涼宮ハルヒの選択 - Endless four days - 3rd route 3週目 2日目


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222 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/07/15(火) 23:47:23.25 ID:TZfHalIo

ここはどこだろう。
俺は何故、こんなところにいるのだろう。
思考が蕩けていく。足場がない。一カ所に留まっていられない。
ただ、この温かい流れに任せて、たゆたう。

「――、―――」

声が聞こえた。
深い深い水底から誰かに呼ばれているような、そんな気がした。
でも俺はお構いなしだ。
羊水に浸る赤児のように、眼を瞑って、体を縮こまらせる。
そして、いつまでもいつまでもこのままで……


いられるわけが、なかった。


かくも静閑な眠りの淵。
邪魔者は突然現れた。
ただ、そいつが本当に邪魔者であったのかそうでなかったのかは、
俺の話を聞いた後では意見が大いに分かれることだと思う。
しかし、この話の"その後"を知っている、というか体験した俺にとっては、
そいつは禍根以外のなんでもなく、しでかしたことに至っては今世紀最悪の悪戯だと言わざるを得ないのだ――。


番外 『涼宮ハルヒの淫夢』


「―――、―――起きて――」

鈴音のように耳朶を震わせる。
それがもどかしいやら心地良いやらで、俺はついに眼を開けた。
すると目の前にいたのは、

>>225

人物名安価(一人)基本誰でもおk、ただし男とか人外はやめたほうがいいと忠告しておくww

225 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2008/07/15(火) 23:47:48.92 ID:lI9gp4Io

みくる

254 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/07/16(水) 00:13:13.14 ID:ZnT0rSIo

「――起きてください、キョンくんっ」

未来に帰った筈の、My sweet angelだった。
背景には白い天井。
それで俺は、初めて自分が仰向けであることに気づいた。
働かない思考で水を向ける。真っ先に気づくべき事柄から、無意識に眼を逸らしたまま。

「朝比奈、さん?」
「あっ、やっと起きましたぁ!
 ずっと眼を醒ましてくれなかったら、どうしようかと思ってたんですよぉ」

愛くるしい幼顔に、ぱぁっと大輪の花が咲く。
朝比奈さんが微笑むだけで、俺の心は一気に無防備に――なりかけていた。
相も変わらぬ恐るべき破壊力ですね。

「心配かけてすみません。
 あのう、いきなりこんな質問でアレなんですが、どうしてあなたがここにいるんですか?
 未来に帰ったんじゃ……あ、もしかしてまた新しい任務とかで?」

呂律の回らない質問攻めに、朝比奈さんはブンブンと顔の前で両手を振る。

「違います!」
「そんなに必死に否定しなくてもいいっすよ。俺、信じますから」
「キョンくんに逢いに来たのは、ほんとのほんとに私用なんです」
「私用? 俺にだけ用があって、未来から舞い戻ってきたんですか?」

愛玩動物のように、首肯する朝比奈さん。ああ、なんと愛らしい。
俺は訊いた。

261 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/07/16(水) 00:44:24.59 ID:ZnT0rSIo

「それで、俺に用って?」
「あ、それはその、ええ〜っと、……あふ」

言い淀んで、朝比奈さんはサッと顔を紅潮させた。
あの頃の――朝比奈さんが北高にいた頃の記憶が蘇る。
ハルヒに衣服を剥かれていたときも、この先輩はこんな風に顔を赤らめていたっけな。

「言いにくいことなら、朝比奈さんの好きなときにでも言ってくれたら、」
「ううん、ダメなんです。今言わないとわたし、きっと二度とこんなチャンス掴めないから」

羞恥のせいだろうか、瞳にはうっすらと涙が浮かび、下唇は若干噛み締められている。
朝比奈さんには悪いが、正直、たまらなかった。
わざとかどうかは知らないが、その仕草は危険なほどに扇情的で、
今この瞬間を写真に納めたなら、締め切り二時間前のグラビア雑誌編集長でも一面トップとそれを差し替えること請け合いである。

しかーし。

ここで場の雰囲気に流されるほど俺はリビドーの従僕ではないのである。
つーかさ、あの仕草だけでイカれててみろ。
俺は朝比奈さん在校時代、何度魔が差していたか知れないぜ。
飽きはせずとも慣れはする。こういう時の対処法は習得済みだ。
もし朝比奈さんに劣情を抱きそうになったときは、とにかく眼を逸らす。この一点に尽きるね。
てなわけで俺は顔を横に逸らした。前面は朝比奈さんに覆われているからな。
眼を閉じることも考えたが、それは朝比奈さんに失礼だと思ったのでやめた。

自然と、辺りを見渡す形になる。
――そして、俺は自分がどこにいるのか知った。

>>265 場所安価 ただし、キョンが知ってる場所
選ばれた場所によっては、その場所に縁が深いキャラが登場するかもしれん

265 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2008/07/16(水) 00:48:35.63 ID:vePcZB2o

公園。

327 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/07/19(土) 01:21:17.22 ID:sunvuBso

公園だった。駅の近くにある、見知った、殺風景な公園。
ついでに言っとくと、今は夜であるらしかった。
空は墨を溶かし込んだように黒いのに、何故俺が辺りを観察できるのかと言うと、
それは生茂る木々の葉っぱの隙間から、木洩れ日ならぬ常夜灯の光が差しているからで、
つまるところ俺は、公園の外周につくられた茂みの中で仰向けになっているのだった。

と、ここで一つ疑問が生まれた。
本調子じゃない頭にしては、結構まともな疑問だった。

「なんでこんなところにいるんだろ」

俺はついさっきベッドに入ったはずだ。
寝た自覚はあるのに、次に目が覚めたら公園の茂みの中だった――俺が夢遊病患者でもないかぎり、有り得ない現象だよな。
しかし俺は幸いにも精神を病んだことは一度もないし、
眠りながらここまで歩いてこれるほど器用でもない。
俺が自力でここに来た線は消える。となれば、ここが閉鎖空間という可能性はどうだ?
あれなら、俺がいきなりここで眼を醒ました理由に説明は不要だ。なんせハルヒの能力はなんでもありだからな。
が、もしそうだと仮定しても、肝心な人物がいなかった。
機関の手引きだとするなら古泉の姿が、創造神の御心のままに召喚されたとするなら、ハルヒの姿があるはずだ。
なのに、俺の周りには誰もいなくて……いや、いるじゃないか。何を一人で悩む必要があったんだろうね。
思考に没入しすぎてつい忘れてしまっていたが、視線を前に向ければほら、
きっとこの不可解な謎を解き明かしてくれる、素敵な未来人が―――

「ひゃっ、あわ、あわわわわあわ」

制服をいそいそと脱いでいた。そして完熟リンゴみたいに豊頬を紅く染めて、

「い、いきなりこっち向かないでぇ!!
 わたしにもその、覚悟というものがあるんですっ。
 お願いだから、もうちょっとだけあっち向いててください!」

押し殺した声でそう叫び、俺の眼を片手で塞いだ。

細い首。
しなやかな二の腕。
陰影が落ちた鎖骨の窪み。
今にもブラから零れそうなたわわな胸。

網膜に焼き付いた朝比奈さんの半裸姿が、俺の思考回路を容赦なく狂わせていく。

358 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/07/21(月) 21:59:38.96 ID:VNHnA/co

なんなんだ。
なんなんだよこのシチュエーションはよ。
あれか、甘い罠って奴か。
そうだ、きっとそうに違いない。俺のことを気にくわないどっかの敵対勢力が、
俺と朝比奈さんをくっつけることによってSOS団を内部分裂させようとしてるんだ。
今俺が暴走したら、その証拠写真やら録音音声やらがハルヒの自宅に郵送されて、
奴に凶悪強姦魔のレッテルを貼られた俺は誤解を解く寸暇も与えられぬままに私刑の後で死刑にされるんだ。

――だからどうした?

この世には己の性ならぬ生を賭してでも手に入れなくちゃならない物があるんじゃないか。
そいつが目の前の朝比奈さんだ。
小柄で童顔で巨乳で可憐なパーフェクト美少女だよ。
この朝比奈さんが誰かに操られてたり、
更に言うならどっかの宇宙人の擬態なんだとしても、知ったこっちゃねえ。

眼窩に谷口が現れ、俺の背中を後押しする。

やっちまえよ、キョン。ここまでお膳立てされてんだ、手をつけないほうが無粋ってもんだぜ。

ああ。
やっぱりお前は分かってる。
時には啀み合い時には小突き合いしてきた俺たちだが、
俺は今こそ、お前を唯一無二の親友として認めようと思う――。

学校で配布される感染症の予防プリント並に価値のない理性をくしゃくしゃに丸めて遙か彼方に投擲してから、眼を開ける。
光景はさらに煽情的になっていた。朝比奈さんは分かり易く慌てふためく。

「ま、まだ準備ができてないですぅ」
「知ってますよ」

存外、俺は冷静だった。

371 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/07/22(火) 18:38:11.96 ID:m/dJ4B6o

「準備をしながらでいいんで、質問に答えて貰えませんか」
「ふぇ? あ、はい。いいですよー」

注意を逸らしただけで、朝比奈さんは俺の舐めるような視線を忘れたみたいだった。
純国産の天然だった。

「俺がどういった経緯でここにやってきたか知りませんか?」
「き、禁則事項です」
「じゃあ質問を変えますね。
 朝比奈さんはどういった経緯でここに来たんですか?」
「禁則事項です」

――やれやれ。
俺は常套句を吐きつつ、今となってはあんまり意味のなさそうなことを訊いた。

「それじゃあ最後に。
 どうしてあなたが、俺の上に跨って服を脱いでるんですか」

どうせ禁則事項なんでしょう?
朝比奈さんが唇を動かす。ややもすれば夜風に紛れてしまいそうな程の小さな声が聞こえた。

「禁則事項……じゃなくて、それは、あの……、わたしがそうしたいから」

羞恥の所為だろう、ひゃわわっと意味不明の奇声を上げ、
ついでに俺の視線を再認した朝比奈さんは、両手で顔を覆った。
今や彼女が纏っているものは下着のみである。上下セットのそれは勝負下着と言うにはいささか幼い感じであったが、
それが朝比奈さんらしくもあり、またサイズの小ささ故に豊満な肉体のラインを艶やかに強調していたので、俺としては大満足だった。
この眼福だけで三年はリビドー解消に困らないだろうな。

「服を脱いでどうするつもりなんですか。
 晩春で温かいとはいえ、深夜に裸になるなんて正気の沙汰とは思えません。
 何か理由が?」

ここぞとばかりのポーカーフェイス。
この状況においては無粋極まりない質問だが、朝比奈さんなら律儀に答えてくれるに決まってる。思いっきり恥ずかしがりながらな。
ん? お前にしては嗜虐的だって? うるせぇな。どうせこれは現実じゃないんだ。
理性を失うようにし向けられて、俺はそれにまんまと乗っちまったのさ。
その時点で俺から責任能力は消える。なんせ俺は被害者だからな。
これから俺がどんな悪行を働こうと、文句を言われる筋合いはない。だからこいつは現実じゃない。
夢……そう、夢の世界だ。

474 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/08/03(日) 01:33:47.45 ID:eJXauUoo

朝比奈さんは大きく息を吸い込んでから、

「キョ、キョンくんを誘惑するためですっ!」

大きな胸をたぷたぷ揺らしてそう宣った。
彼女なりに、勇気(?)を振り絞った告白であったのだろう。だがしかし、俺はこめかみを押さえて言う。

「………誘惑、ですか。
 残念だな。二重の意味で、残念だ」

内心で快哉を叫びながら、表情は勿論ポーカーフェイス。
――俺の推断に間違いはなかった。
こいつは夢だ。
彼女の好意が先輩として、未来人としてのものであることは重々承知していた。
一対一の男女としての立場に立てる機会はやってこないと、心の何処かで諦めていたのさ。
それがどうだよ。この状況。
朝比奈さんの方から俺を求めてきているんだぜ?
俺はいかにも失望した風に眼を瞑って、

「俺って、女性の裸を見たらすぐ我を忘れるような、貞操観念の欠落した人間だと思われてたんですね。
 それにあなたがこんな………いやらしい女性だとは知らなかった」
「ちょっと待って!!
 誤解です、わたしはそんなつもりじゃあ――」
「どう弁解するつもりですか。
 俺の知っている朝比奈さんなら、着替え姿を見られただけで叫ぶのに、
 今夜に限って自ら俺の目の前で服を脱いでいる。これを淫乱と呼ばずしてなんと呼ぶんですか?」

まん丸の瞳が、だんだん潤み始める。
過度の羞恥と興奮からか、首筋までうっすらと赤みが差していた。
実に美味しそうだ。そして実際、美味いだろう。
本音を言えば今すぐにでも食指を伸ばしたいところなのだが、
まあ御馳走が逃げるわけでもないし(というか自分の意志で目の前にやって来たんだし)
もう少し言葉責めを愉しんでもいいよな――とかなんとか考えている内に、

「ふぇえ、、酷いです、、なんで、ひっく、、いつもみたいに、、ひくっ、、優しくしてくれないんですかぁ……うぅ」

朝比奈さんが泣き出した。
しまった、やりすぎた、と後悔するが時既に遅し。俺は大いに焦った。
しかし、ここで単純にごめんなさいを繰り返すほど取り乱しはしなかった。

「泣かないでください。
 すみません、意地悪が過ぎました」
「謝るなら、ひくっ、最初から意地悪なんかしないでっ、、」

ポロポロと涙がこぼれる。
指の間から覗く濡れた双眸を見ていると、罪悪感を感じずにはいられない。
何をやっているんだろうね、俺は。
猛省しつつ内罰しつつ自責しつつ、とりあえず朝比奈さんを抱き寄せる。

「んっ」

482 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/08/03(日) 20:30:09.52 ID:eJXauUoo

重力も手伝って、躰はすとんと俺の腕の中に収まった。
温かくって、ふわふわしていて、
抱き締めているだけなのに気持ちいい。

「先輩は、俺の憧れだったんです」
「ふぇ?」
「可愛くて、優しくて、泣き虫で、なのに俺よりも年上で……。
 あなたみたいな人に好いてもらえたら、幸せだろうなあって思ってました。
 でも、所詮は妄想だ。俺とあなたの間には複雑な事情が多すぎる、だから恋愛なんて有り得ない、そう思ってたんです」
「誰が、」

朝比奈さんが、俺の腕に逆らって、少しだけ身を起こす。
眼が合った。俺は人差し指の爪先に、宝石みたいな涙の粒を乗せてみる。

「誰が、そんなこと決めたんですか。
 そんなの、キョンくんの思いこみです。だってわたしは、」
「俺の事が好きだから?」
「もうっ、勝手に続きを言わないで!」

色っぽい唇を尖らせて、朝比奈さんが怒る。でも、それさえもが愛らしかった。
朝比奈さんは軽く俺に説教してから(こういうときだけ先輩面するのやめて欲しいな)、

「わたしはキョンくんが好きですよ。
 ずっと、ずっと前から好きでした。いろいろ制約があって、今まで言えなかったけど、
 今なら、ここでなら言えます。わたしは、キョンくんを愛してます」

好き好き愛してる――まるでお飯事の科白ですね。
こういう睦言は、乱発するとありがたみが減っていくんですよ。
でも、あなたの瞳があまりにも真摯だから、俺はその言葉を信じます。

「俺も、好きでした。
 なんか完全に後出しですけど、この言葉に間違いはありません」

言って、朝比奈さんの髪を耳にかける。
栗色の髪の毛が揺れると、なんともいえない、いい匂いがした。
顔全体が露わになる。何故だろう、瞳には、一縷の影が差していた。朝比奈さんは言った。

「愛してる、とは言ってくれないんですね」

なんだ、そんなことが引っ掛かっていたんですか?
愛しているの一言ぐらい、頼まれればいくらでも―――。

「…………」

あれ、

「…………っ」

あれ?
どうしてだ。

492 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/08/03(日) 23:47:07.95 ID:eJXauUoo

言えない。
たった五文字の「愛している」が言えない。
精神的に躊躇いがあるとか、言い慣れていなくて戸惑っているとか、そんなんじゃない。
まるで見えない手に口を塞がれているような、
喉に詰め物をされたような感覚がして、言葉を発することができないのだ。
俺はこの不可解な現象に怖くなるよりも先に、朝比奈さんに申し訳なく思った。
きっと彼女は、いつまでたってもダンマリの俺が気に入らないだろう――

「いいんです」
「え? いいって、なにが、」
「いいんですよ、今すぐ言って貰わなくて。
 キョンくんが言えるようになるまで、わたし、待ってますから」

微笑みと、優しい眼差し。
それでも、気丈に振る舞っていることは見え透いていた。

「………っ。すみません」

なんでだ。どうして他の言葉ならスラスラ喋れるのに、愛してるって言えないんだよ。
この役たたずめ。舌を噛み千切ってやりたくなる。

「謝らないでください。
 今のキョンくんの気持ち、わかるんです。
 だから、責める気はありません。これは必然だったから」

一刹那の既視感。
朝比奈さんの言葉が胸に染みる。彼女はまた、悲しい笑顔を作った。
それが切なくて、やりきれなくて――

「本当に、ごめんな」

そっと首を擡げて、キスをする。
無意識の内に、俺は敬語を使うのをやめていた。

605 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/08/20(水) 11:30:05.53 ID:N4Y4sZAo

「んっ、はぁ……んっ」

キスをしながら、服を脱いでいく。
Tシャツを捲り上げるときに、唇が離れてしまうのさえもどかしい。
俺が全裸になった頃、朝比奈さんも同様に裸になっていた。
天衣無縫という言葉がよく似合うと思った。
瑕一つないきめ細やかな肌。
下着から解放された肢体は、その弾力を余すことなく俺に伝えてくる。

「はぁっ、んむっ」

――もうそろそろヤッてもいいんじゃねえか? 体を反転させてよ、一気にさぁ?
俺の中の獣が言う。
それを塵ほどの理性で押さえ込み、俺は朝比奈さんの唇を愛でることに集中した。
ゆっくりでいいんだよ。ゆっくりで。
曲線だけで完成した体を、そのラインに沿って、愛撫していく。
首筋から、俺の胸板で押しつぶされた巨大な果実まで手を沿わせ、
横から軽く揉んでみた。

「ひゃあっ、んんぅ」

案の定、胸は敏感な性感帯の一つのようだ。
女性は胸の腕の付け根の間辺りにある乳腺が性感帯だと聞いたことがあるが、
この人に対しては、そういった知識は要らないかもしれない。
だって、胸のどこを刺激しようが、

「あっ、ん」

なんて可愛い声を出してくれるんだから。
俺は手を、さらに下に向かわせた。柔らかなくびれのカーブを堪能し、
作り物のように綺麗なへその穴をくすぐって、下腹部へ。
流石にここは、いきなり触れられることに抵抗があったのか、朝比奈さんは腰をふるわせた。

633 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2008/08/23(土) 18:53:12.27 ID:yQ3kl3Ao

割れ目に指をあてがい、軽くスライドさせる。
秘肉の感触。濡れそぼってこそいなかったが、確かな湿り気はあった。

「キョン……、くぅんっ」

朝比奈さんの表情が歪む。
唇から甘い吐息が漏れてくる。
どちらかというと喜悦よりも、羞恥寄りの反応だな、これは。
俺は手を横に回して、肉付きのよいヒップを味わうことにした。
ついつい尻の間に指が滑り込んでいきそうになる。
その度に俺は手を諫めて、腰の方に戻さなければならなかった。

だが、そうして愛撫している間に、俺は下腹部に異変を感じた。
何かに包まれて、なで回されているような――そんな感覚。
まさか朝比奈さんが?
いやいや受け身が常でしかも性交経験が無いor浅いであろうこの人が、
自ら俺のアレに触れるだなんて……、とかなんとか考えているうちに、
朝比奈さんが身を引いた。唇が離れる。
唾液が細く糸を引く。朝比奈さんは恍惚の表情で、

「あたし、なんかスイッチ入っちゃいましたぁ……」

なんて、妖艶な光景だろう。
ところでスイッチって何ですか?
そう尋ねる前に、言葉を飲み込んでしまう。
朝比奈さんが体を起こしたことによって視界が開け、
俺の愚息を弄んでいたのが何なのか判明したからだ。

「キョンくんの、とっても可愛いです。少し撫でただけなのに、びくびくって……敏感なんですね」

白い五指が、絡まっていた。
快楽を与える一歩手前で、圧力を調整している。
朝比奈さんは言った。

「ねえ。キョンくんのして欲しいこと、したいこと、なんでも言ってください。
 今なら、わたし、何でもしますから」

俺は――

>>638
プレイに関する自由記述 それ以外は"できるだけ"やめてね☆

638 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 19:06:49.71 ID:uuaZXoso

無難にパンコキ

693 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/09/11(木) 21:53:05.99 ID:dVysJ8Mo

俺は――
そうだ、パンコキしてもらおう。
ここは夢のセカイ。どんなに変態的なお願いだって、朝比奈さんは快く引き受けてくれるに決まってるから。

「あのう、朝比奈さん。
 パンコキって何のことか知ってますか?」
「え……パン粉……機……?」

人差し指を下唇に当てて、首を傾げる。予想通りのモーション。
そりゃ知らんわな。

「違いますよ。その区切り方じゃありません。
 パンコキっていうのは略称で、パンがパンツ、コキがコクって意味です」
「パンがパンツは分かりましたぁ。でも、コクってどういうことですか?」

知らないで俺の股間まさぐっててたのかよこの人。
俺はジェスチャーを交えながら、

「あのですね、手コキっつーのは、指をこうやって輪っかにして――」

丁寧に説明した。
途中、朝比奈さんは男子と合同で性教育ビデオを見た女子中学生みたいに恥じらっていたが、
傾聴態度はすこぶる真面目で、テクニックの習得に意欲的であることを窺わせた。感心感心。

「要は、わたしのパンツできょんくんのおちんちんを包んで、上下に擦ればいいんですよね?」
「はい」
「あの、でも、汚くないですか? わたしが一日中履いてた下着ですよ、これ……」

分かってない、あなたは何にも分かってない。

「それがいいんです。いや寧ろ、清冽で純白で汚れ一つない下着なんぞに価値はないんです。
 俺の浅学を披露させていただくとですね、……前略……かの高名な心理学者フロイトは、
 排泄行為と性欲の関係性について……中略……その原点は第一次性徴期の好奇心まで遡り、
 異性の排泄行為への好奇心が……後略……よって、女性の恥部の収斂とも言うべき下着は、男の憧憬の象徴的存在なワケです。
 つーわけで、パンコキお願いしますね」
「は、はぁい……」

卵形の柔らかな顔のラインが、一瞬、怯えで崩れたように見えたのは、俺の錯覚だろうか。
錯覚だよな。 朝比奈さんの方から「何でもする」と言ってきてくれたんだし……。


738 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2008/09/17(水) 14:30:53.06 ID:aJeboYDO

ここのところよそで書いてる作品とか読んでて思ったんだが、
最近の即興師の、特にキョンに魅力をまるで感じない。
文章は上手いけど『それだけ』って感じ。

741 名前: ◆.91I5ELxHs[sage] 投稿日:2008/09/17(水) 16:27:32.70 ID:nfyhBHso

終わりにしようと思います

上の方でも誰かが言っていたけど
俺は気質的に長編に向いていないんだと思う
連休とかにVIPで何気なくスレを乗っ取って
一気に短編〜中編書き上げる方が向いているんだと思う

こんな形で終わってしまうのは申し訳ないけど
ダラダラ続けても意味がないし、
この先、リアルの方が忙しくなっていくのは目に見えてて、このままのペースじゃいつ終わるのか分からないから

選択、せっかくここまで付き合わせたのに、勝手に終わってしまってごめんなさい
性欲の方も待っててくれた人、完結できなくてごめんね

あと>>738
それは多分、俺が原作を読まなくなってから久しいから。
おそらく俺が憶えているキャラと、原作のキャラにズレが生まれているんだろうな
だからキャラに魅力を感じてもらえないんだと思う

最後にもう一度。
VIPからパート速までついてきてくれた人、こんな形で終わらせてしまってごめんなさい
そして今までありがとう

それではまた、どこかのスレで……

759 名前: ◆.91I5ELxHs[] 投稿日:2008/09/18(木) 01:34:46.20 ID:OktLYmQo

ネタバレ希望者が多いのでネタバレするね


以下ネタバレ

タイトル通り、この四日間は繰り返している
この四日間の間に、キョンはハルヒとか長門とかまあ色々な女の子のうち、誰か一人と結ばれる
つまり分岐が集中しているわけ

エンドレスサマーのときとは違い、ループを起こしているのはハルヒ単一じゃない
長門と佐々木も絡んでる。
ハルヒと佐々木は改変能力で無意識的にループを起こし、
長門はあの冬の日のように暴走し、ハルヒ、佐々木どちらかの能力を借りてループを起こす。
まあ要は、自分以外のヤツとキョンがくっつのが認められないワケ(精神的な余裕がないから)

ループから脱出するには、この三人のわだかまりを解消しなくちゃならない。
他の誰かと結ばれても、本筋にはあまり影響がない
通常どおりループする

例えばハルヒは、キョンに対して鬱屈した感情(恋愛感情故の、遠慮とか、我慢とか)を抱いていた。
それを一週目で解消した。これで鍵ひとつ解除。解消されたわだかまりは、次のループでも解消されたまま。
例えば長門は、ハルヒ第一優先の考えから、キョンへの想いを封印して、そのせいでエラーが発生していた。
それを二週目で解消した。これで鍵ふたつめ解除。
三週目で佐々木の鍵を解除すれば、
四週目から誰とも結ばれない和気藹々エンドを用意して、選択しだいではループ脱出、にするつもりだった
ちなみに佐々木のわだかまりとして考えていたのは、
ハルヒへの嫉妬と、キョンと疎遠になっていることへの寂しさ、かな


まあ大筋はこれくらい。

>>746の就寝時の声は、
佐々木ルートに進まなかったときにのみ発生するイベント
佐々木がちょっとだけ能力つかって、キョンの夢の淵に出てきた、みたいな

あとは何があるかな
ああ、朝日奈さんは、キョンにループを伝える役割を果たさせるつもりだったんだ。
最初、朝日奈さんはこのループしている空間に、タイムトラベルできない
それが上記の鍵が解けていくごとに、干渉できるようになり、
三週目のハルヒと長門の鍵が解けた時点で、タイムトラベルさせる予定だった(三日目来る前に終わっちゃったけど……)

これと関連してるのが、一週目のメール。
みくるは自分がタイムトラベルできない代わりに、なんとか頑張ってメールでキョンとハルヒをくっつけようとした(F7のヒントね)
翌日、キョンの記憶が一時的に無くなっていたのは、ササッキーが無意識的に行使した能力の所為。


以上です
今から思うと、こんなに考えてたんだなぁ……読み返すと粗が多いけどねww
では、今度こそ本当にお別れです
またどっかで会いましょー

137 名前:以下、ハルヒにかわりましてハルビンがお送りします。[] 投稿日:2008/09/18(木) 01:45:23 ID:fbYFepSA0

俺です
選択打ち切りにした張本人っす

リアルで連休以外時間とれなくなったり
モチベーション下がりまくりで、
住人のレスも読んで、総合的に判断して打ち切りました

これまで纏めていただいていたのに、
こんな形で終わらせてしまって本当に申し訳ないです

でも、また連休にVIPで短編〜中編書くことはあるかもしれません
完璧俺の我儘ですけど、その時は纏めてもらえると嬉しいです

今まで、ありがとうございました



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