!」
沙都子「梨花ッ…!魅音さんもッッ!!」

魅音「沙都子、大丈夫!?」
梨花「…みぃ、酷い怪我なのです」
沙都子「…これくらい大した事ありませんわ」
魅音「沙都子…これはその……どういう事なの?……凄い数の警官……」
沙都子「それが………」

137 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 09:13:01.55 ID:uHDaqAs0

魅音「叔父が殺人未遂と銃刀法違反で現行犯逮捕されたぁ!!?」
沙都子「しっー、魅音さん大きな声で言わないで下さいまし!」
魅音「さ、殺人未遂って………まさか沙都子をッッッ……!?」
沙都子「…私も危ない目に合いましたけれども、……現行犯としての原因は…その……なんて言えば良いのか……」
梨花「……みぃ、ツルツル頭のマッチョマンなのですか?」
沙都子「!!!梨花、なんで知っていますのッッ!!?」

140 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 09:22:40.95 ID:uHDaqAs0

魅音「……要するに、叔父が外から帰ってくるなり沙都子に暴力を振るいだした、すると突然、通りすがりのハゲおじさんが身を挺して沙都子を守ってくれたんだけど、ハゲおじさんはお腹を刺されて至近距離から銃を5発撃たれたけれども幸運にも一発も当たらなかった………沙都子はこう警察に証言したの?」
沙都子「…証言というよりも、その場で簡単に状況を説明しただけですけど…、とりあえすそんな感じですわ」
梨花「……沙都子…、よくがんばったのです…沙都子は百点満点なのです…!!」
沙都子「ありがとう梨花……、…ツルツルのおじさんがとても恐い顔で私に言いましたの…、『テメェが闘わ無ぇで誰が闘うってんでぃッッッ!?』って、私は力もない子供ですので、こういう形で叔父さまにトドメをさ刺してさしあげましたわっ!!」
魅音「…良かったね沙都子、おじさん安心しちゃったよぉ………ところで、なんで誰も警察の人は沙都子を保護しない訳?事件の被害者で怪我もしてるんだから病院に連れて行ってくれてもいいのにねぇ、それに、そのハゲおじさんはどこにいるの?」
沙都子「それは…その………」
梨花「……………」

142 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/28(木) 09:25:18.90 ID:uHDaqAs0

同時――雑木林

独歩「……ケッ…、こんなトコロで捕まって溜まるかってんだよぅ」

ウ〜、ウ〜、ウ〜
独歩「おいおい…、物凄ぇ数のパトカーだなオイッッ…!!!」
独歩「……どうすっかなぁ、…逃げるしか無ぇよなぁ…」
独歩「…悪ィな譲ちゃん、約束守れ無ぇかもしれねぇぜッッ……!」

177 名前:保守感謝感激ノ為肛門拡張[] 投稿日:2008/08/29(金) 02:02:55.75 ID:VtJrRUY0

午後6時45分――雛見沢村ダム建設現場跡地

圭一「……はぁ、……はぁ…、…これで…全部か…?」
レナ「……うん、…手も足も、……頭も胴体も…、全部細かく小分けにしたから…」
詩音「……………」
レナ「………詩ぃちゃん…大丈夫……?」
圭一「……なんかもう………バラバラってよりも……コナゴナだな………」
詩音「………うっ…」

184 名前:保守感謝感激ノ為肛門拡張[] 投稿日:2008/08/29(金) 02:16:28.48 ID:VtJrRUY0

詩音「……………」
圭一「……あとは………、園崎家が空いた時を見計らって、コイツと叔父の死体を三人で分割して運んで、…先家地下にある井戸に隠せばいいんだよな……詩音?」
詩音「…………え?…えぇ」
圭一「……おい大丈夫かよ詩音、…園先家が空く時を確認できるのはお前だけなんだぜ、…しっかりしてくれよ…」
詩音「……わかってます……大丈夫です」
レナ「……でも、…なんだか魅ぃちゃんに悪いね…秘密でこんな事しちゃって……」
詩音「……お姉だって悪いんですよ…、…レナさんが困ってるのに全然気が付かないし、…沙都子の件だってみんなが一生懸命考えた解決策を否定するばっかりだし……」
レナ「………………」

186 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 02:30:02.93 ID:VtJrRUY0

圭一「…とりあえず、……今のうちに次の計画の確認をしておこうぜ…」
詩音「…そうですね、…間宮リナの失踪によって鉄平はかなり動揺しているはずです、
   ……おそらく必要以上に警戒していると思われます………これはつまり、沙都子が必要以上に虐待される可能性が高くなると………」
レナ「……早くしないと沙都子ちゃんが危ないって事だね………」
詩音「…はいその通りです、……ここまでは計画通りだったんですけど、……ここで一つ問題

188 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 02:32:05.08 ID:VtJrRUY0

圭一「……今のうちに次の計画の確認をしておこうぜ…」
詩音「…そうですね、…間宮リナの失踪によって鉄平はかなり動揺しているはずです、
   ……おそらく、必要以上に警戒していると思われます………これはつまり、沙都子が必要以上に虐待される可能性が高くなると………」
レナ「……早くしないと沙都子ちゃんが危ないって事だね………」
詩音「…はいその通りです、……ここまでは計画通りだったんですけど、……ここで一つ問題が…」
圭一「……興ノ宮の逃亡犯か?」

189 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 02:44:46.51 ID:VtJrRUY0

詩音「………そうです、その逃亡犯のおかげで雛見沢を警官がウロウロしてしまっています、
   ………おかげで下手に行動を起せなくなってしまいました…」
レナ「……………どうしたらいいんだろうね、…早くしないと沙都子ちゃんが………」
圭一「…………、…なぁ、その逃亡犯を匿っているかもしれない、って園崎家は警察に疑われてるんだよな、
   ……詩音は大丈夫なのか…、尾行とかされたりしていないのか…?」
詩音「…私は本家とは別宅に住んでますし、マークは薄いみたいです…、
   でも用心のために園崎の人間に尾行の確認をさせていますし、念のため遠回りをしてここまで来てますから……たぶん大丈夫だと思います」
圭一「……それで今日は来るのが遅かったのか………」

191 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 02:55:19.65 ID:VtJrRUY0

詩音「…けれど、私のマークと園崎本家のマークは全くの別物です。おそらく、警察は園崎本家を24時間体制で監視していると思います」
圭一「…ってことは、死体を捨てる事も出来ないのか…?」
詩音「………おそらく…、……死体を埋めたり、鬼ヶ淵沼に捨てるという手もありますが、……隠しきれるかどうか……」
レナ「………死体も捨てられない、……叔父を[ピーーー]機会も無い……、………八方塞がりってところだね………」

193 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 03:06:42.91 ID:VtJrRUY0

詩音「……………」
レナ「…………あともう一息なのに……」
圭一「……あぁ、…あと一人[ピーーー]だけなのにっ………沙都子の叔父をッッ……!!!」
詩音「…………あの、…叔父の事なんですけど、…もしかしたら解決す」
ガタンッ……

レナ「…!!!…誰ッ!!?」

独歩「……楽しそうなハナシしてるじゃねぇか、詩音ちゃんよぅ」

203 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 03:18:53.15 ID:VtJrRUY0

詩音「……独歩さんッッ…!!」
レナ「…!!…詩ぃゃん…知ってる人?」
独歩「……ケッ…、……随分と派手なママゴトやってるみてぇだな、ん?……今日は実践お料理教室かい?」
圭一「…くッ……!」
ガララ…バタンッッ…!!

スッ…
レナ「なにか御用でしょうか」

205 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 03:32:57.09 ID:VtJrRUY0

独歩「……おっかねェなネェちゃん、鉈なんて構えちまってよぅ………敵意ビンビンってか?」
レナ「質問しているのは私です、私の質問に答えてください、何か御用でしょうか」
詩音「……………」
独歩「………随分と高圧的な質問だなオイ、…用なんて何もありゃし無ぇぜ、ただ俺ァ追いかけっこの最中なだけでィ………コレでいいかい?」
レナ「…………詩ぃちゃん」
詩音「は、はいッ…!?」
レナ「………この人は詩ぃちゃんとどういう関係?」

211 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 03:46:16.18 ID:VtJrRUY0

独歩「…おいおいおいッッ、そりゃぁ無ェぜネエチャンよぅ、いきなり男女の仲を聞くッたァなかなかどうしてシツレイなもんだぜェ?
   ………そりゃぁオメェ、…アレな関係よぅゥシシシシィッッ!」
レナ「すいません少し黙ってて下さい、………詩ぃちゃん、本当なの?」
詩音「えッ…いやあの……違います、全然そんな関係じゃないです」
独歩「………………ちぇっ…」

216 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 03:58:43.56 ID:VtJrRUY0

詩音「…この人は昨日偶然知り合った人で、…全然深い中だとかそういう事は……」
レナ「…それはつまり赤の他人に近い関係って考えても良いのかな?…かな?」
詩音「たぶん…そういう事になると思います」
レナ「………そう、…よかった」
圭一「……………レナ?」
独歩「………………ほぅ…」

224 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 04:14:41.44 ID:VtJrRUY0

レナ「…圭一君はそっちに行って、早く」
圭一「な、なんだよレナ…、おいレ」
レナ「言う通りにして………そう、そこで良いよ…、詩ぃちゃんはそこに行って、……そう」
詩音「……あの、…レナさん……これって…」
レナ「…ごめんね詩ぃちゃん、…詩ぃちゃんには悪いけれど…、この人にはここで死んでもらおうと思う」
圭一「お、おいレナッッ!?」
独歩「………(ニコッ)」

234 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 04:31:17.40 ID:VtJrRUY0

圭一「馬鹿な事言うなよレナッッ、このおっさんは何も関係無いだろッッッ!?」
レナ「…確かにこのおじさんは何も関係無い、…けれど見てしまった…、…私たちの犯した罪を見てしまった」
詩音「でもそんな、……独歩さんを……そんなッッ……!」
レナ「……これが私1人で犯した罪だったら、私はこの人を見逃したかもしれない、私が犯した罪が暴かれるのを素直に受け入れたかもしれない………、けれど今は圭一君と詩ぃちゃんがいる!!
   私の家庭の事情で2人にまで罪を犯させてしまったのに、もしその罪が暴かれてしまったら二人にも一生償いきれない罰が与えられてしまうッッ!!!」
圭一「落ち着けよレナッッ!!」
レナ「ここでこの人を殺してしまわないと……殺してしまわないとッッッ!!!
独歩「………イイぜッ」

240 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 04:44:34.90 ID:VtJrRUY0

詩音「…なっ…、…独歩さんッッ!?」
独歩「なかなか粋な思考を持ってやがるじゃねぇかネエチャンよぅ、
   ネェチャンの言う通りだぜぃ、テメェの障害物はテメェでぶちのめしゃいい……そんだけだ」
レナ「ご理解いただいて有難う御座います」
圭一「ぉ、おい…何2人だけで納得してるんだよッッ、こんな事間違ってるだろッッッ!!!」
独歩「………よぅ坊主、…昨日会ったなぁ?ん?」

242 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 04:56:49.01 ID:VtJrRUY0

圭一「…アンタ…やっぱりアンタだったかッッ…!」
独歩「…どうしたぃ?昨日の臭ェくれぇ殺気ビンビンなテメェはドコに行っちまったんでィ?ん?今更ビビってんのかおい?」
圭一「……!!……ビビッてなんかッ…!!」
独歩「…ケッ…、まぁそんな虚勢張んなや…、この様子じゃてめぇアレだろう?ドウテイだろぅ、おそらく殺りそびれたんだろぅよ?
   まぁ、しょうが無ぇよなぁ、んだけ威勢のいい肝っ玉ネエチャンがいるんじゃほとんど出番持ってかれちまったんだろぅ?
   大方、テメェはビビッて突っ立ってただけじゃ無ェのかい?違ぇかい?」
圭一「ぐっ…!クゥゥッ…!」
レナ「……………」

244 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 05:06:13.58 ID:VtJrRUY0

独歩「ォイォイ図星かよ情け無ぇなオイ、…んじゃコイツもアタリかよ、テメェこの肝っ玉ネエチャンがぶちのめす姿見て興奮したんだろ?違ェか?
   俺も殺ってミテェ、あんな風に人をぶっ叩いてミテェ…とか思ったんじゃネェのか?…ッかーッ、出たぜォイ、よぉーく居るんだよこういう奴よォ!
   プロレス観たぁプロレスごっこ始める奴よゥ、ボクシング観たぁヒモ相手にシャドー始めちゃう野郎よぅ!!」
圭一「……ぐぅぅッ……!!」
独歩「…なァるほどよゥ、昨日のテメェの殺気ぁガンガンぶちのめすソコのネエチャンに自分を投影させて妄想してたっちゅぅ事かい?………くっくく……恥ずかしぃなオイ」
圭一「……ち…畜生ッッ…!!」

250 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 05:21:16.75 ID:VtJrRUY0

独歩「……さァて詩音ちゃんよゥ」
詩音「……………」
独歩「………俺ァ残念だぜィ、…詩音ちゃんはい〜い娘だと思ってたのによぅ……」
詩音「……………」
独歩「………沙都子ちゃんも残念そうだったぜぇ……、…詩音ちゃんに会いたかったってよぅ…」
詩音「………え?」

251 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 05:33:56.24 ID:VtJrRUY0

詩音「………沙都子は…?………沙都子はどうなったのッッ!!?」
独歩「……………」
詩音「ねぇ独歩さぁんッッ、答えてッッ、沙都子はどうなったのォォォッッッ!!!?」
独歩「………………死んだぜ」
詩音「………え?」
独歩「……………叔父に殺されちまったぜ、……沙都子ちゃん」
圭一「!!!!…なッッ!!!!?」
レナ「そんな……!!!」
詩音「…………うそ……うそ……ぅ……嘘ォォォォォおおッッッ!!!!」

257 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 05:45:59.98 ID:VtJrRUY0

独歩「…………かわいそうによぅ」
圭一「……そん…な…、……沙都子…」
レナ「……………な…、…なんで…」
詩音「………ころしてやる…、あの野郎殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやるゥゥゥッッッッッ!!!!」

独歩「………死んだぜ2人とも………可哀想になぁ…、
   ……叔父は隕石に当たって……沙都子は叔父が起した地割れに巻き込まれてあっけなく…………かわいそうによぅ………」


圭一・レナ・詩音「………ッッッ、この野郎ォォォォォオオォオッッッッッッ!!!!!!!!!!」

265 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 05:58:31.31 ID:VtJrRUY0

ダダダッッ!!!!
独歩「………可哀想によぅ」
詩音「[ピーーー]ェェッッ!!!」

スッ……スカッ!
独歩「…そう慌てんなや詩音ちゃんよぅ、………どうせ[ピーーー]なら得物取ったらどうでぃ、得意な得物くれぇあるだろう?」
詩音「ッッ!!!…コイツ、嘗め腐りやがってぇぇえええッッッッ!!!!!」

圭一「ちくしょう許せねぇッッ!!!こいつぶっ殺してやるッッッッ!!!!!」
レナ「…こんな最低な嘘を付けるだなんてッッ……!!…許せないッッッ!!!!」
詩音「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやるッッ殺してやるゥゥゥゥッッッッッ!!!!!!」

268 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 06:10:20.64 ID:VtJrRUY0

独歩「…ケッ…、テメェ等いい感じに[ピーーー]気出てきたじゃねぇか、
   鉈に金属バット、終ぃにゃスタンガンときやがる、選り取り見取りじゃねぇかよオイ………おもしれぇッッッ……!!!!」

ザッ、ザッ、ザッ…
ザッ、ザッ、ザッ…

独歩「……なかなか勉強してるじゃねぇか……、…集団戦闘で必要なのはテメェ等同士のコンビネーションでぃ、…オイラぉ中心とした三角型の陣形………悪くねぇッッ…!!!!」

ドシュッ バシュンッ ドシュンッ

圭一・レナ・詩音「[ピーーー]ェェェッッッッッ!!!!」

274 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 06:23:48.40 ID:VtJrRUY0

圭一「おおおおおおおおおッッッッ!!!!!!!!」
ビュゥンッッ……ガチィィッッ!!!

圭一「くっ…!」 独歩「甘ェな、回し受けってんだ……いくぜッ」

(虎口拳ッッッ) カツゥゥゥゥンッッッッ!!!!!

圭一「ガァッッ…目があぁぁあッッ!!!」

レナ「背中がガラ空きなんだよぉッッ!!!」
ブォンッ ザキンッッ!!!

レナ「当ッたりィィィィッッッ!!!!」

276 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 06:35:49.59 ID:VtJrRUY0

グリリッ、グリリリッ…

独歩「……なァにが当たりだァッッ…!?」
レナ「えッ、…嘘…?…真剣白刃取りッッ…!?」
独歩「…握力も100kg超えるとな…こんな事もでき」
詩音「ベラベラ喋ってんじゃ無ぇよォッッッッッ!!!」

グルリッ、グリリリッ…
独歩「ほひゅ」 パァンッ

詩音「痛ッ…!」 独歩「…まだだぜ」
ヒュ… ベチィィィンッッ…!!!…ドシャァン……

独歩「女だから下段で済ませてやったんでィ、女に生まれた事を感謝しろぃ」

278 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 06:48:08.29 ID:VtJrRUY0

レナ「……………」
独歩「……さぁて、後はネエチャンだけだなぁ……、………覚悟は決まったかぃ?」
レナ「…………待って」
独歩「…なんでぇ、往生際が悪ィなオイ…さっさとしねェか」
レナ「……あなた独歩さんって言うの?」
独歩「あぁそうでぃ、…それがなにか?」
レナ「………独歩さん、…さっき貴方の目が……こうグリグリしてたんだけど……アレは一体何なの?」

285 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 07:02:08.67 ID:VtJrRUY0

独歩「……あれァ散眼って言ってなぁ、…古くは古代インドに伝わる拳法よ」
レナ「………つまり、…独歩さんは拳法家なの?……とても一般人には見えない」
独歩「…ケッ…、…ありがてぇお言葉だぜ…。……特別に教えてやらァ、いかにも俺は一般人じゃねぇ、神心会って空手団体の長をやってらぁ」
レナ「…神心会………聞いた事がある……」
独歩「なんだ知ってんのかぃ、……まぁどぅでもいい……聞きてぇ事はそんだけかい?」
レナ「…えぇ、もう大丈夫…………独歩さん……、……見た目とは違って随分と優しいんですね」

287 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 07:13:09.46 ID:VtJrRUY0

独歩「ん?…そいつァどういう意味でぇ?」
レナ「言葉通りの意味です、圭一くんに攻撃した時も詩ぃちゃんに攻撃した時もちゃんと手加減をしてたし………」
独歩「……そりゃオメェ、……俺が本気出したら死んじまうじゃネェか」
レナ「……本当に優しいんですね……いえ、…優しすぎるんだよぉぉぉッッ!!!!」
独歩「…………おっ」
ずりィッ、ズリィッ…

独歩「……ぅおッ、……詩音ちゃん」

詩音「……くっ……くぁッ……ぐぎゃぎゃぎゃぐげげぎゃぎゃできたァァッッッ!できたァァッッッ!」

290 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 07:23:11.74 ID:VtJrRUY0

独歩「…おぃ、…やめろや詩音ちゃん、…男の下半身にしがみ付くなんて十年早ぇぜ…?」
レナ「独歩さんは忘れたのかなぁッッッーー!!!?私たちは独歩さんを「[ピーーー]」って言ったんだよぉぉぉ!!??」
詩音「…げげげげげ…、ごめんね独歩さんんん……、これでオシマイだよぉ!!!ゲゲゲゲゲゲ!!!!!」
独歩「…おい無駄だぜ詩音ちゃん、俺にスタンガンなんて効きやし無」
バチバチバチィィィィッッッッ!!!!
独歩「あがァァッつつっつっつ!!!!!!!」

293 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 07:36:59.32 ID:VtJrRUY0

ドサァッ…!!

独歩「(…違ぇッ!普通のスタンガンじゃ無ぇ、威力が桁違ェだ…!!)」
ビクンッ…、ビクンッ…

圭一「うりゃぁぁぁぁッッッ!!!!!」
ゴスンッ!!ドスンッッ!!!ゴスンッッッ!!!ガスンッッッッ!!!!

詩音「もう一発喰らいなぁッッ!!!」
バチバチバチバチィッッッ!!!!

独歩「あガァァァァァああッッッ……!!!!」

レナ「…どいて2人とも……終わらせるから」
ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……
ぬらぁぁっ…

294 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 07:47:17.01 ID:VtJrRUY0

レナ「独歩さん…痺れちゃって身体動かせないんだよね……、…安心して…脳天一撃で終わらせてあげるから」
スゥゥゥゥ………

レナ「…独歩さんは優しすぎたんだよ、私たちが[ピーーー]気なんだから……独歩さんも[ピーーー]気で闘わないと………それじゃ、…さよなら」

ブゥゥン………ドシャァ…!!!

300 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 07:57:44.36 ID:VtJrRUY0

独歩「…クッ…!」
レナ「…ッッ…!…コイツッ…首だけでよけたッッ!?」
独歩「…このォ…っっ!!!!」
ガブッッ…ミチィ…
レナ「…ッッッ!!!ひぁぁぁぁ…!痛いッ!い、痛いィぃィ!!!離してぇぇええ!!!!!」

圭一「…コ、コイツ…ッッ…!…ぐへぇッッ!!」
詩音「け、圭ちゃんッッ!?ぎゃぁ…!!?」

スッ…スタァンッッ…!

レナ「なっ…!きゃぁ…ッッ!!」
ドシャ…

独歩「やってくれるじゃネェか、…テメェ等よぅ」

302 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 08:06:27.52 ID:VtJrRUY0

レナ「………あ……」
独歩「…確かにテメェの言った通りだ、テメェ等が俺を[ピーーー]気で挑んでるってぇのに俺はテメェ等を[ピーーー]気ァ無かった………申し訳無ぇな」

独歩「だがここからは俺も本気の本気だ、テメェ等の脳天弾けるくれぇの奴ぁお見舞いしてやらぁ………誰でもいい、何人でも構いやし無ぇ………かかって来な」

詩音「…ひぃ…、ひぃぃ……」

独歩「…どうしたぃ、誰もかかって来ねェのかい?………なるほどよぅ、テメェ等は俺とぁ逆みてぇだな、[ピーーー]気はあるが殺られる気はさらさら無ェみてェだな」

独歩「……甘ぇんだよォォッッッッ!!!!!」

304 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 08:16:32.66 ID:VtJrRUY0

圭一・レナ・観音「ひぃぃッッ!!!」
独歩「…人ぁ殺れるが己ぁ殺られ無ぇ?…なァに寝ぼけた事言っていやがるぁ…。…んなぁ考えぁ今すぐ捨てとけや、でねぇと地獄見ることになるぜぃ」
レナ「…ッッッ………うわぁぁぁぁぁっッッッ!!!」
圭一「やめろレナァッッッ!!!!?」
詩音「レナさぁぁんッッ!!!」


レナ「うわぁぁぁぁッッ!!!」
ブォン……
独歩「嘩ッッッッ!!!!」
(風摩殺ッッッ)シュパァッッッン………


ブラァンッッ……
レナ「………がっ………」

ドシャァァッッッ………

圭一「レナァッッ!?」
詩音「キャァァァッッ!!!」

独歩「………次はどっちだぃ?」

306 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 08:19:06.88 ID:VtJrRUY0

圭一「こ…このヤロォォォッッッ!!!」
フォン…ゴスンッッ!ヒュン…ドスンッ!ヒュッ…ゴスンッッ!!!

圭一「よくもよくもよくもぉぉッッ!!!」
独歩「……もういいかい」

ドンッ ドンッッ ドンッッッ ドンッッッッ ドンッッッッッ!!!!!

詩音「……ひいぃぃッッ!!!」

307 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 08:20:55.27 ID:VtJrRUY0

詩音「…ひぃぃ…、…バケモノ…バケモノォ……!!」
独歩「…否定ァしねぇよ、…さぁ、俺をぶっ[ピーーー]んじゃなかったのかぃ?さぁ、殺れよオイ」
詩音「…ヒィィィッッ!!ヒィィィッッッ!!!」
独歩「………もう終ぃにするか」
ググググッッ……
詩音「ヒィィィィ助けて、助けて悟史く…ひぃぃぃッッッ!!!!」
ドシュッッ…!!!

308 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 08:22:21.06 ID:VtJrRUY0

4日後正午――興宮警察署捜査資料室

大石「おい熊ちゃん、あっちの事件の資料持ってきてくれ」
熊ちゃん「あっちって、北条鉄平の殺人未遂の方ですか、それとも雛見沢の生徒3人リンチ事件の方ですか?」
大石「どっちも違うよぉ、あの、ほら…例の空手家関連の事件だよ」
熊ちゃん「…でも大石さん、アレ結構ヤバそうな橋ですよ、なんか上層部も動いてるみたいですし…」

309 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/29(金) 08:23:11.05 ID:VtJrRUY0

大石「ヤバいからこそ園崎の尻尾が摑めるかも知れネェんだろうッ!?しっかりしてくれよ熊ちゃん!?」
熊ちゃん「…はぁ、……でもいいんですか、鷹野三四の焼死体と富竹ジロウの怪死は放っておいて…」
大石「なぁに、コッチのヒモを手繰っとけば必ずその2つの事件とも繋がってるさ」
熊ちゃん「…あの、富竹ジロウの怪死の件なんですけど…」
大石「…あぁ、綿流しの当日の夜、病室で急に苦しみ出したらしい……、なんでも喉をバリバリやったらしいじゃないの」
熊ちゃん「……やっぱり園崎の仕業ですかね」
大石「そうでなきゃ誰がこんな事するってんだ、さぁ仕事仕事っ!!」

376 名前:御股背御免、御詫美二肛門踊喰[] 投稿日:2008/08/31(日) 02:49:53.34 ID:hKSC8ko0

午後1時00分――興宮警察署留置場
ブゥン…ビュン…ブゥン…ビュン…!

独歩「…シェイッ、セイッ、シェイッ、セイッ…!」
独歩「……………」
独歩「…………ケッ…」

382 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 03:02:53.19 ID:hKSC8ko0

4日前 午後8時00分――鬼ヶ淵沼

独歩「………ふんッ…ッッよっ、…と」
ズシン…

独歩「……はぁ……はぁ……やっぱこんだけ重てぇモン持って走るたぁ厳しいぜィ………はぁ」
独歩「…………よぅし、……こんだけ広ぇ泥沼ならぁ問題無ぇだろう」
独歩「…深さはどんくれぇだい?………念のためちっと入ってみっかぁ………」
ガサガサ、ゴソゴソ、ズルル、ズルリ………

独歩「…っしゃぁッッ!!!…そりゃァッッッ!!!!!」
バシュッッッ………ボッチャァァンッッッ……!!

387 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 03:11:12.13 ID:hKSC8ko0

独歩「………なんでぇ、大して深く無ぇじゃねぇ……ぬぉッ…ぶぶぶッ…!?」
ブクブクブク…
ブクブクブクブクブク………
………………………

独歩「ふんぬぬぅぅっぅっぅんッッッッ!!!!」
バッシャァァァッッン………スタッ…!!
独歩「…げほっ、ゲホンッ……お、おいおい…こりゃぁ随分と深ぇじゃねぇかオイ…………冷蔵庫沈めるにゃちょうどいいぜぃ」

390 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 03:24:30.33 ID:hKSC8ko0

ガシッ……
独歩「…沼の真ん中ぁ投げりゃぁ問題無ぇだろぅ………んりゃァッッッ…!!!」
ブォォゥンッッ………バッシャァッッン……!!
ゴボッ…ゴボゴボゴボッ……
ブクブクブクッ………
独歩「………貸りは返したゼ、詩音ちゃんよぅ…」

ひたっ…ひたっ…ひたっ…
独歩「…ちぇリャァッッッ!!!!」
ドヒュッッッ…!!

392 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 03:39:18.55 ID:hKSC8ko0

ビタンッッ…!

独歩「……なんでィ、譲ちゃんかぃ」
梨花「…………………」
独歩「…全然気が付かなかったぜ…、……いつから居たんでぃ」
梨花「…………………」
独歩「………どうした、いつもみてぇにぷりぷり怒ら無ぇのかい?」
梨花「…………独歩は…」
独歩「…ん?」
梨花「………独歩はどういうつもりなのですか…、……何故3人に手を上げたのですか…?」

394 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 03:51:05.92 ID:hKSC8ko0

独歩「……どういうつもりも何も………、…知っていたのかい譲ちゃん…?」
梨花「………驚きましたのです………まさか、…3人をあんな酷い目に合わせるなんて………」
独歩「…………死んじゃいねぇ」
梨花「そういう問題ではないのですッッ、…僕の仲間をあんな目に合わせるだなんてッッッ………許せないのですッッッ!!!」
独歩「………………」

395 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 04:00:59.33 ID:hKSC8ko0

梨花「………独歩が何かしら問題を起す事は想定していました、…独歩が大人しく過ごせるわけが無い………それは確かに分かっていました」
独歩「…………おぅよ」
梨花「…しかし限度というものが有りますッッッ、沙都子の叔父を倒してくれた事には感謝しています………
   けれど、…圭一とレナ、詩音に手を挙げた事はどうしても許せないのですッッッ!!!」
独歩「………譲ちゃん、言っとくがよぅ、……テメェの仲間とやらァ本気で俺を殺ろうとしたんだぜィ、…俺が本気出したって非ぁ無ぇだろうがッッ…!!」

396 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 04:12:43.38 ID:hKSC8ko0

梨花「独歩ほどの達人ならば多少の手加減は出来たはずなのですッッ、……それなのに………、あんなッ………!」
独歩「……………」
梨花「………今、魅ぃが急いで助けを呼びに行っています……、三人は重症なのです………」
独歩「……………」
梨花「………正直に言いますと…、……僕は独歩がこの雛見沢に来てくれた事を嬉しく思っていました、………だけど………、…今回の独歩は………もう信用できないのですよ……」

399 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 04:21:50.81 ID:hKSC8ko0

独歩「…………あぁそうかぃ…、……オイラぁそんなに信用出来無ぇかい………」
梨花「……………さようならなのです、……もう会うことも無い………会いたくも無いのですよ………」
独歩「…………」
梨花「………さようなら、…独歩」
ザッ…ザッ…ザッ…ザッ………

独歩「………………ケッ…」

400 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 04:35:27.97 ID:hKSC8ko0

4日後 午後2時00分――興宮警察署留置場

独歩「……………」
警官B「…ぉ、おい……いやあの…、……館長………」
独歩「……………なんでぃ…、……オイラぁ今センチメンタルな気分なんでぃ……」
警官A「…あの……、…お客様です…」
独歩「…………客ゥ…?………檻にぶち込まれてる奴ァ見合いなんてしてイィのかい…?」
警官A「…あの……、…館長は特別なんで…」

402 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 04:45:38.35 ID:hKSC8ko0

午後2時10分――興宮警察署署長室

警官A「失礼しますッッ、愚地氏をお連れしましたッッッ!!!」
署長「…ご苦労、お前達はもう下がりなさい」
警官B「了解致しましたッッ!失礼致しますッッッ!!!」
バタンッ…

老人「…相変わらず元気そうじゃの、独歩」
独歩「……ご老公」

404 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 04:55:52.09 ID:hKSC8ko0

徳川「署長から聞いたぞ、警官相手に随分と大暴れしたそうじゃな」
署長「…ウチの全職員を動員してなんとか取り押さえさせて頂いたんですが………」
独歩「……………」
徳川「珍しいのぅ、お主がそんなに荒れるとは…」
独歩「……………」

405 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 05:06:54.38 ID:hKSC8ko0

徳川「……………」
独歩「……………」
徳川「…のぅ署長…、…今回の件なんじゃがな……」
署長「え、えぇもちろんですッッ、警察庁長官から直々にお話を拝見させて頂いておりますッッッ…!!!今回の件は内密に処理させて頂きますッッッ!!!」
徳川「…すまんのぅ署長、………これ、お主も頭を下げんか」
独歩「…………ご迷惑お掛けして、申し訳ありません」
署長「…い、いえいえ…、…滅相も御座いませんッ…!……あの…御二人とも頭をお上げになって下さいッッッ……!!!」

407 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 05:17:48.20 ID:hKSC8ko0

午後2時30分――興宮警察署留置場

独歩「……徳川のご老公め………余計な気ィ使いやがって………」
独歩「………あと4日……、…ここで事が落ち着くのを待って……この町とはオサラバか………」
独歩「………これからどうすっかなぁ………、……飛騨に向かうにも……なんかもうやる気出無ェしなぁ…………家帰ェるか……?」
独歩「…………もう考えるもの面倒臭ェ………寝よ」

409 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 05:28:04.75 ID:hKSC8ko0

同時――山狗部隊作戦本部

ガガッピー…
女「…了解、小此木…そのまま作戦を実行して頂戴」
小此木「了解、……あの…鷹野三佐ッ…!」
鷹野「……何よ、大きな声出さないで…!傷に響くのッッ…!!」
小此木「…すいません三佐……、…あの、…以前にお話した事なんですが……」
鷹野「…?…ごめんなさい…、…何だったかしら……?」

411 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 05:41:07.79 ID:hKSC8ko0

小此木「……三佐、…まさか忘れてしまった訳では無いでしょう……例の新人の件です」
鷹野「……新人…?……何の話…?」
小此木「なっ…!?何言ってるんですか三佐ッッ、ちゃんとお話したじゃないですかッッ!?例の新人の力量を測って欲しいってッッッ!!!」
鷹野「ちょっとッ、大きな声で怒鳴らないでッッッ!!!何の事よ!?」
小此木「上の奴等が送り込んだ新人ですよッ、どんな凄いのが来るかと思ったら全くの役立たずじゃないですかッッ!?
   折り紙付きの即戦力になるって言われてたのにアレじゃ役立たずですよッッッ!?」

414 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 05:54:36.72 ID:hKSC8ko0

鷹野「……山狗にそんな足手纏いいたかしら…?」
小此木「…三佐、しっかりして下さいよ……、古手梨花の周辺をウロついてた空手家と闘わせて力量を測るって言ってたのに……」
鷹野「……うるさいわね、…そんなに役に立たないのなら脇にでも下げてしまいなさいッッッ…!」
小此木「…それが出来たら文句言いませんよッ、なんで役立たずで新人のアイツがいきなり俺たちよりも上位に配属されるんですかッッ…」
鷹野「なッ…何よそれッッ!?アタシ知らないわよそんな事ッッッ…!?」
小此木「……もういいです、任務に戻ります」
ブツンッ、ガガガッピー…

415 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 06:06:04.84 ID:hKSC8ko0

鷹野「…な、何よ…何だって言うのよッッ…!誰よ新人ってッ、書類は無いのッッッ!?」
隊員「…お忘れですか三佐……?…上の人間から超機密人物と報告されています……
   何でも、日本の作戦形式を教えるために我が隊に派遣されたとか……、…最高クラスの秘密人物なので書類など証拠となる物は一切存在しません」
鷹野「……なによ感じ悪いわねぇッッ、…いいわ、私も現場に向かうわッッ…!!」
隊員「…宜しいのですか三佐ッッ!?」」
鷹野「構わないわ、…ちょうど梨花ちゃんのかわいいお腹を裂きたいと思ってたし……、……ついでに噂の新人の顔を拝んでやろうじゃないのッッッ……!!!」

418 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 06:19:48.24 ID:hKSC8ko0

午前0時30分――不明

独歩「…………なんだこりゃ……夢ん中か……?」
少女「目覚めるのです、愚地独歩」
独歩「……なんでぃ……、誰だぃオメェ…」
少女「僕の名前は羽入、雛見沢の神さまなのです」
独歩「……ケッ……忌々しい神様だなぁオイ」

419 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 06:35:27.90 ID:hKSC8ko0

羽入「愚地独歩、あなたに頼みがあります、…どうか、古手」
独歩「お断りだね」
羽入「……………」
独歩「野郎ァ俺に決別決めやがったんでぃ、野郎関連のハナシぁ全部お断りだゼィ」
羽入「……そう…、…残念なのです、……梨花もとんだ小物に頼ったのです」
独歩「…………なんだと」
羽入「たかが小娘の言葉遊びにそこまで傷つくとは………情けないのです、……それでも男なのですか」
独歩「………テメェ」

421 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 06:49:57.56 ID:hKSC8ko0

羽入「…たかが少女の怒りに怯え、…たかが少女の暴言に傷つき、…たかが少女の危機ひとつ救えない………お前の空手とはその程度なのですね」
独歩「…………おい、危機ってなんだ……、譲ちゃんに何かあったのか」
羽入「………あと半日……、いえ…、この夜が終わるまでに………梨花は確実に殺されます」
独歩「…………おい、冗談だろ」
羽入「…梨花から知らされているはずです、…梨花が殺される日は………今夜」

423 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 07:01:59.24 ID:hKSC8ko0

午前1時30分――興宮警察署留置場

ガバッ……

独歩「…はぁ…はぁ…はぁ……!」
独歩「………なんだ今の夢は………?」
独歩「…くそっ……忘れちまった………何の夢だ…?……思い出せ……」
独歩「…………………」
独歩「…………………」
独歩「………………譲ちゃん」


(梨花「………みぃ、……それじゃあ言うのです、………僕は近い内に殺されるのです」)


独歩「……ケッ…………たかがガキの戯言……真に受ける必要ぁ無ェ……」


(梨花「………みぃ、…ひどいのです、…僕は真面目な話をしているのですよ」)
(独歩「あぁ悪ィ悪ィ、…あんまりにも突飛押しも無ぇ話でよ、つい……ふふふっ」)
(梨花「……………」)
(独歩「…まぁそんなにスネんじゃねぇよ、…どっちみちオイラはここでしばらく缶詰にしてもらわねぇとならねぇ。
   もし譲ちゃんの言っている事が本当ならオイラがバッチリ護ってやらぁ」)
(梨花「………みぃ、…約束なのですよ……?」)
(独歩「あぁ、男と男の約束だ」)
(梨花「………みぃ」)


独歩「…………………」

425 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 07:13:38.67 ID:hKSC8ko0

午前1時31分――興宮警察署ロビー

ジリリリリリリリリリリリリリッッッッッッ!!!!!!
ウーーーッッッ、ウーーーーッッッ、ウーーーーーッッッ!!!!!

大石「ッッッ!!!!おい何だこりゃッッ!?」
警官A「わかりませんッッ!!!署内の一部が破壊された模様ですッッッ!!!」
大石「なんだとッッ!?熊ちゃん、急いでモニターで確認してくれッッ、園崎の急襲かもしれんッッッ!!!!」
熊ちゃん「……お、大石さん!!?りゅ、留置場のコンクリート壁が破壊されていますッッッ!!!」
大石「な、何ぃィッッ!鉄筋コンクリート造りだぞッッッ!!?」

427 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 07:25:47.16 ID:hKSC8ko0

午前1時45分――梨花ちゃんハウス周辺

山狗隊員A「こちら第1斑、配置良し」
山狗隊員C「こちら第2斑、配置良し」
山狗隊員E「こちら第3班、配置良し」

小此木「良し、全班配置良し」
山狗隊員G「……あの、小此木副隊長」

429 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 07:38:46.33 ID:hKSC8ko0

小此木「…なんだ、手短に話せ」
山狗隊員G「…あの、…宜しいのでしょうか…、新隊長抜きで作戦を実行してしまいましても………」
小此木「……あのなぁ、…あんなスカンク野郎に作戦を任せられると思うのか?…どうせつまらないミス犯して作戦失敗になるのがオチだ」
山狗隊員G「しかし…、……仮にも自衛隊幹部達が選り優りの傭兵から選抜して送り込んだ超一流の存在、…そのように蔑にしても宜しいのでしょうか…」

430 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 07:50:36.00 ID:hKSC8ko0

小此木「……あのなぁ、俺だって表面的にはアイツの言うとおりに行動してるんだよ、俺がわざわざこんな超第一線に出向いてるのだってアイツが口酸っぱくして言ったからだ
    …………それともお前、俺よりもあいつの方が頼りになるって言いたいのか?」
山狗隊員G「い、いえッッ!決してそのような事はッッッ…!!!」
小此木「…じゃあサッサと配置に付け」
山狗隊員G「りょ、了解しましたッッッ!!!!」

431 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 08:03:08.02 ID:hKSC8ko0

小此木「…良ぅし、全隊員配置良し」

小此木「只今より作戦を開始する、又、今後の会話・指令一切は全て無線で行うものとする。
    …これより作戦の最終確認を行う。目標は古手梨花の確保・及び殺害、繰り返す、目標は古手梨花の確保・及び殺害。
   目標は[ピーーー]な、身柄を取り押さえ配布した薬品で昏睡状態にさせろ、生け捕りにするのが三佐のご意思だ。
   銃の使用は禁止する、武器は拳銃型スタンガンを使用せよ、尚、目撃者は直ちに殺害せよ、………それと、この作戦中は俺のことを隊長と呼べ」

隊員一同「…了解ッッッ!!!!」


小此木「作戦の成功を祈る、………作戦開始ッッッッッッ!!!!!」

432 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 08:14:33.48 ID:hKSC8ko0

同時――興宮出口

ドシュン!ドシュン!!ドシュン!!!ドシュン!!!!
独歩「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッッッッ!!!!」
独歩「(走れッ走れッッ突っ走れェェェッッッ!!!!!
二輪車よりもックルマよりもッッ風よりもだァッッッ!!!!
時間が無ェッッ…、胸がざわつきやがるッッ!!!!

433 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 08:28:56.26 ID:hKSC8ko0

同時――興宮警察署

大石「だからッッ、署長を叩き起こせッッッ!!!!緊急事態なんだよッッッ!!!」
副署長「そ、そうは言われても署長はご帰宅されているッッ、こんな時間に電話だなんて失礼だろうッッ、明日だ明日ッッ…!!」
大石「なに言ってんだッッッ、あの空手家が脱げ出したしたんだぞッッ!?あのバケモノがッッ、警官100人がかりでも止められ無ェあのバケモノがッッッ、雛見沢に逃げ出したんだぞッッッ!!!野郎また何かするつもりに違い無ェッッッッ!!!!
熊ちゃん「大石さんッッ、準備できましたッッ!!!」
大石「良くやった熊ちゃんッッ、…おいお前らァッッッ、毎日徹夜のところ悪いけどよぅッッッ!!!腑抜けは要ら無ェッッッ!!!!クビになる覚悟のある奴ァついて来いッッッッッッ!!!!!!!!」


興宮警官・刑事一同「 応 ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! 」

435 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 08:43:44.51 ID:hKSC8ko0

午前1時50分――梨花ちゃんハウス入り口

山狗隊員B「こちら第1班、建物入り口前で第二班と合流。これより内部に侵入す……ッぅおッッ…!!」
小此木「おいどうしたッッ、応答しろッッッ!!?」

ガチャッ
梨花「………お待ちしていたのです」
山狗隊員C「…ッッこちらC、目標対象を確認ッッ、対象を確認ッッッ!!確保ォッッ!!!」
梨花「待って下さいなのですッッ、僕は大人しく捕まるのですッッ!!だからッッ、だから沙都子は助けてあげて欲しいのですッッッ!!!」

436 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 08:54:47.72 ID:hKSC8ko0

山狗隊員D「構わんッ、口を塞げッッッ!!」
梨花「ふむぅッ…、助けッ…沙都子だけはッ…、モガァ……やっと叔父から…、救われたのッ…フムゥゥゥッッ!!!」
小此木「……………」
山狗隊員B「こちら第1班、目撃の可能性の在る人物の隠蔽を行いますッッ」
梨花「フムゥゥゥゥッッ、ンウゥゥッッッッ!!!!」
山狗隊員C「目標対象の拘束完了いたしましたッッ、これから昏睡状態に」

小此木「………待て」
山狗隊員C「…はッッ!?」

437 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 09:06:48.33 ID:hKSC8ko0

小此木「………対象の猿轡を緩めろ」
山狗隊員D「し、しかしッッ…!!」
小此木「構わん、少しでもおかしな動作をしたらその場で殺せ」
山狗隊員D「…了解ッッ!」
小此木「……無線を対象に当てろ、…………おい、…北条沙都子を救って欲しい………そう言ったのか」
梨花「………はい、……沙都子はやっと叔父から逃れられる事ができたのですッ、……せめて……せめて今夜は安心して眠らせてあげて欲しいのですッッ……!!」

440 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 09:17:47.48 ID:hKSC8ko0

小此木「………第1班、目撃の可能性はありそうか」
山狗隊員A「……いえ、ぐっすり眠っています」
小此木「……………了解、古手梨花を昏睡、及び回収次第、古手神社境内へ向かい三佐と合流する」
山狗隊員B「いいんですか隊長ッッ…、隠蔽はッッ!?」
小此木「……たかがガキだ、…放っておいても問題ない」
梨花「ありがとう、…ありがとうなのですよ小此木……」
小此木「…………フンッ、…古手梨花を昏睡状態にしろ」
山狗隊員C・D「了解ッッ!!」

441 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 09:29:42.25 ID:hKSC8ko0

山狗隊員A「…あの隊長、…本当にいいんですか?」
小此木「………例え生き残ったとしてもすぐに終末作戦が始まる、……最後の一日くらいぐっすり眠らせてやれ」
山狗隊員B「隊長…」
山狗隊員A「……了解しました、至急そちらへ向かいます」
山狗隊員E「隊長、あの……」
小此木「…何事だ」
山狗隊員F「あの…、盗聴工作をしていた鶯部隊との交信が途絶えました…」

442 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 09:42:36.23 ID:hKSC8ko0

小此木「なんだとッッ!?」
山狗隊員G「…おそらく電波障害によるものかと思われます」
小此木「………鶯部隊は雛見沢の入り口に配置されていたな」
山狗隊員F「はい、電話線の工作をしているのでそのために無線が入らないのではないかと…」
小此木「……………」
山狗隊員A「こちら第1班、古手梨花回収作業終了の第2班と合流、そちらへ向かいます」
小此木「……了解」

443 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 09:52:13.52 ID:hKSC8ko0

小此木「……おい、クルマの準備だ」
山狗隊員E「…は?…しかし計画では徒歩で神社境内に移動と…」
小此木「構わん、予定変更だ」
山狗隊員F「…宜しいのですか?…エンジン音で村人に気付かれる可能性が…」
小此木「…通行人からしたら、ガキ抱えて歩く集団の方が十分に怪しいだろうよ」
山狗隊員E「しかし、通行人は鶯部隊が……あ」
小此木「そういう事だ、急いでクルマをこっちに回せ」
山狗隊員E・F「りょ、了解しましたッッ!!」

444 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 10:05:12.05 ID:hKSC8ko0

午前2時00分

小此木「―――と、今説明した通りだ」
山狗隊員A「…鶯部隊と連絡が途絶えた……、しかし、やはり電波障害ではないでしょうか…」
山狗隊員C「自分もそう思います、…鶯部隊の監視能力はずば抜けています、奴等の監視は鼠の一匹まで見逃しません。ましてや、奴等の遠距離射撃を回避できる者がいるとはとても…」
山狗隊員G「…しかし、もし何者かを確認したり遠距離射撃を行ったりしたのなら、何かしらの報告を受けているはず、自分は全くそのような報告は受けていません」
小此木「………何者かが電柱をへし折り、電線を引きちぎって強烈な電流を一時的に流して無線を一時使用不能にし、その間に鶯部隊を壊滅させたとしたらどうだ?」

445 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 10:15:28.91 ID:hKSC8ko0

山狗隊員B「…まさかそんな、ありえませんッッ!鶯部隊は武装を、しかもライフルまで所持していますッッ!!」
小此木「しかし現に鶯部隊と今だ交信が途絶えたままだ」
山狗隊員G「しかし……、そんなの非現実的すぎます、……電柱を引き倒すような怪力……あ」
小此木「……いるんだよ、この村にある日、ふらっと迷い込んだバケモノが、警官100人と真っ向から勝負して勝っちまうような野郎がッッッ!!」
山狗隊員D「しかしッッ、奴は4日前に捕まったはずですッッ!!!」
小此木「……どうだろうな、…あんなバケモノだ、ふらっと檻から出てくるかも分からねぇ」
山狗隊員一同「……………」
小此木「…クルマの到着だ、今から古手神社境内へ向かう………そこで三佐と合流だ」

447 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 10:25:30.52 ID:hKSC8ko0

午前2時05分――梨花ちゃんハウス
ガラッ、ドスドスドスドスッ…!!

独歩「譲ちゃんッッ!!?」
沙都子「ひぃぃぃっッッッ!!!!!」
独歩「…居無ぇッッ…!!……落ち着け沙都子ちゃんッッ、譲ちゃんは、…梨花ちゃんはドコへ行ったァッッッ!!?」
沙都子「ァ、アタシ…物音で目を覚まして…、き、気付いたら知らない人達が入ってきてッッッ……!!
   わ、わたくし一生懸命寝たふりをしてッッ…それでッ、……それでェッッ………!!………り、梨花が……梨花がァァッッッ……!!!!!」

448 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 10:35:32.04 ID:hKSC8ko0

独歩「落ち着けェェッッ、…譲ちゃんを連れて行った奴らァ何か言ってなかったかッッ!?ドコへ行くだとか、何が目的だとかよゥッッッ!!!」
沙都子「ぇ、ぇっと………!!そういえば…、小さな声で聞こえましたわッッ!!……(古手神社境内へ向かい三佐と合流する)……そうですわッッ、確かに聞こえましたわッッッ!!!」
独歩「…小さな声ッッ……?……無線かッッ!?……三佐ッッ……?……軍人じゃねぇかッッ!!?」
沙都子「お…お役に立てましたかしら…?」
独歩「あぁ、バッチリでィッッ!オメェはここでジッとしてろィ、悪ィ奴ァこの独歩様がケチョンケチョンにしてやらァッッッ!!!チャッチャとお譲も連れて戻るからよぅッッッ、あばよッッッ!!!!」

450 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 10:44:36.55 ID:hKSC8ko0

同時――山狗部隊車内
ブゥゥゥゥゥン――

山狗隊員G「…た、隊長…」
小此木「今度はどうしたッッ!?」
山狗隊員F「……他の監視班……こ、交信できませんッッ!!!」
小此木「…くっ……どこの班だ…?鶯部隊の方向か…?」
山狗隊員E「…鶯方面も……反対側の山間部方面の班にも交信できませんッッッ!!!」
小此木「なッッ!!?」

452 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 10:53:01.21 ID:hKSC8ko0

山狗隊員A「こちら山狗第1班、応答せよッッ、監視班B応答せよッッッ!?」
山狗隊員C「駄目です、どこも繋がりませんッッッ!!興宮方面や山間部方面というハナシではありませんッッッ!!!どこも繋がりませんッッッッ!!!!!」
小此木「………興宮方面ならまだ分かるッッ、あのバケモノが徘徊していると仮定しようッッッ!!!しかし、……何故反対方面の班まで連絡が取れないッッッ!!!?」
山狗隊員B「…た、隊長……こ、これ…、……まさか……鬼隠しじゃあ……」
小此木「…ば、馬鹿な事言ってんじゃねえッッッ!!!!!」
山狗隊員D「…だっ……だっておかしいですよ……子供攫って[ピーーー]だけの任務になんでこんな………、ら、…楽勝な作戦のはずだったのにッッッ………!!!」
山狗隊員C「こ…このガキ…、たしか…オヤシロサマの生まれ変わりとか言われてましたよね……、…まさかッッ、ほんとにッッッ……!!!!」
山狗隊員A「ふ、ふざけんなッッ、本物のオヤシロサマの祟りだって言うのかよッッッ!!!」
小此木「静かにしろッッ、お前ら少し落ち着けッッッ!!!?」

455 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 11:03:22.13 ID:hKSC8ko0

午前2時15分――古手神社境内

鷹野「……ちょ、…ちょっとあんた達ッッ、遅いじゃないのよッッ!!!だいたいなんで車に…………なによ、どうしたのよ」
小此木「申し訳ありません三佐、…すこし状況が変わりまして……」
鷹野「……状況って何よ……?」
小此木「………他の部隊や班と………その………一切の交信が出来なくなってしまいまして…」
鷹野「ハァーッッッ!?」

457 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 11:16:33.25 ID:hKSC8ko0

小此木「…作戦の実行には何も問題ありません、すべては順調」
鷹野「順調な訳無いじゃないッッ、何やってんのよぅッッッ!!?」
山狗隊員B「さ…三佐…、この作戦中止にした方が………」
鷹野「…ッッ!!!…アンタ…何言ってるの…!?」
山狗隊員C「…そのガキ、…たしかオヤシロサマの生まれ変わりって言われてましたよね……その……部隊と連絡が取れないのって……もしかしたら………鬼隠し」
小此木「…だからッッ、それはあの空手家が」
山狗隊員G「じゃ…じゃあ山間部側の監視班の失踪はどうやって説明するんですかッッッ!?あの空手家がやったって言うのならどうやって反対側の山間部に向かったんですかッッ!?
…もしあの空手家が実行したのならこの神社を通らなければ山間部側の班には辿り着けないッッッ!!!!
あのバケモノは、我々の居るこの神社を通らなければ…………………………え?」


独 歩 「 大 正 解 ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! 」

ドシャッ ドシャッッ ドシャッッッ ドシャンッッッッ!!!!!!!!

460 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 11:28:47.28 ID:hKSC8ko0

山狗隊員G「ハガァッッッ……!!!!」

ドシャッ……


小此木「ッッッ!!!!撃てぇぇッッッ!!!!」

山狗隊員A・B「…う、うわぁぁぁッッッ!!!」
山狗隊員E・F「…ひ、ひ、ひぃぃぃぃッッッ!!!」

鷹野「ちょ、ちょっとどこ行くのよッッ!!!逃げるんじゃないわよッッッ!!?」
小此木「お、おいお前らッッッ!!?」

463 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 11:36:49.78 ID:hKSC8ko0

独歩「……あと4人」
鷹野「ひ、ひぃぃ…」
小此木「…う、撃て……じ…銃…撃て撃て撃てェェッッッッ!!!!!!」
山狗隊員C・D「ひいぃぃぃぃぃッッッッ!!!!!」
パァンッ パァンッ パァンッ パァンッ パァンッ パァンッッ!!

独歩「ひゅうッ…」
バッシュンッッ…
ガシィッッッ…!
鷹野「ヒィィィィぃィッッッッ!!!!!!!!」

466 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 11:46:22.91 ID:hKSC8ko0

小此木「さ、三佐ァァッッ!!!!」
鷹野「ヒギィイィィィ、は…離してぇェェッッッ…!!!!ひぃぃいぃぃぃッッッ!!!!!」
独歩「……テメェらに言いてェ事がある………俺ァテメェらがどういった人間だとか、…どういった組織だとかァ興味無ェ…、分かるかぃ」
鷹野「は、はいぃ、分かりますッッ!!分かりますからぁぁッッ、怖い、こ、こわいぃぃぃッッ!!!!」
小此木「…三佐、落ち着いてッッ!!」
鷹野「だすけでおごのぎィィッッッ、コイツ私の腕を変なほうごうに折ろうとしてるぅぅぅッッ、こわいぃぃぃ、あぁぁぁぁっぁッッッ…!!!!!」

471 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 11:59:19.26 ID:hKSC8ko0

独歩「…怖いかぃネエチャン、コイツぁおめぇらがソコに転がってる譲ちゃんに与えた苦しみの何十分の一だぜィ?」
鷹野「こわいぃぃぃ、ああぁぁぁぁだすげて、ごめんなさいごめんなさい放してェェェッッ!!!!」
独歩「…ほぅ、…怖いかぃ、放して欲しいかぃ?…………しょうが無ぇな、……………放してやらない」
ギュゥゥゥゥゥッッッッ
鷹野「ああああぁぁぁぁああッッッッ!!!!こいつ恐いィぃィ、ほんとコワイィィィィィッッッ!!!!!!!!!」
山狗隊員C・D「………さ…三佐ぁッッ!!!」
独歩「安心しな、このネエチャン懲らしめた後ァテメェらの番だからよぅ」
山狗隊員C・D「なッッッ…!!?」

475 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 12:13:06.68 ID:hKSC8ko0

小此木「……おいッッ、お前らッッッ!!!!」
山狗隊員C・D「…に、逃げろォォォォッッッ!!!!」

独歩「……部下にも逃げられたなァ、ネエチャン」
鷹野「…なん…なんでこんな事にッッ…ッッ!!ヒギィィィィッッ!!!あ…アンタ悪魔だ…バケモノだァ…、やっぱり私の勘は当たってたんだァッッッッ!!!!!!!!」
小此木「山狗第1班、応答せよッッ!!山狗第2班ッッッ!?第3班ッッッ!?大至急応援に来いッッッ、おいッッ、返事しろッッッ!!?」

独歩「…ふふふっ、…鬼隠しねェ…」

478 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 12:28:12.77 ID:hKSC8ko0

独歩「…鬼隠し……、…言葉の感じからして、…神隠しみたいなモンかい?ネエチャン」
鷹野「あががががぁぁぁ、そ、そうです、オヤシロサマの神隠しみたいなモンですぅッッッ、アガァァァッッッ!!!!」
独歩「…ふふふ……、テメェらの仲間はみぃんな消えちまったってか……残るはここに居る俺と、ネーチャンとアンタと譲ちゃんのみ………面白じゃねぇか」
小此木「ッッ!!しらばっくれんじゃ無ぇッッッ、鶯部隊消したのも…山間部の監視班消したのもテメェなんだろぅがッッッ!?」
独歩「………鶯ってェのはアレかい?電話線の奴らかい?……ソイツぁ確かに俺だ………けど他のは違うぜぃ?…なぁネエチャン」
鷹野「は、はい違いまづゥゥッッッ、違うがらはなじでェェッッッ」
独歩「決して許してあげない」
小此木「…ちょ、ちょっと待てよ…、じゃあ誰が武装した部隊の奴等を消してるんだよ………、まさか…、……本当にッッッ……!!?」

独歩「……ひとりで盛り上がってるところ悪いがよ、そのナントカサマってのが来たみたいだぜ」
小此木「……え?」

567 名前:長時間放棄御免、御詫ニ大量黄金脱糞[] 投稿日:2008/09/05(金) 01:21:49.34 ID:DzkNgyI0

午前2時30分――雛見沢村

大石「…おい熊ちゃん……、……どうなってんだ」
熊ちゃん「…………分かりません………、…全車両……連絡つきません……」
大石「………どうなってんだよ……、……なんなんだよこの状況は………」
熊ちゃん「………………」
大石「………消えちまった………、……俺たち以外…、……全車両が……警官全員が消えちまったッッッ……!!!」
熊ちゃん「…………鬼隠しですよ……鬼隠しなんですよこれはッッッ………!!!」

571 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 01:32:13.71 ID:DzkNgyI0

大石「……熊ちゃん………、…馬鹿な事言ってんじゃねェッッッ!!!」
熊ちゃん「でも、…こんな……こんなッッ………!!?」
大石「熊ちゃんいいか…?オヤシロサマの祟りは全部園崎がヤッてんだッッ…!!鬼隠しだって全部が全部……、園崎がやってんだッッッ……!!
   俺達のッッ!!仲間がッッ!!たった今ッッ!!この村でッッ!!消されたんだッッ!!園崎によってよぅッッッッ!!!!!」
熊ちゃん「……………」
大石「……信じねぇぞ…、…俺は祟りなんて信じねぇぞォォッッッ…!!!!」

573 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 01:42:48.19 ID:DzkNgyI0

同時――古手神社境内

ズチャ…ズチャ…ズチャッッ………

独歩「……来たか」
小此木「……ッッ!!!………ノムラッッ………隊長ッッッ……!!…いやッ、…え?…………だ、誰だアンタッッッ!!?」


独歩「……………」
パッ……ドサッ

鷹野「ッッッ!!!…はぁ…はぁッ…!!……助かっだぁッッ……!!!」

独歩「……待ってたぜ、………アンタが鬼隠しやってる………オヤシロサマかぃ……?」
男「………オヤシロサマ……?……違うな……わたしの名前はガイア……、大地の神、そして超軍人ガイア」

576 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 01:52:16.79 ID:DzkNgyI0

鷹野「……ぉ、小此木、…コイツは…」
小此木「……三佐…、…例の……新隊長のノムラです、…いやしかしッ、…私の知っているノムラ隊長とはまるで………」
ガイア「…小此木…説明しておこう、…ノムラは私とは異なる存在、今の私はノムラではない…、超軍人ガイアだ…」
小此木「…ア、アンタ…何を言って」
ガイア「ところで小此木…?これは一体どういう事だ?」

580 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 02:01:40.16 ID:DzkNgyI0

小此木「はっ…?」
ガイア「…上官に無断で作戦を実行……これがどういう事か理解しているのか?」
小此木「………くっ…」
ガイア「挙句の果てに、作戦を目撃した可能性のあるニンゲンを子供という理由だけで命を助けるとは…………貴様それでも軍人か?」
小此木「なッ!?何故それをッッ!?」
ガイア「貴様の命令に従っていた無能な部下達の無線を奪わせてもらった……貴様の程度の低い指令が良く聞こえたよ」
小此木「ッッ!…まさか……隊員たちを消したのはッッッ……!?」
ガイア「…おかげでいい汗をかいた……そのことに関しては感謝しよう」

581 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 02:11:07.58 ID:DzkNgyI0

鷹野「………ちょっと、……なんの話してるのよ」
ガイア「…これはこれは元三佐……何故こんな所にいらっしゃるのですか?」
鷹野「………なによアンタ、………随分と挑発的な態度ね、…私はアンタの上官よ!?上官にそのような態度を取るとはどういうつもりなのよッッッ!?」
ガイア「………上官?」
鷹野「…な、何よ…、アンタ小此木の地位を奪ったんでしょ!?なら私の部下って事じゃないッッ!?
ガイア「……私が貴様のような無能者の部下だとッッッ!?」

582 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 02:23:01.05 ID:DzkNgyI0

鷹野「なッッ!?」
ガイア「…東京の幹部から聞かされていないのかッッ、貴様は既にこの計画の総指揮から外されているッッッ!!
   私は貴様の後釜を任されてこの任に就いているのだッッッ!!!」
鷹野「ハァッッッ!!?ちょ、ちょっと冗談でしょッッ!?」
ガイア「冗談などではないッッ、貴様は東京からの密報を聞いたはずだッッ!!貴様は既に部外者だッッッッ!!!!」
鷹野「……そんなッッ、………ウソでしょ小此木ッッ!?」
小此木「…申し訳御座いません、…三佐に関する密報の内容は……三佐以下の我々隊員は知らされておりません……
   …三佐の密報の内容を知る者は……三佐以上の地位者、…つまり……三佐の上官のみかと………」
ガイア「…つまりこれで、貴様の密報に関して知っている私が三佐以上の存在であり、お前の上官に当たることが証明された訳だッッ…
   ……尤も、…今の貴様はタダの部外者だがなッッッ……!!」
鷹野「…ッッッ!!!……ウソよッ…ウソよォッッッッ!!!!!」

583 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 02:32:15.01 ID:DzkNgyI0

鷹野「……………ウソウソ嘘ォォォッッッ!!!」
ガイア「……ところで小此木……この作戦の目標を再度口頭で確認せよ」
小此木「…はっ?…え、と……古手梨花の殺害……」
ガイア「…そうだ、古手梨花の殺害はその後の終末作戦へと直結している………他には?」
小此木「…銃の使用の禁止、…昏睡状態にして生きたまま確保、……目撃者は………」
ガイア「その通りだ優秀な部下よ、それだけ伝えてくれれば十分だ」
サクッ……ズバァッ………!!!

小此木「え」
プシュ…プシャァァァァッッ…………ドシャッ…

ガイア「貴様はもはや作戦実行の足手纏い…、数々の作戦規約違反を己の死で償うがいい」

588 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 02:42:58.42 ID:DzkNgyI0

高津戸鷹野「え?……えぇぇエエッッッ!!お…小此木ィィッッッ!!!!?」
独歩「……………」

プシュゥゥゥッッ………ビクッ…ビクンッ……
ガイア「本作戦は既に中止不可能な段階に達している………よって、山狗部隊総指揮隊長ガイア、只今より本作戦に介入する」
鷹野「ひ……ひぃぃぃ………!!!」
ガイア「…さて、元三佐………いや、…一般人鷹野」
鷹野「…ぁ……ぁ………」
ガイア「貴様の個人的な作戦実行意思………それだけはわたしが叶えてやろう…………しかし貴様はもはや目撃者…ここで消え」
ドシュッッッッッ!!!!!

独歩「譲ちゃん連れて逃げろやネエチャンッッッ!!!!!」

590 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 02:52:12.39 ID:DzkNgyI0

鷹野「ひッ…、えッ…!?」
独歩「ボサッとしてんじゃ無ェッッッ、さっさと譲ちゃん連れて逃げろィッッッ!!!!!」
鷹野「………!!!」
ガイア「ッッッ!!!!」
ザッッッ……

独歩「…悪ィな、遊んでもらうぜ」

593 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 03:01:26.69 ID:DzkNgyI0

鷹野「くっ…」
ズシッ…

梨花「………………」
鷹野「くぅゥッッッ……!!!」
タッタッタッタッ………


ガイア「…くっ……何故命中たった…?…偶然か…?」

独歩「けぇぇぃッッッ!!!!!」
ドヒュッッッ ブヒュッッッ フシュンッッッ
ブォンッ  フヒュッ  スカァッッッ

独歩「〜ッッ!!ケェッッ、スレスレで避けやがってェェッッッ!!!!!」
ガイア「……これはこれは………なかなか」

595 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 03:11:36.04 ID:DzkNgyI0

ガイア「……スピード、威力、連射性……どれも素晴らしい、非の打ち所が無い」
独歩「アリガトよゥッッ!!!!!」
ドヒュッ ドヒュッッ ドヒュッッッ スパァァッッッ!!!

独歩「ぐッッ…!」
ガイア「…しかし、わたしには命中たらないよ………絶対にね」
独歩「ジャァッッッ!!!!」
ズバァッッッ

ガイア「無駄だ……なぜなら、君の肉体がわたしの肉体を傷つけることを拒んでいるのだから………」
独歩「グダグダ御託並べてんじゃねェッッ!!!!」
ドシュン………ヒュン……スカァッッ

独歩「…くッ………」
ガイア「……学ばぬ人だ………キミには冥土の土産にレクチャー教室を開いてやろう」

599 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 03:21:47.50 ID:DzkNgyI0

ガイア「教えてやろう、キミの攻撃が絶対に命中らぬ理由を……」
独歩「御託はケッコウだって言ってんだろ」
ガイア「キミは殺意を100倍の濃度で叩きつけられた事はあるか?
    …ないだろう、わたしはある、その時の恐怖はわたしの髪の毛が抜け落ちる程の恐怖………しかし、その時の経験がわたしの危険に関する勘を神がかったモノへと昇華させた
    …敵の作戦、闘志、志気それらは全てわたしの前では意味を成さなく」
独歩「ウルセェんだよッッッッ!!!!」
ドヒュッッッ……

ガイア「……短気な人だ………確かにキミの言っている事も正しい、…今は作戦の遂行中だ………こんなトコロでお喋りをしている場合ではなかったな………」

601 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 03:30:13.45 ID:DzkNgyI0

スッ………
ミキッ…ミチィッ……アァァァンンッッ………ビクンビクンッッ
ドクンッッッ!!!!ドクンッッッ!!!ドクンッッッ!!!

ガイア「……アドレナリンの流れをね………ちょっと操作しているンだ」
独歩「………………ケッ」

ドクンッッッ!!!ドクンッッッ!!!ドクンッッッ!!!
ドクンッッッッッッ!!!!!

ガイア「どうあがいても神には決して逆らえぬのが道理………さぁ……いらっしゃい」

602 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 03:34:41.04 ID:DzkNgyI0

午前2時45分――雛見沢村外れ

鷹野「……はぁ……はぁ……はぁ……」
鷹野「……どうすれば………どうすればいいのよ」
梨花「………………」
鷹野「……この子を殺せば全部終わるはずなのに………この子を殺したら全部終わりになるはずだったのに………」

603 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 03:41:23.95 ID:DzkNgyI0

鷹野「………この子をこの場で殺してしまえば………!!
   ……駄目だ、この子を殺したって私はアイツにとってただの目撃者ッッッ、私が殺されるには何も変わりはしないッッッ!!!」
鷹野「…この子を置き去りにして逃げたとしてもッッ……、私は逃げ切れないッッ!!東京は私を口封じするに決まってるッッ!!!世界中どこに逃げても殺されてしまうッッ………!!」
鷹野「…あの軍人に見つかったら、…私は殺される……!!この子が殺されても、…いずれ私は東京に殺される……!!」
鷹野「…うぅッ……、…なんで……なんでこんなッッ……!!……うぅぅ……うぅぅぅっ……」

ブロォォォォ………

鷹野「……パトカー…?……!!!……た、助けてッッ、たすけてェェッッ!!!!」
大石「なッッ!?た、鷹野さんッッ!!?ア、アンタ死ん………えッッ!!?」
鷹野「そんな話してる場合じゃないのッッ、助けてッッ!!」

604 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 03:53:23.81 ID:DzkNgyI0

同時――古手神社境内

シュン…パァンッッ!!!!
シュンッ……パァンッッッ!!!!!
シュンッッ………パァンッッッッ!!!!!!
独歩「ぐぁッッッ!!!」

ガイア「…環境全てが私に味方をしてくれる、……特に……、この神社という環境は素晴らしい」
独歩「…………」
ガイア「例えばこの親指ほどの砂利石…、…なんの変哲もないこの小さな石達が、…私の手のひらに一握り掴まれた途端……………」

ガイア「凶器と化すッッッッッ!!!!!!!!!」
シュンッッッ!…………パァンッッッッ!!!!

独歩「がぁッッッ…!!!!」
ガイア「得意の格闘技で銃は避けれても…………コイツは防ぎきれないかい?」

605 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 04:01:39.33 ID:DzkNgyI0

シュン…パァンッッ!!!!
シュンッ……パァンッッッ!!!!!
シュンッッ………パァンッッッッ!!!!!!

独歩「………ぐっ!!」
ガイア「謂わばコレは…超強化した連射型散弾銃…まさに天然の兵器」
独歩「ッッ、どりゃァァッッ!!!!」
バシュン………ドシュンッッッ…!!

ガシッ…、グググッッ…!!
ガイア「……飛び蹴りなんて当たんないって」
独歩「ッッッ!!!!!」

ガイア「時速80kmで石畳に激突したことはあるかい………無いよなぁ」

ゴォォッッ………バンッッッッッッッッッ!!!!!!!!!

606 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 04:13:25.36 ID:DzkNgyI0

独歩「ガハァァッッッッッッ!!!!!!!」
ガイア「…もう一発」
ガシッ、グルンッ ゴォォッッ………バンッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!

独歩「ぐはぁァッッッッッッ!!!!!!」
ガイア「…もう一発…ん」
グィッ…

独歩「…この距離なら、命中たるぜッッッ!!!!」

ドンッ ドンッッ ドンッッッ ドンッッッッ ドンッッッッッ!!!!!
ヒュゥゥゥン………ガッシャァンッッッ!!!!

ガイア「がはッッ…!!!」
独歩「……はぁ……はぁ………ゴフッ、ガハッッッ!!」
べチャ、べチャチャッッ………

609 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 04:21:09.41 ID:DzkNgyI0

ガイア「がはッ…ゴホッ………はぁ…、はぁ……窮鼠猫を噛むとはまさに……」

ドシュンッッッッ…………

ガイア「ッッ!!!」
独歩「でりゃァァッッッッ!!!!!」
ドシュドシュドシュドシュドシュドシュドシュドシュドシュッッッッッ!!!!!!

ガイア「(連打ッッ!?読み切れんッッッ)」
独歩「どりゃァッッッ!!!」
ドスドスドスドスッッッ!!!!

ガイア「くっ…」
バシュッ

独歩「ぐわッ!」
ガイア「…Csガス……まさかコレを使う事になるとは……」
独歩「ガハッ…!…目がッッ、どこに居やがるッッ!!!ゴフッ、ガハァッッ!!!」

610 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 04:33:09.75 ID:DzkNgyI0

ガイア「…さすがにガスは避けられなかったようだな…、…そして……今やキミは……この攻撃も避けられん」

バサァッッッ……グルングルンッッッ!!!
ギュウゥゥゥウッッッ!!!!

独歩「ァッッッ!!!!!」
ガイア「神社の家紋を記した薄っぺらい布も……私にとっては分厚い荒縄と代わらぬッッ!!!」
ガイア「フンッッ!!」

フワァッ……ザザザザザッッ!!!!!
グンッッ!!!!
独歩「ァァッッ…!!!!!!!」

ヒュン……ガシッッッ!!!
グググググッッッ……

独歩「〜〜!!!!!ッッッ!!!!」
バタッ…バタバタ…………
…バタッ…………………………
………ピクッ……ピクッ………


ガイア「……絞首刑完了」

613 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 04:43:25.50 ID:DzkNgyI0

午前3時00分――古手神社前

大石「なッッ!?…おい冗談だろッッ!?クビ吊るされちまったぞッッッ!!!」
鷹野「どうすんのよッッ、アイツ殺られちゃったらお終いじゃないッッ!!アタシ達も殺されちゃうわよッッッ!!!」
大石「………鷹野さん、…アンタ運転は出来るか?」
鷹野「えぇ…!?…一応できるけどッッ……!!」
大石「そうか……今すぐ神社の入り口に車を持ってきてくれ、大至急だ」
熊ちゃん「…どういうことですか、大石さん…?」
大石「………熊ちゃん、俺があの軍人を引き付ける……熊ちゃんはその間にあの空手家を降ろして車に乗せてくれ」
熊ちゃん「正気ですか大石さんッッ、危険すぎますッッ!!」
鷹野「そうよッッ、アンタ死ぬ気ッッッ!?」
大石「…鷹野さん……、馬鹿な事言うんじゃねぇよ、…俺はアンタに聞きたい事が山ほどあるんだ、…こんなところでくたばってたまるか……!!」
鷹野「………」
大石「……悔しいがな、…俺達警官じゃあんな怪物みたいな軍人の相手にならんッッ……、あの空手家を助けない限り皆殺しにされちまうのがオチだッッッ……!!」
熊ちゃん「……………」

大石「行くぞ熊ちゃんッッッ!!」
熊ちゃん「はいッッ、大石さんッッッ!!!」

614 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 04:51:12.67 ID:DzkNgyI0

同時――古手神社境内

チャキッ……
大石「ソコまでだッッッ!!!!!殺人未遂の現行犯で逮捕するッッッ!!!!!」
ガイア「……………」
大石「その場に伏せろッッ!!今すぐだッッッ!!!」
ガイア「……公務員とはどうして皆こうも丁寧なのかね」
大石「おいッッ、言う通りにしろッッッ!!!」
ガイア「…宜しい、仲間のいる世界へお行き」

616 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 05:00:58.53 ID:DzkNgyI0

ザクッ…ザクッ…ザクッ……

熊ちゃん「頑張れェッ…もう少しで降ろしてやるからなぁッッ…!!」
ザクッ…ザクッ……ブツンッッッ………ドシャァッッ…!!!

熊ちゃん「よっしゃぁッ、……くっ…!ちくしょう重てェッッ…!!」

ズリィィッ……ズリィィ…………
熊ちゃん「ふんぬゥゥッッ…!!…ぬりゃぁぁッッッ!!!!」
ズリィィッッ……ズリィィィッッッ………!!

パァンッッパァンッッ……!!

619 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 05:25:10.04 ID:DzkNgyI0

べチャべチャッッ……

大石「がはッ…!」
ガイア「………無駄だよ」

パァンッッパァンッッパァンッッ………
ススッススッ………ガシッ、ヒュンッッ ドゴンッッッ!!!!!

大石「あがぁッッッ!!!!」
ガイア「…わたしに銃は当たらない」

ヒュン…バキッ ゴシャッ ドスンッツッッ…!!
大石「がはぁッ…おぇェッッ……ぐあぁぁッッ……!!」
ガイア「終わりだ」

バァンッバァンッッ…

熊ちゃん「〜ッッ!!………!!!」
ガイア「………ッッ……邪魔をするな」

ガシッッッッ!!!!

ガイア「ッッ…放さんか貴様ッッッ!!!!」
大石「行けぇェッッッ、早く行けェ熊ちゃァんッッッッ!!!!!」

620 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 05:26:27.19 ID:DzkNgyI0

熊ちゃん「大石さん……でもッッ……!!!」
大石「早く運べェェッッ!!!!!!!」
熊ちゃん「………くッ」

ズリィィッッ……ズリィィィッッッ……!!
熊ちゃん「ちくしょぉォォゥッッッッッッッ!!!!!!!!!!」

ガイア「[ピーーー]ェ、[ピーーー]ェッッ!!!放せ放せッ放せッッッ!!!」
ガスンッ ゴスッ バコンッッッ!!!

大石「…………放さない………放さねぇぞ」

623 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 05:35:01.29 ID:DzkNgyI0

大石「…やっと掴んだんだッ……おやっさんの手掛かりをやっと掴んだんだッッ………放すものか……放すものかァッッッ!!!!」
ガイア「ッッッ!!!…このォッッッ!!!!」
シャキッッ………フォン………
グサッ ブサッッ ブシャッッッ

大石「…あぁ……やっぱり刺されると……痛ぇ……いて」
ガイア「放せェェァッッッ!!!」

ブシャッッ…グシャッッ……ザキンッッッ
プシャ プシャァァァ……

大石「がッ……」
ガイア「フンッッ!!!」
サクッ…シパァッ…ヌタァンッッッ

大石「………………」
ガイア「………コイツッッ……まだ放さないッッ」

624 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 05:42:59.80 ID:DzkNgyI0

午前3時10分――大石車両

ドサァッ……

キュキュキュッッッ……ブオォォォンッッッ!!!!
ブォォォォォォォ…

熊ちゃん「…ちくしょう……大石さん………ちくしょうッッッ……!!!」
鷹野「……………」

熊ちゃん「……どうですか鷹野さん」
鷹野「………心臓は何とか動いてるけれど…呼吸が停止してるわッッ…応急処置として人工呼吸を開始しますッッ……それに…全身に重度の打撲・骨折・裂傷…あと脳震盪…それとおそらく………助骨が滅茶苦茶にやられてる…………早く診療所へ運ばないとッッ……!!」
熊ちゃん「……………了解」

鷹野「スゥ〜…フゥ〜………スゥ〜…フゥ〜………」
鷹野「…………もし助かったとしても……闘えるとはとても……」
熊ちゃん「…………………、……ぅわッッッ!!!!」

625 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 05:50:34.18 ID:DzkNgyI0

ダシュンッ ダシュンッッ ダシュンッッッ ダシュンッッッッ!!!!

ガイア「フンッッッ!!!!!!」


熊ちゃん「う…、嘘だろォッッ!!?」
鷹野「ちょ、ちょっとッッ!?もっとスピード出してよッッッ!!!」
熊ちゃん「命一杯アクセル踏んでますよッッッ!!?な、何なんだよコイツッッッ!!?」

ダシュン ダシュン ダシュン ダシュン ヒュンッッ………   ガッシィィンッッッ!!!

鷹野「ひぃぃッッ!!!掴まってるわよッッ、サイドに掴まってるわよォッッッ!!!?」

熊ちゃん「…ッッッ!!!」
鷹野「ヒィィッッ、どうすんのよッッ、どうすんのよッッ!!?」
ガイア「…………ニィ」
鷹野「ひぃぃぃぃィィィィッッッッ!!!!!!?」

626 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 06:02:10.50 ID:DzkNgyI0

熊ちゃん「…………鷹野さんッッ、運転変わって下さい」
鷹野「運転ッッ!!?変わってあげるわよッッッ!!だから何とかしてよォッッッ!!!?」
熊ちゃん「……鷹野さん、もし助かったのならば……必ず、貴方の抱えている秘密を警察に全て話して下さい」
鷹野「ちょッッ!!?こんな時に何言ってんのよッッッ!!?」
熊ちゃん「必ず…、必ず…、…大石さんの求めていた真相を………必ずッッッ!!」
鷹野「……!!!…ちょっとアンタッッッ!!!!!!!」
熊ちゃん「後の事は宜しくお願いします………それでは」
ガチャ……バッ……


熊ちゃん「うわぁぁぁァァァッッッッ!!!!!!!!」
ガイア「!!!」

ガシッッッッ……!!!!!
ドシャッッッ!!ゴロゴロゴロゴロッ……

627 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 06:12:56.70 ID:DzkNgyI0

午前3時30分――入江診療所

鷹野「こんな時に限って誰もいないなんてッッッ!!」
梨花「……………」
鷹野「…梨花ちゃんは無事として………、……問題はコッチ……」
独歩「…………………」
鷹野「…今は……私に出来るだけの処置をするしか…ッッ!!」

628 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 06:21:01.13 ID:DzkNgyI0

同時――古手神社周辺

ガイア「……隠蔽完了」
ガイア「……永久に隠蔽するなら兎も角……、たった半日隠蔽するだけ」
ガイア「…死体がいくつ在ろうと……このガイアの手に掛かれば造作も無い」
ガイア「……あの馬鹿……はっきりとタイヤ痕を残して行ったな……」
ガイア「………夜明けまであと90分………それまでに目標対象・及び目撃者全ての殺害」
ガイア「………面白い」

ニィッ………

630 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 06:36:39.89 ID:DzkNgyI0

午前3時45分――入江診療所

カタタタッ…パタパタパタッ…カチャカチャッ……チュゥッ……パタパタパタッ……

梨花「……ん」
梨花「………驚いたわ……私………まだ…生きてる」
梨花「………独歩」
ぎゅぅッ……

633 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 06:43:01.22 ID:DzkNgyI0

カラカラカラッ…パタパタパタッ……

鷹野「…あらぁ…ようやくお目覚め?」
梨花「鷹野……」
鷹野「ごめんなさい、今は梨花ちゃんの相手をしていられないの………この人をできるだけ回復させないと……」
梨花「……………独歩」
独歩「……………」

634 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 06:55:02.75 ID:DzkNgyI0

チュゥ……ツゥー……

梨花「鷹野……その注射機は…?」
鷹野「………これは………梨花ちゃんが知るにはにはまだ早いわ」
梨花「……モルヒネ………ですか?」
鷹野「……梨花ちゃんはなんでも知っているのね……、………そうよ、モルヒネよ……もはやモルヒネで痛みを取り除かなければ………彼はもう……闘うことすら出来ない」
梨花「………………」
鷹野「……彼の身体はもう限界……あちこちを破壊されてしまっている………、…こうでもしないと、………もはや逃げる事すら出来ないッッ……!!」
梨花「………独歩は僕の為に……そこまでしてくれたのですか…?」

635 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 07:01:50.53 ID:DzkNgyI0

鷹野「……えぇ、…あなたの為に……、この人は……この人は本当にぶち壊した……」
梨花「………?」
鷹野「……この人が来てから……、この人が来てからというもの………全てが……全てがおかしくなったッッ……!!」
梨花「…………た、…鷹野…?」
鷹野「……いいえ……この人が着てからじゃない……あの新人が来てから……?……それとも……上が私を捨ててから……?………どこから……どこからおかしくなったの…?」
梨花「………鷹野…、あなた一体…何者なの…?」
鷹野「…うふふ……私…? 私は」

シュン……ドスッ!!!

鷹野「……あ」
ガイア「ただの一般人だ」

プシャァァァァァァァッッッッッッ!!!!

636 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 07:13:03.31 ID:DzkNgyI0

プシャァァァァ…ガクガクガクッッ……ドシャッッン…!!

梨花「…あ………あ………!!」
ガイア「スペツナズ・ナイフ……頚動脈を貫いた訳だから即死は免れない」

梨花「…ひぃ……、ど、独歩ぉぉッッ、独歩ぉぉぉぉッッッ!!!!」
ガイア「目標を確認、これより作戦の最終段階に入る」
梨花「独歩ぉぉッッ!!!!助けて独歩ぉォォッッッ!!!!死にたくないッッ、死にたくないぃぃィィッッッッッ!!!!!!」

637 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 07:22:43.52 ID:DzkNgyI0

梨花「いやぁッッ、こんな死に方嫌ァァッッッ!!!!助けてッッッ、助けて独歩ぉォォッッッ!!!!」

ガシッッ
梨花「ひぃぃぃぃッッッ!!!!!」
ガイア「目標を確保、作戦を実行する」
梨花「ひぃぃぃッッイヤイヤ嫌ぁァァッッ!!!!!死にたくないッッ!!死にたくないッッッ!!!」
ガイア「安心しろ、頚動脈を切るだけで一瞬で終わる、貴様は血飛沫を飛ばすだけで断末魔すら挙げる暇は無い……[ピーーー]」
ススッ

梨花「助けて独歩ッッッ!!!私は生きたいッッッッッ!!!!!!」

ヒュン…ドゴンッッッ


ガイア「がァ…ッッッ!!!!!!」


梨花「ひぃ……ひっぐ……独歩ぉっ………!!」


独歩「……随分とワガママなお願いじゃねぇか譲ちゃん」

639 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 07:32:30.09 ID:DzkNgyI0

梨花「ッッッ!!!どっぽぉォォッ!!!!!」

ひしっ…
独歩「へへッ…譲ちゃんよぅ、…男の下半身にしがみ付くなんて二十年早ぇぜ?……取り合えずぁ、俺の背中にでもしがみ付いときな」
梨花「ひっぐ…独歩ぉぉッッッ……どっぽぉぉぉッ!!!!」

ガイア「ば、馬鹿な……!?命中る訳がッッ!?」
ダダッ!!!

ガイア「フンッッ!!」
ヒュン……パシッ

独歩「よっと」

カカッ  ドシュッッッ!!!!!
バキィィッッッ!!

ガイア「ッッッ!!!!〜〜〜ッッ!!!!」
独歩「…テメェがなんの根拠持って命中たらねェとか言ってンのか知ら無ェけどよ」
ガイア「くッ……何故ッッ!!!?」
独歩「…俺ァテメェと会った時も一発見舞ってるンだぜ?勘違いすんのもホドホドにしとけや」
ガイア「ッッ…!!ふざけるなッッ、全て偶然だッッッ!!!!」
独歩「テメェまだ気付かねェのかィ?…テメェは偉そうに殺気で勘が何たらかんたら言ってたがよゥ、そりゃァ殺気を感じ取る勘が鋭くなったって意味なんだろぅ?
   …そりゃ残念だな、譲ちゃん護ってる時の俺ァ殺気なんて出ちゃいねぇ、出てんのァ譲ちゃんを護りきるっちゅう気合と慈愛だけでィ」

642 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 07:41:50.72 ID:DzkNgyI0

ガイア「嘘をつけェッッ、現に貴様の攻撃の大半は外れているッッッ!!!!貴様の様な男に何が慈愛だッッ!!!!」
独歩「…そりゃぁテメェと一騎打ちの時ァ殺気ビンビンだぜィ?
   …だがよ、こんなかわいい譲ちゃんの前で殺気ビンビンな訳いか無ェだろ……俺ァ紳士なオトコだゼィ?常にビンビンのどっかのドウテイ軍人オタクと一緒にすんじゃ無ェよ」
ガイア「ッッッ!!!愚弄するかッッ!!?」
独歩「……どうでもいいけどよゥ、俺ァ今、最高にハイな気分なんでィ……
   ………今なら譲ちゃんを護らなきゃならねェし、テメェに全弾命中てられるぜィ?……それでもヤルかぃ?」
ガイア「クッ…グヌゥゥゥゥッッ!!!!!」

独歩「………さて譲ちゃん…、…ここは危ねェ……逃げるかィ?」


バリィィンッッ……バシュン バシュン バシュン バシュン

ガイア「ッッッ…、待てェェッッッ!!!!」

643 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 07:52:10.97 ID:DzkNgyI0

午前4時00分――雛見沢村村道

梨花「うぅ…独歩ぉ…どっぽぉォッ……うぅぅッ…」
独歩「…おいおい譲ちゃん、いつまでメソメソ泣いてるんでィ、せっかくのベッピンがチンチクリンになっちめぇぞ」
梨花「…ぐすッ……みぃ……それは…イヤなのです……ぐすッ」
独歩「じゃぁさっさと泣き止むんだな、さて、オイラぁどこに行きゃぁいい?」
梨花「…どこか安全なところ……どこか安全なところにッッ……!」
独歩「安全なトコロねぇ……あの軍隊オタクが居る時点でドコも危ねェだろうしよぅ………隣町に戻ったらオマワリが俺を探してるだろうしよゥ
   ………こりゃァ安全なトコロなんて無ェな……」
梨花「…………………」
独歩「おっと安心しな譲ちゃん、このスーパー独歩ちゃんがいる限り必ずオメェを守ってやらぁ」
梨花「…みぃ、…ボクのスーパーマンなのです」
独歩「わっははは、…こりゃ夏恵に聞かれたぁぶちのめされちまうなぁッッッ!!!」
梨花「……みぃ」
独歩「ふぅ………とりあえず、…ヤロウの手の届かねェトコロまで逃げるか」

645 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 08:02:37.68 ID:DzkNgyI0

午前4時30分――雛見沢村つり橋前

独歩「……はぁ……はぁ…ガハァッ…!!」
梨花「独歩ッッ!?しっかり、独歩ッッ!?」
独歩「ゲハァッ……ハァ……クスリの効果が………切れてきたみてェだな………」
梨花「独歩ッ、…気付いていたのですか…!?」
独歩「…ケッ……自分の身体ァ自分が一番良く分からァ、……どこが怪我したとか折れちまってるとかよゥ………
   ………オイラのために面白いクスリ使ってくれたみてぇだが………もう効いちゃくれ無ェなぁ………ガハッ、ゲハァッッ…!!」
梨花「独歩…、大丈夫ですか…!?歩けますですか……!?」
独歩「ガハァ…、…大丈夫でェ……んなに心配すんなや…………ほら譲ちゃん、…あのつり橋渡って山越えたら何とかなんだろ………?」

647 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 08:15:51.99 ID:DzkNgyI0

梨花「…はい、…今の雛見沢を正面から脱出する事は危険すぎます……
   …おそらくあの男は僕たちが雛見沢からの脱出を謀っている事に気付いている……奴がそう易々と脱出させてくれるとは思えない……
   ……そうなると、興宮方面の村道は余りにも危険、しかし、高津戸方面に逃げても袋小路……
   ……となると、…つり橋の向こうの山を越えて雛見沢を脱出する事が一番の安全策だと僕は思うのです……」
独歩「っかァーッッ、…なんでぃ、オイラも最初にそうやってこの村から逃げりゃ良かったのかァッッッ!!!!
   ……譲ちゃん、おめぇ知ってて黙ってたんだろ、そうだろぅ!?」

648 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 08:26:57.62 ID:DzkNgyI0

梨花「くすくすくすッッ…、………でも僕は、独歩が雛見沢に留まってくれたお陰で今を生きているのですよ?全部独歩のお陰なのです」
独歩「ゲホッ……なんでぃ、馬鹿に優しいじゃねぇか」
梨花「……独歩……ありがとう」
独歩「………譲ちゃん…………泣いてるのか…?」
梨花「……私の戯言を信じてくれてありがとう………沙都子を救ってくれて…ありがとう………こんなボロボロになるまで……私を護ってくれてッ………ありがとうッッッ………こんな事ッッ………初めてッッ…………!!!!」

651 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 08:37:13.66 ID:DzkNgyI0

独歩「…………譲ちゃん」
梨花「…ぐすっ……わ…わたしは…独歩に……ひぐッ……自分勝手ばかり言って………ひっ……独歩に……ぇぐっ……もう会いたくも無いなんて……言って…………ひぃぐ……」
独歩「……………」
梨花「…ひっ……それでも……それでも…独歩は助けに来てくれて………ひぃぐ………ひぐっ……どっぽォッ……ありがとう……どっぽぉぉッッ……!!!」
ひしッ……ぎゅぅっ……

独歩「…………なぁ、……譲ちゃん」
梨花「………ひっぐ…」
独歩「…………もし良かったら……沙都子ちゃんと一緒に…、………おいらのウチに来ねぇかい…?」

656 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 08:52:11.95 ID:DzkNgyI0

独歩「……その……難しいハナシだから……分からねェかもしれねェけどよぅ……、……おいらの養子に………なってくれねェか……?」
梨花「………独歩」

カァァァッッ……!!!
独歩「ゲホゲホッ………い、いやそのッッ……嫌なら別に構わねェんだぜッッッ!!?ただそのよぅ…!…その……オメェと沙都子ちゃんァ親が居無ェだろ…?
   ……沙都子ちゃんに至っちゃあんなクソ叔父が保護者やってたじゃねェか………だからよぅ」
梨花「……………」
独歩「…………………おいらの…、……………おいらの…娘になってくれ」

658 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 09:04:32.68 ID:DzkNgyI0

梨花「……………」
独歩「…………駄目かぃ」
梨花「………みぃ、愚地梨花と愚地沙都子なのですよ」
独歩「…ッッ!!!…譲ちゃんッッ!!!!」
梨花「みぃ」
にぱぁっ


サクッ………ぷしゃぁぁぁ

独歩「……………あ」


独歩「あああああああああああぁぁぁぁァぁァ!!!!?!!!!?!!?!?!!?!!!!!??!」

ガイア「…作戦完了」

660 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 09:10:54.37 ID:DzkNgyI0

ぷしゃぁぁぁぁ…
独歩「あああぁぁッッ!!?譲ちゃん!!!?譲ちゃんッッッ!!!?!?ああああぁぁあっぁああっッ!!!?!?!??!」

梨花「どっ………ぽ………」
にぱぁ……
………………

独歩「ああぁぁ……!!あぁぁァッッ……!!!!…ぁ…あぁ……ァぁあああああぁぁっっ!!!!!」

ヒュン……コツン

ガイア「どうした、キミの仇はここにいるぞ」
ガイア「護るものを亡くした時点で……キミは殺気の塊となる………それこそ我が勝機ッッッ!!!!!」

独歩「……ぁあぁ……ぁああああァあ………このやろおおォオォオ雄雄オォオオッッッッッ!!!!!!!!!」

ダダダダダダッッッ!!!!!

663 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 09:22:42.07 ID:DzkNgyI0

午前4時45分――雛見沢村つり橋

ダダダダダダダッッッッッッ!!!!!!!!
独歩「があああアァァアあアッァアアあッッッッッ!!!!!!」

ガイア「…橋の幅はおよそ2メートル………方向良し……残り3メートル……2メートル」

独歩「うおおぉぉおぉぉおおッッッッ!!!!!」
ガイア「…1メートル……くっくく……計算通りッッ…!!!」

ダダダダダダッッ…………ガコンッッ……フワッ……
ガイア「悪いね、先回りして橋板に細工をさせてもらったよ」
ガイア「そのまま奈落に落ちるがいい………それじゃあ」

664 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 09:34:08.06 ID:DzkNgyI0

――どうしてこんな事になった?

――いつから俺は間違った?
   この村に来た時?
    坊主に声をかけた時?
     それとも詩音ちゃんに声をかけた時?
      ……あぁもう 思い出したらキリが無ェ

――いや おいらは間違っちゃいなかった
   譲ちゃんは確かに俺を褒めてくれた
    ごめんよ譲ちゃん おいらァ譲ちゃんを護りきれなかった
     頼りにならねェ父ちゃんでごめんな、夏恵に叱られちまうぜ
      …あぁ まだ親子じゃ無ぇんだった
       あ〜あ 譲ちゃんと沙都子ちゃんに父ちゃんって呼ばれたかったなぁオイ

――……オヤシロサマとやらよぅ 居るんだろ 観てるんだろ?
   頼みがあるんだがよ あの軍人野郎をぶちのめさせてくれ
    あの世でいい 地獄でも構わねぇ だからぶちのめさせてくれ
     あぁ 底が見えてきた うわ岩かよ こりゃ痛ぇぞ
      …いや 痛かねぇか 即死だなこりゃ
       それじゃ頼んだぜ 約束だからな オヤシロサマ
        かならず アイツを ぶちのめ

ゴシャァッッッッ

675 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 11:49:02.10 ID:DzkNgyI0

不明――雛見沢つり橋下

独歩「………………」
独歩「…………ぐッ」
独歩「…………痛ェ、……頭が……割れてやがる……」
独歩「………なんでェ、……ここが……地獄か…?」
独歩「……いや……ここァ橋の下だ……暗ェな……早朝?……いや、夜か…?」
独歩「………俺ァ……生きてる……のか……?」
ノソッ…ノソッ……

独歩「…クッ……全身が……痛ェッッ……!!」
独歩「……なんだ………なんにも思い出せねェ………」
独歩「………とりあえず……移動しねェと………」

677 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 12:04:30.11 ID:DzkNgyI0

15分後――裏山

ズリィ……ズリィ……
独歩「はぁ……はぁ……」
独歩「……ドコでぃココは…?………灯りが見えるなぁ…ありゃ、…なんだ?」
独歩「……集会かなんかか?…その割りにァ、やけに人がギュウギュウ詰めだな……」
独歩「下に降りて……様子だけでも……おっと」
ガタンッッ

男A「物音ッ!?」
男B「おいッ、だれか居るのかッッ!?」

679 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 12:13:17.10 ID:DzkNgyI0

ダダダダッ……

男A「ッッ、…おいお前、雛見沢の住人かッッ!?」
男B「おい、本部に連絡」
独歩「……ふんぬッッッ!!」
ドスンッッ  ゴスンッッッ

独歩「…くっ……傷に響く………なんでィこいつ等、…完全武装じゃねぇか」

ガガッピー…ザザザッ……
「……隊長連絡…隊長連絡……只今より終末作戦を実行する……繰り返す……終末作戦を実行する」

680 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 12:23:31.42 ID:DzkNgyI0

独歩「……終末ぅ?」

ガガッピー…ザザザッ……
「…終末作戦実行時に逃亡者が現れる可能性がある……その場合、逃亡者は直ちに射殺せよ……繰り返す……逃亡者は直ちに射殺せよ………」

独歩「………なんだこりゃ」

ガガッピー…ザザザッ……
「……なお、逃亡者の情報は速やかに報告…その後、総指揮の指示を待て……繰り返す、情報を速やかに報告後、総指揮の指示を待て」

独歩「………総指揮…?」

ガガッピー……ザザザッ……
「…ザザザッ…そ……れ……ポイントで……作戦…実行……よ…ガガガッ…繰り…す………それぞ…のポイ…ト……作……を実行………ガガガッ……」

683 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 12:32:07.69 ID:DzkNgyI0

独歩「……総指揮……?……思い出せねェ………なんだったけぇ……………頭が……痛ェ……」

パリィンッ…ざわざわッッ!!!!!

独歩「…なんだ…?…ケンカか……………ッッッ!!!!オイなんだこりゃッッッッ!!!!!」

パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンッッッッ
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッッ
ガガガピー…
「……緊急事態発生……分校ポイント……逃走……10名以上………ただちに…射殺……ガガガ」

独歩「バ、バカヤロウッッッ!!!こんなッッッ、こんなッッッッ!!!!!?!?」
ダダダダダッッッ

独歩「こんなの見逃せるかよォォォッッッッッッッ!!!!!!」

685 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 12:41:30.81 ID:DzkNgyI0

同時――裏山入り口

隊員A「裏山方面へ10名以上逃げたぞッッ、1人も逃すなッッッ!!!」
パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンッッッッッッッ
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンッッッッッッ

住民B「ひぃぃッッ!!!お助けぇぇッッ、おたすけぇぇぇッッッ!!!…ぐぅッッ!!!」
バタンッッ

老人「ハァッ、ハァッ、もう…もうわしは駄目じゃぁッッ!!」
魅音「しっかりしてッッ、公由の爺ちゃんッッッ!!!」
公由「…魅音ちゃん……わしはもういいからッッ…!!魅音ちゃんだけでもッッッ!!!!」
魅音「できないよッッ!!そんな事できないッッッ」!!!
パンパンパンパンッッッッッ
バンバンバンバンバンバンバンッッッッッッ

公由「行くんじゃァッッッ!!!!!」
魅音「ッッッ!!…うぅぅぅうッッッ!!!!」
ダダダダダッ

686 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 12:51:16.42 ID:DzkNgyI0

同時――裏山

隊員C「おい、いたぞッッ!!!!」
隊員D「躊躇するなッッ、撃てェッッッ!!!!」
バババババババッッッ

独歩「テメェらァァッッッ!!!!!!」
バシュンッ……バキィィンッッッッ メチィィィンッッッッ!!!!!!

ダダダダッ…
魅音「ハァッ、ハァッ、…独歩さんッッッ!!!」
独歩「だッッ、誰だィオメェはッッッ!!?」
魅音「アタシですッッ、詩音の姉の魅音ですッッッ、ここは危ないから早く逃げないとッッッ!?」

688 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 13:03:16.41 ID:DzkNgyI0

独歩「詩音ッッ!?魅音ッッッ!?……そうだッッ、覚えてるぞッッッッ!!!!姉妹だッッッ!!!坊主もいたッッッ、栗毛の肝っ玉ネエチャンもいたッッッ!!!!」
隊員E「こっちに2人居るぞォォッッッ!!!」

魅音「ッッッ!!!独歩さん早くッッッ!!!」
ダダダダダッッ…

独歩「おいネエチャンッッッ、他はッッ!?他の連中はどうしたッッッ!!!?………そうだッッ、沙都子ちゃんはどうしたァァッッッ!!!!?」
魅音「沙都子ォッッ、私今日は沙都子を見てませんッッッ!!!!!会ってないッッッ!!!」
独歩「ッッッッ!!!!!あの子はどうしたッッッ!!!ッッ、あの子だッッ!!!……クソゥッッッ、思い出せねェッッッ!!!!」

パンパンパンパンッッッッッ
バンバンバンバンバンバンバンッッッッッッ


隊員F「撃て撃てェッッ!!!!」
独歩「テメェらシャラ臭ェんだよォッッッ!!!!!!!」
ヒュ……ドゴンッッッ フォン……ドシャァッッッ スッ…パキィィンッッッ

魅音「独歩さんッッ、早くッッッ!!!!」

689 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 13:11:43.03 ID:DzkNgyI0

10分後――終末作戦指令本部

隊員「総指揮長、緊急連絡ですッッ」
ガイア「…なにか問題か」
隊員「はッッ、終末作戦にてトラブルが発生いたしましたッッッ!!分校ポイントにて、逃亡者が一名発見されておりませんッッ!!又、第三者が付近の裏山に紛れ込んでいたという証言もありますッッッ!!!」
ガイア「…………了解した…わたしも向かおう………やはり現場が一番だ」

691 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 13:22:15.55 ID:DzkNgyI0

5分後――雑木林入り口

隊員G「隊長ッッ、施設処理部隊より定時連絡、機密保持と溶接封鎖を完了しましたッッ!!」
隊長「了解ッッ、全隊員をこちらに回せッッ!!」
隊員I「あの……これは……」
隊長「……見て分からんかッッ…?我が隊の負傷者達だッッ!!」
隊員I「馬鹿なッッ、非武装の一般人相手にこのよう負傷をッッ!!?」
隊長「私も信じられんッッ、…この林の中に…このようなバケモノが逃げ込んだとはッッ……」
隊員G「た、隊長ッッ!そ、そこッッッ!!!!」
隊長「むッ…ッッッ!!!ツォォッ!!!」

692 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 13:31:53.85 ID:DzkNgyI0

10分後――雑木林

独歩「ガハッ、ゲホッゲホォッ!」
魅音「ッッ!やだッ、吐血してるよ独歩さんッッ!!もう無茶しないでッッ!!」
独歩「ゼェ…ゼェ…、…マダだ…、まだ安全じゃねェッッ…!!ネエチャンを護りきれてねェッッ!!!!…約束したんだッッ、護るって…、絶対に護るってッッ!!」
魅音「…ッッ!ちがうよ独歩さんッッ、その約束は私にしたんじゃないッッ!!梨花ちゃんにした約束だよッッ!!?」
独歩「…梨花ちゃん……梨花…………!?……梨花ッッ…!?」


「………みぃ、……それじゃあ言うのです、………僕は近い内に殺されるのです」
「………みWぃ〜〜ッッ……!!!」
「…みぃ、…ボクのスーパーマンなのです」
「………みぃ、愚地梨花と愚地沙都子なのですよ」
「ひっぐ…独歩ぉぉッッッ……どっぽぉぉぉッ!!!!」
「みぃ」

にぱぁっ


独歩「………………………………………譲ちゃん」

694 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 13:41:52.85 ID:DzkNgyI0

魅音「危ないッッ!!!!」

ガイア「ッッッシェィッッ!!!!!」
シュバァァン……カカッ


ガイア「ッッッ!!?」
独歩「………オヤシロサマに頼んだんでィ、地獄で構わねェからテメェをぶちのめせますように、ってよぅ……譲ちゃんの……梨花ちゃんの仇を取れますようにってよゥッッッ!!!!!
   ……要するにだ………ココは俺とテメェの墓場だァァァッッッッッ!!!!!」

ヒュンッッッ…………

695 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 13:43:53.48 ID:DzkNgyI0

昭和58年6月22日未明
岐阜県雛見沢村で広域災害が発生

雛見沢村地区水源の一つ鬼ヶ淵沼より火山性ガス(硫化水素 二酸化炭素)が噴出し村内全域を覆った


災害前夜 近隣の山内で訓練中の自衛隊特別訓練部隊がこの災害を感知し被害の拡散防止活動を試みたものの30余名部隊全員が不可解な失踪を遂げるという奇妙な事態が発生した

同じく災害前夜 雛見沢村へパトロールに出かけた警官70余人と警察車両30台が忽然と失踪する事件が発生している

また 政府から災害救助のために派遣され最も速く現場に到着したとされる自衛隊の第一師団80余名全員も不可解な失踪を遂げている

政府見解では災害に巻き込まれた故の失踪とされたがその見解の信憑性事態を疑う声も非常に強い

この雛見沢大災害による総犠牲者数は1000余名 総行方不明者200余名
周辺自治体から約60万人が非難するという空前の大災害となった

696 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 13:57:03.58 ID:DzkNgyI0

その後の調査により鬼ヶ淵沼の直下にマグマ溜まりと温泉があることがわかり そこより湧き出したガスが災害の原因であると判断された

また事件前 雛見沢周辺を徘徊する人物の異常行動や犯罪行為が目撃され これも何かの前兆だったのではないかと噂される

この災害の最も奇妙な点である異常なまでの行方不明者の多さ また 村住人に比べて明らかに自衛隊員 警察官からの失踪者が多い事などから 村内に存在した反国家体制の集団がゲリラ的に災害を起したのではないかとも噂された

さらに 雛見沢村には以前から「鬼隠し」と呼ばれる神隠しが存在し この災害による行方不明者達は鬼達によって鬼ヶ淵沼に引きずり込まれたなどという根も葉もない噂も流れ一種の社会問題を引き起こした

このように様々な噂や憶測の的となった雛身沢村地区は現在封鎖され その上空の飛行も禁止されている
現地には生活の痕跡を残したままの朽ちるに任せた村が昏々と眠り続けているという話である

最終的な生存者は都内在住の男性 氏名の公式発表は一切されていない

救出時 雛見沢村外れの雑木林の中に倒れているところを発見された
全身に打撲 骨折 裂傷などを負っており生存していた事事態が奇跡的であった
しかし重度の記憶障害を負っている可能性が有り後遺症が懸念されている

現在は都内の私立病院に入院していると言わていれるが 真偽は不明である

697 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 14:01:34.13 ID:DzkNgyI0

富竹ジロウ(本名不明)
昭和58年6月19日、市内病院にて変死。「オヤシロサマの祟り」を疑われる。捜査は継続中
鷹野三四
昭和58年6月19日、隣接県山中にて絞殺。死体は焼かれる。捜査は継続中。
大石蔵人
昭和58年6日22日、パトロール中に行方不明。捜査は継続中。
熊谷勝也
昭和58年6月22日、パトロール中に行方不明。捜査は継続中。
古手梨花
昭和58年6月22日、雛見沢つり橋付近にて他殺?捜査は中断。
前原圭一
昭和58年6月27日、市内病院にて変死。
竜宮礼奈
昭和58年6月27日、市内病院にて変死。
北条鉄平
昭和58年6月22日、雛見沢大災害前日に留置場を脱走、後日、雛見沢大災害の避難中に事故死。
北条沙都子
昭和58年6月22日、雛見沢大災害にて行方不明。
園崎魅音
昭和58年6月22日、雛見沢大災害にて行方不明。
園崎詩音
昭和58年6月27日、市内病院にて変死。
間宮律子
昭和58年6月22日、雛見沢大災害にて行方不明。
公由喜一郎
昭和58年6月22日、雛見沢大災害にて行方不明。
自衛官(オコノギ)
昭和58年6月22日、雛見沢大災害にて行方不明。
自衛官(身元不明)
昭和58年6月22日、雛見沢大災害にて行方不明。
身元不明男性
生存、収容先の都内病院にて療養中。

698 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 14:08:16.78 ID:DzkNgyI0

「…うさん、…お父さん」
ピクッ…

独歩「…ッッ!!!……、………なんでぇ、……克己か………ガッカリさせんじゃねェよ」
克己「……あれぇ、酷い言われ様だなァ……せっかく父親を心配してあげてるのに……」
独歩「…………………」
克己「お父さんの一回戦の相手……、リチャード・フィルスっていう用心棒みたいです」
独歩「………オウよ」
克己「……いいんですか、……空手着も着ないで………そんなに上の空で」
独歩「…………足音が聞こえたんでィ」
克己「…………アシオト?」
独歩「……………むかぁし昔の事ォ、…思い出しててよゥ」

699 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 14:10:29.57 ID:DzkNgyI0

克己「……また父さんが入院していた頃の話ですか………何があったか知りませんけれど……あの時期の事はお父さん自身がほとんど忘れてるじゃないですか」
独歩「………そうは言ってもよゥ、…大事な事ァちゃぁんと思い出してるんだぜ」
克己「…へぇ………例えば?」
独歩「例えば………本当ァおめぇにかわいい妹か姉ちゃんが2人もいたとかよゥ」
克己「ッッッ!!!!ハァッッッ!!!!!!?」

スッ……ノッシノッシ………

独歩「……………懐かしいぜ……オイ」
克己「ちょ、ちょっと父さんッッ、アンタまさか浮気……アイタッッ!!」
独歩「馬鹿な事言ってんじゃねェよ………セコンド任せたぜ」

700 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/09/05(金) 14:13:21.76 ID:DzkNgyI0

ノッシ ノッシ ノッシ
ぺたり ぺたり ぺたり

ノッシ ノッシ……
ぺたり ぺたり ぺたっ…

独歩「…申し訳無ぇ、……俺が弱かったばっかりによぅ」
独歩「……もし…、…もし…もう一回だけ……、……譲ちゃんを助ける機会が在るのならばよゥ」
独歩「……今度こそ…沙都子ちゃんと一緒に……譲ちゃんを俺の娘にできるように………俺も一生懸命に闘うからよゥ………」


「  み ぃ  」


独歩「ッッッ……………………行ってくるッッッ!!!!!」


「続きましてDブロック一回戦!!第二試合目
リチャード・フィルス 対 愚地独歩の試合を開始いたしますッッッ!!!」


        ひぐらしのなく頃に   ぶちのめし編  終



ツイート

メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:佐々木「本当に手コキだけでいいのかい?」 キョン「・・・頼む」