みくる「ハルヒお茶買ってきなさい」


メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:キョン「…ハルヒ…話がある…」

ツイート

353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 01:15:45.16 ID:UwhqnugjO

キョン「おぉ、おはようハルヒ。」
ハルヒ「・・・何?何か用?」
キョン「いや・・・。用ってわけじゃないが。朝の挨拶だろ?」
ハルヒ「そんなことでいちいち話かけてくんな。」
キョン(・・・?ハルヒの奴、どうしたんだ?)

古泉「キョン君。ちょっとお話させてもらっていいですか?」
キョン「何だ古泉。わざわざ教室まで来て。」
古泉「少々厄介なことになりまして・・・。」

355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 01:20:53.07 ID:UwhqnugjO

古泉「閉鎖空間の増大が始まっています。それも海外まで広がっています。・・・何かあったのですか?」

キョン「知らん。・・・と言いたいところだが、朝から様子が変なんだ。」

古泉「様子が変・・・ですか?」

キョン「ああ。・・・なんというか、入学当初のハルヒみたいなんだよ。」

古泉「・・・つまり、ツンツンしていて、デレ要素がない、ということですか?」

キョン「簡単に言えば、な。」

356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 01:26:19.21 ID:UwhqnugjO

古泉「そうですか・・・。ふむ。」

キョン「それで?大事な話ってのは?」

古泉「実は、・・・先程言った様に海外まで閉鎖空間が広がってしまったので、機関の一部の人間が海外に出張することになりまして。」

キョン「ほう。・・・まさか?」

古泉「ええ。そのまさかです。僕が選ばれてしまいましてね。一週間ほど海外へ行くことになりました。」

キョン「・・・そんなにひどいのか?」

古泉「・・・ええ。残念ながら。このまま行くと、四日も経たないうちに世界は崩壊するでしょう。」

357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 01:31:06.52 ID:UwhqnugjO

キョン「まじか・・・。」

古泉「それと。もう今日の夕方には出発するので、僕はもう早退するんですけど。涼宮さんをお願いしますよ。」

キョン「・・・。しかし、俺に何が出来る?」

古泉「そういえば・・・、長門さんがお話があると言っていましたね。会いに行ってください。」

キョン「長門が?」

古泉「おそらく今回のことについてでしょう。」

キョン「・・・分かった。」

363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 01:55:57.42 ID:UwhqnugjO

キョン「よう長門。話があるって聞いたんだが。」
長門「・・・涼宮ハルヒについてのこと。」
キョン「やっぱりそうか。・・・あいつどうしたんだ?」
長門「何か強い圧力が、涼宮ハルヒにかけられている。その結果、ストレスが生じ空間の歪みを発生させた。」
キョン「圧力?・・・何のだ。」
長門「分からない。ただ、・・・身近な人間からということは分かる。」
キョン「身近な人間?クラスメイトとかか?」
長門「そう。もしくはもっと身近な人間。」
キョン「そうか。分かった。少し調べてみるよ。長門も何か分かったら教えてくれ。」
長門「そうする。」

366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 02:03:19.61 ID:UwhqnugjO

放課後


ハルヒ「・・・。」
キョン「ん?何だよハルヒ。帰るのか?」
ハルヒ「・・・うん。」
キョン「?部活は休むのか?」
ハルヒ「・・・・・・うん。」
キョン「・・・。」


キョン「どうしたんだよハルヒ。・・・何かあったのか?」
ハルヒ「!!・・・な、何もないわよっ」
キョン「そんなにムキになることないだろ?・・・何があったんだよ?」
ハルヒ「・・・何でもないわよ。ちょっと体調が悪いだけ。」
キョン「・・・そうか?」
ハルヒ「・・・うん。」
キョン「・・・本当に困ったことになったら、俺に相談してくれよ。」
ハルヒ「ヒッグ・・・ウグ・・・グスン。あ、ありがとう・・・」

369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 02:21:00.95 ID:UwhqnugjO

部室にて


キョン「というわけで、ハルヒは来ないし古泉も居ないから今日はなしってことでいいですか?」
長門「問題ない。」
みくる「涼宮さん、大丈夫かなぁ?」
キョン「大丈夫ですよ。あいつのことです。明日にはケロッとしていますよ。」
みくる「そうですね。じゃあもう帰りますね。」
キョン「?」
長門「・・・」
みくる「バイバイキョン君。長門さん。」
キョン「・・・。え、あ、はい。さよなら、朝比奈さん。」
長門「・・・」

バタン

370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 02:23:02.42 ID:UwhqnugjO

キョン「なぁ長門。何か違和感を感じなかったか?」
長門「・・・。もしかしたら・・・。」
キョン「ん?」
長門「この本を貸す。絶対に今日読んで。」
キョン「あ、ああ。分かったよ。」
長門「じゃ帰る。」
キョン「ああ。じゃあな。」

バタン

キョン「さて、俺も帰るか。・・・やらなきゃいけないこともあるみたいだしな。」

371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 02:29:09.35 ID:UwhqnugjO

キョン自宅

キョン「さて。長門から借りた本。おそらくは・・・。」

ピラ

キョン「やっぱりしおりが挟まってるな。えっと、8時に・・・公園か。初めての時と同じだな。」
キョン妹「キョン君ご飯〜!!」
キョン「黙って入ってくるな!ノックしなさいっ!」
キョン妹「は〜い。」
キョン(さて・・・。飯食ったら家を出るか。)

375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 02:34:52.31 ID:UwhqnugjO

公園


キョン「よう長門。待たせたか?」
長門「・・・。」(フルフル横に首を振る
キョン「そうか。・・・それで、何か分かったのか?」
長門「・・・涼宮ハルヒへ圧力をかけている人物が分かった。」
キョン「!!本当か!だ、誰なんだ?」
長門「・・・朝比奈みくる。」
キョン「!?・・・な、長門?冗談はよせ。」
長門「冗談ではない。」
キョン「朝比奈さんが!?・・・いや、・・・え?・・・・・・マジでか?」
長門「マジ。」

378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 02:44:16.11 ID:UwhqnugjO

キョン「朝比奈さんが!?・・・あ、いや、でも何で?」
長門「おそらく、涼宮ハルヒから受けた日頃のストレスの爆発。」
キョン「ば、爆発ぅ?・・・いやしかし。自分で制御出来ないのか?」
長門「精神レベルでの爆発。・・・朝比奈みくるに現在理性はない。」
キョン「だが、部室での朝比奈さんは普通そうに見えたが・・・。」
長門「涼宮ハルヒの出現がスイッチ。ただし、本性は涼宮ハルヒと二人きりの時のみ現れる。通常時、朝比奈みくるの本性は朝比奈みくるというオブラートに包まれている。」
キョン「つまり?」
長門「簡単に言えば、涼宮ハルヒにのみ陰湿なイジメを加えているものと思われる。」

380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 02:53:55.72 ID:UwhqnugjO

次の日
学校への坂道


キョン(・・・朝比奈さんが。まさか・・・。でも、長門が嘘を付いているようには・・・。)
みくる「あっ!キョン君!おはよー。」
キョン「あっ、朝比奈さん!?」
みくる「?どうしたんですか、キョン君。」
キョン「い、いや・・・。何でもないですよ。・・・お早うございます、朝比奈さん。」
みくる「キョン君どうしたの?体調悪いの?」
キョン「あ・・・。いえ。大丈夫ですよ。まだちょっと寝ぼけているだけですよ。」
みくる「ならいいんだけど・・・。あっ、私今日日直だから急ぎますね!」
キョン「あ、そうですか。それではまた部室で。」
みくる「はい!」

タッタッタッ

キョン(やっぱりいつも通りだ・・・。・・・本当に朝比奈さんがハルヒをいじめているのか?)

381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 03:01:30.29 ID:UwhqnugjO

教室


キョン「ハルヒ、おはよう。」
ハルヒ「キョン・・・。おはよう。」
キョン「今日は体調どうだ?」
ハルヒ「そうね・・・。昨日よりはマシね。」
キョン「部活には来れそうか?」
ハルヒ「!!」


ハルヒ「・・・ま、まだ分かんない。」
キョン「・・・そうか。」
ハルヒ「・・・。」
キョン「ハルヒ。・・・俺はな、いつでもお前の味方だからな。辛くなったら頼りにしていいんだからな。」
ハルヒ「・・・キョン・・・。・・・うん。ありがとう・・・。」
キョン「自分で打ち明けられる様になったらいつでも言ってくれ。俺は無条件で相談に乗ってやるからさ。」
ハルヒ「本当に・・・ありがとう。」
キョン「いいよ。気にすんな。」

384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 03:11:05.98 ID:UwhqnugjO

昼休み


谷口「いやぁ参ったね。あれには。」
国木田「それ本当なの?」
谷口「あったりまえだろ?俺がこの目で見たんだからよ!」
国木田「だから心配なんだけどね。」
谷口「なんだよ。おいキョン。お前はどう思う?」

キョン「・・・」
谷口「おいキョンってば!!」
キョン「・・・あ。悪い、聞いてなかった。何の話だ?」
谷口「かぁーーっ!!ダチの話を聞いてないなんて、・・・お前将来友達無くすぞ。」
キョン「お前に言われたくない。・・・それで何の話だ?」
谷口「だからよ。駅前に喫茶店あるだろ?名前なんて言ったっけ?・・・まぁいいや。そこからな、昨日の夕方涼宮と朝比奈さんが出てきたんだよ!」
キョン「!?・・・お、お前それ本当か!?」
谷口「あったりまえだろ?後をつけようと思ったんだけど、町で見失っちゃってさ。」
キョン「・・・」

386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 03:27:36.21 ID:UwhqnugjO

すまん。他スレ読んでた

中庭

ポン(肩に手を置く

ハルヒ「!!」(ビクッ
キョン「よっ。そんなにビビるなよ。」
ハルヒ「キ、キョン。・・・どうしたのよ。」
キョン「いや。やっぱここに居たのかって、な。」
ハルヒ「・・・風通しがいいし、陽当たりもいいからね。」
キョン「・・・そうだな。」

サワサワ・・・


ハルヒ「風が気持ちいいわね。」
キョン「ああ・・・、そうだな。」
ハルヒ「・・・。」
キョン「・・・。」

ハルヒ「・・・あのねキョン。話があるの。」
キョン「ん?」
ハルヒ「あのね・・・・・・・・・・・・
!!!!」
キョン「?どうした?」
ハルヒ「あ・・・・・・、いや・・・、えっと・・・・・・、な、なんでもない!」
キョン(焦点が俺にあってない?・・・上の方を見てる?・・・渡り廊下があるけど、誰も見当たらない・・・。)
ハルヒ「あ・・・・・・、あの・・・・・・、もう昼休み終わるから教室戻ろ!」
キョン「・・・。ああ。」

416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 09:32:49.08 ID:UwhqnugjO

>>386続き

放課後

キョン「ハルヒ。・・・で、今日は来れるか?」
ハルヒ「・・・」
キョン「無理に来なくてもいいんだが・・・。どうだ?」
ハルヒ「・・・うん。今日は行ってみる。」
キョン「そ、そうか!じゃあ、一緒に行こうぜ。」
ハルヒ「・・・うん。」(///
キョン(弱ってるハルヒ・・・、可愛いな。いや、不謹慎かもしれんが。)

???「涼宮・・・。ちっ!!約束が違うじゃねえか!!!!後からきっちりケジメ取らせてやんねぇとなぁ!!!」

420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 10:06:46.75 ID:UwhqnugjO

部室

ガチャ

キョン「よっ!・・・って長門だけか。」
ハルヒ「有希だけ・・・?」
キョン「ああ。」

ガチャ

みくる「すいませ〜ん!遅れちゃいましたぁ!!」
ハルヒ「!」(ビクッ
キョン「・・・あ。」
長門「・・・」
キョン「こ、こんにちは朝比奈さん。」
みくる「ふえっ?みなさんどうしたんですかぁ?」
キョン(ハルヒ・・・。冷や汗が噴き出してやがる。くそっ・・・)

422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 10:11:09.70 ID:UwhqnugjO

キョン「あ・・・。すいません。ハルヒの奴、まだ体調よくないみたいなんですよ。俺送ってくんで、今日もなしってことで。」
ハルヒ(キョン・・・。)
みくる「ふええっ!そうなんですか?」
長門「・・・」
キョン「すいません。さっ、ハルヒ帰るぞ。」
ハルヒ「キョン・・・。うん、帰ろ。ごめんね、みくるちゃん、・・・あと有希。」
キョン「?」

425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 10:14:55.58 ID:UwhqnugjO

キョン「あっ・・・とすまん。廊下で待っててくれ。」
ハルヒ「えっ・・・。・・・うん、分かった。」

長門に近づくキョン。小声で

キョン「すまん長門。もうハルヒが限界みたいだ。・・・何か他に分かったことは?」
長門「・・・ない。現在調査中。」
キョン「そうか。すまん、調査の方は任せたぞ。」
長門「・・・了解した。」

廊下

キョン「待たせたなハルヒ。さ、帰ろうぜ。」
ハルヒ「うん。」

427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 10:26:40.17 ID:UwhqnugjO

帰路

キョン「・・・。」
ハルヒ「・・・。」

てくてく

ハルヒ「・・・ねぇキョン。」
キョン「ん?どうしたハルヒ。」
ハルヒ「あの・・・。その・・・。」(モジモジ
キョン「ん?」
ハルヒ「・・・手、繋いでもいい?」
キョン(ぬおっ!!か、可愛い!!!くそっ!なんだってんだ!?俺がハルヒに萌える!?しかし・・・、)

ハルヒ「ねえキョン、ダメ?」
キョン「あ・・・、いや、・・・いいぜ。ほら。」(///
ハルヒ「ありがと・・・。」(///


???「・・・涼宮ぁ。随分とお楽しみのようだなぁ。ちっ!!・・・だが、そんな風にしてられんのも、今だけだぞ。ふふふふふふふふふ!!!」

430 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 10:30:26.46 ID:UwhqnugjO

ご愛読ありがとうございました。
私の次回作に期待してください。


・・・いや、ね。一部完ですよ。ありがとうございます。
二部は十一時からには書き始めます。

441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 11:06:28.99 ID:UwhqnugjO

>>436この後から濃厚なイジメが始まります。


三日目
教室

キョン「ん?ハルヒが来てない。・・・おかしいな、いつもならとっくに来ている時間なんだが。」

キーンコーンカーンコーン
キョン「・・・鐘がなったが・・・。ハルヒの奴、休みか?」
谷口「ようキョン。」
国木田「おはようキョン。」
キョン「おお、おはよう。」
谷口「何だ何だ?しけたツラして。」
国木田「あれ?キョンの後ろ・・・。涼宮さん、今日休み?」
キョン「俺に聞くな。俺だって知らん。・・・だがまぁ、来てないってことは休みだろうよ。」
谷口「だったら今日は自由じゃないかキョン!フリーダムだ!」
キョン「・・・。」

442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 11:10:11.05 ID:UwhqnugjO

国木田「違うよ。キョンは涼宮さんが居なくて寂しいんだよ。」
キョン「んなわけ!・・・・・・、なくもない。」
谷口「何だよ、キョンは涼宮が居た方がいいってのかよ。」
キョン「まぁ、居ないよりかはな。」
谷口「はぁ・・・。キョン、お前ついに心まで涼宮に取られちまったんだな。」
国木田「谷口は寂しいのさ。最近ますますキョンが涼宮さんに夢中だから。遊んで欲しいんだよ。」
谷口「んなっ!違うぞ!俺はな、キョンの将来を危惧しているから心配してるだけだ。それ以上でも以下でもない!」
キョン(以上なんてこっちから願い下げだね。以下なら最高なんだが。)

448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 11:19:45.88 ID:UwhqnugjO

放課後

キョン「と。ハルヒもいないし、今日も部活はなしかな・・・。とりあえず部室に向かうか。」


部室

ガチャ

キョン「よぅ。・・・また長門だけか。」
長門「・・・。」
キョン「?どうした長門。」
長門「・・・何でもない。」
キョン「そうか?・・・。」
長門「・・・」
キョン「それで、調査のほうに進展は」
長門「ない。」
キョン「っ。随分と返答が早いな。」
長門「・・・」
キョン「・・・やっぱり様子がおかしいぞ。どうしたんだよ。」
長門「・・・・・・何もない。進展があればこちらからコンタクトを取る。それまで待っていて欲しい。」
キョン「・・・・・・。そうか。分かったよ。じゃあ俺はもう帰るよ。朝比奈さんに今日の部活はなしって伝えておいてくれ。」
長門「・・・了解した。」

452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 11:31:58.64 ID:UwhqnugjO

帰路


キョン(・・・帰りにハルヒん家寄っていくか。心配だしな。)


ハルヒ家前

ピンポーン

ハルヒ「・・・はい。どちら様ですか?」
キョン「俺だ。」
ハルヒ「キ、キョン!?・・・ほ、本物・・・よね?」
キョン「何言ってるんだ?本物以外の俺が居るかよ。」
ハルヒ「キョン・・・。」
キョン「インターホン越しもなんだし、外で話さないか?」
ハルヒ「・・・うん。」

ガチャ

キョン「どうしたんだ?今日学校休んで。」
ハルヒ「・・・風邪気味で」
キョン「・・・もういいよ。」
ハルヒ「えっ・・・?」
キョン「嘘はもういいって言ってるんだよ。」
ハルヒ「・・・。」
キョン「頼む。俺にだけでいいから、本当のことを話してくれ!」
ハルヒ「・・・。」

458 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 11:42:39.78 ID:UwhqnugjO

ハルヒ「・・・。」
キョン「・・・虐められてるのか?」
ハルヒ「!!ど、どうしてそれを・・・!」
キョン「・・・風の噂さ。・・・本当なんだな。」
ハルヒ「・・・。」(コクッ
キョン「っ!何で黙ってたんだよ!!」
ハルヒ「・・・ウッ・・・ヒグ・・・だって、口止めされてたんだもん・・・。」
キョン「・・・相手にか?」
ハルヒ「・・・」(コクッ
キョン「・・・くっ!畜生!!犯人め、絶対に許さねぇ!!」
ハルヒ「キョン・・・。」
キョン「大丈夫だ。・・・前にも言っただろう?俺はお前の味方だって。」
ハルヒ「キョン・・・!!ありがとう。」
キョン「それで犯人は・・・」

ブルルルルル

キョン「っと。すまん、携帯。ちょっと待っててくれ。」

キョン(着信・・・。長門から?どうしたんだ?)

460 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 11:52:57.80 ID:UwhqnugjO

キョン「もしもし。長門か?どうしたんだ?」
長門「あなたに早急に伝えたいことがある。すぐに私の家に来て欲しい。」
キョン「・・・どのくらい重要だ?」
長門「・・・世界の存亡に関わる程度。」
キョン「っ!そ、そうか!分かった、すぐに行く!」


キョン「すまんハルヒ。急用が出来た。俺はもう行かなきゃならん。」
ハルヒ「そうなの・・・?」
キョン「ああ。本当にすまん。」
ハルヒ「ううん・・・。キョンが来てくれて嬉しかった。」
キョン「ハルヒ・・・。・・・話の続きは、また明日にでもしよう!」
ハルヒ「・・・。」
キョン「・・・無理して学校に来なくてもいいぞ。明日また休んでも、また家まで来てやるよ。」
ハルヒ「!!・・・ありがとう、キョン。」
キョン「いいんだよ・・・。じゃ、俺は行くぞ!また明日なっ!」
ハルヒ「うんっ!また明日!」

465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 12:14:56.65 ID:UwhqnugjO

長門の部屋


キョン「はぁ・・・、はぁ・・・。それで、何が起きたんだ?」
長門「二日前の古泉一樹の言葉を覚えてる?」
キョン「ん?海外へ閉鎖空間を鎮めに行くとか、なんやら。」
長門「そのとき、古泉一樹が何か言ったはず。」
キョン「うん?・・・そういえば、このままのペースだと後四日で世界が崩壊するやらなんやら。」
長門「・・・そう。その日から換算して、明日が四日目。」
キョン「そういや・・・。それで大丈夫なのか?」
長門「古泉一樹の所属する機関の活躍により、拡大が抑えられている。」
キョン「そうかい。そりゃ良かった。」
長門「しかし、危険な状態は依然として続いている。涼宮ハルヒに何かしらのショックを与えると、また拡大しかねない。」
キョン「・・・。」
長門「余計なショックを避けるために、あなたと涼宮ハルヒとのコンタクトを一時的にやめるべき。」

469 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 12:36:43.60 ID:UwhqnugjO

四日目
教室


キョン(ハルヒは・・・やっぱり休み、か。)

キョン(にしても、昨日の長門のセリフ。意味は分からなくもないが、ハルヒとコンタクトを取るなってのは、・・・。)
谷口「ようキョン!」
国木田「おはようキョン。」
キョン「おう、おはよう。」
国木田「今日も涼宮さんお休みだね。」
谷口「なぁキョン。涼宮、何かあったのか?」
キョン「・・・何だ谷口。ハルヒが休みだとフリーダムだとか昨日言ってなかったか?」
谷口「いや、まぁそうなんだけどな。流石にあの涼宮が二日も連続して休むと、俺でも心配になるさ。」
キョン「・・・。」
国木田「最近涼宮さん元気ないしね。何かあったの?キョン。」
キョン「・・・俺も、よく知らん。だが、ハルヒが参ってるのは確かだ。」
谷口「あのなキョン。俺らは親友だろ?親友ってのは何でも相談できる奴のことだろ?」

470 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 12:45:38.73 ID:UwhqnugjO

キョン「谷口・・・。」
谷口「そりゃ俺だって涼宮に関わるのは御免さ。でもな、困った顔した親友を放っておけるほど俺は墜ちちゃいないさ。」
キョン(そうなると、お前はほぼ毎日墜ちてることになるけどな。)
キョン「・・・ありがとな谷口。」
国木田「勿論僕も手伝うよ。」
キョン「国木田・・・。ありがとよ。・・・何か分かったらお前らにも伝えるよ。」
谷口「そうこなくっちゃな!」


その頃・・・
ハルヒ家

ハルヒ「今日もキョンが来てくれる♪昨日はいきなりだったからパジャマだったから、今日はちゃんと私服着よ!あ〜早くキョン来てくれないかなぁ。」

473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 13:00:09.67 ID:UwhqnugjO

放課後

谷口「じゃ俺らは帰るよ。何か分かったらすぐ教えろよ。」
キョン「ああ。ありがとな。」
国木田「じゃあねキョン。」

キョン「ふぅ・・・。じゃ俺は部室へ向かうか。」


部室

ガラガラ

キョン「朝比奈さん・・・。今日はいらしてたんですね。」
みくる「久しぶり、キョン君。最近私が来ても長門さんしかいませんでしたから。昨日なんて」
長門「今日の部活はどうする?」
キョン「へっ?お前から質問するなんて珍しいな。まぁ、今日もなしだろうよ。」
長門「・・・そう。」
みくる「・・・あ、そうですか。分かりました。じゃあ私はもう帰りますね。」

ガチャ・・・バタン

キョン「あのよ長門。今日ハルヒと会う約束してるんだが、やめたほうがいいのか?」
長門「・・・やめたほうがいい。やめるべき。」
キョン「・・・そうか。じゃあハルヒに連絡しておくか。」
長門「・・・」
キョン「じゃ帰るわ。じゃあな。」
長門「・・・」(コクッ

477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 13:20:04.66 ID:UwhqnugjO

キョン自室

キョン(・・・メールしとくか。えっと・・・、【家庭の事情で今日行けなくなった。すまん。】っと。)

送信・・・

・・・

・・・

【送信出来ませんでした】

キョン「ん?電波悪いのか?おかしいな、三本立ってるけど・・・。まぁいいや、もう一回!」

送信

・・・

・・・

・・・

【送信出来ませんでした】
キョン「どういうことだ。それもう一回!・・・くそっ、もう一回!・・・なにくそっ、もう一回!!」


キョン「くそ・・・。何で送れないんだよ。・・・ハルヒ。」
キョン妹「キョン君ご飯だよ〜!」
キョン「分かった!・・・飯食い終わったらまたメールしよう。」

488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 13:38:44.22 ID:UwhqnugjO

少し前
ハルヒ家

ハルヒ「・・・キョン遅いなぁ・・・。何してるのかしら・・・。」


ハルヒ「・・・キョン・・・。早く来てよ・・・。寂しいよ・・・。」


ハルヒ「まさかキョン、忘れてる?・・・そんなはずないわ。だって昨日約束したんだもん!・・・来てくれるよね、キョン。」


ハルヒ「グスン・・・キョン・・・、遅いよ・・・。早く来てよ・・・。キョンにまで裏切られたら私・・・。」


ハルヒ「ウッ・・・ヒック・・・キョン・・・。メールしようかしら・・・。でもそれだと私がキョンのこと信じてないみたいに・・・思われるかも・・・。」

511 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 14:35:36.06 ID:UwhqnugjO

ピンポーン

ハルヒ「!!キョン!!来たの!?・・・私をこんなに泣かせて・・・!目一杯叱ってやるんだから!!」
ガチャ

ハルヒ「え・・・、あ・・・、ひ・・・。」
???「どう?余興は楽しんだ?」
ハルヒ「あ・・・、いや・・・」
???「ふふふふふ・・・。」
ハルヒ「ぐっ・・・!!」
???「ん?何?抵抗する気?」
ハルヒ「・・・あ、あんた何かには負けないんだから!!キョンが来てくれるから、私は負けない!!」
???「・・・ふふふ。あーはっはっはっはっ!!」
ハルヒ「な、何がおかしいのよ!!」
???「残念ね。あなたの愛しの彼なら、・・・来ないわよ。」
ハルヒ「へっ・・・?な、何で?」
???「あんたに愛想尽かしたんじゃない?」
ハルヒ「そ、そんなわけない・・・。そんなわけない!」
???「だったら何で彼は来ないのかしらねぇ?」

522 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 14:52:02.77 ID:UwhqnugjO

ハルヒ「・・・だって、・・・まだこっちに来る準備が出来てないだけかもしれないし・・・。」
???「高望みが好きねぇ!!それで?もう八時よ?一体いつになったら彼は来るのかしらねぇ?」
ハルヒ「・・・ウッ・・・ヒッ・・・ウグッ・・・、だって、だってだって昨日約束したもん!!!」
???「約束?ああ、人の親切心を利用して無理矢理予定を取り付けるあの非道なもののことね?」
ハルヒ「ち、違うっ!!だって、私も望んでるんだもん!!」
???「そうねぇ。でも・・・、それを破るのは簡単なこと。相手が自分を信頼しているなら尚更、ね。そして、相手が自分を信頼していればしているほど、破ったときの傷は深くなる。」
ハルヒ「そ・・・、そんなわけない。だってキョンは、・・・キョンは・・・。」
???「あはははははははははは!!!そういうところにつけこまれるのよ!」

534 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 15:31:58.90 ID:UwhqnugjO

話戻ってキョン家

キョン「ふぅ・・・。さて、メールをもう一回・・・」
キョン妹「キョン君、宿題教えて〜!」
キョン「のわっ!ちょwwおまwwww」
キョン妹「明日算数のテストがあるのー。」
キョン「あー、妹よ。今俺は忙し」
キョン妹「いいから早く〜」

バシバシ!

キョン「いたっ!いたっ!わ、分かった!分かった!!教えるから」
キョン妹「わーい。」
キョン(宿題教えたらメール送るか。)
キョン妹「えっとね、こことこことこことそこと・・・」
キョン「多いな・・・。分かったから早くやるぞ。」
キョン妹「はーい!」
キョン「・・・。」

593 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 17:38:56.82 ID:UwhqnugjO

>>534の続き
十一時ごろ
キョン自宅

キョン「ふぅ・・・。これでいいか?」
キョン妹「わーい、ありがとー。」
キョン「もう遅いから早く寝ろよ。」
キョン妹「はーい!」

バタン

キョン「さて、ハルヒにメールするか。」

送信

・・・

・・・

・・・

【送信完了しました】

キョン「お、送れた。・・・さっきは何だったんだ?」

キョン(・・・返信こねぇな・・・。ハルヒのやつ、もう寝たのか?)

キョン(・・・30分たった・・・。・・・何か嫌な予感がする。くそっ、明日学校に来てくれよ!)

617 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 19:32:43.75 ID:UwhqnugjO

三時間前・・・
ハルヒ家


ハルヒ「・・・ヒック・・・ウグッ・・・エグ・・・」
???「ほらね。あなたの彼は来ない。言ったでしょう?あなたを助けてくれる人なんて、誰も居ない。」
ハルヒ「・・・ヒグッ・・・」
???「絶望した?あはははははは!!!・・・そうだ、良いこと教えてあげる。」
ハルヒ「・・・」
???「人を信じたり、人と厚い友情を作ろうとするから苦しくなるのよ。・・・何、簡単なことよ。前みたいにしてればいいの。彼に会う前に、ね。」
ハルヒ「・・・うう」(フルフル首を横に振る
???「それもいや?・・・だったら死になさいよ。自分で自分の命を絶つのよ。簡単でしょ?」
ハルヒ「うっ・・・。」
???「彼とのいい思いでを残したままがいいでしょ?・・・良く考えるのね。」
ハルヒ「・・・」

661 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 22:26:39.09 ID:UwhqnugjO

ただいま


五日目
教室

キョン(・・・ハルヒ。今日も休み・・・か。)
谷口「キョン!」
国木田「おはよう、キョン。」
キョン「谷口、国木田・・・。ああ、おはよう。」
谷口「涼宮、今日も休みっぽいな。」
キョン「・・・ああ。」
国木田「SOS団って土日も活動してるんでしょ?・・・明日土曜日だけど、涼宮さん大丈夫かなぁ・・・。」
キョン「・・・大丈夫だったら今頃学校に来てるさ。」
谷口「・・・キョン。確かに涼宮が大変なのは分かるさ。だけどな、お前が全てを抱え込まなくていいんだよ。・・・たまにはさ、俺らも信用してくれよな。」
キョン「・・・谷口。」
谷口「まだ俺らには話せないかもしれないけどさ、それでも傍にいるだけで支えられることってあると思うんだよ。・・・そういうのを親友って言うんだろ。」
キョン「・・・ああ、そうだな。」

666 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 22:34:12.15 ID:UwhqnugjO

谷口「俺が言っても説得力ないかもしれん。・・・だけどな、やっぱり人間の繋がり、絆って大切だと思うのさ。」
キョン「・・・谷口・・・。ありがとう・・・。」
谷口「いいってことよ。・・・大変だと感じたら、いつでも相談してくれよ。」
国木田「そうだよキョン。僕たちは、無条件で君の仲間さ。」
キョン「国木田・・・。ありがとう・・・。」


キョン(そうさ。俺は一人じゃない。谷口だって、国木田だって、もしもの時は古泉だって、長門だっている。)


キョン(それに・・・、朝比奈さんが虐めてる確証はない。長門はああ言ってたけど・・・、俺は実際に目で見ないと信じない信条なんでね。)


キョン(絶対に助け出してやるぞ。・・・待ってろよ、ハルヒ!)

671 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 22:52:48.74 ID:UwhqnugjO

放課後

キョン(さて、部室へ向かうか。)

ガチャ

キョン「よぅ。・・・長門だけか。」
長門「・・・そう。」
キョン「なぁ長門。ハルヒのことなんだが。」
長門「・・・」
キョン「あいつ今日も休みだろ?・・・心配でな。見舞いに行こうと思ってるん」
長門「・・・昨日の忠告、覚えてる?」
キョン「・・・ハルヒに会わない方がいいってやつか?」
長門「そう。」
キョン「・・・確かにそうなんだがな、俺が会いに行ってもアイツにストレスを感じさせることはないと思うんだ。」
長門「・・・」
キョン「もしそうだったとしたら、あっちから断るはずだろう?」
長門「・・・涼宮ハルヒは現在、精神が消耗している。」

673 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 23:01:13.40 ID:UwhqnugjO

長門「だから、今彼女にそういったことを選択する力はないと思われる。」
キョン「しかしだなぁ・・・、まぁこれは俺の勝手な見方だけどな、一昨日俺が明日も来るよって言った時、ハルヒ嬉しそうに見えたんだよ。」
長門「・・・夜、暗闇での人物の表情を読み取るのは難解。あなたの解釈が当たっている可能性は、低い。」
キョン「しかし・・・!・・・・・・ん?・・・・・・。」
長門「・・・?どうかした?」
キョン「・・・いや・・・、何でも・・・。」

キョン(・・・まただ。また・・・、違和感?・・・だが、前とは違う・・・。何だ?)

長門「・・・とにかく、あなたは昨日の私の忠告を遵守すべき。」
キョン「・・・ああそうかい。分かったよ。」
長門「そうするべき。」
キョン「・・・。長門、今日も部活は中止だ。朝比奈さんへ連絡頼む。」
長門「了解した。」

677 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 23:14:15.85 ID:UwhqnugjO

帰路

キョン「・・・やっぱり心配だ。・・・ハルヒの家に寄って行こう。」

ハルヒ家

ピンポーン

ハルヒ「・・・は、はい・・・。どちら様?」
キョン(ハルヒ?・・・何か声が掠れているけど。)
キョン「俺だ。」
ハルヒ「!?キ、キョン!?」
キョン「ああ。昨日は・・・、すまなかった。」
ハルヒ「そんな・・・。何でここに?」
キョン「決まってるだろ?お前が心配でだな」
ハルヒ「嘘よ!!・・・どうせアンタも私をあざけ笑ってるんでしょ!?」
キョン「!?ハ・・・、ハルヒ?」
ハルヒ「私のこと、気遣ってるフリして!!私を喜ばせて!!!私のテンションを上げて、それで頂上まで上げたら一気に落とすつもりなんでしょ!!!!」
キョン「な、何を言っているんだハルヒ!!」
ハルヒ「昨日だって、約束してたのに・・・、約束してたのに・・・。」

683 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 23:27:14.44 ID:UwhqnugjO

キョン「昨日は・・・。メールしたじゃないか。家の用事でって!」
ハルヒ「ふぅん・・・。家の用事で、・・・。」
キョン「あ、ああ。そうだよ。本当に昨日はすまなか」
ハルヒ「家の用事っていうのは、妹の宿題手伝い?」
キョン「!!」
ハルヒ「妹ちゃんから聞いたわ・・・。昨日の夜はキョン君が勉強教えてくれたって。」
キョン「妹から・・・、聞いたのか。」
ハルヒ「私との約束の方が先だったのに・・・、私との約束の方が・・・!!」
キョン「・・・うっ・・・。」
ハルヒ「私のことなんてどうでもいいんでしょ!?私に愛想を尽かしたんでしょ!?・・・いいよ、分かってるよ・・・。私、ワガママだもんね。私、人に迷惑ばかりかけてるもんね。・・・嫌いになっても、仕方ないもんね。」
キョン「・・・わけあるかよ・・・。」
ハルヒ「・・・えっ?」

キョン「そんなわけあるかよぉぉぉ!!」

690 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 23:39:18.08 ID:UwhqnugjO

ハルヒ「キ、キョン・・・?」
キョン「お前のことをが嫌いになった?お前に愛想を尽くした?・・・そんなわけあるかよぉ!!!」
ハルヒ「・・・」
キョン「確かに初めは、何だか奇妙キテレツな奴だなって思ってたさ。だけど、今じゃ・・・。」
ハルヒ「・・・今じゃ・・・?」
キョン「・・・お前のこと、好きなんだよ・・・。」
ハルヒ「えっ!?・・・キ、キョン!?」
キョン「お前のこと、好きなんだよ。・・・朝比奈さんでも、長門でもなく、勿論古泉でもなく、・・・お前が好きなんだ。」
ハルヒ「・・・キョン・・・。」
キョン「いつの日か、夢の中でお前とキスしたとき、・・・俺は嬉しかった。これが夢であるのが惜しいくらいに。」

キョン「だから、信じてくれハルヒ!!俺は、お前のことを嫌いになんかならない!愛想を尽くしたりなんかしない!・・・お前は俺にとって、世界一大事な人なんだ。」

704 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/30(日) 23:56:57.36 ID:UwhqnugjO

ハルヒ「・・・キョン。」


ハルヒ「・・・あのねキョン。私もキョンのこと・・・!」


ハルヒ「・・・好きだよ。」
キョン「ハルヒ・・・。」
ハルヒ「キョン・・・、ごめんね。キョンのこと、疑ったりして・・・。」
キョン「いいんだ・・・。」
ハルヒ「私キョンに酷いこと言っちゃった・・・。」
キョン「・・・俺だって昨日、来なかったんだ。・・・お互い様だろ。・・・いや、そもそも俺が昨日来なかったから・・・」
ハルヒ「キョンは悪くないよ!・・・悪いのは私。他の人の心まで気が回らなかった、私の責任・・・。全部・・・そう。」
キョン「・・・でも、今のお前は他の人にまで気が遣えるようになっただろ?」
ハルヒ「・・・・・・うん。」
キョン「だろ?・・・だったらいいんだよ。人間ってのはな、失敗して学ぶんだ。何回も何回も失敗して、そして一つずつ学んでいくんだ。」

709 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 00:10:13.99 ID:QJyADliRO

ハルヒ「・・・でも、取り返しのつかない失敗をしちゃったら?」
キョン「そういう時の為に、友達ってのはいるんだろ?」

キョン「一人じゃどうしようもない。そういう時に友達の手を借りるんだよ。・・・手を貸してもらうのは恥ずかしいことじゃない。むしろ、誇るべきことだろ?・・・悩みを本当に打ち明けられる、そんな人がその人にはいるってことなんだから。」
ハルヒ「・・・キョン。」
キョン「俺は・・・、お前にとってそういうような人になりたい。・・・ダメか?」
ハルヒ「・・・ウッ・・・ヒッグ・・・エグ・・・」
キョン「ハ、ハルヒ?・・・何だよ、泣くほど嫌だったのか?」
ハルヒ「そんなわけ、・・・ないじゃない!むしろ逆よ・・・。」
キョン「ハルヒ・・・。」
ハルヒ「キョン・・・、本当にありがとう。」
キョン「言っただろ?・・・俺は無条件でお前の味方だって。」
ハルヒ「キョン・・・!」

712 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 00:25:08.00 ID:QJyADliRO

ID変わったけど、私です。


昨日の夜。
あの人が私のところに来た。・・・いや、もういや。
そう思ってたけど、キョンが来てくれれば。
・・・なのにキョンは来てくれなかった。
私は悲しかった。絶望した・・・。
あの人が言ってたように、私は自殺しようとした。
でも出来なかった・・・。怖かった・・・。
手が震えて、リストカットさえ出来なかった。
腕に傷が数多に出来た・・・。・・・でも死ねなかった。

そんなとき、キョンからメールが来た。
その内容は、私を少しだけホッとさせた。
【すまん。家庭の事情で行けなくなった。】

確かに寂しかった、けどキョンが私を裏切ってないって分かっただけでも、嬉しかった。
だから私は次の日、キョンの家に行った。・・・一緒に学校に行くために。勿論腕は包帯で巻いたし、冬服だから見えないから平気だった。

718 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 00:36:44.36 ID:QJyADliRO

ピンポーン

ドアから出てきたのは、妹ちゃんだった。

私は、キョンは?、と尋ねた。妹ちゃんは、もう行っちゃったよ、と答えてくれた。
私は少し残念だった。・・・けど一つ名案が浮かんだ。昨日のキョンの【家庭の事情】ってのを私が知ってたら驚くでしょうね。多分・・・、家族で食事かなんかでしょう。

そんな気持ちで私は妹ちゃんに、昨日どっか行った?、と聞いたら、友達の家に行ったよ!、って。
可愛くかったから頭を撫でて、もう一回聞いたわ。
家族でどっか行った?、そしたら妹ちゃん、ううん。昨日はどこにも行ってないよ。、・・・。

嫌な予感がした、けど私は聞いてしまった。

じゃあさ、昨日の八時ごろキョン何やってた?、って。


昨日の八時ごろ〜?う〜ん、・・・あっ!キョン君に宿題教えてもらってた!


えっ?
・・・宿題?


うん!算数!!

722 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 00:52:31.12 ID:QJyADliRO

キョン君暇そうだったよー。

・・・。
その時、私の中で何かが弾けた。

私は妹ちゃんにお礼を言ってから、・・・家に帰った。

ザクッ!
ザシュ!
シャッ!・・・ビチャ

気付いたら私はカッターで、身体中を切っていた。
後からじんわりと、痛みがくる。
胸の痛みも・・・。

何で・・・。
何でなの・・・。
やっぱり私を嫌いになったの?
やっぱり愛想を尽かしたの?
・・・ウッ・・・ヒッ・・・エグ・・・ウグ・・・


何時間経ったか分からない。外が夕暮れになり始めたとき、突然チャイムが鳴った。
私は取りに行く。

・・・はい。どちら様でしょうか。

俺だ。

その瞬間、私は一瞬耳を疑った。けど、確かにその声は、キョンだった。

730 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 01:13:54.46 ID:QJyADliRO

キョンは初めに、昨日のことを謝ってきた。
・・・許せない!
約束したのに・・・
約束したのに・・・
私、とっても嬉しかったんだよ。
キョンが来てくれるって言ってくれた時、とっても嬉しかったんだよ。

なのに・・・キョンは、私を裏切った!
私の嬉しさを踏みにじって!!ああ・・・、そうか。これが作戦か。こうやって私を追い込んで行くんだ・・・。

私はキョンを拒絶した。
キョンに酷いことをたくさん言った。

でもキョンは・・・、全部包んでくれた。私を・・・、許してくれた・・・。

好きって、言ってくれた。
私はまた何かが弾ける音がしたように聞こえた。でも前とは違う、何か心が落ち着くような音。
ああ・・・、そうか。キョンの声だ。キョンの声が、私を救ってくれたんだ。
キョンは私を、世界一大事な人って言ってくれた。

私も、キョンが世界一大事だよっ!!

〜第二部完〜

734 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 01:23:44.21 ID:QJyADliRO

キリがいいので二部終了とさせて頂きました。
スレ汚し&遅筆申し訳ありません・・・。

思った以上に見てくださっている人がいることに感謝しています!
明日仕事の方はお早めにお休みください。三部は一時四十五分ごろからを予定しています。
皆様お疲れさまでした!!

744 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 01:59:55.92 ID:QJyADliRO

六日目早朝
キョン自宅

キョン「ふわぁぁ・・・。ん?何だ、まだ五時じゃないか。・・・・・・昨日色々あったからな。中々寝付けなかったからかな・・・。」

ブブブ

キョン「おわっ!・・・っと、携帯か。ん?メール?・・・古泉からじゃないか。」

【こんにちは。・・・と言ってもそちらではおはようございます、が正しいでしょうか。
順調に閉鎖空間の縮小は進んでいますよ。
ただ・・・、一昨日から昨日の夕方にかけて一時的に、膨大な閉鎖空間が発生したのですが、心当たりはありますか?
またその後、物凄い勢いで閉鎖空間は縮小しました。・・・奇怪で仕方ありません。知っていたら返信お願いします。】


キョン「・・・はぁ。朝っぱらから見たくもないものを・・・。」

【知らん。】

キョン「送信っと。・・・さて、昼からハルヒと出掛けるんだったな。二度寝したいが・・・、もう起きるか。」

748 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:10:30.92 ID:QJyADliRO

キョン(さて、昨日の夕方あの後どうなったかというと、・・・)

回想

キョン「・・・なぁハルヒ。表へ出てこいよ。」
ハルヒ「・・・あ・・・、え・・・、・・・。」
キョン「?どうしたんだ?」
ハルヒ「・・・あのねキョン。私ちょっと前まで自暴自棄になってて・・・。身体中に切り傷が出来てるの。・・・こんな体、見せたくない。」
キョン「!!・・・辛かったな、ハルヒ。」
ハルヒ「・・・うん。」
キョン「・・・俺はハルヒが好きだ。全部、好きなんだ。全部・・・。」
ハルヒ「・・・」
キョン「だからな。例えお前の全身に切り傷があろうが、俺には関係ない。お前は、お前だ。」
ハルヒ「キョン・・・!・・・ありがとう。」
キョン「だから、な。出てこいよ。・・・直接お前と話したいんだ。」

ハルヒ「・・・うん。じゃあ行くね。」

ガチャ

752 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:21:27.10 ID:QJyADliRO

夕暮れに照らされたハルヒは、顔にこそ傷は無いものの見る限り全身、腕・足・首・・・、傷だらけだった。

キョン「・・・っ。ハルヒ・・・!」
ハルヒ「キョン、・・・キョンキョン!!会いたかった、寂しかったよぉ!!」
キョン「悪かったな。・・・だが、これからはずっと一緒さ。前と同じ・・・、いや、前以上に一緒だ。」
ハルヒ「うん・・・、うん!」

キョン「ハルヒどうだ?明日買い物でも行かないか?」
ハルヒ「えっ?」
キョン「話に聞く限り、あんまり外に出てないみたいじゃないか。たまには外の世界の空気を吸ってだな。」
ハルヒ「・・・でも・・・傷が・・・。」
キョン「俺は気にならないさ。・・・でも自分がどうしても気になるんだったら、服を着ればある程度は隠れるぞ。幸い顔には傷、出来てないみたいだしな。」
ハルヒ「・・・」

ハルヒ「・・・うん。行ってみる。」
キョン「うん!じゃあ明日一時に駅前な。」

756 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:30:42.01 ID:QJyADliRO

昼前
キョン自室

キョン妹「キョンくーん!お買い物付き合って欲しいなぁ!」
キョン「ん?買い物?・・・じゃなくて、ちゃんとノックしてから入りなさい。」
キョン妹「は〜い!」
キョン「・・・それで何だって?買い物?何時にだ?」
キョン妹「一時〜!」
キョン(・・・被った・・・。いやだが、迷う必要なんてない。)
キョン「悪いが一時から別の予定が入っているんだ。」
キョン妹「えぇ〜!!」
キョン「また今度にでもしてくれ。じゃあ俺はもう行くからな。」

ガチャ・・・バタン

キョン妹「あ〜あ、つまんないなぁ。」

キョン妹「・・・ちっ。」

762 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:39:48.64 ID:QJyADliRO

一時
駅前

キョン「す、すまん!・・・待ったか?」
ハルヒ「・・・普通男子が先に来てるもんでしょ?全く・・・」
キョン「・・・罰金か?」
ハルヒ「・・・今日はいいよ。その代わり、たくさん買い物付き合ってね。」(///
キョン「ああ。分かったよ。」


キョン(ハルヒは、傷がきちんと隠れるような服装にしてきたみたいだ。・・・だが、やはり私服のハルヒは可愛い。それに、前と違って何かこう態度が違うからか、尚更可愛い見える。)

キョン(・・・良かったよハルヒ。少しでも元気取り戻せて。)
ハルヒ「ねぇキョン!これどうかしら?」
キョン「似合ってると思うぞ。」
ハルヒ「えへへ・・・」(///


キョン(そんな俺の懸案事項はただひとつ。)

キョン(犯人は一体誰なのか、ということ。)

764 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:50:04.97 ID:QJyADliRO

夕方
駅前

キョン「どうだ?満足したか?」
ハルヒ「そうね・・・。もう大体行き尽くしたわね。」
キョン「そうか。・・・これからどうする?」
ハルヒ「う〜ん・・・。そうね・・・、今日はもういいよ。」
キョン「そうか?・・・まだ足りないんじゃないか?」
ハルヒ「若干ね。でも、今の私には明日も明後日も、それからもっと先まで時間があるの!楽しいことは後まで取っとかなくちゃ!」
キョン「そうかい。」(クス
ハルヒ「それじゃまたね!」
キョン「あ・・・。ハルヒ、家まで送ってくよ。」
ハルヒ「え?だ、大丈夫よ!そんなに心配しないで!」
キョン「いいから。・・・な?」
ハルヒ「・・・そこまで言われたら。お願いする。」
キョン「ああ。じゃ、帰ろうぜ。」

手を握り合う二人。

862 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 12:25:41.65 ID:QJyADliRO

>>770続き


キョン自室

キョン「さて・・・。ハルヒにメールでも・・・っと。」

ブブブ

キョン「のわっ!・・・電話か・・・。長門から?」

ピッ

キョン「もしもし。・・・どうした?」
長門「・・・予測してない事態が発生した。」
キョン「?」
長門「おそらく・・・、涼宮ハルヒによるものと思われる、時空の歪みが発見された。」
キョン「時空の歪み?・・・閉鎖空間じゃなくてか?」
長門「似て非なるもの。空間の層面に断層が発生し・・・」
キョン「難しいことは分からん。・・・で、深刻なのか?」
長門「・・・深刻。」
キョン「・・・。」
長門「・・・涼宮ハルヒに何かしらのショックが与えられたからだと推測している。」
キョン「・・・ショック?」
長門「・・・そう。・・・あなたに前話したこと。あなたと涼宮ハルヒがコンタクトを取らないように促した。」
キョン「・・・。」
長門「・・・まさか涼宮ハルヒに会った?」

864 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 12:36:42.54 ID:QJyADliRO

キョン「・・・。」
長門「・・・どう?」

キョン「ああ。会った。」
長門「・・・。」
キョン「だ、だがあいつ楽しそうだったぞ!!今度ははっきり言える。あいつ、嬉しそうだった。」
長門「・・・感情の裏返し。」
キョン「・・・?」
長門「現在の涼宮ハルヒの精神状態から推測して、自分の本当の感情を出せずその反対の感情を出している可能性がなくはない。」
キョン「・・・。」
長門「人間の深層心理によると、人間の精神状態が不安定になると感情が安定せず、また涼宮ハルヒに至ってはそれがこの世界に何かしらの影響を与え」
キョン「長門・・・!ハルヒはな、もう大丈夫なんだよ。」
長門「・・・」
キョン「あいつは自分を取り戻した。・・・それも一歩成長してな。だから、後は犯人を捕まえるだけなんだ。」
長門「・・・」
キョン「だからさ。・・・あいつのこと、もう少し信じてやれよ。な?」
長門「・・・そう。」

870 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 12:53:34.29 ID:QJyADliRO

コスプレSSで盛り上がってたみたいだね。そっち期待してる人もいるみたいだし、やめる?


キョン(ふぅ・・・。まさか長門から電話がかかってくるとはな。まるで俺がハルヒに会ったのを知ってるみたいなタイミングだな。)
キョン「それで?用件はそれだけか?」
長門「・・・それで明日その調査に行くから、あなたにも付いてきて欲しい。」
キョン「ほぅ。・・・明日か。まぁ幸い予定もないし、・・・いいぞ。」
長門「感謝する。・・・じゃあ明日夕方の五時にあの公園で。」
キョン「夕方?・・・昼じゃダメなのか?」
長門「・・・人目は少ない方が好ましい。」
キョン「・・・そうだな。じゃあ明日。」
長門「・・・じゃあ。」

プツ

キョン「・・・空間の歪み・・・かぁ。・・・確かにそんなもん作れるのはハルヒくらいだが・・・。だが、あいつじゃないさ。・・・あいつはもう、立ち直ったんだから!」

875 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 13:08:27.82 ID:QJyADliRO

七日目昼
キョン自室

キョン「っと。ハルヒから返信きたな。」

【あはは!分かる分かる!!・・・ところでさキョン、今日空いてる?】

キョン「ふむ・・・。」

【五時までならな。・・・どっか行くのか?】

【昨日の続きよ。・・・五時までかぁ。今すぐ駅前来れる?】

【あ、ああ。まぁ。】

【じゃあ来てね。また後で!】

【おう。今行くよ。】

キョン「さてと。じゃあ行きますか。」
キョン(・・・残金三千円か・・・。足りるか?)

880 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 13:19:45.13 ID:QJyADliRO


駅前

キョン「よう。・・・また待たせたな。」
ハルヒ「今日は仕方ないないわよ。・・・私が急に呼んだんだし。」
キョン「そうかい。・・・でどこに行くんだ?昨日の続きっていうと、あれか。楽しみは後まで〜、ってやつか?」
ハルヒ「ま、まぁそうなんだけどね。場所じゃないのよ。」
キョン「というと?」
ハルヒ「・・・キョンと一緒にいられる時間がね、・・・その、・・・大切なの。」(///
キョン「・・・そうか。」
ハルヒ「あんまり長くいるとね、何だかキョンが遠くに行っちゃうっていうか、消えちゃうような感じがして・・・。」
キョン「ハルヒ。大丈夫だって。俺は消えたりしないさ。俺はずっと、お前の傍にいるよ。」
ハルヒ「キョン・・・。約束だよ!」
キョン「ああ。」
ハルヒ「今度は、・・・ウッ・・・ヒグ・・・、破らないでよ!!」
キョン「ああ。絶対破らないさ。」

883 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 13:31:05.12 ID:QJyADliRO

夕方
公園

キョン「長門。・・・もういたのか。相変わらず早いな。」
長門「・・・そう。」
キョン「それで、その時空の歪みってのはどこなんだ?」
長門「少し歩く。・・・付いてきて。」
キョン「おぅ。」

テクテク

長門「・・・ここ。」
キョン「商店街の裏路地か。・・・一見なんともないが。」
長門「普段は隠れている。・・・出現させる。」

ビガッ!!

突然強いフラッシュみたいなものに襲われた、と思ったら次の瞬間には辺り一面暗闇に覆われた風景が目に飛び込んできた。
商店街じゃない。何もない、暗闇に覆われた世界。しかし、本当の暗闇じゃない。どちらかというと、どんよりとした曇りの日の様な感じだ。

キョン(・・・にしても息苦しいな、ここは。)
キョン「で、ここなのか?」
長門「・・・そう。」
キョン「何か閉鎖空間っぽい感じがしなくもないが、・・・どうすりゃいいんだ?」
長門「・・・私は調査してくる。あなたはここにいて。」

891 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 13:46:15.08 ID:QJyADliRO

キョン(ふぅ・・・。早く終わらないかなぁ・・・。結構ここ、息苦しいんだよ。)

数分後

キョン(もう長門の姿は見えないな・・・。どこまで行ってるんだ?・・・ふむ。)

ザシュ!!!

キョン「えっ・・・。」

一瞬何が起きたか、分からなかった。聞こえてきたのは、何かが刺さる鈍い音。
じわりと背中から痛みが襲ってくる。

キョン「がっ!!・・・あぐ、誰だ!!!」

俺は振り返ろうとした。
しかし、振り返ったその瞬間。

バシュ!!!

腹部に何かが突き刺さる。冷たい、何かが。
ドッと溢れ出す汗。と同時に腹部から暖かい何かが滴り出した。

キョン「あ・・・、ぐ・・・。」

意識が遠退く。顔を見ようとしたが、・・・もうだめだ。目が霞み始めた。・・・くそ・・・。
その場に倒れ込む俺。・・・俺、死ぬのか?
・・・ハルヒ・・・。俺、約束、果たせないかも・・・しれん。
悪いハルヒ。ごめんな・・・、ごめ・・・ん・・・な。ハ・・・ル・・・

898 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 13:56:53.79 ID:QJyADliRO

話変わって古泉サイド。

古泉「やれやれ。ようやく僕の出番ですか。」
機関員1「?何か言ったか?」
古泉「・・・。いえ、何でもありませんよ。」

古泉(ふむ・・・。さっきからキョン君の携帯に電話が通じませんね。もう帰国出来るという報告をしようと思っていたのですが。)
機関員2「古泉。もう飛行機の搭乗時間だ。急げよ。」
古泉「・・・はい。分かりました。」
古泉(どうしたのでしょうか・・・。早く帰らないと、嫌な予感がしますね。)

キィィィ・・・ン


また話変わって
ハルヒ家

ハルヒ「キョンったら、服のセンスがないのよね!・・・でも、女の子の服のセンスはいい。・・・あいつ、変態かしら。・・・まぁいいわ!明日は久しぶりに学校へ行って、たくさんキョンと話すんだから!あ〜、早く明日にならないかしら!」

910 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 14:18:13.51 ID:QJyADliRO

次の日
八日目朝
教室

ハルヒ「キョン、遅いわね・・・。どうしたのかしら・・・。」

HR

岡部「あー、一人休みか。連絡受けてないなぁ。後から連絡しておくか。じゃあホームルームを終わるぞ〜!日直は・・・」
ハルヒ(・・・連絡を受けてない・・・。キョン、どうしたの?)

谷口「よぅ涼宮。」
国木田「おはよう涼宮さん。」
ハルヒ「あら・・・、谷口に・・・、国木田ね。おはよう。」
谷口「あれ?涼宮、性格変わったか?いつもの、バカトリオ、とかはどうしたんだよ。」
ハルヒ「・・・そういうあんたこそ、私に朝の挨拶なんて珍しいことしてんじゃない。」
谷口「いやな。ここ最近、お前が休んでる間はキョンと朝話してたからな。癖で来ちまったんだよ。」
国木田「机まで来たのはいいけど、キョンが休みだって気付いたから涼宮さんに挨拶でもってね。」
谷口「お前が休んでる間、キョンはお前のことばかり考えて、悩んでたぜ。」
ハルヒ「・・・え?」

912 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 14:30:37.49 ID:QJyADliRO

谷口「・・・にしても、涼宮が出てきたと思ったら次はキョンが休みとはな・・・。」
国木田「きっと疲れたんだよ。キョン、涼宮さんのことで随分悩んでたでしょ?」
谷口「そうかな。・・・涼宮、多分キョンのことだから、土日キョンと会ったんだろ?」
ハルヒ「・・・うん。キョンに励まされてさ。私、学校に来ようって決意したの。」
谷口「そうか・・・。ま、キョンにお礼を言っておくことだな。キョンはお前が思っている以上に、お前のことを心配してたんだから。」
ハルヒ「・・・谷口。ありがと。」
谷口「良いってことよ。」


国木田「・・・なんか最近谷口ばっかありがとうって言われてない?」
谷口「俺、気付いたんだ。ありがとう、って言われる喜びをな。」
国木田「おかげで僕の影が薄くなる一方だよ。・・・死ねばいいのに。」
谷口「!?」
国木田「・・・な〜んて冗談さ。」
谷口「は・・・は・・・、ワロ・・・ス。」

920 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 14:41:29.99 ID:QJyADliRO

放課後
教室

ハルヒ「部活・・・。でも部室へは・・・。」
古泉「こんにちは、涼宮さん。」
ハルヒ「古泉くん!帰って来てたの?」
古泉「ええ、昨日の夜に帰ってきましたよ。」
ハルヒ「短期留学だったわよね、どうだった?」
古泉「なかなか楽しめましたよ。・・・ところで、キョン君はいますか?」
ハルヒ「・・・キョン、今日休みなのよね。」
古泉「!・・・そ、そうですか。分かりました、それでは失礼します。」
ハルヒ「あっ!古泉くん、待って!あの・・・、今日部活はなしって、みんなに伝えてくれる?」
古泉「・・・ああ、はい。分かりましたよ。皆様にお伝えします。」
ハルヒ「ありがとう!じゃあ、よろしくね!」
古泉「はい、それでは。」


古泉(キョン君、休みですか・・・。携帯も一向に繋がりませんし・・・。何か嫌な予感が・・・っとメールですか。・・・機関から?)

973 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 20:14:41.98 ID:QJyADliRi

帰路

ハルヒ(やっぱ心配・・・。キョンの家に行ってみよう・・・。)


キョン家前

ハルヒ(・・・あれ?・・・何でこんなたくさん車が?)
キョン妹「ハルにゃん?」
ハルヒ「い、妹ちゃん!?・・・どうしたの?・・・黒い服なんか着て・・・・・。」
キョン妹「・・・ウッ・・・ヒッグ・・・エグ・・・」
ハルヒ「・・・?」
キョン妹「キョン君が・・・キョン君が・・・!!!」
ハルヒ「・・・キョンが・・・どうしたの?」
キョン妹「・・・。」
ハルヒ「・・・?」

キキッ

古泉「涼宮さん!?」
ハルヒ「こ、古泉くん?どうしてここに?」
古泉「いえ、偶然車でこの道を通っていましたら、あなたの姿が見えたもので。」
ハルヒ「あ・・・、そうなの。」
古泉「それにしても・・・、ここはキョン君の家ですよね。・・・何ですか、この騒ぎは?」
ハルヒ「私も今来たばっかで分かんないの・・・。」
古泉「ふむ・・・。おや?そこにいるのは妹さんではないですか?」

981 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 20:37:03.92 ID:QJyADliRi

古泉「妹さん。・・・何があったんですか?」
キョン妹「キョン君が・・・キョン君が!!」
古泉「キョン君に・・・、何があったんですか!?」
ハルヒ「・・・」
キョン妹「・・・うわぁぁぁあああん!!」
古泉「・・・中に入ってみましょう!」
ハルヒ「うん!」

ガチャ

古泉「失礼します。古泉ですけど。」
キョン母「あら、古泉くん?・・・キョンがいつもお世話になっていたわね。・・・横の方は、涼宮さんよね?」
ハルヒ「お母様、こんにちは。」
古泉「・・・何があったんですか?」
キョン母「・・・そうだったわ。まだ学校には連絡してなかったわね。・・・キョンが・・・・・・」


古泉「・・・涼宮さん・・・。」
ハルヒ「・・・そんなの・・・、嘘よ!!」
古泉「・・・くっ・・・。」
ハルヒ「嘘よ、嘘よ嘘よ嘘よ嘘よっ!!・・・だって・・・、うう・・・、そんなはずあるわけ・・・!」
古泉「・・・・・・。」

992 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 20:49:56.51 ID:QJyADliRi

古泉「・・・涼宮さん、一旦外に出ましょう。」
ハルヒ「うわぁぁぁぁああぁぁああん!!」

ガチャ

ハルヒ「・・・ウッ・・・グッ・・・ヒッグ・・・」
古泉「・・・本当に・・・残念ですっ・・・!!!!」
ハルヒ「・・・」
古泉「・・・僕たちが、ここでどんだけ悔やんでもキョン君は帰ってきません・・・。涼宮さん、家に帰りましょう・・・。」
ハルヒ「・・・」(コクッ

てくてく・・・


古泉「・・・長門さん?居るんですよね?」
長門「・・・」
古泉「・・・分かってますよ。・・・出てきてください。」
長門「・・・。」
古泉「あなたもキョン君の・・・、ですか?」
長門「・・・そう。」
古泉「それにしても・・・、全くの予想外でした。キョン君が死んでしまうなんて・・・。」
長門「・・・」

古泉「長門さん。・・・キョン君の死について、何かご存知ですか?」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 21:17:59.76 ID:QJyADliRi

長門「・・・知らない。」
古泉「・・・そうですか。」


古泉「実はですね、私の意図でキョン君の家を24時間監視させていたんですよ。」
長門「・・・。」
古泉「・・・私的にですけどね。」

古泉「それで、昨日の夕方なんですが、・・・キョン君が昼頃に出掛けて行くのを、監視員が見ているんです。」
長門「・・・」
古泉「昼頃に出ていったのは、急遽涼宮さんに呼ばれたからです。・・・しかし、夕方になると涼宮さんと別れた・・・、と聞いています。」
長門「・・・」
古泉「キョン君の死体が発見された場所、どこか知っています?」
長門「・・・さ、さぁ。」

古泉「・・・商店街の裏路地です。・・・おかしいですよね?涼宮さんと別れた後に、一人で商店街に行くと思いますか?」
長門「・・・」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 21:34:18.64 ID:QJyADliRi

長門「絶対に行かない、という確証はない。・・・何か私的な買い物を思い出した可能性がある。」
古泉「確かに・・・。しかし、監視員は見てるんですよ。・・・夕方、あなたと会っているキョン君を。」
長門「・・・!?」
古泉「何です?驚かれましたか?・・・あなたも周囲に気を配っていたでしょうが、・・・情報統合思念体用の機関員もいましてね。」
長門「・・・」
古泉「・・・何かしっているはずですよ。その後、商店街へ向かうあなたとキョン君も確認しています。・・・そして、裏路地であなたとキョン君が、消えた。」
長門「・・・。」

古泉「・・・まだ口を割らないですか。・・・監視員が見てるんですよ。その後、一人で裏路地から出てくるあなたを!!裏路地で真っ赤に染まったナイフを捨てたあなたを!!」
長門「・・・」
古泉「・・・さらに、キョン君の死体を、時空の歪みから助けたのは、僕たちです。」
長門「・・・そう。」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 23:25:01.70 ID:QJyADliRi

古泉「・・・あなたが、キョン君を・・・。」
長門「それは違う。・・・想定外の存在によって」
古泉「でしたら、何で嘘をお付きになられたのですか?」
長門「・・・」
古泉「・・・僕も・・・、あなたがキョン君を殺したとは思いたくありません。ですが・・・」
長門「・・・私は・・・」
古泉「・・・すいません。僕ら機関の信条は、疑わしきは疑え、なんで。・・・付いてきてもらえますか?」
長門「!・・・い、嫌だ!」
古泉「・・・乱暴なことはしたくないんですけどね。」

古泉「今この周囲には、対情報統合思念体の機関員が数名待機しています。・・・従わなければ彼らによって・・・」
長門「・・・!・・・」
古泉「お願いします。おとなしく投降してください。」
長門「・・・古泉一樹。・・・私を・・・信じて・・・」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/31(月) 23:49:07.41 ID:QJyADliRi

古泉「っ!!・・・機関員A、応答してください。・・・はい。はい、そうです。・・・はい、了解しました。」

古泉「長門さん、・・・ではこうしましょう。あなたの身柄は、僕が引き受けると。」
長門「・・・つまり」
古泉「はい。あなたの家に私が住み込むか、私の家にあなたが来るか。・・・もっとも、後者の場合は私の家・・・というよりかは機関の施設、ということになりますが。」
長門「・・・」
古泉「ふむ・・・。それもいや、ですか。困りました。・・・こうなったら、強制的に・・・」
長門「・・・」
古泉「そんな顔をされましても・・・。ふむ、・・・」
長門「・・・」

シャッ!!

古泉「!!おっと!!」
長門「チッ・・・」
古泉「!やっと、本性を表しましたか!・・・ナイフで腹部を狙ってくるとは。・・・キョン君も腹部を刺されてました。・・・やはりあなたが。」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/01(火) 00:09:45.63 ID:ilPOZRMXi

長門「・・・あなたは・・・、死ぬべき!」

シャッ!!

古泉「うっ!!・・・と、ギリギリでしたね!!」
長門「対私用の機関員が、待機しているんじゃなかったの?」
古泉「・・・嘘・・・って、バレましたか。実際に対情報統合思念体の機関員はいるんですけどね。・・・ここにはいないんですよ。」
長門「・・・ただの脅し。」
古泉「仰る通りです。・・・しかし、いいんですか?こんな人目が付くかもしれない路上でナイフなんか出して。」
長門「・・・空間の閉鎖をした。」
古泉「っ!・・・なるほど。どうりで」

バシュ!!!

古泉「!!っぐ!・・・何で・・・」
バッと後ろに振り返る。背中に激痛が・・・。
一体誰が・・・

古泉「!?・・・い、妹さんっ!?な、何で」
キョン妹「・・・」

バシュ!!

古泉「あっ!がっ・・・!!」
再び背中に激痛・・・!!・・・長門さんのナイフが・・・!!
背中にナイフが二本、突き刺さったまま古泉は二人から距離を取る。
古泉「ぐっ・・・。はぁ・・・はぁ・・・。」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/01(火) 00:29:59.36 ID:ilPOZRMXi

古泉「くっ!!」

ダッ!

長門「走っても無駄。すぐに壁になる。」
古泉「!へ、閉鎖空間みたいなものですか・・・。参りましたねぇ・・・。」
長門「この空間で、私に勝つのは不可能。・・・諦めることをすすめる。」
古泉「・・・妹さんも、キョン君を殺すのに賛同したんですか?」
長門「・・・彼女は私が操作しているだけ。彼女に意志はない。」
古泉「・・・そ、それを聞いて少しホッとしました。」
長門「しかし、あなたの状況はなんら変化しない。」
古泉「確かに・・・。しかし、時間を稼げたおかげで一つ分かったことがあります。」
長門「・・・」
古泉「どうやら、この空間では私の力が微力ですが、使えるようです。・・・ただ殺されはしませんよ。」
長門「・・・とめれるものなら、とめてみて!」
古泉「ふんもっふ!!」

ドガーン!!

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/01(火) 00:46:36.76 ID:ilPOZRMXi

古泉の放った赤い玉が地表に当たり、土埃をあげる。
古泉は土埃から距離を取りながら、慎重に土埃の方を警戒している。

古泉(妹さんの方にも意識をおいておかないとまずいですね。)

キョンの妹は、さっきから頭を下げてピクリとも動かない。

古泉(!土埃が右に揺らめいた・・・。・・・左から来るっ!?)

バッ!!

土埃から勢いよく出てきた長門の鋭い蹴りを、古泉はギリギリで避ける。
素早く体勢を立て直し、赤い玉を作ろうとするがそれよりも早く長門の蹴りが再び古泉を襲う。
右手で長門の蹴りを防ぎ、左手で赤い玉を精製した古泉は、蹴りを防いでいる右手で長門を弾き飛ばし、赤い玉を長門めがけて撃つ。
しかし、長門は片手でそれを弾き古泉へ走り出す。
バックステップで距離を離そうとするが、長門はぐんぐん距離を詰める。
そして、右手が古泉の服の襟元を掴む。

古泉「ぐっ!!」

そして古泉を地面に叩きつける長門。

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/01(火) 01:04:48.94 ID:ilPOZRMXi

古泉「あがっ!・・・・・く。」
長門「・・・・・勝負は付いた。私の勝ち。」
古泉「ははは・・・・・。僕の敗けのようですね。完敗です。・・・・・しかし、途中から妹さんが動いて無いように見えたのですが。」
長門「・・・・・あくまで勝負は公平に。」
古泉「でしたら、背中の傷も治してくださってくれれば良いのに。」
長門「・・・・・それは、あなたのミス。」
古泉「ははは・・・・・。それはまた、理不尽な話ですねぇ。・・・・・もっとも、一対一で戦ってくださったのには、正直嬉しかったですよ。おかげで、なかなか楽しい戦闘が出来ました。」
長門「・・・・・そう。」

古泉「・・・・・一つだけ、教えて欲しいことがあります。」
長門「・・・・・・・・何?」
古泉「なぜ、キョン君を・・・・・殺したのですか?」
長門「・・・・・」
古泉「・・・・・回答によっては、僕はあなたを許しま」
長門「・・・・・私も彼のことが・・・・・・。でも彼は・・・・・涼宮ハルヒのことばかり。」
古泉「・・・・・それでその腹いせで涼宮さんを虐めて、なお涼宮さんを思い続けてたキョン君を・・・・・。」
長門「っ!ち、違う。私は・・・・・私は涼宮ハルヒを虐めていない!」

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/01(火) 01:26:47.93 ID:ilPOZRMXi

古泉「・・・・・と言いますと?」
長門「・・・・・あの日、あなたに彼を呼ぶように伝えた。」
古泉「・・・・・はい。それで?」
長門「・・・・・あの時、涼宮ハルヒに何か起きていたのは事実。しかし、私は何が起きていたのか、分からなかった。」
古泉「・・・・・ふむ。」
長門「だから私は、彼に何が起きているのか聞こうと思って、彼を呼び出した。」
古泉「!・・・・・それで?」
長門「しかし彼は、何も知らないようだった。それどころか、私が何かを知っているかのように振る舞ってきた。」
長門「私は・・・・・、私は彼の期待に答えたかった。だから、彼に・・・・・。」
古泉「嘘を付いた、と。」
長門「・・・・・。涼宮ハルヒが虐められていたのは事実。しかし・・・・・、犯人は特定出来なかった。だけど彼と会いたくて、彼の期待に答えたくて、・・・・・夕方呼び出して、ライバルの一人である朝比奈みくるを犯人と伝えた。」

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/01(火) 01:45:43.21 ID:ilPOZRMXi

古泉「・・・・・なるほど。」
長門「そうすれば、面倒臭がり屋の彼のこと。・・・・・涼宮ハルヒと関わらないようにすると、そう思っていた。
朝比奈みくるは犯人かもしれない、という心理が働いて朝比奈みくるともあまり関わらなくなる。そうすれば・・・・・、彼と私の関係を阻む者はいなくなる。・・・・・そう思っていたのに。」
古泉「・・・・・しかし、キョン君は一層涼宮さんとの関係を深くしていった。」
長門「・・・・・想定外だった。まさか彼があれほど涼宮ハルヒのことを思っていたなんて。」
古泉「・・・・・。」
長門「一度、彼と涼宮ハルヒとの関係が壊れそうになった時があった。」
古泉「・・・・・三日前の夕方、じゃないですか?丁度そのころ、閉鎖空間も異常な拡大を見せていたので。」
長門「・・・・・・・そう。何故かは分からないけど、涼宮ハルヒが彼を拒絶していた。私はチャンスだと思って、近くまで行った。・・・・・だけど、結果は二人の関係をより深くしたに過ぎなかった・・・・・。」

190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/01(火) 02:00:28.66 ID:ilPOZRMXi

古泉「なるほど。話は大体分かりました・・・・・。つまりあなたはキョン君を殺害しただけで、涼宮さんの虐めにはなんら加担してない、というわけですね?」
長門「・・・・・そう。」
古泉「しかし、何故です!!涼宮さんとキョン君が仲良くしているなんて、普段と変わらないじゃないですか!!・・・・・例えキョンが涼宮さんに告白しようとも、あなたにはあなたの立場があるはずです!」
長門「・・・・・・・。」
古泉「感情を押し殺せ、なんて酷なことを言っているわけじゃありません。・・・・・・しかし、殺すことは・・・・・無かった・・・・・!!!」
長門「・・・ウウッ・・・ヒッグ・・・エグ・・・」

古泉「・・・・・長門さん?な、泣いているんですか?」
長門「私はぁ・・・・・、私は取り返しの付かないことを・・・・・してしまったぁ・・・・・!!!」
古泉「長門さん・・・・・。」
長門「彼は・・・・・、キョン君はもう二度と、帰って来ないっ!!」
古泉「・・・・・ええ。・・・・・あなたのせいで、キョン君はもう、戻ってきません。」
長門「うわぁぁぁああぁあぁん!!」

197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/01(火) 02:17:03.95 ID:ilPOZRMXi

古泉「ですが・・・・・、僕たちにはまだやらなければいけないことがあるはずですよ。」
長門「・・・・・・?」
古泉「キョン君が想いを馳せた涼宮さんを、虐めた犯人を見つけることですよ!」
長門「・・・・・・。」
古泉「あなたも、キョン君に恋心を抱いていたなら、・・・・・手伝ってくださいっ!」
長門「・・・・・どうして?」
古泉「あなたが好きだったキョン君が、本当なら涼宮さんを助けるはずだった。・・・・・しかし、彼はもういない。」
長門「・・・・・・。」
古泉「涼宮さんはいわば、・・・・・キョン君の形見です。言い方は悪いかもしれません。でも、・・・・・本当に彼のことが好きだったなら、涼宮さんを大事にするべきです。」
長門「・・・・・。」

長門「・・・・・・了解した。一時的に、休戦条約を結ぶ。」
古泉「長門さん・・・・・・!ありがとうございます!・・・・・・一緒に探しましょう!涼宮さんの、敵を。」

253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/01(火) 10:49:46.31 ID:ilPOZRMXi

すいません。寝てた・・・・・・。ちなみに前ので三部完です。


古泉「・・・・・機関員A聞こえますか?・・・・はい。・・・・はいそうです。そのままで、・・・・・・はい、お願いします。」

ピッ

長門「・・・・・古泉一樹。今の連絡は、何。」
古泉「いえ、ちょっと機関の用ですよ。・・・・安心してください。あなたに害を与えるようなものではありませんよ。」
長門「・・・・・・・そう。」
古泉「・・・・・・それはそうと、先程の件ですが」
長門「涼宮ハルヒが危ない。」
古泉「・・・・・・と言いますと?」
長門「現在涼宮ハルヒは、彼を失ったことにより相当な精神負荷が発生している。」
古泉「・・・・・・!!・・・・・・しまった!早く涼宮さんを追い掛けましょう!」
長門「・・・・・」(コクッ


古泉(僕としたことが・・・・・・。キョン君のことで傷心して、一人きりでいる涼宮さんを、虐めている人が見過ごすわけありません。・・・・・・涼宮さん。)

398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 00:02:39.32 ID:gFTNoCU+O

帰路

ハルヒ「・・・ウッ・・・ヒグッ・・・ウウ・・・」
ハルヒ(キョン・・・・・。何で、・・・・・・何で!!!・・・・・・・約束したじゃない。ずっと一緒だよ・・・・・・って。それなのに、どうして・・・・・・。)


てくてく

ハルヒ(・・・・・・?後ろから、足音?・・・・・・・古泉くんかしら?)

ハルヒ「っ!?」
???「あら、涼宮さん。・・・・・・生きてたの?」
ハルヒ「〜っ!!」
???「・・・あらあら?どうしたの、涼宮さん。目に涙なんか溜めちゃって。何か・・・・・あったのかしらねぇ?」
ハルヒ「な・・・・・・、何もないわよ・・・・・・。」
???「そうかしら?あなたが涙を流しているなんて、例えば思いっきり小指を打ち付けたときとか、変な人に襲われたときとか」
ハルヒ「・・・・・・そんなんじゃ、・・・・・・私は泣かな」
???「・・・・・・愛しの彼が死んだときとか」
ハルヒ「!!!!」
???「大当たりぃ?あはははははははは!!!!!!」
ハルヒ「なんであなたそれを・・・・・・・!?ま、まさか・・・・・・・あなたがキョンを!?」

399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 00:03:09.79 ID:gFTNoCU+O

???「さぁ?・・・・・・私がやったのかしらねぇ?」
ハルヒ「っ!!!」
???「あははははははははははははははは!!!!!!!!」
ハルヒ「・・・・・・・・・・さない。」
???「何か言った?」

ハルヒ「あなたを・・・・・・・・、許さない!!!」
???「あなたに許してもらわなくて結構。・・・・・・それにあなたが私を許さなくても、あなたの彼は生き返らない。そうでしょ?」
ハルヒ「・・・・・・・・」
???「それにしても、残念ね。あなたが心を許せる唯一の人間が、あなたの認知していない場所で死ぬなんて。・・・・・・どう?今苦しいでしょ?」
ハルヒ「・・・・・・・っ」
???「言ったでしょう?人と深く付き合えば、裏切られたとき心が受ける傷も深くなるって。」
ハルヒ「・・・・・・・」
???「結局、あなたは一人きりなのよ!!誰にも助けてもらえず、一人寂しく過ごしていくの!!
だからあのときいったでしょう?・・・・・・彼との思い出を楽しいままにしときたかったら、自分で自分の命を絶ちなさいって。」
ハルヒ「・・・・・・・・」
???「ほら、ナイフよ。あなたに少しでも悔いる気持ちがあるなら、今すぐ死になさい。・・・・・・・そうすれば、楽になれるわよ。」

407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 00:20:21.62 ID:gFTNoCU+O

ID変わったけど>>253の続き。Oになったりiになったり、良く分からん・・・・


ハルヒ「私は・・・・・、私は・・・・・・!!」

ナイフを取るハルヒ。
そしてそれを喉元へ持っていく。

ハルヒ「・・・ウウ・・・ウッグ・・・エグ・・・。ただ、キョンと一緒に過ごしたかった。・・・・・・それだけなのに。」
???「それだけ、がこの世界では難しいのよ。・・・・・・現にあなたの彼は死んだ。呆気なく、ね。」
ハルヒ「・・・・・ウウ・・・・・」

ナイフを喉元に突きつけるハルヒ。
ナイフの先端が徐々にハルヒの喉元の肉に入りこんでいく。・・・・・まだ刺さってはいない。

???「・・・・・・涼宮さん。冥土の土産に一つ、教えてあげる。・・・・・・あなたの彼、キョン君を殺したのは、私じゃない。」
ハルヒ「・・・・・・・」
???「・・・とは言っても、どのみち彼が死んだことには変わりないしね。」
ハルヒ「・・・・・・ウウ・・・・アグ・・・・・・」
???「さよなら涼宮さん。・・・・・・天国で彼とお幸せに。」

ググッ・・・・・・・・

谷口「・・・・・・ちょっと待ってもらおうか。その自殺!!!」

415 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 00:34:24.52 ID:gFTNoCU+O

ハルヒ「!?」
???「!!だ、誰っ!?」
谷口「WAWAWAと言われて飛び出す、北高の忘れ物。・・・・・・谷口だ!!!」
ハルヒ「た・・・・・・谷口?」
谷口「涼宮。自殺は、何の解決にもならないぞ。・・・・・・本当にキョンのことが好きなら、・・・・・・お前は生き続けるべきだ!!」
???「っ!!あなた、いつからここにっ!!」
谷口「ちょっと前さ。・・・・・・そうだな、涼宮がお前を許さないって言った辺りからかな。」
???「くっ・・・・・・。私が気配に気付かないなんて・・・・・・。あなた一体何者っ!?」
谷口「単なる一般人だよ。俺はデルタフォースの訓練を修了してるわけでもないし、機密部隊員でもなければ、宇宙人だとか超能力者とかそんなへんぴなやつらでもない。
・・・・・・お前が熱くなりすぎてたんじゃないのか?はっ!見苦しいねぇ。そんなに人を追い込むのが好きかよ!!」
???「・・・・・・・・くくくく。言ってくれるわねぇ。・・・・・・・あなたも、死にたいのね?」
谷口「・・・・・・悪いがそれは辞退させてもらうぜ。」

421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 00:48:07.14 ID:gFTNoCU+O

谷口「逃げるぞ、涼宮っ!!!」
ハルヒ「・・・・・・・」
谷口「涼宮っ!!!」

???「無駄よ!!!涼宮さんの心はもう、深く傷ついているの!!・・・・・・今更立ち直るわけ」
ハルヒ「・・・・・・ありがとう。谷口・・・・・・。アンタに言われなきゃ、私大切なこと忘れたまま死んでた。」
???「!?っ!!」
谷口「涼宮・・・・・・。よせよ礼なんて。いつものように、バカでもアホとでも言ってくれ。」
ハルヒ「・・・・・・ううん。・・・・・・本当に、ありがとう!!」

ギュッ

谷口「よ、よせよ涼宮!抱きつくなって!!天国にいるキョンに、浮気してるって思われちまうだろ!!」
ハルヒ「ありがとう・・・・・・。ありがとう・・・・・・。」
???「・・・・・・くっ。完全に我を戻すなんて。・・・・・・・仕方ないわ。責任言及が怖いからあんまりやりたくなかったけど・・・・・・、私が涼宮ハルヒをっ!!!」

ハルヒが地に置いたナイフを拾い、二人めがけて走り出す。

???「もういいから、・・・・・・死になさいっ!!!!」
ハルヒ「っ!?」
谷口「涼宮!!危ないっ!!!」

ハルヒを庇うように、ハルヒの前に出る谷口。

バシュ!!!

431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 01:01:28.18 ID:gFTNoCU+O

ハルヒ「た、谷口っ!!!」
???「あははははははははは!!!手応えあった、あったわ!!!私の邪魔をするからそういう目にあうのよ!!!」
ハルヒ「谷口っ!!」

谷口「・・・・・・いや、なんともないぞ。」
ハルヒ「えっ?」
???「何っ!?そんな・・・・・・・!!確かに手応えが・・・・・・・・。!!!あなた!!!」

谷口の前に、小柄な女子。谷口の心臓の位置にあるナイフを、その一歩手前で防いでいる。・・・・・・ナイフは彼女の手に突き刺さっている。

谷口「っ!お前は・・・・・・確か、」
ハルヒ「っ!!!そんな!!」
谷口「長門!?」
ハルヒ「有希!?」
長門「・・・・・・・そう。」

古泉「すいません。待たせてしまいました。」
ハルヒ「古泉くんも!?・・・・・・何でここに?」
古泉「・・・・・・生前キョン君から、あなたが虐められている、と聞いていたものですから。心配になって、偶然そこであった長門さんとあなたを探してたんですよ。」
ハルヒ「・・・・・・そうなの・・・・・・、って有希!!あなた左手、ナイフが・・・・・・・。」
長門「大丈夫。・・・・・・問題ない。」
ハルヒ「問題ないって・・・・・・・。血が凄い流れて・・・・・・・。」

438 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 01:17:59.09 ID:gFTNoCU+O

???「あなた・・・・・・・。」
長門「・・・・・・・・・っ!!!」

長門は右手で、相手の腹部を突く。
相手はナイフを、長門の左手に突き刺したまま後ろに弾き飛ばされる。
突き飛ばされた相手は、街路灯の下に着地する。
暗くて分からなかった、相手の顔が見えた・・・・・・

古泉「っ!?あなたは・・・・・・!!」
長門「・・・・・・・っ。」
谷口「なっ!!どういうことだよ!!お前は・・・・・・・・。」
ハルヒ「・・・・・・・」

街路灯に照らされた、ハルヒを虐めていた犯人。
それは、いつの日か、急遽引っ越したかつてのクラスメートの姿だった。

長門「・・・・・・朝倉、凉子!」
古泉「直接は面識がありませんが・・・・・・、まさかあなたとは。」
ハルヒ「・・・・・・・」
谷口「AAAクラスの朝倉凉子じゃないか!!!」

朝倉「ふふふ・・・・・・。お久しぶり、長門さん?」
長門「・・・・・・なぜまたあなたがここに?」
朝倉「決まっているでしょう?・・・・・・強行派のクライアントの意志よ。」
長門「・・・・・・・・あなたは、前朝倉凉子の複製。波長がほぼ一緒。」
朝倉「そうよ。まさか、またここに来るなんて、思っていなかったわ。」

453 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 01:43:50.03 ID:gFTNoCU+O

長門「・・・強行派。クライアントは誰。」
朝倉「それを私が言うとでも?・・・・・まぁいつかその日が来れば嫌が応でも分かるわよ。強行派は意外と根強くいるわ。」
長門「・・・・・・・・・」

谷口「ちょ、ちょっと待ってくれ!!さっきから何を言っているんだ?強行派?クライアント?」
ハルヒ「わ、私もそれ分かんない。・・・・・・有希、教えてよ。」
長門「・・・・・・・・」
古泉「僕がかいつまんでご説明しましょう。つまりですね、今回の一件は朝倉さん一人で行ったものではないということですよ。」
長門「・・・・・・後ろ楯がいる。彼らが本当の黒幕。」
ハルヒ「そういうことなの・・・・・・。じゃあ朝倉さんは。」
長門「・・・・・・・・」
古泉「・・・・・ふむ、朝倉さんはかなりまえに引っ越した、ということになっています。
つまり、その時期からもうあなたへの虐めをするということが確定していた可能性がある、ということです。
実際には朝倉さんは引っ越してなかった。つまりこれはかなり周到な犯行ですよ。」

462 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 02:02:36.82 ID:gFTNoCU+O

古泉(これでよろしいでしょうか?)
長門(・・・・・・いい。助かった。)
古泉(いえ。どういたしまして。)

朝倉「ふふふ。黄泉へ行く前の会話は終わった?・・・・・・そろそろ死になさい?」
長門「・・・・・・四対一。力のない二人を抜いても二対一。・・・・・・あなたに勝ち目はない。」
古泉「降参なさってはいかがでしょう?・・・・・・捕虜の扱いは南極条約に従いますよ。」
朝倉「・・・・・・・・・・・・・ふふふ。」
古泉「・・・・?何がおかしいんです?」
長門「・・・・・・・・」
朝倉「あはははははははははははは!!!!!」
谷口「何笑ってるんだ!?」
朝倉「あはははははははははははは!!!!私があなたたち、力を持ってる相手に対してなんの対策もせずこんな場所にいるとでも思ったの?」
長門「・・・・・・・・・・っ!!」
朝倉「ターゲット、長門有希、古泉一樹の両者。・・・・・・・トラップ・オン!!」
古泉「ぐっ!!こ、これはっ!!」
長門「っ!しまった・・・・・・・。」
朝倉「身動きが取れないでしょう?あらかじめこの空間に、二人まで有効なトラップを仕掛けておいたのよ。・・・・・・ちなみに、ただ身動きが取れなくなるだけじゃない。20秒後、始めに古泉一樹のか、数秒後に長門さん、あなたのが爆発するわ。」
古泉「っ!!」
長門「・・・・・!!」

471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 02:21:00.19 ID:gFTNoCU+O

谷口「う、嘘だろ・・・・・・・。」
朝倉「嘘だと思う?・・・・・・だったらそこで20秒待ってたら?」
谷口「っ!!!っくそ!!!うおおぉぉおぉぉぉ!!!」

古泉たちに猛ダッシュして近付こうとする谷口。

ハルヒ「た、谷口っ!!!」
朝倉「無駄なの。」

一瞬で谷口に近づく朝倉。ナイフを谷口に突き付ける。

朝倉「なんなら、あなたから死ぬ?」
谷口「ぐっ・・・・・・・。」
朝倉「さぁ、後十秒よ。・・・・・九、・・・・・八、」

古泉「これは・・・・・・・。ドジを踏んでしまいました。失敗です。」
長門「・・・・・・・ダメ。情報操作出来ない。情報操作禁止因子が含まれている。」
古泉「・・・・・・そうですか。長門さん。・・・・・・今までありがとうございました。」
長門「・・・・・・!!」
古泉「僕はここまでみたいです。すいません。」
長門「古泉・・・・・・一樹!!!」
朝倉「・・・・・・三、・・・・・・二、・・・・・・一!」
古泉「では。また会えたら・・・・・・」
長門「っ!!だめっ!!!」
朝倉「ゼロっ!!」

ドォォォーン・・・・・・・・!!!!!

479 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 02:37:20.02 ID:gFTNoCU+O

ハルヒ「あ・・・・・。あ・・・・・・。」
谷口「ちっくしょうぅぅぅぅ・・・・・・・!!!」
朝倉「あはははははははははははは!!!・・・・・・・次は、長門さん?あなたよ。」
長門「っ・・・・・・・!!」
朝倉「後何秒かしら?五秒ってとこかしらね。五、・・・・・・四、」
谷口「長門!!!」
ハルヒ「有希っ!!!」
長門「・・・・・・私にも、どうしようもできない。・・・・・・ごめんなさい。」
朝倉「三、・・・・・・二、・・・・・・一!」
長門(ああ、そういえば彼にまだ謝ってなかった。・・・・・・殺して、ごめんなさいっ!!・・・・・・・・私ももうそっちに行くから。そしたらもっと謝る。)
朝倉「ゼロっ!!」
古泉「っが!!長・・・・・・門さん!!」
長門「古泉、一樹!?」

先程の爆発の砂ぼこりから、突然古泉が飛び出し長門を突き飛ばす。
長門は間一髪で、爆発から身を避ける。・・・・・・しかし、長門が居た場所にいた古泉は長門が受けるはずだった爆発をも喰らうことになった。

ドォォォーン・・・・・・・・!!!!

古泉「あぐっ!!ぐぐぐ・・・・・・・。」
長門「古泉・・・・・一樹!」
谷口「古泉!」
ハルヒ「古泉くん!!」

朝倉「な、あの爆発でまだ生きていたというの!?」

487 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 03:00:33.79 ID:gFTNoCU+O

長門「・・・・・・待って。今緊急処置を行う。パーソナルネーム古泉一樹の身体補修を開始する。」
朝倉「!!やらせるもんですか!!!」

バッ

谷口「やらせるかよ!」
朝倉「ふぅ・・・・・・。またあなた?あなたみたいに力のない人間に、私が止められるとでも思ってるの?」
谷口「止めなくてもいい。・・・・・・時間さえ稼げればな。」
朝倉「・・・・・・それすらも、あなたには出来ないって言ってるのよ!」
谷口「そうか?・・・・・・このやり取りだけで30秒は稼げたと思うが?」
朝倉「っ!!く、どきなさいっ!!!」
谷口「嫌だね。」
朝倉「だったら・・・・・・・、死ねっ!!」

ナイフを持って、谷口へ走る朝倉。

谷口「へっ。」
朝倉「な、何がおかしいというの?」
谷口「お前だけが、この空間に何かを仕掛けたなんて言えるのか?」
長門「・・・・・・・」(チラッ
朝倉「ま、まさか長門さん・・・・・・」
谷口「ほら。止まれよ。じゃないと、・・・・・・トラップが発動するぜ?」
朝倉「そんな・・・・・・、ばかな・・・・・・!」
谷口「へっ。」
長門「・・・・・・・・・」

朝倉(・・・・・・くっ!予定外だわ・・・・!!しかし、このままじゃ古泉一樹が復活してしまう・・・・・・。どうすれば・・・・・!)

564 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 08:07:00.34 ID:gFTNoCU+O

谷口「まっ、死にたくなけりゃそこでじっとしとくことだな。」
朝倉「っ!!・・・・・・・・めない。」
谷口「ん?何だって?」
朝倉「・・・・・・こんなの、認めない!!!!」

再び古泉に向けて走り出す朝倉。

谷口「ち・・・・・・・・。トラップ・オン!」
朝倉「!!」(ビクッ

一時止まる朝倉。
トラップ・オンは、トラップ起動の言葉。その言葉に反応したのだ。・・・・・・しかし・・・・・・・・。

朝倉「・・・・・・・・?」
谷口「・・・・・・・・」
長門「・・・・・」
朝倉「あれ?・・・・・・何も、起きない?」
谷口「・・・・・・・・っ。」
長門「・・・・・」
朝倉「・・・・・・どういうこと?まさか・・・・・・・さっきのは、嘘っ!?」
谷口「・・・・・・ちっ。」
朝倉「ふ、ふふふ。あはははははははははははははははは!!!!!な、何よ。もう万策尽きてるんじゃない!!」
谷口「お前が動き出すまでが、勝負だったんだ。・・・・・・動いちまったら、もうだめさ。」
朝倉「ふふふ!!!!じゃあ、もう本当に終わりね!!」

ナイフを持ち、谷口をはねのいて長門・古泉に近付く朝倉。

634 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 12:16:24.32 ID:gFTNoCU+O

朝倉「・・・・・・これで、終わりよ古泉一樹、長門さん!!」
長門「っ!!」
古泉「うぐ・・・・・・・!!」
朝倉がナイフを長門に振り下ろそうとした瞬間、突然朝倉が長門・古泉の視界から消える。

長門「・・・・・・・・!!」
古泉「・・・・・・な、にが・・・・・・?」

見ると朝倉は、数メートル先で倒れている。
そして、朝倉がさっきまでいた場所には誰かがいる・・・・・・。

ハルヒ「だ、誰?」

しかし、その人物は答えない。古泉たちの方へ振り返り、ようやく口を開く。

???「・・・・・・すまん。待たせたな。」
古泉「・・・・・・まっ、たく・・・・・・。あな、たの・・・・・・せいで、・・・・・・死にかけまし・・・・・たよ。」
???「まだ待機していていい、って言ったのはお前だろ。」
古泉「・・・・・・そ、れも、そう・・・・・・でしたね。」
???「まぁ動くな。安静にしてろ。・・・・・・長門、古泉を頼むぜ。」

結果から言おう。
朝倉はこの人物に、蹴られたのだ。突然、横から。この場に自分を含めて五人しかいないという朝倉の思い込みと、ある<情報>がこの奇襲を成功させた。

640 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 12:29:03.87 ID:gFTNoCU+O

???「にしても、まさか朝倉だとはな。・・・・・・全くの想定外だ。」

冷静に物を言うその人物だが、先程会話した古泉以外はこの現状を理解していなかった。・・・・・・朝倉どころか、長門でさえも。

長門「・・・・・・あなたは・・・・・・?」
ハルヒ「・・・・・・誰?」

ここに来て、ようやくハルヒと長門の質問が耳に入ったのか、その人物はまず長門の方を向いた。

???「・・・・・・長門。その、悪かったな。・・・・・・俺、お前の気持ちに全然気付いてなかった。・・・・・・こういうのを、鈍いっていうんだな。」
長門「っ!!・・・・・・あなた!!」

それだけ言い終わると、その人物はハルヒの方へ振り返る。
長門たちとハルヒまでは少し距離があったため、長門とその人物との会話はハルヒに聞こえてなかった。

???「ハルヒ。・・・・・・本当にごめんな。・・・・・・本当に。」
ハルヒ「だ、・・・・・・誰なの!?」

そうハルヒはこの時点で、声からこの人物が誰か想像が付いていた。
しかし、あり得ないというハルヒの思いがその仮定の想像を認めてなかった。
それでもハルヒは、・・・・・・おそらく確信にも似た気持ちを持っていた。そしてその確信は、その人物からの次の言葉で確定となる。

???「・・・・・・約束、二度も破っちまったな。・・・・・・ごめん!」

668 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 13:07:29.50 ID:gFTNoCU+O

ハルヒ「あ・・・・・・、あ・・・・・・・!!」
???「もう、離れないさ。・・・・・・ハルヒ!」
ハルヒ「・・・・・・生きてたの?・・・・・・生きてるんだよね?・・・・・・幽霊なんかじゃないよね!?」
???「・・・・・・だったら、試してみるか?」
ハルヒ「えっ?」

その人物はそういうと、そっとハルヒの唇に唇を重ねた。

ハルヒ「っ〜〜ん〜〜!!!」

しばらく、いや、ほんの数秒だったかもしれない。二人は唇を重ね合わせてた。
ハルヒ「・・・・・・キョン!・・・・・・キョンキョンキョンキョンキョン!!!!」

キョン「久し振りだな、本当にごめん。」
ハルヒ「キョン〜〜〜〜!!!」
長門「・・・・・・あなたが生きていて、良かった。」
キョン「・・・・・・ああ。俺は、お前を許すよ。古泉から話は聞いた。」
長門「・・・・・・・なぜ?」
キョン「俺にだって非はあったんだ。・・・・・・それに、俺は死んでない。な?」
長門「・・・・・・ありがとう。」

朝倉「・・・・・・・・ふふふ。キョン君、よくもやってくれたわね。」
キョン「ふん。・・・・・・朝倉、懲りずにまた来るとはな。」
朝倉「・・・・・・いいでしょ?私がここに来るまで、あなたは延命出来た。・・・・・・もう充分でしょ?」
キョン「・・・・・・悪いな。まだ俺にはやりたいことがたくさんあるんだ。まだ、・・・・・・死ぬわけにはいかないさ。」

702 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 14:34:12.41 ID:gFTNoCU+O

朝倉「折角延命させてあげたのに・・・・・・。わざわざ死地にくるなんて、あなたバカ?」
キョン「悪いが、死地には見えなくてな。・・・・・・こちらは俺やハルヒ、谷口を含めると全部で五に」

???「あ、あのっ!」
キョン「あ・・・・・!朝比奈さんっ!?」
みくる「私も、居ます!!」
鶴屋「私もいるにょろよ!キョン君!!」
キョン「鶴屋さんも!!一体どうして?」
みくる「さっき長門さんと古泉くんからもの凄い空間の揺れ・・・・・・、じゃなくて、もの凄い音が聞こえたんです。それで心配になって・・・・・・」
鶴屋「みくるのヤツがさ、大きな音がして怖いっていうからさ。探索してたら、この現場に立ち会わせたのさ!」
キョン「そ、そうだったんですか。」
長門「・・・・・・・・これで七対一。あなたに勝ち目はなくなった。」
朝倉「ふん!一般人の一人や二人!増えたところで変わらないわ!」
キョン「その一般人に不意を取られて、蹴り飛ばされたのは誰だったっけ?」
朝倉「くっ!!」

長門「・・・・・・・古泉一樹の治療に成功した。」
朝倉「し、しまった!!」
古泉「ふぅ・・・・・・・。ありがとうございます。さて、反撃に移りましょうか!!」

838 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 23:47:42.03 ID:gFTNoCU+O

朝倉「っ!!!」
長門「・・・・・・降伏。早くしなければ、攻撃する。」
古泉「僕の、ふんもっふ!、が火を吹きますよ?」
キョン「もう逃げ場はねぇんだ。・・・・・・諦めな。」
谷口「ああ。・・・・・・俺もそれを薦めるぜ。AAAクラスのお前を倒すのは、流石の俺も気が引けるぜ。」
みくる「そ、そうですよぉ!!」
鶴屋「にょろっと降参しなよ。悪いようにはしないからさっ。」
ハルヒ「私は・・・・・・、やっぱりあなたを許せない。」
キョン「ハルヒ!」
ハルヒ「だけど、私はもうあなたには屈しない!今度は絶対に!・・・・・・だって、私にはこんなにもたくさんの、信頼出来る人たちがいるんだもん。」
キョン「ハルヒ・・・・・・。」

朝倉「・・・・・・もう勝っている気でいるの?」
キョン「まだ言うか。もうお前に勝ち目は」
朝倉「確かに、私にはもう勝ち目はない。でもね・・・・・・・、引き分けにすることくらいは出来るのよ!!」
長門「っ!!まずい!!!」
古泉「長門さん!一体何が起きるというんです!!!」


投下。
遅くなってすまない

839 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 23:49:28.61 ID:gFTNoCU+O

長門「朝倉凉子の体内の構築が変わっている。・・・・・・情報操作している!」
キョン「つまり?」
長門「朝倉凉子の体の成分が、小さな情報の塊となっている。」
キョン「・・・・・・だからどうなるっていうんだ!」
長門「数分もすれば、・・・・・・非常に小規模の情報爆発が起きる!因子は消滅。つまり・・・・・・私たちが情報抹殺を受ける!」
古泉「っ!なんですって!」
谷口「・・・・・・な、なんだか分からんが危険らしいぞ!」
みくる「ふぇぇぇ・・・・・・・。情報爆発を起こそうとしてるなんて、危険過ぎますぅ!」
鶴屋「私もよく分かんないけど、めがっさ危険みたいにょろね!」
ハルヒ「い、一体何が起きるっていうの!!」
古泉「・・・・・・少々意味は違いますが、簡単に言えば後数分でここにいる僕たちが全員死んでしまう、ということです。」
ハルヒ「っ!そ、そんな!」
長門「・・・・・・とめるっ!!」
朝倉「無理よ!・・・・・・私の身体情報の固定化をしたわ。無理に情報操作をしようとすると、予定より早く情報爆発が起きることになるわ。・・・・・・今の私はさしづめ爆弾。
放っておいても爆発するし、無理に触ろうとしても爆発する。」
長門「・・・・・・くっ!みんな、逃げて。」

841 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/02(水) 23:51:24.40 ID:gFTNoCU+O

朝倉「それも、無駄なの。・・・・・・気付かなかった?空間の閉鎖をしたわ。逃げ場はない。」
キョン「くそっ!本当に、逃げられねぇぞ!!」
古泉「くっ・・・・・。困りました。」
みくる「ふぇぇ。誰か助けてぇ〜!」
鶴屋「・・・・・・まっずいねえ。」
谷口「ちくしょ!!こんなとこで死ねるかよ!!」

ハルヒ「・・・・・・やっとみんなと、信頼出来るようになったのに。ここで、終わりなの?」
朝倉「安心して。あなたは死なないわよ。」
ハルヒ「え・・・・・・?ど、どういうこと?」
朝倉「情報爆発の対象外、付近の建物・道路・その他地球に対する影響の他に、あなたも入れておいたわ。」
ハルヒ「な、なんで!?」
朝倉「あなたまで情報抹殺されたら意味ないじゃない。私たちが見たいのは、あなたが引き起こす強大な情報爆発。・・・・・・自殺ならそれも見れたかもしれない。あなたが死ぬ瞬間に情報爆発が起こせるから。
でも、・・・・・・、情報抹殺ではそれを期待出来ないのよ。情報抹殺はただ死ぬということじゃない。・・・・・・受けたもの存在を消すものよ。だから、あなたは省いた。」
ハルヒ「さっきから何?情報爆発?情報抹殺?・・・・・・私が情報爆発を起こす?・・・・・・私にそんな力、ないわよ。」
朝倉「あなたが気付いていないだけ。」
ハルヒ「・・・・・・それに、みんなが居なくなった世界で、私だけ生きていくなんて、・・・・・・私耐えられない!!」
朝倉「だからよ。だから情報爆発が起きる。・・・・・・それに期待してるのよ。」

850 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/03(木) 00:11:52.72 ID:PRf+3QluO

長門「っ!!・・・・・・この空間の閉鎖の情報連結の解除を申請する。」
朝倉「今からやって間に合うかしらねぇ?」
長門「・・・・・・私たちは、負けない!」
朝倉「後、一分ってところよ?無駄よ、諦めなさい?」
長門「・・・・・・っ!早く、して・・・・・・!!」
キョン「長門っ!!後ろっ!!!」
長門「・・・・・・え」

ザクッ!!

一瞬の出来事だった。さっきまでじっとしていた朝倉が、突然ナイフを持って長門を刺した。
横腹に突き刺さったナイフは、深々と長門に入り込んでいる。

長門「っ!!!!」

突然のことでか。
長門は地へ膝を付く。

キョン「長門!?ど、どうしたんだよ!!前に朝倉から攻撃を何回喰らってもピンピンしてたじゃないか!」
朝倉「この空間は、ただの閉鎖されてる空間じゃないわ。私たち、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースの身体的能力を、通常の人間と同じにさせるのよ。・・・・・・もっとも情報操作能力は使えるけどね。」
キョン「そ、そんな勝手のいいものがあるのかよっ!!」
朝倉「前に私があなたを襲った時に、穏健派が今後こういうことがあった時用に作ったみたいだけど、逆に利用させてもらったわ。」

856 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/03(木) 00:29:09.00 ID:PRf+3QluO

キョン「そんな・・・・・・。長門っ!!」
古泉「長門さん!!」
ハルヒ「有希っ!!」
長門「・・・・・・ごめん。・・・・・・・油断、してた。」
キョン「いや、俺らの方こそ朝倉に目をやってなかった。すまない・・・・・・!」
古泉「長門さん。・・・・・・情報連結の解除、続けられますか?」
長門「・・・・・・・っ!!・・・・・・だめ。出来そうにない・・・・・・・。」
キョン「くそっ!!どうしたら、・・・・・・どうしたら、いい!!」
長門「方法は・・・・・一つだけある。」
古泉「・・・・・・それは?」

ポウッ

長門の右手に、緑色の小さな玉が出来る。

長門「朝倉凉子の身体を元に戻すことは出来ない。・・・・・・しかし、情報連結の間に小さな隙間を発見した。これを使えば、朝倉凉子の情報爆発を抑えることが出来る・・・・・・。」
キョン「どれくらいだ・・・・・・?」
長門「・・・・・・一人の消滅だけで済む。・・・・・・これを朝倉凉子に使った者だけが、消える。」
古泉「それは!!・・・・・・どうしたものか・・・・・・。」
ハルヒ「良く分かんない・・・・・・、けどそれを使えば一人の犠牲で・・・・・・。」
長門「・・・・・・そう。」
古泉「どうすれば!どうすればいいんでしょう・・・・・・。あまり考えている時間はないですし、もう20秒もありません・・・・・・。」

キョン「・・・・・・分かった。俺が、やる!」

858 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/03(木) 00:40:24.99 ID:PRf+3QluO

長門「っ!?」
古泉「なっ!!何を言ってるんです!!あなたに行かせるわけには行きません!!・・・・・・あなたは、涼宮さんの次に大事な存在なんですよ!!」
キョン「・・・・・・・・・。」
古泉「それに、あなたには涼宮さんとの約束があるはずです!それを、・・・・・・お忘れなんですかっ!?」
ハルヒ「・・・・・・・キョン。」
キョン「忘れるはずないだろ。・・・・・・その為に俺は生き返ってきたんだ。だが、一度は無くした命。・・・・・・俺が消えて、元通りになるだけだ。」
古泉「そんなバカなっ!!あなたは死んでなんていない!!現に今、生きているっ!!」
キョン「ああ。お前の機関とやらが助けに来てくれたからな。・・・・・・しかし、本来ならあそこで無くしてた命。惜しくはないさ。」
古泉「あなたが惜しくなくても、僕が、涼宮さんが、ここにいるみなさんが惜しいんですよ!!!」
キョン「・・・・・・古泉。」
ハルヒ「・・・・・・キョン。私ね、キョンが死んだって聞いた時、本当に悲しかった。もう世界から、光が消えてしまったみたいに。・・・・・・でも、生きていているのが分かって、本当に嬉しかった!!」
キョン「ハルヒ・・・・・・。」

863 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/03(木) 00:46:07.13 ID:PRf+3QluO

>>859分かりました。
煽りでしょうが、すいません。もう根気もありません。
書くのやめます。・・・・・・二言はありません。
ニスレも長引かせて、gdgdに続いて本当に申し訳ありませんでした。
残りは他の職人さんのSSをお楽しみください。それでは!

〜Fin〜



ツイート

メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:ミサト「シンジくん一緒にお風呂入ろうか?」